JP4228657B2 - 物体検出方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の監視エリアの画像から人や車輌などの探索物体を抽出して、探索物体の動きや存在を自動的に検出する物体検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、所定の監視エリアの画像から人や車輌などの探索物体を検出するために背景差分方法やフレーム間差分方法などの手法が用いられている。
【0003】
先ず背景差分方法について図21(a)〜(c)を参照して説明する。この方法では、事前に探索物体が存在していない時の監視エリアAの画像(図21(a)参照)を撮像し、この画像を背景画像として記憶させる。その後、監視エリアAの画像を逐次撮像して、背景画像との差分を求め、差分の発生した領域を背景に無い物体の進入してきた部分であると判断している。例えば、監視エリアAに人Hが進入した場合、この時の監視エリアAの画像(図21(b)参照)と背景画像との差分をとると、図21(c)に示すような差分二値画像が得られるので、この画像から人Hが進入したことを判別できる(例えば特許文献1参照)。
【0004】
次に、フレーム間差分方法について図22(a)〜(c)を参照して説明する。この方法では、監視エリアAの画像を逐次撮像しており、異なる時刻に撮像された2枚の画像の差分をとることによって、探索物体を検出している。図22(a)はある時刻に撮像された監視エリアAの画像を、図22(b)はそれ以降の別の時刻に撮像された監視エリアAの画像をそれぞれ示し、この間に動いた人Hの部位が差分画像となって、図22(c)に示すような差分二値画像が得られるので、この画像から何らかの物体が移動していることを検出できる(例えば特許文献2参照)。
【0005】
そして、上述の方法を用いて監視エリアAの画像から探索物体(例えば人)の存在すると思われる検知対象領域を抽出した場合に、図23(a)(b)に示すように、前回抽出した領域S1の重心位置(X,Y)と、今回抽出した領域S2の重心位置(Xt+1,Yt+1)との移動量を求め、この移動量と所定の閾値との大小を比較することで、その探索物体が移動している物体であるか、静止している物体であるかを判断する方法が提案されている(例えば特許文献3参照)。また、図24に示すように前回抽出した領域S1と今回抽出した領域S2とが重なっていることから、同一人であると判断して、この人物を追跡する方法も提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−41589号公報(段落番号[0002][0003])
【特許文献2】
特開平6−201715号公報(第3頁、及び、第4図)
【特許文献3】
特開2001−8981号公報(段落番号[0009][0010][0021])
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した探索物体の追跡方法では、前回抽出した領域の重心位置と今回抽出した領域の重心位置との移動量から、探索物体が移動しているか静止しているかを判断しているのであるが、抽出領域の重心位置を毎回計算しなければならず、計算量が膨大になるという問題があり、探索物体の追跡を簡単な処理で行うことができなかった。
【0008】
また、今回抽出した人物の存在する領域が前回の領域と重なっていることから、同一人と判断して追跡する方法では、別の手段によって監視エリアA内に1人しか存在しないことが予め判明している場合は、人物の存在する領域を抽出した段階で同じ人物の存在する領域であると判断できるから、実質的には追跡処理を行う必要はないが、監視エリアA内に複数の人間が存在する場合は、前回抽出した領域と今回抽出した領域とが重なっていたとしても、その重なった領域に同じ人物が存在するとは限らず、ある人物のところへ別の人物が近付いてきたような場面もあり得るので、前回と今回とで領域が重なっているというだけで、重なっている領域に同じ人物が存在すると判断することはできなかった。
【0009】
また、前回抽出した領域の画像を記憶しておき、前回の抽出領域の近傍に今回の抽出領域が現れた場合、今回の抽出領域と前回の抽出領域とにそれぞれテンプレートマッチングを行って、相関値の高い方に人が存在するという方法もあるが、人が移動するとその向きによって形状が大きく変化するので、相関値の閾値を決定するのが難しく、また前回の抽出領域と今回の抽出領域の両方にテンプレートマッチングを行わねばならないから、計算量が膨大になるという問題があった。さらに、フレーム間差分方式では変化のあった部分しか抽出できないので、探索物体の重心位置を正確に算出できなかった。
【0010】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、監視エリアの画像から簡単な処理で探索物体の動きや存在を検出できる物体検出方法を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、所定の監視エリアの画像から人や車輌などの探索物体を検出する物体検出方法であって、監視エリアの濃淡画像を逐次撮像する段階と、上記濃淡画像又は濃淡画像から作成した物体の輪郭を示す輪郭画像の何れかから動きのある領域を抽出することによって探索物体の存在すると思われる検知対象領域を作成する段階と、今回求めた検知対象領域が前回の検知対象領域に含まれる場合、又は、今回求めた検知対象領域と前回の検知対象領域とが重なり且つ前回の検知対象領域の面積に対する今回の検知対象領域の面積の比率が所定の閾値よりも小さい場合、又は、今回求めた検知対象領域と前回の検知対象領域とで重なり合う部分が全く存在しない場合の何れかであれば探索物体が静止していると判断して、前回の検知対象領域を探索物体が存在している領域とする段階と、からなることを特徴とする。
【0013】
請求項の発明では、所定の監視エリアの画像から人や車輌などの探索物体を検出する物体検出方法であって、監視エリアの濃淡画像を逐次撮像する段階と、上記濃淡画像から物体の輪郭を示す輪郭画像を作成する段階と、前回作成した第1の輪郭画像と今回作成した第2の輪郭画像とで差分の存在しない領域を抽出することによって、この間で動いていない静止部位の画像を作成する段階と、上記第2の輪郭画像と今回作成した静止部位の画像とで差分の存在する領域を抽出することによって、この間に移動した探索物体の移動部位の画像を作成する段階と、前回作成した静止部位の画像には存在せず今回作成した静止部位の画像に存在する領域を抽出することによって、この間で停止している探索物体の停止部位の画像を作成する段階と、前記移動部位の画像と前記停止部位の画像との論理和の画像に膨張処理を施すことによって探索物体の存在する検知対象領域を作成する段階と、検知対象領域に含まれる移動部位の画素数と停止部位の画素数との大小を比較することによって当該検知対象領域内の探索物体が移動しているか静止しているかを判断する段階とからなることを特徴とする。
【0014】
請求項の発明では、請求項1又は2の何れか1つの発明において、前回求めた検知対象領域と今回求めた検知対象領域とが重なっていれば同一の探索物体であると判断するとともに、前回求めた検知対象領域の探索物体が移動物体と判断されたか、静止物体と判断されたかに応じて、前回及び今回の検知対象領域から探索物体の現在位置を求めるための判定条件を変更することを特徴とする。ここに、静止物体とは、人などの探索物体で体の一部は微動しているがある領域に留まっている状態の探索物体を言う。また、移動物体とは、人などの探索物体で歩くなどしてエリア内を移動している状態の探索物体を言う。
【0015】
請求項の発明では、請求項の発明において、前回の検知対象領域と今回の検知対象領域が重なり、且つ、今回の検知対象領域が前回の別の検知対象領域に重なっていなければ、今回の検知対象領域に重なっている前回の検知対象領域の探索物体が今回の検知対象領域に移動したと判断して追跡することを特徴とする。
【0016】
請求項の発明では、請求項の発明において、前回求めた検知対象領域の探索物体が静止物体と判断されている場合、前回の検知対象領域と今回の検知対象領域とが重なるとともに、今回の検知対象領域が前回移動物体と判断された別の検知対象領域に重なっていれば、前回求めた別の検知対象領域の探索物体が今回の検知対象領域に移動したと判断して追跡することを特徴とする。
【0017】
請求項の発明では、請求項の発明において、前回求めた検知対象領域の探索物体が静止物体と判断されている場合、前回の検知対象領域と今回の検知対象領域とが重なるとともに、今回の検知対象領域が前回静止物体と判断された別の検知対象領域に重なっていれば、前回求めた2つの検知対象領域に探索物体がそれぞれ留まっていると判断して追跡することを特徴とする。
【0018】
請求項の発明では、請求項の発明において、前回抽出時に静止物体であると判断された第1の検知対象領域と移動物体であると判断された第2の検知対象領域とに今回抽出した第3の検知対象領域が重なり、且つ、第1の検知対象領域に今回抽出した第4の検知対象領域が重なっていれば、第1の検知対象領域にいた探索物体が第4の検知対象領域に移動すると共に、第2の検知対象領域にいた探索物体が第3の検知対象領域に移動したものと判断して追跡することを特徴とする。
【0019】
請求項の発明では、請求項の発明において、ある時点で抽出された第1の検知対象領域の探索物体が静止物体であると判断された場合に、第1の検知対象領域にそれ以後に抽出された第2の検知対象領域が重なった場合、第2の検知対象領域が重なる直前の第1の検知対象領域の画像を保持させておき、第2の検知対象領域との重なりが無くなった時点で、この時点の第1の検知対象領域の画像と、第2の検知対象領域が重なる直前の第1の検知対象領域の画像とのマッチング処理を行って両者の相関値を求め、この相関値が所定の閾値よりも高ければ静止物体は第1の検知対象領域に留まっていると判断し、相関値が前記閾値よりも低ければ静止物体が第1の検知対象領域の外側に移動したと判断することを特徴とする。
【0020】
請求項の発明では、所定の監視エリアの画像から人や車輌などの探索物体を検出する物体検出方法であって、監視エリアの濃淡画像を逐次撮像する段階と、上記濃淡画像から物体の輪郭を示す輪郭画像を作成する段階と、前回作成した第1の輪郭画像と今回作成した第2の輪郭画像とで差分の存在しない領域を抽出することによって、この間で動いていない静止部位の画像を作成する段階と、上記第2の輪郭画像と今回作成した静止部位の画像とで差分の存在する領域を抽出することによって、この間に移動した探索物体の移動部位の画像を作成する段階と、前回作成した静止部位の画像には存在せず今回作成した静止部位の画像に存在する領域を抽出することによって、この間で停止している探索物体の停止部位の画像を作成する段階と、前記移動部位の画像と前記停止部位の画像との論理和の画像に膨張処理を施すことによって探索物体の存在すると思われる検知対象領域を作成する段階と、作成した検知対象領域が連続して所定回数以上移動した場合は当該検知対象領域を人や車輌などの可動物からなる探索物体が存在する領域とする段階とからなることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の物体検出方法を用いる物体検出装置について図面を参照して説明する。
【0022】
(実施形態1)
図1に本実施形態の物体検出装置のブロック図を示す。この物体検出装置は、人や車輌などの探索物体の他に移動する物体が殆ど存在しないような環境で使用されて、所定の監視エリアの画像から探索物体を検出するものであり、監視エリアの濃淡画像を逐次撮像するカメラ1と、カメラ1の撮像した濃淡画像を画像処理して探索物体(本実施形態では例えば人)を検出する演算処理部2と、画像処理の過程で作成した画像データを一時的に記憶する画像記憶部3とで構成される。
【0023】
この物体検出装置による物体検出方法を図2乃至図10を参照して説明する。図2(a)は人Hが倒れる途中の時刻tn−3においてカメラ1の撮像した濃淡画像(入力画像)、図2(b)は人Hが倒れた(床に横たわった)瞬間の時刻tn−2における入力画像、図2(c),(d)は人Hが倒れたまま静止している状態の時刻tn−1,tにおける入力画像をそれぞれ示しており、時刻tn−2から時刻tの間では人Hは静止している。また、時刻tn−2において壁に設置された照明器具Lが自動点灯し、時刻tn−2から時刻tの間では略一定の状態で点灯している。また、図3(a)〜(d)は時刻tn−3〜tにおける輪郭画像を、図4(a)〜(d)は時刻tn−3〜tにおける静止部位の抽出画像を、図5(a)〜(d)は時刻tn−3〜tにおける探索物体の移動部位の抽出画像を、図6(a)〜(d)は時刻tn−3〜tにおける探索物体の停止部位の抽出画像を、図7(a)〜(d)は時刻tn−3〜tにおける探索画像をそれぞれ示している。尚、図2〜図7は模式図であり、物体の輪郭を示す線を同じ太さの線で図示しているが、実際には細い部分や太い部分があるので、処理の過程で消滅する部分や残る部分が発生する。
【0024】
カメラ1は監視エリアAの白黒濃淡画像を所定の時間間隔で撮像しており、カメラ1の映像信号はA/D変換部(図示せず)でディジタル信号に変換されて、演算処理部2に逐次入力される。
【0025】
カメラ1からの映像信号が演算処理部2に入力されると、演算処理部2ではこの映像信号をもとに微分画像を作成し、それを二値化して物体の境界線(エッジ)を検出する。すなわち、画像中の物体に対応する部分では、その特徴、例えば濃度が一様で、異なる物体あるいは物体の部分間では濃度が急激に変化すると考えられるので、濃度の急激に変化する場所を探すことによって、対象物の境界線(エッジ)を検出することができる。また、異なる2つの物体が重なっていると、両者の境界部分では濃度が不連続になり、濃度の変化量(傾き)が大きくなっているので、濃度の傾きが大きい場所を検出することによって、物体の境界線を検出することができる。一般に濃淡の不連続性を検出するには空間微分を行えば良く、ある時刻に撮像された白黒濃淡画像において隣接する画素間の差分を求めることによって、濃度の微分値、すなわち勾配(傾き)を検出することができる。そして、演算処理部2は白黒濃淡画像の画像データから濃度の勾配値を検出すると、検出した勾配値と所定のしきい値との高低を比較して、勾配値がしきい値よりも高ければ輪郭部、しきい値以下であれば平面部と判断する(二値化処理)。
【0026】
例えば、図2(a)〜(d)は時刻tn−3〜tの各時刻にカメラ1から入力された白黒濃淡画像(入力画像)を、図3(a)〜(d)は各時刻の白黒濃淡画像から求めた輪郭画像をそれぞれ示し、図3(a)〜(d)中の実線が二値化処理の結果得られた物体の輪郭を示している。なお、図2及び図3の例では人体Hの胴体部分や顔と背景との区別がつきにくいため、図3(a)〜(d)の輪郭画像では胴体部分や顔の輪郭を検出することができず、頭部や手足がばらばらに分離したような画像になっている。
【0027】
次に、演算処理部2は前回の撮像時に作成した輪郭画像(第1の微分画像)と今回作成した輪郭画像(第2の微分画像)との論理積を求めることによって、第1の微分画像と第2の微分画像との間で差分が存在しない部分(すなわち変化していない部分)を抽出し、前回の撮像時点から今回の撮像時点までの間、静止していた物体(静止部位)の画像を作成する(図4(a)〜(d)参照)。例えば時刻tn−1では演算処理部2が、時刻tn−2における輪郭画像(図3(b)参照)と時刻tn−1における輪郭画像(図3(c)参照)との論理積を求めることにより、この間に移動していない静止部位の画像(図4(c)参照)を抽出している。
【0028】
また、演算処理部2は今回作成した輪郭画像(第2の微分画像)と、今回抽出した静止部位の画像との差分を求めることによって、2つの画像の間で差分が存在した部分(すなわち移動した部分)を抽出し、前回の撮像時点から今回の撮像時点までの間に移動した探索物体の移動部位の画像を作成する(図5(a)〜(d)参照)。例えば時刻tn−2では演算処理部2が、この時点での輪郭画像(図3(b)参照)と静止部位の画像(図4(b)参照)との差分を取ることによって、移動部位の画像(図5(b)参照)を抽出している。時刻tn−2では人Hの頭及び手の一部と左足とが静止し、照明器具Lが消灯状態から点灯状態に切り替わっているので、頭及び手の移動している部分と右足の部分が残り、且つ、照明器具Lの照明範囲を示す線が残ったような画像となる。
【0029】
また更に、演算処理部2は前回抽出した静止部位の画像と今回抽出した静止部位の画像との差分を求めることで、前回抽出した静止部位の画像には存在せず、今回抽出した静止部位の画像のみに存在する部分を抽出し、今回抽出した静止部位の画像から探索物体の停止部位のみの画像を抽出する(図6(a)〜(d)参照)。例えば時刻tn−1では、演算処理部2が時刻tn−1で抽出した静止部位の画像(図4(c)参照)と、時刻tn−2で抽出した静止部位の画像(図4(b)参照)との差分を求めることによって、探索物体の停止部位のみの画像(図6(c)参照)を抽出している。
【0030】
尚、探索物体の停止部位を抽出する際に、演算処理部2が、前回抽出した停止部位の画像に存在する領域の内、今回抽出した停止部位及び移動部位の画像に存在しない領域を、今回抽出した停止部位の画像に加えるようにしても良い。例えば時刻tでは時刻tn−1で停止していた停止部位が停止し続けているため、この停止部位は今回抽出した停止部位及び移動部位の画像の何れにも現れず、その結果探索画像(図7(d)参照)には何も現れなくなるが、前回抽出した停止部位の画像に存在する領域の内、今回抽出した停止部位及び移動部位の画像に存在しない領域を、今回抽出した停止部位の画像に加えるようにすれば、探索物体(人H)の形状を正確に検出することができる。
【0031】
その後、演算処理部2は、上述の処理で抽出した移動部位の画像と停止部位の画像との論理和を求め、さらにノイズ成分を除去することによって、探索物体(例えば人体)の画像を抽出した探索画像を作成する(図7(a)〜(d)参照)。このように本実施形態の画像処理装置では、探索物体(人H)の内、移動している部位の画像と停止している部位の画像をそれぞれ求め、両者の画像から探索物体の全体の画像を求めているので、フレーム間差分方法のように移動している部位のみを抽出する場合に比べて、探索物体の判別を容易に行うことができ、またフレーム間差分方法のように探索物体の画像が2重にだぶって抽出されることはないから、テンプレートマッチングなどの処理を容易に行える。さらに、背景差分方法のように探索物体が存在しない状態の背景画像を予め撮影しておく必要がないから、背景画像を撮像する手間を無くすことができる。
【0032】
次に、上述の処理で求めた探索画像をもとに探索物体の有無やその位置を検出する方法について以下に説明する。
【0033】
先ず、演算処理部2は、上述の処理で作成した探索画像から探索物体が存在すると思われる検知対象領域を抽出する。図8(a)は探索画像の一例を示しており、この図に示されるように探索画像では探索物体(人H)の境界線Eが細切れに分割され、しかも境界線の一部が抜け落ちているので、どの部分に探索物体である人Hが存在するのか分からなくなっている。そこで、演算処理部2では探索画像に膨張処理を施して、細切れに分割された境界線Eを膨張させることで、図8(b)に示すようなブロックBを形成しており、この画像中のブロックBに外接する外接長方形を求める。また、1つ1つのブロックBを含む外接長方形がある程度近接している場合には、これら複数の外接長方形を1つに纏めており、このようにして求めた外接長方形の領域を検知対象領域C1〜C3としている。なお、検知対象領域C1〜C3を決定する場合にはある程度の余裕を見込むためにブロックBに外接する外接長方形よりも大きめの領域を設定している。例えば図8(a)に示す探索画像では人体の境界線の一部しか現れておらず、頭部及び脚部の境界線Eが細切れになっているが、膨張処理を行うことで細切れになった境界線Eを一体化して、人体の境界線を復元することができる。また細切れになった人体の境界線Eを膨張させて複数のブロックBを形成した場合、これらのブロックBをそれぞれ含む複数の外接長方形は互いに近接しているので、人体を含む検知対象領域C1は最終的に1つの領域に纏められる。尚、図8の例では検知対象領域C1…を矩形状としているが、検知対象領域C1…の形状を矩形状に限定する趣旨のものではなく、図7に示すように探索物体を曲線で囲んだような領域としても良い。
【0034】
ところで、探索物体の停止時間が長くなって静止状態になると、移動部位の画像と停止部位の画像との論理和の画像(探索画像)に探索物体が現れなくなる。また、監視エリア内に進入した人体が、手だけを動かしているような微動状態に移行すると、最初は全身が探索画像に現れていたのに、微動状態に移行するにしたがって探索画像に現れる検知対象領域の面積が小さくなってしまう。逆に、探索物体が移動していると探索画像中に検知対象領域が大きく現れることになるので、このような現象を利用して探索対象の挙動を判断することができる。
【0035】
すなわち、演算処理部2では、今回求めた検知対象領域が前回の検知対象領域に含まれる場合、又は、今回求めた検知対象領域と前回の検知対象領域とが重なり且つ前回の検知対象領域の面積に対する今回の検知対象領域の面積の比率が所定の閾値よりも小さい場合、又は、今回求めた検知対象領域と前回の検知対象領域とで重なり合う部分が全く存在しない場合の何れかであれば、この検知対象領域の探索物体が静止していると判断して、前回の検知対象領域を探索物体が存在している領域とし、この検知対象領域で後述のテンプレートマッチングを行う。一方、今回求めた検知対象領域と前回の検知対象領域とが重なり且つ前回の検知対象領域の面積に対する今回の検知対象領域の面積の比率が所定の閾値よりも大きい場合、演算処理部2はこの検知対象領域の探索物体が移動していると判断し、今回求めた検知対象領域でテンプレートマッチングを行う。尚、本実施形態の物体検出装置は探索物体以外に移動する物体が殆ど存在しないような環境で使用されるものであり、前回抽出した検知対象領域と今回抽出した検知対象領域とが重なっている場合は同じ探索物体であると判断している。
【0036】
例えば、図11(a)は探索画像中の検知対象領域を示しており、この例では今回求めた検知対象領域N1が前回の検知対象領域N0に含まれているので、立ち止まるか又は着席するなどして静止していた人物が手、足、頭などの身体の一部分を動かしたものと判断して、前回の検知対象領域N0を探索物体の存在する領域N1’とし(図11(b)参照)、この検知対象領域N1’内でテンプレートマッチングを行う。また、図12(a)に示すように、今回求めた検知対象領域N1と前回の検知対象領域N0とが重なり且つ前回の検知対象領域N0の面積に対する今回の検知対象領域N1の面積の比率が所定の閾値よりも小さい場合は、立ち止まるか又は着席するなどして静止していた人物が手、足、頭などの身体の一部分を動かしたか、移動を始めたがその移動量が小さいものと判断して、前回の検知対象領域N0を探索物体の存在する領域N1’とし(図12(b)参照)、この検知対象領域N1’内でテンプレートマッチングを行う。また、図示は省略するが今回求めた検知対象領域N1と前回の検知対象領域N0とで重なり合う部分が全く存在しない場合は、探索物体が全くの静止状態となって、探索画像中に探索物体が現れなくなったものと判断し、前回の検知対象領域N0を探索物体の存在する領域として、この領域内でテンプレートマッチングを行う。
【0037】
一方、図13(a)に示すように、今回求めた検知対象領域N1が前回の検知対象領域N0と重なり、且つ、前回の検知対象領域N0に対する面積の比率が所定の閾値よりも大きい場合、演算処理部2は、立ち止まるか又は着席するなどして静止していた人物が移動を始めたと判断し、今回求めた検知対象領域N1に探索物体が存在すると判断して(図13(b)参照)、この検知対象領域N1でテンプレートマッチングを行う。
【0038】
このように、本実施形態では今回求めた検知対象領域と前回の検知対象領域との関係から、探索物体の存在する検知対象領域や、探索物体が移動しているか静止しているかを判断しているので、従来のように前回と今回の検知対象領域でマッチング処理を行ったり、重心移動計算を行うなどして探索物体の挙動を判断する場合に比べて、簡単な処理で探索物体の挙動を判断できる。尚、探索物体の挙動を判断するために重心移動計算を行う場合には、濃淡画像から作成した輪郭画像をもとに物体の重心位置を算出した後に、重心位置の移動量を計算するのであるが、輪郭画像を作成する段階で輪郭の一部が消滅することもあるため、重心位置を正確に算出することができず、また輪郭の消滅した部分を補間するなどして重心位置を算出するために、算出処理の手間がかかるが、本実施形態では今回求めた検知対象領域と前回の検知対象領域との関係から、探索物体の存在する検知対象領域や、探索物体が移動しているか静止しているかを判断しているので、簡単な処理で探索物体の挙動を判断できる。
【0039】
また、探索画像中の検知対象領域は移動部位と停止部位との論理和で構成されているので、演算処理部2が、検知対象領域に含まれる移動部位の画素数と停止部位の画素数とを比較し、移動部位の画素数の方が多ければ探索物体が移動し、停止部位の画素数の方が多ければ探索物体が静止していると判断するようにしても良く、物体の輪郭から判断しているので、従来のようにフレーム間差分方法或いは背景差分方法により抽出した領域の重心位置の移動距離から判断する場合に比べて、簡単な処理で探索物体の挙動を判断できる。
【0040】
例えば時刻tn−3では図7(a)に示す探索画像中の検知対象領域C1に含まれる移動部位の画素数の方が停止部位の画素数よりも多いので、演算処理部2は探索対象が移動していると判断する。また、時刻tn−1では図7(c)に示す探索画像中の検知対象領域C1に含まれる移動部位の画素数が停止部位の画素数よりも少ないので、演算処理部2は探索物体が静止していると判断する。
【0041】
上述のようにして演算処理部2は探索画像から探索物体の存在すると思われる検知対象領域を求めており、求められた検知対象領域の画像と探索物体のテンプレート画像とのマッチング処理を行って、両者の相関値を求めている。例えば時刻tn−2では、演算処理部2がこの時刻における探索画像(図7(b)参照)の検知対象領域C11,C12に所定のテンプレート画像を重ね合わせ、テンプレート画像の位置を1画素ずつずらしながら、相関値を検出する。そして、この検知対象領域内で最も高い相関値が予め設定された閾値を超えていれば、人が存在しているものと判断し、この相関値に対応する検知対象領域を人が存在する位置に設定している。尚、マッチング処理を行う際には、検知対象領域の範囲で輪郭画像とテンプレート画像とのマッチング処理を行っても良いし、移動画像と停止画像との論理和の画像とテンプレート画像とのマッチング処理を行うようにしても良い。
【0042】
ここで、探索物体が人の場合には、人型のテンプレート画像を用いてマッチングを行うことで、人間以外を抽出することがなくなり、正しく人間を抽出できる。また、監視エリアが図10に示すような通路の場合には、そこで人が寝ていることを考慮する必要がなく、したがって歩行中の人間の形をシンボル化したテンプレート画像Ta(図9参照)を用いて検知対象領域内を探索し、検知対象領域内の画像との相関値を求めることで、人間以外のものを抽出するのを防止できる。また、道路を監視エリアとして車輌を検出する場合には、道路とカメラとの位置関係を一旦決めれば、カメラに映る車輌の形状は略同じ形状となるので、走行中の車輌の代表的な形状をしたテンプレート画像を用いることで、車輌以外のものを検出するのを防止できる。
【0043】
尚、一般住宅を監視エリアとして人を検出する場合には、人の姿勢(立っている場合、座っている場合、寝ている場合)が大きく変化するため、次回のマッチング処理で使用するテンプレート画像を、毎回の画像をもとに作成するのが望ましいが、本実施形態のように探索物体である人体や車輌の形状が殆ど変化しない場合には固定のテンプレート画像を用いてマッチング処理を行うことができ、テンプレート画像を更新する手間が省け、また使用するテンプレート画像の数が少なくて済むので、テンプレート画像を記憶させるメモリに記憶容量の小さいものを使用できる。
【0044】
尚、輪郭画像から探索物体の存在すると思われる検知対象領域を抽出する方法を上記の方法に限定する趣旨のものではなく、背景差分方法やフレーム間差分方法を用い、輪郭画像から動きのある領域を抽出することによって探索物体の存在すると思われる検知対象領域を抽出し、前回求めた検知対象領域と今回求めた検知対象領域とをもとに探索物体が移動しているか、静止しているかを判定するようにしても良いし、濃淡画像から探索物体の存在すると思われる検知対象領域を抽出するようにしても良い。
【0045】
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図14乃至図20を参照して説明する。尚、物体検出装置の基本的な構成及びその動作は実施形態1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0046】
本実施形態の物体検出装置は、実施形態1で説明した物体検出方法により抽出した前回の検出対象領域と今回の検知対象領域とをもとに、探索物体が移動しているか静止しているかを判断している。尚、今回の検知対象領域は、監視エリアの画像(濃淡画像或いは輪郭画像)から動きのある部分を抽出したものである。
【0047】
すなわち、前回の検知対象領域と今回の検知対象領域とが重なっている場合、演算処理部2は、重なっている2つの領域が同一の探索物体を表していると判断して、この物体を追跡しており、前回求めた検知対象領域の探索物体が移動物体と判断されたか、静止物体と判断されたかに応じて、前回及び今回の検知対象領域から探索物体の現在位置を求めるための判定条件を変更している。尚、検知対象領域の探索物体が移動物体であるか、静止物体であるかの判定は実施形態1で説明した方法により行う。
【0048】
例えば、図14(a)に示すように前回抽出時に移動物体であると判断された検知対象領域U1と今回抽出した検知対象領域U2の一部が重なっている場合は、歩行中の1乃至複数の人物が移動している、又は、着席している人物が体を大きく動かしているといった場面が想定でき、演算処理部2は、探索物体が検知対象領域U2に移動したと判断して、探索物体を追跡する。つまり、演算処理部2は、探索物体の存在する領域が検知対象領域U1から検知対象領域U2に移動したものと判断する(図14(b)参照)。
【0049】
また、図15(a)に示すように前回抽出時に移動物体であると判断された検知対象領域U1が、今回抽出した2つの検知対象領域U2,U3の一部にそれぞれ重なっている場合は、歩行中の複数の人物が2つのグループに分かれて別々の方向に移動しているといった場面を想定でき、演算処理部2は、探索物体が検知対象領域U2,U3に移動したものと判断して、探索物体を追跡する。つまり、演算処理部2は、探索物体の存在する領域が検知対象領域U1から検知対象領域U2,U3に移動したものと判断する(図15(b)参照)。
【0050】
また、図16(a)に示すように、前回撮像時に静止物体であると判断された検知対象領域U1と今回抽出した検知対象領域U2の一部が重なっている場合、静止していた人物が動き始めた、又は、立ち止まっているか或いは着席中の人物が手、足、上半身を大きく動かしたという場面を想定でき、演算処理部2は、探索物体が検知対象領域U2に移動したものと判断して、探索物体を追跡する。つまり、演算処理部2は、探索物体の存在する領域が検知対象領域U1から検知対象領域U2に移動したものと判断する(図16(b)参照)。
【0051】
また、図17(a)に示すように前回撮像時に静止物体であると判断された検知対象領域U1の一部と移動物体であると判断された別の検知対象領域U2の一部とに、今回抽出した検知対象領域U3が重なっている場合、立ち止まっているか又は着席中の人物に別の人物が近寄ってきたような場面を想定でき、演算処理部2は、検知対象領域U1に探索物体が静止し続けるとともに、検知対象領域U2にいた探索物体が検知対象領域U3に移動したものと判断して、追跡を行う。つまり、演算処理部2は、探索物体が前回求めた検知対象領域U1と今回求めた検知対象領域U3とにそれぞれ存在するものと判断する(図17(b)参照)。
【0052】
また、図18(a)に示すように前回撮像時に静止物体であると判断された検知対象領域U1の一部、及び、前回撮像時に静止物体であると判断された別の検知対象領域U2の一部に今回抽出した検知対象領域U3が重なっている場合、静止していた複数の人物の何れかが動き始めた、又は、立ち止まっているか或いは着席中の複数の人物の何れかが手、足、上半身を大きく動かしたというような場面を想定でき、演算処理部2は、前回の2つの検知対象領域U1,U2に探索物体が存在するものと判断して、追跡を行う(図18(b)参照)。
【0053】
また、図19(a)に示すように前回抽出時に静止物体であると判断された検知対象領域U1(第1の検知対象領域)の一部と移動物体であると判断された別の検知対象領域U2(第2の検知対象領域)の一部とに、今回抽出した検知対象領域U3(第3の検知対象領域)が重なっており、さらに検知対象領域U1の一部に今回抽出した別の検知対象領域U4(第4の検知対象領域)が重なっている場合、立ち止まっているか又は着席中の人物が動き始めるとともに、別の人物が近寄ってきたような場面を想定でき、演算処理部2は、検知対象領域U1にいた探索物体が検知対象領域U4に移動するとともに、検知対象領域U2にいた探索物体が検知対象領域U3に移動したものと判断して、それぞれ追跡する。つまり、演算処理部2は、探索物体が検知対象領域U3,U4に存在するものと判断する(図19(b)参照)。
【0054】
このように演算処理部2は、前回求めた検知対象領域の探索物体が移動物体と判断されたか、静止物体と判断されたかに応じて、前回及び今回の検知対象領域から探索物体の現在位置を求めるための判定条件を変更しており、探索物体が移動している場合と静止している場合とでは次の行動が異なってくるので、前回の挙動をもとに判定条件を変更することで、探索物体である人間の動きに即した追跡を行えるから、より正確に探索物体を追跡でき、また従来のようにテンプレートマッチングを行って探索物体を追跡する場合に比べて簡単な処理で探索物体を検出できる。
【0055】
また演算処理部2では、ある時点で抽出された第1の検知対象領域の探索物体を静止物体であると判断した場合に、第1の検知対象領域にそれ以後に抽出された第2の検知対象領域が重なった場合、第2の検知対象領域が重なる直前の第1の検知対象領域の画像を保持させておき、第2の検知対象領域との重なりが無くなった時点で、この時点の第1の検知対象領域の画像と、第2の検知対象領域が重なる直前の第1の検知対象領域の画像とのマッチング処理を行って相関値を求め、この相関値が所定の閾値よりも高ければ前回静止物体と判断した探索物体は第1の検知対象領域に留まっていると判断し、相関値が所定の閾値よりも低ければ前回静止物体と判断した探索物体が第2の検知対象領域の物体とともに第1の検知対象領域の外側へ移動するか、或いは第2の検知対象領域の物体とは別の方向へ移動して、第1の検知対象領域の外側へ移動したと判断している。
【0056】
例えば、図20(a)〜(c)に示すように時刻tn−2と時刻tn−1と時刻tとにおける検知対象領域が変化した場合、時刻tn−2では静止物体であると判断した検知対象領域M1(第1の検知対象領域)と移動物体であると判断した検知対象領域M2(第2の検知対象領域)とが重なっていないので、演算処理部2は検知対象領域M1の画像を画像記憶部3に記憶させて、順次更新している。次に、時刻tn−1では移動物体であると判断した検知対象領域M2’が移動し(時刻tn−2における位置を点線で示す)、静止物体であると判断した検知対象領域M1’と一部分が重なっているので、演算処理部2は静止物体の画像の記憶更新を止めて、直前(時刻tn−2)の静止物体の画像を保持する。その後の時刻tでは移動物体であると判断した検知対象領域M2″がさらに移動し(時刻tn−2における位置を点線で示す)、静止物体であると判断した検知対象領域M1との重なりが無くなるので、演算処理部2は、この時点における静止物体の検知対象領域M1″の画像と、画像記憶部3に記憶された時刻tn−2における静止物体の検知対象領域M1の画像とのパターンマッチングを行って、両者の相関値を計算して、所定の設定値との高低を比較する。そして、演算処理部2では、相関値が所定の設定値よりも高ければ、静止物体が検知対象領域M1″に留まっていると判断し、相関値が設定値よりも低ければ、前回静止物体と判断した探索物体が検知対象領域M1″の外側に移動していったと判断する。例えば、他に検知対象領域が無ければ、検知対象領域M1″を通り過ぎていった移動物体とともに前回静止物体と判断した探索物体が移動していったと判断し、新たに検知対象領域が現れれば、その検知対象領域に前回静止物体と判断した探索物体が移動していったと判断する。尚、図20(c)の場合は検知対象領域に物体が静止しているので、相関値が高くなっている。
【0057】
ここで、監視エリアを撮像するカメラ1の配置によっては、静止物体の前を移動物体が移動する際に、静止物体が移動物体の影に隠れてしまうが、第1の検知対象領域に第2の検知対象領域が重なる前、つまり静止物体が移動物体に隠れる前の第1の検知対象領域の画像を保持しておき、第1の検知対象領域と第2の検知対象領域との重なりがなくなった時点で(静止物体が移動物体の影から再び現れた時点で)、この時の第1の検知対象領域の画像と、第2の検知対象領域と重なる直前の画像とのマッチング処理を行い、相関値を求めているので、この相関値から静止物体が留まっているか、検知対象領域の外側へ移動したかを確実に判定できる。
【0058】
尚、本実施形態では実施形態1で説明した方法により監視エリアの画像から探索物体の存在する検知対象領域を抽出しているが、検知対象領域を抽出する方法を上記の方法に限定する趣旨のものではなく、背景差分方法やフレーム間差分方法を用いて監視エリアの画像から探索物体の存在する検知対象領域を抽出し、前回求めた検知対象領域と今回求めた検知対象領域とをもとに探索物体の位置や挙動を判定するようにしても良い。
【0059】
(実施形態3)
本発明の実施形態3について説明する。尚、物体検出装置の構成及び動作は実施形態1と同様であるので、図示及び説明は省略する。
【0060】
この物体検出装置を一般住宅で使用する場合には、カメラ1の撮像する監視エリア内に人間以外にも犬猫などの小動物が存在する可能性があり、また窓を開けていると風が吹き込んできてカーテンが揺れたり、雲の動きによる日照の変化などで、探索物体である人間以外にも移動する物体が撮像される可能性がある。それに対して、本実施形態は例えばオフィスなどで人を検出するために用いられるものであり、オフィス内を人間以外の犬猫のような小動物が動き回ることは殆どないので、人間以外で自然に動く物体(可動物)は殆ど無いと考えて良く、机上のOA機器のモニタ画面のちらつきや照明器具の点灯/消灯などを考慮するだけで良い。
【0061】
照明器具の点灯/消灯の変化は、消灯状態から点灯状態に切り替わった瞬間だけ移動画像に現れ、連続して移動画像に現れることはなく、例えば図2(a)〜(d)に示すように時刻tn−2において照明器具Lが自動点灯し、点灯後一定の状態で点灯している場合、図4及び図5に示すように、時刻tn−2では照明器具Lの照明範囲を示す線が移動画像に現れるが(図5(b)参照)、時刻tn−1では照明器具Lの照明範囲を示す線が停止画像に現れ、移動画像には現れていない(図4(c)及び図5(c)参照)。したがって、照明器具Lの光に相当する検知対象領域は、点灯した時のみ移動画像に現れ、その後の撮像時には停止画像に1回だけ現れることになる。
【0062】
一方、オフィス内にいる人物は動き続けているので、移動画像に現れ続けるとともに、例え一時的に静止したとしても過去に移動していたという履歴を辿ることで、人や車輌などの可動物体と照明のオン/オフとを簡単に区別することができる。
【0063】
尚、室内で用いる場合は人間以外の小動物が動き回ることは殆どないので、テンプレートマッチングが不要になる。
【0064】
而して、探索画像中の検出対象領域が連続して所定回数移動した場合は、演算処理部2が、この検出対象領域に人や車輌のような可動物の探索物体が存在するものと判断するようにすれば、一定期間以上連続して移動することから可動物と照明器具Lの点灯/消灯とを簡単に判別できる。
【0065】
【発明の効果】
上述のように、請求項1の発明は、所定の監視エリアの画像から人や車輌などの探索物体を検出する物体検出方法であって、監視エリアの濃淡画像を逐次撮像する段階と、上記濃淡画像又は濃淡画像から作成した物体の輪郭を示す輪郭画像の何れかから動きのある領域を抽出することによって探索物体の存在すると思われる検知対象領域を作成する段階と、今回求めた検知対象領域が前回の検知対象領域に含まれる場合、又は、今回求めた検知対象領域と前回の検知対象領域とが重なり且つ前回の検知対象領域の面積に対する今回の検知対象領域の面積の比率が所定の閾値よりも小さい場合、又は、今回求めた検知対象領域と前回の検知対象領域とで重なり合う部分が全く存在しない場合の何れかであれば探索物体が静止していると判断して、前回の検知対象領域を探索物体が存在している領域とする段階と、からなることを特徴とし、今回求めた検知対象領域と前回の検知対象領域との関係から、探索物体の存在する検知対象領域を判断しているので、従来のように前回と今回の検知対象領域でマッチング処理を行うなどして探索物体の挙動を判断する場合に比べて、簡単な処理で探索物体の存在する領域を検出できるという効果がある。
【0067】
請求項の発明は、所定の監視エリアの画像から人や車輌などの探索物体を検出する物体検出方法であって、監視エリアの濃淡画像を逐次撮像する段階と、上記濃淡画像から物体の輪郭を示す輪郭画像を作成する段階と、前回作成した第1の輪郭画像と今回作成した第2の輪郭画像とで差分の存在しない領域を抽出することによって、この間で動いていない静止部位の画像を作成する段階と、上記第2の輪郭画像と今回作成した静止部位の画像とで差分の存在する領域を抽出することによって、この間に移動した探索物体の移動部位の画像を作成する段階と、前回作成した静止部位の画像には存在せず今回作成した静止部位の画像に存在する領域を抽出することによって、この間で停止している探索物体の停止部位の画像を作成する段階と、前記移動部位の画像と前記停止部位の画像との論理和の画像に膨張処理を施すことによって探索物体の存在する検知対象領域を作成する段階と、検知対象領域に含まれる移動部位の画素数と停止部位の画素数との大小を比較することによって当該検知対象領域内の探索物体が移動しているか静止しているかを判断する段階とからなることを特徴とし、検知対象領域に含まれる移動部位の画素数と停止部位の画素数との大小から、探索物体が移動しているか否かを判断しているので、従来のように前回と今回の検知対象領域でマッチング処理を行うなどして探索物体の挙動を判断する場合に比べて、簡単な処理で探索物体が移動していると判断できるという効果がある。そのうえ、探索物体の内、移動している部位の画像と停止している部位の画像をそれぞれ求め、両者の画像から探索物体の全体の画像を求めているので、フレーム間差分方法のように移動している部位のみを抽出する場合に比べて、探索物体の判別を容易に行うことができ、且つフレーム間差分方法のように探索物体の画像が2重にだぶって抽出されることはないから、テンプレートマッチングなどの処理を容易に行え、さらに背景差分方法のように探索物体が存在しない状態の背景画像を予め撮影しておく必要がないから、背景画像を撮像する手間を無くすことができる。
【0068】
請求項の発明は、請求項1又は2の何れか1つの発明において、前回求めた検知対象領域と今回求めた検知対象領域とが重なっていれば同一の探索物体であると判断するとともに、前回求めた検知対象領域の探索物体が移動物体と判断されたか、静止物体と判断されたかに応じて、前回及び今回の検知対象領域から探索物体の現在位置を求めるための判定条件を変更することを特徴とし、探索物体が移動している場合と静止している場合とでは次の行動が異なってくるので、前回の挙動をもとに判定条件を変更することで、探索物体の動きに即した追跡を行えるから、より正確に探索物体を追跡でき、且つ、従来のようにテンプレートマッチングを行って探索物体を追跡する場合に比べて簡単な処理で探索物体を検出できる。
【0069】
請求項の発明は、請求項の発明において、前回の検知対象領域と今回の検知対象領域が重なり、且つ、今回の検知対象領域が前回の別の検知対象領域に重なっていなければ、今回の検知対象領域に重なっている前回の検知対象領域の探索物体が今回の検知対象領域に移動したと判断して追跡することを特徴とし、請求項の発明と同様の効果がある。
【0070】
請求項の発明は、請求項の発明において、前回求めた検知対象領域の探索物体が静止物体と判断されている場合、前回の検知対象領域と今回の検知対象領域とが重なるとともに、今回の検知対象領域が前回移動物体と判断された別の検知対象領域に重なっていれば、前回求めた別の検知対象領域の探索物体が今回の検知対象領域に移動したと判断して追跡することを特徴とし、請求項の発明と同様の効果がある。
【0071】
請求項の発明は、請求項の発明において、前回求めた検知対象領域の探索物体が静止物体と判断されている場合、前回の検知対象領域と今回の検知対象領域とが重なるとともに、今回の検知対象領域が前回静止物体と判断された別の検知対象領域に重なっていれば、前回求めた2つの検知対象領域に探索物体がそれぞれ留まっていると判断して追跡することを特徴とし、請求項の発明と同様の効果がある。
【0072】
請求項の発明は、請求項の発明において、前回抽出時に静止物体であると判断された第1の検知対象領域と移動物体であると判断された第2の検知対象領域とに今回抽出した第3の検知対象領域が重なり、且つ、第1の検知対象領域に今回抽出した第4の検知対象領域が重なっていれば、第1の検知対象領域にいた探索物体が第4の検知対象領域に移動すると共に、第2の検知対象領域にいた探索物体が第3の検知対象領域に移動したものと判断して追跡することを特徴とし、請求項の発明と同様の効果がある。
【0073】
請求項の発明は、請求項の発明において、ある時点で抽出された第1の検知対象領域の探索物体が静止物体であると判断された場合に、第1の検知対象領域にそれ以後に抽出された第2の検知対象領域が重なった場合、第2の検知対象領域が重なる直前の第1の検知対象領域の画像を保持させておき、第2の検知対象領域との重なりが無くなった時点で、この時点の第1の検知対象領域の画像と、第2の検知対象領域が重なる直前の第1の検知対象領域の画像とのマッチング処理を行って両者の相関値を求め、この相関値が所定の閾値よりも高ければ静止物体は第1の検知対象領域に留まっていると判断し、相関値が前記閾値よりも低ければ静止物体が第1の検知対象領域の外側に移動したと判断することを特徴とし、監視エリアを撮像するカメラの配置によっては、静止物体の前を移動物体が移動する際に、静止物体が移動物体の影に隠れてしまうが、第1の検知対象領域に第2の検知対象領域が重なる前、つまり静止物体が移動物体に隠れる前の第1の検知対象領域の画像を保持しておき、第1の検知対象領域と第2の検知対象領域との重なりがなくなった時点で(静止物体が移動物体の影から再び現れた時点で)、この時の第1の検知対象領域の画像と、第2の検知対象領域と重なる直前の画像とのマッチング処理を行い、相関値を求めているので、この相関値から静止物体が留まっているか、移動していったかを確実に判定できる。
【0074】
請求項の発明は、所定の監視エリアの画像から人や車輌などの探索物体を検出する物体検出方法であって、監視エリアの濃淡画像を逐次撮像する段階と、上記濃淡画像から物体の輪郭を示す輪郭画像を作成する段階と、前回作成した第1の輪郭画像と今回作成した第2の輪郭画像とで差分の存在しない領域を抽出することによって、この間で動いていない静止部位の画像を作成する段階と、上記第2の輪郭画像と今回作成した静止部位の画像とで差分の存在する領域を抽出することによって、この間に移動した探索物体の移動部位の画像を作成する段階と、前回作成した静止部位の画像には存在せず今回作成した静止部位の画像に存在する領域を抽出することによって、この間で停止している探索物体の停止部位の画像を作成する段階と、前記移動部位の画像と前記停止部位の画像との論理和の画像に膨張処理を施すことによって探索物体の存在すると思われる検知対象領域を作成する段階と、作成した検知対象領域が連続して所定回数以上移動した場合は当該検知対象領域を人や車輌などの可動物からなる探索物体が存在する領域とする段階とからなることを特徴とし、例えば監視エリア内にいる人や車輌などの可動物が動き続けている場合、可動物よりなる探索物体は移動部位の画像に連続して現れることになるので、移動部位の画像と停止部位の画像との論理和の画像も連続して現れることになる。したがって、移動部位の画像と停止部位の画像との論理和の画像から作成した検知対象領域が所定回数移動することから、この検知対象領域が可動物の存在する領域であると判断することができ、簡単な処理で可動物の存在する領域を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の画像処理方法を用いる画像処理装置の概略構成図である。
【図2】(a)〜(d)は各時刻における入力画像の説明図である。
【図3】(a)〜(d)は各時刻における輪郭画像の説明図である。
【図4】(a)〜(d)は各時刻における静止物体の抽出画像の説明図である。
【図5】(a)〜(d)は各時刻における移動物体の抽出画像の説明図である。
【図6】(a)〜(d)は各時刻における静止物体の抽出画像の説明図である。
【図7】(a)〜(d)は各時刻における探索画像の説明図である。
【図8】(a)(b)は検知対象領域を作成する手順を説明する説明図である。
【図9】同上のテンプレート画像の説明図である。
【図10】同上の監視エリアの説明図である。
【図11】(a)(b)は同上の動作を説明する説明図である。
【図12】(a)(b)は同上の動作を説明する説明図である。
【図13】(a)(b)は同上の動作を説明する説明図である。
【図14】(a)(b)は実施形態2の物体検出装置の動作を説明する説明図である。
【図15】(a)(b)は同上の動作を説明する説明図である。
【図16】(a)(b)は同上の動作を説明する説明図である。
【図17】(a)(b)は同上の動作を説明する説明図である。
【図18】(a)(b)は同上の動作を説明する説明図である。
【図19】(a)(b)は同上の動作を説明する説明図である。
【図20】(a)〜(c)は同上の動作を説明する説明図である。
【図21】(a)〜(c)は背景差分方法を用いた画像処理方法の説明図である。
【図22】(a)〜(c)はフレーム間差分方法を用いた画像処理方法の説明図である。
【図23】(a)(b)は従来の探索物体が移動しているか静止しているかを判断する判断方法の説明図である。
【図24】従来の探索物体の追跡方法を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 カメラ
2 演算処理部

Claims (9)

  1. 所定の監視エリアの画像から人や車輌などの探索物体を検出する物体検出方法であって、監視エリアの濃淡画像を逐次撮像する段階と、上記濃淡画像又は濃淡画像から作成した物体の輪郭を示す輪郭画像の何れかから動きのある領域を抽出することによって探索物体の存在すると思われる検知対象領域を作成する段階と、今回求めた検知対象領域が前回の検知対象領域に含まれる場合、又は、今回求めた検知対象領域と前回の検知対象領域とが重なり且つ前回の検知対象領域の面積に対する今回の検知対象領域の面積の比率が所定の閾値よりも小さい場合、又は、今回求めた検知対象領域と前回の検知対象領域とで重なり合う部分が全く存在しない場合の何れかであれば探索物体が静止していると判断して、前回の検知対象領域を探索物体が存在している領域とする段階と、からなることを特徴とする物体検出方法。
  2. 所定の監視エリアの画像から人や車輌などの探索物体を検出する物体検出方法であって、監視エリアの濃淡画像を逐次撮像する段階と、上記濃淡画像から物体の輪郭を示す輪郭画像を作成する段階と、前回作成した第1の輪郭画像と今回作成した第2の輪郭画像とで差分の存在しない領域を抽出することによって、この間で動いていない静止部位の画像を作成する段階と、上記第2の輪郭画像と今回作成した静止部位の画像とで差分の存在する領域を抽出することによって、この間に移動した探索物体の移動部位の画像を作成する段階と、前回作成した静止部位の画像には存在せず今回作成した静止部位の画像に存在する領域を抽出することによって、この間で停止している探索物体の停止部位の画像を作成する段階と、前記移動部位の画像と前記停止部位の画像との論理和の画像に膨張処理を施すことによって探索物体の存在する検知対象領域を作成する段階と、検知対象領域に含まれる移動部位の画素数と停止部位の画素数との大小を比較することによって当該検知対象領域内の探索物体が移動しているか静止しているかを判断する段階とからなることを特徴とする物体検出方法。
  3. 前回求めた検知対象領域と今回求めた検知対象領域とが重なっていれば同一の探索物体であると判断するとともに、前回求めた検知対象領域の探索物体が移動物体と判断されたか、静止物体と判断されたかに応じて、前回及び今回の検知対象領域から探索物体の現在位置を求めるための判定条件を変更することを特徴とする請求項1又は2の何れか1つに記載の物体検出方法。
  4. 前回の検知対象領域と今回の検知対象領域が重なり、且つ、今回の検知対象領域が前回の別の検知対象領域に重なっていなければ、今回の検知対象領域に重なっている前回の検知対象領域の探索物体が今回の検知対象領域に移動したと判断して追跡することを特徴とする請求項記載の物体検出方法。
  5. 前回求めた検知対象領域の探索物体が静止物体と判断されている場合、前回の検知対象領域と今回の検知対象領域とが重なるとともに、今回の検知対象領域が前回移動物体と判断された別の検知対象領域に重なっていれば、前回求めた別の検知対象領域の探索物体が今回の検知対象領域に移動したと判断して追跡することを特徴とする請求項記載の物体検出方法。
  6. 前回求めた検知対象領域の探索物体が静止物体と判断されている場合、前回の検知対象領域と今回の検知対象領域とが重なるとともに、今回の検知対象領域が前回静止物体と判断された別の検知対象領域に重なっていれば、前回求めた2つの検知対象領域に探索物体がそれぞれ留まっていると判断して追跡することを特徴とする請求項記載の物体検出方法。
  7. 前回抽出時に静止物体であると判断された第1の検知対象領域と移動物体であると判断された第2の検知対象領域とに今回抽出した第3の検知対象領域が重なり、且つ、第1の検知対象領域に今回抽出した第4の検知対象領域が重なっていれば、第1の検知対象領域にいた探索物体が第4の検知対象領域に移動すると共に、第2の検知対象領域にいた探索物体が第3の検知対象領域に移動したものと判断して追跡することを特徴とする請求項記載の物体検出方法。
  8. ある時点で抽出された第1の検知対象領域の探索物体が静止物体である と判断された場合に、第1の検知対象領域にそれ以後に抽出された第2の検知対象領域が重なった場合、第2の検知対象領域が重なる直前の第1の検知対象領域の画像を保持させておき、第2の検知対象領域との重なりが無くなった時点で、この時点の第1の検知対象領域の画像と、第2の検知対象領域が重なる直前の第1の検知対象領域の画像とのマッチング処理を行って両者の相関値を求め、この相関値が所定の閾値よりも高ければ静止物体は第1の検知対象領域に留まっていると判断し、相関値が前記閾値よりも低ければ静止物体が第1の検知対象領域の外側に移動したと判断することを特徴とする請求項記載の物体検出方法。
  9. 所定の監視エリアの画像から人や車輌などの探索物体を検出する物体検出方法であって、監視エリアの濃淡画像を逐次撮像する段階と、上記濃淡画像から物体の輪郭を示す輪郭画像を作成する段階と、前回作成した第1の輪郭画像と今回作成した第2の輪郭画像とで差分の存在しない領域を抽出することによって、この間で動いていない静止部位の画像を作成する段階と、上記第2の輪郭画像と今回作成した静止部位の画像とで差分の存在する領域を抽出することによって、この間に移動した探索物体の移動部位の画像を作成する段階と、前回作成した静止部位の画像には存在せず今回作成した静止部位の画像に存在する領域を抽出することによって、この間で停止している探索物体の停止部位の画像を作成する段階と、前記移動部位の画像と前記停止部位の画像との論理和の画像に膨張処理を施すことによって探索物体の存在すると思われる検知対象領域を作成する段階と、作成した検知対象領域が連続して所定回数以上移動した場合は当該検知対象領域を人や車輌などの可動物からなる探索物体が存在する領域とする段階とからなることを特徴とする物体検出方法
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