JP4203843B2 - Rolling bearing and bearing device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大きなロータを有するモータや、ベルト駆動される回転軸を有する回転機械や、自動車用エンジンのタイミングベルトや補機駆動用のベルト等を回転自在に支持するプーリ等に装着され、ラジアル荷重が負荷される転がり軸受及び軸受装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ラジアル荷重を負荷した状態で転がり軸受を動作させると、いわゆる転動体通過振動と呼ばれる振動が発生する。転動体通過振動は、負荷域にある各転動体の位置によって荷重の分担が変化し、回転軸の変位量と変位の方向とが微小に変化することにより発生するものである。転動体通過振動は、通常振幅が小さいため、問題とされるケースは稀であり、万が一問題となった場合でも、転がり軸受のラジアル隙間を小さくしたり、予圧を与えることで対処できると考えられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、本発明者らの研究によれば、転動体通過振動が問題となり、しかも転がり軸受のラジアル隙間を小さくしたり、予圧を与えるだけでは十分に対処を行えない場合があることが判明した。かかる現象について説明する。
【0004】
転がり軸受の内輪や外輪の軌道面には、加工機械の特性により、微小なうねりが形成されることが多い。軌道輪を剛体としてとらえ、軌道輪と転動体の接触を線形ばねとしてとらえた場合、軌道面のうねりに起因して、所定の振動が発生する。このようなうねりに起因した振動は、例えば特許第3047764号に開示された技術で低減することができる。
【0005】
しかるに、本発明者らの研究によれば、軌道面のうねりにより、転動体通過振動が増幅されることが判明した。図1は、うねりの有無による軌道輪と転動体との関係を示す図であり、図2は、転動体の負荷状態を示す図である。図1において、軌道面にうねりがなければ、点線で示すように転動体1と外輪2の軌道面との間には一様な隙間が生じるが、最下方点で内径が最小になるうねりがあれば、転動体1を内輪3側に押し付けたと仮定して、実線で示すように転動体1と外輪2の軌道面との間の隙間は、うねりに応じて一様でなくなる。極端な場合、内輪3にラジアル荷重を負荷したとしても、最下点から角度θだけずれた位置(内径が最大となる位置)の転動体1には、ゼロ以上の隙間Δが発生することもありえる。
【0006】
図2に示すように、内輪3に下方に向かうラジアル加重Frを付与した場合、うねりがなければ、図で点線で示すような荷重が転動体1に付与される。すなわち、水平線から下側を通過する転動体1には、水平線から離れるにつれ徐々に荷重が負荷され、最下点(転動体最大荷重位置ともいう)で最大荷重が負荷され、その後徐々に荷重が減少するようになっている。この場合の負荷領域は、水平線から下方の範囲になり、無負荷域は、水平線から上方の範囲になる。一方、図1に示すようなうねりがある場合、例えば最下点から角度θだけずれた位置までは、転動体1は無負荷であり、それから最下点まで至る間に急激に荷重が増大することとなる。このため、転動体通過振動が増幅され、場合によっては軌道面の剥離等の問題を引き起こす恐れがある。この場合の負荷領域は、最下点を挟んで角度2θの狭い範囲であり、無負荷領域は、それ以外の範囲になる。
【0007】
又、図1に示すように極端なうねりでなくても、転動体1の負荷が、図2の点線に示すように、なめらかに漸減もしくは漸増しないような場合、1公転の間に大小の負荷を繰り返し受けることとなる。すなわち、実際は転がり軸受に弾性変形があるので、これを考慮すると、変形を誇張して示す図3に示すように、軌道面と転動体との接触部が大きい所と小さい所とが生じる。具体的にはa2>a1、a3(a2:最下点の転動体におけるヘルツの弾性接触時の半径、a1,a3:最下点から角度θだけずれた位置の転動体におけるヘルツの弾性接触時の半径)、δ2>δ1、δ3(δ2:最下点の転動体におけるヘルツの弾性変形量、δ1,δ3:最下点から角度θだけずれた位置の転動体におけるヘルツの弾性変形量)となり、うねりが大きくなるほど、当たりの大きな転動体は転動体荷重が大きく、当たりの小さな転動体は転動体荷重が小さくなる。この場合のトルクは、各々転動体と軌道面とが接触する転動体荷重に比例し、トルク変動を引き起こす恐れがある。また、転動体の半径方向の中心位置は、うねりが0の場合の中心位置に対し、最下点から角度θだけずれた位置の転動体については、Δ1、Δ3だけ外側に、最下点の転動体についてはΔ2だけ内側に移動する。即ち、この量だけ半径方向に移動しながら回転している。
【0008】
このように、転動体1の負荷が変化すると、最大転動体荷重の増大による寿命低下を招き、1公転する間に転動体荷重の変動によるトルク変動を招き、更に転動体が1公転する間に、その中心が転がり軸受の中心から離れたり接近したりすることによって振動や騒音を発生させる恐れがある。
【0009】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、急激な負荷の立ち上がりに起因した転動体の振動や騒音の発生を抑え、長寿命を図ることができる転がり軸受及び軸受装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明の転がり軸受置は、自動車用エンジンのタイミングベルト又は補機用のベルトに係合するプーリを回転自在に支持するためにラジアル荷重が負荷される転がり軸受であって、第1の軌道を有する第1の軌道輪と、第2の軌道を有する第2の軌道輪と、前記第1の軌道と前記第2の軌道との間に転動自在に設けられた転動体と、を備え、前記各軌道に微小なうねりが存在する転がり軸受において、
前記転動体の数(Z)が6であり、
前記第1の軌道輪または前記第2の軌道輪の少なくとも一方の前記軌道輪に関し、前記軌道の1円周当たり3山の前記うねりの片振幅が、前記軌道の1円周当たり4山以上、9山以下の前記うねりの片振幅の最大値よりも小さくなることを特徴とする。
第2の本発明の転がり軸受置は、自動車用エンジンのタイミングベルト又は補機用のベルトに係合するプーリを回転自在に支持するためにラジアル荷重が負荷される転がり軸受であって、第1の軌道を有する第1の軌道輪と、第2の軌道を有する第2の軌道輪と、前記第1の軌道と前記第2の軌道との間に転動自在に設けられた転動体と、を備え、前記各軌道に微小なうねりが存在する転がり軸受において、
前記転動体の数(Z)が8であり、
前記第1の軌道輪または前記第2の軌道輪の少なくとも一方の前記軌道輪に関し、前記軌道の1円周当たり4山の前記うねりの片振幅が、前記軌道の1円周当たり5山以上、12山以下の前記うねりの片振幅の最大値よりも小さくなることを特徴とする
【0011】
第3の本発明の転がり軸受置は、自動車用エンジンのタイミングベルト又は補機用のベルトに係合するプーリを回転自在に支持するためにラジアル荷重が負荷される転がり軸受であって、第1の軌道を有する第1の軌道輪と、第2の軌道を有する第2の軌道輪と、前記第1の軌道と前記第2の軌道との間に転動自在に設けられた転動体と、を備え、前記各軌道に微小なうねりが存在する転がり軸受において、
前記転動体の数(Z)が7であり、
前記第1の軌道輪または前記第2の軌道輪の少なくとも一方の前記軌道輪に関し、前記軌道の1円周当たり3山及び4山の前記うねりの片振幅が、前記軌道の1円周当たり5山以上、9山以下の前記うねりの片振幅の最大値よりも小さくなることを特徴とする。
第4の本発明の転がり軸受置は、自動車用エンジンのタイミングベルト又は補機用のベルトに係合するプーリを回転自在に支持するためにラジアル荷重が負荷される転がり軸受であって、第1の軌道を有する第1の軌道輪と、第2の軌道を有する第2の軌道輪と、前記第1の軌道と前記第2の軌道との間に転動自在に設けられた転動体と、を備え、前記各軌道に微小なうねりが存在する転がり軸受において、
前記転動体の数(Z)が9であり、
前記第1の軌道輪または前記第2の軌道輪の少なくとも一方の前記軌道輪に関し、前記軌道の1円周当たり4山及び5山の前記うねりの片振幅が、前記軌道の1円周当たり6山以上、12山以下の前記うねりの片振幅の最大値よりも小さくなることを特徴とする。
【0012】
【作用】
本発明者らは、更に鋭意研究の結果、うねりに起因して転動体通過振動が増幅されるのは、うねりによる形状誤差により、転動体数との関係で、内外輪の軌道面と転動体との隙間が周期的に変化することが主要因であることを突き止めたのである。すなわち、転動体の数と、うねりの山数とを調整することで振動を抑制できることを見いだしたのである。より具体的には、本発明者らの更なる研究により、偶数個(Z)の転動体を備えた転がり軸受において、少なくとも一つの軌道輪に関し、正の整数であるnが少なくとも1のときに、前記軌道の1円周当たり(Z(2n−1)/2)の山数を有する前記うねりの片振幅が、前記軌道の1円周当たり((Z(2n−1)/2)+1)以上、(Z(2n+1)/2)以下の山数を有する前記うねりの片振幅の最大値よりも小さくなるようにすることで、振動を効果的に抑制できることが判明した。
【0013】
更に、前記転がり軸受における前記第1の軌道輪または前記第2の軌道輪の少なくとも一方の前記軌道輪に関し、少なくとも前記整数nが1のときに、前記軌道の1円周当たり(Z(2n−1)/2±1)の山数を有する前記うねりの片振幅が、前記軌道の1円周当たり(Z(2n−3)/2)以上(但しn=1の場合は2以上とする)、(Z(2n−1)/2)以下の山数を有する前記うねりの片振幅の最大値よりも小さくなるようにすることで、振動をより効果的に抑制できることが判明した。前記軌道の1円周当たり(Z(2n−1)/2)の山数のうねりより寄与度は低いが、前記軌道の1円周当たり(Z(2n−1)/2±1)の山数のうねりも、振動に寄与するためである。
【0014】
一方、奇数個(Z)の転動体を備えた転がり軸受の場合には、前記第1の軌道輪または前記第2の軌道輪の少なくとも一方の前記軌道輪に関し、正の整数であるnが少なくとも1のとき、前記軌道の1円周当たり((Z(2n−1)−1)/2)の山数を有する前記うねりの片振幅と、((Z(2n−1)+1)/2)の山数を有する前記うねりの片振幅と、のいずれもが、前記軌道の1円周当たり((Z(2n−1)+1)/2+1)以上、((Z(2n+1)−1)/2−1)以下の山数を有する前記うねりの片振幅の最大値よりも小さくなるようにすることで、振動を効果的に抑制できることが判明した。転動体数が奇数の場合、第1の発明で規定した山数が整数にならないが、その場合には、規定した山数に近い山数のうねりが振動に寄与すると考えられる。そこで、以上のように取り扱うこととしたのである。
【0015】
更に、前記うねりの山数は前記軌道の1円周当たり20以下であると好ましい。
【0016】
又、前記第1の軌道輪または前記第2の軌道輪の少なくとも一方は、前記転がり軸受を収納するハウジングまたは前記転がり軸受を支持する軸に締まり嵌めで取り付けられていると好ましい。
【0017】
更に、前記第1の軌道輪または前記第2の軌道輪の少なくとも一方は、線膨張係数10.1×10−6〜13.5×10−6(m/℃)の軸受用鋼、炭素鋼又は構造用鋼から形成され、前記ハウジングまたは前記軸が、線膨張係数10.1×10−6〜13.5×10−6(m/℃)の軸受用鋼から形成されていると好ましい。
【0018】
転がり軸受の動作中に温度が上昇し、軸受と軸、或いは軸受とハウジングの線膨張係数が異なると、その嵌め合い応力が変化する。このため、せっかく組み立て状態で形状誤差の影響を小さく抑えても、温度上昇により形状誤差が変化することがあるが、前記第1の軌道輪または前記第2の軌道輪の少なくとも一方が線膨張係数10.1×10−6〜13.5×10−6(m/℃)の軸受用鋼から形成され、前記ハウジングまたは前記軸が線膨張係数10.1×10−6〜13.5×10−6(m/℃)の軸受用鋼から形成されていれば、転がり軸受の軌道輪と軸、或いは転がり軸受の軌道輪とハウジングの線膨張係数が同じであることから、組み立て時の形状がそのまま保持されるので望ましいといえる。ただし、通常、軸及びハウジングは軸受軌道輪と異なる材質が使用されることが多いが、このような場合も軸及びハウジングはできるだけ軌道輪に近い材質を用いることが望ましい。
【0019】
具体的には、線膨張係数10.1×10−6〜13.5×10−6(m/℃)の範囲の素材としては、線膨張係数が10.1×10−6(m/℃)のマルテンサイト系ステンレス鋼、12.5×10−6(m/℃)の軸受鋼SUJ2、13.5×10−6(m/℃)のオーステナイトステンレス鋼がある。又、通常用いられるSCr40等の肌焼鋼もこの線膨張係数の範囲のものなら適用できる。呼び番号6206(内径:30mm、外径:62mm、幅:16mm)の深溝玉軸受に動定格荷重の約25%の5000Nが負荷した場合の最大転動体荷重位置での弾性変形量(図3のΔ2)は約36μmである。これに対し、温度上昇による外輪とハウジングの温度差を10℃とすると、線膨張係数10.1×10−6〜13.5×10−6(m/℃)の範囲での寸法変化は(13.5−10.1)×10−6×0.062×10≒2.1×10−6(2.1μm)であり、弾性変形量に比べ十分小さな値であることから、形状誤差の変化に影響を及ぼさないと考えられる。尚、ハウジングや軸の材質としては、上記軸受用鋼、S20C等の構造用鋼や、その他の炭素鋼を用いることが可能である。
【0020】
更に、前記転がり軸受において、前記第1の軌道輪が内輪であり、前記第2の軌道輪が外輪であり、前記内輪が回転するようになっており、前記各軌道輪の線膨張係数は、前記ハウジングの線膨張係数以下であると好ましい。かかる場合は、内輪が回転し内輪と軸が締まり嵌めで、もう一方の外輪とハウジングは温度上昇により、締まり嵌めの場合は締め代が小さく、隙間が大きくなる方向に寸法変化することとなるので、少なくとも締め代がきつくなり外輪の形状変化に影響することがない組み合わせである。
【0021】
又、前記転がり軸受において、前記第1の軌道輪が内輪であり、前記第2の軌道輪が外輪であり、前記外輪が回転するようになっており、前記各軌道輪の線膨張係数は、前記軸の線膨張係数以上であると好ましい。かかる場合は、外輪が回転し外輪とハウジングが締まり嵌めで、もう一方の内輪と軸は温度上昇により、締まり嵌めの場合は締め代が小さく、隙間が大きくなる方向に寸法変化することとなるので、少なくとも締め代がきつくなり内輪の形状変化に影響することがない組み合わせである。
【0022】
更に、主にラジアル方向に荷重がかかる前記転がり軸受において、前記転動体に荷重がかかる負荷域及び前記転動体に荷重がかからない非負荷域が存在すると好ましい。特に、本発明は、軸受の動定格荷重に対して、転動体数が少ない場合に有効である。即ち、転動体の径が小さく、多くの転動体を有する転がり軸受と転動体の径が大きく、数の少ない転動体を有する転がり軸受がともに同じ動定格荷重の場合、本発明は後者により効果がある。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図面を用いて説明する。図4は本発明の実施の形態による転がり軸受の断面図である。
【0024】
図4(a)に示す一例において、自動車用エンジン等に用いられるアイドラプーリ5は、その中心孔5aに、外輪2と内輪3と両輪2,3間に転動自在に配置された複数の転動体1とを有する転がり軸受4を嵌合させている。更に、転がり軸受4の内輪3は固定軸6に嵌合している。アイドラプーリ5は、外周面5bに無端ベルト(不図示)を掛け渡してテンションを与え、補機の回転軸やカムシャフトを回転駆動する。かかる転がり軸受4は、主にラジアルの荷重を受ける内輪固定、外輪回転の例である。転がり軸受4の両輪2,3の線膨張係数は10.1×10−6〜13.5×10−6(m/℃)であると好ましく、アイドラプーリ5,固定軸6の線膨張係数は10.1×10−6〜13.5×10−6(m/℃)と好ましいが、少なくとも両輪2,3の線膨張係数は、固定軸6の線膨張係数以上であることが望ましい。
【0025】
図4(b)に示す別な例において、ハウジング5’に対して、ロータ6a’を中央に取り付けた回転軸6’の両端を、一対の転がり軸受4’により回転自在に支持している。転がり軸受4’は、外輪2’と内輪3’と両輪2’,3’間に転動自在に配置された複数の転動体1’とを有する。かかる転がり軸受4’は、主にラジアルの荷重を受ける内輪回転、外輪固定の例である。転がり軸受4’の両輪2’,3’の線膨張係数は10.1×10−6〜13.5×10−6(m/℃)であると好ましく、ハウジング5’,回転軸6’の線膨張係数は10.1×10−6〜13.5×10−6(m/℃)と好ましいが、少なくとも両輪2’,3’の線膨張係数は、ハウジング5’の線膨張係数以下であることが望ましい。
【0026】
次に図1、2に示すように、ある転動体が負荷域の中央にきた場合を考える。その時、両隣の転動体において、軌道面との隙間が最も大きくなるうねりの山数は、Z(2n−1)/2である。ここで、Zは周回する転動体の数、nは自然数であり、例えば転動体の数が6個であるとき、転動体と軌道面との隙間が最も大きくなるうねりの山数は、3山、9山、15山、・・・である。
【0027】
この山数のうねりが大きいと、転動体は負荷域である位置においても荷重が負荷されない状態が生じ易く、急激な荷重が転動体にかかることが起こり得る。
【0028】
上述のうねりの山数Z(2n−1)/2は、転動体の数Zが奇数の時は存在することがない。この場合、転動体の数Zの値に近い山数のうねりが転動体等に影響すると考えられる。即ち(Z(2n−1)−1)/2と(Z(2n−1)+1)/2とで表される山数のうねりが影響すると考えられる。
【0029】
より具体的に、うねりの山数とその片振幅の関係を図5を用いて説明する。図5は、軌道面のうねりの山数と片振幅の一般的な関係を示す曲線の例を示した図である。本実施の形態では、偶数(Z個)の転動体を使用する際、転動体軌道の1円周当たり(Z(2n−1)/2)個のうねりの片振幅が(Z(2n−1)/2+1)以上、(Z(2n+1)/2)以下である山数のうねり片振幅の最大値よりも小さくなるようにしている。
【0030】
図5の曲線Cで示すように、一般的には、うねり片振幅は山数が多くなるに従って小さくなる傾向がある。かかる傾向に従えば、転動体軌道の1円周当たりZ(2n−1)/2山の片振幅Aは、それ以上の山数の中で最大の片振幅になるはずである。これに対し、本実施の形態においては、上記傾向に逆らって、上記片振幅Aを、(Z(2n−1)/2+1)以上、(Z(2n+1)/2)以下の山数のうねりの内(Xで示す範囲内)で最大とならないように(すなわちA<B(最大片振幅)となるように)、うねりを管理することで、振動を効果的に抑えるものである。このような管理は、部品を測定した上で、測定結果に基づき組み合わせを行うことで達成できる。
【0031】
次に、図6を参照して、別な例につき、うねりの山数と片振幅の関係について説明する。図6は、軌道面のうねりの山数と片振幅の一般的な関係を示す曲線の別な例を示した図である。本実施の形態では、奇数(Z個)の転動体を使用する際、転動体軌道の1円周当たり((Z(2n−1)−1)/2)山及び((Z(2n−1)+1)/2)山のうねりの片振幅の少なくとも一方が、((Z(2n−1)+1)/2+1)山以上、((Z(2n+1)−1)/2−1)山以下である山数のうねり片振幅の最大値よりも小さくなるようにしている。
【0032】
図6の曲線Cで示すように、一般的には、うねり片振幅は山数が多くなるに従って小さくなる傾向がある。かかる傾向に従えば、転動体軌道の1円周当たり((Z(2n−1)−1)/2)山の片振幅A1及び((Z(2n−1)+1)/2)山の片振幅A2は、それ以上の山数の中で最大の片振幅になるはずである。これに対し、本実施の形態においては、上記傾向に逆らって、上記片振幅(ここではA2)を((Z(2n−1)+1)/2+1)山以上、((Z(2n+1)−1)/2−1)山以下の山数のうねりの内(Xで示す範囲内)で最大とならないように(すなわちA2<B(最大片振幅)となるように)、うねりを管理することで、振動を効果的に抑えるものである。
【0033】
図7を参照して、更に別な例につき、うねりの山数と片振幅の関係について説明する。図7は、軌道面のうねりの山数と片振幅の一般的な関係を示す曲線の更に別な例を示した図である。本実施の形態では、偶数(Z個)の転動体を使用する際、転動体軌道の1円周当たり(Z(2n−1)/2−1)山の片振幅A3及び(Z(2n−1)/2+1)山のうねりの片振幅A4が、((Z(2n−3)/2)山以上、(Z(2n−1)/2−1)山以下である山数のうねり片振幅の最大値よりも小さくなるようにしている。
【0034】
図7の曲線Cで示すように、一般的には、うねり片振幅は山数が多くなるに従って小さくなる傾向がある。図5,6に示す例では、この傾向に逆らうようにして、うねりの片振幅を決めたが、一方で、かかる傾向に沿うことで、振動抑制効果をより高められることを本発明者らは見いだしたのである。より具体的には、上記片振幅A3,A4をZ(2n−3)/2山以上、Z(2n−1)/2−1山未満の山数のうねりの内(Xで示す範囲内)で最大とならないように(すなわちA3,A3<B(最大片振幅)となるように)、うねりを管理することで、かかる効果を達成するのである。
【0035】
転動体数が多い(例えば10個)場合、図8に示すように、ラジアル荷重方向の転動体(1)が荷重を支持し、その両隣の転動体(2)、(10)が荷重を分担しないときは、更にその両隣の転動体(3)、(9)と軌道面との間隔が詰まるため、転動体と軌道面との衝突が起こりにくくなるから、振動や異音などが発生しにくくなる。従って、転動体数が10個以上の場合、上述した厳格な管理は必要なく、図7に示す例のごとく、偶数(Z個)の転動体を使用する際、転動体軌道の1円周当たり(Z(2n−1)/2−1)山の片振幅A3及び(Z(2n−1)/2+1)山のうねりの片振幅A4が、((Z(2n−3)/2)山以上、(Z(2n−1)/2−1)山以下である山数のうねり片振幅の最大値よりも小さくすれば足りる。又、嵌め合い後の軸受部の残留隙間を小さくすることが望ましい。このために、ころがり軸受のラジアル隙間を詰めるとよい。
【0036】
更に、20山以上のうねりは問題になることが少ないので20山以下のうねりについて考えればよい。例えばZ=6とすると、問題となるうねりの山数は3山、9山、15山であり、3山のうねりの振幅は山数が4山以上9山以下であるうねりの中で振幅が最大にならないようにし、9山のうねりの振幅も山数が10山以上15山以下のうねりの中で振幅が最大にならないようにし、15山のうねりについても同様であれば、上述の問題を抑える効果が顕著に期待できる。
【0037】
さらに、通常うねりの振幅は山数が多くなるに従い小さくなるので、一番問題となる山数nは1の場合であり、n=1の場合について対策を行うことが有効である。
【0038】
また、うねりの大きさの管理方法としては、全てのうねりの大きさ中で最大値よりも小さくすることも考えられる。大きさの範囲としては最大値の半分程度であれば有効と考えられる。
【0039】
また、うねりの振幅を管理し、さらに軸受内部の隙間を小さくするとより一層の効果が期待できる。
【0040】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、転がり軸受は軸受装置に組み込まれていても良い。
【0041】
【発明の効果】
本発明の転がり軸受によれば、内輪軌道面及び外輪軌道面の形状誤差(うねり)を抑えることによって、転動体が負荷域で受ける荷重のかかり方がスムーズになり、振動や騒音の発生を抑え、急激な負荷がかかることによる転動体の寿命低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】うねりの有無による軌道輪と転動体との関係を示す図である。
【図2】転動体の負荷状態を示す図である。
【図3】軌道面のうねりとラジアル荷重を受けた転動体の変形の関係を示す図である。
【図4】アイドラプーリに組み込まれた転がり軸受の断面図である。
【図5】軌道面のうねりの山数と片振幅の一般的な関係を示す図である。
【図6】軌道面のうねりの山数と片振幅の一般的な関係を示す図である。
【図7】軌道面のうねりの山数と片振幅の一般的な関係を示す図である。
【図8】転がり軸受に外輪に上方からラジアル荷重を加えた例を示す図である。
【符号の説明】
1、1’ 玉(転動体)
2、2’ 外輪
3、3’ 内輪
4、4’ 転がり軸受
5 アイドラプーリ
5’ ハウジング
6 固定軸
6’ 回転軸[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is mounted on a motor having a large rotor, a rotating machine having a belt driven rotary shaft, a pulley for rotatably supporting a timing belt of an automobile engine, a belt for driving an auxiliary machine, etc. The present invention relates to a rolling bearing and a bearing device to which a load is applied.
[0002]
[Prior art]
When the rolling bearing is operated with a radial load applied, a so-called rolling element passing vibration is generated. The rolling element passing vibration is generated when the load sharing changes depending on the position of each rolling element in the load region, and the displacement amount and the displacement direction of the rotating shaft change minutely. Since rolling element passing vibration usually has a small amplitude, it is rare that it is a problem, and even if it becomes a problem, it can be dealt with by reducing the radial clearance of the rolling bearing or applying preload. It was.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, according to the studies by the present inventors, it has been found that there is a case where rolling element passing vibration becomes a problem, and it is not always possible to cope with the problem by simply reducing the radial clearance of the rolling bearing or applying a preload. Such a phenomenon will be described.
[0004]
Due to the characteristics of the processing machine, minute undulations are often formed on the raceway surfaces of the inner and outer rings of the rolling bearing. When the bearing ring is regarded as a rigid body and the contact between the bearing ring and the rolling element is regarded as a linear spring, a predetermined vibration is generated due to the waviness of the raceway surface. The vibration caused by such swell can be reduced by the technique disclosed in Japanese Patent No. 3047764, for example.
[0005]
However, according to the study by the present inventors, it has been found that the rolling element passing vibration is amplified by the waviness of the raceway surface. FIG. 1 is a diagram illustrating a relationship between a race and a rolling element according to the presence or absence of undulation, and FIG. 2 is a diagram illustrating a load state of the rolling element. In FIG. 1, if there is no waviness on the raceway surface, a uniform gap is generated between the
[0006]
As shown in FIG. 2, when a radial load Fr directed downward is applied to the
[0007]
In addition, even if the undulation is not as shown in FIG. 1, if the load of the
[0008]
As described above, when the load of the
[0009]
The present invention has been made in view of such problems, and provides a rolling bearing and a bearing device that can suppress the generation of vibration and noise of a rolling element due to a sudden rise in load and can achieve a long life. For the purpose.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
A rolling bearing device according to a first aspect of the present invention is a rolling bearing on which a radial load is applied to rotatably support a pulley engaged with a timing belt of an automobile engine or a belt for an auxiliary machine . a first bearing ring having a raceway of the second race with a second raceway, and rolling elements disposed et been rollably between the first track and the second track In a rolling bearing having a minute undulation on each of the raceways,
The number of rolling elements (Z) is 6,
With respect to the raceway of at least one of the first raceway and the second raceway, the single amplitude of the swell of 3 peaks per circumference of the track is 4 or more per circumference of the track , It is characterized by being smaller than the maximum value of the half amplitude of the swell of 9 or less peaks .
A rolling bearing device according to a second aspect of the present invention is a rolling bearing on which a radial load is applied to rotatably support a pulley engaged with a timing belt of an automobile engine or a belt for an auxiliary machine. A first race ring having a second raceway, a second race ring having a second raceway, a rolling element provided to be freely rollable between the first raceway and the second raceway, In a rolling bearing having a minute undulation on each of the raceways,
The number of rolling elements (Z) is 8,
With respect to the raceway of at least one of the first raceway or the second raceway, the single amplitude of the undulation of 4 peaks per circumference of the track is 5 or more per circumference of the track, It is smaller than the maximum value of the half amplitude of the swell of 12 or less.
A rolling bearing device according to a third aspect of the present invention is a rolling bearing on which a radial load is applied in order to rotatably support a pulley engaged with a timing belt of an automobile engine or a belt for an auxiliary machine . a first bearing ring having a raceway of the second race with a second raceway, and rolling elements disposed et been rollably between the first track and the second track In a rolling bearing having a minute undulation on each of the raceways,
The number of rolling elements (Z) is 7,
With respect to the raceway of at least one of the first raceway or the second raceway, the single amplitude of the undulations of the three peaks and the four peaks per circle of the track is 5 per circle of the track. It is characterized in that it is smaller than the maximum value of the half amplitude of the swell of 9 to 9 peaks .
A rolling bearing device according to a fourth aspect of the present invention is a rolling bearing on which a radial load is applied to rotatably support a pulley engaged with a timing belt of an automobile engine or a belt for an auxiliary machine. A first race ring having a second raceway, a second race ring having a second raceway, a rolling element provided to be freely rollable between the first raceway and the second raceway, In a rolling bearing having a minute undulation on each of the raceways,
The number of rolling elements (Z) is 9,
With respect to the raceway of at least one of the first raceway or the second raceway, the amplitudes of the undulations of the four peaks and the five peaks per circle of the track are 6 per circle of the track. It is characterized in that it is smaller than the maximum value of the half amplitude of the swell of 12 or more peaks.
[0012]
[Action]
As a result of further earnest studies, the inventors have found that the rolling element passing vibration is amplified due to the waviness due to the shape error caused by the waviness, and the relationship between the number of rolling elements and the raceway surfaces of the inner and outer rings and the rolling elements. It was found that the main factor is that the gaps between and change periodically. That is, it has been found that vibration can be suppressed by adjusting the number of rolling elements and the number of undulation peaks. More specifically, according to further research by the present inventors, in a rolling bearing having an even number (Z) of rolling elements, when at least one raceway ring is a positive integer n is at least 1. , The half amplitude of the undulation having the number of peaks (Z (2n-1) / 2) per circumference of the orbit is ((Z (2n-1) / 2) +1) per circumference of the orbit As described above, it has been found that vibration can be effectively suppressed by making it smaller than the maximum value of the half amplitude of the undulation having the number of peaks of (Z (2n + 1) / 2) or less.
[0013]
Further, with respect to at least one of the first ring and the second ring in the rolling bearing, when at least the integer n is 1, per track circumference (Z (2n− 1) The amplitude of the undulation having the number of peaks of 2 ± 1) is equal to or greater than (Z (2n−3) / 2) per circle of the trajectory (provided that it is equal to or greater than 2 when n = 1). It has been found that vibration can be more effectively suppressed by making it smaller than the maximum value of the half amplitude of the waviness having a number of peaks of (Z (2n-1) / 2) or less. Although the contribution is lower than the undulation of the number of peaks per circle (Z (2n-1) / 2) of the trajectory, the peaks per circle (Z (2n-1) / 2 ± 1) of the trajectory This is because the number of waves also contributes to vibration.
[0014]
On the other hand, in the case of a rolling bearing provided with an odd number (Z) of rolling elements, at least one of the first ring and the second ring is n, which is a positive integer. 1, the half amplitude of the swell having the number of peaks of ((Z (2n-1) -1) / 2) per circumference of the orbit, and ((Z (2n-1) +1) / 2) Any one of the swell amplitudes having the number of peaks is ((Z (2n-1) +1) / 2 + 1) or more per circumference of the orbit, ((Z (2n + 1) -1) / 2). -1) It has been found that vibration can be effectively suppressed by making it smaller than the maximum value of the half amplitude of the waviness having the following number of peaks. When the number of rolling elements is an odd number, the number of peaks defined in the first invention does not become an integer, but in that case, it is considered that the number of undulations close to the specified number of peaks contributes to vibration. Therefore, we decided to handle it as described above.
[0015]
Furthermore, the number of undulation peaks is preferably 20 or less per circumference of the track.
[0016]
In addition, it is preferable that at least one of the first raceway ring and the second raceway ring is attached to a housing that houses the rolling bearing or a shaft that supports the rolling bearing with an interference fit.
[0017]
Further, at least one of the first raceway ring or the second raceway ring is a steel for bearing or carbon steel having a linear expansion coefficient of 10.1 × 10 −6 to 13.5 × 10 −6 (m / ° C.). Alternatively, it is preferably formed from structural steel, and the housing or the shaft is formed from bearing steel having a linear expansion coefficient of 10.1 × 10 −6 to 13.5 × 10 −6 (m / ° C.).
[0018]
If the temperature rises during the operation of the rolling bearing and the linear expansion coefficients of the bearing and the shaft or the bearing and the housing are different, the fitting stress changes. For this reason, even if the influence of the shape error is kept small in the assembled state, the shape error may change due to the temperature rise, but at least one of the first track ring or the second track ring has a linear expansion coefficient. 10.1 × 10 −6 to 13.5 × 10 −6 (m / ° C.) bearing steel, and the housing or the shaft has a linear expansion coefficient of 10.1 × 10 −6 to 13.5 × 10 If it is made of -6 (m / ° C) bearing steel, the linear expansion coefficient of the bearing ring and shaft of the rolling bearing or the bearing ring and housing of the rolling bearing is the same. This is desirable because it is maintained as it is. However, usually, the shaft and the housing are often made of a material different from that of the bearing race. However, in this case, it is desirable to use a material that is as close to the race as possible.
[0019]
Specifically, as a material having a linear expansion coefficient of 10.1 × 10 −6 to 13.5 × 10 −6 (m / ° C.), the linear expansion coefficient is 10.1 × 10 −6 (m / ° C.). ) Martensitic stainless steel, 12.5 × 10 −6 (m / ° C.) bearing steel SUJ2, and 13.5 × 10 −6 (m / ° C.) austenitic stainless steel. Also, the case-hardened steel such as SCr40 that is usually used can be applied if it is in the range of this linear expansion coefficient. The amount of elastic deformation at the maximum rolling element load position when a deep groove ball bearing having an identification number 6206 (inner diameter: 30 mm, outer diameter: 62 mm, width: 16 mm) is loaded with 5000 N which is about 25% of the dynamic load rating (see FIG. 3). Δ 2 ) is about 36 μm. On the other hand, if the temperature difference between the outer ring and the housing due to temperature rise is 10 ° C., the dimensional change in the range of linear expansion coefficient 10.1 × 10 −6 to 13.5 × 10 −6 (m / ° C.) is ( 13.5-10.1) × 10 −6 × 0.062 × 10≈2.1 × 10 −6 (2.1 μm), which is a sufficiently small value compared to the amount of elastic deformation. The change is not expected to be affected. As the material for the housing and the shaft, the bearing steel, structural steel such as S20C, and other carbon steel can be used.
[0020]
Further, in the rolling bearing, the first race ring is an inner ring, the second race ring is an outer ring, and the inner ring rotates, and the linear expansion coefficient of each race ring is: It is preferable that it is below the linear expansion coefficient of the housing. In such a case, the inner ring rotates and the inner ring and the shaft are interference-fitted, and the other outer ring and the housing are subject to a temperature rise. The combination is such that at least the tightening margin is tight and does not affect the shape change of the outer ring.
[0021]
In the rolling bearing, the first race is an inner race, the second race is an outer race, and the outer race is rotated. The linear expansion coefficient of each race is It is preferable that it is equal to or greater than the linear expansion coefficient of the shaft. In such a case, the outer ring rotates and the outer ring and the housing are interference-fitted, and the temperature of the other inner ring and the shaft increases due to the temperature rise. The combination is such that at least the tightening margin does not affect the shape change of the inner ring.
[0022]
Furthermore, in the rolling bearing in which a load is applied mainly in the radial direction, it is preferable that a load region in which the load is applied to the rolling element and a non-load region in which the load is not applied to the rolling element are present. In particular, the present invention is effective when the number of rolling elements is small with respect to the dynamic load rating of the bearing. That is, when the rolling element has a small diameter, a rolling bearing having a large number of rolling elements and a rolling bearing having a large number of rolling elements and a small number of rolling elements having the same dynamic load rating, the present invention is effective by the latter. is there.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. FIG. 4 is a sectional view of the rolling bearing according to the embodiment of the present invention.
[0024]
In an example shown in FIG. 4A, an
[0025]
In another example shown in FIG. 4B, both ends of a
[0026]
Next, as shown in FIGS. 1 and 2, let us consider a case where a certain rolling element comes to the center of the load region. At that time, in both adjacent rolling elements, the number of undulation peaks with the largest gap with the raceway surface is Z (2n-1) / 2. Here, Z is the number of rolling elements that circulate, and n is a natural number. For example, when the number of rolling elements is six, the number of undulation peaks at which the gap between the rolling elements and the raceway surface is the largest is three. , 9 mountains, 15 mountains, and so on.
[0027]
If this number of undulations is large, the rolling element is likely to be in a state where no load is applied even at a position in the load region, and an abrupt load may be applied to the rolling element.
[0028]
The number of undulation peaks Z (2n-1) / 2 described above does not exist when the number of rolling elements Z is an odd number. In this case, it is considered that the number of undulations close to the value of the number Z of rolling elements affects the rolling elements. That is, it is considered that the undulation of the number of peaks represented by (Z (2n-1) -1) / 2 and (Z (2n-1) +1) / 2 is affected.
[0029]
More specifically, the relationship between the number of undulation peaks and their half amplitude will be described with reference to FIG. FIG. 5 is a diagram showing an example of a curve showing a general relationship between the number of undulations of the track surface and the half amplitude. In the present embodiment, when using even (Z) rolling elements, the single amplitude of (Z (2n-1) / 2) undulations per circumference of the rolling element trajectory is (Z (2n-1). ) / 2 + 1) or more and (Z (2n + 1) / 2) or less, the undulation piece amplitude of the number of peaks is made smaller than the maximum value.
[0030]
As shown by the curve C in FIG. 5, generally, the undulation piece amplitude tends to decrease as the number of peaks increases. If this tendency is followed, the half amplitude A of Z (2n-1) / 2 peaks per circumference of the rolling element track should be the maximum half amplitude among the more peaks. On the other hand, in the present embodiment, against the above-mentioned tendency, the half amplitude A is undulated with a number of peaks of (Z (2n-1) / 2 + 1) or more and (Z (2n + 1) / 2) or less. By controlling the swell, the vibration is effectively suppressed so that it does not become maximum within the range (in the range indicated by X) (that is, A <B (maximum half amplitude)). Such management can be achieved by measuring parts and combining them based on the measurement results.
[0031]
Next, with reference to FIG. 6, the relationship between the number of undulation peaks and the half amplitude will be described for another example. FIG. 6 is a diagram showing another example of a curve showing a general relationship between the number of undulations of the track surface and the half amplitude. In the present embodiment, when using an odd number (Z) of rolling elements, ((Z (2n-1) -1) / 2) peaks and ((Z (2n-1) per one circumference of the rolling element track). ) +1) / 2) At least one of the amplitudes of the undulations of the mountain is not less than ((Z (2n-1) +1) / 2 + 1) mountain and not more than ((Z (2n + 1) -1) / 2-1) mountain. It is set to be smaller than the maximum value of the amplitude of the swell piece of a certain number of peaks.
[0032]
As shown by the curve C in FIG. 6, generally, the undulation piece amplitude tends to decrease as the number of peaks increases. If this tendency is followed, ((Z (2n-1) -1) / 2) peak amplitude A1 and ((Z (2n-1) +1) / 2) peak per circle of the rolling element trajectory The amplitude A2 should be the largest half-amplitude among the higher peaks. On the other hand, in the present embodiment, against the above tendency, the one amplitude (here, A2) is set to ((Z (2n-1) +1) / 2 + 1) mountain or more, ((Z (2n + 1) -1). ) / 2-1) By managing the undulation so that it does not become the maximum within the undulation of the number of peaks or less (within the range indicated by X) (that is, A2 <B (maximum half amplitude)). This effectively suppresses vibration.
[0033]
With reference to FIG. 7, the relationship between the number of undulation peaks and the half amplitude will be described for another example. FIG. 7 is a diagram showing still another example of a curve showing a general relationship between the number of undulations of the track surface and the half amplitude. In this embodiment, when an even number (Z) of rolling elements are used, (Z (2n−1) / 2-1) peak amplitudes A3 and (Z (2n−) per circle of the rolling element trajectory. 1) / 2 + 1) The peak amplitude A4 of the peak of the swell is not less than ((Z (2n-3) / 2) peak and not more than (Z (2n-1) / 2-1) peak. It is made to become smaller than the maximum value of.
[0034]
As shown by the curve C in FIG. 7, generally, the undulation piece amplitude tends to decrease as the number of peaks increases. In the example shown in FIGS. 5 and 6, the half amplitude of the undulation was determined so as to counter this tendency. On the other hand, the present inventors have found that the vibration suppression effect can be further enhanced by following this tendency. I found it. More specifically, the half amplitudes A3 and A4 are within the undulation of the number of peaks of Z (2n-3) / 2 or more and less than Z (2n-1) / 2-1 (in the range indicated by X). Therefore, such an effect is achieved by managing the swell so that it does not become the maximum (that is, A3, A3 <B (maximum half amplitude)).
[0035]
When the number of rolling elements is large (for example, 10), as shown in FIG. 8, the rolling elements (1) in the radial load direction support the load, and the rolling elements (2) and (10) on both sides share the load. If not, the distance between the rolling elements (3) and (9) on both sides and the raceway surface will be narrowed, so collision between the rolling element and the raceway surface will not occur easily, and vibration and noise will not easily occur. Become. Therefore, when the number of rolling elements is 10 or more, the above-described strict management is not necessary, and when using an even number (Z) of rolling elements as shown in FIG. (Z (2n-1) / 2-1) peak amplitude A3 and (Z (2n-1) / 2 + 1) peak undulation amplitude A4 are equal to or greater than ((Z (2n-3) / 2) peaks , (Z (2n-1) / 2-1) It is sufficient to make it smaller than the maximum value of the undulation piece amplitude of the number of ridges equal to or less than the hill. For this purpose, it is better to close the radial clearance of the rolling bearing.
[0036]
Furthermore, since undulations of 20 or more ridges rarely become a problem, swells of 20 or less ridges may be considered. For example, if Z = 6, the number of undulations in question is 3, 9, and 15, and the amplitude of the undulations of the 3 ridges is the amplitude among the undulations of 4 or more and 9 or less. If the amplitude of the nine peaks is not the maximum among the peaks of 10 to 15 peaks, and the same is true for the 15 peaks, the above problem will be solved. A remarkable effect can be expected.
[0037]
Further, since the amplitude of the undulation usually decreases as the number of peaks increases, the most problematic mountain number n is 1, and it is effective to take measures when n = 1.
[0038]
Further, as a method for managing the swell size, it is conceivable to make the swell size smaller than the maximum value among all swell sizes. The size range is considered to be effective if it is about half the maximum value.
[0039]
Further, if the amplitude of the swell is controlled and the clearance inside the bearing is further reduced, a further effect can be expected.
[0040]
As described above, the present invention has been described by the embodiments. However, the present invention is not limited to these embodiments, and various modifications can be made within the scope of the technical idea of the present invention. For example, the rolling bearing may be incorporated in the bearing device.
[0041]
【The invention's effect】
According to the rolling bearing of the present invention, by suppressing the shape error (swell) of the inner ring raceway surface and the outer ring raceway surface, the load applied to the rolling element in the load region becomes smooth, and the generation of vibration and noise is suppressed. Further, it is possible to suppress the life reduction of the rolling element due to a sudden load.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a relationship between a race and rolling elements depending on the presence or absence of undulations.
FIG. 2 is a diagram showing a load state of a rolling element.
FIG. 3 is a diagram showing the relationship between the waviness of the raceway surface and the deformation of the rolling element that receives a radial load.
FIG. 4 is a sectional view of a rolling bearing incorporated in an idler pulley.
FIG. 5 is a diagram showing a general relationship between the number of undulations of a track surface and a half amplitude.
FIG. 6 is a diagram showing a general relationship between the number of undulations of a track surface and a half amplitude.
FIG. 7 is a diagram showing a general relationship between the number of undulations of a track surface and a half amplitude.
FIG. 8 is a view showing an example in which a radial load is applied to the outer ring from above on the rolling bearing.
[Explanation of symbols]
1, 1 'ball (rolling element)
2, 2 '
Claims (11)
前記転動体の数(Z)が6であり、
前記第1の軌道輪または前記第2の軌道輪の少なくとも一方の前記軌道輪に関し、前記軌道の1円周当たり3山の前記うねりの片振幅が、前記軌道の1円周当たり4山以上、9山以下の前記うねりの片振幅の最大値よりも小さくなることを特徴とする転がり軸受。 A rolling bearing to which a radial load is applied to rotatably support a pulley engaged with a timing belt of an automobile engine or a belt for an auxiliary machine, the first bearing ring having a first track; comprises a second bearing ring having a second raceway, and a rollably formed et the rolling elements between the first track and the second track, minute waviness on each track In rolling bearings with
The number of rolling elements (Z) is 6,
With respect to the raceway of at least one of the first raceway and the second raceway, the single amplitude of the swell of 3 peaks per circumference of the track is 4 or more per circumference of the track , A rolling bearing characterized by being smaller than the maximum value of the single amplitude of the waviness of 9 or less peaks .
前記転動体の数(Z)が8であり、 The number of rolling elements (Z) is 8,
前記第1の軌道輪または前記第2の軌道輪の少なくとも一方の前記軌道輪に関し、前記軌道の1円周当たり4山の前記うねりの片振幅が、前記軌道の1円周当たり5山以上、12山以下の前記うねりの片振幅の最大値よりも小さくなることを特徴とする転がり軸受。 With respect to the raceway of at least one of the first raceway or the second raceway, the single amplitude of the undulation of 4 peaks per circumference of the track is 5 or more per circumference of the track, A rolling bearing characterized by being smaller than the maximum value of the single amplitude of the swell of 12 or less.
前記転動体の数(Z)が7であり、
前記第1の軌道輪または前記第2の軌道輪の少なくとも一方の前記軌道輪に関し、前記軌道の1円周当たり3山及び4山の前記うねりの片振幅が、前記軌道の1円周当たり5山以上、9山以下の前記うねりの片振幅の最大値よりも小さくなることを特徴とする転がり軸受。 A rolling bearing to which a radial load is applied to rotatably support a pulley engaged with a timing belt of an automobile engine or a belt for an auxiliary machine, the first bearing ring having a first track; comprises a second bearing ring having a second raceway, and a rollably formed et the rolling elements between the first track and the second track, minute waviness on each track In rolling bearings with
The number of rolling elements (Z) is 7,
With respect to the raceway of at least one of the first raceway or the second raceway, the single amplitude of the undulations of the three peaks and the four peaks per circle of the track is 5 per circle of the track. A rolling bearing characterized by being smaller than the maximum value of the single amplitude of the swell of 9 to 9 peaks .
前記転動体の数(Z)が9であり、 The number of rolling elements (Z) is 9,
前記第1の軌道輪または前記第2の軌道輪の少なくとも一方の前記軌道輪に関し、前記軌道の1円周当たり4山及び5山の前記うねりの片振幅が、前記軌道の1円周当たり6山以上、12山以下の前記うねりの片振幅の最大値よりも小さくなることを特徴とする転がり軸受。 With respect to the raceway of at least one of the first raceway or the second raceway, the amplitudes of the undulations of the four peaks and the five peaks per circle of the track are 6 per circle of the track. A rolling bearing characterized by being smaller than the maximum value of the single amplitude of the swell of 12 to 12 peaks.
前記ハウジングまたは前記軸が、線膨張係数10.1×10-6〜13.5×10-6(m/℃)の軸受用鋼、炭素鋼、又は構造用鋼から形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の転がり軸受。At least one of the first raceway ring or the second raceway ring is made of bearing steel having a linear expansion coefficient of 10.1 × 10 −6 to 13.5 × 10 −6 (m / ° C.),
The housing or the shaft is formed of bearing steel, carbon steel, or structural steel having a linear expansion coefficient of 10.1 × 10 −6 to 13.5 × 10 −6 (m / ° C.). The rolling bearing according to any one of claims 1 to 6 .
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