JP4227479B2 - カプセル化装置、ライセンス生成装置、サービス提供装置、カプセル化プログラム、ライセンス生成プログラム及びサービス提供プログラム - Google Patents

カプセル化装置、ライセンス生成装置、サービス提供装置、カプセル化プログラム、ライセンス生成プログラム及びサービス提供プログラム Download PDF

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Description

本発明は、コンテンツの不正利用を防止するコンテンツ流通管理システムの実現に用いられる、カプセル化装置、ライセンス生成装置、サービス提供装置、カプセル化プログラム、ライセンス生成プログラム及びサービス提供プログラムに関する。
さらに、具体的に説明するならば、本発明は、暗号化技術を利用してコンテンツデータを暗号化し、著作権管理に必要な情報を付加する(カプセル化する)ことにより、コンテンツの利用許諾の条件を制御して、コンテンツの不正利用を防止するコンテンツ流通管理(DRM(Digital Rights Management))技術に関するものであり、特に、複数のDRMシステムを統合し、コンテンツの流通管理(著作権管理)を行うコンテンツ流通管理技術に関するものである。
本発明の背景技術の説明に入る前に、これから用いる用語の定義について説明する。以下の用語は、それぞれ次の意味で用いられる。
(1)「デジタルコンテンツ」とは、静止画、映像、音楽、文章、ソフトウェア等のコンテンツをデジタル化したデジタルデータであり、かつ著作権保護処理を行う前のオリジナルコンテンツのデジタルデータ、という意味である。
(2)「カプセルコンテンツ」とは、デジタルコンテンツの著作権を保護するために、暗号化や著作権管理情報付加等の著作権保護処理(カプセル化)を施したデジタルコンテンツ、という意味である。
(3)「権利情報」とは、例えば、コンテンツを識別するためのコンテンツID、デジタルコンテンツのタイトルや著作者情報といった属性情報、視聴可能期間や再生可能回数といった利用許諾条件等、著作権管理に必要な情報が記述されたデータ、という意味である。
(4)「ライセンス」とは、利用者が利用者端末上でカプセルコンテンツを視聴する際の権利を記述したデータであり、例えば権利情報や利用者端末情報等、DRMシステムが利用者端末上でカプセルコンテンツの視聴を制御するために必要な情報が記述されたデータ、という意味である。
(5)「コンテンツ流通業者」とは、デジタルコンテンツを利用者に配信する権利を所有する人あるいは企業、という意味である。
(6)「コンテンツ販売業者」とは、コンテンツ流通業者からカプセルコンテンツの販売を委託され、利用者に対して直接ライセンス販売等のサービスを行う人あるいは企業、という意味である。
(7)「流通権利情報」とは、コンテンツ流通業者によって設定されたコンテンツの権利情報あり、かつDRM方式に依存しない著作権管理言語により記述された情報、という意味である。
(8)「販売権利情報」とは、コンテンツ販売業者によって設定されたコンテンツの権利情報あり、かつDRM方式に依存しない著作権管理言語により記述された情報、という意味である。
(9)「カプセル化プログラム」とは、暗号化技術を利用してデジタルコンテンツを暗号化し、著作権管理に必要な情報(権利情報等)を付加するプログラム、という意味である。
(10)「ライセンス生成プログラム」とは、コンテンツの権利情報や利用者端末情報等をもとに、ライセンス発行要求を行った利用者端末のプレーヤが解釈できる形式でライセンスを生成するプログラム、という意味である。
(11)「サービス提供プログラム」とは、利用者と直接アクセスして、認証、課金、ライセンス生成/配信等の様々な利用者向けサービスを提供するプログラム、という意味である。
近年、インターネットやケーブルテレビといったネットワーク、あるいはCDやDVDといった情報記録媒体を介して、音楽や映像やゲームなどのデジタルコンテンツの流通が活発に行われている。一方、デジタル情報はコピーが容易で劣化も起こらないという特徴をもち、海賊版業者あるいは消費者間で、著作権者に無断でデジタルコンテンツの不正コピーを作成し、流通させてしまうことが問題になっている。そのため、デジタルコンテンツの不正コピーや海賊版の蔓延を防ぎ、著作権等を保護/管理するためのDRMシステムの開発が進められている。
従来のコンテンツ流通管理(DRM)システムでは、コンテンツ流通業者がデジタルコンテンツの属性情報や利用許諾条件等を含む権利情報を作成し、その権利情報に基づいてデジタルコンテンツをカプセル化し、そのカプセル化されたコンテンツ(カプセルコンテンツ)を市場に流通させる。
利用者は、市場に流通しているカプセルコンテンツ、及びそのカプセルコンテンツを視聴するために必要な専用プレーヤを入手し、さらに場合によっては、そのカプセルコンテンツを視聴する権利(ライセンス)をコンテンツ流通業者から別途購入することにより、コンテンツの視聴が可能となる。
一方、市場では、Windows Media Rights Manager(Microsoft の提供するシステム)、Real System Media Commerce Suite(Real Networks の提供するシステム)、Adobe Content Server(Adobe の提供するシステム)など複数のDRMシステムがすでに実用化され、配信されるコンテンツの増加やそのコンテンツの高機能な著作権保護の要求に伴って、さらに多様なDRMシステムが次々に実現されつつある。
しかしながら、これらのDRMシステムは、それぞれが用いる実現方式に応じて、権利情報の記述方法、利用許諾条件の種類、カプセルコンテンツを視聴するためのプレーヤの種類などが異なる。そのため、利用者は、コンテンツ流通業者が指定したDRMシステムに応じて、その都度視聴に必要なツール(専用プレーヤ等)を入手する必要があった。また、そのツール(専用プレーヤ等)が利用者端末の種類に対応していない場合は、カプセルコンテンツの視聴が行えないという問題があった。
ところで、カプセルコンテンツを視聴する権利(ライセンス)をカプセルコンテンツとは別にコンテンツ流通業者から購入するDRM方式では、カプセルコンテンツとライセンスとを分離し、それぞれ別々に流通させる。この場合、カプセルコンテンツにはライセンス発行を行うサーバ(ライセンスサーバ等)のアドレスが埋め込まれ、ライセンスにはカプセルコンテンツの視聴を制御する情報(権利情報等)が埋め込まれる。
利用者が、カプセルコンテンツを視聴する際、利用者端末に搭載されたDRMシステムの専用プレーヤは、まず端末上にライセンスが存在するかどうか(有効かどうか)を確認し、ライセンスが存在しない(有効でない)場合には、カプセルコンテンツに埋め込まれたライセンスサーバのアドレスへライセンス発行要求を行う。なお、ここで、ライセンスが存在する(有効である)場合には、カプセルコンテンツの視聴が可能となる。
ライセンスサーバでは、利用者端末からライセンス発行要求を受けると、DRMシステム専用のサービス提供プログラムが起動され、認証処理や課金処理などの購入サービス、ライセンス生成プログラムの起動、要求元の利用者へのライセンス配信等、利用者に対するライセンス発行処理を行う。なお、ここで、ライセンス生成プログラムはサービス提供プログラムから起動されると、コンテンツ流通業者が作成した権利情報をもとにDRMシステムに応じたライセンスを生成し、サービス提供プログラムへ返却する。
そして、利用者端末では、このライセンスを取得することにより、カプセルコンテンツの視聴が可能となる。
以上に説明した従来技術のDRMシステムについては、下記に示す非特許文献などに詳しく紹介されている。
「Q&A DRM技術とは何ですか?」,NTT技術ジャーナル,2002 Vol.14 No.11 pp.62-63 「ディジタルコンテンツの著作権管理・保護プラットフォーム:著作権管理プラットフォーム」,大村弘之他,NTT技術ジャーナル,2002 Vol.14 No.10 pp.16-23 「著作権保護技術」,藤井寛他,NTT技術ジャーナル,2002 Vol.14 No.8 pp.20-22 「権利流通プラットフォームの開発及び評価」,山田智広他,情報処理学会研究報告,2002-DPS-109 pp.51-57
このような従来のコンテンツ流通管理方法において、複数のDRMシステムに対応する場合には、図25に示すように、DRMシステムごとに専用のサービス提供プログラムおよび専用のライセンス生成プログラムを実装したライセンスサーバを用意する。そして、利用者端末は、それぞれの端末が搭載したDRM専用プレーヤから対応するライセンスサーバへ、ライセンス発行要求を送信し、所望のライセンスを取得することになる。
(イ)従来手法の第一の問題
しかしながら、このような従来手法においては、複数のDRMシステムに対応したコンテンツ流通管理サービスを提供しようとした場合、DRMシステム毎に権利情報の記述方法が異なるため、1つのコンテンツに対して各DRMシステムに特化した権利情報を、対応するDRMシステムの数だけ用意する必要があり、配信するコンテンツの数や対応するDRMシステムの数が増加するにつれて権利情報の管理が複雑になるという第一の問題があった。
すなわち、DRMシステムを意識した権利情報を、DRMシステム毎に作成する必要があるという問題があった。
(ロ)従来手法の第二の問題
また、コンテンツ流通を促進するために、利用者と直接アクセスして様々なサービスを提供するサービス提供プログラムの機能を切り出して、インターネットサービスプロバイダ(ISP)等のコンテンツ販売業者に運営を委託することが考えられるが、コンテンツ販売業者側でコンテンツ流通業者の設定した権利情報を勝手に変更することが出来ないため、コンテンツ販売業者の運営するサービス提供プログラム側で柔軟に権利情報を変更することが困難であるという第二の問題があった。
すなわち、ライセンス生成時に、予め設定された権利情報を利用することから、サービス提供時に柔軟な権利情報を設定することができないという問題があった。
(ハ)従来手法の第三の問題
さらに、DRMシステム毎にライセンス生成プログラムの実行方法やライセンス配信方法が異なるため、各DRMシステムに依存したサービス提供プログラムをDRMシステム毎に用意する必要があり、対応するDRMシステムの数が増すにつれてコンテンツ流通システム全体のシステム規模が増大するという第三の問題があった。
すなわち、DRMシステムを意識したサービス提供プログラムを、DRMシステム毎に作成する必要があるという問題があった。
(ニ)従来手法の第四の問題
さらに、カプセルコンテンツにサービス提供プログラムのURLが埋め込まれるため、提供サービスの変更等でサービス提供プログラムの場所が変更された場合などには、コンテンツの再カプセル化が必要となり、既に流通しているカプセルコンテンツが使用出来なくなるという第四の問題があった。
すなわち、カプセル化時にサービス提供サーバの位置が固定されてしまうので、サービスの変更が困難になるという問題があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、複数のDRMシステムに対応したコンテンツ流通管理サービスにおいて、各DRMシステムに特化した権利情報を用意する必要がなく、ライセンス発行時にサービス提供プログラム側で柔軟に権利情報を変更することが可能で、各DRMシステムに依存したサービス提供プログラムを用意する必要がなく、ライセンスサーバの位置が変更された場合などにコンテンツの再カプセル化が不要となる、新たなコンテンツ流通管理技術を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明では、複数のDRMシステムに対応したコンテンツ流通管理サービスを実現するにあたって、次に示す構成のカプセル化装置とライセンス生成装置とサービス提供装置とを用意するとともに、本発明に関連する利用者端末装置(コンテンツ視聴装置となるもの)を用意する。
(イ)本発明のカプセル化装置
本発明のカプセル化装置は、(1)流通対象のコンテンツについて、そのコンテンツのIDに対応付けて、DRM方式に依存しない言語で記述されたそのコンテンツについての流通権利情報を保存手段に登録する手段と、(2)任意のDRM方式により流通対象のコンテンツをカプセル化して蓄積手段に登録するとともに、そのコンテンツのIDに対応付けて、そのコンテンツのカプセル化に用いた鍵情報及びDRM方式の識別子情報をその蓄積手段に登録する手段と、(3)コンテンツを流通させるときに、そのコンテンツのIDをキーにして保存手段の保存情報を参照することで、保存手段からそのコンテンツについての流通権利情報を取得するとともに、そのコンテンツのIDをキーにして蓄積手段の蓄積情報を参照することで、蓄積手段からそのコンテンツのカプセル化に用いた鍵情報及びDRM方式の識別子情報を取得して、その取得した流通権利情報と、その取得した鍵情報及びDRM方式の識別子情報とをライセンス生成装置に通知する手段とを備える。
以上の各処理手段はコンピュータプログラムで実現できるものであり、このコンピュータプログラムは、半導体メモリなどの記録媒体に記録して提供したり、ネットワークを介して提供することができる。
(ロ)本発明のライセンス生成装置
本発明のライセンス生成装置は、(1)DRM方式に依存しない言語で記述されたコンテンツの流通権利情報と、そのコンテンツのカプセル化に用いられた鍵情報及びDRM方式の識別子情報とを入手して、そのコンテンツのIDに対応付けて蓄積手段に登録する手段と、(2)コンテンツのID及び前記言語で記述された販売権利情報を指定して発行されるそのコンテンツについてのライセンスの生成要求(サービス提供装置が発行する)を受け付ける手段と、(3)ライセンス生成要求で指定されるコンテンツのIDをキーにして蓄積手段の蓄積情報を参照することで、蓄積手段から、ライセンス生成要求のあるコンテンツについての流通権利情報、鍵情報及びDRM方式の識別子情報を取得する手段と、(4)ライセンス生成要求で指定される前記言語で記述された販売権利情報と、取得した流通権利情報とを比較して、その販売権利情報に記述される利用許諾条件がその流通権利情報に記述される利用許諾条件の範囲内にあるのかを判断することで、その販売権利情報の正当性を検証する手段と、(5)販売権利情報の正当性を検証する場合に、ライセンス生成要求で指定されるコンテンツID及び販売権利情報と取得した鍵情報とに基づいて、取得した識別子情報の指すDRM方式でカプセル化されたそのコンテンツIDの指すコンテンツについてのライセンス情報を生成する手段と、(6)生成したライセンス情報をサービス提供装置に送信する手段とを備える。
この構成を採るときにあって、登録する手段は、コンテンツのサービス提供を司るサービス提供装置のアドレス情報を入手して、そのコンテンツのIDに対応付けて蓄積手段に登録することがあり、このときには、(7)コンテンツのIDを指定して発行されるそのコンテンツについてのライセンスの発行要求(利用者端末装置が発行する)を受け付ける手段と、(8)ライセンス発行要求で指定されるコンテンツのIDをキーにして蓄積手段の蓄積情報を参照することで、蓄積手段から、ライセンス発行要求のあるコンテンツについてのアドレス情報(サービス提供装置のアドレス情報)を取得する手段と、(9)取得したアドレス情報をライセンス発行要求元である利用者端末装置に通知する手段とを備える。
以上の各処理手段はコンピュータプログラムで実現できるものであり、このコンピュータプログラムは、半導体メモリなどの記録媒体に記録して提供したり、ネットワークを介して提供することができる。
(ハ)本発明のサービス提供装置
本発明のサービス提供装置は、(1)DRM方式に依存しない言語で記述されたコンテンツの流通権利情報を通信手段を使って入手する手段と、(2)コンテンツ販売者に対して入手した流通権利情報を提示して対話処理を行うことで、その流通権利情報に記述される利用許諾条件の範囲内に入るようにと、前記言語で記述されるコンテンツの販売権利情報を作成して、そのコンテンツのIDと対応をとりつつ保存手段に登録する手段と、(3)コンテンツのIDを指定して発行されるそのコンテンツについてのライセンスの発行要求(利用者端末装置が発行する)を受け付ける手段と、(4)ライセンス発行要求で指定されるコンテンツのIDをキーにして保存手段の保存情報を参照することで、ライセンス発行要求のあるコンテンツについての販売権利情報を取得する手段と、(5)ライセンスの生成処理を司る装置であるライセンス生成装置に対して、ライセンス発行要求で指定されるコンテンツIDと取得した販売権利情報とを送信データとして、ライセンス発行要求のあるコンテンツについてのライセンスの生成を要求する手段と、(6)ライセンス生成要求に応答して返信されてくるライセンス情報を受信して、ライセンス発行要求元である利用者端末装置に発行する手段とを備える。
以上の各処理手段はコンピュータプログラムで実現できるものであり、このコンピュータプログラムは、半導体メモリなどの記録媒体に記録して提供したり、ネットワークを介して提供することができる。
(ニ)本発明に関連する利用者端末装置
本発明に関連する利用者端末装置は、本発明のライセンス生成装置がサービス提供装置のアドレス情報を通知する機能を有する場合には、(1)任意のDRM方式によりカプセル化されたコンテンツを取得する手段と、(2)カプセル化されたコンテンツの視聴に必要となるライセンスが存在しない場合に、カプセル化されたコンテンツに埋め込まれたアドレス情報の指す装置であるライセンス生成装置に対して、ライセンスの発行を要求する手段と、(3)ライセンス発行要求に応答して返信されてくるアドレス情報を受信する手段と、(4)受信したアドレス情報の指す装置であるサービス提供装置に対して、再度、ライセンスの発行を要求する手段と、(5)ライセンス再発行要求に応答して返信されてくるライセンス情報を受信する手段と、(6)受信したライセンス情報を使って、カプセル化されたコンテンツを復号する手段とを備える。
以上の各処理手段はコンピュータプログラムで実現できるものであり、このコンピュータプログラムは、半導体メモリなどの記録媒体に記録して提供したり、ネットワークを介して提供することができる。
このように構成される本発明により実現されることになるコンテンツ流通管理システムでは、カプセル化装置は、DRM方式に依存しない言語で記述されたコンテンツの流通権利情報を設定する。そして、カプセル化対象となるコンテンツの流通権利情報に含まれるコンテンツ属性情報を使って、任意のDRM方式によりコンテンツをカプセル化して、そのカプセル化したコンテンツのヘッダにコンテンツIDを埋め込むとともに、コンテンツIDと対応をとりつつ、カプセル化したコンテンツの流通権利情報と、カプセル化に用いた鍵情報と、どのDRM方式を用いたのかを示すDRM方式の識別子情報とをライセンス生成装置に通知する。
一方、利用者端末装置は、カプセル化されたコンテンツを入手して視聴するときに、そのカプセル化されたコンテンツの視聴に必要となるライセンスが存在しない場合には、そのカプセル化されたコンテンツのヘッダに埋め込まれたURLの指す装置に対して、そのカプセル化されたコンテンツのヘッダに埋め込まれたコンテンツIDとDRM固有データ(ヘッダの情報や利用者端末装置の固有情報などで構成される)とを指定して、ライセンスの発行を要求する。
このURLがサービス提供装置を指している場合には、サービス提供装置に対してライセンスの発行を要求することになるが、このURLがサービス提供装置以外の装置(例えばライセンス生成装置)を指している場合には、その装置に対してライセンスの発行を要求する。この場合には、その装置からサービス提供装置のURLが返信されてくることになるので、このサービス提供装置のURLを受け取ると、サービス提供装置に対してライセンスの発行を要求することになる。
このようにして、利用者端末装置からコンテンツIDとDRM固有データとを指定してライセンスの発行要求を受け取ると、サービス提供装置は、ライセンス生成装置に対して、そのコンテンツIDとそのDRM固有データとを指定してライセンスの生成を要求する。このとき、サービス提供装置は、カプセル化装置から入手した流通権利情報に基づいて作成したそのコンテンツの販売権利情報を指定して、ライセンスの生成を要求することになる。
このライセンス生成要求を受け取ると、ライセンス生成装置は、カプセル化装置から受け取った流通権利情報/鍵情報/DRM方式の識別子情報の中から、ライセンス生成要求で指定されるコンテンツIDの指す流通権利情報/鍵情報/DRM方式の識別子情報を取得する。そして、ライセンス生成要求で指定される販売権利情報がその取得した流通権利情報の範囲に入るのか否かを判断することにより販売権利情報の正当性を検証して、販売権利情報の正当性が検証される場合には、ライセンス生成要求で指定される情報(販売権利情報も含む)と取得した鍵情報とに基づいて、ライセンス生成要求のあるコンテンツについてのライセンス情報(取得した識別子情報の指すDRM方式に応じたライセンス情報である)を生成して、それをサービス提供装置に送信する。
これを受けて、サービス提供装置は、ライセンス生成装置から返信されてくるライセンス情報をライセンス発行要求元である利用者端末装置に返信し、これを受けて、利用者端末装置は、サービス提供装置から返信されてくる受信したライセンス情報を受信して、それを使って、カプセル化されたコンテンツを復号することでカプセル化されたコンテンツを視聴する。
この構成に従って、本発明によれば、サービス提供装置は、DRM方式を一切意識する必要がなくなるとともに、カプセル化装置の設定した流通権利情報の範囲内で柔軟に販売権利情報を変更できるようになる。そして、利用者端末装置は、サービス提供装置のURLが変更されるようなことがあっても、サービス提供装置のURLを知ることができるようになる。
このようにして、本発明によれば、複数のDRMシステムに対応したコンテンツ流通管理サービスにおいて、各DRMシステムに特化した権利情報を用意する必要がなく、ライセンス発行時にサービス提供プログラム側で柔軟に権利情報を変更することが可能で、各DRMシステムに依存したサービス提供プログラムを用意する必要がなく、ライセンスサーバの位置が変更された場合などにコンテンツの再カプセル化が不要となることを実現できるようになる。
(イ)利用者端末装置がサービス提供装置に対して直接ライセンス発行要求を送信する場合の構成
本発明によるコンテンツ流通管理システムは、デジタルコンテンツを任意のDRM方式によりカプセル化するとともに、前記デジタルコンテンツのコンテンツIDを埋め込んだカプセルコンテンツを、カプセル化装置から不特定多数の利用者端末装置に配信し、利用者端末装置では前記カプセルコンテンツを視聴しようとした際にサービス提供装置に対してライセンス発行要求を送信し、サービス提供装置では販売権利情報を設定してライセンス生成装置にライセンス生成要求を送信し、ライセンス生成装置では前記販売権利情報に基づいて前記カプセルコンテンツの視聴が可能なライセンスを生成し、ライセンス生成装置からサービス提供装置を介して利用者端末装置に前記ライセンスを配信するように構成される。
この構成を採るときに、前記ライセンス生成装置は、(1)デジタルコンテンツのコンテンツIDと、カプセル化に用いたDRM方式および鍵情報と、流通権利情報とを関連付けてライセンスDBに格納するライセンス情報設定手段と、(2)前記サービス提供装置からネットワークを介して送られてくるライセンス生成要求を受け付け、前記ライセンス生成要求およびライセンスDBからライセンス生成処理に必要な情報を収集し、前記ライセンス生成要求に含まれる販売権利情報の認証を行い、ライセンス生成に用いる個別DRMライセンス生成要求を作成するライセンス生成前処理手段と、(3)前記ライセンス生成前処理手段で作成された個別DRMライセンス生成要求を用いて、指定されたDRM方式によりDRM固有ライセンスを生成し、前記DRM固有ライセンスを利用者端末装置に送信するためのライセンス送信用データを作成するライセンス生成実行手段と、(4)前記ライセンス生成実行手段で作成されたライセンス送信用データを、要求元のサービス提供装置へ送信するライセンス情報送信手段とを備えることを特徴とする。
そして、前記カプセル化装置は、(1)カプセル化処理対象となるデジタルコンテンツのコンテンツIDやファイル名などから、カプセル化を実行するためのカプセル化命令を作成するカプセル化命令手段と、(2)前記カプセル化命令手段で作成されたカプセル化命令とコンテンツの属性情報および流通権利情報を格納したIPR−DBとから、デジタルコンテンツを保護するDRM方式を決定して、前記DRM方式のカプセル化に必要なパラメータを抽出し、前記パラメータのいずれかの項目にコンテンツIDを埋め込み、前記DRM方式のカプセル化に用いるカプセル化パラメータを作成するカプセル化前処理手段と、(3)前記カプセル化前処理手段で作成されたカプセル化パラメータを用いて、前記カプセル化前処理手段で指定されたDRM方式によりデジタルコンテンツのカプセル化処理を行うカプセル化実行手段と、(4)前記カプセル化実行手段で作成されたカプセルコンテンツおよびカプセル化に用いた鍵情報を蓄積し、要求に応じてカプセルコンテンツおよび鍵情報の配信を行うカプセル化情報蓄積手段とを備えることを特徴とする。
(ロ)利用者端末装置がライセンス生成装置を経由してサービス提供装置に対してライセンス発行要求を送信する場合の構成
本発明によるコンテンツ流通管理システムでは、利用者端末装置がサービス提供装置に対して直接ライセンス発行要求を送信するのでなくて、ライセンス生成装置を経由してサービス提供装置に対してライセンス発行要求を送信することがある。
この構成を採る場合には、本発明によるコンテンツ流通管理システムは、デジタルコンテンツを任意のDRM方式によりカプセル化するとともに、前記デジタルコンテンツのコンテンツIDを埋め込んだカプセルコンテンツを、カプセル化装置から不特定多数の利用者端末装置に配信し、利用者端末装置では前記カプセルコンテンツを視聴しようとした際にライセンス生成装置を経由してサービス提供装置にライセンス発行要求を送信し、サービス提供装置では販売権利情報を設定してライセンス生成装置にライセンス生成要求を送信し、ライセンス生成装置では前記販売権利情報に基づいて前記カプセルコンテンツの視聴が可能なライセンスを生成し、ライセンス生成装置からサービス提供装置を介して利用者端末装置に前記ライセンスを配信するように構成される。
この構成を採るときに、前記カプセル化装置は、(1)カプセル化処理対象となるデジタルコンテンツのコンテンツIDやファイル名などから、カプセル化を実行するためのカプセル化命令を作成するカプセル化命令手段と、(2)前記カプセル化命令手段で作成されたカプセル化命令とコンテンツの属性情報および流通権利情報を格納したIPR−DBとから、デジタルコンテンツを保護するDRM方式を決定して、前記DRM方式のカプセル化に必要なパラメータを抽出し、前記パラメータのいずれかの項目にコンテンツIDを埋め込み、前記DRM方式のカプセル化に用いるカプセル化パラメータを作成するカプセル化前処理手段と、(3)前記カプセル化前処理手段で作成されたカプセル化パラメータを用いて、前記カプセル化前処理手段で指定されたDRM方式によりデジタルコンテンツのカプセル化処理を行うカプセル化実行手段と、(4)前記カプセル化実行手段で作成されたカプセルコンテンツおよびカプセル化に用いた鍵情報を蓄積し、要求に応じてカプセルコンテンツおよび鍵情報の配信を行うカプセル化情報蓄積手段とを備えることを特徴とする。
そして、前記ライセンス生成装置は、(1)デジタルコンテンツのコンテンツIDと、カプセル化に用いたDRM方式および鍵情報と、流通権利情報と、サービスを提供するサービス提供装置のアドレス(サービスURL)とを関連付けてライセンスDBに格納するライセンス情報設定手段と、(2)利用者端末装置からネットワークを介して送られてくるライセンス発行要求を受け付け、前記ライセンス発行要求に含まれるコンテンツIDを基にライセンスDBからサービスURLを取得し、前記サービスURLへライセンス発行要求のリダイレクトを行うサービスリゾルブ手段と、(3)前記サービス提供装置からネットワークを介して送られてくるライセンス生成要求を受け付け、前記ライセンス生成要求およびライセンスDBからライセンス生成処理に必要な情報を収集し、前記ライセンス生成要求に含まれる販売権利情報の認証を行い、ライセンス生成に用いる個別DRMライセンス生成要求を作成するライセンス生成前処理手段と、(4)前記ライセンス生成前処理手段で作成された個別DRMライセンス生成要求を用いて、指定されたDRM方式によりDRM固有ライセンスを生成し、前記DRM固有ライセンスを利用者端末装置に送信するためのライセンス送信用データを作成するライセンス生成実行手段と、(5)前記ライセンス生成実行手段で作成されたライセンス送信用データを、要求元のサービス提供装置へ送信するライセンス情報送信手段とを備えることを特徴とする。
さらに、このサービスリゾルブ手段は、(1)利用者端末装置から送られてくるライセンス発行要求を受け付け、前記サービスURLへライセンス発行要求のリダイレクトを行うリダイレクト用データを利用者端末装置に送信するライセンス発行要求受付手段と、(2)ライセンス発行要求に含まれるコンテンツIDを基にライセンスDBからサービスURLを取得するサービス決定手段と、(3)利用者端末装置がサービス提供装置にリダイレクトを行うためのスクリプトが記述されたリダイレクト用データテンプレートを利用して、前記ライセンス発行要求受付手段にて受け付けたライセンス発行要求を前記サービスURLへリダイレクトするためのリダイレクト用データを作成するリダイレクト用データ作成手段とを備えることを特徴とする。
そして、前記利用者端末装置は、(1)前記カプセル化装置もしくは前記カプセル化装置によってカプセル化されたカプセルコンテンツが格納されているネットワークディレクトリおよび情報記憶媒体等から、カプセルコンテンツを取得するコンテンツ取得手段と、(2)利用者からの視聴要求に従って、前記カプセルコンテンツの内容をディスプレイ等の表示装置に出力するコンテンツ視聴手段と、(3)利用者端末装置上に前記カプセルコンテンツの視聴に必要なライセンスが存在するかどうかを判断して、ライセンスが存在する場合には前記カプセルコンテンツの復号化処理を行い、ライセンスが存在しない場合にはカプセルコンテンツに埋め込まれたアドレスへライセンス発行要求を行ってライセンスを取得し、取得したライセンスにより前記カプセルコンテンツの復号化処理を行う視聴制御手段とを備えることを特徴とする。
そして、サービス提供装置は、(1)利用者端末装置からネットワークを介して送られてくるライセンス発行要求を受け付け、前記ライセンス発行要求からコンテンツIDとDRM固有データとを抽出するサービス受付手段と、(2)コンテンツの販売権利情報を格納した販売管理DBから、コンテンツIDに基づいて利用者が要求するコンテンツの販売権利情報を取得する販売権利情報取得手段と、(3)コンテンツのコンテンツIDと、DRM固有データと、販売権利情報とを含んだライセンス生成要求を、ネットワークを介してライセンス生成装置に送信するライセンス生成要求手段と、(4)ライセンス生成装置で生成されたライセンス送信用データを、ネットワークを介してライセンス生成装置から取得するライセンス情報取得手段と、(5)前記ライセンス送信用データを利用して利用者端末装置にDRM固有ライセンスを配信するライセンス発行手段とを備えることを特徴とする。
(ハ)各処理手段の詳細な構成
前記カプセル化前処理手段は、(1)カプセル化命令手段で作成されたカプセル化命令を取得し、カプセル化命令からカプセル化処理に用いるDRM方式と、コンテンツIDと、入出力ファイル名とを抽出するカプセル化命令解析手段と、(2)前記カプセル化命令解析手段で取得したコンテンツIDに基づいてIPR−DBから対象コンテンツの属性情報を取得する属性情報取得手段と、(3)前記属性情報取得手段で取得した属性情報からカプセルコンテンツのヘッダに格納する情報を抽出し、そのいずれかのデータにコンテンツIDを埋め込むコンテンツID埋込手段と、(4)前記カプセル化命令解析手段で取得したDRM方式に基づいて、前記DRM方式のカプセル化に必要な情報を収集し、カプセル化の際に用いるカプセル化パラメータを作成するカプセル化パラメータ作成手段とを備えることを特徴とする。
さらに、このコンテンツID埋込手段は、カプセルコンテンツのヘッダ情報のうち、ライセンスを発行するサーバのアドレス(URL)にURLパラメータとしてコンテンツIDを埋め込むことを特徴とする。
また、前記ライセンス生成前処理手段は、(1)サービス提供装置からネットワークを介して送られてくるライセンス生成要求を受け付け、前記ライセンス生成要求からコンテンツIDと、DRM固有データと、販売権利情報とを抽出するライセンス生成要求受付手段と、(2)前記ライセンス生成要求受付手段で取得したコンテンツIDに基づいて、ライセンスDBから、対象コンテンツのカプセル化に用いたDRM方式および鍵情報と、流通権利情報とを取得するライセンス情報取得手段と、(3)前記ライセンス生成要求受付手段で取得した販売権利情報と、ライセンス情報取得手段で取得した流通権利情報とを比較して、権利情報の認証を行う権利情報認証手段と、(4)前記ライセンス情報取得手段で取得したDRM方式に基づいて、ライセンス生成に必要な情報を収集し、鍵情報と販売権利情報とDRM固有データとからなる個別DRMライセンス生成要求を作成する個別DRMライセンス生成要求作成手段とを備えることを特徴とする。
また、前記ライセンス生成実行手段は、複数のDRM方式による個別DRMライセンス生成手段を備え、これらの各個別DRMライセンス生成手段は、前記ライセンス生成前処理手段で作成された個別DRMライセンス生成要求を入力とし、(1)前記個別DRMライセンス生成要求から鍵情報を取得し、前記鍵情報を解析して、対応するDRM方式のライセンス生成に必要なパラメータを抽出する鍵情報解析手段と、(2)前記個別DRMライセンス生成要求からDRM固有データを取得し、前記DRM固有データを解析して、対応するDRM方式のライセンス生成に必要なパラメータを抽出するDRM固有データ解析手段と、(3)前記個別DRMライセンス生成要求から販売権利情報を取得し、権利記述変換テーブルを利用して前記販売権利情報から対応するDRM方式に固有の権利情報記述へ変換を行い、ライセンス生成に必要なパラメータを抽出する販売権利情報解析手段と、(4)前記鍵情報解析手段、DRM固有データ解析手段および販売権利情報解析手段で抽出されたパラメータから、ライセンス生成のためのライセンス生成パラメータを作成するライセンス生成パラメータ作成手段と、(5)前記ライセンス生成パラメータ作成手段で作成されたライセンス生成パラメータを用いて、対応するDRM方式によりDRM固有ライセンスを作成するライセンス生成プログラムと、(6)利用者端末装置にDRM固有ライセンスを送信するためのスクリプトの雛型であるライセンス送信用データテンプレートを利用して、前記ライセンス生成プログラムで作成されたDRM固有ライセンスを利用者端末に送信するためのライセンス送信用データを作成するライセンス送信用データ作成手段とを備えることを特徴とする。
(ニ)その他の構成
流通権利情報および販売権利情報は、マークアップ言語で記述されたデータで構成されることがある。
また、同一コンテンツIDの販売権利情報と流通権利情報のタグ構造は同一で、かつ販売権利情報に記述される利用許諾条件の内容は、流通権利情報に記述された利用許諾条件の内容の範囲内においてのみ指定可能であり、それ以外は不正とみなす処理を行うことがある。
また、前記販売権利情報解析手段では、権利記述変換テーブルとしてXSLTスタイルシートを利用し、販売権利情報からDRM方式に固有の権利情報記述への変換方式にXSLT(XML Stylesheet Language Transform) を用いることがある。
また、前記サービス受付手段では、利用者に対して、コンテンツIDを基に、認証処理や課金処理等のコンテンツ購入サービス、広告やリコメンド等の情報提供サービス等のサービスを提供することがある。
また、前記ライセンス送信用データは、DRM固有ライセンスを利用者端末に送るためのスクリプトが記述されたHTMLで構成されることがある。
また、前記ライセンス発行手段では、ライセンス送信用データを編集して、広告やリコメンド等の情報を挿入し、利用者に前記情報を提示する処理を行うことがある。
以下、本発明の実施例1を図に基づいて詳細に説明する。
まず、本実施例1に係るコンテンツ流通管理システムで扱う各種データの流れおよび処理の概要について、図1を参照して説明する。ここで、図中、1はカプセル化装置、2はライセンス生成装置、3はサービス提供装置、4は利用者端末装置である。なお、カプセル化装置1はコンテンツ流通業者により管理され、サービス提供装置3はコンテンツ販売業者により管理されているものとする。
まず、コンテンツ流通業者は、デジタルコンテンツを市場に流通させる際に、前記デジタルコンテンツの流通権利情報を用意する(ステップS1)。この流通権利情報には、コンテンツの属性情報や利用許諾条件がDRM方式に依存しない共通な形式(言語)で記述される。
なお、DRM方式に依存しない共通な形式(言語)として、例えばXMLベースのデジタル著作権管理言語XrML(http://www.xrml.org/)を用いることができる。このXrMLは、XrML Core Schema, Standard Extension Schema, Content Extension Schema によって定義され、コンテンツの権利者(Principal) 、コンテンツの利用方法(Rights)、コンテンツの場所(Resource)、コンテンツの利用許諾条件(Condition) 等を記述することができる。
次に、コンテンツ流通業者は、指定された任意のDRM方式のカプセル化方式に基づいてデジタルコンテンツのカプセル化を行い、カプセルコンテンツと前記カプセルコンテンツの鍵情報とを生成する(ステップS2)。
次に、コンテンツ流通業者は、実際に利用者へのコンテンツ配信を行うコンテンツ販売業者に対して、デジタルコンテンツの権利情報が記載された前記流通権利情報を提示し、これを受けて、コンテンツ販売業者は、前記流通権利情報に基づいて販売権利情報を作成する(ステップS3)。
この販売権利情報には、実際に利用者にコンテンツを提供する際のデジタルコンテンツの利用許諾条件が設定される。なお、流通権利情報と販売権利情報との関係については、予め契約処理などにより解決する。
本実施例1では、コンテンツ流通業者とコンテンツ販売業者との権利範囲を明確にするために、販売権利情報は流通権利情報とタグ構造が同一で、かつ、販売権利情報の利用許諾条件の値は流通権利情報の利用許諾条件で指定された値の範囲内(流通権利情報>販売権利情報)に設定されなければならないという制限を設けている。
具体的には、例えば図2および図3に示すように、流通権利情報(図2に示すもの)と販売権利情報(図3に示すもの)とのタグ構造は同一で、13行目から17行目に定義されている再生可能回数(exerciseLimit/stateReference/count)の値(例では10回から3回に変更している)と、18行目から20行目に定義されている有効期限終了日時(validityInterval/notAfter) の値(図では2010年3月15日0時0分0秒から2005年3月15日0時0分0秒に変更されている)のみの変更が可能となる。
次に、コンテンツ流通業者は、コンテンツ販売業者が前記カプセルコンテンツの利用者に対してライセンス発行を行えるようにするために、ライセンス生成装置2に対して、前記流通権利情報および鍵情報の登録を行う(ステップS4)。
次に、コンテンツ流通業者もしくはコンテンツ販売業者は、前記カプセルコンテンツをダウンロードもしくはストリーミング等により利用者に配信する(ステップS5)。
次に、利用者が利用者端末装置4上でカプセルコンテンツを視聴する際に、利用者端末装置4上に前記カプセルコンテンツを視聴するために必要なライセンスが存在しない場合、利用者端末装置4は、カプセルコンテンツのヘッダに記載されたライセンス発行を行うサーバの場所(URL)に、ライセンス発行要求としてDRM固有データを送信する(ステップS6)。
このDRM固有データに記載される情報についてはDRM方式によって異なるが、一般的にカプセルコンテンツのヘッダ情報や利用者端末装置4の固有情報(例えば、IPアドレスやMACアドレス等)が暗号化もしくはハッシュ等の改竄防止処理を施して記載されている。
次に、ライセンス発行要求を受けたコンテンツ販売業者は、利用者端末装置4から送られてきたDRM固有データおよびステップS3で作成した販売権利情報を基にライセンス生成用データを作成する(ステップS7)。
このライセンス生成用データには、販売権利情報、DRM固有データ、コンテンツID等が記載される。なお、DRM固有データはDRM方式により内容が異なるため、ここでは内容の解析を行わず、利用者端末装置4から送られてきたDRM固有データをそのままライセンス生成用データに格納する。具体的には、例えば図4に示すように、XrMLで記載された販売権利情報に、DRM固有データとコンテンツIDのタグおよび値を追加する。
次に、コンテンツ販売業者は、ライセンス発行要求を受けた利用者のライセンスを生成するために、ステップS7で作成したライセンス生成用データをライセンス生成装置2に送信する(ステップS8)。
次に、ライセンス生成要求を受けたライセンス生成装置2は、ステップS8で取得したライセンス生成用データから販売権利情報を抽出し、前記販売権利情報と対応する流通権利情報とを比較して、コンテンツ販売業者から送られてきた販売権利情報の正当性の検査を行う(ステップS9)。
この正当性の検査として、本実施例1では、販売権利情報と対応する流通権利情報のタグ構造とが同一であるかどうか、および販売権利情報の利用許諾条件の値が流通権利情報の利用許諾条件で指定された値の範囲内であるかどうかの検査を行う。
具体的には、例えば図2および図3に示すように、販売権利情報と流通権利情報のタグ構造とが同一で、販売権利情報の再生可能回数の値(3回)および有効期限終了日時の値(2005年3月15日0時0分0秒)がそれぞれ流通権利情報に指定されている値(10回と2010年3月15日0時0分0秒)の範囲内である場合に、正当であると判断される。その他にも、XMLスキーマによるタグ構造のチェックや権利情報の比較条件を定義した表等を用いることにより、さらに柔軟な正当性の検査を行うことも考えられる。
次に、ステップS9で販売権利情報の正当性が確認されると、ライセンス生成装置2は、前記ライセンス生成用データを用いて、任意のDRM方式によりDRM固有ライセンス(そのDRM方式に従うカプセルコンテンツの視聴が可能となるライセンス)を生成し、さらに、前記DRM固有ライセンスから利用者端末装置4へ送信するためのライセンス送信用データを作成する(ステップS10)。
ライセンス送信用データの記述形式はDRM方式により異なるが、例えば図5に示すように、HTMLおよびJava Script(Java は登録商標)を用いて記述することができる。ここで、図5において、8行目から19行目にDRM固有ライセンスが格納される。
次に、ライセンス生成装置2は、ライセンス生成要求を受けたコンテンツ販売業者へ、前記ライセンス送信用データを送信する(ステップS11)。
次に、コンテンツ販売業者は、ステップS11で取得したライセンス送信用データを利用して、ライセンス発行要求を受けた利用者の利用者端末装置4へDRM固有ライセンスを送信する(ステップS12)。
ここで、コンテンツ販売業者は、利用者から送られてきたHTTPリクエストに対するHTTPレスポンスの作成にライセンス送信用データをそのまま用いることが出来るため、DRM方式によって異なるスクリプトデータをその都度生成する必要がない。
最後に、利用者はコンテンツ販売業者から配布されたDRM固有ライセンスにより、利用者端末装置4上で前記カプセルコンテンツの視聴を行うことができるようになる(ステップS13)。
図6および図7に、本実施例1の構成を示すブロック図を図示する。
<全体の構成>
図6に示すように、カプセル化装置1は、カプセル化命令手段10、カプセル化前処理手段11、カプセル化実行手段12、カプセル化情報蓄積手段13、コンテンツDB14、IPR−DB(知的所有権データベース)15から構成される。さらに、カプセル化前処理手段11は、カプセル化命令解析手段110、属性情報取得手段111、コンテンツID埋込手段112、カプセル化パラメータ作成手段113から構成され、また、カプセル化実行手段12は、複数のカプセル化プログラム(DRM1 〜DRMn )から構成される。
ライセンス生成装置2は、ライセンス情報設定手段20、ライセンス生成前処理手段21、ライセンス生成実行手段22、ライセンス情報送信手段23、ライセンスDB24から構成される。さらに、ライセンス生成前処理手段21は、ライセンス生成要求受付手段210、ライセンス情報取得手段211、権利情報認証手段212、個別DRMライセンス生成要求作成手段213から構成され、また、ライセンス生成実行手段22は、複数の個別DRMライセンス生成手段(DRM1 〜DRMn )から構成される。
さらに、各個別DRMライセンス生成手段(DRM1 〜DRMn )は、図7に示すように、鍵情報解析手段220、DRM固有データ解析手段221、販売権利情報解析手段222、ライセンス生成パラメータ作成手段223、ライセンス生成プログラム224、ライセンス送信用データ作成手段225、権利記述変換テーブル226、ライセンス送信用データテンプレート227から構成される。
サービス提供装置3は、サービス受付手段30、販売権利情報取得手段31、ライセンス生成要求手段32、ライセンス情報取得手段33、ライセンス発行手段34、販売管理DB35から構成される。
利用者端末装置4は、コンテンツ取得手段40、コンテンツ視聴手段41、視聴制御手段42から構成される。
利用者端末装置4とサービス提供装置3とはネットワークを介して接続されるとともに、サービス提供装置3とライセンス生成装置2とはネットワークを介して接続される。また、利用者端末装置4は、カプセル化装置1とネットワークを介して接続してオンラインでカプセルコンテンツを取得しても良いし、あるいは、CDやDVDといった情報記録媒体を介してオフラインでカプセルコンテンツを取得しても良い。
<コンテンツDB14>
コンテンツDB14には、カプセル化処理を行う前のデジタルコンテンツが格納されている。また、前記デジタルコンテンツはコンテンツを一意に識別するためのコンテンツの識別子(コンテンツID)と対応付けて格納している。コンテンツIDについては、例えばコンテンツIDフォーラム(http://www.cidf.org/)において定められた規格を用いることが出来る。
<IPR−DB(知的所有権データベース)15>
IPR−DB15には、標準化された形で表現されたコンテンツの属性情報および流通権利情報が格納されている。ここでは、コンテンツ毎に、コンテンツの属性情報と流通権利情報とがDRM方式に依存しない共通な形式で記述して格納される。
コンテンツの属性情報は、コンテンツのタイトルやタイプなどのコンテンツ自体の属性や、製作者名や制作年月日などの著作権に関する情報や、ライセンスを発行する場所(ライセンス発行URL)等からなる。なお、本実施例1では、ライセンス発行URLとして、利用者に直接サービスを提供するサービス提供装置3のサービス受付手段30のアドレスが記載されているものとする。流通権利情報は視聴可能期間や再生可能回数といった利用許諾条件の情報からなる。また、コンテンツを一意に識別するためのコンテンツの識別子(コンテンツID)を管理する。
このIPR−DB15の内容は、一般的にコンテンツの流通開始時に、コンテンツ製作者およびコンテンツ流通業者によりあらかじめ登録される。
<ライセンスDB24>
ライセンスDB24には、デジタルコンテンツのカプセル化に用いたDRM方式および鍵情報と、コンテンツの流通権利情報とが、対応するコンテンツIDと関連付けて格納されている。
<販売管理DB35>
販売管理DB35には、コンテンツの販売権利情報が、対応するコンテンツIDと関連付けて格納されている。なお、販売権利情報は、一般的に利用者へのコンテンツの販売開始時に、コンテンツ販売業者により、コンテンツ流通業者から取得した流通権利情報の権利の範囲内であらかじめ作成され、販売管理DB35に登録される。
また、販売管理DB35に、コンテンツ利用者のIDやパスワード、年齢などの顧客情報や、コンテンツの販売価格、販売開始日などの販売情報等を格納し、利用者へのサービスに利用しても良い。
<動作の説明>
図6及び図7のように構成される本実施例1のコンテンツ流通管理システムで実現されるコンテンツ流通管理方法について、図8〜図15に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。
まず、本実施例1におけるカプセル化装置1での処理の流れについて、図8及び図9に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。ここで、本実施例1におけるカプセル化装置1での処理の流れは、図8に示すように、『カプセル化命令処理(ステップS80)』、『カプセル化前処理(ステップS81)』、『カプセル化実行処理(ステップS82)』、『カプセル化情報蓄積処理(ステップS83)』から構成される。
『カプセル化命令処理(ステップS80)』では、コンテンツ流通業者の要求に基づきデジタルコンテンツをカプセル化するためのカプセル化命令を作成する(ステップS80)。
このときコンテンツ流通業者は、カプセル化に用いるDRM方式、流通対象となるデジタルコンテンツのコンテンツID、カプセル化を行うデジタルコンテンツのファイル名(入力ファイル名)およびカプセル化後のカプセルコンテンツのファイル名(出力ファイル名)を入力する。入力手段としては、コンテンツ流通業者とカプセル化装置1とがネットワークを介して遠隔に接続されている場合、カプセル化装置1はWebサーバを用いてHTMLのForm 形式等により、コンテンツ流通業者にWebブラウザ等を利用してデータを入力させることが出来る。入力されたデータを基に次のカプセル化前処理が解釈できる形でカプセル化命令を作成する。
具体的には、例えばDRM形式が "DRM1"、コンテンツIDが"0001/000000000001" 、入力ファイル名が"in-file.wmv" 、出力ファイル名が"out-file.wmv"の場合、
Pack DRM1 0001/000000000001 in-file.wmv out-file.wmv ・・・(i)
のようなコマンド形式でカプセル化命令が作成される。
なお、実際のDRM方式とDRM方式のコマンドパラメータ名との対応は、初期設定ファイル等のプログラム起動時に読み込むファイルに対応関係を記述しておくことで解決できる。また、本実施例1では、コンテンツ流通業者が要求したDRM方式によりカプセル化を行っているが、利用者の利用環境(視聴するプレーヤの種類など)に基づく最適なDRM方式によりカプセル化を行う方法も考えられる。
『カプセル化前処理(ステップS81)』では、カプセル化命令処理で作成されたカプセル化命令および、IPR−DB15の内容を基にデジタルコンテンツをカプセル化するために必要なカプセル化パラメータを作成し、指定されたDRM方式のカプセル化プログラム(図6に示すカプセル化実行手段12の備えるDRM1 〜DRMn )を呼び出す(ステップS81)。
次に、図9を用いて、『カプセル化前処理(ステップS81)』の詳細な処理の流れの説明を行う。ここで、『カプセル化前処理(ステップS81)』は、図9に示すように、『カプセル化命令解析処理(ステップS90)』、『属性情報取得処理(ステップS91)』、『コンテンツID埋込処理(ステップS92)』、『カプセル化パラメータ作成処理(ステップS93)』から構成される。
『カプセル化命令解析処理(ステップS90)』では、『カプセル化命令処理(ステップS80)』で作成されたカプセル化命令を入力とし、カプセル化命令の内容確認(カプセル化命令が正しいフォーマットであるかどうかの確認、カプセル化命令で指定されたDRM方式が対応可能な方式であるかどうかの確認等)を行い、カプセル化可能であると判断された場合には、前記カプセル化命令からカプセル化を行うDRM方式、デジタルコンテンツのコンテンツID、デジタルコンテンツの入力ファイル名および出力ファイル名を抽出し、処理を継続する。カプセル化不可能であると判断された場合には、エラーメッセージをコンテンツ流通業者に提示し、カプセル化を中断する(ステップS90)。
前記の例の場合、DRM方式 "DRM1"、コンテンツID"0001/000000000001" 、入力ファイル名"in-file.wmv" 、出力ファイル名"out-file.wmv"が抽出される。なお、DRM方式のコマンドパラメータ名と実際のDRM方式との対応は、『カプセル化命令処理(ステップS80)』と同じく、初期設定ファイル等のプログラム起動時に読み込むファイルに対応関係を記述しておくことで解決できる。なお、この初期設定ファイルに記載するDRM方式とコマンドパラメータ名との対応関係は『カプセル化命令処理(ステップS80)』と同一である必要がある。
『属性情報取得処理(ステップS91)』では、『カプセル化命令解析処理(ステップS90)』で取得したコンテンツIDを基にIPR−DB15にアクセスして、前記コンテンツIDの属性情報を取得する(ステップS91)。具体的には、例えば、図16に示すようなコンテンツの属性情報が取得される。
『コンテンツID埋込処理(ステップS92)』では、『属性情報取得処理(ステップS91)』で取得した属性情報のうち、『カプセル化命令解析処理(ステップS90)』で取得したDRM方式のカプセル化で利用する(カプセル化の際にカプセルコンテンツのヘッダに書き込まれる)属性情報のいずれかに、コンテンツIDを埋め込む(ステップS92)。
ここで、コンテンツIDを埋め込む属性情報の種類や埋め込み方法について特に規定はしないが、例えばライセンス発行URLを用いることができる。この場合、ライセンス発行URLはライセンス取得先アドレスとしてライセンス発行要求時に直接用いられるため、URLパラメータとしてコンテンツIDを埋め込むことで、ライセンス発行側はURLパラメータの取得により、コンテンツIDを簡単に得ることが可能になる。なお、埋め込むコンテンツIDはURLエンコードしておく。
具体的には、図16の属性情報において、ライセンス発行URLにコンテンツID"0001/000000000001" を埋め込むと、
http://license_issuer.com/licenseAcqURL?Content_id=0001%2F000000000001
・・・・・(ii)
というような値になる。なお、"%2F" は"/" をURLエンコードした値である。
『カプセル化パラメータ作成処理(ステップS93)』では、『コンテンツID埋込処理(ステップS92)』でコンテンツIDを埋め込み済みの属性情報および、『カプセル化命令解析処理(ステップS90)』で取得した入出力ファイル名を入力とし、『カプセル化命令解析処理(ステップS90)』で取得したDRM方式のカプセル化で利用する(カプセル化の際にカプセルコンテンツのヘッダに書き込まれる)パラメータを収集し、前記DRM方式のカプセル化に必要なカプセル化パラメータを作成する。また、前記カプセル化パラメータを用いて、指定されたDRM方式のカプセル化プログラム(図6に示すカプセル化実行手段12の備えるDRM1 〜DRMn )の呼出しを行う(ステップS93)。
具体的には、図17のようなカプセル化パラメータが作成され、指定されたDRM方式(例えば "DRM1")のカプセル化プログラム(例えばDRM1)が呼び出される。なお、カプセル化パラメータの種類はDRM方式によって異なるため、各DRM方式に必要なパラメータの種類を初期設定ファイル等のプログラム起動時に読み込むファイルに記述しておくなどして、各DRM方式に必要なパラメータを収集する。また、収集するパラメータが属性情報に含まれない場合は、初期設定ファイル等の規定値を用いるか、またはパラメータが必須項目でない場合にはパラメータを省略することができる。
このようにして『カプセル化前処理(ステップS81)』を終了すると、続いて、図8に示す『カプセル化実行処理(ステップS82)』を実行する。
『カプセル化実行処理(ステップS82)』では、『カプセル化前処理(ステップS81)』で作成したカプセル化パラメータおよびコンテンツIDを入力とし、前記コンテンツIDおよびカプセル化パラメータに含まれる入力ファイル名を基にコンテンツDB14からカプセル化を行うデジタルコンテンツを取得し、前記デジタルコンテンツおよびカプセル化パラメータを基に『カプセル化前処理(ステップS81)』にて呼び出されたDRM方式のカプセル化プログラムを起動してカプセル化を行い、カプセルコンテンツおよび鍵情報を得る(ステップS82)。
ここで、鍵情報の内容はDRM方式によって異なるが、例えば図18に示すように、カプセル化に用いたDRM方式、コンテンツID、各種鍵情報等がXML等の記述言語を用いて記述される。
『カプセル化情報蓄積処理(ステップS83)』では、『カプセル化実行処理(ステップS82)』で作成したカプセルコンテンツおよび鍵情報をコンテンツIDと関連付けて図6に示したカプセル化情報蓄積手段13に蓄積し、要求に応じてカプセルコンテンツおよび鍵情報の配信を行う(ステップS83)。
ここで、カプセルコンテンツの配信先は利用者端末装置4であり、鍵情報の配信先はライセンス生成装置2である。なお、カプセルコンテンツの配信方法としては、コンテンツ全体を一括ダウンロードさせてもよいし、ストリーミング技術を使って利用者の視聴に合わせてコンテンツデータの一部を送信させてもよい。
次に、本実施例1における利用者端末装置4での処理の流れについて、図10に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。ここで、本実施例1における利用者端末装置4での処理の流れは、図10に示すように、『コンテンツ取得処理(ステップS100)』、『視聴制御処理(ステップS101)』、『コンテンツ視聴処理(ステップS102)』から構成される。
『コンテンツ取得処理(ステップS100)』では、カプセル化装置1のカプセル化情報蓄積手段13にアクセスし、コンテンツIDを基にカプセルコンテンツを取得する(ステップS100)。このとき利用者は、直接コンテンツIDを入力したり、コンテンツの属性情報(タイトル、作者など)から所望のコンテンツのコンテンツIDを検索して入力する。
『視聴制御処理(ステップS101)』では、『コンテンツ取得処理(ステップS100)』で取得したカプセルコンテンツが利用者端末装置4上で視聴可能な状態であるかどうかを判断し、視聴可能の場合、DRM固有ライセンスに記述された鍵情報を利用して前記カプセルコンテンツをデジタルコンテンツへ復号化し、前記デジタルコンテンツを『コンテンツ視聴処理(ステップS102)』へ送る(ステップS101)。
ここで、視聴可能な状態とは、前記カプセルコンテンツを視聴するためのDRM固有ライセンスが利用者端末装置4上に存在し、かつ利用者もしくは利用者端末装置4が前記DRM固有ライセンスに記述された利用許諾の条件を満足する場合のことである。
なお、DRM固有ライセンスが利用者端末装置4上に存在しない場合には、カプセルコンテンツ内に埋め込まれたライセンス発行URLにライセンス発行要求を送信し、ライセンス発行要求先からDRM固有ライセンスを取得して、利用者端末装置4上のライセンス保存領域に保存する。ライセンス発行要求の内容はDRM方式によって異なるが、例えばカプセルコンテンツのヘッダ情報や利用者端末装置4の固有情報(MACアドレス、IPアドレス等、およびそれらを暗号化したデータ)が送られる。また、ライセンス発行要求は、一般に利用者端末装置4からWebブラウザの機能を利用して、HTTPのリクエストとして送信される。
『コンテンツ視聴処理(ステップS102)』では、『視聴制御処理(ステップS101)』にて復号化されたデジタルコンテンツを、利用者端末装置4上の出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)に出力可能な信号に変換して、利用者がコンテンツを視聴可能なように出力装置に出力する(ステップS102)。
なお、『視聴制御処理(ステップS101)』および『コンテンツ視聴処理(ステップS102)』は、カプセルコンテンツをデジタルコンテンツに復号化して処理を行うため、デジタルコンテンツデータが外部に流出しないように、デジタルコンテンツの処理が外部装置と隠蔽される必要がある。また、『視聴制御処理(ステップS101)』および『コンテンツ視聴処理(ステップS102)』は、DRM方式およびメディアの種類等によって処理が異なるため、それぞれ専用の処理プログラムが必要となる。
次に、本実施例1におけるサービス提供装置3での処理の流れについて、図11に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。ここで、本実施例1におけるサービス提供装置3での処理の流れは、図11に示すように、『サービス受付処理(ステップS110)』、『販売権利情報取得処理(ステップS111)』、『ライセンス生成要求処理(ステップS112)』、『ライセンス情報取得処理(ステップS113)』、『ライセンス発行処理(ステップS114)』から構成される。
『サービス受付処理(ステップS110)』では、利用者端末装置4から送られてくるライセンス発行要求を受け付け、前記ライセンス発行要求からコンテンツIDとDRM固有データとを抽出する(ステップS110)。
この『サービス受付処理(ステップS110)』では、利用者端末装置4から送られてきた前記ライセンス発行要求をWebサーバ経由で受信する。このとき、前記(ii)に示したように、ライセンス発行URLにはURLパラメータとしてコンテンツIDが含まれていることから、Webサーバの機能を利用してURLパラメータからコンテンツIDを取得することができる。例えば(ii)に示したライセンス発行URLの場合、
Content _id=0001%2F000000000001 ・・・・・(iii)
というような値が配列に保存される。さらに、この値をURLデコードして、項目を分解することによりコンテンツID(前記の例の場合、"0001/000000000001" )を取得することができる。
また、利用者端末装置4からのDRM固有データの送信方法はDRM方式によって異なるが、一般的にHTTPのPOSTメソッドを利用して送信される。この場合、『サービス受付処理(ステップS110)』は、Webサーバから標準入力を経由して送信データを受け取ることができる。また、前記送信データはコンテンツIDの取得の際と同様に、URLエンコードもしくはBASE64エンコードされているので、対応する方式でデコードして、さらに項目を分解することによりDRM固有データ(例えば、DRM固有データ "U1")を取得することができる。
さらに、『サービス受付処理(ステップS110)』にて、利用者(利用者端末装置4)とインタラクティブにやりとりを行い、ライセンス発行のための各種手続き(ユーザ認証、課金処理等)を行わせることもできる。
『販売権利情報取得処理(ステップS111)』では、『サービス受付処理(ステップS110)』で取得したコンテンツIDに基づいて販売管理DB35にアクセスし、前記コンテンツIDを持つコンテンツの販売権利情報を取得する(ステップS111)。
ここで、販売権利情報は予め販売管理DB35に格納されているものをそのまま利用しても良いし、利用者(利用者端末装置4)とインタラクティブにやりとりを行い、販売管理DB35から取得した販売権利情報を利用者の利用用途にあわせて動的に編集してもよい。ただし、動的に販売権利情報を編集する場合には、予めコンテンツ販売業者が設定した条件の範囲内で設定する必要がある。
『ライセンス生成要求処理(ステップS112)』では、『サービス受付処理(ステップS110)』および『販売権利情報取得処理(ステップS111)』で取得したコンテンツIDとDRM固有データと販売権利情報とからライセンス生成用データを作成し、ネットワークを介してライセンス生成装置2に対して、前記ライセンス生成用データをライセンス生成要求として送信する(ステップS112)。
このライセンス生成用データは、例えば図4に示すように、図3に示す販売権利情報にDRM固有データを格納するタグ(challengeInfo )とコンテンツIDを格納するタグ(issueID )とを追加して、それぞれ値を代入することにより作成される。また、ライセンス生成要求はHTTPリクエストとして実行され、ライセンス生成用データはHTTPのPOSTメソッドを利用して送信される。ここで、ライセンス生成用データとして、コンテンツIDとDRM固有データとを販売権利情報に追加してひと纏りのデータとして送信する方法について説明したが、HTTPのマルチパート形式を利用して、それぞれ別々のパートに分けて送信することもできる。
『ライセンス情報取得処理(ステップS113)』では、『ライセンス生成要求処理(ステップS112)』でリクエストしたライセンス生成要求に基づき、ライセンス生成装置2で生成されたライセンス送信用データを、ネットワークを介してライセンス生成装置2から取得する(ステップS113)。
ここで、ライセンス送信用データは、ライセンス生成装置2からHTTPのレスポンスとして送信されるため、『ライセンス情報取得処理(ステップS113)』は、HTTPレスポンスを受信し、その内容を解析することでライセンス送信用データを受け取ることができる。例えば、ライセンス生成装置2がライセンス送信用データをHTTPレスポンスのメッセージボディに格納して送信する場合、『ライセンス情報取得処理(ステップS113)』は、HTTPレスポンスのメッセージボディ部分を抽出して、ライセンス送信用データを得る。また、ライセンス生成装置2からのメッセージが複数有る場合は、HTTPのマルチパート形式を利用してライセンス送信用データの送受信を行うことができる。
『ライセンス発行処理(ステップS114)』では、『ライセンス情報取得処理(ステップS113)』で取得したライセンス送信用データを利用して、利用者端末装置4にDRM固有ライセンスを配信する(ステップS114)。
ここで、『ライセンス発行処理(ステップS114)』は、利用者端末装置4からHTTPリクエストとして送信されたライセンス発行要求に対するHTTPレスポンスのメッセージボディ部分に前記ライセンス送信用データを挿入することにより、DRM方式に関係無くDRM固有ライセンスを利用者端末装置4へ配信することができる。
具体的には、例えば図5に示すようなライセンス送信用データを、サービス提供装置3から利用者端末装置4に送るHTTPレスポンスのメッセージボディ部分に挿入して利用者端末装置4に送信すると、利用者端末装置4のWebブラウザが前記ライセンス送信用データに記載されたHTMLおよびJava Script を解釈し、さらに必要なプログラムを起動し、DRM固有ライセンス "L1" を利用者端末装置4上のライセンス保存領域に格納する。
また、前記ライセンス送信用データのHTMLを編集して、広告やリコメンド情報を挿入すれば、利用者に広告やリコメンド情報を提示することが可能となる。さらに、販売管理DB35に利用者毎の広告やリコメンド情報を格納しておけば、利用者毎に異なる情報を動的に提示することも可能である。
次に、本実施例1におけるライセンス生成装置2でのライセンス情報設定処理の流れについて、図12に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。ここで、本実施例1におけるライセンス生成装置2でのライセンス情報設定処理の流れは、図12に示すように、『ライセンス情報登録処理(ステップS120)』、『ライセンス情報削除処理(ステップS121)』から構成される。
このライセンス情報設定処理は、ライセンス生成装置2がコンテンツ販売業者からの要求に応じてライセンスを生成するのに必要なライセンス情報を、コンテンツ流通業者がライセンスDB24に登録または削除を行うためのインタフェースを提供する。
『ライセンス情報登録処理(ステップS120)』では、デジタルコンテンツのコンテンツIDと、カプセル化に用いたDRM方式および鍵情報と、流通権利情報とを関連付けてライセンスDB24に格納する(ステップS120)。
このとき、コンテンツ流通業者はコンテンツIDとDRM方式とを入力し、流通権利情報についてはIPR−DB15からコンテンツIDを基に取得し、鍵情報についてはカプセル化情報蓄積手段13からコンテンツIDを基に取得する。ここで、ライセンス情報の登録は、コンテンツ流通業者がコンテンツ販売業者に対して、前記コンテンツのライセンスを利用者へ発行することへの許可を意味する。
『ライセンス情報削除処理(ステップS121)』では、コンテンツ流通業者が指定するコンテンツIDのライセンス情報をライセンスDB24のレコードから削除する(ステップS121)。
このとき、コンテンツ流通業者は、削除したいコンテンツのコンテンツIDを入力する。ここで、ライセンス情報の削除は、コンテンツ流通業者がコンテンツ販売業者に対して、前記コンテンツのライセンスを利用者へ発行することへの拒否を意味する。すなわち、この『ライセンス情報削除処理(ステップS121)』を行うことにより、不正な行為を行ったコンテンツ販売業者に対して、該当コンテンツの販売を中止させることが可能である。
次に、本実施例1におけるライセンス生成装置2でのライセンス生成処理の流れについて、図13〜図15に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。ここで、本実施例1におけるライセンス生成装置2でのライセンス生成処理の流れは、図13に示すように、『ライセンス生成前処理(ステップS130)』、『ライセンス生成実行処理(ステップS131)』、『ライセンス情報送信処理(ステップS132)』から構成される。なお、以下では、『ライセンス生成実行処理(ステップS131)』を、『個別DRMライセンス生成処理(ステップS131)』と記載することがある。
『ライセンス生成前処理(ステップS130)』では、サービス提供装置3から送られてくるライセンス生成要求を受け付け、前記ライセンス生成要求に含まれるライセンス生成用データとライセンスDB24に格納されたライセンス情報のレコードとから、ライセンス生成処理に必要な情報を収集し、前記ライセンス生成用データに含まれる販売権利情報の認証を行い、指定されたDRM方式のライセンスを生成するための個別DRMライセンス生成要求を作成し、指定された個別DRMライセンス生成処理(図6に示す個別DRMライセンス生成手段の処理)を呼び出す(ステップS130)。
次に、図14を用いて、『ライセンス生成前処理(ステップS130)』の詳細な処理の流れの説明を行う。ここで、『ライセンス生成前処理(ステップS130)』は、図14に示すように、『ライセンス生成要求受付処理(ステップS140)』、『ライセンス情報取得処理(ステップS141)』、『権利情報認証処理(ステップS142)』、『個別DRMライセンス生成要求処理(ステップS143)』から構成される。
『ライセンス生成要求受付処理(ステップS140)』では、サービス提供装置3からネットワークを介して送られてくるライセンス生成要求を受け付け、前記ライセンス生成要求に含まれるライセンス生成用データを取得し、前記ライセンス生成用データの内容を解析してコンテンツIDとDRM固有データと販売権利情報とを抽出する(ステップS140)。
ここで、ライセンス生成要求はHTTPリクエストとしてライセンス生成装置2のWebサーバに送信され、ライセンス生成用データはHTTPのPOSTメソッドを利用して送られてくるため、『ライセンス生成要求受付処理(ステップS140)』では、Webサーバから標準入力を経由してライセンス生成用データを取得することができる。また、XMLパーサ等のXML文書を解釈するソフトを利用して、取得したライセンス生成用データを解析することにより、コンテンツIDとDRM固有データと販売権利情報とをライセンス生成用データから抽出することができる。
具体的には、例えば図4に示すライセンス生成用データの場合、XMLパーサを利用して、コンテンツID"0001/000000000001" と、DRM固有データ "U1" と、図3に示す販売権利情報とが抽出される。なお、ライセンス生成要求としてHTTPのマルチパート形式を利用して、コンテンツID、DRM固有データ、販売権利情報を別々のパートで送る場合、XMLパーサは必要無く、それぞれパート毎に値を取得すればよい。また、『ライセンス生成要求受付処理(ステップS140)』にて、ライセンス生成要求元のコンテンツ販売業者の認証を行うことも考えられる。
『ライセンス情報取得処理(ステップS141)』では、『ライセンス生成要求受付処理(ステップS140)』で取得したコンテンツIDを基にライセンスDB24へアクセスして、前記コンテンツIDに関連付けられたDRM方式と鍵情報と流通権利情報のレコードとを取得する(ステップS141)。
なお、ライセンスDB24に指定したコンテンツIDのライセンス情報が存在しない場合、コンテンツ流通業者が前記コンテンツIDのコンテンツに対するライセンスの発行を許可していないため、ライセンス生成処理を中断して、コンテンツ販売業者にエラーメッセージ(ライセンス生成不可)を送信する。
『権利情報認証処理(ステップS142)』では、『ライセンス生成要求受付処理(ステップS140)』で取得した販売権利情報と、『ライセンス情報取得処理(ステップS141)』で取得した流通権利情報とを入力とし、前記販売権利情報と流通権利情報とを比較して、コンテンツ販売業者から送られてきた販売権利情報の正当性の検査を行う(ステップS142)。
この正当性の検査として、本実施例1では販売権利情報と対応する流通権利情報のタグ構造が同一であるかどうか、および販売権利情報の利用許諾条件の値が流通権利情報の利用許諾条件で指定された値の範囲内であるかどうかの検査を行う。検査の結果、正当であると判断された場合は次の処理に進み、正当でないと判断された場合は販売許諾条件の記述に不正があったと見なし、ライセンス生成処理を中断して、コンテンツ販売業者にエラーメッセージ(ライセンス生成不可)を送信する。
具体的には、例えば図2および図3に示すように、販売権利情報と流通権利情報のタグ構造が同一で、販売権利情報の再生可能回数の値(3回)、および有効期限終了日時の値(2005年3月15日0時0分0秒)がそれぞれ流通権利情報に指定されている値(10回と2010年3月15日0時0分0秒)の範囲内である場合に、正当であると判断される。その他にも、XMLスキーマによるタグ構造のチェックや権利情報の比較条件を定義した表等を用いることにより、さらに柔軟な正当性の検査を行うことも考えられる。
ここで、個別DRM方式として、マイクロソフト社のWindows Media Rights Management(WMRM: http://www.microsoft.com/windows/windowsmedia/drm.aspx) と、Real Networks 社のReal System Media Commerce Suite(RSMCS:http://www.jp.realnetworks.com/products/mcs/index.html)とを統合し、XrMLで権利情報を共通に記述する際の、各DRM方式に固有の権利情報記述とXrMLとの対応表の一例を図19に示す。
なお、図中に記載する“<”は「販売権利情報≦流通権利情報」の場合に正当であると判断され、“>”は「販売権利情報≧流通権利情報」の場合に正当であると判断され、“=”は「販売権利情報=流通権利情報」の場合に正当であると判断され、“⊆”は「販売権利情報⊆流通権利情報」の場合に正当であると判断され、“⊇”は「販売権利情報⊇流通権利情報」の場合に正当であると判断されることを示している。
この図19において、「種別」はXrMLで記述する際のタグの種類(権利(right) もしくは条件(condition))を示し、「XrMLタグ(core, sx, cx スキーマ) 」はXrMLの基本定義であるXrML Core Schema, Standard Extension Schema, Content Extension Schema により記述可能なタグを示し、「XrMLタグ(独自NameSpace)」はcore, sx, cx以外に独自に定義したスキーマにより記述可能なタグを示し、「意味」はそれぞれの権利情報の意味を示し、「WMRM項目」はWMRMで利用可能な権利情報記述の変数を示し、「RSMCS項目」はRSMCSで利用可能な権利情報記述の変数を示し、「比較条件」は『権利情報認証処理(ステップS142)』で販売権利情報と流通権利情報の権利範囲の比較を行う際の比較条件を示している。
この図19に示す表は図7に示す権利記述変換テーブル226に該当するものであり、この図19に示す表を用いることで、XrMLで記述される権利情報を個別のDRM方式の権利情報に変換することができる。
『個別DRMライセンス生成要求処理(ステップS143)』では、『ライセンス生成要求受付処理(ステップS140)』で取得したDRM固有データおよび販売権利情報と、『ライセンス情報取得処理(ステップS141)』で取得した鍵情報とから個別DRMライセンス生成要求を作成し、『ライセンス情報取得処理(ステップS141)』で取得したDRM方式を基に、対応する個別DRMライセンス生成処理(図6に示す個別DRMライセンス生成手段)へ前記個別DRMライセンス生成要求を送信する(ステップS143)。
このとき、個別DRMライセンス生成要求として、HTTPのマルチパート形式を利用して、鍵情報、DRM固有データ、販売権利情報をそれぞれ別パートで個別DRMライセンス生成処理へ送る。
このようにして図14に示すフローチャートに従って『ライセンス生成前処理(ステップS130)』を終了すると、続いて、図13に示す『ライセンス生成実行処理(ステップS131)』を実行する。
『ライセンス生成実行処理(ステップS131)』では、『ライセンス生成前処理(ステップS130)』から送られてくる個別DRMライセンス生成要求を、それに対応する個別DRMライセンス生成処理(図6に示す個別DRMライセンス生成手段)が受け付け、前記個別DRMライセンス生成要求を基にDRM固有ライセンスを生成し、前記DRM固有ライセンスを利用者端末装置4に送信するためのライセンス送信用データを作成する(ステップS131)。
このとき、『ライセンス生成前処理(ステップS130)』からは個別DRMライセンス生成要求として、HTTPのマルチパート形式により、鍵情報、DRM固有データ、販売権利情報をそれぞれ別パートに区切って送信するため、個別DRMライセンス生成処理(図6に示す個別DRMライセンス生成手段)はパート毎に値を取得し、鍵情報、DRM固有データ、販売権利情報を得る。
次に、図15を用いて、『ライセンス生成実行処理(ステップS131)』、すなわち『個別DRMライセンス生成処理(ステップS131)』の詳細な処理の流れを説明する。ここで、『個別DRMライセンス生成処理(ステップS131)』は、図15に示すように、『鍵情報解析処理(ステップS150)』、『DRM固有データ解析処理(ステップS151)』、『販売権利情報解析処理(ステップS152)』、『ライセンス生成パラメータ作成処理(ステップS153)』、『ライセンス生成プログラムの処理(ステップS154)』、『ライセンス送信用データ作成処理(ステップS155)』から構成される。
『鍵情報解析処理(ステップS150)』では、鍵情報を入力とし、前記鍵情報から個別DRMライセンス生成に必要な鍵情報パラメータを抽出する(ステップS150)。
具体的には、図18に示すような鍵情報が入力されると、鍵情報“K1”、“K2”、“K3”、“K4”が鍵情報パラメータ(カプセルコンテンツの復号に必要となる鍵情報)として抽出される。なお、鍵情報パラメータの内容は個別DRM方式毎に異なる。
『DRM固有データ解析処理(ステップS151)』では、DRM固有データを入力とし、前記DRM固有データから個別DRMライセンス生成に必要なDRM固有パラメータを抽出する(ステップS151)。
具体的には、DRM固有データは個別DRM方式毎に異なるが、一般的にカプセルコンテンツのヘッダ情報や端末固有情報からなり、DRM固有パラメータとしては、前記DRM固有データの中から個別DRMライセンス生成に必要なデータ、例えば端末固有情報が抽出され記述される。
『販売権利情報解析処理(ステップS152)』では、販売権利情報を入力するとともに、個別DRM方式に固有の権利情報記述とXrMLとの対応関係が記述された権利記述変換テーブル226を入力とし、前記販売権利情報から前記権利記述変換テーブル226を利用して、個別DRM方式に固有の権利情報記述である権利情報パラメータを抽出する(ステップS152)。
具体的には、権利記述変換テーブル226として、例えば前述の図19に示すような表を用いることができる。また、このとき、販売権利情報として図3に示すような値が入力され、さらに個別DRM方式がWMRMの場合、権利情報パラメータとして、"Playcount = 3" 、"ExpirationDate = 2005-03-15T00:00:00"が抽出される。なお、権利記述変換テーブル226としては前記のようなテーブルを利用しても良いし、または、XMLによって記述された文書を他のXML文書に変換するための簡易言語であるXSLT(http://www.w3.org/TR/xslt )を利用することもできる。
『ライセンス生成パラメータ作成処理(ステップS153)』では、前記鍵情報パラメータと、DRM固有パラメータと、権利情報パラメータとを入力とし、個別DRM方式に固有のライセンス生成プログラムの起動に必要なライセンス生成パラメータを作成し、前記ライセンス生成パラメータを用いてライセンス生成プログラムを起動する(ステップS153)。
ここで、ライセンス生成パラメータの記述形式は、個別DRM方式毎に異なり、個別DRM方式のライセンス生成プログラムが規定する記述形式(インタフェース仕様)に従って記述される。
『ライセンス生成プログラムの処理(ステップS154)』では、『ライセンス生成パラメータ作成処理(ステップS153)』で作成されたライセンス生成パラメータにより起動されたライセンス生成プログラムを実行し、鍵情報パラメータや利用許諾条件情報や端末固有情報などからなるDRM固有ライセンスを生成する(ステップS154)。
ここで、ライセンス生成プログラムとして、例えば、前述のWMRM Packeger 、RSMCSPackeger等がある。
『ライセンス送信用データ作成処理(ステップS155)』では、前記ライセンス生成プログラムで生成されたDRM固有ライセンスと、利用者端末装置4に前記DRM固有ライセンスを送信するためのスクリプトの雛型であるライセンス送信用データテンプレート227とを入力として、このライセンス送信用データテンプレート227に前記DRM固有ライセンスを埋め込むことでライセンス送信用データを作成する(ステップS155)。
具体的には、例えばDRM固有ライセンスを“L1”とすると、図5に示すようなライセンス送信用データが作成される。このときライセンス送信用データテンプレート227は、図5に示す例のDRM固有ライセンス“L1”の値を除いた部分である。
このようにして図15に示すフローチャートに従って『ライセンス生成実行処理(ステップS131)』を終了すると、続いて、図13に示す『ライセンス情報送信処理(ステップS132)』を実行する。
『ライセンス情報送信処理(ステップS132)』では、『ライセンス生成実行処理(ステップS131)』で生成されたライセンス送信用データを、ライセンス生成要求元のサービス提供装置3へ送信する(ステップS132)。
ここで、ライセンス送信用データは、サービス提供装置3からライセンス生成装置2へ送られてきたライセンス生成要求(HTTPリクエスト)の返答として、ライセンス生成装置2からサービス提供装置3へ送信(HTTPレスポンス)される。このとき、例えばライセンス送信用データをHTTPレスポンスのメッセージボディに格納して送信することや、ライセンス生成装置2からのメッセージが複数有る場合は、HTTPのマルチパート形式を利用してライセンス送信用データを送信することが考えられる。
次に、本発明の実施例2を図に基づいて詳細に説明する。
図20および図21に、本実施例2の構成を示すブロック図を図示する。図中、実施例1と同様に、1はカプセル化装置、2はライセンス生成装置、3はサービス提供装置、4は利用者端末装置を示している。
<全体の構成>
図20に示すように、カプセル化装置1は、実施例1と同様に、カプセル化命令手段10、カプセル化前処理手段11、カプセル化実行手段12、カプセル化情報蓄積手段13、コンテンツDB14、IPR−DB15から構成される。さらに、カプセル化前処理手段11は、実施例1と同様に、カプセル化命令解析手段110、属性情報取得手段111、コンテンツID埋込手段112、カプセル化パラメータ作成手段113から構成され、カプセル化実行手段12は、実施例1と同様に、複数のカプセル化プログラム(DRM1 〜DRMn )から構成される。
また、ライセンス生成装置2は、ライセンス情報設定手段20、ライセンス生成前処理手段21、ライセンス生成実行手段22、ライセンス情報送信手段23、ライセンスDB24、サービスリゾルブ手段25から構成される。さらに、ライセンス生成前処理手段21は、実施例1と同様に、ライセンス生成要求受付手段210、ライセンス情報取得手段211、権利情報認証手段212、個別DRMライセンス生成要求作成手段213から構成され、ライセンス生成実行手段22は、実施例1と同様に、複数の個別DRMライセンス生成手段(DRM1 〜DRMn )から構成される。
本実施例2で新たに備えるサービスリゾルブ手段25は、図21に示すように、ライセンス発行要求受付手段250、サービス決定手段251、リダイレクト用データ作成手段252、リダイレクト用データテンプレート253から構成される。
そして、各個別DRMライセンス生成手段(DRM1 〜DRMn )は、実施例1と同様に、図7に示すように、鍵情報解析手段220、DRM固有データ解析手段221、販売権利情報解析手段222、ライセンス生成パラメータ作成手段223、ライセンス生成プログラム224、ライセンス送信用データ作成手段225、権利記述変換テーブル226、ライセンス送信用データテンプレート227から構成される。
また、サービス提供装置3は、実施例1と同様に、サービス受付手段30、販売権利情報取得手段31、ライセンス生成要求手段32、ライセンス情報取得手段33、ライセンス発行手段34、販売管理DB35から構成される。
また、利用者端末装置4は、実施例1と同様に、コンテンツ取得手段40、コンテンツ視聴手段41、視聴制御手段42から構成される。
利用者端末装置4とサービス提供装置3とはネットワークを介して接続されるとともに、サービス提供装置3とライセンス生成装置2とはネットワークを介して接続される。また、利用者端末装置4はカプセル化装置1とネットワークを介して接続し、オンラインでカプセルコンテンツを取得しても良いし、あるいは、CDやDVDといった情報記録媒体を介して、オフラインでカプセルコンテンツを取得しても良い。
<コンテンツDB14/販売管理DB35>
コンテンツDB14および販売管理DB35は、実施例1で記載のものと同じ機能を有するものである。
<ライセンスDB24>
ライセンスDB24には、デジタルコンテンツのカプセル化に用いたDRM方式および鍵情報と、コンテンツの流通権利情報と、実際にライセンス発行等のサービスを提供するサービス提供装置3のサービス受付手段30のアドレスであるサービスURLとが、対応するコンテンツIDと関連付けて格納されている。
<IPR−DB(知的所有権データベース)15>
IPR−DB15には、標準化された形で表現されたコンテンツの属性情報および流通権利情報が格納されている。ここでは、コンテンツ毎に、コンテンツの属性情報と流通権利情報とがDRM方式に依存しない共通な形式で記述して格納される。
コンテンツの属性情報は、コンテンツのタイトルやタイプなどのコンテンツ自体の属性や、製作者名や制作年月日などの著作権に関する情報や、ライセンスを発行する場所(ライセンス発行URL)等からなる。なお、本実施例2では、ライセンス発行URLとして、ライセンス生成装置2のサービスリゾルブ手段25のURLが記載されているものとする。流通権利情報は視聴可能期間や再生可能回数といった利用許諾条件の情報からなる。また、コンテンツを一意に識別するためのコンテンツの識別子(コンテンツID)を管理する。
このIPR−DB15の内容は、一般的にコンテンツの流通開始時に、コンテンツ製作者およびコンテンツ流通業者によりあらかじめ登録される。
<動作の説明>
本実施例2において、カプセル化装置1のカプセル化命令処理、カプセル化前処理、カプセル化実行処理、カプセル化情報蓄積処理における動作は、実施例1で記載のものと同じである。また、利用者端末装置4のコンテンツ取得処理、コンテンツ視聴処理における動作は、実施例1で記載のものと同じである。
さらに、サービス提供装置3のサービス受付処理、販売権利情報取得処理、ライセンス生成要求処理、ライセンス情報取得処理、ライセンス発行処理における動作は、実施例1で記載のものと同じである。さらに、ライセンス生成装置2のライセンス生成前処理、ライセンス生成実行処理、ライセンス情報送信処理における動作は、実施例1で記載のものと同じである。
ライセンス生成装置2のライセンス情報設定処理では、実施例1に記載のライセンス情報に加えて、実際にライセンス発行等のサービスを提供するサービス提供装置3のサービス受付処理のアドレスであるサービスURL(サービス受付手段30のURL)の登録および削除を行う。このとき、サービスURLはコンテンツIDと関連付けてコンテンツ流通業者により入力される。その他の動作については、図12のフローチャートで説明した実施例1で記載のものと同じである。
利用者端末装置4の視聴制御処理では、実施例1で記載の動作に加えて、DRM固有ライセンスが利用者端末装置4上に存在しない場合には、まずカプセルコンテンツ内に埋め込まれたライセンス発行URL(本実施例2においては、カプセル化の際に、ライセンス発行URLとして、IPR−DB15に記載されたライセンス生成装置2のサービスリゾルブ処理のURLが埋め込まれる)にライセンス発行要求を送信し、前記ライセンス発行要求に基づいてライセンス発行要求先から返却されたリダイレクト用データを用いて、ライセンス発行要求の送信先として、実際にライセンス発行等のサービスを提供するサービス提供装置3にリダイレクトする。
ここで、通常リダイレクトの処理は利用者端末装置4のWebブラウザにより自動で実行されるため、利用者はリダイレクトの処理を意識しなくてもよい。また、リダイレクト用データは、例えば図22に示すように、HTMLおよびJava Script を用いて記述することができる。
ライセンス生成装置2のサービスリゾルブ処理では、利用者端末装置4からネットワークを介して送られてくるライセンス発行要求を受け付け、前記ライセンス発行要求に含まれるコンテンツIDを基にライセンスDB24にアクセスして前記コンテンツIDに関連付けられたサービスURLを取得し、前記サービスURLへライセンス発行要求をリダイレクトするためのリダイレクト用データを作成して、前記リダイレクト用データを利用者端末装置4に送信する。
本実施例2におけるライセンス生成装置2でのサービスリゾルブ処理の流れは、図23に示すように、『ライセンス発行要求受付処理(ステップS230)』、『サービス決定処理(ステップS231)』、『リダイレクト用データ作成処理(ステップS232)』から構成される。
『ライセンス発行要求受付処理(ステップS230)』では、利用者端末装置4から送られてきたライセンス発行要求を受け付け、前記ライセンス発行要求からコンテンツIDとDRM固有データとを抽出し、前記コンテンツIDおよびDRM固有データから『サービス決定処理(ステップS231)』および『リダイレクト用データ作成処理(ステップS232)』を呼び出して、リダイレクト用データを作成し、それを利用者端末装置4に送信する(ステップS230)。
ここで、コンテンツIDとDRM固有データとの抽出については、実施例1のサービス受付処理にて説明した動作と同様の方法によりライセンス発行要求から抽出することが出来る。また、ライセンス発行要求の受付およびリダイレクト用データの送信は、Webサーバを利用して、利用者端末装置4からのHTTPリクエストおよび利用者端末装置4へのHTTPレスポンスとして処理される。
『サービス決定処理(ステップS231)』では、『ライセンス発行要求受付処理(ステップS230)』で取得したコンテンツIDを入力とし、前記コンテンツIDを基にライセンスDB24へアクセスし、前記コンテンツIDに関連付けられたサービスURLを取得する(ステップS231)。
ここで、サービスURLには、実際にライセンス発行等のサービスを提供するサービス提供装置3のサービス受付処理のアドレスが記述されている。
『リダイレクト用データ作成処理(ステップS232)』では、『ライセンス発行要求受付処理(ステップS230)』で取得したコンテンツIDおよびDRM固有データと、『サービス決定処理(ステップS231)』で取得したサービスURLと、ライセンス発行要求を利用者端末装置4上で前記サービスURLへリダイレクトするためのスクリプトの雛型が記述されたリダイレクト用データテンプレート253とを入力とし、前記リダイレクト用データテンプレート253に、前記サービスURL、前記コンテンツIDおよび前記DRM固有データを埋め込むことで、リダイレクト用データを作成する(ステップS232)。
このとき入力されるリダイレクト用データテンプレート253は、例えば図24に示すようにHTMLおよびJava Script を用いて記述することができる。また、図24の12行目と13行目の<%= … %> とで囲まれた部分は、それぞれサービスURL、コンテンツID、DRM固有データの埋め込み位置を示す。
『リダイレクト用データ作成処理(ステップS232)』では、前記埋め込み位置に、それぞれサービスURL(http://license _issuer.com/licenseAcqURL) 、コンテンツID(0001/000000000001) 、DRM固有データ( DRM固有データ "U1") の値を埋め込むことにより、図22に示したようなリダイレクト用データを作成することができる。
ここで、本実施例2において、サービスリゾルブ手段25をライセンス生成装置2に配置し、ライセンス生成装置2上のライセンスDB24にサービスURLを格納して、ライセンス発行要求のリダイレクト処理を行ったが、サービスリゾルブ手段25は利用者端末装置4からアクセスできる場所であればどこに配置してもよい。
以上説明したように、本発明によれば、個別のDRM方式に依存しない共通な記述形式(言語)を用いて記述された権利情報によるコンテンツ流通管理が可能なため、コンテンツの流通に新たなDRM方式を適用する場合においても新たな権利情報を追加しなくてもよい、という効果がある。これにより、将来的に提供されるDRM方式に対しても対処できるコンテンツ流通管理システムを構築できるようになる。
そして、本発明によれば、コンテンツ販売業者が、コンテンツ流通業者との契約の範囲内で、もしくはライセンス生成装置側で予め決められた条件の範囲内で、コンテンツ流通業者が作成した流通権利情報の内容を変更して販売権利情報を作成し、その販売権利情報を基にライセンス生成装置によりライセンスを生成して利用者にライセンスを配信することが可能となる、という効果がある。これにより、コンテンツ販売業者側で柔軟な権利情報の設定が行えるコンテンツ流通管理システムを構築できるようになる。
さらに、本発明によれば、個別のDRM方式に依存するDRM固有データの解析やDRM固有ライセンスを利用者端末に配信するためのスクリプトの生成をライセンス生成装置側で行うことにより、サービス提供装置では、新たなDRM方式を適用する場合においても新たなサービス提供プログラムを追加しなくてもよい、という効果がある。これにより、新たなDRM方式を適用する場合に、サービス提供装置に変更を加えることなくそれに対処できるコンテンツ流通管理システムを構築できるようになる。
さらに、本発明によれば、サービスリゾルブ処理により、利用者端末装置から送られてきたライセンス発行要求を、予めライセンスDBに登録されたサービスURLにリダイレクトすることが可能であるため、サービス提供装置のURLが変更された場合にもコンテンツの再カプセル化が必要ない、という効果がある。これにより、サービス提供装置のURLに変更があった場合にも、これまでにカプセル化したコンテンツをそのまま使用できるコンテンツ流通管理システムを構築できるようになる。
さらに、本発明によれば、ライセンス生成装置により、コンテンツ販売業者が作成した販売権利情報の正当性の検査を行うことにより、コンテンツ流通業者とコンテンツ販売業者との間の権利認証を自動化できる、という効果がある。これにより、権利認証のための複雑な手順を要求されないコンテンツ流通管理システムを構築できるようになる。
さらに、本発明によれば、ライセンス生成装置により、個別のDRM方式毎にDRM固有ライセンスを作成して利用者端末装置に配信するため、DRM方式に固有のコンテンツ視聴制御が可能である、という効果がある。これにより、複雑な手順を強いられることなくDRM方式に固有のコンテンツ視聴制御が可能となるコンテンツ流通管理システムを構築できるようになる。
実施例1における各種データの流れおよび処理の概要を示す図である。 流通権利情報の一例を示す図である。 販売権利情報の一例を示す図である。 ライセンス生成用データの一例を示す図である。 ライセンス送信用データの一例を示す図である。 実施例1の全体の構成を示す図である。 個別DRMライセンス生成手段の詳細な構成を示す図である。 カプセル化装置での処理の流れを示す図である。 カプセル化前処理の詳細な処理の流れを示す図である。 利用者端末装置での処理の流れを示す図である。 サービス提供装置での処理の流れを示す図である。 ライセンス生成装置でのライセンス情報の登録削除処理の流れを示す図である。 ライセンス生成装置でのライセンス生成処理の流れを示す図である。 ライセンス生成前処理の詳細な処理の流れを示す図である。 個別DRMライセンス生成処理の詳細な処理の流れを示す図である。 コンテンツ属性情報の一例を示す図である。 カプセル化パラメータの一例を示す図である。 鍵情報の一例を示す図である。 権利記述変換テーブルの一例を示す図である。 実施例2の全体の構成を示す図である。 サービスリゾルブ手段の詳細な構成を示す図である。 リダイレクト用データの一例を示す図である。 ライセンス生成装置でのサービスリゾルブ処理の流れを示す図である。 リダイレクト用データテンプレートの一例を示す図である。 従来技術の説明図である。
符号の説明
1 カプセル化装置
2 ライセンス生成装置
3 サービス提供装置
4 利用者端末装置
10 カプセル化命令手段
11 カプセル化前処理手段
12 カプセル化実行手段
13 カプセル化情報蓄積手段
14 コンテンツDB
15 IPR−DB
20 ライセンス情報設定手段
21 ライセンス生成前処理手段
22 ライセンス生成実行手段
23 ライセンス情報送信手段
24 ライセンスDB
25 サービスリゾルブ手段
30 サービス受付手段
31 販売権利情報取得手段
32 ライセンス生成要求手段
33 ライセンス情報取得手段
34 ライセンス発行手段
35 販売管理DB
40 コンテンツ取得手段
41 コンテンツ視聴手段
42 視聴制御手段

Claims (9)

  1. 任意のDRM方式によりカプセル化されたコンテンツがそのDRM方式に応じたライセンスにより視聴可能となるDRMシステムで用いられるカプセル化装置であって、
    流通対象のコンテンツについて、そのコンテンツのIDに対応付けて、DRM方式に依存しない言語で記述されたそのコンテンツについての流通権利情報を保存手段に登録する手段と、
    任意のDRM方式により流通対象のコンテンツをカプセル化して蓄積手段に登録するとともに、そのコンテンツのIDに対応付けて、そのコンテンツのカプセル化に用いた鍵情報及びDRM方式の識別子情報をその蓄積手段に登録する手段と、
    コンテンツを流通させるときに、そのコンテンツのIDをキーにして前記保存手段の保存情報を参照することで、前記保存手段からそのコンテンツについての流通権利情報を取得するとともに、そのコンテンツのIDをキーにして前記蓄積手段の蓄積情報を参照することで、前記蓄積手段からそのコンテンツのカプセル化に用いた鍵情報及びDRM方式の識別子情報を取得して、その取得した流通権利情報と、その取得した鍵情報及びDRM方式の識別子情報とを、ライセンスの生成処理を司る装置に通知する手段とを備えることを特徴とするカプセル化装置。
  2. 任意のDRM方式によりカプセル化されたコンテンツがそのDRM方式に応じたライセンスにより視聴可能となるDRMシステムで用いられるライセンス生成装置であって、
    DRM方式に依存しない言語で記述されたコンテンツの流通権利情報と、そのコンテンツのカプセル化に用いられた鍵情報及びDRM方式の識別子情報とを入手して、そのコンテンツのIDに対応付けて蓄積手段に登録する手段と、
    コンテンツのID及び前記言語で記述された販売権利情報を指定して発行されるそのコンテンツについてのライセンスの生成要求を受け付ける手段と、
    前記ライセンス生成要求で指定されるコンテンツのIDをキーにして前記蓄積手段の蓄積情報を参照することで、前記蓄積手段から、前記ライセンス生成要求のあるコンテンツについての流通権利情報、鍵情報及びDRM方式の識別子情報を取得する手段と、
    前記ライセンス生成要求で指定される前記言語で記述された販売権利情報と、前記取得した流通権利情報とを比較して、その販売権利情報に記述される利用許諾条件がその流通権利情報に記述される利用許諾条件の範囲内にあるのかを判断することで、その販売権利情報の正当性を検証する手段と、
    前記販売権利情報の正当性を検証する場合に、前記ライセンス生成要求で指定されるコンテンツID及び前記販売権利情報と前記取得した鍵情報とに基づいて、前記取得した識別子情報の指すDRM方式でカプセル化されたそのコンテンツIDの指すコンテンツについてのライセンス情報を生成する手段と、
    前記ライセンス情報を前記ライセンス生成要求元に送信する手段とを備えることを特徴とするライセンス生成装置。
  3. 請求項2に記載のライセンス生成装置において、
    前記登録する手段は、コンテンツのサービス提供を司る装置のアドレス情報を入手して、そのコンテンツのIDに対応付けて前記蓄積手段に登録し、
    つ、コンテンツのIDを指定して発行されるそのコンテンツについてのライセンスの発行要求を受け付ける手段と、
    前記ライセンス発行要求で指定されるコンテンツのIDをキーにして前記蓄積手段の蓄積情報を参照することで、前記蓄積手段から、前記ライセンス発行要求のあるコンテンツについての前記アドレス情報を取得する手段と、
    前記取得したアドレス情報を、前記ライセンス発行要求元に通知する手段とを備えることを特徴とするライセンス生成装置。
  4. 請求項2又は3に記載のライセンス生成装置において、
    前記生成する手段は、DRM方式に固有の権利情報記述とDRM方式に依存しない言語で記述された権利情報記述との対応関係の変換テーブルを使って、前記取得した識別子情報の指すDRM方式に応じたライセンス情報を生成することを特徴とするライセンス生成装置。
  5. 任意のDRM方式によりカプセル化されたコンテンツがそのDRM方式に応じたライセンスにより視聴可能となるDRMシステムで用いられるサービス提供装置であって、
    DRM方式に依存しない言語で記述されたコンテンツの流通権利情報を通信手段を使って入手する手段と、
    コンテンツ販売者に対して前記入手した流通権利情報を提示して対話処理を行うことで、その流通権利情報に記述される利用許諾条件の範囲内に入るようにと、前記言語で記述されるコンテンツの販売権利情報を作成して、そのコンテンツのIDと対応をとりつつ保存手段に登録する手段と、
    コンテンツのIDを指定して発行されるそのコンテンツについてのライセンスの発行要求を受け付ける手段と、
    前記ライセンス発行要求で指定されるコンテンツのIDをキーにして前記保存手段の保存情報を参照することで、前記ライセンス発行要求のあるコンテンツについての販売権利情報を取得する手段と、
    ライセンスの生成処理を司る装置に対して、前記ライセンス発行要求で指定されるコンテンツIDと前記取得した販売権利情報とを送信データとして、前記ライセンス発行要求のあるコンテンツについてのライセンスの生成を要求する手段と、
    前記ライセンス生成要求に応答して返信されてくるライセンス情報を受信して、前記ライセンス発行要求元に発行する手段とを備えることを特徴とするサービス提供装置。
  6. 請求項5に記載のサービス提供装置において、
    前記発行する手段は、前記ライセンス情報に広告及び/又は推薦の情報を挿入して、前記ライセンス発行要求元に発行することを特徴とするサービス提供装置。
  7. 請求項1に記載のカプセル化装置を構成する手段としてコンピュータを機能させるためのカプセル化プログラム。
  8. 請求項2ないし4のいずれか1項に記載のライセンス生成装置を構成する手段としてコンピュータを機能させるためのライセンス生成プログラム。
  9. 請求項5又は6に記載のサービス提供装置を構成する手段としてコンピュータを機能させるためのサービス提供プログラム。
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