JP4206286B2

JP4206286B2 - Flange bending method for painted steel sheet

Info

Publication number: JP4206286B2
Application number: JP2003087035A
Authority: JP
Inventors: 尚文中村; 半二石川; 季継高橋
Original assignee: Nisshin Steel Co Ltd
Current assignee: Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Priority date: 2003-03-27
Filing date: 2003-03-27
Publication date: 2009-01-07
Anticipated expiration: 2023-03-27
Also published as: JP2004291397A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、フランジ曲げ加工を施してもエナメルヘアの発生を抑制することができる塗装鋼板のフランジ曲げ加工方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、高意匠化を目的とした食器洗い乾燥機，炊飯器，電子レンジ等、家電製品にクリア塗装、特にパール調のクリア塗装を施したステンレス鋼板が使用されようとしている。
家電製品を構成する部材として塗装鋼板を使用する場合、適宜形状に成形した鋼板に打ち抜きやシャーによる剪断加工が施され、形状が整えられる。
しかし、このままだと、切断端面により使用者が傷つけられたり、切断端面に衣服が引っ掛かったりするのでので、切断端面にフランジ曲げ加工を施す対策が講じられている。
ところで、原板１ａに樹脂塗装１ｂを施した塗装鋼板１の端部のフランジ曲げ加工法としては、図１に示すように、ダイ１１上に載置した塗装鋼板１を板押さえ１２で押さえた状態で、ダイ端部から出されている鋼板端部を上方からパンチ１３で押圧することにより、端部を下方に折り曲げるスライド曲げ加工法が一般的である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような加工法で塗装鋼板１を曲げ加工すると、加工後端面に切断された塗膜１ｂが糸状に伸びたいわゆるエナメルヘアが残りやすい。エナメルヘアが発生すると、後工程で打痕の原因になったり、残存することにより、外観が損なわれて製品の品質を低下させるという問題がある。特に最近になって、ステンレス鋼板表面の金属光沢を活かし、所望の色調を質感豊かに発現させるべく、パール顔料を配合して膜厚を厚くしたクリア塗装を施した塗装ステンレス鋼板の開発が進み、上記エナメルヘアの発生が問題視されるようになった。
【０００４】
エナメルヘアの発生を抑制するため、クリアランスの調整やパンチ肩半径を大きくする等も行われているが、エナメルヘアを完全に無くすことはできていない。また、フランジ長さをパンチの押し込み量以上に長くすればエナメルヘアの発生が防止可能であるが、設計上長くできない場合がある。
エナメルヘアを考慮したプレス加工法として、パンチ先端縁部に断面曲線部を設け、プレス時にパンチのこの該曲線状縁部が塗装鋼板先端部を通り過ぎないようにする方法が、特開平８−２６７１４７号公報として提案されている。
しかし、この方法を採用しようとすると、曲げフランジ長さに応じて、曲線縁部形状の調整およびパンチ押込み量の調整等において極めて精緻な調整を必要とし、板厚の２〜３倍以下などの極めて短いフランジの場合、適用が困難になるというという問題もある。
他に、被加工材料面からエナメルヘアの発生を抑制しようとする発想はない。
【０００５】
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、剪断加工が施された塗装鋼板の端部にフランジ曲げ加工を施す際、端面にエナメルヘアを発生させることのない塗装鋼板のフランジ曲げ加工方法を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明の塗装鋼板のフランジ曲げ加工方法は、その目的を達成するため、ダイ上に載置した塗装鋼板を板押さえで押さえた状態で、ダイ端部から出されている鋼板端部を上方からパンチで押圧することにより、端部を下方に折り曲げるスライド曲げ加工を行う際に、被加工塗装鋼板として、表面の十点平均粗さ（Ｒｚ）が３．５μｍ以上の鋼板であって、鋼板の表面に前記十点平均粗さ（Ｒｚ）の半分以下の平均膜厚の塗膜が形成され、表面粗さによる原板凸部より低い塗膜表面の領域が存在するものを使用して、前記曲げ加工を行う場合に、前記原板凸部上の塗膜のみがパンチと接触及び摺動し剪断力が与えられ、当該接触部分のみが剥離された状態となって原板凹部にとどまるようにすることを特徴とする。
これにより、端面にエナメルヘアを発生させることのなくフランジ曲げ加工することができる。
【０００７】
【作用】
本発明者等は、塗装鋼板をスライド曲げ加工する際にエナメルヘアが発生する機構について検討した。その結果、以下の知見が得られた。
パンチ１３がダイ１１および塗装鋼板１に対して下方に押圧するとき、塗膜面はパンチ１３と強く摺動するため、剪断力で塗膜１ｂが伸ばされ、鋼板先端から下方に押し出される。パンチ１３による押圧が終了し、パンチ１３がダイ１１および塗装鋼板１に対して上方に戻ろうとするとき（図２のａ参照）、図２の（ｂ）にみられるように曲げられたフランジ部の最先端では鋼板自身の弾性でパンチ側にスプリングバックしようとする力が作用するので塗膜面はパンチに強い力で押し当てられ、しかもパンチは上方に移動しようとしているので、塗膜自身には下向きの強い剪断力が作用する。塗膜はその剪断力で鋼板先端のパンチ側端部で切断されて糸状エナメルヘアとして塗装鋼板から分離される。
塗膜自身の潤滑性の違いや潤滑剤の使用状況等によっても変わるが、エナメルヘアは塗膜厚が厚いほど発生しやすくなる。エナメルヘアの発生を抑制するためには、パンチ下降、パンチ上昇時に塗膜に作用する下方への剪断力を小さくする意味で、フランジ長さを長く、クリアランスを大きく取ることが有効である。
【０００８】
次に、塗装鋼板の原板の表面粗さと塗膜厚の関係について検討した。
上記のように、エナメルヘアは、パンチ１３がダイ１１および塗装鋼板１に対して押圧するとき、塗膜面はパンチ１３と強く摺動するため、剪断力で塗膜１ｂが伸ばされ、鋼板先端から押し出された後、パンチ１３が戻ろうとしたとき上記とは逆の剪断力が作用し、鋼板先端のパンチ側端部で切断されることにより発現される。
【０００９】
図３の（ａ）のように平均塗膜厚（ｔ）が原板の十点平均粗さ（Ｒｚ）に対して比較的厚い場合、塗膜表面は原板粗さの影響を受けず、平滑な表面となり原板表面凸部を覆う分の塗膜樹脂が鋼板表面で伸ばされることにより、エナメルヘアとなる。
これに対して、図３の（ｂ）のように平均塗膜厚（ｔ）を原板の十点平均粗さ（Ｒｚ）に対して比較的薄くした場合、塗膜表面は原板粗さの影響を受けて凹凸状となる。原板の凸部を覆う塗膜厚（ｔ_１）と凹部を覆う塗膜厚（ｔ_２）の和の半分の膜厚を平均塗膜厚（ｔ）とした場合、平均塗膜厚（ｔ）がＲｚの半分以下であれば、凹部の塗膜厚（ｔ_２）はＲｚ以下となり、原板凸部より低い塗膜表面の領域が存在することになる。このような状態の鋼板をフランジ曲げ加工した場合、塗膜面の全面がパンチ１３と強く摺動するのではなく、凸部上の塗膜のみがパンチ１３と接触・摺動し、剪断力が与えられることになる。そのため、当該接触部分のみが剥離された状態となって凹部にとどまり、塗膜全体が連続して伸ばされることはなく、鋼板先端から押し出される塗膜部分はない。このため、パンチ１３が戻ろうとしても切断すべき塗膜部分がないのでエナメルヘアが発生することはない。
【００１０】
【実施例】
Ｎｏ．４仕上げ，Ｎｏ．３仕上げおよびＨＬ仕上げの表面仕上げ処理が施された３種類の板厚０．４ｍｍのＳＵＳ４３０ステンレス鋼板を２％塩酸で酸洗し、酸系の表面処理を施した後、クロム換算付着量２０ｍｇ／ｍ^２の塗布型クロメート処理を施した鋼板を原板とした。
この３種類の表面仕上げが施されたステンレス鋼板に、パール顔料を配合した高分子ポリエステル系クリア樹脂塗料（ＰＭ５０００：日本ペイント株式会社製）を、１．７μｍ，３．０μｍ，５．０μｍおよび１０．０μｍの乾燥平均膜厚で塗装したクリア塗装ステンレス鋼板を供試材として使用した。
なお、Ｎｏ．４仕上げ，Ｎｏ．３仕上げおよびＨＬ仕上げされたステンレス鋼板の十点平均粗さ（Ｒｚ）はそれぞれ３．５〜５．５μｍ，６．０〜８．０μｍおよび１０μｍ以上であった。
【００１１】
剪断されたクリア塗装ステンレス鋼板の剪断端部に、図１に示すようなスライド曲げ加工装置を使用して、長さ１．０ｍｍの曲げフランジを、最も標準的な加工条件である次表に示すように条件で形成した。
なお、クリアランスは、加工しようとする鋼板の板厚ｔに対するダイとパンチの空隙の比率で、クリアランス（％）＝（Ｃ−ｔ）／ｔ×１００で表される。また、パンチ押込み量は図１中Ｌで表記された長さである。
【００１２】
【表１】

【００１３】
エナメルヘア発生の有無からみた加工評価結果は表２に示す通りである。なお、表２中、○はエナメルヘアが発生していなかったものであり、×はエナメルヘアが発生していた場合を示している。
この結果から、塗装原板の十点平均粗さ（Ｒｚ）に対して平均塗膜厚の厚い塗装鋼板では、エナメルヘアが発生していた。これに対して、塗装原板の十点平均粗さ（Ｒｚ）の半分以下の平均膜厚の塗膜を有する塗装鋼板では、エナメルヘアは発生していなかった。
【００１４】
【表２】

【００１５】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明は、塗装を施した鋼板の剪断端部にフランジ曲げ加工を施す際、被加工塗装鋼板として、塗装原板の十点平均粗さ（Ｒｚ）の半分以下の平均膜厚の塗膜が形成されているものを使用することにより、塗膜が連続して伸びることを抑制し、結果的にエナメルヘアの発生を防止することができたものである。
したがって、本発明により、家電製品等に使用されようとしているパール調クリア塗装ステンレス鋼板等、塗膜厚が厚い塗装鋼板を加工する際にあっても、予め表面粗さを大きくした原板を使用することにより、パンチの先端形状あるいはクリアランスの調整等で細かい調整を必要とせず、生産性良くフランジ曲げ加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】スライド曲げ加工方法を説明する模式図
【図２】エナメルヘアの発生状況を説明する図
【図３】原板の表面粗さに対する塗膜厚の違いにより、エナメルヘアの発生状況を説明する図
【符号の説明】
１：塗装鋼板１１：ダイ１２：板押さえ１３：パンチ[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a flange bending method for a coated steel sheet that can suppress the generation of enamel hair even when flange bending is performed.
[0002]
[Prior art]
In recent years, stainless steel sheets with clear coating, especially pearl-like clear coating, are being used on household appliances such as dishwashers, rice cookers, and microwave ovens for the purpose of high design.
When using a coated steel sheet as a member constituting a home appliance, the steel sheet formed into an appropriate shape is punched or sheared by a shear to adjust the shape.
However, since the user is damaged by the cut end face or clothes are caught on the cut end face, measures are taken to perform flange bending on the cut end face.
By the way, as a flange bending method of the edge part of the coated steel plate 1 which gave the resin coating 1b to the original plate 1a, as shown in FIG. 1, the state which pressed the coated steel plate 1 mounted on the die | dye 11 with the board presser 12 Thus, a slide bending method is generally used in which the end portion of the steel sheet is pressed from above with a punch 13 to bend the end portion downward.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the coated steel sheet 1 is bent by such a processing method, a so-called enamel hair in which the coated film 1b cut on the end face after processing has been stretched like a thread tends to remain. When enamel hair is generated, it causes a dent in a later process or remains, resulting in a problem that the appearance is impaired and the quality of the product is lowered. Particularly recently, the development of coated stainless steel sheet with clear coating with pearl pigment added to increase the film thickness has been promoted to make use of the metallic luster on the surface of the stainless steel sheet to express the desired color tone richly. The occurrence of the enamel hair has been regarded as a problem.
[0004]
In order to suppress the generation of enamel hair, adjustment of the clearance and increase of the punch shoulder radius have been performed, but the enamel hair has not been completely eliminated. Further, enamel hair can be prevented from being generated by making the flange length longer than the pushing amount of the punch, but there are cases where it cannot be lengthened by design.
As a press working method in consideration of enamel hair, there is a method of providing a cross-sectional curve portion at the edge of the punch tip and preventing the curved edge of the punch from passing through the tip of the coated steel plate during pressing. It is proposed as a gazette.
However, if this method is to be adopted, an extremely precise adjustment is required in the adjustment of the curved edge shape and the adjustment of the punch indentation according to the bending flange length, such as 2 to 3 times the plate thickness or less. In the case of an extremely short flange, there is also a problem that application becomes difficult.
There is no other idea to suppress the generation of enamel hair from the surface of the work material.
[0005]
The present invention has been devised to solve such a problem, and it is a coating that does not generate enamel hair on the end face when bending the end of a sheared coated steel sheet. It aims at providing the flange bending method of a steel plate .
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the object, the flange bending method for a coated steel sheet according to the present invention is such that the coated steel sheet placed on the die is pressed with a sheet presser while the steel sheet edge protruding from the die edge is viewed from above. When performing a slide bending process in which the end is bent downward by pressing with a punch, the coated steel sheet is a steel sheet having a surface ten-point average roughness (Rz) of 3.5 μm or more, The coating film having an average film thickness of half or less of the ten-point average roughness (Rz) is formed on the surface, and there is a region of the coating film surface lower than the original plate convex portion due to the surface roughness, and the bending When performing processing, only the coating film on the original plate convex part comes into contact with and slides on the punch, and a shearing force is applied so that only the contact part is peeled off and remains in the original plate concave part. Features.
As a result, flange bending can be performed without generating enamel hair on the end face.
[0007]
[Action]
The inventors of the present invention have studied a mechanism for generating enamel hair when a coated steel sheet is subjected to a slide bending process. As a result, the following knowledge was obtained.
When the punch 13 presses downward against the die 11 and the coated steel plate 1, the coating film surface slides strongly with the punch 13, so that the coating film 1 b is stretched by a shearing force and pushed downward from the steel plate tip. When the pressing by the punch 13 is finished and the punch 13 tries to return upward with respect to the die 11 and the coated steel plate 1 (see FIG. 2a), the flange portion bent as seen in FIG. At the cutting edge of the steel plate, the elasticity of the steel plate itself causes a force to spring back to the punch side, so the coating surface is pressed against the punch with a strong force, and the punch is moving upward, so the coating itself A strong downward shearing force acts. The coating film is cut by the shearing force at the punch side end of the steel plate tip and separated from the coated steel plate as a thread-like enamel hair.
Although it varies depending on the difference in the lubricity of the coating film itself and the use situation of the lubricant, enamel hair is more likely to occur as the coating film thickness increases. In order to suppress the generation of enamel hair, it is effective to increase the flange length and increase the clearance in order to reduce the downward shearing force acting on the coating film when the punch is lowered and raised.
[0008]
Next, the relationship between the surface roughness of the coated steel sheet and the coating thickness was examined.
As described above, when the punch 13 is pressed against the die 11 and the coated steel plate 1, the enamel hair slides strongly against the punch 13 so that the coating 1b is stretched by shearing force, and the tip of the steel plate When the punch 13 tries to return after being pushed out, a shearing force opposite to the above acts and is expressed by being cut at the punch side end of the steel plate tip.
[0009]
When the average coating thickness (t) is relatively thick with respect to the ten-point average roughness (Rz) of the original plate as shown in FIG. 3 (a), the coating surface is not affected by the original plate roughness and is smooth. Enamel hair is obtained by extending the coating film resin on the surface of the steel plate to the surface and covering the convex surface of the original plate.
On the other hand, when the average coating thickness (t) is made relatively thin with respect to the ten-point average roughness (Rz) of the original plate as shown in FIG. Will be uneven. When the film thickness that is half the sum of the coating thickness (t ₁ ) covering the convex portion of the original plate and the coating thickness (t ₂ ) covering the concave portion is defined as the average coating thickness (t), the average coating thickness (t) Is less than half of Rz, the coating thickness (t ₂ ) of the concave portion is equal to or less than Rz, and there is a region of the coating film surface lower than the convex portion of the original plate. When the steel plate in such a state is subjected to a flange bending process, the entire coating film surface does not slide strongly with the punch 13, but only the coating film on the convex portion comes into contact with and slides with the punch 13, and shear force is reduced. Will be given. Therefore, only the contact portion is peeled and stays in the recess, and the entire coating film is not continuously stretched, and there is no coating film portion pushed out from the front end of the steel plate. For this reason, even if the punch 13 tries to return, no enamel hair is generated since there is no coating portion to be cut.
[0010]
【Example】
No. 4 finish, no. Three types of 0.4 mm thick SUS430 stainless steel plate that has been subjected to surface finishing treatment of 3 finishing and HL finishing are pickled with 2% hydrochloric acid and subjected to acid-based surface treatment, followed by an amount of chromium equivalent of 20 mg / A steel plate subjected to m ² coating-type chromate treatment was used as an original plate.
A high-molecular polyester-based clear resin paint (PM5000: manufactured by Nippon Paint Co., Ltd.) in which a pearl pigment is blended with these three types of surface-finished stainless steel plates is 1.7 μm, 3.0 μm, 5.0 μm and 10 A clear-coated stainless steel plate coated with a dry average film thickness of 0.0 μm was used as a test material.
In addition, No. 4 finish, no. The ten-point average roughness (Rz) of the stainless steel plate finished in 3 and HL was 3.5 to 5.5 μm, 6.0 to 8.0 μm, and 10 μm or more, respectively.
[0011]
Using a slide bending apparatus as shown in FIG. 1 at the sheared end of the sheared clear-coated stainless steel plate, a bending flange having a length of 1.0 mm is shown in the following table, which is the most standard processing condition. Formed under the conditions as follows.
The clearance is the ratio of the gap between the die and the punch with respect to the thickness t of the steel sheet to be processed, and is expressed as clearance (%) = (C−t) / t × 100. The punch push-in amount is the length indicated by L in FIG.
[0012]
[Table 1]

[0013]
Table 2 shows the results of processing evaluation from the viewpoint of occurrence of enamel hair. In Table 2, o indicates that enamel hair was not generated, and x indicates a case where enamel hair was generated.
From this result, enamel hair was generated in the coated steel sheet having a thick average coating film thickness with respect to the ten-point average roughness (Rz) of the coated original sheet. On the other hand, enamel hair did not occur in the coated steel sheet having a coating film having an average film thickness equal to or less than half of the ten-point average roughness (Rz) of the coated original sheet.
[0014]
[Table 2]

[0015]
【The invention's effect】
As described above, the present invention provides an average of half or less of the ten-point average roughness (Rz) of a coated original plate as a processed coated steel plate when flange bending is performed on a sheared end portion of a coated steel plate. By using a coating film having a film thickness, it is possible to suppress the continuous elongation of the coating film and to prevent the generation of enamel hair as a result.
Therefore, according to the present invention, even when processing a coated steel plate having a large coating thickness, such as a pearl-like clear-coated stainless steel plate, which is going to be used for home appliances, etc., an original plate having a large surface roughness is used in advance. Therefore, the flange bending process can be performed with high productivity without requiring fine adjustment by adjusting the tip shape or clearance of the punch.
[Brief description of the drawings]
[Fig. 1] Schematic diagram explaining the slide bending method [Fig. 2] Fig. 3 explaining the occurrence of enamel hair [Fig. 3] Explaining the occurrence of enamel hair due to the difference in coating thickness with respect to the surface roughness of the original plate Figure [Explanation of symbols]
1: Painted steel plate 11: Die 12: Plate holder 13: Punch

Claims

When performing a slide bending process in which the end of the steel plate placed on the die is pressed with a plate press and the end of the steel plate protruding from the end of the die is pressed from above with a punch. Further, as a coated steel sheet to be processed, a steel sheet having a surface ten-point average roughness (Rz) of 3.5 μm or more, and having an average film thickness not more than half of the ten-point average roughness (Rz) on the surface of the steel sheet . Using the one where the coating film is formed and the area of the coating film surface lower than the original plate convex part due to the surface roughness exists,
When performing the bending process, only the coating film on the convex part of the original plate comes into contact with and slides with the punch so that a shearing force is applied, and only the contact part is peeled off and remains in the concave part of the original plate. A flange bending method for a coated steel sheet characterized by the above.