本発明の実施の形態にかかる文書管理方法並びに文書管理用ブラウザ及びコンピュータプログラムについて、以下図面を参照して説明する。
さて図面を参照して、類似の参照番号は、いくつかの図を通じて同一若しくは対応する部分を示す。図1及び図3は、本発明による文書管理システム1及び5のブロック図である。システム1及び5は、少なくとも1つの多機能デバイス(MFD)20を接続するが、好ましくは、複数のMFD10,20,30を文書マネジャー40と接続するネットワーク100を有する。MFD10−30は、該MFD10−30と文書マネジャー40との間でデータを交換するように構成されたブラウザ(図2及び図4に示される)を有する。
図1に示す好ましい実施形態において、システム1は、また、少なくとも1つのASPを、好ましくは複数の文書ASP51,61,71,81を文書マネジャー40と接続するネットワーク102を有する。ASPは、実在する物、典型的には、インターネットのようなネットワーク上で、アプリケーション及び関連サービスへのアクセスをユーザ(個人顧客、会社、法人、組織等)に提供する会社であり、当該アプリケーション等は、さもなければ、ユーザのローカルコンピュータに配置されなければならないものである。例えば、ASPは、法律、医学、財政、教育、科学、若しくはマーケティング文書の検索可能なデータベースを提供することができる。図1に示すシステムと類似のシステムは、上記特許文献1及び下記の特許文献2に詳細に記載され、その内容全体がここで参照により引用される。
米国特許出願09/684965明細書
MFD10,20及び30は、文書マネジャー40から遠隔に離れている。ネットワーク100及び102は、この実施形態では、好ましくはインターネットであるが、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネットのような任意のタイプのネットワーク、エクストラネット、若しくはこれらの組合せであり得る。エクストラネットは、例えば、インターネットを介して外部ユーザに制御されたアクセスを提供するために使用されてもよい。MFD10,20及び30がどのようにしてインターネット100及び102に接続されているかは、当該分野で周知であり、例えば、「コンピュータはどのように動くか」(Ron White著、Que Corporation発行、340−349頁、1999、ISBN:0−7897−2112−0)の第38章に記載され、この本の内容全体がここで参照により引用される。仮想プライベートネットワーク若しくは無線リンクのような、ネットワーク100及び102向けの他の通信リンクも、同様に使用可能である。
MFD10,20及び30は、多機能デバイス若しくは「MFD」のような画像処理装置を含む。このMFDは、スキャナ、コピー機、プリンタ、ファクス装置、デジタルカメラ、他の事務機器、及びこれらの組合せを組み込み可能である。種々のタイプのMFDが、当該分野で通常知られ、共通の特徴及びハードウェアを本発明のMFDと共有する。本発明の1つの実施形態では、MFDは、デジタルカメラのような、無線接続/ネットワークを介してインターネットに接続可能な携帯デバイスである。そのようなMFDは、デジタルイメージングをインターネットの力と結び付け、その結果、静止画、音、動画が取得可能で種々の場所から無線でこれらを共有できる。MFDは、ウェブページを作成し、付属物を有する電子メールを送受信し、ネットサーフィンし、ファクスを送信することができる。別の実施形態では、図11及び12に対応して以下により詳細に説明するように、MFDは、スキャナ、コピー機及びプリンタの複合機である。MFD10−30は、ネットワーク100に直接接続可能である。MFD10−30のブラウザ25(図2及び4に示す)は、文書マネジャーにより提供される多数のサービスから恩恵を受けるように、ネットワーク100を介して文書マネジャー40と情報を交換することができる。
例えば、図1に示す実施形態では、MFD20のブラウザ25(図2)は、文書マネジャー40に、MFD20によりスキャンされた文書若しくは処理された画像を文書ASP51に記憶する要求を提供することができる。ブラウザ25は、文書マネジャー40に、文書若しくは画像に関してMFD20により実行されたジョブに関するジョブ情報を提供することができる。例えば、ブラウザ25は、文書マネジャー40に、スキャン若しくは印刷されたページ数、スキャン若しくは印刷された文書数、撮られたデジタル画像の数、スキャン/印刷解像度(例えば、200,400,600,1200dpi)、スキャン/印刷モード(テキスト、グレースケール、写真、テキスト&写真)、文書/画像用紙のサイズ、色選択(オペレータ及び/又はMFD20により自動的に選択される)、画像データの圧縮比率(例えば、微細、標準、節約)、画像データフォーマットすなわち画像データの圧縮方法(例えば、ビットマップ、PDF,JPEG,JPEG2000)のような、ジョブ情報を送信することができる。このジョブ情報を用いて、文書マネジャー40は、そのユーザに対するジョブログを更新することができる。文書マネジャー40は、実行されたジョブに基づいて請求書情報を生成することができる。ブラウザ25は、また、文書マネジャー40に、ユーザID、パスワード、文書をスキャン若しくは印刷する人の氏名、文書の著者の氏名、スキャン若しくは印刷日時、文書のバージョン、MFD20のシリアル番号、モデル名及び/又は設置場所のような他の情報を提供することもできる。
図2は、本発明の第1の実施形態に従って、MFD20と文書マネジャー40との間で情報を交換するように構成されたMFD20のブラウザ25を図解する。図2は、MFD−文書マネジャーシステムのソフトウェア要素を示し、ハードウェア要素は、図2に示されていない。図2に示す文書マネジャー40は、MFD20のブラウザ25とデータを交換するように構成されたユーザ対話装置261を有し、その結果、MFD20のユーザは、文書マネジャー40により提供される多数のサービスの恩恵を受けることができる。ブラウザ25と文書マネジャー40との間で交換される情報は、これに限定されないが、MFD20により処理された(例えば、スキャンされた)文書、ASPに記憶された文書、MFD20により実行されたジョブに関するジョブ情報、MFD20のユーザの同一性に関するログイン情報、ASPで文書を検索するための基準、文書を検索する要求、文書を記憶する要求、文書管理に関する他の要求、電子メールアドレス、ファクス番号等を含む。
1つの実施形態では、MFD20のユーザは、ログイン情報を提供することにより、例えば、ユーザ対話装置261により正当であると証明可能なユーザ名及びパスワードを送信することにより、文書マネジャー40にアクセスすることができる。この場合、ブラウザ25は、ログイン情報を、文書マネジャー40のユーザ対話装置261に送信するように構成される。ユーザ対話装置261は、ログイン情報を文書マネジャー40の記憶装置に記憶されている情報と比較することにより、ユーザ認証の正当性を証明することができる。ユーザ対話装置261は、また、MFD20にユーザ認証の確認を送信することもできる。この場合、ブラウザ25は、文書マネジャー40からこの確認を受信するように構成される。
ブラウザ25は、また、ユーザ対話装置261にジョブ情報を送信するように構成され得る。ジョブ情報は、MFD20により実行されるジョブに関連し、スキャンパラメータ(例えば、スキャン解像度、圧縮比率、画像データフォーマット、色選択、用紙サイズ)、スキャン若しくは印刷されたページ数、スキャン若しくは印刷された文書数を含むことができる。文書マネジャー40は、ジョブ情報に基づいて請求書情報を生成するように構成された課金エンジン266を有することができる。例えば、課金エンジン266は、所定のスキャンパラメータ(ジョブ情報の一部)の値に各パラメータに対して決定される料金を積算することにより請求金額を計算することができる。これらの請求可能項目を計算した後で、課金エンジン266は、請求書情報及び/又は請求書を文書ASP51に送信することができる。ブラウザ25は、このジョブ情報をMFD20から文書マネジャー40に送信するように構成される。課金エンジン266は、また、文書ASP51−81から請求書を受信し、MFD20に送信されるべき他の請求書を生成することもできる。この場合、ブラウザ25は、MFD20で文書マネジャー40から請求書を受信するように構成される。
文書マネジャー40は、また、MFD20のユーザから入力されたデータ若しくは検索基準に基づいて検索して文書ASP51−81にアクセスするように構成され得る。この場合、ブラウザ25は、文書マネジャー40に検索基準を送信するように構成される。ブラウザ25は、また、文書マネジャー40から、検索結果、例えば、ASPから抽出された文書を受信するように構成される。文書マネジャー40は、また、種々のASP及びMFD20から抽出された文書のフォーマットを標準化するように構成されたフォーマット標準化装置276を有することができる。例えば、フォーマット標準化装置276は、単一のGUIを用いてアクセスされ得るように文書を再フォーマットすることができる。この場合、ブラウザ25は、文書を標準化する要求に応じて、文書をMFD20から文書マネジャー40に送信するように構成され得る。別の実施形態では、文書マネジャー40は、文書マネジャー40により提供されるサービスに関するコンサルティングサービスをMFD20のユーザに提供するように構成されたコンサルティング装置281を有する。この場合、ブラウザ25は、情報の要求をMFD20から文書マネジャー40に送信するように構成される。ブラウザ25は、また、文書マネジャー40から要求された情報を受信するように構成される。
図2に示すように、MFD20は、例えば、MFD20のスキャンエンジンを制御するエンジン制御部(ECS,engine control service)200を有する。メモリ制御部(MCS,memory control service)205は、MFD20の図示しないメモリへのアクセスを制御する。操作パネル制御部(OCS,operation panel control service)215は、MFD20のLCD用の表示画面を生成する。例えば、OCS215は、MFD操作用の従来のメニュー及び図5乃至8に示すメニューを生成可能である。システム制御部(SCS,system control service)225は、MFD20内のセンサを制御及び/又は監視する。例えば、SCS225は、タッチスクリーンセンサ、紙詰まりセンサ及びスキャン操作センサを制御する。従って、SCS225は、センサからの情報に基づいて、MFD20の状態を管理することができる。ネットワーク制御部(NCS,network control service)220は、ブラウザ25と文書マネジャー40との間の通信を制御する。オプションとして、SSL(secure socket layer)230が、NCS220とブラウザ25との間の通信用の追加的な安全性を提供する。コマンド入力部(CIS,command input service)240は、入力情報、例えば、LCDタッチパネル及びMFD20のキーパッドからの入力情報を処理する。MFD20のユーザは、LCDタッチパネル及びキーパッドを用いて情報及びコマンドを入力することができる。CIS240は、ユーザにより入力された情報及びコマンド(例えば、SCS225によりCIS240に送られる)を処理可能である。CIS240は、そのような処理に基づいてコマンド(例えば、表示コマンド)を生成し、該コマンドをMFD20の他の構成要素に(例えば、LCDにグラフィックを表示するようにOCS215に)送信することができる。CIS240は、また、ブラウザ25を文書マネジャー40と接続して処理するために、情報及びコマンドをNCS220と交換することもできる。
従来のMFDは、MFDの各ハードウェア要素を実装し且つ制御するためのファームウェアである、ECS、MCS、OCS、NCS、SCS及びCISを有する。しかしながら、本発明においては、NCS220は、ブラウザ25と通信するように構成される。例えば、NCS220は、HTTPプロトコルを用いて通信する追加的な能力を有する。NCS220は、また、文書マネジャー40と通信するように構成され、その結果、NCS220は、ブラウザ25と文書マネジャー40との間でデータを交換する。例えば、NCS220は、文書マネジャー40に、文書記憶要求及び/又は文書検索要求を送信し、文書マネジャー40から、記憶情報及び/又は抽出された文書を受信することができる。
ブラウザ25は、MFD20のネットワーク制御部(NCS)220と通信するHTTPコマンドプロセッサ235を有する。例えば、図5乃至8のような、MFDキーボードを介してユーザにより入力された文書に対する要求、若しくは、LCDに情報を表示する要求は、HTTPコマンドプロセッサ235により、NCS220からブラウザ25に渡され得る。HTTPコマンドプロセッサ235は、HTMLフォーマットのデータを、ブラウザのHTML構文解析ルーチン250と交換可能であり、XMLフォーマットのデータを、XML構文解析ルーチン255と交換可能である。構文解析ルーチン250及び255は、HTTPコマンドプロセッサ235用のデータを構文解析して処理するためにHTTPコマンドプロセッサ235からのデータをチェックすることができる。本発明は、通常コンパイラの一部である従来の構文解析ルーチンを、含むことができる。
HTTPコマンドプロセッサ235には、文書マネジャー40のディレクトリサービスと共に実行され得るユーザ認証処理のような、特定のアプリケーションを実行するためのプログラムコードが提供可能である。HTTPコマンドプロセッサ235は、特定のアプリケーションの定義に基づいて情報を処理することができる。例えば、HTTPコマンドプロセッサ235は、ユーザ名若しくはパスワードのようなユーザにより提供される情報を処理し、この処理に基づいて文書マネジャー40に対するHTTP要求を生成することができる。HTTPコマンドプロセッサ235は、ジョブ情報(処理された文書数、スキャン/印刷パラメータ、ジョブ日時、ユーザID等)のような、MFD構成要素により提供される情報を処理し、この処理に基づいて文書マネジャー40に対するHTTP要求を生成することができる。HTTPコマンドプロセッサ235は、文書マネジャー40に送信されるべきこのようなHTTP要求をNCS220に送信可能である。
HTTPコマンドプロセッサ235は、また、文書マネジャー40から(NCS220を介して)受信された情報を処理することができる。例えば、HTTPコマンドプロセッサ235は、文書マネジャー40により生成されMFDを操作するためのパラメータを含むHTTP応答を受信することができる。該パラメータは、例えば、文書マネジャー40のユーザ対話装置261に記憶可能である。このパラメータは、ユーザ認証処理の結果として特定のユーザIDを含むことができる。さらに、該パラメータは、ジョブ情報を受け取るべき送信先コンピュータ、MFDにより処理される文書用のネットワーク化されたコンピュータのハードディスク装置の宛先フォルダ、ユーザ認証に応じたMFD機能の制限、用紙のデフォルトサイズのような、特定のユーザIDに対するスキャン/印刷パラメータ、スキャン解像度設定、文書フィーダ条件、若しくは、運用費を請求するための部門コードを含むことができる。HTTPコマンドプロセッサ235は、これらの情報を処理し、該情報に対応してMFDを制御するためのコマンドを生成することが可能であり、例えば、特定のユーザIDに対するジョブパラメータに従って、MFDにスキャン/印刷要求をすることができる。別の例として、HTTPコマンドプロセッサ235は、LCDパネル用の描画コマンドを生成することができる。HTTPコマンドプロセッサ235は、該コマンドを、該コマンドが実行されるように、適当なMFDファームウェア(例えば、OCS215)に送信することができる。例えば、このOCS215は、描画コマンドを受信してLCDパネルにグラフィックを表示する(例えば、図5乃至8)ことにより、該コマンドを実行することができる。
図13及び図14は、MFDブラウザ25を用いた文書管理方法のフローチャートを示す。より詳細には、図13は、処理フローを統括するHTTP要求を示し、図14は、処理フローを統括するHTTP応答を示す。図13に戻って、ステップ3100にて、ユーザは、MFDパネルを操作し、例えば、MFD20のLCDタッチパネル上の1つのボタンを選択する。ステップ3150にて、SCS225は、パネル操作、例えば、選択されたボタンの位置を検出して、パネル操作情報をCIS240に送信する。ステップ3200にて、CIS240は、パネル操作情報を解釈し、コマンドを生成する。この解釈及びコマンドの生成は、予め定められたプログラムコードで記述された定義に基づくものであり得る。予め定められたプログラムコードは、MFD20及び文書マネジャー40により実行される特定のアプリケーションを遂行するために提供可能である。例えば、特定のアプリケーションは、文書マネジャー40を使用したユーザ認証、若しくは、MFD20及び文書マネジャー40を用いたスキャン−電子メールサービスを含んでもよい。特定のアプリケーション用に予め定められたプログラムコードは、MFD用のICカード、若しくは、他の媒体に提供可能である。
ステップ3250にて、CIS240は、HTTPコマンドプロセッサ235にコマンドを送信する。ステップ3300にて、HTTPコマンドプロセッサ235は、該コマンドに基づいてHTML言語及び/又はXML言語で構成されるHTTP要求を生成する。ステップ3350にて、HTTPコマンドプロセッサ235は、該HTTP要求をNCS220に送信する。オプションとして、HTTPコマンドプロセッサ235は、SSL230に該HTTP要求を送信し、すなわち、該HTTP要求は、HTTPSプロトコル若しくはHTTP上のSSL230を用いて、特定のアプリケーション用に予め定められたプログラムコードの定義に基づいて、送信される。ステップ3400にて、NCS220は、該HTTP要求を文書マネジャー40に送信する。
図14を参照して、ステップ4100にて、文書マネジャー40は、特定のアプリケーションにより定義される処理に基づいてHTTP応答を生成する。例えば、認証結果情報は、HTTP応答に含まれ得る。文書マネジャー40は、このHTTP応答をNCS220に送信する。この過程で、特定のアプリケーション用に予め定められたプログラムコードの定義に応じて、HTTPSプロトコルを用いて、HTTP応答は送信可能である。ステップ4150にて、NCS220は、HTTP応答を受信して該応答をHTTPコマンドプロセッサ235に送信する。ステップ4200にて、HTTPコマンドプロセッサ235は、NCS220からHTTP応答を受信し、該応答をHTML構文解析ルーチン250及び/又はXML構文解析ルーチン255に送信する。ステップ4300にて、XML構文解析ルーチン255は、HTTPコマンドプロセッサ235用のHTTP応答を処理する。ステップ4400にて、HTML構文解析ルーチン250は、HTTPコマンドプロセッサ235用のHTTP応答を処理する。ステップ4450にて、HTTPコマンドプロセッサ235は、この処理に基づいてコマンドを生成し、該コマンドをMFD構成要素の1つに、例えばCIS240に送信する。ステップ4500にて、CIS240は、該コマンドに基づいて表示要求を生成し、該表示要求をOCS215に送信する。ステップ4600にて、OCS215は、該表示要求を処理する。例えば、ステップ4700にて、LCDパネルは、図5乃至8に示すメニューのようなグラフィックを表示する。
図3は、本発明の別の好ましい実施形態に従って文書をスキャンし管理するためのシステム5のブロック図である。特に、このシステム5は、ユーザが文書を処理し(例えば、スキャン、画像の取得)、MFDから文書を電子メール及び/又はファクスすることを許容する。システム5は、少なくとも1つの、しかし好ましくは複数のスキャン装置10−30をスキャンサーバ40と接続するネットワーク100を含む。この実施形態では、スキャンサーバ40は、図1の文書マネジャー40に対応する。ネットワーク100は、好ましくは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を使用する。何故なら、このプロトコルは、通常使用されるからであるが、他のプロトコルも使用可能である。ネットワーク100は、LAN、WAN、イントラネットのような任意のタイプのネットワーク、エクストラネット、若しくはこれらの組合せであり得る。仮想プライベートネットワーク若しくは無線リンクような、ネットワーク100に対する他の通信リンクも、同様に使用可能である。
図3に示すように、スキャン装置10−30は、MFDであり得る。スキャンサーバ40は、ディレクトリサーバ(若しくは住所録サーバ若しくはグローバルディレクトリ)60に接続される。ディレクトリサーバ60は、名前、住所、電子メールアドレス、電話/ファクス番号、他の種類の宛先情報、及び個人認証のような情報を有することができる。他の情報もディレクトリサーバ60に含まれ得る。本発明に対応するディレクトリサーバ60の例は、これに限定されないが、ロータスノーツ(商標)、マイクロソフトエクスチェンジ(商標)、及びLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)可能なディレクトリサーバを含む。LDAPは、ユーザが組織、個人、ファイル、装置をネットワーク内に配置することを可能にするソフトウェアプロトコルである。スキャンサーバ40は、また、MFDユーザの認証を制御するネットワークドメイン制御部50に接続可能である。
システム5は、MFD10−30のユーザに、ディレクトリサーバ60に記憶されている情報へのスキャンサーバ40を介したアクセスを提供する。従って、ユーザは、MFD20にて文書を生成する(例えば、スキャン、画像の取得)ことが可能で、ディレクトリサーバ60に記憶された会社のグローバルディレクトリの検索を要求することができる。スキャンサーバ40は、該検索要求をディレクトリサーバ60に送信し、検索結果(例えば、電子メールアドレス及び/又はファクス番号)をディレクトリサーバ60から受信することが可能である。スキャンサーバ40は、検索結果をMFD20に送信することが可能で、MFD20は、一時的に検索結果を記憶し表示することができる。好ましい実施形態では、記憶された検索結果は、MFD20のジョブが完了した後、若しくはシステム管理者により設定可能な時間(例えば、2分)経過後に、自動的にMFD20から消去される。ユーザは、表示された検索結果から電子メールアドレス及びファクス番号を選択することが可能で、文書を選択されたアドレスに電子メール及び/又はファクスすることを要求することができる。その代わりに、ユーザは、アドレス及び番号を入力し、若しくは、スキャン装置10−30に記憶されたローカルディレクトリからアドレス及び番号を選択することができる。ローカルディレクトリは、ディレクトリサーバ60が更新された後に自動的若しくは定期的に更新され得る。
スキャンサーバ40は、文書及び選択されたアドレス/番号をMFD20から受信し、スキャンされた文書を適当なサーバに所定経路で送信する。例えば、ユーザが文書を電子メールすることを要求すると、スキャンサーバ40は、該文書を電子メールサーバ70に所定経路で送信する。ユーザが文書をファクスすることを要求する場合には、スキャンサーバ40は、該文書をファクスサーバ80に所定経路で送信する。スキャンサーバ40は、また、文書を他のアプリケーション90に送信することが可能で、該アプリケーションは、例えば、文書をあるフォーマット(例えば、TIFF(Tag Image File Format))から別のフォーマット(PDF(Portable Document Format))に変換するようにしてもよい。
この実施形態では、スキャンサーバ40は、複数のコンピュータ化されたサービス(例えば、デバイス50,60,70,80及び90により提供される)の間の中間エージェントとして機能するように構成可能であり、その結果、MFD20は、同一のスキャンジョブにおいて、複数の機能を実行することができる。スキャンサーバ40は、ブラウザ25からの要求に基づいて、複数のサービスを表示するように構成可能である。MFD20は、ブラウザ25とスキャンサーバ40との間の通信に基づいて、LCDパネルに、電子メールアドレス、ファクス番号及び請求コードのような複数のパラメータの入力を促す画面を表示することができる。次いで、MFD20は、文書を、複数のサーバ、例えば、サーバ70,80及び90に送信することができる。
好ましい実施形態では、MFD10−30のブラウザ25及びスキャンサーバ40は、プロトコルHTTP(Hypertext Transfer Protocol)若しくはHTTPS(HTTP over Secure Socket Layer)を用いてネットワーク100上でデータを交換する。他のプロトコルも同様に、本発明と共に使用可能である。好ましくは、MFD10−30のブラウザ25及びスキャンサーバ40は、フォーマットXML(Extensible Marup Language)を使用してデータを交換する。HTMLのような他のフォーマットも同様に、本発明と共に使用可能である。好ましい実施形態では、電子メールサーバ70は、スキャンサーバ40に組み込まれる。電子メールサーバ70は、これに限定されないが、ロータスノーツ(商標)電子メールサーバ、マイクロソフトエクスチェンジ(商標)電子メールサーバ及びSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)電子メールサーバを含み得る。好ましい実施形態では、ファクスサーバ80は、キャプタリス社のライトファクス,RightFax(商標)サーバである。
システム5は、3つのレベルのユーザ認証を提供する。第1の認証レベルでは、いかなるユーザ認証も実行されない。この第1のレベルでは、任意のユーザが、MFD10−30を使用して、スキャン、複写、印刷し、文書を電子メールしファクスするためにディレクトリサーバ60にアクセスすることができる。
第2の認証レベルでは、ユーザは、ネットワークドメイン制御部50によりドメイン認証される。この第2のレベルでは、ユーザは、ログイン名及びパスワードのようなログイン情報を入力する。このログイン情報は、ネットワーク100を介してMFD10−30のブラウザ25によりスキャンサーバ40に送信される。スキャンサーバ40は、該ログイン情報をネットワークドメイン制御部50に渡し、ネットワークドメイン制御部50はユーザのドメイン認証を確認する(若しくは確認しない)。この確認は、スキャンサーバ40を介してMFD10−30のブラウザに渡される。ユーザがドメイン認証されると、ユーザは、MFD10−30及びその機能を使用することができる。1つの実施形態では、システム5は、複写及び(ディレクトリサーバ60にアクセスすることなく)直接電子メール及びファクスをすることのようなMFD10−30の所定の機能が、ドメイン認証されていないユーザにアクセス可能なように構成され得る。しかしながら、この実施形態では、システム5は、非認証ユーザが、ディレクトリサーバ60へのアクセスを含む他の機能を使用することを防止する。別の実施形態では、システム5は、非認証ユーザがMFD10−30により提供される全ての機能を使用することを防止する。
第3の認証レベルでは、ユーザは、ディレクトリサーバ60により認証される。この第3のレベルでは、ディレクトリサーバ60は、ユーザがアクセス可能なディレクトリの部分(もしあれば)の比率を制御することができる。例えば、会社の特定部門(例えば、人事、法務等)の従業員は、その部門のみに対応するディレクトリの一部にアクセス可能である。そのため、より機密な情報は、保護され、会社内の所定の個人によってのみアクセス可能である。この第3の認証レベルは、必要ない場合もあるが、第2のレベルに追加され得る。
第2及び第3の認証レベルでは、システム5は、認証時に、該システムがユーザプロフィールに対応する所定の機能に対してのみユーザにアクセスを提供するようなユーザプロフィールを生成することができる。この実施形態では、異なる認証ユーザは、異なるユーザプロフィールを有し、そのため、異なる機能にアクセスする可能性がある。管理者は、このユーザプロフィールを制御することができる。
好ましい実施形態では、スキャンサーバ40は、特定のMFDに対して特定のMFDプロフィールを設定するプロファイラを含み得る。システム5の管理者は、スキャンサーバ40のプロフィール画面を介してプロフィールを生成し、変更し、維持することができる。このプロフィールは、シリアル番号のようなMFDに対する同一性情報、及び、スキャンサーバ40とMFD10−30との間における情報交換を形成するために使用される種々のパラメータ(コンピュータネットワーク名、機器設置場所等)を含むことができる。これらのパラメータは、各MFDに対して使用される認証スキーム、使用されるデータフォーマット/プロトコル、電子メールサーバ70、ファクスサーバ80、及び/又はディレクトリサーバ60に関連し得る。プロフィールは、また、ディレクトリサーバ60からの検索結果が消去されるまでにスキャン装置に記憶されている時間を含むことができる。
図4は、本発明の好ましい実施形態に従うMFD20及びスキャンサーバ40との間で情報を交換するように構成されたMFD20のブラウザ25を図解する。図4は、MFD−サーバシステムのソフトウェア要素を示す。ハードウェア要素は、図4に示されていない。図4に示すスキャンサーバ40は、上述した認証機能を実行するように構成された認証デバイス260を有する。スキャンサーバ40は、また、システム管理者がシステム5を管理することを許容する管理デバイス265を有する。例えば、システム管理者は、管理デバイス265を介してプロファイラ280にアクセスしてスキャンサーバ40に接続されたMFD10−30に対してプロフィールを設定することができる。スキャンサーバ40は、また、ディレクトリサーバ60と通信するように構成されたディレクトリゲートウェイ270を有する。スキャンサーバ40は、また、MFD10−30から受信した文書を適当なサーバ70,80及び90に所定経路で送信するように構成された文書ルータ275を有する。
図4に示すように、MFD20は、図2に示され既述したMFDと同一の構成要素を含む。しかしながら、この実施形態では、NCS220は、スキャンサーバ40と通信するように構成され、その結果、NCS220は、ブラウザ25とスキャンサーバ40との間でデータを交換する。例えば、NCS220は、電子メールアドレスの要求をスキャンサーバ40に送信して、選択された電子メールアドレスを該サーバから受信することが可能で、若しくは、NCS220は、ログイン情報をスキャンサーバ40に送信して、認証処理中にスキャンサーバ40から(及びディレクトリサーバ60から)ユーザ認証の確認を受信することができる。
好ましい実施形態では、MFD10−30は、オペレータがシステム5により提供されるサービスを簡便に利用することを許容するように、MFD10−30のオペレータにより入力された情報に基づいて対話型のメニューを提供する。MFDのタッチ感応性のLCDに表示されるメニューの例が図5乃至8に示される。図5は、本発明の好ましい実施形態をユーザに紹介し、タッチ感応性ボタン、例えばボタン305−325を提供する画面300を図解する。ボタン305に触れると、例えばMFD20は、ユーザにログイン情報の入力を促す画面(図示しない)を表示する。ブラウザ25は、ログイン情報をスキャンサーバ40に送信する要求と共に該ログイン情報を受信する。一旦ブラウザ25がこの要求を処理すると、ブラウザ25は、ログイン情報をスキャンサーバ40に送信することができる。
ボタン310に触れると、MFD20は、ユーザが文書をファクスすることを許容する画面(図7に示す画面500のような)を表示する。ボタン315に触れると、MFD20は、ユーザが文書を電子メールすることを許容する画面(図8に示す画面600のような)を表示する。ボタン320に触れると、MFD20は、ユーザに、文書をスキャンするための設定を入力するように促す画面(図6に示す画面400のような)を表示する。ボタン325に触れると、MFD20は、該MFDにより実行された以前のジョブの履歴を維持するジョブログを表わす画面(図示しない)を表示する。画面300は、日時、エラーメッセージ、若しくはユーザへの指示のようなシステムメッセージを表示するシステム表示領域330を含む。画面300は、ユーザ向けの情報を表示するメイン表示領域335を含む。画面300は、他の表示領域も含み得る。画面300は、また、ユーザがメイン表示領域335に示される表示をスクロールすることを許容するボタン340を含む。
図6は、スキャンパラメータを設定するために使用されるタッチ感応性ボタンを有する画面400を図解する。画面400は、MFD20にデフォルトのスキャンパラメータ(例えば、200dpi)を用いて文書をスキャンすることを要求するデフォルトボタン405を具備し得る。デフォルトのパラメータは、ボタン405の下方に表示され得る。ボタン410に触れると、「微細スキャン」ボタン410は、デフォルトのパラメータよりも微細なスキャンパラメータ(例えば、300dpi)を用いて文書をスキャンすることをMFD20に要求する。これらのより微細なスキャンパラメータは、ボタン410の下方に表示され得る。ボタン415に触れると、「スーパースキャン」ボタン415は、微細パラメータよりもさらに微細なスキャンパラメータ(例えば、400dpi)を用いて文書をスキャンすることをMFD20に要求する。これらのさらに微細なスキャンパラメータは、ボタン415の下方に表示され得る。
画面400は、また、これに触れると、文書をPDFフォーマットに変換するように要求する「PDF生成」ボタン430を含み得る。この変換は、MFD10−30、スキャンサーバ40、若しくは変換サーバ90にて実行され得る。好ましい実施形態では、ブラウザ25は、PDFフォーマットへの変換要求と共に、文書をTIFFフォーマットでスキャンサーバ40に送信する。次いで、スキャンサーバ40は、該文書を変換サーバ90に送ってPDFフォーマットに変換する。
ユーザがPDFフォーマットに変換することを望まない場合には、ユーザは、「TIFF維持」ボタン435に触れて文書をTIFFフォーマットに維持するように要求することができる。この場合、ブラウザ25は、文書を別のフォーマットに変換しないという要求と共に、TIFFフォーマットの文書をスキャンサーバ40に送信する。その代わりに、ブラウザ25は、任意のフォーマットでいかなる要求も伴わないで文書をスキャンサーバ40に送信することができる。この場合、スキャンサーバ40は、文書をそれが受信された任意のフォーマットに維持するように構成され得る。
ユーザは、また、「スキャンサイズ」ボタン440に触れてスキャンされるべき文書のサイズを設定することができる。ユーザは、また、「片面」ボタン420に触れることで、片面スキャンを選択し、若しくは、「両面」ボタン425に触れることにより、両面スキャンを選択することができる。一旦ユーザが全てのスキャンパラメータを選択すると、ユーザは、「保存」ボタン445に触れることにより、該選択を保存することができる。その代わりに、ユーザが元の画面300に戻りたい場合には、ユーザは「出口」ボタン450に触れることができる。
図7及び8は、それぞれ文書をファクス及び電子メールすることを要求するために使用される画面500及び600を図解する。テキスト(例えば、ファクスメモ、若しくは電子メールメッセージのための)は、LCDに表示されるタッチ感応性キーボード(図示しない)を用いてLCDを介して入力可能である。「ファクスメモ入力」ボタン510に触れると、MFD20は、ユーザがファクスする文書と共にファクスメモを入力することを許容する画面を表示する。このファクスメモは、領域555に表示可能である。「ファクス番号入力」ボタン520に触れると、MFD20は、ユーザが文書がファクスされるファクス番号を入力することを許容する画面を表示する。ユーザがファクス番号を既に知っている場合には、ユーザは、ファクス番号を手で入力することができる。ユーザがファクス番号を知らない場合には、ユーザは、以下に説明するように、グローバルディレクトリにおいてファクス番号を探すことができる。
「ファクス番号検索」ボタン525に触れると、MFD20は、ユーザに、受信者の名前、若しくは、受信者のグループ名(例えば、「マーケティング」、「管理」、「安全」、「法務部」、「ブルー事業部」、「ソフトボールチーム」等)を入力するように促す画面を表示する。名前以外の検索基準も使用可能である。MFD20は、名前若しくは検索基準をスキャンサーバ40に送信することが可能で、該スキャンサーバは、当該情報をディレクトリサーバ60に引き渡す。次いで、ディレクトリサーバ60は、ユーザにより入力された名前に対するファクス番号をスキャンサーバ40に返し、該スキャンサーバは、領域545に表示するために、このファクス番号をMFD20に受け渡す。表示領域550は、領域545にリストされたファクス番号を選択するために(例えば、高輝度表示により)触れることが可能である。選択されたファクス番号は、「ファクス番号削除」ボタン530に触れることにより、受信者リストから削除可能である。「OK」ボタン535に触れると、画面500を介して受信された情報がMFD20により処理されて文書をファクスすることができる。ユーザは、「キャンセル」ボタン540に触れることにより、元の画面に戻ることができる。「請求コード」ボタン515に触れると、MFD20は、請求書情報を受信するために請求書管理画面(図示しない)を表示する。例えば、請求書管理画面は、ユーザに、該ユーザが所属する部門を表す部門コードを入力するように促すであろう。この特徴により、MFD20は、請求書情報をローカルに処理することが可能で、及び/又は、集中処理するために、請求書情報をスキャンサーバ40に送信することができる。
図8に図解される画面600を参照して、「件名入力」ボタン605に触れると、MFD20は、ユーザが電子メールする文書に対する件名を入力することを許容する画面を表示する。この件名は、画面600の一部655に表示可能である。「メールメッセージ入力」ボタン610に触れると、MFD20は、ユーザが電子メールする文書と共に電子メールメッセージを入力することを許容する画面を表示する。「文書名」ボタン615に触れると、MFD20は、ユーザが電子メールする文書の名称を入力することを許容する画面を表示する。「メールアドレス入力」ボタン620に触れると、MFD20は、ユーザが文書が電子メールされる電子メールアドレスを入力することを許容する画面を表示する。ユーザが既に電子メールアドレスを知っている場合には、ユーザは、手で電子メールアドレスを入力することができる。ユーザが電子メールアドレスを知らない場合には、ユーザは、以下に説明するように、グローバルディレクトリにおいて電子メールアドレスを探すことができる。
「メールアドレス検索」ボタン625に触れると、MFD20は、ユーザに、受信者の名前、若しくは、受信者のグループ名(例えば、「マーケティング」、「管理」、「安全」、「法務部」、「ブルー事業部」、「ソフトボールチーム」等)を入力するように促す画面を表示する。名前以外の検索基準も使用可能である。ブラウザ25は、入力された名前若しくは検索基準を受信してスキャンサーバ40に送信することが可能で、該スキャンサーバは、当該情報をディレクトリサーバ60に引き渡す。次いで、ディレクトリサーバ60は、ユーザにより入力された名前に対する電子メールアドレスをスキャンサーバ40に返し、スキャンサーバは、この電子メールアドレスをMFD20に受け渡す。ブラウザ25は、スキャンサーバ40から電子メールアドレスを受信して該電子メールアドレスを画面600の一部645に表示することができる。表示領域650は、画面600の一部645にリストされた電子メールアドレスを選択するために(例えば、高輝度表示により)触れることが可能である。選択された電子メールアドレスは、「メールアドレス削除」ボタン630に触れることにより、受信者リストから削除可能である。「OK」ボタン635に触れると、画面600を介して取得された情報がブラウザ25により受信されて処理可能である。特に、ブラウザ25は、スキャンサーバ40に、ユーザにより選択若しくは入力された電子メールアドレスに文書を電子メールする要求と共に、電子メールされるべき文書を送信することができる。スキャンサーバ40は、この情報を処理して、電子メールするために該文書を所定経路で電子メールサーバに送信する。ユーザは、「キャンセル」ボタン640に触れることにより、元の画面に戻ることができる。
図9は、MFD10−30及びそのブラウザ25により実行されるような本発明の1つの実施形態に従うユーザ認証方法を図解する。ステップ705にて、例えばMFD20は、ログイン画面を表示させるコマンドがユーザから得られているかどうかを調べる。例えば、ユーザは、図5に示す画面300の「ログイン」ボタン305のような、MFD20のLCD上のログインボタンを押すことができる。ステップ710にて、コマンドが得られている場合には、MFD20は、ログイン画面を表示する。ステップ715にて、ブラウザ25は、ログイン情報がユーザから得られているかどうかを調べる。例えば、ブラウザ25は、ユーザがユーザ名、パスワード及びドメイン名を入力したかどうかを調べることができる。一旦ブラウザ25がログイン情報を受け取ると、ステップ720にて、ブラウザ25は、該ログイン情報をスキャンサーバ40に送信する。次いで、スキャンサーバ40は、ログイン情報をネットワークドメイン制御部50に送る。ネットワークドメイン制御部50は、ログイン情報の正当性を検証し、認証確認をスキャンサーバ40に送り、該スキャンサーバは、該認証確認をMFD20に送出する。ステップ725にて、ブラウザ25は、認証確認がスキャンサーバ40から受信されているかどうかを調べる。一旦MFD20がユーザ認証を受信すると、ステップ730にて、MFD20は、スキャンサーバ40から表示用のユーザのホームページをダウンロードする。例えば、ユーザのホームページは、図5に示すような開始ページを含み得る。ユーザのホームページは、認証後に始めて表示されるある種のデフォルトの(ポータル)ページであり得る。本発明においては、このホームページは、ユーザ認証の結果に基づいて生成可能である。好ましい実施形態では、ユーザホームページは、本発明のシステムを使用するための指示及び情報を提供するための「ヘルプ」ボタン、及び/又は「参照」ボタンを有して提供可能である。
図10は、MFD20及びブラウザ25により実行されるような、本発明の1つの実施形態に従うグローバルディレクトリへのアクセス方法を図解する。グローバルディレクトリは、ファクス番号検索及び/又は電子メールアドレス検索のような検索を実行する目的のために、アクセスされ得る。ステップ805にて、MFD20は、ユーザがグローバルディレクトリの検索を要求したかどうかを調べる。例えば、ユーザは、図7及び8に示す検索ボタン525及び625を押すことにより、そのような検索を要求することができる。そのような検索が要求されている場合には、ステップ810にて、ユーザに、検索文字列、例えば、少なくとも2つの文字からなる文字列を入力するように促す画面を表示する。ステップ815にて、ブラウザ25は、検索文字列が入力されたかどうかを調べる。一旦ブラウザ25が検索文字列を受け取ると、ステップ820にて、ブラウザ25は、該検索文字列をスキャンサーバ40に送信する。スキャンサーバ40は、この検索文字列をディレクトリサーバ60に送出し、該ディレクトリサーバは、検索を実行して検索結果をスキャンサーバ40に送信する。スキャンサーバ40は、この検索結果をMFD20に送信する。ステップ825にて、MFD20は、スキャンサーバ40から検索結果を受信したかどうかを調べる。一旦ブラウザ25が検索結果を受信すると、ステップ830にて、ブラウザは、該検索結果をMFD20の表示部に表示することができる。
図11及び12は、MFD20の例を図解し、MFD20は、中央演算処理装置(CPU)931、及び内部バス932によりCPU931に接続された種々の要素を有する。CPU931は、MFD20の状態を監視する一方で、多数のタスクを実行する。特に、CPU931は、ブラウザ25用の多数のプログラム指令を実行する。CPU931に接続される要素は、ROM(read only memory)933、RAM(random access memory)934、ハードディスク駆動装置(HDD)935、フレキシブルディスク907を受け入れ可能なフレキシブルディスク駆動装置(FDD)936、通信インターフェース(I/F)938、及びモデムユニット939を含む。さらに、制御パネル937、スキャナユニット940、プリンタユニット941、及び画像処理装置942が、バス932により、CPU931に接続され得る。I/F938及びモデムユニット939の両者は、通信ネットワーク100に接続される。
好ましい実施形態では、MFD20及びブラウザ25に対するプログラムコード指令は、ICカードを介してHDD935に記憶される。有利なことに、ICカードは、MFD用のファームウェアをアップグレードするために使用可能である。その代わりに、プログラムコード指令は、フレキシブルディスク907に記憶可能であり、その結果、プログラムコード指令は、FDD936により読み出され、RAM934に伝達され、CPUにより実行されて、該指令を実行する。これらの指令は、上述したMFD20の機能及びブラウザ25の機能を実行するための指令であり得る。特に、これらの指令は、ブラウザ25が文書マネジャー40と対話し、MFD20が制御パネル937及びMFD20の画像処理ユニットを制御することを許容する。
MFD20の立ち上げ中には、プログラムコード指令は、CPU931により読み出され、RAM934に伝達され、CPU931により実行される。その代わりに、プログラムコード指令は、ROM933にロードされてもよい。そのため、本発明においては、フレキシブルディスク907、HDD935、RAM934、及びROM933のうちの任意のものがコンピュータコード指令を記憶可能でコンピュータ読取可能な記憶媒体に対応することが理解される。本発明に従って指令を記憶することができる他のデバイス及び媒体は、例えば、磁気ディスク、DVDを含む光ディスク、MOSのような光磁気ディスク、及びPCカードのような半導体メモリカードを含む。
好ましい実施形態では、制御パネル937は、図5乃至8に示す画面300−600のような、MFD20のユーザが文書マネジャー40と対話することを許容する情報を表示する表示スクリーンを有する。この表示スクリーンは、LCD(Liquid Crystal Display)、プラズマ表示装置、若しくはCRT(Cathode Ray Tube)であり得る。表示スクリーンは、制御パネル937に統合され若しくは埋め込まれる必要はないが、有線接続若しくは無線接続のいずれかにより、制御パネル937に単純に結合されてもよい。制御パネル937は、情報を入力し、若しくは種々の操作を要求するためのキーを含んでもよい。その代わりに、制御パネル937及び表示スクリーンは、キーボード、マウス、遠隔制御、表示スクリーンへのタッチ、音声認識、若しくは、目の移動追跡、若しくはこれらの組合せにより操作されてもよい。
この記載で示された機構及びプロセスは、当業者に認識されるであろうように、この明細書の教示に従ってプログラムされた従来の汎用マイクロプロセッサを用いて実現されてもよい。適当なソフトウェアコーディングは、ソフトウェア分野の当業者に明らかとなるであろうように、本開示の教示に基づいて、熟練したプログラマーにより容易に用意され得る。特に、本発明に従うブラウザ機能用、認証用、ルーティング用、スキャンされた文書管理用のコンピュータプログラムは、これらに限定されないが、当業者により認識されるであろうように、C、C++、フォートラン及びベーシックを含む多数のコンピュータ言語で書かれ得る。本発明は、また、ASIC(application specific integrated circuit)を用意することにより、若しくは、当業者に容易に明らかになるであろうように、従来の構成回路の適当なネットワークを接続することにより、実現され得る。
このため、本発明は、また、記憶媒体に集約可能なコンピュータプログラム製品を含み、本発明に従って、上述したブラウザ機能及び文書マネジャー機能を実行するようにコンピュータをプログラムするために使用可能な指令を含む。この記憶媒体は、これに限定されないが、フレキシブルディスクを含む任意のタイプのディスク、光学ディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、磁気カード若しくは光学カード、若しくは、電子的指令を記憶するために好適な任意のタイプの媒体を含み得る。
また、コンピュータにプログラムを供給する手段は、上記の媒体に限定されず、任意である。例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システムなどを介して供給してもよい。この場合、例えば、通信ネットワークの掲示板(BBS)に当該プログラムを掲示し、これをネットワークを介して搬送波に重畳して配信することも可能である。このようにして配信されたプログラムに基づいて、上述した機能及び処理を実行することができる。
明らかに、本発明の多数の追加的な改良及び変形が上記の教示に照らして可能である。そのため、添付のクレームの範囲内で、本発明は、特にここで記載された以外にも実行され得ることが理解されるべきである。