JP4223683B2 - Pcm伝送のためのデータ信号をプリコードするための装置および方法 - Google Patents
Pcm伝送のためのデータ信号をプリコードするための装置および方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4223683B2 JP4223683B2 JP2000527064A JP2000527064A JP4223683B2 JP 4223683 B2 JP4223683 B2 JP 4223683B2 JP 2000527064 A JP2000527064 A JP 2000527064A JP 2000527064 A JP2000527064 A JP 2000527064A JP 4223683 B2 JP4223683 B2 JP 4223683B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- constellation point
- analog
- level
- transmitted
- transmitter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L25/00—Baseband systems
- H04L25/38—Synchronous or start-stop systems, e.g. for Baudot code
- H04L25/40—Transmitting circuits; Receiving circuits
- H04L25/49—Transmitting circuits; Receiving circuits using code conversion at the transmitter; using predistortion; using insertion of idle bits for obtaining a desired frequency spectrum; using three or more amplitude levels ; Baseband coding techniques specific to data transmission systems
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L25/00—Baseband systems
- H04L25/02—Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
- H04L25/03—Shaping networks in transmitter or receiver, e.g. adaptive shaping networks
- H04L25/03006—Arrangements for removing intersymbol interference
- H04L25/03343—Arrangements at the transmitter end
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L25/00—Baseband systems
- H04L25/38—Synchronous or start-stop systems, e.g. for Baudot code
- H04L25/40—Transmitting circuits; Receiving circuits
- H04L25/49—Transmitting circuits; Receiving circuits using code conversion at the transmitter; using predistortion; using insertion of idle bits for obtaining a desired frequency spectrum; using three or more amplitude levels ; Baseband coding techniques specific to data transmission systems
- H04L25/4917—Transmitting circuits; Receiving circuits using code conversion at the transmitter; using predistortion; using insertion of idle bits for obtaining a desired frequency spectrum; using three or more amplitude levels ; Baseband coding techniques specific to data transmission systems using multilevel codes
- H04L25/4927—Transmitting circuits; Receiving circuits using code conversion at the transmitter; using predistortion; using insertion of idle bits for obtaining a desired frequency spectrum; using three or more amplitude levels ; Baseband coding techniques specific to data transmission systems using multilevel codes using levels matched to the quantisation levels of the channel
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
- Transmission Systems Not Characterized By The Medium Used For Transmission (AREA)
- Dc Digital Transmission (AREA)
Description
【関連出願】
この出願は1996年11月13日に出願された、米国特許出願シリアル番号第08/747,840号の一部継続出願であり、前記米国出願は全体として参照のため本明細書に導入される。
【0002】
【発明の分野】
この発明はパルス符号変調(PCM)伝送のためのデータ信号の予備符号化(プリコーディング:precoding)のための装置および方法に関する。
【0003】
【発明の背景】
V.34型モデムのような、伝統的なモデムは信号はネットワークの大部分にわたりデジタル化されるが公衆交換電話ネットワーク(PSTN)を純粋のアナログチャネルとして取り扱う。これに対し、パルス符号変調(PCM)モデムはネットワークの大部分がデジタルでありかつ典型的には、インターネットサービスプロバイダおよびオンラインサービスのもののような、中央サイトモデムはデジタル接続(例えば、アメリカ合衆国においてはT1、そしてヨーロッパにおいてはE1)を介してPSTNに接続されるという事実を活用する。第1世代のPCMモデムはデータをPCMモードのダウンストリームのみで(すなわち、中央サイトデジタルモデムからアナログのエンドユーザモデムへと)伝送しかつアナログモード、例えば、V.34型モードでアップストリーム(すなわち、エンドユーザのモデムから中央サイトのモデムへと)送信を行なう。次世代のPCMモデムもまたPCMモードでアップストリームのデータを送信するであろう。
【0004】
PCMのダウンストリームについては、中央サイトPCMモデムは異なる中央局のコーデック(codec)の出力レベルに対応する8ビットのデジタルワード(オクテット:octets)をデジタルネットワークによって送信または伝送する。エンドユーザの中央局においては、前記オクテットはアナログレベルに変換されこれらのアナログレベルはアナログループによって伝送される。エンドユーザのPCMモデムは次に前記アナログレベルを、パルス符号振幅変調(PAM)信号として見ることにより、等化されたデジタルレベルへと変換する。等化されたデジタルレベルは元の送信されたオクテットおよび該オクテットが表わすデータへと理想的にマッピングし戻される。
【0005】
PCMアップストリームに対しては、エンドユーザのPCMモデムはアナログレベルを伝送されるべきデータに対応するアナログループによって伝送する。前記アナログレベルは前記アナログループのチャネル特性によって変更または修正されかつ該修正されたレベルはエンドユーザの中央局におけるコーデックによってオクテットを形成するために量子化される。該コーデックは前記オクテットをデジタルネットワークによってPCM中央サイトモデムへと伝送する。PCM中央サイトモデムは前記オクテットから送信されたレベルを決定しかつ該レベルからエンドユーザのPCMモデムによって伝送されたデータが復元または再生される。
【0006】
アップストリームPCM伝送に伴う困難性はエンドユーザのPCMモデムによって送信されるレベルがアナログループによって変更されることである。これらの変更されたレベルはコーデックによってオクテットを形成するために量子化されるレベルであるため、かつ実際に伝送されるレベルではないため、中央サイトモデムが該オクテットからエンドユーザのPCMモデムによって送信されたデータを正確に決定することが困難になる。この困難性はアナログループにおけるチャネルのヌル(channel null)、エンドユーザの中央局におけるコーデックにより導入される量子化ノイズおよびダウンストリームPCMエコー(echo)が存在するという事実によりいっそう大きくされ、中央サイトPCMモデムが送信されたデータを正確に復元することをより困難にする。
【0007】
したがって、エンドユーザのPCMモデムによって送信されるアナログレベルが、エンドユーザのPCMモデムによって送信されるべきデータに対応する、エンドユーザの中央局におけるコーデックへの入力での所定のアナログレベル(コンステレイションポイント:constellation points)を正確に生成できるPCM送信のためのデータ信号をプリコードする装置および方法が必要である。さらに、送信電力を制限しかつアナログループによって導入されるチャネルのヌルおよびエンドユーザの中央局におけるコーデックによって導入される量子化ノイズに立ち向かうPCM送信のためのデータ信号をプリコードする装置、システムおよび方法が必要である。
【0008】
【好ましい実施形態の詳細な説明】
始めに、データ信号のPCMダウンストリームスペクトル形成またはシェイピング(spectral shaping)または予備符号化またはプリコーディング(precoding)のための技術を説明する。次に、データ信号のPCMアップストリーム伝送のためのプリコーディング技術について述べる。最後に、本発明に係わるPCMアップストリームプリコーディング技術が、典型的なアナログPCMモデムおよびデジタルPCMモデムの相互接続に対して、2つのアナログPCMモデムを相互接続するPCM通信システムにおいて使用するためにどのようにして一般化されるかについて説明する。
【0009】
〈PCMダウンストリームスペクトラムシェイピング/プリコーディング〉
図1および図2はアナログループによって遠隔ユーザのモデムに伝送される信号におけるDCに近いエネルギの存在を示す。図1にはデジタルデータを伝送のためオクテットに直接符号化する上で述べた同時係属出願に記載されたもののような、電話システムのデジタル部分に直接取り付けられたモデム(送信モデム、図示せず)から送信されるμ則またはμロー(μ−law)オクテットを入力12において受信するPSTN上の典型的な電話中央局10の一部を示す。これらのオクテットは、μロー/リニア変換器14としても知られた、D/A変換器によって、各々のレベルが255のμローのレベルの内の1つである、一連の電圧レベルykへと変換される。前記レベルはライン16によってLPF 18へと出力され、該LPF 18はアナログループ20によって遠隔モデムの受信機に向けて前記レベルのアナログ表現であるろ波されたアナログ信号s(t)を出力する。前記アナログ信号は受信モデムによって復調されかつデコードされ、該受信モデムは元の送信されたデータの推定値(エスティメイト:estimate)であるデジタルビットストリームを出力する。
【0010】
μロー/リニア変換器14からのライン16上のレベルykのシーケンスは図2に示されるフラットな周波数応答を有する。LPF 18のスペクトル形状24はポイント26で示されるようにDC(f=0)の近くで大きな量のエネルギを含んでいる。シーケンスykはフラットな周波数応答を有するから、フィルタ18によって出力される信号(s(t))のスペクトルはフィルタ18と同じスペクトル形状24を有しかつ、したがって、信号s(t)もまたDCの近くで大きな量のエネルギを含んでいる。前に述べたように、このDC近くのエネルギはシステムにおけるトランスフォーマを飽和させる傾向にあり、これは受信モデムに向けて送信される信号s(t)における望ましくない非線形ひずみを生じさせる。
【0011】
いくつかの用途においてはこのひずみは低減されなければならない。これは送信信号におけるDCに近い信号エネルギを低減することにより達成できる。そのようなDCヌル28が図3に示されている。現在の技術において知られているように、送信信号におけるDCでのこのスペクトル的なヌルを作成するためには、送信レベルykのランニング・デジタルサム(running digital sum:RDS)(すなわち、全ての前に送信されたレベルの代数和)はゼロに近く保たれなければならない。DCヌル28の付近のスペクトルの形状は比較的浅く傾斜したスペクトル30からDCにおいて非常に急激に低下するスペクトル32へと変わり得る。ヌルの鋭さはRDSがどれだけ厳密に制御されるかに依存する。
【0012】
したがって本発明はμローのオクテットへと送信されるデジタルデータをDCにおいて所望のスペクトルヌルを生成するためにRDSをゼロに近く維持する方法で符号化し、それによってトランスフォーマの飽和によって引き起こされる非線形ひずみを低減する。
【0013】
スペクトルヌルを生成する方法を説明するために、それぞれのシンボルykと共に6ビットを送信する例を考える。当業者には本発明はシンボルごとに任意の他の数のビットを送信するために使用できること、あるいは送信されるシンボルごとのビットの数がシンボルによって変わる場合にも本発明を使用できることは明らかであろう。スペクトルヌルなしのシステムにおいては、レベル間の最小距離dminが維持されるように得られる255のμローのレベルから64レベルのサブセットを始めに選択する。これら64のレベルはそれぞれのレベルに対して同じ振幅の負のレベルがあるという意味で対称的である。例えば、規制限界である、−12dBm0より十分低い平均エネルギに対する32のdminを達成できる。
【0014】
全ての255のμローのレベル34(128の正および127の負)の部分的表現が図4に示されている。これらのレベルは対数則に従い、原点に最も近い64のレベルは2の間隔で−63と63の間に一様に間隔を空けている。次の正および負のセグメントは+/−66でスタートしかつそれらは各々4の間隔で16ポイントを含んでいる。このスケールは前のセグメントから0.75*2nの間隔だけ離れた各々2nの形式の間隔を備えた16ポイントのセグメントで続く。最後のセグメントは+/−2112と+/−4032の間に128の間隔で広がっている。セットまたは集合35はこれら255レベルから選択された64レベルのセットであり6ビットの各々の組み合わせ、すなわち、26=64を表わす。
【0015】
送信機においては、入力ビットは6のグループで集められ、かつ次に、所望のレベルを表わす、μローのオクテットへとマッピングされる。中央局においては、前記μローのオクテットはレベルに変換され、かつ得られたレベルが次に送信される。受信機においては、イコライザがLPFおよびローカルループによって導入されたひずみを補償し、かつ次に決定装置が、受信ポイントに最も近いレベルを選択することにより、送信レベルを推定しまたは見積る。
【0016】
上の例でスペクトルシェイピングまたはスペクトル形成を達成するため、余分のまたは付加的なレベルも使用されるが、レベル間の最小距離は依然として32に保たれる。例えば、92レベルが使用される場合を考える。始めに、これらの92レベルは等価クラス(equivalence classes)へと分割される。これらの等価クラスを発生するための数多くの異なる方法がある。1つの特に有用な方法をここで述べる。前記レベルを整数0〜91によってラベル付け、例えばラベル0を最も小さな(最も負の)レベルに割り当て、ラベル1を次に最も小さなレベルに割り当てるなどとする。次に、それらのラベルが丁度64だけ異なるレベルを一緒にグループ化することにより64の「等価クラス」を規定する。そのようなグループ分けは1つのレベルのみが最も小さな振幅の36の最も内部の(innermost)レベルの1つに対応する36の等価クラス、およびそれらのラベルが64だけ異なる2つのレベルを備えた28の等価クラスにつながる。等価クラスを発生するための他の方法も使用できる。送信されるべき6ビットの各々の可能な組み合わせは次に1つの等価クラスによって表わされる。
【0017】
例えば、ビットの組み合わせ000000は各々異なるオクテットにより表わされる2つのレベルからなる第1の等価クラスに対応することができる。D/A変換器のダイナミックレンジ全部を使用する必要はないことに注意を要する。本技術は64レベルより多くが使用される限り、任意の数のレベルによって動作できる。もちろん、より多くのレベルが使用されれば、より良好な所望のスペクトル形状が達成できる。他の実験により比較的鋭いノッチを備えたDCヌルを発生するために非常に少しの余分のレベルのみが必要であると考えられることが分かっている。
【0018】
上の例では、6つの情報の各々の組み合わせが1つの等価クラスによって表わされかつしばしば1つの等価クラスに1つより多くのレベルがあるから、情報ビットはそのレベルを表わすオクテットが送信される前に選択された等価クラスにおけるレベルの1つへとマッピングされなければならない。この機能は後に図5〜図7を参照して説明する。
【0019】
図5の送信機52はコンピュータのようなデジタルデータソースからデジタルデータのビットストリームを受けかつビットコレクタ54により該ビットを例えば、6つのグループに分割する。各々の6ビットのグループはエンコーダ56に提供され、該エンコーダ56は等価クラスを選択しそれらからDCにおけるスペクトルヌルを達成するために所望のレベルが選択されることになる。選択されたレベルを表わすオクテットはエンコーダ56から出力され、デジタル回路−交換電話ネットワーク58によって送信または伝送され、かつ遠隔ユーザの中央局60に到達する。中央局60においては、前記オクテットはμロー/リニア変換器62によってレベルykに変換され、これはLPF 64を通りかつローカルアナログループ65によってDCにスペクトルヌルを有する信号s(t)として出力される。受信機66においては、信号s(t)はサンプラ68によってサンプルされ、かつイコライザ70はLPF 64およびローカルループによって導入されたひずみを補償し、かつ次に決定装置またはデコーダ72が受信ポイントに最も近いレベルを選択することにより前記送信レベルを推定しまたは見積る(estimates)。前記レベルからデコーダ72は等価クラスを決定しかつ逆マッピング機能を行なうことにより前記6つの情報ビットを復元する。
【0020】
受信機66の動作は前に述べた同時係属出願において述べられている受信機と比較した場合本質的に不変である。唯一の相違点は前記受信機が今やより大きな組の可能なレベルを考慮する必要があることと逆マッピングが等価クラスの決定に関与することである。イコライザ70は、前記同時係属出願に記載されているように、LPF 64およびローカルループ65によって導入される線形ひずみを補償する。例えば、リニアイコライザが使用される場合、該イコライザの出力は次のように表わすことができる。
【数1】
この場合、nkは前記イコライザの出力に存在する総合のノイズおよびひずみ(noise plus distortion)である。
【0021】
デコーダ72は次に前記決定としてrkに最も近いレベルykを選択し、その等価クラスを決定し、かつ次に逆マッピングによって6つの情報ビットを復元する。もし前記イコライザが最尤シーケンスエスティメイタ(例えば、ビタービイコライザ)を含んでおれば、前記受信信号は次の形式で表わすことができる。
【数2】
そして、この時、デコーダはビタービデコーダを使用して最も近いシーケンス{yk}を選択する。各々の推定されたまたは見積られたシンボルykに対し、デコーダはその等価クラスを決定しかつ次に逆マッピングにより6つの情報ビットを検出する。
【0022】
図6のエンコーダ56はマップ(MAP)74を含み、該マップ74は図5のビットコレクタ54から受け入れた6ビットのグループのデータの各々の可能な組み合わせに対し、各々等価クラスiを表わすレベルを含むルックアップテーブルであり、この場合iは0および63の間の整数である。この例では2である、各々のレベルy(i,1)およびy(i,2)はレベルセレクタ76に供給され、そこでどのレベルykが送信されるべきかについて決定が行なわれる。
【0023】
この決定は次のように行なわれる。第1に、エンコーダ56はレベルセレクタ76の出力を機能ブロック78にフィードバックすることにより送信レベルykのランニング・デジタルサム(RDS)を追跡する。前に送信されたレベルykから、機能ブロック78は重み付けされたRDS、zk=−(1−b)RDS、を計算し、この場合0≦b<1は重み係数(weighting factor)である。D/A変換器の非線形のため、ykのレベルの正確な値はエンコーダ56において知ることができないが、これは大きな影響を与えない。誤差またはエラーを決定しかつこの情報をエンコーダ56に送り戻してこれらの計算をより正確にすることができる。
【0024】
送信されるべき6ビットのグループが与えられれば、レベルセレクタ76は等価クラス{y(i,1),y(i,2)}からレベルykとして前記重み付けされたRDSに最も近いレベルを選択する。RDSが正である場合は、zkは負であり、かつ逆も同様であることが分かる。これはエンコーダが各々の等価クラスから、その値が前記RDSに加えられた時に前記等価クラスにおける他のレベルよりもゼロにより近くなるようにレベルykを選択できるようにする。レベルykを選択した後、該レベルykを表わすオクテットがオクテット変換器80によって決定されかつデジタルネットワークによって送信される。送信されるオクテットの値はルックアップテーブルから得ることができる。
【0025】
前記変数bは送信信号の平均エネルギとスペクトルヌルの鋭さ(sharpness)の間のトレードオフを制御する重み係数である。発明者の分析によれば、レベルの数が等価クラスの数より十分大きい場合、シーケンスykはフィルタ応答h(D)=(1−D)/(1−bD)で近似できるスペクトルを持つことが分かっている。明らかに、b=0の場合、発明者はh(D)=(1−D)であることを発見し、これはDCにヌルを有するシヌソイドのスペクトル形状を備えたよく知られたクラスIの部分応答(Class I Partial Response)である。これに対し、bが1に近づくに応じて、スペクトルはDCにおける非常に鋭いスペクトルヌルを除き帯域の多くにわたりフラットになる。b=0に対しては、ykの平均エネルギはフラットなスペクトル形状の場合の2倍の大きさになることが分かる。しかしながら、bが1に接近するに応じて、平均エネルギの増大は消えることになる。いくつかの用途においては、等価クラスの数に対するレベルの数の比率で測定した、コンステレイション拡張(constellation expansion)を保つことが望ましいかもしれない。
【0026】
当業者は本発明は任意の数のレベルのコンステレイション、および任意のより小さな数の等価クラスと共に使用できることを理解するであろう。
【0027】
本発明は、必要に応じて、中央局におけるμロー/リニア変換器から出力されるアナログ信号をスペクトル的に形成するためにより広く利用できる。上で述べた例はDCの付近の送信信号のエネルギを低減するためにこの発明を使用する特定の場合であるが、その例で使用された本発明の原理は、例えば、信号を前置等化(pre−equalize)するために数多くの方法で信号をスペクトル的に形成する(spectrally shape)ために一般化することができる。
【0028】
この発明のエンコーダの一般的なまたは包括的な(generic)例である、エンコーダ56aが図7に示されている。この一般的な場合と上で述べたスペクトルヌルの特定の場合との唯一の差はどのようにしてスペクトル関数zkが発生されるかである。h(D)が所望のスペクトル形状を表わすフィルタのモニックな(monic)、因果的な(causal)インパルス応答であるとし、この場合Dは遅延演算子(delay operator)である。D変換表記を使用してシーケンス{yk}{zk}をそれぞれy(D)およびz(D)と表わすものとする。その場合、シーケンスz(D)は次のように表わすことができる。
【数3】
【0029】
この式を詳細に調べると、ある与えられた時間kにおいて、zkはykの過去の値にのみ依存し、したがって再帰的に(recursively)決定できることが分かる。したがって、各々の6ビットのグループに対し、エンコーダ56aは前記関連する等価クラスからのどのレベルが値の上でzkに最も近いかを判定しかつそのレベルを選択する。そのレベルを表わすオクテットが次に送信される。再び、発明者の分析により十分に大きなレベルの数に対し中央局60によって送信されるシーケンス{yk}は応答h(D)を備えたフィルタのスペクトルに極めて近似するスペクトルを有することが分かっている。
【0030】
ここで述べる技術はまた情報ビットを等価クラスにマッピングするためのより複雑な機構と関連して使用できる。例えば、それはシェルマッピング(shell mapping)、すなわちV.34高速モデム仕様において使用されるマッビング技術、に関して使用することができる。
【0031】
上で述べた例は符号化されていない(uncoded)システムに対するものである。しかしながら、この原理は符号化(coded)システム、例えば、トレリス符号化システムに容易に適用できる。この場合の唯一の相違点は等価クラスがさらに、トレリスコードを構築するために使用される、部分集合またはサブセット(subsets)へと区分されることである。
【0032】
例えば、4ウェイのセットパーティションにもとづく1次元のトレリスコードがシンボルごとに5ビットを送るために同じ64レベルの信号コンステレイションと共に使用される場合には、等価クラス(equivalence classes)は次のような部分集合に区分される。すなわち、a1,b1,c1,d1,a2,b2,c2,d2,…an,bn,cn,dnに区分される。上で述べた例では、前記64の等価クラスは各々16の等価クラスを含む4つの部分集合に区分されることになる。レート1/2のたたみ込みエンコーダの出力、例えば、1つのグループにおける6ビットの内の2ビット、は次に前記部分集合を決定し、かつ残りの4つの「符号化されない(uncoded)」ビットは前記部分集合内の特定の等価クラスを選択する。選択された部分集合における前記選択された等価クラスからの実際のレベルは前に述べたように選択される。エンコーダの動作はその他の点では不変である。
【0033】
もちろん、トレリス符号化が使用される場合は、受信機は最尤シーケンス(most likely sequence)を選択するためにデコーダを使用する。トレリスデコーダはまたイコライザとすることができ、トレリス符号をデコードすると共にシンボル間干渉(intersymbol interference)のための等化を行なう。
【0034】
本発明を受信機におけるフレーム同期の喪失の検出を可能にするために使用することもできる。これはまれに、しかしながら周期的にある与えられた等価クラスにおける信号ポイントを選択するためのルールに違反することにより達成され、前記周期は所望のフレーミング(framing)の整数倍となるよう選択される。フレーム同期の喪失はそのようなルールの違反を監視することにより受信機において検出できる。受信機はまたフレーム同期を再獲得することができ、あるいは単に送信機から同期パターン(トレーニングシーケンス)を要求することもできる。
【0035】
〈PCMアップストリーム・プリコーディング〉
図8には典型的なPCM通信システム100が示されている。システム100はローカルアナログループまたはチャネル103によって電話会社の中央局(CO)104に接続されたアナログPCMモデム102を含んでいる。また、CO 104におよびデジタルPCMモデム108に相互接続されたデジタルネットワーク106も含まれている。このシステムにより、PCMデータはダウンストリーム方向(すなわち、デジタルPCMモデム108からアナログPCMモデム102へと)およびアップストリーム方向(すなわち、アナログPCMモデム102からデジタルPCMモデム108へと)送信することができる。この形式の双方向PCM通信システムは「ハイブリッドデジタル/アナログ通信装置(Hybrid Digital/Analog Communication Device)」と題する米国特許出願シリアル番号第08/724,491号に記載されており、この出願は本発明の譲受人に譲渡されかつ全体として参照のため本明細書に導入される。
【0036】
前のセクションにおいて、PCMダウンストリームのスペクトル成形(spectral shaping)またはデータ信号のプリコーディングの技術が述べられている。このセクションでは、データ信号のPCMアップストリームのプリコーディングのためのプリコーディング技術を説明する。
【0037】
図9にはブロック図110の形式で、本発明に係わるPCMアップストリーム送信の例が示されている。ブロック図110には、アナログチャネル113に相互接続されたアナログPCMモデム112が含まれている。アナログPCMモデム112はプリコーダ122、プリフィルタ124およびデジタル−アナログ変換器(D/A)126を有する送信機120を含んでいる。プリコーダ122はデジタルデータu(n)を受けかつプリコードされたまたは前置符号化された(precoded)デジタルデータ信号x(n)を出力する。プリコードされたデジタルデータ信号はプリフィルタ124によってろ波されてD/A 126に提供される信号z(n)を形成する。D/A 126は前記ろ波された信号z(n)をアナログ形式に変換しかつアナログ信号z(t)をチャネル特性c(t)を有するアナログチャネル113によって送信する。
【0038】
アナログチャネルは前記送信された信号z(t)を変更して信号y(t)を形成する。該信号y(t)は次にダウンストリームPCMエコー、すなわちy(t)にに加えられるエコー(t)128、に遭遇し信号r(t)を生成する。信号r(t)は中央局(CO)114におけるμロー(合衆国以外のいくつかの国ではAロー)量子化器130に受け入れられかつμローにしたがって量子化される。国際電気通信連合(ITU)勧告G.711、音声周波数のパルス符号変調(PCM)、1972年、を参照。
【0039】
量子化されたオクテット(デジタル値)q(n)はデジタルネットワーク116によって8KHzの周波数で送信され、この場合それらの量子化されたオクテットは、後に説明するように、種々のデジタル損傷(digital impairments)によって影響を受ける可能性がある。影響を受けた可能性があるオクテットv(n)はデジタルPCMモデム118によって受け入れられ、該デジタルPCMモデム118は該オクテットv(n)をそれらの対応するコンステレイションポイントy(t)へと理想的にデコードし、該コンステレイションポイントy(t)から元のデジタルデータu(n)が復元できる。v(n)のデコードは「最適化された送信コンステレイションを使用したPCMアップストリーム送信のためのシステム、装置および方法(System, Device and Method for PCM Upstream Transmission Utilizing an Optimized Transmit Constellation)」と題する同時係属出願、代理人整理番号CX097028に記載されており、この出願は本発明の譲受人に譲渡されかつ全体として参照のため本明細書に導入される。
【0040】
データがアップストリームで送信できる前に、アナログPCMモデム112におけるD/A 126のクロック(f1)がCO 114のクロック(f2)に同期されなければならない。これはダウンストリームPCM信号(図示せず)からのクロックを学習しかつ「第1および第2のデジタルレートコンバータ同期装置および方法(First and Second Digital Rate Converter Synchronization Device and Method)」と題し、全体として本明細書に導入される、米国特許第5,199,046号において提案された技術を使用して前記クロックに同期することにより達成できる。いったんクロックが同期されると、図9に示されるPCMアップストリームのブロック図110は図10に示される等価な離散時間(discrete time)ブロック図110′で表わすことができ、図10においては同じ構成要素はプライム符号(′)を含む同じ参照番号で表わされている。ブロック図110′においては、f1=f2であると仮定されるが、2つのクロックが同期している限りf1はf2と等しい必要はない。f1がf2に等しい場合、nは8KHzのサンプルに対する時間インデクスであり、それはCO 24のクロック(f2)はその周波数で固定されているからである。
【0041】
f1がf2に等しくない例が図11に示されている。図11の等価な離散時間ブロック図110a′は、f1=2f2という事実に対処するために送信機120a′において2Xのアップサンプラ123a′がありかつ2Xのダウンサンプラ129a′があることを除き、図10の等価な離散時間ブロック図110′と同じである。変数“m”および“n”は、それぞれ、16KHzおよび8KHzのサンプルに対する時間インデクスである。
【0042】
この発明による、プリコーダ122′およびプリフィルタ124′はデジタルデータu(n)に対応する所定のコンステレイションポイントy(n)がμロー量子化器130′の入力において生成される(もし存在すれば、エコー成分、エコー(n)、と組み合わされて)ようにアナログチャネル113によって信号z(n)を送信するよう設計される。言い換えれば、μロー量子化器130′の入力はエコー(n)が存在する場合にy(n)+e(n)であり、かつエコー(n)が存在しない場合には単にy(n)となる。
【0043】
以下に説明するPCMアップストリームプリコーディング技術、または他のプリコーディング技術、を使用すると、デジタルPCMモデム118′が、適切に設計された送信コンステレイションのポイントy(n)なしに、エコー、量子化およびデジタル損傷の存在下で、v(n)からu(n)を正確にデコードすることは困難である。前記同時係属特許出願CX097028(代理人整理番号)においては、最小のエラー確率をもってエコー、量子化およびデジタル損傷の存在下でv(n)からy(n)(かつ、結局u(n))がデコードできるようにするためy(n)に対する送信コンステレイションをどのように設計するかが述べられている。
【0044】
前記同時係属特許出願CX097028(代理人整理番号)に述べられているように、ある与えられた接続に対して、回線状態に応じて、各々のロブドビットシグナリング(robbed bit signaling:RBS)タイムスロットに対する送信コンステレイションが選択される。一例として、送信コンステレイション140が図12に示されている。このコンステレイションは−39から39に及ぶ値の、10個のコンステレイションポイントy0〜y9を含む。コンステレイションポイントy(n)は必ずしもG.711のμローのレベルである必要はないことに注目すべきである。
【0045】
前記コンステレイションポイントy(n)は送信されるべきデジタルデータu(n)に対応する。言い換えれば、各々のコンステレイションポイントは1つのグループのデータビットを表わしかつ各々のコンステレイションポイントによって表わされるデータビットの数は該コンステレイションにおけるポイントの数(および、後に説明する等価クラスの数)に依存する。コンステレイションにおけるポイントの数が多くなればなる程、より多くのデータビットを表わすことができる。図12に示されるように、デジタルデータu(n)は、例えば、00,01,10および11に対応する、4つのグループのビット0,1,2および3に分けられる。したがって、この例では、送信される各々のコンステレイションポイントは2ビットを表わしかつ、該コンステレイションポイントは8k/秒で送信されるから、データレートは16kbpsである。これは単純化した例でありかつデータは、シェルマッピング(shell mapping)またはモジュラス変換(modulus conversion)のような、ビットを等価クラスにマッピングできる任意のマッピング機構を使用してu(n)へとマッピングできることが理解されなければならない。
【0046】
この発明によれば、コンステレイションポイントは等価クラスへとグループ分けされる。1つの等価クラスは送信されるべき同じグループのビットまたはデジタルデータu(n)を表わす典型的には2つまたはそれ以上のコンステレイションポイントの集合である。コンステレイション140により、コンステレイションポイントy0(−60),y4(−6)およびy8(45)がu(n)=0に対する等価クラスを形成することが示されている。コンステレイションポイントy1(−45),y5(6)およびy9(60)はu(n)=1に対する等価クラスを形成し、かつコンステレイションポイントy2(−31)およびy6(18)はu(n)=2に対する等価クラスを形成する。最後に、コンステレイションポイントy3(−18)およびy7(31)はu(n)=3に対する等価クラスを形成する。
【0047】
等価クラスの選択は一般に次のように行なわれる。Mポイントを備えた、コンステレイションは上昇順(または下降順)でy0,y1…,yM−1と表示される。u(n)がUの値、例えば上の例ではU=4、を有するものと仮定すれば、u(n)=uに対する等価クラスは全てのyk′を含み、この場合kモジュロU(k modulo U)はuである。例えば、図11において、u(n)=0に対する等価クラスはy0,yU,y2Uであり、この場合U=4である。各々の等価クラスは同じ数のコンステレイションポイントを有することを要求されないことに注意を要する。
【0048】
u(n)に対する支持データレベル(supporting data levels)の数は以下の2つの条件を満たすように選択されるべきである。すなわち、1)y(n)に対するコンステレイションポイントの数とu(n)に対しする支持データレベルの数の間の比率として定義される、展開率または拡大率(expansion ratio)、すなわち、M/U、および2)送信(TX)電力制限である。
【0049】
前記拡大率は安定な動作を保証するために十分大きくすべきである。前記拡大率の大きさはチャネル特性に依存することになる。音声帯域のモデムの用途においては、f=0に少なくとも1つのスペクトルヌルがある。したがって、システムを安定にするためにM/U≧2の拡大率を持つべきである。実際に、安定性を保証するため、チャネルの品質はチャネル応答c(n)から決定され、かつ最小拡大率はそれに応じて設定される。例えば、C(f=4kHz)、すなわち(2kHzのような他の周波数に対して)4kHzでのチャネルの周波数応答、をチャネルの品質として使用することができ、かつその品質に応じて最小拡大率を設定する。もしC(f=4kHz)がほぼC(f=2kHz)に等しければ、M/U≧2.0に設定する。C(f=4kHz)がより小さくなればなる程、拡大率は増大されなければならない。
【0050】
後に説明するように、プリコーダ122’は送信されるべきデータu(n)に対する等価クラスから適切なコンステレイションポイントykを選択し、かつμロー量子化器130’への入力において前記選択されたコンステレイションポイントを生成するx(n)に対する値を決定する。
【0051】
プリコーディング機構、すなわち、プリコーダ122’およびプリフィルタ124’の設計は次のように説明される。「通信ネットワークにおけるPCMアップストリームデジタル損傷を検出するための装置および方法(Device and Method for Detecting PCM Upstream Digital Impairments in a Communication Network)」と題し、代理人整理番号CX097029を有する同時係属特許出願に述べられたような、デジタルPCMモデム118’により決定されるアナログチャネル113’の特性c(n)、ここでn=0,1,…,Nc−1、から、図10に示されるように、最適の目標応答p(n),n=0,1,…,Np−1、および対応するプリフィルタg(n),n=−Δ,−Δ+1,…,−Δ+Ng−1(ここでΔは決定遅延(decision delay))が決定される。なお、前記同時係属特許出願、代理人整理番号CX097029は本発明の譲受け人に譲渡されかつ全体として参照のため本明細書に導入される。この問題は決定フィードバックイコライザ(decision feedback equalizer:DFE)に対する最適のフィードフォワードおよびフィードバックフィルタを決定することと同様である。前記プリフィルタはDFEのフィードフォワードフィルタに対応しかつ前記目標応答はDFEのフィードバックフィルタに対応する。エヌ・アルダヒア(N.Al−Dhahir)他、「遅延最適化有限長さMMSE−DFEの効率的な計算(Efficient Computation of the Delay Optimized Finite Length MMSE−DFE)」、IEEE Transactions On Signal Processing,vol.44,no.5、1996年5月、pp.1288−1292を参照。好ましくは、前記目標応答p(n)およびフィルタg(n)はアナログモデムにおいて決定されるが、それらはデジタルモデムで決定しアナログモデムに伝送することができる。
【0052】
プリフィルタg(n),n=−Δ,−Δ+1,…,−Δ+Ng−1および目標応答p(n),n=0,1,…,Np−1(この場合p(0)=1)はc(n)が与えられればコスト関数ζの次のようにして最小にすることにより得ることができる。
【数4】
【0053】
第1項は小さなシンボル間干渉(ISI)を保証し、すなわち、デジタルPCMモデム118’の受信機はプリコーダ122’がエンコードしようと試みたものを受信し、かつ第2項は送信(TX)電力が有限かつ小さくなるよう強制する。項αは用途に応じて選択されるべき定数項である。αが大きくなるとTX電力が低くなるが、ISIの犠牲を払うことになる。より小さなαはTX電力を犠牲にしてより小さなISIを与える。したがって、αはある与えられた用途に対してISIおよびTX電力に対して何が望まれるかに応じて選択されるべきである。一例として、αはシステムの信号対雑音比(SNR)となるよう選択することができ、これはσn 2/E(x2)またはチャネルエネルギによって正規化されたSNR、すなわち、SNR/‖c‖2である。E(x2)に対しては、−9dBmを使用することができ、これはアップストリーム送信に対する電力制限である。この最小化問題はDFEのタブ初期化問題と同じである。項σn 2は前記同時係属特許出願CX097028(代理人整理番号)で述べたように決定することができる。
【0054】
始めに決定されたp(n)およびg(n)はアナログチャネルc(n)が時間不変(time invariant)であれば常に使用することができる。しかしながら、実際には、非常に低速で変化するが、c(n)は時変(time variant)である。したがって、ある種の適応機構が必要である。それを行う1つの方法は性能を監視しかつもし該性能が悪くなれば再トレーニングすること、すなわち、デジタルモデム118’においてc(n)を再評価しかつ新しいc(n)をアナログモデム112’に送り返してg(n)およびp(n)を再計算することである。他の方法は、前記同時係属出願CX097029(代理人整理番号)に記載されているように、デジタルモデム118’からアナログモデム112’へとダウンストリームデータ伝送を通って前記アナログチャネルのエラー信号、エラー(n)すなわちerror(n)、をフィードバックしかつそのエラー信号をp(n)およびg(n)を適合させるために使用することである。
【0055】
いったん前記目標応答p(n)が決定されると、プリコーダ122’は実施できる。前に述べたように、図10の量子化器130’への入力においてu(n)の等価クラスにおけるポイントの1つであるコンステレイションポイントy(n)を生成するようにx(n)を送信することによりデータu(n)を送ることができる。u(n)を表わすためにu(n)の等価クラスからどのコンステレイションポイントを使用するかは通常送信機120’のTX電力を最小にするよう選択される。送信機120’のTX電力はz(n)(または、何らかの他の測定基準(metric))の電力である。実際に、z(n)の電力を最小にするのは困難であるから、x(n)の電力をその代わりに最小にし、これはz(n)を最小にすることの近密な近似である。
【0056】
次に示すのはx(n)y(n)およびp(n)の間の知られた関係である。
【数5】
この場合、“*”はたたみ込み(convolution)を表わす。この関係は次のように表わすことができる。
【数6】
【0057】
p(0)は1に等しくなるよう設計されるから、数式6は次のように単純化することができる。
【数7】
p(n)およびx(n)の過去の値は知られているから、与えられたu(n)の等価クラスのコンステレイションポイントの間での、適切なy(n)は送信機120’のTX電力を最小にするためにx2(n)を最小にするよう選択できる。
【0058】
あるいは、ルックアヘッド(lookahead)(すなわち、決定遅延:decision delay)を導入してy(n)を選択することができる。す
択でき、この場合、
【数8】
であり、j=0,1,…,Δでありかつy(n−j)はu(n−j)(j=0,1,…,Δ−1)の等価クラスの組または集合から選択される。
【0059】
プリコーダ122’は本発明に従って図13に示されるように構成することができる。プリコーダ122’はマッピング装置150を含み、該マッピング装置150はデジタルデータソースから前記入りデジタルデータu(n)を受け、各々のコンステレイションポイントと共に送信できるビットの数に応じて、各々のグループのビットに対し該グループのビットに関連する等価クラスを決定する。マッピング装置150は等価クラスを形成するコンステレイションポイントykをTX信号/コンステレイションポイントセレクタ152へと出力し、該TX信号/コンステレイションポイントセレクタ152は前記等価クラスからコンステレイションポイントykを選択しかつ計算装置154からの入力に基づき送信信号x(n)を決定する。
【0060】
フィルタ装置154は前記送信信号x(n)を受けかつ前に示した数式7の加算項(または、ランニングフィルタサム(running filter sum:RFS))を計算する。前記RFSの値に基きTX信号/コンステレイションポイントセレクタ152は、前記数式7におけるx(n)の値がもっともゼロに近くなるようにする等価クラスにおけるコンステレイションポイントを選択しかつ前記計算されたRFSおよび選択されたコンステレイションポイントからx(n)の値を計算する。計算された送信信号x(n)は次にプリフィルタ124’に供給され、そこでx(n)がろ波されて図10のアナログチャネル113’によって送信される信号z(n)を形成する。
【0061】
図10の送信機120’のTX電力を制限し、それをFCCの規制内に保つために、u(n)に対する等価クラスをそれに応じて設計しなければならない。所定の数のコンステレイションポイントを有するコンステレイションによって、より多くのデータを送ることを望む場合は、より多くのグループのデータ、u(n)、かつしたがってu(n)に対する等価クラスが必要とされるであろう。その結果、コンステレイションポイントはさらに離れかつより多くの送信電力を必要とするであろう。これは、y(n)が以下に説明するようにx2(n)を最小にするために数式7に従って選択されるからである。したがって、もし前記等価クラスにおけるコンステレイションポイントがさらに離れれば、x2(n)はより大きくなる傾向にある。したがって、TX電力を低減するために、レートを犠牲にしてu(n)の等価クラスをより近くすることができる。これは図14(a)および図14(b)に示されている。
【0062】
図14(a)および図14(b)において、双方のコンステレイション156、図14(a)、および158、図14(b)、は同じ数のコンステレイションポイントを有する。しかしながら、コンステレイション156は3つのみの等価クラスu(n)=0,1および2を有するのに対し、コンステレイション158は5つの等価クラスu(n)=0,1,2,3および4を有する。コンステレイション158を使用することはコンステレイション156よりも大きなTX電力を必要とすることになるが、より高いデータレートで送信することが可能になる。
【0063】
おおよそのTX電力(z(n)の電力)はUがu(n)をサポートするのに必要とされるポイントの数とした時、次のように計算することができる。
【数9】
u(n)=i)は等価ポイントにおけるポイント間の最小距離である。例えば、
Uのいくつかの値が電力制限を満たすものを見つけるために試みられるべきである。これは各々のタイムスロットに対して行なわれるべきであることにも注意を要する。
【0064】
この発明に係る送信コンステレイションの選択および等価クラスの選択は次のように要約することができる。
1)前記同時係属出願CX097028(代理人整理番号)に述べられているように、デジタル損傷を取得し、ノイズ分散σn 2を計算し、かつエコー分散σe 2を得る。
2)σe 2,σn 2およびデジタル損傷から、これも同時係属出願CX097028に述べられているように、各々のタイムスロットに対しy(n)に対する適切なコンステレイションを選択し、そして
3)各々のタイムスロットに対し、安定な動作を保証するためにTX電力制限および最小拡大比を満たす一方でu(n)に対してサポートされ得るポイントの数を見つけ出す。このUから、y(n)に対するコンステレイション、およびu(n)に対する等価クラスが決定できる。
【0065】
1次元のコンステレイションを使用する上で述べたプリコーディング技術はu(n)の等価クラスの定義を拡張することにより多次元のコンステレイションへと拡張できる。以下の参考文献は多次元のコンステレイションを使用した種々のダウンストリームプリコーディング技術を述べている。すなわち、ユーボグル・ベダト(Eyuboglu,Vedat)、「PCMモデムのための一般化されたスペクトル形成(Generalized Spectral Shaping for PCM Modems)」、電気通信工業会、TR30.1ミーティング、アメリカ合衆国ジョージア州、ノークロス、1997年4月9〜11日、ページ1〜5;ユーボグル・ベダト、「たたみ込みスペクトル形成(Convolutional Spectral Shaping)」、電気通信工業会、TR30.1ミーティング、アメリカ合衆国ジョージア州、ノークロス、1997年4月9〜11日;ユーボグル・ベダト、「たたみ込みスペクトル形成に関する追加(More on Convolutional Spectral Shaping)」、ITU電気通信標準化セクタ009、V.pcm報告者ミーティング、アメリカ合衆国カリフォルニア州、ラ・ジョラ、1997年5月5〜7日;ユーボグル・ベダト、「たたみ込みスペクトル形成のためのドラフトテキスト(Draft Text for Convolutional Spectral Shaping)」、ITU−T SG 16 Q23報告者ミーティング、1997年9月2〜11日、アメリカ合衆国オレゴン州、サン・リバー;ユーボグル・ベダト、「CSSおよび最大反転の比較(A Comparison of CSS and Maximum Inversion)」、電気通信工業会、PCMモデムに関するTR30.1ミーティング、アメリカ合衆国テキサス州、ガルベストン、1997年10月14〜16日;および、ユーボグル・ベダト、「たたみ込みスペクトル形成のためのドラフトテキスト(Draft Text for Convolutional Spectral Shaping)」、電気通信工業会、TR30.1ミーティング、アメリカ合衆国テキサス州、ガルベストン、1997年10月14〜16日、を参照。
【0066】
さらに、上で述べた例は符号化されないシステム(uncoded system)に対するものである。しかしながら、その原理は符号化システム、例えば、トレリス符号化システムにも容易に適用することができる。この場合の唯一の相違は等価クラスがさらにトレリス符号を構築するために使用される部分集合(subsets)へと区分されることである。
【0067】
〈一般化されたPCMプリコーディング〉
上で述べたPCMアップストリームプリコーディング技術(すなわち、図10のアナログPCMモデム122’からデジタルPCMモデム118)は図15に示されるようにアナログPCMモデムからアナログPCMモデムへの接続に適用できる。システム160はアナログループまたはチャネル164によってCO 166に接続されたアナログPCMモデム162を含む。CO 166はデジタルネットワーク168に相互接続される。同様に、アナログPCMモデム174はアナログループまたはチャネル172によってCO 170に接続されている。また、CO 170はデジタルネットワーク168に接続されている。
【0068】
図16のブロック図180はこの発明に係るアナログPCMモデムからアナログPCMモデムへの接続を示している。ブロック図180において、アナログチャネル184に相互接続されたアナログPCMモデム182が含まれている。アナログPCMモデム182はプリコーダ202、プリフィルタ204およびデジタル−アナログ変換器(D/A)206を有する送信機200を含む。プリコーダ202はデジタルデータu(n)を受けかつプリコードされたデジタルデータx(n)を出力する。プリコードされたデジタルデータはプリフィルタ204によってろ波されてD/A 206に提供される信号z(n)を形成する。D/A 206は前記ろ波された信号z(n)をアナログ形式に変換しかつアナログ信号z(t)をチャネル特性c(t)を有するアナログチャネル184によって送信する。
【0069】
前記アナログチャネルは前記送信信号z(t)を変更して信号y(t)を形成する。信号y(t)は次に該信号y(t)に加えられる、PCMエコー、エコー(t)またはecho(t)208に遭遇し、信号r(t)を生成する。信号r(t)は中央局(CO)186におけるμロー(合衆国以外の国においてはAロー)量子化器210に受入れられかつμローに従って量子化される。国際電気通信連合、勧告G.711、音声周波数のパルス符号変調(PCM)、1972年、を参照。
【0070】
量子化されたオクテット(デジタル値)q(n)は8kHzの周波数でデジタルネットワーク188によって送信されそこで、以下に説明するように、種々のデジタル損傷によって影響を受ける。影響を受けた可能性のあるオクテットv(n)はCO 190によって受信されかつ該オクテットv(n)はμローD/A 212によってアナログチャネル192による送信のためにアナログレベルに変換される。該レベルはアナログPCMモデム194により受入れられ、該アナログPCMモデム194は該レベルをデータu(n)に変換する。
【0071】
いったんD/A 206およびD/A 210のクロックf1〜f2が同期されると、ブロック図180は図17に示される離散時間ブロック図180’としてモデル化される。アナログPCMモデムは技術的に知られたダウンストリームPCMモデムと同じ動作でg(n)からv(n)を得るために等価を行うべきである。次にv(n)から、y(n)をデコードするためのPCMアップストリームデコードアルゴリズム、すなわちu(n)、が行なわれる。
【0072】
上の説明ではアナログPCMモデム182’からアナログPCM194’への送信または伝送についてのみ述べているが、他の方向の送信も同様に行うことができる。上で述べたPCMアップストリームプリコーディング技術(すなわち、図10のアナログPCMモデム112’からデジタルPCMモデム118)は図15〜図17に示されるアナログPCMモデムからアナログPCMモデムへの接続に直接適用することができる。
【0073】
この発明は、コンピュータディスクまたはメモリチェックのような、コンピュータで使用可能な媒体に記憶できるソフトウェアおよび/またはファームウェアで実施できることに注目すべきである。本発明はまた、本発明が例えばインターネットにより電気的に送信されるソフトウェア/ファームウェアで実施される場合などには、搬送波(carrier wave)で実施されるコンピュータデータ信号の形式とすることもできる。
【0074】
この発明はその精神および本質的な特徴から離れることなく他の特定の形式で実施できる。説明された実施例は全ての観点において例示的なものにすぎす制限的なものでないと考えられるべきである。したがって、本発明の範囲は上の説明よりはむしろ添付の特許請求の範囲によって示される。該特許請求の範囲と等価な意味および範囲内に入る全ての変更はそれらの範囲内に含まれるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 典型的な電話会社の中央局を示す単純化したブロック図である。
【図2】 図1のμロー/リニア変換器から出力されるyk信号の周波数スペクトルおよび図1のローパスフィルタのスペクトル形状を示すグラフである。
【図3】 各々DCにヌルを有する2つの周波数スペクトルの一部を示すグラフであり、一方のスペクトルはDCにおいて非常に急峻にゼロへと低下し、他方のスペクトルは徐々に低下する。
【図4】 典型的なμローコンステレイションの一部を示す図式的表現である。
【図5】 本発明に係わるスペクトル的に形成または成形された信号のための送信機を含む電話システムによるモデムデータ接続のブロック図である。
【図6】 PSTNのアナログループによって前記アナログ信号におけるDCヌルを作成するために特に使用される図5のエンコーダを示すブロック図である。
【図7】 一般に、必要に応じて、アナログループから出力される信号の周波数スペクトルをエンドユーザに向けて変更するために使用できる図5のエンコーダのブロック図である。
【図8】 典型的なアナログPCMモデムからデジタルPCMモデムへの通信システムのブロック図である。
【図9】 本発明に係わるPCMアップストリーム送信を示すより詳細なブロック図である。
【図10】 図9のブロック図の等価な離散時間ブロック図である。
【図11】 アナログモデムのサンプリングレートがCOのサンプリングレートの2倍である図9のブロック図の等価離散時間ブロック図である。
【図12】 本発明に係わる等価クラスを有する送信コンステレイションの例を示す。
【図13】 本発明に係わる図10のアナログPCMモデム送信機のより詳細なブロック図である。
【図14】 本発明に係わる等価クラスを有する送信コンステレイションの他の例(a)、およびさらに他の例(b)を示す説明図である。
【図15】 典型的なアナログPCMモデムからアナログPCMモデムへの通信システムを示すブロック図である。
【図16】 図15のPCMモデム通信システムによるPCM送信を示すより詳細なブロック図である。
【図17】 図16のブロック図の等価離散時間ブロック図である。
【符号の説明】
52 送信機
54 ビットコレクタ
56 エンコーダ
58 デジタルネットワーク
60 中央局
62 μロー/リニア変換器
64 ローパスフィルタ
66 受信機
68 サンプラ
70 イコライザ
72 デコーダ
Claims (24)
- 量子化装置の入力において等価クラスを規定し、アナログチャネルによって前記量子化装置へと送信される一連のアナログレベルをプリコードするための送信機であって、
プリコードされたシーケンスは前記量子化装置の入力を形成し、前記送信機は、
送信されるべきデータビットを一連の等価クラスへとマッピングするためのマッピング装置であって、各々の等価クラスは1つまたはそれ以上のコンステレイションポイントを含む前記マッピング装置と、
前記マッピング装置に相互接続されたコンステレイションポイントセレクタとを備えるプリコーダを含み、該コンステレイションポイントセレクタは各々の等価クラスにおけるコンステレイションポイントを選択して送信されるべきデータビットを表わしかつ前記量子化装置の前記入力に前記選択されたコンステレイションポイントを生成するレベルを送信する、ことを特徴とするアナログチャネルによって量子化装置に送信される一連のアナログレベルをプリコードするための送信機。 - さらに、前記コンステレイションポイントセレクタに動作可能に結合され、その入力において前に送信されたレベルを受けかつその出力を前記コンステレイションポイントセレクタに提供するフィルタ装置を含む請求項1に記載の送信機。
- 前記コンステレイションポイントセレクタは前記フィルタ装置の出力にもとづき各々の等価クラスから前記コンステレイションポイントを選択する請求項2に記載の送信機。
- さらに、予め規定されたフィルタ応答g(n)を有し、前記コンステレイションポイントセレクタによって送信されるレベルをろ波するたのプリフィルタを含む請求項3に記載の送信機。
- 前記目標応答p(n)および前記プリフィルタ応答g(n)は前記アナログチャネルの所定の応答c(n)から取得される請求項5に記載の送信機。
- 前記コンステレイションポイントセレクタは各々の等価クラスにおいてx(n)に対する最も小さな値を生じさせるコンステレイションポイントy(n)を選択することにより前記送信機の送信電力を最小にするコンステレイションポイントを選択する請求項7に記載の送信機。
- アナログチャネルによって量子化装置へと予め符号化されたまたはプリコードされた一連のアナログレベルを提供する方法であって、
送信されるべきデータビットを一連の等価クラスへとマッピングする段階であって、各々の等価クラスは1つまたはそれ以上のコンステレイションポイントを含む前記段階、
各々の等価クラスにおいて前記送信されるべきデータビットを表わすコンステレイションポイントを選択する段階、そして
前記量子化装置の入力に前記選択されたコンステレイションポイントを生じさせるレベルを送信する段階、
を具備することを特徴とするアナログチャネルによって量子化装置へプリコードされた一連のアナログレベルを送信する方法。 - 前記コンステレイションポイントを選択する段階はフィルタ装置によって前記予め選択されたコンステレイションポイントをろ波しかつ前記フィルタ装置の出力にもとづき前記コンステレイションポイントを選択する段階を含む請求項9に記載の送信機。
- さらに所定のフィルタ応答g(n)を有するプリフィルタによって前記送信されるレベルをろ波する段階を含む請求項10に記載の方法。
- 前記目標応答p(n)および前記プリフィルタ応答g(n)は前記アナログチャネルの所定の応答c(n)から取得される請求項12に記載の方法。
- 前記選択する段階は各々の等価クラスにおいてx(n)に対する最も小さい値を生じさせるコンステレイションポイントy(n)を選択することにより送信機の送信電力を最小にするコンステレイションポイントを選択する段階を含む請求項14に記載の方法。
- アナログチャネルによって量子化装置へと予め符号化されたまたはプリコードされた一連のアナログレベルを送信し、プリコーダとして機能するためにその中に構成されるコンピュータが読取り可能なプログラムコード手段を有するコンピュータが使用可能な媒体であって、
前記コンピュータが使用可能な媒体は、
送信されるべきデータビットを一連の等価クラスへとマッピングするためのコンピュータが読取り可能なプログラムコード手段であって、各々の等価クラスは1つまたはそれ以上のコンステレイションポイントを含むもの、
各々の等価クラスにおいて送信されるべきデータビットを表わすコンステレイションポイントを選択するためのコンピュータが読取り可能なプログラムコード手段、そして
前記量子化装置の入力に前記選択されたコンステレイションポイントを生じさせるレベルを送信するためのコンピュータが読取り可能なプログラムコード手段、
を具備することを特徴とするコンピュータが使用可能な媒体。 - コンステレイションポイントを選択するための前記コンピュータが読取り可能なプログラムコード手段はフィルタ装置によって前記予め選択されたコンステレイションポイントをろ波しかつ前記フィルタ装置の出力にもとづき前記コンステレイションポイントを選択するためのコンピュータが読取り可能なプログラムコード手段を含む請求項16に記載のコンピュータが使用可能な媒体。
- さらに、前記送信されるレベルを予め規定されたフィルタ応答g(n)を有するプリフィルタによってろ波するためのコンピュータが読取り可能なプログラムコード手段を含む請求項17に記載のコンピュータが使用可能な媒体。
- さらに、前記アナログチャネルの所定の応答c(n)から前記目標応答p(n)および前記プリフィルタの応答g(n)を取得するためのコンピュータが読取り可能なプログラムコード手段を含む請求項19に記載のコンピュータが使用可能な媒体。
- 前記選択するためのコンピュータが読取り可能なプログラムコード手段は各々の等価クラスにおいてx(n)に対する最も小さな値を生じさせるコンステレイションポイントy(n)を選択することにより前記送信機の送信電力を最小にするコンステレイションポイントを選択するためのコンピュータが読取り可能なプログラムコード手段を含む請求項21に記載のコンピュータが使用可能な媒体。
- デジタルPCMモデムへのアップストリームPCMデータ送信のために構成されたアナログパルス符号変調(PCM)モデムにおける、アナログチャネルによって量子化装置へと送信される一連のアナログレベルをプリコードするためのプリコーダであって、
送信されるべきデータビットを一連の等価クラスへとマッピングするためのマッピング装置であって、各々の等価クラスは1つまたはそれ以上のコンステレイションポイントを含む前記マッピング装置と、
前記マッピング装置に相互接続され送信されるべきデータビットを表わすために各々の等価クラスにおいてコンステレイションポイントを選択しかつ前記量子化装置の入力において前記選択されたコンステレイションポイントを生成するアナログレベルを送信するコンステレイションポイントセレクタ、
を具備することを特徴とする送信機。 - 他のアナログPCMモデムへのPCMデータ送信のために構成されたアナログパルス符号変調(PCM)モデムにおける、アナログチャネルによって量子化装置へと送信される一連のアナログレベルをプリコードするためのプリコーダであって、
送信されるべきデータビットを一連の等価クラスへとマッピングするためのマッピング装置であって、各々の等価クラスは1つまたはそれ以上のコンステレイションポイントを含む前記マッピング装置と、
前記マッピング装置に相互接続され送信されるべきデータビットを表わすために各々の等価クラスにおいてコンステレイションポイントを選択しかつ前記量子化装置の入力において前記選択されたコンステレイションポイントを生成するアナログレベルを送信するコンステレイションポイントセレクタ、
を具備することを特徴とする送信機。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/999,249 | 1997-12-29 | ||
US08/999,249 US6198776B1 (en) | 1996-11-13 | 1997-12-29 | Device and method for precoding data signals for PCM transmission |
PCT/US1998/024368 WO1999034565A1 (en) | 1997-12-29 | 1998-11-13 | Device and method for precoding data signals for pcm transmission |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002500471A JP2002500471A (ja) | 2002-01-08 |
JP4223683B2 true JP4223683B2 (ja) | 2009-02-12 |
Family
ID=25546087
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000527064A Expired - Lifetime JP4223683B2 (ja) | 1997-12-29 | 1998-11-13 | Pcm伝送のためのデータ信号をプリコードするための装置および方法 |
Country Status (9)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US6198776B1 (ja) |
EP (1) | EP1038378A1 (ja) |
JP (1) | JP4223683B2 (ja) |
KR (1) | KR100403095B1 (ja) |
CN (1) | CN1283351A (ja) |
AU (1) | AU1586799A (ja) |
BR (1) | BR9814538A (ja) |
CA (1) | CA2317545A1 (ja) |
WO (1) | WO1999034565A1 (ja) |
Families Citing this family (26)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5914982A (en) * | 1997-06-13 | 1999-06-22 | Rockwell Semiconductor Systems, Inc. | Method and apparatus for training linear equalizers in a PCM modem |
US6633604B1 (en) * | 1997-08-11 | 2003-10-14 | Vocal Technologies, Ltd. | Method of improving echo canceller training in modems and of discovering characteristics of a PCM channel |
DE19748880C1 (de) * | 1997-11-06 | 1999-05-12 | Deutsche Telekom Ag | Verfahren und Schaltungsanordnung zur verbesserten Datenübertragung |
US6023493A (en) | 1998-01-20 | 2000-02-08 | Conexant Systems, Inc. | Method and apparatus for synchronizing a data communication system to a periodic digital impairment |
US6400769B1 (en) * | 1998-08-04 | 2002-06-04 | Texas Instruments Incorporated | Central office linecard and method for mapping companded data formats |
FR2783112A1 (fr) * | 1998-09-08 | 2000-03-10 | Koninkl Philips Electronics Nv | Procede de recherche du point le plus proche d'une caracteristique d'un signal recu dans un ensemble de points repartis non uniformement |
US6516025B1 (en) * | 1999-04-29 | 2003-02-04 | Texas Instruments Incorporated | High-speed upstream modem communication |
US7366470B1 (en) * | 1999-06-24 | 2008-04-29 | Intel Corporation | Inter-modulation distortion compensation |
US6594306B1 (en) * | 1999-09-03 | 2003-07-15 | Motorola, Inc. | Method and apparatus for a start-up procedure for digital and analog modems utilizing pulse code modulation for data transmission |
US6414989B1 (en) | 1999-09-10 | 2002-07-02 | Conexant Systems, Inc. | Upstream PCM transmission for a modem system |
US7292648B1 (en) * | 1999-12-09 | 2007-11-06 | Agere Systems Inc. | Precoding for a non-linear codec |
US6798851B1 (en) * | 1999-12-09 | 2004-09-28 | Agere Systems Inc. | Decoding for a non-linear codec |
US7061973B1 (en) * | 2000-02-03 | 2006-06-13 | General Electric Capital Corporation | Data mode signaling system for PCM modem adaptation |
US7085316B1 (en) * | 2000-02-04 | 2006-08-01 | General Electric Co. | Method and apparatus for the control of modem transmit power |
US6418170B1 (en) * | 2000-02-07 | 2002-07-09 | Motorola, Inc. | Method and apparatus for achieving 180° phase invariant transmission in a PCM modem system |
US6944215B2 (en) * | 2000-03-22 | 2005-09-13 | Inter-Tel, Inc. | Method and apparatus for transmitting data from an analogue modem to a digital modem through an analogue channel |
EP1224783A2 (en) | 2000-04-06 | 2002-07-24 | Lucent Technologies Inc. | Upstream data transmission |
DE10129015C2 (de) * | 2001-06-15 | 2003-07-17 | Infineon Technologies Ag | Verfahren zum Übertragen eines analogen Datenstroms bei einer optimierten Anpassung des Zeitbereichsentzerrers |
US7321618B2 (en) * | 2002-04-09 | 2008-01-22 | Texas Instruments Incorporated | PCM upstream data transmission server |
US7023927B2 (en) * | 2002-04-12 | 2006-04-04 | Texas Instruments Incorporated | Constellation design for PCM upstream modulation |
US7391816B2 (en) * | 2003-09-17 | 2008-06-24 | Intel Corporation | Decoding upstream V.92-encoded signals |
JP3875693B2 (ja) * | 2004-03-24 | 2007-01-31 | 株式会社東芝 | Lpc符号を用いた符号化ビットのマッピング方法及び送信装置 |
US20060092050A1 (en) * | 2004-10-05 | 2006-05-04 | Djokovic Igor S | Trellis constellation shaping |
US7920597B2 (en) * | 2007-03-12 | 2011-04-05 | Broadcom Corporation | Method and system for low power idle signal transmission in ethernet networks |
CN101577601B (zh) * | 2009-04-30 | 2013-04-03 | 西安民兴信息工程有限责任公司 | Pcm设备间信令互联互通装置及应用方法 |
US10727951B2 (en) * | 2016-07-20 | 2020-07-28 | Nokia Of America Corporation | Low-complexity constellation shaping |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5394437A (en) | 1992-10-20 | 1995-02-28 | At&T Corp. | High-speed modem synchronized to a remote CODEC |
US5745527A (en) * | 1993-02-16 | 1998-04-28 | Motorola, Inc. | Encoding method for constellation symbols of an RF transmitter |
US5436930A (en) * | 1993-06-14 | 1995-07-25 | At&T Corp. | Simultaneous analog and digital communications with a selection of different signal point constellations based on signal energy |
US5684834A (en) * | 1993-06-14 | 1997-11-04 | Paradyne Corporation | Simultaneous analog and digital communication using fractional rate encoding |
US5528625A (en) | 1994-01-03 | 1996-06-18 | At&T Corp. | High speed quantization-level-sampling modem with equalization arrangement |
US5659579A (en) | 1995-02-01 | 1997-08-19 | Lucent Technologies Inc. | Multilevel coding for fractional bits |
US5696794A (en) * | 1996-04-04 | 1997-12-09 | Motorola, Inc. | Method and apparatus for conditioning digitally modulated signals using channel symbol adjustment |
US5841813A (en) * | 1996-09-04 | 1998-11-24 | Lucent Technologies Inc. | Digital communications system using complementary codes and amplitude modulation |
FR2753487B1 (fr) | 1996-09-19 | 1998-11-20 | Guy Negre | Installation de compresseurs d'alimentation en air comprime haute pression pour moteur depollue ou depolluant |
US5818879A (en) * | 1996-10-15 | 1998-10-06 | Motorola Inc. | Device, system and method for spectrally shaping transmitted data signals |
US5825816A (en) * | 1997-02-14 | 1998-10-20 | General Datacomm, Inc. | Spectral and power shaping mapper for high data rate signalling |
US5838724A (en) * | 1997-02-14 | 1998-11-17 | General Datacomm, Inc. | Spectral and power shaping mapper for high data rate signalling |
-
1997
- 1997-12-29 US US08/999,249 patent/US6198776B1/en not_active Expired - Lifetime
-
1998
- 1998-06-05 US US09/092,482 patent/US6173015B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-11-13 WO PCT/US1998/024368 patent/WO1999034565A1/en active IP Right Grant
- 1998-11-13 BR BR9814538-0A patent/BR9814538A/pt not_active IP Right Cessation
- 1998-11-13 JP JP2000527064A patent/JP4223683B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1998-11-13 KR KR10-2000-7007217A patent/KR100403095B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1998-11-13 CN CN98812793A patent/CN1283351A/zh active Pending
- 1998-11-13 EP EP98960215A patent/EP1038378A1/en not_active Withdrawn
- 1998-11-13 AU AU15867/99A patent/AU1586799A/en not_active Abandoned
- 1998-11-13 CA CA002317545A patent/CA2317545A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AU1586799A (en) | 1999-07-19 |
BR9814538A (pt) | 2001-10-02 |
WO1999034565A1 (en) | 1999-07-08 |
EP1038378A1 (en) | 2000-09-27 |
US6198776B1 (en) | 2001-03-06 |
US6173015B1 (en) | 2001-01-09 |
CN1283351A (zh) | 2001-02-07 |
JP2002500471A (ja) | 2002-01-08 |
KR20010033694A (ko) | 2001-04-25 |
KR100403095B1 (ko) | 2003-10-23 |
CA2317545A1 (en) | 1999-07-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4223683B2 (ja) | Pcm伝送のためのデータ信号をプリコードするための装置および方法 | |
US6505222B1 (en) | Systems methods and computer program products for controlling undesirable bias in an equalizer | |
US7013421B2 (en) | Trellis interleaver and feedback precoder | |
KR100416888B1 (ko) | 최적화 전송 컨스텔레이션을 이용한 pcm 업스트림 전송시스템, 장치 및 방법 | |
US5818879A (en) | Device, system and method for spectrally shaping transmitted data signals | |
US6792040B1 (en) | Modems having a dual power mode capability and methods of operating same | |
US6434190B1 (en) | Generalized precoder for the upstream voiceband modem channel | |
US6201836B1 (en) | Method and apparatus for combining a Trellis coding scheme with a pre-coding scheme for data signals | |
US5970100A (en) | System for controlling and shaping the spectrum and redundancy of signal-point limited transmission | |
US7245675B2 (en) | Upstream data transmission | |
CA2266618C (en) | System and device for, and method of, processing baseband signals to combat isi and non-linearities in a communication system | |
US6901107B1 (en) | Systems, methods, and computer program products for generating a digital impairment learning signal having low energy content at direct current and Nyquist frequencies | |
KR100770966B1 (ko) | 모뎀 전송 전력 제어 방법 및 장치 | |
CA2267362A1 (en) | Device, system and method for spectrally shaping transmitted data signals | |
US6687306B1 (en) | Constellation adjustment based on detected encoding and encoding conversion for modem connections | |
EP1031217B1 (en) | Methods and apparatus for optimizing shell mapping techniques using an approximated power cost function | |
US7031416B2 (en) | Deterministic distortion insensitive adaptive receiver using decision updating | |
MXPA00006427A (es) | Dispositivo y metodo para precodificar señales de datos para la transmision de pcm | |
JP2001318697A (ja) | アップストリーム音声帯域モデムチャネルの一般化されたプリコーダ | |
Alagha | Modulation, pre-equalization and pulse shaping for PCM voiceband channels | |
GB2365725A (en) | Method of determining whether A-law or mu-law encoding is applied | |
Channels | Modulation, Pre-Equalization and Pulse Shaping | |
Tretter et al. | Mapping Data to Channel Symbol Frames by a Modulus Encoder |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20050221 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20050221 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20051028 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20051031 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051108 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060224 |
|
A072 | Dismissal of procedure [no reply to invitation to correct request for examination] |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072 Effective date: 20060523 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080318 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20080617 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20080624 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080916 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081118 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081120 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131128 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |