JP4218088B2 - 二核型イリジウム(i)フォスフィン錯化合物およびオレフィンの不整ハイドロアミネーションの触媒としての使用 - Google Patents

二核型イリジウム(i)フォスフィン錯化合物およびオレフィンの不整ハイドロアミネーションの触媒としての使用 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般式の、
【0002】
【化11】
Figure 0004218088
【0003】
(式中、Xはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、
【0004】
【化12】
Figure 0004218088
【0005】
は、それぞれの場合、キラルであってバイデンテートなジフォスフィンリガンドである。)
中性の二核型イリジウム(I)フォスフィン錯化合物に関する。
【0006】
この錯化合物は、イリジウム中心においてクアドラ平面的な立体構造を有しており、そのため、ジフォスフィンリガンドが2個のリン原子の間にC2対称関係を有していなければ、2種の立体異性体(cis-およびtrans-型)として存在し得る。 本明細書において、立体異性体の語はどの場合も、純粋の形での、また混合物の形としての、両者を意図したものである。
【0007】
本発明はまた、これらの錯化合物の製造方法にも関する。
【0008】
さらに本発明は、式Iのイリジウム(I)フォスフィン錯化合物の触媒作用による、オレフィン類の不整ハイドロアミネーションの方法にも関する。
【0009】
【従来の技術】
オレフィン類の不整ハイドロアミネーションは、光学活性なアミン類の製造にとって、潜在的に重要な方法である。 しかし、今日まで、僅か数件の実際的な方法が知られているだけである。 とくに、分子間のハイドロアミネーションを行うための、満足できる方法は知られていない。 従来既知の例は、とくに、使用する触媒の活性が低いことと、それに対応して反応速度が遅いこととが問題である。 その上、この触媒は、数回の触媒サイクルしか寿命がないことが多く、こうした製造方法を工業的な実施にとって不向きなものにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、不整ハイドロアミネーションにおいて、高い活性を多数回の触媒サイクルにわたって有し、かつ高い光学的収率を与えるような触媒を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、本発明に従う、請求項1のイリジウム(I)フォスフィン錯化合物によって達成される。
【0012】
一般式
【0013】
【化13】
Figure 0004218088
【0014】
(式中、Xはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、
【化14】
Figure 0004218088
は、それぞれの場合、キラルであってバイデンテートなジフォスフィンリガンドである。)
の、シス−/トランス−異性体および異性体混合物を包含するイリジウム(I)フォスフィン錯化合物が、適切な方法により、容易に製造できることが見出された。
【0015】
【発明の実施の形態】
キラルでバイデンテートなジフォスフィンリガンドは、少なくとも1個のキラル要素(キラル中心、キラル平面またはキラル軸)および2個のコーディネート可能な酸化数−3の第3級リン原子を有し、リン原子の空間的な配置がキレート環の形成を許すものである。 この種のリガンドにおいて、さまざまな基本構造をもつものが多数、文献により知られており、とくに、バイアリール系のもの、たとえばビフェニルまたは1,1'−ビナフタレンまたはメタロセン系を基本構造に有するものが知られている。 本発明に従って使用することのできるリガンドのいくつかは、市場で入手することができ、またそのほかのものは、既知の方法またはそれに類似の方法によって製造することができる(たとえば、A.Togni et al., Inorg. Chim. Acta 1994, 222, 213−224; Y.Hayashi et al., J. Organomet. Chem. 1995, 503, 143−148; EP−A−0 564 406; EP−A−0 612 758 を参照)。
【0016】
本発明の錯化合物は、好ましくは固体の形で単離する。
【0017】
キラルでバイデンテートなジフォスフィンリガンドは、好ましくは1,2−ジ置換フェロセンであって、2個の置換基上にフォスフィノ基を有するものである。 そのようなフェロセンは、好ましくは下記の一般式を有する。
【0018】
【化15】
Figure 0004218088
【0019】
(式中、RaおよびRbは、同一または異なるものであって、それぞれC1-6アルキル、場合によっては置換されているフェニル、またはC3-8シクロアルキルであるか、または2個の基RaおよびRbが、隣接するリン原子と一体になって、3ないし9個の環構成メンバーを有する単環式または二環式の系を形成する。)
aおよびRbの意義のうちとくに好ましいものは、tert−ブチル、フェニル、3,5−ジメチルフェニル、4−tert−ブチルフェニルおよびシクロヘキシルである。 同様に、2個の基Raおよび/またはRbが隣接するリン原子と一体となって9−フォスファビシクロ[3.3.1]ノナンを形成している化合物が、とくに好ましい。
【0020】
cは、C1-6アルキル、好ましくはメチルである。 アスタリスク*は、キラル中心を示す。 1,2−ジ置換フェロセンは、既知の化合物であるか、または既知の方法による既知の化合物と同様にして、入手することができる(たとえば、EP−A−0 612 758; EP−A−0 564 406; A.Togni et al., Inorg. Chim. Acta 1994, 222, 213−224を参照)。
【0021】
キラルであってバイデンテートなジフォスフィンリガンドは、好ましくは下記のグループから選ぶ: (R)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−1,1−ビナフタレン、(S)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−1,1−ビナフタレン、(R)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1−ビフェニル、(S)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1−ビフェニル、1−[1(R)−(ジシクロヘキシルフォスフィノ)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、1−[1(S)−(ジシクロヘキシルフォスフィノ)エチル]−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、1−[1(R)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、1−[1(S)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、1−[1(R)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(S)−(ジ−tert−ブチルフォスフィノ)フェロセン、1−[1(S)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(R)−(ジ−tert−ブチルフォスフィノ)フェロセン、1−{1(R)−[ビス(3,5−ジメチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、1−{1(S)−[ビス(3,5−ジメチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、1−{1(R)−[ビス(4−tert−ブチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、1−{1(S)−[ビス(4−tert−ブチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、1−[1(S)−(フォスファビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イル)エチル]−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセンおよび1−[1(R)−(フォスファビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イル)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン。
【0022】
本発明の錯化合物にとってとくに好ましいのは、Xが塩素であるものである。
【0023】
本発明の錯化合物は、たとえば、適当なイリジウム(I)オレフィン錯化合物、例をあげれば[IrX(coe)22(coe=シクロオクテン)または[IrX(C244](どの場合もXはハロゲン原子であって、バイデンテートな錯化合物の中でブリッジングリガンドとして働く。)を、対応するキラルでバイデンテートなジフォスフィンリガンドと、非極性の溶媒中でリガンド交換反応を起こさせることにより製造することができる。
【0024】
本発明の錯化合物は、それ自体既知の方法により、単離して精製することができる。 たとえば、反応混合物を蒸発させ、リガンド交換反応の間に放出されたオレフィンを、溶媒とともに揮発させ、場合によっては残滓を再結晶させることである。 しかし、得られたcis-/trans-異性体混合物を、非当量のリン原子とともにジフォスフィンリガンドから分離することは、通常はこの方法では可能ではない。 溶解度によっては、錯化合物は、反応混合物から直接再結晶させることができる。
【0025】
本発明に従う錯化合物は、プロキラルなオレフィン類を不整ハイドロアミネーションする触媒または触媒の前駆体として、好適に使用することができる。 この関連で、「触媒の前駆体」なる用語は、実際上の活性種は、もし存在するとすれば、ハイドロアミネーションの反応条件においてのみ形成されるということを意味する。 またこの関連において、プロキラルなオレフィンとは、不整化合物A−Bを二重結合に対してあらかじめ加えておけば、キラルな生成物を生成するものを意味する。 本発明の錯化合物は、プロキラルでないオレフィンのハイドロアミネーションに関しても使用することができる。 しかし、その場合は非キラル生成物が生成するので、キラルなジフォスフィンリガンドの使用は、何ら特別な利益をもたらさない。
【0026】
触媒または触媒前駆体として使用するに当たって、本発明の錯化合物を単離する必要はなく、それらは場合によってはその場で(in situ)製造することができる。
【0027】
ハイドロアミネーションは、分子間も、分子内も、どちらも可能である。 このようにして、たとえば、o−アリルおよび/またはo−プロペニルアニリン類は、2−メチルインドリンを与えることができる。 ハイドロアミネーションは、通常、アミノ基が、対等でない炭素原子の間に二重結合がある場合、その中で立体障害がより少ない炭素原子の方に付加する、という態様で進行する。 2種のジアステレオマー的付加生成物の生成が可能な場合、たとえばノルボルネンを用いた場合、通常は立体的により有利な(exo-)異性体が生成する。
【0028】
この不整ハイドロアミネーションは、フッ素イオンの存在下に実施することが好ましい。 それにより、反応性と光学活性の両方が著しく高まることがわかった。
【0029】
不整ハイドロアミネーションの好適な態様は、下記の一般式の光学活性なアミン類を製造する方法であって、
【0030】
【化16】
Figure 0004218088
【0031】
(式中、アスタリスク*は不整中心を示す。 基R1およびR1'は、相互に独立に、どちらも、場合によっては置換されているC1-6アルキル基、場合によっては置換されているアリール基、場合によっては置換されているアリールアルキル基、場合によっては置換されているヘテロ芳香族基または場合によっては置換されているヘテロ芳香族アルキル基であって、ただし、R1がR1'−CH2−であることはなく(なぜならば、この場合は不整中心が消失する)、またR1およびR1'がそれらの間に炭素原子を挟んで、プロキラルな単環式または二環式の環式脂肪族の系を形成しない。 R2は、場合によっては置換されているアリール基または場合によっては置換されているアシル基であり、R3は、水素、アシル基、アルカンスルフォニル基またはアレーンスルフォニル基である。) 上記の光学活性なアミン類は、本発明に従って、下記の一般式のオレフィンを
【0032】
【化17】
Figure 0004218088
(式中、R1およびR1'は上に定義したとおりである。)
下記の一般式の、キラルな二核型イリジウム(I)フォスフィン錯化合物の存在下に、
【化18】
Figure 0004218088
【0033】
(式中、Xはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、
【0034】
【化19】
Figure 0004218088
【0035】
は、それぞれの場合、キラルであってバイデンテートなジフォスフィンリガンドである。)
一般式 R2−NH−R3(IV)(式中、R2およびR3は上に定義した意味を有する。)のアミンまたはアミドと反応させることからなる。
【0036】
上の記述および以下の記述において、C1-6アルキル基の語は、すべて直鎖状の、または分岐鎖状の、第一級、第二級または第三級アルキル基であって、1〜6個の炭素原子を有するもの、すなわち、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチルおよびヘキシルを意味するものと理解すべきである。 これに対応して、C1-6アルコキシ基の語は、C1-6アルキル基と酸素とからなる基を意味するものと理解すべきである。単環式または二環式の環式脂肪族系の語は、とくにそれぞれが3ないし7個の環炭素原子を有する一個または二個の環の系を意味すると理解すべきである。 二環式の系の場合、それらの環は、同一または異なる数の環構成元素を有するものであって、融合していてもよいし、他の原子で橋架けされていてもよいし、またスピロ結合していてもよい。 単環式または二環式の系は、官能基および(または)置換基を有していてもよい。
【0037】
アリール基の語は、単環式または多環式の芳香族基、とくにフェニルまたはナフチル基を意味すると理解すべきである。
【0038】
ヘテロアリール基の語は、これに対応して、1個または2個以上のヘテロ原子を含む単環式または多環式の芳香族基、とくにフリール、チオフェニル、ピロリール、ピリジル、ピリミジルまたはインドリルのような基を意味すると理解すべきである。 これに対応して、アリールアルキル基および(ヘテロアリール)アルキル基の語は、アルキル基の水素原子が、上に定義したアリール基またはヘテロアリール基で置換されたものを意味すると理解すべきであって、たとえば、ベンジル、フェネチルまたはフリールメチル(フルフリル)などの基である。 これらの基のすべてはまた、1個たは2個以上の同一または異なる置換基を有していてもよい。 ここで、また前記の「場合によっては置換されている」基で言及した置換基の適切なものは、反応条件下で安定であって、アミノ基ともオレフィン性の二重結合またはイリジウム錯化合物とも反応しないものすべてである。 それらは、とりわけ、たとえばC1-4アルコキシ基である。
【0039】
アシル基の語は、アルカノイル基、とくにC1-6アルカノイル基、およびアロイル基たとえばベンゾイルまたは置換ベンゾイル基を意味すると理解すべきである。
【0040】
スルフォニル基の語は、アルカンスルフォニル基およびアレーンスルフォニル基の両方、とくにC1-6アルカンスルフォニル、たとえばメタンスルフォニル(「メシル」)、および場合によっては置換されているベンゼンスルフォニル、たとえばp−トルエンスルフォニル(「トシル」)を意味するものと理解すべきである。
【0041】
ひずみを与えられた環状オレフィン、とくに、たとえば、ノルボルネンまたはシクロプロペノンが、良好な結果を与えることがわかった。
【0042】
アミン類(IV)のうち、好ましいのは、比較的容易に脱プロトン化できるもの、すなわち芳香族アミン類またはN−アシルまたはN−スルフォニルアミン類(またはアミド類もしくはスルフォナミド類)である。 第一級アミド類を使用する場合は、N−アシルアミン類(II,R2=アシル,R3=H)が形成され、これは加水分解されて第一級アミン類になる。
【0043】
不整ハイドロアミネーションのさらに好ましい態様は、下記の一般式の光学活性なインドリン類を製造する方法である。
【0044】
【化20】
Figure 0004218088
【0045】
(式中、R4は水素またはC1-4アルキル基であり、R5はR2またはR3に関して上記した意味のいずれかを有し、R6ないしR9は相互に独立して水素、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシ基である。)
この目的のためには、下記の一般式のo−アルケニルアニリンを、
【0046】
【化21】
Figure 0004218088
(式中、R4ないしR9は、上に定義したとおりである。)
下記の一般式の
【化22】
Figure 0004218088
【0047】
(式中、Xはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、
【0048】
【化23】
Figure 0004218088
【0049】
は、それぞれの場合、キラルであってバイデンテートなジフォスフィンリガンドである。)
キラルでバイデンテートなイリジウム(I)フォスフィン錯化合物の存在下に環化させる。
【0050】
すでに述べたように、光学的に活性なアミン類(II)またはインドリン類(V)を製造する本発明の方法は、フッ素イオンの存在下に実施することが好ましい。
【0051】
フッ素イオンは、「裸の」状態で、すなわち溶媒和してない、またはイオン対を形成していない状態で使用することが好ましい。 フッ素イオン源の例は、フッ化タリウム(I)またはアルカリ金属フッ化物であって、そのカチオンが適当なクラウンエーテルまたはクリプタンドにより錯化されているものである。
【0052】
とくに好ましいものは、有機塩基の錯対であるフッ化物、たとえばテトラメチルフルオライドまたはテトラブチルアンモニウム・トリフェニルジフルオロシリケートである。
【0053】
とりわけ好ましい「裸の」フッ素イオンの源は、1,1,1,3,3,3−ヘキサキス(ジメチルアミノ)ジフォスファゼニウム・フルオライドである。
【0054】
光学的に活性なアミン類(II)またはインドリン類(V)を製造する本発明の方法において、使用する触媒は、キラルであってバイデンテートなジフォスフィンリガンドが、下記の物質からなるグループから選んだものであることが好ましい: (R)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−1,1−ビナフタレン、(S)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−1,1−ビナフタレン、(R)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1−ビフェニル、(S)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1−ビフェニル、1−[1(R)−(ジシクロヘキシルフォスフィノ)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、1−[1(S)−(ジシクロヘキシルフォスフィノ)エチル]−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、1−[1(R)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、1−[1(S)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、1−{1(R)−[ビス(3,5−ジメチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、1−{1(S)−[ビス(3,5−ジメチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン。
【0055】
その他の好ましい触媒は、イリジウム(I)フォスフィン錯化合物において、Xが塩素である触媒である。
【0056】
光学活性なアミン類(II)を製造する本発明の方法の好ましい態様においては、R1およびR1’が一体となってシクロペンタン−1,3−ジイル基を形成していること、すなわちノルボルネン(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンをオレフィンとして使用する。
【0057】
光学活性なアミン類(II)を製造する本発明の方法の、より好ましい態様においては、R2が場合によっては置換されているフェニル基、すなわち、場合によっては置換されているアニリンを、アミン(IV)として使用する。
【0058】
【実施例】
以下の例は、本発明がどのように実施されるかを示すが、それに何ら限定を加えるものではない。 すべての操作は、保護ガスの雰囲気下で、水分を排除して行なった。
【0059】
〔実施例1〕
ジ−μ−クロロテトラキス−(η2−シクロオクテン)ジイリジウム(I)
12mlのシクロオクテンを、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウム6.08g(10mmol)の、イソプロピルアルコール305mlおよび水90ml中の分散液に加え、全体を3時間にわたり還流させた。 反応混合物を室温まで冷却した後、上澄みの溶液は傾斜して除き、橙黄色の残さを30mlのエタノール中にダイジェストさせた。 この混合物を0℃に冷却し、アルゴン雰囲気下にセライト(Celite)で濾過した。 その結果生じた生成物を、一夜高真空で乾燥し、酸素と光を絶って、−25℃で貯蔵した。
1H NMR (CDCl3, 250MHz): δ 1.2−1.7(8H);2.2−2.4(6H)
13C NMR (CDCl3, 60MHz): δ 26.4; 29.9;30.3; 63.4
【0060】
〔実施例2〕
cis-およびtrans- ジ−μ−クロロビス{1−[1(R)−(ジシクロヘキシルフォスフィノ)エチル]−2(S)−ジフェニルフォスフィノ}フェロセン}−1κ21,P2;2κ21 ,P2 −ジイリジウム(I)
ジ−μ−クロロテトラキス(η2−シクロオクテン)−ジイリジウム(I)2.2.961g(3.305mmol)を30mlのヘプタン中に分散させた黄色い液の中に、0℃で、10分間、エテンを通過させた。 混合物を−78℃に冷却し、120mlのペンタンを攪拌下に加えたところ、白色がかった固体が生成した。
上澄みの溶液を傾斜して除き、100mlのトルエンを加えた。 1−[1(R)−(ジシクロヘキシルフォスフィノ)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン3.930g(6.610mmol)の溶液を、上記の黄色味がかった混合物に、−78℃で、15分間にわたって滴下して加えた。 一夜かけて反応混合物がゆっくりと室温に戻るに任せ、過剰のエテンを逸出させた。 ついで混合物を減圧下に蒸発させ、残さをベンゼン/ペンタンから再結晶させた。 減圧下に乾燥し、微細なオレンジ色の粉末を得た。 1H NMRによれば、生成物は二核型の錯化合物であって、ベンゼンおよびペンタンの分子半分ずつを含んでいた。 これは、元素分析の結果と一致する。
【0061】
収量: 3.05g (84%)
7288Cl2Fe2Ir24・1/2C66・1/2C512
計算 C 54.13 H5.69
実測 C 54.30 H5.98
31P{1H} NMR(C66, 100MHz):AA’XX’系 2種の異性体δ −0.13(2pp 4pp =29.9Hz)(異性体A); 0.07(2pp 4pp =35.2Hz)(異性体B);30.16(2pp 4pp =30.1Hz)(異性体A);30.95(2pp 4pp =35.0Hz)(異性体B)
1H NMR(C66, 250MHz): δ 20.85(m,48H); 2.50−2.75(m,2H); 2.75−3.20(m,2H);3.55および3.63(2s,10H); 3.75−4.00(m,2H); 3.97(m,2H); 4.08(m,2H); 4.25−4.35(m,2H); 7.00−7.40(m,12H); 7.55−7.75(m,2H); 7.75−7.85(m,2H); 8.30−8.45(m,2H); 8.60−8.75(m,2H)
【0062】
〔実施例3〕
cis-およびtrans-ジ−μ−クロロビス{1−[1(R)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(S)−ジフェニルフォスフィノ}フェロセン}−1κ21,P2;2κ21 ,P2 −ジイリジウム(I)
1−[1(R)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン3.27g(5.62mmol)のベンゼン20ml中の溶液を、ジ−μ−クロロテトラキス(η2−シクロオクテン)ジイリジウム(I)のベンゼン20ml中の淡橙色をした分散液の中に、20分間にわたって加えた。 反応混合物を4℃で一夜放置したところ、その間に、橙色の微細な結晶性の析出物が生じた。 これを濾過し、減圧下に24時間乾燥した。1H NMRによれば、生成物は、二核型の錯化合物一分子につき、ベンゼンの1.5分子を含んでいた。 これは、元素分析の結果と一致する。
【0063】
収量: 3.95g (85%)
7264Cl2Fe2Ir24・1.5C66
計算 C 56.00 H4.24
実測 C 56.03 H4.33
31P{1H} NMR(THF−d8,100MHz):AA’XX’系 2種の異性体
δ −2.82(2pp 4pp =38.5Hz)(異性体A); −1.98(2pp 4pp =30.7Hz)(異性体B); 23.35(2pp 4pp =38.5Hz)(異性体A); 24.34(2pp 4pp =30.7Hz)(異性体B)
1H NMR(THF−d8, 250MHz): δ 0.60−0.85(m,6H); 3.43および3.50(2s,10H); 3.50−3.90(m、4H); 4.10(m、2H); 4.19(m,2H); 6.85−7.65(m,28H); 8.00−8.35(m,10H);8.50−8.65(m,2H)
【0064】
〔実施例4〕
cis-およびtrans-ジ−μ−クロロビス(1−{1(R)−[ビス(3,5−ジメチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)−(フェロセン)−1κ21,P2;2κ21 ,P2 −ジイリジウム(I)1−{1(R)−[ビス(3,5−ジメチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)−(フェロセン)2.001g(3.133mmol)のベンゼン40ml中の溶液を、ジ−μ−クロロテトラキス(η2−シクロオクテン)ジイリジウム(I)1.416g(1.566mol)のベンゼン20ml中の淡橙色をした分散液の中に、攪拌下に20分間にわたって加えた。その間に、深紅色の透明な溶液が生成した。 さらに15分後、溶媒を減圧下に蒸留除去した。 橙色の残さをペンタンで洗って、減圧下に乾燥した。
収量: 2.40g (88%) 黄色粉末
8080Cl2Fe2Ir24
計算 C 55.46 H4.65
実測 C 55.18 H4.80
31P{1H} NMR(C66,100MHz):AA’XX’系 2種の異性体
δ −4.22(2pp 4pp =38.3Hz)(異性体A); −1.01(2pp 4pp =30.6Hz)(異性体B);22.70(2pp 4pp =38.2Hz)(異性体A); 26.73(2pp 4pp =30.6Hz)(異性体B)
1H NMR(C66, 250MHz): δ 1.05−1.20(m,6H,異性体A); 1.25−1.35(m,6H,異性体B); 2.12(s,12H,異性体B); 2.17(s,12H,異性体B); 2.22(s,12H,異性体A); 2.38(s,12H,異性体A);3.57(s,10H,異性体B); 3.68(s,10H,異性体A);3.75−4.20(m,8H,異性体A+B); 6.75−8.55(m,32H,異性体A+B)
【0065】
〔実施例5〕
cis-およびtrans-ジ−μ−クロロビス{1−[1(R)−(ジフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(S)−(ジ−tert−ブチルフォスフィノ)フェロセン}−1κ21,P2;2κ21 ,P2 −ジイリジウム(I)
ジ−μ−クロロテトラキス(η2−シクロオクテン)−ジイリジウム(I)264.4mg(275μmol)のベンゼン2ml中の淡橙色をした分散液の中に、エチレンを、0℃で10分間通過させた。 分散液を−78℃に冷却し、2mlのヘキサンを攪拌下に加えた。 さらに10分間攪拌した後、上澄みを傾斜して除去した。 わずかに黄色味がかった沈殿を、高真空下に短時間乾燥し、2mlのトルエン中に溶解した。 その結果生じた不透明な黄色い溶液に、1−[1(R)−(ジフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(S)−(ジ−tert−ブチルフォスフィノ)フェロセン(300.4mg、0.55mmol)のトルエン2ml中の溶液を、15分間にわたって、滴下して加え、この間、温度を−73℃以下に維持した。混合物を一夜かけて室温まで温め、過剰のエチレンが逸出するようにした。 揮発性の成分を減圧下に除去し、残さをヘキサンで洗って乾燥した。
収量: 329mg(使用したジフォスフィン基準で77%) オレンジ色粉末31P NMR (C66, 100MHz): 2種の異性体
δ 203.5(d,2pp 4pp =20.5Hz); 18.9(d,2pp 4pp =19.8Hz); 24.3(d,2pp 4pp =33.3Hz); 26.5(d,2pp 4pp =33.2Hz)
【0066】
〔実施例6〕
cis-およびtrans-ジ−μ−クロロビス{1−[1(R)−(フォスファビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イル)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}−1κ21,P2;2κ21 ,P2 −ジイリジウム(I)実施例5の手順に従って、ジ−μ−クロロテトラキス(η2−シクロオクテン)−ジイリジウム(I)830mg(0.9mmol)を、1−[1(R)−(フォスファビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イル)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン1.00g(1.86mmol)と反応させた。
31P NMR (C66, 100MHz): 2種の異性体
δ 5.2(d,2pp 4pp =39.3Hz); −1.8(d,2pp 4pp =39.0Hz); 1.0(d,2pp 4pp =42.5Hz); 3.4(d,2pp 4pp =42.1Hz)
【0067】
〔実施例7〕
ジ−μ−クロロビス[(S)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−1,1’−ビナフタレン]−1κ21,P2;2κ21 ,P2 −ジイリジウム(I)
(S)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−1,1’−ビナフタレン484mg(777μmol)のベンゼン4ml中の分散液を、ジ−μ−クロロテトラキス(η2−シクロオクテン)−ジイリジウム(I)349mg(389μmol)のベンゼン4ml中の分散液に、攪拌下に、滴下して加えた。 その結果、深紅色の溶液が生成した。 室温で20時間の後、溶媒を減圧下に除去した。 残さを2回、4mlの冷ペンタンで洗い、減圧下に乾燥した。 1H NMRによれば、生成物は二核型錯体ひとつにつき半分の分子のペンタンを含有していた。 これは、元素分析の結果と一致する。
【0068】
収量: 580mg (88%) 赤色粉末
8864Cl2Ir24・1/2C512
計算 C 62.59 H4.06
実測 C 62.99 H4.01
31P{1H} NMR(C66): δ 14.14(s)
1H NMR(C66): δ 6.67−8.53(m)
【0069】
錯化合物の構造は、単結晶X線構造分析によって確認された。 ルビー色をした単斜晶系の単結晶が、トルエン中の飽和溶液にジエチルエーテルおよびテトラヒドロフランを分散させることにより得られた(それぞれ、1分子ずつのジエチルエーテルトテトラヒドロフランを含んでいた)。
8864Cl2Ir24・C410O・C48Oの結晶学的データ(−30℃における): a=17.0108Å; b=13.6600Å;
c=18.9391Å β1=115.8189o
空間グループP21 (No.4); Z=2
【0070】
〔実施例8〕
ジ−μ−クロロビス[(R)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−6,6’−ジメチルー1,1‘−ビフェニル]−1κ21,P2;2κ21 ,P2 −ジイリジウム(I)
(R)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−6,6’−ジメチルー1,1‘−ビフェニル538mg(977μmol)のベンゼン1.5ml中の溶液を、ジ−μ−クロロテトラキス(η2−シクロオクテン)−ジイリジウム(I)438mg(488μmol)のベンゼン1.5ml中の分散液に、攪拌下に、滴下して加えた。 その結果、透明な赤色の溶液が生成した。 室温で20時間の後、溶媒を減圧下に除去した。 残さを5回、1mlずつの冷ペンタンで洗い、減圧下に乾燥した。
【0071】
収量: 659mg(87%) 赤色粉末
7864Cl2Ir24
計算 C 58.64 H4.14
実測 C 58.41 H3.91
31P{1H} NMR (C66): δ 13.46(s)
1H NMR(C66): δ 1.43(s,12H); 6.51−8.33(m,52H)
【0072】
〔実施例9〕
exo−N−フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−アミン
1,1,1,3,3,3−ヘキサキス(ジメチルアミノ)ジフォスファゼニウム・フルオライド(約0.5M、ベンゼン中、約60μmol)を、注入器を使用して、ノルボルネン575mg(6.11mmol)およびアニリン569mg(6.11mmol)の混合物に、注入器を使用して添加した。 その結果生じた溶液を、cis−およびtrans−ジ−μ−クロロビス{1−[1(R)−(ジシクロヘキシルフォスフィノ)エチル]−2(S)−ジフェニルフォスフィノ}フェロセン}−1κ21,P2;2κ21 ,P2 −ジイリジウム(I)(実施例1から、トルエン溶媒和物として)53.0mg(30.5μmol)に加えた。 透明な橙色の溶液が生成した。 この溶液を、密閉した容器中で、50℃に72時間攪拌し、ついで空気を入れることにより冷却した。 生成物を、シリカゲル上(L=10cm,d=2cm、酢酸エチル/ヘキサン=1:10)カラムクロマトグラフィーにより精製した。
【0073】
収量: 814mg (80%) 淡黄色の油状物
光学的収率は,HPLC(固定相:Daicel Chiralcel OJH、移動相:ヘキサン/2−プロパノール=90:10)により決定した。 リテンションタイムは、(2R)エナンチオマーに関して15.5分間であり、(2S)エナンチオマーに関しては17.2分間であった。 (2R)エナンチオマー側からのee値は50%と測定された。
【0074】
〔実施例10−23〕
exo−N−フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−アミン
手順は、実施例6において記述したとおりであるが、イリジウム錯化合物、温度およびフッ化物の量を変化させた。 結果は、下の表1に示すとおりである。
【0075】
Figure 0004218088
【0076】
〔実施例24〕
p−トルエンスルフォン酸−o−アリルアニリド
p−トルエンスルフォニルクロライド10.8g(56.8mmol)およびピリジン6mlを、o−アリルアニリン(N−アリールアニリンからBF3触媒を用いた再配置により得ることができる)57.56g(56.8mmol)のジクロロメタン50ml中の溶液に加え、混合物を2時間、還流させた。 ついで溶媒を蒸留除去し、残った粘い残さを、1Mの水酸化ナトリウム溶液とともに振とうした。二層を分離し、水性層を酸性化して、トルエンで抽出した。
【0077】
収量: 10.0g (61.3%) 無色油状物 4℃で固化
1H NMR(CDCl3, 250MHz): δ 2.40(s,3H); 3.02(d,J=6.0Hz,1H); 4.94(dd,J=17.0および1.8Hz,1H); 5.09(dd,J=10.3および1.5Hz,1H); 5.78(tdd,J=6.0;17.3および10.3Hz,1H); 6.63(s,1H); 7.0−7.7(m,8H).
13C NMR (CDCl3, 60MHz): δ 21.5; 38.0;117.1; 124.4; 126.2; 127.1;127.7; 129.6; 130.5; 135.5
【0078】
〔実施例25〕
メタンスルフォン酸−o−アリルアニリド
実施例24の手順に従って、ベンゼン200ml中の、o−アリルアニリン2.31g(17.3mmol)、メタンスルフォニルクロライド1.5mlおよびピリジン1.5mlから、粘い油状物を得て、これをフラッシュ・クロマトグラフィー(シリカゲル60、溶離剤はトルエン/酢酸エチル=7:1)により精製した。
【0079】
収量: 1.37g (37%、o−アリルアニリン基準)
1H NMR (CDCl3, 250MHz): δ 3.01(s,3H); 3.44(d,J=6.0Hz,2H); 5.08(dd,J=17.3および1.5Hz,1H); 5.19(dd,J=10.3および1.5Hz,1H); 5.96(tdd,J=6.0;17.3および10.3Hz,1H); 6.44(s,1H); 7.2−7.5(m,4H).
13C NMR (CDCl3, 60MHz): δ 37; 42; 117;128; 129; 136
【0080】
〔実施例26−29〕
2−メチル−N−p−トルエンスルフォニルインドリン
一般的指示
p−トルエンスルフォン酸o−アリルアニリド(100mg)を、イリジウム(I)フォスフィン錯化合物5mg(約1モル%)とともに、1,1,1,3,3,3−ヘキサキス(ジメチルアミノ)ジフォスファゼニウム・フルオライドのベンゼン中0.6M溶液0.1mlに溶解し、ついで、0.5mlのトルエンとともに、シュレンクフラスコに移した。 この溶液を、反応持続時間に応じたそれぞれの反応温度で攪拌した。 減圧下に溶媒を蒸留除去し、残さをヘキサン/酢酸エチルとともに、シリカゲル60上に通過させた。 溶離剤を蒸発させ高真空下で乾燥後、生成物の比を、1H NMRスペクトルの信号の集成によって決定した。
ee(エナンチオマー過剰)値を決定するため、p−トルエンスルフォニル基を、HBr/酢酸を用いて、フェノール中80℃で開裂させた。 反応混合物をトルエンにとり、その溶液を水酸化ナトリウム溶液で、次いで飽和炭酸ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させた。 残さを、バルブチューブ内(160℃、約10mbar)で蒸留した。 留出物を、HPLC(Chiralcel OD−H,4.6x250mm,粒子径5μm、溶離剤 ヘキサン/イソプロピルアルコール=99:1、0.3%ジエチルアミン添加、流速0.5ml/min、UV検出300nm)によって、各エナンチオマーに分離した。
【0081】
その結果を、下の表2に示す。 転化率は、いずれも100%であった。
Figure 0004218088
【0082】
〔実施例30−32〕
2−メチル−N−p−メタンスルフォニルインドリン
手順は、実施例26−29の一般的指示に記載したところと同じであるが、p−トルエンスルフォン酸o−アリルアニリドに代えて、メタンスルフォン酸o−アリルアニリドを使用した。 結果を、下の表3に示す。
Figure 0004218088

Claims (17)

  1. 一般式
    Figure 0004218088
    (式中、Xはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、
    Figure 0004218088
    は、それぞれの場合、キラルであってバイデンテートなジフォスフィンリガンドである。)
    の、シス−/トランス−異性体および異性体混合物を包含するイリジウム(I)フォスフィン錯化合物。
  2. 請求項1のイリジウム(I)フォスフィン錯化合物であって、固体の状態にある錯化合物。
  3. 請求項1または2のイリジウム(I)フォスフィン錯化合物において、キラルであってバイデンテートなジフォスフィンリガンドが、1,2−ジ置換フェロセンであって、2個の置換基上にフォスフィノ基を有するものであることを特徴とする錯化合物。
  4. 請求項1または2のイリジウム(I)フォスフィン錯化合物において、キラルであってバイデンテートなジフォスフィンリガンドが、下記のグループから選んだものであることを特徴とする錯化合物:
    (R)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−1,1−ビナフタレン、
    (S)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−1,1−ビナフタレン、
    (R)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1−ビフェニル、
    (S)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1−ビフェニル、
    1−[1(R)−(ジシクロヘキシルフォスフィノ)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−[1(S)−(ジシクロヘキシルフォスフィノ)エチル]−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−[1(R)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−[1(S)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−[1(R)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(S)−(ジ−tert−ブチルフォスフィノ)フェロセン、
    1−[1(S)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(R)−(ジ−tert−ブチルフォスフィノ)フェロセン、
    1−{1(R)−[ビス(3,5−ジメチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−{1(S)−[ビス(3,5−ジメチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−{1(R)−[ビス(4−tert−ブチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−{1(S)−[ビス(4−tert−ブチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−[1(S)−(9−フォスファビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イル)エチル]−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセンおよび
    1−[1(R)−(9−フォスファビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イル)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン。
  5. 請求項1ないし4のいずれかのイリジウム(I)フォスフィン錯化合物において、Xが塩素であることを特徴とする錯化合物。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のイリジウム(I)フォスフィン錯化合物の製造方法であって、下式の化合物を、
    [IrX(coe) または [IrX(C
    (式中、Xは請求項1に規定したとおりの意味を有し、coeはシクロオクテンである。)
    非極性の溶媒中で、対応するキラルでバイデンテートなジフォスフィンと反応させることを特徴とする製造方法。
  7. 請求項1ないし5のいずれかに記載のイリジウム(I)フォスフィン錯化合物の、プロキラルなオレフィン類の不整ハイドロアミネーションの触媒としての使用。
  8. 請求項7のイリジウム(I)フォスフィン錯化合物の使用において、ハイドロアミネーションをフッ素イオンの存在下に実施することを特徴とする使用。
  9. 下記の一般式の、光学活性なアミン類を製造する方法であって、
    Figure 0004218088
    (式中、RおよびR’は、
    (a)相互に独立に、どちらも、C1−6アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロ芳香族基またはヘテロ芳香族アルキル基であって、これらの基は、反応条件下で安定であって、アミノ基ともオレフィン性の二重結合またはイリジウム錯化合物とも反応しない置換基で置換されていてもよく(ただし、RがR’−CH−であることはない。)、または、
    (b)およびR’が、それらの間に炭素原子を挟んで、プロキラルな単環式または二環式の環式脂肪族の系を形成する。
    は、アリール基またはアシル基であって、これらの基は、反応条件下で安定であって、アミノ基ともオレフィン性の二重結合またはイリジウム錯化合物とも反応しない置換基で置換されていてもよく、
    は、水素、アシル基、アルカンスルフォニル基またはアレーンスルフォニル基である。)
    下記の一般式のオレフィンを、
    Figure 0004218088
    (式中、RおよびR’は上に定義したとおりである。)
    下記の一般式の、キラルな二核型イリジウム(I)フォスフィン錯化合物の存在下に、
    Figure 0004218088
    (式中、Xはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、
    Figure 0004218088
    は、それぞれの場合、キラルであってバイデンテートなジフォスフィンリガンドである。)
    一般式 R−NH−R(IV) (式中、RおよびRは、上に定義したとおりである。)のアミンまたはアミドと反応させることを特徴とする製造方法。
  10. 請求項9の製造方法において、RおよびR’が一体となってシクロペンタン−1,3−ジイルを形成していることを特徴とする製造方法。
  11. 請求項9または請求項10の製造方法において、Rが、フェニル基であって、反応条件下で安定でアミノ基ともオレフィン性の二重結合またはイリジウム錯化合物とも反応しない置換基で置換されていてもよい基であることを特徴とする製造方法。
  12. 下記の一般式の光学活性なインドリン類の製造方法であって、
    Figure 0004218088
    (式中、Rは水素またはC1−4アルキル基であり、RはRまたはRに関して上記した意味のいずれかを有し、RないしRは相互に独立して水素、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシ基である。)
    下記の一般式のo−アルケニルアニリンを、
    Figure 0004218088
    (式中、RないしRは、上に定義したとおりである。)
    下記の一般式の、
    Figure 0004218088
    (式中、Xはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、
    Figure 0004218088
    は、それぞれの場合、キラルであってバイデンテートなジフォスフィンリガンドである。)
    キラルでバイデンテートなイリジウム(I)フォスフィン錯化合物の存在下に環化させることを特徴とする製造方法。
  13. 請求項9ないし請求項12のいずれかの製造方法において、反応をフッ素イオンの存在下に実施することを特徴とする製造方法。
  14. 請求項13の製造方法において、フッ素イオンを、有機塩基のフッ化物の形で使用することを特徴とする製造方法。
  15. 請求項14の製造方法において、有機塩基のフッ化物が1,1,1,3,3,3−ヘキサキス(ジメチルアミノ)ジフォスファゼニウム・フルオライドであることを特徴とする製造方法。
  16. 請求項9ないし請求項15のいずれかの製造方法において、キラルであってバイデンテートなジフォスフィンリガンドが、下記のグループから選んだものであることを特徴とする製造方法:
    (R)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−1,1−ビナフタレン、
    (S)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−1,1−ビナフタレン、
    (R)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1−ビフェニル、
    (S)−2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1−ビフェニル、
    1−[1(R)−(ジシクロヘキシルフォスフィノ)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−[1(S)−(ジシクロヘキシルフォスフィノ)エチル]−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−[1(R)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−[1(S)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−[1(R)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(S)−(ジ−tert−ブチルフォスフィノ)フェロセン、
    1−[1(S)−(ジフェニルフォスフィノ)エチル]−2(R)−(ジ−tert−ブチルフォスフィノ)フェロセン、
    1−{1(R)−[ビス(3,5−ジメチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−{1(S)−[ビス(3,5−ジメチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−{1(R)−[ビス(4−tert−ブチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−{1(S)−[ビス(4−tert−ブチルフェニル)フォスフィノ]エチル}−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、
    1−[1(S)−(9−フォスファビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イル)エチル]−2(R)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセンおよび
    1−[1(R)−(9−フォスファビシクロ[3.3.1]ノナン−9−イル)エチル]−2(S)−(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン。
  17. 請求項9ないし請求項16のいずれかの製造方法において、Xが塩素であることを特徴とする製造方法。
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