JP4237700B2 - 自己制御型電気外科リターン電極 - Google Patents

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Description

本発明は電気外科学に関し、より詳細には、導電ゲルまたは誘電ゲルを必要とすることなく、有効かつ安全な電気外科エネルギーの戻り(リターン)を提供し、かつ、個別導電エレメントを使用してこのような安全な電気外科エネルギーの戻りを提供するようになされた半絶縁シートまたは半絶縁部材に関する。
当業者に知られているように、近代の外科技法には、通常、組織を切開(cut)し、外科処置を施す際に遭遇する出血を凝固させるべく、無線周波数(RF)電力が使用されている。このような技法の歴史的背景および詳細については、例えば、参照によりその開示が本明細書に組み込まれている、D’Amelioらに発行された「Electroprobe Apparatus」という名称の特許文献1を参照されたい。
医療分野の当業者に知られているように、電気外科学は広く使用されており、切開および凝固(coagulation)のための単一外科機器の使用を始めとする多くの利点を提供している。単極電気外科発電機システムは、すべて、外科手術を実施するべく外科医によって患者の手術部位に適用される能動電極、および患者から発電機に戻る電気コネクタを有していなければならない。組織の外科的切開効果あるいは凝固効果を得るためには、患者と接触するポイントにおける能動電極は、高い電流密度を生成するべく、そのサイズを小さくしなければならない。能動電極に流れる電流と同じ電流が流れるリターン電極は、密度の小さい電流が患者からリターン電極に流れるよう、患者と接触するポイントにおける有効表面積を十分に広くしなければならない。リターン電極に比較的高い密度の電流が生成されると、その領域における患者の皮膚および組織の温度が上昇し、患者に不要な熱傷をもたらすことになる。
良く知られている医療試験機関である救急治療研究所は、1985年に、電気外科リターン電極部位熱傷に関して実施した試験の結果を公表しているが、その中で、電流密度が1平方センチメートル当たり100ミリアンペアを超えると、壊死が生じる閾値までの身体組織の加熱が報告されている。
医療機器開発協会(「AAMI」)は規格を公表し、その中で、電気外科リターン電極と接触する最大患者表面組織温度が、規定の試験条件において摂氏6度を超えて上昇してはならないことを要求している。
過去20年以上に渡って、業界は、安全なリターン電極に対する医療ニーズに応えて、大きく2通りの方法で製品を開発してきた。第1の製品は、患者の臀部、腿、肩または重力によって適切な接触面積を確実に得ることができる任意の部位に置かれる、導電ゲルが塗布された小さい約12×7インチ(30.48×17.78cm)の平らなステンレス鋼プレートからフレキシブル電極に至っている。ステンレス鋼プレートのサイズと一般的にほぼ同じサイズであるこれらのフレキシブル電極には、導電重合体または誘電重合体が塗布されており、それらの上に粘着性の縁(ボーダー)を有しているため、重力がなくても患者への接着を維持することができる。使用後は、これらのフレキシブル電極は廃棄される。1980年代の初期までには、米国のほとんどの病院で、このタイプのリターン電極の使用に切り換えられた。これらのリターン電極は、旧式の鋼プレートを改良したものであり、それにより患者のリターン電極熱傷が低減したが、毎年、米国における数千万ドルに及ぶ追加外科コストをもたらしている。病院は、この改良による恩恵にもかかわらず、手術中に患者から偶然に脱落した電極あるいは部分的に剥離した電極による患者の何らかの熱傷を依然として経験している。
その結果、さらなる改良が提案され、電極接触品質監視システムは、患者と接触している電極の接触面積を監視し、接触面積が不十分である場合は必ず電気外科発電機のスイッチを切っている。このような回路については、例えば、参照によりその開示が本明細書に組み込まれている、Newtonに発行された「Safety Monitoring Circuit for Electrosurgical Unit」という題名の特許文献2を参照されたい。この電極接触品質監視システムにより、患者リターン電極熱傷がさらに低減されたが、このシステムには、廃棄可能な専用電極が必要であり、また、発電機に回路を追加しなければならず、手術当たりのコストをさらに高くしている。このシステムが最初に導入されて以来15年が経過しているが、手術当たりのコストが高いため、米国内で実施されるすべての外科手術でこのシステムが使用されている割合は、40パーセントに達していない。
米国特許第4,936,842号明細書 米国特許第4,231,372号明細書 米国特許出願公開第09/773,282号明細書 米国特許第4,088,133号明細書
本発明により、電気外科発電機の電気コネクタに結合された個別導電エレメントと共に使用することができる半絶縁シートまたは半絶縁部材が提供され、それにより従来技術の問題が解決される。この組合せが相俟って、高価な廃棄可能電極および専用のRF発電機と結合した監視回路を必要とすることなく、患者を熱傷させることのないリターン電極として作用している。
簡潔には、半絶縁シートまたは半絶縁部材は、金属製のテーブル、椅子あるいは他の既存の作業面などの導電エレメントと共に使用する際の自己制御特性を提供している。半絶縁シートまたは半絶縁部材を含むことにより、このような導電エレメントが、改良型リターン電極の望ましい自己制御特性を有する改良型電極に変換される。本発明の一実施形態によれば、導電エレメントと共に使用する場合、半絶縁シートまたは半絶縁部材により、既に開示されている、あるいは既に外科で使用されている他のリターン電極の有効表面積より広い有効表面積が提供される。この有効表面積は非常に広く、かつ、患者の身体に対する位置決めに極めて良好に適合しているため、半絶縁シートと導電エレメントを組み合わせることにより、導電ゲルまたは誘電ゲルを使用する必要がない。
半絶縁シートまたは半絶縁部材は取外し可能であり、また、リターン電極として作用するべく、あらゆる導電エレメントと協同するようになされている。したがって、半絶縁シートを使用し、かつ、既存の導電作業面と電気外科発電機の間に電気接続を追加することにより、任意の導電作業面を、所望の自己制御特性を有するリターン電極に変換することができる。また、半絶縁シートまたは半絶縁部材は、容易に洗濯および/または殺菌することができる材料でできており、したがって繰り返して再使用するためのコンディショニングを容易に、かつ、迅速に実施することができる。
一般的には、半絶縁シートには、通常の使用電気外科周波数におけるインピーダンス特性が、半絶縁シートまたは半絶縁部材が電流密度(および対応する温度上昇)を安全な閾値に自己制御するような特性である幾何学および材料が使用されている。さもなければ、電極の作業面の有効面積を望ましいレベル未満に低減しなければならない。したがって、前述の高価な監視回路を専用のRF発電機に設ける必要がなく、また、完全なリターン電極を提供する必要がないため、改良型電極の利点を提供するコストがさらに低減されている。したがって、半絶縁シートと個別導電エレメントへの取付けが可能な電気コネクタとを単純に供給することによって改良型リターン電極が提供される。この電気コネクタは、所望の特性を有する電気外科リターン電極を提供するべく、このような導電エレメントと結合することができる。
本発明による一実施形態では、電気外科リターン電極すなわち半絶縁シートまたは半絶縁部材と導電エレメントの組合せは、患者の隣接する組織の極端な温度上昇の可能性を小さくするべく、医療処置で使用される典型的な電気外科周波数における電気インピーダンスおよび電流密度が十分に小さくなるよう、十分に広くできている(すなわち、温度(「T」)の上昇を摂氏6度未満に維持し、それにより組織の壊死あるいは患者に対する他の望ましくない外傷を回避している)。したがって、半絶縁シートまたは半絶縁部材の作業面(患者と接触するか、あるいは患者に極めて近接する表面)の面積は十分に広くなっており、したがって通常の使用において、手術部位に外科手術を施す外科医の能力を電流が妨害するポイントに至るまで電流が小さくなることはない。
本発明の一実施形態によれば、半絶縁シートまたは半絶縁部材は、導電エレメントと共に使用した場合に、導電エレメントを流れる電流を安全な値に制限するだけの十分なインピーダンスを提供する十分な誘電特性を有している。一実施形態では、導電糸あるいはカーボンブラックなどの導電材を半絶縁シートに含有させ、それにより制御された導電率を半絶縁シートに付与することによって所望するインピーダンス特性が達成されている。
本発明のさらに他の実施形態によれば、患者の身体の隣接する表面に隣接して位置決めするための防湿性作業面が提供され、したがって半絶縁シートの洗浄および再使用が容易になっている。この防湿性作業面は、通常の洗剤、消毒剤および殺菌剤に対する抵抗力が強く、そのために洗浄および再使用がさらに容易になっている。
他の実施形態では、半絶縁シートまたは半絶縁部材と協同使用するためのスリーブが提供され、したがって、例えば従来の外科円刃刀による不慮の切開による損傷によって生じる迂闊な損傷から半絶縁シートが保護されている。他の実施形態では、半絶縁シートまたは半絶縁部材に保護フランジが結合されており、導電エレメントとの不慮の接触を防止するべく、導電作業面が保護フランジによって実質的に覆われている。
他の実施形態では、手術台または金属プレートなどの導電エレメントを封入するためのカバーが提供され、それにより、患者あるいは使用者に重傷を負わせることになる導電エレメントへの不慮の接触から患者および使用者を保護している。他の実施形態では、電気外科処置が施される手術台に半絶縁層が形態適合しており、本発明の他の特徴の実現を容易にしている。さらに他の実施形態では、半絶縁シートまたは半絶縁部材は、個別導電エレメントを封入するための封筒の形態を有している。
本発明のさらに他の実施形態によれば、半絶縁シートまたは半絶縁部材および電極の作業面に隣接する材料の電気インピーダンスが十分に大きく、したがって作業面の電流密度が患者の組織に外傷を与える閾値未満のレベルに制限されている。したがってこの実施形態により自己制御特性が提供され、電極の有効作業面が偶然に減少した場合における患者の外傷が防止される。
本発明のその他の特徴および利点については、以下の説明の中で示すが、そのうちの一部については以下の説明から明らかになり、あるいは本発明を実践することによって習得されよう。本発明のこれらおよび他の特徴は、以下の説明および特許請求の範囲の各請求項からより完全に明らかになり、あるいは、以下に示すように、本発明を実践することによって習得されよう。
本発明の上記および他の利点および特徴をさらに明確にするべく、本発明について、以下、添付の図面に示す本発明の特定の実施形態を参照してより特定的に説明する。添付の図面が本発明の典型的な実施形態を表したものに過ぎないこと、したがって本発明の範囲を制限するものとして捕えてはならないことを理解されたい。本発明について、以下、添付の図面を参照して、その他の特異性および詳細と共に記述し、説明する。
図面、より詳細には図1を参照すると、手術中の電気外科発電機に存在する無線周波数電流の動作経路に事実上含まれる典型的なインピーダンスを示す簡易電気回路図が示されている。図には、それらに限定されないが、定電力、定電圧および/または定電流、あるいは可変電力、可変電圧および/または可変電流などの従来の無線周波数電力発電機10が示されている。
従来の電気コネクタ11および12が電力発電機10に接続されており、それぞれ発電機10を、インピーダンスzで表される外科医の器具およびインピーダンスzで表される電気外科リターン電極に接続している。インピーダンスzは、手術部位とリターン電極の間に位置する患者の組織によってもたらされるインピーダンスを表している。電気コネクタ11および12は、半絶縁シートまたは半絶縁部材および/または導電エレメントに電気接続するための接続手段の機能を果たすことができる実例構造の1つを示したものであるが、本明細書に包含されている教示に照らして、他の様々な構造についても適切であり、かつ、所望する機能を果たすことができることは、当業者には理解されよう。
図2Aに示す線図は、本発明の原理を明確かつ簡潔に示すべく簡易化されており、また、外科器具、患者の身体およびリターン電極が寄与するリアクタンスを含む主要抵抗に関しては概ね回路エレメントと見なすことができるが、実際には、分布インダクタンスおよび分布キャパシタンスなどの特定の他のパラメータが存在していることを理解すべきである。これらの特定の他のパラメータは、本発明の原理を明確に示すためにはそれほど重要ではないため、その考察については、この説明のこの時点では省略するが、以下で説明するように、電極と患者の身体の間に絶縁スリーブが介在する一実施形態では、容量性リアクタンスの有効エレメントは、インピーダンスzの中に含まれている。また、本発明の原理を簡潔に示すべく、図1〜10が意図的に簡易化されていることに留意されたい。より正確かつ完全な考察については、図11〜17に関連して説明する。
本発明の最初の実施形態は、電極すなわち抵抗モード、容量モードおよび/または誘導モードの組合せで動作する半絶縁シートまたは半絶縁部材と導電エレメントの実施形態である。したがって、比較的小さい漂遊容量および漂遊誘導リアクタンスを無視すると、回路の総合実効インピーダンスは、個々のインピーダンスz、zおよびzの合計に等しくなり、また、本質的に同じ電流がこれらの3つのインピーダンスを通って流れるため、RF発電機10によって生成される電圧は、インピーダンスz、zおよびzの両端間に、それらの個々の値に正比例して分布する。したがって、このような成分の各々に開放されるエネルギーも、個々の成分の値に正比例している。
生み出されるエネルギーは、外科医の器具と患者の組織が接触する領域に集中することが望ましいため、zで表されるインピーダンスの抵抗成分が実在し、かつ、抵抗成分を流れる電流(延いては、開放されるエネルギー)が極めて狭い領域に集中することが望ましい。極めて狭い領域への電流の集中は、手術部位で患者と接触する領域を極めて狭くすることによって達成される。
前述の直列回路とは対照的に、抵抗性リアクタンスと容量性リアクタンスが結合した成分は、並列に接続した場合、
Figure 0004237700
で与えられる総合実効インピーダンスを示すことは知られている。
したがって、それぞれ100オームの同様のインピーダンスを100個、並列に接続すると、実効インピーダンスZeffは、1オームに等しくなる。このようなインピーダンスの半分を事実上開放すると、残りの部分の実効インピーダンスは2オームであり、また、これらのインピーダンスのうちの1個だけが回路内でアクティブである場合、残りの実効インピーダンスは100オームである。本発明による電極を自己制御およびフェイルセーフにするためのこれらの考察の意味およびその使用については、図2A、2B、2Cおよび3に示すエレメントについての以下の説明から明らかになるものと思われる。
図2Aを参照すると、自己制御特性の原理を説明するために使用することができる、広範囲に渡って分散した電気外科リターン電極20の上面図が簡単に示されている。本発明による実施形態の議論において、電気外科リターン電極20が参照されているが、半絶縁シートまたは半絶縁部材と導電エレメントが相俟って電気外科リターン電極を形成していることは理解されよう。
図2Aの右側に、電気リターンコネクタへの接続を容易にするための電気接続端子22が示されている。リターン電極20の表面20a、すなわち半絶縁シートまたは半絶縁部材の表面は、滑らかで、かつ、均一な表面であり、薄い抵抗性および/または誘電性の層21aを含んでいる(図2C)。あるいは、表面20aは、半絶縁シートまたは半絶縁部材の特定の動作に応じて、容量性および/または誘導性の層を含むことができるリターン電極20の半絶縁シートまたは半絶縁部材を含んでいる。この説明を教授し、かつ、リターン電極20の数学モデル化を補助するために、電極20は、一様なサイズの、領域21、21a、21b、21c......21nで表される複数の領域またはセグメントを含んでいるものとする。しかしながら、リターン電極は、不連続領域または不連続セグメントを含んでいても、あるいは含んでいなくても良いことは、当業者には理解されよう。例えば一実施形態では、電極20は連続セグメントを有している。
図2Bは、領域/セグメント21を示したもので、領域/セグメント21が表す抵抗性インピーダンスz’と同じスケールにするべく拡大して示されている。したがって、電極20のセグメント21...21nに対応するセグメントの各々が、インピーダンスz’のインピーダンスと同様のインピーダンスを表す能力を固有に有していることは明らかである。しかし、回路内において事実上並列でアクティブであるこのようなセグメントの数は、電極の上に位置する患者の表面積の直接関数(direct function)である。したがって、大きい患者が仰臥し、その身体が電極の上部表面の50パーセント(50%)と有効接触している場合、セグメント21〜21nに対応するセグメントの50パーセントが、事実上、回路内で並列に接続され、図1のインピーダンスzで表されるインピーダンスが形成される。したがって、電極20が、それぞれ100オームのセグメントを100個含んでいる場合、電極エレメントの有効50パーセントによってもたらされる実効インピーダンスは2オームである。エレメントzおよびzで表されるインピーダンスと比較すると、2オームは極めて小さいため、患者と電極の間の接触領域に散逸されるエネルギーは極めてわずかであり、また、電極の有効作業面積が比較的広いため、電流密度および温度上昇が、上で言及した危険閾値未満に維持される。
ここで、何らかの理由で、患者と電極の間の有効接触面積が、セグメント21〜21nのうちのわずかに1つの表面まで狭くなると、実効インピーダンス(考察中の実施例の場合、容量性リアクタンスと抵抗が結合したもの)が100オームに増加する。接触面積が減少する過程におけるいずれかのポイントで、実効インピーダンスが電気外科機器の部位にもたらされたインピーダンスに比例したレベルに増加し、それにより外科機器の電気外科効果が減少するか、あるいは外科医による機器の有効使用が妨害され、したがって、リターン電極との接触表面積を広くするべく患者の位置を正すよう、外科医に信号が発せられる。同時に、回路の総合インピーダンスが増加するため、外科医が患者の位置を正すことなく外科機器の使用を試行する場合に流れる総電流が、患者に対する望ましくない外傷をもたらすことになる値未満に減少する。したがって自己制御機能が提供され、安全な使用が前述の個別監視回路および制御回路を必要とすることなく強化される。
図2Cは、図2Bの断面線2C−2Cに沿って取った、図2Bのセグメント21によって表される実効回路インピーダンスz’を示す断面図である。図2Cには、端子23によって電気的に表された上部患者接触表面24および電気端子22aによって表された下部表面25を有する微小セグメント21が示されている。これを説明するために(また、この実施形態の基礎をなしている原理を明確に示すために)、インピーダンスz’は、端子23と22aの間に存在しているものとする。当然、導電エレメントが薄く、かつ、導電性に極めて優れた層である実施形態では、残りのセグメントによって表されるインピーダンスの各々が、それらの最下端で端子22に並列に接続され、一方、このようなエレメントがこのような極めて優れた導電特性を有していない場合は、個々のセグメントの上部領域と下部領域の間に位置する材料によって表されるインピーダンスに加えて、端子22に到達するべく電極を横方向に流れなければならない電流が通過する材料によって表される追加インピーダンス(図示せず)が存在していることは、当業者には明らかであろう。
以上により、前述の薄い導電層を設けることによって横方向のインピーダンスが最小化される場合、あるいは領域21の下部部分の材料の実効導電率が増加する場合、リターン電極によってもたらされる実効インピーダンスが、患者と接触している電極の有効上部表面に反比例することは明らかであろう。
図3は、リターン電極の有効表面積と電極に展開する実効無線周波数電流密度の関係を概ねグラフの形で示したものである。しかし、このグラフの考察に移る前に、このグラフが自己制御型(self−limiting)リターン電極の原理を説明するために簡易化されており、大きく変化する実際のデータを表したのもではないことに留意されたい。図3には、RF電流密度対電極有効表面積がプロットされている。電極有効表面積は(当業者には既に明らかであるように)、リターン電極の表面の患者の身体と有効に電気接触する部分である。前述の議論から予期されるように、有効面積が広いほど、外科医の器具に流れる電流が大きくなり(グラフの破線30)、また、リターン電極の両端間の対応する電流密度が極めて小さくなる(グラフの実線31)。当然のことであるが、これは、外科手術の実施には望ましい状態である。しかしながら、一定の電流が回路全体を流れると仮定すると、有効表面積が狭くなるほど、リターン電極の両端間の電流密度が高くなり(グラフの実線31)、それに伴って外科医の機器に流れる電流が小さくなる(グラフの破線30)。有効表面積が特定の所定ポイントまで減少すると、有効に外科手術を実施するには不十分な電流が外科機器に流れ続けることになる。
当業者には、外科医に対する電流密度および有効電流の変化が、有効表面積の変化と同時に生じる場合と、そうでない場合があることは理解されよう。本発明による様々な実施形態には、電流密度および有効電流が実質的に同時に変化する実施形態と、電流密度の変化と有効電流の変化の間に遅れを持たせている実施形態がある。
材料および電極寸法に対して選択されるパラメータは、電流密度および対応する、リターン電極と接触する組織温度の上昇が、冒頭で言及した制限を越えないように選択される。このようなパラメータを適切に選択することにより、リターン電極を自己制御型電極にし、それにより、上で参照した監視回路を追加する必要性が除去されることが理解されよう。
以上の説明は、本発明の基礎をなす原理の説明を容易にするべく、主要成分が抵抗性リアクタンスおよび容量性リアクタンスであるインピーダンスに関して記述されている。しかし、本発明の原理は、インピーダンスが、抵抗性、容量性および/または誘導性インピーダンスの任意の組合せを含む他の実施形態にも適用することができる。
次に、本発明について、電気外科リターン電極の自己制御特性が、取外し可能な半絶縁シートまたは半絶縁部材および個別導電エレメントを使用することによって達成されるアプリケーションに関連して説明する。半絶縁シートまたは半絶縁部材を使用することにより、個別導電エレメントが所望する自己制御特性を有する機能電気リターン電極に変換される。以下の議論においては、「半絶縁シート」および「半絶縁部材」という用語は交換可能に使用されており、また、「シート」についての議論は「部材」に対しても適用可能であり、同様に、「部材」についての議論は「シート」にも適用可能である。
次に、図4Aを参照すると、本発明による一実施形態の例示的電気リターン電極32が示されている。図に示すように、電気リターン電極32は、電気外科リターン電極の導電エレメントとして機能する手術台40に取外し可能に結合することができる半絶縁シート34を有する。本発明による半絶縁シート34は、単独あるいは手術台40と相俟って、所望の自己制御特性を有する改良型電気外科リターン電極32を適切に機能させるためのインピーダンスを提供している。半絶縁シート34のインピーダンス特性および電気外科リターン電極32の自己制御特性については、追ってより詳細に説明する。
一実施形態によれば、手術台40は、作業面42を含んでいる。作業面42は、作業面42の電気特性と手術台40の電気特性が実質的に同じような電気特性になる導電特性を有している。これは一実施形態の場合であるが、本明細書に包含されている教示に照らして、作業面42および手術台40の残りの部分が異なる電気特性を有していることは、当業者には理解されよう。例えば、手術台40の他の部分の導電性より強い導電性あるいは弱い導電性を作業面42に持たせることができる。
図4Aには、図に示すような車輪またはローラを取り付けることができる従来の脚44a〜44dを含む手術台40が斜視図で示されている。手術台40のすべてまたは一部は、半絶縁シート34と共に使用して自己制限電気外科リターン電極を生成するべく、導電エレメントとして作用している。したがって、手術台40は、導電エレメントの機能を果たすことができる構造の1つをなしている。同様に、手術台40は、処置中の患者を支持するための手段としての機能を果たすことができる構造の1つをなしている。しかしながら、本明細書に包含されている教示に照らして、他の様々な構成の導電エレメントおよび支持手段が可能であることは、当業者には理解されよう。例えば、導電エレメントの代替実施形態には、導電性であるか、あるいは、それらに限定されないが、金属組成物すなわち表面、カーボンブラック、ワイヤ、イオン溶液およびそれらの組合せなどの導電材料を含有した椅子、プレート、寝台およびカートが含まれている。代替実施形態では、導電エレメントは、手術台40あるいは処置中の患者を支持するための他の適切な手段の作業面から分離されている。このような個別導電エレメントの例には、金属シート、カーボンブラックの層、導電ゲルの層、イオン溶液が充填されたマットレス、ワイヤおよびそれらの組合せ、あるいは患者を支持するための手段と半絶縁シート34の間に設けられる他の任意の導電層などがある。
導電エレメントとして作用する手術台40は、電気コネクタ36を介して電気外科発電機10に電気結合されている。手術台40および電気コネクタ36は、電気外科リターン電極32が正常に機能するための電気接続を提供している。つまり、電気コネクタ36は手術台40に結合されており、したがって、電気外科発電機10に結合された電気外科装置37を使用する際に流れる電流のための電気接続を提供している。
通常、電気外科発電機10は、電気外科装置37の動作に必要な電流を生成している。それらに限定されないが、定電力、定電圧および/または定電流、あるいは可変電力、可変電圧および/または可変電流など、様々なタイプの電気外科発電機が当業者に知られている。
同様に、それには限定されないが、患者の身体の内部であれ、あるいは外部であれ、あらゆる部分の切断、焼灼(cauterize)およびその組合せ等に使用される電気外科機器など、様々なタイプの電気外科機器が当業者に知られている。例えば、腹腔鏡検査電極(laparoscopic electrode)、電気外科ペンシル、電気外科ブレードが知られている。
また、電気コネクタ36は、電気コネクタ36が、手術台40あるいは他の適切な導電エレメントおよび電気外科発電機10に電気接続する限り、様々な構成にすることができる。例えば、電気コネクタ36は、手術台40および電気外科発電機10に永久接続することができる。別法としては、それらに限定されないが、電気エネルギーを伝達することができるバナナプラグ、電話用ジャック、イーサネット(登録商標)ジャック、同軸コネクタなどのクランプ、ねじ付き挿入エレメントあるいはプラグを使用して、電気コネクタ36を手術台40および電気外科発電機10に開放可能に接続することもできる。当業者には、本明細書に包含されている教示に照らして、例えば電気外科発電機10に永久結合され、かつ、手術台40または他の適切な導電エレメントに開放可能に結合された電気コネクタ36など、他の構成についても周知のことと思われる。
図4Aには、上部表面全体が半絶縁シート34で覆われた手術台が示されている。一実施形態では、導電材料製の作業面42全体が半絶縁シート34で覆われている。しかしながら、本発明の原理を実践するためには、必ずしも全体を覆う必要はないことを理解されたい。従来の電気外科発電機と共に使用する場合、リターン電極32に必要なことは、外科手術を施す外科医の能力を妨害することがないよう、また、不要な組織損傷を回避するべく、一般的に使用されているRF周波数での適切な抵抗結合、容量結合または誘導結合を提供するだけの十分な有効作業面積を提供することだけである。従来の電気外科周波数においては、この適切な抵抗結合、容量結合または誘導結合のために必要な有効作業面積は、せいぜい手術台に横になった成人の胴の投影輪郭の半分程度、あるいは図5に示すような椅子に座った患者の臀部程度であることが分かっている。しかしながら、有効作業面積は、いくつかの幾何学構成においては使用材料によって変化し、また、場合によっては、手術室リネンの様々な層が電極上に置かれる場合にも使用材料によって変化する。本発明の原理を首尾良く使用し、このような状況下において、日常の実験によってリターン電極の有効作業面積を決定することができる。特定の条件下においては、有効作業面は、約7平方インチ(すなわち約45平方センチメートル)程度に過ぎない。
また、図6〜8および10には、形状が長方形の半絶縁シート34が示されているが、半絶縁シート34の形状は、楕円形であっても、あるいは、例えば患者の身体の胴または他の主要部分のシルエットに追従した輪郭であっても良いことは明らかであろう。以上から明らかなように、リターン電極32を使用する場合、半絶縁シート34は、(1)患者の表面のリターン電流密度が十分に小さくなり、(2)患者の皮膚の加熱を防止するべく、電気エネルギーが電気リターンパス中のいかなる部位においても摂氏6度を越えて集中することがないよう、電極すなわち半絶縁シート34および導電エレメントの組合せと患者との間の電気インピーダンスが十分に小さくなり、また、(3)材料および幾何学の特性が、リターン電極の有効面積が選択された閾値未満に減少した場合に、外科医が器具を電気外科モードで使用して有効に手術を継続するには不十分なエネルギーが外科医の器具で散逸するような特性になるように構成することが重要である。
当業者には認識されるように、手術着などによって患者の皮膚と電極が分離されると、容量性リアクタンス(患者の身体と電極の間の距離によって表される)が導入されることになるが、このような容量性リアクタンスによって、zで識別されるインピーダンスが破壊ではなく修正されるため、本発明による電極を概ね前述の説明に従って動作させるために、患者の皮膚と電極の間を直接オーム接触させる必要はない。
当業者に知られているように、交流回路(例えば、電気外科学で使用されるような回路)では、インピーダンスの容量性リアクタンスは、キャパシタンスの関数であり、かつ、リアクタンスに現われる交流電気信号の周波数の関数である。したがって、容量性リアクタンスの式(単位はオーム)は、
Figure 0004237700
である。Xcはオーム単位の容量性リアクタンスであり、πは3.14159である。また、fはヘルツ単位の周波数であり、Cはファラド単位のキャパシタンスである。平行板コンデンサのキャパシタンスの式は、
Figure 0004237700
である。Cはファラド単位のキャパシタンスであり、κは、コンデンサの有効板間に位置する材料の誘電率である。Aは、コンデンサの最も小さい有効板の平方メートル単位の面積である。tは、有効板の表面のメートル単位の離隔距離であり、εは、空気のファラド/メートル単位の誘電率である。したがって、最大許容温度上昇基準に合致するべく、電極回路のキャパシタンスが実在する実施形態では、電気発電機源の周波数、電極からの患者の身体の離隔距離、および電極の有効導電領域と有効導電領域に隣接する身体表面との間に位置する材料に応じて、最小サイズが異なる電極を使用することができることが分かる。したがって、本発明の原理は、広範囲に渡る周波数の電気外科エネルギーに適用することができるが、本明細書において示す、最小サイズのリターン電極に対する考察は、とりわけ、従来の電気外科エネルギー発電機に一般的に使用されている周波数が意図されている。
現在使用されている、電極の有効サイズを約3平方インチ(19.35平方cm)まで低減している廃棄可能なリターン電極の場合、外科手術を施す外科医の能力を妨害するレベルまでRF電流を減少させることもなければ、患者に外傷を負わせることになるレベルまで電流を集中させることもないことは、当業者には周知のことであろう。しかしながら、患者の身体と電極の間に若干の隙間を提供するために、本発明によるリターン電極は、約7平方インチと約11平方インチの間(約45cmから約70cm)の最小有効面積を、患者の皮膚からの比較的小さい離隔距離、例えば手術着によってもたらされるような、あるいは手術着が全く介在しない離隔距離で利用することができる。患者の上半身より大きい電極上に患者が置かれる場合、このような有効面積を得ることは容易である。
この実施形態のための所望する誘電体の特性は、選択されたゴム、プラスチックおよび後者を半絶縁シート34の材料として十分満足に使用することができる他の関連材料の特性に十分匹敵している。上で言及したように、半絶縁シート34の場合、所望する低インピーダンスを得るべく、半絶縁シート34が患者に十分に近接しない状態で患者が置かれると、電気外科発電機からの電流が、外科医による手術の実行を困難にするレベルまで減少することになる。したがって、本実施形態では、手術着によって代表される若干の追加キャパシタンスの介在にもかかわらず、本明細書において説明する特徴が消失することはない。
次に図4Bを参照すると、数表示34bで参照されている半絶縁シートの他の代替実施形態が示されている。図に示すように、半絶縁シート34bは、保護フランジ38を含むことができる。保護フランジ38は、患者または使用者が接触することになる手術台40の導電エレメントとして作用している部分および/または手術台40の作業面42を覆うべく使用されている。表面42および手術台40のこのような部分を覆うことにより、保護フランジ38によって確実に電気外科リターン電極32を通って電流が流れる。リターン電極1の自己制御特性により、患者または使用者を通って流れる電流の密度が確実に安全なレベルに維持される。
他の実施形態では、半絶縁シートは封筒の形態を有しており、以下で説明するように、導電エレメントを封筒の内部に受け入れるようになされている。他の実施形態では、保護フランジ38は、半絶縁シート34に結合されている。代替実施形態では、保護フランジ38は、作業面42および図4Bに示す手術台の脚などのあらゆる付属導電エレメントを包み込むための個別カバーを含んでいる。さらに他の実施形態では、保護フランジ38は、半絶縁シート34を覆うために使用される廃棄可能、再使用可能または洗浄可能な保護スリーブに結合されている。
上で言及したように、図5は、外科椅子50の正面図を示したものである。外科椅子50は、外科椅子のシートの上部表面に配置された本発明による半絶縁シート34を有する。したがって、外科椅子50および半絶縁シート34は、相俟って電気外科リターン電極を形成している。実例として、外科椅子50は、その全体または一部を、本発明による導電エレメントとして作用するべく構成することができる。したがって患者が椅子に座ることにより、臀部と椅子の上部部分が重なって半絶縁シート34に十分に近接し、臀部と椅子の上部部分の間の結合によって、前述の基準に合致するインピーダンスが得られる。つまり、半絶縁シート34および/または外科椅子50のすべてまたは一部と患者との間の電気インピーダンスが十分に小さくなり、それにより外科医による処置の実行が可能になり、かつ、電気リターン経路中のいかなる部位においても、摂氏6度を越えて患者の皮膚を加熱するだけの電気エネルギーがリターンインピーダンスの両端間に展開することがない十分に小さい電流密度および適正な電気エネルギーが提供される。
図6は、本発明による他の半絶縁シートの上面図である。前述の低インピーダンス基準に合致するよう、半絶縁シートの上部露出表面すなわち作業面が、この場合も膨張性になっていることが分かる。この半絶縁シートは、処置中の患者がその位置を移動した場合に、患者の十分な部分が半絶縁シートの表面すなわちリターン電極と重なった状態を維持し、それにより実効インピーダンスが前述のレベル未満に維持されるよう、患者の臀部または胴の投影面積より広い表面積を提供するべく、任意選択で手術台の表面全体あるいは歯科患者または他の患者用の椅子のシート表面全体を覆うことができる。
ここで、本発明の理解にとりわけ関連すると思われる改良型半絶縁シートおよびリターン電極の特性を強調しておくことは有用であろう。第1に、上で言及したように、半絶縁シートつまりリターン電極を、直接あるいは導電ゲルまたは非導電ゲルを介して患者に直接接触させる必要がない。さらに、サイズが膨張性であるため、半絶縁シートすなわちリターン電極を患者の物理輪郭に合わせて誂える必要がない。この点に関して、材料および幾何学は、選択された材料および幾何学ではあるが、本発明による自己修正および自己制御の原理は、作業面積が約7平方インチ(すなわち約45平方センチメートル)程度の半絶縁シートすなわちリターン電極で達成することができ、半絶縁シートすなわちリターン電極の上部露出作業面積の例示的範囲は、約11から1,500平方インチまで(すなわち約70から9,680平方センチメートル)の範囲であることが分かっている。半絶縁シートすなわちリターン電極の作業面積を、既提案表面積より数倍広く(通常、少なくとも1桁広く)することにより、患者の皮膚への直接取付けであれ、あるいはゲルを介した取付けであれ、直接的な物理取付けの必要性が除去される。
図6に示す本発明による半絶縁シート34は、導電エレメントと共に使用する場合に、半絶縁シートの作業面の1平方センチメートル当たりの実効dc抵抗が約8000Ωより大きいリターン電極を形成するプラスチック、ゴムまたは他のフレキシブル材料で構築することができる。シリコーンまたはブチルゴムは、柔軟性があり、また、洗濯および殺菌が容易であるため、とりわけ魅力的な材料であることが分かっている。別法としては、必要な導電率を提供するべく改質された、本質的に抵抗が比較的大きいフレキシブル材料で半絶縁シート34の本体を構築することもできる。炭素繊維などの導電繊維が含浸されたシリコーンゴム材、あるいはカーボンブラック、いくらかの金、銀、ニッケル、銅、鋼、鉄、ステンレス鋼、黄銅、アルミニウムまたは他の導体などの他の導電物質がいくらか分散しているシリコーンゴム材は、このフレキシブル材料の一例である。
図6および7をさらに参照すると、リターン電極の導電エレメント47に取り付けられた、電気外科エネルギー源10(図1)などの電気外科無線周波数エネルギー源への従来の電気リターンを提供するための従来の電気コネクタ54が示されている。コネクタ54は、電極および/または導電エレメントに電気接続するための接続手段の機能を果たすことができるもう1つの構造である。コネクタ54は、所望する機能を果たすための1つの可能構造の実例に過ぎず、他の様々な構造を使用して同様の機能を果たすことができることは、当業者には理解されよう。
上で言及したように、図7は、図6の線7−7に沿って取った断面を示したものである。図7は、図2A〜2Cに示す電極20と同様の電気外科リターン電極46を示したものであるが、電極46は、半絶縁シート34と導電エレメント47に分割されている。導電エレメント47は、任意選択で、半絶縁シート34に取外し可能に電気結合された、導電性の高い薄い下部層にすることができる。この下部層を使用することにより、電流を外側へ向かって電気外科無線周波数エネルギー源に容易に導くことができる。一例示的形態では、半絶縁シート34の厚さの範囲は、約1/32インチから1/4インチまで(約0.08cmから0.64cm)であり、半絶縁シート34および/または導電エレメント47を形成している材料の前述の範囲のインピーダンスおよび/または半絶縁シート34の容量性リアクタンスと相俟って、使用および取扱いを容易にする所望の物理的撓み性と共にインピーダンスを提供している。
本発明による一実施形態では、半絶縁シート34の材料および電極幾何学は、2001年1月31日出願の「Pressure Sore Pad Having Self-limiting Electrosurgical Return Electrode Properties and Optional Heating/Cooling Capabilities」という名称の係属中の特許文献3に開示されている電極上に横たわる患者に対する圧迫潰瘍または床ずれ潰瘍の生成を回避するべく選択されている。本出願は、その一部継続出願であり、その開示は、参照により本明細書に組み込まれている。代替構成では、電気外科電極は、外科手術中の患者を加熱および/または冷却することができる。
図8は、多層実施形態を示す、図7と同様の断面図であり、本発明による患者の手術着によってもたらされる離隔距離を示している。図8には、半絶縁シート34および半絶縁シート34を事実上覆っている、絶縁誘導体層、患者の手術着、手術室リネン、半絶縁シート34のための保護スリーブすなわちシース、またはそれらの任意の組合せを表す容量層48が示されている。図6および7に示す電極の構造に類似した構造に加えて、図8に示す導電エレメント47は、接地されたテーブル、椅子などの他の構造に載せることができる金、黄銅、アルミニウム、銅、銀、ニッケル、鋼、ステンレス鋼、導電性炭素、導電液、ゲル、サリン等のシート、プレートまたはスクリーンからなっていることを理解されたい。図8をさらに参照すると、本発明による実施形態が、半絶縁シート34の下部表面を覆っている他の誘電体層49の含有を容易にしていることが分かる。
図9は、図6〜8に示す実施形態のいずれか1つを包み込むようになされたスリーブ50の斜視図である。このように、使用後に単に半絶縁シート34を取り出し、かつ、スリーブを廃棄することができる不浸透性材料のスリーブを使用して半絶縁シート34を汚染から保護することにより、半絶縁シート34自体を洗浄する必要性を除去することが望ましい場合に、任意選択で、前述の半絶縁シート34を保護封筒の内部に包み込むべく準備することができる。当業者には明らかであるように、このようなスリーブは、ポリビニル樹脂、ポリエステルまたはポリエチレンなど、知られている様々な材料の中から任意の材料を使用して構築することができる。
図10は、図9に示すスリーブの内部に包み込まれた半絶縁シート34を示したものである。スリーブ50の外部表面50aが示されており、また、説明用として図6に示す半絶縁シート34がスリーブ50の内部に包み込まれている。
他の実施形態では、スリーブ、半絶縁シート34として機能し導電エレメントをスリーブ内部部分に受け入れている。このようにして、半絶縁シート34によって導電エレメントが完全に、あるいは部分的に囲まれ、それにより、患者、医師または電気外科処置に関わっている他の個人による導電エレメントとの迂闊な接触が防止される。
スリーブ、第1の端部および第2の端部有している。第1の端部開いており、導電エレメントスリーブ内部に配置することができるようになっている。導電エレメント端部を覆い、それにより、患者、医師等との迂闊な接触を防止するべく、少なくとも部分的にスリーブ内部に配置するようになされたフラップ第2の端部配置されている。フラップ、スリーブの一端を閉じるための手段の機能を果たすことができる構造の1つである。当業者には、スリーブの一端を閉じるための手段の他の様々な構成が識別されよう。例えば、フラップをスリーブ外部表面に取外し可能に結合するようになされた除去可能接着剤をフラップに含めることができる。さらに他の構成では、スリーブ外部表面がフックおよびループファスナの一部を有し、フラップの一部がフックおよびループファスナの相補部分を有する。他の構成では、スリーブにはフラップが無く、ジップ型ファスナ、フックおよびループ型ファスナ等を使用してスリーブの一端を閉じている。さらに他の構成では、スリーブは、導電エレメントとの迂闊な接触を防止するべく、スリーブの一部を折り返してスリーブの外部表面に接触させることができるよう、細長い形態を有している。
当業者には、スリーブの他の様々な構成が識別されよう。例えば、第1の端部および第2の端部の両方を開くことができ、それらの端部をスリーブの端部を閉じるための適切な手段によって閉じることができるスリーブにすることができる。他の構成では、スリーブは、第1の端部と第2の端部の間に開口を含み、第1の端部と第2の端部が閉じるようになっている。この開口は、本明細書において開示する、開口を閉じるための1つまたは複数の様々な手段、あるいは本明細書に包含されている教示に照らして、当業者に知られている手段によって閉じることができる。
総合電極接地パッドインピーダンスおよび自己制御機能
図12は、半絶縁シート34および導電エレメント61を含む電気外科電極32を示したもので、他の導電エレメントに関連して既に議論した構造および機能が導電エレメント61に適用されている。電極32、より詳細には半絶縁シート34は、その上に位置する患者を表す他の導電層63と接触している。電気外科リターン電極32の自己制御機能(電流密度を閾値レベル未満に維持する機能)は、半絶縁シート34が単独でもたらすインピーダンスであれ、あるいは導電エレメント61および/または導電層63が相俟ってもたらすインピーダンスであれ、いずれにせよ電極32の総合インピーダンスによってもたらされている。また、総合インピーダンスは、導電エレメント61、半絶縁シート34および/または導電層63の様々な抵抗成分、誘導成分および/または容量成分によってももたらされる。
電極32は、バルク抵抗率がρ、厚さがtの半絶縁シート34を含んでいる。導電表面すなわち導電エレメント61と患者の間に位置する面積Aは、コンデンサ(C)と並列の抵抗(R)としてモデル化することができる。
説明を容易にするために、自己制御のための電極32の抵抗条件を、電極32がコンデンサと並列の抵抗としてモデル化される純粋な抵抗シナリオの中で決定することにする。純粋な抵抗事例における自己制御のための最小条件を計算した後、そのインピーダンスが抵抗成分によるものであれ、容量成分および/または誘導成分によるものであれ、任意のインピーダンスに対する解析を一般化する。したがって、得られる、コンデンサと並列の抵抗コンビネーションと等価の総合インピーダンスは、
Figure 0004237700
で与えられる。jはリアクタンスの虚数成分である。ωは角周波数であり、fが電気外科発電機周波数であるω=2πfで定義される。インピーダンスの大きさは、

で与えられる。
Figure 0004237700
および
Figure 0004237700
で定義されるRおよびCの面積A、厚さt、バルク抵抗率ρおよび材料の誘電率κに対する依存関係を代用する。上式で、電気誘電率ε=8.85×10−12F/mであり、総合インピーダンスの大きさは、
Figure 0004237700
で与えられる。AAMI規格によれば、電気外科電極の総合インピーダンスは、通常の動作状態の下で75Ω未満でなければならない。したがって、一構成においては、
Figure 0004237700
である。βを、β≪1の場合、電極のインピーダンスがAAMI規格と比較して極めて小さくなり、電極による電気外科切断力の劣化を外科医が認識することがなく、また、β≫1の場合、電気外科電極のインピーダンスが極めて大きくなり、外科医による手術の実行が不能になると定義する。βを上記不等式に使用すると、表現式が等式になり、
Figure 0004237700
が得られる。
一構成では、電極が患者との広い電極接触面積を有している場合(図15)、つまり、半絶縁シート34の表面積が広範囲に渡って患者と接触している場合に自己制御が生じている。しかし、一例示的実施形態では、患者と接触している部分が半絶縁シート34の総面積のほんの一部である場合に自己制御が生じることも望ましい(図11)。自己制御を適切に機能させるためには、一例示的電極の場合、電流密度(I/A)は、臨界値
Figure 0004237700
を超えない。上式で、Iは、半絶縁シート34および電気外科リターン電極の接触面積Aを通って流れる総電流である。
AAMI規格には、正規電気外科電流は500〜700mA程度であることが指示されている。平均を超える外科電力を期待することができる安全上限として1000mA=Imaxを設定した場合、電流をIcriticalを超えることなく電極に戻すためには、従来の電気外科リターン電極の場合、接触面積Acontact(min)は、最小サイズ
Figure 0004237700
でなければならない。
maxは、電極と患者が接触している時間、患者の皮膚の電気特性(つまり抵抗率等)、患者によってもたらされる熱の量、患者の初期皮膚温度等の変化により、患者毎に変化することは理解されよう。従来技術によって設計された電気外科リターン電極の場合、患者との接触面積がAcontact(min)未満に減少し、かつ、Imaxが維持されると、熱傷閾値である(I/A)critical>100mA/cmであるため、熱傷がもたらされることになる。対照的に、本発明によれば、接触面積のAcontact(min)未満への減少に起因する熱傷の可能性が制限され、かつ、接触面積が著しく減少した場合は、外科処置が妨害される。したがって、電気外科リターン電極のインピーダンスを適切に選択することにより、A<Acontact(min)の場合には必ず電流IがImax未満に減少する。したがって、面積がAcontactの微小電極と、より面積の広い金属箔との間のインピーダンスは、患者の接触面積Acontact(min)の真下ではない面積を通って電流が流れるため、単純に
Figure 0004237700
ではない(図12)。半絶縁シート34の総面積がAcontact(min)の場合に期待される電流より約10〜20%多い電流が患者接触面積Acontactを通って流れる。等価的には、電極の実効インピーダンスが、追加電流をもたらすことになるこれらの縁効果が存在しない場合に一般的に期待されるインピーダンスより10〜20%減少する。
既に言及したように、図12は、患者との上部接触面積が総電極表面積よりはるかに狭い場合における電極の半絶縁シート34を介した電流分布を示している。図に示すように、接触領域の周りの並列経路を通って電流が流れるため、電流に対する総合インピーダンスが減少し、それにより有効面積が約10〜20パーセント広くなっている。図の不透明領域あるいは密にハッチングが施された領域は、より大きな電流の流れを表し、明るい領域あるいは軽くハッチングが施された領域は、より小さい電流の流れを表している。
電極を、AAMI規格が定義している有効な自己制御型電極にするために、Acontact(min)を約7cmから約22cmまでの値にすることができ、一構成では、100mAと約2,000mAの間の電気外科電流に対して約10cmである。同様に、βは約10から約50までの範囲にすることができ、一構成では、βの値は約10である。様々な値のAcontact(min)およびβを使用し、かつ、上で説明した縁効果を補償するべく係数1.2を挿入することにより、異なる電気外科発電機周波数ωにおけるバルク抵抗率ρの関数としての厚さtに対して式11を解くことができる。本明細書において議論する特定の実例実施形態では、式の抵抗率およびリアクタンスの項に係数1.2が含まれている。しかし、この係数1.2が抵抗およびリアクタンスの両方の項に対して幾何学的に独立しており、したがって変更することができることは、当業者には理解されよう。また、1.2という値は、本明細書において説明する自己制御型電極の実例幾何学に基づいた値であり、異なる縁効果を補償するべく、電極幾何学の変化に伴って変更することができる。
Figure 0004237700
得られる式(自己制御に影響するパラメータの関係を識別し、かつ、定義する)は、

で与えられる。
13は、式15を使用して、最小バルク抵抗率の変化を、κ=5を必要とする半絶縁シート34の厚さと共に示したものである。半絶縁シート34の想像し得る最大厚さの範囲は、約0.5から約4インチ(約1.3cmから約10.2cm)であり、一構成では、約1インチ(約2.5cm)の厚さである。半絶縁シート34は、これらの厚さを超えると使用しづらくなり、また、患者に不快感を与えるようになる。したがって、このような厚さの電極を自己制御型電極にするための最小バルク抵抗率は、約4000オーム・cmである。
以上の式および議論は、電気外科電極を自己制御型電極にするためのバルク抵抗率を代表したものである。しかし、上記解析を繰り返すことによって、主として容量成分または誘導成分、あるいは抵抗成分、容量成分および/または誘導成分の組合せを使用してモデル化された電極に対する自己制御インピーダンスを得ることができることは理解されよう。したがって、以下、そのインピーダンスが、インピーダンスの抵抗成分から生じるものであれ、容量成分および/または誘導成分から生じるものであれ、いずれにせよ電気外科電極のバルクインピーダンスに対する自己制御条件について議論する。
他の例示的実施形態
本発明による電気外科電極の自己制御挙動は、患者と電気外科リターン電極の間の接触面積が実質的に減少した場合の電極部位熱傷を不可能にする十分なリターンインピーダンスの存在によるものである。上で説明したように、電流密度を100mA/cm未満に維持する条件と結合した1000mAの最大電気外科電流の組合せにより、10cmの最小安全接触面積が得られる。
一般的には、この条件は、接触面積が10cmまで減少した場合に、得られる回路によってもたらされる総合インピーダンスが約75β以上であることを条件として、コンデンサ、抵抗さらには誘導子の直列結合または並列結合を始めとする様々な構成で一体に接続された任意の数の電子部品を使用することによって合致させることができる。
電気外科発電機のリターン電極すなわち取外し可能半絶縁シート34および導電エレメント61と患者との間の回路の総合インピーダンスをZTOTと定義する。このインピーダンスは、患者とリターン電極の間に挿入される材料の容量特性、抵抗特性および誘導特性によって生成される。材料の「バルクインピーダンス」をηで定義すると、半絶縁シート34を形成している材料のインピーダンスの体積依存測度、つまり周波数依存測度は、
Figure 0004237700
で与えられる。Aは材料の面積であり、tは厚さである。これは、体積依存オーム抵抗Rと、関連する、既に説明した「バルク抵抗率」ρと呼ばれる抵抗性材料の体積独立特性との間の関係に類似している。
自己制御条件を記述する方法の1つは、ηで表すことである。
Figure 0004237700
したがって、
Figure 0004237700
で記述される。純粋な抵抗性電気外科電極を見出すべく、A=Acontact(min)=10cm(約1.5インチ)、β=10、t=tmax=1インチ(約2.5cm)、および縁効果を補償するための係数1.2を使用した前述の事例(最小バルク抵抗率仕様)の場合、
|η|>4000Ω・cm (19)
である。したがって、純粋に抵抗性の場合、バルクインピーダンス(η)は、電極中の導電材料のバルク抵抗率(ρ)として識別される。しかしながら、式19の結果には、抵抗成分、容量成分、誘導成分およびそれらの任意の組合せを含むすべての材料および電気部品が一般化されている。電気外科電極のバルクインピーダンスが4000Ω・cmより大きい限り、電極は、その自己制御挙動が抵抗性インピーダンスによるものであれ、容量性インピーダンスあるいは誘導性インピーダンス、もしくはそれらのインピーダンスの任意の組合せによるものであれ、それには無関係に自己制御型電極になる。
代替実例実施例として、絶縁(誘電)材が塗布された導電性/抵抗性リターンプレートを使用して自己制御型電気外科電極を構築することができ、あるいは誘電材に代わって金属製または抵抗性のリターン電極を使用して患者手術着を構築することができる。これらのデバイスの総合効果により、容量性インピーダンスと直列の抵抗性インピーダンスを生成することができる。
リターン電極を抵抗性インピーダンスおよび容量性インピーダンスでモデル化した、上で定義した実例実施例の場合、電気外科電極の総合インピーダンスは、抵抗性インピーダンスと容量性インピーダンスの合計であり、
Figure 0004237700
で与えられる。材料バルク抵抗率、誘電率、面積および厚さに関しては、その総合インピーダンスは、
Figure 0004237700
で与えられる。式の両辺に面積Aを掛け、かつ、厚さtで割ると、バルクインピーダンスηが引き出される。
Figure 0004237700
バルクインピーダンスの大きさは、
Figure 0004237700
であり、必要であれば、
Figure 0004237700
であり、したがって、
Figure 0004237700
が得られる。
したがって、縁効果によって電極のバルクインピーダンスが約10〜20パーセント減少し、それに対応して自己制御型電極の有効面積が約10〜20パーセント増加し、望ましくない電気外科熱傷の可能性が減少する。
14は、様々な電気外科周波数に対するA/t対バルクインピーダンスηをプロットしたものである。y軸は、バルクインピーダンスを関数とした自己制御型挙動を持たせるためのA/tの最小比率である。バルクインピーダンスは常に4000Ω・cmより大きくしなければならないことに留意されたい。曲線はすべてプロットの右側で1つになっている。この過程においては、回路の総合インピーダンスは抵抗成分によって支配されており、したがって周波数には無関係である。プロットの左側では、回路のインピーダンスは、電流の容量性伝導(capacitive conduction)によって支配されている。オーム抵抗の小さい十分な総合インピーダンスをこの領域に提供するためには、面積を数百から約10,000の厚さ比率にする必要がある。
したがって、得られる最小可能バルクインピーダンスは、Twentierによる特許文献4によって期待される最小可能バルクインピーダンスより大きい。結果として本発明による自己制御型電極は、知られている従来技術によっては教示も提案もされていないように思われる。本発明による製品と従来技術による製品は、絶縁材料のバルク抵抗率、電極面積あるいは半絶縁シート厚さの独立性などの簡単なバルクインピーダンスの試験によって容易に区別することができる。
幾何学材料と電力源の相互関係
上で言及したように、図11〜17は、前述の自己制御作用を得るべく使用される材料の幾何学および特性を画定するために示したものである。
以下、導電エレメントに結合された場合に、容量性伝導を利用した電気外科処置に使用することができ、かつ、依然として自己制御を維持する機能性リターン電極を生成するための半絶縁シート構成に関連する実例情報および実施例を提供するべく議論する。本明細書においては、容量性伝導の下で機能する電気外科電極に関して議論するが、当業者に知られているように、抵抗性伝導および誘導性伝導に対しても同様の実例情報および実施例を適用することができる。
15は、導電エレメント61およびバルク抵抗率ρ、厚さt、面積Aの材料からなる半絶縁シート34を含む電気外科電極60を示したものである。半絶縁シート34は、その上に位置する患者を表す他の導電層63と接触している。回路は、コンデンサCと並列の抵抗Rとしてモデル化することができる(図16)。抵抗Rは、バルク抵抗率ρ、面積Aおよび厚さtに関係しており、
Figure 0004237700
の式で与えられる。コンデンサCは、概ね面積A、厚さt、電気誘電率ε=8.85×10−12F/mおよび材料の誘電率κに関係している。
Figure 0004237700
コンデンサインピーダンスの大きさは、
Figure 0004237700
で与えられる。容量経路(capacitive path)による電流と抵抗経路による電流の比率Yは、
Figure 0004237700
で与えられる。この比率Yは、半絶縁シート34の面積および厚さには無関係であり、より一般的には、比率Yは、電極の面積および厚さに無関係である。比率Yは、κおよびρのみに依存している。主として容量結合の場合は、Y≫1であり、主として抵抗性電流の場合は、Y≪1である。容量性電流と抵抗性電流の間の境界は、Y=1である。
1=2πfκερ (30)
これをεの値と共に使用することにより、容量性伝導に対するρの値を見出すことができ、それによりκおよびω=2πf(fは電気外科発電機周波数)の正規の値が得られる。
Figure 0004237700
ほとんどの絶縁材料に対して、κの範囲は3から5までである。現在市販されている電気外科発電機の動作周波数の範囲は、200kHzから4MHzまでである。一構成では、κ=5、f=4MHzの場合、大半の電流を容量結合を介して戻すための電気外科電極に対してρ≧1×10Ω・cmである。κ=3、f=200kHzの場合、ρ≧3×10Ω・cmであることが必要である。
容量結合を介して引き出される総電流の割合は、
Figure 0004237700
で与えられる。図18は、様々な周波数の電気外科発電機に対する容量結合の割合(%)を示したものである。極限(4MHz)においては、10Ω・cmの最小バルクインピーダンスが、容量結合を介して通過させるべき大半の電流に使用されている。
以上により、本明細書において、概ね電極形状であることを特徴とし、また、機能性電極を生成するべく使用される場合に、自己制御機能であることを立証し、かつ、再使用可能で容易に洗浄することができ、導電ゲルあるいは装置を監視するための補足回路を使用する必要がないことを特徴とする、改良型電気外科リターン電極に使用するための半絶縁シート34について説明してきたことは明らかであろう。
本発明について、例示的実施形態によって説明したが、本発明の精神および範囲を逸脱することなく改作および改変が可能であることは明らかであろう。
本発明は、本発明の精神あるいは本質的な特徴を逸脱することなく他の特定の形態に使用することができる。本明細書において説明した実施形態は、あらゆる点において単なる実例に過ぎず、したがって本発明を制限するものとして捕えてはならない。したがって本発明の範囲は、前述の説明によってではなく、特許請求の範囲の各請求項によって示されるものとする。同等の意味および範囲に属するすべての改変は、特許請求の範囲の各請求項の範囲に包含されるものとする。
手術中の電気外科発電機に存在する無線周波数電流の動作経路に事実上含まれる典型的なインピーダンスを示す簡易電気回路図である。 本発明の原理を示す、広範囲に渡って分散した電気外科リターン電極の上面図である。 図2Aに示す電気外科リターン電極のセグメントを拡大した図である。 図2Bの断面線2C−2Cに沿って取った、図2Bのセグメントによって表される実効回路インピーダンスを示す断面図である。 リターン電極の有効表面積と電極に展開する実効無線周波数電流密度の関係を示すグラフ形状の図である。 半絶縁シートまたは半絶縁部材、導電作業面、手術台、および導電表面から電気外科発電機への電気コネクタを示す、本発明を利用した改良型電気リターン電極の斜視図である。 半絶縁シートまたは半絶縁部材および導電エレメントとの迂闊な接触を防止するための保護フランジを示す改良型電気リターン電極の斜視図である。 半絶縁シートまたは半絶縁部材がシートの表面に配置された外科椅子を示す正面図である。 本発明による導電作業面を実質的に覆っている半絶縁シートまたは半絶縁部材を示す電気外科リターン電極の上面図である。 図6の線7−7に沿って取った断面図である。 患者の手術着によってもたらされるキャパシタンスを示す、図7と同様の断面図である。 図6〜8に示す実施形態のいずれかを包み込むようになされたスリーブすなわちカバーの斜視図である。 図9に示すスリーブすなわちカバーの内部に包み込まれた、図6〜8に示す実施形態の1つを示す図である。 患者との有効接触面積が実質的に物理電極サイズ未満である場合の模擬状態を示す、本発明による電極の斜視図である。 有効患者接触面積が総電極面積よりはるかに狭い場合の電極内部の電流密度を示すグラフである。 半絶縁シートまたは半絶縁部材の厚さを関数とした、異なる電気外科発電機周波数に対する半絶縁シートまたは半絶縁部材のバルク抵抗率の変化を示すグラフである。 本発明による半絶縁シートまたは半絶縁部材の厚さで除算した面積を関数とした、様々な電気外科周波数におけるバルク抵抗率を示すグラフである。 本発明による電極の抵抗領域および容量領域と動作結合した患者と等価の解析用回路を示す斜視図である。 図16に示す回路と等価の簡易電気回路図である。 半絶縁シートまたは半絶縁部材のバルク抵抗率を関数とした、異なる電気外科動作周波数に対する百分率容量性電力伝導を示すグラフである。

Claims (43)

  1. 個別導電エレメントと共に使用するための半絶縁部材であって、前記個別導電部材は電気外科発電機に電気結合され、前記部材は、
    前記個別導電エレメントの少なくとも一部と実質的に接触し、かつ作業面が患者に極めて近接しまたはゲルを使用することなく前記患者に接触すると、約4,000Ω・cm以上の実効バルクインピーダンスを示すシート材を備え
    前記半絶縁部材は選択的に、前記個別導電エレメントに配置されまたは前記個別導電エレメントから取外されることを特徴とする部材。
  2. 前記シートの前記実効バルクインピーダンスは、抵抗成分、容量成分および誘導成分のうちの少なくとも1つから選択された電気成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の部材。
  3. 前記シートは、確定容量性リアクタンスを有する誘電材料の層を備え、該層は前記個別導電エレメントと接触し、かつ、前記個別導電エレメントを覆っていることを特徴とする請求項1に記載の部材。
  4. 前記シートは、前記シート材が前記個別導電エレメントの少なくとも一部と実質的に接触すると、約4,000Ω・cm以上の設計バルクインピーダンスを示す導電材料の層を備えたことを特徴とする請求項1に記載の部材。
  5. 前記シートは、患者と接触して、あるいは患者に極めて近接して位置付けされる作業面を備えたことを特徴とする請求項1に記載の部材。
  6. 前記シートは、再使用可能であることを特徴とする請求項1に記載の部材。
  7. 前記個別導電エレメントは、金属プレートを備えたことを特徴とする請求項1に記載の部材。
  8. 前記個別導電エレメントは、導電液を備えたことを特徴とする請求項1に記載の部材。
  9. 前記個別導電エレメントは、導電カーボンブラックを備えたことを特徴とする請求項1に記載の部材。
  10. 前記シートを封入する絶縁スリーブをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の部材。
  11. 前記シートは、前記個別導電エレメントを受け入れるようになされた内部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の部材。
  12. 前記個別導電エレメントを封入する保護フランジをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の部材。
  13. 前記シートは、所定の厚さを有し、かつ、前記シート材が前記個別導電エレメントの少なくとも一部と実質的に接触した際の前記バルクインピーダンス、表面積および前記シートの前記所定の厚さの間の関係は、
    t=厚さ(cm)
    κ=絶縁材料の誘電率
    β=AAMI規格で除算した総合インピーダンス(75オーム)
    ω=電気外科発電機の角周波数(ラジアン/秒)
    η=バルクインピーダンス(Ω・cm)
    A=電極面積(cm2)
    ε0=電気誘電率(F/cm)
    である式
    Figure 0004237700
    によって定義されることを特徴とする請求項1に記載の部材。
  14. 個別導電部材と共に使用するための部材であって、前記個別導電エレメントは電気外科発電機への電気接続を有し、前記個別導電エレメントは取外し可能な前記部材と相俟って電気外科電極として作用し、前記部材は、
    前記個別導電エレメントの少なくとも一部と実質的に接触し、かつ作業面が患者に極めて近接しまたはゲルを使用することなく前記患者に接触すると、約4,000Ω・cm以上の実効バルク抵抗率を示すシート材を備え
    前記部材は選択的に、前記個別導電エレメントに配置されまたは前記個別導電エレメントから取外されることを特徴とする部材。
  15. 前記シートは、所定の厚さを有し、前記シート材が前記個別導電エレメントの少なくとも一部と実質的に接触した際の前記バルク抵抗率、表面積および前記シートの前記所定の厚さの間の関係は、
    t=厚さ(cm)
    κ=絶縁材料の誘電率
    β=AAMI規格で除算した総合インピーダンス(75オーム)
    ω=電気外科発電機の角周波数(ラジアン/秒)
    ρ=バルク抵抗率(Ω・cm)
    A=電極面積(cm2)
    ε0=電気誘電率(F/cm)
    である式
    Figure 0004237700
    によって定義されることを特徴とする請求項14に記載の部材。
  16. 前記シートは、確定容量性リアクタンスを有する誘電材料の層を備え、該層は前記個別導電エレメントと接触し、かつ、前記個別導電エレメントを覆っていることを特徴とする請求項14に記載の部材。
  17. 前記シートは、確定誘導性リアクタンスを有する誘電材料の層を備え、該層は前記個別導電エレメントと接触し、かつ、前記個別導電エレメントを覆っていることを特徴とする請求項14に記載の部材。
  18. 前記シートは、前記導電エレメントに取外し可能に結合されたことを特徴とする請求項14に記載の部材。
  19. 取外し可能部材であって、前記取外し可能部材と電気外科発電機への電気コネクタを有する個別導電エレメントとを備えた電気外科電極の一部として使用するための取外し可能部材において、
    前記個別導電エレメントの少なくとも一部と接触すると約4,000Ω・cm以上の実効バルクインピーダンスを示す、前記個別導電エレメントを実質的に覆うようになされたシート材を備え
    前記部材は選択的に、前記個別導電エレメントに配置されまたは前記個別導電エレメントから取外されることを特徴とする取外し可能部材。
  20. 前記個別導電エレメントは、テーブルであることを特徴とする請求項19に記載の取外し可能部材。
  21. 前記個別導電エレメントは、椅子であることを特徴とする請求項19に記載の取外し可能部材。
  22. 前記シートは、保護フランジを備えたことを特徴とする請求項19に記載の取外し可能部材。
  23. 前記シートは、前記個別導電エレメントを封入することを特徴とする請求項19に記載の取外し可能部材。
  24. 前記シートは、前記個別導電エレメントを封入するための封筒の形態を有していることを特徴とする請求項19に記載の取外し可能部材。
  25. 前記シートは、前記個別導電エレメントに形態適合することを特徴とする請求項19に記載の取外し可能部材。
  26. 電気外科リターン電極として個別導電エレメントと共に使用するべく構成されたシート材を備え、選択的に前記個別導電エレメントに配置されまたは前記個別導電エレメントから取外されるように構成された取外し可能半絶縁部材であって、前記個別導電エレメントは電気外科発電機に電気結合され、かつ、前記シート材は、前記個別導電エレメントの少なくとも一部と実質的に接触し、かつ前記シートの作業面が患者に極めて近接しまたはゲルを使用することなく前記患者に接触すると、約4,000Ω・cm以上の実効バルクインピーダンスを示すことを特徴とする取外し可能半絶縁部材。
  27. 実質的に自己制御特性を有する電気外科リターン電極であって、該電極は
    個別導電エレメントと、
    前記個別導電エレメントに取外し可能に結合された半絶縁部材とを備え、前記個別導電エレメントおよび前記半絶縁部材は、前記シートの作業面が患者に極めて近接しまたはゲルを使用することなく前記患者に接触すると、相俟って約4,000Ω・cm以上のバルクインピーダンスを有することを特徴とする電気外科リターン電極。
  28. 患者を支持するための手段をさらに備えたことを特徴とする請求項27に記載の電気外科リターン電極。
  29. 前記半絶縁部材は、前記導電エレメントの表面と実質的に接触し、かつ、前記導電エレメントの表面を実質的に覆うようになされたことを特徴とする請求項27に記載の電気外科リターン電極。
  30. 前記導電エレメントと電気外科発電機の間の電気接続を提供するための接続手段をさらに備えたことを特徴とする請求項27に記載の電気外科リターン電極。
  31. スリーブが前記導電エレメントを取り囲んでいることを特徴とする請求項27に記載の電気外科リターン電極。
  32. 前記スリーブは、前記導電エレメントに形態適合することを特徴とする請求項31に記載の電気外科リターン電極。
  33. 前記半絶縁部材は、前記導電エレメントを受け入れるようになされた内部を備えたことを特徴とする請求項27に記載の電気外科リターン電極。
  34. 個別導電エレメントと共に使用するための半絶縁部材であって、前記個別導電部材は電気外科発電機に電気結合され、前記部材は、
    前記個別導電エレメントの少なくとも一部と実質的に接触すると、約4,000Ω・cm以上の実効バルクインピーダンスを示すシート材を備え、前記個別導電エレメントはテーブル、椅子、金属プレート、導電液または導電カーボンブラックからなる群から選択され
    前記半絶縁部材は選択的に、前記個別導電エレメントに配置されまたは前記個別導電エレメントから取外されることを特徴とする部材。
  35. 前記シートの前記実効バルクインピーダンスは、抵抗成分、容量成分および誘導成分のうちの少なくとも1つから選択された電気成分を含むことを特徴とする請求項34に記載の部材。
  36. 前記シートは、確定容量性リアクタンスを有する誘電材料の層を備え、該層は前記個別導電エレメントと接触し、かつ、前記個別導電エレメントを覆っていることを特徴とする請求項34に記載の部材。
  37. 前記シートは、前記シート材が前記個別導電エレメントの少なくとも一部と実質的に接触すると、約4,000Ω・cm以上の設計バルクインピーダンスを示す導電材料の層を備えたことを特徴とする請求項34に記載の部材。
  38. 前記シートは、患者と接触して、あるいは患者に極めて近接して位置付けされる作業面を備えたことを特徴とする請求項34に記載の部材。
  39. 前記シートは、再使用可能であることを特徴とする請求項34に記載の部材。
  40. 前記シートを封入する絶縁スリーブをさらに備えたことを特徴とする請求項34に記載の部材。
  41. 前記シートは、前記個別導電エレメントを受け入れるようになされた内部を備えたことを特徴とする請求項34に記載の部材。
  42. 前記個別導電エレメントを封入する保護フランジをさらに備えたことを特徴とする請求項34に記載の部材。
  43. 前記シートは、所定の厚さを有し、かつ、前記シート材が前記個別導電エレメントの少なくとも一部と実質的に接触した際の前記バルクインピーダンス、表面積および前記シートの前記所定の厚さの間の関係は、
    t=厚さ(cm)
    κ=絶縁材料の誘電率
    β=AAMI規格で除算した総合インピーダンス(75オーム)
    ω=電気外科発電機の角周波数(ラジアン/秒)
    η=バルクインピーダンス(Ω・cm)
    A=電極面積(cm2)
    ε0=電気誘電率(F/cm)
    である式
    Figure 0004237700
    によって定義されることを特徴とする請求項34に記載の部材。
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