JP4207435B2 - デジタル放送受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、携帯端末や車載端末などの移動体を対象とするデジタル放送サービスを受信するデジタル放送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、動画像の圧縮方式としてMPEG(Moving Picture Expert Group)標準規格が多く利用されている。MPEG標準規格には、MPEG1,MPEG2,MPEG4,MPEG7など存在する。放送衛星(BS:Broadcast Satellite)によるデジタル放送(BSデジタル放送)における映像は、ISO/IEC13818−2で規格化されているMPEG2 Videoという動画像圧縮方式を採用している。また、MPEG2 Videoを送出する方式として、ISO/IEC13818−1:2000で規格化されているMPEG2 Transport Streamを用いる。
【0003】
MPEG4は移動体に適したISO/IEC14496で規格化された映像圧縮技術であり、今後これを用いた様々なサービスが有望視されている。MPEG4は、現在のところ携帯電話などを用いた通信インフラによる配信が主であるものの、今後地上波デジタル放送・衛星デジタル放送をはじめとしたデジタル放送インフラへの展開が期待されている。こうした背景からMPEG4による車上への放送が検討されている。
【0004】
また、実用化の方向にある地上波デジタル放送では、CQ出版社刊「インターフェース」2000年11月号82ページにあるように、変調方式にOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を用い、現行のアナログテレビジョン放送と同様に1RFチャンネルの帯域幅あたり6MHzで伝送できる。1998年9月に郵政省が「地上デジタルテレビジョン放送暫定方式」として定めた方式をISDB−Tと呼ぶ。このISDB−T方式では、6MHz帯域内のOFDM信号は、13のセグメントに分割して、各放送局で自由にセグメントを使用して番組を配信することが可能である。例えば、13セグメントのうち、10セグメントを家庭などの固定受信向けに、2セグメントをカーナビや携帯端末などの移動体向けに、残り1セグメントを音声ラジオ向けに、といったサービスを可能としている。また、セグメント毎にOFDM変調方式を変えることが可能である。このことを階層化伝送と呼ぶ。階層化伝送により、たとえば、家庭向けにデータの伝送帯域を増やしたり、または移動体での受信向けにエラーに強い方式にしたりといったように、サービス要件に応じて伝送パラメータを最大3階層に分類したセグメント毎に変更が可能である。このため、地上波デジタル放送では、家庭向けサービスばかりでなく、携帯端末や、カーナビといった移動体端末へのサービスが期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、移動体に向けたデジタル放送サービスが実現可能となってきたが、放送の電波が受信できない際にはデータが取得できないという本質的な課題が存在する。
【0006】
ニュースやスポーツ中継のようなライブ映像がストリーミング型のMPEG4で圧縮されて移動体向けに放送されている場合、移動体がトンネルを通過することで電波の瞬断などの受信障害により途中のデータが抜けてしまうと、最終的に取り出したMPEG4 Videoが、PフレームもしくはBフレームなどの差分画像からデコードすることになるため映像として矛盾した表示をすることになり、移動体端末上で配信映像を正常に再生できない問題がある。またデコードの際にも、デコーダにとって予期せぬビット列を渡してしまうと、場合によってはデコーダがフリーズすることも考えられる。MPEG4は強い誤り訂正符号化方式であるが、このような電波の瞬断によって大きくデータの欠落が発生した際には、誤り訂正だけで欠落したデータを復活させることは困難であり、また動画像再生機器の再起動が必要になることも考えられる。
【0007】
このように伝送路に瞬断が発生してデコーダがフリーズしたり、場合によってはデコードしている機器自体が正常に動作しなくなるといった事態が生じた場合、デコーダを手動で終了させるか、デコード機器を手動でリセットするといった必要がある。しかし、車載器の場合には運転者には即座に対処できない可能性が大きい。瞬断が発生しても運転手が自らの操作を必要せずに、映像再生が復帰できるような動画像配信方式,動画像配信システム,動画像再生端末が必要である。
【0008】
デジタル放送にて瞬断が発生したときに、カーナビ地図上に表示した映像に文字情報を重畳させることでユーザに瞬断を通知する方式については、社団法人情報処理学会第62回(平成13年前期)全国大会で配布された「第62回全国大会(平成13年前期)特別トラック講演論文集」CD−ROMの特別トラック5(情報家電とネットワーク)の「デジタル放送とコンテンツ配信」セッション、“デジタル放送による車上情報配信システム(2)−MPEG4配信システムの検討”が知られている。ここでは、電波が受信できない場合、映像が停止し、「電波が受信できません」という文字列を渋滞映像上に表示している。そして、電波が再び受信できるようになると再生が可能となる。
【0009】
この公知例では、電波が受信できないときには、映像中に文字情報を表示して文字情報で運転手に通知する手段を採用しており、地図上の文字列と混在することが考えられる。さらには、電波が受信できない状態が頻繁に発生するときについての運転手への対処の方式が未定義である。これらの問題点のために、マルチメディアコンテンツを見やすく提供することが難しい。そこで、電波が受信できないときにより簡便に運転手に通知する方式とそれに伴う映像表示方式を検討する必要がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題を解決するために、まず、動画像符号化方式であるMPEG規格にて符号化された符号化動画像データ中に含まれる静止画相当のフレームであるIフレームを検出するIフレーム検出手段と、データの欠損に対処するためのヘッダを符号化動画像データに付加する瞬断対応ヘッダ付加処理手段と、前記Iフレームを含む情報を瞬断対応ヘッダ中に設定するIフレーム有無情報付加手段、および、瞬断対応ヘッダが付加された符号化動画像データをデジタル放送の帯域で送信するための送信手段を備えた送信装置により瞬断対応ヘッダを付加した符号化動画像データが放送される。またこの放送を受信する受信装置は、デジタル放送を受信するデータ受信手段と、Iフレームを含むか否かの情報を瞬断対応ヘッダから検出するIフレーム有無情報検出手段と、符号化動画像データにおけるフレームの整合性をチェックする符号化動画像フレーム整合性チェック手段と、瞬断対応ヘッダが付加された符号化動画像データから符号化動画像データを抽出する符号化動画像データ抽出手段と、抽出した符号化動画像データをデコードするデコード手段、および、デコード手段により生成した動画像フレームを表示する表示手段を備える。
【0011】
そしてこの受信装置を備えた車載端末は、地図データを読み取る地図読み取り手段と、地図データを読み取って地図を表示する表示手段と、受信装置の緯度経度情報を取得する緯度経度取得手段と、デコードした動画像フレームを表示された地図に重ね合わせて表示する表示制御手段と、デコードした動画像フレームに対して枠を付ける動画像フレーム枠処理手段、および、デジタル放送が受信できないとき簡易図形を表示するためのアイコン処理手段を備えている。
【0012】
更に、緯度経度取得手段で取得された自車の緯度経度が特定地点の緯度経度に近づいたときに、動画像を表示することを運転手に通知する動画像表示通知手段と、動画像フレームが地図上の店舗あるいは学校等特定のシンボルに関連することを指し示す動画像フレーム指示表示手段と、デジタル放送の瞬断の回数を計測する瞬断回数計測手段と、放送の瞬断回数が所定の回数以下のときに動画像フレーム枠の種類を切り替えて表示する動画像フレーム枠表示手段と、瞬断回数が所定の回数を超えたときにはアイコン処理手段により地図画面の当該個所にアイコンを表示するアイコン表示手段と、瞬断が発生した後にデジタル放送の受信が正常に回復したときに動画像再生の再開を運転手に通知する正常再生通知手段、および、取得した自車の緯度経度が特定地点の緯度経度から離れたときに映像再生を停止することを運転手に通知する映像停止通知手段を備える。
【0013】
これにより、受信装置を有する車などの移動体がトンネルを走行した時に、デジタル放送の電波が受信できないことによる符号化動画像データの欠落が発生した時に、地図を表示させながら、動画像フレームの枠の表示を切り替えることで運転手に直感的に瞬断が発生して映像が停止していることを通知することができるばかりでなく、瞬断が特定の回数以上発生したときには、動画像フレームを隠してアイコン表示にすることで地図画面における無駄な表示を避けることが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるデジタル放送を用いた動画像配信システムの実施の形態を、図面を用いて説明する。
【0015】
図1は、本発明を用いた動画像配信システムの全体システム構成の一例を示している。図1において、1000は放送局を示している。放送局1000には、MPEG4コンテンツを配信するMPEG4コンテンツ送出管理装置2000,MPEG4コンテンツをデジタル放送向けにMPEG2 Transport Streamへデータフォーマットを変換するためのパケタイザ3000、およびMPEG2 Transport StreamにしたデータをOFDM変調した後にUHFなどの所望の電波帯域に載せて送信局6に出力するための送信装置4000が存在する。送信局6から送信される電波は、クロスダイポールアンテナやダイバーシティーアンテナのようなアンテナ7により受信することが可能である。アンテナ7は、例えば乗用車のような移動体8000の屋根の上に配置する。移動体8000内のシステムは、受信機9000,デパケタイザ10000、およびカーナビゲーション装置11000を備えている。受信機9000は、アンテナ7より受信した電波からOFDM復調により、MPEG2 Transport Stream データを取得することができる。取得した前記MPEG2 Transport Stream データから、デパケタイザ10000によりMPEG4コンテンツを取得する。取得したMPEG4コンテンツは、カーナビゲーション装置11000上でデコード再生する。カーナビゲーション装置11000は、GPS(Global Positioning System)衛星を複数用いて緯度経度情報を求めることにより自車位置を取得し、CD−ROMもしくはDVD−ROMといったメディア中に存在する地図データを所望の尺度で表示装置に表示した上に、前記緯度経度を元に自車位置を重ねて表示するものである。自車位置から目的地を設定して経路探索などをすることが可能である。
【0016】
次に、図2において、放送局1000内にある、MPEG4コンテンツ送出管理装置2000のハードウェアについて説明する。MPEG4コンテンツ送出管理装置2000は、論理演算や算術演算を実現するCPU2001,CPUへの命令やデータを格納する主記憶装置2002,CPU2001により得られた演算結果を永続的に格納する補助記憶装置2004,マウスやキーボードやCD−ROMといった入出力装置2005、および前記装置群を接続するバス2003から構成される。CPU2001は、主記憶装置2002に格納されている機械語命令を呼び出し、この機械語命令に基づき論理演算,算術演算をして得られた結果を再び主記憶装置2002に格納するといったことが可能である。
【0017】
図3は、補助記憶装置2004に格納されているMPEG4データに関する属性テーブルを示す。属性テーブルは、コンテンツID2100,データタイプID2102,コンテンツファイル名2104,コンテンツの格納場所2106、および緯度経度2108の項目を持つ。図3では、例えば、コンテンツID2100の値が0x0001(2110)であるMPEG4データは、コンテンツファイル名が“京都国道渋滞映像”で、データタイプID2102が0x01(2112)であり(データタイプIDについては図4の説明の中で行う)、このMPEG4データの格納場所は、“C:¥MPEG¥”の領域であることを示している。またコンテンツID2100の値が0x0001(2110)であるコンテンツの撮影された場所などといった特定地点との関連を示す情報も示している。例えば、表の2118においては、京都国道渋滞映像2114の撮影場所の緯度経度である(東経135度,北緯40度)が格納している。これらの情報を格納した属性テーブルは、ファイルとしてMPEG4コンテンツ送出管理装置の補助記憶装置に格納されており、後で説明するパケタイザ3000,送信装置4000,送信局6によって送出する。移動体8000では、前記属性ファイルを取得し、カーナビゲーション装置11000の補助記憶装置にて格納する。移動体8000の緯度経度情報と連携して、映像表示を制御する。
【0018】
次に、図4を用いて、データタイプIDテーブルの説明をする。データタイプID2102は、MPEG4に圧縮した際のパラメータの組み合わせにIDを割り当てたものである。データタイプIDテーブルは、データタイプID2102,符号化方法2200,符号化ビットレート2202,フレームレート2204から構成される。例えば、データタイプIDが0x01(2300)のデータは、符号化方式2200の項目が“MPEG4Video SimpleProfile” 2302であり、符号化ビットレート2202の項目が32kbps(2304)であり、フレームレート2204の項目が10frame/sec(2306)であることを意味する。補助記憶装置2004には、図3に示す前記属性テーブル,図4に示すデータタイプIDテーブル、およびMPEG4に圧縮符号化されたデータおよび送出管理プログラムが格納されている。
【0019】
図5にて、パケタイザ3000の処理を説明する。パケタイザ3000を実現するためのハードウェアは、CPU,主記憶装置,補助記憶装置,入出力装置、およびバスといった前記MPEG4コンテンツ送出管理装置の構成要素により実現可能である。実際、MPEG4コンテンツ送出管理装置2000にてパケタイザ3000を実現する構成も可能である。本実施例では、MPEG4コンテンツ送出管理装置2000とパケタイザ3000は異なるハードウェアにより実現されているものとする。この場合、MPEG4コンテンツ送出管理装置2000とパケタイザ3000は、例えば、ネットワークインタフェースカードといった通信用の装置をそれぞれ入出力装置として持ち、ケーブルにより、データの送受信を行う。
【0020】
パケタイザ3000では、図3に示したテーブル形式で補助記憶装置2004に格納されているMPEG4 Videoビットストリーム3100を瞬断対応ヘッダ付加処理部3450により、図6に示すような瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリーム3200に変換する。瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリーム3200は、瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Video ビットストリーム→MPEG2 Transport Stream 処理部3650により、MPEG2 Transport Streamパケット3400に変換される。
【0021】
瞬断対応ヘッダ付加処理部3450について詳細を説明する。瞬断対応ヘッダ付加処理部3450入力されるMPEG4 Videoビットストリーム3100の詳細を図7に示す。MPEG4 Videoビットストリームは、ISO/IEC14496−2“Information Technology-Coding of audio-visual objects-Part2:Visual”にて定義されている。参考文献としては、工業調査会出版の「MPEG4のすべて」三木弼一著があげられる。MPEG4 Videoビットストリーム3100は、Visual Object Sequence Header3102,Visual Object Header3104,Visual Object Layer Header3108、および、Elementary Stream3110から構成される。Elementary Stream3110は、さらに複数のVideo Object Planeから構成される。特に、図7においては、Video Object Plane1(3112),Video Object Plane2(3113)から構成されていることを意味している。
【0022】
Visual Object Sequence Header3102 は、もっとも上位に位置付けられたビットストリームであるVisual Object Sequenceのヘッダであり、存在するVisual Object 情報をデコーダに対して設定するための情報を格納する領域である。Visual Object Header3104は、一つのVisual Object に対する情報をデコーダに対して通知するための情報を格納する領域である。Visual Object Layer Header3108は、画面サイズ,圧縮レートといった情報を格納する領域である。Elementary Stream 3110は、MPEG4の圧縮方式によりビット列化された情報を格納する領域である。Video Object Plane1(3112),VideoObject Plane2(3113)は、それぞれ映像のコマ一つ分に相当する情報である。各Video Object Planeには、静止画相当のIフレームと、Iフレームとの差分画像から構成されるPフレーム,Bフレームが存在する。Pフレームは、前にあるフレームから予測したフレームのことを意味する。また、Bフレームは、前に有るフレームと後ろにあるフレームの双方向から予測したフレームのことを意味する。
【0023】
次に、MPEG4 Videoビットストリームの先頭に配置する瞬断対応ヘッダ3210について説明する。瞬断対応ヘッダ3210は、コンテンツID3202,データタイプ3204,Iフレーム有無フラグ、およびデータサイズ3208から構成される。瞬断対応ヘッダ付加処理部3450は、MPEG4コンテンツ送出管理装置2000が有する補助記憶装置2004中に格納されている属性テーブルからコンテンツIDの値を参照して、瞬断対応ヘッダ3210中のコンテンツID3202に対して値を設定する。また瞬断対応ヘッダ3210中のデータタイプID3204への値は、前記MPEG4コンテンツ送出管理装置2000が有する補助記憶装置2004中に格納されている属性テーブルにおけるデータタイプID1202の値を参照して設定する。瞬断対応ヘッダ3210中のIフレーム有無フラグ3206への値は、MPEG4 Videoビットストリーム3100を解析する手段により、Video Object Plane1(3112),Video Object Plane(3113)といったVideo Object PlaneがIフレームであるか、Bフレームであるのか、またはPフレームであるのかを判定して設定する。
【0024】
図8において、Video Object Plane3114の詳細を示す。Video Object Plane3114は、video_start_code3116、およびvideo_coding_type3118を有する。この他にも複数のデータ領域が存在するが、本発明における実施例では説明を省略する。
【0025】
図9に、video_coding_type 3118の値に対するフレームの意味を表す対応表を示す。対応表の項目として、video_coding_type3118とcoding method31190が存在する。この対応表に示すとおり、video_coding_type 3118の値が“00”31182のときは、Iフレーム31192を意味する。同様にvideo_coding_type 3118の値が“01”のときは、Pフレーム31194を、video_coding_type 3118の値が“10”のときは、Bフレーム31196を、video_coding_type 3118の値が“11”のときはスプライト31198を意味する。
【0026】
瞬断対応ヘッダ付加処理部3450は、Video Object Plane3114の中にあるvideo_coding_type3118の値を参照することにより、該当Video Object Plane のフレームがIフレームなのか否かを判定する。判定した結果がIフレームであるならば、例えば“1”という値をIフレーム有無フラグ3206に設定し、判定した結果がIフレームでないならば、“0”という値をIフレーム有無フラグ3206に設定する。さらに、瞬断対応ヘッダ付加処理部3450は、データサイズ3208を設定する必要がある。データサイズ3208の値は、一つのVideo Object Plane3114のデータサイズを算出して代入する。MPEG4Videoビットストリームの符号化ビットレートが64kbpsの場合、一つのVideo Object Plane3114の最大サイズは、およそ5Kbyte 程度である。そこで、一つの瞬断対応ヘッダ一つにつき、MPEG4 Videoビットストリーム格納領域をを5Kbyte 分割り当てる。一つのVideo Object Plane3114のデータサイズが4Kbyteの場合、5Kbyte以内であるので、残り1Kbyteの領域には“0x00”の値を代入する。
【0027】
以上の瞬断対応ヘッダ付加処理部3450により瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリーム3200を生成する。次に瞬断対応ヘッダ付きMPEG4Videoビットストリーム3200は、瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Video ビットストリーム→MPEG2Transport Stream処理部3650により、この瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリーム3200をISO/IEC13818−1:2000のなかのMPEG2 Transport Stream のデータフォーマット規格に準拠する形でMPEG2 Transport Stream パケット3400にマッピングする。
【0028】
図10において、MPEG2 Transport Stream パケット3400について詳細を説明する。MPEG2 Transport Stream パケット3400は、一つあたりのサイズが188バイトで、大まかにヘッダ領域(34002〜34016)とペイロード(Payload)34018から構成されている。
【0029】
ヘッダ領域のSync_byte34002は、8ビットの同期信号で、デコーダがMPEG2 Transport Streamパケット3400の先頭を検出するために存在するデータである。値は、“01000111”である。Transport_error_indicator34004は、MPEG2 Transport Stream パケット3400中のビットエラーの有無を示すフラグである。Payload_unit_start_indicator34006は、新たなMPEG2 Transport Stream パケット3400のペイロード(Payload)34018が始まることを示すフラグである。Transport_priority34008は、MPEG2 Transport Stream パケット3400の優先度を示す値である。PID34010は、13ビットのストリーム識別情報で該当パケットの個別ストリーム種別を示す。この値により、デコーダでは映像を取得したり、音声を取得したりといった動作を行う。本実施例では、予めPIDの値を“0000000000000111”とする。この値は、主記憶装置に予め格納されている瞬断対応ヘッダ付きMPEG4Videoビットストリーム→MPEG2 Transport Stream処理部3650内でMPEG2 Transport Stream パケット3400内のPID34010に設定する。Transport_scrampling_control34012は、Payload 34018にスクランブルをかけるか否かを設定する領域である。Adaptation_field_control34014は、アダプテーションフィールドが存在するか否かおよびPayload34018が存在するか否かを示す領域である。Continuity_counter34016は、同じPIDをもつパケットが途中で破棄されたか否かを検出するための情報で、4ビットの巡回カウンタの値を設定し、受信側でこの情報の連続性をチェックすることによって同一PIDパケットの破棄を検出する。Payload 34018は、184バイトの領域であり、瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリーム3200の5kバイトを184バイトに分割して、各MPEG2 Transport StreamパケットのPayload34018に挿入する。
【0030】
図11は、送信装置4000を示す図である。送信装置4000は、MUX4100とOFDM変調機4200から構成される。MUX4100では、MPEG2 Transport Stream パケット3400をOFDM変調機4200に伝送する前に、各MPEG2 Transport StreamパケットヘッダのTransport_error_indicator34004や、Continuity_counter34016の値を設定する。OFDM変調機4200は、例えば地上波デジタル放送の電波帯域に変調するための装置である。
【0031】
OFDM変調機4200は、MPEG2 Transport Stream パケット3400を帯域にマップして伝送する。この帯域モデルは地上波デジタル放送の伝送方式として、1999年に電通技審にて答申された方式であり、Band Segmented Transmission OFDM方式である。これは図12に示すように、UHF帯において、一放送局あたり5.6MHz(4310)の帯域を13のセグメントに分割する。1セグメント4306の帯域は、約428kHz(4308)であり、1セグメント4306にMPEG2 Transport Stream パケット3400が割り当てられる形になる。実施例においては、MPEG4 Videoを埋め込んだMPEG2Transport Stream パケット3400をMUXにて再多重する。この際、5.6MHz(4310)の帯域を13のセグメントに分割したうち、2つのセグメントを使用して伝送する。
【0032】
次に、車やバスといった移動体8000の中の装置およびその機能について説明する。図13に示されている受信機9000は、OFDM復調機9100およびDEMUX9200から構成される。OFDM復調機9100は、アンテナ7に接続しており、図12に示すような電波帯域から電波を受信して、DEMUX9200に伝送する。DEMUX9200は、取得した13セグメント中から2セグメントを選択して、2セグメント中のMPEG2 Transport Stream を取り出す。
【0033】
図14では、デパケタイザ10000の処理フローについて説明する。DEMUX9200で取り出されたMPEG2 Transport Streamパケット3400は、MPEG2 Transport Stream→MPEG4 処理部11400に渡されて、瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリーム3200を出力する。この処理に先だって、予め定められたPID34010の値をデパケタイザの記憶領域に格納しており、MPEG2 Transport Stream→MPEG4 処理部11400が起動する際に、格納されていたPID34010の値を参照してMPEG2 Transport Stream パケット3400中のPayload34018から、瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリーム3200を取得する。
【0034】
図15において、カーナビゲーション装置11000のハードウェア構成について説明する。カーナビゲーション装置11000は、CPU11001,主記憶装置11002,表示制御部11003,液晶モニタなどの表示部11004,ハードディスクなどの補助記憶装置11005,土地の地形,一般道路・高速道路の情報、さらには小中学校や交番やコンビニやレストラン等の緯度経度を有する地点情報といった地図の情報を記録したDVD−ROMのような記憶媒体から地図データを読み取る地図読み取り装置11007,入出力装置11006,赤外線読み取り器11008,複数のGPS衛星により緯度経度情報を算出するためにGPS衛星の飛行位置情報を取得するGPS11010,赤外線読取器にカーナビゲーション装置への制御信号を送信するリモコン11009、および時計の基準信号である32.768kHzの水晶発振子を有するRTC(Real TimeClock )のようなタイマー11011から構成される。表示制御部11003については、特に地図データと動画像フレームの情報を重ね合わせる機能を持つ。カーナビゲーション装置11000ならびに表示部11004は、移動体8000の有するバッテリといった電源装置から、電源を取得して起動することになる。
【0035】
次に、図16において、カーナビゲーション装置11000上で動作するプログラムの構成について説明する。MPEG4再生プログラム11100は、ISO/IEC14496−2にて規定されるMPEG4 Videoビットストリームから映像情報を出力するプログラムである。カーナビゲーションプログラム11400は、地図読み取り装置11007より読み出した地図データとGPSにより取得した自車の緯度経度を元に、表示部11004に表示された地図上に自車の位置をマップする。OS11300は、MPEG4再生プログラム11100およびカーナビゲーションプログラム11400によるCPU11001等ハードウェア資源の利用時間を最適配分したり主記憶装置11002の使用を制御したりする。デバイスドライバ11500は、カーナビゲーション装置11000中に存在するCPU11001,主記憶装置11002,表示制御部11003,ハードディスクなどの補助記憶装置11005,地図読み取り装置11007,入出力装置11006,赤外線読み取り器11008、およびGPS11010 等の装置を、MPEG4再生プログラム11100,カーナビゲーションプログラム11400、およびOS11300が使用するためのプログラムである。
【0036】
図17を用いてMPEG4再生プログラム11100について説明する。
MPEG4再生プログラム11100は、ビットストリーム入力11110,コンテンツIDチェック11112,データタイプチェック11114,VOP整合性チェック11116,デコーダ11117,処理ブロック11138、およびレンダラ11118から構成される。
【0037】
ビットストリーム入力11110は、瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリーム3200を読み込む。コンテンツIDチェック11112は、読み込まれた瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリーム3200の瞬断対応ヘッダからコンテンツIDの値を参照し、前回コンテンツIDの値を格納する変数および今回コンテンツIDの値を格納する変数の二つの変数の値を保持する機能を有する。データタイプチェック11114は、瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリーム3200の瞬断対応ヘッダから、データタイプID3204の値を取得し、符号化ビットレート値,フレームレート値を取得する。VOP整合性チェック11116は、Video Object Plane(以下VOPと表記)がデコーダ11117でデコードするデータであるか否かを評価する。デコーダ11117は、MPEG4 Videoビットストリーム3100のハフマン符号を解析して、逆離散コサイン変換などの処理をする。
【0038】
処理ブロック11138における処理は、以下の4つの処理から構成される。予め存在する文字列からビットマップを生成してカーナビゲーション装置の主記憶装置11002に格納する処理を行う文字列表示処理11120、予めアイコンを生成するために必要な画素毎の色定義ファイルを保持しておき、デジタル放送が受信できないことで動画像データが取得できないときにはカーナビゲーション装置上に表示する上で適切なサイズを算出し、適切なサイズのアイコンのビットマップを生成して表示するためのアイコン処理11134,映像フレームのサイズを算出して映像のサイズに対し2画素分の外枠を生成する映像枠処理11136、および、ビットストリーム入力部の状態を監視して、ビットストリーム中にデータが存在しないときには瞬断とみなして瞬断回数をインクリメントして変数に格納する瞬断回数格納処理11139の4つの処理から構成される。瞬断回数格納処理11139では、一定間隔で瞬断が発生したか否かを判定するためにタイマー11011を用いる。さらに、瞬断回数格納処理11139では、瞬断回数に対する閾値を格納している。本実施例においては、瞬断回数は1秒毎に更新し、1秒間に3回を閾値として1秒間に3回以上瞬断回数がカウントされた場合には処理を切り替えている。
【0039】
レンダラ11118は、デコーダ11117により生成された表示可能な映像フレームデータと前記11138の処理によって生成した文字情報・アイコン情報・映像枠情報をビットマップに変換してデータを重ね合わせる。レンダラ11118はRGB11130、またはYUV11132の映像フォーマットで表示制御部11003に映像信号を渡す。また、レンダラ11118は、フレームバッファを保持していて、表示すべきフレームバッファと上書き可能なフレームバッファといった2種類の状態を管理している。表示制御部11003は、表示部11004を制御して映像を表示する。
【0040】
図18では、図17で説明したMPEG4再生プログラムの個々の処理ブロックにおける処理フローについて説明する。コンテンツIDチェック11112の処理では、瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリーム3200の瞬断対応ヘッダからコンテンツIDの値を取得し、今回コンテンツIDに格納する(S1)。MPEG4再生プログラム11100が起動した段階では、前回コンテンツIDと今回コンテンツIDはいずれも“0”値を設定しておくものとする。次に保持している前回コンテンツIDの値を呼び出す(S2)。そして前回コンテンツIDと今回コンテンツIDを比較し(S3)、これらが同じ場合には次にVOP整合性チェック11116に処理が切り替わる(S5)。もしも、前回コンテンツIDと今回コンテンツIDが異なる場合(S4)、前回コンテンツIDの変数に今回コンテンツIDの値を代入し(S6)、データタイプチェック11114に処理が切り替わる。
【0041】
データタイプチェック11114では、まず始めに、瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリーム3200の瞬断対応ヘッダから、デコーダタイプを取得する(S7)。次に符号化ビットレート値を取得する(S8)。そして、フレームレート値を取得し(S9)、制御線11122を経由して、デコーダ11117が保持しているデコード制御のための変数を初期化する(S10)。この初期化を実行しないと、コンテンツIDが異なる瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリーム3200を取得した時に、早回しになったり、フリーズしたりといったデコーダ11117に異常な処理をさせてしまうことになる。最後に、レンダラ11118のフレームバッファ領域を制御線11124 経由で初期化する(S11)。
【0042】
図19では、VOP整合性チェック11116の処理フローについて説明する。まず、VOPが意味のあるデータとして存在するかどうか瞬断対応ヘッダ3210中のデータサイズ3208をチェックする(S12)。VOPが瞬断対応ヘッダ3210中のデータサイズ3208の値に合致するとき(S13)、デコーダ11117にてデコード処理を行う(S15)。VOPが瞬断対応ヘッダ3210中のデータサイズ3208の値に合致しないとき(S14)、次の瞬断対応ヘッダ3210中のIフレーム有無フラグの値を参照することで、Iフレーム情報検出処理を行い(S17)、Iフレーム情報が有るか否かの判定をする(S18)。もしも、Iフレーム情報があるならば(S19)、デコーダ11117による8x8毎の逆量子化、逆離散コサイン変換といったMPEG符号化動画像のデコード処理に切り替わる(S15)。このデコード処理の後、映像表示処理により、レンダラ11118は、予めカーナビゲーション装置11000の主記憶装置11002に格納されている動画像表示位置(x,y)座標値を読み取り、表示制御装置11003は、地図画面の左上の座標を原点として地図画面上の(x,y)座標値から動画フレーム左上を描画するための処理をする。その後、表示部11004に映像を表示する。もしも、Iフレーム情報が無いならば、文字列表示処理を実行し(S21)、Iフレーム情報検出処理(S17)に切り替わる。
【0043】
処理S21における文字列表示処理の実行の際には、たとえば予めカーナビゲーション装置で保持されている文字列データ「電波が受信できません」をビットマップ静止画に変換しておき、この変換したビットマップ静止画をレンダラ11118に渡す。レンダラ11118は、予めカーナビゲーション装置11000の主記憶装置11002に格納されているこのビットマップ静止画の表示位置座標(x1,y1)を読み取り、表示しようとする動画の動画フレーム表示位置(x,y)の値とのベクトル演算をCPU11001にて実行し、地図画面の左上の座標を原点として地図画面上の(x+x1,y+y1)座標値を求めて文字列データのビットマップ静止画を描画するための処理をする。そして表示制御部11003を介して表示部11004に「電波が受信できません」と動画像再生中断情報を表示する。
【0044】
また、ビットストリーム入力11110でバッファに瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリームが無い場合には、瞬断回数格納処理11139 が起動し、所定の間隔における瞬断回数をカウントし、予め格納している瞬断回数の閾値と比較して、もしも瞬断回数が閾値を超えたらアイコン処理11134を起動し、もしも瞬断回数が閾値よりも小さければ、映像枠処理11136を起動する。文字列処理11120を起動するか、表示枠処理11136を起動するかの選択については、瞬断回数格納処理11139で予め呼び出し規則を設定することで実現する。
【0045】
アイコン処理11134を起動した場合には、表示部11004の表示画面サイズの情報により、例えば表示画面サイズの20分の1といったように予め設定された縮尺でアイコンのサイズを決定し、アイコンのビットマップを生成する。
【0046】
図20は、移動体8000,カーナビゲーション装置11000、および放送局1000間のシーケンス図を示している。カーナビゲーション装置11000は、電源を投入することで起動され、主記憶装置11002,表示制御部11003といったハードウェアの初期化を行い、CPU11001は地図読み取り装置11007から、地図データを読み取り、表示制御部11003を介して表示部11004に地図画面11700が表示される(S27)。カーナビゲーション装置11000は、補助記憶装置11005と地図読み取り装置11007に格納されている地点情報を読み取り、地図上に表示する(S28)。
【0047】
放送局1000は、映像放送開始により、前述したMPEG4コンテンツ送出管理装置2000,パケタイザ3000,送信装置4000、および送信局6によってデジタル放送が開始される(S39)。その後は、放送終了までコンテンツが放映中(S40)ということになる。放映中にはコンテンツのファイルのほかに、属性テーブルを保持するファイルをMPEG2 Transport Stream ペイロードに格納して、例えば10秒毎に周期的に送出する(S41)。
【0048】
カーナビゲーション装置11000は、移動体8000が走行を開始すると(S22)、地図画面11700上に自車位置11742の表示を開始する(S29)。また、放送局1000から送出されたコンテンツの属性テーブルを格納したファイルが受信されたら、デパケタイザ10000がMPEG2 Transport Streamのペイロードから属性テーブルを再構成し、カーナビゲーション装置11000に渡す。カーナビゲーション装置11000は、補助記憶装置11005にて、属性テーブルを格納したファイルを保持する(S42)。属性テーブルを格納したファイルは、カーナビゲーションプログラム11400により参照され、GPSから得た自車の緯度経度と比較される。属性テーブルにおける緯度経度と自車の緯度経度の距離が例えば1km以内の場合には、カーナビゲーション装置11000は、MPEG4再生プログラム11100を起動し、瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリーム3200がビットストリーム入力11110でバッファに一定量蓄積されるのを待つ。
【0049】
自車位置11742が、映像に関連する地点11748に近づくと(S23)、「地点に関連した映像を再生します」というストリーム再生開始のダイアログ11750を地図画面上に表示し(S30)、映像11710を表示する。この時、映像枠処理部11136により正常に受信していることを示す青色で映像表示枠を生成して表示する(S31)。
【0050】
映像枠処理11136を起動した場合には、S42で放送波から取得した属性テーブルのファイル中から緯度経度情報を求め、地図画面におけるコンテンツ表示位置座標(x2,y2)を算出する。映像表示開始位置については、映像の縦と横の表示サイズと、図23に示すような指示図形11004のサイズ(b,c)から、(x2+b+映像の横サイズ,y2+c+映像の縦サイズ),(x2−b−映像の横サイズ,y2−c−映像の縦サイズ),(x2+b+映像の横サイズ,y2−c−映像の縦サイズ),(x2−b−映像の横サイズ、y2+c+映像の縦サイズ)、の4通りの開始位置が考えられる。これら4通りの内、どの映像表示開始位置を選択するかについては、地図画面の中心点を原点として、地図画面に表示されている地点情報が第1象限に位置するときは(x2+b+映像の横サイズ,y2−c−映像の縦サイズ)を、第2象限に位置するときは(x2−b−映像の横サイズ,y2−c−映像の縦サイズ)を、第3象限に位置するときは(x2−b−映像の横サイズ,y2+c+映像の縦サイズ)を、第4象限に位置するときは(x2+b+映像の横サイズ,y2+c+映像の縦サイズ)を選択する。前記選択した座標をレンダラ11118に渡して表示を行う。
【0051】
移動体8000が瞬断の発生しやすい、ビルの谷間やトンネル,高架下を走行中のときには(S24)、映像枠処理11136では、ビットストリーム入力11110のバッファを監視することでデータの取得状態を知ることができる。このため、瞬断を発生しやすい個所を走行している際には映像表示枠の色を赤色となるように、映像枠処理部11136にて映像のサイズから2画素分外枠となるようにビットマップを生成してレンダラ11118に渡す(S32)。また、瞬断回数格納処理11139で瞬断回数をカウントし(S33)、1秒間に3回以上瞬断した場合には、映像11710および映像表示枠11722を消去する。そして瞬断回数格納処理11139からアイコン処理11134を起動して、アイコンのビットマップを生成し、レンダラ11118に渡すことで、アイコン11746を地図画面11700の左下に表示する(S34)。
【0052】
移動体8000が、瞬断の発生しやすい場所から、放送を受信しやすい場所に走行場所を移動したときには(S25)、ビットストリーム入力11110のバッファに瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリームが保持されることになるため、瞬断回数格納処理11139では、正常に放送波が受信されていることを知ることができる。そこで「映像を表示します」というストリーム再生再開のダイアログ11752を表示し(S35)、映像表示枠は、映像枠処理11136の機能により青色で表示する(S36)。
【0053】
移動体が映像に関連する地点から離れるときには(S26)、「映像を終了します」というストリーム再生停止のダイアログ11754を表示し(S37)、映像および映像表示枠を地図画面上から消去する(S38)。
【0054】
図21から図30では、表示部11004における画面の状態遷移を示す。まず、起動したカーナビゲーションプログラム11400は、図21のように、地図読み取り装置11007から地図データを取得して、表示制御部11003により液晶ディスプレイなどの表示部11004に地図画面11700を表示する。また、レストランやコンビニなどの店舗といった地点情報11748と、自車位置を示すアイコン11742が地図画面11700上に表示されている。地点情報11748が放送映像と関連があることは、カーナビゲーション装置に格納されている属性テーブルにおける、コンテンツIDと緯度経度の対応表により知ることができる。
【0055】
映像に関連する地点情報に移動体が接近すると、その地点に関連した放送映像が再生される。自車位置と映像に関連する地点との距離が例えば1km以内になったときには、図22のように「地点に関連した映像を再生します」といったダイアログ11750が表示される。この「地点に関連した映像を再生します」ダイアログ11750を表示後所定の時間が経過すると、このダイアログが消えて図23に示すように、MPEG4の映像11710を地点情報11748の左肩の位置に表示する。映像の表示位置は、放送により取得した画像の縦および横の画素数と、地図画面に対して地点情報を表示している(x,y)座標、ならびに映像と地点情報が関連付けられていることを示す指示図形11744のサイズにより算出することで決定する。表示部11004には、地図画面11700と映像表示画面11710が重畳表示される。
【0056】
瞬断が発生してMPEG4データが取得できなくなった場合には、図24のように映像11710の枠11722の色を青から赤に変化させて強調する事で、運転手に受信の瞬断発生を通知する。瞬断回数が、1秒間に3回より少ない回数であるならば、枠の色を変化させる事で対応する。この図24は、電波の瞬断などが発生して、MPEG4 VideoビットストリームのVOPの整合性が取れないときの処理を実行したときの画面表示を示している。
【0057】
図25は、放送波画が正常に受信できるようになり瞬断回数が1秒間に0回になれば、瞬断が0回、すなわち、正常に映像が受信できていることを示すため映像11710の枠11724を青色で表示することを示している。表示部111004に表示される地図画面11700の上には、MPEG4の映像11710と映像表示枠112724と映像と地点が関連していることを示す指示図形11744が表示されている。この映像表示枠112724が青で表示されることにより、電波の瞬断から回復して再び正常にMPEG4 Videoビットストリームを取得することができ、VOPの整合性が取れている状態であることを示している。この場合映像11710は、Iフレーム情報検出処理S17により再びIフレームから映像が表示される。
【0058】
瞬断が頻繁に発生し、例えば、瞬断回数が、1秒間に3回以上の場合には、図26に示すように、これまで表示部111004の地図画面11700上に表示していた映像ならびに、映像表示枠を消去し、地図画面11700の左下に、瞬断が頻発し正常に放送映像を表示できないことをあらわすアイコン11746を表示する。そして再びデジタル放送が受信できるようになり、正常に映像が再生できるようになると、図27のように表示部111004の地図画面11700上に「映像を表示します」という映像表示再開のダイアログ11752を表示する。表示部111004の地図画面11700上に「映像を表示します」ダイアログ11752を表示後所定の時間が経過すると、図28の様にアイコン11746とダイアログ11752を消して、MPEG4の映像11710を表示する。その際には、映像が地点11748に関連していることを示すために、指示図形11744が表示される。
【0059】
自車位置が映像に関連した地点から所定距離以上離れたときには、図29のように表示部111004に表示されている地図画面11700上に「映像を停止します」ダイアログ11754を表示する。そして一定時間が経過すると図30のように、「映像を停止します」ダイアログ11754がクリアされて、地図画面11700のみが再生される。
【0060】
この様に本発明により、放送インフラといった基本的に一方向のデータ伝送システムにおいて、受信データの一部が抜けた場合でも再送要求がなされない無線環境にて、移動体がトンネルを走行したときなどに電波の瞬断が起きても、MPEG4 Videoのデコーダでフリーズさせないためのプロトコルを実現することができる。即ち、この発明では、取り出したMPEG4 Videoから表示フレームとして人間の目に意味のあるIフレームをMPEG4データからサーチし、Iフレームより前の差分画像は破棄し、Iフレーム以降からデコード再生を行うことで視聴者に対して矛盾のある映像を見せずに表示をすることが可能である。
【0061】
また、この発明により、自車位置の移動に応じて、カーナビゲーション装置を動作・表示させながらMPEG4を重ね合わせて表示した場合に、車がトンネル中を走行することによる電波の瞬断でデータが取得できなくても、デコーダを再起動させずに、連続的に映像を再生できるために運転手に見易い映像情報を提供可能である。
【0062】
さらには、電波の瞬断でデータが抜けることによる映像の停止の際に、1秒間の瞬断回に応じて映像枠の色を変化させたり、アイコン化して表示することで、瞬断の発生による映像の停止に対して運転手が違和感を感じることなく、デジタル放送の瞬断状況を知ることができるばかりでなく、停止した映像を隠すことで地図画面を有効的に表示できるため、映像表示により隠れたところを気にしないで済むようになる。
【0063】
【発明の効果】
以上の様に、本発明によれば、電波の瞬断が起きても、視聴者に対して矛盾のある映像を見せずに表示をすることが可能であり、瞬断の発生による映像の停止に対して運転手が違和感を感じることなく、デジタル放送の瞬断状況を知ることができるため、運転手は、デジタル放送の受信状態を特に意識せずに運転に専念することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いた動画像配信システムのシステム構成図。
【図2】MPEG4コンテンツ送出管理装置のハードウェア構成図。
【図3】MPEG4コンテンツの属性テーブルを示す図。
【図4】データタイプIDテーブルを示す図。
【図5】パケタイザの処理フロー図。
【図6】瞬断対応ヘッダ付きMPEG4 Videoビットストリームの詳細図。
【図7】MPEG4 Videoビットストリームの詳細図。
【図8】 Video Object Planeの詳細図。
【図9】 video_coding_typeの値とフレームの意味の対応表を示す図。
【図10】MPEG2 Transport Streamパケットの詳細図。
【図11】送出装置のシステム構成図。
【図12】 Band Segmented Transmission OFDM方式を説明する図。
【図13】受信機のシステム構成図。
【図14】デパケタイザの処理フロー図。
【図15】カーナビゲーション装置のハードウェア構成図。
【図16】カーナビゲーション装置のソフトウェア構成図。
【図17】MPEG4再生プログラムのブロック図。
【図18】コンテンツIDチェック,データタイプチェックの処理フロー図。
【図19】VOP整合性チェックの処理フロー図。
【図20】移動体,カーナビゲーション装置,放送局間のシーケンス図。
【図21】地点情報と自車位置が表示された地図画面を示す図。
【図22】映像再生ダイアログを表示している画面の図。
【図23】MPEG4映像を重畳表示させた地図画面を示す図。
【図24】瞬断の発生により映像表示枠の色を変えた表示を示している画面の図。
【図25】正常に電波が受信可能になった際の映像表示枠の色を変えた表示画面の図。
【図26】瞬断の発生を通知するアイコンを地図画面上に表示している画面を示す図。
【図27】映像表示再開ダイアログを表示している画面を示す図。
【図28】MPEG4映像表示を再開した画面を示す図。
【図29】映像表示終了ダイアログを表示している画面を示す図。
【図30】映像表示終了字の地図画面を示す図。
【符号の説明】
1000…放送局、2000…MPEG4コンテンツ送出管理装置、3000…パケタイザ、4000…送信装置、3200…瞬断対応ヘッダ付きMPEG4Video ビットストリーム、9000…受信機、10000…デパケタイザ、11000…カーナビゲーション装置。

Claims (1)

  1. デジタル放送を受信する受信機と、地図データを読み取る地図読み取り手段と、前記地図データを読み取って地図を表示する表示手段、及び、自位置の緯度経度情報を取得する緯度経度取得手段を備えたデジタル放送受信装置において、
    受信したデジタル放送から、瞬断対応ヘッダが付与された動画像データを取り出すデパケタイザと、
    取り出された動画像データをデコードして動画像フレームを生成するデコーダと、
    デコードした動画像フレームを前記地図に重ね合わせて表示する表示制御手段と、
    前記デコードした動画像フレームに枠を付加する動画像フレーム枠処理手段と、
    デジタル放送の瞬断を検知する検知手段と、
    前記動画像データから瞬断対応ヘッダを取得し、該瞬断対応ヘッダ中に存在するデータサイズ情報とIフレーム有無情報に応じて当該動画像データから動画像フレームを生成するか否かを評価するデコードデータ評価手段を備え、
    該デコードデータ評価手段は、前記データサイズ情報が前記動画像データのデータサイズと一致するかあるいは前記Iフレーム有無情報により動画像データがIフレームを含むと評価された場合には、前記デコーダで当該動画像データのデコードを行い、前記データサイズ情報が前記動画像データのデータサイズと一致せず動画像データがIフレームを含まないと評価された場合には、前記デコーダで当該動画像データのデコードを行わず、
    前記検知手段によりデジタル放送の瞬断を検知した場合には、前記動画像フレーム枠処理手段により前記動画像フレームに付加された枠の色を変えること
    を特徴とするデジタル放送受信装置。
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