JP4231120B2 - 光電子増倍管及び放射線検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、受光面板に入射した微弱な光を電子の増倍によって検出させる構成をもった光電子増倍管に関するものであり、更に、本発明は、このような光電子増倍管を利用した放射線検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の光電子増倍管としては、特開平5−290793号公報や特開平9−306416号公報などがある。これら公報に記載された光電子増倍管は、角筒形の金属製側管を有し、この側管の下端には、側方に張り出したフランジ部が設けられ、ステム板にも側方に張り出したフランジ部が設けられている。そして、密封容器を形成するにあたって、側管のフランジ部とステム板のフランジ部とを重ね合わせることで、簡単で確実な抵抗溶接を実現している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の光電子増倍管は、上述したように構成されているため、次のような課題が存在していた。
【0004】
すなわち、抵抗溶接とは、接合させる部材に通電し、発生する抵抗熱を利用して部材を加熱し、部材が適温に達したときに圧力を加えて溶接する方法であるが、抵抗溶接を利用して密封容器を構成する場合には、側管及びステム板にそれぞれフランジ部を形成する必要がある。このようなフランジ部は、溶接作業上においては有益な部材であるが、側管からの出っ張りとなって、光電子増倍管の小型化を図る上で支障になっていた。特に、ガンマカメラ等に光電子増倍管を利用する場合、多数の光電子増倍管を密に並べて大きな受光領域を形成する必要があり、フランジ部同士を隣接させる結果、フランジ部のある部分がデットスペースになってしまい、高性能な検出装置を追求する上で問題となっていた。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、特に、より一層の小型化を可能にした光電子増倍管を提供することを目的とする。さらに、性能の更なる向上が図られる放射線検出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明の光電子増倍管は、受光面板に入射した光によって電子を放出する光電面を有し、光電面から放出した電子を増倍させる電子増倍部を密封容器内に有し、電子増倍部で増倍させた電子に基づいて出力信号を送出するアノードをもった光電子増倍管において、密封容器は、電子増倍部及びアノードをステムピンを介して固定させる金属製のステム板と、電子増倍部及びアノードを包囲すると共に、一側の開口端にステム板を固定する金属製の側管と、側管の他側の開口端に固定する受光面板とにより形成され、側管の略管軸方向に延びる下端をステム板の上面に当接させ、側管の外壁面とステム板の縁面とを面一にして、側管とステム板と溶接したことを特徴とする。
【0007】
この光電子増倍管においては、金属製の側管の外壁面とステム板の縁面とを面一にした状態で、側管とステム板とを溶接固定させる結果、光電子増倍管の下端で、フランジのような張り出しを無くしている。従って、抵抗溶接は行い難いけれども、光電子増倍管の外形寸法の縮小化を可能にし、光電子増倍管を並べて利用する場合でも、側管同士を密接させることができる。よって、金属製のステム板と金属製の側管とが溶接によって組み付けられた場合の光電子増倍管の高密度配列を可能にする。
【0008】
また、光電子増倍管において、ステム板の上面の縁端に、側管の下端を載置させる着座用切込み部を設けると好ましい。このような構成を採用した場合、切込み部内に側管の下端をはめ込んだ状態で、ステム板と側管とを溶接固定することができるので、溶接する前にステム板上で側管を安定して着座させることができ、側管を容易に位置決めすることができる。しかも、密封容器の真空側(内側)に向けて側管が撓もうとする力に対抗させる補強構造をも可能にする。
【0009】
また、光電子増倍管において、側管とステム板とを融接させると好ましい。溶接手段のうちの融接法を採用して、ステム板と側管とを接合させる場合、抵抗溶接と異なり、側管とステム板との接合部分に圧力を加える必要がないので、接合部分に残留応力が発生することがなく、使用中において接合箇所に亀裂が発生し難く、耐久性の著しい向上が図られる。
【0010】
また、光電子増倍管において、融接は、レーザ溶接又は電子ビーム溶接であると好ましい。このようなレーザ溶接又は電子ビーム溶接は、接合部分での熱の発生を小さくすることが可能となる。その結果、ステムピンを側管に近づけた場合でも、ステムピンをステム板に固定させるためのガラス製のタブレットに、熱の影響によるクラックが発生し難くなる。よって、ステムピンを側管側に寄せることができ、電子増倍部の側方への拡張を可能にし、電子増倍部の電子受け入れ面積を大きく取ることができる。
【0011】
本発明に係る放射線検出装置は、被検体から発生する放射線の入射によって蛍光を発するシンチレータと、シンチレータに受光面板を対面させるように配列させ、シンチレータからの蛍光に基づく電荷を出力させる複数の光電子増倍管と、光電子増倍管からの出力を演算処理し、被検体内で発する放射線の位置情報信号を出力する位置演算部とを備えた放射線検出装置において、光電子増倍管は、受光面板に入射した光によって電子を放出する光電面を有し、光電面から放出した電子を増倍させる電子増倍部を密封容器内に有し、電子増倍部で増倍させた電子に基づいて出力信号を送出するアノードを有し、密封容器は、電子増倍部及びアノードをステムピンを介して固定させる金属製のステム板と、電子増倍部及びアノードを包囲すると共に、一側の開口端にステム板を固定する金属製の側管と、側管の他側の開口端に固定する受光面板とにより形成され、側管の略管軸方向に延びる下端をステム板の上面に当接させ、側管の外壁面とステム板の縁面とを面一にして、側管とステム板と溶接したことを特徴とする。
【0012】
この放射線検出装置に利用される光電子増倍管においては、金属製の側管の外壁面とステム板の縁面とを面一にした状態で、側管とステム板とを溶接固定する結果、光電子増倍管の下端で、フランジのような張り出しを無くしている。従って、抵抗溶接は行い難いけれども、光電子増倍管の外形寸法の縮小化を可能にし、光電子増倍管を並べて利用する場合でも、側管同士を密接させることができる。よって、シンチレータに受光面板を対面させるように光電子増倍管を配列させる場合に、光電子増倍管の高密度配列を可能にする。その結果、不感部分を形成するデッドスペースの極めて少ない受光領域が容易に確保され、放射線検出装置の更なる性能アップに寄与することになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明による光電子増倍管及び放射線検出装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る光電子増倍管を示す斜視図であり、図2は、図1の断面図である。これら図面に示す光電子増倍管1は、略角筒形状の金属製(例えば、コバール金属製やステンレス製)の側管2を有し、この側管2の一側の開口端2Aにはガラス製の受光面板3が融着固定され、この受光面板3の内表面には、光を電子に変換する光電面3aが形成され、この光電面3aは、受光面板2に予め蒸着させておいたアンチモンにアルカリ金属蒸気を反応させることで形成される。また、側管2の開口端2Bには、金属製(例えば、コバール金属製やステンレス製)のステム板4が溶接固定されている。このように、側管2と受光面板3とステム4とによって密封容器5が構成される。
【0015】
また、ステム4の中央には金属製の排気管6が固定されている。この排気管6は、光電子増倍管1の組立て作業終了後、密封容器5の内部を真空ポンプ(図示せず)によって排気して真空状態にするのに利用されると共に、光電面3aの形成時にアルカリ金属蒸気を密封容器5内に導入させる管としても利用される。
【0016】
そして、この密封容器5内には、ブロック状で積層タイプの電子増倍器7が設けられ、この電子増倍器7は、10枚(10段)の板状のダイノード8を積層させた電子増倍部9を有し、電子増倍器7は、ステム板4を貫通するように設けられたコバール金属製のステムピン10によって密封容器5内で支持され、各ステムピン10の先端は各ダイノード8と電気的に接続されている。また、ステム板4には、各ステムピン10を貫通させるためのピン孔4aが設けられ、各ピン孔4aには、コバールガラス製のハーメチックシールとして利用されるタブレット11が充填され、各ステムピン10は、タブレット11を介してステム板4に固定される。なお、ステムピン10は、ステム板4の縁面4bに近接して環状に配列する。
【0017】
更に、電子増倍器7には、電子増倍部9の下方に位置する絶縁基板(図示せず)が設けられ、この絶縁基板上にアノード12を並設させている。また、電子増倍器7の最上段において、光電面3aと電子増倍部9との間には平板状の収束電極板13が配置され、この収束電極板13には、スリット状の開口部13aが複数本形成され、各開口部13aは一方向にリニアな配列をなす。同様に、電子増倍部9の各ダイノード8には、開口部13aと同数のスリット状電子増倍孔8aが複数本形成され、各電子増倍孔8aを一方向にリニアに配列させている。
【0018】
そして、各ダイノード8の各電子増倍孔8aを段方向にそれぞれ配列してなる各電子増倍経路Lと、収束電極板13の各開口部13aとを一対一で対応させることによって、電子増倍器7には、複数のリニアなチャンネルが形成されることになる。また、電子増倍器7に設けられた各アノード12は各チャンネル毎に一対一で対応するように設けられ、各アノード12を各ステムピン10にそれぞれ接続させることで、各ステムピン10を介して外部に個別的な出力を取り出している。
【0019】
このように、電子増倍器7は、リニア型チャンネルを有している。そして、図示しないブリーダ回路に接続した所定のステムピン10によって、電子増倍部9及びアノード12には所定の電圧が供給され、光電面3aと収束電極板13とは、同じ電位に設定され、各ダイノード8とアノード12は、上段から順に高電位の設定がなされている。従って、受光面板2に入射した光は、光電面3aで電子に変換され、その電子が、収束電極板13の電子レンズ効果により、所定のチャンネル内に入射することになる。そして、電子の入射したチャンネルにおいて、電子は、ダイノード8の電子増倍経路Lを通りながら、各ダイノード8で多段増倍されて、アノード12に入射し、所定のチャンネル毎に個別的な出力が各アノード12から送出されることになる。
【0020】
ここで、図3に示すように、金属製のステム板4と金属製の側管2とを気密溶接させるにあたって、側管2の略管軸方向に延びる下端2aをステム板4の上面4cに当接させ、側管2の外壁面2bとステム板4の縁面4bとを管軸方向で面一にする。よって、電子増倍管1の下端でフランジのような張り出しを無くしている。この状態で、接合部分Fに対し、外側の真横又は所定の角度をもってレーザビームを照射し、接合部分Fをレーザ溶接する。このように、光電子増倍管1の下端で、フランジのような張り出しを無くし、側管2の外表面全体が、側管2の管軸に対して平行に延在する結果、抵抗溶接は行い難いけれども、光電子増倍管1の外形寸法の縮小化を可能にし、光電子増倍管1を並べて利用する場合でも、デッドスペースを可能な限り排除することができ、側管2同士を密接させることができる。よって、金属製のステム板4と金属製の側管2との接合にレーザ溶接を採用することは、光電子増倍管1の小型化及びその高密度配列化を可能にする。
【0021】
このようなレーザ溶接は融接法の一例であり、この融接法を利用し、側管2をステム板4に溶接固定する場合、抵抗溶接と異なり、側管2とステム板4との接合部分Fに圧力を加える必要がないので、接合部分Fに残留応力が発生することがなく、使用中においても接合箇所に亀裂が発生し難く、耐久性及び気密シール性の著しい向上が図られる。なお、融接法のうちでも、レーザ溶接や電子ビーム溶接は、抵抗溶接に比して、接合部分Fでの熱の発生を小さく抑えることができる。従って、光電子増倍管1の組立てにあたって、密封容器5内に配置させた各構成部品に対する熱への影響が極めて少なくなる。
【0022】
次に、本発明の光電子増倍管の他の実施形態において、図4及び図5に基づいて説明するが、前述した実施形態と同一又は同等な構成部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0023】
図4及び図5に示すように、光電子増倍管1Aは、金属製のステム板20を有し、このステム板20の上面20bの縁端には、段状をなして側管2の下端2aを載置させる断面L字状の着座用切込み部20aが形成され、この切込み部20aは、側管2の形状に合致させるように、ステム板20の上面20bの外周端で矩形の環状をもって全周に亙り形成されている。また、切込み部20内に側管2の下端を嵌め込むと、側管2の外壁面2bとステム板20の縁面20cとが管軸方向で面一状態になる。
【0024】
このように、側管2の嵌め込み構造を採用する結果、接合部分Fで溶接する前にステム板20上で側管2を安定して着座させることができ、ステム板20上で側管2を容易に位置決めすることができる。しかも、溶接後において、密封容器5Aの真空側(内側)に向けて側管2が撓もうとする力に対抗させた補強構造を可能にする。
【0025】
接合部分Fに対しては、外側の真横又は所定の角度をもってレーザビームを照射し、接合部分Fをレーザ溶接する。また、電子ビームを照射する場合もある。いずれにしても、融接時において、ビームが真空容器5A内に入射することがなく、内部の部品に与える熱への影響が回避される。これは、切込み部20によってビームの侵入が遮られるからである。
【0026】
また、図6に示す更に他の光電子増倍管1Bにおいて、融接の際にレーザ溶接又は電子ビーム溶接を利用すると、接合部分での熱の発生を小さくすることができる。その結果、図7に示すように、金属製の側管30の下端30aを切込み部20aに嵌め込み、側管30の外壁面30aとステム板20の縁面20cとを面一にした状態で、ステムピン10を側管30に近づけることができる。これは、ステムピン10をステム板20に固定させるガラス製のタブレット11に対して、熱の影響によるクラックが発生しにくくなるからである。よって、ステムピン10を側管30側に寄せることができ、電子増倍部9の各ダイノード8を側方へ拡張することが可能となり、電子増倍部9のチャンネル数を増やし、電子増倍部9の有効エリアを大きくすることができる。電子増倍部9の有効面積が大きくなることで、光電面3aから放出される光電子が大きな角度をもつことなく収束電極板13に向かうため、電子増倍部9を光電面3aに近づけることができ、密封容器5Bの高さ寸法を小さくできる。これらのことにより、小型でかつ有効利用面積が大きな光電子増倍管となる。
【0027】
例えば、従来の抵抗溶接では、ステム板20の端からステムピン10の中心までの距離を、3.5mm程度確保しなければならなかったが、レーザ溶接又は電子ビーム溶接を利用すると、1.1mmでよいことが確かめられている。そして、電子増倍部9の横への拡張に伴って、図4の光電子増倍管1Aでは光電面3aから収束電極板13までの距離が7mmであったものが、図6の実施形態では2.5mmにまで縮めることができた。これらビーム溶接を採用すると、光電子増倍管からフランジを無くすと同時に、高さ寸法の短縮をも可能にする。その結果、光電子増倍管は小型化に向けて大きく前進することになる。
【0028】
なお、多数の光電子増倍管を密に配列させる場合、光電子増倍管の外形寸法が小さくなればなる程、フランジの有る無しが、その配列状態に大きな影響を与えることになる。例えば、側管2,30が25mm角の外形寸法を有している場合に、抵抗溶接に利用するフランジが2mmの幅をもって全周に亙って突出すると、側管2,30の寸法に対するフランジの占める割合が2割近くにも達し、このような光電子増倍管を密に多数並べた場合、かなりの割合でデッドスペースを発生させてしまうことは想像に難くない。
【0029】
次に、前述した光電子増倍管1を密に整列させた状態で利用した放射線検出装置の一実施形態について説明する。
【0030】
図8に示すように、放射線検出装置の一例であるガンマカメラ40は、核医学における診断装置として開発されたものである。このガンマカメラ40は、支持フレーム39から延びるアーム42によって保持された検出部43を有し、この検出器43は、被検体である患者Pを寝かせるためのベッド41の真上に配置させるものである。
【0031】
この検出器43の筺体44内には、図9に示すように、その最下段に位置するコリメータ45が収容され、このコリメータ45が患部に対面することになる。また、筺体44内において、コリメータ45上にはシンチレータ46が配置され、このシンチレータ46は、ライトガイド47を介して光電子増倍管群Aに固定されている。この光電子増倍管群Aは、多数の光電子増倍管1を並べたものであり、各光電子増倍管1の受光面板3は、シンチレータ46から発せられる蛍光をライトガイド47を介して入射させるために、下側に向けられてシンチレータ46に対面させている。
【0032】
例えば、平板状のシンチレータ46を利用する場合、光電子増倍管1の側管2の外表面全体が、側管2の管軸に対して平行に延在する結果、光電子増倍管群Aは、図1に示した光電子増倍管1の側管2同士を密着させるようにマトリックス状に高密度に配列させたものとなる(図10参照)。そして、光電子増倍管群Aは、ソケット体48に各光電子増倍管1のステムピン10を差し込み固定することによりマトリックス配列を達成する。また、筺体44内には、各光電子増倍管1の各ステムピン10からの出力電荷に基づいて、演算処理を行う位置演算部49が設けられ、この位置演算部49からは、ディスプレイ(図示せず)上での3次元モニターを達成するためのX信号、Y信号及びZ信号が出力される。このように、患者Pの患部から発生するガンマー線は、シンチレータ47によって所定の蛍光に変換され、この蛍光エネルギを各光電子増倍管1で電荷に変換し、位置演算部49によって位置情報信号として外部に出力することで、放射線のエネルギ分布のモニター化を可能にし、画面での診断に利用される。
【0033】
放射線検出装置の一例としてガンマカメラ40について簡単に説明したが、核医学診断に利用される放射線検出装置としてはポジトロンCT(通称PET)があり、この装置にも本発明に係る多数の光電子増倍管1を利用できることは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】
本発明による光電子増倍管及び放射線検出装置は、以上のように構成されているため、次のような効果を得る。
【0035】
すなわち、本発明に係る光電子増倍管において、密封容器は、電子増倍部及びアノードをステムピンを介して固定させる金属製のステム板と、電子増倍部及びアノードを包囲すると共に、一側の開口端にステム板を固定する金属製の側管と、側管の他側の開口端に固定する受光面板とにより形成され、側管の略管軸方向に延びる下端をステム板の上面に当接させ、側管の外壁面とステム板の縁面とを面一にして、側管とステム板と溶接したことにより、更なる小型化を可能にする。
【0036】
また、本発明に係る放射線検出装置は、前述した光電子増倍管の構成を利用するものであり、性能の更なる向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光電子増倍管の第1の実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図2の要部拡大断面図である。
【図4】本発明に係る光電子増倍管の第2の実施形態を示す断面図である。
【図5】図4の要部拡大断面図である。
【図6】本発明に係る光電子増倍管の第3の実施形態を示す断面図である。
【図7】図6の要部拡大断面図である。
【図8】本発明に係る放射線検出装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図9】放射線検出装置に利用される検出部の内部構造を示す側面図である。
【図10】図1の光電子増倍管をマトリックス状に配列した状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B…光電子増倍管、2,30…側管、2A,2B…開口端、2a,30a…側管の下端、2b,30b…側管の外壁面、3…受光面板、3a…光電面、4,20…ステム板、4c,20b…ステム板の上面、4b,20c…ステム板の縁面、5,5A,5B…密封容器、9…電子増倍部、10…ステムピン、12…アノード、20a…切込み部、40…ガンマカメラ(放射線検出装置)、46…シンチレータ、49…位置演算部。
Claims (6)
- 受光面板に入射した光によって電子を放出する光電面を有し、前記光電面から放出した電子を増倍させる電子増倍部を密封容器内に有し、前記電子増倍部で増倍させた電子に基づいて出力信号を送出するアノードをもった光電子増倍管において、
前記密封容器は、
前記電子増倍部及び前記アノードをステムピンを介して固定させる金属製のステム板と、
前記電子増倍部及び前記アノードを包囲すると共に、一側の開口端に前記ステム板を固定する金属製の側管と、
前記側管の他側の開口端に固定する前記受光面板とにより形成され、
前記側管の略管軸方向に延びる下端を前記ステム板の上面に当接させ、前記側管の外壁面と前記ステム板の縁面とを面一にして、前記側管と前記ステム板と溶接したことを特徴とする光電子増倍管。 - 前記側管の外表面全体が、前記側管の前記管軸方向に対して略平行に延在することを特徴とする請求項1記載の光電子増倍管。
- 前記ステム板の前記上面の縁端に、前記側管の前記下端を載置させる着座用切込み部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の光電子増倍管。
- 前記側管と前記ステム板とを融接させたことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項記載の光電子増倍管。
- 前記融接は、レーザ溶接又は電子ビーム溶接であることを特徴とする請求項4記載の光電子増倍管。
- 被検体から発生する放射線の入射によって蛍光を発するシンチレータと、前記シンチレータに受光面板を対面させるように配列させ、前記シンチレータからの蛍光に基づく電荷を出力させる複数の光電子増倍管と、前記光電子増倍管からの出力を演算処理し、前記被検体内で発する放射線の位置情報信号を出力する位置演算部とを備えた放射線検出装置において、
前記光電子増倍管は、
前記受光面板に入射した光によって電子を放出する光電面を有し、前記光電面から放出した電子を増倍させる電子増倍部を密封容器内に有し、前記電子増倍部で増倍させた電子に基づいて出力信号を送出するアノードを有し、
前記密封容器は、
前記電子増倍部及び前記アノードをステムピンを介して固定させる金属製のステム板と、
前記電子増倍部及び前記アノードを包囲すると共に、一側の開口端に前記ステム板を固定する金属製の側管と、
前記側管の他側の開口端に固定する前記受光面板とにより形成され、
前記側管の略管軸方向に延びる下端を前記ステム板の上面に当接させ、前記側管の外壁面と前記ステム板の縁面とを面一にして、前記側管と前記ステム板と溶接したことを特徴とする放射線検出装置。
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