JP4202096B2

JP4202096B2 - Slowly soluble solid composition in water and toilet deodorant using the same

Info

Publication number: JP4202096B2
Application number: JP2002334306A
Authority: JP
Inventors: 武津夫織田; 哲朗渡邊; 正馬場
Original assignee: 株式会社ワールドバイオ
Priority date: 2002-11-18
Filing date: 2002-11-18
Publication date: 2008-12-24
Anticipated expiration: 2022-11-18
Also published as: JP2004166844A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、含有する有効成分並びに添加剤を徐々に水に溶解させる固形組成物並びにそれを利用したトイレ消臭剤に関する。更に詳述すると、本発明は、例えば水洗小便器並びに排水管の消臭剤、厨房流し排水管の消臭・ヌメリ取り剤、排水浄化剤殺菌剤、殺虫剤、樹木栄養剤や水溶性肥料、農薬等といった、含有する有効成分等を目的の期間中水に徐々に溶け出させる必要のあるものの薬剤・有効成分等の保持物質として好適な水に徐溶性の固形組成物並びにそれを利用した水洗小便器の排尿口近傍に設置されて使用されるトイレ消臭剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】
薬剤有効成分の目的とする効果を或る期間継続させる為、配合基材の溶解速度を調整し、徐々に水に溶解させる技術は従来から広く用いられている。例えば、使用目的に応じた有効成分並びに必要に即した添加剤を含有した状態で固化し、水に触れたときに溶けて含有する有効成分並びに添加剤を水に溶け出させる固形組成物が挙げられる。この固形組成物は、例えば小便器内に設置される消臭剤の消臭成分を担持するための基材として用いられるものである。
【０００３】
従来、この種の固形組成物としては、一般にポリエチレングリコールを成形基材としたものが多く、それだけでは水に少しずつ溶解させて長時間持続する用途には適さないことから、通常は、耐水性向上の目的で水に不溶性の脂質や石油系のワックス等を多量の界面活性剤と共に溶解速度調整成分として添加して固化させるようにしている。例えば、水不溶性のステアリン酸と、水溶性のプロロニック系非イオン界面活性剤又はポリエチレングリコールを混合した消臭用基材が一般的である。しかしこの消臭用基材では、溶解速度の調整が難しく短時間で消失してしまうか、逆にステアリン酸がフレーク状になって残留して不潔な印象を与えたりする問題があることから、これを解決するため、プロロニック系非イオン界面活性剤５〜２０重量％、ポリエチレングリコール２０〜７０重量％、ステアリン酸２〜８重量％及びイソプロピルトリオキサン２０〜７０重量％を含んだものが提案されている（特開平７−３２３０７８号）。この基材は、フレーク状残留物の原因となるステアリン酸の配合量を低減させるため、水不溶性物質として昇華性のイソプロピルトリオキサンを含有させるようにしたものである。
【０００４】
また、このような固形組成物を利用して水洗小便器内に発生する悪臭を除く成分を長期間に亘って放出・溶出し続けるトイレ消臭剤としては、従来、殺菌剤や香料を加えた薬剤、あるいは単に強い香料だけで悪臭を誤魔化すマスキング剤などが一般的である。特に、尿石の分解やアンモニアの中和のための有効成分を担持させ徐々に水に溶け出させる従来の水洗小便器用消臭剤としては、有効成分としてスルファミン酸のような危険な酸性物質を含むものが一般的である。
【０００５】
尚、以上述べたように、この種の固形組成物には、水に不溶な物質が含まれ、このような物質も徐々に水に触れることにより、水の中へ出て行く。これは正確には溶解ではないが、本明細書では便宜上これも水に「溶解する」あるいは「溶ける」と表現する。
【０００６】
【特許文献１】
特開平７−３２３０７８号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、いずれにしても、多量の界面活性剤を使用しているため、排水を汚染し泡立ちを招くなどの環境に対し問題のあるものが多い。また溶解時間の持続期間も１週間程度と短く、１〜２カ月単位の長期間に亘って安定的に含有成分を徐々に水に溶かし出すことができるものがないという問題がある。
【０００８】
更に、トイレ消臭剤は何れの物理的、化学的または感覚的消臭方法をもってしても、使いやすく安全で、環境にやさしいものが無いのが現状であり、効力の持続期間も短く、使用した瞬間或いは１週間程度しか効果を維持できないという欠点がある。
【０００９】
本発明は、界面活性剤を含まず、安全でかつ環境汚染を招来し難い水に徐溶性の固形組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、長い期間有効成分並びに必要に即して含有された添加物を安定にして徐々に水に溶かし出すことができる固形組成物を提供することを目的とする。更に、本発明は、使い易く安全でかつ環境を汚染せずに効力を長期間安定して保持させるトイレ消臭剤を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明者等は、環境を悪化させる界面活性剤を使用しないことを目的として種々検討・実験を重ねた結果、ポリエチレングリコールに溶ける水溶解速度の調整剤としては、ステアリルアルコールが有効であることを発見した。即ち、ポリエチレングリコールにステアリルアルコールを配合して固形組成物を成形すれば、界面活性剤を一切用いなくとも細かく溶解分散することを発見した。更にそれにパラオキシ安息香酸エステルを配合することで、一層細かい粒子となって分散することを本発明者等は発見した。そして、ポリエチレングリコールにステアリルアルコールを配合し、更にはこれにパラオキシ安息香酸エステルを配合して加熱溶融させたものに、使用目的に応じた有効成分ならびに必要に即した添加物を加えて混合し、充てん・固化することで、界面活性剤を使用しなくとも、目的に合った成型物が得られることが実験により確認できた。更に、消臭剤の有効成分として配合するフマル酸には、ポリエチレングリコール、ステアリルアルコール、パラオキシ安息香酸エステルと共に配合する場合、固形物としたときに水に全く溶けない固体のステアリルアルコールが水に細かく分散されるという石鹸のような効力があることを発見した。
【００１１】
本発明は、かかる知見に基づくものであって、使用目的に応じた有効成分並びに必要に即した添加剤を含有し、水に徐々に溶けて含有する有効成分並びに添加剤を水に溶解させる固形組成物において、常温で固体のポリエチレングリコールに、溶解調整剤としてのステアリルアルコールを配合するようにしている。より好ましくは、溶解調整剤として更にパラオキシ安息香酸エステルを配合するようにしている。この場合、ステアリルアルコールの作用によって、水に溶けやすいポリエチレングリコール成形物の強度を高めると共に水に対する溶解性を調節し、界面活性剤を使用することなく長期間に亘って含有する有効成分等を徐々に水に溶け出させることができる。更に、パラオキシ安息香酸エステルの併用により、水に全く溶けない固体のステアリルアルコールを一層細かい粒子として分散させ、界面活性剤を使用することなく長期間に亘って含有する有効成分等を徐々に水に溶け出させることができる。そして、これらポリエチレングリコール、パラオキシ安息香酸エステル並びにステアリルアルコールは、水に溶けても界面活性剤に見られるような汚染性を招くことはない。
【００１２】
ここで、溶解調整剤としては、ステアリルアルコールの配合量が固形組成物中に２〜４０重量％及びパラオキシ安息香酸エステルの配合量が固形組成物中に１〜２０重量％であることが好ましく、ステアリルアルコールの配合量を２〜３０重量％及びパラオキシ安息香酸エステルの配合量を１〜１０重量％としたときに、使用目的に応じた有効成分並びに必要に即した添加剤を含有する固形組成物として、特に水洗小便器用消臭剤の基材としての用途に適した物性を示す。更に、水洗小便器用消臭剤の基材としての固形組成物として、より好ましくは、上述のポリエチレングリコール、パラオキシ安息香酸エステル並びにステアリルアルコールの配合に適量例えば１０〜７０重量％、好ましくは２０〜６０重量％、より好ましくは３０〜５０重量％のフマル酸を配合することである。この場合、フマル酸が消臭剤の有効成分として効果を発揮すると同時に、固形物・ステアリルアルコールをより細かい粒子にして水中に分散させてべとつき感を与えないものとしても機能する。これにより、消臭剤基材に配合される有効成分を水中に細かく分散させて、殺菌、消臭並びに尿石の軟化作用が十分となる。しかも、パラオキシ安息香酸エステルは殺菌性を有し、尿石に対する消臭作用も発揮する。
【００１３】
また、本発明者等は、従来の小便器用消臭剤が有する問題点を解決するために種々検討・実験を重ねた結果、微生物（遅効性）に着目した。微生物は、環境にやさしく安全な上に、消臭効果が大きく持続時間も長い。この点で消臭剤の主剤としては最適である。しかし、化学消臭成分よりも即効性に劣る問題を有していることから、小便器用消臭剤としてはそのままでは不向きである。そこで、遅効性ではあるが有機物に対する高い分解能力と安全性を兼ね備える微生物と即効性のある有機酸との組み合わせを考えたが、通常では有機酸を使うと酸性に成るため微生物を添加することはできない。しかし、ポリエチレングリコールを溶融させるような温度でも胞子を形成しかつ有機物に対する高い分解能力並びに耐酸性を有する微生物であるバチルスサブチリスとフマル酸とを組み合わせるとき、ポリエチレングリコールを基材とする固形組成物中にバチルスサブチリスを死滅させずに封入でき、かつ使用時には即効性のあるフマル酸がトイレや排水経路に固着した尿石を軟化させ、この軟化した尿石の中へのバチルスサブチリスの侵入を容易にすることを知見するに至った。そして、フマル酸により、バチルスサブチリスによる分解作用及び消臭作用を促進させる特性があることも確認され、本発明の消臭剤に配合される有機酸として非常に適性があることが判明した。
【００１４】
本発明にかかる水に徐溶性のトイレ消臭剤は、かかる知見に基づくものであって、上述の請求項１から４のいずれかに記載の固形組成物に、配合有効成分として、ポリエチレングリコールを溶融する温度でも胞子を形成しかつ有機物に対する分解能力並びに耐酸性を有する微生物及びフマル酸を配合するようにして成る。ここで、微生物としては、バチルスサブチリス（Bacillus subtilis）と称する土壌由来の有用微生物の使用が好ましい。水洗小便器用消臭剤の基材としての固形組成物中に含まれる溶解調整剤としては、ステアリルアルコールの配合量が消臭剤中２〜２０重量％及びパラオキシ安息香酸エステルの配合量が消臭剤中１〜１０重量％であることが好ましく、ステアリルアルコールの配合量を３〜１５重量％及びパラオキシ安息香酸エステルの配合量を１〜５重量％としたときに水洗小便器用消臭剤の基材としての用途に最も適した物性を示す。また、フマル酸の配合量は、消臭剤中１０〜７０重量％、好ましくは２０〜６０重量％、より好ましくは約３０〜５０重量％である。７０重量％を超えると、水中への分散状態が好ましくない。また、１０％未満では、水中の分散状態が好ましくない上に、べとつく感じを与え、好ましくない。
【００１５】
バチルス・サブチリスと称する土壌由来の有用微生物は油脂類の分解作用と悪臭の消臭作用があるため、これを製剤化したものは厨房の排水や排水管に付着したスケールなど悪臭の発生源に対する消臭剤の主剤として広く使用されている。この微生物は６５〜７０℃という高温においても胞子を形成し死滅することがなく、基材であるポリエチレングリコールを加熱液化した状態で混合して固めても死滅することがないし、また耐酸性があるため、フマル酸との併用で失活することが無い。そこで、水に対する溶解度が低いフマル酸が排水などの度に少しづつ溶解してアンモニアやアミン臭を直ちに中和し無臭化すると共に配管等に固着した尿石を軟化させ、その軟化した尿石の中へ微生物が侵入して増殖し悪臭発生源となる尿石を継続的に分解して、悪臭の発生を強力に防止する。ここで、バチルスサブチリスの配合量は、消臭剤中、製剤として０．５〜１０重量％、好ましくは１〜１０重量％、より好ましくは３〜７重量％である。１０重量％を超えて配合する場合、消臭効力は大きくなってもコストアップが大きい上に固形物としての強度が弱くなる。また、０．５重量％未満では消臭力が著しく弱くなる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の水に徐溶性の固形組成物およびそれを利用した小便器用トイレ消臭剤の一実施態様に基づいて詳細に説明する。
【００１７】
本発明の固形組成物は、ポリエチレングリコール及びステアリルアルコール及び必要によりパラオキシ安息香酸エステルを共用することによって、界面活性剤を使用することなく長期間に亘って水に徐々に溶けて含有する有効成分等を溶け出させるものである。したがって、使用目的に応じた有効成分並びに必要に即した添加剤を含有すれば、水に触れる環境下に置かれたとき、水に徐々に溶けて含有する有効成分並びに添加剤を長期間に亘って安定に溶け出させることができる。ここで、溶解調整剤としては、固形組成物中のステアリルアルコールの配合量が２〜４０重量％及びパラオキシ安息香酸エステルの固形組成物中の配合量が１〜２０重量％であることが好ましく、ステアリルアルコールの配合量を２〜３０重量％及びパラオキシ安息香酸エステルの配合量を１〜１０重量％としたときに、使用目的に応じた有効成分並びに必要に即した添加剤を含有する固形組成物として、特に水洗小便器用消臭剤の基材としての用途に適した物性を示す。また、この固形組成物に、配合有効成分として、バチルスサブチリスと称する土壌由来の有用微生物及びフマル酸を配合すれば、水に徐溶性のトイレ消臭剤を構成できる。このとき、上述のポリエチレングリコール、パラオキシ安息香酸エステル並びにステアリルアルコールが配合されてなる水洗小便器用消臭剤の基材として好適な固形組成物に、更に適量例えば１０〜７０重量％好ましくは２０〜６０重量％、より好ましくは３０〜５０重量％のフマル酸が配合されることにより、固形物・ステアリルアルコールをより細かい粒子にして水中に分散させると共にべとつき感を与えないという、水洗小便器用消臭剤の基材としての用途に最も適した物性を示す。これにより、消臭剤基材に配合される有効成分を水中に細かく分散させて、殺菌、消臭並びに尿石の軟化作用が十分となる。しかも、パラオキシ安息香酸エステルは殺菌性を有し、尿石に対する消臭作用も発揮する。
【００１８】
固形組成物の必須成分の１つとしてのポリエチレングリコールは、常温で固体のものが用いられる。ポリエチレングリコールは、水に良く溶け、粉末状の有効成分を混ぜて成形するための基材として適している。加熱すると液化し、他の薬剤を混ぜて冷却すると固化するという便利な成形性がある。例えば、平均分子量が約６５００のものは約６５℃で液化し、バチルスサブチリスを死滅させずに混合させることができる。しかしながら、平均分子量はこれに限定されるものではなく、バチルスサブチリスを用いるのでなければもっと液化温度の高い平均分子量の大きいものを用いることもできる。通常、使用目的に応じて適宜選択されるが、固形組成物としては平均分子量が約６５００程度が製造上及び使用上最も好ましい粘性を示す。尚、ポリエチレングリコールは薬品や化粧品に多用されている安全な物質である。
【００１９】
ステアリルアルコール（化学式１）は、高級アルコールの一種で、融点は５４〜６１℃のロウ状固体であり、クリーム、乳液、その他多数の化粧品に使用されている。天然由来（ヤシ油等）の物質として、化粧品原料基準その他の公定書に収載されている、安全で安定な物質である。本発明では、成型物の強度を高めると共に、水に対する溶解性を調節する作用物質として使用した。
【００２０】
固形組成物中のステアリルアルコールの配合量は、例えば２〜４０重量％望ましくは２〜３０重量％の範囲であるが、少なければ固形物は早く水に溶け、多ければ難溶性となって長持ちするという様に量の調節次第で固形組成物の溶け方を希望する期間に調節できるものである。またこの物質を、パラオキシ安息香酸エステルと作用することで、界面活性剤を使用した場合に発生しがちな、固形組成物の水中での膨潤は全く起きず、長期間使用中も固形組成物は割れずに、あたかも石鹸が溶ける様に微粒子となって外側から均一に溶けて小さくなる。さらに、適量例えば１０〜７０重量％、好ましくは２０〜６０重量％、より好ましくは３０〜５０重量％のフマル酸が配合されることにより、固形物・ステアリルアルコールをより細かい粒子にして水中に分散させると共にべとつき感を与えないという、水洗小便器用消臭剤の基材としての用途に最も適した物性を示す。このポリエチレングリコール、パラオキシ安息香酸エステル、ステアリルアルコール並びにフマル酸の４成分が上述の適量の範囲で共に配合されるとき、水に全く溶けないステアリルアルコールが小さな固まりとならずに細かい粒子となって最も高い分散効力が得られる。
【化１】

【００２１】
以上のようにステアリルアルコールは、固形組成物の溶解時間の調節・延長に有用であり、パラオキシ安息香酸エステルを助剤として併用することで、より堅牢な成形物が得られ、水中では期待通りに溶解時間の的確な調節が可能となる。また、基材であるポリエチレングリコールとのなじみが良く、加熱、充てん、冷却固化という製造作業も極めて容易であり、同時に安価であるため、組成物の低価格化が規定できる利点を併せ持っている。
【００２２】
量産されている固体の高級アルコールには、ステアリルアルコールの他に、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール等がある。これらをステアリルアルコールの代わりに使用した場合は、ステアリルアルコールと似たような固形物が得られる。しかし、水中の分散状態はかなり差がみられる。即ちステアリルアルコールを使用したものは、界面活性剤を使用しなくても外側から均一に白濁分散するのとくらべ、均一に白濁分散せず、また短期間に形がくずれて、界面活性剤その他の添加剤を加えない限り、本発明の用途には適さない。このことは、ポリエチレングリコールや安息香酸エステルとなじみが良いというステアリルアルコールだけが持っている特長である。
【００２３】
パラオキシ安息香酸エステルとしては、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステルなどが挙げられ、このうち特定の物質に限定されるものではないが、メチルエステル、エチルエステルは分離するため本発明に好適とはいえない。本発明に好適な物質を例示すれば、例えばべたつきが無いパラオキシ安息香酸ブチル（化学式２）が挙げられる。パラオキシ安息香酸ブチルは、日本薬局方や化粧品原料基準等の公定書に収載され、保存剤として化粧品や医薬品等に広範囲に使用されている安全な物質である。
【化２】

【００２４】
また、パラオキシ安息香酸エステルは、雑菌類に対する抗菌作用があるために、雑菌の繁殖による悪臭の発生をより効果的に抑えることが期待できる。更に、本発明に係る小便器用トイレ消臭剤に用いる微生物（バチルス・サブチリス）と共存しても全く悪影響を与えない利点がある。参考までに行った実験により、パラオキシ安息香酸ブチル５〜１０重量％、バチルスサブチリス製剤０．５〜１．０重量％を含む小便器用トイレ消臭剤１グラム当り１０６個オーダーの生菌が維持されていることが確認された。この様にパラオキシ安息香酸エステルを使用するということは、単に混合助剤としてだけでなく、抗菌作用があり、且つバチルスサブチリスと共用でき、一層消臭効果を高めるという大きな特長がある。パラオキシ安息香酸エステルの固形組成物中の配合量は、安定な成形物が得られる範囲として、例えば１〜２０重量％、望ましくは１〜１０重量％の範囲である。尚、パラオキシ安息香酸エステルは、バチルスサブチリスと共用された前例はないし、溶解助剤の目的に使用された前例もない。
【００２５】
更に、トイレ消臭剤を製造するために有効成分の１つとして含有される微生物としては、バチルス・サブチリスと称する土壌由来の有用微生物の使用が好ましい。この微生物は、６５〜７０℃という高温においても胞子を形成し死滅することがない。したがって、この範囲で加熱液化した状態のポリエチレングリコール基材に混合したときにも、死滅することがないし、その後冷却固化することが可能である。また耐酸性があるため、フマル酸との併用で失活することが無い。また有機物の分解作用が強く、結果として悪臭発生源をなくす効果がある。なお、本発明に係るトイレ消臭剤における使用量は、例えば製剤として約５重量％である。
【００２６】
一般に微生物というものは、安全性が高く適用範囲も広く、悪臭の消臭に対しては継続的な効果が期待できるが、ケミカル消臭成分より即効性が劣るため単独で製品化しても効果を確認し難いという欠点がある。そこでアンモニアやアミン臭を直ちに中和し無臭化することが出来る即効性のあるフマル酸を併用することとしている。
【００２７】
フマル酸（化学式３）は消臭剤や食品の酸味料の用途に多用されている有機固体酸であるリンゴ酸、クエン酸その他の１種である。他の有機酸と異なり水に対する溶解度が低いために少しづつ溶解して行き、成形剤に配合した場合長持ちする利点がある。本発明に係るトイレ消臭剤には、例えば３００メッシュパスのフマル酸粉末を約４０重量％配合すると安定な成形物が得られる。
【化３】

【００２８】
また本発明者等の実験の結果、フマル酸は、トイレや排水経路に固着したスケールを軟化させることが確認された。このことにより、バチルスサブチリスによる分解作用及び消臭作用を促進させる特性があることも確認され、本発明の消臭剤に配合される有機酸として非常に適性があることが判明した。本発明の消臭剤には、以上述べた有効成分の他に、防錆剤などの添加剤を加えることもできる。
【００２９】
（１）実験室内試験（フマル酸の即効消臭性確認）
測定年月日：平成１４年６月１０日
実施場所：ワールドバイオ研究室（東京都台東区浅草橋）
試験試料：表１に示す試料２
測定方法及び結果：
（ａ）２００ミリリットルビーカー内に臭気強度５のアンモニア液
（３０ｐｐｍに相当）を１００ミリリットルを入れる。この中に本剤の粉末０．５ｇを加えるとすみやかに強度０（無臭）となる。
（ｂ）同様に臭気強度５のトリメチルアミン液（３ｐｐｍに相当）を処理すると、すみやかに臭気強度０（無臭）となる。
【００３０】
（２）現場試験（フマル酸と微生物の共力消臭効果）
測定年月日：平成１４年４月２０日〜５月３０日
実施場所：東京都港区高輪高輪会館内男子トイレ
試験試料：表１に示す試料２
測定方法：
１ヶ月間清掃しないで使用中の男子用水洗便器２基を使用して試験を行う。本剤６０ｇ１ヶを便器目皿下にセットし、片方の便器には何も置かないで比較用とした。トラップ近くの排水管途中に検査孔を設ける。この状態で毎日トイレを使用し、試験終了まで清掃しない様にする。試験開始２０日後と４０日後に剤を取出し重量を計ると共に排水経路の悪臭発生及び付着物の状況、変色等を観察する。その結果を表３に示す。この試験より、本発明の消臭剤の長期に亘る消臭効果が確認できた。
【表３】

【００３１】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態並びに実施例としては挙げられた固形組成物は、溶解調整剤としてステアリルアルコール及びパラオキシ安息香酸エステルを配合して成るものであるが、これに限られるものではなく、溶解調整剤としてステアリルアルコールのみを配合したものでも、界面活性剤を含まない安全でかつ環境汚染を招来し難い水に徐溶性の固形組成物を確実に実現できる。即ち、常温で固体のポリエチレングリコールに、溶解調整剤としてのステアリルアルコールを配合して成る、界面活性剤を含有しない固形組成物であっても、長い期間有効成分並びに必要に即して含有された添加物を安定にして徐々に水に溶かし出すことができ、それをトイレ消臭剤の基材として用いるときには、使い易く安全でかつ環境を汚染せずに効力を長期間安定して保持させるトイレ消臭剤を提供できる。
【００３２】
また、本実施形態並びに実施例ではトイレ消臭剤として応用した場合について主に説明したが、これに特に限定されるものではなく、例えば排水管の消臭剤、厨房流し排水管の消臭・ヌメリ取り剤、排水浄化剤殺菌剤、殺虫剤、樹木栄養剤や水溶性肥料、農薬等といった、含有する有効成分等を目的の期間中水に徐々に溶け出させる必要のある製品の全てに適用できることは言うまでもない。水に対して徐溶性が要求される用途に応じて家庭用・農業用・産業用として利用価値がある。配合有効成分並びに必要な添加剤を適宜選択する事により、様々の用途の固形組成物として利用可能である。上述したように、ポリエチレングリコール、パラオキシ安息香酸エステル、ステアリルアルコール並びにフマル酸の４成分が上述の適量の範囲で共に配合されるとき、水に全く溶けないステアリルアルコールが小さな固まりとならずに細かい粒子となって最も高い分散効力が得られるが、フマル酸の使用ができない樹木栄養剤や、殺虫剤、肥料、農薬等に用いる固形組成物の場合には、ポリエチレングリコールに溶解調整剤としてのステアリルアルコール及び必要によりパラオキシ安息香酸エステルを配合することにより、界面活性剤を使用せずにステアリルアルコールを細かい粒子にして分散させ、有効成分を水中や土中の水分中に徐々に溶け出させることができる。
【００３３】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の固形成型物は、界面活性剤を使用しなくとも、表２に示す実験から明らかなように、例えば約１カ月とか２カ月といった長期間に亘って、含有成分を徐々に水に溶かし出すことができる。そしてこの期間は、ステアリルアルコールとパラオキシ安息香酸エステルの配合量を調整することにより、容易に調整することができる。
【００３４】
また本発明の固形組成物は、基材となるポリエチレングリコールの溶解速度調整剤として、界面活性剤を使用せずにステアリルアルコールとパラオキシ安息香酸エステルとを用いているので、界面活性剤による排水の汚染の心配も排水の泡立ちもなく、添加された溶解調整剤としてのステアリルアルコール等も微細な粒となって流水中に流れ、内壁や排水経路に付着することがない。即ち、残留物としても残らないし、汚染するほどの濃度で溶け出さないので、界面活性剤に見られるような汚染性はない。また、本発明の固形組成物によれば、長期間水中で使用する間にも、崩れや膨潤を起こすことがない。
【００３５】
更に、本発明のトイレ消臭剤によると、水に対する溶解度が低いフマル酸が排水などの度に少しづつ溶解してアンモニアやアミン臭をすみやかに中和し無臭化すると共に配管等に固着した尿石を軟化させ、その軟化した尿石の中へバチルスサブチリスが侵入して増殖し悪臭発生源となる尿石を継続的に分解するので、フマル酸とバチルスサブチリスの相乗効果により、表２並びに表３に示すように、従来の小便器用トイレ消臭剤に比べて遙かに長期の１〜２カ月に亘って徐々に水に溶け出して消臭効果が得られる。しかも、本発明の消臭剤は、界面活性剤を使用せずに、安全な成分と微生物のみを配合しているので、使い易く安全でかつ環境を汚染せずに効力を長期間安定して保持させる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a solid composition in which active ingredients and additives contained therein are gradually dissolved in water, and a toilet deodorant using the same. More specifically, the present invention includes, for example, flush toilets and deodorizers for drainage pipes, deodorants and slime removal agents for kitchen drainage drainage pipes, drainage purifier fungicides, insecticides, tree nutrients and water-soluble fertilizers, Although it is necessary to gradually dissolve the active ingredients, such as agricultural chemicals, into the water during the target period, it is a solid composition that dissolves slowly in water and is suitable for use as a retention substance for drugs and active ingredients, and water washing using the same The present invention relates to a toilet deodorant installed and used near the urination port of a urinal.
[0002]
[Prior art]
In order to maintain the intended effect of the active pharmaceutical ingredient for a certain period of time, a technique of adjusting the dissolution rate of the compounding base material and gradually dissolving it in water has been widely used. For example, a solid composition that solidifies in a state containing an active ingredient according to the purpose of use and an additive suitable for the use, and dissolves and contains the active ingredient and the additive dissolved in water when touched by water. It is done. This solid composition is used, for example, as a base material for carrying a deodorant component of a deodorant installed in a urinal.
[0003]
Conventionally, as this type of solid composition, there are generally many polyethylene glycols based on a molding base material, which alone is not suitable for a long-lasting use by dissolving in water little by little. For the purpose of improvement, water-insoluble lipids and petroleum waxes are added together with a large amount of surfactant as a dissolution rate adjusting component to be solidified. For example, a deodorant base material in which water-insoluble stearic acid and a water-soluble prolonic nonionic surfactant or polyethylene glycol are mixed is common. However, this deodorant base material has a problem that it is difficult to adjust the dissolution rate and disappears in a short time, or conversely, stearic acid remains in flakes and gives a dirty impression, In order to solve this, a composition containing 5 to 20% by weight of a prolonic nonionic surfactant, 20 to 70% by weight of polyethylene glycol, 2 to 8% by weight of stearic acid, and 20 to 70% by weight of isopropyltrioxane has been proposed. (JP-A-7-323078). This base material contains sublimable isopropyltrioxane as a water-insoluble substance in order to reduce the amount of stearic acid that causes flaky residue.
[0004]
In addition, as a toilet deodorant that continues to release and elute components excluding malodor generated in flush toilets using such a solid composition over a long period of time, bactericides and fragrances have been added conventionally A masking agent or the like that makes a foul odor by using a drug or a simple fragrance is common. In particular, as a conventional deodorant for flush toilets that supports active ingredients for urine decomposition and ammonia neutralization and gradually dissolves in water, dangerous acidic substances such as sulfamic acid are used as active ingredients. What is included is common.
[0005]
As described above, this type of solid composition contains water-insoluble substances, and such substances gradually come into contact with water to come into water. This is not exactly dissolved, but for the sake of convenience this will also be expressed as “dissolved” or “dissolved” in water.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-7-323078
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in any case, since a large amount of surfactant is used, there are many problems with the environment such as contamination of waste water and foaming. Further, the duration of dissolution time is as short as about one week, and there is a problem that there is no one that can gradually dissolve the contained components into water stably over a long period of 1 to 2 months.
[0008]
Furthermore, toilet deodorants are easy to use, safe, and environmentally friendly, no matter what physical, chemical or sensory deodorization method is used. There is a disadvantage that the effect can be maintained only for about a week or a week.
[0009]
An object of the present invention is to provide a solid composition that does not contain a surfactant and is slowly soluble in water that is safe and hardly causes environmental pollution. Another object of the present invention is to provide a solid composition that can stabilize and gradually dissolve an active ingredient and an additive contained as necessary for a long period of time into water. Furthermore, an object of the present invention is to provide a toilet deodorant that is easy to use, safe, and stably retains its efficacy for a long period of time without polluting the environment.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, the present inventors have conducted various studies and experiments for the purpose of not using a surfactant that deteriorates the environment. As a result, as a regulator of the water dissolution rate dissolved in polyethylene glycol, I found that alcohol is effective. That is, it has been found that if stearyl alcohol is blended with polyethylene glycol to form a solid composition, it is finely dissolved and dispersed without using any surfactant. Furthermore, the present inventors have found that finer particles are dispersed by adding paraoxybenzoic acid ester thereto. Then, stearyl alcohol is blended with polyethylene glycol, and further, paraoxybenzoic acid ester is blended with this and heated and melted, and then the active ingredients according to the purpose of use and additives according to necessity are added and mixed, By filling and solidifying, it was confirmed by experiments that a molded product suitable for the purpose could be obtained without using a surfactant. In addition, fumaric acid to be blended as an active ingredient of deodorant, when blended with polyethylene glycol, stearyl alcohol, and paraoxybenzoic acid ester, solid stearyl alcohol that does not dissolve in water when made into a solid substance is finely divided into water. It was discovered that it has a soap-like effect of being dispersed.
[0011]
The present invention is based on such knowledge, and contains an active ingredient according to the purpose of use and an additive in accordance with necessity, and dissolves gradually in water and contains the active ingredient and the additive dissolved in water. In the composition, stearyl alcohol as a dissolution regulator is blended with polyethylene glycol that is solid at room temperature. More preferably, a paraoxybenzoic acid ester is further blended as a dissolution regulator. In this case, by the action of stearyl alcohol, the strength of the polyethylene glycol molded product that is easily soluble in water is increased and the solubility in water is adjusted, and the active ingredients contained over a long period of time without using a surfactant are gradually added. Can be dissolved in water. In addition, solid stearyl alcohol, which is completely insoluble in water, is dispersed as finer particles by using paraoxybenzoate in combination, and the active ingredients contained over a long period of time without using a surfactant are gradually added to the water. Can be melted. And even if these polyethylene glycol, paraoxybenzoic acid ester, and stearyl alcohol melt | dissolve in water, they do not cause the contamination which is seen by surfactant.
[0012]
Here, as a dissolution regulator, it is preferable that the compounding amount of stearyl alcohol is 2 to 40% by weight in the solid composition and the compounding amount of paraoxybenzoic acid ester is 1 to 20% by weight in the solid composition, A solid composition containing an active ingredient according to the purpose of use and an additive according to necessity when the blending amount of stearyl alcohol is 2 to 30% by weight and the blending amount of paraoxybenzoate is 1 to 10% by weight. Especially, the physical property suitable for the use as a base material of the deodorizer for flush toilets is shown. Furthermore, as a solid composition as a base material for a deodorant for flush toilets, more preferably 10 to 70% by weight, preferably 20 to 60%, in an appropriate amount for blending the above-mentioned polyethylene glycol, paraoxybenzoic acid ester and stearyl alcohol. It is to mix | blend a weight%, More preferably, 30-50 weight% fumaric acid. In this case, fumaric acid exhibits an effect as an active ingredient of a deodorant, and at the same time functions as a solid and stearyl alcohol made into finer particles and dispersed in water without giving a sticky feeling. Thereby, the active ingredient mix | blended with a deodorant base material is disperse | distributed finely in water, and a disinfection, deodorizing, and the softening effect | action of a urine stone become sufficient. Moreover, paraoxybenzoic acid esters have bactericidal properties and also exert a deodorizing action on urinary stones.
[0013]
In addition, as a result of various studies and experiments to solve the problems of conventional urinal deodorants, the present inventors have focused on microorganisms (slow-acting properties). Microorganisms are environmentally friendly and safe, have a deodorizing effect and a long duration. In this respect, it is optimal as a main component of a deodorant. However, since it has a problem that it is inferior in immediate effect than a chemical deodorant component, it is not suitable as it is as a urinal deodorant. Therefore, we considered a combination of a microorganism that has a slow-acting but high decomposition ability and safety for organic substances and an organic acid that has an immediate effect, but usually it becomes acidic when an organic acid is used. Can not. However, microorganisms that form spores even at a temperature at which polyethylene glycol is melted and have a high ability to decompose organic substances and acid resistance Bacillus subtilis When combining fumaric acid with a solid composition based on polyethylene glycol Bacillus subtilis Can be encapsulated without dying, and fumaric acid, which has an immediate effect when used, softens the urinary stone fixed to the toilet or drainage route, and into the softened urinary stone Bacillus subtilis It has come to know that it is easy to penetrate. And with fumaric acid, Bacillus subtilis It has also been confirmed that it has the property of promoting the decomposition action and deodorization action due to the above, and it has been found that it is very suitable as an organic acid to be blended in the deodorant of the present invention.
[0014]
The water-degradable toilet deodorant according to the present invention is based on this finding, and polyethylene glycol is added as an active ingredient to the solid composition according to any one of claims 1 to 4. Microorganisms and fumaric acid that form spores even at the melting temperature and have the ability to decompose organic substances and have acid resistance are blended. Here, as microorganisms , Ba Chill Susa Preference is given to the use of useful microorganisms derived from soil called Bacillus subtilis. As the dissolution regulator contained in the solid composition as the base material for the deodorant for flush toilets, the blending amount of stearyl alcohol is 2 to 20% by weight in the deodorant and the blending amount of paraoxybenzoate is deodorizing. It is preferably 1 to 10% by weight in the agent, and when the blending amount of stearyl alcohol is 3 to 15% by weight and the blending amount of paraoxybenzoic acid ester is 1 to 5% by weight, the base of the deodorizer for flush toilets It exhibits the most suitable physical properties for use as a material. Moreover, the compounding quantity of a fumaric acid is 10 to 70 weight% in a deodorizer, Preferably it is 20 to 60 weight%, More preferably, it is about 30 to 50 weight%. When it exceeds 70% by weight, the dispersion state in water is not preferable. If it is less than 10%, the dispersion state in water is not preferable, and a sticky feeling is given, which is not preferable.
[0015]
Useful microorganisms derived from soil called Bacillus subtilis have the ability to decompose fats and oils and deodorize bad odors. Widely used as the main agent of odorants. These microorganisms do not die by spore formation even at a high temperature of 65 to 70 ° C., and they do not die even if they are mixed and hardened in a heated liquefied state, and are resistant to acid. Therefore, it is not deactivated in combination with fumaric acid. Therefore, fumaric acid, which has low solubility in water, dissolves little by little every time it drains, etc., immediately neutralizes ammonia and amine odor, and softens urinary stones fixed to pipes, etc. Microorganisms invade into it and proliferate to continuously decompose urine stones, which are the source of malodors, to strongly prevent malodors. here, Bacillus subtilis The amount of , Disappear In the odorant, the preparation is 0.5 to 10% by weight, preferably 1 to 10% by weight, more preferably 3 to 7% by weight. In the case where the blending amount exceeds 10% by weight, even if the deodorizing effect is increased, the cost is increased and the strength as a solid material is decreased. Moreover, if it is less than 0.5 weight%, deodorizing power will become remarkably weak.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, it will be described in detail based on one embodiment of a solid composition slowly soluble in water of the present invention and a toilet deodorant using the same.
[0017]
The solid composition of the present invention contains polyethylene glycol, stearyl alcohol and, if necessary, paraoxybenzoic acid ester so that it can be dissolved gradually in water over a long period of time without using a surfactant, etc. To melt out. Therefore, if an active ingredient according to the purpose of use and an additive suitable for the purpose are contained, the active ingredient and the additive contained by being gradually dissolved in water when placed in an environment in contact with water over a long period of time. And can be dissolved stably. Here, as a dissolution regulator, it is preferable that the compounding quantity of the stearyl alcohol in a solid composition is 2 to 40 weight% and the compounding quantity in the solid composition of a paraoxybenzoic acid ester is 1 to 20 weight%, A solid composition containing an active ingredient according to the purpose of use and an additive according to necessity when the blending amount of stearyl alcohol is 2 to 30% by weight and the blending amount of paraoxybenzoate is 1 to 10% by weight. Especially, the physical property suitable for the use as a base material of the deodorizer for flush toilets is shown. In addition, as an active ingredient in this solid composition , Ba Chill Susa If a useful microorganism derived from soil called butyris and fumaric acid are blended, a water-degradable toilet deodorant can be constructed. At this time, an appropriate amount, for example, 10 to 70% by weight, preferably 20 to 60%, is further added to the solid composition suitable as a base material for the deodorant for flush toilets in which the above-described polyethylene glycol, paraoxybenzoic acid ester and stearyl alcohol are blended. A deodorant for flush toilets that contains solids and stearyl alcohol in finer particles and disperses them in water and does not give a sticky sensation, by blending with fumaric acid of 30% by weight, more preferably 30 to 50% by weight. The physical properties most suitable for use as a base material. Thereby, the active ingredient mix | blended with a deodorant base material is disperse | distributed finely in water, and a disinfection, deodorizing, and the softening effect | action of a urine stone become sufficient. Moreover, paraoxybenzoic acid esters have bactericidal properties and also exert a deodorizing action on urinary stones.
[0018]
Polyethylene glycol as one of the essential components of the solid composition is solid at room temperature. Polyethylene glycol dissolves well in water and is suitable as a base material for mixing and molding a powdery active ingredient. There is a convenient moldability that liquefies when heated and solidifies when mixed with other chemicals. For example, those having an average molecular weight of about 6500 liquefy at about 65 ° C. Susa The H Re The Can be mixed without killing. However, the average molecular weight is not limited to this, Bacillus subtilis If not used, one having a higher average molecular weight with a higher liquefaction temperature can be used. Usually, it is appropriately selected according to the purpose of use, but as a solid composition, an average molecular weight of about 6500 shows the most preferable viscosity for production and use. Polyethylene glycol is a safe substance frequently used in medicines and cosmetics.
[0019]
Stearyl alcohol (Chemical Formula 1) is a kind of higher alcohol, and is a waxy solid having a melting point of 54 to 61 ° C., and is used in creams, emulsions and many other cosmetics. It is a safe and stable substance that is listed in the cosmetic raw material standards and other official documents as a naturally derived substance (coconut oil, etc.). In the present invention, the strength of the molded product is increased, and it is used as an agent for adjusting the solubility in water.
[0020]
The amount of stearyl alcohol in the solid composition is, for example, in the range of 2 to 40% by weight, preferably 2 to 30% by weight. Thus, depending on the adjustment of the amount, it is possible to adjust the melting method of the solid composition to a desired period. In addition, by reacting this substance with p-hydroxybenzoate ester, swelling of the solid composition in water, which tends to occur when a surfactant is used, does not occur at all. Without breaking, it becomes fine particles as if the soap is melted and melts uniformly from the outside and becomes smaller. Furthermore, an appropriate amount, for example, 10 to 70% by weight, preferably 20 to 60% by weight, more preferably 30 to 50% by weight of fumaric acid is blended to form solids / stearyl alcohol in finer particles and dispersed in water. It exhibits the most suitable physical properties for use as a base material for a deodorant for flush toilets, which does not give a sticky feeling. When these four components of polyethylene glycol, paraoxybenzoate ester, stearyl alcohol and fumaric acid are blended together in the above-mentioned appropriate amount range, stearyl alcohol which is completely insoluble in water becomes the most fine particles without becoming a small mass. High dispersion efficacy is obtained.
[Chemical 1]

[0021]
As described above, stearyl alcohol is useful for adjusting and extending the dissolution time of solid compositions, and by using paraoxybenzoate ester as an auxiliary agent, a more robust molded product can be obtained and as expected in water. Accurate adjustment of dissolution time becomes possible. In addition, it has good compatibility with polyethylene glycol as a base material, and manufacturing operations such as heating, filling, and cooling and solidification are extremely easy, and at the same time, it is inexpensive, and thus has the advantage that the cost of the composition can be regulated.
[0022]
In addition to stearyl alcohol, solid higher alcohols that are mass-produced include cetyl alcohol, cetostearyl alcohol, behenyl alcohol, lanolin alcohol, hydrogenated lanolin alcohol, and the like. When these are used instead of stearyl alcohol, solids similar to stearyl alcohol are obtained. However, there are considerable differences in the state of dispersion in water. In other words, those using stearyl alcohol are not uniformly dispersed in white turbidity from the outside without using a surfactant. Unless an additive is added, it is not suitable for the use of the present invention. This is a feature that only stearyl alcohol has that it is compatible with polyethylene glycol and benzoate.
[0023]
Examples of the paraoxybenzoic acid ester include propyl ester, isopropyl ester, butyl ester, isobutyl ester and the like. Of these, although not limited to specific substances, methyl ester and ethyl ester are suitable for the present invention because they are separated. That's not true. An example of a material suitable for the present invention is, for example, butyl paraoxybenzoate (Chemical Formula 2) having no stickiness. Butyl paraoxybenzoate is a safe substance that is listed in Japanese pharmacopoeia and official standards such as cosmetic raw material standards and is widely used in cosmetics and pharmaceuticals as a preservative.
[Chemical 2]

[0024]
Moreover, since paraoxybenzoic acid ester has an antibacterial action with respect to miscellaneous bacteria, it can be expected to more effectively suppress the generation of malodor due to the propagation of miscellaneous bacteria. Furthermore, even if it coexists with the microorganisms (Bacillus subtilis) used for the toilet deodorant for urinals according to the present invention, there is an advantage that there is no adverse effect. According to experiments conducted for reference, 5-10% by weight of butyl paraoxybenzoate, batyl Susa It was confirmed that 106 live bacteria were maintained per gram of toilet deodorant for urinals containing 0.5 to 1.0% by weight of butyris preparation. The use of paraoxybenzoate in this way is not only as a mixing aid but also has antibacterial activity and Susa Butiri With It can be shared and has the great feature of further enhancing the deodorizing effect. The blending amount of the paraoxybenzoic acid ester in the solid composition is, for example, in the range of 1 to 20% by weight, desirably 1 to 10% by weight, as a range in which a stable molded product can be obtained. In addition, paraoxybenzoic acid ester is , Ba Chill Susa Butiri With There is no shared precedent, nor is there a precedent used for the purpose of dissolution aids.
[0025]
Furthermore, as a microorganism contained as one of the active ingredients for producing a toilet deodorant, it is preferable to use a useful microorganism derived from soil called Bacillus subtilis. The microorganism does not form a spore and die even at a high temperature of 65 to 70 ° C. Therefore, even when mixed with a polyethylene glycol base material in a heated and liquefied state within this range, it does not die, and can be cooled and solidified thereafter. Moreover, since it has acid resistance, it does not deactivate by the combined use with fumaric acid. Moreover, the decomposition | disassembly effect | action of organic substance is strong and there exists an effect which eliminates a bad smell generation source as a result. In addition, the usage-amount in the toilet deodorant which concerns on this invention is about 5 weight% as a formulation, for example.
[0026]
In general, microorganisms are safe and have a wide range of applications, and can be expected to have a continuous effect on deodorizing bad odors. There is a drawback that it is difficult to confirm. Therefore, it is decided to use fumaric acid with immediate effect that can immediately neutralize ammonia and amine odor and make it non-brominated.
[0027]
Fumaric acid (Chemical Formula 3) is malic acid, citric acid, and other types of organic solid acids that are frequently used for deodorants and food acidulants. Unlike other organic acids, the solubility in water is low, so it dissolves little by little and has the advantage that it lasts longer when blended into a molding agent. When the toilet deodorant according to the present invention is blended with about 40% by weight of fumaric acid powder of 300 mesh pass, for example, a stable molded product can be obtained.
[Chemical 3]

[0028]
Moreover, as a result of experiments by the present inventors, it was confirmed that fumaric acid softens the scale adhered to the toilet or drainage channel. As a result, Bacillus subtilis It has also been confirmed that it has the property of promoting the decomposition action and deodorization action due to the above, and it has been found that it is very suitable as an organic acid to be blended in the deodorant of the present invention. In addition to the active ingredients described above, additives such as a rust inhibitor can be added to the deodorant of the present invention.
[0029]
(1) Laboratory test (confirmation of immediate effect and deodorant of fumaric acid)
Measurement date: June 10, 2002
Location: World Bio Laboratory (Asakusabashi, Taito-ku, Tokyo)
Test sample: Sample 2 shown in Table 1
Measurement method and results:
(A) Ammonia liquid with odor intensity 5 in a 200 ml beaker
Add 100 ml (corresponding to 30 ppm). When 0.5 g of the powder of this agent is added to this, the strength becomes 0 (no odor) immediately.
(B) Similarly, when a trimethylamine solution having an odor intensity of 5 (corresponding to 3 ppm) is treated, the odor intensity becomes 0 (no odor) immediately.
[0030]
(2) Field test (synergistic deodorization effect of fumaric acid and microorganisms)
Measurement date: April 20-May 30, 2002
Location: Men's toilet in Takanawa Takanawa, Minato-ku, Tokyo
Test sample: Sample 2 shown in Table 1
Measuring method:
The test is carried out using two male flush toilets that have not been cleaned for one month. One 60 g of this agent was set under the toilet bowl, and nothing was placed on one toilet bowl for comparison. An inspection hole is provided in the middle of the drain pipe near the trap. In this state, use the toilet every day and do not clean until the end of the test. After 20 and 40 days from the start of the test, the agent is taken out and weighed, and the odor generation in the drainage route, the state of deposits, and discoloration are observed. The results are shown in Table 3. From this test, the deodorizing effect over a long period of time of the deodorant of the present invention could be confirmed.
[Table 3]

[0031]
The above-described embodiment is an example of a preferred embodiment of the present invention, but is not limited thereto, and various modifications can be made without departing from the gist of the present invention. For example, the solid compositions mentioned as the present embodiment and examples are formed by blending stearyl alcohol and p-hydroxybenzoate as dissolution modifiers, but the present invention is not limited to this. Even when only stearyl alcohol is blended, a solid composition that does not contain a surfactant and is slowly soluble in water that is less likely to cause environmental pollution can be reliably realized. That is, even if it is a solid composition not containing a surfactant, which is formed by blending stearyl alcohol as a dissolution regulator in polyethylene glycol which is solid at normal temperature, it was contained for a long period of time along with the active ingredients as needed. Toilet that can be stably dissolved and gradually dissolved in water and used as a toilet deodorant base material, which is easy to use, safe, and stably maintains its efficacy for a long time without polluting the environment Deodorant can be provided.
[0032]
Further, in the present embodiment and the examples, the case where it is mainly applied as a toilet deodorant has been mainly described. However, the present invention is not particularly limited thereto. For example, a deodorizer for a drain pipe, Applicable to all products that need to be gradually dissolved in water during the target period, including active ingredients, such as slime remover, waste water cleaner, insecticide, tree nutrients, water-soluble fertilizer, and agricultural chemicals Needless to say, you can. It has utility value for household use, agricultural use, and industrial use depending on the use that requires slow solubility in water. It can be used as a solid composition for various purposes by appropriately selecting the compounding active ingredient and necessary additives. As described above, when the four components of polyethylene glycol, paraoxybenzoic acid ester, stearyl alcohol and fumaric acid are blended together in the above-mentioned appropriate amount range, the stearyl alcohol which is completely insoluble in water does not become a small mass but a fine particle. In the case of solid compositions used for tree nutrients, insecticides, fertilizers, pesticides, etc. where fumaric acid cannot be used, stearyl alcohol as a solubility regulator in polyethylene glycol And if necessary, by adding paraoxybenzoic acid ester, stearyl alcohol can be dispersed in fine particles without using a surfactant, and the active ingredient can be gradually dissolved in water in water or soil. .
[0033]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, the solid molded product of the present invention can be obtained over a long period of time such as about 1 month or 2 months, as is apparent from the experiment shown in Table 2, without using a surfactant. The contained components can be gradually dissolved in water. And this period can be easily adjusted by adjusting the compounding quantity of a stearyl alcohol and a paraoxybenzoic acid ester.
[0034]
Moreover, since the solid composition of the present invention uses stearyl alcohol and p-hydroxybenzoic acid ester without using a surfactant as a dissolution rate adjusting agent for polyethylene glycol as a base material, There is no fear of contamination and foaming of drainage, and stearyl alcohol as an added dissolution regulator flows into the running water as fine particles and does not adhere to the inner wall or drainage path. That is, it does not remain as a residue and does not dissolve at a concentration that causes contamination, so there is no contamination as seen in surfactants. The solid of the present invention composition According to the product, it does not collapse or swell even during long-term use in water.
[0035]
Furthermore, according to the toilet deodorant of the present invention, fumaric acid, which has low solubility in water, dissolves little by little every time it drains, etc., and immediately neutralizes ammonia and amine odors to make it non-brominated and urine fixed to piping etc. Soften the stone and into the softened urolith Bacillus subtilis Invades and proliferates and continuously decomposes urinary stones, which are the source of malodors. Bacillus subtilis As shown in Table 2 and Table 3, the deodorizing effect is obtained by gradually dissolving in water over a long period of 1 to 2 months, as shown in Table 2 and Table 3. It is done. Moreover, since the deodorant of the present invention contains only safe components and microorganisms without using a surfactant, it is easy to use, safe and stable for a long time without polluting the environment. Hold.

Claims

A water-soluble solid composition which is obtained by blending stearyl alcohol as a dissolution regulator in polyethylene glycol which is solid at room temperature and does not contain a surfactant.

The dissolution control agent and to Pas Raokishi benzoates further compounded to solid compositions gradually soluble in water according to claim 1, wherein Ru formed.

The water-soluble solid composition according to claim 2, wherein the compounding amount of stearyl alcohol as the dissolution regulator is 2 to 40% by weight and the compounding amount of paraoxybenzoate is 1 to 20% by weight. object.

4. The water-soluble solid composition according to claim 3, wherein the compounding amount of stearyl alcohol as the dissolution regulator is 2 to 30% by weight and the compounding amount of paraoxybenzoate is 1 to 10% by weight. object.

5. A toilet deodorant that is gradually soluble in water, characterized in that Bacillus subtilis and fumaric acid are blended as active ingredients in the solid composition according to claim 1.

The blending amount of the fumaric acid is 10 to 70% by weight in the deodorant and the blending amount of the Bacillus subtilis is 0.5 to 10% by weight as a preparation in the deodorant . Toilet deodorant that dissolves slowly in water.