JP4227187B2 - 立体映像観賞用メガネ - Google Patents

立体映像観賞用メガネ Download PDF

Info

Publication number
JP4227187B2
JP4227187B2 JP2008144528A JP2008144528A JP4227187B2 JP 4227187 B2 JP4227187 B2 JP 4227187B2 JP 2008144528 A JP2008144528 A JP 2008144528A JP 2008144528 A JP2008144528 A JP 2008144528A JP 4227187 B2 JP4227187 B2 JP 4227187B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display
distance
stereoscopic
glasses
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008144528A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009017541A (ja
Inventor
稔 稲葉
Original Assignee
稔 稲葉
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 稔 稲葉 filed Critical 稔 稲葉
Priority to JP2008144528A priority Critical patent/JP4227187B2/ja
Publication of JP2009017541A publication Critical patent/JP2009017541A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4227187B2 publication Critical patent/JP4227187B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Description

本発明は、立体映像観賞用メガネに関するものであり、特に、立体テレビジョン受像機に用いられ、且つ、LCDパネル上に時分割表示される方式の立体映像の左右用の画像を分離するための視野分離用のメガネであって、液晶板に印加する電圧を制御しクロストークを防止する立体映像観賞用メガネに関するものである。
従来、左右離れた二点から撮影した二枚の写真を左右夫々の眼で見るステレオ写真は古くから存在している。そして、電子撮影デバイス、電子ディスプレイ、ディジタル信号処理等の技術は近年頓に発達し、電子的立体映像の撮影、録画、伝送、表示が容易になり、立体テレビジョン放送の実施も現実味を帯びてきた。
また、電子ディスプレイによる立体表示には様々な方式が提案されているが、その中でも立体テレビジョン放送を実施するには2眼立体視(左右用の一対の映像を、左右互いに直交する直線偏光、又は回転方向が互いに反対の円偏光によって重ねて表示し、左右互いに直交する直線偏光または互いに反対方向に回転する円偏光メガネを使用し左右の画像を分離して観る方式)が最も現実的である。
しかし、2眼立体視において立体視の状況(左右の画像の融合状態)を最適に調節することは難しいことは、特許文献1の段落[0009]にも記述されている。また、同特許文献1の段落[0067]及び[0068]には次のような記述がある。[0067]…同じ画像を小さな画面15Aで観る場合と大きな画面15Cで観る場合とは跳び出し量、奥行き量が異なる。…
[0068] そこで、最終的に利用される立体ディスプレイ装置を想定し、そのディスプレイ装置の限界飛び出し量、限界奥行き量を超えないように、撮影時の表示部9で確認できるように、指標を設ける。これは実体で形成してもよいし、立体画像で形成しても良い。想定される立体ディスプレイ装置は、典型的な立体ディスプレイ装置のデータを用いても良いし、ユーザーが選択或いは設定しても良い。
特開2003−264851号公報
立体映像を再現する場合、撮影に特許文献1の立体カメラを使用するとすれば、遠景、及び近景の両方に調整限界点を設定しなければならない(特許文献1の段落[0070]〜[0072]参照)が、どのような原理で、どのような基準をもって、遠近夫々の限界点を設定するのかは記載されていない。従って、撮影には撮影者個々の勘に頼る必要があり、相当の熟練を要する。また、引用文献1記載中の前記「…想定される立体ディスプレイ装置のデータを用いても良いし…」からすれば、撮影された立体映像データは、鑑賞時には特定のディスプレイのみに有効に作用するものであることが窺われる。このような立体カメラを汎用的に使用することは不可能である。
また、実際に展示会等で実演されている「立体テレビジョン」の多くは、遠くの山等の無限遠被写体像がディスプレイの表示面の向こう側の僅か1メートル位以内にしか、見えない場合が多い。即ち、これ等の立体テレビジョンは、本来、無限遠に見えるはずの物体が略1メートルくらい(場合によっては数十センチ)以内の距離に見え、その他、全ての物体は、その手前に見えることになる。その結果、鑑賞者は、ミニチュアセットを見てい
るかのように感じてしまうことになる。
図8(a)に示す如く、人間の目幅寸法をBsとし、無限遠の被写体の左右像の間隔を図示のbs=Bs/2の間隔で表示する立体テレビジョンを2メートルの位置から見たとすれば、立体視において無限遠の立体像は、
鑑賞距離をDA 立体視野上の距離感をDT とすれば、
DT=DA/(1−bs/Bs)の関係となり、
DT=2000/(1−32.5/65)=4000mm 4メートルの距離に見える。
図8(b)は、図8(a)に図示の立体テレビジョンを1メートルの鑑賞距離で視た状態を表したもので、図8(b)による無限遠の立体像の距離感は、
DT=1000/(1−32.5/65)=2000mm 2メートルの距離に見える。このように無限遠の被写体像の表示間隔を人間の眼幅間隔よりも狭く設定した立体映像を鑑賞した場合、前記段落[0006]に記載の現象が発生するのは必然である。
そこで、現実に近い、自然な奥行き感を得ることができ、且つ、鑑賞距離が変化しても無限遠又は表示画面内の最遠の距離感が自然に見える必要があり、またミニチュアセットを見ているような感覚の回避を図る必要がある。本発明はこれらの問題を解決し、立体テレビジョン放送の実現を目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案するものであり、立体テレビジョンのディスプレイ上に振幅方向が同一の偏光によって左右用の映像を交互に時分割表示し、その立体映像の左右用の視野を分離して見るためのメガネであって、メガネの左右に偏光板を取り付け、その左右夫々の偏光板の前方に液晶板を設け、受像機から発信される赤外線信号に同期して前記左右夫々の液晶板を交互に駆動して左右の視野を分離して立体視するものであって、更に、メガネに傾斜角センサを取り付けて、鑑賞時に水平に対する傾き角度を検出して視野閉時に於ける液晶の印加電圧をメガネの傾きに応じて制御することによって、視野閉時の遮光状態が常に最大となるように補正する立体映像観賞用メガネを提供するものである。
近年、二眼立体視において左右の視野を分離するための偏光メガネにクロストークを防止するため円偏光フィルタを用いる場合が多く、該円偏光板は1/4波長板を使用するため透過する波長に偏りを生じるという問題があるものの、最近LCD方式のテレビジョンが大画面化及び高精細化されており、またLCDパネルから射出される光線は直線偏光であるので、その偏光を利用することによって左右の視野の分離が比較的容易になしえる。
尚、直線偏光はディスプレイに対しメガネを傾けた場合にはクロストークが発生するという危惧があるものの、メガネに傾斜角センサを取り付けて、偏光メガネの前面に配置した液晶板に印加する電圧を制御する構成の本願発明により、容易に解決することができる。
本発明は、立体テレビジョン放送において、観賞時に水平に対する傾き角度を検出して視野閉時に於ける液晶の印加電圧をメガネの傾きに応じて制御することによって、視野閉時の遮光状態が常に最大となるようにすると云う目的を達成するために、立体テレビジョンのディスプレイ上に振幅方向が同一の偏光によって左右用の映像を交互に時分割表示し、その立体映像の左右用の視野を分離して見るためのメガネであって、メガネの左右に偏光板を取り付け、その左右夫々の偏光板の前方に液晶板を設け、受像機から発信される赤外線信号に同期して前記左右夫々の液晶板を交互に駆動して左右の視野を分離して立体視するものであって、更に、メガネに傾斜角センサを取り付けて、鑑賞時に水平に対する傾き角度を検出して視野閉時に於ける液晶の印加電圧をメガネの傾きに応じて制御することによって、視野閉時の遮光状態が常に最大となるように補正する立体映像観賞用メガネを提供することによって実現した。
本発明の基本的原理を図1に示す。図示の如く無限遠に位置する物体O∞の同一点から発射し、人間の左右の眼EL及びERに入射する光線は互いに平行になる。そして、近距離に位置する物体の同一点から発射した光線が左右の眼に入射する場合、互いに離間する(近距離の物体及びその物体から発射する光線の図示は省略する)。図1において人間の眼幅をBs=65mmとし、無限遠の物体距離を、1000メートル(実際には有限距離であるが、写真撮影においては数10メートルでも無限遠と表示する場合もある)とすれば、物体の同一点からの光線は互いに65mm離れた間隔をもって左右の眼に入射する。視点位置においてBs=65mmの間隔の光線は、例えば、物体方向に10メートル近付いた位置においても
Bs=65mm 65×(1000−10)/1000=64.35mm
の間隔であり、人間の眼幅間隔とあまり違わない。即ち、人間は無限遠の物体を常に平行に見ていることになる。ならば、立体テレビジョンにおいても無限遠被写体の左右像の表示間隔を人間の眼幅寸法と等しい間隔に表示すべきである。
人間の眼幅間隔の標準寸法は、63.55mmと言われている。しかし、これはイングリッシュサイズの2.5インチをメトリックサイズに換算(2.5×2.54=63.5mm)したもので、実際には、65〜66mmが標準と思われるが、±10パーセントの個差があると考えられるので、65±65×0.1≒(58〜72) 58〜72とする。因みに市販の双眼鏡の接眼部の眼幅調節は60〜70mmに設定されている。
図2は、立体視の状態を表したものである。同図において、立体映像の左右用の画面中心をディスプレイDo上で一致させて表示する。この状態で最も近距離の被写体の左右像CL及びCRが同一位置に重なるように表示し(特開2006−303832号公報、特開2006−254074号公報参照)、同時に無限遠被写体の左右の像IL及びIRの間隔を人間の眼幅Bsと等しく表示する場合、適切な鑑賞距離を検討すれば、人間が実際の物体を立体視する場合において遠距離の物体と近距離の物体とを同時に融合視できる範囲は、遠距離を無限遠とすれば、近距離は、眼幅の30倍〜50倍が適当と言われている。
眼幅をBs=65mmとすれば、
30倍の場合は、Bs×30=65×30=1950mm 約2メートル
50倍の場合は、Bs×50=65×50=3250mm 約3.5メートル
立体視に於いて3.5メートルの視距離は左右の視野の融合が極めて容易な距離で、2メートルは略限界値である。そこで、無限遠像の左右の間隔を眼幅間隔と等しいBsの間隔に表示した場合、ディスプレイ上で同一位置(左右方向の)に表示(左右の視野を合致)するべき近距離の被写体距離、つまり、ディスプレイを観るための推奨鑑賞距離(図示のDR)で、左右用の表示画面が視野内で一致して一つの窓のように見える仮想の窓、即ち、“ステレオの窓”の見える距離である。
上記DRは、2〜3.5メートルの何れに設定してもよいが、推奨鑑賞距離DRを著しく小さく設定した場合、立体視においてストレスが生ずるばかりではなく、ディスプレイそのもの自体が小さく見える現象が発生する(遮蔽を行わないにも拘わらず)。また、推奨鑑賞距離DRを大きく設定した場合、撮影側に於いて推奨鑑賞距離DR以近の物体が写
る(撮影の意図はなくても添景として写る場合がある)機会が増大する。即ち、鑑賞時の視野内に推奨鑑賞距離DR以近の像が写る場合であり、このような場合、左右用の画面(ピクチャーフレーム)が二重にずれて見えることが多い(特にテレビジョンに於いてはディスプレイそのものがずれて見えるのは勿論のこと、その影響はテレビジョンの周囲の景況まで及ぶので注意を要する)。以上を考慮すれば、推奨鑑賞距離DRは2.5メートルくらいが適当と思われるが、その他、テレビジョンを設置する部屋の広さ等も考慮して決定すべきである。
また、無限遠の被写体の左右の像を眼幅Bsに等しく設定する場合、ディスプレイサイズ(画面幅)は限定されるものではないが、眼幅Bsの20倍以上が望ましい。
画面幅をWとすれば、
Bs=65 W=65×20=1300mm
画面幅Wは約1300mmとなる。
一方、迫力ある大画面として観るためには、水平鑑賞画角(ディスプレイの両端と瞳とを結ぶ線分の角度)をβとすれば、β=40°くらいが理想である。
水平鑑賞画角をβとして、
推奨鑑賞距離をDR
基準画面幅(基準寸法)をWoとすれば、
Wo=2DR・tan(β/2)
推奨鑑賞距離をDR=2500とすれば、
Wo=2×2500×tan(40/2)
tan20°=0.363970232
Wo=2×2500×0.36397≒1800mm
1800mmの幅のディスプレイを必要とする。因みにディスプレイの縦横比を3対4とすれば1800×5/4=2250mm
2250/25.4=88.58 約90インチサイズを必要とする。
以上のことから、立体テレビジョン放送を実施する場合において、無限遠被写体の左右の像を人間の眼幅寸法と同一で、且つ、最も近い距離の被写体の左右の像を同一位置に重ねて表示するように送信するべきである。そして、画面サイズが基準寸法と異なる受像機で同一放送波を受信する場合でも、個々の受像機を、無限遠被写体の左右の画像の表示間隔が人間の眼幅寸法Bsと等しく表示されるように設定するべきである。
図3は、人が物体の大きさを判断する状態図で、視角θが等しければ見かけ上の大きさは等しく見える。また、同じ大きさの物体でも眼に近いほど大きく見える。よって、図4において基準寸法のディスプレイDoと、その1/2の距離に置かれている1/2幅のディスプレイD1とでは見かけ上、同一サイズに見える。即ち、2.5メートルの距離に視るWo=1800mm幅のディスプレイと1.25メートルの距離に視るW1=900mm幅のディスプレイとは同一サイズに見える。また、ディスプレイDoをD1に置き換えた場合、当然、映像の大きさも比例縮小表示されるが、縮小比と鑑賞距離との比が等しいので見かけ上の像の大きさも等しくなる。このように比較的狭い幅のディスプレイを用いた立体テレビジョンであっても幅広の立体テレビジョンと同等の大きさに立体像を視ることが可能である。そして、この場合も無限遠被写体の左右の像の間隔を人間の眼幅と等しく表示すれば、無限遠の左右用の像夫々が鑑賞者の左右夫々の眼に平行に入射するので問題はない。
図4において、基準寸法のディスプレイDoの幅1800mmに対して、その基準寸法の1/2幅のディスプレイD1を使用した例で、ディスプレイでは表示される像も比例縮小表示されるので、ディスプレイDo上で眼幅Bsと等しい寸法の無限遠被写体の左右の
像の間隔は、本来1/2に比例縮小されて図示のBs/2=bsの間隔に表示される。それを、図示するように幅狭サイズのディスプレイ上においても無限遠の左右像の間隔を眼幅に等しい間隔のBsの寸法に表示するために左右用夫々の画面全体を移動させれば左右用の画面の中心間距離はBs/2=bsの量、互いに離れることになる。従って、基準寸法のディスプレイDo上では同じ位置に重ねて表示されるべく最短距離の被写体の左右の像(図2のCLとCR)は、ディスプレイDo上では図4に図示のCl及びCrの夫々の位置にbsの間隔に離れて表示される。図4において、ディスプレイD1上に無限遠の被写体像Il及びIrを眼幅間隔Bに等しい間隔で表示し、ディスプレイDo上では同一位置に合致して写るべき左右の像Cl及びCrを間隔bsで表示し1.25メートルの距離から立体視すれば、2.5メートルの位置にディスプレイDoを置いたと同等に見えることになる。
しかし、ディスプレイサイズの縮小は、問題を残す。図5は、立体視の状態で基準寸法のディスプレイDoのA〜C間に左用の映像を、B〜D間には右用の映像が映るように調整された送信信号を図示のディスプレイに表示する場合、左用の映像Plは、図示のa〜c間、右用の映像Prは、図示のb〜d間に見えるようにしなければならない。そのためには左用の映像は、図示のc〜d間、右用はa〜b間を黒色に表示(無表示)する必要がある。図5において基準寸法のディスプレイDoの両端と視点の中央Oとを結ぶ線(図示の移転一点鎖線)は推奨鑑賞距離DRの1/2の距離に位置するディスプレイD1上において、ab及びcd夫々の中間点を通り、この左右の一点鎖線によって挟むディスプレイD1上において、ab及びcd夫々の中間点を通り、この左右の一点鎖線によって挟むディスプレイD1上の長さが基準寸法ディスプレイDoの1/2寸法で、それは、図示のW1であるが実際のディスプレイはW1´で図示の点a〜点d まで延展しなければならない。図示するように延展量は、左右合計でBs/2となる。また、左用の画面のc〜d、右用の画面a〜b夫々の遮蔽(黒色表示)量もBs/2となる。
また、上記とは反対に例えば、図6に図示するように基準ディスプレイDoの幅Wo=1800mm、推奨鑑賞距離DR=2.5メートルで送信された立体映像を2倍幅のディスプレイW2=3600mmに表示して鑑賞距離DRを2倍の5メートルで鑑賞する場合にも無限遠の被写体の左右の像は人間の眼幅と等しい寸法のBsの幅に設定すべきである。この場合も、映像は画面サイズに応じて比例拡大されるが鑑賞距離も比例しているので基準寸法ディスプレイWoを推奨鑑賞距離DR=2.5メートルの距離から見た状態と同様に見える。しかし、図6に図示の左用の画面PLはB´〜D´に映り右用画像PRはA´〜C´に映るようにしなければならない。よって左用画面はディスプレイのA´〜B
´を右用の画面はC´〜D´を夫々遮蔽(黒色表示)しなければならない。図示で明らかなように基準寸法よりも大きい寸法のディスプレイを使用する場合、例えば2倍に拡幅する場合、基準寸法のディスプレイのD2の幅W2の2倍よりも更に眼幅寸法のBsを付加した広幅のディスプレイW2´が要求される。
また、図6において基準寸法のディスプレイDo上では左右用の同一位置に重なって表示されるべく最短撮影距離の被写体CL及びCRは拡幅サイズのディスプレイD2の夫々CL及びCRの位置に映り、左右用の像が互いに反対位置に表示されるが、図示するように立体視に於いて近距離の左右像は、基準寸法ディスプレイDoの仮想位置で交叉し、あたかも基準寸法のディスプレイDoを推奨鑑賞距離DRから観ている如く自然に見える。
立体放送を受信するためのテレビジョンは、基準ディスプレイサイズを決定した場合、実際に使用するディスプレイの幅は基準よりも大きい場合でも、または、小さい場合であっても、画面の一部を遮蔽しなければならない。よって、基準寸法Wo推奨鑑賞距離DRの数値を決定するにあたっては、より多くの要素から検討する必要がある。何故ならば、一般的な家庭では、平均何人で鑑賞されるか、及び設置する部屋の広さ等はディスプレイ
サイズや推奨鑑賞距離を決定するにあたって重要な要素となるからである。
図7は、立体テレビジョン放送を実施する場合のTVカメラの一実施例で、無限遠の被写体から左右の撮影レンズに入射する光線は互いに並行であるため左右の撮影素子上に投影される無限遠の像の間隔は左右の撮影レンズの間隔に等しくなる。左右のレンズ間隔(レンズディスタンス)をDLそして、左右の撮像素子の間隔(センサディスタンス)Dsは、以下のように決定される。
撮像素子上で左右の視野が合致する距離Dcを決定すれば、
図示において距離に対する投影比は、r=f/Dcであり、
センサディスタンスDsは、Ds=DL+DL・rとなる。
上記数式で決定される状態で、左右夫々の撮像素子上に投影された画像を送信し、受像機側で左右夫々の画面に表示すればよい。
図7のカメラにおいて、図示の距離Dcよりも遠い被写体であれば、撮像レンズ及び撮像素子夫々の位置関係は図示の一定関係でよい(焦点調節が必要であるが説明を省略)が、それよりも近い距離の物体が撮影の視野に入る場合、その物体の像は、画面から飛び出して見え、また、多くの場合、立体視において、一つに見える左右のピクチャーフレームが二重に見え鑑賞者はストレス感を覚える。従って、通常は、推奨鑑賞距離(受像機側から見て同等)以近の物体を撮影視野に入れてはならない。
本発明のメガネに関する実施の形態につき詳述する。LCDパネルから射出する光線は、振幅方向が一定方向の偏光である。メガネの左右夫々に前記LCDパネルの表面の偏光板と方向が直交する偏光板を取り付けてLCDをみれば左右両方の視野とも閉状態になる。そのメガネの左右夫々の前面に90°又は270°捩れた液晶板を取り付ければLCDからの偏光は液晶により偏光の方向が90°又は270°配向されて左右の視野は両方とも開となり、クロストーク状態になる(メガネを使用しないときと同様に見える)。そして、メガネの液晶板に電圧を印加すれば液晶は捩れた状態から直線状態に緊張され液晶板を取外した状態と同様になり視野は閉状態になる。そこで、LCD上に左右用の映像を時分割で交互に表示し、同時に赤外線で同期信号を発し、メガネの液晶板に印加する電圧を赤外線に同期させて左右の視野を交互に開閉すれば、左右の視野を分離することができる。
上述の方法は、CRTやPDPにおいて、既に実施されている方法と同一の原理であるが、CRTやPDP等の場合は、射出する光線は偏光ではないので、メガネの前面に更に一枚偏光板を必要とする。また、直線偏光はディスプレイに対しメガネを傾けた場合、左右互いの視野が漏光しクロストークする。クロストークを防止するために最近では、円偏光フィルタが使用されているが、円偏光フィルタは、λ/4板を使用するために価格が高価(最近は高分子幕で作られているため必ずしも高価とはいえない)であることと、透過光の波長に偏りがある等の問題がある。
前記の諸問題を解決するには、前記段落[0029]に記述の偏光メガネに傾斜角センサを取り付けて、メガネの傾斜角に応じてメガネの液晶板に印加する電圧を制御すれば、メガネを傾けた場合でも閉時の視野状態が完全に遮蔽状態となりクロストークの発生を防止することができる。
なお、本発明は、本発明の基本的精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明は該改変されたものに及ぶことは当然である。
以上のように、本発明に係る立体テレビジョンシステム及び立体テレビジョン受像機並びに該受像機に使用する立体映像観賞用メガネは、ステレオテレビカメラによって撮影した立体映像を録画再生表示するため、及び、立体テレビジョン放送の用に供するのに適しているものである。
人間が、実際の光景等を両眼で見ている状態の説明図。 一枚のディスプレイ上に同一位置に左右用の画像を重ねて表示する立体テレビジョンの説明図。 人が物体の大きさを判断する状態図。 基準寸法よりも小さいサイズのディスプレイを使用するも、基準寸法の大きさの画面に見える立体テレビジョンの説明図。 基準寸法よりも小さいサイズのディスプレイを使用する場合の画面補正の状態図。 基準寸法よりも大きいサイズのディスプレイを使用した立体テレビジョンの説明図。 立体映像を撮影するステレオカメラの説明図。 (a)、(b)は従来の立体テレビジョンの立体視の状態説明図。
符号の説明
O∞ 無限遠の物体
EL 左の眼
ER 右の眼
Bs 人間の眼幅
Do 基準寸法ディスプレイ
Is 無限遠の立体像
IL 左の無限遠像
IR 右の無限遠像
CL 左の近距離像
CR 右の近距離像
DR 推奨鑑賞距離
θ 視角
E 人の眼
Wo 基準寸法ディスプレイ幅
W1 基準寸法よりも小さいディスプレイD1の幅(図示例はWo/2)
W1´ 基準寸法よりも小さいディスプレイD1の実際の幅
Cs 近距離の立体像
bs 眼幅よりも狭い間隔(図示例はBs/2)
W2 基準寸法よりも大きいディスプレイD2の幅(図示例は2Wo)
W2´ 基準寸法よりも大きいディスプレイD2の幅
PL ディスプレイW2´上に表示する左用映像
PR ディスプレイW2´上に表示する右用映像
CL ディスプレイW2´上に表示する最短距離の被写体像(左)
CR ディスプレイW2´上に表示する最短距離の被写体像(右)
Ds ステレオカメラの左右の撮像素子の中心間距離(センサディスタンス)
DL テレオカメラの左右の光軸間距離(レンズディスタンス)
f 撮影レンズの焦点距離
Dc ステレオカメラの左右の視野が合致する距離
r 投影比(r=f/Dc)

Claims (1)

  1. 立体テレビジョンのディスプレイ上に振幅方向が同一の偏光によって左右用の映像を交互に時分割表示し、その立体映像の左右用の視野を分離して見るためのメガネであって、メガネの左右に偏光板を取り付け、その左右夫々の偏光板の前方に液晶板を設け、受像機から発信される赤外線信号に同期して前記左右夫々の液晶板を交互に駆動して左右の視野を分離して立体視するものであって、更に、メガネに傾斜角センサを取り付けて、鑑賞時に水平に対する傾き角度を検出して視野閉時に於ける液晶の印加電圧をメガネの傾きに応じて制御することによって、視野閉時の遮光状態が常に最大となるように補正する立体映像観賞用メガネ。
JP2008144528A 2008-06-02 2008-06-02 立体映像観賞用メガネ Expired - Fee Related JP4227187B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008144528A JP4227187B2 (ja) 2008-06-02 2008-06-02 立体映像観賞用メガネ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008144528A JP4227187B2 (ja) 2008-06-02 2008-06-02 立体映像観賞用メガネ

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007176373A Division JP4291862B2 (ja) 2007-07-04 2007-07-04 立体テレビジョンシステム及び立体テレビジョン受像機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009017541A JP2009017541A (ja) 2009-01-22
JP4227187B2 true JP4227187B2 (ja) 2009-02-18

Family

ID=40357807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008144528A Expired - Fee Related JP4227187B2 (ja) 2008-06-02 2008-06-02 立体映像観賞用メガネ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4227187B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101598926B1 (ko) * 2010-04-16 2016-03-02 삼성전자 주식회사 셔터 안경
KR101777871B1 (ko) * 2011-02-21 2017-09-14 엘지디스플레이 주식회사 입체영상 표시장치용 필름형 패턴드 리타더 제조 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009017541A (ja) 2009-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101195192B1 (ko) 입체 텔레비전 시스템 및 입체 텔레비전 수상기 및 입체 영상 감상용 안경
US9948923B2 (en) Stereoscopic video imaging display system and a stereo slide or stereo slide print
CA2781813C (en) Stereoscopic imaging device
JP4421662B2 (ja) 立体映像撮像表示システム
JP4227187B2 (ja) 立体映像観賞用メガネ
JP2005227682A (ja) 立体画像表示装置
WO2001040909A1 (en) Stereoscopic 3d personal computer

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081015

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20081020

TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20081105

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081111

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081127

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees