JP4206579B2 - Fluorine-containing copolymer composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、含フッ素共重合体組成物に関する。更に詳しくは、汎用の含フッ素エラストマー等に対し耐エンジン油性を付与し得る含フッ素共重合体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
含フッ素エラストマーは、それのすぐれた耐熱性、耐化学薬品性および耐圧縮永久歪特性の故に、自動車用部品を始めとする多くの用途に用いられている。中でも、自動車用オイルシールは含フッ素エラストマーの最大の用途の一つであるが、次のような点でなお一層の改善が求められている。
【0003】
すなわち、近年の自動車エンジンの高性能化および低燃費化に伴ない、エンジン油の高性能化も図られており、そのためにアミン系の添加剤がエンジン油に添加される傾向にある。
【0004】
しかるに、オイルシール用成形材料として広く用いられているフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロペン共重合体、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロペン-テトラフルオロエチレン3元共重合体であるフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロペン系共重合体エラストマーの架橋成形品は、エンジン油によって劣化し、クラックの発生や伸び、引張強さの著しい低下などをもたらし、シール性に支障を与えるようになる。こうしたエンジン油による劣化の原因は、共重合体エラストマー主鎖中のフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロペン連鎖部位がエンジン油中のアミン系化合物と反応するためと考えられる。
【0005】
テトラフルオロエチレン-パーフルオロ(メチルビニルエーテル)共重合体、フッ化ビニリデン-テトラフルオロエチレン-パーフルオロ(メチルビニルエーテル)3元共重合体、テトラフルオロエチレン-プロピレン共重合体等は、耐エンジン油性にすぐれた含フッ素エラストマーとして公知であるが、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)は極めて高価であるので、それを用いた共重合体はコスト・パーフォマンスの点に欠け、またテトラフルオロエチレン-プロピレン共重合体は低温特性の点で前述の汎用含フッ素エラストマーよりも劣っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、含フッ素エラストマーが本来有する低温特性、耐圧縮永久歪特性等を低下させることなく、それの耐エンジン油性を改善せしめた含フッ素共重合体組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、含フッ素エラストマーおよびテトラフルオロエチレン-アルキルビニルエーテル-クロトン酸3元共重合体よりなる含フッ素共重合体組成物によって達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
含フッ素エラストマーに添加される3元共重合体中のテトラフルオロエチレンは、含フッ素エラストマーとの組成物を形成させる際の混和性や耐エンジン油性を発現させるために不可欠な単量体であり、3元共重合体中約0.5〜80モル%、好ましくは約30〜60モル%共重合されていることが必要である。共重合割合がこれよりも少ないと、含フッ素エラストマーとの組成物をオープンロール等で調製する際分散不良を起し易いばかりではなく、含フッ素エラストマーが本来有する耐薬品性を低下させるようになる。一方、共重合割合がこれ以上になると、含フッ素共重合体の好ましい製造法である溶液重合が困難となる。
【0009】
アルキルビニルエーテルとしては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、第3ブチルビニルエーテル、n-ペンチルビニルエーテル、n-ヘキシルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、n-オクチルビニルエーテル等の脂肪族アルキルビニルエーテルまたはシクロヘキシルビニルエーテル、4-メチルシクロヘキシルビニルエーテル等の脂環式ビニルエーテルが用いられ、好ましくはメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテルまたはシクロヘキシルビニルエーテルが用いられる。
【0010】
これらのアルキルビニルエーテルは、3元共重合体中約0.5〜80モル%、好ましくは約20〜50モル%の割合で共重合されて用いられる。これ以下の共重合割合では、安定な溶液重合が困難となり、一方これ以上の割合で共重合して用いられると、相対的に他の単量体量が少なくなって耐エンジン油性の改善が達成されなくなる。
【0011】
クロトン酸は、そのカルボキシル基が含フッ素エラストマーとの組成物の表面に配向するものと推定され、エンジン油中のアミン類を捕捉し、含フッ素エラストマーの劣化を防止させる。クロトン酸は、3元共重合体中約0.5〜50モル%、好ましくは約5〜30モル%の割合で共重合される。クロトン酸の共重合割合がこれよりも少ないと、耐エンジン油性の改善効果が小さく、一方これよりも多い割合で共重合されると、共重合反応の重合率が低下するばかりではなく、含フッ素エラストマーとの組成物の架橋物の耐水性、耐スチーム性も低下するようになる。
【0012】
なお、本発明で用いられるのテトラフルオロエチレン-アルキルビニルエーテル-クロトン酸3元共重合体に類似するクロトン酸共重合体、例えばヘキサフルオロプロペン-エチルビニルエーテル-クロトン酸3元共重合体(特開平10-319,593号公報)は、ヘキサフルオロエチレンが共重合されているため耐エンジン性の改善効果があまりみられない。また、フルオロオレフィン、クロトン酸およびカルボン酸ビニルまたはアルキルビニルエーテルの3元共重合体も知られているが(特許第2,884,819号公報)、そこに具体的に実施例として記載されているクロロトリフルオロエチレン-ピバリン酸ビニル-クロトン酸3元共重合体は、本発明の最終目的とするシール材の成形材料としては耐熱性に欠ける。
【0013】
更に、この特許公報の一般的記載からはテトラフルオロエチレン-アルキルビニルエーテル-クロトン酸3元共重合体の組合せは考えられても、このような3元共重合体を指示するような一般的記載は全くみられない。その上、アルキルビニルエーテルの例としてメチルビニルエーテルの記載もみられない。この種の3元共重合体において、Tgが高いもの程含フッ素エラストマーとの組成物の常態物性や低温特性が良好となり、このような観点からは特にメチルビニルエーテルを共重合させた3元共重合体が好ましい。
【0014】
本発明に係る3元共重合体中には、その目的を阻害しない範囲内、より具体的には約10モル%以下の他のオレフィン化合物またはビニル化合物、例えばエチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、クロトン酸メチル、クロトン酸エチル等を更に共重合させてもよい。
【0015】
共重合反応は、ラジカル重合開始剤の存在下に、約0.2〜2MPa、好ましくは約0.5〜1.5MPa(ゲージ圧)の加圧条件下に、約20〜100℃、好ましくは約50〜80℃で行われる。ラジカル重合開始剤としては、例えばアセチルパーオキサイド、ベンゾルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、メチルエチルパーオキサイド、シクロヘキサンノンパーオキサイド、第3ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジ第3ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のパーオキサイド類;アゾビスイソブチルニトリル、ジメチル-2,2′-アゾビス(2-メチルプロピオネート)等のアゾ系化合物が用いられる。
【0016】
重合反応は、乳化重合法、けん濁重合法、塊状重合法等によっても行われるが、アルキルビニルエーテルの安定性の見地からは非水系である溶液重合法が好んで用いられる。溶液重合時に用いられる反応溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸アミル、エチレングリコールモノエチルエーテルモノアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルモノアセテート等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサンノン、イソホロン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;n-ペンタン、n-ヘキサン、n-オクタン等の脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類等が用いられる。
【0017】
溶液重合法によって得られた反応混合物は、そこから未反応単量体および反応溶媒を常圧下または減圧下で留去することにより、目的とする3元共重合体を得ることができるが、微量の未反応クロトン酸による臭気などの問題が生ずるため、再沈精製を行うことが好ましい。
【0018】
得られた数平均分子量Mnが約1,000〜200,000の3元共重合体は、含フッ素エラストマーとブレンドして用いられる。ブレンドされる含フッ素エラストマーとしては任意のものを用いることができ、例えば前述のフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロペン系共重合体エラストマーを始め、フッ化ビニリデン-クロロトリフルオロエチレン共重合体エラストマー、フッ化ビニリデン-パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体エラストマー、フッ化ビニリデン-テトラフルオロエチレン-パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)3元共重合体エラストマー、テトラフルオロエチレン-パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体エラストマー、テトラフルオロエチレン-プロピレン共重合体エラストマー、フッ化ビニリデン-テトラフルオロエチレン-プロピレン3元共重合体エラストマー等が挙げられる。
【0019】
本発明に係る3元共重合体と含フッ素エラストマーとは、後者の100重量部に対して前者が約1〜100重量部、好ましくは約3〜20重量部の割合でブレンドして用いられる。3元共重合体のブレンド割合がこれよりも少ないと、本発明の目的とする耐エンジン油性の改善効果が達成されず、一方これよりも多い割合で用いられると、含フッ素エラストマーが本来有する好ましい特性が失われるようになる。
【0020】
以上の各成分を必須成分とする組成物の調製は、ミキシングロール、ニーダ、バンバリーミキサ等を用いて混合および混練することにより行われる。調製された組成物の架橋成形は架橋剤を用いて行われ、その際架橋促進剤や共架橋剤を併用することが好ましい。
【0021】
架橋系については特に指定がなく、用いられる含フッ素エラストマーの種類に応じて、アミン架橋、ポリオール架橋、パーオキサイド架橋等の任意の方法をとることができるが、好ましくはパーオキサイド架橋法が用いられる。パーオキサイド架橋が行われる場合、有機過酸化物としては例えば2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(2,4-ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ第3ブチルパーオキサイド、第3ブチルクミルパーオキサイド、第3ブチルパーオキシベンゼン、1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,5,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジヒドロキシパーオキサイド、α,α′-ビス(第3ブチルパーオキシ)-p-ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートが用いられる。
【0022】
これらの有機過酸化物と共に、必要に応じてそこに例えばトリ(メタ)アリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、N,N′-m-フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、トリス(ジアリルアミン)-s-トリアジン、亜リン酸トリアリル、1,2-ポリブタジエン、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート等の多官能性不飽和化合物共架橋剤が併用されることが好ましい。
【0023】
パーオキサイド架橋系に配合される以上の各成分は、ブレンド物100重量部当り、有機過酸化物が約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の割合で、また共架橋剤が約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の割合でそれぞれ用いられる。
【0024】
組成物には、以上の各成分よりなる架橋系に加えて、ZnO、CaO、Ca(OH)2、MgO、PbO等の2価金属の酸化物または水酸化物あるいは合成ハイドロタルサイト等の受酸剤が、ブレンド物100重量部当り約1〜20重量部、好ましくは約3〜15重量部の割合で添加して用いられる。
【0025】
組成物には更に、カーボンブラック、シリカ、グラファイト、クレー、タルク、けいそう土、硫酸バリウム、酸化チタン、ウォラストナイト等の充填剤または補強剤、滑剤、加工助剤、顔料などを適宜配合して用いることもできる。
【0026】
調製された組成物は、プレス成形機、射出成形機等を用いて、約150〜220℃で約0.5〜10分間程度加熱することにより架橋成形されるが、必要に応じて約150〜250℃で約1〜20時間二次架橋が行われる。
【0027】
【発明の効果】
本発明に係る含フッ素共重合体組成物は、含フッ素エラストマーが本来有する常態物性、低温特性、耐圧縮永久歪特性等を低下させることなく、それの耐エンジン油性を改善せしめるという効果を奏する。
【0028】
特筆されることは、このような含フッ素共重合体(3元共重合体)の添加による硬さの上昇が殆んどみられないことであり、このことは配合設計における自由度が低下しないことに他ならない。
【0029】
【実施例】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0030】
参考例
内容積10Lのオートクレーブ中に、パーフルオロオクタン酸アンモニウム10g、水酸化ナトリウム(pH調整用)2gおよび脱イオン水5Lを仕込み、内部空間を窒素ガスで十分に置換した後、1,4-ジヨードパーフルオロブタン15.0gを圧入した。その後、
フッ化ビニリデン [VdF] 70モル%
ヘキサフルオロプロペン [HFP] 30モル%
よりなる混合モノマーガスを、内圧が2.0MPaGになる迄圧入し、内温を70℃に昇温させた。
【0031】
その後、過硫酸アンモニウム5gを水150mlに溶解させた重合開始剤水溶液をオートクレーブ内に圧入し、重合反応を開始させた。このときの内圧は、3.2MPaGであった。内圧が2.9MPaG迄低下した時点で、VdF/HFP(モル比78:22)混合ガスを分添ガスとして、内圧が3.0MPaGになる迄圧入する操作を、生成ラテックス中の固形分濃度が30重量%になる迄くり返した。所定の固形分濃度になったら、直ちにオートクレーブ内の未反応ガスをパージして反応を停止させた。
【0032】
得られた水性ラテックスに5重量%カリミョウバン水を添加して生成共重合体を凝析し、水洗、乾燥した。含フッ素エラストマーが2188g(重合率85%)得られ、この共重合体の共重合組成(19F-NMRによる)はVdF/HFP=78/22(モル%)で、ヨウ素含量(元素分析による)は0.030ミリモル/gで、ガラス転移温度(DSC法による)は-15℃で、また溶液粘度ηsp/c[1重量%メチルエチルケトン(MEK)溶液の比粘度、35℃]は0.65dl/gであった。
【0033】
実施例1
攪拌機を備えた容量3Lのステンレス鋼製オートクレーブ中に、
クロトン酸 [CA] 91g
エチルビニルエーテル [EVE] 234g
ラウロイルパーオキサイド 20g
メチルイソブチルケトン 1000g
を仕込み、窒素ガスで十分置換した後、
テトラフルオロエチレン [TFE] 150g
を導入し、徐々に昇温させた。
【0034】
オートクレーブ内の温度が70℃に達した時点で、0.82MPaGの圧力を示した。その後、圧力を0.8〜0.85MPaGに保ちながら、TFEを2時間かけて185g分添した。70℃での反応を2時間攪拌条件下で実施し、圧力が0.53MPaGに低下した時点で、オートクレーブを水冷して反応を停止させた。
【0035】
未反応のTFEを除去し、オートクレーブを開放して、固形分濃度33重量%の3元共重合体溶液を1570g得た。この溶液から生成共重合体をn-ヘキサンで再沈精製した後減圧乾燥を行ない、3元共重合体Aを470g(重合率71%)得た。
【0036】
得られた3元共重合体Aの酸価(JIS K-0070準拠;単位KOHmg/g)は85で、Tg(DSC法)は25℃、数平均分子量Mn(GPCポリスチレン換算値;溶媒テトラヒドロフラン)は13000(Mw/Mn=1.8)であり、19F-NMR、元素分析および酸価から求められる共重合体組成は、TFE47モル%、EVE40モル%、クロトン酸13モル%であった。
【0037】
実施例2
実施例 1の初期仕込みで、クロトン酸量を101gに、テトラフルオロエチレン量を270gにそれぞれ変更し、またエチルビニルエーテルの代りにメチルビニルエーテル[MVE]210gを用いた。
【0038】
オートクレーブ内の温度を70℃に昇温させると、その時点で圧力は1.7MPaGを示した。この温度を保ちながら、攪拌条件下で7時間反応を継続し、圧力が0.53MPaGに低下した時点でオートクレーブを水冷し、反応を停止させた。以下、実施例 1と同様に処理して、3元共重合体Bを496g(重合率85%)得た。
【0039】
得られた3元共重合体Bの酸価は103、Tgは47℃、数平均分子量Mnは15000(Mw/Mn=1.8)であり、共重合体組成はTFE45モル%、MVE40モル%、CA15モル%であった。
【0040】
実施例3
実施例 1の初期仕込みで、クロトン酸量を81gに、テトラフルオロエチレン量を170gにそれぞれ変更し、またエチルビニルエーテルの代りにn-ブチルビニルエーテル[BVE]290gを用いた。
【0041】
オートクレーブ内の温度が70℃に達した時点で、1.3MPaGの圧力を示した。その後、圧力を0.8〜0.85MPaGに保ちながら、TFEを1時間かけて120g分添した。70℃での反応を4時間攪拌条件下で実施し、圧力が0.47MPaGに低下した時点で、オートクレーブを水冷して反応を停止させた。以下、実施例 1と同様に処理して、3元共重合体Cを443g(重合率67%)得た。
【0042】
得られた3元共重合体Cの酸価は80、Tgは26℃、数平均分子量は3500(Mw/Mn=2.0)であり、共重合体組成はTFE47モル%、BVE39モル%、CA 14モル%であった。
【0043】
実施例4
実施例 1の初期仕込みで、テトラフルオロエチレン量を213gに変更し、またエチルビニルエーテルの代りにシクロヘキシルビニルエーテル[CHVE]234gを用いた。
【0044】
オートクレーブ内の温度を70℃に昇温させると、その時点で圧力は1.5MPaGを示した。この温度を保ちながら、攪拌条件下で6時間反応を継続し、圧力が0.85MPaGに低下した時点でオートクレーブを水冷し、反応を停止させた。以下、実施例 1と同様に処理して、3元共重合体Dを237g(重合率44%)得た。
【0045】
得られた3元共重合体Dの酸価は87、Tgは54℃、数平均分子量Mnは2500(Mw/Mn=2.5)であり、共重合体組成はTFE48モル%、CHVE35モル%、CA 17モル%であった。
【0046】
実施例5〜8
参考例の含フッ素エラストマー 100重量部
MTカーボンブラック 30 〃
2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン 0.5 〃
トリアリルイソシアヌレート 4 〃
3元共重合体A 4.5 〃 (実施例5)
〃 B 4.5 〃 (実施例6)
〃 C 4.5 〃 (実施例7)
〃 D 4.5 〃 (実施例8)
以上の各配合成分を8インチオープンロールで混練し、含フッ素共重合体組成物を調製した。この組成物を、180℃で5分間プレス架橋した後、200℃のオーブン中で4時間二次架橋し、Oリングおよびシートを架橋成形した。
【0047】
得られた架橋物について、次の各項目の測定をおこなった。
常態物性:硬さ(ショアーA) ASTM D-2240-81準拠
100%モジュラス ASTM D-412-83準拠
引張強さ ASTM D-412-83準拠
伸び ASTM D-412-83準拠
低温特性:ASTM D-1329によるTR試験
圧縮永久歪:線径3.5mmのOリングを200℃、70時間および150℃、70時間で25%圧縮したものについて測定
耐エンジン油性:エンジン油(TOYOTAキャッスルモーターオイルクリーンSJ 10W- 30)中にテストピースを175℃で70時間浸漬した後の常態物性を測定
【0048】
比較例
実施例 5 〜 8において、3元共重合体A〜Dを用いずに、同様の混練、架橋成形および測定が行われた。
【0049】
以上の実施例 5 〜 8および比較例での測定結果は、次の表に示される。
表
実施例 比較
測定項目 5 6 7 8 例
[常態物性]
硬さ (ポイント) 74 74 75 76 74
100%モジュラス (MPa) 6.0 6.5 5.9 6.3 5.8
引張強さ (MPa) 14.7 15.7 14.8 15.2 14.5
伸び (%) 210 210 200 220 210
[低温特性]
TR-10 (℃) -14 -16 -15 -16 -16
TR-70 (℃) -5 -6 -5 -5 -7
[圧縮永久歪]
Oリング (℃) 28 26 29 28 26
[耐エンジン油性]
硬さ (ポイント) 75 74 76 76 78
100%モジュラス (MPa) 3.6 3.7 2.9 3.5 -
引張強さ (MPa) 8.1 9.8 7.9 9.0 5.8
伸び (%) 150 160 130 160 70[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fluorine-containing copolymer composition. More specifically, the present invention relates to a fluorine-containing copolymer composition that can impart engine oil resistance to a general-purpose fluorine-containing elastomer.
[0002]
[Prior art]
Fluorine-containing elastomers are used in many applications including automotive parts because of their excellent heat resistance, chemical resistance and compression set resistance. Among them, the oil seal for automobiles is one of the largest uses of the fluorine-containing elastomer, but further improvement is required in the following points.
[0003]
In other words, with the recent high performance and low fuel consumption of automobile engines, the performance of engine oils has also been improved. For this reason, amine-based additives tend to be added to engine oils.
[0004]
However, vinylidene fluoride-hexafluoropropene copolymer, a vinylidene fluoride-hexafluoropropene-tetrafluoroethylene terpolymer, which is widely used as a molding material for oil seals, is used. The crosslinked molded product of the copolymer elastomer is deteriorated by the engine oil, causing cracks and elongation, a remarkable decrease in the tensile strength, and the like, and impairs the sealing performance. The cause of such deterioration due to engine oil is considered to be because the vinylidene fluoride-hexafluoropropene chain site in the copolymer elastomer main chain reacts with the amine-based compound in engine oil.
[0005]
Tetrafluoroethylene-perfluoro (methyl vinyl ether) copolymer, vinylidene fluoride-tetrafluoroethylene-perfluoro (methyl vinyl ether) terpolymer, tetrafluoroethylene-propylene copolymer, etc. are excellent in engine oil resistance. Although known as a fluorine-containing elastomer, perfluoro (methyl vinyl ether) is extremely expensive, the copolymer using it lacks cost and performance, and the tetrafluoroethylene-propylene copolymer has a low temperature. It is inferior to the above-mentioned general-purpose fluorine-containing elastomer in terms of characteristics.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a fluorine-containing copolymer composition having improved engine oil resistance without deteriorating the low temperature characteristics, compression set resistance, etc. inherent to the fluorine-containing elastomer.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The object of the present invention is achieved by a fluorine-containing copolymer composition comprising a fluorine-containing elastomer and a tetrafluoroethylene-alkyl vinyl ether-crotonic acid terpolymer.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Tetrafluoroethylene in the terpolymer added to the fluorine-containing elastomer is an indispensable monomer for developing miscibility and engine oil resistance when forming a composition with the fluorine-containing elastomer. It is necessary that about 0.5 to 80 mol%, preferably about 30 to 60 mol% of the terpolymer is copolymerized. If the copolymerization ratio is less than this, not only the dispersion failure tends to occur when preparing a composition with a fluorine-containing elastomer by an open roll or the like, but also the chemical resistance inherent in the fluorine-containing elastomer is lowered. . On the other hand, when the copolymerization ratio is higher than this, solution polymerization, which is a preferred method for producing a fluorinated copolymer, becomes difficult.
[0009]
Examples of the alkyl vinyl ether include methyl vinyl ether, ethyl vinyl ether, propyl vinyl ether, isopropyl vinyl ether, n-butyl vinyl ether, isobutyl vinyl ether, tertiary butyl vinyl ether, n-pentyl vinyl ether, n-hexyl vinyl ether, 2-ethylhexyl vinyl ether, n-octyl vinyl ether, etc. Alicyclic vinyl ethers such as aliphatic alkyl vinyl ethers, cyclohexyl vinyl ethers, 4-methylcyclohexyl vinyl ethers, and the like, preferably methyl vinyl ether, ethyl vinyl ether, n-butyl vinyl ether, or cyclohexyl vinyl ether.
[0010]
These alkyl vinyl ethers are used after being copolymerized in a proportion of about 0.5 to 80 mol%, preferably about 20 to 50 mol%, in the terpolymer. When the copolymerization ratio is less than this, stable solution polymerization becomes difficult. On the other hand, when the copolymerization is performed at a ratio higher than this, the amount of other monomers is relatively reduced, and the engine oil resistance is improved. It will not be done.
[0011]
The crotonic acid is presumed to have its carboxyl group oriented on the surface of the composition with the fluorine-containing elastomer, and traps amines in the engine oil and prevents the fluorine-containing elastomer from deteriorating. Crotonic acid is copolymerized in a proportion of about 0.5 to 50 mol%, preferably about 5 to 30 mol% in the terpolymer. If the copolymerization ratio of crotonic acid is less than this, the effect of improving engine oil resistance is small. On the other hand, copolymerization at a ratio higher than this will not only lower the polymerization rate of the copolymerization reaction, but also The water resistance and steam resistance of the crosslinked product of the composition with the elastomer are also lowered.
[0012]
Incidentally, a crotonic acid copolymer similar to the tetrafluoroethylene-alkyl vinyl ether-crotonic acid terpolymer used in the present invention, for example, hexafluoropropene-ethyl vinyl ether-crotonic acid terpolymer (Japanese Patent Laid-Open No. Hei 10). No. 319,593) shows little improvement in engine resistance because hexafluoroethylene is copolymerized. Also known is a terpolymer of fluoroolefin, crotonic acid and vinyl carboxylate or alkyl vinyl ether (Japanese Patent No. 2,884,819), and chlorotrifluoroethylene specifically described as an example therein. The vinyl pivalate-crotonic acid terpolymer does not have heat resistance as a molding material for the final sealing material of the present invention.
[0013]
Further, from the general description of this patent publication, a combination of tetrafluoroethylene-alkyl vinyl ether-crotonic acid terpolymers can be considered, but there is no general description indicating such a terpolymer. Not seen at all. In addition, methyl vinyl ether is not described as an example of alkyl vinyl ether. In this type of terpolymer, the higher the Tg, the better the normal physical properties and low-temperature properties of the composition with the fluorine-containing elastomer. From this point of view, ternary copolymer obtained by copolymerizing methyl vinyl ether in particular. Coalescence is preferred.
[0014]
In the terpolymer according to the present invention, other olefin compounds or vinyl compounds, such as ethylene, propylene, vinyl chloride, vinylidene chloride, within a range that does not impair the purpose, more specifically, about 10 mol% or less. , Vinyl fluoride, vinylidene fluoride, methyl crotonate, ethyl crotonate and the like may be further copolymerized.
[0015]
The copolymerization reaction is carried out at a pressure of about 0.2 to 2 MPa, preferably about 0.5 to 1.5 MPa (gauge pressure) in the presence of a radical polymerization initiator at about 20 to 100 ° C., preferably about 50 to 80 ° C. Done in Examples of radical polymerization initiators include acetyl peroxide, benzol peroxide, lauroyl peroxide, methyl ethyl peroxide, cyclohexane non-peroxide, tertiary butyl peroxide, cumene hydroperoxide, di-tertiary butyl peroxide, dicumyl Peroxides such as peroxides; azo compounds such as azobisisobutylnitrile and dimethyl-2,2′-azobis (2-methylpropionate) are used.
[0016]
The polymerization reaction is also carried out by an emulsion polymerization method, a suspension polymerization method, a bulk polymerization method or the like. From the viewpoint of the stability of the alkyl vinyl ether, a nonaqueous aqueous solution polymerization method is preferably used. Reaction solvents used during solution polymerization include methyl acetate, ethyl acetate, butyl acetate, propyl acetate, isopropyl acetate, amyl acetate, esters such as ethylene glycol monoethyl ether monoacetate and ethylene glycol monobutyl ether monoacetate; acetone, methyl ethyl ketone , Ketones such as methyl isobutyl ketone, diisobutyl ketone, methyl amyl ketone, cyclohexane and isophorone; aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene and xylene; aliphatic carbonization such as n-pentane, n-hexane and n-octane Hydrogen: Alicyclic hydrocarbons such as cyclopentane, cyclohexane, and ethylcyclohexane are used.
[0017]
The reaction mixture obtained by the solution polymerization method can be used to obtain the desired terpolymer by distilling off the unreacted monomer and the reaction solvent under normal pressure or reduced pressure. It is preferable to perform reprecipitation purification because problems such as odor due to unreacted crotonic acid occur.
[0018]
The obtained terpolymer having a number average molecular weight Mn of about 1,000 to 200,000 is used by blending with a fluorine-containing elastomer. Any fluorine-containing elastomer to be blended can be used. For example, the above-mentioned vinylidene fluoride-hexafluoropropene copolymer elastomer, vinylidene fluoride-chlorotrifluoroethylene copolymer elastomer, Vinylidene-perfluoro (alkyl vinyl ether) copolymer elastomer, vinylidene fluoride-tetrafluoroethylene-perfluoro (alkyl vinyl ether) terpolymer elastomer, tetrafluoroethylene-perfluoro (alkyl vinyl ether) copolymer elastomer, tetra Examples thereof include fluoroethylene-propylene copolymer elastomers and vinylidene fluoride-tetrafluoroethylene-propylene terpolymer elastomers.
[0019]
The terpolymer and fluorine-containing elastomer according to the present invention are used by blending the former at a ratio of about 1 to 100 parts by weight, preferably about 3 to 20 parts by weight with respect to the latter 100 parts by weight. When the blending ratio of the terpolymer is less than this, the effect of improving the engine oil resistance aimed at by the present invention is not achieved. On the other hand, when the blending ratio is higher than this, the fluorine-containing elastomer is inherently preferable. The characteristics will be lost.
[0020]
Preparation of the composition containing the above components as essential components is performed by mixing and kneading using a mixing roll, a kneader, a Banbury mixer, or the like. Crosslinking molding of the prepared composition is performed using a crosslinking agent, and in that case, it is preferable to use a crosslinking accelerator or a co-crosslinking agent in combination.
[0021]
The crosslinking system is not particularly specified, and any method such as amine crosslinking, polyol crosslinking, peroxide crosslinking and the like can be used depending on the type of the fluorine-containing elastomer used, but the peroxide crosslinking method is preferably used. . When peroxide crosslinking is performed, examples of organic peroxides include 2,5-dimethyl-2,5-bis (tertiary butylperoxy) hexane, 2,5-dimethyl-2,5-bis (tertiary butyl). Peroxy) hexyne-3, benzoyl peroxide, bis (2,4-dichlorobenzoyl) peroxide, dicumyl peroxide, di-tert-butyl peroxide, tert-butyl cumyl peroxide, tert-butyl peroxybenzene, 1 , 1-Bis (tert-butylperoxy) -3,5,5-trimethylcyclohexane, 2,5-dimethylhexane-2,5-dihydroxyperoxide, α, α'-bis (tert-butylperoxy)- p-Diisopropylbenzene, 2,5-dimethyl-2,5-di (benzoylperoxy) hexane and tert-butylperoxyisopropyl carbonate are used.
[0022]
Along with these organic peroxides, for example, tri (meth) allyl isocyanurate, triallyl trimellitate, N, N'-m-phenylenebismaleimide, diallyl phthalate, tris (diallylamine) -s- A polyfunctional unsaturated compound co-crosslinking agent such as triazine, triallyl phosphite, 1,2-polybutadiene, ethylene glycol diacrylate, diethylene glycol diacrylate is preferably used in combination.
[0023]
Each of the above components to be blended in the peroxide crosslinking system comprises about 0.1 to 10 parts by weight of organic peroxide, preferably about 0.5 to 5 parts by weight, and a co-crosslinking agent per 100 parts by weight of the blend. About 0.1 to 10 parts by weight, preferably about 0.5 to 5 parts by weight, respectively.
[0024]
In addition to the cross-linking system comprising the above components, the composition includes acceptors such as oxides or hydroxides of divalent metals such as ZnO, CaO, Ca (OH) 2 , MgO, PbO, or synthetic hydrotalcite. The acid agent is used in an amount of about 1 to 20 parts by weight, preferably about 3 to 15 parts by weight per 100 parts by weight of the blend.
[0025]
Furthermore, carbon black, silica, graphite, clay, talc, diatomaceous earth, barium sulfate, titanium oxide, wollastonite and other fillers or reinforcing agents, lubricants, processing aids, pigments and the like are appropriately added to the composition. Can also be used.
[0026]
The prepared composition is crosslinked and molded by heating at about 150 to 220 ° C. for about 0.5 to 10 minutes using a press molding machine, injection molding machine, etc., but if necessary, about 150 to 250 ° C. Secondary crosslinking is performed for about 1 to 20 hours.
[0027]
【The invention's effect】
The fluorine-containing copolymer composition according to the present invention has the effect of improving its engine oil resistance without deteriorating the normal physical properties, low temperature characteristics, compression set resistance, etc. inherent to the fluorine-containing elastomer.
[0028]
What is specially noted is that almost no increase in hardness due to the addition of such a fluorinated copolymer (ternary copolymer) is observed, and this does not reduce the degree of freedom in compounding design. There is nothing else.
[0029]
【Example】
Next, the present invention will be described with reference to examples.
[0030]
Reference Example Into an autoclave with an internal volume of 10 L, 10 g of ammonium perfluorooctanoate, 2 g of sodium hydroxide (for pH adjustment) and 5 L of deionized water were charged, and the interior space was sufficiently replaced with nitrogen gas. 15.0 g of diiodoperfluorobutane was injected under pressure. afterwards,
Vinylidene fluoride [VdF] 70 mol%
Hexafluoropropene [HFP] 30 mol%
The mixed monomer gas was injected until the internal pressure became 2.0 MPaG, and the internal temperature was raised to 70 ° C.
[0031]
Thereafter, an aqueous polymerization initiator solution in which 5 g of ammonium persulfate was dissolved in 150 ml of water was pressed into the autoclave to initiate the polymerization reaction. The internal pressure at this time was 3.2 MPaG . When the internal pressure dropped to 2.9MPaG, VdF / HFP (molar ratio 78:22) the mixed gas as a divisional addition gas, the operation of press-fitting until the internal pressure reached 3.0 MPaG, solid concentration 30 wt generated in the latex It repeated until it became%. Immediately after reaching a predetermined solid content concentration, the reaction was stopped by purging the unreacted gas in the autoclave.
[0032]
The resulting copolymer was coagulated by adding 5% by weight potassium alum water to the obtained aqueous latex, washed with water and dried. 2188 g of fluorine-containing elastomer (polymerization rate 85%) was obtained, and the copolymer composition (by 19 F-NMR) of this copolymer was VdF / HFP = 78/22 (mol%), iodine content (by elemental analysis) 0.030 mmol / g, glass transition temperature (by DSC method) was −15 ° C., and solution viscosity ηsp / c [specific viscosity of 1 wt% methyl ethyl ketone (MEK) solution, 35 ° C.] was 0.65 dl / g. It was.
[0033]
Example 1
In a 3L stainless steel autoclave equipped with a stirrer,
Crotonic acid [CA] 91g
Ethyl vinyl ether [EVE] 234g
Lauroyl peroxide 20g
Methyl isobutyl ketone 1000g
After fully replacing with nitrogen gas,
Tetrafluoroethylene [TFE] 150g
Was introduced, and the temperature was gradually raised.
[0034]
When the temperature in the autoclave reached 70 ° C, a pressure of 0.82 MPaG was shown. Thereafter, 185 g of TFE was added over 2 hours while maintaining the pressure at 0.8 to 0.85 MPaG. The reaction at 70 ° C. was carried out under stirring conditions for 2 hours. When the pressure dropped to 0.53 MPaG, the autoclave was cooled with water to stop the reaction.
[0035]
Unreacted TFE was removed, and the autoclave was opened to obtain 1570 g of a terpolymer solution having a solid content concentration of 33% by weight. The resulting copolymer was purified by reprecipitation from n-hexane and dried under reduced pressure to obtain 470 g of terpolymer A (polymerization rate 71%).
[0036]
The resulting terpolymer A has an acid value (based on JIS K-0070; unit KOHmg / g) of 85, Tg (DSC method) of 25 ° C., number average molecular weight Mn (GPC polystyrene conversion value; solvent tetrahydrofuran) Was 13000 (Mw / Mn = 1.8), and the copolymer composition determined from 19 F-NMR, elemental analysis and acid value was TFE 47 mol%, EVE 40 mol%, and crotonic acid 13 mol%.
[0037]
Example 2
In the initial charge in Example 1, the amount of crotonic acid was changed to 101 g, the amount of tetrafluoroethylene was changed to 270 g, and 210 g of methyl vinyl ether [MVE] was used instead of ethyl vinyl ether.
[0038]
When the temperature inside the autoclave was raised to 70 ° C., the pressure showed 1.7 MPaG at that time. While maintaining this temperature, the reaction was continued for 7 hours under stirring conditions. When the pressure dropped to 0.53 MPaG, the autoclave was cooled with water to stop the reaction. Thereafter, the same treatment as in Example 1 was performed to obtain 496 g of terpolymer B (polymerization rate: 85%).
[0039]
The acid value of the obtained terpolymer B is 103, Tg is 47 ° C., the number average molecular weight Mn is 15000 (Mw / Mn = 1.8), and the copolymer composition is TFE 45 mol%, MVE 40 mol%, CA 15 Mol%.
[0040]
Example 3
In the initial charge of Example 1, the amount of crotonic acid was changed to 81 g, the amount of tetrafluoroethylene was changed to 170 g, and n-butyl vinyl ether [BVE] 290 g was used instead of ethyl vinyl ether.
[0041]
When the temperature in the autoclave reached 70 ° C, a pressure of 1.3 MPaG was shown. Thereafter, 120 g of TFE was added over 1 hour while maintaining the pressure at 0.8 to 0.85 MPaG. The reaction at 70 ° C. was carried out under stirring conditions for 4 hours. When the pressure dropped to 0.47 MPaG, the autoclave was cooled with water to stop the reaction. Thereafter, the same treatment as in Example 1 was performed to obtain 443 g of terpolymer C (polymerization rate: 67%).
[0042]
The resulting ternary copolymer C has an acid value of 80, Tg of 26 ° C., and a number average molecular weight of 3500 (Mw / Mn = 2.0), and the copolymer composition is TFE 47 mol%, BVE 39 mol%, CA 14 Mol%.
[0043]
Example 4
In the initial charge of Example 1, the tetrafluoroethylene amount was changed to 213 g, and cyclohexyl vinyl ether [CHVE] 234 g was used instead of ethyl vinyl ether.
[0044]
When the temperature in the autoclave was raised to 70 ° C., the pressure showed 1.5 MPaG at that time. While maintaining this temperature, the reaction was continued for 6 hours under stirring conditions. When the pressure dropped to 0.85 MPaG, the autoclave was cooled with water to stop the reaction. Thereafter, the same treatment as in Example 1 was performed to obtain 237 g (polymerization rate: 44%) of terpolymer D.
[0045]
The acid value of the obtained terpolymer D is 87, Tg is 54 ° C., the number average molecular weight Mn is 2500 (Mw / Mn = 2.5), and the copolymer composition is TFE 48 mol%, CHVE 35 mol%, CA. It was 17 mol%.
[0046]
Examples 5-8
100 parts by weight of fluorine-containing elastomer of reference example
MT carbon black 30 〃
2,5-dimethyl-2,5-di (tert-butylperoxy) hexane 0.5 〃
Triallyl isocyanurate 4 〃
Ternary copolymer A 4.5 〃 (Example 5)
〃 B 4.5 実 施 (Example 6)
〃 C 4.5 実 施 (Example 7)
〃 D 4.5 〃 (Example 8)
The above blended components were kneaded with an 8-inch open roll to prepare a fluorinated copolymer composition. This composition was press-crosslinked at 180 ° C. for 5 minutes, and then secondarily crosslinked in an oven at 200 ° C. for 4 hours to cross-link the O-ring and the sheet.
[0047]
About the obtained crosslinked material, the following each item was measured.
Normal physical properties : Hardness (Shore A) ASTM D-2240-81 compliant
100% modulus ASTM D-412-83 compliant tensile strength ASTM D-412-83 compliant Elongation ASTM D-412-83 compliant Low temperature properties: TR test according to ASTM D-1329 Compression set: O-ring with a wire diameter of 3.5 mm Measured for 25% compression at 200 ° C, 70 hours and 150 ° C, 70 hours Engine oil resistance: Normal condition after immersing test pieces in engine oil (TOYOTA Castle Motor Oil Clean SJ 10W-30) at 175 ° C for 70 hours Measure physical properties [0048]
Comparative example
In Examples 5 to 8 , the same kneading, cross-linking molding and measurement were performed without using the terpolymers A to D.
[0049]
The measurement results in the above Examples 5 to 8 and Comparative Example are shown in the following table.
table
Example comparison
Measurement item Five 6 7 8 cases
[Normal physical properties]
Hardness (points) 74 74 75 76 74
100% modulus (MPa) 6.0 6.5 5.9 6.3 5.8
Tensile strength (MPa) 14.7 15.7 14.8 15.2 14.5
Elongation (%) 210 210 200 220 210
[Low temperature characteristics]
TR-10 (℃) -14 -16 -15 -16 -16
TR-70 (℃) -5 -6 -5 -5 -7
[Compression set]
O-ring (℃) 28 26 29 28 26
[Engine oil resistance]
Hardness (points) 75 74 76 76 78
100% modulus (MPa) 3.6 3.7 2.9 3.5-
Tensile strength (MPa) 8.1 9.8 7.9 9.0 5.8
Elongation (%) 150 160 130 160 70
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