JP4201121B2 - Paperboard manufacturing method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的多量の炭酸カルシウムを含有するパルプスラリーを原料として、中性抄紙によって石膏スケールの発生を実質的に抑制しながら、サイズ強度に優れた板紙を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の製紙業界においては、炭酸カルシウムを含有する古紙や再生古紙や損紙を、板紙原料の一部として使用することが珍しくなく、これに原因して、板紙の製造に使用する原料パルプスラリーに混在する炭酸カルシウムの量も、年々増加している。
【0003】
然るに、板紙のサイズ剤として現在汎用されているロジン系サイズ剤は、酸性抄紙条件下において、定着剤である硫酸バンドと併用することで初めて良好なサイズ効果を発揮する。従って、比較的に多量の炭酸カルシウムを含む原料パルプスラリーを抄紙する場合には、これに硫酸バンドの添加量を増量するとか、あるいは硫酸などのpH調整剤を添加するなどの手段で原料パルプスラリーのpH低下を図らなければならず、これは必然的にコストアップを招く。また、原料パルプスラリー中の炭酸カルシウム量が変動する場合は、それに応じてpH調整剤の使用量を加減しなければならない面倒がある。これに加えて、炭酸カルシウムを含有するスラリーへの硫酸及び/又は硫酸バンドの添加は、石膏スケールの発生原因となるばかりか、二酸化炭素の発生に起因するスラリーの発泡を招来させる点でも好ましくない。
【0004】
板紙製造の従来技術としては、パルプを主原料とする湿紙の紙層を2層以上合わせて板紙を製造するに際し、特定の保水値と平均繊維長を有する微細繊維状セルロース物質を、パルプ中に0.5〜20質量%配合することで、板紙の剛度、層間強度及び表面強度を向上させる技術が知られている(特許文献1参照)。
また、古紙を板紙の原料パルプとして使用する場合に、古紙を含むパルプを水で洗浄してろ水度を100〜250mlに上昇させた後、叩解を行ってろ水度を100〜250mlに下降させてから抄造することで、剛度の高い板紙を製造する技術が知られている(特許文献2参照)。
【0005】
古紙パルプを含むパルプスラリーの電気伝導度を所定の値に調節した後、そのパルプスラリーに特定な置換度のCMCと特定な紙力増強剤(イオン性ポリアクリルアミド)を添加して抄紙することで、抄紙時のろ水性を向上させ、紙力増強剤の効果を高める板紙の製造技術が知られている(特許文献3参照)。
乾燥強度に優れ、加熱成型時の割れを抑止できる板紙の製造技術としては、古紙パルプを含むパルプスラリーに、水溶性リグニンと、紙力増強剤として特定な(メタ)アクリルアミド系共重合体を添加する技術が提案されている(特許文献4参照)。
【0006】
カルシウムイオンを含有するパルプスラリーから紙力強度に優れた板紙を製造する際に使用する紙力増強剤として、従来技術は、N置換基にイオン性を示す原子団を含まず、かつN置換基中に4〜20個の炭素原子を有するN置換(メタ)アクリルアミドを特定量で含有するイオン性の(メタ)アクリルアミド系共重合体を提案し(特許文献5参照)、さらにまた、特定のリン酸基を含有する(メタ)アクリルアミド系重合体を提案している(特許文献6参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平7-229082号公報
【特許文献2】
特許第3021964号明細書
【特許文献3】
特開2002-194694号公報
【特許文献4】
特開平6-184983号公報
【特許文献5】
特開平9-209293号公報
【特許文献6】
特開平9-324391号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的の一つは、ロジン系サイズ剤と硫酸バンドを使用しながらも、中性抄紙によって炭酸カルシウムを含有するパルプスラリーから板紙を製造することでき、しかも、石膏スケールが発生しやすい中性抄紙条件でも、石膏スケールの発生を抑制することができ、従って、紙中に石膏スケールを実質的に含まず、サイズ効果に優れた板紙の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る板紙の製造方法は、炭酸カルシウムを含有する原料パルプスラリーを、下記に特定されるロジンエマルジョンサイズ剤と硫酸バンドとキレート剤の共存下に、pH6.0〜8.0の範囲内で抄紙することからなる。
ロジンエマルジョンサイズ剤
ロジンエステル類(A)と強化ロジン(B)とが(A):(B)=1:99〜50:50の範囲の重量比で混合された軟化点70〜90℃の混合樹脂を、乳化分散剤の存在下に水に乳化分散させたエマルジョン。
【0010】
本発明に従って板紙を製造するに際しては、原料パルプスラリーに対する前記ロジンエマルジョンサイズ剤の添加量を、絶乾パルプ重量基準で固形分として0.01〜5質量%の範囲に調節し、硫酸バンドの添加量を同じく1.0〜4.0質量%の範囲に調節し、前記キレート剤の添加量を、原料パルプスラリーに添加される前記ロジンエマルジョンサイズ剤の固形分基準で0.005〜5質量%の範囲に調節することが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明で使用するロジンエマルジョンサイズ剤は、上記したとおり、ロジンエステル類(A)と強化ロジン(B)の混合樹脂を有効成分とする。
ロジンエステル類(A)は、ガムロジン、トールロジン、ウッドロジン、水添ロジン、重合ロジン、(アルキル)フェノール・ホルマリン樹脂変性ロジン、キシレン樹脂変性ロジン、アルデヒド変性ロジン、スチレン変性ロジンなどで例示されるロジンの1種または2種以上と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンチルグリコール、ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどで例示される多価アルコールの1種または2種以上とを、例えば、200〜280℃の温度条件下に10〜24時間加熱することで得ることができる。
反応に供するロジンと多価アルコールとの比率は、反応に供するロジンの総カルボキシル基当量を1として、多価アルコールの総水酸基当量が,0.2〜1.5、好ましくは0.7〜1.0の範囲になる量で反応させる。
【0012】
強化ロジン(B)は、ガムロジン、トールロジン、ウッドロジン、水添ロジン、重合ロジン、(アルキル)フェノール・ホルマリン樹脂変性ロジン、キシレン樹脂変性ロジン、アルデヒド変性ロジン、スチレン変性ロジンなどで例示されるロジンの1種または2種以上に、1種または2種以上のα,β−不飽和カルボン酸を、例えば、180〜250℃で1〜5時間反応させることによって得ることができる。ロジンに対するα,β−不飽和カルボン酸の付加量は、任意に調節可能である。付加反応に使用できるα,β−不飽和カルボン酸には、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸などで例示される不飽和二塩基酸と、アクリル酸、メタクリル酸などで例示される不飽和一塩基酸がある。
【0013】
本発明で使用するロジンエマルジョンサイズ剤は、上記したロジンエステル類(A)と強化ロジン(B)とを、(A):(B)=1:99〜50:50、好ましくは3:97〜30:70の重量割合で混合して得た混合樹脂を、適当な乳化分散剤の存在下に水に乳化分散させることによって得ることができる。
混合樹脂に含まれる強化ロジン(B)が、50質量%に満たない場合は、その混合樹脂の乳化分散性が悪化するため、その乳化分散には多量の乳化分散剤を必要とする。これは抄紙系内の発泡の原因となるため、好ましくない。これとは逆に、混合樹脂に含まれるロジンエステル類(A)が1質量%に満たない場合は、中性抄紙条件において、板紙に安定したサイズ度を付与できない虞がある。
【0014】
上記の混合樹脂はまた、軟化点が70〜90℃である必要があり、特に75〜85℃の範囲にあることが好ましい。混合樹脂の軟化点が70℃未満の場合は、水中に乳化分散している当該混合樹脂の粒子(サイズ剤粒子)が、抄紙系におけるせん断応力に対して脆弱となり、ピッチトラブルの原因となり易い。一方、軟化点が90℃を超える混合樹脂は、湿紙の乾燥が弱い場合に充分融解しないため、パルプ繊維上に定着し難くなる。
混合樹脂の軟化点は、ロジンエステル類(A)に混合する強化ロジン(B)の酸価によって調節することができる。混合樹脂を得るのに使用するロジンエステル類(A)の種類が同じであって、ロジンエステル類(A)と強化ロジン(B)との混合比が同一である場合、混合樹脂に含まれる強化ロジン(B)の酸価が高ければ、混合樹脂の軟化点は上昇し、強化ロジン(B)の酸価が低ければ、混合樹脂(C)の軟化点は低下する。
なお、混合樹脂に軟化点の低いオレフィン類や脂肪酸類を混合することでも、混合樹脂の軟化点を下げることができる。
【0015】
混合樹脂を水に乳化分散させる際には、公知の界面活性剤が何れも使用可能であって、例えば、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、高分子界面活性剤の1種若しくは2種以上を使用することができる。界面活性剤の使用量は任意に選ぶことができるが、通常は、混合樹脂の1〜20質量%に相当する界面活性剤を使用し、固形分濃度(混合樹脂濃度)30〜60質量%の範囲で本発明で使用するロジンエマルジョンサイズ剤を調製することが好ましい。
【0016】
サイズ剤調製に使用可能な界面活性剤を例示すると、アニオン性界面活性剤としては、ロジンのアルカリ金属塩、強化ロジンのアルカリ金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸モノエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホコハク酸モノエステル塩、ポリオキシスチリルフェニルエーテルスルホコハク酸モノエステル塩などをがある。
【0017】
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコールグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシプロビレングリコール、ポリオキシエチレングリコールなどが例示できる。
【0018】
カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウムクロライド、トリアルキルベンジルアンモニウムクロライド、アルキルアミン、オキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどを例示することができ、高分子界面活性剤としては、アニオン性スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の部分鹸化物及び完全鹸化物、アニオン性又はカチオン性の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体及びアクリルアミド系共重合体、カチオン性のポリアミノポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂、アルキレンポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂、ポリ(ジアリルアミン)−エピクロルヒドリン樹脂などが例示できる。
【0019】
本発明の板紙製造法では、上記のロジンエマルジョンサイズ剤の定着剤として硫酸バンドを使用するが、この硫酸バンドと、原料パルプスラリーに含まれる炭酸カルシウムとの反応に由来して、抄紙過程で起こる石膏スケールの生成を抑制する目的で、キレート剤を使用する。
このキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)又はその塩、ニトリロ三酢酸(NTA)又はその塩、クエン酸又はその塩、ゼオライト(ケイ酸アルミニウムナトリウム、アルミノケイ酸塩)、クエン酸またはその塩、エチドロン酸(ヒドロキシエタンジホスホン酸)又はその塩、L-アスパラギン酸二酢酸(ASDA)又はその塩、L-グルタミン酸二酢酸(GLDA)又はその塩、グリコールエーテルジアミン四酢酸(EGTA)またはその塩などが何れも使用可能である。
【0020】
本発明では、比較的多量の炭酸カルシウムを含有するパルプスラリーが、板紙製造の原料パルプスラリーとして使用される。従って、本発明の板紙原料には、新聞古紙、雑誌古紙、段ボール古紙、脱墨古紙などが何れも使用可能である。また、本発明で使用する原料パルプスラリーには、各種の機械パルプ及び/又は化学パルプの1種又は2種以上が、もちろん配合可能であって、それらパルプは漂白されているか否かを問わない。
【0021】
本発明によれば、炭酸カルシウムを含有する原料パルプスラリーを、上記したロジンエマルジョンサイズ剤、硫酸バンド及び上記したキレート剤の共存下に、pH6.0〜8.0、好ましくはpH6.5〜7.5の中性条件で抄紙・乾燥することによって板紙が製造される。
抄紙pHを上記の範囲に保持するに際し、本発明では硫酸バンドを使用する。当然のことながら、抄紙pHを酸性側に傾ける硫酸は、本発明ではこれを使用しない。ちなみに、抄紙時のpHが6.0未満であると、炭酸カルシウムの分解反応が増大し、石膏スケールを発生させる要因となるばかりでなく、ロジンエマルジョンサイズ剤の安定性が悪化する。また、抄紙時のpHが8.0を超える場合は、ロジンエマルジョンサイズ剤の溶出が発生し、応分のサイズ効果を期待できない。
【0022】
原料パルプスラリーに添加されるロジンエマルジョンサイズ剤の固形分換算量は、スラリーに含まれるパルプの乾燥重量基準で、0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜1質量%の範囲で選ばれる。硫酸バンドの添加量は、パルプの乾燥重量基準で1.0〜4.0質量%の範囲で選ばれる。硫酸バンドの添加量が、1.0質量%に満たない場合は、ロジンエマルジョンサイズ剤の定着が不充分となり、板紙のサイズ度が低下し、4.0質量%を超える場合は石膏スケールの発生を助長する。キレート剤の添加量は、スラリーに添加した又は添加するロジンエマルジョンサイズ剤の固形分基準で、0.005〜5質量%、好ましくは0.01〜0.5質量%の範囲で選ばれる。キレート剤の配合量が0.005質量%に満たない場合は、石膏スケールの発生を満足できる程度に抑制することができない。5質量%を超える量のキレート剤の添加は、定着剤として機能する硫酸バンドのアルミニウムイオンが過度に封鎖されてしまうため、サイズ剤の定着が不充分となり、満足なサイズ効果の発現を期待できない。
【0023】
本発明で使用する炭酸カルシウム含有原料パルプスラリーには、板紙製造時に従来使用されている各種添加剤を配合することをでき、なかでも、硫酸バンド以外の定着剤の使用は、サイズ効果をより一層向上させる上で好ましい。そうした定着剤を例示すれば、カチオン化澱粉、ポリアクリルアミドのマンニッヒ変性物、ポリアクリルアミドのホフマン変性物、カチオン性モノマーおよび/又はアニオン性モノマーとアクリルアミドとを共重合して得られるアニオン性、カチオン性および両イオン性共重合体、ポリアミドポリアミン樹脂のエピクロルヒドリン変性物などが挙げられる。
【0024】
【実施例】
以下、ロジンエステル及び強化ロジンの製造例、ロジンエマルジョンサイズ剤の製造例、板紙製造の実施例とその比較例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの各例に限定されるものではない。尚、各例中、部および%は、特記しない限り、全て重量基準である。
【0025】
[ロジンエステルの製造例]
攪拌機、温度計、溜出管、および窒素導入管を付した反応器に、酸価170のガムロジン800部、グリセリン75部を仕込み、窒素気流下に250℃まで加熱し、同温度で24時間反応させて酸価10のロジンエステルA1を得た。
【0026】
[強化ロジンの製造例1]
攪拌機、温度計、溜出管、および窒素導入管を付した反応容器内で、約200℃で溶融状態にあるガムロジン800部にフマル酸48部を徐々に加え、窒素気流下に200℃で5時間付加反応させ、酸価190の強化ロジンB1を得た。
【0027】
[強化ロジンの製造例2]
攪拌機、温度計、溜出管、および窒素導入管を付した反応容器内で、約200℃で溶融状態にあるガムロジン800部にフマル酸96部を徐々に加え、窒素気流下に200℃で5時間付加反応させ、酸価232の強化ロジンB2を得た。
【0028】
[ロジンエマルジョンサイズ剤の製造例1]
ロジンエステルA125部と強化ロジンB175部との混合樹脂(軟化点84℃)を約150℃に加熱溶融し、激しく攪拌しながら、下記の方法で調製した乳化分散剤を固形分で9部添加混合して油中水型のエマルジョンとし、これに熱水95部を添加して安定な水中油型エマルジョンにした後、室温まで冷却してロジンエマルジョンサイズ剤S1を得た。このエマルジョンの性状は、固形分50.2%、平均粒径0.34μmであった。
【0029】
[ロジンエマルジョンサイズ剤の製造例2]
ロジンエステルA125部と強化ロジン強化ロジンB275部との混合樹脂(軟化点98℃)を150℃に加熱溶融し、激しく攪拌しながら、下記の方法で調製した乳化分散剤を固形分7部添加混合して油中水型のエマルジョンとし、これに熱水95部を添加して安定な水中油型エマルジョンにした後、室温まで冷却してロジンエマルジョンサイズ剤S2を得た。このエマルジョンの性状は、固形分50.4%、平均粒径0.33μmであった。
【0030】
[ロジンエマルジョンサイズ剤の製造例3]
本例では、ロジンエステルを全く含まないロジンエマルジョンサイズ剤を製造した。
強化ロジンB2(融点89℃)100部を約150℃に加熱溶融し、激しく攪拌しながら、下記の方法で調製した乳化分散剤を固形分で8部添加混合して油中水型のエマルジョンとし、これに熱水95部を添加して安定な水中油型エマルジョンにした後、室温まで冷却してロジンエマルジョンサイズ剤S3を得た。このエマルジョンの性状は、固形分50.1%、平均粒径0.31μmであった。
【0031】
サイズ剤の調製に使用した乳化分散剤
攪拌機、温度計、窒素導入管、冷却器を付した反応容器にスチレン55部、2−エチルヘキシルアクリレート15部、アクリル酸15部、メタクリル酸15部、イソプロピルアルコール10部、軟水320部にポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー(商品名:エパンU−103 第一工業製薬(株)製)5部を溶解した溶液、チオグリコール酸2−エチルヘキシル3部を混合攪拌し、過硫酸アンモニウム3部、亜硫酸水素ナトリウム3部を加え、70〜80℃で5時間反応させた後、24%水酸化ナトリウム水溶液20部を加え、次いで、濃度25%になるように軟水を追加し、アニオン性共重合体の乳化分散剤を得た。
【0032】
[実施例1]
雑誌古紙(CSF;250ml、500℃灰分16.0%)に硫酸アルミニウム溶液を絶乾パルプに対して固形分換算で2.0%添加し、更に上記のロジンエマルジョンサイズ剤S1を絶乾パルプに対して固形分換算で0.4%、次いでキレスト200(商品名.キレスト(株)製キレート剤、EDTA)を上記ロジンエマルジョンサイズ剤に対して固形分換算0.025%添加し、白水にて1.0%スラリーに薄め、次いでデハイドラーCQ−41B(商品名.星光化学工業(株)製ろ水剤)を絶乾パルプに対して固形分換算で50ppm添加して、常法に従いTAPPIスタンダードシートマシンにより抄紙した。この時、パルプスラリーのpHは6.8であった。
湿紙を3.5kg/cm2の圧力下で5分間脱水した後、ドラムドライヤーを使用し、下記の表2に示す乾燥条件で乾燥し、坪量80g/m2の紙を得た。
【0033】
[実施例2]
上白古紙(CSF;300ml、500℃灰分18.4%)に硫酸アルミニウム溶液を絶乾パルプに対して固形分換算で2.0%添加し、更にロジンエマルジョンサイズ剤S1を絶乾パルプに対して固形分換算で0.5%、次いでキレスト200(商品名.キレスト(株)製キレート剤、EDTA)を上記ロジンエマルジョンサイズ剤に対して固形分換算0.025%添加し、白水にて1.0%スラリーに薄め、次いでデハイドラーCQ−41B(商品名.星光化学工業(株)製ろ水剤)を絶乾パルプに対して固形分換算で50ppm添加して、常法に従いTAPPIスタンダードシートマシンにより抄紙した。この時、パルプスラリーのpHは7.5であった。
湿紙を3.5kg/cm2の圧力下で5分間脱水した後、ドラムドライヤーを使用し、下記の表2に示す乾燥条件で乾燥し、坪量80g/m2の紙を得た。
【0034】
[実施例3]
段ボール古紙(CSF;380ml、500℃灰分7.9%)に硫酸アルミニウム溶液を絶乾パルプに対して固形分換算で1.5%添加し、更にロジンエマルジョンサイズ剤S1を絶乾パルプに対して固形分換算で0.2%、次いでキレスト200(商品名.キレスト(株)製キレート剤、EDTA)を上記ロジンエマルジョンサイズ剤に対して固形分換算0.025%添加し、白水にて1.0%スラリーに薄め、次いでデハイドラーCQ−41B(商品名.星光化学工業(株)製ろ水剤)を絶乾パルプに対して固形分換算で50ppm添加して、常法に従いTAPPIスタンダードシートマシンにより抄紙した。この時、パルプスラリーのpHは6.7であった。
湿紙を3.5kg/cm2の圧力下で5分間脱水した後、ドラムドライヤーを使用し、下記の表2に示す乾燥条件で乾燥し、坪量80g/m2の紙を得た。
【0035】
[実施例4]
段ボール古紙(CSF;400ml、500℃灰分7.9%)と、雑誌古紙(CSF;320ml、500℃灰分19.2%)を1:1で混合した原料に硫酸アルミニウム溶液を絶乾パルプに対して固形分換算で1.0〜1.5%添加し、白水にて1.0%スラリーに薄め、更にロジンエマルジョンサイズ剤S1を絶乾パルプに対して固形分換算で0.2%、キレスト200(商品名.キレスト(株)製キレート剤、EDTA)を上記ロジンエマルジョンサイズ剤に対して固形分換算0.025%別々に添加し、次いでデハイドラーCQ−41B(商品名.星光化学工業(株)製ろ水剤)を絶乾パルプに対して固形分換算で50ppm添加して、ハイスピードウルトラマシンにて200g/m2の段ボール原紙を抄造した。この時、パルプスラリーのpHは6.5〜7.5、ドライヤー出口の紙の表面温度は60〜80℃であった。抄造した紙は、所定のステキヒトサイズ度が得られ、欠点の発生もなく安定した操業が得られた。また、キレート剤はサイズ剤と別々に添加しても、サイズ剤中に添加しても同様の効果を発揮し、欠点発生のない安定した操業が可能であった。
【0036】
[比較例1]
雑誌古紙(CSF;250ml、500℃灰分16.0%)に硫酸を絶乾パルプに対して固形分で2.0%、次いで硫酸アルミニウムを絶乾パルプに対して固形分換算で6.0%添加し、更にロジンエマルジョンサイズ剤S1を絶乾パルプに対して固形分換算で0.4%、白水にて1.0%スラリーに薄め、次いでデハイドラーCQ−41B(商品名.星光化学工業(株)製ろ水剤)を絶乾パルプに対して固形分換算で50ppm添加して、常法に従いTAPPIスタンダードシートマシンにより抄紙した。この時、パルプスラリーのpHは4.8であった。湿紙を3.5kg/cm2の圧力下で5分間脱水した後、ドラムドライヤーを使用し、下記の表2に示す乾燥条件で乾燥し、坪量80g/m2の紙を得た。
【0037】
[比較例2]
上白古紙(CSF;300ml、500℃灰分18.4%)に硫酸を絶乾パルプに対して固形分で1.0%、次いで硫酸アルミニウムを絶乾パルプに対して固形分換算で4.0%添加し、更にロジンエマルジョンサイズ剤S1を絶乾パルプに対して固形分換算で0.5%、白水にて1.0%スラリーに薄め、次いでデハイドラーCQ−41B(商品名.星光化学工業(株)製ろ水剤)を絶乾パルプに対して固形分換算で50ppm添加して、常法に従いTAPPIスタンダードシートマシンにより抄紙した。この時、パルプスラリーのpHは4.6であった。湿紙を3.5kg/cm2の圧力下で5分間脱水した後、ドラムドライヤーを使用し、下記の表2に示す乾燥条件で乾燥し、坪量80g/m2の紙を得た。
【0038】
[比較例3]
段ボール古紙(CSF;380ml、500℃灰分7.9%)に硫酸を絶乾パルプに対して固形分で0.5%、次いで硫酸アルミニウムを絶乾パルプに対して固形分換算で3.0%添加し、更にロジンエマルジョンサイズ剤S1を絶乾パルプに対して固形分換算で0.2%、白水にて1.0%スラリーに薄め、次いでデハイドラーCQ−41B(商品名.星光化学工業(株)製ろ水剤)を絶乾パルプに対して固形分換算で50ppm添加して、常法に従いTAPPIスタンダードシートマシンにより抄紙した。この時、パルプスラリーのpHは4.4であった。
湿紙を3.5kg/cm2の圧力下で5分間脱水した後、ドラムドライヤーを使用し、下記の表2に示す乾燥条件で乾燥し、坪量80g/m2の紙を得た。
【0039】
[比較例4〜6]
抄紙に際してキレート剤を使用しなかった以外は、実施例1〜3と全く同様にして坪量80g/m2の紙を得た。
[比較例7]
使用するサイズ剤をロジンエマルジョンサイズ剤S1からロジンエマルジョンサイズ剤S2に変更した以外は、実施例1と全く同様にして坪量80g/m2の紙を得た。
[比較例8]
使用するサイズ剤をロジンエマルジョンサイズ剤S1からロジンエマルジョンサイズ剤S3に変更した以外は、実施例1と全く同様にして坪量80g/m2の紙を得た。
【0040】
上記した実施例及び比較例のそれぞれにおいて、シートマシーンに供される直前のパルプスラリーの発泡性及びスケール発生量を次のようにして評価した。
発泡性試験
シートマシーンに供される直前のパルプスラリーの一部を採取して80メッシュ篩にかけ、そのろ液500mLを10L/分の流量で回流し、5分後の発泡量を測定した。
スケール発生量試験
ケガキ処理を行った2cm×10cmのステンレス板5枚を、500mLビーカーの周壁に沿って邪魔板となるように配置した後、シートマシーンに供される直前のパルプスラリー400mLをこのビーカーに入れ、300rpmで5時間攪拌した。攪拌終了後、ステンレス板の重量変化を測定し、下記の算出式によってスケール発生量(%)を求めた。
スケール発生量(%)=〔(Wa−Wb)/(Wb)〕×100
ここで、Wa=攪拌後のステンレス板重量、Wb=攪拌前のステンレス板重量、
実施例及び比較例における各パルプスラリーの発泡性及びスケール発生量を表1に示す。
【0041】
また、上記実施例及び比較例でそれぞれ得られた各紙について、JIS P 8140(コブ吸水法)によりサイズ効果試験を行った。紙は、温度23℃、湿度50%において24時間調湿後、試験に供した。試験結果を表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】
本発明の板紙製造方法によれば、ドライヤー出口の紙の表面温度が80℃以下であるような乾燥能力が低い抄紙機を使用した場合でも、特定なロジンエマルジョンサイズ剤と硫酸バンドとキレート剤を使用した中性領域での抄造によって、炭酸カルシウムを含有する原料パルプスラリーから、石膏スケールの発生を抑えてサイズ度が高く、石膏スケールを含まない良質の板紙を製造することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a paperboard having excellent size strength while substantially suppressing the generation of gypsum scale by neutral papermaking, using a pulp slurry containing a relatively large amount of calcium carbonate as a raw material.
[0002]
[Prior art]
In the recent paper industry, it is not uncommon to use waste paper, recycled waste paper, and waste paper containing calcium carbonate as part of the paperboard raw material. The amount of mixed calcium carbonate is also increasing year by year.
[0003]
However, the rosin-based sizing agent that is currently widely used as a sizing agent for paperboard exhibits a good sizing effect only when used in combination with a sulfuric acid band as a fixing agent under acidic papermaking conditions. Therefore, when making a raw material pulp slurry containing a relatively large amount of calcium carbonate, the raw material pulp slurry is increased by increasing the amount of sulfuric acid band added thereto or adding a pH adjusting agent such as sulfuric acid. The pH must be lowered, which inevitably increases the cost. In addition, when the amount of calcium carbonate in the raw pulp slurry varies, there is a trouble that the amount of use of the pH adjuster must be adjusted accordingly. In addition to this, addition of sulfuric acid and / or a sulfuric acid band to a slurry containing calcium carbonate is not preferable because it causes not only gypsum scale generation but also foaming of the slurry due to generation of carbon dioxide. .
[0004]
When manufacturing paperboard by combining two or more wet paper layers made of pulp as the main raw material for paperboard production, a fine fibrous cellulosic material having a specific water retention value and average fiber length is added to the pulp. A technique for improving the rigidity, interlaminar strength and surface strength of paperboard by blending 0.5 to 20% by mass in the resin is known (see Patent Document 1).
Moreover, when using waste paper as a raw material pulp for paperboard, the pulp containing waste paper is washed with water to increase the freeness to 100 to 250 ml, and then beaten to lower the freeness to 100 to 250 ml. A technique for producing a paperboard with high rigidity by making a paper sheet is known (see Patent Document 2).
[0005]
After adjusting the electrical conductivity of the pulp slurry containing the waste paper pulp to a predetermined value, the paper is made by adding a specific substitution degree CMC and a specific paper strength enhancer (ionic polyacrylamide) to the pulp slurry. In addition, a paperboard manufacturing technique for improving the freeness during papermaking and enhancing the effect of the paper strength enhancer is known (see Patent Document 3).
As a paperboard manufacturing technology that has excellent dry strength and can prevent cracking during heat molding, water-soluble lignin and a specific (meth) acrylamide copolymer as a paper strength enhancer are added to pulp slurry containing waste paper pulp. The technique to do is proposed (refer patent document 4).
[0006]
As a paper strength enhancer for use in producing a paperboard excellent in paper strength from a pulp slurry containing calcium ions, the conventional technique does not include an atomic group showing ionicity in the N substituent, and the N substituent. An ionic (meth) acrylamide copolymer containing a specific amount of N-substituted (meth) acrylamide having 4 to 20 carbon atoms therein is proposed (see Patent Document 5). A (meth) acrylamide polymer containing an acid group has been proposed (see Patent Document 6).
[0007]
[Patent Document 1]
JP 7-229082 A
[Patent Document 2]
Patent No. 3021964
[Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-194694
[Patent Document 4]
Japanese Unexamined Patent Publication No. 6-184983
[Patent Document 5]
JP-A-9-209293
[Patent Document 6]
JP-A-9-324391
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
One of the objects of the present invention is that a paperboard can be produced from a pulp slurry containing calcium carbonate by neutral papermaking while using a rosin sizing agent and a sulfuric acid band, and a gypsum scale is easily generated. It is an object of the present invention to provide a method for producing a paperboard which can suppress the generation of gypsum scale even under the characteristic papermaking conditions, and thus does not substantially contain gypsum scale in the paper and has an excellent size effect.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In the method for producing paperboard according to the present invention, the raw material pulp slurry containing calcium carbonate is in the range of pH 6.0 to 8.0 in the presence of the rosin emulsion sizing agent, sulfuric acid band and chelating agent specified below. Paper making.
Rosin emulsion sizing agent
A rosin ester (A) and a reinforced rosin (B) are emulsified by mixing a mixed resin having a softening point of 70 to 90 ° C. mixed at a weight ratio of (A) :( B) = 1: 99 to 50:50. An emulsion emulsified and dispersed in water in the presence of a dispersant.
[0010]
When producing paperboard according to the present invention, the amount of the rosin emulsion sizing agent added to the raw pulp slurry is adjusted to a range of 0.01 to 5% by mass as a solid content based on the weight of the absolutely dry pulp, and the addition of a sulfate band The amount is similarly adjusted to the range of 1.0 to 4.0% by mass, and the addition amount of the chelating agent is 0.005 to 5% by mass based on the solid content of the rosin emulsion sizing agent added to the raw pulp slurry. It is preferable to adjust to the range.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As described above, the rosin emulsion sizing agent used in the present invention contains a mixed resin of rosin esters (A) and reinforced rosin (B) as an active ingredient.
The rosin ester (A) is a rosin exemplified by gum rosin, tall rosin, wood rosin, hydrogenated rosin, polymerized rosin, (alkyl) phenol / formalin resin modified rosin, xylene resin modified rosin, aldehyde modified rosin, styrene modified rosin, etc. One or two or more and one or two polyhydric alcohols exemplified by ethylene glycol, propylene glycol, butanediol, pentyl glycol, hexanediol, glycerin, trimethylolpropane, trimethylolethane, pentaerythritol, sorbitol and the like The seeds or more can be obtained, for example, by heating at 200 to 280 ° C. for 10 to 24 hours.
The ratio of rosin to polyhydric alcohol used for the reaction is such that the total carboxyl group equivalent of the rosin used for the reaction is 1, and the total hydroxyl equivalent of the polyhydric alcohol is 0.2 to 1.5, preferably 0.7 to 1. React with an amount in the range of 0.0.
[0012]
The reinforced rosin (B) is one of rosins exemplified by gum rosin, tall rosin, wood rosin, hydrogenated rosin, polymerized rosin, (alkyl) phenol / formalin resin modified rosin, xylene resin modified rosin, aldehyde modified rosin, styrene modified rosin, and the like. One or two or more kinds of α, β-unsaturated carboxylic acids can be obtained by reacting the seeds or two or more kinds at 180 to 250 ° C. for 1 to 5 hours, for example. The amount of α, β-unsaturated carboxylic acid added to rosin can be arbitrarily adjusted. Examples of the α, β-unsaturated carboxylic acid that can be used for the addition reaction include unsaturated dibasic acids exemplified by fumaric acid, maleic acid, maleic anhydride, itaconic acid, citraconic acid, citraconic anhydride, acrylic acid, There are unsaturated monobasic acids exemplified by methacrylic acid and the like.
[0013]
The rosin emulsion sizing agent used in the present invention comprises the above-mentioned rosin ester (A) and reinforced rosin (B), wherein (A) :( B) = 1: 99 to 50:50, preferably 3:97 to A mixed resin obtained by mixing at a weight ratio of 30:70 can be obtained by emulsifying and dispersing in water in the presence of a suitable emulsifying dispersant.
When the reinforced rosin (B) contained in the mixed resin is less than 50% by mass, the emulsifying dispersibility of the mixed resin is deteriorated, so that a large amount of an emulsifying dispersant is required for the emulsifying dispersion. This is not preferable because it causes foaming in the papermaking system. On the other hand, when the rosin ester (A) contained in the mixed resin is less than 1% by mass, there is a possibility that a stable sizing degree cannot be imparted to the paperboard under neutral papermaking conditions.
[0014]
The above mixed resin also has a softening point of 70 to 90 ° C.Must beIn particular, it is preferably in the range of 75 to 85 ° C. When the softening point of the mixed resin is less than 70 ° C., the mixed resin particles (size agent particles) emulsified and dispersed in water are fragile to shear stress in the papermaking system and easily cause pitch trouble. On the other hand, a mixed resin having a softening point exceeding 90 ° C. is not sufficiently melted when the wet paper is weakly dried, so that it is difficult to be fixed on the pulp fiber.
The softening point of the mixed resin can be adjusted by the acid value of the reinforced rosin (B) mixed with the rosin ester (A). When the types of the rosin esters (A) used to obtain the mixed resin are the same and the mixing ratio of the rosin esters (A) and the reinforced rosin (B) is the same, the reinforcing resin included in the mixed resin If the acid value of rosin (B) is high, the softening point of the mixed resin increases, and if the acid value of reinforced rosin (B) is low, the softening point of the mixed resin (C) decreases.
In addition, the softening point of mixed resin can also be lowered | hung by mixing olefins and fatty acids with a low softening point with mixed resin.
[0015]
When emulsifying and dispersing the mixed resin in water, any known surfactant can be used. For example, an anionic surfactant, a nonionic surfactant, a cationic surfactant, a polymer interface One or more active agents can be used. Although the usage-amount of surfactant can be chosen arbitrarily, Usually, surfactant equivalent to 1-20 mass% of mixed resin is used, and solid content concentration (mixed resin concentration) of 30-60 mass% is used. It is preferable to prepare a rosin emulsion sizing agent to be used in the present invention.
[0016]
Examples of surfactants that can be used for sizing preparation include an anionic surfactant such as an alkali metal salt of rosin, an alkali metal salt of reinforced rosin, an alkylbenzene sulfonate, a polyoxyethylene alkyl ether sulfate, Oxyethylene alkylphenyl ether sulfate, polyoxyethylene styryl phenyl ether sulfate, alkyl sulfate, alkyl naphthalene sulfonate, naphthalene sulfonate formalin condensate, polyoxyethylene alkyl ether sulfosuccinate monoester, polyoxy Examples include ethylene alkyl phenyl ether sulfosuccinic acid monoester salt and polyoxystyryl phenyl ether sulfosuccinic acid monoester salt.
[0017]
Nonionic surfactants include polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl phenyl ether, polyoxyethylene styryl phenyl ether, polyoxypropylene polyoxyethylene glycol glycerin fatty acid ester, sorbitan fatty acid ester, polyethylene glycol fatty acid ester, poly Examples thereof include oxyethylene sorbitan fatty acid ester, sucrose fatty acid ester, pentaerythritol fatty acid ester, propylene glycol fatty acid ester, fatty acid diethanolamide, polyoxypropylene glycol, and polyoxyethylene glycol.
[0018]
Examples of the cationic surfactant include tetraalkylammonium chloride, trialkylbenzylammonium chloride, alkylamine, oxyethylene alkylamine, and polyoxyethylene alkylamine. Examples of the polymeric surfactant include anionic Partially and fully saponified styrene- (meth) acrylic acid copolymer, anionic or cationic (meth) acrylic acid ester copolymer and acrylamide copolymer, cationic polyaminopolyamide-epichlorohydrin Examples thereof include a resin, an alkylene polyamine-epichlorohydrin resin, and a poly (diallylamine) -epichlorohydrin resin.
[0019]
In the paperboard manufacturing method of the present invention, a sulfuric acid band is used as a fixing agent for the above rosin emulsion sizing agent. This originates from the reaction between this sulfuric acid band and calcium carbonate contained in the raw pulp slurry, and occurs in the papermaking process. A chelating agent is used for the purpose of suppressing the formation of gypsum scale.
Examples of the chelating agent include ethylenediaminetetraacetic acid (EDTA) or a salt thereof, nitrilotriacetic acid (NTA) or a salt thereof, citric acid or a salt thereof, zeolite (sodium aluminum silicate, aluminosilicate), citric acid or a salt thereof, Etidronic acid (hydroxyethanediphosphonic acid) or its salt, L-aspartic acid diacetic acid (ASDA) or its salt, L-glutamic acid diacetic acid (GLDA) or its salt, glycol ether diamine tetraacetic acid (EGTA) or its salt, etc. Can be used.
[0020]
In the present invention, a pulp slurry containing a relatively large amount of calcium carbonate is used as a raw material pulp slurry for paperboard production. Therefore, as the paperboard raw material of the present invention, any newspaper wastepaper, magazine wastepaper, cardboard wastepaper, deinked wastepaper, etc. can be used. Moreover, in the raw material pulp slurry used in the present invention, one or more of various mechanical pulps and / or chemical pulps can of course be blended, regardless of whether these pulps are bleached or not. .
[0021]
According to the present invention, the raw pulp slurry containing calcium carbonate is subjected to pH 6.0 to 8.0, preferably pH 6.5 to 7 in the presence of the rosin emulsion sizing agent, the sulfuric acid band and the chelating agent. Paperboard is produced by papermaking and drying under .5 neutral conditions.
In maintaining the papermaking pH within the above range, a sulfate band is used in the present invention. As a matter of course, sulfuric acid that makes the papermaking pH acidic is not used in the present invention. Incidentally, if the pH at the time of papermaking is less than 6.0, the decomposition reaction of calcium carbonate increases, which not only causes a gypsum scale, but also deteriorates the stability of the rosin emulsion sizing agent. On the other hand, when the pH at the time of papermaking exceeds 8.0, rosin emulsion sizing agent is eluted, and a suitable size effect cannot be expected.
[0022]
The solid content conversion amount of the rosin emulsion sizing agent added to the raw pulp slurry is selected in the range of 0.01 to 5% by mass, preferably 0.05 to 1% by mass, based on the dry weight of the pulp contained in the slurry. It is. The amount of sulfuric acid band added is selected in the range of 1.0 to 4.0% by mass based on the dry weight of the pulp. When the added amount of the sulfuric acid band is less than 1.0% by mass, the rosin emulsion sizing agent is not sufficiently fixed, the sizing degree of the paperboard is lowered, and when it exceeds 4.0% by mass, a gypsum scale is generated. To help. The addition amount of the chelating agent is selected in the range of 0.005 to 5 mass%, preferably 0.01 to 0.5 mass%, based on the solid content of the rosin emulsion sizing agent added to or added to the slurry. When the amount of the chelating agent is less than 0.005% by mass, the generation of gypsum scale cannot be suppressed to a satisfactory level. Addition of a chelating agent in an amount exceeding 5% by mass results in excessive sequestering of aluminum ions in the sulfate band that functions as a fixing agent, resulting in insufficient fixing of the sizing agent, and a satisfactory size effect cannot be expected. .
[0023]
In the calcium carbonate-containing raw material pulp slurry used in the present invention, various additives conventionally used at the time of paperboard production can be blended. In particular, the use of a fixing agent other than the sulfuric acid band further increases the size effect. It is preferable in terms of improvement. Examples of such fixing agents include cationic starch, polyacrylamide Mannich modified products, polyacrylamide Hoffman modified products, cationic monomers and / or anionic monomers obtained by copolymerizing anionic monomers with acrylamide. And an amphoteric copolymer, an epichlorohydrin-modified product of a polyamide polyamine resin, and the like.
[0024]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to examples of production of rosin esters and reinforced rosins, examples of production of rosin emulsion sizing agents, examples of board production, and comparative examples thereof. It is not limited. In each example, all parts and% are based on weight unless otherwise specified.
[0025]
[Production example of rosin ester]
A reactor equipped with a stirrer, thermometer, distillation pipe, and nitrogen introduction pipe was charged with 800 parts of gum rosin having an acid value of 170 and 75 parts of glycerin, heated to 250 ° C. under a nitrogen stream, and reacted at the same temperature for 24 hours. Rosin ester A with an acid value of 101Got.
[0026]
[Production Example 1 of reinforced rosin]
In a reaction vessel equipped with a stirrer, thermometer, distillation tube, and nitrogen introduction tube, 48 parts of fumaric acid was gradually added to 800 parts of gum rosin in a molten state at about 200 ° C., and 5 parts at 200 ° C. under a nitrogen stream. Reinforced rosin B with acid value 190 after time addition reaction1Got.
[0027]
[Production Example 2 of reinforced rosin]
In a reaction vessel equipped with a stirrer, thermometer, distillation tube, and nitrogen introduction tube, 96 parts of fumaric acid was gradually added to 800 parts of gum rosin in a molten state at about 200 ° C., and 5 parts at 200 ° C. under a nitrogen stream. Reinforced rosin B with acid value 232 by time addition reaction2Got.
[0028]
[Production Example 1 of rosin emulsion sizing agent]
Rosin ester A125 parts and reinforced rosin B175 parts of a mixed resin (softening point 84 ° C.) is heated and melted to about 150 ° C., and while stirring vigorously, 9 parts of an emulsifying dispersant prepared by the following method is added and mixed in a solid content to form a water-in-oil type. Emulsion, 95 parts of hot water added to make a stable oil-in-water emulsion, cooled to room temperature and rosin emulsion sizing agent S1Got. The properties of this emulsion were a solid content of 50.2% and an average particle size of 0.34 μm.
[0029]
[Production Example 2 of Rosin Emulsion Sizing Agent]
Rosin ester A125 parts and reinforced rosin reinforced rosin B275 parts of a mixed resin (softening point 98 ° C.) is heated and melted to 150 ° C., and with vigorous stirring, 7 parts of an emulsifying dispersant prepared by the following method is added and mixed to form a water-in-oil emulsion. Add 95 parts of hot water to make a stable oil-in-water emulsion, and then cool to room temperature to obtain rosin emulsion size S2Got. The properties of this emulsion were a solid content of 50.4% and an average particle size of 0.33 μm.
[0030]
[Production Example 3 of Rosin Emulsion Sizing Agent]
In this example, a rosin emulsion sizing agent containing no rosin ester was produced.
Reinforced rosin B2(Melting point: 89 ° C.) 100 parts (melting point: 89 ° C.) are heated and melted to about 150 ° C., and with vigorous stirring, 8 parts of the emulsifying dispersant prepared by the following method is added and mixed to form a water-in-oil emulsion. Add 95 parts of hot water to make a stable oil-in-water emulsion, then cool to room temperature and rosin emulsion sizing agent S3Got. The properties of this emulsion were a solid content of 50.1% and an average particle size of 0.31 μm.
[0031]
Emulsifying and dispersing agent used for preparation of sizing agent
In a reaction vessel equipped with a stirrer, thermometer, nitrogen inlet tube, and condenser, 55 parts of styrene, 15 parts of 2-ethylhexyl acrylate, 15 parts of acrylic acid, 15 parts of methacrylic acid, 10 parts of isopropyl alcohol, and 320 parts of soft water with polyoxyethylene A solution in which 5 parts of a polyoxypropylene block polymer (trade name: Epan U-103, Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.) is dissolved and 3 parts of 2-ethylhexyl thioglycolate are mixed and stirred, 3 parts of ammonium persulfate, sodium hydrogen sulfite After adding 3 parts and reacting at 70-80 ° C. for 5 hours, 20 parts of a 24% aqueous sodium hydroxide solution is added, and then soft water is added to a concentration of 25% to emulsify and disperse the anionic copolymer. An agent was obtained.
[0032]
[Example 1]
Add the aluminum sulfate solution to waste magazine paper (CSF; 250 ml, ash content of 1600% at 500 ° C) to 2.0% in terms of solid content with respect to the absolutely dry pulp.10.4% in terms of solid content with respect to absolute dry pulp, and then added 0.025% in terms of solid content with respect to the above rosin emulsion sizing agent. Then, dilute to 1.0% slurry with white water, and then add 50 ppm of dehydrator CQ-41B (trade name. Seiko Chemical Co., Ltd. filter medium) in terms of solid content to the absolutely dry pulp. Paper was made by a TAPPI standard sheet machine according to the law. At this time, the pH of the pulp slurry was 6.8.
Wet paper 3.5kg / cm2After dehydrating for 5 minutes under the pressure of, a drum dryer was used and dried under the drying conditions shown in Table 2 below, and the basis weight was 80 g / m.2I got the paper.
[0033]
[Example 2]
An aluminum sulfate solution is added to upper white waste paper (CSF; 300 ml, ash content of 18.4% at 500 ° C.) to 2.0% in terms of solid content with respect to the absolutely dry pulp, and further rosin emulsion sizing agent S10.5% in terms of solid content with respect to absolutely dry pulp, and then 0.025% in terms of solid content with respect to the above rosin emulsion sizing agent. Then, dilute to 1.0% slurry with white water, then add Dehydrer CQ-41B (trade name. Seiko Chemical Co., Ltd. filter agent) to the dry pulp by adding 50 ppm in terms of solid content. Paper was made by a TAPPI standard sheet machine according to the law. At this time, the pH of the pulp slurry was 7.5.
Wet paper 3.5kg / cm2After dehydrating for 5 minutes under the pressure of, a drum dryer was used and dried under the drying conditions shown in Table 2 below, and the basis weight was 80 g / m.2I got the paper.
[0034]
[Example 3]
Add an aluminum sulfate solution to corrugated waste paper (CSF; 380ml, 7.9% at 500 ° C ash) 1.5% in terms of solid content with respect to absolutely dry pulp.10.2% in terms of solid content with respect to absolute dry pulp, and then 0.025% in terms of solid content with respect to the above rosin emulsion sizing agent. Then, dilute to 1.0% slurry with white water, and then add 50 ppm of dehydrator CQ-41B (trade name. Seiko Chemical Co., Ltd. filter medium) in terms of solid content to the absolutely dry pulp. Paper was made by a TAPPI standard sheet machine according to the law. At this time, the pH of the pulp slurry was 6.7.
Wet paper 3.5kg / cm2After dehydrating for 5 minutes under the pressure of, a drum dryer was used and dried under the drying conditions shown in Table 2 below, and the basis weight was 80 g / m.2I got the paper.
[0035]
[Example 4]
Corrugated waste paper (CSF; 400 ml, 500 ° C. ash content 7.9%) and magazine waste paper (CSF; 320 ml, 500 ° C. ash content 19.2%) mixed at a ratio of 1: 1 to aluminum pulp with an aluminum sulfate solution Add 1.0-1.5% in terms of solid content, dilute to 1.0% slurry with white water, and further rosin emulsion sizing agent S10.2% in terms of solid content with respect to absolute dry pulp, and 0.025% in terms of solid content separately for Kylest 200 (trade name. Chelate, manufactured by Kirest Co., Ltd., EDTA) Then, 50 ppm of Dehydrer CQ-41B (trade name. Seiko Chemical Industry Co., Ltd. filter agent) is added to the absolutely dry pulp in terms of solid content, and 200 g / m with a high speed ultra machine.2Paperboard was made. At this time, the pH of the pulp slurry was 6.5 to 7.5, and the surface temperature of the paper at the outlet of the dryer was 60 to 80 ° C. The paper that was made had a predetermined sizing degree and a stable operation without any defects. Moreover, the chelating agent exerted the same effect even if it was added separately from the sizing agent or added to the sizing agent, and stable operation with no occurrence of defects was possible.
[0036]
[Comparative Example 1]
Waste magazine paper (CSF; 250 ml, 500 ° C. ash content 16.0%) with sulfuric acid in solid content of 2.0% solids with respect to absolutely dry pulp, then aluminum sulfate with 6.0% in terms of solid content with respect to absolutely dry pulp Add rosin emulsion sizing agent S1Is 0.4% in terms of solid content with respect to absolutely dry pulp and 1.0% with white water to make a slurry, and then Dehydrer CQ-41B (trade name. Filtering agent manufactured by Seiko Chemical Co., Ltd.) is absolutely dried. 50 ppm in terms of solid content was added to the pulp, and paper was made with a TAPPI standard sheet machine according to a conventional method. At this time, the pH of the pulp slurry was 4.8. Wet paper 3.5kg / cm2After dehydrating for 5 minutes under the pressure of, a drum dryer was used and dried under the drying conditions shown in Table 2 below, and the basis weight was 80 g / m.2I got the paper.
[0037]
[Comparative Example 2]
On white old paper (CSF; 300 ml, ash content of 18.4% at 500 ° C.), sulfuric acid is 1.0% in solid content with respect to the absolutely dry pulp, and then aluminum sulfate is 4.0 in terms of solid content with respect to the absolutely dry pulp. % Rosin emulsion sizing agent S1Was diluted to 0.5% solids conversion to 1.0% with white water and then dehydrated CQ-41B (trade name. Filtration agent manufactured by Seiko Chemical Co., Ltd.). 50 ppm in terms of solid content was added to the pulp, and paper was made with a TAPPI standard sheet machine according to a conventional method. At this time, the pH of the pulp slurry was 4.6. Wet paper 3.5kg / cm2After dehydrating for 5 minutes under the pressure of, a drum dryer was used and dried under the drying conditions shown in Table 2 below, and the basis weight was 80 g / m.2I got the paper.
[0038]
[Comparative Example 3]
Corrugated waste paper (CSF; 380 ml, 500 ° C. ash content 7.9%) with sulfuric acid 0.5% solids with respect to absolutely dry pulp, then aluminum sulfate with solids equivalent 3.0% with respect to absolute dry pulp Add rosin emulsion sizing agent S1Is 0.2% in terms of solid content with respect to absolutely dry pulp and 1.0% with white water to make a slurry, and then Dehydrer CQ-41B (trade name. Filtering agent manufactured by Seiko Chemical Industry Co., Ltd.) is absolutely dried. 50 ppm in terms of solid content was added to the pulp, and paper was made with a TAPPI standard sheet machine according to a conventional method. At this time, the pH of the pulp slurry was 4.4.
Wet paper 3.5kg / cm2After dehydrating for 5 minutes under the pressure of, a drum dryer was used and dried under the drying conditions shown in Table 2 below, and the basis weight was 80 g / m.2I got the paper.
[0039]
[Comparative Examples 4 to 6]
A basis weight of 80 g / m exactly as in Examples 1 to 3 except that no chelating agent was used during papermaking.2I got the paper.
[Comparative Example 7]
The sizing agent used is rosin emulsion sizing agent S1To Rosin emulsion sizing agent S2The basis weight was 80 g / m exactly as in Example 1 except that2I got the paper.
[Comparative Example 8]
The sizing agent used is rosin emulsion sizing agent S1To Rosin emulsion sizing agent S3The basis weight was 80 g / m exactly as in Example 1 except that2I got the paper.
[0040]
In each of the above-described Examples and Comparative Examples, the foamability and scale generation amount of the pulp slurry immediately before being subjected to the sheet machine were evaluated as follows.
Foam test
A part of the pulp slurry immediately before being subjected to the sheet machine was collected and passed through an 80 mesh sieve, 500 mL of the filtrate was circulated at a flow rate of 10 L / min, and the foaming amount after 5 minutes was measured.
Scale generation test
After placing 5 stainless steel plates of 2 cm × 10 cm that have been subjected to the scribing treatment so as to become baffle plates along the peripheral wall of the 500 mL beaker, 400 mL of pulp slurry immediately before being subjected to the sheet machine is put into this beaker, and 300 rpm For 5 hours. After the completion of stirring, the weight change of the stainless steel plate was measured, and the amount of scale generation (%) was determined by the following calculation formula.
Scale generation amount (%) = [(Wa-Wb) / (Wb)] × 100
Where Wa= Stainless steel plate weight after stirring, Wb= Weight of stainless plate before stirring,
Table 1 shows the foamability and scale generation amount of each pulp slurry in Examples and Comparative Examples.
[0041]
In addition, each paper obtained in the above examples and comparative examples was subjected to a size effect test according to JIS P 8140 (Cobb water absorption method). The paper was subjected to humidity control at a temperature of 23 ° C. and a humidity of 50% for 24 hours, and then subjected to the test. The test results are shown in Table 2.
[0042]
[Table 1]
[0043]
[Table 2]
[0044]
【The invention's effect】
According to the paperboard manufacturing method of the present invention, a specific rosin emulsion sizing agent, a sulfuric acid band and a chelating agent can be used even when a paper machine having a low drying capacity such as a paper surface temperature of 80 ° C. or less is used. By the papermaking in the neutral region used, it is possible to produce a high-quality paperboard that does not contain a gypsum scale by suppressing generation of gypsum scale from the raw pulp slurry containing calcium carbonate.
Claims (2)
ロジンエマルジョンサイズ剤
ロジンエステル類(A)と強化ロジン(B)とが(A):(B)=1:99〜50:50の範囲の重量比で混合された軟化点70〜90℃の混合樹脂を、乳化分散剤の存在下に水に乳化分散させたエマルジョン。In the production of paperboard, in which the raw material pulp slurry containing calcium carbonate is made and dried within the range of pH 6.0 to 8.0 using the rosin emulsion sizing agent, sulfate band and chelating agent specified below . A way to improve the size effect .
Mixing at a softening point of 70 to 90 ° C. in which rosin emulsion sizing agent rosin ester (A) and reinforcing rosin (B) are mixed in a weight ratio in the range of (A) :( B) = 1: 99 to 50:50 An emulsion in which a resin is emulsified and dispersed in water in the presence of an emulsifying dispersant.
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