JP4224752B2 - プロジェクター装置及びその駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備するプロジェクター装置、及びその駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
<偏光を用いたシーケンシャルカラーシャッターと課題>
USP5990996に、複数の位相差板と液晶セルからなるカラーシャッターの例が示されている。これは、色切り替えに偏光を用いることから、変調素子にも液晶等の偏光を用いる場合に適している。図51にその例を示す。
【0003】
図51に示された各数値において、2段目は設計波長、上段は設計波長における各位相差板の位相差が波長単位で示されており、下段は遅相軸方位を示している。また、LCDと中段に記された部位は液晶セルを示している。LCDはベンドセル等を使用し、高速応答を達成する。図中、左からB(青)、G(緑)、R(赤)の3つのブロックからなり、位相差板群20a〜20cと30a〜30cで液晶セル10a〜10cをそれぞれを挟む構成となっている。両側には偏光子40、検光子50が平行の方位の設定で配置されている。
【0004】
液晶セルの位相差が0の場合、液晶セルを挟んだ両側の対称位置にある位相差板は遅相軸が直交する配置のため、そのブロックは光学的に変化を与えない。よって、液晶セルの位相差がλ/2のブロックのみ機能し、そのブロックの設計波長のフィルターとして機能する。図51の設計では減法混色となっている。例えばRのフィルターとする場合は、液晶セル10a及び10bをλ/2となる電圧に設定し、液晶セル10cはΔndが0となるように電圧を設定する。
【0005】
位相差板、液晶セルのみでは光の吸収はなく、両側の偏光子、検光子があってカラーシャッターとして機能する。よって、シャッター自身は光の吸収による発熱の問題がないことから、プロジェクターとしての信頼性を高められることが特徴の一つである。
【0006】
しかしながら、時分割に色切り替えを行うことによって各時刻においては例えばR、G、Bの色切り替えを時分割で行う場合、およそ1/3の光利用効率となる。また、各画素のデータを書換えるための時間、さらには液晶の応答時間、シャッターを閉じている必要がある。
【0007】
図52では、n本の行電極からなる変調素子を線順次方式、フレーム周波数fで駆動し、R単色を表示する場合を示している。先頭の行電極(ライン1)から最終行電極(ラインn)までのデータを線順次で書き換え、ラインnの各画素の液晶が応答した後、シーケンシャルカラーシャッター(CS)を開く。例えば1/60秒で1フレームを構成している場合、3倍速変換をし、R、G、Bのシーケンシャル表示をする。
【0008】
例えば768ラインのデータを線順次で表示する場合、各ラインを例えば4μsで充電すると、4×768=3msの時間を要する。1/180=5.6msが一色の表示期間であるため、液晶の応答速度1msとするとシャッターの開口時間は1.6msとなり、1.6/5.6=29%デュティーとなる。結局、変調素子を3枚使う場合と比べて、10%以下の光利用効率となってしまう。
【0009】
また、シャッターが閉じている時間と各色を表示している時間における補色の光は、シャッターを構成する検光子によって光源からの出射光を吸収することとなり、検光子の発熱が問題となる。
【0010】
<偏光分離合成素子>
光源からの偏光を分離し、合成する手段として、WO97/34173に構成と製造方法が示されている。図54のように、無機物質からなる多層膜で構成された偏光分離膜を表面に有する板ガラスと、反射面を有する板ガラスを交互に貼り合わせたガラスブロックを形成し、その貼り合わせ面に対して斜めの切断面に沿ってガラスブロックを切断する。このガラスブロックの光出射面のS偏光又はP偏光に対応した部分にλ/2位相差板を貼り付けることにより、S偏光及びP偏光のうちいずれか一方の偏光を有する光束として出射する偏光分離装置が得られる。
【0011】
図53では、P偏光成分をλ/2板を通してS偏光に変換している。また、この偏光分離装置を用いることにより、偏光を用いた変調素子を照明する効率が改善する。
【0012】
<反射型偏光板>
一方の偏光を吸収するのではなく、反射する機能を持つ偏光板がある。以後、これを反射型偏光板と称することにする。
【0013】
<複屈折多層膜を使った直線偏光板>
屈折率の異なる2種類のポリマーフィルムを多層積層延伸することにより作られる。2種類のポリマーフィルムの一方の屈折率を一致させ、他方の屈折率を調整することにより一方の偏光軸方位の偏光を透過し、それと直交する方位の偏光を反射させるものである。この技術を使った直線偏光板は3M社から商品名DBEF又はHMFとして実用化されている。
【0014】
<コレステリック液晶を使った円偏光板>
コレステリック液晶の選択反射を使った円偏光板は特開平6−281814に示されている。コレステリックのピッチが100nm以上変化していることにより、選択反射の波長域を可視域全域にすることが可能となる。このようなコレステリック円偏光板を使うことにより、波長依存性のない円偏光板が可能となる。また、図55のような照明光源への実施例が示されている。
【0015】
コレステリック液晶を使った円偏光板とそれを使った偏光分離合成装置の例は、特許2509372に示されている。これは円偏光の特性をうまく利用している。円偏光の場合、一回の反射により位相が180°変化することにより、右回り円偏光は左回り円偏光、左回り円偏光は右回り円偏光へと変化する。ミラーを組み合わせることにより偏光分離合成装置が可能となる。上記の直線偏光を使った偏光分離合成装置の場合には1/2波長板を必要としたが、円偏光の場合は必要としない。
【0016】
図56には、球形凹面ミラーのほぼ中央に光源が配置され、反対側にコレステリック液晶層が配置されている。光源と液晶層の間には平面、凸面レンズが配置されている。光源からの非偏光は直接またはミラーで反射された後、液晶層に入る。矢印と−符号で示した左円偏光成分は液晶層を透過するが、矢印と+符号で示した右円偏光成分は液晶層で反射されてミラーに達する。そこで反射される際に左円偏光になり、したがって液晶層を透過する。
【0017】
<コレステリック液晶を使った円偏光板の問題点>
特開平6−281814に示されている円偏光板においては、波長依存性がないものの、偏光分離特性は十分とは言えなかった。そのため、表示装置として必要なコントラストを得るために、吸収型の偏光板と併用することが必要であった。このことは光利用効率の低下につながる。
【0018】
<コレステリック液晶円偏光板を使った従来の偏光分離装置の問題点>
WO97/34173(図53)、特許2509372(図56)、特開平6−281814(図55)においては、実際の放電ランプリフレクター形状において、また、変調素子に照明する場合において、必ずしも効果を得るものではなかった。
【0019】
実際の放電ランプの形状は放物面形状、楕円面となっているが、コレステリック偏光分離素子によって光源側に反射した主な光は、図57のように誘電体ミラー面の反射を2回受けることから、一回の反射で位相変化が理想的に180°として、2回反射すると位相が変化しないこととなる。また、P偏光、S偏光の反射率の差、及びバルブのガラスを通過することによる位相変化および散乱があり、偏光変換の効果は少ない。
【0020】
また、図58に示すように、例えば楕円ミラーを使った場合において、図に示すような無意味な位置にコレステリック反射面がある場合、反射光は発光点に戻らずに、電極にて吸収されたり、ミラーにより反射後の角度分布を広げることとなる。角度分布が広がることは、光源のEtendue(出射面積と出射光立体角との積)を大きくすることとなり、照明効率を低下させる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、上記した従来の問題点を解消し、シーケンシャルカラーシャッター(CS)を用いて時分割で色再現を行う場合の光利用効率を向上させることにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられており、後述の式(1)又は(2)で表される開口時間で動作することを特徴とするプロジェクター装置、及び、前記透過光以外の光の少なくとも一部を前記反射光として再利用する駆動方法に係るものである。
【0023】
本発明によれば、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光(例えばR光)以外の光の少なくとも一部(例えば、G光、B光)を前記光源側に反射する反射型偏光板などの反射手段が光路中に設けられているので、この反射手段による反射光を再び光源側で反射して、偏光光として戻し、これを有効利用でき、これによって光利用効率を大きく向上させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明のプロジェクター装置及びその駆動方法においては、以下の構成をなすのが望ましい。
【0025】
(1).変調素子と、それを照明する光源及び照明装置と、変調素子の像を結像する投射レンズとを備えたプロジェクター装置において、光源と投射レンズの間に、時分割で色再現をするためのシーケンシャルカラーシャッターを備え、該シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の少なくとも一部を光源側に反射する機能を備えていること。
【0026】
(2).前記シーケンシャルカラーシャッターは位相差板群と液晶素子からなること。
【0027】
(3).(2)に記載のシーケンシャルカラーシャッター検光子が反射型偏光板であること。
【0028】
(4).(3)に記載のシーケンシャルカラーシャッターの検光子の位置が前記光源と概ね共役点に配置してあること。
【0029】
(5).(1)に記載の照明装置は、前記シーケンシャルカラーシャッターの入射面においてテレセントリックとなるように設計されていること。
【0030】
(6).(1)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが走査線方向に複数に分割され、該分割ブロックの色切替えが前記変調素子の対応する行電極群のデータ書換えのタイミングに同期していること。
【0031】
(7).(6)に記載のシーケンシャルカラーシャッターの各分割ブロックの光透過率立下りのタイミングが対応する行電極群先頭行のデータ書換えのタイミングに概ね一致し、開口時間が下記式(1)で示され、隣接する分割ブロックの開口タイミングがtTFT/Nずれていること。
【数5】
(tcs:開口時間、
f :フレーム周波数、
m :シーケンシャルカラー数、
tTFT:データ書換え時間、
N :分割数、
tLC:カラーシャッターを構成する液晶の立下り応答時間)
【0032】
(8).(7)に記載のシーケンシャルカラー数はR、G、B3原色であること。
【0033】
(9).(6)に記載のシーケンシャルカラーシャッターの各分割ブロックの光透過率立下りのタイミングが、対応する行電極群先頭行のデータ書換えのタイミングに概ね一致し、開口時間が下記式(2)で示され、隣接する分割ブロックのタイミングが1/Nfずれていること。
【数6】
tcs:開口時間、
f :フレーム周波数、
m :シーケンシャルカラー数、
N :分割数、
tLC:カラーシャッターを構成する液晶の立下り応答時間
【0034】
(10).(9)に記載の変調素子は、色1から色mまでのシーケンシャルカラーをこの順に、k1からkmまでのホールド時間比に設定して表示すること。
【0035】
(11).(10)に記載のホールド時間比は、前記光源及び前記変調素子の分光透過率を考慮して所定のホワイト色度点となるように決められていること。
【0036】
(12).(10)に記載の変調素子は色1を1行目から、km×N+1行目から色mを、(km+k(m−1))×N+1行目から色m−1を、以下同様に(km+k(m−1)+・・・+k2)×N+1行目から色2を表示するように行電極を飛び越し選択、次には2行目、(km+k(m−1))×N+2行目、・・、(km+k(m−1)+・・・+k2)×N+2行目の順に選択、以下同様に1フレーム時間を使って各色の1フレームデータを表示すること(ここで、k1+k2+・・+km=1)。
【0037】
(13).(9)に記載のシーケンシャルカラー数はR、G、B3原色であること。
【0038】
(14).(7)に記載の変調素子と前記シーケンシャルカラーシャッターの位置合わせのマージンをdとし、行電極走査方向の有効範囲をL、フレーム周波数をf、シーケンシャルカラー数をmとしたとき、シャッターの開口時間をTt短くしたこと〔Tt=(d/L)×(1/mf)〕。
【0039】
(15).(9)に記載の変調素子と前記シーケンシャルカラーシャッターの位置合わせのマージンをdとし、行電極走査方向の有効範囲をL、フレーム周波数をfとしたとき、シャッターの開口時間をTt短くしたこと〔Tt=(d/L)×(1/f)〕。
【0040】
(16).(1)に記載の変調素子の応答特性は、透過率時間変化の立下りが立ち上がりより短い時間であること。
【0041】
(17).(16)に記載の変調素子は、電圧印加時、黒表示するいわゆるノーマリーホワイトであること。
【0042】
(18).(2)に記載のシーケンシャルカラーシャッターの応答特性は、透過率時間変化の立下りが立ち上がりより短い時間であること。
【0043】
(19).(18)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、電圧印加時、黒表示するいわゆるノーマリーオープンであること。
【0044】
(20).(3)に記載の反射型偏光板が屈折率異方性を持つ材料からなる層の多層膜からなること。
【0045】
(21).(3)に記載の反射型偏光板がコレステリック液晶からなる円偏光板であること。
【0046】
(22).(3)に記載の反射型偏光板と一体化した光学部品の少なくとも片側の表面に、反射防止膜が形成してあること。
【0047】
(23).前記変調素子のEtendue(表示面積×照明立体角)は前記光源のEtendue(出射面積×出射光立体角)と比べて1/5以上であること。
【0048】
(24).(1)において、放物面ミラーを備えた放電ランプ、フライアイインテグレーター、PS変換素子、コンデンサーレンズ、シーケンシャルカラーシャッター、反射型偏光板、変調素子の順に照明装置が構成されていること。
【0049】
(25).(24)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが前記反射型偏光板と光学的に一体化されていること。
【0050】
(26).(25)に記載の反射型偏光板が前記フライアイインテグレーターと光学共役点に概ね配置してあること。
【0051】
(27).(24)に記載の反射型偏光板が変調素子と近接した位置に配置してあること。
【0052】
(28).(24)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが(6)に記載の条件を満たすこと。
【0053】
(29).(28)において前記変調素子の1画素に照明する照明光の角度範囲は、シーケンシャルカラーシャッター位置での広がりが最大2分割ブロック以下であるように設定されていること。
【0054】
(30).(24)に記載の反射型偏光板は(20)に記載の条件を満たすこと。
【0055】
(31).(30)に記載の反射型偏光板の透過軸は、前記PS変換素子の出射偏光軸と直交していること。
【0056】
(32).(24)に記載の反射型偏光板は(21)に記載の条件を満たすこと。
【0057】
(33).(32)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、直線偏光を入射し、円偏光を出射するように設計されていること。
【0058】
(34).(33)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、位相差板群の出射側端が1/4波長板であること。
【0059】
(35).(32)に記載のシーケンシャルカラーシャッターの出射円偏光は、コレステリック液晶円偏光板を所定の色が透過するように設定されていること。
【0060】
(36).(32)に記載の反射型偏光板と前記変調素子との間に、円偏光を直線偏光に変換する光学素子が配置されていること。
【0061】
(37).(36)に記載の光学素子は1/4波長板であること。
【0062】
(38).(24)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、該シーケンシャルカラーシャッターを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に変調素子側に配置してあること。
【0063】
(39).(38)に記載する液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に変調素子側に配置してあること。
【0064】
(40).(1)において、放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、フライアイインテグレーター、コンデンサーレンズ、シーケンシャルカラーシャッター、第2反射型偏光板、透過型変調素子の順に照明装置が構成されていること。
【0065】
(41).(40)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが前記第2反射型偏光板と光学的に一体化されていること。
【0066】
(42).(40)に記載の第2反射型偏光板が前記フライアイインテグレーターの第1面と光学共役点に概ね配置してあること。
【0067】
(43).(40)に記載の第2反射型偏光板が変調素子と近接した位置に配置してあること。
【0068】
(44).(40)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが(6)に記載の条件を満たすこと。
【0069】
(45).(44)において、前記変調素子の1画素に照明する照明光の角度範囲は、シーケンシャルカラーシャッター位置での広がりが最大2分割ブロック以下であるように設定されていること。
【0070】
(46).(40)に記載の第1反射型偏光板は前記フライアイインテグレーターと光学的に一体化されていること。
【0071】
(47).(46)に記載のフライアイインテグレーターの第1面の空気界面に反射防止膜が形成されていること。
【0072】
(48).(40)に記載の第2反射型偏光板は(20)に記載の条件を満たすこと。
【0073】
(49).(40)に記載の第1反射型偏光板は(20)に記載の条件を満たすこと。
【0074】
(50).(48)及び(49)に記載の第1、第2反射型偏光板は、透過軸が互いに直交していること。
【0075】
(51).(40)に記載の第2反射型偏光板は(21)に記載の条件を満たすこと。
【0076】
(52).(40)に記載の第1反射型偏光板は(21)に記載の条件を満たすこと。
【0077】
(53).(51)及び(52)に記載の第1、第2反射型偏光板は、コレステリック液晶の螺旋方向が互いに逆であること。
【0078】
(54).(53)におけるシーケンシャルカラーシャッターは、円偏光を入射し、円偏光を出射するように設計されていること。
【0079】
(55).(54)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、位相差板群の入射側及び出射側端が1/4波長板であること。
【0080】
(56).(54)に記載のシーケンシャルカラーシャッターの出射円偏光は、コレステリック液晶円偏光板を所定の色が透過するように設定されていること。
【0081】
(57).(51)に記載の第2反射型偏光板と前記変調素子との間に、円偏光を直線偏光に変換する光学素子が配置されていること。
【0082】
(58).(57)に記載の光学素子は1/4波長板であること。
【0083】
(59).(40)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、該シーケンシャルカラーシャッターを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に変調素子側に配置してあること。
【0084】
(60).(59)に記載する液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に変調素子側に配置してあること。
【0085】
(61).(1)において、放物面ミラーを備えた放電ランプ、フライアイインテグレーター、コンデンサーレンズ、第1反射型偏光板、シーケンシャルカラーシャッター、第2反射型偏光板、透過型変調素子の順に照明装置が構成されていること。
【0086】
(62).(61)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが前記第2反射型偏光板と光学的に一体化されていること。
【0087】
(63).(61)に記載の第2反射型偏光板が前記フライアイインテグレーターの第1面と光学共役点に概ね配置してあること。
【0088】
(64).(61)に記載の第2反射型偏光板が前記変調素子と近接した位置に配置してあること。
【0089】
(65).(61)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが(6)に記載の条件を満たすこと。
【0090】
(66).(65)において、前記変調素子の1画素に照明する照明光の角度範囲が、前記シーケンシャルカラーシャッター位置での広がりが最大2分割ブロック以下であるように設定されていること。
【0091】
(67).(61)に記載の第1反射型偏光板は前記シーケンシャルカラーシャッターと光学的に一体化されていること。
【0092】
(68).(67)に記載の第1反射型偏光板の空気界面に反射防止膜が形成されていること。
【0093】
(69).(61)に記載の第2反射型偏光板は(20)に記載の条件を満たすこと。
【0094】
(70).(61)に記載の第1反射型偏光板は(20)に記載の条件を満たすこと。
【0095】
(71).(69)及び(70)に記載の第1、第2反射型偏光板は、透過軸が互いに直交していること。
【0096】
(72).(61)に記載の第2反射型偏光板は(21)に記載の条件を満たすこと。
【0097】
(73).(61)に記載の第1反射型偏光板は(21)に記載の条件を満たすこと。
【0098】
(74).(72)及び(73)に記載の第1、第2反射型偏光板は、コレステリック液晶の螺旋方向が互いに逆であること。
【0099】
(75).(74)におけるシーケンシャルカラーシャッターは、円偏光を入射し、円偏光を出射するように設計されていること。
【0100】
(76).(75)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、位相差板群の入射側及び出射側端が1/4波長板であること。
【0101】
(77).(75)に記載のシーケンシャルカラーシャッターの出射円偏光は、コレステリック液晶円偏光板を所定の色が透過するように設定されていること。
【0102】
(78).(61)に記載の第2反射型偏光板と前記変調素子との間に、円偏光を直線偏光に変換する光学素子が配置されていること。
【0103】
(79).(78)に記載の光学素子は1/4波長板であること。
【0104】
(80).(61)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、該シーケンシャルカラーシャッターを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に変調素子側に配置してあること。
【0105】
(81).(80)に記載する液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に変調素子側に配置してあること。
【0106】
(82).(1)において、楕円ミラーを備えた放電ランプ、第1コンデンサーレンズ、ロッドインテグレーター、第1反射型偏光板、第2コンデンサーレンズ、シーケンシャルカラーシャッター、第2反射型偏光板、透過型変調素子の順に照明装置が構成されていること。
【0107】
(83).(82)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが前記第2反射型偏光板と光学的に一体化されていること。
【0108】
(84).(82)に記載の第2反射型偏光板が前記ロッドインテグレーターの出射面と光学共役点に概ね配置してあること。
【0109】
(85).(82)に記載のコンデンサーレンズは、前記ロッドインテグレーターの入射面、出射面、前記シーケンシャルカラーシャッターの入射面においてテレセントリックとなるように設計されていること。
【0110】
(86).(82)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが(6)に記載の条件を満たすこと。
【0111】
(87).(86)において、前記変調素子の1画素に照明する照明光の角度範囲は、シーケンシャルカラーシャッター位置での広がりが最大2分割ブロック以下であるように設定されていること。
【0112】
(88).(82)に記載の第1反射型偏光板は前記ロッドインテグレーターの出射面と光学的に一体化されていること。
【0113】
(89).(88)に記載のロッドインテグレーターの空気界面に反射防止膜が形成されていること。
【0114】
(90).(82)に記載の第2反射型偏光板は(20)に記載の条件を満たすこと。
【0115】
(91).(82)に記載の第1反射型偏光板は(20)に記載の条件を満たすこと。
【0116】
(92).(90)及び(91)に記載の第1、第2反射型偏光板は、透過軸が互いに直交していること。
【0117】
(93).(82)に記載の第2反射型偏光板は(21)に記載の条件を満たすこと。
【0118】
(94).(82)に記載の第1反射型偏光板は(21)に記載の条件を満たすこと。
【0119】
(95).(93)及び(94)に記載の第1、第2反射型偏光板は、コレステリック液晶の螺旋方向が互いに逆であること。
【0120】
(96).(95)におけるシーケンシャルカラーシャッターは、円偏光を入射し、円偏光を出射するように設計されていること。
【0121】
(97).(96)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、位相差板群の入射側及び出射側端が1/4波長板であること。
【0122】
(98).(96)に記載のシーケンシャルカラーシャッターの出射円偏光は、コレステリック液晶円偏光板を所定の色が透過するように設定されていること。
【0123】
(99).(82)に記載の反射型偏光板と前記変調素子との間に、円偏光を直線偏光に変換する光学素子が配置されていること。
【0124】
(100).(99)に記載の光学素子は1/4波長板であること。
【0125】
(101).(82)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、該シーケンシャルカラーシャッターを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に変調素子側に配置してあること。
【0126】
(102).(101)に記載する液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に変調素子側に配置してあること。
【0127】
(103).(1)において、放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、シーケンシャルカラーシャッター、第2反射型偏光板、フライアイインテグレーター、コンデンサーレンズ、透過型変調素子の順に照明装置が構成されていること。
【0128】
(104).(103)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが前記第2反射型偏光板と光学的に一体化されていること。
【0129】
(105).(103)に記載の第1反射型偏光板は前記シーケンシャルカラーシャッターと光学的に一体化されていること。
【0130】
(106).(103)に記載の第2反射型偏光板が前記フライアイインテグレーターの第1面と近接した位置に配置してあること。
【0131】
(107).(103)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが6に記載の条件を満たすこと。
【0132】
(108).(107)において、前記シーケンシャルカラーの分割は、前記フライアイインテグレーターの分割単位を対象にされていること。
【0133】
(109).(108)において、前記変調素子の1画素に照明する照明光の角度範囲は、シーケンシャルカラーシャッター位置での広がりが最大2分割ブロック以下であるように設定されていること。
【0134】
(110).(108)に記載されている各分割ブロックの駆動は、前記フライアイインテグレーターの各分割単位が前記変調素子に結像された場合に対応する該変調素子位置と同期するように駆動すること。
【0135】
(111).(103)に記載の第2反射型偏光板は(20)に記載の条件を満たすこと。
【0136】
(112).(103)に記載の第1反射型偏光板は(20)に記載の条件を満たすこと。
【0137】
(113).(111)及び(112)に記載の第1、第2反射型偏光板は、透過軸が互いに直交していること。
【0138】
(114).(103)に記載の第2反射型偏光板は(21)に記載の条件を満たすこと。
【0139】
(115).(103)に記載の第1反射型偏光板は(21)に記載の条件を満たすこと。
【0140】
(116).(114)及び(115)に記載の第1、第2反射型偏光板は、コレステリック液晶の螺旋方向が互いに逆であること。
【0141】
(117).(116)におけるシーケンシャルカラーシャッターは、円偏光を入射し、円偏光を出射するように設計されていること。
【0142】
(118).(117)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、位相差板群の入射側及び出射側端が1/4波長板であること。
【0143】
(119).(117)に記載のシーケンシャルカラーシャッターの出射円偏光は、コレステリック液晶円偏光板を所定の色が透過するように設定されていること。
【0144】
(120).(103)に記載の反射型偏光板と前記変調素子との間に、円偏光を直線偏光に変換する光学素子が配置されていること。
【0145】
(121).(120)に記載の光学素子は1/4波長板であること。
【0146】
(122).(103)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、該シーケンシャルカラーシャッターを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に変調素子側に配置してあること。
【0147】
(123).(122)に記載する液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に変調素子側に配置してあること。
【0148】
(124).(1)において、放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、シーケンシャルカラーシャッター、フライアイインテグレーター、コンデンサーレンズ、PBS(偏光ビームスプリッター)、反射型変調素子の順に照明装置が構成されていること。
【0149】
(125).(124)に記載のPBSの、前記反射型変調素子に対する隣接面に反射板が配置されていること。
【0150】
(126).(124)に記載の第1反射型偏光板は前記シーケンシャルカラーシャッターと光学的に一体化されていること。
【0151】
(127).(124)に記載の反射板が前記フライアイインテグレーターの第1面と概ね共役点で、前記変調素子の位置と光路長が概ね等しい位置に配置してあること。
【0152】
(128).(124)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが(6)に記載の条件を満たすこと。
【0153】
(129).(128)において、前記シーケンシャルカラーの分割は、前記フライアイインテグレーターの分割単位を対象にされていること。
【0154】
(130).(129)において、前記変調素子の1画素に照明する照明光の角度範囲は、シーケンシャルカラーシャッター位置での広がりが最大2分割ブロック以下であるように設定されていること。
【0155】
(131).(129)に記載されている各分割ブロックの駆動は、前記フライアイインテグレーターの各分割単位が前記変調素子に結像された場合に対応する該変調素子位置と同期するように駆動すること。
【0156】
(132).(124)に記載の第1反射型偏光板は(20)に記載の条件を満たすこと。
【0157】
(133).(132)に記載の第1反射型偏光板の透過軸が前記反射板の反射光偏光軸と互いに直交していること。
【0158】
(134).(124)に記載の第1反射型偏光板は(21)に記載の条件を満たすこと。
【0159】
(135).(134)におけるシーケンシャルカラーシャッターは、円偏光を入射し、直線偏光を出射するように設計されていること。
【0160】
(136).(135)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、位相差板群の入射側端が1/4波長板であること。
【0161】
(137).(136)に記載のシーケンシャルカラーシャッターの出射直線偏光は、前記PBSを所定の色が変調素子側に透過もしくは反射するように設定されていること。
【0162】
(138).(124)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、該シーケンシャルカラーシャッターを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に変調素子側に配置してあること。
【0163】
(139).(138)に記載する液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に変調素子側に配置してあること。
【0164】
(140).(1)において、放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、フライアイインテグレーター、コンデンサーレンズ、シーケンシャルカラーシャッター、コンデンサーレンズ、PBS(偏光ビームスプリッター)、反射型変調素子の順に照明装置が構成されていること。
【0165】
(141).(140)に記載のPBSの、前記反射型変調素子に対する隣接面に反射板が配置されていること。
【0166】
(142).(140)に記載の第1反射型偏光板は前記フライアイインテグレーターと光学的に一体化されていること。
【0167】
(143).(140)に記載の反射板が前記シーケンシャルカラーシャッターと概ね共役点で、前記変調素子の位置と光路長が概ね等しい位置に配置してあること。
【0168】
(144).(140)に記載のフライアイインテグレーターの第1面が前記シーケンシャルカラーシャッターと概ね光学共役点に配置してあること。
【0169】
(145).(140)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが6に記載の条件を満たすこと。
【0170】
(146).(145)において前記変調素子の1画素に照明する照明光の角度範囲は、シーケンシャルカラーシャッター位置での広がりが最大2分割ブロック以下であるように設定されていること。
【0171】
(147).(145)に記載されている各分割ブロックの駆動は、前記シーケンシャルカラーシャッターが前記変調素子に結像された場合に対応する該変調素子位置と同期するように駆動すること。
【0172】
(148).(140)に記載の第1反射型偏光板は(20)に記載の条件を満たすこと。
【0173】
(149).(148)に記載の第1反射型偏光板の透過軸が前記反射板の反射光偏光軸と互いに直交していること。
【0174】
(150).(140)に記載の第1反射型偏光板は(21)に記載の条件を満たすこと。
【0175】
(151).(150)におけるシーケンシャルカラーシャッターは、円偏光を入射し、直線偏光を出射するように設計されていること。
【0176】
(152).(151)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、位相差板群の入射側端が1/4波長板であること。
【0177】
(153).(152)に記載のシーケンシャルカラーシャッターの出射直線偏光は、前記PBSを所定の色が変調素子側に透過もしくは反射するように設定されていること。
【0178】
(154).(140)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、該シーケンシャルカラーシャッターを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルが変調素子と光学的共役点に近く配置してあること。
【0179】
(155).(154)に記載する液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に変調素子と共役点に近く配置してあること。
【0180】
(156).(1)において、放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、フライアイインテグレーター、コンデンサーレンズ、透過型変調素子、シーケンシャルカラーシャッター、第2反射型偏光板の順に照明装置が構成されていること。
【0181】
(157).(156)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが前記第2反射型偏光板と光学的に一体化されていること。
【0182】
(158).(156)に記載の第1反射型偏光板は前記フライアイインテグレーターと光学的に一体化されていること。
【0183】
(159).(156)に記載の第2反射型偏光板が前記フライアイインテグレーターの第1面と概ね共役点に配置してあること。
【0184】
(160).(156)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが(6)に記載の条件を満たすこと。
【0185】
(161).(160)において、前記変調素子の1画素に照明する照明光の角度範囲は、シーケンシャルカラーシャッター位置での広がりが最大2分割ブロック以下であるように設定されていること。
【0186】
(162).(156)に記載の第2反射型偏光板は(20)に記載の条件を満たすこと。
【0187】
(163).(162)に記載の第2反射型偏光板と前記変調素子の検光子は、透過軸が互いに直交していること。
【0188】
(164).(156)に記載の第2反射型偏光板は(21)に記載の条件を満たすこと。
【0189】
(165).(164)におけるシーケンシャルカラーシャッターは、直線偏光を入射し、円偏光を出射するように設計されていること。
【0190】
(166).(165)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、位相差板群の出射側端が1/4波長板であること。
【0191】
(167).(165)に記載のシーケンシャルカラーシャッターの出射円偏光は、コレステリック液晶円偏光板を所定の色が透過するように設定されていること。
【0192】
(168).(156)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、該シーケンシャルカラーシャッターを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に変調素子側に配置してあること。
【0193】
(169).(168)に記載する液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に変調素子側に配置してあること。
【0194】
(170).(1)において、放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、シーケンシャルカラーシャッター、第2反射型偏光板、フライアイインテグレーター、コンデンサーレンズ、偏光色分離素子、PBS(偏光ビームスプリッター)、第1、第2反射型変調素子の順に照明装置が構成されていること。
【0195】
(171).(170)に記載のPBSの互いに隣接した面に前記第1及び第2反射型変調素子が配置されていること。
【0196】
(172).(170)に記載の第1反射型偏光板は前記シーケンシャルカラーシャッターと光学的に一体化されていること。
【0197】
(173).(170)に記載の第2反射型偏光板は前記シーケンシャルカラーシャッターと光学的に一体化されていること。
【0198】
(174).(170)に記載の第2反射型偏光板が前記フライアイインテグレーターの第1面と近接してあること。
【0199】
(175).(170)に記載のシーケンシャルカラーシャッターが(6)に記載の条件を満たすこと。
【0200】
(176).(175)において、前記シーケンシャルカラーシャッターの分割は、前記フライアイインテグレーターの分割単位を対象にされていること。
【0201】
(177).(176)において、前記変調素子の1画素に照明する照明光の角度範囲は、シーケンシャルカラーシャッター位置での広がりが最大2分割ブロック以下であるように設定されていること。
【0202】
(178).(176)に記載されている各分割ブロックの駆動は、前記フライアイインテグレーターの各分割単位が前記変調素子に結像された場合に対応する該変調素子位置と同期するように駆動すること。
【0203】
(179).(170)に記載の第2反射型偏光板は(20)に記載の条件を満たすこと。
【0204】
(180).(170)に記載の第1反射型偏光板は(20)に記載の条件を満たすこと。
【0205】
(181).(179)、(180)に記載の第1及び第2反射型偏光板の透過軸が互いに直交していること。
【0206】
(182).(170)に記載の第2反射型偏光板は(21)に記載の条件を満たすこと。
【0207】
(183).(170)に記載の第1反射型偏光板は(21)に記載の条件を満たすこと。
【0208】
(184).(182)及び(183)に記載の第1、第2反射型偏光板は、コレステリック液晶の螺旋方向が互いに逆であること。
【0209】
(185).(183)におけるシーケンシャルカラーシャッターは、円偏光を入射し、円偏光を出射するように設計されていること。
【0210】
(186).(185)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、位相差板群の入射側及び出射側端が1/4波長板であること。
【0211】
(187).(185)に記載のシーケンシャルカラーシャッターの出射円偏光は、コレステリック液晶円偏光板を所定の色が透過するように設定されていること。
【0212】
(188).(170)に記載の反射型偏光板と前記偏光色分離素子との間に、円偏光を直線偏光に変換する光学素子が配置されていること。
【0213】
(189).(188)に記載の光学素子は1/4波長板であること。
【0214】
(190).(189)で1/4波長板は前記偏光色分離素子と一体化されていること。
【0215】
(191).(170)に記載のシーケンシャルカラーシャッターは、該シーケンシャルカラーシャッターを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に変調素子側に配置してあること。
【0216】
(192).(191)に記載する液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に変調素子側に配置してあること。
【0217】
(193).(1)において、放物面鏡を備える放電ランプの出力開口部の一部に反射板が配置されていること。
【0218】
(194).(193)に記載の反射板は、放電ランプから発する有効光束の出力を妨げない範囲に配置されていること。
【0219】
(195).(193)に記載の反射板は、前記反射偏光板側からの反射光を有効に反射できるように前記放物面鏡の有効径より大きくしてあること。
【0220】
(196).(193)に記載の反射板は、前記放物面鏡の保護ガラス表面に形成されていること。
【0221】
(197).(193)に記載の反射板は、前記放物面鏡の保護ガラスとは別体の透明基板に形成されていること。
【0222】
(198).(193)に記載の反射板はコレステリック液晶からなる円偏光板であること。
【0223】
(199).(198)に記載のコレステリック液晶の螺旋方向は、前記シーケンシャルカラーシャッターの検光子の反射光を反射するように設定されていること。
【0224】
(200).(1)において、放物面鏡を備える放電ランプの出力開口部の一部に位相差板が配置してあること。
【0225】
(201).(200)に記載の位相差板は前記放物面鏡の保護ガラス表面に形成されていること。
【0226】
(202).(200)に記載の位相差板は、前記放物面鏡の保護ガラスとは別体の透明基板に形成されていること。
【0227】
(203).(200)に記載の位相差板の位相差値は、前記反射型偏光板からの戻り光が前記放物面鏡にて反射し、再び該反射型偏光板側に進路を変換する過程にて受ける位相変化を補償する値となっていること。
【0228】
(204).(203)に記載の位相差板は1/2波長板であること。
【0229】
(205).(203)に記載の戻り光は円偏光であること。
【0230】
(206).(200)に記載の位相差板は(194)に示される反射板以外の開口部の半面に形成されていること。
【0231】
好ましい実施の形態
次に、本発明の好ましい実施の形態を説明する。
【0232】
本実施の形態は、液晶等の偏光を変調に用いた投射装置の照明装置構造において、反射型偏光板を用いたシーケンシャルカラーシャッター、及び反射光の再利用のための構造と駆動法に関するものである。
【0233】
<一般的照明装置の概要>
まず、一般的照明装置のブロック図を図1(A)に示す。これは、光源、インテグレーター、偏光変換素子、コンデンサーレンズからなる。
【0234】
インテグレーターの機能は、光源から出射した光束のムラを平均化することである。偏光変換素子の機能は、先述した通りである。コンデンサーレンズの機能は、インテグレーターから出射した光を変調素子に効率よく照明することである。つまり、インテグレーターの像を変調素子に結像することになる。
【0235】
<反射光の再利用効率を上げる照明装置の概要>
これは、図1(B)に示すように、本発明に基づいて、光源、インテグレーター、コンデンサーレンズ、偏光子、シーケンシャルカラーシャッター、反射型検光子からなる。
【0236】
ところで、光学の基本概念として、共役点がある。つまり、互いに物点と像点の関係にある点のことである。この条件にある位置に反射型偏光板(例えば反射型検光子)を置く。この場合、反射した光は反射型偏光板と共役の関係にある点に戻る。その結果、光源の発光点に戻ることになる。具体的にこの条件を満たす位置は、変調素子に近接する光源側の位置、もしくは、インテグレーターに近接する光源側の位置となる。さらには、インテグレーター像をシーケンシャルカラーシャッターの検光子に結像し、それを変調素子に結像するように、それぞれが概ね共役点となるように照明系を設計してもよい。
【0237】
<光利用効率を向上するシーケンシャルカラーシャッター構造>
シーケンシャルカラーシャッターの光利用効率を向上するための必要条件を以下に示す。まず、シーケンシャルカラーシャッターの検光子に反射型偏光板を用いる。反射型偏光板を上記の位置に設置することにより、表示色以外の光及びシャッターが閉じている時間における光は反射型偏光板(検光子)で反射し、光源に戻る。光源に戻った光は再びシーケンシャルカラーシャッターを通過し、反射型偏光板の検光子に達する。
【0238】
ここで、偏光が保存されていれば、再利用されずに再び反射型偏光板にて反射してしまう。リサイクルの過程で偏光が変化した場合においても、変化分は偏光子で吸収もしくは反射するため、結局リサイクル効果はない。そこで第2の条件が必要となる。
【0239】
つまり、カラーシャッターが図8で詳述するように複数に分割され、それぞれが少なくともある時刻において違う色(黒を含む)を表示していることである。表示色以外の光は反射型偏光板(検光子)にて反射する。光源にて反射したリサイクル光は偏光が維持されていれば、再びカラーシャッターに達する。ここで反射光は必ずしも反射した位置に戻ることはなく、一部は違う表示色の位置を透過する。その位置における表示色の光は検光子を通過するように偏光を変化させるため、リサイクルが可能となる。偏光が維持されなくとも、反射リサイクル光の少なくとも一部は反射型偏光板を透過し、光利用効率を向上させることができる。
【0240】
<PS変換素子の有無とリサイクル効果>
PS変換素子の機能は、光源からの自然光をP偏光もしくはS偏光に揃えることにある。逆の光路をたどった場合、自然光にもどることになる。例えばP偏光に揃える機能を持つ場合に、図2のように、反射型偏光板140で反射したP偏光はシーケンシャルカラーシャッター130を経て理想的には全てPS変換素子120を通過し、光源100に戻る。その場合、半分はS偏光に変換されるため、PS変換素子120を通過し、光源に戻った状態においては自然光と見なせる。光源100を構成するリフレクターにおける反射によって偏光状態は変化するが、再びPS変換素子120を通過した後は、全てP偏光に揃っているので、リサイクルの効率を考える上で偏光状態の変化を気にする必要はない。
【0241】
PS変換素子がない場合、偏光のまま光源のリフレクターに達するため、リフレクターでの反射による偏光状態の変化はリサイクル効率に影響する。PS変換素子の代わりに反射型偏光板を偏光子にも使うこととし、理解を簡単にするために図3に示す構成を考えてみる。つまり、光源100、P偏光を透過しかつS偏光を反射する偏光子120A、ある時刻においてR、G、Bそれぞれ1/3の範囲を表示しているカラーシャッター130、S偏光を透過しかつP偏光を反射する検光子140からなる構成である。
【0242】
自然光が光源100から偏光子120Aに達し、P偏光を透過、S偏光を反射する。カラーシャッター130で位置、色により偏光軸が変化し、Rを表示する範囲130aに対応する検光子140にてRのS偏光(以後R(S)と表記)が透過、G(P)、B(P)は反射する。同様に、Gを表示する範囲130bに対応する検光子140でG(S)透過、R(P)、B(P)反射、Bを表示する範囲130cの検光子140でB(S)透過、R(P)、G(P)反射となる。
【0243】
リサイクルを考えない場合、検光子140を通過するのは1/3(R(S)+G(S)+B(S))となり、反射するのは2/3(R(P)+G(P)+B(P))となる。偏光子120Aで反射するのは(R(S)+G(S)+B(S))となる。検光子140で反射し、光源100に戻り、再び偏光子120Aに達するリサイクルの過程で偏光が維持していると仮定すると、偏光子120Aで反射した(R(S)+G(S)+B(S))は光源100で反射して偏光子120Aに達した時、再び偏光子120Aで反射して光源100側に戻ってしまい、リサイクルできない。
【0244】
一方、検光子140で反射した2/3(R(P)+G(P)+B(P))についてはリサイクルの可能性がある。逆に光源100に戻り、再び偏光子120Aに達するリサイクルの過程で、P偏光はS偏光に、S偏光はP偏光に変換したとすると、偏光子120AでR(S)+G(S)+B(S))はリサイクルされることになるが、検光子140で2/3(R(P)+G(P)+B(P))はリサイクルされないことになる。
【0245】
総合的にリサイクル効率を考えた場合、リサイクルの過程で偏光が維持される場合は、効率が3倍となる可能性があり、P、Sが逆となる場合には、効率が2倍となる可能性があることになる。実際のシャッターでは、シャッターが閉じている時間が必要なため、その場合には各色の開口率が1/3以下となり、その場合には前者では効率が3倍以上となる可能性もあるため、リサイクルの過程で偏光は維持していることが光利用効率の点で望ましいことになる。しかし、偏光子での反射光と検光子での反射光はその配置によっては必ずしも同じ経路ではないため、光源の構成によっては、偏光子の反射によるリサイクルと検光子の反射によるリサイクルの両立もあり得る。
【0246】
実際のリフレクターは、一般的には放物面ミラーが用いられるが、直線偏光を入射する場合には偏光方位は維持されない。円偏光を用いる場合にはその問題がなくなる。円偏光の場合、反射による位相変化が問題となるが、リサイクルの過程で放物面ミラーの反射を2回受ける。理想的な反射特性として、1回の反射で位相が180°変化すると仮定すると、2回の反射で位相は360°変化となり、位相状態は維持されることとなる。実際の誘電体ミラーでは必ずしも位相状態は維持されない。また、実際の設計においては、次に述べる照明装置の制限により効率は制限される。
【0247】
<リサイクル効率と照明装置>
リサイクル効率は、光路中にある部材の吸収により低下する。また、光学部品の各表面による反射は、共役点にある場合を除いて同じ経路をたどらないため、これも効率を低下する要因となる。さらには、光学系の収差により、光源側のEtendueは増加し、照明効率は低下する。
【0248】
効率低下を抑えるためには、
・光源と反射型偏光板の光路にある光学部品は、可視域において吸収の少ない材料で構成する。
・光源と反射型偏光板の光路にある光学部品は、可視域において表面反射の少ない部品で構成する。
・収差による光源側Etendueの増加を許容できるように、変調素子のEtendueを大きくする。
【0249】
特に変調素子のEtendueの設定はリサイクル効率に大きく影響する。Etendueは面積と立体角の積であり、光学系を通してこの値は理想的には保存される。しかし、光源として、一般的にメタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ、Xeランプ等の放電ランプが用いられるが、放電ランプを形成するガラスバルブを光線が通過するときのガラス表面反射、収差により角度分布が大きくなり、Etendueは大きくなる。リサイクルの過程でのEtendueの増大を考慮しないで、照明装置を設計すると、変調素子の位置において、リサイクル光は変調素子より大きい範囲に照明されるか、角度分布が大きくなり、取り込まれる光束が低減する。
【0250】
<コレステリック液晶を使った反射型円偏光板の特性改善>
コレステリック液晶を使った円偏光板の分光透過率を図4及び図5に示す。偏光板としての消光比(右円偏光、左円偏光の透過率の比)が十分ではない。これをそのまま、シーケンシャルカラーシャッターの偏光子、検光子に用いると、色分離特性、リサイクル効率が十分ではない。消光比を低下させている原因は表面反射に起因しており、構成している部品のエアーとの界面に反射防止膜を付加することにより、消光比が飛躍的に改善することを見出した。図6及び図7に、反射防止膜を付加した場合の分光透過率特性を示すが、図4及び図5に比べて消光比(分光透過率)が大きく向上することが分る。
【0251】
<シーケンシャルカラーシャッターの分割>
図8(A)には、本発明に基づいて、シーケンシャルカラーシャッター(CS)130を垂直走査方向Vにおいて所定数分割した例が示されている。この分割は、図8(B)のように、CS130を構成する各色フィルタの透明な駆動電極101を所定パターンに分割することによって実現できる。なお、図中の102は透明な対向電極、103、104は透明基板、105は液晶であり、液晶配向膜は図示省略している。
【0252】
<分割駆動法1>
(シーケンシャルカラーシャッターの開口時間を長くするため)
このように、シーケンシャルカラーシャッターが複数の分割部分からなり、それぞれが変調素子のデータ書換えのタイミングに合わせた表示色の切り替えを行う。
【0253】
図9は、n本の行電極からなる表示素子(液晶変調素子)に対してシーケンシャルカラーシャッターをN分割した場合のタイミングチャートと、変調素子、シーケンシャルカラーシャッターのRを表示する場合の透過率時間変化(前者は輝度情報、後者は色情報:以下、同様)を示している。N分割することにより、全行電極を書換える時間tTFTをN分割した時間が一つのシーケンシャルカラーシャッターブロックに割り当てられる。
【0254】
図9では、先頭の行電極(ライン1)からN分割した最終行電極(ラインn/N)までを、先頭のシーケンシャルカラーシャッターブロック(CS1)が割り当てられる。同様に、ラインn/N+1からライン2n/NまでがCS2に割り当てられ、以下、CSNまで個々のブロックの点滅タイミングをtTFT/Nずらすことにより、データの書換えのためにシャッターを閉じていた時間が低減でき、シャッター開口時間を増やすことができる。即ち、液晶の応答時間も考慮したシャッター開口時間は次式で示すことができる。
【0255】
【数7】
tcs:開口時間、
f :フレーム周波数、
m :シーケンシャルカラー数、
tTFT:データ書き換え時間、
N :分割数、
tLC:液晶立下り応答時間(隣接する色の液晶立下り応答時間:以下、同様)
【0256】
例えば、フレーム周波数f=60Hz、データ書換え時間tTFT=3ms、液晶応答速度tLC=1msを要する場合において、3色のシーケンシャルカラー表示をする場合、シャッターの開口時間は、分割しない場合に1.6ms(デューティー29%)となってしまうが、シャッターを10分割した場合、4.3ms(デューティー77%)まで改善できる。
【0257】
次に、先に述べたリサイクル効果について述べる。図9中のAの範囲の時間は、シャッター全体が1色の表示となり、リサイクル効果はないが、同図中のBの範囲の時間においては、シャッターが2色とブラックの表示となり、リサイクル効果が現れる。
【0258】
<分割駆動法2>
(シーケンシャルカラーシャッターの開口時間を長くし、リサイクル効果を大きくするため)
リサイクル効果を大きくするためには、各時刻においてR、G、B3色が表示されていることが望ましい。これにより、各時刻においてRを表示している範囲に、対応する検光子でB、Gが光源側に反射し、光源から再びシーケンシャルカラーシャッターに到達した光は、1/3がBのシャッターを、1/3がGのシャッターを通過する。B、Gを表示している範囲においても同様である。
【0259】
上記駆動法1と同様、シャッターを複数に分割しているが、各分割ブロックの色切り替えのタイミングが駆動法1と違う点である。図10では、駆動法1と同様、n本の行電極からなる表示素子に対してシーケンシャルカラーシャッターをN分割した場合のタイミングチャートと、変調素子、シーケンシャルカラーシャッターのRを表示する場合の透過率時間変化を示している。N分割することにより、1フレーム時間1/fをN分割した時間が一つのシーケンシャルカラーシャッターブロックに割り当てられる。
【0260】
図10では、先頭の行電極(ライン1)からN分割した最終行電極(ラインn/N)までを、先頭のシーケンシャルカラーシャッターブロック(CS1)が割り当てられる。同様に、ラインn/N+1からライン2n/NまでがCS2に割り当てられ、以下、CSNまで個々のブロックの点滅タイミングを1/Nfずらす。液晶の応答時間も考慮したシャッター開口時間は次式で示すことができる。
【0261】
【数8】
tcs:開口時間、
f :フレーム周波数、
m :シーケンシャルカラー数、
N :分割数、
tLC:液晶立下り応答時間
【0262】
駆動法1と比べ、シャッター分割数を多くすることにより、同様な開口時間を得ることができる。例えばフレーム周波数f=60Hz、液晶応答速度tLC=1ms、3色のシーケンシャルカラー表示の場合、50分割すると、シャッター開口時間は、4.3ms(デューティー76%)となる。
【0263】
図11には、駆動法1及び2についての実質開口率(デューティー)の分割数依存性を示したが、駆動法1の方が少ない分割数でよいことが分る。
【0264】
ところで、上記の変調素子のデータの書換えを実現するには、行電極を順次選択する一般的駆動法ではなく、行電極をある範囲飛び越して選択する駆動法が必要となる。図12にゲート信号のタイミングチャートを示す。図13にR、G、Bフィールドシーケンシャルデータをフレームメモリーからデータ線に入力するタイミングチャートを示す。
【0265】
例えばN行の行電極からなる変調素子で、Rを基準とすれば、1行目を選択、Rのデータの書き込み、次に1/3×N+1行目を選択、Bのデータの書き込み、次に2/3×N+1行目を選択、Gのデータの書込み、2行目を選択、Rのデータ書込み、1/3×N+2行目を選択、Bのデータを書込み、2/3×N+2行目を選択、Gのデータを書込みの順に全ての行の選択と、それに対応するデータの入力を行う。次のゲートを開くまでの時間差Δは1/(3nf)となる。R、G、B画像データはフレームメモリーに格納し、それを読み出しデータ線に入力する時点では飛び越し走査に対応したデータに並び替える。図中、V1(R)とは1行目のレッドのデータを示し、V1/3n+1(B)とは1/3×n+1行目のブルーのデータを示している。同様に、V2/3n+1(G)とは2/3×n+1行目のグリーンデータ、V2(R)とは2行目のレッドのデータを示している。
【0266】
さらにこの駆動法の場合において、飛び越す範囲は必ずしも全体の1/3とする必要はない。R、G、Bそれぞれのホールド期間を等しくする場合には1/3となるが、必ずしもそれを望まない。ディスプレイとしてのホワイトバランスを取る手段として、ホールド期間をR、G、Bで変えることが可能となる。RGBの順でシーケンシャルカラー表示を行う場合、R、G、Bのホールド時間比率をk1、k2、k3(k1+k2+k3=1)の比率としたければ、k3×N+1行目からBを選択、(k3+k2)×N+1行目からGを選択する(図14、図15参照)。
【0267】
<シャッター分割数と照明角度の関係>
着目する画素にシャッターを通過した光線を照明するに際し、照明角度の広がりによっては複数の分割ブロックを通過した光線が着目する画素を照明する。照明する光線の角度の広がり、シャッターと画素との距離、分割数の関係で照明範囲は決定される。
【0268】
通過するシャッターの分割ブロック数が増えるに従い、開口のタイミングが違うシャッターを通過した光線の重ね合わせとなる。この場合、先述のシャッターの開口時間式が必ずしも成り立たなくなる。この場合、分割境界部に位置する画素と分割中央部に位置する画素では、照明の条件が違うこととなり、混色、輝度ムラとなる可能性がある。
【0269】
図16では、シーケンシャルカラーシャッター130を通過した光線群230が変調素子200を照明した状態を示している。変調素子200の画素200a〜200cがシーケンシャルカラーシャッターの一つの分割ブロック10a−1、10b−1、10c−1に対応する。10a、10b、10cはシーケンシャルカラーシャッターの3枚の液晶セルを示しており、例えばB、G、Rの順に並んでいる。
【0270】
この液晶セルの色の順番は、各色に対応する液晶セルの応答速度の中で一番遅いセルを変調素子に近い側に配置するのが望ましい。それは次の理由による。変調素子からシーケンシャルカラーシャッターの液晶セルが離れるほど、その液晶層の位置における一つの画素を照明する照明光の範囲は広がっている。つまり、より多数の分割ブロックにまたがる可能性が高くなる。シーケンシャルカラーシャッターの液晶セルの応答速度が遅いということは、混色もしくは輝度ムラの可能性が高くなる。つまり、応答速度の遅い色(ここではR)の液晶セルを変調素子に近い側に配置することにより、混色、輝度ムラの可能性が軽減する。
【0271】
図16では、照明範囲が最大2ブロックに収まる場合を示している。図17は、図16の変調素子の境界部画素200cと照明範囲が一つのブロックに収まっている画素200bに対応する照明光の時間変化を示している。先述したシャッターの開口時間式が成り立つ。3ブロックに照明範囲が広がると、混色が色ムラとして認識される可能性が出てくる。
【0272】
照明する光線の角度の広がりを抑えると、通過するシャッター分割ブロック数が減るため、色ムラは軽減されることとなるが、別のムラが目立つ方向となる。つまり、シャッターの分割ブロックを構成するそれぞれの透明電極のギャップ部は、図8(B)で示したことから明らかなように、シャッターとして機能しないため、そこを通過した光線は照明光量が低減する。ギャップ部を通過しない画素とギャップ部を通過する画素とで照明光量に差が出るため、ムラとなる。ギャップ部が大きいと(即ち、分割数が多いと)、照明光量が低減するので、照明系の設計はこの点に留意して設計する必要がある。
【0273】
<シャッターと変調素子の位置精度>
シャッターと変調素子の位置が設計値からずれた場合、変調素子を基準として、シャッターのそれぞれの分割ブロックの開口タイミングがずれることとなる。タイミングのずれは色ムラとなるが、それを防ぐためには、製造上の位置合わせの公差分を時間に換算し、シャッターの開口時間を短くしておく。垂直走査方向の有効長さをL、シャッターと変調素子の相対位置ズレをd、フレーム周波数をf、位置ズレを時間に換算した値をTtとすると、
Tt=(d/L)×(1/f)・・・(3)
となる。
例えば、対角3.5インチ、4:3アスペクト比の変調素子の場合、1mmの相対ズレは0.3msのタイミングのズレとなる。
【0274】
<インテグレーターの光源側に近接した位置にシーケンシャルカラーシャッターがある場合の分割構造>
インテグレーターとしてフライアイレンズを一般的に用いる。フライアイインテグレーターの機能は、1段目の各分割したエリアのそれぞれを変調素子に重ね合わすことにより、照明ムラを低減することである。よって、インテグレーターの光源側に近接した位置にシーケンシャルカラーシャッターがある場合の分割は、フライアイレンズの各分割エリアに対応し、さらにそれぞれを分割することとなる。
【0275】
<アクティブマトリクス型変調素子>
変調素子は一般的にアクティブマトリクス型LCDが使われる。アクティブマトリクス型LCDの中でも構造上反射型、透過型に分類され、また、各画素のスイッチの分類としてアモルファスシリコン(a−Si)、ポリシリコン(P−Si)、シリコン等に分類される。反射型、透過型いずれも可能であり、具体的には後述の実施例に示している。また、スイッチとしていずれも可能であるが、それぞれのスイッチによって移動度が違い、素子の充電時間が違うため、シーケンシャルカラーに必要な素子のスピードを満たさない場合がある。画素数、フレーム周波数、開口率、素子の大きさ、コストによって選択すべきものである。
【0276】
<変調素子、シーケンシャルカラーシャッターの応答特性>
変調に一般的に液晶を用いるが、シーケンシャルカラーの場合、液晶の応答特性が問題となる。液晶の応答特性が不十分であると、色の切り替えに対応できず、混色が起こる。ところで、透過率の立ち上がりと立下りを考えた場合、立ち上がり特性が悪くとも明るさには影響するが、色の混色は起こらない。立下り特性が悪い場合、色の混色が起こるため、立下り特性が優れていることが望ましい。同様に、シーケンシャルカラーシャッターの液晶セルの応答特性に関しても、立下り特性が良い方が望ましい。
【0277】
図18には、相対的に立下りの応答特性がよく、立ち上がりの応答特性が悪い場合について、変調素子の透過率時間変化とシーケンシャルカラーシャッター(CS)の透過率時間変化の関係を示す。図16の照明角度で、CS境界部に対応する変調素子画素200cと分割中央部に対応する変調素子画素200bについて、変調素子の透過率時間変化、CS分割ブロックの時間変化、CS透過後の各画素への照明光の時間変化、変調素子の各画素透過光の時間変化の関係を表している。また、CSの開口時間の設定は、式(2)において液晶の応答時間は立ち下がり時間(τd)に設定している。境界部画素200cでは中央部画素200bと比べて単色表示時の透過光強度が低くなる。画面全体では輝度ムラとなるが、この対策は分割数を多くすることにより低減できる。
【0278】
変調素子の立ち上がり特性が十分でない場合、一般的には電圧を印加する場合の応答速度が速いため、電圧を印加した場合に黒を表示するいわゆるノーマリーホワイトモードが望ましい。ツイストネマティック(TN)、光学補償ベンドセル(OCB)等がある。
【0279】
シーケンシャルカラーシャッターに関しても同様に、ノーマリーホワイトモードが望ましい。そのためには、偏光子、検光子の設定は、その間にある位相差板群、液晶セルの総合位相差が0の場合に透過しない設定とし、R、G、Bそれぞれの液晶セルへの電圧印加時にそれぞれR、G、Bのシャッターをオフ状態となるように設定する。
【0280】
<フィールドシーケンシャルカラーの階調再現性改善手段>
液晶の応答特性は、先述したように、透過率の立ち上がり特性、立下り特性が違う。色の混色を防ぐためにシャッターを閉じる期間を設けるが、立ち上がり特性はそれより遅いため、シャッターが開いた時刻に於いても透過率変化が起こることになる。立ち上がりの特性に合わせてシャッターの開口時間を決定すれば良いのであるが、十分な開口時間が得られず、暗い表示となってしまう。
【0281】
シャッターが開いている期間に変調素子の透過率変化がある場合は、色ムラとはならずに、明るさが変化するだけである。この場合、無彩色表示と単色表示で透過率が変わることになる。無彩色表示の場合、1フレーム期間に変調素子の透過率変化は起こらないため、単色表示の場合の透過率変化がある場合と比べて実効的透過率は高くなる。
【0282】
さらに、電子情報通信学会論文誌C−II Vol.J81−C−II No.7、1998年、7月、pp668−669、“フィールド順次カラーTFT−LCDの液晶応答補償のための信号補正”には、階調再現性に関する問題点が示されている。液晶は誘電率異方性をもつため、液晶層の容量は表示する階調により変化する。書き換える直前の状態の液晶容量をTFTのON期間に書き換えるのであるが、TFTが閉じた後も液晶のダイレクターは変化するため、最終的に保持される電圧は目的とする電圧と違うことになる。TFTのON期間に液晶の応答が完了している場合には問題とならないが、1ラインのTFTのON期間は4μs程度であるから、現状の液晶材料では実現不可能である。
【0283】
フィールドシーケンシャルカラー表示の場合、無彩色のグレースケールと単色のグレースケールを表示すると、階調の再現性が変わることになる。この問題に関しては、先に報告したように、信号補正により解決は可能である。
【0284】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
【0285】
実施例1
本実施例においては、図19に示すように、放物面ミラーを備えた放電ランプ100、フライアイインテグレーター220、PS変換素子120、コンデンサーレンズ230a、230b、シーケンシャルカラーシャッター130、反射型偏光板140、透過型の変調素子200の順に照明装置が構成されている。放物面ミラーを備えた放電ランプ100には、図44に示す反射板を付加してある。
【0286】
シーケンシャルカラーシャッター130の検光子である反射型偏光板140の位置と、インテグレーターのフライアイレンズ220の第1面220aとは概ね共役の位置にある。変調素子200の前方側には、投射レンズ300が配置され、スクリーン301上に結像されるようになっている(以下、同様であるが、図示は省略する)。
【0287】
シーケンシャルカラーシャッター130はR、G、Bの切り替えを行うための液晶セルでそれぞれ42分割とし、適当な位相差、適当な屈折率分散を持つ複数の位相差板を積層したものと組み合わせた。検光子140としてコレステリック液晶を用い、選択反射波長域が可視域となるようにピッチを調整し、シーケンシャルカラーシャッター130と一体化した。エアーとの界面には反射防止膜304を付加した。図20のように、コレステリック液晶円偏光板と変調素子の間に1/4波長板302を配置し、直線偏光に変換する。さらに、コントラスト改善のため、吸収型の偏光板303を変調素子と1/4波長板の間に配置した。
【0288】
また、シーケンシャルカラーシャッターの位相差板の設計について、入射はPS変換素子120の通過後、例えばP偏光となるが、検光子140が円偏光選択性を持つため、1/4波長板302を最終段に配置し、直線偏光を円偏光に変換した後に検光子140にて色分離するようにした。例えば1/4波長板を入射偏光軸から45°の方位に遅相軸を設定すると、左回り円偏光となり、それを反射するような螺旋方向にコレステリック層を設定した(図21)。また、1/4波長板は複数枚の位相差板を組み合わせて広帯域にしても構わない(図22)。
【0289】
また、シーケンシャルカラーシャッター130の検光子140と変調素子200とは、共役点からのずれを減らすためにシーケンシャルカラーシャッター130、反射型偏光板140、1/4波長板302、吸収型偏光板303、変調素子200は一体化しても構わない。また、反射型偏光板としてコレステリック液晶円偏光板を使ったが、先述した、3M社製HMF等の反射型直線偏光板であってもかまわない。この場合には、1/4波長板を最終段に配置する必要はない。
【0290】
シーケンシャルカラーシャッターを構成する液晶セルはベンドセルを用い、電圧印加時に実効的なΔndが0となるように位相差板を組み合わせる。図21、図22では図示していないが、各液晶セルに隣接する位置に遅相軸を0°として適当なΔndの位相差板を配置すればよい。電圧印加時にシャッターが閉じることとなり、シャッターの立下り応答速度を速くするこが可能であり、混色を防止することが可能となる。
【0291】
シャッターを構成する液晶セルの順番は光源側からB、G、Rの順とした。これは、シャッターを構成する液晶セルのセル厚がB、G、Rの順で厚くする必要があり、液晶の応答特性はその順で遅くなるためである(セル厚の2乗に反比例する)。例えば図21、図22の設計例の場合、Bの液晶セルのΔndは実効的に215nm、Gは260nm、Rは325nmとな、りΔnが同じ液晶材料を使うと、液晶セル厚はこの比で厚くする。
【0292】
駆動は先述の分割駆動法2を用いる。フレーム周波数60Hzで駆動すると、シャッターのそれぞれの隣接する分割ブロックのタイミングはおよそ、0.4msずらすことになる。それぞれの液晶セルは0.5mm厚のガラスを用い、各分割ブロックの電極間隔は5μmで作成した。
【0293】
変調素子200は、対角3.5インチ、アスペクト比4:3、0.5mm厚のガラスで作成した。OCBモードを用い、電圧印加時に黒を表示するように位相差板補償をした。黒表示に切り替わる応答速度はおよそ0.5msであった。位置合わせのマージンを0.3ms(1mmの位置ズレ相当)とすると、シャッターの開口時間は先述の(2)、(3)式より、
1/(3×60)−1/(42×60)−0.5−0.3=4.4ms(78%デューティー)となる。
【0294】
ここで、シャッターを閉じている時間は、分割1ブロックあたりのタイミングずれの整数倍となるように調整した。この場合では4ブロックが閉じていることとなる。これによりシャッターの切り替えのタイミングをそれぞれのブロックで等しくできるため、駆動回路が簡便となる。
【0295】
照明ブロックの範囲を2ブロックまでに制限すると、照明角度は9.5°となる。この場合の輝度ムラは1%以内であった。
【0296】
放電ランプ100としては、UHPランプ、Xeランプ、メタルハライドランプ等が使える。発光の大きさに対応した放物面ミラーの焦点からのズレは、放物面ミラー開口部においては平行光束からの角度の広がりとなる。照明効率をよくするためには、開口部の面積と、その位置における角度範囲を立体角で表した値との積を光源のEtendueとした場合において、変調素子の面積と照明角度立体角との積である変調素子のEtendueが大きいほど効率がよくなり、収差の無い系では光源のEtendueと一致した場合に100%の照明効率が得られることになる。
【0297】
先述したように、リサイクルの過程で光源のEtendueは増大するため、これを考慮してパネルサイズと照明角度は決定する。実際にはむやみに大きな変調素子を用いることは、全体の光学系が大きくなること、コストが高くなることなどから、光利用効率が実用的に許される最低限の変調素子サイズにする。
【0298】
例として図23に、アーク長1mmのUHPランプを用いた場合の変調素子のEtendueと照明光束の関係を示す。図中のAの領域は変調素子のEtendueが相対的に小さい領域で、Etendueの変化に対して照明効率が大きく変化する。Bの領域はEtendueの変化に対する照明効率変化が比較的少ない。おおよそ、光源のEtendueの1/5以上がBの領域となる。使用したランプにおいては一回の反射で光源側のEtendueがおよそ2倍となった。また、放物面ミラー反射率は77%であった。このランプを使った場合において、反射偏光板リサイクルによる光利用効率の改善率は、以下のように変調素子のEtendueの値が大きいほど改善率が上がる。
Etendueが10mm2・srの変調素子のサイズと照明角度は例えば対角0.9インチ、照明角度6.5°となる。Etendueが320mm2・srの変調素子のサイズと照明角度は例えば対角3.5インチ、照明角度9.5°となる。いずれも改善率は次表の通りである。
【表1】
【0299】
先述の条件における変調素子のR、G、Bの透過率比率は0.85:1:1.15であった。UHPランプを使った場合においてホワイトバランスを取る為にRGBのホールド時間を調整した。R:G:B=0.38:0.33:0.29にホールド時間比率を設定するため、XGA(1024(水平)×768(垂直))の変調素子パネルの1行目からR、222行からB、476行からGのデータを書き換えることとした。この場合のホワイト色度点(図24)とホールド時間がR、G、Bで等しい場合のホワイト色度点(図25)を比べると、ホールド時間を調整した場合が光源の色度点に近いことがわかる。図中、ホワイト色度点10、光源色度点20、自然昼光色度点30を示している。
【0300】
実施例2
実施例1と同様な構成であるが、PS変換素子がない構成である。また、PS変換素子がない場合には、シーケンシャルカラーシャッター130の光源側位置に偏光子が必要である。偏光子120Aとして反射型偏光板を用いる。反射型偏光板偏光子の位置は、フライアイインテグレーター220の光源側近接位置とした。図26に示す反射型偏光板偏光子120Aとして、コレステリック液晶円偏光板をフライアイインテグレーター第1面220aと光学的に一体化した。また、フライアイ第1面220aの出射側と反射型円偏光板120Aの光源100側のエアーとの界面には反射防止膜を付加した(図27)。また、光源の構成は図46に示す構成とした。
【0301】
この構成の場合には反射型偏光板偏光子120Aと光源100とが共役、シーケンシャルシャッターの検光子140とフライアイインテグレーター第1面220aとが共役の関係となる。
【0302】
シーケンシャルカラーシャッター130の構成は、両側に1/4波長板302を付加した(図28)。また、この1/4波長板は、実施例1で示したように複数枚で構成し、広帯域にしてもよい。また、この位相差板の設定の場合、偏光子と検光子のコレステリック液晶の螺旋方向は互いに逆となるように設定する。
【0303】
ところで、PS変換素子を用いる場合は、パネル側Etendueが1/2となるが、PS変換素子がない場合はEtendue低下がないため、次表のようにリサイクル効率が改善する。
【表2】
【0304】
実施例3
実施例2との違いは、反射型偏光板偏光子140の位置がシーケンシャルカラーシャッター130に近接している構成である(図29)。反射型偏光板偏光子120A、反射型偏光板検光子140がシーケンシャルカラーシャッター130と光学的に密着してエアーとの界面には反射防止膜を付加した。光源の構成は図45に示す構成とした。
【0305】
この構成の場合、シーケンシャルカラーシャッターの検光子である反射型偏光板検光子140とフライアイインテグレーター第1面220aが共役の関係となるが、シーケンシャルカラーシャッター偏光子である反射型偏光板120Aはそれから位置の差に相当するズレを生ずる。偏光子、検光子、シーケンシャルカラーシャッターを一体化することと、シーケンシャルカラーシャッターを構成するガラス等の部品をできるだけ薄くする等の対策をして位置の差を減らすこととが一つの対策である。また、フライアイレンズ220aの分割サイズとシーケンシャルカラーシャッター130のサイズの倍率(横倍率β)を大きくすることにより、位置の差(縦倍率α)の影響を軽減できる。これはα=β2の関係があるからである。このことは結局、変調素子サイズを大きくし、照明角度を小さくすることとなる。
【0306】
図30にシーケンシャルカラーシャッター設計例を示す。
【0307】
実施例4
実施例2との違いは、インテグレーターとしてロッドインテグレーターを用いていることである。シーケンシャルシャッターの分割については実施例1と同様である。
【0308】
楕円ミラーを備えた放電ランプ100、コンデンサーレンズ230a、230b、ロッドインテグレーター320、反射型偏光板120A、コンデンサーレンズ230c、230d、シーケンシャルカラーシャッター130、反射型偏光板140、変調素子200の順に照明装置が構成されている(図31)。
【0309】
ロッドインテグレーター320の出射側表面に、コレステリック液晶による円偏光板120Aが光学的に密着した状態で付加されている。コレステリック液晶層の表面には反射防止膜が付加されている。また、ロッドインテグレーターの入射側端面にも反射防止膜が付加されている(図32)。
【0310】
ロッドインテグレーター320の両側に配置してあるコンデンサーレンズは2枚のレンズからなり、ロッドインテグレーターの両側でテレセントリック(主光線が光軸と平行)となっている。また、被照明物である変調素子においてもテレセントリックである。
【0311】
また、ロッドインテグレーター320の出射側端面、つまり反射型偏光板120Aとシーケンシャルカラーシャッター130の反射型偏光板検光子140とは共役の関係にある。ロッドインテグレーター320入射端と光源100の放物面ミラー開口部とはまた、共役の関係にある。
【0312】
ロッドインテグレーター320を通過することにより、全反射を繰り返すごとに位相条件が乱される。反射型偏光板120Aによる反射偏光は、ロッドインテグレーター320を通過することにより偏光が解消される。つまり、リサイクル光はロッドインテグレーター320を通過し、光源100の放物面ミラーで反射し、再度ロッドインテグレーター320出射面に達した時点で自然光と見なせるので、その1/2の光束が円偏光板120Aを通過し、1/2は光源100側に反射する。光源100側に反射した1/2の光束は同様にまた、その1/2がロッドインテグレーター320出射面で円偏光板120Aを通過、1/2が反射する。円偏光板120Aを通過した光束のうち一部が、シーケンシャルカラーシャッター130の検光子140を通過し、残りは再び光源100側に反射する。これを繰り返すことにより、リサイクル可能となる。
【0313】
実施例5
実施例3との違いは、反射型偏光板120A、シーケンシャルカラーシャッター130、反射型偏光板140がフライアイインテグレーター第1面220aの光源100側に隣接しているところである(図33)。実施例3と同様、一体化してある。この構成の場合、光源100は、光源の発光部が放物面鏡の焦点位置であるため、共役点は無限遠となる。つまり、反射型偏光板120Aと反射型偏光板140位置の差の影響はなくなることになる。光源の構成は図46に示す構成とした。
【0314】
先述したように、フライアイの個々の分割エリアが変調素子200に重ね合わされるため、シーケンシャルカラーシャッター130の分割はフライアイインテグレーター220aの各分割エリアを対象に行う。本実施例ではフライアイを8等分した。それぞれの分割エリアを42分割にする。シーケンシャルカラーシャッターは42×8=336分割となる。ただし、シーケンシャルカラーシャッターの駆動ドライバーは、フライアイインテグレーターの各分割エリアの中の重ね合わされるそれぞれの電極を共通とすることができるため、1色あたり42出力とすることができる。
【0315】
また、例えば図34に示すように、フライアイインテグレーター220aの各分割エリアと変調素子200とは共役の関係で、先頭位置が反転する。そのため、シャッターのスクロール方向は反転させる必要がある。また、フライアイインテグレーターと変調素子間にミラーを配置し、折り返す場合においては、フライアイインテグレーター各分割エリアの各シーケンシャルカラーシャッター分割ブロックと対応する変調素子位置関係を調べて、正転もしくは反転を定めればよい。
【0316】
実施例6
変調素子に反射型を用いた場合における構成である。反射型の変調素子を用いる場合には、PBS(偏光ビームスプリッター)を一般的に用いる。図35のように、シーケンシャルカラーシャッター130は、フライアイインテグレーター220の光源側に隣接した位置とした。また、PBSを使う光学系では、シーケンシャルカラーシャッターの検光子として、反射型偏光板の代わりにPBS370が機能する(図35)。PBS370の使用していない面に反射板380を置く。
【0317】
図35の場合は、P偏光はPBS370を通過し、反射板380で反射し、光源100に戻る。通常、インテグレーター第1面220aと共役点に変調素子200を置くため、光路長が同じとなるように反射板380を置けば、効率よくリサイクル可能となる。光源の構成は図46に示す構成である。
【0318】
シーケンシャルカラーシャターの分割については実施例5と同様である。
【0319】
シーケンシャルカラーシャッター130の偏光子にコレステリック液晶円偏光板120Aを使いシーケンシャルカラーシャッターと一体化した。この構成の場合、シーケンシャルカラーシャッターは、偏光子が円偏光選択、検光子が直線偏光選択となるため、円偏光を直線偏光に変換するための1/4波長板302を入射側の位相差板群の先頭に配置した(図36)。また、両側のエアーとの界面は反射防止膜を付加した。
【0320】
実施例7
実施例6との違いは、シーケンシャルカラーシャッターの位置である(図37)。光源の構成は図46に示す構成である。シーケンシャルカラーシャッター130がフライアイインテグレーター第1面220aの共役点となるように配置し、また、その共役点に変調素子200が来るように照明系を設計した。また、シーケンシャルカラーシャッターへの入射はテレセントリック(主光線が光軸と平行)となるようにした。これはシャッターを構成するR、G、Bの液晶セルの各分割ブロックを透過する位置が一致する必要があるためである。
【0321】
ここで、シーケンシャルカラーシャッター130を構成する液晶セル群の中央位置が、変調素子200と共役点となるように配置する。この位置に応答速度の遅い色の液晶セルを配置する。
【0322】
フライアイインテグレーター第1面220aの各分割エリアが重ね合わされてシーケンシャルカラーシャッター130に結像し、さらにそれが変調素子200に結像するので、シーケンシャルカラーシャッター130の分割は実施例1と同様となる。
【0323】
シャッターの駆動に関して、実施例5に示したように変調素子とシャッターの対応位置を考慮してスクロール方向を定める。
【0324】
実施例8
本実施例では、シーケンシャルカラーシャッター130の位置が変調素子200と投射レンズの間にある場合であり、透過型の変調素子200の場合を示している(図38)。光源の構成は図46に示す構成である。反射型偏光板120Aとしてコレステリック液晶円偏光板をフライアイインテグレーター第1面220aの光源100側と光学的に一体化した。また、フライアイ第1面220aの出射側と反射型円偏光板120Aの光源100側のエアーとの界面には反射防止膜を付加した。シーケンシャルカラーシャッター130は変調素子200の投射レンズ側に近接しており、シーケンシャルカラーシャッター検光子140はコレステリック液晶円偏光板をシーケンシャルカラーシャッターと光学的に一体化した。また、シーケンシャルカラーシャッター偏光子は変調素子検光子と兼ねている。
【0325】
この構成の場合には、反射型偏光板120Aと光源100とが共役、シーケンシャルシャッター130の検光子140とフライアイインテグレーター第1面220aとが概ね共役の関係となる。
【0326】
シーケンシャルカラーシャッターの構成は実施例1と同様である。
【0327】
実施例9
反射型変調素子を2枚使う構成である。シーケンシャルカラーシャッター130および検光子140の位置は実施例5と同様である(図39)。光源の構成は図46に示す構成である。変調素子を2枚使う構成については、本出願人による特願2000−46833に示されている。シーケンシャルカラーシャッター130と偏光色分離素子480と組み合わせて3原色を表示する。
【0328】
本実施例では、変調素子200aでG、Bの2原色を時分割で色再現し、変調素子200bでRを表示する。シーケンシャルカラーシャッター130はY、Mの色切り替え、偏光色分離素子480ではR、Gの色分離を行う。シーケンシャルカラーシャッター130の偏光子120A、検光子140は共にコレステリック液晶円偏光板を用いるが、互いに逆ねじれの螺旋方向とする。シーケンシャルカラーシャッターの設計例を図40に示す。
【0329】
次に、各種の光源構造を説明する。
【0330】
<リサイクル効率を改善する光源構造>
図41のように、放物面鏡412を備える光源において、保護ガラス413の表面413a又は表面413bに反射板414を付加する。或いは、近接する位置において別の基板に反射板を形成してもよい。
【0331】
一般的には、放物面鏡412と放電ランプ411からなる構成の光源の場合に、放物面鏡の全開口面積が光源として有効なのではなく、図42に示すように放電ランプ411の位置と周辺は無効部分となる。反射板414の位置は、図42に示す放電ランプから発する有効出射光束415が及ばない位置に付加する。
【0332】
<リサイクル効率を改善する光源と反射偏光板の構成1>
図43は、放電ランプから発する自然光から効率良く偏光を取り出すために有効となる。反射偏光板としてコレステリック液晶円偏光板450を用い、反射板414から適当な距離を離して配置する。自然光がコレステリック液晶円偏光板450に入射した場合、コレステリック液晶円偏光板450で一方の偏光が透過し、他方の偏光が反射する。図43では、反射する円偏光だけを示している。
【0333】
放電ランプからの発光は均一ではなく、AC駆動の場合には発光強度の強い部分が2箇所、光軸上に分布する。図43では、実線と破線でこれを示している。破線で示す光束は、コレステリック液晶円偏光板450で反射して反射板414aに達し、ここで反射することにより位相が180°変化し、逆回りの円偏光となる。この円偏光はコレステリック液晶円偏光板450を透過する。実線で示す光束416はコレステリック液晶円偏光板で反射して反射板414bに達し、ここで反射することにより位相が180°変化し、逆回りの円偏光となり、コレステリック液晶円偏光板450を透過する。
【0334】
この構造では、放電ランプに戻ることによるEtendueの増大を軽減し、さらにリサイクル回数を減らすことによりリサイクル効率を改善することが可能となる。
【0335】
反射型偏光板として直線偏光反射板を用いる場合には、反射板414と直線偏光反射板の間に1/4波長板を配置すればよい。
【0336】
<リサイクル効率を改善する光源と反射板の構成2>
図44の構造は、シーケンシャルカラーシャッター130の検光子で反射する偏光のリサイクル効率を改善するために有効である。図44では反射型偏光板として直線偏光反射板を用いた。直線偏光反射板140で反射した偏光は直線偏光反射板120Aを透過し、その一部が反射板414a、414bに達する。反射板414a、414bで反射した偏光はその偏光軸方位を変えずに直線偏光反射板120Aを透過し、その一部416はシーケンシャルカラーシャッター130で偏光軸を90°回転し、直線偏光反射板140を透過する。
【0337】
直線偏光反射板120Aの代わりにPS変換素子がある場合も、この構造が有効である。また、直線偏光反射板140の代わりにコレステリック液晶円偏光板を用いても、シーケンシャルカラーシャッター130の構成が直線偏光入射の設計であれば、同じ構成でよい。
【0338】
また、図44では、シーケンシャルカラーシャッター130、直線偏光反射板120Aが光源に近い位置で示しているが、この間にインテグレーターが配置されていても同様である。
【0339】
<リサイクル効率を改善する光源と反射板の構成3>
図45では、反射型偏光板としてシーケンシャルカラーシャッター130の偏光子120A、検光子140両方にコレステリック液晶円偏光板を用いた場合である。さらに反射板414にも、コレステリック液晶円偏光板を用いている。ここでは、コレステリック液晶円偏光板120Aは左円偏光(Lと図示している。)を透過する螺旋方向に設定している。コレステリック液晶円偏光板140、414a、414bは右円偏光(Rと図示している。)を透過する螺旋方向に設定している。
【0340】
コレステリック液晶円偏光板140で反射した左円偏光はコレステリック液晶円偏光板120Aを透過し、その一部がコレステリック液晶円偏光板414a、414bに達する。コレステリック液晶円偏光板414a、414bで反射した左円偏光はコレステリック液晶円偏光板120Aを透過し、その一部416はシーケンシャルカラーシャッター130で右円偏光に変換し、コレステリック液晶円偏光板140を透過する。
【0341】
また、ここで用いた放物面鏡412の場合、有効開口部を通過した光線が放物面鏡で2回反射することによりおよそ180°の位相変化であった。この場合、1/2波長板418を有効開口部の半面に配置することにより、有効開口部を通過した光線についてもリサイクル効率を改善することができる。
【0342】
コレステリック液晶円偏光板140で反射した左円偏光の一部は1/2波長板418を通過し、右円偏光となる。放物面鏡412で反射し、対向する開口部を通過する時点では概ね左円偏光となる。コレステリック液晶円偏光板120Aを透過し、その一部はシーケンシャルカラーシャッター130で右円偏光に変換され、コレステリック液晶円偏光板140を透過する。一方、コレステリック液晶円偏光板140で反射した左円偏光で1/2波長板418のない開口部を通過した光線は放物面鏡412で反射し、概ね右円偏光となる。1/2波長板を通過することにより左円偏光となり、コレステリック液晶円偏光板120Aを透過し、その一部はシーケンシャルカラーシャッター130で右円偏光に変換され、コレステリック液晶円偏光板140を透過する。
【0343】
この実施例に使用した放物面鏡では、2回の反射で概ね180°の位相変化となったが、2回の反射での位相変化が0°に近ければ、1/2波長板を取り除いた構成にすればよい。また、検光子としてコレステリック液晶円偏光板140の代わりにPBSを使う場合も、シーケンシャルカラーシャッターをそれに合わせて設計すれば可能である。
【0344】
<リサイクル効率を改善する光源と反射板の構成4>
前記構成3でコレステリック液晶円偏光板414a、414bを反射板に置き換えた構成である(図46)。この構成は、構成1に示す光源から発する自然光の偏光を揃える目的と、構成3で示す検光子での反射光のリサイクル効率改善の両立を目的とする。
【0345】
光源から発する自然光の偏光を揃えることについては構成1で既に説明した通りである。検光子での反射光リサイクル効率改善に関して、反射光のうち開口部を通過する光線については構成3で説明した通りである。コレステリック円偏光反射板140で反射した左円偏光のうち反射板414a、414bに達した左円偏光は、反射板414a、414bで反射することにより右円偏光に変化する。コレステリック液晶円偏光板120Aでは、右円偏光は反射するため、再びその一部は反射板414a、414bに達し、反射することにより左円偏光に変化する。その後、コレステリック液晶円偏光板120Aを透過し、その一部416はシーケンシャルカラーシャッター130で右円偏光に変換され、コレステリック液晶円偏光板140を透過する。
【0346】
この実施例に使用した放物面鏡では、2回の反射で概ね180°の位相変化となったが、2回の反射での位相変化が0°に近ければ、1/2波長板を取り除いた構成にすればよい。また、検光子としてコレステリック液晶円偏光板140の代わりにPBSを使う場合も可能である。
【0347】
<リサイクル効率を改善する光源の構成5>
放物面鏡での位相変化は角度、波長により変わる。図47は、放物面鏡での位相変化が1/2波長板1枚で補償できない場合に適している。
【0348】
放物面鏡に入射する偏光が入射面に対してS偏光もしくはP偏光となっていれば、位相変化を問題にしない。これを実現するために、図48に示すように、1/4波長板418を放射線状に分割する。それぞれの遅相軸をそれぞれの分割エリアの中心入射面に対して45°の方位として、S偏光もしくはP偏光に変換する。一般的に、S偏光の反射率が高いので、S偏光に変換するのが望ましい。1/4波長板は中心波長において1/4波長を示すもの、複数の位相差板で構成された(例えば1/2波長板と1/4波長板で構成される。)広帯域の1/4波長板であっても、それぞれ分割中心入射面に対してS偏光もしくはP偏光になるように方位を決定する。
【0349】
図面では、コレステリック液晶円偏光板120Aは左円偏光(Lと図示している。)を透過する螺旋方向に設定している。コレステリック液晶円偏光板140は右円偏光(Rと図示している。)を透過する螺旋方向に設定している。コレステリック液晶円偏光板140で反射した左円偏光はコレステリック液晶円偏光板120Aを透過し、1/4波長板414に達する。放物面鏡412によってそれぞれの入射面に関してS偏光の状態で2回の反射を受け、再び1/4波長板414に達する。この時の光線が入射面内にあれば、同じ方位の1/4波長板を通過し、入射したときと同じ左円偏光となる。コレステリック液晶円偏光板120Aを透過し、その一部はシーケンシャルカラーシャッター130で右円偏光に変換され、コレステリック液晶円偏光板140を透過する。
【0350】
<リサイクル効率を改善する光源の構成6>
構成5との違いは、反射型偏光板として、直線偏光を反射、透過するタイプを用いているところである。図49は直線偏光反射型偏光板120Aの透過軸を基準に、その透過直線偏光を0°と表記している。また、シーケンシャルカラーシャッター130で変調され、直線偏光反射型偏光板140を透過した直線偏光416を90°と表記している。
【0351】
1/2波長板を通すことにより、1/2波長板とそれに入射する直線偏光軸との成す角の2倍の方位角に振動方位を持つ直線偏光となる。それぞれの分割エリアにおいて、中心入射面のS偏光方位と反射型偏光板120Aの透過軸との成す角の1/2の角度に、それぞれの分割エリアの1/2波長板418の遅相軸を設定する。
【0352】
直線偏光反射型偏光板140で反射した0°方位の直線偏光は反射型偏光板120Aを透過し、1/2波長板414に達する。放物面鏡412によって、それぞれの入射面に関してS偏光の状態で2回の反射を受け、再び1/2波長板414に達する。この時の光線が入射面内にあれば、同じ遅相軸方位の1/2波長板を通過し、入射したときと同じ0°方位の直線偏光となる。反射型偏光板120Aを透過し、その一部はシーケンシャルカラーシャッター130で90°方位の直線偏光に変換され、反射型偏光板140を透過する。
【0353】
以上の説明から明らかなように、本発明に基づく照明装置を用いたプロジェクター装置(又は画像表示装置)によれば、シーケンシャルカラーシャッターの透過光(例えばR光)以外の光の少なくとも一部(例えばG光、B光)を光源側に反射する反射型偏光板などの反射手段が光路中に設けられているので、この反射手段による反射光を再び光源側で反射して、所定の偏光光として戻し、これを有効利用できる。これによって、光利用効率を大きく向上させることができ、シーケンシャルカラー表示でありながら、変調素子を3枚使う場合と同等の出力光束が得られる。
【0354】
また、シーケンシャルカラーシャッターを所定数に分割すれば、個々の分割ブロックの駆動タイミングを分割数に応じてずらすことにより、シャッターとしての開口率を向上させ、色むら、輝度ムラのないシーケンシャルカラー表示が可能となる。
【0355】
そして、各色のホールド時間の調整により、光源、変調素子の分光特性に合わせてホワイトバランスを任意に調整可能である。
【0356】
しかも、シーケンシャルカラー表示とすることにより、これまで各色毎にシャッター及び変調素子が必要であったのに対し、1つのシャッター及び変調素子で駆動が可能となるから、光学部品を低減できることとなり、低コスト化が図れる。色分離及びその合成に、蒸着等の比較的高価な処理を伴なう部品を用いなくてよいため、光学系を簡素化でき、低コスト化が図れる。
【0357】
【発明の効果】
本発明によれば、シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を光源側に反射する反射手段が光路中に設けられているので、この反射手段による反射光を再び光源側で反射して、これを有効利用できる。これによって、光利用効率を大きく向上させることができ、シーケンシャルカラー表示でありながら、変調素子を複数使う場合と同等の出力光束が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的照明装置構成を示す概略図(A)と、本発明に基づく照明装置構成を示す概略図(B)である。
【図2】本発明に基づく照明装置においてPS変換素子がある場合の偏光リサイクルを示す概略図である。
【図3】同、PS変換素子がない場合の偏光リサイクルを示す概略図である。
【図4】反射防止膜のないコレステリック液晶円偏光板の分光透過率を示すグラフである。
【図5】反射防止膜のないコレステリック液晶円偏光板の分光透過率を示すグラフである。
【図6】反射防止膜のあるコレステリック液晶円偏光板の分光透過率を示すグラフである。
【図7】反射防止膜のあるコレステリック液晶円偏光板の分光透過率を示すグラフである。
【図8】本発明に基づく照明装置の要部の概略斜視図(A)と、そのLCD部の拡大断面図(B)である。
【図9】本発明に基づくシーケンシャルカラーシャッターの開口タイミングを実現する駆動法1のタイミングチャートである。
【図10】同、駆動法2のタイミングチャートである。
【図11】同、シーケンシャルカラーシャッターの分割数によるシャッターの実質開口率の変化を示すグラフである。
【図12】同、駆動法2における変調素子のゲートタイミングチャートである。
【図13】同、駆動法2における変調素子へのデータ転送のタイミングチャートである。
【図14】同、ホワイトバランスをとるための駆動法2における変調素子のゲートタイミングチャートである。
【図15】同、ホワイトバランスをとるための駆動法2におけるデータ転送のタイミングチャートである。
【図16】同、変調素子への照明角度の制約を説明するためのシーケンシャルカラーシャッターと変調素子の概略断面図である。
【図17】同、変調素子への照明角度の制約を説明するための照明光の時間変化を示すタイミングチャートである。
【図18】同、変調素子の応答速度の制約を説明するための照明光の時間変化を示すタイミングチャートである。
【図19】本発明の実施例1の照明装置を含むプロジェクターを示す概略断面図である。
【図20】同、シーケンシャルカラーシャッター、反射型偏光板、反射防止膜、1/4波長板、変調素子の配置を示す概略断面図である。
【図21】同、シーケンシャルカラーシャッターの一例の概略図である。
【図22】同、シーケンシャルカラーシャッターの別の例の概略図である。
【図23】同、放物面鏡付きUHPランプを使った場合の変調素子のEtendueと照明光束の関係を示すグラフである。
【図24】同、ホワイトバランスをとるために駆動法2を採用した場合のホワイト色度点を示す色度図である。
【図25】同、ホワイトバランスをとるための駆動法2を採用しない場合のホワイト色度点を示す色度図である。
【図26】本発明の実施例2の照明装置を示す概略断面図である。
【図27】同、反射型偏光板、反射防止膜、フライアイレンズの配置を示す概略断面図である。
【図28】同、シーケンシャルカラーシャッターの一例の概略図である。
【図29】本発明の実施例3の照明装置を示す概略断面図である。
【図30】同、シーケンシャルカラーシャッターの一例の概略図である。
【図31】本発明の実施例4の照明装置を示す概略断面図である。
【図32】同、反射型偏光板、反射防止膜、ロッドインテグレーターの配置を示す概略図である。
【図33】本発明の実施例5の照明装置を示す概略断面図である。
【図34】同、シーケンシャルカラーシャッターと変調素子の結像関係を示す概略断面図である。
【図35】本発明の実施例6の照明装置を示す概略断面図である。
【図36】同、シーケンシャルカラーシャッターの一例の概略図である。
【図37】本発明の実施例7の照明装置を示す概略断面図である。
【図38】本発明の実施例8の照明装置を示す概略断面図である。
【図39】本発明の実施例9の照明装置を示す概略断面図である。
【図40】同、シーケンシャルカラーシャッターの一例の概略図である。
【図41】本発明に使用可能な、リサイクル効率を改善するための光源を示す概略断面図である。
【図42】同、放物面鏡を備える放電ランプの有効光束を示す概略断面図である。
【図43】同、リサイクル効率を改善するための光源と反射型偏光板の構成1を示す概略断面図である。
【図44】同、リサイクル効率を改善するための光源と反射型偏光板の構成2を示す概略断面図である。
【図45】同、リサイクル効率を改善するための光源と反射型偏光板の構成3を示す概略断面図である。
【図46】同、リサイクル効率を改善するための光源と反射型偏光板の構成4を示す概略断面図である。
【図47】同、リサイクル効率を改善するための光源と反射型偏光板の構成5を示す概略断面図である。
【図48】同、波長板を分割して設けた光源の正面図である。
【図49】同、リサイクル効率を改善するための光源と反射型偏光板の構成6を示す概略断面図である。
【図50】同、波長板を分割して設けた光源の正面図である。
【図51】従来例による、位相差板と液晶スイッチの組み合わせによるシーケンシャルカラーシャッターの概略図である。
【図52】同、シーケンシャルカラーシャッターの開口タイミングチャートである。
【図53】同、PS変換素子構造と照明装置を示す概略断面図である。
【図54】同、PS変換素子の製造方法を示す概略断面図である。
【図55】同、コレステリック液晶円偏光板を使った照明光源の概略断面図である。
【図56】同、コレステリック液晶円偏光板を使った円偏光分離合成装置の概略断面図である。
【図57】同、放物面鏡を備える放電ランプへ光線が入射した場合の光線経路を示す概略断面図である。
【図58】同、楕円ミラーに円偏光反射板を配置した場合の光線経路を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10…液晶セル、20、30…位相差板群、
100…放物面ミラー付き放電ランプ、120…PS変換素子、
120A…反射型偏光板、130…シーケンシャルカラーシャッター(CS)、
140…反射型偏光板、200…透過型変調素子、
220…フライアイインテグレーター、220a…第1面、
230…コンデンサーレンズ、300…投射レンズ、301…スクリーン、
302…1/4波長板、304…反射防止膜、n…ライン数、N…分割数
Claims (58)
- 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
前記シーケンシャルカラーシャッターの各分割ブロックの光透過率立下りのタイミン グが、対応する行電極群先頭行のデータ書換えのタイミングに概ね一致し、開口時間が 下記式(1)で示され、隣接する分割ブロックの開口タイミングがtTFT/Nずれており、
f :フレーム周波数、
m :シーケンシャルカラー数、
tTFT:データ書換え時間、
N :分割数、
tLC:カラーシャッターを構成する液晶の立下り応答時間)
前記変調素子と前記シーケンシャルカラーシャッターとの位置合わせのマージンをd とし、行電極走査方向の有効範囲をL、フレーム周波数をf、シーケンシャルカラー数 をmとしたとき、シャッターの開口時間を
Tt=(d/L)×(1/mf)
だけ短くした
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
前記シーケンシャルカラーシャッターの各分割ブロックの光透過率立下りのタイミン グが、対応する行電極群先頭行のデータ書換えのタイミングに概ね一致し、開口時間が 下記式(2)で示され、隣接する分割ブロックのタイミングが1/Nfずれている
ことを特徴とするプロジェクター装置。
f :フレーム周波数、
m :シーケンシャルカラー数、
N :分割数、
tLC:カラーシャッターを構成する液晶の立下り応答時間) - 前記変調素子と前記シーケンシャルカラーシャッターの位置合わせのマージンをdとし、行電極走査方向の有効範囲をL、フレーム周波数をfとしたとき、シャッターの開口時間を
Tt=(d/L)×(1/f)
だけ短くした、請求項2に記載のプロジェクター装置。 - 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
放物面ミラーを備えた放電ランプ、フライアイインテグレーター、PS変換素子、コ ンデンサーレンズ、前記シーケンシャルカラーシャッター、反射型偏光板、前記変調素 子の順に前記照明装置が構成されている
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 前記シーケンシャルカラーシャッターが前記反射型偏光板と光学的に一体化されている、請求項4に記載のプロジェクター装置。
- 前記反射型偏光板が前記フライアイインテグレーターと概ね光学共役点に配置されている、請求項4に記載のプロジェクター装置。
- 前記変調素子の1画素に照明する照明光の角度範囲は、前記シーケンシャルカラーシャッター位置での広がりが2分割ブロック以下であるように設定されている、請求項4に記載のプロジェクター装置。
- 前記反射型偏光板の透過軸は前記PS変換素子の出射偏光軸と直交している、請求項4に記載のプロジェクター装置。
- 前記シーケンシャルカラーシャッターは直線偏光を入射し、円偏光を出射するように設計されている、請求項4に記載のプロジェクター装置。
- 前記シーケンシャルカラーシャッターは、位相差板群の出射側端が1/4波長板である、請求項9に記載のプロジェクター装置。
- 前記シーケンシャルカラーシャッターの出射円偏光は、コレステリック液晶円偏光板を所定の色が透過するように設定されている、請求項9に記載のプロジェクター装置。
- 前記反射型偏光板と前記変調素子との間に、円偏光を直線偏光に変換する光学素子が配置されている、請求項4に記載のプロジェクター装置。
- 前記シーケンシャルカラーシャッターにおいて、前記シーケンシャルカラーシャッターを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に、前記変調素子側に配置されている、請求項4に記載のプロジェクター装置。
- 前記液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に、前記変調素子側に配置されている、請求項13に記載のプロジェクター装置。
- 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、フライアイインテグレーター 、コンデンサーレンズ、前記シーケンシャルカラーシャッター、第2反射型偏光板、透 過型の前記変調素子の順に前記照明装置が構成されている
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 前記シーケンシャルカラーシャッターが前記第2反射型偏光板と光学的に一体化されている、請求項15に記載のプロジェクター装置。
- 前記第2反射型偏光板が前記フライアイインテグレーターの第1面と概ね光学共役点に配置されている、請求項15に記載のプロジェクター装置。
- 前記変調素子の1画素に照明する照明光の角度範囲は、前記シーケンシャルカラーシャッター位置での広がりが2分割ブロック以下であるように設定されている、請求項15に記載のプロジェクター装置。
- 前記第1反射型偏光板は前記フライアイインテグレーターと光学的に一体化されている、請求項15に記載のプロジェクター装置。
- 前記第1及び第2反射型偏光板は、透過軸が互いに直交している、請求項15に記載のプロジェクター装置。
- 前記第1及び第2反射型偏光板は、コレステリック液晶の螺旋方向が互いに逆である、請求項15に記載のプロジェクター装置。
- 前記シーケンシャルカラーシャッターは、円偏光を入射し、円偏光を出射するように設計されている、請求項21に記載のプロジェクター装置。
- 前記シーケンシャルカラーシャッターは、位相差板群の入射側及び出射側端が1/4波長板である、請求項22に記載のプロジェクター装置。
- 前記シーケンシャルカラーシャッターの出射円偏光は、コレステリック液晶円偏光板を所定の色が透過するように設定されている、請求項22に記載のプロジェクター装置。
- 前記第2反射型偏光板と前記変調素子との間に、円偏光を直線偏光に変換する光学素子が配置されている、請求項15に記載のプロジェクター装置。
- 前記シーケンシャルカラーシャッターにおいて、前記シーケンシャルカラーシャッターを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に、前記変調素子側に配置されている、請求項15に記載のプロジェクター装置。
- 前記液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に、前記変調素子側に配置されている、請求項26に記載のプロジェクター装置。
- 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
放物面ミラーを備えた放電ランプ、フライアイインテグレーター、コンデンサーレン ズ、第1反射型偏光板、前記シーケンシャルカラーシャッター、第2反射型偏光板、透 過型の前記変調素子の順に前記照明装置が構成され、
前記第2反射型偏光板と前記変調素子との間に、円偏光を直線偏光に変換する光学素 子が配置されている
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の 光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
放物面ミラーを備えた放電ランプ、フライアイインテグレーター、コンデンサーレン ズ、第1反射型偏光板、前記シーケンシャルカラーシャッター、第2反射型偏光板、透 過型の前記変調素子の順に前記照明装置が構成され、
前記シーケンシャルカラーシャッターにおいて、前記シーケンシャルカラーシャッタ ーを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に、前記変調素子側に配置 されている
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 前記液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に、前記変調素子側に配置されている、請求項29に記載のプロジェクター装置。
- 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
楕円ミラーを備えた放電ランプ、第1コンデンサーレンズ、ロッドインテグレーター 、第1反射型偏光板、第2コンデンサーレンズ、前記シーケンシャルカラーシャッター 、第2反射型偏光板、透過型の前記変調素子の順に前記照明装置が構成され、
前記シーケンシャルカラーシャッターにおいて、前記シーケンシャルカラーシャッタ ーを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に、前記変調素子側に配置 されている
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 前記液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に、前記変調素子側に配置されている、請求項31に記載のプロジェクター装置。
- 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、前記シーケンシャルカラーシ ャッター、第2反射型偏光板、フライアイインテグレーター、コンデンサーレンズ、透 過型の前記変調素子の順に前記照明装置が構成され、
前記シーケンシャルカラーシャッターの分割は、前記フライアイインテグレーターの 分割単位を対象にされている
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段 とが設けられているプロジェクター装置において、
放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、前記シーケンシャルカラーシ ャッター、第2反射型偏光板、フライアイインテグレーター、コンデンサーレンズ、透 過型の前記変調素子の順に前記照明装置が構成され、
前記各分割ブロックの駆動は、前記フライアイインテグレーターの各分割単位が前記 変調素子に結像された場合に対応する該変調素子位置と同期するように行われる
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、前記シーケンシャルカラーシ ャッター、第2反射型偏光板、フライアイインテグレーター、コンデンサーレンズ、透 過型の前記変調素子の順に前記照明装置が構成され、
前記シーケンシャルカラーシャッターにおいて、前記シーケンシャルカラーシャッタ ーを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に、前記変調素子側に配置 されている
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 前記液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に、前記変調素子側に配置されている、請求項35に記載のプロジェクター装置。
- 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、前記シーケンシャルカラーシ ャッター、フライアイインテグレーター、コンデンサーレンズ、PBS(偏光ビームス プリッター)、反射型の前記変調素子の順に前記照明装置が構成され、
前記シーケンシャルカラーシャッターの分割は、前記フライアイインテグレーターの 分割単位を対象にされている
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 前記各分割ブロックの駆動は、前記フライアイインテグレーターの各分割単位が前記変調素子に結像された場合に対応する該変調素子位置と同期するように行われる、請求項37に記載のプロジェクター装置。
- 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、前記シーケンシャルカラーシ ャッター、フライアイインテグレーター、コンデンサーレンズ、PBS(偏光ビームス プリッター)、反射型の前記変調素子の順に前記照明装置が構成され、
前記シーケンシャルカラーシャッターにおいて、前記シーケンシャルカラーシャッタ ーを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に、前記変調素子側に配置 されている
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 前記液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に、前記変調素子側に配置されている、請求項39に記載のプロジェクター装置。
- 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、フライアイインテグレーター 、コンデンサーレンズ、前記シーケンシャルカラーシャッター、コンデンサーレンズ、 PBS(偏光ビームスプリッター)、反射型の前記変調素子の順に前記照明装置が構成 され、
前記シーケンシャルカラーシャッターにおいて、前記シーケンシャルカラーシャッタ ーを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルが前記変調素子と光学共役点に近 く配置されている
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 前記液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に、前記変調素子と光学共役点に近く配置されている、請求項41に記載のプロジェクター装置。
- 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、フライアイインテグレーター 、コンデンサーレンズ、透過型の前記変調素子、前記シーケンシャルカラーシャッター 、第2反射型偏光板の順に前記照明装置が構成され、
前記シーケンシャルカラーシャッターにおいて、前記シーケンシャルカラーシャッタ ーを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に、前記変調素子側に配置 されている
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 前記液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に、前記変調素子側に配置されている、請求項43に記載のプロジェクター装置。
- 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光 源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
放物面ミラーを備えた放電ランプ、第1反射型偏光板、前記シーケンシャルカラーシ ャッター、第2反射型偏光板、フライアイインテグレーター、コンデンサーレンズ、偏 光色分離素子、PBS(偏光ビームスプリッター)、第1及び第2反射型変調素子の順 に前記照明装置が構成され、
前記シーケンシャルカラーシャッターにおいて、前記シーケンシャルカラーシャッタ ーを構成する液晶セルの中で応答速度の遅い液晶セルから順に、前記変調素子側に配置 されている
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 前記液晶セルは、波長の長い色の開閉を受け持つものから順に、前記変調素子側に配置されている、請求項45に記載のプロジェクター装置。
- 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
放物面鏡を備える放電ランプの出力開口部の一部に反射板が配置されている
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 前記反射板は、前記放電ランプから発する有効光束の出力を妨げない範囲に配置されている、請求項47に記載のプロジェクター装置。
- 前記反射板は、反射型偏光板からの反射光を有効に反射できるように、前記放物面鏡の有効径より大きくしてある、請求項47に記載のプロジェクター装置。
- 前記反射板はコレステリック液晶からなる円偏光板である、請求項47に記載のプロジェクター装置。
- 前記コレステリック液晶の螺旋方向は、前記シーケンシャルカラーシャッターの検光子の反射光を反射するように設定されている、請求項50に記載のプロジェクター装置。
- 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターが前記光源と前記結像手段との間に配置されると共に走査線方向に複数に分割され、これらの分割ブロックの色切替えが前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期し、かつ、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射する第1の反射手段と、この反射光を更に前記光源側で反射して前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させるための第2の反射手段とが設けられているプロジェクター装置において、
放物面鏡を備える放電ランプの出力開口部の一部に位相差板が配置されている
ことを特徴とするプロジェクター装置。 - 前記位相差板の位相差値は、反射型偏光板からの戻り光が前記放物面鏡にて反射し、再び前記反射型偏光板側に進路を変換する過程にて受ける位相変化を補償する値となっている、請求項52に記載のプロジェクター装置。
- 前記戻り光は円偏光である、請求項53に記載のプロジェクター装置。
- 前記位相差板は、前記放電ランプの出力開口部の一部に配置された反射板とは別の出力開口部の少なくとも一部に形成されている、請求項52に記載のプロジェクター装置。
- 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備するプロジェクター装置を駆動するに際し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターを前記光源と前記結像手段との間に配置すると共に走査線方向に複数に分割し、これらの分割ブロックの色切替えを前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期させ、更に、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射させ、この反射光を更に前記光源側で反射させて前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させることにより再利用する、プロジェクター装置の駆動方法において、
前記シーケンシャルカラーシャッターの各分割ブロックの光透過率立下りのタイミン グを、対応する行電極群先頭行のデータ書換えのタイミングに概ね一致させ、開口時間 を下記式(1)で示されるものとし、隣接する分割ブロックの開口タイミングをt TFT /Nずらし、
f :フレーム周波数、
m :シーケンシャルカラー数、
t TFT :データ書き換え時間、
N :分割数、
t LC :カラーシャッターを構成する液晶の立下り応答時間)
前記変調素子と前記シーケンシャルカラーシャッターとの位置合わせのマージンをd とし、行電極走査方向の有効範囲をL、フレーム周波数をf、シーケンシャルカラー数 をmとしたとき、シャッターの開口時間を
Tt=(d/L)×(1/mf)
だけ短くする
ことを特徴とする、プロジェクター装置の駆動方法。 - 変調素子と、この変調素子を照明する光源及び照明装置と、前記変調素子の光学像を結像する結像手段とを具備するプロジェクター装置を駆動するに際し、時分割で色再現を行うためのシーケンシャルカラーシャッターを前記光源と前記結像手段との間に配置すると共に走査線方向に複数に分割し、これらの分割ブロックの色切替えを前記変調素子の行電極群のデータ書換えのタイミングに同期させ、更に、前記シーケンシャルカラーシャッターの透過光以外の光の少なくとも一部を前記光源側に反射させ、この反射光を更に前記光源側で反射させて前記シーケンシャルカラーシャッターへ入射させることにより再利用する、プロジェクター装置の駆動方法において、
前記シーケンシャルカラーシャッターの各分割ブロックの光透過率立下りのタイミン グを、対応する行電極群先頭行のデータ書換えのタイミングに概ね一致させ、開口時間 を下記式(2)で示されるものとし、隣接する分割ブロックのタイミングを1/Nfず らすことを特徴とする、プロジェクター装置の駆動方法。
f :フレーム周波数、
m :シーケンシャルカラー数、
N :分割数、
tLC:カラーシャッターを構成する液晶の立下り応答時間) - 前記変調素子と前記シーケンシャルカラーシャッターとの位置合わせのマージンをdとし、行電極走査方向の有効範囲をL、フレーム周波数をfとしたとき、シャッターの開口時間を
Tt=(d/L)×(1/f)
だけ短くする、請求項57に記載のプロジェクター装置の駆動方法。
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