JP4199136B2 - ハイブリッドシステムにおける機関回転制御方法 - Google Patents

ハイブリッドシステムにおける機関回転制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハイブリッドシステムに関し、特に、モータによるトルクアシストを行い、エンジンを駆動源とした発電機により発電された電力を、コンバータを介してバッテリに充電するハイブリッドシステムに関する。なお、本発明における「ハイブリッド」とは、エンジンから少なくとも機械的駆動力と電力を取り出すという意味である。
従来、電気自動車や作業機などに適用されるハイブリッドシステムとして、電動機(モータ)と発電機とを別々に備えた構成のものと、電動機及び発電機の機能を兼ね備えたモータジェネレータを備えた構成のものとが知られている。これらのハイブリッドシステムにおいては、発電機による発電電力の蓄電装置(バッテリ)への蓄電と、このバッテリの給電電力を用いたモータやモータとして作動するモータジェネレータの駆動によるトルクアシストとが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−27985号公報
ところで、一般的に、エンジンの低速域における特性として、機関回転数が低いほど出力が低下し、トルクが小さく不安定であるということがある。そのため、エンジンの始動時や、高い作業負荷がかかって機関回転数が下がった場合などのエンジンの低速域においては、エンジンに対する負荷が過負荷となり易く、排ガスやスモークが発生し易い。
また、例えば、トラクタ等の作業機における、機体を低速で移動しながらの作業時、船舶等における、低速航行を行いながらのトローリング時、及び、油圧ショベル等の油圧建設機械における、ブーム・アーム・バケット等を有するフロント作業機のブーム上げ時などのように、エンジンが低速域で高トルクを要する場面もある。一方、モータのトルク特性としては、低速域で安定しており、ある回転数より高くなると、回転数の上昇にともないトルクが低下するということがある。
そこで、本発明においては、エンジン及びモータの低速域において相反するトルク特性を利用し、ハイブリッドシステムにおいて行われるモータによるエンジンに対してのトルクアシストを、低速域においてより効果的に行うことで、エンジンの低速域における出力低下を防止し、低速域でのトルクの安定及び向上を図るとともに、機関性能の向上を図る。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
エンジン(2)と、モータ(5)と、可変電圧可変周波数(以下、VVVF)インバータコンバータ(42)と、これらの制御手段とを備えるハイブリッドシステムにおいて、前記制御手段は、前記エンジン(2)の回転数を検出する機関回転数検出手段によって検出される機関回転数が、予め設定された低速域となった場合、前記VVVFインバータコンバータ(42)から前記モータ(5)に対するトルク増加指令を出し、該モータ(5)によりトルクアシストを行うように制御するに当たり、該エンジン(2)にかかる負荷トルクの機関最大トルク曲線(TPe)をトルク差(d)だけ下方に平行移動した曲線を、模擬機関最大トルク曲線(TPe´)とし、該エンジン(2)に高い負荷がかかって、エンジン(2)のドループ特性線(D)上を移動するエンジン(2)の状態を示す点(Ce)が、該ドループ特性線(D)に沿って上方に移動し、該点(Ce)が模擬機関最大トルク曲線(TPe´)より上方で、かつ、機関最大トルク曲線(TPe)に達する前の点(Ce4)において、モータ(5)によるトルクアシストを開始すべく制御するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、エンジンの低速域における機関回転制御により、低速域における出力低下を防止することができ、低速域でのトルクの向上を図ることができる。これにより、燃費の向上や排気色の改善などの機関性能の向上を図ることができ、また、作業機として低速かつ高トルクが要求される作業時での操作性の向上及び騒音の低減を図ることができる。
さらに、エンジンの始動立ち上がり時の黒煙排出の抑制が図れるという効果も得ることができる。
また、該エンジン(2)にかかる負荷トルクの機関最大トルク曲線(TPe)をトルク差(d)だけ下方に平行移動した曲線を、模擬機関最大トルク曲線(TPe´)とし、該エンジン(2)に高い負荷がかかって、エンジン(2)のドループ特性線(D)上を移動するエンジン(2)の状態を示す点(Ce)が、該ドループ特性線(D)に沿って上方に移動し、該点(Ce)が模擬機関最大トルク曲線(TPe´)より上方に移動し、かつ、機関最大トルク曲線(TPe)に達する前の点(Ce4)において、モータによるトルクアシストを開始すべく制御するので、エンジンにかかる負荷トルクが機関最大トルクに対して余裕のある状態からモータによるトルクアシストが行われるので、エンジンの低速域でのトルクの向上が図れるとともに、エンジンの機関最大トルク付近でのスモーク低減を図ることができる。これにより、燃費の向上や排気色の改善などの機関性能の向上を図ることができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。図1はハイブリッドシステムI の構成を示す図、図2はハイブリッドシステムI の動作モードの一覧を示す図、図3はハイブリッドシステムI のスタータ機能を示す説明図、図4はハイブリッドシステムI のアシスト機能を示す説明図、図5はハイブリッドシステムI の充電(発電)機能を示す説明図、図6は機関及びモータ出力と等馬力線の関係を示す図、図7はドループ特性線を示す図、図8はハイブリッドシステムIIの構成を示す図、図9はハイブリッドシステムIIの動作モードの一覧を示す図、図10はハイブリッドシステムIIのスタータ機能を示す説明図、図11はハイブリッドシステムIIのアシスト機能を示す説明図、図12はハイブリッドシステムIIの充電(発電)機能を示す説明図、図13はハイブリッドシステムIIのモータ駆動機能を示す説明図である。
まず、本発明に係るハイブリッドシステムの一実施例としてのハイブリッドシステムI の構成について図1を用いて説明する。ハイブリッドシステムI では、エンジン2の出力軸部4の駆動を、エンジン2と電動機(モータ)として機能するモータジェネレータ40との両方により可能としている。出力軸部4から取り出された駆動力は、クラッチ部4aを介して出力部6に伝達され、動力伝達装置などを介して、作業機などの各種作業部、また、移動体などにおける走行車輪や船舶の水中推進用プロペラ等を駆動する。
モータジェネレータ40は、エンジン2のクランク軸にその駆動軸が連結されたエンジン直結のホイールインモータであり、エンジン2の本体側と出力軸部4との間に介装されている。モータジェネレータ40は、発電機またはモータとして機能し、インバータ部41のVVVFインバータコンバータ42と接続されている。このVVVFインバータコンバータ42は、昇降圧チョッパ44を介して蓄電装置であるバッテリ14に接続されている。そして、モータジェネレータ40がモータとして機能する場合には、バッテリ14の給電電力がインバータ部41を介してモータジェネレータ40に供給される。一方、モータジェネレータ40が発電機として機能する場合には、エンジン2の駆動により該モータジェネレータ40で発電された電力がインバータ部41を介してバッテリ14に蓄電される。
インバータ部41は、VVVFインバータコンバータ42と昇降圧チョッパ44とから構成され、これらVVVFインバータコンバータ42及び昇降圧チョッパ44は、シーケンサ43を介してシステムコントローラ7と接続されている。このシーケンサ43を含むシステムコントローラ7が制御手段となる。システムコントローラ7は、制御対象の状態や、機関回転数や各種アクチュエータ等の外部からの信号に基づき、制御対象に与える操作やその順序などを制御する。そのため、システムコントローラ7とシーケンサ43との間では各種制御信号の通信が行われており、システムコントローラ7と、VVVFインバータコンバータ42及び昇降圧チョッパ44との信号のやりとりは、シーケンサ43を介して行われる。システムコントローラ7からVVVFインバータコンバータ42へは、起動信号や速度指令(モータ指令)などの信号が送信されており、システムコントローラ7と昇降圧チョッパ44との間では、起動信号や充電開始・充電電流に関する信号が通信されている。また、インバータ部41には電圧センサ45が接続されており、この電圧センサ45によってインバータ部41のインバータ直流電圧やバッテリ電圧など各部の電圧を検出する。
モータジェネレータ40は、モータとしての機能(図2のM1・M2、図3及び図4参照)、及び発電機としての機能(図2のM3〜M5及び図5参照)を有しており、作業状況などに応じて各機能を発揮する。つまり、ハイブリッドシステムI においては、モータジェネレータ40をモータとして作動させる場合には、VVVFインバータコンバータ42をインバータとして作動させるとともに、バッテリ14からの給電電力を、昇降圧チョッパ44により昇圧してモータジェネレータ40に供給し、モータジェネレータ40を発電機として作動させる場合には、VVVFインバータコンバータ42をコンバータとして作動させるとともに、モータジェネレータ40による発電電力を、昇降圧チョッパ44により降圧してバッテリ14に蓄電することを特徴としている。
すなわち、モータジェネレータ40がモータとして機能する場合には、バッテリ14からの給電電力がモータジェネレータ40に供給され、これにより、該モータジェネレータ40が作動する。バッテリ14から給電される直流電力は昇降圧チョッパ44を介してVVVFインバータコンバータ42に入力される。このとき、昇降圧チョッパ44は昇圧チョッパとして機能し、バッテリ14の給電電圧を所定の電圧に昇圧して、VVVFインバータコンバータ42に出力する。この際、VVVFインバータコンバータ42はインバータとして機能して、入力された直流電力を所定の電圧及び周波数の交流電力に変換し、この変換された交流電力をモータジェネレータ40に供給する。
また、VVVFインバータコンバータ42は、システムコントローラ7からの指令(速度指令・制御信号)に従い、モータとして作動するモータジェネレータ40の回転数及びトルクを制御する。前述したように、モータジェネレータ40の駆動軸はエンジン2のクランク軸と連結されており、モータジェネレータ40がモータとして作動することにより、該モータジェネレータ40の駆動力がエンジン2に伝達されて、後述するモータジェネレータ40によるスタータ機能及びアシスト機能が発揮される。
一方、モータジェネレータ40が発電機として機能する場合には、エンジン2の駆動力の一部または全部がモータジェネレータ40の作動に用いられ、このエンジン2からの駆動力によりモータジェネレータ40が作動して、発電が行われる。エンジン2の駆動によりモータジェネレータ40で発電された電力は、三相交流電力としてVVVFインバータコンバータ42に入力される。この際、VVVFインバータコンバータ42はコンバータとして機能し、モータジェネレータ40から入力された交流電力を整流・平滑化して直流電力に変換する。VVVFインバータコンバータ42によって変換された直流電力は、昇降圧チョッパ44を介してバッテリ14に入力され、これによりバッテリ14に蓄電される。このとき、昇降圧チョッパ44は降圧チョッパとして機能し、VVVFインバータコンバータ42から出力される直流電力を所定の電圧に降圧してバッテリ14に蓄電する。
なお、以上に述べたように、VVVFインバータコンバータ42は、モータジェネレータ40がモータとして作動する場合には、バッテリ14から給電される直流電力を交流電力に変換するインバータとして機能し、モータジェネレータ40が発電機として作動する場合には、該モータジェネレータ40により発電された交流電力を直流電力に変換するコンバータとして機能する双方向電力変換装置となっている。
このように、インバータ部41に昇降圧チョッパ44を使用することにより、バッテリ14からモータジェネレータ40へ供給される電圧を昇圧することができるため、バッテリ14からの出力(電力)が同じであれば、電圧が高くなった分、小電流化を図ることが可能となる(電力=電流×電圧)。これにより、昇降圧チョッパ44とVVVFインバータコンバータ42とを接続する配線、及びVVVFインバータコンバータ42とモータジェネレータ40とを接続する配線において、負荷をかけたとき流れる負荷電流の配線の抵抗によって失われる損失(銅損)を低減することができる。
また、昇降圧チョッパ44を使用することにより、バッテリ14の小型化が図れる。つまり、モータとして駆動するモータジェネレータ40に供給する電圧は、高いほどモータジェネレータ40のモータ機能を発揮するためには有利であり、高い電圧で供給しようとすると、バッテリ14を大きくする必要があるが、昇降圧チョッパ44を使用することでバッテリ14から供給する電圧が低くても昇圧することが可能となるので、バッテリ14を大きくする必要がなくなるのである。これにより、本ハイブリッドシステムを搭載する機体における省スペース化、及び軽量化を図ることができる。
一方、エンジン2の駆動力(回転数)の調節は、操作部8に配設されるレギュレータレバー等の操作レバー9を操作することによって行われる。また、操作レバー9には、該操作レバー9のレバー位置を検出する位置センサ(図示略)が付設されており、この位置センサはシステムコントローラ7と接続されている。また、操作部8には、切り換え操作手段として、VVVF起動(回転数)指示スイッチ、CVCF(定電圧定周波数)起動スイッチ、昇降圧チョッパ起動スイッチ、蓄電開始スイッチ、蓄電電流指示スイッチ等の各種スイッチが配設されており、これらの各種スイッチはシステムコントローラ7と接続されている。
操作レバー9を操作すると、該操作レバー9のレバー位置が前記位置センサにより検出され、レバー位置に応じた信号がシステムコントローラ7に入力される。そして、システムコントローラ7は入力された信号に基づいてシフトアクチュエータ21及びスロットルアクチュエータ22を作動させる。
シフトアクチュエータ21は、前記クラッチ部4aに接続されており、このシフトアクチュエータ21の作動によりクラッチ部4aのクラッチを作動させるように制御している。このようにしてクラッチを作動させることにより、出力軸部4から出力部6への駆動力の断接が行われる。また、シフトアクチュエータ21には、そのシフト位置を検出するポテンショメータ(図示略)が付設されている。ポテンショメータは、システムコントローラ7と接続されており、このポテンショメータにより検出されたシフト位置がシステムコントローラ7に入力される。
スロットルアクチュエータ22は、ラックピニオン式のDCモータ(スロットルモータ)により構成され、エンジン2のスロットルに接続されている。このスロットルアクチュエータ22の作動により、スロットル位置(スロットル開度)が変化する。このスロットル位置の変化によりエンジン2における燃料噴射量を調節して、エンジン2の駆動力(回転数)を調節可能としている。すなわち、スロットルアクチュエータ22は、エンジン2の回転数調節手段として機能する。そして、このスロットルアクチュエータ22を構成する前記DCモータは、システムコントローラ7に接続されており、該システムコントローラ7から送られる指令によって該DCモータが制御される。また、スロットルアクチュエータ22には、そのスロットル位置を検出するポテンショメータ(図示略)が付設されている。ポテンショメータは、システムコントローラ7と接続されており、このポテンショメータにより検出されたスロットルアクチュエータ22のスロットル位置がシステムコントローラ7に入力される。このように、操作レバー9を操作して、そのレバー位置を調節することにより、エンジンの駆動力(回転数)の調節を行っている。ただし、後述するモータジェネレータ40の各制御が行われているときには、操作レバー9を操作することによる燃料噴射量の調節は行われない。つまり、モータジェネレータ40の制御は、操作レバー9のレバー位置から要求される燃料噴射量(指示回転数)が一定の状態で行われる。
以上のように構成されるハイブリッドシステムI において、メインコントローラとしてのシステムコントローラ7は、次のように機能して本ハイブリッドシステムの制御を行う。システムコントローラ7には、前述したように、操作部8における操作レバー9に付設される位置センサが接続され、また、シフトアクチュエータ21及びスロットルアクチュエータ22と、これらシフトアクチュエータ21及びスロットルアクチュエータ22にそれぞれ付設されるポテンショメータとが接続されている。
また、システムコントローラ7は、エンジン2と接続されており、該エンジン2からシステムコントローラ7に機関回転数が入力される。機関回転数は、エンジン2に付設される回転数センサ(図示略)により検出される。また、この回転センサにより検出される機関回転数は、VVVFインバータコンバータ42へも入力される。
また、システムコントローラ7は、VVVFインバータコンバータ42と接続されており、システムコントローラ7は、VVVFインバータコンバータ42に対し、モータとしてのモータジェネレータ40の起動信号、及び予め決定される速度指令を送る。そして、VVVFインバータコンバータ42は、これらの信号に基づいて、モータとして作動する場合のモータジェネレータ40を制御する。一方、VVVFインバータコンバータ42は、システムコントローラ7へモータとして作動するモータジェネレータ40の回転数、トルク、及び交流電圧値などの信号を送る。モータジェネレータ40の回転数は、該モータジェネレータ40をモータとして作動させるときの回転数であり、前記回転センサにより検出される。つまり、モータジェネレータ40は、エンジン2のクランク軸と常時同期回転する構成としているため、回転数センサでモータジェネレータ40の回転数を検出することにより、エンジン2の回転数を知ることができる。よって、回転数センサは、機関回転数検出手段として機能することとなる。また、モータジェネレータ40の交流電圧は、該モータジェネレータ40をモータとして作動させるときにVVVFインバータコンバータ42から供給される交流電圧である。
また、システムコントローラ7は昇降圧チョッパ44と接続されており、該システムコントローラ7は昇降圧チョッパ44に対し、起動信号、充電開始指示、充電電流(リミッタ)指示などを送り、昇降圧チョッパ44に接続されるバッテリ14を制御する。一方、昇降圧チョッパ44は、システムコントローラ7へバッテリ14の電圧、充放電電流などに関する信号を送る。システムコントローラ7は、前記電圧センサ45によって検出されるバッテリ14の電圧や、充放電電流を検出することによりバッテリ14の状態を知ることができる。
以上のように構成されるハイブリッドシステムI は、例えば、図2に示すような動作モードを備えており、各動作モードの動作状態におけるモータジェネレータ40の機能として、スタータ機能(図3参照)、アシスト機能(図4参照)、及び充電(発電)機能(図5参照)を有している。以下、各動作モードについて説明する。
図3には、エンジン2起動(始動)時における電気回路の作動及び駆動力の伝達状態を示している。エンジン2は、バッテリ14からモータジェネレータ40に電力を供給して、該モータジェネレータ40をモータとして機能させることにより始動する。エンジン2を始動する際には、オペレータによる始動キーの操作により図示せぬリレーがオンされ、システムコントローラ7にエンジン始動の指令が入力される。システムコントローラ7は、VVVFインバータコンバータ42及び昇降圧チョッパ44にエンジン2の起動信号を送る。これにより、バッテリ14からの給電電力は、昇圧チョッパとして機能する昇降圧チョッパ44によって昇圧され、インバータとして機能するVVVFインバータコンバータ42によって所要の電圧及び周波数に変換されて、交流電力としてモータジェネレータ40に供給される。このようにして、モータジェネレータ40はモータとして作動する。このモータジェネレータ40の駆動軸は、前述したようにエンジン2のクランク軸と連結されており常時同期回転するため、モータジェネレータ40をモータとして駆動することにより、停止状態のエンジン2を始動させる。
このように、モータとして作動するモータジェネレータ40にスタータ機能を兼ね備え、該モータジェネレータ40をエンジン2の起動時におけるスタータとして利用することにより、別途セルモータ(スタータモータ)等を設ける必要がなくなるので、省スペース化を図ることが可能となり、本ハイブリッドシステムが適用される機体において動力機関の搭載スペースを小さくすることができる。また、製造コストを低減することもできる。さらに、セルモータと比較して、エンジン起動時の騒音の低減、及び迅速な起動が可能となる。
そして、エンジン2の起動終了後は、モータジェネレータ40を発電機として作動させ、常時バッテリ14への充電を行っており、「トルクアシスト要求」が発生した場合にのみ、モータジェネレータ40をモータとして作動させてトルクアシストを行う。なお、ここでの「トルクアシスト要求」とは、VVVFインバータコンバータ42によってモータジェネレータ40によるトルクアシストが必要と判断された場合に、該VVVFインバータコンバータ42からモータジェネレータ40へ送られる信号であり、この速度制御でのトルク指令を増加させる信号が相当する。
図4には、モータジェネレータ40によるトルクアシスト時における電気回路の作動及び駆動力の伝達状態を示している。なお、「トルクアシスト」とは、モータジェネレータ40をモータとして作動させ、このモータジェネレータ40によってエンジン2の駆動負荷の一部を賄うことを意味する。
トルクアシストを行う際、システムコントローラ7は、VVVFインバータコンバータ42に対して予め決定される速度指令を出力し、昇降圧チョッパ44に対して起動信号を出力する。これにより、バッテリ14が放電状態となり、このバッテリ14からの給電電力は、昇圧チョッパとして機能する昇降圧チョッパ44によって昇圧され、インバータとして機能するVVVFインバータコンバータ42によって所要の電圧及び周波数に変換されて、交流電力としてモータジェネレータ40に供給される。このようにして、モータジェネレータ40が作動する。このトルクアシストを行う場合には、エンジン2に高い負荷がかかった場合や加速を行う場合等で、機関回転数が速度指令よりも低くなるような場合やトルク変動が生じた場合等において、モータジェネレータ40をモータとして駆動させる。この時エンジン2も駆動しており、モータジェネレータ40及びエンジン2の駆動力の和が出力軸部4の駆動力となる。
このように、モータとして機能するモータジェネレータ40によって、トルクアシスト要求に従った適切なトルクアシストを行うことにより、エンジン2の出力が補われるので、エンジン2の小型化を図ることができる。また、このモータジェネレータ40による適切なトルクアシストによって、作業機などの加速性及び駆動性の向上が図れるとともに、燃費の向上、騒音の低減、及び排気色の改善を図ることが可能となる。
図5には、モータジェネレータ40により発電された電力により、バッテリ14の蓄電を行うとき、即ち、モータジェネレータ40を発電機として作動させてバッテリ14を充電するときの電気回路の作動及び駆動力の伝達状態を示している。このとき、エンジン2により出力軸部4及びモータジェネレータ40が駆動される。この状態においては、エンジン2にかかる負荷トルクが、該エンジン2の出力トルクよりも小さくなっており、このエンジン2の余剰トルク分をモータジェネレータ40による発電に用いている。つまり、エンジン2のみによって作業負荷に対応しており、このエンジン2の駆動によってモータジェネレータ40が発電機として作動して発電が行われ、このモータジェネレータ40による発電によってバッテリ14の蓄電が行われている状態である。
発電機としてのモータジェネレータ40によってバッテリ14の蓄電を行う場合には、システムコントローラ7はVVVFインバータコンバータ42と昇降圧チョッパ44に充電開始指示を出力する。モータジェネレータ40による発電電力は、VVVFインバータコンバータ42により整流・平滑化されて直流電力に変換された後、昇降圧チョッパ44により降圧されて、バッテリ14に蓄電される。この際、VVVFインバータコンバータ42はコンバータとして機能する。
また、ハイブリッドシステムI においては、このようにモータジェネレータ40を発電機として作動させて行うバッテリ14の蓄電には、該モータジェネレータ40の回生発電による蓄電を含むことを特徴としている。この回生発電が発生する場合としては、例えば、本ハイブリッドシステムを油圧ショベル等の油圧建設機械に適用した場合には、ブーム・アーム・バケット等を有するフロント作業機のブーム下げ時や、このフロント作業機が取付けられる旋回体の旋回動作の制動時などである。
このように、発電機として作動するモータジェネレータ40によるバッテリ14の蓄電に、該モータジェネレータ40による回生発電による蓄電を含むことにより、前述したようなブーム下げ時や旋回体の旋回動作の制動時の慣性エネルギーを回生電力として有効に取り出すことができ、モータジェネレータ40によるバッテリ14の充電効率の向上を図ることができる。
また、同じくモータジェネレータ40が発電機として作動している場合において、モータジェネレータ40に電気負荷がかかってない状態、即ち無電負荷の作動状態がある。この動作モードでは、VVVFインバータコンバータ42及び昇降圧チョッパ44は停止状態となっており、発電機としてのモータジェネレータ40は実質停止状態となり、エンジン2のみが単体で作動している状態となる。つまり、この動作モードにおいては、エンジン2の出力と該エンジン2に対する負荷とが均衡状態となっており、エンジン2のみによって効率の良い動作が行われている。なお、このモータジェネレータ40による発電によってバッテリ14が満充電状態となったときも、インバータ部41とバッテリ14との電位差が小さくなることでバッテリ14からの給電及びバッテリ14への充電は停止状態となり、エンジン2のみが単体で作動している状態となる。
以上の図3から図5を用いて説明したハイブリッドシステムI の有する機能は、図2に示す動作モードと次のように対応している。図2に示すM1は、図3を用いて説明したモータとして機能するモータジェネレータ40によるスタータ機能が発揮される動作モードである。M2は、図4を用いて説明した同じくモータとして機能するモータジェネレータ40によるアシスト機能が発揮される動作モードである。M3からM5は、図5を用いて説明した発電機として機能するモータジェネレータ40による充電(発電)機能が発揮される動作モードであり、M3は、モータジェネレータ40が無電負荷の作動状態であり、エンジン2のみ単体で作動している動作モード、M4は、モータジェネレータ40による発電を行いつつエンジン2には作業負荷がかかっている状態で、モータジェネレータ40による回生発電が行われた場合は、この回生電力をバッテリ14に蓄電する動作モード、そしてM5は、M4の動作モードにおいてアイドル状態となったときの動作モードである。このアイドル状態においては、作業負荷はかかっておらず、モータジェネレータ40によるバッテリ14の充電のみが行われる。
以上の説明のような、各モードにおいて好適に作動するハイブリッドシステムI を作業機などに適用することにより、前述した各作動時における効果に加え、一連の作動においてエンジン2にかかる負荷を一定にすることができ、負荷率の向上(後述する負荷平準化)を図ることができる。これにより、最大負荷時の出力を見込んで搭載されるエンジンの小型化を図ることができる。また、低速域におけるエンジンの特性として、機関回転数が低いほどトルクが小さく不安定であること等があるが、モータジェネレータ40によるトルクアシストによって、この低速域におけるトルクの向上を図ることができる。これにより、燃費の向上や排気色の改善などの機関性能の向上を図ることができ、また、作業機として低速かつ正確な動作が要求される軽負荷の作業時での操作性を向上及び騒音の低減を図ることができる。
また、このような構成のハイブリッドシステムI を小型の作業機などに適用する場合は、バッテリ14に出入力される電圧を昇降圧する昇降圧チョッパ44を使用しない構成とすることもできる。つまり、小型の作業機などのように、モータとして作動するモータジェネレータ40の出力が比較的小さくてもその作動に影響がないような場合、モータジェネレータ40のモータ機能を発揮するためには高い電圧は必要なく、昇降圧チョッパ44を使用せずとも本ハイブリッドシステムによる効果を得ることができる。この場合、バッテリ14はVVVFインバータコンバータ42に直接接続され、バッテリ14のバッテリ容量はモータとして作動するモータジェネレータ40のモータ出力に対応したものとなる。
このように、本ハイブリッドシステムを昇降圧チョッパ44を使用しない構成とすることにより、小型の作業機などにおいても、本ハイブリッドシステムによる効率の良い運転が可能となり、ランニングコストの低減効果を得ることが可能となる。
続いて、エンジン2の低速域における機関回転制御について説明する。本制御では、エンジン2の低速域においてモータジェネレータ40によるトルクアシストを行う機関回転制御によって、エンジン2の低速域でのトルクの向上を図っている。以下、エンジン2の低速域における機関回転制御について図6及び図7を用いて説明する。
図6において、横軸はエンジン2及びモータジェネレータ40の回転数であり、左側縦軸はブレーキ・ミーン・プレッシャー(Brake Mean Pressure:正味平均有効圧力)をトルクに換算したものである。また、右側縦軸をエンジン2の馬力(出力)としている。機関最大トルク曲線TPeは、排ガス規制などから許容される範囲での、エンジン2の回転数と最大のトルク(駆動力)との関係を示すものである。また、モータ最大トルク曲線TPmは、モータとしてのモータジェネレータ40の回転数と最大のトルク(駆動力)との関係を示したものである。なお、機関最大トルク曲線TPeが、本制御におけるトルクマップに相当する。
等馬力線は、各馬力E1・E2・・・に対して、エンジンの回転数とトルクのグラフ上で機関回転数とトルクとの積から求められる馬力(出力)の等しくなる点の連続からなる曲線であり、エンジンの特性を示すものである。この馬力(出力)は、作業機などにおいて備えられる、エンジンによって駆動され各種アクチュエータへ圧油を供給する可変容量形油圧ポンプ等のポンプ負荷(作業負荷)から求められる。つまり、ある回転数でエンジンが駆動している場合の、一定馬力(出力)を出すために必要なトルクを示している。
ドループ特性線Dは、図7(b)に示すように、エンジン2があるアイドル回転数で負荷がかかった際の機関回転数と、燃費等を考慮して決定される前記スロットルアクチュエータ22を構成するラックピニオン式のDCモータのラックギアのラック位置との関係をプロットしたものである。この図に示すように、エンジン2に負荷がかかった際に燃料噴射量は増えるが、機関回転数は減少する制御をドループ制御といい、このドループ制御の特性を示すドループ特性線は、操作レバー9を燃料噴射量が増加する方向に操作することによって、機関回転数が増加する方向に移動する(D1→D2)。
エンジン2には、該エンジン2にかかる負荷が変化した場合、エンジン2の回転数が変わるため、エンジン2が操作レバー9の操作による指示回転数になるように自動的に燃料噴射ポンプの燃料噴射量を調節して、機関回転数を一定に保つための調速装置としてのメカニカルガバナ(図示略)がエンジン2に備えられている。このメカニカルガバナは、エンジン2の回転と連動して回転するガバナウエイトとガバナスプリングとガバナレバーとを備え、エンジン2が回転するときにガバナウエイトに生じる遠心力とガバナスプリングの弾性力とのつり合いによって燃料の噴射量を調節する構造となっている。このメカニカルガバナにおいては、エンジン2の回転数が高くなるとガバナウエイトにはたらく遠心力は大きくなり、ガバナスプリングが圧縮されるとともにガバナレバーが噴射量を減らす方向に作動され、逆に、エンジン2の回転数が低くなるとガバナウエイトにはたらく遠心力は小さくなり、ガバナスプリングの弾性力によってガバナレバーが噴射量を増やす方向に作動される構成となっており、このような構成によってエンジン2の回転数は一定に保たれる。このため、メカニカルガバナを備えたエンジン2のドループ特性線は、図7(b)に示すように略直線になるのである。
図7(b)において、横軸は機関回転数であり、縦軸はコントロールラックのラック位置である。Raは無負荷ラック位置であり、エンジン2に負荷がかかってない状態でのラック位置、即ちエンジン2が操作レバー9により要求される本来の燃料噴射量及び回転数での状態である。また、Rbは制限ラック位置であり、エンジン2が高負荷状態でのラック位置、即ちエンジン2の回転数が低くなり、燃料の噴射量が最も多い状態である。つまり、操作レバー9による指示回転数が一定状態で、エンジン2にかかる負荷が大きくなると、エンジン2の状態は、ドループ特性線上での上方の状態に移動し、逆に負荷が小さくなると、ドループ特性線上での下方の状態に移動することとなる。ドループ特性線D1上の任意の点Dp1におけるエンジン2の出力と同じ出力の点を、ドループ特性線D2上にとると、点Dp2の位置のようになる。つまり、エンジン2の出力が一定の状態で、操作レバー9を燃料噴射量増加方向に操作すると、ラック位置も噴射量増加方向に移動する。
図7(a)は、図7(b)における縦軸が示すラック位置を、エンジン2の軸トルクに換算したものを示す図である。この図から、前記点Dp1から点Dp2への移動によって軸トルクは減少するということがわかる。すなわち、エンジン2の出力が一定の状態で、操作レバー9を燃料噴射量増加方向に操作すると、機関回転数は上がり、軸トルクは低くなるということである。
このようなドループ特性線と前記等馬力線との関係を示した図6を用いて、機関回転制御について説明する。この図からもわかるように、エンジン2の回転数が機関回転数R2より低い場合を低速域とすると、エンジン2の低速域における機関最大トルクは、機関回転数が低くなるほど低下している。一方、モータとしてのモータジェネレータ40のモータ最大トルクは、低速域で安定しており、ある回転数より高くなると、回転数が高いほどトルクが低下する特性を有している。本制御においては、これらエンジン2及びモータジェネレータ40の低速域において相反するトルク特性を利用し、エンジン2の低速域での機関性能の向上を図っている。
すなわち、本制御では、前記回転センサによって検出される機関回転数が、予め設定された低速域となった場合、VVVFインバータコンバータ42からモータとして作動するモータジェネレータ40に対するトルク指令を増加させ、該モータジェネレータ40によりトルクアシストを行うように制御する。具体的には、VVVFインバータコンバータ42にエンジン2の低速域としての回転数を予め設定し記憶させる。本実施例では、エンジン2の低速域を機関回転数R1からR2まで(例えば、略1000から2000rpm)とする。エンジン2の回転数は、前述のように機関回転数検出手段としての回転センサにより検出され、VVVFインバータコンバータ42に入力される。そして、VVVFインバータコンバータ42にて入力された機関回転数が低速域にあると判断された場合、VVVFインバータコンバータ42からモータジェネレータ40に対するトルク指令を増加させ、該モータジェネレータ40によるトルクアシストを行うように制御する。
このようにして、機関回転数R1からR2までの低速域において、モータジェネレータ40によるトルクアシストを行うことにより、エンジン2とモータとして作動するモータジェネレータ40との合計トルクが最大トルクとなる。この低速域における最大トルクは、図6において、機関回転数R1からR2までの範囲での、機関最大トルク曲線TPeとモータ最大トルク曲線TPmとの和をあらわす機関+モータ最大トルク曲線TPemのようになる。
このように、エンジン2の低速域における機関回転制御を行うことにより、低速域における出力低下を防止することができ、低速域でのトルクの向上を図ることができる。これにより、燃費の向上や排気色の改善などの機関性能の向上を図ることができ、また、作業機として低速かつ高トルクが要求される作業時での操作性の向上及び騒音の低減を図ることができる。さらに、エンジン2の始動立ち上がり時の黒煙排出の抑制が図れるという効果も得ることができる。
次に、このエンジン2の低速域における機関回転制御方法において、エンジン2にかかる負荷トルクに基づいて行う場合について説明する。この場合、エンジン2の低速域での機関回転制御を、トルクマップとしての機関最大トルク曲線TPeに基づいて行い、エンジン2にかかる負荷トルクが、機関最大トルク曲線TPeの値を上回った場合、モータジェネレータ40によるトルクアシストを行う。すなわち、前記回転センサによって検出される機関回転数が、前記低速域にある場合、予め記憶された機関回転数と機関最大トルクとの関係を示す機関最大トルク曲線TPeに基づき、エンジン2にかかる負荷トルクが、機関最大トルクを上回った場合、VVVFインバータコンバータ42からモータジェネレータ40に対するトルク指令を増加させ、該モータジェネレータ40によりトルクアシストを行うように制御する。
具体的には、システムコントローラ7に、機関回転数とエンジン2の機関最大トルクとの関係を示す機関最大トルク曲線TPeをトルクマップとして予め記憶させる。なお、システムコントローラ7には、機関回転数に応じた上限値に対応する負荷トルクを、最低限記憶させておけばよい。ここで、エンジン2にかかる負荷トルクは、前述の馬力(出力)をトルクに換算することによって求められる。そして、システムコントローラ7において、VVVFインバータコンバータ42にて入力された機関回転数が低速域にあると判断された場合、さらに、エンジン2にかかる負荷トルクがその機関回転数での機関最大トルクを上回っているか否かが判断される。この判断の結果、エンジン2にかかる負荷トルクがその機関回転数での機関最大トルクを上回っていると判断された場合、システムコントローラ7からVVVFインバータコンバータ42への速度指令を増加させ、この速度指令が増加することによってVVVFインバータコンバータ42からモータジェネレータ40に対するトルク指令が増加され、該モータジェネレータ40によるトルクアシストを行うように制御する。
図6を用いて説明すると、機関回転数がR1からR2までの低速域で、エンジン2に高い負荷がかかると、前記ドループ特性線D上を移動するエンジン2の状態を示す点Ceが、該ドループ特性線Dに沿って上方に移動する。そして、エンジン2にかかる負荷がある一定以上になり、点Ceが機関最大トルク曲線TPeより上方に移動した場合(図中Ce3参照)、モータジェネレータ40によるトルクアシストが行われる。
このように、エンジン2の低速域で、エンジン2にかかる負荷トルクが機関最大トルクを上回った場合にモータジェネレータ40によるトルクアシストを行うことによって、作業時などにおいて、実際にエンジン2の機関最大トルク以上の負荷トルクがかかる場合にのみモータジェネレータ40によるトルクアシストを行うことができるので、エンジン2にかかる作業負荷に対応したトルクアシストが可能となる。これにより、低速域におけるエンジン2の出力低下を補うことができるので、エンジン2の過負荷状態を防止でき、エンジン2の低速域でのトルクの向上が図れるとともに、燃費の向上や排気色の改善などの機関性能の向上を図ることができる。
さらに、エンジン2の低速域における機関回転制御を、エンジン2にかかる負荷トルクに基づいて行う場合、次のように制御することもできる。この場合は、エンジン2にかかる負荷トルクが、機関最大トルク曲線TPeの値にある一定以上近付いた場合、モータジェネレータ40によるトルクアシストを行う。すなわち、前記回転センサによって検出される機関回転数が、前記低速域となった場合、予め記憶された機関回転数と機関最大トルクとの関係を示す機関最大トルク曲線TPeに基づき、機関最大トルクとエンジン2にかかる負荷トルクとの差が、予め設定された値よりも小さくなった場合、VVVFインバータコンバータ42からモータジェネレータ40に対するトルク指令を増加させ、該モータジェネレータ40によりトルクアシストを行うように制御する。
具体的には、VVVFインバータコンバータ42にて入力された機関回転数が低速域にあると判断された場合、その機関回転数での機関最大トルクとエンジン2にかかる負荷トルクとの差が、システムコントローラ7に予め設定され記憶されたトルク差dよりも小さいか否かが判断される。この判断の結果、その機関回転数での機関最大トルクとエンジン2にかかる負荷トルクとの差がトルク差dよりも小さいと判断された場合、システムコントローラ7からVVVFインバータコンバータ42への速度指令を増加させ、この速度指令が増加することによってVVVFインバータコンバータ42からモータジェネレータ40に対するトルク指令が増加され、該モータジェネレータ40によるトルクアシストを行うように制御する。
図6を用いて説明すると、前述のエンジン2にかかる負荷トルクに基づいて行う機関制御方法における機関最大トルク曲線TPeをトルク差dだけ下方に平行移動した曲線を、この場合の模擬機関最大トルク曲線TPe´とし、エンジン2にかかる負荷トルクが本来の機関最大トルクに達する前にモータジェネレータ40によるトルクアシストを行うように制御している。つまり、機関回転数がR1からR2までの低速域で、エンジン2に高い負荷がかかると、前記ドループ特性線D上を移動するエンジン2の状態を示す点Ceが、該ドループ特性線Dに沿って上方に移動する。そして、エンジン2にかかる負荷がある一定以上になり、点Ceが模擬機関最大トルク曲線TPe´より上方に移動した場合(図中Ce4参照)、モータジェネレータ40によるトルクアシストが行われる。
なお、前述のトルクマップとしての機関最大トルク曲線TPeは、VVVFインバータコンバータ42に予め記憶させていてもよく、この場合、エンジン2にかかる負荷トルクと機関最大トルクとの比較は、VVVFインバータコンバータ42によって行われ、この比較結果によって、VVVFインバータコンバータ42からモータジェネレータ40に対するトルク指令を増加させるか否かが判断される構成となる。
このように、エンジン2にかかる負荷トルクが、機関最大トルクにある一定以上近付いた場合、モータジェネレータ40によるトルクアシストを行うことによって、エンジン2にかかる負荷トルクが機関最大トルクに対して余裕のある状態からモータジェネレータ40によるトルクアシストが行われるので、エンジン2の低速域でのトルクの向上が図れるとともに、エンジン2の機関最大トルク付近でのスモーク低減を図ることができる。これにより、燃費の向上や排気色の改善などの機関性能の向上を図ることができる。
また、以上説明したような、ハイブリッドシステムI における、エンジン2の低速域における機関回転制御は、図8に示すようなハイブリッドシステムIIにおいても行うことができる。ハイブリッドシステムIIの構成は、ハイブリッドシステムI の構成を変更したものとなっており、その機能は略同様のものとなっている。すなわち、ハイブリッドシステムIIにおけるモータ5は、前述したハイブリッドシステムI においてモータとして作動する場合のモータジェネレータ40に相当し、ハイブリッドシステムIIにおけるオルタネータ11は、ハイブリッドシステムI において発電機として作動する場合のモータジェネレータ40に相当する。また、ハイブリッドシステムIIは、後述するようにモータ駆動機能を有している。以下、ハイブリッドシステムIIの構成について図8を用いて説明する。なお、ハイブリッドシステムI と共通の装置などや同様の機能を有する装置などについては同符号を付して説明する。
ハイブリッドシステムIIでは、エンジン2の出力軸部4の駆動を、エンジン2とモータ(電動機)5との両方により可能としている。出力軸部4から取り出された駆動力は、クラッチ部12を介して出力部6に伝達され、動力伝達装置などを介して、作業機などの各種作業部、また、移動体などにおける走行車輪や船舶の水中推進用プロペラ等を駆動する。
前記クラッチ部12においては、モータ5の出力軸部5aが、エンジン2のクランク軸に対して略垂直方向から、出力部6へ駆動力を伝達するように連結されている。つまり、クラッチ部12は、エンジン2及びモータ5からの駆動力を出力部6に伝達するとともに、エンジン2の出力軸部4と、モータ5の出力軸部5aと、出力部6とのそれぞれの連結・非連結(断接)の切り換えを行っている。このクラッチ部12の切換操作は、後述のシフトアクチュエータ21によって選択的に行われる。
また、エンジン2内には、発電機としてのオルタネータ11が備えられており、該オルタネータ11は、昇降圧チョッパ44を介して蓄電装置であるバッテリ14と接続されている。昇降圧チョッパ44は、VVVFインバータコンバータ42と接続されており、該VVVFインバータコンバータ42は、前記モータ5と接続されている。オルタネータ11は、エンジン2の駆動にともなって発電し、該オルタネータ11で発電される電力は、昇降圧チョッパ44を介してバッテリ14に蓄電されるか、または、昇降圧チョッパ44を介することなくVVVFインバータコンバータ42に入力され、モータ5に供給される。なお、本実施例では、発電機としてオルタネータ11を用いて説明しているが、エンジン2の出力軸部4側に設けられるフライホイール型の発電機としてもよく、この場合は、発電機により発電された交流電力は整流器によって整流・平滑化され直流に変換される。
前記VVVFインバータコンバータ42及び昇降圧チョッパ44は、シーケンサ43を介してシステムコントローラ7と接続されている。このシーケンサ43を含むシステムコントローラ7が制御手段となる。システムコントローラ7は、制御対象の状態や、機関回転数や各種アクチュエータ等の外部からの信号に基づき、制御対象に与える操作やその順序などを制御する。そのため、システムコントローラ7とシーケンサ43との間では各種制御信号の通信が行われており、システムコントローラ7と、VVVFインバータコンバータ42及び昇降圧チョッパ44との信号のやりとりは、シーケンサ43を介して行われる。システムコントローラ7からVVVFインバータコンバータ42へは、起動信号や速度指令(モータ指令)などの信号が送信されており、システムコントローラ7と昇降圧チョッパ44との間では、起動信号や充電開始・充電電流に関する信号が通信されている。また、VVVFインバータコンバータ42及び昇降圧チョッパ44からなるインバータ部には電圧センサ45が接続されており、この電圧センサ45によってインバータ部のインバータ直流電圧やバッテリ電圧など各部の電圧を検出する。
このような構成により、ハイブリッドシステムIIにおいては、オルタネータ11による発電電力を、昇降圧チョッパ44により降圧してバッテリ14に蓄電するか、またはインバータとして作動するVVVFインバータコンバータ42を介してモータ5に供給し、該モータ5を作動させる場合には、インバータとして作動するVVVFインバータコンバータ42を介して、オルタネータ11による発電電力、及び昇降圧チョッパ44により昇圧されるバッテリ14からの給電電力をモータ5に供給することを特徴としている。
すなわち、モータ5を作動させる場合には、オルタネータ11により発電された電力、及びバッテリ14からの給電電力がモータ5に供給され、これにより、該モータ5が作動する。オルタネータ11により発電された直流電力は、昇降圧チョッパ44を介することなくVVVFインバータコンバータ42に入力される。また、バッテリ14から給電される直流電流は、昇降圧チョッパ44を介してVVVFインバータコンバータ42に入力される。このとき、昇降圧チョッパ44は昇圧チョッパとして機能し、オルタネータ11の発電電力及びバッテリ14の給電電圧を所定の電圧に昇圧して、VVVFインバータコンバータ42に出力する。これらの場合、VVVFインバータコンバータ42はインバータとして機能して、入力された直流電力を所定の電圧及び周波数の交流電力に変換し、この変換された交流電力をモータ5に供給する。
また、VVVFインバータコンバータ42は、システムコントローラ7からの指令(速度指令・制御信号)に従い、モータ5の回転数及びトルクを制御する。モータ5の出力軸部5aは、前述のようにクラッチ部12にてエンジン2の出力軸部4と連結されており、モータ5が作動することにより、該モータ5の駆動力が出力部6に伝達されて、後述するハイブリッドシステムIIにおけるスタータ機能、アシスト機能、及びモータ駆動機能が発揮される。
そして、モータ5が回生状態になった場合は、該モータ5からの回生電力をバッテリ14に蓄電するようにしている。モータ5からの回生電力は、三相交流電力としてVVVFインバータコンバータ42に出力される。この際、VVVFインバータコンバータ42はコンバータとして機能して、モータ5から入力された交流電力を整流・平滑化して直流電力に変換する。VVVFインバータコンバータ42によって変換された直流電力は、昇降圧チョッパ44を介してバッテリ14に入力され、これによりバッテリ14に蓄電される。このとき、昇降圧チョッパ44は降圧チョッパとして機能し、VVVFインバータコンバータ42から入力される直流電力を所定の電圧に降圧してバッテリ14に蓄電する。この回生発電が発生する場合としては、例えば、本ハイブリッドシステムを油圧ショベル等の油圧建設機械に適用した場合には、ブーム・アーム・バケット等を有するフロント作業機のブーム下げ時や、このフロント作業機が取付けられる旋回体の旋回動作の制動時などである。
一方、オルタネータ11を作動させる場合には、エンジン2の駆動力の一部または全部がオルタネータ11の作動に用いられ、このエンジン2からの駆動力によりオルタネータ11が作動して発電が行われる。エンジン2の駆動によりオルタネータ11で発電された直流電力は、昇降圧チョッパ44を介してバッテリ14に入力され、これによりバッテリ14に蓄電される。このとき、昇降圧チョッパ44は降圧チョッパとして機能し、VVVFインバータコンバータ42から出力される直流電力を所定の電圧に降圧してバッテリ14に蓄電する。また、このオルタネータ11により発電された直流電力は、前述したように、VVVFインバータコンバータ42を介してモータ5に供給される。
なお、以上に述べたように、VVVFインバータコンバータ42は、モータ5を作動させる場合には、バッテリ14から給電される直流電力を交流電力に変換するインバータとして機能し、モータ5が回生状態になった場合には、該モータ5により発電された交流電力を直流電力に変換するコンバータとして機能する双方向電力変換装置となっている。
このように、昇降圧チョッパ44を使用することにより、バッテリ14からモータ5へ供給される電圧を昇圧することができるため、バッテリ14からの出力(電力)が同じであれば、電圧が高くなった分、小電流化を図ることが可能となる(電力=電流×電圧)。これにより、昇降圧チョッパ44とVVVFインバータコンバータ42とを接続する配線、及びVVVFインバータコンバータ42とモータ5とを接続する配線において、負荷をかけたとき流れる負荷電流の配線の抵抗によって失われる損失(銅損)を低減することができる。
また、昇降圧チョッパ44を使用することにより、バッテリ14の小型化が図れる。つまり、モータ5に供給する電圧は、高いほどモータ5の機能を発揮するためには有利であり、高い電圧で供給しようとすると、バッテリ14を大きくする必要があるが、昇降圧チョッパ44を使用することでバッテリ14から供給する電圧が低くても昇圧することが可能となるので、バッテリ14を大きくする必要がなくなるのである。これにより、本ハイブリッドシステムを搭載する機体における省スペース化、及び軽量化を図ることができる。
一方、エンジン2の駆動力(回転数)の調整は、操作部8に配設されるモード切換スイッチ(図示略)や、レギュレータレバー等の操作レバー9等を操作することによって行われる。また、操作レバー9には、該操作レバー9のレバー位置を検出する位置センサ(図示略)が付設されており、この位置センサはシステムコントローラ7と接続されている。また、操作部8には、切り換え操作手段として、VVVF起動(回転数)指示スイッチ、CVCF(定電圧定周波数)起動スイッチ、昇降圧チョッパ起動スイッチ、蓄電開始スイッチ、蓄電電流指示スイッチ等の各種スイッチが配設されており、これらの各種スイッチはシステムコントローラ7と接続されている。
前記モード切換スイッチは、システムコントローラ7と接続されており、該モード切換スイッチを操作すると、モード切換スイッチの切換位置に対応したモード信号がシステムコントローラ7に入力され、該システムコントローラ7により本ハイブリッドシステムのモード(駆動形態)が切り換えられて、各モードに対応した制御が行われるようにしている。具体的には、図10に示すように、モード切換スイッチの操作によるモードの切り換えにより、出力部6をエンジン2により駆動しつつ、モータ5により駆動をアシストする「エンジン+モータ」モードと、出力部6をエンジン2のみにより駆動し、オルタネータ11の発電によるバッテリ14の充電をともなう「エンジン+発電機」モードと、クラッチ部12において、エンジン2の出力軸部4と出力部6とを非連結状態(クラッチ切状態)にして出力部6をモータ5のみにより駆動する「モータ」モードと、の3種類のパターンにより行うことを可能としている。
操作レバー9を操作すると、該操作レバー9のレバー位置が前記位置センサにより検出され、レバー位置に応じた信号がシステムコントローラ7に入力される。そして、システムコントローラ7は入力された信号に基づいてシフトアクチュエータ21及びスロットルアクチュエータ22を作動させる。
シフトアクチュエータ21は、前記クラッチ部12に接続されており、このシフトアクチュエータ21の作動によりクラッチ部12のクラッチを作動させるように制御している。このようにしてクラッチを作動させることにより、エンジン2の出力軸部4から出力部6、モータ5の出力軸部5aと出力部6、出力軸部4と出力軸部5a、それぞれの駆動力の断接を選択的に行うことを可能としている。また、シフトアクチュエータ21には、そのシフト位置を検出するポテンショメータ(図示略)が付設されている。ポテンショメータは、システムコントローラ7と接続されており、このポテンショメータにより検出されたシフト位置がシステムコントローラ7に入力される。つまり、このポテンショメータが、クラッチ部12のクラッチの「入」「切」を検知する検知手段に相当する。
スロットルアクチュエータ22は、ラックピニオン式のDCモータ(スロットルモータ)により構成され、エンジン2のスロットルに接続されている。このスロットルアクチュエータ22の作動により、スロットル位置(スロットル開度)が変化する。このスロットル位置の変化によりエンジン2における燃料噴射量を調節して、エンジン2の駆動力(回転数)を調節可能としている。すなわち、スロットルアクチュエータ22は、エンジン2の回転数調節手段として機能する。そして、このスロットルアクチュエータ22を構成する前記DCモータは、システムコントローラ7に接続されており、該システムコントローラ7から送られる指令によって該DCモータが制御される。また、スロットルアクチュエータ22には、そのスロットル位置を検出するポテンショメータ(図示略)が付設されている。ポテンショメータは、システムコントローラ7と接続されており、このポテンショメータにより検出されたスロットルアクチュエータ22のスロットル位置がシステムコントローラ7に入力される。このように、操作レバー9を操作して、そのレバー位置を調節することにより、エンジンの駆動力(回転数)の調整を行っている。ただし、後述するモータ5の各制御が行われているときには、操作レバー9を操作することによる燃料噴射量の調節は行われない。つまり、モータ5の制御は、操作レバー9のレバー位置から要求される燃料噴射量(指示回転数)が一定の状態で行われる。
以上のように構成されるハイブリッドシステムIIにおいて、メインコントローラとしてのシステムコントローラ7は、次のように機能して本ハイブリッドシステムの制御を行う。システムコントローラ7には、前述したように、操作部8における操作レバー9に付設される位置センサが接続され、また、シフトアクチュエータ21及びスロットルアクチュエータ22と、これらシフトアクチュエータ21及びスロットルアクチュエータ22にそれぞれ付設される前述のポテンショメータとが接続されている。
また、システムコントローラ7は、エンジン2と接続されており、該エンジン2からシステムコントローラ7に機関回転数が入力される。機関回転数は、エンジン2に付設される回転数センサ(図示略)により検出される。また、この回転センサにより検出される機関回転数は、VVVFインバータコンバータ42へも入力される。
また、システムコントローラ7は、VVVFインバータコンバータ42と接続されており、システムコントローラ7は、VVVFインバータコンバータ42に対し、モータ5の起動信号、及び予め決定される速度指令を送る。そして、VVVFインバータコンバータ42は、これらの信号に基づいてモータ5を制御する。一方、VVVFインバータコンバータ42は、システムコントローラ7へモータ5の回転数、トルク、及び交流電圧値などの信号を送る。モータ5の交流電圧は、該モータ5を作動させるときにVVVFインバータコンバータ42から供給される交流電圧である。
また、システムコントローラ7は昇降圧チョッパ44と接続されており、該システムコントローラ7は昇降圧チョッパ44に対し、起動信号、充電開始指示、充電電流(リミッタ)指示などを送り、昇降圧チョッパ44に接続されるバッテリ14を制御する。一方、昇降圧チョッパ44は、システムコントローラ7へバッテリ14の電圧、充放電電流などに関する信号を送る。システムコントローラ7は、前記電圧センサ45によって検出されるバッテリ14の電圧や、充放電電流を検出することによりバッテリ14の状態を知ることができる。
以上のように構成されるハイブリッドシステムIIは、例えば、図9に示すような動作モーとを備えており、各動作モードの動作状態におけるモータ5及びオルタネータ11の機能として、スタータ機能(図10参照)、アシスト機能(図11参照)、充電(発電)機能(図12参照)、及びモータ駆動機能(図13参照)を有している。以下、各動作モードについて説明する。
図10には、エンジン2起動(始動)時における電気回路の作動及び駆動力の伝達状態を示している。エンジン2は、バッテリ14からモータ5に電力を供給して、該モータ5を機能させることにより始動する。エンジン2を始動する際には、オペレータによる始動キーの操作により図示せぬリレーがオンされ、システムコントローラ7にエンジン始動の指令が入力される。システムコントローラ7は、VVVFインバータコンバータ42及び昇降圧チョッパ44にエンジン2の起動信号を送る。これにより、バッテリ14からの給電電力は、昇圧チョッパとして機能する昇降圧チョッパ44によって昇圧され、インバータとして機能するVVVFインバータコンバータ42によって所要の電圧及び周波数に変換されて、交流電力としてモータ5に供給される。このようにして、モータ5が作動する。このモータ5の駆動軸は、クラッチ部12を介してエンジン2の出力軸部4と連結されており、該出力軸部4はエンジン2のクランク軸と常時同期回転するため、モータ5を駆動することにより、停止状態のエンジン2を始動させる。
このように、トルクアシストを行うモータ5を、エンジン2の起動時におけるスタータとして利用することにより、別途セルモータ(スタータモータ)等を設ける必要がなくなり、省スペース化を図ることが可能となるので、本ハイブリッドシステムが適用される機体において動力機関の搭載スペースを小さくすることができる。また、製造コストを低減することもできる。
そして、エンジン2の起動終了後は、エンジン2が作動している状態ではオルタネータ11も作動状態となっており、常時バッテリ14への充電を行っており、「トルクアシスト要求」が発生した場合にのみ、モータ5を作動させてトルクアシストを行う。なお、ここでの「トルクアシスト要求」とは、VVVFインバータコンバータ42によってモータ5によるトルクアシストが必要と判断された場合に、該VVVFインバータコンバータ42からモータ5へ送られる信号であり、この速度制御でのトルク指令を増加させる信号が相当する。
図11には、モータ5によるトルクアシスト時における電気回路の作動及び駆動力の伝達状態を示している。なお、「トルクアシスト」とは、モータ5を作動させ、このモータ5によってエンジン2の駆動負荷の一部を賄うことを意味する。
また、モータ5によって行われるトルクアシストは、エンジン2の駆動力に対するもの(エンジンアシスト)に限定されるものではない。すなわちこの場合、モータ5の出力軸部5aを、作業機などのクローラや走行車輪の車軸にクラッチ等を介して連結し、エンジン2自体はモータ5を作動させるための電力を発電する発電機としての機能を果たす構成となる。
モータ5によるトルクアシストは、前述したように、オルタネータ11による発電電力及びバッテリ14からの給電電力がモータ5に供給され、該モータ5が作動することによって行われる。このトルクアシストを行う場合には、エンジン2に高い負荷がかかった場合や加速を行う場合等で、機関回転数が速度指令よりも低くなるような場合やトルク変動が生じた場合等において、モータ5を駆動させる。この時エンジン2も駆動しており、モータ5及びエンジン2の駆動力の和が出力軸部4の駆動力となる。そして、モータ5によるトルクアシストは、通常、オルタネータ11による発電電力によって行われており、後述する「最大トルク要求が発生した場合」にのみ、オルタネータ11による発電電力に加え、バッテリ14からの給電電力がモータ5へ供給される。
トルクアシストを行う際、オルタネータ11による発電電力がモータ5に供給されるが、この場合、オルタネータ11からの発電電力は、昇降圧チョッパ44を介することなくVVVFインバータコンバータ42に入力される。そして、該VVVFインバータコンバータ42は、システムコントローラ7から送信される速度指令に従い、モータ5へトルク指令を送信してモータ5を制御する。つまり、モータ5は、システムコントローラ7からの速度指令に基づき、VVVFインバータコンバータ42によってその作動が制御される。
具体的に、システムコントローラ7からVVVFインバータコンバータ42への速度指令の内容としては、エンジン2にかかる負荷が高い場合、VVVFインバータコンバータ42からモータ5へのトルク指令を増加させるようなものとなり、逆に、エンジン2にかかる負荷が低い場合は、VVVFインバータコンバータ42からモータ5へのトルク指令を減少させるようなものとなる。
このように、モータ5によって、トルクアシスト要求に従った適切なトルクアシストを行うことにより、エンジン2の出力が補われるので、エンジン2の小型化を図ることができる。また、このモータ5による適切なトルクアシストによって、作業機などの加速性及び駆動性の向上が図れるとともに、燃費の向上、騒音の低減、及び排気色の改善を図ることが可能となる。
また、前述の「最大トルク要求が発生した場合」とは、エンジン2に対する負荷トルクが該エンジン2の有する機関最大トルクを上回った場合、またはこの機関最大トルクに一定以上近付いた場合が相当する。そして、この最大トルク要求が発生した場合は、オルタネータ11からモータへの電力供給に、バッテリ14からの電力供給が加わる。この場合、システムコントローラ7が、VVVFインバータコンバータ42に対して予め決定される速度指令を出力し、昇降圧チョッパ44に対して起動信号を出力する。これにより、バッテリ14から昇降圧チョッパ44に電力が供給されるようになり、このバッテリ14からの給電電力は、昇圧チョッパとして機能する昇降圧チョッパ44によって昇圧され、インバータとして機能するVVVFインバータコンバータ42によって所要の電圧及び周波数に変換されて、交流電力としてモータ5に供給される。すなわち、ハイブリッドシステムIIにおける「エンジン+モータ」モードにおいて、モータ5によるトルクアシストが行われている場合、エンジン2にかかる負荷が比較的安定している状態では、モータ5に供給される電力はオルタネータ11による発電電力のみであり、負荷が高くなって最大トルク要求が発生した場合のみ、バッテリ14からの給電電力が加わる。
このように、モータ5によるトルクアシストが行われる場合、エンジン2にかかる負荷が比較的安定している通常状態では、オルタネータ11による発電電力の供給のみでモータ5が作動し、このオルタネータ11による発電電力は、昇降圧チョッパ44を介してバッテリ14に蓄電されることなく、オルタネータ11からVVVFインバータコンバータ42を介して直接モータ5に供給されるので、オルタネータ11によって発電される電力とモータ5に供給される電力との間のエネルギー効率、延いてはシステム効率の向上が図れる。そして、最大トルク要求が発生した場合のみ、モータ5への電力供給にバッテリ14からの給電電力の供給が加わるので、適切なトルクアシストが行われることとなる。これにより、最大負荷時の出力を見込んで搭載されるエンジン2の小型化が図れる。さらに、モータ5による適切なトルクアシストが行われることによって、燃費の向上、騒音の低減、及び排気色の改善を図ることが可能となる。
図12には、オルタネータ11により発電された電力により、バッテリ14の蓄電を行うときの電気回路の作動及び駆動力の伝達状態を示している。このとき、エンジン2により出力軸部4及びオルタネータ11が駆動される。この状態においては、エンジン2にかかる負荷トルクが、該エンジン2の出力トルクよりも小さくなっており、このエンジン2の余剰トルク分をオルタネータ11による発電に用いている。つまり、エンジン2のみによって作業負荷に対応しており、このエンジン2の駆動によってオルタネータ11が作動して発電が行われ、このオルタネータ11による発電によってバッテリ14の蓄電が行われている状態である。オルタネータ11によってバッテリ14の蓄電を行う場合には、システムコントローラ7はVVVFインバータコンバータ42と昇降圧チョッパ44に充電開始指示を出力する。オルタネータ11によって発電された直流電力は、昇降圧チョッパ44にて降圧されて、バッテリ14に蓄電される。
また、ハイブリッドシステムIIにおいては、オルタネータ11によって行われるバッテリ14の蓄電時に、モータ5による回生発電が行われた場合には、VVVFインバータコンバータ42をコンバータとして作動させるとともに、モータ5からの回生電力を、オルタネータ11による発電電力とともにバッテリ14に蓄電することを特徴としている。この場合、モータ5の出力軸部5aは、クラッチ部12において連結状態となっており、回生時における出力部6またはエンジン2の出力軸部4の駆動によってモータ5が駆動され、該モータ5が発電機として作用して回生発電を行う。そして、このモータ5の回生発電による発電電力は、VVVFインバータコンバータ42により整流・平滑化されて直流電力に変換された後、昇降圧チョッパ44により降圧されて、バッテリ14に蓄電される。この際、VVVFインバータコンバータ42はコンバータとして機能する。この回生発電が発生する場合としては、例えば、本ハイブリッドシステムを油圧ショベル等の油圧建設機械に適用した場合には、ブーム・アーム・バケット等を有するフロント作業機のブーム下げ時や、このフロント作業機が取付けられる旋回体の旋回動作の制動時などである。
このように、モータ5によるバッテリ14の蓄電に、該モータ5の回生発電による蓄電を含むことにより、前述したようなブーム下げ時や旋回体の旋回動作の制動時の慣性エネルギーを回生電力として有効に取り出すことができ、オルタネータ11によるバッテリ14への充電を補うことができる。
また、同じくオルタネータ11による発電によってバッテリ14の蓄電が行われている場合において、オルタネータ11に電気負荷がかかってない状態、即ち無電負荷の作動状態がある。この動作モードでは、VVVFインバータコンバータ42及び昇降圧チョッパ44は停止状態となっており、発電機としてのオルタネータ11は実質停止状態となり、エンジン2のみが単体で作動している状態となる。つまり、この動作モードにおいては、エンジン2の出力と該エンジン2に対する負荷とが均衡状態となっており、エンジン2のみによって効率の良い動作が行われている。なお、このオルタネータ11による発電によってバッテリ14が満充電状態となったときも、インバータ部とバッテリ14との電位差が小さくなることでバッテリ14からの給電及びバッテリ14への充電は停止状態となり、エンジン2のみが単体で作動している状態となる。
図13には、モータ5の駆動力のみが出力部6に伝達されるときの電気回路の作動及び駆動力の伝達状態を示している。すなわち、クラッチ部12においてエンジン2の出力軸部4と出力部6とは非連結状態(クラッチ切状態)となっており、エンジン2の駆動力は出力部6へ伝達されず、モータ5の駆動力のみによって作業負荷に対応するモータ単独駆動状態としての「モータ」モードである。
このモードにおいては、エンジン2が作動している場合、エンジン2の駆動力はオルタネータ11の作動にのみ用いられ、このオルタネータ11による発電電力がモータ5に供給され、該モータ5が作動する。そして、作業負荷が高くなったとき等は、オルタネータ11からの発電電力に加え、バッテリ14からの給電電力がモータ5へ供給される。
また、このモータ単独駆動状態において、エンジン2が停止している場合、モータ5に供給される電力は、バッテリ14からの給電電力のみであり、このバッテリ14からの給電電力によってモータ5が作動するモータ単独作動状態となる。この場合、バッテリ14からの給電電力は、昇降圧チョッパ44によって昇圧され、インバータとして機能するVVVFインバータコンバータ42を介してモータ5に供給される。
このように、出力部6への駆動力の供給がモータ5のみによって行われるモータ単独駆動状態を可能とすることにより、エンジン2の駆動力が全てオルタネータ11の作動に用いられるので、オルタネータ11による発電量を向上させるとともに、モータの特性としての低速域におけるトルクの安定性を有効に利用することができる。また、このモータ単独駆動状態において、エンジン2の停止状態であるモータ単独作動状態では、モータ5のみが作動している状態で、作業機などの走行が可能となるので、エンジン2の作動による排気の防止や、騒音の低減及び燃費の向上を図ることができる。このモータ単独作動状態による騒音低減は、例えば、本ハイブリッドシステムを農作業機に適用した場合など、早朝時に、納屋などから実際に作業を行う圃場までの移動時にその効果を得ることができる。
以上の図10から図13を用いて説明したハイブリッドシステムIIの有する機能は、図9に示す動作モードと次のように対応している。図9に示すm1は、図10を用いて説明したモータ5によるスタータ機能が発揮される動作モードである。m2及びm3は、図11を用いて説明したモータ5によるアシスト機能が発揮される動作モードであり、m2は、モータ5への電力の供給がオルタネータ11及びバッテリ14によって行われる動作モードで、m3は、モータ5への電力の供給がオルタネータ11のみによって行われる動作モードである。m4からm6は、図12を用いて説明したオルタネータ11による充電(発電)機能が発揮される動作モードであり、m4は、オルタネータ11が無電負荷の作動状態であり、エンジン2のみ単体で作動している動作モード、m5は、オルタネータ11による発電を行いつつエンジン2には作業負荷がかかっている状態で、モータ5による回生発電が行われた場合は、この回生電力をバッテリ14に蓄電する動作モード、そしてm6は、m5の動作モードにおいてアイドル状態となったときの動作モードである。このアイドル状態においては、作業負荷はかかっておらず、モータ5は停止状態で、オルタネータ11によるバッテリ14の充電のみが行われる。m7からm9は、図13を用いて説明したモータ5の駆動力のみが出力部6に伝達されるモータ駆動機能が発揮される動作モードであり、m7は、モータ5への電力供給がオルタネータ11及びバッテリ14によって行われる動作モードで、m9は、モータ5への電力供給がオルタネータ11のみによって行われる動作モード、m8は、エンジン2が停止状態のモータ単独作動状態の動作モードである。
以上の説明のような、各モードにおいて好適に作動するハイブリッドシステムIIを作業機などに適用することにより、前述した各作動時における効果に加え、一連の作動においてエンジン2にかかる負荷を一定にすることができ、負荷率の向上(負荷平準化)を図ることができる。これにより、最大負荷時の出力を見込んで搭載されるエンジンの小型化を図ることができる。また、低速域におけるエンジンの特性として、機関回転数が低いほどトルクが小さく不安定であること等があるが、モータ5によるトルクアシストによって、この低速域におけるトルクの向上を図ることができるので、燃費の向上や排気色の改善などの機関性能の向上を図ることができ、また、作業機として低速かつ正確な動作が要求される軽負荷の作業時での操作性を向上及び騒音の低減を図ることができる。
また、このような構成のハイブリッドシステムIIを小型の作業機などに適用する場合は、バッテリ14に出入力される電圧を昇降圧する昇降圧チョッパ44を使用しない構成とすることもできる。つまり、小型の作業機などのように、モータ5の出力が比較的小さくてもその作動に影響がないような場合、モータ5の機能を発揮するためには高い電圧は必要なく、昇降圧チョッパ44を使用せずとも本ハイブリッドシステムによる効果を得ることができる。この場合、バッテリ14はVVVFインバータコンバータ42に直接接続され、バッテリ14のバッテリ容量はモータ5のモータ出力に対応したものとなる。
このように、ハイブリッドシステムIIを昇降圧チョッパ44を使用しない構成とすることにより、小型の作業機などにおいても、本ハイブリッドシステムによる効率の良い運転が可能となり、ランニングコストの低減効果を得ることが可能となる。
以上説明したハイブリッドシステムIIにおいても、前述したハイブリッドシステムI におけるエンジン2の低速域における機関回転制御方法を同様にして行うことが可能であり、同様の効果を得ることができる。
本発明の活用例として、建設機械における油圧ショベル等の駆動や、農作業機における各種作業部の駆動、また、船舶の水中推進用プロペラ等の駆動、その他の移動体(例えば、自動車等)における走行部や旋回部の駆動に広く適用可能である。
ハイブリッドシステムI の構成を示す図。 ハイブリッドシステムI の動作モードの一覧を示す図。 ハイブリッドシステムI のスタータ機能を示す説明図。 ハイブリッドシステムI のアシスト機能を示す説明図。 ハイブリッドシステムI の充電(発電)機能を示す説明図。 機関及びモータ出力と等馬力線の関係を示す図。 ドループ特性線を示す図。 ハイブリッドシステムIIの構成を示す図。 ハイブリッドシステムIIの動作モードの一覧を示す図。 ハイブリッドシステムIIのスタータ機能を示す説明図。 ハイブリッドシステムIIのアシスト機能を示す説明図。 ハイブリッドシステムIIの充電(発電)機能を示す説明図。 ハイブリッドシステムIIのモータ駆動機能を示す説明図。
符号の説明
2 エンジン
5 モータ
7 システムコントローラ
9 操作レバー
11 オルタネータ
12 クラッチ部
14 バッテリ
21 シフトアクチュエータ
22 スロットルアクチュエータ
40 モータジェネレータ
42 VVVFインバータコンバータ
44 昇降圧チョッパ

Claims (1)

  1. エンジン(2)と、モータ(5)と、可変電圧可変周波数(以下、VVVF)インバータコンバータ(42)と、これらの制御手段とを備えるハイブリッドシステムにおいて、前記制御手段は、前記エンジン(2)の回転数を検出する機関回転数検出手段によって検出される機関回転数が、予め設定された低速域となった場合、前記VVVFインバータコンバータ(42)から前記モータ(5)に対するトルク増加指令を出し、該モータ(5)によりトルクアシストを行うように制御するに当たり、該エンジン(2)にかかる負荷トルクの機関最大トルク曲線(TPe)をトルク差(d)だけ下方に平行移動した曲線を、模擬機関最大トルク曲線(TPe´)とし、該エンジン(2)に高い負荷がかかって、エンジン(2)のドループ特性線(D)上を移動するエンジン(2)の状態を示す点(Ce)が、該ドループ特性線(D)に沿って上方に移動し、該点(Ce)が模擬機関最大トルク曲線(TPe´)より上方で、かつ、機関最大トルク曲線(TPe)に達する前の点(Ce4)において、モータ(5)によるトルクアシストを開始すべく制御することを特徴とするハイブリッドシステムにおける機関回転制御方法。
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