JP4212340B2 - Alkaline protease - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗剤用をはじめとする各種産業用酵素として有用な新規アルカリプロテアーゼ及びこれをコードする遺伝子に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
衣料用洗剤をはじめとする各種洗浄剤へ配合されているアルカリプロテアーゼは、洗浄力の向上に不可欠な一成分として重要な役割を果たしてきている。アルカリプロテアーゼは、このように洗剤という大量消費剤に用いられることから、工業用酵素の中でも最も大量に生産されている酵素である。
【0003】
現在用いられている洗剤用アルカリプロテアーゼとしては、例えばサビナーゼ(登録商標;ノボザイムズ社製)、カンナーゼ(登録商標;ノボザイムズ社製)、デュラザイム(登録商標;ノボザイムズ社製)、マキサカル(登録商標;ジェネンコア社製)、ブラップ(登録商標;ヘンケル社製)、KAP(花王社製)等が挙げられ、これらは、いずれもバチルス属細菌由来で、ズブチリシンファミリーに属しており、相互のアミノ酸配列の相同性が非常に高い(特許文献1、非特許文献1等参照)。
【0004】
しかしながら、これらのアルカリプロテアーゼは、アルカリ耐性、界面活性剤耐性、酸化剤耐性、低温活性、耐熱性、洗浄性、低い基質特異性、キレート剤耐性、金属イオン耐性等において一長一短のあるものであり、洗浄用酵素としてより優れた性質を有するプロテアーゼが求められている。
【0005】
本発明は、上記のような洗剤用アルカリプロテアーゼ又は従来の真性ズブチリシンとはアミノ酸配列において相同性が低く、熱やpHに対する安定性にカルシウムイオンの影響を受けない、洗剤用をはじめとする各種産業用アルカリプロテアーゼ及びこれをコードする遺伝子を提供することを目的とする。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−292577号公報
【非特許文献1】
Siezen, R.J. & Leunissen J.A.M., Protein Science, 6, 501-523(1997)
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、好アルカリ性バチルス属細菌のゲノムDNAから公知のズブチリシンとアミノ酸配列において相同性の低いアルカリプロテアーゼをコードする遺伝子を取得し、種々検討したところ、熱やpHに対する安定性にカルシウムイオンの影響を受けない新規なアルカリプロテアーゼを生産することに成功した。
【0008】
すなわち本発明は、以下の(a)又は(b)のタンパク質:
(a)配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質、
(b)(a)のアミノ酸配列において、1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つアルカリプロテアーゼ活性を有するタンパク質、当該タンパク質をコードする遺伝子、当該遺伝子を含有する組換えベクター及び該組換えベクターを有する形質転換体を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のタンパク質(以下、「アルカリプロテアーゼ」ともいう)は、(a)配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質、又は(b)(a)のアミノ酸配列において、1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つアルカリプロテアーゼ活性を有するタンパク質であり、本発明の遺伝子は、当該タンパク質をコードするDNAである。
【0010】
ここで、配列番号1のアミノ酸配列において、1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列とは、配列番号1のアミノ酸配列と等価のアミノ酸配列を意味し、1若しくは数個、好ましくは1〜10個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、依然としてアルカリプロテアーゼ活性を保持する配列をいい、付加には、両末端への1〜数個のアミノ酸の付加が含まれる。
【0011】
なお、当該等価のアミノ酸配列をコードする塩基配列は、部位特異的突然変異誘発法等の公知の手法を利用して調製することができる。例えば、部位特異的突然変異誘発法を利用した変異導入用キット[Mutan-super Express Km キット(Takara)]等を用いて変異を導入し調製することができる。
【0012】
本発明の配列番号1のアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼと他の公知であるアルカリプロテアーゼのアミノ酸配列と比較した場合、ズブチリシンBPN’と67.4%、ズブチリシンCarlsbergとは69.6%の中程度の相同性を示すにすぎない。さらに洗剤用酵素として用いられているサビナ−ゼとは58.8%、エスペラーゼとは56.4%、KAP(M−プロテアーゼ)とは58.0%の相同性を示すにすぎない。さらに本発明の遺伝子を取得したBacillus sp. KSM-LD1株由来のアルカリプロテアーゼLD1(GenBank Accession No AB085752)とは63.3%、アルカリプロテアーゼSA(GenBank Accession No AB090334)とは75.0%の相同性を示した。また、好アルカリバチルスLG12株由来のSprCとは77.9%、SprDとは86.2%の相同性を示した(Schmidtら、Appl. Environ. Microbiol., 61, 4490-4493, 1995)が、完全に一致するものではなかった。これらの結果は、本発明のアルカリプロテアーゼが新規な酵素であることを示唆するものである。参考までに、プレプロ配列(例えば、配列番号2の第−101番目から第−1番目までのアミノ酸配列)における相同性は、上記アルカリプロテアーゼのプレプロ配列或いは他の公知であるアルカリプロテアーゼのプレプロ配列と比較した場合、15〜51%の相同性を示すにすぎず、相同性の高い配列は見当たらない。
【0013】
すなわち、本発明のアルカリプロテアーゼは、配列番号1のアミノ酸配列において相当する配列を適切にアライメントした時、90%以上の相同性を有するアルカリプロテアーゼを包含するものであり、配列番号1のアミノ酸配列における相同性が、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上あるものが望ましい。
尚、ここで述べる相同性の検索は、GENETYX-WIN(ソフトウェア開発)のサーチホモロジ−プログラムやマキシマムマッチング法を用いて算出することができる。
【0014】
本発明のアルカリプロテアーゼ遺伝子は、上記のとおり、配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質又は当該アミノ酸配列と等価のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするものであるが、例えば配列番号2の第304番目から第1131番目までの塩基配列で示されるDNAが挙げられ、好ましくは、(a)配列番号2の塩基配列で示されるDNA又は(b)(a)の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、且つアルカリプロテアーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNAが挙げられる。
【0015】
ここで「ストリンジエントな条件下」とは、例えばMolecular cloning - a Laboratory manual 2nd edition (Sambrookら、1989)に記載の条件等が挙げられる。例えば、6×SSC(1×SSCの組成:0.15M 塩化ナトリウム、0.015M クエン酸ナトリウム、pH7.0)、0.5% SDS、5×デンハート及び100mg/mLニシン精子DNAを含む溶液にプローブとともに65℃で8〜16時間恒温し、ハイブリダイズさせる条件が挙げられる。
【0016】
本発明のアルカリプロテアーゼは、例えばバチルス エスピー KSM−LD1株の染色体DNAからクローニングし、適当なベクターと宿主菌を用いて大量に生産することができる。ここでKSM−LD1株の菌学的性質を以下に示す。
【0017】
A.形態学的性質
(a)細胞の形及び大きさ :桿菌(0.7×2〜3.0μm)
(b)細胞の多形性 :なし
(c)運動性 :なし
(d)胞子 :有(0.6〜0.7×1.0〜1.2μm)
(e)グラム染色 :不定
【0018】
B.各種培地での生育状態
(a)肉汁寒天培地での生育状態 :円形、低凸状、全縁なめらかなコロニーを形成する。コロニーの表面は無光沢。クリーム色
(b)肉汁液体培養 :混濁する
(c)肉汁ゼラチン穿刺培養 :生育良好で液化する
(d)リトマスミルク :生育しない
(e)卵黄培地 :生育しない
(f)チロシン寒天培地 :生育しない
【0019】
C.生理的性質
(a)硝酸塩の還元 :陰性
(b)MRテスト :陰性
(c)VPテスト :陽性
(d)硫化水素の生成 :陰性
(e)インドールの産生 :陰性
(f)澱粉の加水分解 :陽性
(g)クエン酸の利用 :利用しない
(h)ウレアーゼ :陰性
(i)オキシダーゼ :陽性
(j)β−ガラクトシダーゼ :陽性
(k)アルギニンヒドラーゼ :陰性
(l)リシンデカルボキシラーゼ :陰性
(m)オルニチンデカルボキシラーゼ:陰性
(n)トリプトファンデアミナーゼ :陰性
(o)ゼラチナーゼ :陽性
(p)カタラーゼ :陽性
(q)生育の温度範囲 :5〜40℃で生育可能
(r)生育のpH範囲 :pH7〜10で生育良好
(s)嫌気培養 :嫌気的条件で生育不能
(t)糖類からの酸の生成(+;生成する−;生成しない)
グリセロール :−
エリスリトール :−
D−アラビノース :−
L−アラビノース :−
リボース :−
D−キシロース :−
L−キシロース :−
アドニトール :−
β−メチル−D−キシロース :−
ガラクトース :−
グルコース :+
フラクトース :+
マンノース :+
ソルボース :−
ラムノース :−
ズノシトール :−
イノシトール :−
マンニトール :+
ソルビトール :−
α−メチル−D−マンノース :−
α−メチル−D−グルコース :−
N−アセチルグリコサミン :−
アミグダリン :−
アルブチン :−
エスクリン :+
サリシン :+
セロビオース :+
マルトース :+
乳糖 :−
メリビオース :−
白糖 :+
トレハロース :+
イヌリン :−
メレチトース :−
ラフィノース :−
澱粉 :+
グリコーゲン :+
キシリトール :−
ゲンチオビオース :−
D−ツラノース :−
D−リキソース :−
D−タガトース :−
D−フコース :−
L−フコース :−
D−アラビトール :−
L−アラビトール :−
グルコネート :−
2−ケトグルコン酸 :−
5−ケトグルコン酸 :+
【0020】
上記KSM−LD1株は、その形態学及び生理学的性質について、「Bergey’ s Manual of Systematic Bacteriology」(Williams & Wilkins社、1984年)の記載に準じ検討したところ、バチルス属に属させることが妥当であるが、種については、既知のバチルス属の種の諸性質とは完全に一致しないため、新規な微生物として、本菌株を独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターにバチルス エスピー KSM−LD1(Bacillus sp.KSM-LD1;FERM P-18576)として寄託した。
【0021】
本発明の遺伝子は、上述したアルカリプロテアーゼ産生菌、例えばBacillus属に属する微生物、好ましくはBacillus sp. KSM-LD1株(FERM P-18576)等から、例えばショットガン法、PCR法を用いることよりクローニングすることができる。
【0022】
本発明遺伝子を用いてアルカリプロテアーゼを生産するには、目的とする宿主内で遺伝子を発現するのに適した任意のベクターに、上記アルカリプロテアーゼ遺伝子(例えば配列番号2の塩基配列で示されるDNA)を組込み、該組換えベクターを用いて宿主を形質転換し、得られた形質転換体を培養し、当該培養液からアルカリプロテアーゼを採取すればよい。
培養は微生物の資化可能な炭素源、窒素源その他の必須栄養素を含む培地に接種し、常法に従って行えばよい。
【0023】
かくして得られた培養物中からのアルカリプロテアーゼの採取及び精製は、一般の方法に準じて行うことができる。即ち、培養物から遠心分離又は濾過することで菌体を除き、得られた培養上清液から常法手段により目的酵素を濃縮することができる。このようにして得られた酵素液又は乾燥粉末はそのまま用いることもできるが更に公知の方法により結晶化や造粒化することができる。
【0024】
本発明のアルカリプロテアーゼの特徴としては、次のような性質が好ましい。即ち、分子量約30,000(SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法)、最適反応pHを10.5付近(グリシン/水酸化ナトリウム緩衝液)、最適温度を60℃付近に有し、熱やpHに対する安定化にカルシウムイオンを必要しないことが望ましく、段落〔0030〕〜〔0034〕に示す性質を有していることがより好ましい。
【0025】
【実施例】
実施例1 遺伝子のクローニング及び塩基配列の決定
枯草菌が産生するセリンプロテアーゼファミリー1において高度に保存されている領域である64番目のHis周辺及び221番目のSer周辺のアミノ酸配列GTHVAG及びGTMASPHVAGに対して、これらの領域間を増幅させる目的でプライマー1(配列番号3:5’−CAYGGNACNCAYGTNGCNGG−3’)、プライマー2(配列番号4:5’−CCNGCNACRTGNGGNGNNGCCATNGANGTNCC−3’)、プライマー3(配列番号5:5’−CCNGCNACRTGNGGNGNNGCCATRCTNGTNCC−3’)を合成した。なお、アミノ酸番号はBPN’を基準に示した。Bacillus sp. KSM-LD1株から斎藤と三浦の方法(Biochim. Biophys. Acta, 72, 619-629, 1963)に準じ、ゲノムDNAを調製し、プライマー1と2、プライマー1と3を用いてPCRを行なった。PCR条件はゲノムDNA10〜100ngを鋳型に20nmolのプライマーを用い、ポリメラーゼにPyrobest(Takara)を用いて50μLの反応系とし、Biometra:T-Gradient Thermocycler(ワットマン)にて94℃で1分間の熱変性後、94℃で1分間、40〜60℃で1分間、72℃で3分間を1サイクルとし30サイクル行なった。得られたPCR断片をHigh Pure PCR Product Purification キット(ロッシュ)にて精製し、SmaIにて消化したpUC18に連結し、大腸菌HB101株に導入した。形質転換体よりHigh Pure Plasmid Isolation キット(ロッシュ)を用いてプラスミドを調製し、EcoRI、HindIIIで消化後1.2%アガロースゲル電気泳動により挿入断片の有無と大きさを確認した。挿入断片の大きさが約200bp〜1500bpのものに対してBigDye Terminator Cycle Sequencingキット(パーキンエルマー)及びDNAシークエンサー(377型:アプライドバイオシステムズ)を用いて塩基配列を決定した。なお、プライマーは、BcaBEST Sequencing Primer RV-M(Takara)又はBcaBEST Sequencing Primer M13-47(Takara)を用いた。塩基配列を比較し異なるものを選抜し、上流及び下流方向の塩基配列決定に適したプライマー(同一種、同一方向につき2種ずつ:外側、内側)を合成した。Bacillus sp. KSM-LD1株のゲノムDNAを、EcoRI又はHindIIIで消化し、LA PCR in vitro cloning キット(Takara)中のEcoRI又はHindIIIカセットに上記EcoRI又はHindIII分解断片をそれぞれ連結させ、各々の外側プライマーと付属のプライマーC1にてPCRを行なった。PCR条件はカセットに連結されたDNA断片0.1〜1.0ngを鋳型にプライマー10〜20pmolを用い、50μL反応系にて94℃で1分間の熱変性後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で4分間を1サイクルとし30サイクル行なった。その後増幅DNA断片を各々の内側プライマーと付属のプライマーC2でPCRを行ない増幅させた。この際のPCR条件は先に得られた増幅DNA断片を10000倍希釈したもの1μLを鋳型に10〜20pmolのプライマーを用いて50μL反応系、94℃で1分間の熱変性後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間を1サイクルとし30サイクルにて行なった。増幅した断片の塩基配列を先と同様にBigDye Terminator Cycle Sequencingキット(パーキンエルマー)及びDNAシークエンサー(377型:アプライドバイオシステムズ)を用いて決定した。新たに得られた塩基配列情報をもとに上流域、下流域の塩基配列を決定するためのプライマーを合成し、同様の手法によりプロテアーゼをコードすると思われる領域及びその上流、下流領域の全塩基配列を決定した。
【0026】
実施例2 枯草菌形質転換体によるアルカリプロテアーゼの生産
実施例1にて決定したアルカリプロテアーゼをコードする遺伝子をプライマー4(配列番号6:5’−GTCACGGGATCCCTCTTCATTTTCCC−3、下線部は新たに付加したBamHIサイトを示す)、プライマー5(配列番号7:5’−AACAATTCTAGATTGAATCATTCCACC−3、下線部は新たに付加したXbaIサイトを示す)各20pmolを用い、0.1〜1.0ngのBacillus sp. KSM-LD1株のゲノムDNAを鋳型としてPCRを行った。PCR条件は94℃で1分間の熱変性後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で3分間を1サイクルとし30サイクル行なった。得られたPCR増幅断片をHigh Pure PCR Product Purification キット(ロッシュ)にて精製し、BamHI、XbaIにて分解した後、同様に処理したベクターpHA64に結合し、組換えプラスミドを調製した。これを用いてプロトプラスト法によりB.subtilis ISW1214株を形質転換した。得られた形質転換株を3%(w/v)ポリペプトンS、0.5%魚肉エキス、0.1%酵母エキス、0.1%リン酸1カリウム、0.02%硫酸マグネシウム、3%マルトース(別滅菌)から成る培地にて30℃、72時間好気的に振盪培養を行なったところ、培養上清にプロテアーゼの生産を確認することができた。なお、培養液当たりの生産量は25−30U/mLであった。
【0027】
実施例3 プロテアーゼの調製法
実施例2で得られた培養液200mLを1mM塩化カルシウムを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH8)で平衡化したスーパーQトヨパールカラム(東ソー:2.5×8cm)に添着し、同緩衝液で洗浄した後、0から0.5Mの塩化カリウムを用いた濃度勾配溶出法により吸着したプロテアーゼ活性画分を溶出した。この画分を限外濾過にて加水濃縮し(アミコン:YM3メンブレン)、予め1mM塩化カルシウムを含む10mMホウ酸緩衝液(pH9.6)で平衡化しておいたDEAE―トヨパールカラム(東ソー:1.5×14cm)に添着し、0から0.1Mの塩化カリウムを用いた濃度勾配法、さらに0.1から0.25Mの塩化カリウムを用いた濃度勾配法により吸着したプロテアーゼ活性画分を溶出した。活性画分を限外濾過にて加水濃縮(YM3メンブレン)した後、10mMリン酸緩衝液(pH7.0)にて平衡化しておいたヒドロキシアパタイトカラム(バイオラッド:1.5×7cm)へ添着した。非吸着のプロテアーゼ活性画分を集め、濃縮した後、SDS−ポリアクリルアミド電気泳動を行った結果、分子量約30,000の均一なタンパク質であることを確認した。また、本精製酵素の比活性は121U/mgであった。尚、タンパク質量は牛血清アルブミンを標準とし、DCプロテインアッセイキット(バイオラッド)を用いて測定した。
【0028】
実施例4 KSM−LD1株由来アルカリプロテアーゼの酵素学的性質
実施例3で得られた精製アルカリプロテアーゼの活性測定法はN-succinyl-Ala-Ala-Pro-Phe-p-nitroanilide(AAPFと略す)を用いた合成基質法により行った。
【0029】
[合成基質法]
0.25mLの0.1Mホウ酸緩衝液(pH10.5)、0.05mLの20mM塩化カルシウム、0.1mLの脱イオン水及び0.025mLの50mMAAPFからなる反応液を30℃で3分間恒温した後、0.025mLの酵素液を加え反応を開始した。30℃で10分間恒温した後、2mLの5%(w/v)クエン酸を加え反応を停止した。420nmにおける吸光度を測定し、遊離したp−二トロアニリンを定量した。酵素1unitは上記反応条件下において1分間に1μmolのp−ニトロアニリンを遊離する量とした。
【0030】
(1)最適反応pH
各種緩衝液中(pH7〜12)で30℃、10分間反応させ、酵素活性を測定した。本発明のプロテアーゼは、50mMグリシン/水酸化ナトリウム緩衝液(pH10.5)において最も高い活性を示した。
【0031】
(2)最適温度
50mMホウ酸緩衝液(pH10.5)中、30〜80℃までの各温度で活性測定を行った。その結果、本発明プロテアーゼの最適温度は60℃であった。
【0032】
(3)耐熱性
50mMホウ酸緩衝液(pH10.0)に酵素を加え、30〜70℃の各温度で15分間熱処理を行った後、氷水中で急冷した。残存活性を測定した結果、本発明のプロテアーゼは、5mM塩化カルシウムの有無に拘らず50℃まで安定であった。
【0033】
(4)基質特異性
50mMホウ酸緩衝液(pH10.5)にヘモグロビン、ケラチン、ゼラチン(0.25%)を溶解/懸濁させ、酵素反応を行った。カゼインに対する分解活性を100%とした場合、それぞれ36%、5%、460%の相対活性を示した。
【0034】
(5)等電点
PAGプレートを用いた等電点電気泳動法(Multiphor II system: ファルマシア)により、標準タンパク質(Broad pI Calibration kit: ファルマシア)と本発明プロテアーゼの移動度から等電点を求めたところ、pH4.5付近であった。
【0035】
【発明の効果】
本発明のアルカリプロテアーゼは、従来のズブチリシンとはアミノ酸配列において相同性が低く、熱に対する安定性にカルシウムイオンの影響を受けないことから、酵素の製造、精製、造粒化にカルシウムを添加する必要が無く、また反応に金属塩の添加を避けるような系にも応用が可能であり、衣料用洗浄剤をはじめ各種産業用の酵素として有用である。
【0036】
【配列表】

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[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel alkaline protease useful as various industrial enzymes including detergents and a gene encoding the same.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
Alkaline proteases blended in various detergents including clothes detergents have played an important role as one component indispensable for improving detergency. Alkaline protease is the enzyme that is produced in large quantities among industrial enzymes because it is used in a mass consumer such as detergent.
[0003]
Currently used alkaline proteases for detergents include, for example, sabinase (registered trademark; manufactured by Novozymes), cannase (registered trademark; manufactured by Novozymes), durazyme (registered trademark; manufactured by Novozymes), maxacal (registered trademark; Genencor) ), Blap (registered trademark; manufactured by Henkel), KAP (manufactured by Kao Corporation), etc., all of which are derived from bacteria belonging to the genus Bacillus, belonging to the subtilisin family, and homologous to each other's amino acid sequences The property is very high (see Patent Document 1, Non-Patent Document 1, etc.).
[0004]
However, these alkaline proteases have advantages and disadvantages in alkali resistance, surfactant resistance, oxidant resistance, low-temperature activity, heat resistance, detergency, low substrate specificity, chelating agent resistance, metal ion resistance, etc. There is a need for a protease having superior properties as a cleaning enzyme.
[0005]
The present invention has a low amino acid sequence homology with the alkaline detergent for detergents as described above or conventional intrinsic subtilisin, and is not affected by calcium ions in stability to heat and pH, and various other industries including detergents. It is an object to provide an alkaline protease for use and a gene encoding the same.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-6-292577 [Non-Patent Document 1]
Siezen, RJ & Leunissen JAM, Protein Science, 6 , 501-523 (1997)
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors obtained a gene encoding an alkaline protease having a low homology in amino acid sequence with a known subtilisin from genomic DNA of an alkalophilic Bacillus bacterium, and conducted various studies. We succeeded in producing a novel alkaline protease that is not affected by.
[0008]
That is, the present invention provides the following protein (a) or (b):
(A) a protein comprising the amino acid sequence of SEQ ID NO: 1,
(B) a protein comprising an amino acid sequence in which one or more amino acids are deleted, substituted or added in the amino acid sequence of (a) and having alkaline protease activity, a gene encoding the protein, and the gene And a transformant having the recombinant vector.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The protein of the present invention (hereinafter also referred to as “alkaline protease”) is (a) a protein consisting of the amino acid sequence of SEQ ID NO: 1, or (b) one or more amino acids deleted in the amino acid sequence of (a) , A protein consisting of a substituted or added amino acid sequence and having alkaline protease activity, and the gene of the present invention is DNA encoding the protein.
[0010]
Here, in the amino acid sequence of SEQ ID NO: 1, the amino acid sequence in which one or more amino acids are deleted, substituted or added means an amino acid sequence equivalent to the amino acid sequence of SEQ ID NO: 1, one or several , Preferably an amino acid sequence in which 1 to 10 amino acids have been deleted, substituted or added, and still retain the alkaline protease activity. For addition, 1 to several amino acids at both ends are added. Includes appends.
[0011]
The base sequence encoding the equivalent amino acid sequence can be prepared using a known technique such as site-directed mutagenesis. For example, it can be prepared by introducing mutation using a mutagenesis kit [Mutan-super Express Km kit (Takara)] using site-directed mutagenesis.
[0012]
When compared to the alkaline protease consisting of the amino acid sequence of SEQ ID NO: 1 of the present invention and the amino acid sequences of other known alkaline proteases, subtilisin BPN 'is 67.4%, and subtilisin Carlsberg is 69.6% of the medium. It only shows homology. Furthermore, it shows only 58.8% homology with sabinase used as a detergent enzyme, 56.4% with esperase, and 58.0% with KAP (M-protease). Furthermore, the alkaline protease LD1 (GenBank Accession No AB085752) derived from the Bacillus sp. KSM-LD1 strain from which the gene of the present invention was obtained is 63.3%, and the homologue is 75.0% with the alkaline protease SA (GenBank Accession No AB090334). Showed sex. Moreover, it showed 77.9% homology with SprC derived from the alkalophilic Bacillus LG12 strain and 86.2% with SprD (Schmidt et al., Appl. Environ. Microbiol., 61, 4490-4493, 1995). , Was not an exact match. These results suggest that the alkaline protease of the present invention is a novel enzyme. For reference, the homology in the prepro sequence (for example, the amino acid sequence from the -101st position to the -1st position of SEQ ID NO: 2) is the same as that of the alkaline protease prepro sequence or other known alkaline protease prepro sequences. When compared, it shows only 15-51% homology, and no highly homologous sequences are found.
[0013]
That is, the alkaline protease of the present invention includes an alkaline protease having 90% or more homology when the corresponding sequence in the amino acid sequence of SEQ ID NO: 1 is appropriately aligned. Those having homology of preferably 90% or more, more preferably 95% or more are desirable.
The homology search described here can be calculated using the search homology program of GENETYX-WIN (software development) or the maximum matching method.
[0014]
As described above, the alkaline protease gene of the present invention encodes a protein consisting of the amino acid sequence of SEQ ID NO: 1 or a protein consisting of an amino acid sequence equivalent to the amino acid sequence. For example, from the 304th position of SEQ ID NO: 2. And DNAs represented by the nucleotide sequence up to the 1131st position, preferably (a) DNA represented by the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 2 or (b) DNA comprising the nucleotide sequence of (a) under stringent conditions And a DNA encoding a protein having an alkaline protease activity.
[0015]
Here, the “stringent conditions” include, for example, conditions described in Molecular cloning-a Laboratory manual 2nd edition (Sambrook et al., 1989). For example, in a solution containing 6 × SSC (composition of 1 × SSC: 0.15M sodium chloride, 0.015M sodium citrate, pH 7.0), 0.5% SDS, 5 × Denhart and 100 mg / mL herring sperm DNA A condition for hybridization with a probe at 65 ° C. for 8 to 16 hours is mentioned.
[0016]
The alkaline protease of the present invention can be produced, for example, by cloning from the chromosomal DNA of Bacillus sp. KSM-LD1 strain and using a suitable vector and host fungus in large quantities. Here, the mycological properties of the KSM-LD1 strain are shown below.
[0017]
A. Morphological properties (a) Cell shape and size: Neisseria gonorrhoeae (0.7 × 2-3.0 μm)
(B) Cell polymorphism: None (c) Motility: None (d) Spore: Existence (0.6-0.7 × 1.0-1.2 μm)
(E) Gram staining: indefinite [0018]
B. Growth state on various media (a) Growth state on gravy agar medium: Forms round, low-convex, and smooth colonies. The surface of the colony is matte. Cream color (b) Meat broth liquid culture: Cloudy (c) Meat broth gelatin puncture culture: Good growth and liquefaction (d) Litmus milk: No growth (e) Egg yolk medium: No growth (f) Tyrosine agar medium: No growth 0019
C. Physiological properties (a) Reduction of nitrate: negative (b) MR test: negative (c) VP test: positive (d) production of hydrogen sulfide: negative (e) production of indole: negative (f) hydrolysis of starch: Positive (g) Use of citrate: Not used (h) Urease: Negative (i) Oxidase: Positive (j) β-galactosidase: Positive (k) Arginine hydrolase: Negative (l) Lysine decarboxylase: Negative (m) Ornithine decarboxylase: Negative (n) Tryptophan deaminase: Negative (o) Gelatinase: Positive (p) Catalase: Positive (q) Growth temperature range: 5 to 40 ° C. (r) Growth pH range: pH 7-10 (S) Anaerobic culture: Cannot grow under anaerobic conditions (t) Production of acid from saccharides (+; produced-; not produced)
Glycerol:-
Erythritol:-
D-arabinose:-
L-arabinose:-
Ribose:-
D-xylose:-
L-xylose:-
Adonitol:-
β-methyl-D-xylose:-
Galactose:-
Glucose: +
Fructose: +
Mannose: +
Sorbose:-
Rhamnose : −
Zunositol:-
Inositol:-
Mannitol: +
Sorbitol:-
α-methyl-D-mannose:-
α-methyl-D-glucose:-
N-acetylglycosamine:-
Amygdalin:-
Arbutin:-
Esclin: +
Salicin: +
Cellobiose: +
Maltose: +
Lactose:-
Melibiose:-
White sugar: +
Trehalose: +
Inulin:-
Meletetose:-
Raffinose:-
Starch: +
Glycogen: +
Xylitol:-
Gentiobiose:-
D-Turanorose:-
D-lyxose:-
D-Tagatose:-
D-Fucose:-
L-Fucose:-
D-arabitol:-
L-arabitol:-
Gluconate:-
2-ketogluconic acid:-
5-ketogluconic acid: +
[0020]
The above-mentioned KSM-LD1 strain was examined according to the description of “Bergey's Manual of Systematic Bacteriology” (Williams & Wilkins, 1984) and found to belong to the genus Bacillus. However, since the species does not completely match the properties of the known species of the genus Bacillus, this strain is designated as a new microorganism by the National Institute of Advanced Industrial Science and Technology Patent Biology Center. Deposited as LD1 ( Bacillus sp. KSM-LD1; FERM P-18576).
[0021]
The gene of the present invention, the alkaline protease-producing bacteria described above, for example, microorganisms belonging to the genus Bacillus, preferably cloned from the use of Bacillus sp. KSM-LD1 strain (FERM P-18576) or the like, for example, shotgun method, the PCR method can do.
[0022]
In order to produce alkaline protease using the gene of the present invention, the alkaline protease gene (for example, DNA represented by the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 2) is added to any vector suitable for expressing the gene in the target host. And transforming the host using the recombinant vector, culturing the obtained transformant, and collecting alkaline protease from the culture solution.
The culture may be carried out by inoculating a medium containing a carbon source, a nitrogen source and other essential nutrients that can assimilate microorganisms, and following a conventional method.
[0023]
Collection and purification of alkaline protease from the thus obtained culture can be performed according to a general method. That is, the cells can be removed from the culture by centrifugation or filtration, and the target enzyme can be concentrated from the obtained culture supernatant by conventional means. The enzyme solution or dry powder thus obtained can be used as it is, but can be further crystallized or granulated by a known method.
[0024]
As the characteristics of the alkaline protease of the present invention, the following properties are preferable. That is, it has a molecular weight of about 30,000 (SDS-polyacrylamide gel electrophoresis), an optimum reaction pH of around 10.5 (glycine / sodium hydroxide buffer), and an optimum temperature of around 60 ° C. It is desirable that calcium ions are not required for stabilization, and it is more preferable to have the properties shown in paragraphs [0030] to [0034].
[0025]
【Example】
Determining Bacillus subtilis cloning and nucleotide sequence of Example 1 gene is a region that is highly conserved in the serine protease family 1 produced 64 th His and around 221 amino acid sequence H near Ser GTHVAG and GT S MASPHVAG On the other hand, for the purpose of amplifying between these regions, primer 1 (SEQ ID NO: 5′-CAYGGNANCCAYGTNGCNGG-3 ′), primer 2 (SEQ ID NO: 5′-CCNGCNACRTGNGGNGNGGCCATNGANGTNCC-3 ′), primer 3 (SEQ ID NO: 5: 5′-CCNGCNACRTGNGNGNGNGCCATRCTNGTNCC-3 ′) was synthesized. The amino acid numbers are shown based on BPN ′. Genomic DNA was prepared from Bacillus sp. KSM-LD1 strain according to the method of Saito and Miura (Biochim. Biophys. Acta, 72, 619-629, 1963), and PCR was performed using primers 1 and 2 and primers 1 and 3. Was done. PCR conditions were 10 to 100 ng of genomic DNA, 20 nmol primer using 20 nmol as a template, Pyrobest (Takara) as a polymerase to make a 50 μL reaction system, and heat denaturation at 94 ° C. for 1 minute with a Biometra: T-Gradient Thermocycler (Whatman). Thereafter, 30 cycles were performed with 94 ° C. for 1 minute, 40 to 60 ° C. for 1 minute, and 72 ° C. for 3 minutes. The obtained PCR fragment was purified with a High Pure PCR Product Purification kit (Roche), ligated to pUC18 digested with Sma I, and introduced into Escherichia coli HB101. Plasmids were prepared using the High Pure Plasmid Isolation Kit (Roche) from the transformant, to confirm the presence or absence and magnitude of the Eco RI, insert the 1.2% agarose gel electrophoresis after digestion with Hin dIII. The base sequence was determined using a BigDye Terminator Cycle Sequencing kit (Perkin Elmer) and a DNA sequencer (type 377: Applied Biosystems) for inserts having a size of about 200 bp to 1500 bp. In addition, Bca BEST Sequencing Primer RV-M (Takara) or Bca BEST Sequencing Primer M13-47 (Takara) was used as a primer. By comparing base sequences and selecting different ones, primers suitable for base sequence determination in the upstream and downstream directions (same species, two types in the same direction: outside and inside) were synthesized. Bacillus sp. Genomic DNA of KSM-LD1 strain was digested with Eco RI or Hin dIII, respectively connecting the Eco RI or Hin dIII degradation fragments Eco RI or Hin dIII cassette in LA PCR in vitro cloning kit (Takara) PCR was performed with each outer primer and attached primer C1. PCR conditions were 0.1 to 1.0 ng of DNA fragments linked to the cassette, 10 to 20 pmol of primer as a template, heat denaturation at 94 ° C. for 1 minute in a 50 μL reaction system, then 94 ° C. for 1 minute, 55 ° C. For 1 minute and at 72 ° C. for 4 minutes for 30 cycles. Thereafter, the amplified DNA fragment was amplified by PCR with each inner primer and attached primer C2. The PCR conditions at this time were as follows: 1 μL of the amplified DNA fragment obtained previously was diluted 10,000 times with 10 to 20 pmol of the template as a template, 50 μL reaction system, heat denaturation at 94 ° C. for 1 minute, 1 at 94 ° C. 1 cycle at 55 ° C for 1 minute and 2 minutes at 72 ° C for 30 cycles. The base sequence of the amplified fragment was determined using the BigDye Terminator Cycle Sequencing kit (Perkin Elmer) and a DNA sequencer (type 377: Applied Biosystems) in the same manner as described above. Based on the newly obtained nucleotide sequence information, synthesize primers for determining the upstream and downstream nucleotide sequences, and use the same method to encode the protease and all bases in the upstream and downstream regions. The sequence was determined.
[0026]
Example 2 Production of Alkaline Protease by Bacillus subtilis Transformant Primer 4 (SEQ ID NO: 6: 5′-GTCACG GGATCCC TCTTCATTTTCCC-3, underlined portion was newly added as the gene encoding the alkaline protease determined in Example 1 Bam HI site), primer 5 (SEQ ID NO: 7: 5'- AACATTCTCATA TTGAATCATTCCCACC-3, underlined indicates newly added Xba I site) 20 pmol each, 0.1 to 1.0 ng of Bacillus PCR was performed using the genomic DNA of sp. KSM-LD1 strain as a template. PCR conditions were as follows: heat denaturation at 94 ° C. for 1 minute, 30 cycles of 94 ° C. for 1 minute, 55 ° C. for 1 minute, and 72 ° C. for 3 minutes. The obtained PCR amplified fragment was purified with a High Pure PCR Product Purification kit (Roche), digested with Bam HI and Xba I, and then ligated to the similarly treated vector pHA64 to prepare a recombinant plasmid. Using this, the B. subtilis ISW1214 strain was transformed by the protoplast method. The resulting transformed strain was 3% (w / v) polypeptone S, 0.5% fish meat extract, 0.1% yeast extract, 0.1% monopotassium phosphate, 0.02% magnesium sulfate, 3% maltose. When aerobic shaking culture was performed at 30 ° C. for 72 hours in a medium consisting of (separately sterilized), production of protease could be confirmed in the culture supernatant. In addition, the production amount per culture solution was 25-30 U / mL.
[0027]
Example 3 Preparation Method of Protease 200 mL of the culture solution obtained in Example 2 was equilibrated with 50 mM Tris-HCl buffer (pH 8) containing 1 mM calcium chloride on a Super Q Toyopearl column (Tosoh: 2.5 × 8 cm). After adhering and washing with the same buffer, the adsorbed protease active fraction was eluted by a concentration gradient elution method using 0 to 0.5 M potassium chloride. This fraction was hydro-concentrated by ultrafiltration (Amicon: YM3 membrane) and DEAE-Toyopearl column (Tosoh: 1) previously equilibrated with 10 mM borate buffer (pH 9.6) containing 1 mM calcium chloride. Elution of the adsorbed protease activity fraction by concentration gradient method using 0 to 0.1M potassium chloride and further concentration gradient method using 0.1 to 0.25M potassium chloride did. The active fraction was hydroconcentrated by ultrafiltration (YM3 membrane) and then attached to a hydroxyapatite column (Biorad: 1.5 × 7 cm) equilibrated with 10 mM phosphate buffer (pH 7.0). did. Non-adsorbed protease activity fractions were collected and concentrated, and then subjected to SDS-polyacrylamide electrophoresis. As a result, it was confirmed that the protein was a uniform protein having a molecular weight of about 30,000. The specific activity of the purified enzyme was 121 U / mg. The amount of protein was measured using a DC protein assay kit (BioRad) with bovine serum albumin as a standard.
[0028]
EXAMPLE 4 activity assay of the purified alkaline protease obtained in KSM-LD1 strain derived alkaline protease enzymatic properties Example 3 N--succinyl-Ala-Ala Pro -Phe- p -nitroanilide ( abbreviated as AAPF) This was carried out by the synthetic substrate method using
[0029]
[Synthetic substrate method]
A reaction solution consisting of 0.25 mL of 0.1 M borate buffer (pH 10.5), 0.05 mL of 20 mM calcium chloride, 0.1 mL of deionized water and 0.025 mL of 50 mM AAPF was incubated at 30 ° C. for 3 minutes. Thereafter, 0.025 mL of enzyme solution was added to start the reaction. After incubating at 30 ° C. for 10 minutes, 2 mL of 5% (w / v) citric acid was added to stop the reaction. Absorbance at 420 nm was measured, and liberated p-nitroaniline was quantified. The enzyme 1 unit was an amount that liberates 1 μmol of p-nitroaniline per minute under the above reaction conditions.
[0030]
(1) Optimum reaction pH
The enzyme activity was measured by reacting in various buffers (pH 7 to 12) at 30 ° C. for 10 minutes. The protease of the present invention showed the highest activity in 50 mM glycine / sodium hydroxide buffer (pH 10.5).
[0031]
(2) Optimum temperature The activity was measured at 30 to 80 ° C. in a 50 mM borate buffer solution (pH 10.5). As a result, the optimum temperature of the protease of the present invention was 60 ° C.
[0032]
(3) An enzyme was added to a heat-resistant 50 mM borate buffer (pH 10.0), heat-treated at 30 to 70 ° C. for 15 minutes, and then rapidly cooled in ice water. As a result of measuring the residual activity, the protease of the present invention was stable up to 50 ° C. with or without 5 mM calcium chloride.
[0033]
(4) Substrate specificity Hemoglobin, keratin, and gelatin (0.25%) were dissolved / suspended in 50 mM borate buffer (pH 10.5), and an enzyme reaction was performed. When the degradation activity against casein was 100%, the relative activities were 36%, 5% and 460%, respectively.
[0034]
(5) The isoelectric point was determined from the mobility of the standard protein (Broad pI Calibration kit: Pharmacia) and the protease of the present invention by isoelectric focusing using a PAG plate (Multiphor II system: Pharmacia). However, it was around pH 4.5.
[0035]
【The invention's effect】
The alkaline protease of the present invention has low amino acid sequence homology with conventional subtilisins and is not affected by calcium ions in the stability to heat, so it is necessary to add calcium to the production, purification and granulation of the enzyme It can also be applied to systems that avoid the addition of metal salts to the reaction, and is useful as an enzyme for various industries including detergents for clothing.
[0036]
[Sequence Listing]
Figure 0004212340
Figure 0004212340
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Figure 0004212340
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Claims (6)

以下の(a)又は(b)のタンパク質:
(a)配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質、
(b)(a)のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つアルカリプロテアーゼ活性を有するタンパク質。
The following protein (a) or (b):
(A) a protein comprising the amino acid sequence of SEQ ID NO: 1,
(B) A protein comprising an amino acid sequence in which one or several amino acids are deleted, substituted or added in the amino acid sequence of (a) and having alkaline protease activity.
請求項1記載のタンパク質をコードする遺伝子。  A gene encoding the protein according to claim 1. 以下の(a)又は(b)のDNAからなるアルカリプロテアーゼ遺伝子:
(a)配列番号2の塩基配列で示されるDNA、
(b)(a)の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、且つアルカリプロテアーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA。
Alkaline protease gene comprising the following DNA (a) or (b):
(A) DNA represented by the nucleotide sequence of SEQ ID NO: 2,
(B) DNA that hybridizes with DNA comprising the base sequence of (a) under stringent conditions and encodes a protein having alkaline protease activity.
請求項2又は3記載のいずれかの遺伝子を含有する組換えベクター。  A recombinant vector containing the gene according to claim 2 or 3. 請求項4記載の組換えベクターを含む形質転換体。  A transformant comprising the recombinant vector according to claim 4. 宿主が微生物である請求項5記載の形質転換体。  The transformant according to claim 5, wherein the host is a microorganism.
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