JP4206333B2 - アンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば携帯電話や無線LAN等の無線通信機器、その他の各種通信機器等に使用されるアンテナに関する。
従来、例えば携帯電話や無線LAN等の無線通信機器、その他の各種通信機器等において使用される従来のアンテナとして、ディスコーンアンテナが知られている。
しかしながら、ディスコーンアンテナは受信周波数帯域が広帯域ではあるが、他の通信方式との干渉を防ぐために、他の通信方式の周波数帯域を遮断するフィルタが必要であり、部品点数が増え実装面積や実装コストが増える等の問題点があった。
また、ディスコーンアンテナは、その高さが作動周波数帯域内の最低周波数の約1/4であることが必要であり、例えば作動周波数帯域内の最低周波数が3GHzの場合、約25mm必要であり、低背化を要求される用途には適用が困難であった。
そこで、低背で広帯域なアンテナとして、三角形状の平面モノポールアンテナが考えられる。その一例を図6に平面図で図7に断面図で示す。図6および図7において、111は誘電体基板、121は誘電体基板111の上面に形成された三角形状のアンテナ導体、131は誘電体基板111の上面に形成された接地導体である。この三角形状の平面モノポールアンテナは、アンテナ導体121と接地導体131との間に電界が生じることで空間に電波が放射される。
米国特許第5828340号明細書
しかしながら、図6および図7に示す三角形状の平面モノポールアンテナは、誘電体基板111の厚みを任意に設定できることから、ディスコーンアンテナよりも低背であるが、比帯域が100%程度の超広帯域を要される無線通信用途では周波数帯域が狭いという問題点があった。
本発明は上記問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、広帯域で作動するとともに他の通信方式との干渉を防ぐためのフィルタが不要で、かつ低背なアンテナを提供することにある。
本発明のアンテナは、誘電体基板と、この誘電体基板の上面に形成され、一端が弧状部で他端が前記弧状部に対向する角部である扇形状とされた第1のアンテナ導体と、この第1のアンテナ導体の前記他端に隣接して形成された接地導体と、前記誘電体基板の下面に形成され、一端が弧状部で他端が前記弧状部に対向する角部である扇形状とされた第2のアンテナ導体と、前記誘電体基板を貫通して形成され、前記第1および第2のアンテナ導体の前記他端同士を接続する貫通導体とを具備しており、前記第1のアンテナ導体の前記一端を成す一辺と前記第2のアンテナ導体の前記一端を成す一辺との間の平面視における距離が全辺にわたって一定であるとともに、前記第1および第2のアンテナ導体の寸法は、該第1および第2のアンテナ導体各々の大きさに応じた各周波数帯域の中間の周波数帯域において、前記第1のアンテナ導体の幅広の前記一端および第2のアンテナ導体の幅広の前記一端の間に、前記第1および第2のアンテナ導体と前記接地導体との間に生じる電界と逆向きの電界を生じさせ、前記中間の周波数帯域の電波の放射を抑制する大きさとされていることを特徴とするものである。
本発明のアンテナは、第1の誘電体基板と、該第1の誘電体基板の上面に形成され、一端が弧状部で他端が前記弧状部に対向する角部である扇形状とされた第1のアンテナ導体と、該第1のアンテナ導体の前記他端に隣接して形成された接地導体と、前記第1の誘電体基板の下面に形成され、一端が弧状部で他端が前記弧状部に対向する角部である扇形状とされた第2のアンテナ導体、前記第1の誘電体基板を貫通して形成され、前記第1および第2のアンテナ導体の前記他端同士を接続する第1の貫通導体と、前記第1の誘電体基板の上面に積層された第2の誘電体基板と、該第2の誘電体基板の上面に形成され、一端が弧状部で他端が前記弧状部に対向する角部である扇形状とされた第3のアンテナ導体と、前記第2の誘電体基板を貫通して形成され、前記第1および第3のアンテナ導体の前記他端同士を接続する第2の貫通導体とを具備しており、前記第1のアンテナ導体の前記一端を成す一辺と前記第2のアンテナ導体の前記一端を成す一辺との間の平面視における距離が全辺にわたって一定であるとともに、前記第1のアンテナ導体の前記一端を成す一辺と前記第3のアンテナ導体の前記一端を成す一辺との間の平面視における距離が全辺にわたって一定であり、前記第1乃至第3のアンテナ導体の寸法は、前記第1のアンテナ導体の大きさに応じた周波数帯域と前記第2および第3のアンテナ導体の大きさに応じた周波数帯域との中間の周波数帯域において、前記第1のアンテナ導体の幅広の前記一端と前記第2のアンテナ導体および前記第3のアンテナ導体の幅広の前記一端との間に、前記第1乃至第3のアンテナ導体と前記接地導体との間に生じる電界と逆向きの電界を生じさせ、前記中間の周波数帯域の電波の放射を抑制する大きさとされていることを特徴とするものである。
本発明のアンテナにおいて、好ましくは、前記第2のアンテナ導体の大きさに応じた周波数帯域および前記第3のアンテナ導体の大きさに応じた周波数帯域が等しいことを特徴とする。
本発明のアンテナは、上面に幅広の一端と幅狭の他端とが対向する形状とされた第1のアンテナ導体が形成され、下面に幅広の一端と幅狭の他端とが対向する形状とされた第2のアンテナ導体が形成された誘電体基板と、誘電体基板を貫通して形成された、第1および第2のアンテナ導体の他端同士を接続する貫通導体と、誘電体基板の上面に第1のアンテナ導体の他端に隣接して形成された接地導体とを具備していることから、第1および第2のアンテナ導体各々の大きさを異なるものとすることができ、その大きさに応じた各周波数帯域の中間の周波数帯域において、第1のアンテナ導体と第2のアンテナ導体の幅広の一端の電位が逆電位となり、その間に電波の放射に寄与する電界(各放射導体(アンテナ導体)と接地導体との間に生じる電界)と逆向きの電界が生じ、電界が打ち消される。このため、この周波数帯域の電波の放射が抑制され、この周波数帯域を使用する他の通信方式との干渉を防ぐことができ、そのために必要であったフィルタが不要となる。
また、本発明のアンテナは、第1のアンテナ導体の一端を成す一辺と第2のアンテナ導体の一端を成す一辺との間の平面視における距離が全辺にわたって一定であることから、その距離に対応した周波数帯においてのみ、電波の放射に寄与する電界と逆向きの電界が生じ、電界が打ち消され、電波の放射が抑制されるので、電波の放射を抑制する周波数帯の選択性を高めることができる。
本発明のアンテナは、第1および第2のアンテナ導体は扇形であり、幅広の一端を成す一辺が扇形の弧状部であり、幅狭の他端が弧状部に対向する角部であることから、第1のアンテナ導体の一端を成す一辺と第2のアンテナ導体の一端を成す一辺との間の平面視における距離が全辺にわたって一定となり、その距離に対応した周波数帯においてのみ、電波の放射に寄与する電界と逆向きの電界が生じ、電界が打ち消され、電波の放射が抑制されるので、電波の放射を抑制する周波数帯の選択性を高めることができる。
また、本発明のアンテナは、三角形状の平面モノポールアンテナを変形させたものであり、誘電体基板の厚みはディスコーンアンテナの高さ程も必要ないため、厚みはディスコーンアンテナに比べて薄くすることができる。
また、本発明のアンテナは、第1および第2のアンテナ導体の大きさを異なるものとすることができるため、その大きさに応じた2つの周波数帯域を生じさせることができ、従来の1つのアンテナ導体を有する三角形状の平面モノポールアンテナよりも周波数帯域を広くすることができる。
本発明のアンテナは、上面に幅広の一端と幅狭の他端とが対向する形状とされた第1のアンテナ導体が形成され、下面に幅広の一端と幅狭の他端とが対向する形状とされた第2のアンテナ導体が形成された第1の誘電体基板と、第1の誘電体基板を貫通して形成された、第1および第2のアンテナ導体の他端同士を接続する第1の貫通導体と、第1の誘電体基板の上面に第1のアンテナ導体の他端に隣接して形成された接地導体と、第1の誘電体基板の上面に積層されるとともに上面に幅広の一端と幅狭の他端とが対向する形状とされた第3のアンテナ導体が形成された第2の誘電体基板と、第2の誘電体基板を貫通して形成された、第1および第3のアンテナ導体の他端同士を接続する第2の貫通導体とを具備しており、第1のアンテナ導体の一端を成す一辺と第2のアンテナ導体の一端を成す一辺との間の平面視における距離が全辺にわたって一定であるとともに、第1のアンテナ導体の一端を成す一辺と第3のアンテナ導体の一端を成す一辺との間の平面視における距離が全辺にわたって一定であることから、第2のアンテナ導体の大きさに応じた周波数帯域と、第3のアンテナ導体の大きさに応じた周波数帯域がほぼ等しいとき、この周波数帯域と、第1のアンテナ導体の大きさに応じた周波数帯域との中間の周波数帯域において、第1のアンテナ導体と第2のアンテナ導体との間に生じる電界と、第1のアンテナ導体と第3のアンテナ導体との間に生じる電界が強め合うので、効果的に電波の放射が抑制される。それとともに、第2および第3のアンテナ導体の大きさに応じた周波数帯域においては、第2および第3のアンテナ導体と接地導体との間に生じる電界が強め合うので効果的に電波を放射することができ、周波数帯域を広くすることができる。
本発明のアンテナは、第1,第2および第3のアンテナ導体は扇形であり、幅広の一端を成す一辺が扇形の弧状部であり、幅狭の他端が弧状部に対向する角部であることから、第1のアンテナ導体の一端を成す一辺と第2のアンテナ導体の一端を成す一辺との間の平面視における距離が全辺にわたって一定であるとともに、第1のアンテナ導体の一端を成す一辺と第3のアンテナ導体の一端を成す一辺との間の平面視における距離が全辺にわたって一定となり、その距離に対応した周波数帯においてのみ、電波の放射に寄与する電界と逆向きの電界が生じ、電界が打ち消され、電波の放射が抑制されるので、電波の放射を抑制する周波数帯の選択性を高めることができる。
本発明のアンテナについて以下に説明する。図1および図2はそれぞれ、本発明の第1のアンテナの実施の形態の一例を示す平面図および断面図である。図1および図2において、21は上面に幅広の一端21Wと幅狭の他端21Nとが対向する形状とされた第1のアンテナ導体、22は下面に幅広の一端22Wと幅狭の他端22Nとが対向する形状とされた第2のアンテナ導体(図示せず)、11は第1の誘電体基板、41は第1の誘電体基板11を貫通して形成された、第1および第2のアンテナ導体21,22の他端同士21N,22Nを接続する第1の貫通導体である。
また、31は、第1の誘電体基板11の上面に第1のアンテナ導体21の他端21Nに隣接して形成された接地導体、12は、第1の誘電体基板11の上面に積層されるとともに上面に幅広の一端23Wと幅狭の他端23Nとが対向する形状とされた第3のアンテナ導体23が形成された第2の誘電体基板、42は第2の誘電体基板12を貫通して形成された、第1および第3のアンテナ導体21,23の他端同士21N,23Nを接続する第2の貫通導体である。
そして、第1,第2および第3のアンテナ導体21〜23は扇形であり、幅広の一端21W〜23Wを成す一辺が扇形の弧状部であり、幅狭の他端21N〜23Nが弧状部に対向する角部であり、第1のアンテナ導体21の一端を成す一辺21Wと第2のアンテナ導体22の一端を成す一辺22Wとの間の平面視における距離が全辺にわたって一定であるとともに、第1のアンテナ導体21の一端を成す一辺21Wと第3のアンテナ導体23の一端を成す一辺23Wとの間の平面視における距離(図1に矢印で示す)が全辺にわたって一定である。
本発明の第1のアンテナは、上面に幅広の一端21Wと幅狭の他端21Nとが対向する形状とされた第1のアンテナ導体21が形成され、下面に幅広の一端22Wと幅狭の他端22Nとが対向する形状とされた第2のアンテナ導体22が形成された第1の誘電体基板と11、第1の誘電体基板11を貫通して形成された、第1および第2のアンテナ導体21,22の他端同士21N,22Nを接続する第1の貫通導体41と、第1の誘電体基板11の上面に第1のアンテナ導体21の他端21Nに隣接して形成された接地導体31と、第1の誘電体基板11の上面に積層されるとともに上面に幅広の一端23Wと幅狭の他端23Nとが対向する形状とされた第3のアンテナ導体23が形成された第2の誘電体基板12と、第2の誘電体基板12を貫通して形成された、第1および第3のアンテナ導体21,23の他端同士21N,23Nを接続する第2の貫通導体42とを具備している。
これにより、第1および第2(第3)のアンテナ導体21,22(23)の各々の大きさを異なるものとすることができ、その大きさに応じた各周波数帯域の中間の周波数帯域において、第1のアンテナ導体と第2(第3)のアンテナ導体21,22(23)の幅広の一端21W,22W(23W)の電位が逆電位となり、その間に電波の放射に寄与する電界(各放射導体と接地導体との間に生じる電界)と逆向きの電界が生じ、電界が打ち消される。このため、この周波数帯域の電波の放射が抑制され、この周波数帯域を使用する他の通信方式との干渉を防ぐことができ、そのために必要であったフィルタが不要となる。
図3は、図1および図2に示す本発明の第1のアンテナの反射特性を示す線図(グラフ)である。図3において、横軸は周波数(GHz)、縦軸はVSWR(電圧定在波比)であり、特性曲線は反射特性、すなわちVSWRの周波数特性を示している。この線図に示す反射特性は電磁界シミュレーションによって得られたものである。なお、以下に示す線図も同様の電磁界シミュレーションを用いて得た。
図3より、5GHz付近の周波数帯域ではVSWRの値が大きく、電波の放射が抑制され、3.7GHz付近や、6.2GHz付近の周波数帯域ではVSWRの値が小さく、電波が放射されていることが分かる。なお、このとき、第2および第3のアンテナ導体22,23の大きさを等しくし、第1のアンテナ導体21の大きさを第2および第3のアンテナ導体22,23の大きさの2倍にし、第1および第2の誘電体基板11,12の誘電率を等しくした。したがって、大きさの大きい第1のアンテナ導体21が作動する周波数帯域が3.7GHz付近の周波数帯域、大きさの小さい第2および第3のアンテナ導体22,23が作動する周波数帯域が6.2GHz付近の周波数帯域となる。
図4は、本発明の第1のアンテナの3.7GHzにおける電界の様子を示す図で、矢印は電界の向きを示している。この図から、各アンテナ導体21〜23と接地導体31との間に電界が生じていることが分かる。各アンテナ導体21〜23と接地導体31との間の電界が電波の放射に寄与し、図3に示すようにVSWRの値が小さくなる。
一方、図5は本発明の第1のアンテナの5GHzにおける電界の様子を示す図で、この図においても矢印は電界の向きを示している。この図から、各アンテナ導体21〜23と接地導体31との間に生じている電界に加えて、第1のアンテナ導体21と第2および第3のアンテナ導体22,23との間に逆向きの電界が生じていることが分かる。これによって放射に寄与する電界が打ち消されるため、この周波数帯域の電波の放射が抑制され、図3に示すようにVSWRの値が大きくなる。この効果によって、この周波数帯域を使用する他の通信方式との干渉を防ぐことができ、そのために必要であったフィルタが不要となった。
また、本発明の第1のアンテナは、第1,第2および第3のアンテナ導体21〜23は扇形であり、幅広の一端21W〜23Wを成す一辺が扇形の弧状部であり、幅狭の他端21N〜23Nが弧状部に対向する角部であり、第1のアンテナ導体21の一端を成す一辺21Wと第2のアンテナ導体22の一端を成す一辺22Wとの間の平面視における距離が全辺にわたって一定であるとともに、第1のアンテナ導体21の一端を成す一辺21Wと第3のアンテナ導体23の一端を成す一辺23Wとの間の平面視における距離が全辺にわたって一定であることから、その距離に対応した周波数帯においてのみ、電波の放射に寄与する電界と逆向きの電界が生じ、電界が打ち消され、電波の放射が抑制されるので、電波の放射を抑制する周波数帯の選択性を高めることができる。
図3に示す本発明の第1のアンテナの反射特性より5GHz付近のVSWRが2以上の帯域幅が1.0GHzとなっていることが分かる。一方、図9は図3に示す本発明の第1のアンテナにおいて、第1のアンテナ導体21の一端を成す一辺21Wと第2のアンテナ導体22の一端を成す一辺22Wとの間の平面視における距離が全辺にわたって一定でなく、それとともに第1のアンテナ導体21の一端を成す一辺21Wと第3のアンテナ導体23の一端を成す一辺23Wとの間の平面視における距離が全辺にわたって一定でない場合の反射特性である。図9より、5GHz付近のVSWRが2以上の帯域幅が1.2GHzとなっていることが分かる。すなわち、本発明の第1のアンテナの方が、5GHz付近のVSWRが2以上の帯域幅が狭い。これは、本発明の第1アンテナにおいて、第1のアンテナ導体21の一端を成す一辺21Wと第2のアンテナ導体22の一端を成す一辺22Wとの間の平面視における距離が全辺にわたって一定であるとともに、第1のアンテナ導体21の一端を成す一辺21Wと第3のアンテナ導体23の一端を成す一辺23Wとの間の平面視における距離が全辺にわたって一定であることから、その距離に対応した周波数帯においてのみ、電波の放射に寄与する電界と逆向きの電界が生じ、電界が打ち消され、電波の放射が抑制されるので、電波の放射を抑制する周波数帯の選択性を高められたためである。以上より、本発明の第1のアンテナによって、電波の放射を抑制する周波数帯の選択性を高めることができた。
また、本発明の第1のアンテナは、図6および図7に示す三角形状の平面モノポールアンテナを変形させたものであり、誘電体基板11の厚みはディスコーンアンテナの高さ程も必要ないため、厚みはディスコーンアンテナに比べてその10%程度に薄くすることができる。
図3に示す本発明の第1のアンテナの反射特性を得た際に設定した第1および第2の誘電体基板11,12の厚みは双方1mmで、合計2mmであり、作動周波数帯域内の最低周波数を3GHzとしてディスコーンアンテナの高さと比較すると、その高さは上述のように約25mmであるので、本発明の第1のアンテナの厚みはディスコーンアンテナに比べて薄くすることができた。
また、本発明の第1のアンテナは、第1および第2(第3)のアンテナ導体21,22(23)の大きさを異なるものとすることができるため、その大きさに応じた2つの周波数帯域を生じさせることができ、図6および図7に示す従来の1つのアンテナ導体を有する三角形状の平面モノポールアンテナよりも周波数帯域を広くすることができる。
図8は、図6および図7に示す三角形状の平面モノポールアンテナの反射特性を示す線図(グラフ)である。この反射特性は、アンテナ導体121の大きさ、誘電体基板111の誘電率を、本発明の第1のアンテナ導体21の大きさ、誘電体基板11の誘電率と同じにして得たものである。この結果から、VSWRが2以下の帯域幅が2GHzであることが分かる。
一方、図3に示す本発明の第1のアンテナのVSWRが2以下の帯域幅は、3.7GHz付近の周波数帯域が1.6GHz、6.2GHz付近の周波数帯域が4.5GHz以上であり、合計して6.1GHz以上となり周波数帯域を広くすることができた。
また、本発明の第1のアンテナは、第2のアンテナ導体22の大きさに応じた周波数帯域と、第3のアンテナ導体23の大きさに応じた周波数帯域とがほぼ等しいとき、この周波数帯域と、第1のアンテナ導体21の大きさに応じた周波数帯域との中間の周波数帯域において、第1のアンテナ導体21と第2のアンテナ導体22との間に生じる電界と、第1のアンテナ導体21と第3のアンテナ導体23との間に生じる電界が強め合うので、効果的に電波の放射が抑制される。それとともに、第2および第3のアンテナ導体22,23の大きさに応じた周波数帯域においては、第2および第3のアンテナ導体22,23と接地導体31との間に生じる電界が強め合うので効果的に電波を放射することができ、周波数帯域を広くすることができる。
本発明の第1のアンテナにおいて、第1のアンテナ導体21の幅狭の他端21Nと接地導体31との間の間隔は、100μm以上で、受信周波数帯域の最低周波数に対応する波長の1/100以下がよい。100μm未満では、製造公差によって第1のアンテナ導体21と接地導体31とが接続される可能性がある。受信周波数帯域の最低周波数に対応する波長の1/100を超えると、第1のアンテナ導体21の幅狭の他端21Nと接地導体31との間の間隔が広くなり、受信周波数帯域の最高周波数が下がって帯域が狭くなる。
本発明の第1のアンテナを構成するに際して、第1および第2の誘電体基板11,12、第1〜第3のアンテナ導体21〜23、接地導体31、第1および第2の貫通導体41,42は、以下のような高周波用配線基板に使用される種々の材料から成るものを使用することができる。
例えば、第1および第2の誘電体基板11,12としては、例えばアルミナセラミックス、ムライトセラミックス等のセラミック材料やガラスセラミックス等の無機系材料、あるいは四フッ化エチレン−エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン;PTFE)、四フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合樹脂;ETFE)、四フッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂;PFA)等のフッ素樹脂やガラスエポキシ樹脂、ポリイミド等の樹脂系材料等が用いられる。また、第1および第2の誘電体基板11,12の形状や寸法(厚み、幅、長さ)は、使用される周波数や用途等に応じて設定される。
また、第1〜第3のアンテナ導体21〜23、接地導体31、第1および第2の貫通導体41,42は、高周波信号伝送用の金属材料から成る導体層、例えばCu層、Mo−Mnのメタライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの、Wのメタライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの、Cr−Cu合金層、Cr−Cu合金層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの、Ta2N層上にNi−Cr合金層およびAuメッキ層を被着させたもの、Ti層上にPt層およびAuメッキ層を被着させたもの、またはNi−Cr合金層上にPt層およびAuメッキ層を被着させたもの等を用いて形成され、厚膜印刷法あるいは各種の薄膜形成法やメッキ法等により形成される。その厚みや幅等は、伝送される高周波信号の周波数や用途等に応じて設定される。
本発明の第1のアンテナは以下のようにして作製される。まず、第1および第2の誘電体基板11,12を、例えばこれがガラスセラミックスから成る場合、ガラスセラミックスのグリーンシートを準備し、これに所定の打ち抜き加工を施して、第1および第2の貫通導体41,42を形成するための貫通孔を形成する。その後、スクリーン印刷法によりCu等の導体ペーストを貫通孔に充填するとともに、第1〜第3のアンテナ導体21〜23、接地導体31となる導体ペースト層のパターン、および必要に応じてその他の所定の貫通導体となる導体ペースト層のパターンを印刷塗布する。次に、850〜1000℃で焼成を行ない、最後に各導体層の表面にNiメッキおよびAuメッキを施す。
なお、本発明は上記実施の形態の例に限定されず、本発明の要旨の範囲内であれば種々の変更を施すことができる。例えば、第1,第2および第3のアンテナ導体21〜23が扇形である場合について説明したが、扇形に限らず、弧状部がそれに対向する角部側へ凸となっているような形状であってもよく、その他の種々の形状とすることができる。
本発明の第1のアンテナの実施の形態の一例を示す平面図である。 本発明の第1のアンテナの実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の第1のアンテナの反射特性を示すグラフである。 本発明の第1のアンテナの3.7GHzにおける電界の様子を示す図である。 本発明の第1のアンテナの5GHzにおける電界の様子を示す図である。 三角形状の平面モノポールアンテナの例を示す平面図である。 三角形状の平面モノポールアンテナの例を示す断面図である。 三角形状の平面モノポールアンテナの反射特性を示すグラフである。 本発明の第1のアンテナを変形させたアンテナの反射特性を示すグラフである。
符号の説明
11・・・第1の誘電体基板
12・・・第2の誘電体基板
21・・・第1のアンテナ導体
22・・・第2のアンテナ導体
23・・・第3のアンテナ導体
31・・・接地導体
41・・・第1の貫通導体
42・・・第2の貫通導体

Claims (3)

  1. 誘電体基板と、該誘電体基板の上面に形成され、一端が弧状部で他端が前記弧状部に対向する角部である扇形状とされた第1のアンテナ導体と、該第1のアンテナ導体の前記他端に隣接して形成された接地導体と、前記誘電体基板の下面に形成され、一端が弧状部で他端が前記弧状部に対向する角部である扇形状とされた第2のアンテナ導体と、前記誘電体基板を貫通して形成され、前記第1および第2のアンテナ導体の前記他端同士を接続する貫通導体とを具備しており、前記第1のアンテナ導体の前記一端を成す一辺と前記第2のアンテナ導体の前記一端を成す一辺との間の平面視における距離が全辺にわたって一定であるとともに、前記第1および第2のアンテナ導体の寸法は、該第1および第2のアンテナ導体各々の大きさに応じた各周波数帯域の中間の周波数帯域において、前記第1のアンテナ導体の幅広の前記一端および第2のアンテナ導体の幅広の前記一端の間に、前記第1および第2のアンテナ導体と前記接地導体との間に生じる電界と逆向きの電界を生じさせ、前記中間の周波数帯域の電波の放射を抑制する大きさとされていることを特徴とするアンテナ。
  2. 第1の誘電体基板と、該第1の誘電体基板の上面に形成され、一端が弧状部で他端が前記弧状部に対向する角部である扇形状とされた第1のアンテナ導体と、該第1のアンテナ導体の前記他端に隣接して形成された接地導体と、前記第1の誘電体基板の下面に形成され、一端が弧状部で他端が前記弧状部に対向する角部である扇形状とされた第2のアンテナ導体と、前記第1の誘電体基板を貫通して形成され、前記第1および第2のアンテナ導体の前記他端同士を接続する第1の貫通導体と、前記第1の誘電体基板の上面に積層された第2の誘電体基板と、該第2の誘電体基板の上面に形成され、一端が弧状部で他端が前記弧状部に対向する角部である扇形状とされた第3のアンテナ導体と、前記第2の誘電体基板を貫通して形成され、前記第1および第3のアンテナ導体の前記他端同士を接続する第2の貫通導体とを具備しており、前記第1のアンテナ導体の前記一端を成す一辺と前記第2のアンテナ導体の前記一端を成す一辺との間の平面視における距離が全辺にわたって一定であるとともに、前記第1のアンテナ導体の前記一端を成す一辺と前記第3のアンテナ導体の前記一端を成す一辺との間の平面視における距離が全辺にわたって一定であり、前記第1乃至第3のアンテナ導体の寸法は、前記第1のアンテナ導体の大きさに応じた周波数帯域と前記第2および第3のアンテナ導体の大きさに応じた周波数帯域との中間の周波数帯域において、前記第1のアンテナ導体の幅広の前記一端と前記第2のアンテナ導体および前記第3のアンテナ導体の幅広の前記一端との間に、前記第1乃至第3のアンテナ導体と前記接地導体との間に生じる電界と逆向きの電界を生じさせ、前記中間の周波数帯域の電波の放射を抑制する大きさとされていることを特徴とするアンテナ。
  3. 前記第2のアンテナ導体の大きさに応じた周波数帯域および前記第3のアンテナ導体の大きさに応じた周波数帯域が等しいことを特徴とする請求項2記載のアンテナ。
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