JP4230684B2 - Coreless paper roll and manufacturing method thereof - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トイレットペーパーロールやキッチンペーパーロール等のペーパーロールにおいて、厚紙で形成した特別の巻芯のないペーパーロール及びその製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来のトイレットペーパーロールは、通常、その中心部にペーパーを巻成するための巻芯（コア）を有するものである。この巻芯は、厚紙から形成された円筒体からなるものである。しかし、この巻芯を有するペーパーロールの場合、その巻芯の作製にコストがかかり、製品コストが高くなる等の問題を有するものであった。
一方、これまでにも、厚紙で形成した特別の巻芯を用いない芯無し（コアレス）ペーパーロールも提案されている。
特開２０００−１８９３４２号公報及び特開２０００−２２９０４６号公報には、トイレットペーパーロールにおいて、そのペーパーの略巻始め先端個所から所定長さ範囲にわたるペーパー表面に、無機顔料等の微粒子状のてん料を分散させた水分散液を噴霧により付着させ、ロール状に巻成して仮固着部（円筒体）としたものが提案されている。この芯無しペーパーロールは、その仮固着部がペーパーロールの巻芯部と同等の役割を示すものであるが、その固着力を弱くすることにより、その仮固着部を構成する巻成ペーパーを巻戻しにより容易に剥離することができる。従って、その使用に際しては、その仮固着部を形成する巻成ペーパーまでも無駄なく使用することができる。
しかしながら、前記した従来品の場合、そのペーパーの仮固着部の形成に用いる分散液は、比重の大きい無機顔料等の無機微粉末状を水溶液中に分散させて形成した分散液であることから、品質の良い均一分散液の調製が困難である上、その分散液の粘度及び接着力を安定的に調節するのがむつかしい等の問題があった。例えば、前記従来品においては、その仮固着部の固着力を弱くしてその巻成ペーパーを人手による巻戻しにより容易に剥離させることの可能なものとすると、この場合には、その仮固着部は潰れやすくなり、その取扱い性、運搬性及び積み重ね性が悪くなる等の問題を生じる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、芯無しペーパーロールにおいて、そのペーパーで形成した仮固着部からのペーパーの人手による巻戻しによる剥離が容易であるとともに、その仮固着部が外力によっても容易に潰れることのない高品質の芯無しペーパーロール及びその製造方法を提供することをその課題とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す芯無しペーパーロール及びその製造方法が提供される。
（１）芯無しペーパーロールにおいて、該ペーパーが表面紙Ａと裏面紙Ｂとの巻成開始部分において仮固着された２プライペーパーからなり、該ペーパーは、前記仮固着部において、該２プライペーパーの表面紙Ａと、該表面紙Ａ上に巻成されている２プライペーパーの裏面紙Ｂとの間が固着界面に形成され、該２プライペーパーを構成する表面紙Ａと裏面紙Ｂとの間が剥離性界面に形成されていることを特徴とする芯無しペーパーロール。
（２）該固着界面における固着が、接着剤を介しての固着である前記（１）に記載の芯無しペーパーロール。
（３）該仮固着部を形成する巻成ペーパー１枚当りの坪量が１２〜３０ｇ／ｍ2であり、その巻成ペーパーの長さが０．７５〜２．５ｍでなり、その巻成ペーパーに対する接着剤塗布量が５〜１５ｇ／ｍ2である前記（１）〜（２）のいずれかに記載の芯無しペーパーロール。
（４）該ペーパーロールが、トイレットペーパーロール又はキッチンペーパーロールである前記（１）〜（３）のいずれかに記載の芯無しペーパーロール。
（５）ペーパーロールにおけるそのペーパーの巻成開始部分が仮固着部に形成されている前記（１）〜（３）のいずれかに記載の芯無しペーパーロールの製造方法において、
（ｉ）表面紙Ａと裏面紙Ｂとからなる広幅の２プライペーパーを、吸引孔を有する回転シャフトに、該吸引孔から吸引しながら１回巻成する工程、
（ii）該巻成用ペーパーを該シャフトに１回巻成後に、液状接着剤を該ペーパーの裏面紙Ｂ表面に噴霧塗布するとともに、該液状接着剤を塗布した裏面紙Ｂの面を該シャフトの表面側に向けて該シャフトに所定回数巻成して該ペーパーの仮固着部を形成する工程、
（iii）該ペーパーの仮固着部の形成後に、該液状接着剤の噴霧を停止するとともに、該ペーパーを該仮固着部の周面にさらに巻成してペーパーロールを形成する工程、
（iv）該ペーパーロールを該シャフトから脱離させる工程、
（ｖ）該ペーパーロールを切断して所定幅のペーパーロールを形成する工程、
からなることを特徴とする芯無しペーパーロールの製造方法。
（６）該液状接着剤の塗布を巻成速度を一定とした状態で２〜２０秒毎に間欠的に行う前記（５）に記載の芯無しペーパーロールの製造方法。
（７）該ペーパーの仮固着部の周面にペーパーを巻成する速度が、４００ｍ／分以上である前記（５）〜（６）のいずれかに記載の芯無しペーパーロールの製造方法。
【０００５】
【発明の実施の形態】
本発明のペーパーロールは、その巻成開始部分が仮固着部に形成されている芯無しペーパーロールであるが、その巻成ペーパーは、表面紙Ａと裏面紙Ｂとからなる２プライペーパーからなるとともに、その仮固着部においては、その２プライペーパーの表面紙Ａと、その表面紙Ａ上に巻成されている２プライペーパーの裏面紙Ｂとが接着剤により接合され、固着界面に形成されていることを特徴とする。
なお、本明細書において言う２プライペーパーの表面紙Ａ及び裏面紙Ｂとは、２プライペーパーをロール巻したときに、上層を形成する用紙を表面紙Ａと言い、その下層の用紙を裏面紙Ｂと言う。
【０００６】
図１に、本発明の芯無しペーパーロールの仮固着部の説明断面図を示す。この図においては、仮固着部の構造説明をわかりやすくするために、２プライペーパーを２回巻成した状態のみが示されている。
この図において、１は２プライペーパーを巻成して形成した第１ペーパー層、２はそのペーパー層１上に２プライペーパーを巻成して形成した第２ペーパー層を示す。Ａは２プライペーパーを構成する表面紙、Ｂは２プライペーパーを構成する裏面紙を示す。
【０００７】
図１に示した本発明の芯無しペーパーロールの仮固着部においては、その第１ペーパー層１の表面紙Ａと、第２ペーパー層２の裏面紙Ｂとの間の界面１１は、接着剤により強く接合されて、固着界面に形成されている。一方、２プライペーパーにおけるその表面紙Ａと、その裏面紙Ｂとの間の界面１２は弱く接合して、剥離性界面に形成されている。
即ち、本発明のペーパーロールにおいて、固着界面１１の剥離強度をＸ、剥離性界面１２の剥離強度をＹ及び２プライペーパーの縦強度をＺとしたときに、それらの関係は、以下の通りである。このような関係は、２プライペーパーに適用する液状接着剤の組成や塗布量等を調節することにより得ることができる。
Ｘ＞Ｚ＞Ｙ （１）
従って、本発明のペーパーロールは、その仮固着部において巻成ペーパーを巻戻したときには、その第１ペーパー層１と第２ペーパー層２との間の界面１１が強く接合されていることから、第１ペーパー層１を構成する表面紙Ａと裏面紙Ｂとの間の界面１２及び第２ペーパー層２を構成する表面紙Ａと裏面紙Ｂとの間の界面１２において剥離する。
【０００８】
図２に、本発明のペーパーロールを、その仮固着部付近まで巻戻したときの説明断面図を示す。
図２において、２１は表面紙Ａと裏面紙Ｂとからなる２プライペーパー部を示し、１１は固着界面を示し、１２は剥離性界面を示す。Ｐは、仮固着部における巻戻し開始点を示す。
【０００９】
図３に、本発明のペーパーロールを巻戻したときに得られるペーパーの説明断面図を示す。
図３において、符号Ａ、Ｂ、１１、１２及び２１は図１及び図２に示したのと同じ意味を有し、２２は仮固着部を巻戻したときのペーパー部を示し、２３は、仮固着部における巻戻し開始点Ｐ（図２参照）と、そのＰ点から１回巻戻した時に表面紙Ａが破断する部分（Ｐ1、Ｐ2）までのペーパー部を示す。２４は、巻戻しペーパーの最終部を示す。
【００１０】
本発明のペーパーロールの巻戻しにおいて、仮固着部のＰ点（図２を参照）から巻戻しを開始すると、その２プライペーパー２１は、その固着界面１１の剥離強度が大きく、剥離性界面１２の剥離強度が小さいことから、その固着界面１１では剥離せずに、上層固着界面と下層固着界面との間に位置する剥離性界面１２（Ｐ）において剥離するようになる（図２を参照）。この場合、その巻戻し開始点Ｐにおいては、その剥離性界面１２（Ｐ）から剥離するために、その固着界面１１の下面に接着する表面紙Ａは破断され、２プライペーパー２１と、その下方に隣接する２プライペーパーの表面紙Ａからなる３層（Ａ／Ｂ／Ａ）ペーパー部２３が剥離される（図３参照）。そして、このＰ点から１回巻戻されると、ここからは、２プライペーパー２１の裏面紙Ｂと、その下方に隣接する２プライペーパーの表面紙Ａとからなる２層（Ｂ／Ａ）ペーパー部が一体となって剥離される（図３参照）。
前記のようにして、仮固着部のペーパーをさらに巻戻したときには、その最後の巻戻し部分２４は２プライペーパーの裏面紙Ｂのみからなる１層ペーパーとなって剥離される。この１層ペーパー部の長さは、前記３層ペーパー部２３の長さに相応する長さである（Ｌ1＝Ｌ2）。
なお、図３において、Ｐ1は、破断開始点Ｐにおいて、２プライペーパー２１の表面紙Ａが破断される点を示し、Ｐ2はその下方に位置する２プライペーパー層の表面紙Ａが破断される点を示す。
【００１１】
図３に示した本発明のペーパーロールにおいて、ペーパーの巻成開始部分（仮固着部）２２の長さＬ3は、通常、０．７５〜２．５ｍ、好ましくは０．７５〜１．５０ｍである。巻回数が１回の部分の長さは、ペーパーロールの内筒の内径に対応する長さで、通常、３０〜５０ｍｍ、好ましくは３５〜４５ｍｍ程度である。３層ペーパー部２３の長さＬ1は、約１２〜１３ｃｍ程度であり、この長さＬ1はＬ2と一致する。
【００１２】
本発明でペーパーロールの仮固着部の形成に用いる液状接着剤としては、水溶性高分子、例えば、デキストリン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、ヒドロキシエチルセルロース等の天然高分子や、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ソーダ等の合成高分子を含む従来公知の各種の粘性水溶液を用いることができる。
【００１３】
本発明で用いる液状接着剤の場合、その粘度（４０℃）は、１００〜２０００ｃｐｓ、好ましくは１００〜８００ｃｐｓの範囲にするのがよい。
その粘度は、低過ぎる場合には接着剤成分が塗布した紙の層を通り抜ける量が多くなり、剥離性界面であるべき２プライペーパーの表面紙Ａと裏面紙Ｂとの間の界面１２の接着強度が強くなりすぎて、剥離し難くなるので好ましくない。また粘度が高過ぎる場合には、接着剤成分が塗布した紙の層を通り抜けることができず、剥離性界面の２プライペーパーの表面紙Ａと裏面紙Ｂとの間の界面１２が接着することなく、しがたって該仮固着部の圧縮強度が弱くなるので好ましくない。
【００１４】
接着剤の水含量は、通常３０〜８０重量％、好ましくは３０〜５０重量％の範囲に規定するのが好ましい。水含量が多過ぎると、液状接着剤を巻成用の２プライペーパーに噴霧した時に、その水分蒸発による液状接着剤の乾燥に時間がかかり過ぎたり、仮固着部の乾燥収縮や変形が大き過ぎたりして好ましくない。逆に水含量が少な過ぎる場合には、水分蒸発などにより液状接着剤の性状が不安定であったり、接着剤を供給する配管、タンク内の壁面に接着剤が付着したり、噴霧するときにノズル詰まりを起こし易くなり好ましくない。
【００１５】
本発明においては、液状接着剤を用いることにより、そのペーパーの仮固着部（ペーパーの仮固着巻成体からなる円筒体）は、そのペーパーの剥離強度を、５０〜５００ｇ／１１４ｍｍ、好ましくは１００〜２５０ｇ／１１４ｍｍの範囲に規定するとともに、該円筒体の圧縮強度を２．０〜３．５ｋｇｆ／１１４ｍｍ、好ましくは２．５〜３．５ｋｇｆ／１１４ｍｍの範囲に規定することができる。本発明者らの研究によれば、このような剥離強度及び圧縮強度を有するペーパーの仮固着部からペーパーを人手により剥離させて巻戻す（引出す）ときには、その巻戻しを円滑に行うことができる上、その円筒体も十分な圧縮強度を有し、容易につぶれることもなく、得られるペーパーロールは、そのペーパーの仮固着部におけるペーパーの巻戻し性にすぐれるとともに、取扱い性、運搬性、積み重ね性等においてすぐれたものであることが確認された。
【００１６】
本発明で用いるペーパーは、トイレットペーパーやキッチンペーパー等として用いられている広幅の衛生用紙である。この衛生用紙において、その２プライペーパーの１枚当りの坪量は１２〜３０ｇ／ｍ2、好ましくは１５〜２０ｇ／ｍ2であり、その横強度は３２〜６０Ｎ／ｍ、好ましくは３６〜４８Ｎ／ｍであり、その縦強度は１００〜１６０Ｎ／ｍ、好ましくは１１６〜１４０Ｎ／ｍである。その幅の長さはトイレットロールで１００〜１２０ｍｍであり、キッチンロールで２００〜２４０ｃｍである。その表面にエンボス加工等を施した衛生用紙も、本発明には好ましく用いることができる。
【００１７】
本発明の芯無しペーパーロール（以下、単にロールとも言う）を製造するためには、ペーパーロールに用いる原料ペーパーの先端から所定の長さまでのペーパーを回転シャフト（芯棒）の周面に巻成するとともに、該ペーパーに液状接着剤を噴霧塗布して仮固着部を形成する。このようにして、ペーパーからなる仮固着部が得られる。この仮固着部は、ペーパーの仮固着巻成体からなる円筒体であり、ペーパーロールにおける巻芯としての役割を果たすものである。
【００１８】
前記回転シャフトとしては、その少なくとも表面部がステンレス表面や、金属表面、テフロン表面等の円滑表面に形成された棒状体又は円筒体が用いられる。そのシャフトの外径は、所望するペーパーロールの仮固着部の円筒内径に対応するもので、トイレットペーパーの場合、３０〜５０ｍｍ程度であり、キッチンペーパーロールの場合、３０〜５０ｍｍ程度である。
本発明で用いる回転シャフトとしては、その内部を密閉中空体とし、そのシャフト壁面に透孔を多数穿設したものであることが好ましい。このようなシャフトは、その中空内部を減圧することにより、そのシャフト表面の透孔を介してその中空内部方向に吸引力が働くようになる。従って、原料ペーパー先端部をそのシャフトに巻成する際には、そのシャフトに吸引力を作用させることにより、そのペーパーの巻成が容易になる。
【００１９】
本発明により前記ペーパーの仮固着部を好ましく形成するには、先ず、原料ペーパーの先端部を、そのシャフトに１回だけ巻成し、そのシャフトの外周面にペーパー層を１層形成する。この１層のペーパー層には、液状接着剤は塗布しない。
次に、シャフトの回転をさらに継続して、原料ペーパーの巻成を所定回数行う。この場合、その巻成するペーパーに対しては、液状接着剤を噴霧により塗布する。この場合の液状接着剤のペーパーに対する塗布は、好ましくはシャフトに巻成される以前のペーパーの表面に対して行うが、場合によっては、シャフトに巻成されたペーパーの表面に対して行うこともできる。シャフトに巻成される以前のペーパーに対して塗布する場合には、その液状接着剤の塗布面は、そのシャフト表面と対向する面、即ち、シャフト表面に巻成されているペーパーの表面と接触する側の面である。液状接着剤を塗布したペーパーを、シャフト表面上の巻成ペーパー上に巻成するときには、そのペーパーに塗布された液状接着剤は、そのシャフト上に巻成されたペーパーの表面に接触し、その下層のペーパー表面にも付着する。これによってペーパーの間の円滑な接着が達成される。
一方、シャフト表面に巻成されたペーパー表面に液状接着剤を塗布する場合、その巻成ペーパーの表面上に塗布された液状接着剤は、その上に巻成されてくるペーパーの下面と接触し、付着する。これにより、ペーパー間の円滑な接着が達成される。
【００２０】
２プライペーパーの裏面（裏面紙Ｂ）上に液状接着剤を塗布する場合、その巻成する２プライペーパーは、表面紙Ａと裏面紙Ｂとからなる２プライペーパーであることから、そのペーパー間の接着は、下層の２プライペーパー層の表面紙Ａと、そのペーパー層に接触する上層の２プライペーパー層の裏面紙Ｂとの間で起こり、その接着は強固である。
一方、２プライペーパーに液状接着剤を噴霧塗布したときや、その液状接着剤を塗布したときには、その２プライペーパー面に塗布した液状接着剤は、２プライペーパーの他方の紙に浸透する。例えば、２プライペーパーの裏面紙Ｂに塗布した液状接着剤は、それに接触する表面紙Ａへも浸透する。また、下面（裏面紙Ｂ）に液状接着剤を塗布した２プライペーパーを、巻成した２プライペーパー上に巻成するときには、その液状接着剤は、その巻成した２プライペーパーの上面（表面紙Ａ）に付着するとともに、その液状接着剤の一部はその表面紙Ａの下層の裏面紙Ｂへも浸透する。
前記のようにして、２プライペーパーを巻成した場合には、２プライペーパー間の接着（図１における界面１１の接着）とともに、２プライペーパーを形成する表面紙Ａと裏面紙Ｂとの間（図１における界面１２）の接着も起る。しかし、この表面紙Ａと裏面紙Ｂとの間の接着は、各２プライペーパー間の接着に比べて弱く、人手により剥離させることができる。即ち、本発明のペーパーロールを巻戻すときには、この仮固着部では、その２プライペーパーの表面紙Ａと裏面紙Ｂとの間の界面が剥離性界面となって巻戻しされる。
【００２１】
前記のようにして、シャフト表面上には、ペーパーの仮固着巻成体が形成される。この仮固着巻成体は、ペーパーロールの巻芯の役割を果たすものである。この場合、その仮固着巻成体の形成に要するペーパーの長さは、０．７５〜２．５ｍ、好ましくは０．７５〜１．５０ｍである。
ペーパーに対する液状接着剤の塗布量は、５〜１５ｇ／ｍ2、好ましくは８〜１２ｇ／ｍ2程度である。
前記のようにして形成されるペーパーの仮固着体において、その乾燥後のペーパーの固着界面の剥離強度は５０〜５００ｇｆ／１１４ｍｍ、好ましくは１００〜２５０ｇ／１１４ｍｍであり、その乾燥後の円筒体の圧縮強度は２．０〜３．５ｋｇｆ／１１４ｍｍ、好ましくは２．５〜３．５ｋｇｆ／１１４ｍｍである。
【００２２】
本発明により巻成する以前のペーパー表面に液状接着剤を噴霧塗布する場合、その塗布は、巻成速度を一定とした状態で２〜２０秒毎に、好ましくは３〜１２秒毎に間欠的に行い、噴霧塗布時に時間当たりの接着剤塗布量を一定とすることにより、巻流れ方向で均一に塗布する。このような間欠的塗布法により、液状接着剤の必要付着量を最小限に抑え、均一で安定した品質のペーパーロール等の利点を得ることができる。
本発明で用いる塗布装置としては、従来公知の各種のものを用いることができる。この場合の噴霧装置において、そのノズルの先端オリフィスの形状は、猫の目形状であることが好ましいが、もちろん、円形や多角形等の形状のノズルを用いることもできる。そのノズルのオリフィスの長軸の長さは、０．３３〜０．７９ｍｍ、好ましくは０．４０〜０．６５ｍｍである。そのノズルのオリフィスから、ペーパーの表面に対して液状接着剤を噴出させる角度は、８０〜１１０度、好ましくは９０〜１１０度である。また、その噴霧装置における液状接着剤の噴出圧力は、１０００〜２０００ｐｓｉ、好ましくは１２００〜１８００ｐｓｉである。この場合の噴出圧力が前記範囲より小さくなると、液状接着剤を均一かつ微細に噴霧することが困難になり、一方、前記範囲より大きくなると、液状接着剤の噴霧圧力により、紙切れが発生しやすくなる。
【００２３】
前記ペーパーの仮固着部の形成後には、液状接着剤の塗布を停止し、さらにシャフトの回転を継続して、通常のペーパーロール作製の場合と同様に、回転シャフトによるペーパーの巻成を行う。
ペーパーロールを作製するための方法及び装置としては、従来公知のものを用いることができる。このような方法及び装置に関しては、例えば、前記した特開２０００−１８９３４２号公報に記載の方法及び装置等を用いることができる他、サーフェイスワインディング方式や、好ましくはセンターワインディング方式による方法及び装置を用いることができる。センターワインディング方式の場合には、そのペーパーの巻成を高速で行うことができ、そのペーパーがエンボス加工されているものでも、そのエンボスのしっかり入ったふんわりとした柔らかい芯無しペーパーロールを得ることができる。また、この場合、その巻成速度は、１分間当り４００ｍ以上、好ましくは４５０ｍ以上である。その上限値は、通常、１分間当り１０００ｍ程度である。
【００２４】
前記のようにして広幅のペーパーロールが得られるが、このペーパーロールにおいて、そのペーパーの巻回数は、１００〜１４０回、好ましくは１００〜１２０回である。
この広幅のペーパーロールは、所定幅のペーパーロールに切断し、トイレットペーパーロールやキッチンペーパーロールとする。トイレットペーパーロールの場合、その幅の長さは１００〜１２０ｍｍ、好ましくは１１０〜１１６ｍｍである。キッチンロールの場合、その幅の長さは２００〜２４０ｍｍ、好ましくは２２０〜２３５ｍｍである。
前記広幅のペーパーロールを切断する場合、その装置としては、慣用の切断装置が用いられるが、本発明の場合、自転とともに公転する回転ログソーを用いて行うことができる。この場合、ログソーの自転回転数は、１５００〜２０００ｒｐｍ及びログソーの公転回転数は２０〜３０ｒｐｍに規定するのがよい。ログソーのブレード厚みは、２．５〜５ｍｍ、好ましくは約４ｍｍ程度に規定するのがよい。
【００２５】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例１
（１）液状接着剤の調製
水１リットルにデキストリン（日本ＮＳＣ社製）、３００ｇを３０℃で投入し、溶解してデキストリン水溶液を得た。この水溶液中のデキストリン濃度は２３％であった。この水溶液の粘度（４０℃）は６８０ｃｐｓであった。
【００２６】
（２）ペーパーの円筒状仮固着部の形成
巻成用原料ペーパーとして、トイレットペーパー用の２プライ（２枚）の衛生用紙（１枚の坪量１６．５ｇ／ｍ2、横強度４８Ｎ／ｍ、縦強度１２０Ｎ／ｍ、幅の長さ１１４ｍｍ）を用いた。
このペーパーの先端部分を回転シャフトに巻成するとともに、そのペーパーに対して前記液状接着剤（分散液）を噴霧塗布して、仮固着部を形成した。
この場合の仮固着部の形成条件は以下の通りである。
（ｉ）シャフト
シャフトとしては、ステンレス製の外径が３８ｍｍの中空シャフトを用いた。このシャフトの壁面には、直径２〜３ｍｍの透孔が多数穿設され、その中空内を減圧にすることにより、シャフト面に接触するペーパーに対して吸引力を発現するものである。
（ii）シャフトに対するペーパーの巻成
先ず、原料ペーパーを、液状接着剤を塗布することなく、前記シャフトの表面に１回巻成した後、液状接着剤を表面に噴霧塗布したペーパーを、その塗布面をシャフト表面側に向けて該シャフトにより２０回巻成して、仮固着部を形成した。その際のシャフトの回転数は最高１３００回転／分であった。
（iii）塗布装置（スプレイングシステム社製）
ノズルのオリフィス形状（塗布パターン）：猫の目形状
オリフィス径：０．３３ｍｍ
噴射角度：１１０度
接着剤の噴射圧力：１５００ｐｓｉ
（iv）塗布量
乾燥固形物換算の塗布量：８．３ｇ／ｍ2。
【００２７】
（３）ペーパーロールの製造
シャフト上にペーパーの仮固着部（円筒体）を前記のようにして形成した後、液状接着剤の塗布を停止して、シャフトの回転をさらに継続して、その円筒体上にペーパーを所定回巻成した後、そのペーパーの後端部表面に前記液状接着剤を噴霧塗布してその後端部をその下層のペーパーに固着し、次いでペーパーロールをシャフトから脱離させて芯無しペーパーロールとした。このペーパーロールにおいて、その全巻回数は１０９回であった。
次いで、この芯無しペーパーロールを、ログソーを用いて切断して、幅の長さが１１４ｍｍのトイレットペーパーロールとした。この場合のログソーによる切断条件は以下の通りである。
（ｉ）ログソー（ＰＣＭＣ社製）
（ii）先端ブレード厚さ：３．０ｍｍ
（iii）ログソー自転回転数：１６００ｒｐｍ
（iv）ログソー公転回転数：２０ｒｐｍ
【００２８】
前記切断により得られたトイレットペーパーロールには、潰れは見られず、その中心部には、円形状の透孔が形成されていた。
また、このトイレットペーパーロールは、そのロールからペーパーを巻戻し、そのペーパーの仮固着部からペーパーを剥離させたところ、人手の力により、紙切れすることなく、円滑に剥離させることができた。
さらに、そのペーパーの仮固着部を強く圧縮して潰しても、人手によりその潰れた円筒形状を容易に復元することができた。
前記のようにして得られたトイレットペーパーロールにおいて、その仮固着部を分解し、その剥離強度を測定したところ、その剥離強度は３２０ｇ／１１４ｍｍであった。また、その円筒体の圧縮強度は、２．８ｋｇｆ／１１４ｍｍであった。
【００２９】
実施例２
実施例１と同様に、液状接着剤として、デキストリン水溶液を用いるとともに、その塗布量を１０．８ｇ／ｍ2とした。
この場合にも、圧縮強度及びそのペーパーの巻戻し性にすぐれたペーパーロールを得ることができた。
【００３０】
【発明の効果】
本発明で得られる芯無しペーパーロールは、その仮固着部が、適度の硬さ（圧縮強度）と剥離強度を有するため、その取扱い性、運搬性、さらに積み重ね性等においてすぐれており、しかも、その使用に際しては、その仮固着部の巻成ペーパーまでも無駄無く使用することができる。また、本発明のペーパーロールにおけるその仮固着部は水解性のものであり、水中に投入したときに解繊する。
本発明の芯無しペーパーロールの製造方法は、人体に無害な生分解性を有する接着剤を用いることにより、環境汚染を生じることなく、安全に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の芯無しペーパーロールの説明断面図である。
【図２】 本発明の芯無しペーパーロールを、その仮固着部付近まで巻戻したときの説明断面図を示す。
【図３】 本発明の芯無しペーパーロールを巻戻したときに得られるペーパーの説明断面図を示す。
【符号の説明】
１…第１ペーパー層、２…第２ペーパー層、１１…固着界面、１２…剥離性界面、Ａ…２プライペーパーの表面紙、Ｂ…２プライペーパーの裏面紙。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a paper roll such as a toilet paper roll and a kitchen paper roll, which is made of cardboard and has no special core, and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
Conventional toilet paper rolls usually have a core (core) for winding paper at the center. This core is made of a cylindrical body formed of cardboard. However, in the case of a paper roll having this winding core, production of the winding core is costly and has problems such as an increase in product cost.
On the other hand, a coreless paper roll that does not use a special core made of cardboard has been proposed.
Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 2000-189342 and 2000-229046 disclose that a toilet paper roll has a fine particulate filler such as an inorganic pigment on the surface of a paper spanning a predetermined length from the leading end of the paper. An aqueous dispersion in which is dispersed is applied by spraying and wound into a roll to form a temporarily fixed portion (cylindrical body). In this coreless paper roll, the temporary fixing portion exhibits the same role as the core portion of the paper roll. However, by weakening the fixing force, the wound paper constituting the temporary fixing portion is wound. It can be easily peeled by returning. Therefore, even when the paper is used, even the wound paper forming the temporary fixing portion can be used without waste.
However, in the case of the conventional product described above, the dispersion used for forming the temporarily fixed portion of the paper is a dispersion formed by dispersing an inorganic fine powder such as an inorganic pigment having a large specific gravity in an aqueous solution. There is a problem that it is difficult to prepare a uniform dispersion with good quality and it is difficult to stably adjust the viscosity and adhesive strength of the dispersion. For example, in the conventional product, if the fixing force of the temporary fixing portion is weakened and the wound paper can be easily peeled off by manual rewinding, in this case, the temporary fixing portion Is easily crushed and causes problems such as poor handling, transportability and stackability.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention is a coreless paper roll that is easy to peel by manual rewinding of the paper from the temporary fixing portion formed of the paper, and that the temporary fixing portion is not easily crushed by an external force. It is an object of the present invention to provide a coreless paper roll and a method for producing the same.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have completed the present invention.
That is, according to this invention, the coreless paper roll shown below and its manufacturing method are provided.
(1) In a coreless paper roll, the paper is composed of a two-ply paper temporarily fixed at a winding start portion of the front surface paper A and the rear surface paper B. Between the front paper A and the back paper B of the two-ply paper wound on the front paper A, and is formed between the front paper A and the back paper B constituting the two-ply paper. A coreless paper roll characterized in that a gap is formed at the peelable interface.
(2) The coreless paper roll according to (1), wherein the fixing at the fixing interface is fixing via an adhesive.
(3) Basis weight per sheet of rolled paper forming the temporary fixing part is 12 to 30 g / m 2 The length of the wound paper is 0.75 to 2.5 m, and the amount of adhesive applied to the wound paper is 5 to 15 g / m. 2 The coreless paper roll according to any one of (1) to (2).
(4) The coreless paper roll according to any one of (1) to (3), wherein the paper roll is a toilet paper roll or a kitchen paper roll.
(5) In the manufacturing method of the coreless paper roll according to any one of (1) to (3), the winding start portion of the paper in the paper roll is formed in the temporary fixing portion.
(I) a step of winding a wide two-ply paper composed of a front paper A and a back paper B on a rotating shaft having suction holes once while sucking from the suction holes;
(Ii) After winding the winding paper around the shaft once, a liquid adhesive is spray applied to the surface of the back paper B of the paper, and the surface of the back paper B coated with the liquid adhesive is applied to the shaft. A step of winding the shaft a predetermined number of times toward the surface side of the paper to form a temporary fixing portion of the paper,
(Iii) a step of stopping the spraying of the liquid adhesive after the formation of the temporary fixing portion of the paper, and further winding the paper around the peripheral surface of the temporary fixing portion to form a paper roll;
(Iv) removing the paper roll from the shaft;
(V) cutting the paper roll to form a paper roll having a predetermined width;
A process for producing a coreless paper roll, comprising:
(6) The method for producing a coreless paper roll according to (5), wherein the liquid adhesive is applied intermittently every 2 to 20 seconds with a constant winding speed.
(7) The manufacturing method of the coreless paper roll according to any one of (5) to (6), wherein a speed at which the paper is wound on the peripheral surface of the temporarily fixed portion of the paper is 400 m / min or more.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The paper roll of the present invention is a coreless paper roll in which the winding start portion is formed at the temporary fixing portion, and the winding paper is made of a two-ply paper composed of a front paper A and a back paper B. At the same time, the surface paper A of the two-ply paper and the back paper B of the two-ply paper wound on the surface paper A are joined together by an adhesive at the temporary fixing portion and formed at the fixing interface. It is characterized by.
In the present specification, the front paper A and the back paper B of the 2-ply paper are the paper that forms the upper layer when the 2-ply paper is rolled, and is called the front paper A, and the lower paper is the back paper. Say B.
[0006]
FIG. 1 is an explanatory cross-sectional view of a temporary fixing portion of the coreless paper roll of the present invention. In this figure, only the state in which the two-ply paper is wound twice is shown in order to make the explanation of the structure of the temporary fixing portion easy to understand.
In this figure, 1 is a first paper layer formed by winding 2-ply paper, and 2 is a second paper layer formed by winding 2-ply paper on the paper layer 1. A is a front paper constituting the 2-ply paper, and B is a back paper constituting the 2-ply paper.
[0007]
In the temporary fixing portion of the coreless paper roll of the present invention shown in FIG. 1, the surface paper A of the first paper layer 1 and the
That is, in the paper roll of the present invention, when the peel strength of the
X>Z> Y (1)
Therefore, the paper roll of the present invention is strongly bonded to the
[0008]
FIG. 2 is an explanatory cross-sectional view when the paper roll of the present invention is rewound to the vicinity of the temporary fixing portion.
In FIG. 2, 21 indicates a two-ply paper portion composed of a front paper A and a back paper B, 11 indicates a fixing interface, and 12 indicates a peelable interface. P shows the rewind start point in the temporarily fixed part.
[0009]
FIG. 3 shows an explanatory cross-sectional view of the paper obtained when the paper roll of the present invention is rewound.
In FIG. 3, symbols A, B, 11, 12, and 21 have the same meaning as shown in FIGS. 1 and 2, 22 indicates a paper portion when the temporary fixing portion is rewound, and 23 indicates The unwinding start point P (see FIG. 2) in the temporarily fixed portion and the portion where the surface paper A breaks when the sheet is rewound once from the point P (P 1 , P 2 The paper part up to is shown.
[0010]
In the rewinding of the paper roll of the present invention, when rewinding is started from the point P (see FIG. 2) of the temporary fixing portion, the two-
As described above, when the paper at the temporary fixing portion is further rewound, the last rewound
Figure 3 In P 1 Indicates the point at which the surface paper A of the two-
[0011]
In the paper roll of the present invention shown in FIG. 3, the length L of the paper winding start portion (temporary fixing portion) 22. Three Is usually 0.75 to 2.5 m, preferably 0.75 to 1.50 m. The length of the portion where the number of windings is 1 is a length corresponding to the inner diameter of the inner cylinder of the paper roll, and is usually about 30 to 50 mm, preferably about 35 to 45 mm. Length L of the three-
[0012]
In the present invention, the liquid adhesive used for forming the temporary fixing portion of the paper roll includes water-soluble polymers such as natural polymers such as dextrin, carboxymethylcellulose, sodium alginate, and hydroxyethylcellulose, polyvinylpyrrolidone, and sodium polyacrylate. Various conventionally known viscous aqueous solutions containing synthetic polymers such as these can be used.
[0013]
In the case of the liquid adhesive used in the present invention, the viscosity (40 ° C.) is 100 to 2000 cps, preferably 100 to 800 cps.
If the viscosity is too low, the amount of adhesive component that passes through the coated paper layer will increase and peel off. Sex world Since the adhesive strength of the
[0014]
The water content of the adhesive is preferably 30-80% by weight, and preferably 30-50% by weight. If the water content is too high, when the liquid adhesive is sprayed on the two-ply paper for winding, it takes too much time to dry the liquid adhesive due to the evaporation of water, and drying shrinkage or deformation of the temporary fixing part may occur. Big It is not preferable because it is too much. On the other hand, if the water content is too low, the properties of the liquid adhesive may be unstable due to evaporation of moisture, etc. This is not preferable because nozzle clogging is likely to occur.
[0015]
In the present invention, by using a liquid adhesive, the temporary fixing portion of the paper (cylindrical body formed of the temporary fixing winding of paper) has a peel strength of the paper of 50 to 500 g / 114 mm, preferably 100 to While being specified in the range of 250 g / 114 mm, the compressive strength of the cylindrical body can be specified in the range of 2.0 to 3.5 kgf / 114 mm, preferably 2.5 to 3.5 kgf / 114 mm. According to the study by the present inventors, when the paper is manually peeled from the temporary fixing portion of the paper having such peel strength and compressive strength and is rewound (drawn), the rewind can be smoothly performed. In addition, the cylindrical body also has a sufficient compressive strength and does not easily collapse, and the obtained paper roll has excellent paper rewindability at the temporary fixing portion of the paper, and is easy to handle, transport, It was confirmed that the stackability was excellent.
[0016]
The paper used in the present invention is a wide sanitary paper used as toilet paper or kitchen paper. In this sanitary paper, the basis weight per sheet of the two-ply paper is 12 to 30 g / m. 2 , Preferably 15-20 g / m 2 The lateral strength is 32 to 60 N / m, preferably 36 to 48 N / m, and the longitudinal strength is 100 to 160 N / m, preferably 116 to 140 N / m. The width of the toilet is The 100 to 120 mm, and 200 to 240 cm with a kitchen roll. Sanitary paper whose surface is embossed can also be used preferably in the present invention.
[0017]
In order to manufacture the coreless paper roll (hereinafter also simply referred to as roll) of the present invention, a paper from the leading end of the raw paper used for the paper roll to a predetermined length is wound around the peripheral surface of the rotating shaft (core bar). At the same time, a liquid adhesive is sprayed onto the paper to form a temporary fixing portion. In this way, a temporary fixing portion made of paper is obtained. This temporarily fixed portion is a cylindrical body made of a temporarily fixed wound body of paper, and plays a role as a core in a paper roll.
[0018]
As the rotating shaft, a rod-like body or cylindrical body having at least a surface portion formed on a smooth surface such as a stainless steel surface, a metal surface, or a Teflon surface is used. The outer diameter of the shaft corresponds to the desired cylindrical inner diameter of the temporarily fixed portion of the paper roll, which is about 30 to 50 mm for toilet paper and about 30 to 50 mm for kitchen paper roll.
The rotating shaft used in the present invention is preferably a sealed hollow body having a plurality of through holes formed in the shaft wall surface. In such a shaft, by reducing the pressure in the hollow interior, a suction force is exerted in the hollow interior direction through the through hole on the surface of the shaft. Therefore, when winding the leading edge of the raw material paper around the shaft, the paper can be easily wound by applying a suction force to the shaft.
[0019]
In order to preferably form the temporary fixing portion of the paper according to the present invention, first, the leading end portion of the raw paper is wound around the shaft only once, and one paper layer is formed on the outer peripheral surface of the shaft. A liquid adhesive is not applied to this one paper layer.
Next, the rotation of the shaft is further continued, and the raw paper is wound a predetermined number of times. In this case, a liquid adhesive is applied to the rolled paper by spraying. Application of the liquid adhesive to the paper in this case is preferably performed on the surface of the paper before being wound around the shaft, but in some cases, it may be performed on the surface of the paper wound around the shaft. it can. When applying to the paper before being wound on the shaft, the application surface of the liquid adhesive is in contact with the surface facing the shaft surface, that is, the surface of the paper wound on the shaft surface. It is the surface on the side to do. When the paper coated with the liquid adhesive is wound on the wound paper on the shaft surface, the liquid adhesive applied to the paper contacts the surface of the paper wound on the shaft, and the paper It also adheres to the lower paper surface. This achieves a smooth bond between the papers.
On the other hand, when a liquid adhesive is applied to the surface of the paper wound around the shaft surface, the liquid adhesive applied on the surface of the wound paper comes into contact with the lower surface of the paper wound on the surface. ,Adhere to. Thereby, smooth adhesion between the papers is achieved.
[0020]
When the liquid adhesive is applied on the back surface of the two-ply paper (back surface paper B), the two-ply paper to be wound is a two-ply paper composed of the front surface paper A and the back surface paper B. This adhesion occurs between the surface paper A of the lower two-ply paper layer and the back paper B of the upper two-ply paper layer in contact with the paper layer, and the adhesion is strong.
On the other hand, when the liquid adhesive is spray-applied to the 2-ply paper or when the liquid adhesive is applied, the liquid adhesive applied to the surface of the 2-ply paper penetrates into the other paper of the 2-ply paper. For example, the liquid adhesive applied to the back paper B of the two-ply paper penetrates into the front paper A that contacts it. Further, when the two-ply paper having the liquid adhesive applied to the lower surface (back surface paper B) is wound on the wound two-ply paper, the liquid adhesive is applied to the upper surface (front surface) of the wound two-ply paper. While adhering to the paper A), a part of the liquid adhesive also penetrates into the back paper B under the front paper A.
When the two-ply paper is wound as described above, the adhesion between the two-ply papers (adhesion at the
[0021]
As described above, a temporarily fixed roll of paper is formed on the shaft surface. This temporarily fixed wound body plays a role of a core of a paper roll. In this case, the length of the paper required for forming the temporarily bonded wound body is 0.75 to 2.5 m, preferably 0.75 to 1.50 m.
The amount of liquid adhesive applied to the paper is 5 to 15 g / m. 2 , Preferably 8-12 g / m 2 Degree.
In the temporarily fixed body of the paper formed as described above, the peel strength of the fixed interface of the paper after drying is 50 to 500 gf / 114 mm, preferably 100 to 250 g / 114 mm. The compressive strength is 2.0 to 3.5 kgf / 114 mm, preferably 2.5 to 3.5 kgf / 114 mm.
[0022]
In the case where the liquid adhesive is spray-coated on the paper surface before being rolled according to the present invention, the coating is intermittent every 2 to 20 seconds, preferably every 3 to 12 seconds with the winding speed being constant. And applying uniformly in the winding direction by making the amount of adhesive applied per hour constant during spray application. By such an intermittent application method, the required amount of liquid adhesive can be minimized, and advantages such as a uniform and stable quality paper roll can be obtained.
Various conventionally known coating devices can be used as the coating device used in the present invention. In the spraying device in this case, the shape of the tip orifice of the nozzle is preferably a cat's eye shape, but of course, a nozzle having a circular shape or a polygonal shape can also be used. The length of the major axis of the nozzle orifice is 0.33 to 0.79 mm, preferably 0.40 to 0.65 mm. The angle at which the liquid adhesive is ejected from the nozzle orifice to the paper surface is 80 to 110 degrees, preferably 90 to 110 degrees. The spray pressure of the liquid adhesive in the spray device is 1000 to 2000 psi, preferably 1200 to 1800 psi. When the ejection pressure in this case is smaller than the above range, it becomes difficult to spray the liquid adhesive uniformly and finely. On the other hand, when the ejection pressure is larger than the above range, paper breakage is likely to occur due to the spray pressure of the liquid adhesive. .
[0023]
After the temporary fixing portion of the paper is formed, the application of the liquid adhesive is stopped, and the rotation of the shaft is continued, and the paper is wound around the rotating shaft in the same manner as in the case of producing a normal paper roll.
As a method and apparatus for producing a paper roll, conventionally known ones can be used. As for such a method and apparatus, for example, the method and apparatus described in JP-A-2000-189342 described above can be used, and a surface winding method, preferably a method and apparatus using a center winding method are used. be able to. In the case of the center winding method, the paper can be wound at high speed, and even if the paper is embossed, a soft, soft coreless paper roll with the embossing firmly in place. Le Obtainable. In this case, the winding speed is 400 m or more per minute, preferably 450 m or more. The upper limit is usually about 1000 m per minute.
[0024]
As described above, a wide paper roll is obtained. In this paper roll, the number of windings of the paper is 100 to 140 times, preferably 100 to 120 times.
This wide paper roll is cut into a paper roll having a predetermined width to form a toilet paper roll or a kitchen paper roll. In the case of a toilet paper roll, the width is 100 to 120 mm, preferably 110 to 116 mm. In the case of a kitchen roll, the width is 200 to 240 mm, preferably 220 to 235 mm.
When cutting the wide paper roll, a conventional cutting device is used as the device, but in the case of the present invention, it can be performed using a rotating log saw that revolves with rotation. In this case, it is preferable that the rotation speed of the log saw is 1500 to 2000 rpm and the revolution speed of the log saw is 20 to 30 rpm. The blade thickness of the log saw is 2.5 to 5 mm, preferably about 4 mm.
[0025]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with reference to examples.
Example 1
(1) Preparation of liquid adhesive
Add 1 g of dextrin (manufactured by NSC Japan), 300 g at 30 ° C, dissolve and dissolve in dextrin water Liquid Obtained. The dextrin concentration in this aqueous solution was 23%. The viscosity (40 ° C.) of this aqueous solution was 680 cps.
[0026]
(2) Formation of a cylindrical temporary fixing portion of paper
2-ply (2 sheets) sanitary paper for toilet paper (1 basis weight of 16.5 g / m) 2 , Lateral strength 48 N / m, longitudinal strength 120 N / m, width length 114 mm).
While winding the tip of this paper around a rotating shaft, the liquid adhesive (dispersion) liquid) Was spray-coated to form a temporary fixing portion.
In this case, the conditions for forming the temporarily fixed portion are as follows.
(I) Shaft
As the shaft, a hollow shaft made of stainless steel having an outer diameter of 38 mm was used. A large number of through-holes having a diameter of 2 to 3 mm are formed in the wall surface of the shaft. By reducing the pressure inside the hollow space, a suction force is exerted on the paper contacting the shaft surface.
(Ii) winding the paper around the shaft
First, the raw material paper is wound once on the surface of the shaft without applying the liquid adhesive, and then the paper on which the liquid adhesive is spray-coated is applied to the surface of the shaft facing the shaft surface side. A temporary fixing part was formed by winding 20 times with a shaft. The rotation speed of the shaft at that time was a maximum of 1300 rotations / minute.
(Iii) Coating device (manufactured by Spraying Systems)
Nozzle orifice shape (application pattern): Cat eye shape
Orifice diameter: 0.33 mm
Injection angle: 110 degrees
Adhesive spray pressure: 1500 psi
(Iv) Application amount
Coating amount in terms of dry solid: 8.3 g / m 2 .
[0027]
(3) Manufacture of paper roll
After the temporary fixing portion (cylindrical body) of the paper is formed on the shaft as described above, the application of the liquid adhesive is stopped and the rotation of the shaft is further continued, and the paper is placed on the cylindrical body a predetermined number of times. After winding, the liquid is applied to the rear end surface of the paper. Condition Adhesive was applied by spraying, and the rear end portion was fixed to the underlying paper, and then the paper roll was detached from the shaft to obtain a coreless paper roll. In this paper roll, the total number of turns was 109.
Next, the coreless paper roll was cut using a log saw to obtain a toilet paper roll having a width of 114 mm. The cutting conditions by the log saw in this case are as follows.
(I) Log saw (PCMC)
(Ii) Tip blade thickness: 3.0 mm
(Iii) Log saw rotation speed: 1600 rpm
(Iv) Log saw revolution speed: 20 rpm
[0028]
The toilet paper roll obtained by the cutting was not crushed, and a circular through hole was formed at the center.
Moreover, when this paper roll was rewound from the roll and the paper was peeled off from the temporary fixing portion of the paper, it was able to be peeled off smoothly without being cut by a manual force.
Furthermore, even if the temporarily fixed portion of the paper was strongly compressed and crushed, the crushed cylindrical shape could be easily restored by hand.
In the toilet paper roll obtained as described above, the temporarily fixed portion was disassembled and the peel strength was measured. As a result, the peel strength was 320 g / 114 mm. Moreover, the compressive strength of the cylindrical body was 2.8 kgf / 114 mm.
[0029]
Example 2
Example 1 alike Dextrin water as a liquid adhesive Liquid While being used, the coating amount is 10.8 g / m 2 It was.
Also in this case, a paper roll excellent in compressive strength and unwinding property of the paper could be obtained.
[0030]
【The invention's effect】
The coreless paper roll obtained in the present invention has an excellent hardness (compressive strength) and peel strength, so that its handleability, transportability, stackability, etc. are excellent, In the use, even the wound paper of the temporarily fixed portion can be used without waste. Further, the temporarily fixed portion in the paper roll of the present invention is water-decomposable and is defibrated when thrown into water.
The manufacturing method of the coreless paper roll of the present invention can be safely carried out without causing environmental pollution by using a biodegradable adhesive that is harmless to the human body.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory sectional view of a coreless paper roll of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory cross-sectional view when the coreless paper roll of the present invention is rewound to the vicinity of its temporary fixing portion.
FIG. 3 is an explanatory cross-sectional view of a paper obtained when the coreless paper roll of the present invention is rewound.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... 1st paper layer, 2 ... 2nd paper layer, 11 ... Fixed interface, 12 ... Release interface, A ... Front paper of 2-ply paper, B ... Back paper of 2-ply paper.
Claims (7)
（ｉ）表面紙Ａと裏面紙Ｂとからなる広幅の２プライペーパーを、吸引孔を有する回転シャフトに、該吸引孔から吸引しながら１回巻成する工程、
（ii）該巻成用ペーパーを該シャフトに１回巻成後に、液状接着剤を該ペーパーの裏面紙Ｂ表面に噴霧塗布するとともに、該液状接着剤を塗布した裏面紙Ｂの面を該シャフトの表面側に向けて該シャフトに所定回数巻成して該ペーパーの仮固着部を形成する工程、
（iii）該ペーパーの仮固着部の形成後に、該液状接着剤の噴霧を停止するとともに、該ペーパーを該仮固着部の周面にさらに巻成してペーパーロールを形成する工程、
（iv）該ペーパーロールを該シャフトから脱離させる工程、
（ｖ）該ペーパーロールを切断して所定幅のペーパーロールを形成する工程、
からなることを特徴とする芯無しペーパーロールの製造方法。In the manufacturing method of the coreless paper roll in any one of Claims 1-3 in which the winding start part of the paper in a paper roll is formed in the temporary adhering part,
(I) a step of winding a wide two-ply paper composed of a front paper A and a back paper B on a rotating shaft having suction holes once while sucking from the suction holes;
(Ii) After winding the winding paper around the shaft once, a liquid adhesive is spray applied to the surface of the back paper B of the paper, and the surface of the back paper B coated with the liquid adhesive is applied to the shaft. A step of winding the shaft a predetermined number of times toward the surface side of the paper to form a temporary fixing portion of the paper,
(Iii) a step of stopping the spraying of the liquid adhesive after the formation of the temporary fixing portion of the paper, and further winding the paper around the peripheral surface of the temporary fixing portion to form a paper roll;
(Iv) removing the paper roll from the shaft;
(V) cutting the paper roll to form a paper roll having a predetermined width;
A process for producing a coreless paper roll, comprising:
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (3)
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