JP4206534B2 - スクランブル放送送信装置及びスクランブル放送受信装置 - Google Patents
スクランブル放送送信装置及びスクランブル放送受信装置 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、衛星ディジタル放送等で実現されているスクランブル放送システムに関し、詳細には視聴制御用の情報量の低減と柔軟で多彩な視聴制御の実現が可能なスクランブル放送送信装置及びスクランブル放送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
衛星ディジタル放送の普及が進んでいる。衛星ディジタル放送は既存のアナログ放送と比較してノイズやフェージングに強く、高品質の信号を伝送することが可能である。また、周波数利用効率が向上し、多チャンネル化が図れる。既にサービスを開始した衛星ディジタル放送においては、スポーツ、音楽、映画、ニュース等の専門チャンネルが多数用意されており、各専門チャンネルでは、それぞれの専門の番組が放送されている。
【0003】
このような衛星ディジタル放送ではスクランブル放送システムが採用されている。すなわち、送信側では映像信号および音声信号にスクランブルを施して送信し、あらかじめ契約した視聴者のみが映像信号および音声信号にデスクランブルを施して、番組の視聴ができるようになされている。
【0004】
スクランブル放送システムの視聴形態には大きく分けて、あらかじめ視聴する番組等を定めておくフラット視聴と、視聴した番組に応じて料金を支払うペイ・パー・ビュー(以下、PPV)契約の二つがある。そして、フラット契約としては、チャンネルの単位の契約であるペイ・パー・チャンネル(以下、PPC)やシリーズ単位の契約であるペイ・パー・シリーズ(以下、PPS)等が知られている。また、PPV契約の中には、番組を視聴することを送信側へ事前に連絡するコール・アヘッドPPVと、番組を視聴することを送信側へ事前に連絡する必要がないインパルスPPV(以下、IPPV)とがある。
【0005】
このようなスクランブル放送システムにおいては、まず送信側から契約者に対して個別情報を送信する。この個別情報は契約者に固有の個別鍵で暗号化されている。契約者の受信端末のセキュリティモジュールには契約者に固有の個別鍵があらかじめ記憶されており、その個別鍵を用いて個別情報の暗号を復号し、その個別情報をセキュリティモジュールに記憶する。個別情報には、契約チャンネルのワーク鍵、契約チャンネルID、契約番組ID、契約タイプ(視聴形態)等がある。個別情報の送信は、新規契約時、契約変更時等、個別情報の更新が必要とされる時に、必要に応じて随時行われる。
【0006】
送信側から送信されるスクランブル放送の映像信号および音声信号は、スクランブル鍵で暗号化されている。この映像信号および音声信号には、その番組を識別するための共通情報が付加されている。共通情報には、番組ID、サービスID、ワーク鍵で暗号化されたスクランブル鍵等がある。受信端末では、契約チャンネルのワーク鍵(以下、ワーク鍵という)がセキュリティモジュールに記憶されている場合には、そのワーク鍵によって共通情報が復号される。そして、復号された共通情報の中からスクランブル鍵が取り出される。
【0007】
次に、共通情報は、セキュリティモジュールに読み込まれ、既に記憶されている契約情報(契約チャンネルID、契約番組ID等)との照合が行われる。その結果、共通情報が付加された番組が契約した番組であると認識された場合には、スクランブル鍵を用いて映像信号および音声信号の暗号を復号する。例えば視聴者がPPC契約を結んでいる場合には、放送されている番組の映像信号および音声信号に付加されているチャンネルIDが契約チャンネルIDと一致していることが検出されたときに、スクランブル鍵を用いて映像信号および音声信号の暗号を復号する。これによって、受信端末では、契約チャンネルの番組を視聴することが可能となる。
【0008】
なお、以上説明したようなスクランブル放送システムは、例えば特開平9−51520号公報に詳細に記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスクランブル放送システムにおいては共通情報および個別情報がともに固定長であり、フォーマットが固定されていた。そして、この固定されていたフォーマットによる共通情報および個別情報によって、PPC契約、PPS契約等すべての視聴制御を行っていたため、共通情報および個別情報には、必然的に、すべての制御に必要な情報が含まれていた。このため、共通情報および個別情報では不必要な情報ビットも伝送されていた。
【0010】
また、フォーマットが固定され、すべての制御に必要な情報が盛り込まれていたため、新たなオーソライズ形態の拡張にも制限があった。
【0011】
さらに、従来の視聴制御方法では、PPC等のように、フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が、チャンネル等のように1つである場合でも、受信した放送に含まれる共通情報と視聴者側受信端末に予め取り込まれて記憶されている個別情報との比較を番組IDのID単位で行うため、1視聴者に対して契約チャンネル数分の個別情報を必要としていた。また、PPS等のように、フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が複数ある場合でもPPCと同様に、受信した放送に含まれる共通情報と視聴者側受信端末に予め取り込まれて記憶されている個別情報との比較をシリーズIDのID単位で比較を行うため、1視聴者に対して契約シリーズ数分の個別情報を必要としていた。
【0012】
したがって、本発明の目的は共通情報および個別情報の情報量の最適化を実現したスクランブル放送送信装置及びスクランブル放送受信装置を提供することである。
【0013】
また、本発明の目的は個別情報数の削減したスクランブル放送送信装置及びスクランブル放送受信装置を提供することである。
【0014】
さらに、本発明の目的は柔軟で多彩な視聴制御を実現したスクランブル放送送信装置及びスクランブル放送受信装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るスクランブル放送送信装置は、放送番組と、受信端末に共通に送られる番組に付随する共通情報と個別の受信端末に送られる個別情報とを多重化する多重化手段と、上記多重化手段により多重化された放送番組にスクランブル処理を施すスクランブル処理手段と、上記スクランブル処理手段にスクランブル鍵を供給するとともに、受信端末に備えられたセキュリティモジュールにおいて予め記憶されている共通情報及び個別情報と送られてきた個別情報及び共通情報とを比較することにより実行されるオーソライズ判定に用いるデスクリプタを含む共通情報を生成し、契約チャンネルのワーク鍵によりスクランブル鍵を暗号化して上記共通情報の一部として上記多重化手段へ送る関連情報送出手段と、上記受信端末から得られた契約情報から、個別の受信端末に送る個別情報を生成して上記多重化手段に供給するとともに、上記受信端末から得られた契約情報から生成した契約チャンネルのワーク鍵を上記関連情報送出手段に供給するスクランブル制御手段とを備え、上記関連情報送出手段は、フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が一つである場合には、1視聴者が契約している番組をビットマップ形式で示す契約マップのビット数に対応し、当該契約している番組自体を示す番組判定コードを有するデスクリプタを、上記フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が複数である場合には、契約している番組をビットマップ形式で示す番組判定マップを有し、1番組に対する1共通情報内に、上記1番組について視聴を許可するフラット契約のタイプ数分のデスクリプタを有する上記共通情報をそれぞれ生成することを特徴とする。
【0016】
本発明に係るスクランブル放送受信装置は、放送番組と、受信端末に共通に送られる番組に付随する共通情報と個別の受信端末に送られる個別情報とが多重化され、放送番組にスクランブル処理が施されて放送供給側から送信されてくるスクランブル放送を受信し、受信した信号から、放送番組と共通情報と個別情報とを分離する分離手段と、オーソライズ判定に用いるデスクリプタを含む個別情報を記憶する記憶手段と、上記分離手段により分離された共通情報及び個別情報を解析して視聴制御情報を生成する視聴制御情報生成手段と、上記視聴制御情報生成手段により生成された視聴制御情報に基づいて、上記分離手段により分離された放送番組にデスクランブル処理を施すデスクランブル処理手段とを備え、上記視聴制御情報生成手段は、フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が一つである場合には、共通情報のディスクリプタに含まれる1視聴者が契約している番組をビットマップ形式で示す契約マップのビット数に対応し、当該契約している番組自体を示す番組判定コードと個別情報に含まれる番組契約マップの契約チャンネルの値とが一致するかによって、上記フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が複数である場合には、上記共通情報のデスクリプタに含まれ、契約している番組をビットマップ形式で示す番組判定マップ内の番組の属性と、個別情報に含まれるデスクリプタ内の番組判定マップの示す番組の属性とが一つでも一致するかによって、受信中の番組の視聴が可能であるかに関するオーソライズ判定を行い、その判定結果に応じて上記視聴制御情報を生成することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0027】
図1は本発明を適用するスクランブル放送システムの主に送信側システムの視聴制御に関する部分を中心に図示したものである。なお、実際のシステムでは、スクランブラ3の後段に誤り訂正符号化部や変調器その他伝送に関する装置が設けてあるが、ここでは省略する。
【0028】
送信側システムのエンコーダ1は、映像信号や音声信号をディジタル化し圧縮する装置であり、多重化器2は複数のエンコーダ出力や複数の個別情報12あるいは共通情報13を時分割多重化する装置である。個別情報12は個別の受信端末に随時送られる情報であり、共通情報13は受信端末に共通に送られる、番組に付随する情報である。これらの個別情報12および共通情報13の詳細については後で詳しく説明する。
【0029】
スクランブラ3は、後述する関連情報送出装置4からのスクランブル鍵14により、多重化器2の出力ディジタル信号10にスクランブルを施す。ただし、このとき、個別情報12と共通情報13は制御のための情報なので、スクランブルが施されないように制御するのが普通である。
【0030】
スクランブル制御システム6は、関連情報送出装置4へワーク鍵16を供給すると共に、受信端末に固有の個別鍵によりワーク鍵16を暗号化し、個別情報12の一部として多重化器2へ供給する。スクランブル制御システム6には全受信端末分の個別鍵が記憶されている。
【0031】
関連情報送出装置4は、スクランブラ3にスクランブル鍵14を供給すると共に、スクランブル制御システム6から供給されたワーク鍵16によりスクランブル鍵を暗号化し、共通情報(番組情報)13の一部として多重化器2へ送る。
【0032】
番組制御システム5は、所定の制御信号11を発生し、番組に応じてエンコーダ1におけるデジタル化や圧縮の方法を制御する。また、エンコーダ1においてエンコード中の番組の番組ID(イベントID)15や対応するチャンネルのチャンネルID(サービスID)等を発生し、関連情報送出装置4に供給する。
【0033】
視聴情報収集処理システム7は、多数の受信端末から電話回線を介してアップリンク(アップロード)される視聴情報18や視聴者からの契約要求を処理し、契約情報17としてスクランブル制御システム6へ供給する。
【0034】
受信端末は衛星等の伝送路19を介して送信側システムと接続されている。受信端末のデコーダ8は、受信した信号から共通情報および個別情報を分離してセキュリティモジュール9に供給する。また、後述するセキュリティモジュール9から供給される視聴制御情報をもとに、送信側でスクランブルを施された映像信号および音声信号にデスクランブルを施す。セキュリティモジュール9は、例えばICカードにより構成されており、受信端末に固有の個別鍵があらかじめ書き込まれている。そして、デコーダ8から供給される個別情報を取り込み、個別鍵によって個別情報の暗号を復号し、視聴制御等に必要な情報をセリティモジュールに記憶する。また、デコーダ8から供給される共通情報を取り込み、ワーク鍵によってスクランブル鍵を復号し、視聴制御情報としてデコーダ8へ送る。
【0035】
図2は本発明を適用するスクランブル放送システムの受信端末の視聴制御に関する部分を中心に示した図である。実際のシステムでは、デマルチプレクサ20の前段に復調器や誤り訂正信号復号化部その他伝送に関する装置が設けてあるが、ここでは省略する。
【0036】
セットトップボックス内のデマルチプレクサ20は、送信側システムにより時分割多重された複数のエンコーダ出力や複数の個別情報あるいは共通情報を分離する。デスクランブラ21は、セキュリティモジュール内のデスクランブル制御装置25により生成される視聴制御情報29により、デマルチプレクサ20で分離されたディジタル信号(映像信号および音声信号)27にデスクランブルを施す。デコーダ22は、デスクランブルを施されたディジタル信号をモニターに表示するための処理を行う。
【0037】
セキュリティモジュール内の共通・個別情報解析装置24は、デマルチプレクサ20で分離された共通情報および個別情報28を解析し、デスクランブラ制御装置25に対して視聴制御を行うための視聴制御信号(スクランブル鍵や番組ID等)32を供給する。また、IPPV契約の場合は、視聴履歴31を視聴情報記憶装置26に記憶しておく。さらに、視聴情報の1つである視聴履歴31は、一定時間経過後、セットトップボックス内のモデム23を通じて視聴情報18として送信側システムにアップリンクされる。
【0038】
図3に共通情報(ECM:Entitlement Control Message)の模式図を示す。共通情報の先頭にはECMヘッダ35が配置され、末尾には誤り検出符号45が配置され、それらの間にECMデータが配置されている。IPPVの視聴履歴用に、サービスID37、番組ID38が存在する。また、ECMデータ内の定められた場所にデスクリプタAフラグ40と、このフラグが存在する場合にデスクリプタA41が存在し、同じくECMデータ内の定められた場所にデスクリプタBフラグ42と、このフラグが存在する場合にデスクリプタB43が存在する。ECMデータは、これらの情報以外にその他のECMデータ36,39,44を備えることができる。
【0039】
ここで、デスクリプタAとは、PPC等のように、フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が、チャンネル等のように1つである場合のデスクリプタであり、判定コードが含まれている。また、デスクリプタBとは、PPS等のように、フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が複数である場合のデスクリプタであり、ビットマップ形式の判定マップが含まれている。
【0040】
なお、図3は模式図であるが、必ずしもデスクリプタAとデスクリプタBが模式図のとおりに隣り合う必要はなく、各々複数存在することができる。
【0041】
図4に個別情報(EMM:Entitlement Management Message)の模式図を示す。個別情報の先頭にはEMMヘッダ50が配置され、末尾には誤り検出符号57が配置され、それらの間にEMMデータが配置されている。また、EMMデータ内の定められた場所にデスクリプタAフラグ52と、このフラグが存在する場合にデスクリプタA53が存在し、またEMMデータ内の定められた場所にデスクリプタBフラグ54と、このフラグが存在する場合にデスクリプタB55が存在する。EMMデータはこれらの情報以外にも、その他のEMMデータ51,56を備えることができる。ここで、デスクリプタAとは、PPC等のように、フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が、チャンネル等のように1つである場合のデスクリプタであり、ビットマップ形式の契約マップが含まれている。また、デスクリプタBとは、PPS等のように、フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が複数である場合のデスクリプタであり、ビットマップ形式の契約マップが含まれている。
【0042】
なお、図4は模式図であるが、必ずしもデスクリプタAとデスクリプタBが模式図のとおりに隣り合う必要はなく、各々複数存在することができる。
【0043】
具体例として、デスクリプタAがPPCの場合を、デスクリプタBがPPSの場合を図5に示す。ここで、図5(a)は共通情報であり、図5(b)は個別情報である。
【0044】
共通情報のデスクリプタAの“0x0”は、この共通情報が付加されている番組がチャンネル0であることを表している。これは4ビットの番組判定コードである。また、デスクリプタBの“00000000 10000011”は、プロ野球放送のCリーグという属性を表す“00000000 10000000”と、G戦という属性を表す“00000000 00000010”と、T戦という属性を表す“00000000 00000001”との論理和になっている。つまり、この番組がCリーグのG−T戦であることを表す判定マップである。
【0045】
一方、個別情報のデスクリプタAの“11111111 00000000”は、受信端末がチャンネル8〜15を契約していることを表している。これは16ビットの契約マップである。また、デスクリプタBの“00000000 00000011”は、受信端末が全てのG戦(“00000000 00000010”)および全てのT戦(“00000000 00000001”)を契約していることを表している。これも16ビットの契約マップである。
【0046】
PPCの場合、1番組に対するECM内のデスクリプタAに含まれる番組判定コードで、その番組自身を表す。この番組判定コードは、EMM内のデスクリプタAの契約マップのビット番号に対応しており、上記例では契約マップの0番目と対応している。一方、EMMでは1視聴者が契約している番組をビットマップ形式の契約マップで表しており、契約マップでは、“0”が未契約を、“1”が契約を示している。上記例のEMMでは十六番組中の八番組が契約されており、上記ECMの番組では、上記EMMに対応する視聴者はPPCでは視聴できないことになる。
【0047】
一方、PPSの場合には、単純にECM、EMM内の各デスクリプタ内のビットマップ比較により、アンド判定で“1”の場合を視聴可とする。ここで、判定マップは各ビットに定義されている属性がオフの場合“0”、オンの場合は“1”を示しており、上記例では番組の属性がCリーグ、G戦、T戦となっている。そして、EMM内デスクリプタBの契約マップでは、“0”が未契約を、“1”が契約を示しており、上記例では、上記EMMに対応する視聴者が全てのG戦と全てのT戦を契約しているため視聴可能となる。
【0048】
この例ではPPC契約できる全チャンネル数を16チャンネル、PPSで契約できる全シリーズ数を16シリーズと仮定したため、ECM内の番組判定コードが4ビット、判定マップが16ビット、EMM内の契約マップが16ビットとなっている。
【0049】
なお、ディスクリプタAとしてはPPCの他にペイパーウィークエンド等が、ディスクリプタBとしてはPPSの他にペイパーシーズン等があげられる。また、ここではPPCとPPSの場合を例示したが、先にも述べたようにPPC、PPSに限らず、フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が1つである場合にデスクリプタAを、フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が複数である場合にデスクリプタBを用いることにより他の視聴制御にも対応することができる。
【0050】
次に、以上説明したスクランブル放送システムの動作について、図1および図2を参照しながらを説明する。
【0051】
最初に、送信側システムから受信端末へ個別情報を送信する場合の動作を説明する。この個別情報は、デスクリプタ、ワーク鍵、ワーク鍵に対応するワーク鍵番号、契約チャンネルのチャンネルID、契約番組の番組ID等を含んでおり、新規契約時、契約変更時等、個別情報の更新が必要な時に随時送信される。
【0052】
この個別情報は、スクランブル制御システム6において、この個別情報の送信相手先の受信端末に固有の個別鍵を用いて暗号化される。スクランブル制御システム6は、全ての受信端末について、受信端末に固有の個別鍵を受信端末のID番号に対応させて記憶しており、送信先の受信端末のID番号からその個別鍵を検索できるようになされている。したがって、送信先の受信端末のID番号に対応する個別鍵を検索し、それに基づいて、個別情報が暗号化される。暗号化された個別鍵は多重化器2へ送られる。
【0053】
多重化器2においては、エンコーダ1から供給された所定の番組に対応する映像信号および音声信号と、スクランブル制御システム6から供給された個別情報12とが時分割多重化されてディジタル信号10となされた後、スクランブラ3へ供給される。
【0054】
スクランブラ3に供給されたディジタル信号10は、関連情報送出装置4から供給されたスクランブル鍵14を用いて、番組部分(映像信号および音声信号)のみがスクランブルを施され、個別情報12の部分はスクランブルを施されずに伝送路19へ送出される。
【0055】
伝送路19へ送出された信号は受信端末(セットトップボックス)により受信される。セットトップボックスにおいては、デマルチプレクサ20により、番組部分のディジタル信号27と個別情報28とに分離され、前者はデスクランブラ21へ、後者はセキュリティモジュールの共通・個別情報解析装置24へ、それぞれ供給される。
【0056】
共通・個別情報解析装置24へ供給された個別情報28は、あらかじめ記憶されている個別鍵によって復号され、ワーク鍵および契約マップが記憶される。このワーク鍵は、後述する共通情報の復号に使用される。また、契約マップは、受信した番組が契約した番組であるか否かを判別する際に使用される。
【0057】
次に、通常の番組とそれに付加された共通情報が送信側システムから送信される場合の動作について説明する。この共通情報は、デスクリプタ、ワーク鍵番号、暗号化されたスクランブル鍵等を含んでいる。
【0058】
関連情報送出装置4において生成された共通情報は、スクランブル制御システム6から供給されたワーク鍵によって暗号化された後、多重化器2へ送られる。多重化器2においては、エンコーダ1から供給された所定の番組に対応する映像信号および音声信号と、スクランブル制御システム6から供給された共通情報13とが時分割多重化されてディジタル信号10となされた後、スクランブラ3へ供給される。
【0059】
スクランブラ3に供給されたディジタル信号10は、関連情報送出装置4から供給されたスクランブル鍵14を用いて、番組部分(映像信号および音声信号)のみがスクランブルを施され、共通情報13の部分はスクランブルを施されずに伝送路19へ送出される。
【0060】
伝送路19へ送出された信号は受信端末(セットトップボックス)により受信される。セットトップボックスにおいては、デマルチプレクサ20により、番組部分のディジタル信号27と共通情報28とに分離され、前者はデスクランブラ21へ、後者はセキュリティモジュールの共通・個別情報解析装置24へ、それぞれ供給される。
【0061】
共通・個別情報解析装置24では、ワーク鍵がセキュリティモジュールに記憶されている場合には、そのワーク鍵によって共通情報を復号する。そして、復号された共通情報の中からスクランブル鍵を取り出す。
【0062】
次に、共通情報28の中からデスクリプタを分離し、既に記憶されている個別情報の契約マップと比較する。すなわち、例えば共通情報のデスクリプタAの判定コードの値が個別情報のデスクリプタAの契約マップの契約チャンネルと一致するかどうか、あるいは共通情報のデスクリプタBの判定マップが表す属性が個別情報のデスクリプタBの契約マップが表す属性と1つでも一致するかどうかを判別する。前述したとおり、図5に示した例の場合には、0番目のビットと1番目のビットが一致している。
【0063】
この比較の結果、受信中の番組の視聴が可能であると判定した場合には、デスクランブル制御装置25に視聴制御情報32を供給する。デスクランブル制御装置25は視聴制御情報32を基に視聴制御情報29をデスクランブラ21に与える。
【0064】
デスクランブラ21へ供給されたディジタル信号27は、視聴制御情報29を用いてデスクランブルを施され、デコーダ22を介して外部のモニターへ供給される。これによって、受信端末では、契約した番組を視聴することが可能となる。
【0065】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば以下の(1)〜(3)に記載した効果を奏する。
【0066】
(1)共通・個別情報量の最適化
従来は共通情報、個別情報ともにフォーマットが固定されていたため、不必要な部分も伝送されていたが、フラット契約のオーソライズ判定対する番組の属性によって、属性が単数の場合には、個別情報、共通情報に含まれるオーソライズ判定用のデスクリプタに、それぞれ判定コード、契約マップを、属性が複数の場合には、判定マップ、契約マップを、ハイブリッド的に用いることにより、不必要な部分を削除できるようになった。つまり、オーソライズ判定のタイプ別に情報量の最適化が可能となった。例えば単純計算で、1つの共通情報/個別情報当たり、平均約2.5%の無効データを削減することができるようになった。
【0067】
(2)個別情報数の削減
従来はフラット契約のPPCやPPSの視聴制御を行う場合、契約チャンネル数分、契約シリーズ分の個別情報が必要であったが、1つの個別情報内にデスクリプタ形式のオーソライズ判定に用いる情報を複数存在させることにより、1視聴者当たり、1つの個別情報で視聴制御が可能となるため、個別情報数の大幅削減が可能となった。例えば、1視聴者が30チャンネル分のフラット契約と20シリーズのシリーズ契約を行った場合、50の個別情報が必要なところが1つの個別情報ですむことになる。
【0068】
(3)柔軟で多彩な視聴制御の実現
従来は共通情報、個別情報ともにフォーマットが決められていたため、オーソライズ形態の追加や変更が行いにくかったが、フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が1つの場合と複数の場合により、それぞれデスクリプタを用いた視聴制御が可能となるため、PPC、PPS以外にも、フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が単数、あるいは複数の場合には、ペイ・パー・ウィークエンド、ペイ・パー・シーズンなどの新しいタイプの視聴形態への追加、拡張がスムーズに行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するスクランブル放送システムの主に送信側システムの視聴制御に関する部分を中心に示した図である。
【図2】本発明を適用するスクランブル放送システムの受信端末の視聴制御に関する部分を中心に示した図である。
【図3】本発明の実施の形態における共通情報の模式図である。
【図4】本発明の実施の形態における個別情報の模式図である。
【図5】本発明の実施の形態における共通情報および個別情報の具体例を示す図てある。
【図符号の説明】
1…エンコーダ、2…多重化器、3…スクランブラ、4…関連情報送出装置、6…スクランブル制御システム、8…デコーダ、9…セキュリティモジュール、12…個別情報、13…共通情報、20…デマルチプレクサ、21…デスクランブラ、24…共通・個別情報解析装置、25…デスクランブル制御装置、28…共通情報および個別情報。
Claims (2)
- 放送番組と、受信端末に共通に送られる番組に付随する共通情報と個別の受信端末に送られる個別情報とを多重化する多重化手段と、
上記多重化手段により多重化された放送番組にスクランブル処理を施すスクランブル処理手段と、
上記スクランブル処理手段にスクランブル鍵を供給するとともに、受信端末に備えられたセキュリティモジュールにおいて予め記憶されている共通情報及び個別情報と送られてきた個別情報及び共通情報とを比較することにより実行されるオーソライズ判定に用いるデスクリプタを含む共通情報を生成し、契約チャンネルのワーク鍵によりスクランブル鍵を暗号化して上記共通情報の一部として上記多重化手段へ送る関連情報送出手段と、
上記受信端末から得られた契約情報から、個別の受信端末に送る個別情報を生成して上記多重化手段に供給するとともに、上記受信端末から得られた契約情報から生成した契約チャンネルのワーク鍵を上記関連情報送出手段に供給するスクランブル制御手段と
を備え、
上記関連情報送出手段は、フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が一つである場合には、1視聴者が契約している番組をビットマップ形式で示す番組契約マップのビット数に対応し、当該契約している番組自体を示す番組判定コードを有するデスクリプタを、上記フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が複数である場合には、契約している番組をビットマップ形式で示す番組判定マップを有し、1番組に対する1共通情報内に、上記1番組について視聴を許可するフラット契約のタイプ数分のデスクリプタを有する上記共通情報をそれぞれ生成するスクランブル放送送信装置。 - 放送番組と、受信端末に共通に送られる番組に付随する共通情報と個別の受信端末に送られる個別情報とが多重化され、放送番組にスクランブル処理が施されて放送供給側から送信されてくるスクランブル放送を受信し、受信した信号から、放送番組と共通情報と個別情報とを分離する分離手段と、
オーソライズ判定に用いるデスクリプタを含む個別情報を記憶する記憶手段と、
上記分離手段により分離された共通情報及び個別情報を解析して視聴制御情報を生成する視聴制御情報生成手段と、
上記視聴制御情報生成手段により生成された視聴制御情報に基づいて、上記分離手段により分離された放送番組にデスクランブル処理を施すデスクランブル処理手段とを備え、
上記視聴制御情報生成手段は、
フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が一つである場合には、共通情報のディスクリプタに含まれる1視聴者が契約している番組をビットマップ形式で示す番組契約マップのビット数に対応し、当該契約している番組自体を示す番組判定コードと個別情報に含まれる番組契約マップの契約チャンネルの値とが一致するかによって、上記フラット契約のオーソライズ判定に対する番組の属性が複数である場合には、上記共通情報のデスクリプタに含まれ、契約している番組をビットマップ形式で示す番組判定マップ内の番組の属性と、個別情報に含まれるデスクリプタ内の番組判定マップの示す番組の属性とが一つでも一致するかによって、受信中の番組の視聴が可能であるかに関するオーソライズ判定を行い、その判定結果に応じて上記視聴制御情報を生成するスクランブル放送受信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28615598A JP4206534B2 (ja) | 1998-10-08 | 1998-10-08 | スクランブル放送送信装置及びスクランブル放送受信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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