JP4201483B2 - 断層撮影スライスの相対位置決定方法及び装置 - Google Patents
断層撮影スライスの相対位置決定方法及び装置 Download PDFInfo
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Description
本発明は、2つの平面上の夫々の関数の値による、該2つの平面の相対的な空間位置決定に関し、特に、2つの超音波断層撮影スライス面の相対位置決定に関する。
【0002】
多くの超音波イメージャでは、対象物を走査し、対象物の断層撮影スライス画像のデータを取得する為に、ハンドユニットが使用される。ハンドユニットは、超音波パルスを対象物内部に送信し、対象物の断層撮影スライス中の組織からの超音波パルスの反射を受信する。オペレータは、ハンドユニットを把持し、それを対象物の画像化されている部分上で移動させる。対象物の完璧なスライス画像のデータは素早く取得され、従ってオペレータが画像化されている対象物上でハンドユニットを移動させることにより、多数の近接配置されたスライスについての画像化データが取得される。
【0003】
対象物の走査された部分の正確な3次元画像を構築するためには、断層撮影スライス夫々の互いの位置と方向が正確に知られなければならない。ハンドユニットに対する断層撮影スライスの位置と、断層撮影スライス中のデータを取得する点(以下、“データ・ポイント”という。)の位置とは、ハンドユニットの構造によって正確に知られる。しかしながら、ハンドユニットの構造は、断層撮影スライス夫々の互いの位置については、何の情報も提供しない。断層撮影スライス間の相対的な位置を決定するために、データを取得する断層撮影スライス夫々について、ハンドユニットの位置と方向が決定される。このことは、通常、超音波装置が操作される部屋の中で固定される基準座標系に対するハンドユニットの位置と方向を監視することで行われる。基準座標系の位置と方向は、部屋の中に適切に配置された受信機の配列によって規定される。ハンドユニットは、これらの受信機に信号を送信する送信機を備えている。ハンドユニットの位置と方向は、ハンドユニットが対象物を走査している如何なる時でも、それらの信号から正確に決定することができる。ハンドユニット及びデータを取得する断層撮影スライスの位置を特定するためのこのシステムは、高価であり、大きくて重く、そして超音波装置を簡単に移動できる可能性をなくしている。
【0004】
超音波エネルギー源の位置と方向を特定するための機械式のシステムが、M.J. Rello らによる米国特許5,487,388号に記載されている。この特許には、そのエネルギー源が薄い平面扇型ビームを射出すると記述される。エネルギー源は、回転軸の周りでエネルギー源を回転させる機械式の台の上に固定され、回転軸の周りの既知の様々な角度に扇型ビームを位置付ける。
【0005】
C.G. Oakleyらによる米国特許5,503,152号は、厚い分量のスライス状に対象物の3次元画像を生成するために、互いに固定の位置関係にある2つの延設されたトランスデューサのアレイについて記述している。画像化された対象物スライスは、2つのアレイからの超音波エネルギーによって照射された、対象物の“重複”ボリューム(volume)になっている。2つのアレイは、重複ボリューム中の同じ組織から異なる遅延時間で反射してくる超音波パルスを受信する。遅延時間は、アレイからの距離に変換され、組織は、三角測量とアレイ間の距離を用いて、重複領域中で位置が特定される。広がったボリュームの画像を生成するために、トランスデューサ・ユニットは、広い範囲の制御可能な位置でトランスデューサ・ユニットを移動させることのできる機械式の装置に組み付けられる。
【0006】
固定された基準座標系に対して移動する超音波エネルギー源の位置を特定することによらず、動かしやすい手操作超音波エネルギー源を用いて取得された超音波断層撮影スライスの相対的な位置を特定するためのシステムを持つことができれば便利である。
【0007】
本発明のいくつかの側面の目的は、対象物の超音波画像用の画像データが取得される断層撮影スライスの相対的な位置を、正確に特定する為の比較的シンプルで安価な方法を提供することである。
【0008】
本発明の好ましい実施形態において、断層撮影スライスの相対的な位置と方向は、取得された画像データに基づいて計算によって決定される。本方法は、固定された基準座標系に対するスライスの位置と方向の決定を必要とすることなしに、スライスの位置を決定する。
【0009】
複数の断層撮影スライス夫々について、画像データの値と、スライス面に垂直な方向における画像データの1次の空間的な導関数の値とが、スライスの複数のデータ・ポイントに対し取得される。夫々の特定のスライスについて、スライスの面に対して規定され理解されるその特定のスライス固有の座標系を基準として計測された座標値によって、データ・ポイントはスライスの空間内で位置が特定される。座標系の原点は、スライスの面の点に配置され、x軸及びy軸はスライス面にあり、z軸はスライスの面に垂直であることが好ましい。スライスの面におけるx軸,y軸上のデータ・ポイントでの画像データの空間的な導関数は、スライスのデータ・ポイントでの画像データの値間の差から算出される。異なるスライスに固有の座標系は、同一ではない。それらは、互いにずらされても良く、及び/又は、それらの座標軸は互いに回転されても良い。
【0010】
スライス毎に、スライスのデータ・ポイントにおける画像データとその1次の空間的な導関数が得られるので、そのデータ・ポイントを中心とする空間のボリューム内の画像データの推定値を提供するこれらのデータ・ポイントについて、1次のテーラー級数が展開できる。結果として、与えられた如何なる断層撮影スライスについても、そのスライスを中心とする空間のボリューム内において画像データが得られる(以下、“テーラー・ボリューム”という。)。テーラー・ボリュームは、断層撮影スライス面の周りで、データ・ポイントに関して展開されたテーラー級数が画像データの概ね正確な推定値を与える、スライス面からの距離の位置に配置された点まで拡張する。
【0011】
本発明の好ましい実施形態によれば、隣接する断層撮影スライスは、少なくとも1つの隣接しているスライス(以下、“ターゲット・スライス”という。)が、他方のスライス(以下、“テーラー・スライス”という。)のテーラー・ボリュームの内側に配置されるように、互いに十分に近接して配置される。ターゲット・スライス上の点について計測された画像データの値と、テーラー・スライス中のデータ・ポイントについて展開されたテーラー級数から算出された同一の点についての画像データの値は等しくなければならない。本発明の好ましい実施形態によれば、「テーラー・スライスの点からの画像データのテーラー級数展開が、ターゲット・スライス上の点において、ターゲット・スライス上のその点における計測された画像データの値と概ね等しい画像データの値を与える。」という条件により、2つの隣接する断層撮影スライスの相対的な位置と方向が決定される。
【0012】
本発明の好ましい実施形態によれば、複数の隣接する断層撮影スライスに固有の座標系の位置と方向が決定される。一度このことが達成されると、様々な個々の座標系の座標の関数として取得された画像データは、好ましくは1つの共通する座標系に変換される。その後、異なる断層撮影スライスからの対象物画像が関連付けられ、断層撮影スライスを含んでいる対象物の正確な画像が構築される。
【0013】
x,y,z(ベクトル表記法ではx ̄)は、テーラー・スライスに固有の座標系(以下、“テーラー”座標系という。)を基準とするテーラー・スライスの点の座標を表すものとする。x’,y’,z’(ベクトル表記法ではx ̄’)は、ターゲット・スライスに固有の座標系(以下、“ターゲット”座標系という。)を基準とする、テーラー・スライスに隣接するターゲット・スライスの点の座標を表すものとする。テーラー座標系を基準とするターゲット座標系の位置と方向は、テーラー座標系の原点からターゲット座標系の原点まで延びるベクトルのテーラー座標系における要素と、ターゲット座標系のz’,x’及びz’軸夫々の周りでのターゲット座標系の回転角度とによって定義される。これらベクトルの要素と回転角度の関数である変換“T”は、テーラー座標系を基準として定義される空間中の点の座標を、ターゲット座標系を基準として定義される同一の点の座標に変換する。これらベクトル要素と回転角度が夫々X,Y,Z,φ,θ,αで表されるならば、x ̄’=T(X,Y,Z,φ,θ,α)x ̄=Tx ̄、また、x ̄=T−1(X,Y,Z,φ,θ,α)x ̄’=T−1x ̄’である。
【0014】
画像データを、テーラー及びターゲット座標系を基準として定義される点の座標の関数として、超音波画像化関数F(x,y,z)=F(x ̄)及びf(x’,y’,z’)=f(x ̄’)の値によって夫々表現する。それならば、ターゲット座標系中の点“n”について、座標x ̄’|n、テーラー座標系中のx ̄|n=T−1x ̄’|nを用いてf(x ̄’)|n=F(T−1x ̄’)|n、ここで、記号“|n”は、その数式又は数量が点nについて値が求められることを示している。もし、f(x ̄’)が少なくとも6つの点n、n=1・・・6、について計測され、x ̄の関数としてのF(x ̄)の形式が知られるならば、n=1・・・6、についての6つの方程式[f(x ̄’)−F(T−1x ̄’)|n]=0は、Tを左右する6つの独立変数、X,Y,Z,φ,θ,α、を決定する。また、これらの変数は、テーラー座標系とターゲット座標系との相対的な位置と方向を規定する。
【0015】
本発明の好ましい実施形態によれば、F(x ̄)の形式は、テーラー・スライスのテーラー・ボリュームにおいて、テーラー・ボリュームの面上の点についての1次のテーラー展開から得られる。追加として、本発明の好ましい実施形態によれば、f(x ̄’)の値を求めるターゲット・スライスの面上の点は、テーラー・スライスのテーラー・ボリューム内に配置される。結果として、2つの断層撮影スライスの相対位置と方向を規定するX,Y,Z,φ,θ,α、が計算できる。
【0016】
一般的に、座標x ̄,x ̄’についての値、F(x ̄),f(x ̄’)の計測された値、そしてそれらの断層撮影スライス面に垂直な導関数(以下、“垂直方向導関数”という。)は、厳密に知ることはできず不確かさの程度がまとわる。例えば、関数F(x ̄),f(x ̄’)とそれらの垂直方向導関数が、不確かさ含んで知られるときのその不確かさは、対象物の超音波画像化で使用される超音波源から離れたデータ・ポイントについては、超音波源に近接するデータ・ポイントについてよりもはるかに大きい。本発明の好ましい実施形態によれば、X,Y,Z,φ,θ,α、の値は、これらの不確かさを包含している方程式から算出される。1組の方程式が、複数のnについてf(x ̄’)とF(x ̄)間の差を最小にするX,Y,Z,φ,θ,αの値を算出するために用いられるのが好ましい。その方程式は、変数X,Y,Z,φ,θ,αの関数としての和、
【数1】
を最小にする最小二乗最小化手続き(least square minimization procedure)によってもたらされるのが好ましい。このSについての式において、Nは、和に用いる複数の点の数であり、σ(x ̄’,T−1x ̄’)|nは、点nについて知られるx ̄,x ̄’,F(x ̄),f(x ̄’)が伴っている不確かさの関数であり、不確かさの量を表す。
6要素ベクトルVkが、変数X,Y,Z,φ,θ,αを表し、ここで、kは1〜6の整数であるとする。そのとき、Vkを用いて表されるSの最小二乗最小化は、k=1・・・6、について、
【数2】
である必要がある。これらの方程式は、数学的にかなり複雑であり、計算上解くのにコストを要する。本発明の好ましい実施形態において、Sを最小化するための最小二乗手続きを扱いやすくする、仮定の単純化が行われる。Vkに関するσ(x ̄’,T−1x ̄’)|nの導関数は0とみなされ、σ(x ̄’,T−1x ̄’)|n=σ(x ̄’)(すなわち、Tに依存しない。)、また、
【数3】
である。本発明の代替としての実施形態において、点nの位置の関数として、x ̄,x ̄’,F(x ̄),f(x ̄’)が伴う不確かな変数は、全て無視され、σ(x ̄’,T−1x ̄’)|nは、1にセットされる。以下の議論は、σを利用するか否かに関係がない。
【0017】
Nが6より大きな可能な最も小さい整数であり、Vk(すなわち、X,Y,Z,φ,θ,α)の値について望まれる精度を提供するのが好ましい。6以上の小さな整数Nについて最初に∂{S}/∂Vk=0が解かれ、その後、Nの値を増加してVkについて望ましい精度に達するまで、反復手続きで解かれるのが好ましい。本発明によるいくつかの好ましい実施形態において、変換Tに現れる三角関数は、三角関数の小角度の近似を用いて近似される。
【0018】
本発明の他の側面の目的は、超音波画像データと、対象物断層撮影スライスのデータ・ポイントでの画像データの垂直方向導関数についての値を取得する、対象物の超音波画像化装置を提供することである。本発明の好ましい実施形態による超音波画像化装置は、画像データを取得するための走査ユニットを備えている。この場合に於いて、走査ユニットは、対象物を画像化するために使用される音波を送受信する超音波トランスデューサの2つの平行で直線状に位相が合っているアレイを備えている。2つの位相の合ったアレイは、それぞれ近接配置されるのが好ましい。結果として、走査ユニットが対象物を走査すると、対象物を貫通する2つの平行で近接配置された面上のデータ・ポイントについて、画像データの値が取得される。一方の面上の第1の点の画像データの値と、他方の面上のその第1の点に近接する第2の点との平均値は、第1と第2の点間の中間部の点における画像データの値を、2つの面の間のボリュームによって規定される断層撮影スライスに与える。2つの面の間の距離で除算された、第1と第2の点における画像データの値の差は、第1と第2点間の中間部の点における、断層撮影スライス面に垂直な方向の画像データの導関数を提供する。
【0019】
したがって本発明の好ましい実施形態によって提供されるのは、超音波画像化のための方法であって、(a)第1座標系における第1の面よって定義される第1スライスの超音波画像データを取得と、(b)前記第1座標系と異なる第2座標系における第2の面によって定義される第2スライスの超音波画像データ取得と、(c)前記第1の面と前記第2の面の少なくともいずれか一方の近接部位の超音波画像データの決定と、(d)前記取得された超音波画像データと前記決定された超音波画像データとに基づく、前記第1座標系と前記第2座標系間の座標変換の決定とを含む。
【0020】
前記第1の面と前記第2の面の少なくともいずれか一方の近接部位の超音波画像データの決定には、前記スライスの面の外側の画像データの取得が含まれることが好ましい。代替として又は追加として、本方法は、好ましくは前記第1の面と前記第2の面少なくともいずれか一方の面の点における画像データの空間的な導関数を決定することを含み、該導関数には該面の垂線方向の画像データの導関数が含まれる。前記導関数には、前記面に平行な方向の画像データの導関数が含まれることが好ましい。
【0021】
本発明のいくつかの好ましい実施形態において、前記座標変換の決定は、前記第1スライスの超音波画像データを表す、前記第1座標系の座標の第1の関数を規定することと、前記第2スライスの超音波画像データを表す、前記第2座標系の座標の第2の関数を規定することと、前記第1の関数と前記第2の関数が空間中の複数の点で概ね等しいことを要求することとを含む。前記第1の関数を規定することは、前記第1スライスの空間的な導関数の決定と、第1スライスの面の点について展開される、複数のテーラー級数を規定することを含むことが好ましい。前記テーラー級数には、1次のテーラー級数が含まれることが好ましい。
【0022】
本発明のいくつかの好ましい実施形態においては、第2スライス面上の第2の点における画像データを前記第1スライスの画像データに一致させることを含み、該一致させることは、前記第2スライス画像データを、第1スライス面上の第1の点について展開される画像データのテーラー級数へ一致させることによって実行される。前記第1の点は、前記第2の座標系上の前記第2の点と同じ、前記第1座標系上の座標を有することが好ましい。
【0023】
前記変換は、複数の前記第1の点を複数の前記第2の点に一致させることによって導出されることが好ましい。前記変換は、最適化手続きを用いて導出されることが好ましい。追加として又は代替として、前記複数の点中の点は、大きな1次導関数を有する。追加として又は代替として、前記複数の点のうちの少なくともいくつかの点は、好ましくは空間的に比較的遠く離れている。
【0024】
追加として又は代替として、前記第1の点と前記第2の点の組合せの数は、好ましくは、前記変換を定義するために要求される独立変数の数よりも大きい。追加として又は代替として、前記最適化手続きは、好ましくは最小二乗手続きである。追加として又は代替として、前記最適化手続きは、前記第1の点と前記第2の点の位置及び画像データ値を知るための精度の関数である重み付け要因を取り入れる。前記重み付け要因は、前記変換とは独立であることが好ましい。
【0025】
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、前記変換の決定は、反復手続きの各反復毎に前記変換を決定することを含み、1つの反復においての前記変換の決定の結果は、次の反復において前記変換の決定に使用される。前記変換の決定は、各反復毎に前記変換の決定についての少なくとも1つの精度測定を規定することと、該少なくとも1つの精度測定の打ち切り値の決定とを含む。前記精度測定は、平均二乗偏差の検定であることが好ましい。前記精度測定は、F検定であることが好ましい。
【0026】
本発明のいくつかの好ましい実施形態において、前記変換は、前記座標系のいずれか1つにおけるデータに適用され、該変換は、前記取得された超音波画像データと前記決定された超音波画像データとに基づく前記第1座標系と前記第2座標系間の改善された座標変換の算出を含む。前記改善された座標変換の決定は、前記第2スライス上の第2の点における画像データを、第1スライスの画像データに一致させることを含み、該一致させることは、前記第2スライス画像データを、前記第1スライス上の第1の点について展開された画像データのテーラー級数に一致させることを含むことが好ましい。前記第1の点は、前記変換を適用した後に、前記第2座標系の前記第2の点と同じ、前記第1座標系の座標を有することが好ましい。追加として又は代替として、前記改善された座標変換は、最適化手続きにおいて、複数の前記第1の点を、複数の前記第2の点に一致させることによって導出される。
【0027】
本発明の好ましい実施形態によってさらに提供されるのは、対象物の3次元超音波画像化のための装置であって、対象物の画像化スライスが面によって定義され、該画像化スライスの面の両側の点において画像データが取得されるように、該対象物の該画像化スライスにおいて超音波画像化データを取得すべく幾何学的に配置されたトランスデューサと、前記画像化スライスの面に平行な方向と垂直な方向の前記データの空間的な導関数を提供するために前記データを処理するプロセッサとを含み、該プロセッサは、前記対象物の3次元画像を提供するために、前記取得された画像化データと前記導関数を使用して複数の画像化スライスの相対的な位置を決定する。
【0028】
図1(a)から図1(d)は、x,y,z軸を持つ座標系20をx’,y’,z’軸を持つ座標系22に変換する、X、Y,Zの1組の直線的な変位と、角度φ,θ,αそれぞれの逐次的な回転を模式的に表す。座標系22の原点は、座標系20を基準とする座標X、Y、Zの位置に配置され、x’,y’,z’軸は座標系20に対して回転角度φ,θ,αによって規定される方向を有している。図1(a)において、座標系20の原点は、座標系20に対し座標X,Y,Zを有する点24に変位される。図1(b)から図1(d)は、z’,x’,z’軸の周りでそれぞれ順に実行されるφ,θ,αの回転を図で示している。これらの回転の後、座標系20の原点は引き続き位置24であり、x,y,z軸に対するx’,y’,z’軸の方向は、次に示される通りに角度φ,θ,αによって定義される。
【0029】
座標系20を基準とする空間中の点の座標x,y,zと、座標系22を基準とする同一の点の座標x’,y’,z’は、X,Y,Z,φ,θ,αの関数である変換によって定義される。ここで、行列表記によりx,y,zとx’,y’,z’の関係は次のように表される。
【数4】
【0030】
ベクトルx,y,zとx’,y’,z’を、ベクトルχ ̄,χ ̄’夫々についての第2、第3、第4の要素として表すのが便利である。この場合、4つのベクトルの第1の要素は常に1である。このことにより、変位と回転の両方を含む座標変換を単一行列の形式で記述することが可能になる。この規約は、後述するように最小二乗処理手順において様々な指標和の単純化もする。上述の関係は、次の形式で記述される。
【数5】
【0031】
χ ̄とχ ̄’は、要素がX,Y,Z,φ,θ,αに依存している単一の行列Tによって関連付けられることが容易に理解される。したがって、χ ̄とχ ̄’の関係は、形式χ ̄’=T(X,Y,Z,φ,θ,α)χ ̄=Tχ ̄、χ ̄=T−1(X,Y,Z,φ,θ,α)χ ̄’=T−1χ ̄’で便利に記述される。
【0032】
図2は、本発明の好ましい実施形態によるヒト36の胸部34の超音波画像化において画像化された、2つの近接する断層撮影スライスである、テーラー・スライス、ターゲット・スライスの模式的な説明図である。(スライス間の距離は、理解し易いように際立って誇張されている。)スライス30、スライス32は、夫々胸部34の断面領域38、40に沿って胸部34を横切っている。スライス30上の図示しないデータ・ポイントは、座標系42を基準として座標値x,y,zで参照される。スライス32上のデータ・ポイントは、座標系44を基準として座標値x’,y’,z’で参照される。座標系42と44の相対的な位置は、X,Y,Z,φ,θ,αの移動と回転により定義され、χ ̄’=T(X,Y,Z,φ,θ,α)χ ̄=Tχ ̄であり、χ ̄=T−1(X,Y,Z,φ,θ,α)χ ̄’=T−1χ ̄’である。
【0033】
本発明の好ましい実施形態によれば、胸部34の画像化のために使用される画像データと、その画像データの垂直方向導関数は、スライス30については、スライス30の面上に位置するデータ・ポイントにおける超音波画像化関数F(x,y,z)と、その導関数∂F(x,y,z)/∂zの形式で取得される。スライス30上のデータ・ポイントはスライス30のxy平面上に配置されるので、データ・ポイント“n”についての画像データとその垂直方向導関数の値は、F(x,y,0)|nと[∂F(x,y,0)/∂z|nで記述されても良い。データ・ポイントnについて1次まで展開された画像データについてのテーラー級数は、
【数6】
として記述される。導関数∂F(x,y,0)/∂x|nと∂F(x,y,0)/∂y|nは、スライス30の面上で計測された画像データの値の差から求められる。
【0034】
スライス32についての画像データの値は、好ましくはスライス32の面上に位置付けられたデータ・ポイント“m”における超音波画像の関数f(x’,y’,z’)の形式で取得される。データは、スライス32の面上の点について取得されるので、スライス32のデータについて点mで取得されたデータは、f(x’,y’,0)|mと記述されても良い。
【0035】
胸部34の複数の異なる断層撮影スライスが組み合わされた、F(x,y,z)、f(x’,y’,z’)から生成される画像から胸部34の3次元画像を生成するために、断層撮影スライスについての画像は、単一の整合の取れた3次元画像を形成するために、互いに関連付けられ組み合わされる。このことは、座標系42、44、そして他の複数の断層撮影スライス夫々に固有の座標系の相対的な位置と方向が決定されることを必要とする。本発明の好ましい実施形態によれば、このことは、3次元画像の為に使用される夫々の断層撮影スライス上のデータ・ポイントにおける画像データとその垂直方向導関数とについて、取得された値を用いることによって実行される。
【0036】
本発明の好ましい実施形態によれば、対象物の3次元画像を生成するために使用される断層撮影スライスの相対的な位置と方向は、夫々の断層撮影スライスの位置と方向を、それに近接する夫々の断層撮影スライスを基準として逐次的に決定することによって決定される。本発明のいくつかの好ましい実施形態において、近接する断層撮影スライスの相対的な位置の決定は、後に断層撮影スライス30と32に関して述べられる最小二乗手続きを用いて実行される。
【0037】
座標系42と44の相対的な位置と方向の決定は、χ ̄’=T(X,Y,Z,φ,θ,α)χ ̄=Tχ ̄、χ ̄=T−1(X,Y,Z,φ,θ,α)χ ̄’=T−1χ ̄’の関係にある変換Tを決定することに等しい。ここで、χ ̄とχ ̄’は、上述の図1の議論で定義された4つのベクトルである。Tは、「F(x,y,z)とf(x’,y’,z’)両方が定義された空間中の点に於いてそれらは同じ値を持つ」という条件によって決定できる。それゆえ、スライス32上の共通のデータ・ポイント“m”について、このことは、[f(χ ̄’)|m−F(T−1χ ̄’)|m]=0であることを要求する。ここでも、4つのベクトル表記法が関数fとFの議論の為に使用されている。Tは6変数の関数なので、もし6つの点mについてf(χ ̄’)の計測がなされ、F(χ ̄)の形が知られるならば、Tは決定できる。
【0038】
しかしながら、χ ̄,χ ̄’,F(χ ̄),f(χ ̄’)を厳密に知ることはできず、これらには実験上のある不確かさが伴う。結果として、差[f(χ ̄’)|m−F(T−1χ ̄’)|m]は、通常、0ではなくある分散σ|mを持って平均値0の周りに分布する。σ|mは、χ ̄|m,χ ̄’|m,F(χ ̄)|m,f(χ ̄’)|mに含まれる不確かさの推定値から推定することができ、通常、χ ̄|m,χ ̄’|mに依存するものとして、σ(χ ̄,χ ̄’)|m=σ(T−1χ ̄’,χ ̄’)|mと表すことができる。本発明の好ましい実施形態によれば、Tは、点mにおけるχ ̄,χ ̄’,F(χ ̄),f(χ ̄’)の値に不確かさを取り込ませる最小二乗手続きによって決定される。本発明のいくつかの好ましい実施形態において、分散σ|mはTに依存しないとみなされる。以下の記述は、このケースに該当し、σ(χ ̄,χ ̄’)|mは、この推定値σ(χ ̄’)|m以下になる。
本発明の好ましい実施形態によれば、M個の点mに対する最小二乗和、
【数7】
は、Tを定義する変数X,Y,Z,φ,θ,α夫々に関して最小化される。X,Y,Z,φ,θ,αを、Vk(k=1→6についての)によって夫々表現すれば、Sの最小化は、
k=1→6について
【数8】
であることを要求する。
【0039】
Vkに関する導関数を取り入れることにより、上式は、
k=1→6について
【数9】
と書くことができる。
ただし、
【数10】
【数11】
よって、
【数12】
なので、Tを特定する為の最小二乗方程式は、
k=1→6について
【数13】
と書くことができる。
【0040】
この最小二乗方程式を解くために知られなければならない関数Fの解析的な形状は、好ましくは断層撮影スライス30面上の点nにおけるF(χ ̄)の好ましくは1次テーラー展開である。点nは断層撮影スライス30の面上にあるので、χ ̄|nのz軸成分は常に0である。座標系42の1次までのテーラー展開は、
【数14】
と書くことができる。
【0041】
最小二乗方程式においてこのテーラー展開を使用する為に、断層撮影スライス32上の夫々の点mについて、最小二乗方程式における∂F(x,y,0)/∂x,∂F(x,y,0)/∂y,∂F(x,y,0)/∂zの値を計測するための、断層撮影スライス30上の最適な点nが選択されなければならない。テーラー級数が展開される点mからの距離が増加するに従ってテーラー級数の正確さは減少するので、断層撮影スライス30上の点nは、点mに最も近い点であることが望ましい。この点(“最適展開点”)は、点mから断層撮影スライス30の面への垂線の交点である。しかし、このような点nは、Tを知ること無しには特定することができなく、Tは最小二乗方程式の解が得られるまで解らない。
【0042】
しかし、本発明の好ましい実施形態によれば、断層撮影スライス30,34の座標系42,44は、夫々互いに非常に近接し、それらの夫々の軸はほぼ平行になっている。したがって、座標系44を基準として計測された面32上の点mの座標x’,y’の値と数値上等しい、座標系42における座標x,yを持つ面30上の点nは(すなわち、x|n=x’|m,y|n=y’|m)、最適展開点に近接して位置している。点mから、最適展開点に近接する断層撮影スライス30面上の点nまでの距離は、最適展開点からの点nの距離によっては直ちに変化しない。(点mから、最適展開点に近い点nまでの距離と、点mから、最適展開点までの距離との比は、約[1+θ2]である。ここで、θは、点mから最適展開点への直線と、点mから点nへの直線との間の角度である。)したがって、面32上の点mの座標x’,y’値と数値上等しい、面30上の座標x,yを持つ面30上の点nは、テーラー級数を展開すべき最適な点である。
【0043】
本発明の好ましい実施形態によれば、面30上の点nは、点mのためにテーラー級数を展開すべき点として選択される、よってスライス30の面上の点nの座標x,yの値は、スライス32の面上の点mの座標x’,y’の値と数値上等しい。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、点nの座標についてのこの選択は、以下述べるように、Tを特定するための反復計算の最初の反復で用いられる。
【0044】
断層撮影スライス30,32の近接した空間上の位置は、Tの行列要素Tijの回転角φ,θ,αへの依存性によって作られた近似を単純化する。Tijの式における三角関数は、小角の近似で置き換えられることが好ましい。例えば、sinαは、好ましくはαで置き換えられ、cosαは好ましくは(1−α2/2)で置き換えられる。これらの置換えにより行列Tは、
【数15】
となる。この行列は、角度の2次又はそれ以上の項を振り落とすことにより、さらに単純化され、
【数16】
と表されるのが好ましい。
【0045】
上記単純化の近似が、Tを特定する為の反復計算の最初の反復のために使用されるのが好ましい。例えば、本発明のいくつかの好ましい実施形態では、計算の1つの反復から次の反復に至って、点m夫々のためにテーラー級数が展開される点nの座標が、点mの最適展開点の座標に徐々に近づくようになる反復計算が、Tを決定する為に使用される。この計算は、好ましくは、夫々の点m毎に、点mの座標x’,y’と等しい座標x,yを持つ展開点nを用いてTの第1番目の決定を行う第1番目の反復と共に開始する。この第1番目のTの決定は、夫々の点m毎に、点mからスライス30面への法線の交点の座標を計算する為に使用される。これらの座標は、第2番目のTの決定を行う為の計算の第2番目の反復において、点mのための展開点nの座標として使用される。次の計算の反復の為に、夫々の点m毎に展開点nの新たな座標を決定する為に、計算の1つの反復でなされたTの決定が用いられる度に、引き続き起こる計算の反復において、処理が繰り返される。この計算は、1つの反復から次の反復に至る展開点nの座標値の変化が相応に小さくなったとき、又は、特定のTの決定が結果として、関数F(T−1χ ̄’)(点nについてのテーラー級数で表現される)が点|mでの関数f(χ ̄’)の値を正確に表すこととなったときに終了する。F(T−1χ ̄’)がf(χ ̄’)を表現する正確さは、偏差二乗平均やF検定のような、当業者に知られた適切な統計的検定によって特定されるのが好ましい。
【0046】
同様に、三角関数について用いられる簡単化の仮定が反復してゆるめられ、Tの要素Tijの値の算出に伴っている精度が向上される。本発明のいくつかの好ましい実施形態では、例えば、Tの反復計算における第1番目の反復は、角度θ,φ,αの小角度の近似、sinθ=θ,sinφ=φ,sinα=αを用いる。第1番目の反復の終了時に、これらの角度に対して値θ1,φ1,α1が求められる。第2番目の反復計算において、sinθ(角度φ,αについても同様に)は、sin(θ1+θ2)=θ2+sinθ1となる。ここで、θ2は第2番目の反復によって求められ、θ2<θ1である。第3番目の反復では、sinθは、sin(θ1+θ2+θ3)=θ3+sin(θ1+θ2)となり、引き続く反復についてもそのようになる。点n座標のケースとして、計算は、1つの反復から次の反復に至る角度の値の変化が適切に小さくなったとき、又は、特定のTの決定が結果として、関数F(T−1χ ̄’)が点|mでの関数f(χ ̄’)の値を正確に表すととなったとき終了する。
【0047】
なお、本発明の好ましい実施形態によれば、記述された近似の様々な組合せを、Tの算出に於いて同時に用いることができる。さらに、反復計算において、変換Tの1つの変数は、1つの反復から次の反復に至って変化することを、他の変数が変化することを止める前に止める。
【0048】
最小二乗和、
【数17】
において、Mは、Vkについて(すなわち、X,Y,Z,φ,θ,αについて)望まれる精度を与える、6以上の可能な限り最も小さな整数であることが好ましい。最初に6以上の最も小さい整数に等しいMについて∂{S}/∂Vk=0が解かれ、その後、Mの値を増加させた反復手続きにおいて、Vkについての望まれる精度が達成されるまで解かれるのが好ましい。
【0049】
Tの算出精度を向上させるため、及び/又は、反復手続きにおいてTについて求められる解が、Tについて許容できる精度の解に収束するスピードを向上させるために、点Mは比較的遠く離れた点が選択される。追加として又は代替として、点Mは、対応する点nの1次導関数∂F(x,y,0)/∂x|n,∂F(x,y,0)/∂y|n,∂F(x,y,0)/∂z|nが比較的大きくなるように選択される。
【0050】
図3は、ヒト50が、画像データとその断層撮影スライス54の垂線方向の導関数とを取得する、本発明の好ましい実施形態による超音波ハンドスキャナ52によって超音波画像のために走査されている状態を示している。超音波ハンドスキャナ52は、2つの平行な、近接配置され直線状に位相の合った、超音波を送受するためのトランスデューサ60のアレイ56,58を備えているのが好ましい。位相の合ったアレイ56,58は、2つの平行な、近接配置された、ヒト50を横切るデータ面62,64上の超音波画像データを取得する。データ面62,64は、断層撮影スライス54の量を規定する。図3において、データ面62,64間の間隔取り及び他の要素の寸法は、表現の明確化のために非常に誇張されおり、これらの面は実際には相当に近接して配置される。
【0051】
データ面62上の点66における画像データ値と、点66と等しいx,y値を持つ、データ面64上の第2の点68における画像データの値の平均値は、断層撮影スライス54についての、点66と点68の中間部の点70の画像データ値を提供する。面62,64間の距離で除算された点66,68の画像データ値間の差は、断層撮影スライス54面の法線方向の画像データの導関数を提供する。
【0052】
本発明は、限定的で無い実施形態の詳細な記載により述べられてきた。記載された実施形態の変形が、当業者によって想起されるであろう。例えば、記載された超音波スキャナは、3列以上のトランスデューサを用いて構成することができる。超音波画像化関数の為の画像化データは、それによって、超音波断層撮影スライス中の3以上の面に分布する複数のデータ・ポイントについて収集される。このことは、画像化関数を1次よりも高い次数のテーラー級数でモデル化させる、2次以上の高次の画像化関数の導関数を算出するための十分なデータを提供する。高次のテーラー級数を、本発明の好ましい実施形態による、2つの超音波画像スライスの相対位置を関連付けるための手続きにおいて使用することができる。このことはまた、当技術分野で知られた手続きにより、テーラー級数の与えられた起点からの距離において、テーラー級数の(n+1)次の導関数を用いて推定されるべきn次テーラー級数の精度の推定を可能にする。追加として、上述以外の方法が、本発明の好ましい実施形態による数学的手続きを単純化する為に都合よく用いられる。特に、系の動きの制限に関する事前の知識、又は他のタイプの動きに対する画像化関数の鋭敏性の低下の存在に関する事前の知識が、変換Tの特定に必要な独立変数の数を6より小さくするために用いられる。
以上の詳細な記述は、例証によって提供され、本発明の範囲を限定することを意味するものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲のみによって限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 座標軸の組合せの第1の位置から座標軸の組合せの第2の位置へ変換する変位と回転の組合せを模式的に示す。
【図2】 本発明の好ましい実施形態による、ヒトの胸部の超音波画像化で走査された2つの隣接した断層撮影スライスである、テーラー・スライス、ターゲット・スライスを模式的に示す説明図である。
【図3】 本発明の好ましい実施形態による、超音波ハンドスキャナを用いた超音波画像化のために走査されているヒトを示す図である。
【符号の説明】
30,32 断層撮影スライス
34 胸部
36 ヒト
38,40 断面領域
42,44 座標系
50 ヒト
52 ハンドスキャナ
56,58 アレイ
60 トランスデューサ
62,64 データ面
Claims (24)
- 超音波画像データを取得するトランスデューサと、前記超音波画像データを処理するプロセッサとを含む超音波画像化装置における、超音波画像化のための方法であって、
(a)第1座標系における第1の面よって定義される第1スライスの超音波画像データを前記トランスデューサが前記プロセッサに提供する段階と、
(b)前記第1座標系と異なる第2座標系における第2の面によって定義される第2スライスの超音波画像データを前記トランスデューサが前記プロセッサに提供する段階と、
(c)前記第1の面と前記第2の面の少なくともいずれか一方の近接部位の超音波画像データについての、該取得されたデータの夫々の面に対する垂線方向の導関数からの決定を前記プロセッサが行う段階と、
(d)前記取得された超音波画像データと前記決定された超音波画像データとに基づく、前記第1座標系と前記第2座標系間の座標変換の決定を前記プロセッサが行う段階と、
を含むことを特徴とする超音波画像化方法。 - 前記第1の面と前記第2の面の少なくともいずれか一方の近接部位の超音波画像データの決定には、前記スライスの面の外側の画像データの取得が含まれることを特徴とする請求項1に記載の超音波画像化方法。
- 前記導関数には、前記面に平行な方向の前記画像データの導関数が含まれることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超音波画像化方法。
- 前記座標変換の決定は、
前記第1スライスの超音波画像データを表す、前記第1座標系の座標の第1の関数を規定することと、
前記第2スライスの超音波画像データを表す、前記第2座標系の座標の第2の関数を規定することと、
前記第1の関数と前記第2の関数が空間中の複数の点で概ね等しいことを要求することと、
を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の超音波画像化方法。 - 前記第1の関数を規定することは、前記第1スライスの空間的な導関数の決定と、第1スライスの面の点について展開される、複数のテーラー級数を規定すること、を含むことを特徴とする請求項4に記載の超音波画像化方法。
- 前記テーラー級数には、1次のテーラー級数が含まれることを特徴とする請求項5に記載の超音波画像化方法。
- 第2スライスの面上の第2の点における画像データを前記第1スライスの画像データに一致させることを含み、該一致させることは、前記第2スライス画像データを、第1スライスの面上の第1の点について展開される画像データのテーラー級数へ一致させることによって実行されること、を特徴とする請求項4から請求項6のいずれかに記載の超音波画像化方法。
- 前記第1の点は、前記第2の座標系上の前記第2の点と同じ、前記第1座標系上の座標を有すること、を特徴とする請求項7に記載の超音波画像化方法。
- 前記変換は、複数の前記第1の点を複数の前記第2の点に一致させることによって導出されること、を特徴とする請求項7又は請求項8のいずれかに記載の超音波画像化方法。
- 前記変換は、最適化手続きを用いて導出されること、を特徴とする請求項9に記載の超音波画像化方法。
- 前記複数の点中の点は、大きな1次導関数を有することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の超音波画像化方法。
- 前記複数の点のうちの少なくともいくつかの点は、空間的に比較的遠く離れていること、を特徴とする請求項9から請求項11のいずれかに記載の超音波画像化方法。
- 前記第1の点と前記第2の点の組合せの数は、前記変換を定義するために要求される独立変数の数よりも大きいこと、を特徴とする請求項9から請求項12のいずれかに記載の超音波画像化方法。
- 前記最適化手続きは、最小二乗手続きであることを特徴とする請求項9から請求項13のいずれかに記載の超音波画像化方法。
- 前記最適化手続きは、前記第1の点と前記第2の点の位置及び画像データ値を知るための精度の関数である重み付け要因を取り入れること、を特徴とする請求項9から請求項14のいずれかに記載の超音波画像化方法。
- 前記重み付け要因は、前記変換とは独立であることを特徴とする請求項15に記載の超音波画像化方法。
- 前記変換の決定は、反復手続きの各反復毎に前記変換を決定することを含み、1つの反復においての前記変換の決定の結果は、次の反復において前記変換の決定に使用されること、を特徴とする請求項4から請求項16のいずれかに記載の超音波画像化方法。
- 各反復毎に前記変換の決定についての少なくとも1つの精度測定を規定することと、該少なくとも1つの精度測定の打ち切り値の決定と、を含むことを特徴とする請求項17に記載の超音波画像化方法。
- 前記精度測定は、平均二乗偏差の検定であること、を特徴とする請求項18に記載の超音波画像化方法。
- 前記精度測定は、F検定であること、を特徴とする請求項19に記載の超音波画像化方法。
- 前記変換は、前記座標系のいずれか1つにおけるデータに適用され、前記取得された超音波画像データと前記決定された超音波画像データとに基づく前記第1座標系と前記第2座標系間の改善された座標変換の決定を含むこと、を特徴とする請求項8から請求項16のいずれかに記載の超音波画像化方法。
- 前記改善された座標変換の決定は、前記第2スライス上の第2の点における画像データを、第1スライスの画像データに一致させることを含み、該一致させることは、前記第2スライス画像データを、前記第1スライス上の第1の点について展開された画像データのテーラー級数に一致させることを含むこと、を特徴とする請求項21に記載の超音波画像化方法。
- 前記第1の点は、前記変換を適用した後に、前記第2座標系の前記第2の点と同じ、前記第1座標系の座標を有すること、を特徴とする請求項22に記載の超音波画像化方法。
- 前記改善された座標変換は、最適化手続きにおいて、複数の前記第1の点を、複数の前記第2の点に一致させることによって導出されること、を特徴とする請求項21又は請求項22のいずれかに記載の超音波画像化方法。
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JP2020130597A (ja) | 測定対象物の内部の3次元反射像の取得方法及び測定装置 |
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