JP4224291B2 - 植物栽培装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高齢者、身体障害者、車椅子利用者等であっても、容易に植物を栽培、観賞することができるとともに、公園、空地、家庭の庭先、屋上、ベランダ等様々な場所に設置することができる植物栽培装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
都会においても、公園、空地等に花壇を設置し、プランター等を配置して、又、家庭の庭先、屋上、ベランダ等に植木鉢、プランター等を配置して、草花、植木等の植物を栽培し、観賞することを楽しむ人々は多い。特に、高齢者、身体障害者、車椅子利用者等にとっては、植物を栽培し、観賞することは数少ない楽しみの一つとなっている場合も多い。
そして、従来にあっては、公園、空地等においては、地面に直接花壇を設置し、プランター等を配置し、又、家庭の庭先、屋上、ベランダ等においては、地面、床面に直接又はテーブル上等に植木鉢、プランター等を配置して、植物を栽培し、観賞していた。
【0003】
しかし、公園、空地等の地面に直接花壇を設置し、プランター等を配置した場合、又、家庭の庭先、屋上、ベランダ等の地面、床面に直接植木鉢、プランター等を配置した場合には、花壇、プランター、植木鉢等は低い位置にあるため、腰を曲げたり、うずくまったりしなければならず、高齢者、身体障害者、車椅子利用者等にとっては、容易には、植物を直接手で触って栽培したり、植物に顔を近づけて観賞したりすることができなかった。
又、家庭の庭先、屋上、ベランダ等においてテーブル上等に植木鉢、プランター等を配置した場合にあっても、やはり未だ低い位置にあったり、テーブル等が邪魔になったりして、高齢者、身体障害者、車椅子利用者等にとっては、容易には、植物を直接手で触って栽培したり、植物に顔を近づけて観賞したりすることができなかった。
【0004】
このような問題点を解消すべく、支柱上に土壌収容凹部を配設し、土壌収容凹部を高い位置とすることによって、車椅子利用者等であっても、車椅子に腰掛けた状態で、容易に植物を直接手で触って栽培したり、植物に顔を近づけて観賞したりすることができるプランターが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−113403号公報
【特許文献2】
特開2000−50735号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1、特許文献2に記載されたプランターは、一旦所定の場所に設置した後には中々他の場所に移動することができず、設置場所の広さにも柔軟に対応することができず、成育に必要な土壌が異なる種々植物を栽培することもできなかった。又、スコップ、ジョウロ等の園芸道具を載置し、収納するにも不便であり、周囲と調和した景観を形成することもできなかった。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、高齢者、身体障害者、車椅子利用者等にとっても、容易に植物を直接手で触って栽培し、植物に顔を近づけて観賞することができる植物栽培装置であって、適宜場所に容易に設置かつ移動することができ、設置場所の広さにも柔軟に対応することができ、成育に必要な土壌が異なる種々植物を栽培することもでき、さらには、スコップ、ジョウロ等の園芸道具を載置し、収納するにも便利であり、周囲と調和した景観を形成することもできる植物栽培装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の植物栽培装置は、格子状部を形成した壁面パネルと、前記2枚の壁面パネルを互いの一側部で直角に連結し、棚板を着脱自在としたコーナーパネルと、前記3枚の壁面パネルを一側部で直角に連結し、一面部に開閉扉を配設し、棚板を着脱自在としたキャビネットボックスと、前記壁面パネル、前記コーナーパネル又は前記キャビネットボックス間に架け渡すことができるプランターと、前記壁面パネル、前記コーナーパネル又は前記キャビネットボックス間に架け渡すことができる作業テーブルとから構成され、前記プランター又は前記作業テーブルを前記壁面パネル、前記コーナーパネル又は前記キャビネットボックス間に架け渡した状態で、設置面から前記プランター又は前記作業テーブルの上端までの高さを高齢者、身体障害者、車椅子利用者等が椅子、車椅子に座って作業ができる高さに設定でき、前記プランター又は前記作業テーブルの下方に車椅子のフットレストが位置できる十分な空間を確保できるようにしたことを特徴とする。
【0009】
前記プランターは、その底面部に土壌排出口を形成し、この土壌排出口を開閉する開閉扉を配設したものであることが好ましい。
【0010】
前記作業テーブルは、その周囲に上面を高くした枠板を固定したものであることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の植物栽培装置の好適な実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1は本発明の植物栽培装置の一実施例の斜視図、図2は図1の植物栽培装置の平面図、図3は図1の植物栽培装置の正面図、図4(A)は図1の植物栽培装置の右側面図、(B)はC−C線断面図、図5は図1のA−A線断面図、図6は図1のB−B線断面図、図7(A)、(B)、(C)、(D)、(E)は本発明の植物栽培装置の種々実施例の斜視図である。
【0012】
本発明の植物栽培装置は、図1に示すように、プランター1、作業テーブル2、壁面パネル3、コーナーパネル4、キャビネットボックス5を適宜組合せて構成されるものである。
【0013】
プランター1は、ステンレス鋼等から成り、図5に示すように、平面から視て矩形状を呈するものであり、その上半部の周囲には木材から成る枠板11を固定してある。
プランター1の底面部の中央部には土壌排出口12を形成し、この土壌排出口12を開閉するスライド式の開閉扉13を配設してある。又、底面部の周辺部には水抜孔14を穿設してある。
【0014】
作業テーブル2は、木材から成り、図6に示すように、平面から視て矩形状を呈するものであり、その周囲には木材から成る枠板21を固定してある。そして、作業テーブル2の上面よりも枠板21の上面を適宜高くしてある。
【0015】
壁面パネル3は、木材から成り、図1に示すように、杆状部材を相欠き加工して連結し、格子状部31を形成してある。
【0016】
コーナーパネル4は、図1及び図2に示すように、前記2枚の壁面パネル3を互いの一側部で直角に連結したものであり、三角形状を呈する着脱自在の棚板41を適宜装着したものである。
【0017】
キャビネットボックス5は、図1及び図2に示すように、前記3枚の壁面パネル3を一側部で直角に連結し、正面部に回動式の開閉扉51を配設したものである。
キャビネットボックス5の上面部、中間部には、正方形状を呈する着脱自在の棚板52を適宜装着してある。
【0018】
前記プランター1及び作業テーブル2は、図1乃至図4に示すように、壁面パネル3、コーナーパネル4、キャビネットボックス5間に架け渡すことができるようになっている。又、高齢者、身体障害者、車椅子利用者等が椅子、車椅子に座って作業ができるように、地面からプランター1及び作業テーブル2の上端までの高さは75cm程度に設定し、プランター1及び作業テーブル2の下方には車椅子のフットレストが位置できる十分な空間が確保されるようになっている。
【0019】
図1乃至図4に示すように、壁面パネル3とコーナーパネル4間にプランター1を架け渡し、コーナーパネル4とキャビネットボックス5間に作業テーブル2を架け渡した構成とすれば、高齢者、身体障害者、車椅子利用者等は椅子、車椅子に座った状態で、プランター1内で栽培する植物を容易に直接手で触ることができ、植物を植えたり、水を遣ったりする作業も容易に行うことができる。
そして、スライド式の開閉扉13を開閉することによって、プランター1内の土壌の交換作業も容易にすることができる。
【0020】
又、プランター1に隣接して作業テーブル2が配設されているから、作業テーブル2上面に植木鉢、用土、肥料等の包装袋、スコップ、ジョウロ等の園芸道具を載置することができ、鉢の植え替え、土壌の作成、水遣り等の作業をするのにも便利である。さらに、作業テーブル2上面にポット、カップ等を置けば、作業中に簡単なティータイムをとることもできて便利である。
そして、作業テーブル2の周囲には上面を高くした枠板21を固定してあるので、植木鉢、園芸道具、カップ等を誤って落下させることもない。
【0021】
さらに、キャビネットボックス5内には、用土、肥料等の包装袋、スコップ、ジョウロ等の園芸道具を収納しておくことができ、回動式の開閉扉51を開閉すれば、それらを直ぐに取り出すことができる。
【0022】
又、壁面パネル3、コーナーパネル4、キャビネットボックス5の格子状部31に花籠を掛止して、コーナーパネル4の棚板41、キャビネットボックス5の棚板52に植木鉢を載置して、植物栽培装置を飾ることができ、周囲と調和した景観を形成することもできる。
【0023】
本発明の植物栽培装置は、プランター1、作業テーブル2、壁面パネル3、コーナーパネル4、キャビネットボックス5を適宜組合せて構成されるものであるから、家庭の庭先、屋上、ベランダ等であって狭い空間に設置する場合には、図7(A)のように、壁面パネル3,3間にプランター1を架け渡しただけの構成としてもよい。
一方、公園、空地等、又は、家庭の庭先、屋上、ベランダ等であっても広い空間に設置する場合には、図7(B)乃至(E)のように、プランター1、作業テーブル2、壁面パネル3、コーナーパネル4、キャビネットボックス5を適宜組合せて、設置場所の広さに柔軟に対応させるとともに、作業者の好みに合わせた種々構成を採用することができる。
特に、図7(B),(D),(E)のように、プランター1を複数配置した場合には、成育に必要な土壌が異なる種々植物を栽培することもできる。
【0024】
又、本発明の植物栽培装置は、各構成要素を取付自在としてあるから、適宜場所で適宜構成要素を組合せて、容易に設置することができるとともに、構成要素を分解して、容易に移動することもできる。
【0025】
尚、壁面パネル3、コーナーパネル4、キャビネットボックス5の底面部は、地面又は床面に固定する構造としてもよく、底面部にキャスターを固定することによって、容易に移動可能とする構造としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の植物栽培装置の一実施例の斜視図である。
【図2】図1の植物栽培装置の平面図である。
【図3】図1の植物栽培装置の正面図である。
【図4】(A)は図1の植物栽培装置の右側面図、(B)はC−C線断面図である。
【図5】図1のA−A線断面図である。
【図6】図1のB−B線断面図である。
【図7】(A)、(B)、(C)、(D)、(E)は本発明の植物栽培装置の種々実施例の斜視図である。
【符号の説明】
1 プランター
12 土壌排出口
13 開閉扉
2 作業テーブル
3 壁面パネル
31 格子状部
4 コーナーパネル
5 キャビネットボックス
51 開閉扉
Claims (3)
- 格子状部を形成した壁面パネルと、前記2枚の壁面パネルを互いの一側部で直角に連結し、棚板を着脱自在としたコーナーパネルと、前記3枚の壁面パネルを一側部で直角に連結し、一面部に開閉扉を配設し、棚板を着脱自在としたキャビネットボックスと、前記壁面パネル、前記コーナーパネル又は前記キャビネットボックス間に架け渡すことができるプランターと、前記壁面パネル、前記コーナーパネル又は前記キャビネットボックス間に架け渡すことができる作業テーブルとから構成され、前記プランター又は前記作業テーブルを前記壁面パネル、前記コーナーパネル又は前記キャビネットボックス間に架け渡した状態で、設置面から前記プランター又は前記作業テーブルの上端までの高さを高齢者、身体障害者、車椅子利用者等が椅子、車椅子に座って作業ができる高さに設定でき、前記プランター又は前記作業テーブルの下方に車椅子のフットレストが位置できる十分な空間を確保できるようにしたことを特徴とする植物栽培装置。
- 前記プランターは、その底面部に土壌排出口を形成し、この土壌排出口を開閉する開閉扉を配設したものであることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培装置。
- 前記作業テーブルは、その周囲に上面を高くした枠板を固定したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の植物栽培装置。
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