JP4218223B2 - Scientific calculator and program - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、入力された微分方程式或いは連立微分方程式の解を求める微分演算手段を具備する関数電卓、及びプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、関数電卓、ポケットコンピュータその他の電子式計算装置には様々な機能が提供されており、例えば、微分方程式或いは連立微分方程式の解を求める機能(以下、「微分演算機能」と記す。)を有するものもある。この機能を具備する電子式計算装置では、微分の階数を表す添え字が付された変数記号を使用する事により微分方程式を表現している。この様な添え字付きの変数記号を含む数式を「グラフ式」と呼んでいる。例えば、グラフ式3Y2−3Y1+1において、“Y2”は変数Yの2階微分を表し、“Y1”は変数Yの1階微分を表している。
【0003】
また、従来の関数電卓には、微分方程式の解を求める機能に加え、合成関数を定義する機能(以下、「合成関数機能」と記す。)を更に具備する電子式計算装置も提供されている。当該機能においても、関数を定義する為の記号を一般的な変数と区別する為に添え字付きの変数記号を使用している。例えば、変数記号Y1にx2+1という多項式が予め定義されており、変数記号Y2に3xという単項式が予め定義されている場合、当該機能によれば、グラフ式Y1(Y2)がY1とY2との合成関数、即ち、(3x)2+1なる数式と認識される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、微分演算機能と合成関数機能とを兼備する従来の電子式計算装置では、微分方程式を表すグラフ式と合成関数を表すグラフ式とがユーザにとって紛らわしくなってしまうと云う課題があった。具体的には、例えば図6に示す様に微分モードにおいて、Y1(1−Y1)というグラフ式が入力された場合、当該グラフ式は、変数記号Y1に予め定義されている式とグラフ式1−Y1との合成関数なのか、或いは変数記号Y1は変数Yの1階微分を表していて、当該Y1と(1−Y1)との乗算を表す微分方程式なのかが判然としない。
【0005】
従って、ユーザが微分モードにおいて、所望の微分方程式或いは連立微分方程式に対応したグラフ式を入力したつもりであっても、当該入力されたグラフ式が電子式計算装置において合成関数を表すものと認識されてしまう事により、所期の演算結果が得られない場合があった。そして、この様な場合は電子式計算装置においてエラーが表示されないので、ユーザは当該演算結果が正しいものであると誤認してしまう事もあった。
【0006】
この発明は、上記の課題に鑑みて成されたものであり、ユーザが微分方程式として入力した方程式が、合成関数等を表す方程式であると認識されてしまう事を回避出来る使い勝手の良い関数電卓、及びプログラムを提供する事を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、微分演算機能及び合成関数機能を具備する関数電卓であって、微分方程式を解くモードを設定する設定手段と、前記設定手段により設定された微分方程式モードにおいて、数字の添え字により微分の階数を表した微分方程式をユーザ操作にしたがって入力する方程式入力手段と、この方程式入力手段により入力された微分方程式に含まれる添え字付き変数記号の直後に括弧記号「(」が入力されているか否かを判別し、括弧記号「(」が入力されていると判別された際は、前記変数記号と前記括弧記号「(」の間に乗算記号を挿入する乗算記号挿入手段と、前記乗算記号挿入手段により乗算記号が挿入された微分方程式を表示する式表示制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明が適用された関数電卓10のブロック図を示す。この関数電卓10は、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、ROM(Read Only Memory)13、表示部15、キー入力部14、及び当該各構成要素を接続するバス等から構成されている。尚、この関数電卓10は、従来の所謂関数電卓と同様に、微分演算機能や合成関数機能等を具備するのは勿論であるが、ROM13内に乗算記号挿入プログラム132を格納した点を特徴としている。
【0037】
CPU11は、ROM13に記憶されているシステムプログラム131等に規定されている手順に従って各構成要素を統一的に制御する事により、この関数電卓10としての機能を実現する。特にCPU11は、EXEキー145の押下信号を契機としてROM13に記憶されている乗算記号挿入プログラム132をRAM12内のワーク領域125に更に展開し、展開したプログラムに基づいて後述する乗算記号挿入処理(図4参照)を実行する。
【0038】
RAM12は、ユーザによって入力された1階乃至高階の微分方程式或いは連立微分方程式(以下、「微分方程式等」と記す。)が一時的に格納される入力バッファ領域121、CPU11によって乗算記号挿入処理が施された微分方程式等が保存される微分方程式格納領域122、ユーザによって入力された初期条件が格納される初期条件格納領域123、ROM13から読み出される各種プログラム等が展開されるワーク領域125、及び図示はしないが変数記号に対して関数を予め定義しておく為の関数定義領域等を備えている。
【0039】
ROM13は、システムプログラム131、乗算記号挿入プログラム132、及びアプリケーションプログラム133等を記憶している。
システムプログラム131は、CPU11に当該関数電卓10の全体的な基本機能を実現させる為のプログラムである。
乗算記号挿入プログラム132は、CPU11に乗算記号挿入処理を実現させる為のプログラムである。
【0040】
アプリケーションプログラム133は、CPU11に周知の所謂関数電卓としての機能を実現させる為のプログラムであり、例えば、微分方程式等の数値解を求める為の微分演算プログラム、得られた数値解をプロットしてグラフを描画する為のグラフ描画プログラム、予め変数記号に定義された関数同士或いは予め定義された関数と指定された単項式或いは多項式との合成関数を求める合成関数プログラム等を含む。
【0041】
キー入力部14は、F1キー141a,F2キー141b,F3キー141c,F4キー141d,F5キー141e,及びF6キー141fから成るファンクションキー、変数記号等を入力する為の英字キー142、初期条件や添え字等を入力する為の数字キー143、四則演算記号を入力する為の四則演算記号入力キー144、入力した微分方程式等を確定する為のEXEキー(確定キー)145、及び微分演算機能その他各種機能を指定する為の機能選択キー146から構成されており、ユーザによって押下されたキーに対応する押下信号をCPU11へ出力する。
【0042】
表示部15は、液晶表示装置(LCD;Liquid Crystal Display)により構成されており、CPU11の制御の下、指定された各種のメニュー画面やグラフ等を表示する。
【0043】
以下、関数電卓10の動作について説明する。図2は、微分演算機能における関数電卓10の全体的な動作を説明する為のフローチャートを示し、図3は微分演算機能における表示部15の表示態様を示す。先ず、CPU11は、機能選択キー146の押下信号に基づいて微分演算機能が選択された事を検知すると、表示部15に微分方程式トップメニュー31(図3参照)を表示させる(ステップS20)。
【0044】
この状態で、CPU11は、F1キー141aの押下信号を検知すると1階の微分方程式(1st Order Equation)を解くモードに移行し(ステップS21)、F2キー141bの押下信号を検知すると2階の微分方程式(2nd Order Lin Eq)を解くモードに移行し(ステップS22)、F3キー141cの押下信号を検知すると高階の微分方程式(Nst Order Equation)を解くモードに移行し(ステップS23)、F4キー141dの押下信号を検知すると連立微分方程式(1st Order System)を解くモードに移行し(ステップS24)、F5キーの押下信号を検知すると現在のモード(最後に設定されたモード)に戻る(ステップS25)。
【0045】
ここで、これら各モードにおける処理は概ね同様である為、高階の微分方程式(Nst Order Equation)を解くモード、及び連立微分方程式(1st Order System)を解くモードについて特に説明する。
【0046】
初めに、高階の微分方程式を解くモードについて説明する。
CPU11は、F3キー141cの押下信号を検知して高階の微分方程式(Nst Order Equation)を解くモードに移行すると、ユーザによってグラフ出力リストが設定されるのを待機する(ステップS231)。CPU11は、F3キー141cの押下信号に基づいてグラフ出力リストが設定された事を検知すると、高階の微分方程式と当該微分方程式の初期条件とを入力する為の高階メニュー画面32(図3参照)を表示部15に表示させる。ユーザは、この高階メニュー画面32において所望の高階の微分方程式及び初期条件を入力する(ステップS232)。
【0047】
その過程でCPU11は、入力される微分方程式をRAM12内の入力バッファ領域121に格納し、入力される初期条件を初期条件格納領域123に格納する(ステップS233)。
但し、CPU11は、この状態でF2キー141bの押下信号を検知すると、入力バッファ領域121に格納されている微分方程式を連立微分方程式に書き換える(ステップS234)。そして、CPU11は、高階の微分方程式を解くモードから連立微分方程式を解くモードに切り換え、表示部15に表示されている高階メニュー画面32を後述する連立メニュー画面35に遷移させて、その連立メニュー画面35上に当該連立微分方程式を表示させる。次いで、処理は後述するステップS243に移行する。
【0048】
具体的には、図3に示す高階メニュー画面32では、ユーザによってy(3)=Y1(1−Y1)という微分方程式(グラフ式)が入力され、当該微分方程式が入力バッファ領域121に格納されている事を想定しているが、この段階では、当該グラフ式が、変数記号Y1に予め定義されている式とグラフ式1−Y1との合成関数なのか、或いは変数記号Y1は変数Yの1階微分を表しており、当該Y1と(1−Y1)との乗算を表す微分方程式なのかが判然としない。
【0049】
次いで、CPU11は、EXEキー145の押下信号を検知すると、後述する乗算記号挿入処理を実行する事により、入力バッファ121においてY1と(1−Y1)との間に乗算記号としての“×”を挿入する。そして、CPU11は、乗算記号挿入後の微分方程式を微分方程式格納領域122に格納すると共に、当該微分方程式を表示部15に再表示させる(ステップS236)。これにより、表示部15の高階メニュー画面32は、高階メニュー画面33へと遷移する。遷移後の高階メニュー画面33には、Y1と(1−Y1)との間に乗算記号“×”331が挿入されて表示される。
【0050】
次いで、CPU11は、F6キー141cの押下信号を検知すると、微分演算プログラムの計算ルーチンの実行に基づいて、初期条件格納領域123内の初期条件について、微分方程式格納領域121内の微分方程式の数値解を求め(ステップS237)、求めた数値解をワーク領域125に一時格納する。
【0051】
次いで、CPU11は、グラフ描画プログラムの実行に基づいてワーク領域125に一時格納した数値解を描画する事により、表示部15にグラフ・出力リスト画面34(図3参照)を表示させる(ステップS238)。
次いで、CPU11は、表示部15に微分方程式トップメニュー画面31を再び表示させる。これにより、当該処理は再びステップS20に戻る。尚、CPU11は、ステップS20に戻った状態で、F5キー141eの押下信号を検知すると、現在のモードである高階の微分方程式を解くモード、即ちステップS23に移行する。
【0052】
次に、連立微分方程式を解くモードについて説明する。
CPU11は、F4キー141dの押下信号を検知して連立微分方程式を解くモードに移行すると、ユーザによってグラフ出力リストが設定されるのを待機する(ステップS241)。CPU11は、F3キー141cの押下信号に基づいてグラフ出力リストが設定された事を検知すると、連立微分方程式と当該連立微分方程式の初期条件とを入力する為の連立メニュー画面35を表示部15に表示させる。ユーザは、この連立メニュー画面35において所望の連立微分方程式及び初期条件を入力する(ステップS242)。
【0053】
次いで、CPU11は、ステップS234において高階の微分方程式から書き換えた連立微分方程式、或いはステップS242においてユーザによって入力される連立微分方程式をRAM12内の入力バッファ領域121に格納し、入力される初期条件を初期条件格納領域123に格納する(ステップS243)。
【0054】
なお、図3に示す連立メニュー画面35では、ステップS233において入力された微分方程式が、y1'=Y2、y2''=Y2(1−Y2)という2つの連立微分方程式(グラフ式)に書き換えられ、当該各微分方程式が入力バッファ領域121に格納されている事を想定しているが、この段階では、後者のグラフ式が、変数記号Y2に予め定義されている式とグラフ式1−Y2との合成関数なのか、或いは変数記号Y2は変数Yの2階微分を表しており、当該Y2と(1−Y2)との乗算を表す微分方程式なのかが判然としない。
【0055】
次いで、CPU11は、EXEキー145の押下信号を検知すると、後述する乗算記号挿入処理を実行する事により、入力バッファ121においてY2と(1−Y2)との間に乗算記号としての“×”を挿入する。そして、CPU11は、乗算記号挿入後の微分方程式を微分方程式格納領域122に格納すると共に、当該微分方程式を表示部15に再表示させる(ステップS245)。これにより、表示部15の連立メニュー画面35は、連立メニュー画面36へと遷移する。遷移後の連立メニュー画面36では、Y2と(1−Y2)との間に乗算記号361が挿入されている。
【0056】
次いで、CPU11は、F6キー141cの押下信号を検知すると、微分演算プログラムの計算ルーチンの実行に基づいて、初期条件格納領域123内の初期条件について、微分方程式格納領域121内の連立微分方程式の数値解を求め(ステップS246)、求めた数値解をワーク領域125に一時格納する。
【0057】
次いで、CPU11は、グラフ描画プログラムの実行に基づいてワーク領域125に一時格納した数値解を描画する事により、表示部15にグラフ・出力リスト画面37を表示させる(ステップS247)。
次いで、CPU11は、表示部15に微分方程式トップメニュー画面31を再び表示させる。これにより、当該処理は再びステップS20に戻る。尚、CPU11は、ステップS20に戻った状態で、F5キー141eの押下信号を検知すると、現在のモードである連立微分方程式を解くモード、即ちステップS241に移行する。
【0058】
以下、図4に示すフローチャートに従って乗算記号挿入処理について説明する。先ず、CPU11は、RAM12の入力バッファ領域121に格納されている微分方程式等を1文字ずつ参照して、変数記号Yn(nは添え字を表す)の直後に括弧を表す記号“(”が隣接している箇所(アドレス)を検索し(ステップS41)、変数記号Ynの直後に括弧を表す記号“(”が隣接している箇所を検出した場合(ステップS41;YES)、当該箇所に乗算記号“×”を挿入する(ステップS42)。
【0059】
次いで、CPU11は、入力バッファ領域において当該検出した箇所に乗算記号が挿入された微分方程式等の文字列を微分方程式格納領域122に保存する(ステップS43)。これにより、CPU11が当該微分方程式等を再び読み出す際には、変数記号Ynが括弧で括られた多項式或いは単項式に掛けられる変数である事を認識出来る。
【0060】
一方、変数記号Ynの直後に括弧を表す記号“(”が隣接している箇所が無い場合(ステップS41;NO)は、入力バッファ領域121に格納された微分方程式等の文字列をそのまま微分方程式格納領域に保存する(ステップS43)。
【0061】
次いで、CPU11は、微分方程式格納領域122に保存した微分方程式等を読み取って、表示部15に再表示させる制御を行う(ステップS44)。これにより、表示部15には、変数記号Ynの直後に括弧を表す記号“(”が隣接している箇所に乗算記号“×”が挿入された微分方程式等が表示される。
【0062】
以上説明した関数電卓によれば次の様な効果が得られる。
(1)CPU11は、ユーザによって入力された微分方程式等において、変数記号Ynの直後に括弧を表す記号“(”が隣接している箇所(アドレス)を探し当てた場合は、変数記号Ynを当該括弧で括られた多項式或いは単項式に掛けられる変数であると認識して当該入力された式の数値解を求めるので、仮にRAM12内において当該変数記号Ynに対し予め関数が定義されている場合であっても、ユーザが微分方程式或いは連立微分方程式として入力した式が合成関数等を表すものと認識されて演算されてしまう事を回避できる。
【0063】
(2)CPU11は、ユーザによって入力された微分方程式等において、変数記号Ynの直後に括弧を表す記号“(”が隣接している箇所(アドレス)を探し当てた場合は、当該箇所に乗算記号“×”を挿入して、乗算記号挿入後の微分方程式等を表示部15に再表示させるので、ユーザは、自己が入力した式中における変数記号Ynが当該関数電卓によって括弧で括られた多項式或いは単項式に掛けられる変数であると認識された事を知ることができる。
【0064】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明の技術思想はこれに限られない。例えば、乗算記号挿入処理では、変数記号Ynと括弧を表す記号“(”との隣接箇所に乗算記号“×”を挿入することとしたが、図5に示す様に変数記号Ynを括る括弧を挿入する事により、当該変数記号Ynが掛けられる変数である事を表記する様にしてもよい。
【0065】
この場合は、当該括弧を挿入すると“((Yn))”の様に二重括弧になってしまう場合は当該括弧を挿入する事を回避し、当該変数記号Ynが合成関数に代入される関数であると認識する様にしてもよい。
その他、関数電卓10の細部構成及び動作についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更可能である。
なお、この実施の形態では、この発明を関数電卓に適用した場合を例に挙げて説明しているが、関数電卓に限られず、ポケットコンピュータその他の電子式計算装置またはパーソナルコンピューターなどの各種の電子機器に適用するようにしても良い。
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、微分方程式モードにおいて、数字の添え字により微分の階数を表した微分方程式がユーザ操作にしたがって入力されると、入力された微分方程式に含まれる添え字付き変数記号の直後に括弧記号「(」が入力されているか否かを判別し、括弧記号「(」が入力されていると判別された際は、前記変数記号と前記括弧記号「(」の間に乗算記号を挿入する用にしたので、仮に当該変数記号に対して予め関数が定義されている場合であっても、ユーザが微分方程式或いは連立微分方程式として入力した式が合成関数等を表すものと認識されて演算されてしまう事を回避出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態による関数電卓の内部構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す関数電卓の微分演算機能における全体的な動作を示すフローチャートである。
【図3】図1に示す関数電卓の微分演算機能における表示態様を模式的に表した図である。
【図4】図1に示す関数電卓での乗算記号挿入処理を説明する為のフローチャートである。
【図5】乗算記号挿入処理の変形例を説明する為の図である。
【図6】従来技術における関数電卓の表示態様を表した図である。
【符号の説明】
10 関数電卓(方程式処理装置)
11 CPU(計算記号挿入手段、式表示制御手段、解表示制御手段)
14 入力部(入力手段)
132 乗算記号挿入プログラム[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a scientific calculator including a differential operation means for obtaining a solution of an input differential equation or a simultaneous differential equation , and a program.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, various functions have been provided in scientific calculators, pocket computers, and other electronic calculators. For example, a function for obtaining a solution of a differential equation or a simultaneous differential equation (hereinafter referred to as a “differential operation function”). Some have In an electronic calculation apparatus having this function, a differential equation is expressed by using a variable symbol with a subscript indicating a differential rank. A mathematical expression including such a variable symbol with a subscript is called a “graph expression”. For example, in the graph expression 3Y2-3Y1 + 1, “Y2” represents the second derivative of the variable Y, and “Y1” represents the first derivative of the variable Y.
[0003]
In addition to the function of obtaining a differential equation solution, a conventional scientific calculator is also provided with an electronic calculator that further includes a function of defining a composite function (hereinafter referred to as “composite function function”). . Also in this function, a variable symbol with a subscript is used to distinguish a symbol for defining a function from a general variable. For example, when a variable x 2 +1 is pre-defined for the
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional electronic calculation device having both the differential operation function and the synthesis function function, there is a problem that the graph expression representing the differential equation and the graph expression representing the synthesis function are confused for the user. Specifically, for example, as shown in FIG. 6, when a graph expression Y1 (1-Y1) is input in the differential mode, the graph expression is the expression defined in advance for the variable symbol Y1 and the
[0005]
Therefore, even if the user intends to input a graph expression corresponding to a desired differential equation or simultaneous differential equation in the differential mode, the input graph expression is recognized as representing a composite function in the electronic calculator. As a result, the expected calculation result may not be obtained. In such a case, since an error is not displayed in the electronic calculator, the user may mistakenly recognize that the calculation result is correct.
[0006]
The present invention has been made in view of the above problems, and is an easy-to-use scientific calculator that can avoid recognizing that an equation input as a differential equation by a user is an equation representing a composite function, etc. And to provide a program.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a scientific calculator having a differential calculation function and a synthesis function function, wherein a setting means for setting a mode for solving a differential equation, and a differential equation mode set by the setting means, with a numerical subscript An equation input means for inputting a differential equation representing the rank of the number according to a user operation, and whether a parenthesis symbol “(” is input immediately after a subscripted variable symbol included in the differential equation input by the equation input means. A multiplication symbol insertion means for inserting a multiplication symbol between the variable symbol and the parenthesis symbol “(”, and the multiplication symbol when it is determined that the parenthesis symbol “(” is input. And an expression display control means for displaying the differential equation in which the multiplication symbol is inserted by the inserting means.
[0036]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 shows a block diagram of a
[0037]
The
[0038]
The
[0039]
The
The
The multiplication
[0040]
The
[0041]
The key input unit 14 is a function key including an
[0042]
The
[0043]
Hereinafter, the operation of the
[0044]
In this state, when the
[0045]
Here, since the processing in each of these modes is substantially the same, a mode for solving a higher-order differential equation (Nst Order Equation) and a mode for solving simultaneous differential equations (1st Order System) will be particularly described.
[0046]
First, a mode for solving higher-order differential equations will be described.
When the
[0047]
In this process, the
However, when the
[0048]
Specifically, on the higher-
[0049]
Next, when the
[0050]
Next, when detecting the depression signal of the F6 key 141c, the
[0051]
Next, the
Next, the
[0052]
Next, a mode for solving simultaneous differential equations will be described.
When the
[0053]
Next, the
[0054]
In the
[0055]
Next, when the
[0056]
Next, when the
[0057]
Next, the
Next, the
[0058]
Hereinafter, the multiplication symbol insertion process will be described with reference to the flowchart shown in FIG. First, the
[0059]
Next, the
[0060]
On the other hand, when there is no portion where the symbol “(” adjacent to the variable symbol Yn is adjacent (step S41; NO), the character string such as the differential equation stored in the
[0061]
Next, the
[0062]
According to the scientific calculator described above, the following effects can be obtained.
(1) In the differential equation or the like input by the user, when the
[0063]
(2) In the differential equation or the like input by the user, when the
[0064]
The preferred embodiment of the present invention has been described above, but the technical idea of the present invention is not limited to this. For example, in the multiplication symbol insertion process, the multiplication symbol “x” is inserted in the adjacent part of the variable symbol Yn and the symbol “(” indicating the parenthesis. However, as shown in FIG. By inserting, it may be expressed that the variable is multiplied by the variable symbol Yn.
[0065]
In this case, when the parenthesis is inserted, if it becomes a double parenthesis like “((Yn))”, the insertion of the parenthesis is avoided, and the variable symbol Yn is assigned to the composite function. You may make it recognize that it is.
In addition, the detailed configuration and operation of the
In this embodiment, the case where the present invention is applied to a scientific calculator is described as an example. However, the present invention is not limited to a scientific calculator, and various electronic devices such as a pocket computer and other electronic calculators or personal computers are described. You may make it apply to an apparatus.
[0066]
【The invention's effect】
According to the present invention, in a differential equation mode, when a differential equation representing a differential rank with a numerical subscript is input according to a user operation, immediately after a subscripted variable symbol included in the input differential equation. It is determined whether or not the parenthesis symbol “(” is input. When it is determined that the parenthesis symbol “(” is input, a multiplication symbol is inserted between the variable symbol and the parenthesis symbol “(”. Therefore, even if a function is defined in advance for the variable symbol, the expression entered by the user as a differential equation or a simultaneous differential equation is recognized as representing a composite function, etc. Can be avoided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing an internal configuration of a scientific calculator according to an embodiment.
2 is a flowchart showing an overall operation in a differential operation function of the scientific calculator shown in FIG.
FIG. 3 is a diagram schematically showing a display mode in the differential operation function of the scientific calculator shown in FIG. 1;
4 is a flowchart for explaining multiplication symbol insertion processing in the scientific calculator shown in FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is a diagram for explaining a modified example of multiplication symbol insertion processing;
FIG. 6 is a diagram showing a display mode of a scientific calculator in the prior art.
[Explanation of symbols]
10. Scientific calculator (equation processor)
11 CPU (calculation symbol insertion means, formula display control means, solution display control means)
14 Input section (input means)
132 Multiplication Symbol Insertion Program
Claims (5)
微分方程式を解くモードを設定する設定手段と、 Setting means for setting a mode for solving the differential equation;
前記設定手段により設定された微分方程式モードにおいて、数字の添え字により微分の階数を表した微分方程式をユーザ操作にしたがって入力する方程式入力手段と、In the differential equation mode set by the setting unit, an equation input unit that inputs a differential equation representing a differential rank with a numerical subscript according to a user operation;
この方程式入力手段により入力された微分方程式に含まれる添え字付き変数記号の直後に括弧記号「(」が入力されているか否かを判別し、括弧記号「(」が入力されていると判別された際は、前記変数記号と前記括弧記号「(」の間に乗算記号を挿入する乗算記号挿入手段と、It is determined whether or not the parenthesis symbol “(” is input immediately after the subscripted variable symbol included in the differential equation input by this equation input means, and it is determined that the parenthesis symbol “(” is input. A multiplication symbol insertion means for inserting a multiplication symbol between the variable symbol and the parenthesis symbol "(";
前記乗算記号挿入手段により乗算記号が挿入された微分方程式を表示する式表示制御手段と Expression display control means for displaying the differential equation in which the multiplication symbol is inserted by the multiplication symbol insertion means;
を備えていることを特徴とする関数電卓。A scientific calculator characterized by comprising.
微分方程式を解くモードを設定する設定手段、 Setting means for setting the mode for solving the differential equation;
前記設定手段により設定された微分方程式モードにおいて、数字の添え字により微分の階数を表した微分方程式をユーザ操作にしたがって入力する方程式入力手段、In the differential equation mode set by the setting unit, an equation input unit that inputs a differential equation representing a differential rank by a numerical subscript according to a user operation;
この方程式入力手段により入力された微分方程式に含まれる添え字付き変数記号の直後に括弧記号「(」が入力されているか否かを判別し、括弧記号「(」が入力されていると判別された際は、前記変数記号と前記括弧記号「(」の間に乗算記号を挿入する乗算記号挿入手段、It is determined whether or not the parenthesis symbol “(” is input immediately after the subscripted variable symbol included in the differential equation input by this equation input means, and it is determined that the parenthesis symbol “(” is input. A multiplication symbol insertion means for inserting a multiplication symbol between the variable symbol and the parenthesis symbol “(”,
前記乗算記号挿入手段により乗算記号が挿入された微分方程式を表示する式表示制御手段、として機能させるためのプログラム。 A program for functioning as an expression display control means for displaying a differential equation in which a multiplication symbol is inserted by the multiplication symbol insertion means.
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