JP4201177B2 - テキスト情報表示方法および端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、文字列が表示画面上を流れるようにテキスト情報を表示するテキスト情報表示方法および端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、文字列が表示画面上の一端から他端側へ流れるようにテキスト情報を表示する表示形態が知られている。これは、ニュース情報や株式情報などに適した表示形態であり、街頭の電光掲示板やテレビ画面のテロップ表示などでよく見かける。
【0003】
近年、パーソナルコンピュータ(PC)などの通信端末装置においても、通信ネットワークを介して得られた株式情報などのテキスト情報をそのような表示形態で表示することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の表示形態は画一的で、各表示項目は同じ重みをもって表示されており、画面上をテキスト情報が流れていくこともあり、ユーザは自己の注目する項目を見逃すことがあった。あるいは、その項目に気づいたとしても、ゆっくりと眺めることができないので、その内容を直ちに正しく認識できない場合があった。周期的に同じ情報が表示される場合でも、次にその項目が現れるまでに所定の時間を要し、かつその間、表示を注視して見守っていなければならない。
【0005】
本発明はこのような背景においてなされたものであり、その目的は、逐次表示されるテキスト情報の中の自己の興味のある事項を見逃すおそれを軽減することができるテキスト情報表示方法および端末装置を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、逐次表示されるテキスト情報中のキーワードの付随情報が正情報であるか負情報であるかを即座に認識することができるテキスト情報表示方法および端末装置を提供することにある。
【0007】
本発明のさらに他の目的は、逐次表示されるテキスト情報の中の自己の興味のある事項をゆっくりと認識することを可能とするテキスト情報表示方法および端末装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によるテキスト情報表示方法は、表示装置を有する端末装置において受信されるテキスト情報を表示画面上に逐次表示するテキスト情報表示方法であって、受信されたテキスト情報の中にキーワードが含まれるか否かをチェックするステップと、前記キーワードと一致するテキスト部分が見つかったとき、そのキーワードの付随情報を確認するステップと、前記受信されたテキスト情報を逐次表示する際に、当該付随情報が正情報である場合と負情報である場合とで、前記キーワードを含むテキスト部分の表示態様を異ならせるステップとを備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明のテキスト情報表示方法においては、受信テキスト情報を逐次表示する際に、キーワードの有無をチェックするのみでなく、そのキーワードの付随情報の確認も行う。そして、この付随情報が正情報であるか負情報であるかに応じて当該キーワードを含むテキスト部分の表示態様を異ならせる。このような表示態様の変化によって、受信テキスト内にキーワードが存在したことが即座に認識できるとともに、その付随情報の性質(正情報か負情報か)も即座に認識できる。
【0010】
前記付随情報が正または負の値を有する情報である場合、その値の絶対値の大きさをチェックするステップをさらに備え、前記キーワードを含むテキスト部分の表示態様を異ならせるステップでは、当該絶対値の大きさに応じて前記キーワードを含むテキスト部分の表示態様をさらに異ならせるようにしてもよい。これにより付随情報の正、負の別だけでなく、その大きさも表示態様の変化によって容易に認識される。
【0011】
前記キーワードを含むテキスト部分の表示態様は、例えば、前記キーワードの付随情報が正情報か負情報かによって異なる、テキスト部分の第1の動きおよび第2の動きを含む。
【0012】
あるいは、前記キーワードを含むテキスト部分の表示態様は、前記キーワードの付随情報が正情報か負情報かによって異なる、少なくとも当該キーワード周辺への背景イメージの追加である。
【0013】
本発明の一実施の形態における前記逐次表示は、例えば、画面上の一端側から他端側へテキストが流れる表示であり、テキストが流れつつ当該キーワードの表示形態が変化するものである。
【0014】
本発明の一実施の形態における前記逐次表示は、画面上の一端側から他端側へテキストが流れる表示であり、前記キーワードについては、前記テキストが流れる表示とは別の、当該キーワードおよびその付随情報を抽出した画面として表示し、ユーザによる所定の指示に応じて元の流れる表示に戻るものである。
【0015】
前記テキスト情報は通信ネットワークを介したデータ通信により受信するものであっても、あるいは、データ放送により受信するものであってもよい。
【0016】
本発明による端末装置は、テキスト情報を受信する手段と、テキスト情報を表示する表示画面を有する表示手段と、受信されたテキスト情報の中にキーワードが含まれるか否かをチェックする手段と、前記キーワードと一致するテキスト部分が見つかったとき、そのキーワードの付随情報を確認する手段と、前記受信されたテキスト情報を逐次表示する際に、当該付随情報が正情報である場合と負情報である場合とで、前記キーワードを含むテキスト部分の表示態様を異ならせる表示制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
この端末装置は、テキスト情報を受信し、逐次表示する。その際、キーワードと一致するテキスト部分が見つかったとき、そのキーワードの付随情報を確認して、当該付随情報が正情報である場合と負情報である場合とで、前記キーワードを含むテキスト部分の表示態様を異ならせる。
【0018】
この端末装置において、ユーザによる前記キーワードの入力を受け付け、この入力されたキーワードを登録する登録手段を備えることが好ましい。これにより、ユーザは自己の所望する任意のキーワードを指定することができる。
【0019】
また、キーワードとともにこのキーワードに対応する表示形態の指定を受けるようにすることが好ましい。これにより、ユーザが当該キーワードに相応しい表示形態を選択することが可能となる。
【0020】
さらに、キーワードとともに当該付随情報の値を判定する閾値情報の入力を受けて、この閾値情報を当該キーワードとともに登録するようにしてもよい。これにより、付随情報の値の大きさによっても表示形態を変えることが可能となる。
【0021】
本発明は、上記の方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムおよびそれを格納した記録媒体として把握することも可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
図1に、本発明が適用されるシステムの概略構成を示す。このシステムは、端末装置(以下、単に端末ともいう)100,102,104が、サーバ400から通信ネットワーク(例えばインターネット)450を介して配信されるテキスト情報を受信する場合を例として説明する。受信の形態としては、ユーザの指示による受信か、あるいは、サーバ側からの自動配信によるものかは問わない。端末の種類としては、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)等のような携帯型端末の他、パーソナルコンピュータ(PC)等を含みうる。ここで受信されるテキスト情報は、ウェブサイトからウェブ情報とともに送信され、端末が、ウェブブラウザによりこれを再生表示する場合を例として説明する。本実施の形態の端末は、動画表示を行うための例えば所定のプラグインを有するウェブブラウザ、またはウェブブラウザとは独立した動画表示のためのソフトウェアを備える。
【0024】
図2に、本実施の形態の端末(携帯端末)100のハードウェア構成を表すブロック図を示す。
【0025】
この端末100は、電話および通信機能に関連した部位として、アンテナ200、デュプレクサ(アンテナ共用器)301、受信部(RX)302、送信部(TX)303、デジタル信号処理部DSP(Digital Signal Processor)304、スピーカ305、マイク306、イヤレシーバ307を含む。端末100は、さらに、この端末の制御に関連した部位として、制御部308、表示部309、入力操作部311、ROM313、RAM314等を有する。制御部308は中央処理装置(CPU)などから構成される。入力操作部311は端末の各種キーやボタン、ジョグダイヤル等に相当する。ROM313は、通常、読み出し専用の不揮発性メモリであり、本実施の形態の後述する動作を実現するための制御プログラムおよび固定的なデータ等を格納している。ROM313は、フラッシュROMのような再書き込み可能なメモリを含んでもよい。RAM314は通常揮発性のメモリであり、データの一時保持領域、作業領域等を提供する。本実施の形態におけるフォントデータ、各種テーブル、イメージデータ等はROM313および/またはRAM314に格納される。受信テキスト情報および各種文書等のデータはRAM314に格納される。
【0026】
図3に、サーバ400のハードウェア構成を示す。
【0027】
中央処理装置(CPU)410は、OS(Operating System)および各種アプリケーションプログラムを実行し、サーバ各部の制御を行う。ROM411は、CPU410が実行するプログラムや固定的なデータを格納する。RAM412は、CPU410の作業領域やデータの一時記憶領域を提供する。ROM411およびRAM412は、バス430を介してCPU410に接続される。キーボードなどの入力装置414、CRT,液晶ディスプレイなどの表示装置415、ハードディスク装置,MO,CD−ROM等の外部記憶装置416は、インタフェース413を介してバス430に接続されている。また、バス430は通信部420を介してインターネットのようなネットワークと接続される。PCのような端末104およびPDAのような端末102のハードウェア構成も基本的にはこれと同様である。
【0028】
図4により、本実施の形態におけるメッセージの形式および処理要素について説明する。ここでは、図4(a)と図4(b)の二通りの処理形態を示してある。
【0029】
図4(a)の形態では、ユーザが入力したテキスト形式のメッセージ(テキストメッセージ)210を、テキストアニメーションエンジン230により、所定のキーワード242(後述するようにユーザが予め入力したもの)と照合し、テキスト内にキーワードが検出された場合に、そのテキストメッセージを、キーワードを含むテキスト部分の表示態様を異ならせるための表示属性が付加された所定のフォーマット(ここではXML:eXtensible Markup Language)の文書240に変換する。XMLは、テキストの文字列に対してタグと呼ばれる属性を付加する情報を付加するマークアップ言語であり、ここでは、SVG(Scalable Vector Graphics)に準拠したマークアップ言語を例として挙げる。SVGは、イメージ属性を定めるXML準拠タグを用いて2次元画像を定義することができ、これにより、動画化されたイメージを生成することができる。SVGは、2次元のベクトルグラフィックス形状の他、ビットマップグラフィックスおよびテキストを表示することができる。
【0030】
XML文書240はさらに別のテキストアニメーションエンジン250により動画化されたテキストメッセージ(モーションテキストメッセージ)260に変換される。このモーションテキストメッセージ260は、端末において、所定のプレーヤにより再生され、動画として表示される。第1のテキストアニメーションエンジン230によるテキストからXML文書240への変換、および、第2のテキストアニメーションエンジン250によるXML文書からモーションテキストメッセージ260への変換はいずれも端末の処理に相当する。
【0031】
なお、テキストメッセージ210をテキストアニメーションエンジン230で直接、モーションテキストメッセージ260に変換してもよい。
【0032】
図4(b)では、テキストメッセージ210を、テキストアニメーションエンジン236により、所定のキーワードと照合し、別のフォーマットの文書270に変換する。このフォーマットは、端末(コンピュータ)280がテキストアニメーションエンジン250に相当する機能を有していない場合に利用するものであり、例えば、QuickTimeファイル、Real Playerファイル、Macromedia Flashファイル、等のフォーマットの文書である。コンピュータ280は、この文書270をモーションテキストメッセージ260へ変換する。このモーションテキストメッセージは、QuickTimeファイル、Real Playerファイル、Macromedia Flashファイル、等のフォーマットそのものであってもよい。
【0033】
図5に、テキストアニメーションエンジン230の構成例を示す。テキストアニメーションエンジン230は、テキストプラグイン211、照合部235、XMLモジュール231、およびアニメーションプラグイン232を有する。テキストプラグイン211は、入力されたテキストメッセージ210内のテキスト内容212を抽出する。サーバにおいて、テキスト内の特定の文字列または全体に対して表示属性(例えば、書体、文字サイズ、色等)を指定できる場合には、テキストメッセージ210にそのような表示属性が付属している場合がありうる。このような場合には、テキストプラグイン211はそれをテキストパラメータ情報213として抽出する。一方、アニメーションパラメータ233の内容としては、(1)背景の色、静止画イメージ、動画イメージ、(2)テキストのフォントの種類、サイズ、色、透明度、(3)スクロール、テキストフェードイン・フェードアウト、点滅等の動き、などが含まれる。本実施の形態では、テキスト内容212を照合部235でキーワードと照合することにより、アニメーションパラメータ233のうち、テキスト内に見つかったキーワードに応じた所定の組み合わせが選択される。XMLモジュール231は、テキスト内容212およびテキストパラメータ情報213およびアニメーションパラメータ233の現在選択されている内容に基づいて、XML文書240を生成する。XMLモジュール231は、XML文書240と同等のXML文書241をアニメーションプラグイン232に対して出力し、このアニメーションプラグイン232がXML文書241をモーションテキストメッセージ260に変換することもできる。アニメーションプラグイン232としては、Macromedia Flash、Macromedia Director、Java、JavaScript、AdobeAftereffects、AdobePremier、C++(いずれも商標)、等でありうる。
【0034】
本実施の形態におけるテキストの基本的な動きは、テキストが横から流れてきてそのまま流れだすものであるが、これに併せて、テキストの動き(流れ以外の動き)、サイズや色などの変化が生じるものである。テキストが流れる表示としては、新たなテキスト情報が受信される間はそのテキスト情報を逐次表示する。テキスト情報の受信が途絶えたときには、表示を停止するか、受信済みのテキストを繰り返して表示する。さらに、一旦テキストが流れる画面からキーワード関連部分の画面表示に切り替わる他の態様(後述)では、テキストが拡大縮小を繰り返して息づいているように見えたり、テキストがはじめに大きなサイズで画面に現れてだんだん小さくなっていったり、テキストがランダムに画面のいろんな方向から入ってきて逆側から消えたり、新しく現れる語句が常に他の古い語句の上に重なっていくと同時に古い語句は次第に画面の上の方にのぼっていったり、各語句が一点を中心としてバネのように揺動的にはずんだり、というような様々な表示形態が考えられる。
【0035】
図6に、本実施の形態において利用する表示形態のパターンを格納する表示形態テーブル700の構成例を示す。この表示形態テーブル700は、複数個の「表示形態」701(複数の正表示形態および複数の負表示形態)の各々について、「背景表示属性」702(たとえは背景イメージの動き等)および「テキスト表示属性」703(例えばテキストの位置、書体、動き等)をパターンデータ(テンプレート)として、端末内に保持している。新たな表示形態の表示属性パターンを、ユーザの要求に応じてサーバからのダウンロードにより追加できるようにしてもよい。
【0036】
図7(a)(b)は、それぞれ、ユーザが所望のキーワードを登録することができるキーワードテーブル800、810を示している。図7(a)のキーワードテーブル800は、「キーワード」801に対応して、「正閾値1」802、「正閾値2」803、「負閾値1」804、「負閾値2」805の各項目を保持する。閾値はキーワードの付随情報の大きさを判断するための基準である。付随情報の大きさは、例えば、キーワードに付随した数値、あるいは、キーワードに付随した複数の数値の比較結果等で判断される。付随情報の具体例については後述する。キーワードテーブル800内において各閾値には対応する表示形態が割り当てられている。この各閾値は予め定められているデフォルト値であってもよいし、ユーザが指定できるようにしてもよい。各閾値に割り当てられた表示形態もデフォルトで指定されていてもよいし、ユーザが指定できるようにしてもよい。このテーブル内の表示形態の具体例については後述する。閾値は正負それぞれに複数個示したが、単一であってもよい。同一のキーワードに対して複数の閾値が設定された場合には、高い閾値を超えるほど、表示形態の出力の程度または変化の程度を大きくすることができる。
【0037】
図7(b)のキーワードテーブル810は、キーワード811に対応して、「正表示形態」812および「負表示形態」813の各項目を保持する。この場合、キーワードの付随情報の正負の判断は閾値が0となるので、特に閾値を指定する項目は存在しない。図示しないが、付随情報が0である場合に対応して、テーブルに「零表示形態」を追加することも可能である。
【0038】
図8に、本発明が適用されるテキスト表示の一般的な例を示す。このテキスト表示では、受信したテキストが画面下部の帯状の領域において一端(ここでは右側)から他端(ここでは左側)へ一定速度で流れるように表示される様子を画面の遷移(a)〜(d)で示している。この図の例は、株式情報の速報に関するもので、会社名と、その付随情報である株価または株価に関連した指標の符号(正負)付き数値とが表示される。
【0039】
図8のようなテキスト表示において、ユーザが受信テキスト内に現れる所望のキーワード(この例では会社名またはその識別情報)を登録しておき、そのキーワードが画面上に現れるときに、通常と異なる表示形態で表示させるものである。この異なる表示形態は、キーワードの付随情報によってもさらに異なる。例えば、数値の絶対値と閾値とを比較して絶対値が閾値を超えたときに、その符号に応じて異なる表示形態で表示する。そのためには、図7(a)に示したような閾値を伴うキーワードテーブル800のようなテーブルを用いる。
【0040】
符号が正であれば、正の表示形態として、見る者に意気軒昂な感じを与える表示効果を出す。図9に示した例では、キーワード(会社名)71および付随数値73のフォントサイズを拡大するとともに、正のイメージに相応しい背景イメージ(ここでは星型マーク)72を付加している。これに限らず、文字を所定の色や輝度に変える、活発な動きを与える、サイズを大きくする、点滅させる、等の任意の組み合わせの表示形態が考えられる。このような表示はテキスト情報を組み込んだモーションテキストメッセージの表示属性を、該当する表示属性パターンに応じて変更することにより行える。
【0041】
逆に、符号が負であれば、負の表示形態として、見る者が意気消沈するような表示効果を出す。図10に示した例では、キーワード(会社名)71および付随数値72のフォントの輝度を低下させるとともに、負のイメージに相応しい背景イメージ82を付加している。これに限らず、例えば、文字を所定の色や輝度に変える、サイズを小さくする、サイズが次第に小さくなる、フェードアウトする、表示位置が次第に下がっていく、等の任意の組み合わせの表示形態が考えられる。このような表示も、テキスト情報を組み込んだモーションテキストメッセージの表示属性を、該当する表示属性パターンに応じて変更することにより行える。
【0042】
図11に、本発明が適用されるテキスト表示の他の例を示す。この例においても、受信したテキストが画面下部の帯状の領域において一端から他端へ一定速度で流れるように表示される。但し、この例は、スポーツの試合(ここではサッカー)の結果速報に関するもので、テキストの中の情報の一単位として、対戦したチーム名と両チームの得点を含んでいる。すなわち、このような場合、あるチームのチーム名をキーワードとしたとき、その付随情報は当該チームの得点ならびに対戦チームのチーム名および得点となる。さらにこの場合の付随情報の符号としては、自チームの得点から相手チームの得点を引いた差の値の符号ということになる。このテキスト表示については、図7(b)に示したような閾値を伴わないキーワードテーブル810のようなテーブルを用いる。この差が0の場合の扱いは正負いずれかと同じにしてもよいし、正負とはさらに別の表示形態を用意してもよい。
【0043】
図12および図13に、図11のようなテキスト表示において登録したキーワードが表示対象となった時点での表示例を示す。
【0044】
図12(a)〜(d)は登録したキーワードの付随情報が正である場合、すなわち、登録したチーム名のチームが勝った場合の表示画面の遷移例を示している。比較的大きいフォントサイズの文字列からなる登録チーム名(および得点)が画面左上の画面外から中央に飛び込むように移動し、中央部でフラッシュするように表示される。一方、相手チーム名(および得点)の文字列は画面中央より若干下の位置に比較的小さいフォントサイズで静止して表示される。画面中央の文字「vs」は表示属性パターンの一部として予め用意されている。また、受信文字列「2 TOKYO」の得点とチーム名とは表示順が逆にされている。背景においては、放射状の色分け領域が回転するような動画像が表示される。ユーザによる停止の指示(元の画面への復帰)があるまで、このような動きが繰り返して行われる。このような表示は、テキスト情報からキーワードおよびその付随情報を抽出し、これを組み込んだモーションテキストメッセージを、該当する表示属性パターンに応じて生成することにより行える。なお、図7のキーワードテーブル800を用いる場合とキーワードテーブル810を用いる場合とで、利用するテーブル700(図6)の内容(特に表示属性パターン)は異なりうる。動作電力の低減の観点から、上記動画像の表示は、ある一定時間で動きを停止し、その後、ユーザの操作(例えば折り畳み式携帯端末の場合の筐体の開放動作、バックライトを点灯するような操作、等)によって再度動きを開始するようにしてもよい。
【0045】
図13(a)〜(d)は登録したキーワードの付随情報が負である場合、すなわち、登録したチーム名のチームが負けた場合の表示画面の遷移例を示している。この例では、比較的大きいフォントサイズの文字列からなる登録チーム名(および得点)が画面左上の画面外から中央に飛び込むように移動する点は図12の場合と同じであるが、そのフォントサイズが次第に小さくなるとともに輝度が低下し、画面中央部で当該文字列が傾いていく。一方、相手チーム名(および得点)の文字列は画面中央より若干下の位置に一定のフォントサイズで静止して表示される。この実施の形態では、背景において特別なイメージや動きはないが、意気消沈するような背景イメージを設けてもよい。ユーザによる停止の指示があるまで、キーワードの上記のような動きが繰り返して行われる。このような表示も、テキスト情報からキーワードおよびその付随情報を抽出し、これを組み込んだモーションテキストメッセージを、該当する表示属性パターンに応じて生成することにより行える。
【0046】
なお、図12,図13の例ではキーワードとされたチーム名が図11の表示における対戦2チームの左側のチームであったが、右側のチームの場合には図12,図13の表示として2通りの対処が考えられる。第1は、キーワードのチーム名を常に上側に表示するものである。第2は、キーワードのチーム名が「右側」であった場合、図12,図13の画面においてそのチーム名を下側に表示し、図12,図13の表示形態と上下対象の表示属性パターンを採用するようにするものである。そのためは位置に関連する表示属性として上下対象の表示属性パターンを用意しておき、チームの左右位置に応じて切替選択するようにする。
【0047】
図14は、本実施の形態における第1のキーワードテーブル800(図7(a))に対するユーザによる登録の処理を示すフローチャートである。この処理は端末において、ユーザの操作に従って行われる。まず、ユーザからのキーワードの入力を受け付ける(S11)。ついで、そのキーワードに対応する正の閾値1,2の入力を受け付ける(S12)。さらに、そのキーワードに対応する負の閾値1,2の入力を受け付ける(S13)。これらの入力データをキーワードテーブル800に登録する(S14)。新たなキーワードの入力がある場合には(S15,Yes)、最初のステップS11に戻り、上記の処理を繰り返す。なお、この登録処理において、各閾値に対応する表示形態をユーザが選択できるようにしてもよい。
【0048】
図15は、本実施の形態における第2キーワードテーブル810(図7(b))のユーザによる登録の処理を示すフローチャートである。この処理は端末において、ユーザの操作に従って行われる。まず、ユーザからのキーワードの入力を受け付ける(S21)。ついで、そのキーワードに対応する正の表示形態の入力(または選択)の受付を行う(S22)。さらに、そのキーワードに対応する負の表示形態の入力受付を行う(S23)。これらの入力データをキーワードテーブル810に登録する(S24)。新たなキーワードの入力がある場合には(S25,Yes)、最初のステップS21に戻り、上記の処理を繰り返す。
【0049】
図16は、本実施の形態における端末の第1のテキスト受信表示処理のフローチャートを示す。図7の第1のキーワードテーブル800および図8〜図10の表示例に該当する処理である。
【0050】
まず、テキスト情報を受信する(S31)。この受信されたテキスト情報はRAM等内のバッファ領域に格納される。このテキスト情報中に、キーワードがあるか否かをチェックする(S32)。キーワードが存在しない場合、通常の流れる表示のモーションテキストメッセージを生成、表示する(S36)。キーワードが存在する場合、その付随情報が正情報か負情報かをチェックする(S33)。正情報であれば、キーワードテーブル800を参照し、そのキーワードに応じて、テキストに正の表示形態を割り当てる(S34)。具体的には、既にテキストの該当部分に付加されている表示属性であればそれを変更し、付加されていないまたは追加する。負情報であれば、キーワードテーブル800を参照し
、そのキーワードに応じて、テキストに負の表示形態を割り当てる(S35)。
【0051】
ステップS34またはS35に続いて、当該表示属性が更新されたあとのテキストについて、モーションテキストメッセージを生成し、表示する(S36)。上述した処理は、ユーザによる終了の指示があるまで繰り返して実行され(S37,No)、終了の指示があればテキスト表示を終了する(S38)。
【0052】
図17は、本実施の形態における端末の第2のテキスト受信表示処理のフローチャートを示す。図7の第2のキーワードテーブル810および図11〜図13の表示例に該当する処理である。
【0053】
まず、テキスト情報を受信する(S41)。この受信されたテキスト情報はRAM等内のバッファ領域に格納される。このテキスト情報に基づいて、流れる表示のためのモーションテキストメッセージを生成し、表示する(S42)。この表示中に、キーワードが現れたとき(S43,Yes)、その付随情報が正情報か負情報かを判断する(S44)。正情報であれば、付随情報の絶対値が所定値以上かどうかをチェックする(S45)。絶対値が所定値以上であれば、キーワードテーブル810を参照し、キーワードおよび値の範囲に応じて、そのキーワードに対応して当該テキスト部分(キーワードおよびその付随情報)に所定の正の表示形態を割り当てる(S46)。閾値が複数ある場合には、逐次閾値と付随情報値との比較を行う。
【0054】
ステップS44で付随情報が正でなければ、付随情報の絶対値が所定値以上かどうかをチェックする(S47)。絶対値が所定値以上であれば、キーワードテーブル810を参照し、キーワードおよび値の範囲に応じて、そのキーワードに対応して当該テキスト部分に所定の負の表示形態を割り当てる(S48)。閾値が複数ある場合には、逐次閾値と付随情報値との比較を行う。
【0055】
続くステップS49では、割り当てられた表示形態の表示属性パターンを利用して、当該キーワードに関連するテキスト部分を抽出した画面のモーションテキストメッセージを生成し、表示する。上述した処理は、ユーザによる終了の指示があるまで繰り返して実行され(S50,No)、終了の指示があればテキスト表示を終了する(S51)。
【0056】
以上、表示するテキストとして株式情報およびスポーツ情報に対して本発明を適用した例を説明したが、さらに他の用途に適用することも可能である。例えば、オークションの落札状況が逐次テキスト情報として受信、表示される場合、自分が落札できたときには「○×、×××円で落札しました!」などの文字が大きく鮮やかな色に変わって動き出し、他人が落札したときには「落札〜」の文字が小さく赤に変わり、元気のない動きに変わる、といった表現が考えられる。この場合、オークションの対象物がキーワードに相当し、落札したことが付随情報に相当し、落札者が自己か他人かが正負情報に相当する。
【0057】
ところで、最近の携帯電話機のような端末では、待ち受け画面でアプリケーションが常駐状態にあり、所定のイベントで自動的に起動するような「待ち受けアプリ」と呼ばれる機能を有するものがある。このような端末で、上記のようなテキスト受信表示処理のためのプログラムを待ち受けアプリとして待ち受け画面に常駐することで、キーワードが検出されたこと(またはキーワードの付随情報が所定の値以上であること)をイベントとして、受信テキストを表示するようにすることも可能である。これによりテキスト表示を、常時監視することなく、必要な情報を認識することができる。
【0058】
以上の説明では通信ネットワークを介してサーバからデータを受信する例を示したが、放送局から放送される文字放送(データ放送)を受信する場合にも本発明を適用することが可能である。
【0059】
本発明が適用される装置としては、携帯型の端末を例に説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、テキスト情報を逐次表示する装置であれば任意の装置(例えば、テレビ装置、カーナビゲーション装置等)に適用することが可能である。
【0060】
上記のハードウェア構成、テーブル構成、画面例、処理例はあくまで例示であり、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変形、変更を行うことが可能である。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、ユーザの指定したキーワードが受信テキスト内に存在する場合、そのキーワードの付随情報が正情報である場合と負情報である場合とで、キーワードを含むテキスト部分の表示態様を異ならせるので、逐次表示されるテキスト情報中の自己の興味のある事項を見逃すおそれが軽減される。
【0062】
また、表示形態の変化により、テキスト情報の中の自己の興味のある事項の付随情報が正情報であるか負情報であるかを即座に認識することができる。
【0063】
さらに、画面上の一端側から他端側へテキストが流れる表示において、キーワードの表示形態として、テキストが流れる表示とは別の、当該キーワードおよびその付随情報を抽出した画面として表示することにより、逐次表示されるテキスト情報の中の自己の興味のある事項をゆっくりと認識することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるシステムの概略構成を示す図である。
【図2】本発明による実施の形態の端末(携帯端末)のハードウェア構成を表すブロック図である。
【図3】図1内に示したサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるメッセージの形式および処理要素についての説明図である。
【図5】図4内に示したテキストアニメーションエンジンの構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態において利用する表示形態のパターンを格納する表示形態テーブル700の構成例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態において利用する、ユーザが所望のキーワードを登録することができるキーワードテーブルの構成例を示す図である。
【図8】本発明が適用されるテキスト表示の一般的な例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態における正の表示形態の表示例の説明図である。
【図10】本発明の実施の形態における負の表示形態の表示例の説明図である。
【図11】本発明が適用されるテキスト表示の他の例を示す図である。
【図12】図11に対応する、登録したキーワードの付随情報が正である場合の表示例の説明図である。
【図13】図11に対応する、登録したキーワードの付随情報が負である場合の表示例の説明図である。
【図14】図7に示した第1のキーワードテーブル800に対するユーザによる登録の処理を示すフローチャートである。
【図15】図7に示した第2のキーワードテーブル810に対するユーザによる登録の処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態における端末の第1のテキスト受信表示処理のフローチャートである。
【図17】本発明の実施の形態における端末の第2のテキスト受信表示処理のフローチャートである。
【符号の説明】
100,102,104…端末装置、210…テキストメッセージ、211…テキストプラグイン、212…テキスト内容、213…テキストパラメータ情報、230…テキストアニメーションエンジン、231…モジュール、232…アニメーションプラグイン、233…アニメーションパラメータ、235…照合部、236…テキストアニメーションエンジン、240…文書、250…テキストアニメーションエンジン、260…モーションテキストメッセージ、260…モーションテキストメッセージ、270…文書、280…コンピュータ、308…制御部、309…表示部、311…入力操作部、400…サーバ、413…インタフェース、414…入力装置、415…表示装置、416…外部記憶装置、420…通信部、430…バス、700…表示形態テーブル、800,810…キーワードテーブル、811…キーワード
Claims (11)
- 表示装置を有する端末装置において受信されるテキスト情報を、表示画面上の一端側から他端側へテキストが流れるように表示するテキスト情報表示方法であって、
受信されたテキスト情報の中にキーワードが含まれるか否かをチェックするステップと、
前記キーワードと一致するテキスト部分が見つかったとき、そのキーワードの付随情報を確認するステップと、
前記受信されたテキスト情報を表示する際に、テキストが流れている状態で、当該付随情報が正情報である場合と負情報である場合とで、前記キーワードを含むテキスト部分の表示態様を異ならせるステップとを備え、
前記キーワードを含むテキスト部分の表示態様を異ならせるステップでは、前記キーワードの付随情報が正情報か負情報かによって異なる、テキスト部分の第1の動きおよび第2の動きを行うか、または、前記キーワードの付随情報が正情報か負情報かによって異なる少なくとも当該キーワード周辺への背景イメージの追加を行う
ことを特徴とするテキスト情報表示方法。 - 前記付随情報は正または負の値を有する情報であり、その値の絶対値の大きさをチェックするステップをさらに備え、前記キーワードを含むテキスト部分の表示態様を異ならせるステップでは、当該絶対値の大きさに応じて前記キーワードを含むテキスト部分の表示態様をさらに異ならせることを特徴とする請求項1記載のテキスト情報表示方法。
- 前記キーワードについては、前記テキストが流れる表示とは別の、当該キーワードおよびその付随情報を抽出した画面として表示し、ユーザによる所定の指示に応じて元の流れる表示に戻ることを特徴とする請求項1記載のテキスト情報表示方法。
- 前記テキスト情報は通信ネットワークを介したデータ通信により受信することを特徴とする請求項1記載のテキスト情報表示方法。
- 前記テキスト情報はデータ放送により受信することを特徴とする請求項1記載のテキスト情報表示方法。
- テキスト情報を受信する手段と、
テキスト情報を表示する表示画面を有する表示手段と、
受信されたテキスト情報の中にキーワードが含まれるか否かをチェックする手段と、
前記キーワードと一致するテキスト部分が見つかったとき、そのキーワードの付随情報を確認する手段と、
前記受信されたテキスト情報を、表示画面上の一端側から他端側へテキストが流れるように表示する際に、テキストが流れている状態で、当該付随情報が正情報である場合と負情報である場合とで、前記キーワードを含むテキスト部分の表示態様を異ならせる表示制御手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記キーワードを含むテキスト部分の表示態様を異ならせる際、前記キーワードの付随情報が正情報か負情報かによって異なる、テキスト部分の第1の動きおよび第2の動きを行うか、または、前記キーワードの付随情報が正情報か負情報かによって異なる少なくとも当該キーワード周辺への背景イメージの追加を行う
ことを特徴とする端末装置。 - 前記付随情報は正または負の値を有する情報であり、その値の絶対値の大きさをチェックする手段をさらに備え、前記表示制御手段は、当該絶対値の大きさに応じて前記キーワードを含むテキスト部分の表示態様をさらに異ならせることを特徴とする請求項6記載の端末装置。
- 前記キーワードについては、前記テキストが流れる表示とは別の、当該キーワードおよびその付随情報を抽出した画面として表示し、ユーザによる所定の指示に応じて元の流れる表示に戻ることを特徴とする請求項6記載の端末装置。
- ユーザによる前記キーワードの入力を受け付け、この入力されたキーワードを登録する登録手段を備えたことを特徴とする請求項6記載の端末装置。
- 前記登録手段は、キーワードとともにこのキーワードに対応する表示形態の指定を受けて、この表示形態を当該キーワードとともに登録することを特徴とする請求項9記載の端末装置。
- 前記登録手段は、キーワードとともに当該付随情報の値を判定する閾値情報の入力を受けて、この閾値情報を当該キーワードとともに登録することを特徴とする請求項9または10記載の端末装置。
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