JP4225429B2 - 自動販売機 - Google Patents

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Description

本発明は、商品の販売を行うとともに利用者に広告等の情報を提示する自動販売機に関するものである。
自動販売機の全面パネルを利用して商品の宣伝・広告等の情報提供を行う技術は、従来から多くの検討がなされてきた。たとえば、商品陳列棚に広告宣伝文字を表示させたり、硬貨投入時を契機として商品宣伝やゲーム表示を行う自動販売機が開発されてきた。
その後、表示技術の進歩と相俟って、従来のパネル形式の部材による広告表示に代え、電子表示を用いた広告表示が利用されるようになってきた(特許文献1)。さらに近年では、自動販売機を含むシステムを構築し、通信網を介して接続した情報処理装置から自動販売機の表示装置を制御する技術が開発されつつある。たとえば、外部のパーソナルコンピュータから自動販売機の表示装置に対する広告表示データの設定・登録、表示状態の監視を行う技術が提案されている(特許文献2)。
しかしながら、こうした従来の広告技術は、自動販売機の設置された環境に対応した適切な広告を選択するという発想に立ったものでなかった。
特開平11−242773号公報 特開2000−149118号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、自動販売機の設置された環境に応じて、最も情報提示効果の高い情報コンテンツを選択し、提示することのできる自動販売機を提供することを目的とする。
本発明によれば、データキャリアを利用して商品の販売を行うとともに利用者に情報を提示する自動販売機であって、前記自動販売機が設置された環境に関わる環境情報を取得する環境情報取得手段と、前記環境情報に関連付けられた情報コンテンツを、前記環境情報に対応して設定された設定条件によって選択する選択用データテーブルと、前記環境情報取得手段によって取得した前記環境情報に基づいて、前記選択用データテーブルから、前記利用者に提示する前記情報コンテンツを選択する情報選択手段と、選択された前記情報コンテンツを前記利用者に提示する情報提示手段と、選択された前記情報コンテンツを格納する情報記憶手段と、を備え、前記情報選択手段は、前記環境情報取得手段によって取得した前記環境情報と、前記選択用データテーブルに設定された前記設定条件とを対比して、当該環境情報と当該設定条件とが合致したとき、当該設定条件に対応する前記情報コンテンツを、前記利用者に提示する情報コンテンツとして選択することを特徴とする自動販売機が提供される。
本発明の自動販売機において、前記データキャリアが利用者情報を含み、前記データキャリアを受け付けるデータキャリア受付手段と、前記データキャリアから前記利用者情報を抽出する利用者情報抽出手段と、前記利用者情報抽出手段によって抽出した前記利用者情報と、前記環境情報取得手段によって取得した前記環境情報とに基づいて、前記情報コンテンツを選択する検索論理を作成する検索論理作成手段と、を更に備え、前記検索論理作成手段は、作成された前記検索論理により、前記利用者情報抽出手段によって抽出した前記利用者情報又は前記環境情報取得手段によって取得した前記環境情報と、前記選択用データテーブルに設定された前記設定条件とを対比して、当該利用者情報又は当該環境情報と当該設定条件とが合致したとき、当該設定条件に対応する前記情報コンテンツを、前記利用者に提示する情報コンテンツとして選択してもよい。こうすれば、利用者情報をも考慮して、利用者に提示する情報コンテンツが選択されるため、情報を提示する側の情報ではなく、利用者側の情報を反映させて情報コンテンツが選択され、利用者の年齢層や性別、嗜好等に応じて最も提示効果の高い情報コンテンツが利用者に提示される。
自動販売機における広告表示は、従来では不特定人を対象としていたため、広告表示に用いる情報自体の差別化を図ることによって、その実効をあらしめようとしていた。しかし、マーケティング上の戦略施策を広告によって達成するためには、特定人ごとに対して広告の抽出、編集を行う必要がある。そこで、本発明において、たとえば認証という行為を通じて取得可能となる利用者各々の属性情報、すなわち利用者各々の静的情報を基礎として、更には、例えば、購入した商品・数量等の利用者の商品購入行動、自動販売機の設置周辺の人口密集度、自動販売機周辺の集客状況等の動的情報を加えてもよい。こうすることにより、利用者及び表示場所周辺の状況に応じた適切な広告の抽出および表示が実現される。
また、本発明の自動販売機において、利用者からの商品購入要求を受け付ける購入要求受付手段と、前記利用者情報に基づいて前記商品の販売を許可または禁止する販売可否判断手段と、販売が許可されたとき、前記購入要求に応じて前記商品を払い出す払い出し手段と、をさらに備えてもよい。
本発明の自動販売機において、前記情報選択手段は、情報管理サーバにあらかじめ登録された販売促進施策に関する情報をあわせて考慮して、前記情報コンテンツを選択してもよい。
本発明の自動販売機において、前記環境情報は、前記自動販売機周辺の人の密集状況に関する情報を含んでもよい。
本発明の自動販売機において、前記環境情報は、販売日時に関する情報を含んでもよい。
また、本発明の自動販売機において、前記環境情報は、販売時における気温または湿度に関する情報を含んでもよい。


本発明は、商品の販売に際し、データキャリアの提示を求める自動販売機に関するものである。本発明において、データキャリアから抽出した利用者情報、すなわち、利用者の年齢、性別、居住エリア等の情報を考慮して広告コンテンツ等の情報コンテンツを選択することもできるこうすればたとえば利用者の特性に合致した広告効果の高い広告コンテンツが適切に選択され、提示される。従来、この種の広告提示は、自動販売機を統括するセンター等から配信された広告コンテンツを適宜スケジューリングしながら利用者に表示するものが主流であり、広告を提示する側の情報に基づいて広告の選択がなされていた。これに対し本発明において、広告を提示する側の情報ではなく、利用者側の情報を反映させて広告コンテンツを選択すれば、利用者の年齢層や性別、嗜好等に応じて最も広告効果の高い広告コンテンツを利用者に提示することができる。さらに、本発明においては、利用者情報として上記の静的情報に加えて利用者別商品購入履歴情報などの動的情報をさらに用いてもよい。こうすることによって、より一層販売促進効果の高い広告コンテンツを利用者に提示することができる。
本発明において情報コンテンツを選択する際、種々の情報を考慮する構成とすることができる。こうした情報としては、
(i)情報管理サーバにあらかじめ登録された販売促進施策に関する情報(例えば販売促進商品情報)、
(ii)販売日時、
(iii)販売時における気温または湿度、
(iv)自動販売機の集客状況、
(v)自動販売機の設置された場所周辺の人の密集状況、
等を例示することができ、これらを組み合わせて考慮することにより、より一層効果的な情報コンテンツを選択することができる。なお、(ii)〜(v)は、販売環境に関する情報であるため、これらを適宜「環境情報」と呼ぶ。環境情報のうち、(iii)は静的情報、(iv)〜(v)は動的情報に分類され、(iv)は(v)の一態様である。したがって、本発明においては、利用者情報、環境情報それぞれについて静的情報、動的情報を反映させて情報コンテンツを選択することが可能となる。
本発明において、情報選択手段は環境情報を考慮し、適宜利用者情報や販売促進情報等をさらに考慮して情報コンテンツを選択する。選択の仕方については種々の方式を採用できる。たとえば、複数の情報コンテンツを格納する情報記憶手段を備え、情報選択手段が、この情報記憶手段に格納された情報コンテンツから、利用者に提示する情報コンテンツを選択する方式を採用することができる。情報記憶手段は自動販売機の内部に配置されていてもよいし外部に配置されていてもよい。
本発明において、情報選択手段によって選択される情報コンテンツには、販売促進をナビゲートするためのナビゲート用コンテンツを含むことができる。こうすることにより、利用者情報や環境情報、販売促進情報等に即した情報コンテンツを提示するとともに、販売促進の購入に導くためのナビゲート用コンテンツを提示させることが可能となる。したがって、利用者に適切な情報提示を行うことに加え、利用者が販売促進対象商品をより購入しやすくするためのナビゲート用コンテンツを選択し、提示することが可能となる。よって、販売促進対象商品の購入に導くための情報提示を的確に行うことができる。
本発明におけるデータキャリアは、たとえば、商品の販売にあたって利用者が成人であるかどうかを判断する目的で使用される。こうした方式は、たばこや酒類等、法律によって未成年への販売が禁止されている商品の販売規制を好適に適用することができる。本発明においては、利用者情報がデータキャリアに格納されており、この情報を参照することにより、販売可否判断、たとえば成人であるかどうかの判断が行われる。
本発明におけるデータキャリアは、非接触ICカード、非接触ICタグのほか、携帯電話内等に収納された非接触型ICチップを含む。また、カードやタグの形態を採用する場合、販売許可を得る以外の他の目的を兼ね備えたカード等とすることができる。さらに、携帯電話内等に認証用の赤外線投受光器を収納し、これを非接触データキャリアとして用いてもよい。
本発明における「商品」は様々な形態の商品を含むが、たとえば、一定要件を満たす者に対してのみ販売が許可される性質の商品とすることができる。具体的には、たばこ、酒類等、法律等により決められた年令に到達した者に対してのみ販売を許可する性質の商品とすることができる。なお、ここでいう商品は、物品の形態をとるものに限らず、サービスや情報等も含まれる。
本発明における「利用者」とは、本発明に係る自動販売機を利用して商品を購入する者をいう。
本発明における「通信網」とは、通信回路、ケーブル、無線等を介して複数の情報処理装置を接続するものであり、インターネット、WAN(World Area Network)、LAN(Local Area Network)等を含むものである。
本発明における販売可否判断手段は、利用者情報とあらかじめ設定された販売許可条件とを比較することにより、商品の販売を許可または禁止するものとすることができる。また、利用者の情報以外の要素を考慮して販売可否判断を行ってもい。たとえば、商品購入要求が一定の時間帯内になされた場合に商品の販売を禁止する構成とすることもできる。こうした時間帯による販売規制は、たとえば酒類等の販売等に関し好適に適用される。
以上、本発明の構成について説明したが、これらの各構成の任意の組合せや、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
以上説明したように本発明によれば、自動販売機の設置された環境に応じて最も提示効果の高い情報コンテンツが利用者に提示される。
(第一の実施形態)
図1に、本発明に係る自動販売機を含むシステムの一例を示す。ここで、このシステムについて説明する前に、システムを構成するICカード150および自動販売機について説明する。
本発明において用いられるICカードは、たとえば図3に示すような方式により発行される。まず、利用者200は、販売店202からカード発行申込書を受け取り、このカード発行申込書に所定の事項を記入し、自分が成人であることを証明する書類、たとえば運転免許証のコピー等を添付してカード発行会社201に送付する。カード発行会社201は、カード申込書に記載された事項および証明書類を照合した上で利用者の成人認証を行い、年令や性別等の個人情報を格納したICカードを発行し、これを利用者200に送付する。
このICカードは、電子マネーカードとしての機能を兼ね備えるものであるため、利用者200は、このカードを使用するに先がけて、金額情報をカードに書き込んで金額更新を行う。具体的には、販売店202の有するチャージ機204にカードを設置し、任意の金額をチャージ機204に挿入することにより、カードの金額更新を行う。
また、自動販売機203とチャージ機204とが一体化された構成としてもよい。こうすることにより、利用者200にとっての利便性が向上し、売上の向上につながる。たとえば、自動販売機203のみではカードの残高不足であるために利用者200が購入機会を逸失する場合でも、チャージ機204が一体化されていればチャージが可能となり、利用者200を確実に購買に導くことができる。
ICカード150は、データを記憶・制御するICチップと、自動販売機に対してデータの送受信を行うアンテナと、により構成されている。ICチップの内部構造は、図4のようになっており、制御部153、ROM154、RAM155、EEPROM156、通信部157がバス158によって接続された構成を有している。ROM154には、各種処理プログラムやデータを記憶するための記憶回路等が格納されている。RAM155およびEEPROM156には、種々のデータが格納されている。
本発明の自動販売機の一例について図5に概略構成を示す。この自動販売機には、前面パネルにサンプル見本301が設けられ、商品サンプルが陳列されている。この自動販売機はICカードによる商品の購入だけでなく、現金による商品の購入も可能となっており、さらに、ICカードの残高不足分を現金で充当する方法で商品を購入することも可能である。このため、前面パネルに、ICカード読取部305とともに札投入口302、釣り銭戻しレバー303、硬貨投入口304が設けられている。そして、現金を使用した場合の釣銭を取り出すための釣銭口308が設けられている。購入した商品は商品搬出口309から取り出す。なお、ICカード使用手順等については、液晶表示部306によりナビゲートがなされる。
次に、図1を参照して本実施形態に係る自動販売機について説明する。この自動販売機は、販売待機状態と、利用者から商品購入要求を受け付けた状態の両方の状態において、自動販売機の表示部に広告が提示されるようになっている。提示される広告コンテンツは図1の自動販売機100中に配置された表示広告データベース172に格納されている。この広告コンテンツは、随時情報管理サーバ830から配信され、つねに最新のものに更新される。この点について以下説明する。
情報管理サーバ830は、通信部831、データベース制御部850および広告データベース851により構成されている。広告データベース851には、随時最新の広告が追加され、更新される。データベース制御部850は広告データベース851にアクセスし、適宜、通信部831を介して追加された広告を各自動販売機に配信する。広告コンテンツの配信は、通信網950、中継サーバ940を介して行われる(T101、T102、T103、T104)。配信された広告コンテンツは、自動販売機100内の通信部128で受け付けられ、その後、データベース制御部171へ転送される(T105)。そして、これらの広告コンテンツは表示広告データベース172へ格納される(T106)。ここで、表示広告データベース172へ格納される広告コンテンツは、後に表示広告選択部170およびデータベース制御部171による検索に対応できるよう、所定のキーワードや識別フラグと関連付けられた形態となっている。
情報管理サーバ830から自動販売機100に対しては、上記のように広告コンテンツが配信されるばかりでなく、表示広告を選択する際に利用されるデータベース検索用のテーブル(後述)が配信される。テーブルの配信は、通信網950、中継サーバ940を介して行われる(T101,T102,T103,T104)。配信されたテーブルは、自動販売機100内の通信部128で受け付けられ、その後、データベース制御部171へ転送された後(T105)、表示広告選択部170を介して検索条件データベース174へ格納される(T106)。
以上のような広告コンテンツ、検索用テーブルの配信は、適宜、バッチ処理により行われる。
次に利用者200から商品の購入要求を受け付けた後、広告を表示し、商品を払い出すまでの流れについて説明する。この流れの概要は以下のとおりである。すなわち、ICカード150が提示されたとき、カード情報抽出部121が、ICカード150に格納された利用者200の年齢、性別、居住エリア等に関する個人情報を抽出する。表示広告選択部170は、この個人情報を考慮して、利用者200に対して最も効果的と考えられる広告コンテンツを表示広告データベース172から選択する。選択された広告コンテンツは表示部102、スピーカー106により提示される。以下、この流れについて、システムを構成する各部に対応させてより詳細に説明する。
利用者200からの商品購入要求は、まず、商品購入受付部103にて受け付けられる(S114)。この情報を受け、スタンバイモードにあったカード読み取り部101が動作モードに移行するとともに、利用者200に対してICカード150の提示を求める表示(不図示)がなされる。
続いて利用者200は、ICカード150を自動販売機100のユーザインターフェース110に提示する。カード読み取り部101は、ICカード150に格納された情報を読み取り(S101)、カード情報抽出部121へデータを送る(S102)。カード情報抽出部121は、ICカード150に格納された個人情報および金額情報(残高情報)を抽出した後、これらの情報を制御部125に送るとともに(S103)、販売可否判断部122に送る(S112)。そして、販売可否判断部122にて認証および販売可否判断の各ステップが実行される間、制御部125から得た情報に基づいて、表示広告選択部170、データベース制御部171および表示広告データベース172の連携により、表示広告が選択され、表示部102により表示される。
表示する広告コンテンツの選択は以下のステップにより実行される。まず制御部125が、上記したようにカード情報抽出部121から個人情報および金額情報を受けるとともに(S103)、商品購入受付部103から販売する商品に関する情報、たとえば販売する商品の銘柄、価格および量についての情報を取得するとともに、温湿度センサ199から気温および湿度のデータを取得する(S115a、S115b)。そしてこれらの情報を表示広告選択部170へ送る(S104)。表示広告選択部170は、利用者200の年齢、性別等の個人情報や、販売対象商品、販売日時および販売地域等の情報を勘案して、データベース検索論理を作成し(S105)、この検索論理をデータベース制御部が実行する(S106)。そして、検索条件に合致した表示広告コンテンツが見つかると(S107)、該当表示広告の番号を表示広告選択部170へ送信する(S108)。この広告番号は、表示広告選択部170から制御部125へ転送される(S109)。
ステップ105およびステップ106に示される検索方法については、種々の形態を採用することができる。以下、その一例について説明する。
図8は、本実施形態において表示広告コンテンツを選択する際に用いられるデータテーブルである。サンプルA〜Dは、それぞれ検索式作成用データを示す。各サンプルは、それぞれ図中に示された各項目のデータを含んでいる。これらのデータはI〜IVに分類される。情報種別Iのデータは、図1において利用者200によって提示されたICカード150から抽出されたデータであり、利用者情報を示す。情報種別IIのデータは、図1において利用者200によって購入要求された商品に関するデータである。情報種別IIIのデータは、図1において情報管理サーバ830から配信された販売促進商品に関するデータである。情報種別IVのデータは、温湿度センサ199から取得されたデータおよび自動販売機内部に配置された計時部(不図示)等から取得されたデータを含む。これらのI〜IVに分類されたデータを利用することにより、検索が実行される。
ここで、販売待機状態と、利用者から商品購入要求を受け付けた状態とでは、それぞれ異なる検索が実行される。利用者から商品購入要求を受け付けた状態では、表示広告選択部170は、まずサンプルAの情報種別Iのデータを参照する。そして、これらのデータ群とICカード150から抽出したデータ群とを対比し、両者がすべての項目について合致した場合、図中、下段に示す広告コンテンツが、表示すべき広告として選択される。情報種別IのデータがICカード150から抽出したデータ群と合致しない場合は、情報種別IIのデータと、商品購入受付部103から取得した販売商品に関する情報とを対比し、両者が合致するかどうかを判別する。両者が合致した場合は、図中、下段に示す広告コンテンツが表示すべき広告として選択される。合致しない場合は、サンプルBのデータ群の参照に移る。以後、上記したのと同じステップをサンプルB、C・・・について繰り返して実行し、表示すべき広告コンテンツを選択する。
一方、販売待機状態においては、情報種別IIIおよびIVのデータ群を参照することにより広告コンテンツの検索が行われる。まず情報種別IIIに示された販売促進商品と、図1における商品購入受付部103で受け付けられた商品とを対比して両者が合致すれば、当該サンプルのデータが選択される。合致しない場合は、今度は情報種別IVのデータ群と、温湿度センサ199から取得されたデータおよび自動販売機内部に配置された計時部(不図示)等から取得されたデータ群とを対比し、両者が合致すれば、当該サンプルのデータが選択される。以上のステップを各サンプルに対して繰り返して実行し、表示すべき広告コンテンツを選択する。情報種別IIIの参照により、販売促進すべき商品を、地域、時期等に応じて重点的に広告することができる。また、情報種別IVの参照により、たとえば蒸し暑い夏の夜に購入要求がなされた場合は、清涼感を誘起させるようなイメージの広告を選別してこれを利用者200に提示するといった方式を実現することができる。
以上の方式による検索論理は、一つの例を示したものにすぎず、他の様々な態様を採用することができる。検索論理は、表示広告選択部170において作成され、データベース制御部171において実行される。
表示広告の候補が挙げられた段階で、制御部125は、実際に表示する広告を選択するとともに、その広告効果がより顕著となるよう、適宜広告コンテンツの取捨選択を行うとともに、表示の順番を調整する。そして、制御部125は、データベース制御部171に対して表示広告番号を指定して広告コンテンツを要求し(T201)、これをリアルタイムに取得する(T202)。取得した広告コンテンツは、表示部102を介して利用者200に提示される(S110)。音声についてはスピーカ106を介して利用者200へ提供される(S111)。
以上述べたステップにより広告の提示が行われる間、販売可否判断部122において認証および販売可否判断の各ステップが実行される。すなわち、販売可否判断部122では、カード情報抽出部121から送られた情報に基づき、利用者200が成人であるかどうか、ICカード150に格納された金額情報が、商品を購入することができる金額であるかどうかを判断する。この結果、商品を販売することが可能であると判断した場合は、その旨が販売可否判断部122から制御部125へ伝達される(S113)。その後、払出部104を介して購入要求された商品が払い出される(S116)。
本実施形態において、ICカード150は、販売可否判断のために利用されるとともに、広告効果の高い広告を選別するための情報源として活用されている。ICカード150からカード情報抽出部121が抽出する情報は、利用者200の年齢、性別の他、利用者200が過去購入した商品の銘柄や購入した時期等の情報も含まれる。こうした情報に基づいて広告を選別することにより、利用者200に対し高いアピール力を持った広告を実現することが可能となる。
なお、表示広告コンテンツを選別するためのデータは図8に示したものに限られず、商品が販売される種々の状況等を勘案して表示広告を選定することができる。
図1における情報のやりとりを簡略化して表示すると、図2のようになる。すなわち、情報送信部、表示広告選別部、表示広告記憶部および表示制御部のそれぞれの間のデータのやりとりが示されている。図中情報送信部は、図1におけるカード情報抽出部121に対応する。表示広告選別部は、表示広告選択部170およびデータベース制御部171に対応する。表示広告記憶部は、表示広告データベース172に対応する。表示制御部は図1の制御部125に対応する。まず情報送信部からICカード情報や温湿度情報が送信される(S201)。次いで、これらの情報を受信した表示広告選別部が、表示広告記憶部に対して広告検索を実行する(S202)。検索の結果、表示広告選別部は表示広告記憶部より検索条件にあった広告ナンバーを取得する(S203)。この選定広告ナンバーは表示広告選別部から表示制御部へと送信される(S204)。表示制御部では、これらの広告を適切な順番に並べ、随時表示広告記憶部に対して広告要求を実行し(S205)、広告コンテンツを取得する(S206)。
この方式では、選定広告ナンバーがいったん表示広告選別部に通知された後、これが表示制御部に転送され、表示制御部において、随時広告要求がなされるようになっている。これを簡略化して、図7のような方式を採用することもできる。図7に示した方式によれば、表示広告選別部から広告検索が実行され(S202)、条件に合った広告が、随時表示広告記憶部から表示制御部へ送信される(S206)。この方式によれば広告コンテンツを利用者に提示するまでに必要なステップの数が少ないため、利用者200に対する広告の提示に要する時間が短くなり、効率の良い広告提示が実現される。図6は、図7のフローチャートに対応するシステム構成図である。図6は概略図1と同様の構成となっているが、検索条件に合致した広告が、データベース制御部171から制御部125へ直接送信される(S108)点が図1と異なっている。
(第二の実施形態)
本実施形態の自動販売機では、第一の実施形態に記載の自動販売機において、利用者情報に加え、自動販売機の集客状況や、自動販売機の設置された周囲の人口密度等の環境情報をさらに考慮する構成としたものである。そして、広告表示に加え、ナビゲーション表示が提示される。
本実施形態に係る自動販売機は、図5の自動販売機と概略等しいが、サンプル見本301が図11(a)に示す構成となっている。図11(a)において、陳列されたサンプル1223の背面にバックライト1225が設けられている。バックライト1225は、サンプル1223ごとに一つずつ設けた構成としてもよいし、一列のサンプル全体に設けられた構成としてもよい。また、利用者が商品を購入する際に押下するための商品選択ボタン1227には、ナビゲーション表示部1229が設けられている。バックライト1225およびナビゲーション表示部1229が、後述のナビゲーション表示に用いられる。
次に、図9を参照して本実施形態に係る自動販売機100について説明する。図9は、自動販売機100を含むシステムの一例を示す図である。図9の自動販売機100についても第一の実施形態同様、表示部102に広告が提示される。なお、図9における表示部102には、図5における液晶表示部306に加え、図11(a)における、バックライト1225とナビゲーション表示部1229が含まれ、バックライト1225およびナビゲーション表示部1229では、利用者に購入を推薦する商品のナビゲーションが提示される。
図12は、本実施形態において表示広告コンテンツを選択する際に用いられるデータテーブルである。図12では、図8の項目に加え、情報種別Iのデータに、利用者の購入履歴に関する情報を含んでいる。利用者の購入履歴は、他の利用者情報と同様に、ICカード150から抽出される。また、情報種別Vのデータがさらに設けられている。情報種別Vのデータは、図9において集客状況センサ1231から制御部125に送信された自動販売機100の集客状況に関するデータである。
なお、集客状況センサ1231の態様として、たとえば自動販売機の左右の端部付近に赤外線センサを設置し、自動販売機前面への利用者の出入りを検出し、制御部125に送信する構成とすることができる。また、自動販売機100の集客状況に加え、自動販売機100の設置された周囲の人口密度に関する情報を取得し、集客状況センサ1231に送信してもよい。自動販売機100の周囲の人口密度とは、自動販売機100の設置された場所周辺の人の密集状況、すなわち自動販売機100の置かれた周辺における人の往来の大小を指す。たとえば人感知センサ等を設置し、これにより、利用者の滞在状態を検知し、集客状況センサ1231に送信することができる。
図12において、利用者から商品購入要求を受け付けた状態で、情報種別Iのデータに含まれる利用者の購入履歴に関する情報がさらに参照される。このため、ICカード150から抽出される利用者の年齢、性別等の静的情報に加え、購買履歴などの動的情報も積極的に活用される。また、販売待機状態では、情報種別Vのデータがさらに参照される。したがって、利用者の購入履歴に応じた販売促進や、滞在人口の粗密に応じた販売促進を行うことができる。このように、利用者情報および自動販売機100の設置環境について、温度、湿度等の静的情報に加えて自動販売機100周囲の人口密度や自動販売機100の集客状況等の動的情報を踏まえ、広告コンテンツを選択することにより、販売促進すべき商品を、より一層的確に広告することができる。さらに、広告表示の選択に加え、バックライト1225およびナビゲーション表示部1229におけるナビゲーション表示の種類も選択される。このとき、バックライト1225は点灯または消灯し、点灯時の色が変化する。たとえば販売促進の対象となる商品をライトアップする。また、ナビゲーション表示部1229では、図11(b)、図11(c)に示すように、推薦の対象となるサンプル1223について、「NEW」、「おすすめ」等のキャッチコピーの表示がなされる。このため、販売促進すべき商品を、より一層的確に広告するとともに、利用者の購買意欲を増進させ、購買に導くことが可能となる。
図9における情報のやりとりを簡略化して表示すると、図10のようになる。図中情報送信部は、図9におけるカード情報抽出部121または集客状況センサ1231に対応する。図10では図2で送受信されるデータに加え、情報送信部から集客状況センサ情報が送信される(S200)。また、表示制御部から表示広告記憶部に対して要求される広告要求には、ナビゲーション表示に関する情報が含まれる。広告提示に関しては、企業の販売促進のターゲット商品の購入に繋がるPRの工夫にも配慮しておく必要があるが、本実施形態によれば、広告提示よりさらに進歩したナビゲーション提示も行われるため、こうしたPRを効果的に行うことができる。
なお、第一の実施形態における図6と同様に、図9においても、検索条件に合致した広告が、データベース制御部171から制御部125へ直接送信される構成としてもよい。こうすることにより、広告の提示に要する時間が短くなり、効率の良い広告提示が実現される。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、様々な応用が可能なことは当業者に理解されるところである。なお、本発明において利用者に関する情報を取得、利用する場合は、これを適法に行うものとする。
本発明に係る自動販売機を含むシステムの概略図である。 本発明に係る自動販売機における処理手順を示す図である。 ICカードの発行手順を説明するための図である。 ICカードの構造を説明するための図である。 本発明に係る自動販売機の外観図である。 本発明に係る自動販売機を含むシステムの概略図である。 本発明に係る自動販売機における処理手順を示す図である。 本発明において広告コンテンツを選択する際に用いられるデータテーブルの一例である。 本発明に係る自動販売機を含むシステムの概略図である。 本発明に係る自動販売機における処理手順を示す図である。 図5の自動販売機におけるサンプル見本を拡大した詳細図である。 本発明において広告コンテンツを選択する際に用いられるデータテーブルの一例である。
符号の説明
100 自動販売機
101 カード読取部
102 表示部
103 商品購入受付部
104 払出部
106 スピーカー
110 ユーザインターフェース
121 カード情報抽出部
122 販売可否判断部
125 制御部
128 通信部
150 ICカード
153 制御部
154 ROM
155 RAM
156 EEPROM
157 通信部
158 バス
170 表示広告選択部
171 データベース制御部
172 表示広告データベース
174 検索条件データベース
199 温湿度センサ
200 利用者
201 カード発行会社
202 販売店
203 自動販売機
204 チャージ機
301 サンプル見本
302 札投入口
303 釣銭戻しレバー
304 硬貨投入口
305 ICカード読取部
306 液晶表示部
308 釣銭口
309 商品搬出口
830 情報管理サーバ
831 通信部
850 データベース制御部
851 表示広告データベース
940 中継サーバ
950 通信網
1223 サンプル
1225 バックライト
1227 商品選択ボタン
1229 ナビゲーション表示部
1231 集客状況センサ

Claims (7)

  1. データキャリアを利用して商品の販売を行うとともに利用者に情報を提示する自動販売機であって
    前記自動販売機が設置された環境に関わる環境情報を取得する環境情報取得手段と、
    前記環境情報に関連付けられた情報コンテンツを、前記環境情報に対応して設定された設定条件によって選択する選択用データテーブルと、
    前記環境情報取得手段によって取得した前記環境情報に基づいて、前記選択用データテーブルから、前記利用者に提示する前記情報コンテンツを選択する情報選択手段と、
    選択された前記情報コンテンツを前記利用者に提示する情報提示手段と、
    選択された前記情報コンテンツを格納する情報記憶手段と、を備え、
    前記情報選択手段は、
    前記環境情報取得手段によって取得した前記環境情報と、前記選択用データテーブルに設定された前記設定条件とを対比して、当該環境情報と当該設定条件とが合致したとき、当該設定条件に対応する前記情報コンテンツを、前記利用者に提示する情報コンテンツとして選択する
    ことを特徴とする自動販売機。
  2. 請求項1に記載の自動販売機において、
    前記データキャリアが利用者情報を含み、
    前記データキャリアを受け付けるデータキャリア受付手段と、
    前記データキャリアから前記利用者情報を抽出する利用者情報抽出手段と、
    前記利用者情報抽出手段によって抽出した前記利用者情報と、前記環境情報取得手段によって取得した前記環境情報とに基づいて、前記情報コンテンツを選択する検索論理を作成する検索論理作成手段と、を更に備え、
    前記検索論理作成手段は、
    作成された前記検索論理により、前記利用者情報抽出手段によって抽出した前記利用者情報又は前記環境情報取得手段によって取得した前記環境情報と、前記選択用データテーブルに設定された前記設定条件とを対比して、当該利用者情報又は当該環境情報と当該設定条件とが合致したとき、当該設定条件に対応する前記情報コンテンツを、前記利用者に提示する情報コンテンツとして選択する
    ことを特徴とする自動販売機。
  3. 請求項2に記載の自動販売機において、
    前記利用者からの商品購入要求を受け付ける購入要求受付手段と、
    前記利用者情報に基づいて前記商品の販売を許可または禁止する販売可否判断手段と、
    販売が許可されたとき、前記購入要求に応じて前記商品を払い出す払い出し手段と、
    更に備えることを特徴とする自動販売機。
  4. 請求項1乃至3いずれかに記載の自動販売機において、
    前記情報選択手段は、情報管理サーバにあらかじめ登録された販売促進施策に関する情報をあわせて考慮して、前記情報コンテンツを選択する
    ことを特徴とする自動販売機。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の自動販売機において、
    前記環境情報は、前記自動販売機周辺の人の密集状況に関する情報を含む
    ことを特徴とする自動販売機。
  6. 請求項1乃至5いずれかに記載の自動販売機において、
    前記環境情報は、販売日時に関する情報を含む
    ことを特徴とする自動販売機。
  7. 請求項1乃至6いずれかに記載の自動販売機において、
    前記環境情報は、販売時における気温または湿度に関する情報を含む
    ことを特徴とする自動販売機。
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