JP4214726B2 - 結像光学系 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有限距離に配置された物体の像を形成する結像光学系、例えばスキャナー用光学系等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、フィルム上の画像情報をコンピュータに画像情報として取り込むための光学系として、スキャナー光学系が知られている。
【0003】
スキャナー光学系のように有限距離に配置された物体の像を形成する光学系においては、単色に対する球面収差などの各収差の補正に加えて、色収差として軸上及び倍率色収差も良好に補正されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、軸上色収差の補正が不十分である場合、3波長域の最良像面位置(光軸上における光学性能が最も高くなる位置)が光軸方向にずれてしまう。このため、例えば青波長域の最良像面位置にCCDを配置しても、緑波長域では十分な光学性能を得ることができない。
【0005】
一方、倍率色収差の補正が不十分である場合、原稿像の到達する光軸からの高さが波長によって変化する。このため、各波長域で原稿像の大きさが異なって記録されてしまう。また、各波長での最適な像面位置は、軸上色収差によって異なった位置となり、特に倍率が大きくなるとその倍率の2乗に比例してその差が大きくなる。今まではこれら実現のため、光学系を構成するレンズの多くにコストの高い特殊低分散ガラスを使用せざるを得ない為、どうしても価格が高くなっていた。
【0006】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、製造コストを安くした上で、可視域だけでなく近赤外域においても色収差が良好に補正され、特に軸上色収差による各波長での像面位置の差を少なくし、合わせて小型、軽量化を実現した結像光学系を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明においては、結像光学系において、物体側から順に、正の屈折力を有する前群と、開口絞りと、正の屈折力を有する後群とを備え、前記前群は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ成分と、正レンズと負レンズからなる少なくとも2枚以上のレンズの接合からなり、像側に凹面を向けたメニスカス形状で全体として負の屈折力を有する第2レンズ成分とを有し、前記後群は、物体側から順に、負レンズと正レンズからなる少なくとも2枚以上のレンズの接合からなり、物体側に凹面を向けたメニスカス形状で全体として負の屈折力を有する第3レンズ成分と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状で正の屈折力を有する第4レンズ成分とからなり、前記前群の各レンズ成分及び前記後群の各レンズ成分は、全て鉛を含有していないガラス材料で構成され、前記結像光学系の物体側NAをNA、前記第2レンズ成分が3枚のレンズで構成され、前記第2レンズ成分の最も物体側の単レンズのe線の焦点距離をf2aとし、前記第2レンズ成分の中間の単レンズのe線の焦点距離をf2bとし、前記第2レンズ成分の最も像側の単レンズのe線の焦点距離をf2cとし、結像光学系のe線の焦点距離をfとしたとき、
NA<0.1 …(1)
0<−f2b/f<f2a/f<f2c/f …(9)
なる条件を満足することを特徴とする結像光学系を提供する。
【0009】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記結像光学系の内、前記前群の各レンズ成分及び前記後群の各レンズ成分は、全て砒素を含有していないガラス材料で構成されることが好ましい。
【0010】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記結像光学系の絞りを挟んだ2つのレンズ群の内少なくとも1ケ所に以下の範囲で示されるガラス材料から成る正レンズを有することが好ましい。
65<νd …(4)
1.40<nd<1.65 …(5)
ここで、
νd:アッベ数、
nd:d線(λ=587.6nm)の屈折率、
である。
【0011】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記結像光学系を構成する負レンズ
は全て以下の範囲で示されるガラス材料から成る事が好ましい。
35<νd<45 … (6)
1.60<nd<1.70 … (7)
SG <3.50 … (8)
【0012】
ここで、
SG:比重(同体積の4℃の純水に対するガラスの質量比)、
である。
【0013】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記結像光学系において、最も物体側のレンズ面と最も像側のレンズ面との間の光軸上の距離をDTとし、前記第2レンズ成分の最も物体側のレンズ面と最も像側のレンズ面との間の光軸上の距離をDSとしたとき、以下の条件を満足することが好ましい。
0.25<DS/DT<0.4 … (10)
また、本発明の好ましい態様によれば、前記第2レンズ成分が3枚のレンズの貼り合わせで構成され、前記第2レンズ成分の最も物体側にある単レンズの光軸上の厚さをDAとし、前記第2レンズ成分の中間の単レンズの光軸上の厚さをDBとしたとき、以下の条件を満足することが好ましい。
0.5<DA/DS<0.8 … (11)
0.1<DB/DS<0.4 … (12)
【0014】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について図面に基づき説明する。
【0015】
図1、図3、図5は、本発明のそれぞれ第1、第2、第3実施例の形態に係る結像光学系の構成を示す図である。
【0016】
図に示すように、本発明の実施の形態に係る結像光学系は物体側から順に、正の屈折力を有する前群GFと、開口絞りSと、正の屈折力を有する後群GRとを備え、前記前群GFは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ成分L1と、正レンズと負レンズからなる少なくとも2枚以上のレンズの接合からなり、像側に凹面を向けたメニスカス形状で全体として負の屈折力を有する第2レンズ成分L2とを有し、前記後群GRは、物体側から順に、負レンズと正レンズからなる少なくとも2枚以上のレンズの接合からなり、物体側に凹面を向けたメニスカス形状で全体として負の屈折力を有する第3レンズ成分L3と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状で正の屈折力を有する第4レンズ成分L4とを有しており、前記前群GFの各レンズ成分L1,L2及び前記後群GRの各レンズ成分L3、L4は、全て鉛を含有していないガラス材料で構成され、
なる条件を満足するように構成されている、
ここで、
RSA:e線の球面収差の最大値、
LAM:前記結像光学系についてのe線を基準とした
435.8〜1014nmの光線の軸上色収差の最大値、
f :前記結像光学系のe線の焦点距離、
NA :物体側NA、
である。
【0017】
本発明は、鉛を含有していないガラス材料で構成されている為、ガラス製造工程段階において鉛に起因する有害物質の発生が全くなく、環境対策が考慮されている。同一の光学系の場合、条件式(1)のNAの大きさにより、レンズの解像力及び有効径が決定する。
一般的にこのNAが大きいと解像力が高くなるが、被写界深度が浅くなるため、デフォーカス特性が低下してしまう。逆にこのNAが小さいと、被写界深度が深くなるため、デフォーカス特性が良好となる。また、レンズの有効径を小さくでき、鉛を含有していないガラス材料で構成することと合わせて、小型、軽量化することができる。
また、前記結像光学系の内、前記前群GFの各レンズ成分L1,L2及び前記後群GRの各レンズ成分L3,L4は、全て砒素を含有していないガラス材料で構成されていることが環境対策上望ましい。
【0018】
また、本発明では赤外域まで含めた色収差に対して十分な補正を行うために特に開口絞りSを挟んだ2つのレンズ群GF、GRのうち少なくとも1ケ所に、アッベ数νd、d線の屈折率ndが以下の範囲で示される異常分散性のガラス材料から成る正レンズを使用することが有効である。
【0019】
65<νd …(4)
1.40<nd<1.65 …(5)
尚、1.55<nd<1.65にすると更に良い結果が得られる。
【0020】
また、前記結像光学系を構成する負レンズは全て以下の範囲で示されるガラス材料から成る事が好ましい。
35<νd<45 … (6)
1.60<nd<1.70 … (7)
SG <3.50 … (8)
ここで、
SG:比重(同体積の4℃の純水に対するガラスの質量比)、
である。
なお、条件式(2)の下限を−0.0075、上限を0.0075とすると、更に良い結果が得られる。
【0021】
また、優れた色収差補正を達成するためには、開口絞りSを挟んだ2つのレンズ群GF,GRをそれぞれ貼り合わせレンズで構成する事が望ましい。
【0022】
画面全体にわたり良好な性能を確保するためには単色色収差を補正し、併せて軸上色収差を補正することに加えて、画面周辺の倍率色収差を良好に補正することが不可欠であるからである。これにより、貼り合わせレンズを光線が通過する際、色収差の発生を極力抑える事ができる。
【0023】
特に前記第2レンズ成分L2を3枚のレンズで構成するとき、最も物体側に配置した単レンズのe線の焦点距離をf2aとし、中間に配置した単レンズのe線の焦点距離をf2bとし、最も像側に配置した単レンズのe線の焦点距離をf2cとし、結像光学系のe線の焦点距離をfとしたとき、
0<−f2b/f<f2a/f<f2c/f … (9)
の条件を満足すれば更に良好な色収差補正を達成することができる。
【0024】
また、最も像側に配置した単レンズの形状をメニスカス形状とすると性能向上が見込まれる。
【0025】
また、性能向上させるため、光学系の中で最も物体側のレンズ面ともっとも像側のレンズ面との間の光軸上の距離をDTとし、第2レンズ成分L2の最も物体側のレンズ面ともっとも像側のレンズ面との間の光軸上の距離をDSとしたとき、以下の条件を満足することにより、諸収差を良好に補正することができる。
【0026】
0.25<DS/DT <0.4 …(10)
この条件の下限を超えると、2次分散の値が大きくなり、色収差が悪くなる。上限を超えると第2レンズ成分L2が厚くなりすぎ、製造上困難になる。
【0027】
第2レンズ成分L2が3枚のレンズの貼り合わせで構成されている時、第2レンズ成分L2の中で最も物体側にある単レンズの光軸上の厚さをDAとし、中間の単レンズの光軸上の厚さをDBとした場合、以下の式を満たすようにすることにより、色収差補正を良好に行うことが可能となる。
【0028】
0.5<DA/DS<0.8 …(11)
0.1<DB/DS<0.4 …(12)
上記条件(11)、(12)について、各々上限を超える場合、色収差補正には好ましいが他の収差補正に悪影響を与えることとなる。各々下限を超えると、色収差補正を良好に行うことができない。
【0029】
以上述べたように、いわゆるガウス型の構成を採ることで、大口径、歪曲良好、色収差補正良好になる。特に色の球面収差補正が良好に行われる。
【0030】
ここで条件(2)を満たすことにより、より鮮明な画像を得ることができるようになり、条件(3)を満たすことで、赤外領域の色収差補正を良好な状態にしている。条件(2)の範囲を外れると球面収差の量が大きくなりすぎ、コントラストの低い画像になってしまう。また条件(3)の範囲を外れると、色収差補正が良好でなくなるので、可視光領域の像面位置と赤外領域の像面位置が一致しなくなる。このため、本発明の目的そのものを満足しなくなる。条件(4)、(5)は色収差を良好に補正するための条件である。異常分散の性質をもつガラスを正レンズに使うことで、広い波長域での色収差補正を可能にしている。条件の範囲を外れると、異常分散性が失われるので、色収差の補正が良好に行えない。条件(6)、(7)も色収差を良好に補正するための条件である。特に条件(4)、(5)を補正する正レンズと隣あわせの負レンズに適用すると良い。条件(6)、(7)の範囲を外れると、異常分散性をもつガラスと合うガラスではなくなってしまうため、色収差が良好に補正されない。条件式(8)の範囲を外れるとレンズが重くなり光学系の軽量化が困難になる。また条件、
0<−f2b/f<f2a/f<f2c/f … (9)
を満たすことにより、各収差を良好に補正することができる。
【0031】
次に本発明の実施の形態にかかる実施例について説明する。
【0032】
表1,表2,表3に本発明の実施の形態にかかる結像光学系の第1、第2、第3実施例の諸元値をそれぞれ示し、図2,図4,図6には第1、第2、第3実施例の球面収差、非点収差、歪曲収差および倍率色収差を示す。
【0033】
図1、図2、図3は、各々本発明の第1実施例、第2実施例、第3実施例に係る結像レンズのレンズ構成を示す図である。
物体側から像面I側へ順に、正屈折力の前群GF、開口絞りS、正屈折力の後群GR、で構成される。前記前群GFは、正屈折力の第1レンズ成分L1、負屈折力の第2レンズ成分L2で構成され、前記後群GRは、負屈折力の第3レンズ成分L3、正屈折力の第4レンズ成分L4で構成される。
前記第1レンズ成分L1は、両凸形状の正レンズで構成される。前記第2レンズ成分L2は物体側から順に、両凸形状の正レンズと両凹形状の負レンズと物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズとから成り、互いに接合され全体で負の屈折力を有する3枚接合レンズで構成される。前記第3レンズ成分L3は物体側から順に、両凹形状の負レンズと両凸形状の正レンズとの接合レンズで構成される。前記第4レンズ成分L4は物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正レンズで構成される。
(第1実施例)
表1は第1の実施例にかかる結像光学系の諸元値である。表中、面番号は物体側から数えたレンズ面の番号、rは曲率半径、dは面間隔、νdはアッベ数,n(e)はe線(λ=546.1nm)の屈折率、n(c)はC線(λ=656.3nm)の屈折率、n(s)はs線(λ=852.1nm)の屈折率、n(d)はd線(λ=587.6nm)の屈折率、n(g)はg線(λ=435.8nm)の屈折率を示し、空気の屈折率1.00000は省略してある。
【0034】
また、RSAはe線の球面収差の最大値、LAMはe線を基準とした435.8nmから852.1nmを含み1014nmまでの光線の軸上色収差の最大値、fはe線の焦点距離である。また、開口絞りSより物体側の前記第2レンズ成分L2において、最も物体側の正レンズのガラス材料の屈折率、アッベ数をそれぞれnd2、νd2、負レンズのガラス材料の屈折率、アッベ数、比重をそれぞれnd3、νd3、SGで示す。また、開口絞りSより像側の前記第3レンズ成分L3においても、正レンズのガラス材料の屈折率、アッベ数及び、負レンズのガラス材料の屈折率、アッベ数、比重はそれぞれ前記nd2、νd2、nd3、νd3、SGと同じ値を有す。その対応値を表1に示す。
【0035】
また、最も物体側のレンズ面と最も像側のレンズ面との間の光軸上の距離をDT、第2レンズ成分L2の最も物体側のレンズ面ともっとも像側のレンズ面との間の光軸上の距離をDS、第2レンズ成分L2は3枚のレンズの貼り合わせで構成されており、第2レンズ成分L2の中で最も物体側にある単レンズの光軸上の厚さをDA、中間の単レンズの光軸上の厚さをDBで示す。その対応値を表1に示す。
【0036】
以上の第1実施例についての記載内容及び下記諸元表の符号は、以下全ての実施例においても同様である。
【0037】
【表1】
図2は第1実施例にかかる結像光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差及び倍率色収差を示す。図中、NAは開口数、Yは像高、gはg線(435.8nm)、eはe線(546.1nm)、CはC線(656.3nm)、sはs線(852.1nm)の収差曲線であることを表す。非点収差図において点線はメリジオナル像面を表し、実線はサジタル像面を表す。
【0038】
図2について、球面収差を示す図において、中段の「SA e」の次の行に記載されている3行の数値は、e線の球面収差の値を示し、1行目から順に、最大NA(NA=0.07)、最大NAの7割(NA=0.049)、最大NAの5割(NA=0.035)、での値すなわち、−0.0677、−0.1173、−0.0781を示す。同様に下段の3行の数値は、軸上色収差の値を示し、1行目(上)から順に、C線、s線、g線、での値すなわち、0.0786、0.2006、0.1923を示す。
【0039】
非点収差を示す図において、中段の「M」の次の行に記載されている3行の数値は、e線のメリジオナル像面の値を示し、1行目から順に、最大像高(Y=15.80)、最大像高の7割(Y=11.06)、最大像高の5割(Y=7.90)、での値すなわち、−0.0590、−0.0118、−0.0029を示す。同様に下段の「S」の次の行に記載されている3行の数値は、e線のサジタル像面の値を示し、1行目から順に、最大像高(Y=15.80)、最大像高の7割(11.06)、最大像高の5割(Y=7.90)、での値すなわち、−0.0874、−0.0604、−0.0351を示す。
【0040】
歪曲収差を示す図において、下段の「DIST」の次の行に記載されている3行の数値は、e線の歪曲収差の値を示し、1行目から順に、最大像高(Y=15.80)、最大像高の7割(Y=11.06)、最大像高の5割(Y=7.90)、での値すなわち、0.2180、0.1132、0.0592を示す。
【0041】
倍率色収差を示す図において、右列の3行の数値は、横軸の最大位置すなわち最大像高(Y=15.80)での倍率色収差の値を示し、1行目から順に、C線、s線、g線、での値すなわち、0.0014、0.0042、0.0018を示す。同様に左列の3行の数値は、最大像高の7割(Y=11.06)での倍率色収差の値を示し、1行目から順に、C線、s線、g線、での値すなわち、−0.0005、0.0021、0.0021を示す。
【0042】
以下、全ての実施例の収差図において第1実施例と同様である。
【0043】
図2の収差図から明らかなように、g線(可視域)からs線(近赤外域)までの波長範囲にわたって諸収差が良好に補正され、優れた結像特性を有することがわかる。
(第2実施例)
表2は第2の実施例にかかる結像光学系の諸元値である。
【0044】
【表2】
図4は第2実施例にかかる結像光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差及び倍率色収差を示す。
【0045】
図4の収差図から明らかなように、g線(可視域)からs線(近赤外域)までの波長範囲にわたって諸収差が良好に補正され、優れた結像特性を有することがわかる。
(第3実施例)
表3は第3の実施例にかかる結像光学系の諸元値である。
【0046】
【表3】
図6は第3実施例にかかる結像光学系の球面収差、非点収差、歪曲収差及び倍率色収差を示す。
【0047】
図6の収差図から明らかなように、g線(可視域)からs線(近赤外域)までの波長範囲にわたって諸収差が良好に補正され、小型で軽量な優れた結像特性を有することがわかる。
【0048】
なお、諸元表中の焦点距離、曲率半径、面間隔その他の長さの単位は一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。
【0049】
尚、本発明による結像光学系はスキャナー以外、例えば赤外フィルムを用いた撮影にも適用することが可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、可視域だけでなく近赤外域においても色収差が良好に補正され優れた結像性能を有する有限距離用の結像光学系を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる結像光学系の構成を示す図である。
【図2】第1実施例の諸収差図である。
【図3】本発明の第2実施例にかかる結像光学系の構成を示す図である。
【図4】第2実施例の諸収差図である。
【図5】本発明の第3実施例にかかる結像光学系の構成を示す図である。
【図6】第3実施例の諸収差図である。
【符号の説明】
GF … 前群(レンズ群)
GR … 後群(レンズ群)
L1 … 第1レンズ成分
L2 … 第2レンズ成分
L3 … 第3レンズ成分
L4 … 第4レンズ成分
S … 開口絞り
I … 像面
Claims (6)
- 結像光学系において、物体側から順に、正の屈折力を有する前群と、開口絞りと、正の屈折力を有する後群とを備え、
前記前群は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ成分と、正レンズと負レンズからなる少なくとも2枚以上のレンズの接合からなり、像側に凹面を向けたメニスカス形状で全体として負の屈折力を有する第2レンズ成分とを有し、
前記後群は、物体側から順に、負レンズと正レンズからなる少なくとも2枚以上のレンズの接合からなり、物体側に凹面を向けたメニスカス形状で全体として負の屈折力を有する第3レンズ成分と、物体側に凹面を向けたメニスカス形状で正の屈折力を有する第4レンズ成分とからなり、前記前群の各レンズ成分及び前記後群の各レンズ成分は、全て鉛を含有していないガラス材料で構成され、
前記結像光学系の物体側NAをNA、前記第2レンズ成分が3枚のレンズで構成され、前記第2レンズ成分の最も物体側の単レンズのe線の焦点距離をf2aとし、前記第2レンズ成分の中間の単レンズのe線の焦点距離をf2bとし、前記第2レンズ成分の最も像側の単レンズのe線の焦点距離をf2cとし、結像光学系のe線の焦点距離をfとしたとき、
NA<0.1 …(1)
0<−f2b/f<f2a/f<f2c/f …(9)
なる条件を満足することを特徴とする結像光学系。 - 前記結像光学系の内、前記前群の各レンズ成分及び前記後群の各レンズ成分は、全て砒素を含有していないガラス材料で構成される請求項1に記載の結像光学系。
- 前記結像光学系の絞りを挟んだ2つのレンズ群の内少なくとも1ヶ所に以下の範囲で示されるガラス材料から成る正レンズを有する請求項1または2に記載の結像光学系。
65<νd … (4)
1.40<nd<1.65 … (5)
但し、
νd:アッベ数、
nd:d線(λ=587.6nm)の屈折率、
である。 - 前記結像光学系を構成する負レンズは、全て以下の範囲で示されるガラス材料から成る請求項1または2または3に記載の結像光学系。
35<νd<45 … (6)
1.60<nd<1.70 … (7)
SG <3.50 … (8)
但し、
SG:比重(同体積の4℃の純水に対するガラスの質量比)、
である。 - 前記結像光学系において、最も物体側のレンズ面と最も像側のレンズ面との間の光軸上の距離をDTとし、前記第2レンズ成分の最も物体側のレンズ面と最も像側のレンズ面との間の光軸上の距離をDSとしたとき、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の結像光学系。
0.25<DS/DT<0.4 … (10) - 前記第2レンズ成分が3枚のレンズの貼り合わせで構成され、前記第2レンズ成分の最も物体側にある単レンズの光軸上の厚さをDAとし、前記第2レンズ成分の中間の単レン ズの光軸上の厚さをDBとしたとき、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の結像光学系。
0.5<DA/DS<0.8 … (11)
0.1<DB/DS<0.4 … (12)
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