JP4234290B2 - 毛筆の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、書道、絵画などに使用される毛筆に関し、特にタコノキ科の常緑低木であるアダンの繊維を穂先とする毛筆の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、毛筆は、筆軸の先に獣毛を束ねて穂先として用いられていた。この穂先は、太さ、長さ、硬さでいろいろな種類があり、書道用や絵画用など用途によってもさまざまな筆が作られており、著名な奈良筆は、400種類以上のさまざまな筆が生産されている。
【0003】
また、穂先の材料としては、主に獣毛が用いられており、羊、馬、うさぎ、たぬき、鹿などの毛が用いられており、それぞれ、柔らかさや弾力性、腰の強さなどの違いから組み合わせて用いられることも多い。
【0004】
獣毛のほかに植物の繊維を使用するものもある。植物の繊維質を取りだし、毛のように束ねて製作される。わら筆、竹筆なども製作されている。さらに近年では化学繊維による人造毛筆も製造されている。この人造毛筆は、獣毛に比べて弾力性があり、3倍以上耐久性がある。
【0005】
毛筆がこのように非常に多くの種類のものがあるのは、柔らかい筆によるうるおいのあるきれいな字肌で書かれた筆跡や、硬い筆で多少荒々しい線で書かれたものなど、おのおのの筆の特徴が筆跡に現れ、独特のおもむきをかもし出すことができるためであり、ワープロや活字などの、決まった書体を書くためのものではなく、書く人あるいは描く人の特徴と毛筆の特徴とが組み合わされて、新たな独自の特徴をかもし出すことができるためであり、自分にあった毛筆、あるいは新たな表現ができる毛筆が求められているためである。
【0006】
従来の毛筆(獣毛使用)の製造方法は、以下のとおりである。
1)選毛
作ろうとする筆に合う良い毛を選び出す。
【0007】
2)毛もみ・毛寄せ
毛のくせを直し、悪い毛を取り除いて毛をきれいに整える。
【0008】
3)練り混ぜ・芯立て
毛がぬらにならないように練り混ぜ、1本の穂の形にする。
【0009】
4)上毛着せ・お締め
芯毛に化粧毛をかぶせ、穂の根元をコテで焼き、麻糸でしめる。
【0010】
5)繰り込み・仕上げ
筆軸の内部を小刀でえぐり、穂を筆軸につける。装飾を施して仕上げる。
【0011】
このように、獣毛の毛筆の製造においては、毛選びから非常に細かい手作業で1本1本仕上げられる。
【0012】
これに対して、人造毛筆の場合は、自動化された工場で品質管理されて製造されており、大量生産され、手軽で耐久性の良い製品となる。
【0013】
近年では、一般的な獣毛以外の毛で作られた毛筆、例えば、孔雀や軍鶏などの鳥の毛を用いた非常に柔らかい質感の毛筆や、植物の繊維、例えば、わらや竹などを用いた硬く荒々しい質感の毛筆なども注目されている。
【0014】
植物繊維を使用した毛筆としては、竹筆が知られている。これは、若竹を用い、穂となる部分の表皮を取り、木槌などで丁寧にたたいて細かく繊維を出し、この繊維を穂先としたものであり、荒々しく独特の表現ができる毛筆となる。この竹筆の製作においては、繊維が非常に硬いために、1年中でもっとも水分を多く含む梅雨の時期にのみ生産され、しかも未成熟の若い竹のみが使用されている。
【0015】
また、歌人で「雨月物語」などの作者である上田秋成(1734〜1809)が晩年使用していたというアダン筆と呼ばれた植物繊維製の毛筆がある。
【0016】
このアダン筆は、沖縄県が琉球と呼ばれていた時代に現地で作られていたものが本土に伝えらたものであり、僧侶などが宗教上の理由から獣毛を避け、このアダン筆で梵字の写書をしたとされているものであるが、どのような経路で伝えられたかは、不明となっている。
【0017】
現在では、このアダン筆は、「古事類苑」などの古事典においてわずかに記載されているのみであり、沖縄県でもわずかに数本が現存しているのみである。その製造方法については、代々口伝により伝えられているものであり、現在ではまったく生産されていない。
【0018】
その口伝によると、以下のように製造する。
1) 沖縄県の海浜に繁茂するアダンの木の古い気根(アダナシ・幹から垂下するむきだしの根)を切り採る。
【0019】
2) これを真水におよそ1年ほど浸し、表皮や灰水を完全に除く。
【0020】
3) その後半年間、日陰に干す。
【0021】
4) 完全に乾ききった後、軸にする部分と穂にする部分を決めて、その接点を紐でくくり締める。
【0022】
5) 穂にする部分を木台の上で木槌を用いて丹念に叩き続け、繊維だけを残す。
【0023】
6) これを再度真水に浸し、また日陰に干す。
【0024】
7) 上記の5)、6)を繰り返し、筆の穂先の腰となる部分の硬度の保存に気を配りながら、さらに繊維を細かく仕上げていく。
【0025】
上記のように仕上げていくため、完成までには、早くても2年の歳月を必要とするとされている。
【0026】
このように、植物繊維を利用した毛筆の製造方法は、一般的な毛筆(獣毛による毛筆)の製造とはまったく異なった製造方法となる。すなわち、一般の毛筆の特徴である、獣毛の選別と毛揃えが非常に重要な作業であるのに対して、植物繊維による毛筆の場合には、穂先となる繊維を毛のように細かく整える作業および筆軸部分の良好な乾燥作業が重要である。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
植物繊維を使用した毛筆は、わらや竹を用いたものが知られているが、前記に示すように、竹筆の場合には、年間で非常に短い期間でしか生産できない。また繊維が硬いために製造が難しく、非常に手間がかかる。わらを用いた毛筆の場合には、繊維質が弱いために、耐久性に問題がある。
【0028】
また、アダン筆の場合、従来の製造方法では、完成までに2年もの歳月を必要とし、量産不可能である。
【0029】
本発明は、植物繊維を使用した毛筆における上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、荒々しい独特の味わい深い筆跡を表現することができる硬い植物繊維を穂先とする毛筆を実現するために、繊維質の豊富なタコノキ科の常緑低木であるアダンの気根を使用した毛筆の製造方法であり、その穂先の弾力性及び耐久性に富み、また、おもむきのあるアダンの気根の表皮を残した商品価値の高い状態で製作でき、かつ、製作期間を大幅に短縮できるアダン筆の製造方法を提供することを課題とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明の毛筆の製造方法は、植物繊維を毛筆の毛として使用するものであり、植物繊維としてタコノキ科の常緑低木であるアダンの気根を使用したものである。
すなわち、アダンの木の気根を洗浄した後、所定の長さに切断する第1工程と、前記の切断されたアダンの気根の穂先となる部分の表皮を剥離し、削除する第2工程と、前記の表皮を削除した穂先となる部分を塩水に浸漬し、軟化させる第3工程と、前記の軟化処理された穂先となる部分を打ちほぐしながら灰汁を除去し、気根の繊維のみの状態とする第4工程と、前記の穂先加工した筆体を、乾燥装置で強制乾燥させる第5工程と、前記の乾燥させた筆体の穂先部分と筆軸部分との境部を結束処理する第6工程とを備えたことを特徴とする毛筆の製造方法である。
【0031】
また、前記の乾燥工程において、乾燥装置の熱風温度を50℃〜70℃の温度範囲において、乾燥させたことを特徴とする毛筆の製造方法である。
【0032】
また、前記の乾燥工程において、真空乾燥装置を用いて減圧乾燥させたことを特徴とする毛筆の製造方法である。
【0033】
また、毛筆の筆軸の頭部に取り付けられる掛け紐において、アダンの気根をその繊維の方向に薄く裂いて帯状に加工し、染色し、乾燥させ、編み上げて紐状としたことを特徴とする毛筆の掛け紐の製造方法である。
【0034】
本発明によれば、毛筆の筆軸の部分がアダンの気根の表皮を残した状態で仕上げることができ、アダンの独特の表皮の模様を活かした商品となり、アダンの気根から製造されたものであることが人目でわかり、高品質で価値ある毛筆となる。
【0035】
また、穂先は、十分に湿潤させて繊維出しを行うので、繊維を損傷することが少なく、弾力性の高い高品質な穂先となる。
【0036】
さらにまた、乾燥工程に乾燥装置を使用し、低温乾燥あるいは、減圧乾燥するために、乾燥による変形、損傷が少なく、また、完成までの期間は約2週間程度に短縮できるため、量産可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】
本発明は、従来から知られている竹筆からヒントを得て、沖縄県の海浜に多数繁茂するアダンの気根を活用した毛筆の開発・研究を重ねてきた発明者が、約8年間に渡って思考錯誤を重ね、その製造方法について鋭意研究を重ねてきた結果、従来の製造方法では、完成までに2年もの歳月を要していたものを、乾燥装置を効果的に活用し、良好な状態で、かつ短期間で乾燥させる方法を見出し、また、耐久性が問題とされていたその穂先において、繊維質の損傷が少なく、弾力性を高める加工方法を見出し発明を完成させたものである。
【0038】
本発明の一実施例について以下に説明する。
アダンは、タコノキ科の常緑低木で、沖縄・台湾原産である。雌株はパイナップル状の果実をつけ、太い気根が生えており、この気根は地中の養分を吸収する他、アダンの木を支える働きをしている。この気根の中でも若く水分を十分に含んでいるものを選定して採取する。
【0039】
図1は、本発明による毛筆の製造方法を示す概略フロー図である。採取したアダンの気根の加工工程を以下に示す。
【0040】
1)第1工程(洗浄・切断加工工程)
採取したアダンの気根を水洗洗浄する。太さの均一な部分を用いて35〜40cm程度の長さに切断する。
【0041】
2)第2工程(剥離加工工程)
切断した気根から穂先となる部分を決め、その部分の表皮を剥離し、除去する。穂先の長さは筆軸の太さによって異なるが、6〜10cm程度が良い。表皮とは、表層より1〜2mm程度の範囲である。
【0042】
3)第3工程(軟化処理工程)
気根の表皮を剥離除去した部分を塩水に浸漬し、穂先となる部分の軟化処理を行う。塩水の濃度は、常温の水10リットルに対して食塩50〜100g程度で良い。
【0043】
浸漬時間は、30〜60分程度が良い。60分以上の浸漬を行うと、剥離していない部分にまで塩水が浸透し、柔らかくなってしまい、次ぎの工程である繊維出し作業に支障が出るので好ましくない。また、浸漬する塩水は、常温で使用する。熱湯などで処理すると、気根に含まれる灰汁が変色して黒くなるので好ましくない。
【0044】
4)第4工程(繊維出し加工工程)
表皮を剥離した部分の湿潤処理が終了したら、穂先部分の表面の灰汁を取り除き、木製の台の上でこの穂先となる部分を木槌などを用いて繊維を切断しないように、丁寧に叩きながら、繊維を細かくほぐしていく。根元の側から先端側に順次打ちほぐしてゆく。適時水に浸し、灰汁を取り除き、またブラシなどで梳いて毛先を整える。
【0045】
なお、台及びハンマーは木製のものを使用しているが、繊維質の損傷に留意すれば、樹脂製の台あるいはハンマーを使用しても良い。
【0046】
5)第5工程(強制乾燥工程)
繊維出しが十分にでき、穂先ができた気根の筆体を乾燥装置を用い、熱風により、完全に乾燥させる。
【0047】
乾燥条件については、気根の筆体のサイズ及び保湿状態によって異なるが、おおむね、乾燥温度は、50℃〜70℃で行う。乾燥時間は、連続乾燥で50時間以上、1日12時間乾燥では、3日以上である。
【0048】
乾燥装置は、農産物や水産物や工芸品などの乾燥処理に広く用いられているバーナー式、電子温度調節器付の乾燥装置を用いた。例えば、三州産業(株)のSP型乾燥機などである。
【0049】
この乾燥工程は、アダンの気根による毛筆の製造において最も重要な工程の一つである。上記の条件において、長さ36cm、軸径約25mmの気根筆体、約250gを完全乾燥させると、約50g程度となり、80%以上の水分が除去されることになる。また、軸径も30mmのものが18mm程度になる。このため、できる限り均一な乾燥が必要であり、表皮部分と軸芯部分での乾燥速度の違いが品質に大きく影響する。
【0050】
乾燥温度は、70℃以上では、乾燥速度が早過ぎるために、表皮に割れや裂けが発生したり、偏った乾燥状態となり筆軸が変形してしまったりするので好ましくない。50℃以下では、乾燥時間が長くなり、また、完全乾燥が難しく、商品化してからカビ発生などの原因となるので好ましくない。
【0051】
好ましくは60℃程度が良く、乾燥時間は、連続乾燥で60時間程度、1日12時間乾燥で4日程度が好ましい。
【0052】
また、自然乾燥した場合には、表皮が先に乾燥し、芯部分の乾燥に時間がかかるため、表皮のみの乾燥による収縮で裂けができて剥がれてしまい、自然乾燥で表皮を良好な状態で残すことは困難である。また、発明者の自然乾燥テスト結果では、表皮には損傷がない状態となっても、表皮全体が軸心部分より完全に分離した状態となり、隙間ができてしまい、ふかふかな状態で筆軸として好ましくない状態となってしまった。
【0053】
また、真空乾燥機などを用いて減圧乾燥を行っても良い。たとえば、(株)清水理化学機器製作所のVOD−6型真空乾燥機などでも良い。真空度は、標準気圧の1/3程度(253Torr)に設定し、30℃で24時間、減圧乾燥させる。尚、高真空度での減圧乾燥は、常温でも表皮の割れや剥離などを生じる場合があるため、好ましくない。
【0054】
6)第6工程(穂首締め加工工程)
乾燥させた気根の筆体の穂先と筆軸との境部分を麻糸などを巻きつけて締めつけ固定する。麻糸は、線径1mm程度のもので良く、市販されているカラー麻糸などでも良い。糸は麻糸の他、合成繊維製の糸を用いても良く、穂首をしっかり締めつけ固定できるものならばいずれでも良い。
【0055】
7)仕上げ工程
穂首締め加工後、穂先をブラシなどで整え、悪い毛を取り除く。また、筆軸の長さを揃えるために頭部を切り揃え、アダン製の掛け紐を取り付ける。
【0056】
アダン製の掛け紐は、アダンの気根を繊維方向に薄くスライスし、紐状に加工し乾燥させる。乾燥後染料に浸して染色する。再度乾燥させ、紐を編んで掛け紐とする。スライスの厚さと紐の幅は、任意であるが、スライス厚さは2〜3mm程度とし、紐幅は2〜5mm程度とすると良く、異なる色に染色した3本の紐を編んで掛け紐としても良い。
【0057】
最後に筆軸部分に仕上げ塗装を施して完成となる。塗料は、耐水性塗料や防カビ塗料を使用する。例えば、水性ニスなどを用いることができる。
【0058】
上記に示すように製造した毛筆は、筆軸がアダンの気根の独特の表皮模様がそのまま残された状態となり、豊かなおもむきのある毛筆となっている。従来のアダン筆の製造方法においては、この表皮が完全に取り除かれているために、アダン製であることが外観上識別できないために、商品価値に乏しかった。
【0059】
また、穂先は、気根の豊富で細かな繊維状の毛先に仕上げることができるため、弾力性があり、荒々しい独特の表現を可能とする筆跡が描ける。これは、穂先となる部分の十分な軟化処理が施された後に繊維出し加工が施されているためであり、繊維の損傷が少なく、弾力性と耐久性に優れた毛筆となるのである。
【0060】
従来のアダン筆の製造方法では、一端乾燥させてしまっているために、繊維質が硬く脆くなっているために、木槌で叩いたときに損傷が多く、弾力性及び耐久性に乏しくなり、加工中に多くの繊維が切れてしまい、ふさふさとした穂先に仕上げるのは困難であった。
【0061】
【発明の効果】
以上詳細に説明した本発明では、以下に示すような効果がある。
1)アダンの気根の表皮の独特の模様を筆軸の模様として活かした商品価値の高い毛筆とすることができる。
【0062】
2)熱風による強制乾燥により、製造期間を大幅に短縮でき、量産化が可能となる。
【0063】
3)50℃〜70℃の熱風で乾燥させることにより、乾燥工程における筆軸の表皮の損傷を抑えることができ、高品質な毛筆を製造できる。
【0064】
4)減圧乾燥させることにより、さらに乾燥時間を短縮することが可能となる。
【0065】
5)アダンの気根を加工して掛け紐に用いることにより、アダンの特徴を活かした商品価値の高い毛筆とすることができる。
【0066】
このように、本発明によれば、毛筆の製造方法において、従来にないアダン独特のおもむきのある商品価値の高い毛筆を提供することができ、かつ、従来のアダン筆の製造方法に比べて、製造期間を大幅に短縮でき、量産化が可能であり、弾力性、耐久性に優れた毛筆および掛け紐の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による毛筆の製造工程を示すフロー図である。

Claims (4)

  1. アダンの木の気根を洗浄した後、所定の長さに切断する第1工程と、前記の切断されたアダンの気根の穂先となる部分の表皮を削除する第2工程と、前記の表皮を削除した穂先となる部分を塩水に浸漬し、軟化させる第3工程と、前記の軟化処理された筆先となる部分を打ちほぐしながら灰汁を除去し、穂先部分を気根の繊維のみの状態とする第4工程と、前記の穂先加工をした筆体を、乾燥装置で強制乾燥させる第5工程と、前記の乾燥させた筆体の穂先部分と筆軸部分との境部を結束処理する第6工程とを備えた、毛筆の製造方法。
  2. 前記の穂先加工後のアダンの気根による筆体を50℃〜70℃の熱風で乾燥させることを特徴とする請求項1に記載の毛筆の製造方法。
  3. 前記の穂先加工後のアダンの気根による筆体を、真空乾燥装置を用いて減圧乾燥させることを特徴とする請求項1の項に記載の毛筆の製造方法。
  4. 毛筆の筆軸の頭部に取り付けられる掛け紐において、アダンの気根をその繊維の方向に薄く裂いて帯状に加工し、染色し、乾燥させ、編み上げて紐状としたことを特徴とする毛筆の掛け紐の製造方法。
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