JP4226586B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

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本発明は、磁気記録媒体に関する。
従来、ハードディスク等の磁気記録媒体は、記録層を構成する磁性粒子の微細化、材料の変更、ヘッド加工の微細化等の改良により著しい高記録密度化が図られており、今後も一層の高記録密度化が期待されている。
しかしながら、磁性粒子の微細化等、従来の改良手法による高記録密度化は限界にきており、一層の高記録密度化を実現可能である磁気記録媒体の候補として、連続記録層を多数の分割記録要素に分割し、分割記録要素の間の溝部に非磁性体を充填してなるディスクリートタイプの磁気記録媒体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
連続記録層の微細な分割を実現する加工技術としては、反応性イオンエッチング等のドライエッチングの手法(例えば、特許文献2参照)を利用しうる。
又、非磁性体の充填を実現する手段としては半導体製造の分野で用いられている種々のウェットプロセスによる埋め込み加工技術(例えば、特許文献3参照)を利用しうる。
尚、分割記録要素及び非磁性体の表面に段差があるとヘッド浮上の不安定化、異物の堆積という問題が生じうるため、分割記録要素及び非磁性体の表面を平坦化することが好ましいが、この平坦化についても半導体製造の分野で用いられているウェットプロセスによるCMP(Chemical Mechanical Polishing)手法等の加工技術を利用しうる。
更に、分割記録要素の表面の異物を除去する手法として、半導体製造のウェット洗浄手法(例えば、特許文献4参照)を利用しうる。
特開平9−97419号公報 特開平12―322710号公報 特開平13―323381号公報 特開平12―091290号公報
しかしながら、半導体工程におけるドライエッチングをそのまま転用して連続記録層を加工すると、分割記録要素の一部に酸化、腐食等の劣化が生じやすいという問題がある。尚、分割記録要素の劣化は加工後、経時的に生じることもある。更に、洗浄等の他のウェットプロセスにおいても液剤の作用等により分割記録要素の一部に酸化、腐食等の劣化が生じることがある。又、ウェットプロセスを用いると分割記録要素の表面等に異物が混入しやすいという問題もある。このような分割記録要素の劣化、異物の混入により情報の記録・読み取り精度が低下することがある。
更に又、ドライプロセスとウェットプロセスを併用することにより、ワーク(磁気記録媒体の中間体)の搬送等が煩雑となり、生産効率が低下するという問題がある。
即ち、磁気記録媒体は磁性材が酸化しやすい等の特有の問題を有するため、半導体製造等の分野では有効な加工技術であっても、磁気記録媒体製造の分野にそのまま用いると、磁性材の酸化等の問題が生じ、分割記録要素の劣化等を防止しつつ効率よくディスクリートタイプの磁気記録媒体を製造することは困難であった。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであって、分割記録要素の劣化等を確実に防止できる磁気記録媒体を提供することをその課題とする。
本発明は、分割記録要素及び非磁性体の間に隔膜を形成することにより、上記課題を解決するに至った。尚、分割記録要素の劣化を確実に防止するためには分割記録要素を大気から完全に隔離することが有効であるので、分割記録要素の形成から保護層の形成までの工程は、一貫してワークの周囲を真空状態に保持しつつ行うようにすることが好ましい。
ここで、本明細書において「真空」という用語は、気圧が0[Pa]である状態という意義に限定せず、0〜100[Pa]程度の範囲の気圧が極めて低い状態という意義で用いることとする。又、「磁気記録媒体」という用語は、情報の記録、読み取りに磁気のみを用いるハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ等に限定されず、磁気と光を併用するMO(Magneto Optical)等の光磁気記録媒体も含む意義で用いることとする。
即ち、次のような本発明により、上記課題の解決を図ったものである。
(1)分割記録要素と、前記分割記録要素の間の溝部に充填された非磁性体と、前記分割記録要素及び前記非磁性体の間に形成された隔膜と、を有することを特徴とする磁気記録媒体。
(2) (1)において、前記分割記録要素及び前記非磁性体の上に保護層が形成されたことを特徴とする磁気記録媒体。
尚、本明細書において「隔膜」という用語は、分割記録要素と非磁性体とを隔てる薄膜という意義で用いることとする。
又、本明細書において「ダイヤモンドライクカーボン(以下、「DLC」という)」という用語は、炭素を主成分とし、アモルファス構造であって、ビッカース硬度測定で200〜8000kgf/mm2程度の硬さを示す材料という意義で用いることとする。
本発明によれば、分割記録要素の劣化等を確実に防止できる磁気記録媒体を実現できるという優れた効果がもたらされる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る磁気記録媒体の製造装置の構造を模式的に示すブロック図である。
まず、磁気記録媒体の製造装置の構造の理解のため、磁気記録媒体の中間体の構造及び磁気記録媒体の構造について簡単に説明しておく。
図2に示されるように、磁気記録媒体の中間体10は、ガラス基板12に、下地層14、軟磁性層16、配向層18、連続記録層20、第1のマスク層22、第2のマスク層24、第3のマスク層26がこの順で形成された構造とされている。
下地層14の材質はCr(クロム)又はCr合金、軟磁性層16の材質はFe(鉄)合金又はCo(コバルト)合金、配向層18の材質はCoO、MgO、NiO等、記録層20の材質はCo(コバルト)合金とされている。又、各マスク層の材質は、第1のマスク層22がTiN(窒化チタン)、第2のマスク層24がNi(ニッケル)、第3のマスク層26がネガ型レジスト(NEB22A 住友化学工業株式会社製)とされている。
図3に示されるように、磁気記録媒体30は垂直記録型のディスクリートタイプの磁気ディスクで、前記連続記録層20がトラックの径方向に微細な間隔で多数の分割記録要素31に分割されると共に、分割記録要素31の間の溝部33に非磁性体32が充填され、分割記録要素31及び非磁性体32に保護層34、潤滑層36がこの順で形成された構造とされている。尚、分割記録要素31と非磁性体32の間には隔膜38が形成されている。
非磁性体32の材質はSiO(二酸化珪素)、保護層34及び隔膜38の材質はいずれも前述のDLCと呼称される硬質炭素膜、潤滑層36の材質はPFPE(パーフロロポリエーテル)とされている。
図1に戻って、磁気記録媒体の製造装置40は、中間体10に溝部33を形成することにより、分割記録要素31を形成するための記録層加工手段42と、分割記録要素31の周囲の異物を除去するためのドライプロセス洗浄手段44と、分割記録要素31に隔膜38を形成するための隔膜形成手段46と、分割記録要素31の間の溝部33に非磁性体32を充填するための非磁性体充填手段48と、分割記録要素31及び非磁性体32の表面を平坦化するための平坦化手段50と、分割記録要素31及び非磁性体32に保護層34を形成するための保護層形成手段52と、記録層加工手段42、ドライプロセス洗浄手段44、隔膜形成手段46、非磁性体充填手段48、平坦化手段50及び保護層形成手段52を収容して中間体10の周囲を真空状態に保持するための真空保持手段56と、を備えている。
更に、製造装置40は、磁気記録媒体の中間体10の第3のマスク層26に分割パターンを転写するための転写手段58と、保護層34に潤滑層36を形成するための潤滑層形成手段54と、を備えている。尚、これら転写手段58及び潤滑層形成手段54は、真空保持手段56の外部に配設されている。
記録層加工手段42は、酸素、オゾン又はそれらのガスを用いたプラズマにより第3のマスク層26を加工するためのプラズマ加工装置60と、Ar(アルゴン)ガスを用いたイオンビームエッチングにより第2のマスク層24を加工するためのイオンビームエッチング装置62と、CF(テトラフルオロメタン)ガス又はSF(6フッ化硫黄)ガスを用いた反応性イオンエッチングにより第1のマスク層22を加工するための第1の反応性イオンエッチング装置64と、NH(アンモニア)ガスを添加したCO(一酸化炭素)ガスを用いた反応性イオンエッチングにより連続記録層20を加工するための第2の反応性イオンエッチング装置66と、CFガス又はSFガスを用いた反応性イオンエッチングにより分割記録要素31の表面に残存する第1のマスク層22を除去するための第3の反応性イオンエッチング装置67と、を有して構成されている。
ドライプロセス洗浄手段44は、プラズマを用いたドライプロセス洗浄装置である。
隔膜形成手段46は、DLCの隔膜38をCVD(Chemical Vapor Deposition)により形成するためのCVD装置である。
非磁性体充填手段48は、バイアススパッタリングによりSiOの非磁性体32を分割記録要素31に成膜するためのバイアススパッタリング装置である。
平坦化手段50は、Arガスを用いたイオンビームエッチングにより媒体表面を平坦化するためのイオンビームエッチング装置である。
保護層形成手段52は、DLCの保護層34をCVD法により形成するためのCVD装置である。
潤滑層形成手段54は、PFPEの潤滑層36をディッピングにより塗布するための塗布装置である。
真空保持手段56は、真空槽68と、該真空槽68に連通する真空ポンプ70と、を有して構成されている。
転写手段58は、ナノ・インプリント法を用いており、リソグラフィで作成された型(図示省略)を第3のマスク層26にプレスして転写するためのプレス装置である。
次に、磁気記録媒体の製造装置40の作用について説明する。
図4は、磁性記録媒体の製造装置40による加工の流れを示すフローチャートである。
まず、磁気記録媒体の中間体10を用意する。尚、中間体10はガラス基板12に、下地層14を300〜2000Åの厚さで、軟磁性層16を500〜3000Åの厚さで、配向層18を30〜300Åの厚さで、連続記録層20を100〜300Åの厚さで、第1のマスク層22を100〜500Åの厚さで、第2のマスク層24を100〜300Åの厚さで、この順でスパッタリングにより形成し、更に第3のマスク層26を300〜3000Åの厚さで、スピンコート又はディッピングにより形成して得られる。
この中間体10の第3のマスク層26に転写手段58を用いて、分割記録要素31の分割パターンに相当する図5に示されるような凹部をナノ・インプリント法により転写する。
ここで中間体10を真空槽68内に搬入し、プラズマ加工装置60を用いて、図6に示されるように凹部底面の第3のマスク層26を除去するまで第3のマスク層26を加工する。尚、第3のマスク層26は凹部以外の領域も除去されるが、凹部底面との段差の分だけ残存する。
次に、イオンビームエッチング装置62を用いて、図7に示されるように凹部底面の第2のマスク層24を除去する。尚、この際第1のマスク層22も微少量除去される。又、凹部以外の領域の第3のマスク層26も大部分が除去されるが微小量が残存する。
更に、第1の反応性イオンエッチング装置64を用いて、図8に示されるように凹部底面の第1のマスク層22を除去する。ここで、凹部以外の領域の第3のマスク層26は完全に除去される。又、凹部以外の領域の第2のマスク層24も大部分が除去されるが微小量が残存する。
次に、第2の反応性イオンエッチング装置66を用いて図9に示されるように凹部底面の連続記録層20を除去し、これにより連続記録層20が多数の分割記録要素31に分割され、分割記録要素31の間に溝部33が形成される(S1)。
尚、この際、配向層18も若干除去される。又、凹部以外の領域の第2のマスク層24は完全に除去され、凹部以外の領域の第1のマスク層22も大部分が除去されるが微小量が分割記録要素31の上面に残存する。
この残存した第1のマスク層22は、第3の反応性イオンエッチング装置67を用いて図10に示されるように完全に除去する。
ここで、ドライプロセス洗浄手段44を用いて分割記録要素31の表面の異物を除去する(S2)。
次に、図11に示されるようにCVD装置を用いて分割記録要素31にDLCの隔膜38を10〜200Åの厚さで成膜し(S3)、分割記録要素31の間の溝部33に非磁性体充填手段48を用いてバイアススパッタリングにより非磁性体32を充填する(S4)。ここで、非磁性体32は隔膜38を完全に被覆するように成膜する。尚、分割記録要素31は隔膜38で被覆・保護されているので、非磁性体32のバイアススパッタリングにより劣化することがない。
次に、平坦化手段50を用いてイオンビームエッチングにより非磁性体32を、図12に示されるように分割記録要素31の上面まで除去し、分割記録要素31及び非磁性体32の表面を平坦化する(S5)。この際、高精度な平坦化を行うためにはArイオンの入射角は表面に対して−10〜15°の範囲とすることが好ましい。一方、非磁性体充填工程で分割記録要素31及び非磁性32の表面の良好な平坦性が得られていれば、Arイオンの入射角は60〜90°の範囲とするとよい。このようにすることで、加工速度が速くなり、生産効率を高めることができる。尚、分割記録要素31の上面の隔膜38は完全に除去してもよいし、一部を残してもよいが、分割記録要素31の上面の非磁性体32は完全に除去する。
ここで、保護層形成手段52を用いて、CVD法により分割記録要素31及び非磁性体32の上面に10〜50Åの厚さでDLCの保護層34を形成し(S6)、真空槽68から搬出する。
更に、潤滑層形成手段54を用いてディッピングにより保護層34の上に10〜20Åの厚さでPFPEの潤滑層36を塗布する。これにより、前記図3に示される磁気記録媒体30が完成する。
このように、中間体10の周囲が真空に保持された状態で分割記録要素31の形成等が行われるので加工による酸化、腐食等の分割記録要素31の劣化を防止することができる。
更に、連続記録層20が各マスク層で被覆された状態で中間体10が真空槽68内に搬入され、真空槽68内で分割記録要素31の形成、非磁性体32の充填等が行われた後、分割記録要素31、非磁性体32に保護層34が形成されてから磁気記録媒体30が真空槽68から搬出されるので、分割記録要素31(及び連続記録層20)は大気中の酸素等から常時隔離され、これにより分割記録要素31の劣化を一層確実に防止することができる。
又、各工程が総てドライプロセスであるので、ウェットプロセスを用いる場合のように、液剤等による分割記録要素31等の劣化及び分割記録要素31の表面等への液剤、洗浄液等からの異物の混入も発生しない。
即ち、磁気記録媒体の製造装置40は確実に劣化を防止しつつ分割記録要素31を形成することができ信頼性が高い。
又、総ての工程がドライプロセスであるのでウェットプロセスとドライプロセスとを併用する工程に対してワークの搬送等が容易であり、磁気記録媒体の製造装置40は生産効率がよい。
尚、本実施形態において、第3のマスク層26のエッチングから保護層34の形成まで、総て一貫して真空槽68内で実施しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、分割記録要素31の劣化を防止するためには分割記録要素31及び連続記録層20を大気から隔離できればよく、連続記録層20の加工が行われる前の各マスク層の加工工程は真空槽68の外部で実施してもよい。但し、第1のマスク層22を加工する際、連続記録層20の一部が外部に露出することになるので(図9参照)、第1のマスク層22の加工は真空槽68内で実施することが好ましい。
又、本実施形態において、材質が異なる3種類のマスク層を連続記録層20に形成し、4段階のドライエッチングで中間体10に溝部33を形成して連続記録層20を分割しているが、連続記録層20を高精度で分割できれば、ドライエッチングの種類、マスク層の材質、マスク層の積層数、マスク層の厚さ等は特に限定されない。
又、本実施形態において、分割記録要素31の表面の異物を除去するためにプラズマを用いたドライプロセス洗浄を実施しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガスを用いたドライプロセス洗浄により、分割記録要素31の表面の異物を除去してもよい。
又、本実施形態において、非磁性体充填手段48はバイアススパッタリング法を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、バイアス印加を有するプラズマCVD法を用いて非磁性体の充填を行なうようにしてもよい。
又、本実施形態において、磁気記録媒体30は分割記録要素31がトラックの径方向に微細な間隔で並設した垂直記録型のディスクリートタイプの磁気ディスクであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、分割記録要素がトラックの周方向(セクタの方向)に微細な間隔で並設された磁気ディスク、トラックの径方向及び周方向の両方向に微細な間隔で並設された磁気ディスク、分割記録要素が螺旋形状をなす磁気ディスクの製造についても本発明は当然適用可能である。又、MO等の光磁気ディスク、更に、磁気テープ等ディスク形状以外の他のディスクリートタイプの磁気記録媒体に対しても本発明は適用可能である。
又、本実施形態において、磁気記録媒体の製造装置40は、各工程に応じた個別の加工装置を備えているが、本発明はこれに限定されるものではなく、1台の装置で複数の工程の加工を行うようにしてもよい。例えば、第1のマスク層22の加工工程と、分割記録要素31の表面に残存する第1のマスク層22の除去工程は、CF又はSFを反応ガスとする共通の反応性イオンエッチング装置で行うようにしてもよい。又、第2のマスク層の加工工程と、分割記録層31及び非磁性体32の平坦化工程はArガスを用いた共通のイオンビームエッチング装置で行うようにしてもよい。このようにすることで、製造装置のコンパクト化、低コスト化を図ることができる。
上記実施形態により、真空槽内に備えられた加工装置を用いて連続記録層及び分割記録要素を一貫して大気から隔離した状態で磁気記録ディスクを作製した。図13は、イオンビームエッチングで平坦化した分割記録要素及び非磁性層の表面を拡大して示す原子力顕微鏡写真である。分割記録要素及び非磁性層の表面の粗さを測定したところ、段差の最大値は2.88nm、中心線平均粗さRaは0.723nmだった。これにより、実施例では、CMP等のウェットプロセスを用いることなく、分割記録要素及び非磁性層の表面が充分に平坦化されていることが確認された。又、表面欠陥検査装置を用いて媒体の表面の異物を検査したところ、大きさが0.3〜0.5μmの異物が2個確認された。尚、大きさが1.0μm以上の異物、0.5〜1.0μmの異物は確認されなかった。更に、作製直後及び作製後約48時間、高温高湿環境下(温度80℃、湿度80%)に放置した時点で磁気記録ディスクの表面を光学顕微鏡写真で観察したが、いずれの時点においても分割記録要素の腐食等は観察されなかった。図14は、作製後約48時間、高温高湿環境下に放置した実施例の磁気記録ディスクの表面を拡大して示す光学顕微鏡写真である。
[比較例]
上記実施形態に対し、真空槽に収容していない加工装置を用いて連続記録層及び分割記録要素が大気に触れることを許容した状態で磁気記録ディスクを作製した。表面欠陥検査装置を用いて分割記録要素及び非磁性層の表面の異物を検査したところ、大きさが0.3〜0.5μmの異物が28個、0.5〜1.0μmの異物が38個、1.0μm以上の異物が127個、合計193個の異物が確認された。又、作製直後及び作製後約48時間、高温高湿環境下(温度80℃、湿度80%)に放置した時点で磁気記録ディスクの表面を光学顕微鏡写真で観察したところ、分割記録要素の腐食等は観察されなかったが、作製後約48時間が経過した時点では分割記録要素の腐食を示す黒い斑点が多数観察された。図15は、作製後約48時間、高温高湿環境下に放置した比較例の磁気記録ディスクの表面を拡大して示す光学顕微鏡写真である。
即ち、実施例では分割記録要素の腐食が防止されており、更に比較例に対して異物の混入が著しく低減されていることが確認された。
本実施形態に係る磁気記録媒体の製造装置の構造を模式的に示すブロック図 同製造装置で加工される前の磁気記録媒体の中間体の構造を模式的に示す側断面図 同製造装置で加工された磁気記録媒体の構造を模式的に示す側断面図 同製造装置による磁気記録媒体の製造工程を示すフローチャート 第3のマスク層に分割パターンが転写された前記中間体の形状を模式的に示す側断面図 凹部底面の第3のマスク層が除去された前記中間体の形状を模式的に示す側断面図 凹部底面の第2のマスク層が除去された前記中間体の形状を模式的に示す側断面図 凹部底面の第1のマスク層が除去された前記中間体の形状を模式的に示す側断面図 分割記録要素が形成された前記中間体の形状を模式的に示す側断面図 分割記録要素の上面に残留した第1のマスク層が除去された前記中間体の形状を模式的に示す側断面図 記録要素の間に非磁性体が充填された前記中間体の形状を模式的に示す側断面図 分割記録要素及び非磁性体の表面が平坦化された前記中間体の形状を模式的に示す側断面図 本発明の実施例の磁気記録ディスクの分割記録要素及び非磁性体の表面を拡大して示す原子力顕微鏡写真 同実施例の磁気記録ディスクの表面を拡大して示す光学顕微鏡写真 比較例の磁気記録ディスクの表面を拡大して示す光学顕微鏡写真
符号の説明
10…磁気記録媒体の中間体
12…ガラス基板
14…下地層
16…軟磁性層
18…配向層
20…連続記録層
22…第1のマスク層
24…第2のマスク層
26…第3のマスク層
30…磁気記録媒体
31…分割記録要素
32…非磁性体
33…溝部
34…保護層
36…潤滑層
38…隔膜
40…磁気記録媒体の製造装置
42…記録層加工手段
44…ドライプロセス洗浄手段
46…隔膜形成手段
48…非磁性体充填手段
50…平坦化手段
52…保護層形成手段
54…潤滑層形成手段
56…真空保持手段
58…転写手段
60…プラズマ加工装置
62…イオンビームエッチング装置
64…第1の反応性イオンエッチング装置
66…第2の反応性イオンエッチング装置
67…第3の反応性イオンエッチング装置
68…真空槽
70…真空ポンプ
S1…磁気記録層加工工程
S2…ドライプロセス洗浄工程
S3…隔膜形成工程
S4…非磁性体充填工程
S5…平坦化工程
S6…保護層形成工程

Claims (2)

  1. 分割記録要素と、前記分割記録要素の間の溝部に充填された非磁性体と、前記分割記録要素及び前記非磁性体の間に形成された隔膜と、を有することを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 請求項1において、
    前記分割記録要素及び前記非磁性体の上に保護層が形成されたことを特徴とする磁気記録媒体。
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