JP4238116B2 - 円筒容器の内壁ライニング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融金属容器、溶融金属処理装置、高温炉など、耐火物をライニングした円筒部材の内面に不定形耐火物のライニング施工するための装置に関する。
円筒部材(容器)内壁をライニングする装置としては、例えば、立坑の底部に設置したベースマシンのブーム先端に、急結剤と土留め材を混合する手段と、急結剤と混合した土留め材を立坑壁面に回転投射する手段を有するライニング装置を吊下げ状態で装着して使用する土留めライニング装置(例えば、特許文献1参照)、また、ライニング装置を、立坑の坑口部に設置した吊下げユニットからウインチ等の昇降装置を介して吊下げ状態で装着して使用する立坑内壁のライニング装置がある(例えば、特許文献2参照)。
また、特に大口径の円筒容器に対するライニングに好適な円筒容器内壁ライニング装置としては、フレーム部と、吊下げ機構部と、材料導入部と、撹拌混合部と、回転投射部と、回転駆動部とを設けた円筒容器用ライニング装置であって、回転投射部は、撹拌混合部の攪拌回転軸と連動回転する複数の羽根板を装着したインペラーを撹拌混合部の攪拌筒の下端側に装着し、インペラーの外周には複数のローラに案内されて投射口を解放する態様で無端ベルトが巻き掛けられ、ローラを枢着した方向制御板を回転させるとインペラーに対する投射口の位置を可変できる構成を備えたライニング装置がある(例えば、特許文献3参照)。
特開平9−256790号公報 特開平10−82272号公報 特開2000−179279号公報
しかしながら、これらのライニング装置では、例えば、溶融金属を収容する円筒状容器のライニング補修の手段として適用するには、更に改善の余地がある。
溶融金属用容器では立坑の場合に比べ、高さが比較的小さく、しかも投射施工量が少なく、施工時間の短縮が要求される。さらに、溶融金属用容器においては、局部的な溶損がさけられないため、部分的な補修も多く、所定の投射方向へ正確且つ集中的に投射する施工が重要である。しかしながら、上述の装置では、全周に対して吹きつけ作業の前後に、局部的な集中吹き付け施工を短時間で対応させることは不可能であるという問題がある。
そこで本発明では、従来の上記の問題点を改善し、全体的な吹き付けと局部的な拭き付けとを迅速に切り替えることができ、効率的な作業を可能とする円筒容器用ライニング装置を提供することを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その要旨とするところは以下のとおりである。
(1)流動状態にある不定形耐火物材料を一旦貯留するとともに所定の供給速度で下方へ供給する材料供給手段と、不定形耐火物材料に急結剤を混合する攪拌混合手段と、該攪拌混合手段を流通して急結剤が混合された不定形耐火物材料をインペラーにて略円形断面をなす円筒容器の内壁面に投射する回転投射手段と、
前記混合手段に急結剤を供給する急結剤供給手段とを有する円筒容器の内壁ライニング装置であって、
前記材料供給手段と攪拌混合手段と回転投射機構とを一体化してなる吹き付けユニットとし、前記撹拌混合部は、縦長に配置した攪拌筒とその軸心に配置した攪拌棒を放射状に突出させた攪拌回転軸を装着し、
前記回転投射部は、前記攪拌回転軸と連動回転する複数の羽根板を装着したインペラー内周部と、投射口を上下に設けたインペラー外周部とから構成すると共に、インペラー内周部は、インペラー外周部に対して上下に摺動可能にできるように装着し、前記インペラーの内周部を上下の投射口に切り替え移動させるための切替手段を設け、
かつ、インペラーの上投射口からの投射方向を制御するための無端ベルトを有する方向制御板を備えたことを特徴とする円筒容器内壁のライニング装置。
このように本発明によれば、容器の半径方向で一様でない損耗状況に応じて所定の投射方向へ正確且つ集中的に投射させる施工に随時切り替えられるので、短かい施工作業時間で全周吹き付けの前後にこれらの集中吹き施工を短時間で対応させることが容易に可能となる。
以下に添付の図面に示された実施形態に基づいて本発明の構成を詳細に説明する。
図1は、本発明のライニング装置の設置状態における正面全体概要図であり、図2は、本発明のライニング装置の吹き付けユニットの断面概要図であり、図3は、本発明のライニング装置の吹き付けユニットの集中吹付けにおける投射方向の制御機構を示す構成概要図である。図4、図5は、本発明のライニング装置の吹き付けユニットの動作状態を説明する断面概要図であり、図4は、全周吹き付けの状態を示し、図5は、局部集中吹きつけ時の状態を示している。
図1に示すように、この円筒容器内壁ライニング装置は、円筒容器Sの内壁面に耐火物ライニング層を形成するものである。内壁ライニング装置は、例えばクレーンのような吊下げ支持装置(図示せず)から垂下した吊り索(チェーン)2によって円筒容器内に吊持される吹き付けユニット1から構成されている。なお、図1では、ライニング装置は、吹付ユニットの円筒部の上端に固定されたワイヤーが吊り索の先端に取り付けられたフックに掛けられることにより吊持されている。また、吊り索2の途中には、昇降装置(チェーンブロック)3が設けられており、これを作動させることにより、吹付けユニット1を円筒容器S内において昇降させることができるようになっている。
また、ライニング装置には、図1に示すように制御盤Cが設けられており、吹付ユニットの吹付操作を制御するようになっている。
吹き付けユニット1は、図2に示すように、ライニング材料(不定形耐火物)をいったん貯留し、下方に所定の量を供給するための材料供給機構1Aと、ライニング材料(不定形耐火物)と急結剤を供給する材料導入部1Bと、ライニング材料(不定形耐火物)と急結剤を混練りして投射ライニング材を造る撹拌混合部1Cと、投射ライニング材を円筒容器の内壁面に回転投射してライニングする回転投射部1Dと、撹拌混合部1Cと回転投射部1Dを回転駆動する回転駆動部1Eとで構成される。
先ず、下方に所定の量を供給するための材料供給機構1Aは、ライニング材料(不定形耐火物)の貯留手段としての材料タンク4と、このタンクから下方の撹拌混合部1Cにライニング材料(不定形耐火物)の供給速度を調整するフィーダー5とから構成される。
なお、撹拌混合部1Cと、回転投射部1Dと、回転駆動部1Eは、材料タンクの下方において、タンク円筒部4aの外面に固定された支持フレーム6によって固定支持された架台7に連結或いは搭載されている。
材料タンク4は、吊り索2により上方から支持されている。フィーダー5の上端は、図1に示したように、フィーダー駆動軸(図示せず)に連結され、材料タンク4の上端に設けられたフィーダー支持梁(図示せず)に回転可能に支持されている。フィーダーの先端は材料タンクの中心部の下方に伸びている。フィーダーは、フィーダー支持梁に取り付けられたフィーダー回転駆動装置8よりフィーダー駆動軸を介して回転し、これによってタンク内のライニング材料(不定形耐火物)が材料導入部1Bの延長筒10の内部に導入されるようになっている。なお、材料タンクの円錐部4bにはバイブレーター9が取り付けられており、ライニング材料の固着を抑制し、流動を促している。
ライニング材料(不定形耐火物)と急結剤を供給する材料導入部1Bは、タンク下端で下方に延長された延長筒(流下筒)10の下端近傍であり、この延長筒の上部には、タンク中央部に配置されたフィーダー8の先端部が貫設されている。延長筒10の下端は、後述する撹拌筒11の内側に挿入されるように設けられる。
なお、急結剤タンク(図示しない)の粉状或いは液状の急結剤は、急結剤供給配管を介して急結剤ポンプ(図示しない)に導入され、急結剤圧送ポンプから吐出されて急結剤圧送ホース(図示しない)を介して延長筒10の下端部近傍において内側に向けて噴射される。
次に、ライニング材料(不定形耐火物)と急結剤を混練して投射ライニング材を造る撹拌混合部1Cは、タンクの延長部の下方に縦長に配置した円筒状の撹拌筒11と、撹拌筒11の内部にこの撹拌筒と同心に、かつ径方向に間隙を有して配置した撹拌回転軸12とからなっている。
撹拌筒の外面には、図2または図4に示すように、支持把13が設けられており、支持把13は架台7の上に設けられた昇降装置(ジャッキ)14に連結されている。撹拌筒11の内径は、材料導入部1Bの延長筒10の外径より大きく、その上部は延長筒10の下部と小さな間隙を持って挿入された状態となっており、昇降装置(ジャッキ)14により支持把13が昇降されると、撹拌筒11は上下に摺動できるようになっている。
撹拌回転軸12の外周には円周方向及び軸心方向に沿った所定間隔毎に放射状に突出させた複数の撹拌棒15が設けられている。また、各撹拌棒15の各先端部分は撹拌筒の内面に対して所定の間隔が保持されており、ライニング材が撹拌され下方に移動できるようになっている。たとえば、撹拌回転軸12の軸線方向に所定の間隔を置いて例えば90度ずつ突出角度を変えて4本以上(この実施形態では、30度間隔で12本設けられている。)が配設されており、その先端は撹拌筒の内周面に対して、例えば2〜5mm程度に近接する位置まで突出させ撹拌筒11の内面に付着した不定形耐火物を掻き取るようになっている。
撹拌回転軸12の上端は、撹拌筒11の内壁に対角状に固定されているサポート16にピン17により連結された支持部材18に、回転可能に連結、支持されている。
一方、撹拌回転軸12の下端側には回転投射部1Dの下面板27が固定されている。
さらに、撹拌回転軸12は、中心部が中空の筒状となっており、この中に、インペラーの集中吹きと全周吹きとを切替える機構および撹拌回転軸への回転力伝達機構(以下、切替/回転伝達機構と記す)が設けられている。切替/回転伝達機構は、撹拌回転軸12の内側に設けられた筒状部19と、この筒状部19に挿入される外径が筒状部の内径より小さいセンターポスト21とからなる。筒状部19の内側には上下方向に伸びる2つの溝20,20′が筒状部の径方向にほぼ向き合うような位置に設けられている。センターポスト21の外面には、前述の筒状部19の内側に設けた2つの溝20,20′の位置と対応する位置に2つのすべりキー25,25′が遊嵌されている。筒状部19に、センターポスト21が挿入され、すべりキー25,25′が筒状部の溝20,20′にそれぞれ遊嵌される。これにより、筒状部19を介して撹拌回転軸12とセンターポスト21は上下に摺動自在に連結される。一方、センターポストの下端は、底蓋29に連結固定されており、この底蓋29を介して後述するインペラーの投射口下部部材32cに連結されている。これによって、インペラーが回転した時、その回転力がセンターポスト21、すべりキー25,25′、筒状部19を経て、撹拌回転軸12に伝達され、撹拌回転軸が回転する。これにより、撹拌筒内のライニング材を撹拌、混合する。
次に、投射機構は、投射ライニング材を円筒容器の内壁面に回転投射してライニングする回転投射部1Dと、回転投射部1Dを回転駆動する回転駆動部1Eとで構成されており、材料タンク4の円錐部4b下方に配置された支持フレーム6を介して支持された架台7に懸垂されており、材料導入部1Bとは材料タンク4下端の延長筒10の部分で分離されている。
ライニング材料と急結剤が撹拌混合されたライニング材を円筒容器の内壁面に回転投射してライニングする回転投射部1Dは、インペラー31を備えており、インペラー内周部31aと、インペラー31bとで構成される。円板状で中央の開口部に撹拌回転軸の下端側が貫通され、かつ撹拌筒11の下端に固定される上面板26と、円板状で中央の開口部に底蓋29が被着される下面板27を、中空のスペーサを介して所定間隔で上下へ対向させて配置し、上面板26と下面板27の間には円周方向に沿った所定間隔毎に放射状に複数枚の(例えば4枚)の羽根板28を設けた吐出口30を有して、インペラーの内周部が構成されている。
インペラーの外周部31bは、投射口32が2段構造で備えられている。投射口上部部材32a、投射口中間部材32b、投射口下部部材32cを羽根板または中空のスペーサーにより間隔をあけて配置し、上部の投射口33と下部の投射口34を構成している。
インペラー31の内周部は、外周部に対して上下に摺動可能になっており、上下の投射口33,34に対して、吐出口30の位置を切替できるようになっている。なお、インペラー31の内周部の代わりに、外周部を相対的に上下に切り替えるようしても良いが、昇降させる部分の重量が少ない内周部を上下に切り替えるようにすることによって、昇降機構の負荷を軽減し、これを軽量化することができる。
インペラー内周部の上面板26は、上述のように中央の開口部に挿入された撹拌筒11下端に固定されており、インペラーの下面板27は、撹拌回転軸12の下端に固定されている。
また、下面板27の下方には、底蓋29が被着され、回転撹拌軸のセンターポスト21の下端に連結固定されている。さらに、底蓋29の外周部近傍においてインペラーの外周部31bの下端部の投射口下部部材32cに連結されている。これによって、撹拌回転軸12は後述する回転駆動部に繋がっている。
なお、投射口の上下位置の切り替えにおいて、上述のように、昇降装置(ジャッキ)14を用いて支持把13を上昇させると、撹拌筒11が上昇し、これに連結されているサポート16が上昇する。さらに、サポート16に連結されている撹拌回転軸が上昇する。これによって、撹拌筒11の下端に固定されていたインペラー内周部31aが上昇する。このとき、インペラーの外周部31bと底蓋29を介して連結されているセンターポスト21は、撹拌回転軸12の筒状部19内で摺動するのみで、上昇しない。すなわち、吐出口30の位置のみが上下し、これにより、インペラーの上下の投射口に対して吐出口の位置を切り替えることができる。
次に、回転駆動機構1Eについて説明する。
図2または図4に示すように、架台7に、撹拌筒11と同心かつその外周に近接して、架台7に連結支持された筒軸35が固定されている。この筒軸35は、撹拌筒11に対して摺動自在となっている。筒軸35の外周には軸受け36を介して、回転連結筒37が設けられており、撹拌筒11に相対回転可能に保持されている。回転連結筒37の上部には駆動プーリー38が設けられており、架台7に取り付けられたインペラー駆動用モーター40の駆動出力軸41に連結された駆動プーリ39とVベルト42を介して回転するように連結されている。回転連結筒37の下部は、連結筒43を介してインペラー外周部31bの投射口部材32a,32b,32cと連結されている。前述のように下部投射口部材32cは底蓋29と連結され、底蓋29はセンターポスト21に連結されているのでインペラー駆動モーターの回転駆動力は、センターポストを介して撹拌回転軸12にも伝達される。したがって撹拌回転軸12と連結されているインペラー内周部31aも回転する。
このように、インペラー駆動用モーター40が駆動すると回転連結筒37が回転し、その回転によって、インペラー内周部31a及びインペラー外周部31bを含むインペラー31が回転する。
なお、これらの回転駆動機構1Eにインペラーから投射される不定形耐火物の飛沫が付着するのを防止するため、架台の下面にカバーパネル(図示せず)を設けるのが望ましい。インペラー駆動用モーター40は、側壁並びに上壁に開口を有する箱状のカバーで覆われている。
また、インペラー31と協働して回転投射部を構成する構成として、投射方向制御機構44を備えている。図3は、投射方向の制御機構を示す構成概要図であり、投射方向Tが解放される状態でインペラー31の外周面に巻き付けられる無端の平ベルト45と、インペラー31の上部投射口33の外周囲に配置して無端の平ベルト45を案内する複数個(例えば5個)のローラ46と、ローラが枢着軸47と摺動性の案内ローラ48を介して取付けられる方向制御板52とを備え、無端ベルトは平ベルトにはずれ防止用の突部を設け、ローラ46にはこの突部が嵌合する溝を設けた構成となっている。
上部投射口33は、流路を制限する案内板51によって形成され、ローラ46の一つは枢着軸47を長孔49内で移動できるようにし、案内ローラ48を弾発付勢するスプリング50を設け、これにより無端ベルト45に張力を与えると共に、無端ベルトを交換する際などにおける着脱操作を容易にしている。
架台7には、方向制御用モーター53が設けられており、その回転軸に装着したスプロケット54に一端側を巻架した無端チェーン55の他端側を、方向制御板52に装着して撹拌筒11の外周に配置した伝導筒56のスプロケット57に巻架させ、伝導筒56は、支持軸58に枢着されて架台7に取り付けた案内ローラー59に、環状のフランジ60を介して回転自在に支持されており、モーターの回転で無端チェーン55を介して伝導筒56が回転すると、伝導筒に連結された方向制御板52が回転する。
撹拌混合部1Cと、回転投射部1Dを回転駆動する回転駆動部1Eは、回転投射用モーター40と方向制御用モーター53を攪拌筒の外周の架台7にバランス良く配置して、装置の小型化と吊り下げ時における重量バランスの保持を図る。
インペラー駆動用モーターには、インバータ制御で回転数可変式のものを採用するのが好ましい。
ここで、この円筒容器内壁ライニング装置によるライニングの施工手順を説明する。
まず、吹き付けユニット1をそのインペラーの回転軸が円筒容器の中心線に概ね整合するように円筒容器Sの入り口に近傍まで降ろし、インペラーの芯出しを確認する。次いで、吹き付けユニット1を降ろしてライニング開始位置に位置決めした後、操作盤Cからの遠隔操作によって、インペラー駆動用モーターを所定回転数で回転させると共に、フィーダー5を作動させて、所定のスランプ値に配合されたライニング材料F(不定形耐火物)を吹き付けユニット1の混合部に供給する。また、同時に、急結剤圧送ポンプを作動して、急結剤Gを混合部に供給する。なお、ライニング材料(不定形耐火物)Fは、タンク外で調整し、圧送装置あるいは混錬装置(何れも図示しない)の切り出し部からタンク4に供給する。
次に、材料導入部1B側から延長筒を介して攪拌混合部1Cの攪拌筒11内に供給された流動性のライニング材料は、攪拌筒内で回転する撹拌棒15で放射方向へ飛散されて攪拌筒の内周面に叩き付けられて引き延ばされ、供給された粉体または液体の急結剤Gは、回転する撹拌棒で放射方向へ飛散され、攪拌筒の内周面に付着したライニング材料の上に分散して添加される。
これにより、少量の急結剤Gをライニング材料F中に短時間で効果的に添加させることができ、ライニング材料に対して急結剤の混合状態を全体に亘って均一に分散させた投射ライニング材Mを得ることができると共に、粉塵の発生も少なくすることができる。
ライニング材料中に急結剤が添加された投射ライニング材は、攪拌棒を設けた攪拌回転軸側を重力によって順次降下するが、攪拌筒は降下する投射ライニング材の量に対して有効断面積が十分に広く形成されており、この攪拌筒内を分散したその状態で降下する投射ライニング材に対して、水平面上に沿って高速回転する撹拌棒で撹拌混合を加えながら混練した後に、回転投射部1Dのインペラー31内へ移送される。
この撹拌棒による攪拌混合では、撹拌棒によって切るようにして攪拌混合された投射ライニング材は、飛散して攪拌筒の内面に叩き付けられて展延状態で流動するが、付着した一部の投射ライニング材は撹拌棒の先端で掻き取られるようにして再度混合撹拌され、これを繰り返しながら回転投射部1D側へ順次移送される。
なお、投射ライニング材の降下速度すなわち投射速度にもよるが、攪拌筒11の長さは、急結剤の分散に必要な滞留時間を確保できるように設定する。
また、攪拌混合部1Cの構成によると、スクリューコンベア等による従来の混合撹拌の場合に比べて各種の利点があり、例えばスクリューコンベアではライニング材は密集した状態で混練りされるので、局部的になってムラを生じて均一な混合撹拌が得られなかったり、局部的に滞留を生じて固結する恐れがあり、而も高負荷の状態でスクリューコンベアを回転させるために大きな動力を必要とするのに対し、攪拌混合部1Cのようにライニング材を分散した粗の状態にして高速回転する撹拌棒で混練りすると、ライニング材全体に対して均一に攪拌混合が作用すると共に、局部的に滞留を生じて固結することが無く、しかも軽負荷の状態で撹拌棒は回転されるので大きな動力を必要としない。
図4は、全周吹き付けの状態を示しており、インペラーの内周部の吐出口30は、インペラー外周部31bの下部投射口34の位置にある。
このとき、ライニング材は、このインペラーの中心部の上面板で軸線に直交する向きに方向変換されて四方に分散された後、遠心力で羽根板に沿って外周に向かって移動し、略接線方向に放出される。こうして投射されたライニング材は、小塊となって広い範囲に飛散し、円筒容器の内壁面に衝突して薄膜状に広がり、これが次々に堆積して円筒容器内壁の周面全体に強固で均一な厚さを有する不定形耐火物のライニング層が形成される。
このとき、インペラーが等速回転を行う定常状態では、高速回転するインペラーから全周に渡って均等にモルタルが投射されるため、投射の反力が均衡し、吹き付けユニット1に横向きや回転方向の力が作用しないため、吊り索2による吊持で安定した投射が可能である。
以上のようにしてライニング材を遠心投射する一方で、これと並行して昇降装置(チェーンブロック)3を動作させて、吹き付けユニット1を円筒容器の中心線に沿って昇降させる。これにより、インペラーによる円筒容器の内壁面へのライニング材の投射位置が上下に変位され、深さ方向においても均一な厚さの不定形耐火物のライニング層を円滑にかつ能率よく形成することができる。
このとき、チェーンブロックによる吹き付けユニット1の昇降動作の反復回数、並びにインペラー駆動用モーターの回転数及び回転方向等を適宜制御することによって所望の厚さのライニング層を施工することができる。
また、集中吹きを行う場合は、図5のように支持把13を上昇させてインペラーの内周部を上昇させて、攪拌投射部の吐出口30を上部の投射口33の位置に切り替えて行う。インペラーの下面板27上においては、回転投射部1Dに移送された投射ライニング材Mは、外周が無端ベルトで囲まれて内部が羽根板で区分されたインペラーに収容され、回転するインペラーによって遠心力を受けて加速されながら吐出口から接線方向へ飛散され、無端ベルトから解放された投射口から、羽根板に押し出されるようにして投射方向Tへ回転投射される。
また、ライニング材の投射方向Tは、無端ベルトから解放された投射口の位置によって定まり、回転するインペラーの影響を受けない構成としたので、投射方向Fを一定に保持した状態で精度の良いライニングを行うことができると共に、方向制御用モーター53で方向制御板52を回転して投射口の位置を移動させることで投射方向Tを可変できるので、一定の投射方向Tに選定してライニングしたり、揺動角度範囲内で首振りさせながら連続状にライニングすることもできる。
このライニング作業では、高さ方向に対してはチェーンブロックまたは吊り索による昇降作動によって、円周方向に対しては方向制御用モーターによる投射口の位置設定によって、それぞれ正確な位置決めがなされて良質なライニングを施工することができ、縦方向の平面及び曲面に対するライニングは勿論、内壁面の凹部に対する埋め均しや傾斜部に対するライニングにも適合できる。
本発明の装置により、各種の円筒容器内壁の補修作業を効率的に行なうことができ、補修時間、費用を削減することができる。
本発明のライニング装置の吹付け時の状態を示す正面全体概要図。 本発明のライニング装置の吹き付けユニットの正面断面概要図。 本発明のライニング装置の吹き付けユニットの集中吹付けにおける投射方向の制御機構を示す構成概要図。 本発明のライニング装置の吹き付けユニットの動作状況を説明する正面断面概要図であり、全周吹き付けの状態を示す。 本発明のライニング装置の吹き付けユニットの動作状況を説明する正面断面概要図であり、局部集中吹きつけ時の状態を示す。
符号の説明
1…吹き付けユニット
1A…材料供給機構
1B…材料導入部
1C…撹拌混合部
1D…回転投射部
1E…回転駆動部
2…吊り索
3…昇降装置(チェーンブロック)
4…タンク
4a…タンク円筒部
4b…タンク円錐部
5…フィーダー
6…支持フレーム
7…架台
8…フィーダー回転駆動装置
9…バイブレーター
10…延長筒
11…撹拌筒
12…回転撹拌軸
13…支持把
14…昇降装置(ジャッキ)
15…撹拌棒
16…サポート
17…ピン
18…支持部材
19…筒状部
20,20′…溝
21…センターポスト
25,25′…すべりキー
26…上面板
27…下面板
28…羽根板
29…底蓋
30…吐出口
31…インペラー
31a…インペラー内周部
31b…インペラー外周部
32…投射口
32a…投射口上部部材
32b…投射口中間部材
32c…投射口下部部材
33…上部投射口(集中吹き付け)
34…下部投射口(全周吹き付け)
35…筒軸
36…軸受け
37…回転連結筒
38…回転連結筒の駆動プーリー
39…回転駆動用モーターの駆動プーリー
40…インペラーの駆動モーター(回転投射用モーター)
41…駆動出力軸
42…Vベルト
43…連結筒
44…投射方向制御機構
45…平ベルト
46…ローラ
47…ローラ枢着軸
48…案内ローラ
49…長孔
50…スプリング
51…案内板
52…方向制御板
53…方向制御用モーター
54…スプロケット
55…チェーン
56…伝導筒
57…スプロケット
58…支持軸
59…案内ローラ
60…フランジ
S…円筒容器
F…ライニング材料
G…急結剤
M…投射ライニング材
C…制御盤
T…投射方向

Claims (1)

  1. 流動状態にある不定形耐火物材料を一旦貯留するとともに所定の供給速度で下方へ供給する材料供給手段と、不定形耐火物材料に急結剤を混合する攪拌混合手段と、該攪拌混合手段を流通して急結剤が混合された不定形耐火物材料をインペラーにて略円形断面をなす円筒容器の内壁面に投射する回転投射手段と、
    前記混合手段に急結剤を供給する急結剤供給手段とを有する円筒容器の内壁ライニング装置であって、
    前記材料供給手段と攪拌混合手段と回転投射機構とを一体化して吹き付けユニットとし、前記撹拌混合部は、縦長に配置した攪拌筒とその軸心に配置した攪拌棒を放射状に突出させた攪拌回転軸を装着し、
    前記回転投射部は、前記攪拌回転軸と連動回転する複数の羽根板を装着したインペラー内周部と、投射口を上下二段に設けたインペラー外周部とから構成すると共に、インペラー内周部は、インペラー外周部に対して上下に摺動可能にできるように装着し、
    前記インペラーの内周部を上下の投射口に切り替え移動させるための切替手段を設け、かつ、インペラーの上投射口からの投射方向を制御するための無端ベルトを有する方向制御板を備えたことを特徴とする円筒容器内壁のライニング装置。
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