JP4220874B2 - 樹脂含浸センサ・補修器及び樹脂含浸補修器並びに補修方法 - Google Patents

樹脂含浸センサ・補修器及び樹脂含浸補修器並びに補修方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂含浸センサ・補修器及び樹脂含浸補修器並びに補修方法に関し、繊維基材に液体樹脂を真空含浸していく含浸作業中において含浸状況を簡便に把握するとともに、含浸樹脂が硬化する前に未含浸欠陥を容易に補修(補修吸引または補修注入)することができるように工夫したものである。
従来より、繊維強化プラスチック(以下「FRP」と称する)の製造方法として、真空バッグ法が知られている。この真空バッグ法では、型の上に繊維基材を載置し、この繊維基材をバッグフィルムで覆い、バッグフィルムの周縁部分と型との間をシールする。そして、バッグフィルムと型との間の繊維基材が存在する空間を真空引きしつつ、この空間内に液体樹脂を注入して真空含浸する。
ここで、図7を参照しつつ、真空バッグ法により大型のFRP製品を製造する手法の一例を説明する。図7に示すように、型1の上面にはパスメディア2が敷かれる。パスメディア2は、空隙を多数有している網または布でなるシートであり、このパスメディア2の面に沿って液体樹脂を迅速に面状に浸透・拡散させることができる。
パスメディア2の上面のうち、中央部分には繊維基材3が載置され、周辺部分には樹脂供給パイプ4が配置される。樹脂供給パイプ4には多数の孔が形成されている。そして、パスメディア2及び樹脂供給パイプ4を含めて繊維基材3の上面からバッグフィルム5が覆われる。バッグフィルム5の周縁部分と型1との間はシールされる。
吸引パイプ6は、その先端がバッグフィルム5を貫通して繊維基材3に臨んでおり、その基端には真空吸引装置7が接続されている。
樹脂含浸をする際には、樹脂供給パイプ4に液体樹脂を供給する。同時に、真空吸引装置7を稼働させて、バッグフィルム5と型1との間の繊維基材3が配置された空間を、吸引パイプ6を介して真空引きする。
そうすると、液体樹脂は樹脂供給パイプ4の孔からパスメディア2に供給され、パスメディア2の面に沿って迅速に面状に浸透・拡散する。このようにしてパスメディア2により面状に拡散した液体樹脂は、繊維基材3の底面側から含浸(真空含浸)していく。
大型のFRP製品では、含浸する面積が広いので、製品全体を一括して樹脂含浸をすることができない。これは、広い面積を一括して樹脂含浸をしようとすると、樹脂未含浸部が広い面積で発生したり、樹脂含浸に伴い追い出されていくガスが広い面の各所に残ったりするからである。
そこで、含浸する面を複数に別けておき、一番端のブロック(第1ブロック)を最初に含浸処理し、第1ブロックの含浸が終了したらその隣の(第2ブロックの)含浸をし、この第2ブロックの含浸が終了したらその隣の第3ブロックの含浸をするという手順で、ブロック毎に含浸作業を順次進めている。このようにブロック毎に含浸作業を進めていくことにより、そのブロックにおける含浸が効率的に行われて未含浸部が発生し難くなり、また、樹脂含浸に伴い追い出されていくガスは順次に隣接するブロックに追い出されていくため、ガスが残ることもない。
なお大型のFRP製品としては、次のようなものがある。
(1) FRPブレード(風車、各種タービン動翼)
(2) 航空機用FRP構造体(機体、ドア、翼)
(3) 橋梁
(4) 高速車両部材
(5) 建築部材
(6) 船舶
また、樹脂含浸をして樹脂硬化した後に、未含浸部を発見した場合に、この未含浸部のみに液体樹脂を含浸して補修する技術は特開平2000−238139(特許文献1)に開示されている。
特開2000−238139号公報
ところで、大型のFRP製品のように、含浸する面を複数ブロックに別けておき、ブロック毎に順次含浸をしていく場合には、各ブロックにおいて液体樹脂がどの程度含浸しているかを把握する必要があるが、従来では含浸程度を簡便・確実に検出するセンサが存在しなかった。
また、真空バック法によるFRPの製造においては、事前に実験や解析などにより液体樹脂の流れを予測して、実際の製品に樹脂の未含浸部(未含浸欠陥)などができないように、液体樹脂の注入方法や真空吸引の方法を工夫することは可能である。しかしながら実際の製品では、その大きさや形状の複雑さによっては、事前の予想通りにならない場合が多く、液体樹脂の未含浸欠陥が数カ所に発生する場合が多々ある。
例えば、平板に凹凸状の強化リブを付加した製品や、肉厚が多段に変化している製品や、長さが10mを越えて3次元的なねじりが存在する大型の製品等に、未含浸欠陥が発生することが見受けられる。
なお、特許文献1に示す技術では、液体樹脂を含浸させて硬化させた後に、未含浸部に液体樹脂を注入する手法であり、硬化前に未含浸欠陥を補修するものではない。また特許文献1に示す技術では、未含浸欠陥が連続空隙になっている場合は樹脂を完全に注入することは可能であるが、島状の不連続空隙の集合部分(気泡欠陥の集合体など)や、未含浸部と未含浸部の境界部分(部分的に未含浸となっている)の補修は、完全に正常な状態に戻すことは不可能に近い。また仮に、補修注入できたとしても信頼性に欠ける。
本発明は、上記従来技術に鑑み、樹脂含浸程度を簡単に検出(モニタリング)することができると共に、樹脂硬化前に未含浸欠陥の補修をもすることができる、樹脂含浸センサ・補修器及び補修方法を提供することを目的とする。
また本発明は、真空バッグ法によりFRPを成形する際の樹脂未含浸欠陥、例えば樹脂含浸途中で発生した未含浸欠陥、あるいは含浸終了後の樹脂が硬化する前に発生した未含浸欠陥を、樹脂が硬化する前に部分的に樹脂の補修吸引や補修注入を行う樹脂含浸補修器及び補修方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決する本発明の樹脂含浸センサ・補修器の構成は、
液体樹脂が真空含浸される繊維基材を覆うバッグフィルムを突き破って前記繊維基材に差し込まれるチューブと、
このチューブの基端に連通状態で配置された透明容器とを備えていることを特徴とする。
また本発明の樹脂含浸センサ・補修器の構成は、
液体樹脂が真空含浸される繊維基材を覆うバッグフィルムを突き破って前記繊維基材に差し込まれるチューブと、
このチューブの基端に連通状態で配置された透明容器と、
真空ポンプが介装されると共に前記透明容器に接続された吸引管とを備えていることを特徴とする。
また、この樹脂含浸センサ・補修器を用いた補修方法の構成は、
バッグフィルムで覆われた状態で液体樹脂が真空含浸された繊維基材のうち液体樹脂が含浸されていない未含浸部を、前記液体樹脂が硬化する前に補修する補修方法であって、
上記樹脂含浸センサ・補修器を用い、この樹脂含浸センサ・補修器の前記チューブを、前記バッグフィルムを突き破って前記未含浸部に差し込み、
前記真空ポンプにて前記透明容器の内部空間を真空引きすることにより、前記繊維基材に含浸されていた液体樹脂を前記未含浸部にまで吸引して含浸させることを特徴とする。
また本発明の樹脂含浸センサ・補修器の構成は、
液体樹脂が真空含浸される繊維基材を覆うバッグフィルムを突き破って前記繊維基材に差し込まれるチューブと、
このチューブの基端に連通状態で配置された透明容器と、
液体樹脂が貯留される樹脂タンクと、
前記透明容器と前記樹脂タンクとを接続する樹脂注入管とを備えていることを特徴とする。
また、この樹脂含浸センサ・補修器を用いた補修方法の構成は、
バッグフィルムで覆われた状態で液体樹脂が真空含浸された繊維基材のうち液体樹脂が含浸されていない未含浸部を、前記液体樹脂が硬化する前に補修する補修方法であって、
上記樹脂含浸センサ・補修器を用い、この樹脂含浸センサ・補修器の前記チューブを、前記バッグフィルムを突き破って前記未含浸部に差し込み、
前記繊維基材が存在する部分を真空引きすることにより、前記樹脂タンクに貯留している液体樹脂を、前記樹脂注入管,前記透明容器及び前記チューブを介して前記未含浸部に注入して含浸させることを特徴とする。
また、上記樹脂含浸センサ・補修器では、
前記チューブに横穴が形成されていてもよい。
また本発明の樹脂含浸補修器の構成は、
液体樹脂が真空含浸される繊維基材を覆うバッグフィルムを突き破って前記繊維基材に差し込まれるチューブと、
樹脂トラップ容器と、
前記チューブの基端と前記樹脂トラップ容器とを接続する樹脂吸引管と、
前記樹脂トラップ容器の内部空間を真空引きする真空装置とを備えていることを特徴とする。
また本発明の樹脂含浸補修器の構成は、
液体樹脂が真空含浸される繊維基材を覆うバッグフィルムを突き破って前記繊維基材に差し込まれる複数のチューブと、
樹脂トラップ容器と、
複数の前記チューブの基端と前記樹脂トラップ容器とを接続する複数の樹脂吸引管と、
前記樹脂トラップ容器の内部空間を真空引きする真空装置とを備えていることを特徴とする。
また上記樹脂含浸補修器では、
前記樹脂トラップ容器には真空ゲージが備えられていてもよい。
また、上記樹脂含浸補修器を用いた補修方法の構成は、
バッグフィルムで覆われた状態で液体樹脂が真空含浸された繊維基材のうち液体樹脂が含浸されていない未含浸部を、前記液体樹脂が硬化する前に補修する補修方法であって、
上記樹脂含浸補修器を用い、この樹脂含浸補修器の前記チューブを、前記バッグフィルムを突き破って前記未含浸部に差し込み、
前記真空ポンプにて前記樹脂トラップ容器の内部空間を真空引きすることにより、前記繊維基材に含浸されていた液体樹脂を前記未含浸部にまで吸引して含浸させることを特徴とする。
また本発明の樹脂含浸補修器の構成は、
液体樹脂が真空含浸される繊維基材を覆うバッグフィルムを突き破って前記繊維基材に差し込まれるチューブと、
樹脂注入容器と、
前記チューブの基端と前記樹脂注入容器とを接続する樹脂注入管と、
前記樹脂注入容器の内部空間に液体樹脂を供給する液体樹脂供給装置とを備えていることを特徴とする。
この樹脂含浸補修器を用いた補修方法の構成は、
バッグフィルムで覆われた状態で液体樹脂が真空含浸された繊維基材のうち液体樹脂が含浸されていない未含浸部を、前記液体樹脂が硬化する前に補修する補修方法であって、
上記樹脂含浸補修器を用い、この樹脂含浸補修器の前記チューブを、前記バッグフィルムを突き破って前記未含浸部に差し込み、
前記液体樹脂供給装置から供給した液体樹脂を、前記樹脂注入容器,前記樹脂注入管,及び前記チューブを介して前記未含浸部に注入して含浸させることを特徴とする。
本発明の樹脂含浸センサ・補修器では、液体樹脂が繊維基材に含浸されてくると、この液体樹脂はチューブ内を通って透明容器内に滲みでてくるため、この状態を視認して含浸状態を容易に確認することができる。
更に、真空ポンプにより透明容器内を減圧することにより、確実に液体樹脂を滲みだすことができ、検出精度が向上する。
また本発明の樹脂含浸センサ・補修器では、前記チューブには横穴が形成することにより、液体樹脂の吸込をより確実にして、含浸状態の検出を確実にしている。
また本発明の樹脂含浸センサ・補修器を用いて、未含浸部の補修吸引や補修注入ができ、未含浸部を補修することができる。
また本発明の樹脂含浸補修器及びこれを用いた補修方法では、真空バッグ法によりFRPを形成する際の樹脂未含浸欠陥、例えば液体樹脂含浸途中で発生した未含浸部、あるいは含浸終了後の樹脂が硬化する前に発生した未含浸部を、樹脂が硬化する前に部分的に補修吸引や補修注入をして液体樹脂の補修を行うことができる。したがって未含浸部に液体樹脂を確実に浸透させることができ、かつ、未含浸欠陥が発生した部分を補修することにより、この補修部分のFRP材料物性を、正常部と同等の物性にすることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を、具体的な各種の実施例を基に説明をする。
図1は本発明の第1の実施例にかかる樹脂含浸センサ・補修器10を示す。同図に示すように、この樹脂含浸センサ・補修器10の金属チューブ11は、外径が10mmのステンレスチューブであり、その先端は尖っている。この金属チューブ11の基端にはフランジ12が接続されており、このフランジ12には透明容器13が密着している。このため、金属チューブ11の内部空間と、透明容器13の内部空間とが密閉状態で連通している。なお、フランジ12と透明容器13との密着は、接着剤によりフランジ12と透明容器13とを接続したり、シーラントによりフランジ12と透明容器13とを接続することにより実現している。また、透明容器13には、真空ポンプ14が介装された吸引管15が接続されている。
このような構成となっている樹脂含浸センサ・補修器10は、真空ポンプ14により透明容器13及び金属チューブ11の内部空間を減圧しながら、金属チューブ11を、バッグフィルム105を突き破るようにして強化繊維基材103に差し込む。このとき、フランジ12とバッグフィルム105との間にシール16を介在させる。なお、強化繊維基材103に、金属チューブ差し込み用の穴を予め形成しておいてもよく、この穴としては、FRP製品に形成されるボルトねじ込み用の穴を利用してもよい。
この例では、繊維強化基材103は、ガラス繊維の強化繊維織物を120枚(約5インチ)積層したものである。そして、金属チューブ11の長さは、強化繊維基材103に差し込んだときに、チューブ先端が強化繊維基材103の厚さの半分の位置にまで到達するように設定している。
図1に示す状態は、上側の強化繊維基材103aには液体樹脂Rが未含浸となっており、下側の強化繊維基材103bには液体樹脂Rが含浸されている状態である。なお、液体樹脂Rは、図7に示すのと同様な状態で強化繊維基材103の下面側から含浸(真空含浸)されていく。
この図1の状態のように、強化繊維基材103の厚さの半分程度にまで液体樹脂Rが含浸されると、液体樹脂Rは金属チューブ11内を通り(上昇し)、透明容器13の内部空間に滲みでてくる。
このように、透明容器13内に液体樹脂Rが滲みでてきたことを、作業者は目で見ることができる。このように液体樹脂Rが滲みでてきたことを視認したら、作業者は、液体樹脂Rが強化繊維基材103の厚さの半分まで到達したことを判断することができる。このため、残りの含浸時間を経験則に照らして決定することができ、確実にこのブロックの含浸を行うことができる。このように樹脂含浸センサ・補修器10を用いることにより、液体樹脂Rの含浸状況を的確に把握することができ、高品質の大型厚肉のFRP構造体を効率よく製造することができる。
なお、この樹脂含浸センサ・補修器10を差し込む位置は、例えば図7でいえばA位置、即ち、液体樹脂Rが供給される位置(樹脂供給パイプ4)から離れた位置とする。このように液体樹脂供給位置から離れた位置で、液体樹脂Rの含浸到達を検出することにより、基材全体に確実に樹脂含浸をすることができる。
また、図1の例では、透明容器13に、真空ポンプ14を介装した吸引管15を接続しているが、この真空ポンプ14及び吸引管15が無い構造としても、樹脂の含浸状況を把握することができる樹脂含浸センサ・補修器とすることができる。
実施例1は、図1に示す樹脂含浸センサ・補修器10を「樹脂含浸センサ」として機能させた説明であるが、この樹脂含浸センサ・補修器10を、未含浸部を補修する「補修器」として使用して、液体樹脂Rの補修吸引をすることもできる。
つまり、液体樹脂Rが硬化する前に、強化繊維基材103のうち液体樹脂Rが含浸していない部分に、この樹脂含浸センサ・補修器10を差し込む。即ち、バッグフィルム105を突き破って金属チューブ11を、強化繊維基材103のうち樹脂未含浸部に差し込む。そして、真空ポンプ14を積極的に作動させ、透明容器13及び金属チューブ11の内部空間を真空引きする。そうすると、繊維強化基材103のうち金属チューブ11を差し込んだ部分(未含浸部)の圧力が下がり、含浸部103bに含浸していた液体樹脂Rが未含浸部103aにまで浸透してきて、補修吸引が行われる。この補修吸引により、製品製造工程において同時進行で補修が行えるため、未含浸欠陥がなくなり高品質の大型厚肉FRPを効率良く製造することができる。
図2は本発明の第3の実施例にかかる樹脂含浸センサ・補修器20を示す。同図に示すように、この樹脂含浸センサ・補修器20の金属チューブ21は、強化繊維基材203の損傷を少なくし、かつ、差し込み時の抵抗を小さくするために、外径が2mmと細いステンレスチューブであり、その先端は尖っている。金属チューブ21のうち、強化繊維基材203に差し込まれる部分には、多数の横穴21aが形成されている。横穴21aは、長手方向(金属チューブ21の軸方向)の複数箇所に配置されており、金属チューブ20の内部空間と外周面とを連通している。
この金属チューブ21の基端にはフランジ22が接続されており、このフランジ22には透明容器23が密着している。このため、金属チューブ21の内部空間と、透明容器23の内部空間とが密閉状態で連通している。なお、フランジ22と透明容器23との密着は、接着剤によりフランジ22と透明容器23とを接続したり、シーラントによりフランジ22と透明容器23とを接続することにより実現している。また、透明容器23には、真空ポンプ24が介装された吸引管25が接続されている。
このような構成となっている樹脂含浸センサ・補修器20では、簡便のため真空ポンプ24を作動させることなく、金属チューブ21を、バッグフィルム205を突き破るようにして強化繊維基材203に強制的に差し込む。つまり、強化繊維基材203に差し込み用の穴は予め形成せず強制的に差し込む。このとき、フランジ22とバッグフィルム205との間にシール26を介在させる。
この例では、繊維強化基材203は、炭素繊維の強化繊維織物を256枚(約1インチ)積層したものである。そして、金属チューブ21の長さは、強化繊維基材203に差し込んだときに、チューブ先端が強化繊維基材203の厚さの半分の位置にまで到達するように設定している。
このようにして、樹脂含浸センサ・補修器20を差し込んだ後に、液体樹脂Rを、図7に示すのと同様な状態で、強化繊維基材203の下面側から含浸(真空含浸)していく。
強化繊維基材203の厚さの半分程度にまで液体樹脂Rが含浸されると、液体樹脂Rは金属チューブ21内を通り(上昇し)、透明容器23の内部空間に滲みでてくる。これは、強化繊維基材203と共に透明容器23が真空引きされているので、真空ポンプ24により透明容器23の内部を減圧していなくても、透明容器23の内部空間に液体樹脂Rが滲みでてくるのである。勿論、真空ポンプ24を作動させれば、より迅速に液体樹脂Rが透明容器23の内部空間に滲みでてくる。
このように、透明容器23内に液体樹脂Rが滲みでてきたことを、作業者は目で見ることができる。このように液体樹脂Rが滲みでてきたことを視認したら、作業者は、液体樹脂Rが強化繊維基材203の厚さの半分まで到達したことを判断することができる。このため、残りの含浸時間を経験則に照らして決定することができ、確実にこのブロックの含浸を行うことができる。このように樹脂含浸センサ・補修器20を用いることにより、液体樹脂Rの含浸状況を的確に把握することができ、高品質の大型厚肉のFRP構造体を効率よく製造することができる。
なお、この樹脂含浸センサ・補修器20を差し込む位置は、例えば図7でいえばA位置、即ち、液体樹脂Rが供給される位置(樹脂供給パイプ4)から離れた位置とする。このように液体樹脂供給位置から離れた位置で、液体樹脂Rの含浸到達を検出することにより、基材全体に確実に樹脂含浸をすることができる。
また、図2の例では、透明容器23に、真空ポンプ24を介装した吸引管25を接続しているが、この真空ポンプ24及び吸引管25が無い構造としても、樹脂の含浸状況を把握することができる樹脂含浸センサ・補修器とすることができる。
実施例3は、図2に示す樹脂含浸センサ・補修器20を「樹脂含浸センサ」として機能させた説明であるが、この樹脂含浸センサ・補修器20を、未含浸部を補修する「補修器」として使用して、液体樹脂Rの補修吸引をすることもできる。
つまり、液体樹脂Rが硬化する前に、強化繊維基材203のうち液体樹脂Rが含浸していない部分(気体が溜まり、気泡となっている部分)に、この樹脂含浸センサ・補修器20を差し込む。即ち、バッグフィルム205を突き破って金属チューブ21を、強化繊維基材203のうち樹脂未含浸部に差し込む。そして、真空ポンプ24を積極的に作動させ、透明容器23及び金属チューブ21の内部空間を真空引きする。そうすると、繊維強化基材203のうち金属チューブ11を差し込んだ部分(未含浸部)の圧力が下がる。この場合、横穴21aがあるため、吸引効率が高い。この結果、含浸部203bに含浸していた液体樹脂Rが未含浸部203aにまで浸透してきて、補修吸引が行われる。この補修吸引により、製品製造工程において同時進行で補修が行えるため、未含浸欠陥がなくなり高品質の大型厚肉FRPを効率良く製造することができる。
図3は本発明の第5の実施例にかかる樹脂含浸センサ・補修器30を示す。同図に示すように、この樹脂含浸センサ・補修器30の金属チューブ31は、外径が10mmのステンレスチューブであり、その先端は尖っている。金属チューブ31のうち、強化繊維基材303に差し込まれる部分には、多数の横穴31aが形成されている。横穴31aは、長手方向の複数箇所に配置されており、金属チューブ30の内部空間と外周面とを連通している。
この金属チューブ31の基端にはフランジ32が接続されており、このフランジ32には透明容器33が密着している。このため、金属チューブ31の内部空間と、透明容器33の内部空間とが密閉状態で連通している。なお、フランジ32と透明容器33との密着は、接着剤によりフランジ32と透明容器33とを接続したり、シーラントによりフランジ32と透明容器33とを接続することにより実現している。また、透明容器33には、樹脂注入管35が接続されており、この樹脂注入管35の先端には、液体樹脂Rを貯溜した樹脂タンク37が接続されている。つまり、樹脂注入管35により、透明容器33と樹脂タンク37とが接続されている。また樹脂注入管35の途中には開閉バルブ38が介装されている。
このような構成となっている樹脂含浸センサ・補修器30では、開閉バルブ38を閉じた状態にしてから、金属チューブ31を、バッグフィルム305を突き破るようにして強化繊維基材303に差し込む。このとき、フランジ32とバッグフィルム305との間にシール36を介在させる。なお、強化繊維基材303に、金属チューブ差し込み用の穴を予め形成しておいてもよく、この穴としては、FRP製品に形成されるボルトねじ込み用の穴を利用してもよい。
この例では、繊維強化基材303は、ガラス繊維の強化繊維織物を120枚(約5インチ)積層したものである。そして、金属チューブ31の長さは、強化繊維基材303に差し込んだときに、チューブ先端が強化繊維基材303の厚さの半分の位置にまで到達するように設定している。
このようにして、樹脂含浸センサ・補修器30を差し込んだ後に、液体樹脂Rを、図7に示すのと同様な状態で、強化繊維基材303の下面側から含浸(真空含浸)していく。
強化繊維基材303の厚さの半分程度にまで液体樹脂Rが含浸されると、液体樹脂Rは金属チューブ31内を通り(上昇し)、透明容器33の内部空間に滲みでてくる。
このように、透明容器33内に液体樹脂Rが滲みでてきたことを、作業者は目で見ることができる。このように液体樹脂Rが滲みでてきたことを視認したら、作業者は、液体樹脂Rが強化繊維基材303の厚さの半分まで到達したことを判断することができる。このため、残りの含浸時間を経験則に照らして決定することができ、確実にこのブロックの含浸を行うことができる。このように樹脂含浸センサ・補修器30を用いることにより、液体樹脂Rの含浸状況を的確に把握することができ、高品質の大型厚肉のFRP構造体を効率よく製造することができる。
実施例5は、図3に示す樹脂含浸センサ・補修器30を「樹脂含浸センサ」として機能させた説明であるが、この樹脂含浸センサ・補修器30を、未含浸部を補修する「補修器」として使用して、液体樹脂Rの補修注入をすることもできる。
つまり、強化繊維基材303のうち液体樹脂の注入部分(未含浸部)に、この樹脂含浸センサ・補修器30を差し込む。即ち、バッグフィルム305を突き破って金属チューブ31を、強化繊維基材303のうち樹脂未含浸部に差し込み、開閉バルブ38を開く。そして、繊維強化基材303が存在する部分を真空引きしつつ、樹脂タンク37内の液体樹脂Rを、樹脂注入管35,透明容器33及び金属チューブ31を介して、強化繊維基材303に注入・含浸していく。このとき、金属チューブ31に横穴31aがあるため、製品内部に効率良く液体樹脂Rを含浸することが可能であり、未含浸欠陥のない高品質の大型厚肉のFRP製品を効率良く製造することができる。
なお、樹脂タンク37に貯留した液体樹脂Rを加圧する機構を備え、樹脂タンク37内の加圧した液体樹脂Rを、樹脂注入管35,透明容器33及び金属チューブ31を介して、強化繊維基材303に注入・含浸していくようにしてもよい。このようにすれば、強化繊維基材303への樹脂含浸をより促進することができる。
図4は本発明の第7の実施例にかかる樹脂含浸補修器40を示す。同図に示すように、この樹脂含浸補修器40の金属チューブ41は、その先端が尖っている。樹脂トラップ容器42は、上面が開口した容器をガスケットを介して蓋体で塞いだ構成となっている容器である。そして、金属チューブ41の基端と樹脂トラップ容器42とが樹脂吸引管43により接続されて、金属チューブ41の内部空間と樹脂トラップ容器42の内部空間とが連通している。
真空ポンプ44と吸引管45により真空装置が構成されている。吸引管45は、樹脂トラップ容器42と真空ポンプ44を接続する管である。このため、真空ポンプ45を作動させることにより、樹脂トラップ容器42の内部空間、ひいては、樹脂吸引管43,金属チューブ41の内部空間を真空引きすることができる。
また、樹脂トラップ容器42に、樹脂トラップ容器42の内部空間の真空度を測定する真空ゲージ46を備えていてもよい。
強化繊維基材403には、既に、真空バッグ法により液体樹脂が含浸されおり、殆どの部分は液体樹脂が含浸された含浸部403bとなっているが、一部は液体樹脂が含浸されていない未含浸部403aとなっている。
このような構成となっている樹脂含浸補修器40を用いて、未含浸部403aに対して補修吸引すること(液体樹脂Rを含浸させること)ができる。即ち、強化繊維基材403に含浸された液体樹脂Rがいまだ硬化していない状態において、金属チューブ41の先端部分を、バッグフィルム405を突き破って、強化繊維基材403のうちの未含浸部403aに差し込む。金属チューブ403を差し込む深さは、未含浸部(含浸欠陥)403aのサイズや形状により適宜変化させる。このとき、金属チューブ41とバッグフィルム405との間にシール47を介在させる。
この状態で真空ポンプ45を作動させ、樹脂トラップ容器42の内部空間、ひいては、樹脂吸引管43,金属チューブ41の内部空間を真空引きする。そうすると金属チューブ41を差し込んだ未含浸部403aの部分の圧力が下がり、含浸部403bに含浸している液体樹脂Rが未含浸部403aにまで浸透してきて、補修吸引が行われる。
真空ポンプ45による真空引きは、目視にて液体樹脂Rが未含浸部403aであった部分全体に液体樹脂Rが行き渡った後も、液体樹脂Rが金属チューブ41を通して樹脂吸引管43を流れ、樹脂トラップ容器42に流れ出すのを確認するまで継続する。これにより確実に、未含浸部403aをなくすことができる。
また、樹脂トラップ容器42に液体樹脂Rが流れ出した初期に、液体樹脂Rと共に気泡が混入している場合は、気泡が完全になくなる(出なくなる)まで真空引きを継続する。
金属チューブ41及び樹脂吸引管43を介して樹脂トラップ容器42内に吸引されてきた液体樹脂Rは、樹脂トラップ容器42でトラップされて溜められ、真空ポンプ44に流入することはない。このため、液体樹脂Rが真空ポンプ44に流入して真空ポンプ44が損傷するのを防止することができる。
また樹脂トラップ容器42を大容量とすることで、一度に複数の未含浸部の補修が可能となる。
未含浸部403aであった部分に完全に液体樹脂Rを含浸する補修が終了した後は、金属チューブ41を強化繊維基材403から抜き取ると同時に、金属チューブ41を差し込んだ際にバッグフィルム405に明けた穴をシールテープ等により塞ぐ。
[真空ゲージにより圧力を監視しつつ補修する方法]
前記方法では真空ゲージ46を利用しなかったが、真空ゲージ46を利用した補修方法を以下に説明する。
金属チューブ41の先端部分を、バッグフィルム405を突き破って、強化繊維基材403のうちの未含浸部403aに差し込み、真空ポンプ44を作動させて真空引きする。このとき、真空ゲージ46により樹脂トラップ42の内部空間の圧力(金属チューブ41の内部空間の圧力)を計測し、計測圧力(真空圧力)が−0.03〜0.05MPaを保つように真空ポンプ44を制御する。このように真空圧力を−0.03〜0.05MPaに保った状態で真空吸引をして未含浸部403aに液体樹脂Rを含浸させていく。
このようにしても液体樹脂Rの未含浸部403aへの含浸が進展しない場合には、真空圧力を真空ゲージ46により計測しつつ、徐々に下げていく。最終的には、−0.1MPaで真空引きする。
液体樹脂Rの種類によっては、真空圧力を下げすぎると、樹脂中に含まれている溶剤が揮発発泡する場合がある。その場合は、未含浸部403aを完全含浸した後に、真空圧力を揮発発泡しないところまで上げることになるが、得られるFRPの物性(繊維含有量、強度特性など)を考えると、吸引圧力はなるべく低い方が望ましい。
他の手順は、真空ゲージにより圧力を監視しないで補修する方法と同様である。
図5は本発明の第8の実施例にかかる樹脂含浸補修器40Aを示す。この樹脂含浸補修器40Aは、図4に示す樹脂含浸補修器40を変形させたものである。即ち、この樹脂含浸補修器40Aでは、複数(本例では2本のみを図示している)の金属チューブ41,41を有しており、各金属チューブ41,41は、複数(本例では2本のみを図示している)の樹脂吸引管43,43により、1つの樹脂トラップ容器42に接続されている。
他の部分の構成は、図4に示す樹脂含浸補修器40と同じである。
強化繊維基材403に発生した一箇所の未含浸部(未含浸欠陥)が大面積となり、1本の樹脂吸引管では容量が不足する場合がある。このようなときには、本実施例の樹脂含浸補修器40Aの複数の金属チューブ41,41を、大面積な未含浸部に差し込み、複数の樹脂吸引管43,43により吸引することで、短時間で補修吸引をすることができる。
また複数の未含浸部(未含浸欠陥)が近くに点在した場合は、複数の各未含浸部にそれぞれ金属チューブ41,41を差し込んで吸引するようにすることで、1台の樹脂含浸補修器40Aで複数のすべての未含浸欠陥の補修に対応することができる。
図6は本発明の第9の実施例にかかる樹脂含浸補修器50を示す。同図に示すように、この樹脂含浸補修器50の金属チューブ51は、その先端が尖っている。樹脂注入容器52は、上面が開口した容器をガスケットを介して蓋体で塞いだ構成となっている容器である。そして、金属チューブ51の基端と樹脂注入容器52とが樹脂注入管53により接続されて、金属チューブ51の内部空間と樹脂注入容器52の内部空間とが連通している。
樹脂タンク54と樹脂補給パイプ55により液体樹脂供給装置が形成されている。樹脂補給パイプ55は、樹脂注入容器52と樹脂タンク54とを接続している。この液体樹脂供給装置では、図示しないガス加圧式または機械加圧式により、加圧した液体樹脂Rを液体樹脂注入容器52に供給することができるようになっている。このため、液体樹脂供給装置を作動させることにより、加圧した液体樹脂Rを、樹脂注入容器52の内部空間、ひいては、樹脂注入管53,金属チューブ51の内部空間に供給することができる。
強化繊維基材503には、既に、真空バッグ法により液体樹脂が含浸されおり、殆どの部分は液体樹脂が含浸された含浸部503bとなっているが、一部は液体樹脂が含浸されていない未含浸部503aとなっている。
このような構成となっている樹脂含浸補修器50を用いて、未含浸部503aに対して補修注入すること(液体樹脂Rを外から注入して含浸させること)ができる。即ち、強化繊維基材503に含浸された液体樹脂Rがいまだ硬化していない状態において、金属チューブ51の先端部分を、バッグフィルム505を突き破って、強化繊維基材503のうちの未含浸部503aに差し込む。金属チューブ503を差し込む深さは、未含浸部(含浸欠陥)503aのサイズや形状により適宜変化させる。このとき、金属チューブ51とバッグフィルム505との間にシール57を介在させる。
この状態で液体樹脂供給装置を作動させ、加圧した液体樹脂Rを、樹脂注入容器52の内部空間、ひいては、樹脂注入管53,金属チューブ51の内部空間に供給して金属チューブ51の先端部分から未含浸部503aに供給する。そうすると供給された液体樹脂Rが未含浸部503aに浸透して、補修注入が行われる。
未含浸部503aであった部分に完全に液体樹脂Rを外部から注入して含浸する補修注入が終了した後は、金属チューブ51を強化繊維基材503から抜き取ると同時に、金属チューブ51を差し込んだ際にバッグフィルム505に明けた穴をシールテープ等により塞ぐ。
第10の実施例では、図4に示す樹脂含浸補修器40(または図5に示す樹脂含浸補修器40A)による補修吸引と、図6に示す樹脂含浸補修器50による補修注入を同時におこなって、未含浸部に樹脂を含浸させる。
即ち、樹脂含浸補修器40の金属チューブ41を、バッグフィルムを突き破って強化繊維基材の未含浸部に差し込む。そして金属チューブ41を介して、未含浸部を真空吸引して補修吸引する。
十分に真空吸引がされていることを確認した後に、樹脂含浸補修器50の金属チューブ51を、真空吸引がされている未含浸部に差し込み、液体樹脂の供給を行い補修注入をする。
このように補修吸引と補修注入を並行して行うことにより、未含浸部に確実に液体樹脂を含浸させることができる。
なお、金属チューブ41と金属チューブ51の差し込み位置は、未含浸部(未含浸欠陥)のサイズ、深さなどにより、任意に決める。
また、金属チューブ41を介した樹脂吸引(補修吸引)と、金属チューブ51を介した樹脂供給(補修注入)は、目視にて液体樹脂Rが未含浸部であった部分全体に行き渡った後も、液体樹脂Rが金属チューブ41を通して樹脂吸引管43を流れ、樹脂トラップ容器42に流れ出すのを確認するまで継続する。これにより確実に、未含浸部をなくすことができる。
また、樹脂トラップ容器42に液体樹脂Rが流れ出した初期に、液体樹脂Rと共に気泡が混入している場合は、気泡が完全になくなる(出なくなる)まで真空引きを継続する。
未含浸部であった部分に完全に液体樹脂Rを含浸する補修が終了した後は、金属チューブ41,51を強化繊維基材から抜き取ると同時に、金属チューブ41,51を差し込んだ際にバッグフィルムに明けた穴をシールテープ等により塞ぐ。
本発明は、特に大型のFRP製品を製造するために液体樹脂を含浸する際に利用することができ、液体樹脂の含浸状況のセンシングや、未含浸欠陥を補修吸引、補修注入して欠陥補修ができる。
本発明の第1の実施例に係る樹脂含浸センサ・補修器を示す構成図。 本発明の第3の実施例に係る樹脂含浸センサ・補修器を示す構成図。 本発明の第5の実施例に係る樹脂含浸センサ・補修器を示す構成図。 本発明の第7の実施例に係る樹脂含浸補修器を示す構成図。 本発明の第8の実施例に係る樹脂含浸補修器を示す構成図。 本発明の第9の実施例に係る樹脂含浸補修器を示す構成図。 真空バッグ法による樹脂含浸をする含浸装置を示す構成図。
符号の説明
10,20,30 樹脂含浸センサ・補修器
11,21,31 金属チューブ
21a,31a 横穴
12,22,32 フランジ
13,23,33 透明容器
14,24 真空ポンプ
15,25 吸引管
35 管
16,26,36 シール
103,203,303 強化繊維基材
103a,203a,303a 未含浸部
40,40A,50 樹脂含浸補修器
41,51 金属チューブ
42 樹脂トラップ容器
52 樹脂注入容器
43 樹脂吸引管
53 樹脂注入管
44 真空ポンプ
45 吸引管
54 樹脂タンク
55 樹脂補給パイプ
46 真空ゲージ
47,57 シール
403,503 強化繊維基材
403a,503a 未含浸部
R 液体樹脂

Claims (12)

  1. 液体樹脂が真空含浸される繊維基材を覆うバッグフィルムを突き破って前記繊維基材に差し込まれるチューブと、
    このチューブの基端に連通状態で配置された透明容器とを備えていることを特徴とする樹脂含浸センサ・補修器。
  2. 液体樹脂が真空含浸される繊維基材を覆うバッグフィルムを突き破って前記繊維基材に差し込まれるチューブと、
    このチューブの基端に連通状態で配置された透明容器と、
    真空ポンプが介装されると共に前記透明容器に接続された吸引管とを備えていることを特徴とする樹脂含浸センサ・補修器。
  3. 液体樹脂が真空含浸される繊維基材を覆うバッグフィルムを突き破って前記繊維基材に差し込まれるチューブと、
    このチューブの基端に連通状態で配置された透明容器と、
    液体樹脂が貯留される樹脂タンクと、
    前記透明容器と前記樹脂タンクとを接続する樹脂注入管とを備えていることを特徴とする樹脂含浸センサ・補修器。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項において、
    前記チューブには横穴が形成されていることを特徴とする樹脂含浸センサ・補修器。
  5. 液体樹脂が真空含浸される繊維基材を覆うバッグフィルムを突き破って前記繊維基材に差し込まれるチューブと、
    樹脂トラップ容器と、
    前記チューブの基端と前記樹脂トラップ容器とを接続する樹脂吸引管と、
    前記樹脂トラップ容器の内部空間を真空引きする真空装置とを備えていることを特徴とする樹脂含浸補修器。
  6. 液体樹脂が真空含浸される繊維基材を覆うバッグフィルムを突き破って前記繊維基材に差し込まれる複数のチューブと、
    樹脂トラップ容器と、
    複数の前記チューブの基端と前記樹脂トラップ容器とを接続する複数の樹脂吸引管と、
    前記樹脂トラップ容器の内部空間を真空引きする真空装置とを備えていることを特徴とする樹脂含浸補修器。
  7. 請求項5または請求項6において、
    前記樹脂トラップ容器には真空ゲージが備えられていることを特徴とする樹脂含浸補修器。
  8. 液体樹脂が真空含浸される繊維基材を覆うバッグフィルムを突き破って前記繊維基材に差し込まれるチューブと、
    樹脂注入容器と、
    前記チューブの基端と前記樹脂注入容器とを接続する樹脂注入管と、
    前記樹脂注入容器の内部空間に液体樹脂を供給する液体樹脂供給装置とを備えていることを特徴とする樹脂含浸補修器。
  9. バッグフィルムで覆われた状態で液体樹脂が真空含浸された繊維基材のうち液体樹脂が含浸されていない未含浸部を、前記液体樹脂が硬化する前に補修する補修方法であって、
    請求項2の樹脂含浸センサ・補修器を用い、この樹脂含浸センサ・補修器の前記チューブを、前記バッグフィルムを突き破って前記未含浸部に差し込み、
    前記真空ポンプにて前記透明容器の内部空間を真空引きすることにより、前記繊維基材に含浸されていた液体樹脂を前記未含浸部にまで吸引して含浸させることを特徴とする補修方法。
  10. バッグフィルムで覆われた状態で液体樹脂が真空含浸された繊維基材のうち液体樹脂が含浸されていない未含浸部を、前記液体樹脂が硬化する前に補修する補修方法であって、
    請求項3の樹脂含浸センサ・補修器を用い、この樹脂含浸センサ・補修器の前記チューブを、前記バッグフィルムを突き破って前記未含浸部に差し込み、
    前記繊維基材が存在する部分を真空引きすることにより、前記樹脂タンクに貯留している液体樹脂を、前記樹脂注入管,前記透明容器及び前記チューブを介して前記未含浸部に注入して含浸させることを特徴とする補修方法。
  11. バッグフィルムで覆われた状態で液体樹脂が真空含浸された繊維基材のうち液体樹脂が含浸されていない未含浸部を、前記液体樹脂が硬化する前に補修する補修方法であって、
    請求項5乃至請求項7のいずれか1項の樹脂含浸補修器を用い、この樹脂含浸補修器の前記チューブを、前記バッグフィルムを突き破って前記未含浸部に差し込み、
    前記真空ポンプにて前記樹脂トラップ容器の内部空間を真空引きすることにより、前記繊維基材に含浸されていた液体樹脂を前記未含浸部にまで吸引して含浸させることを特徴とする補修方法。
  12. バッグフィルムで覆われた状態で液体樹脂が真空含浸された繊維基材のうち液体樹脂が含浸されていない未含浸部を、前記液体樹脂が硬化する前に補修する補修方法であって、
    請求項8の樹脂含浸補修器を用い、この樹脂含浸補修器の前記チューブを、前記バッグフィルムを突き破って前記未含浸部に差し込み、
    前記液体樹脂供給装置から供給した液体樹脂を、前記樹脂注入容器,前記樹脂注入管,及び前記チューブを介して前記未含浸部に注入して含浸させることを特徴とする補修方法。
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