JP4195215B2 - 山留め方法及び基礎の施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、隣接する土地との境界などに施す山留め方法、及び山留め後に行う基礎の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、山留め工事は、地盤の事前調査を行い、施工条件などを考慮して、種々の山留め方法の中から最適なもので行われる。従来の山留め方法の一つとして、例えば図23に示すような方法がある。すなわち、初めに、基礎の深さDに対し、支柱部材となる親杭90を約1.5倍の深さ(1.5D)まで入れて所定の間隔で設置する。その際、親杭90の上面を打撃により打ち込む方法は容易ではないことと、打ち込みによる騒音がひどいためあまり行われず、下穴92を1.5Dの深さまで掘り込んで設置する方法がある。そして、親杭90の下部をセメントミルク94で固め、親杭90の回りの下穴92を埋めるとともに、親杭90の間の地山を親杭90の位置まで堀込み、木製の矢板91の両側端を親杭90に取付けて基礎の底面93まで覆うことで山留めする方法である。なお、親杭90にはH形鋼などが用いられ、H形鋼の溝部に矢板91を差し込むように取付けることで、矢板91は取付けられる。
【0003】
これにより、山留めが行われた後、従来の基礎の施工方法としては、初めに、基礎の底面93に砕石を敷設し、捨てコンクリートを打設する。そして、矢板91の側方に鉄筋を配筋し、木製の型枠で鉄筋を覆ってコンクリートの打設を行い、コンクリートの養生後に型枠を外して周囲の溝を埋め戻すという基礎の施工方法である。なお、鋼製の捨型枠を用いる技術もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述の従来の山留め方法では、親杭(支柱部材)90を地中深くに所定の間隔で設置する必要があり、この設置作業は下穴掘り、セメント固めなど容易でないため、施工期間が長くなるという問題がある。
【0005】
また、親杭(支柱部材)90の設置する位置がばらついて一直線上に(図21の破線のように)設置しにくいため、基礎型枠を親杭の位置のばらつきを考慮して離して設ける必要があり、土地の有効利用が阻害されるという問題がある。
【0006】
また、従来の基礎の施工方法では、山留めに用いられた矢板91は、その側方に基礎が形成されるとほとんど用がなくなり、埋め殺されて廃材となって、その費用が無駄となるという問題がある。
【0007】
本発明は、このような問題点を考慮してなされたもので、下穴を深く掘って親杭を地中深く設置するようなことをせずに、親杭の代わりとなる支柱部材を容易に設置することができる山留め方法を提供することを課題とする。
【0008】
また、支柱部材を設置して形成した山留め壁を利用して基礎を形成することができる基礎の施工方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため、本発明に係る山留め方法は、次のような手段を採用する。
【0010】
すなわち、請求項では、所定の間隔で間に地山を残して幅狭の根切溝を複数掘削した後、山留めと一方の型枠部材を兼用するための脚部材を有する第1の支柱部材及び他方の型枠部材を形成するための第2の支柱部材を上記根切溝に設置し、上記根切溝の間の地山を根切溝と同じ深さに掘削して、隣接する根切溝に設置した第1の支柱部材の間にパネル部材を取付けて山留壁を一箇所形成するとともに第2の支持部材の間にパネル部材を取付け、これら支柱部材とパネル部材を埋め込み可能な鋼材とし、第1の支持部材の間のパネル部材で仕切られた山側の根切溝を掘削土の一部で埋め戻し、上記した根切溝の掘削、第1と第2の支柱部材の設置、パネル部材の取付け、パネル部材への掘削土の一部の埋め戻しという工程を繰り返して基礎用型枠を形成する基礎の施工方法。
【0011】
この手段では、幅狭の根切溝への支柱部材の設置、地山の根切溝と同じ深さの掘削、第1の支柱部材の間へのパネル部材を取付けによる山留め壁の形成、第2の支柱部材へのパネル部材の取付け、これら支柱部材とパネル部材を埋め込み可能な鋼材とし、パネル部材で仕切られた山側の根切溝を掘削土の一部での埋め戻しと、これらを繰り返すことで連続する山留め壁と第2の支持部材とによる基礎用型枠が形成される。
【0012】
また、請求項では、請求項記載の基礎の施工方法において、第1の支柱部材は、その下部が水平に置かれた脚部材に固定されて支持され、脚部材の下部に水平出し部材を置き、支柱部材を上記根切溝の勾配面に押し込むことを特徴とする。
【0013】
この手段では、支柱部材が地中深くに設置されることなく、脚部材に固定されて支柱部材がスライドして勾配面に押し込みされ、容易に支柱部材が設置され、押し込みした分だけ埋め戻す土の量が削減される。
【0014】
さらに、請求項では、請求項1又は2記載の基礎の施工方法において、第1と第2の支柱部材はH形鋼であり、H形鋼の溝部に鋼製のパネル部材を差し込んで取付けることを特徴とする。
【0015】
この手段では、第1の支柱部材をなすH形鋼がその平面側を向けて勾配面に押し込まれ、2つの支柱部材をなすH形鋼の溝部に鋼製のパネル部材が差し込んで取付けられ、第二の支柱部材のH形鋼の溝部に鋼製のパネル部材が取付けられる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る山留め方法及び基礎の施工方法の実施の形態(1)を、図1〜図9に基づいて説明する。
【0017】
この実施の形態は、支柱部材2を根切溝1に設置し、パネル部材4を取付けて山留め壁を形成し山留めを行う方法、そして、その山留め壁を利用して基礎を形成する基礎の施工方法を示している。図1〜図9は隣接する他人の土地との境界線Bの近傍を上から見た平面図であり、16はフーチング、13は地中梁を示している。なお、本発明の山留め方法が隣接する他人の土地との境界に限定されるものでないことは当然である。
【0018】
この実施の形態で形成される山留め壁17及び基礎用型枠20は、支柱部材2、脚部材5、パネル部材4、型枠部材18などで構成される。
【0019】
支柱部材2は、従来の親杭90に代わる部材で、パネル部材4を取付可能なものであればよく、脚部材5は支柱部材2を根切溝1の底面11で支えられるものであればよく、パネル部材4は、支柱部材2に取付けて山留め壁を形成可能なものであればよい。また、型枠部材18は、支柱部材2とパネル部材4で構成したものとするが、他の形式のものでも型枠を形成できれば構わない。これらはいずれも、材料を鋼製として埋め込み可能なことが望ましい。
【0020】
初めに、図2に示すように、隣接する敷地との境界線B(ここでは縦方向の境界線B)に対しほぼ直角方向に、所定の間隔で間に地山9を残して幅狭の根切溝1を重機10などで掘削する。その際、根切溝1aと根切溝1bのみを掘削するようにする。この根切溝の勾配面はほぼ垂直とする。なお、地山の土質や根切溝の深さによって、根切溝の勾配面を垂直に掘削しても崩壊しにくい場合はさらに隣接して根切溝1c、1dを掘削しても構わない。
【0021】
次に、図1、図3(a)、(b)に示すように、山留めのための支柱部材2(2a、2b)を根切溝1a、1bの境界線近傍に設置する。ここで、支柱部材2の設置位置は、図示しない定規などの目印を設けることで精度よく設置することが容易である。また、支柱部材2は、垂直に立てられてその下部が水平に置かれた脚部材5に溶接などで固定されて支持されている。したがって、地山12の土圧に対し、支柱部材2は脚部材5で支えられるようになる。
【0022】
支柱部材2a、2bを設置した後、図4(a)、(b)に示すように、根切溝1a、1bの間の地山9を重機10などで掘削する。この地山9の掘削の範囲は、深さは根切溝1と同じだけ掘削するが、長さは根切溝1よりも短くてよく、地中梁用の型枠部材18を入れられる範囲で構わない。
【0023】
そして、図5(a)、(b)に示すように、隣接する根切溝1a、1bに設置した支柱部材2a、2bの間にパネル部材4を取付けて山留め壁を1箇所形成することができる。さらに、図6(a)、(b)に示すように、パネル部材4で仕切られた山側の根切溝15を埋め戻すことで、掘削土の一部を処理することができる。
【0024】
このように、図2〜図6までの工程を隣接する根切溝1bと1c、1cと1dに施すことを繰り返して、図7に示す縦方向(一方向)に連続する山留め壁17を形成することができる。
【0025】
さらに、図8に示す横方向(他方向)にも根切溝1e、1f、1g、1hに対し支柱部材2e、2f、2g、2hと、各支柱部材2の間にパネル部材4を設置して山留め壁17を形成することができる。ここでも支柱部材2は脚部材5で支えられており、パネル部材4で仕切られた山側の根切溝15は埋め戻される。なお、この段階で、形成した山留め壁が交わる位置のフーチング16の型枠16a、16bも設置される。
【0026】
そして、図9に示すように、縦横(一方向と他方向)に連続して形成した山留め壁17を一方の型枠部材17として兼用し、この一方の型枠部材17とほぼ平行に対向して他方の型枠部材18を設けることができる。これにより、地中梁用の基礎用型枠20が完成する。そして、他方の型枠部材18の土間側の地山が埋め戻されて、型枠の位置が安定状態となる。
【0027】
この実施の形態によれば、隣接する敷地との境界に幅狭の根切溝1が間に地山9を残して掘削され、支柱部材2がこの根切溝1に設置されて山留めのための支柱となるので、穴を深く掘って支柱部材2を埋めるような従来の方法に比べ、支柱部材2を容易に、且つ、精度よく設置することが可能である。これにより、施工期間を短縮し、また、山留め壁17が基礎型枠に利用可能となる。
【0028】
また、隣接する敷地との境界に幅狭の根切溝1が間に地山9を残して掘削され、隣接する根切溝1の間の地山9が掘削されて根切溝がつながり、支柱部材2の間にパネル部材4が取付けられて埋め戻しが行われる工程が順に繰り返されるようにしたので、地山が崩壊しやすい場所でも施工が可能になり、また、根切溝1の掘削位置及び支柱部材2の設置位置を調整できるので、誤差の集積による施工不具合をなくすことができる。
【0029】
また、山留め用に形成された山留め壁17が一方の型枠部材17とされ、これに平行して他方の型枠部材18が設けられるようにしたので、山留め専用部材が不要となり、基礎用型枠の材料を大幅に削減し、材料費を大きく低減できる。
【0030】
図10〜20は、本発明に係る山留め方法及び基礎の施工方法の実施の形態(2)を示すものである。ここで、実施の形態(1)と同じものについては同じ符号を付している。
【0031】
この実施の形態では、根切溝1を掘削する際、傾斜角を比較的緩やかにした勾配面3を設ける必要がある場合に、支柱部材2を隣接する敷地との境界線Bの近くに設置するのに好適な方法を示している。ここでは、支柱部材2と、支柱部材2を押すジャッキ6と、支柱部材2の下部に固定される脚部材5と、脚部材5の下部に敷かれる水平出し部材7により山留めが行われる。
【0032】
支柱部材2は、H形鋼からなり、垂直に立てられてその下端部21を脚部材5に溶接などで固定されている。そして、その固定部には支柱部材2と脚部材5とを連結する補強部材22が取付けられている。なお、支柱部材2は、H形鋼に限定されるものではなく、必要な強度を備えてパネル部材4を何らかの方法で取付可能なものであればよい。
【0033】
ジャッキ6は、根切溝1(1a)の長手方向の勾配面3に支柱部材2を押し込む装置であり、ジャッキ本体部61と、ジャッキ本体部61の前側に押し棒62と、押し板63とを備えている。ジャッキ6の種類としては、油圧ジャッキが大きな力を出せるので、望ましい。
【0034】
脚部材5は、支柱部材2を支えるものであり、H形鋼の平面側を上下面として水平出し部材7に載せられている。なお、脚部材5は、角棒、角パイプとしても構わない。
【0035】
水平出し部材7は、コロ部材で構成され、砕石Sの上、または砕石Sに潜り込ませて設置され、脚部材5を移動可能に支持している。コロ部材7には、H形鋼、角棒、角パイプ、丸パイプなどが使用できる。
【0036】
パネル部材4は、鋼製の板材であり、図20に示すように、所定の強度を確保しながら軽量化のために、薄いプレート41(例えば0.6mm程度)に対し、上下及び両側端部に角形のパイプ材42を溶接又はボルトで固定して補強している。また、プレート41の平面部は縦方向に適度な間隔で端部のパイプ材42よりやや小さな角形のパイプ材43を取付けて補強している。なお、プレート41の補強はこの形態に限定されるものではなく、例えば横方向に角形のパイプ材を取付けて補強を施しても構わない。
【0037】
ところで、根切溝1の勾配面3の傾斜角θは、地山の質にも影響されるが、5m以下の深さの根切溝では、一般に75°以下であれば安全であるといわれている。したがって、この実施の形態における勾配面3の傾斜角θも75°以下で根切溝1は掘削されるものとする。
【0038】
この実施の形態では、まず、地表から根切溝1(1a)を掘削し、根切溝1(1a)の底面11に砕石Sを敷き、転圧して敷設する。ここで、根切溝1(1a)の幅W、長さLは、ジャッキ6を設置して支柱部材2を押し込む作業が可能な大きさで構わない。また、砕石Sを敷く範囲は、後に形成される基礎用型枠が設置される範囲のみで構わない。
【0039】
次いで、コロ部材7を設置し、脚部材5と一体になった支柱部材2を隣接する土地との境界線B側の勾配面3に向けて、根切溝1aの幅方向のほぼ中央部に載せる(図10、図11参照)。そして、ジャッキ6の押し板63を脚部材5の端面に当てがうとともに、ジャッキ6の反対側の面を受け板64を介して勾配面3の反対側の勾配面31に当てがう(図10、図12参照)。なお、ジャッキ6で支柱部材2の下部を直接押すようにしても構わない。
【0040】
次に、ジャッキ6を作動させ、支柱部材2を勾配面3に押し込む。その際、ジャッキ6の反力を根切溝1の反対側の勾配面31で受けられるので、大きな力で支柱部材2を押し込むことができ、従来のように親杭を深く設置する場合に比べ、容易に支柱部材2の設置が可能となる。
【0041】
なお、根切溝1aの隣には、根切溝1bが掘削されており、根切溝1aと同様に支柱部材2(2b)が根切溝1bの勾配面3(3b)に押し込まれる。なお、支柱部材2bの設置位置は、隣との間隔は後で取付けるパネル部材4の幅寸法に一致させる。また、前後位置は、図示しない定規などの目印を設けて押し込むことで、精度よく位置出しすることができる。そして、根切溝1aと1bの間の地山9を掘削して(図13参照)、パネル部材4を取付ける(図14参照)。
【0042】
パネル部材4の板厚は、支柱部材2をなすH形綱の溝幅より小さいものとしており、H形綱の溝にパネル部材4を差し込んで取付が行われる。パネル部材4が取付けられると、パネル部材4で仕切られた山側の根切溝15を埋め戻すことができる(図15参照)。
【0043】
そして、所定の間隔で根切溝を次々に掘削し、支柱部材2を各根切溝の長手方向の勾配面3に押し込み、パネル部材4を支柱部材2の間に取付けて連続した山留め壁17が完成する(図16参照)。この後は、実施の形態(1)で説明したように、形成された山留め壁を一方の型枠部材17として兼用し、この一方の型枠部材17とほぼ平行に対向して他方の型枠部材18を設け(図17参照)、型枠部材18の土間側の地山を埋め戻して地中梁用の基礎用型枠20が完成する(図18参照)。なお、型枠部材18は、山留め壁17を構成する支柱部材2とパネル部材4で構成しているが、これに限定されるものではなく、例えばパイプ材以外の補強材を用いること、波形プレートを用いることなどで型枠部材18を構成することが可能である。基礎用型枠20の完成後は、捨てコンクリートCを打設して、配筋工事を行っていく。
【0044】
なお、この支柱部材2(2a、2b)を押し込むことで埋め戻す土の量が削減される。間の地山9の掘削量は同じとしてその量を試算すると、支柱部材2を10cm角のH形鋼とし、根切溝1の深さを2m、押し込み量を20cm、H形鋼の本数を民家レベルで8本とすると、320リットルとなり、かなりの埋め戻す土の量が削減される。当然、大規模な建築物になるほど、その量も比例して多くなり、埋め戻しの作業工数を低減することができる。
【0045】
この実施の形態によれば、山留め方法及び基礎の施工方法の実施の形態(1)と同様の作用、効果が奏されることに加え、支柱部材が地中深くに設置されることなく、脚部材5に固定された支柱部材2が勾配面3に向かってスライドして勾配面内に押し込まれるようにしたので、傾斜の緩やかな勾配面に対しても、容易に支柱部材2の設置が可能となる。また、支柱部材2を押し込んだ分だけ、埋め戻す土の量が削減される。
【0046】
図21〜図22は、本発明に係る山留め方法及び基礎の施工方法の実施の形態(3)を示すものである。
【0047】
この実施の形態では、山留め方法及び基礎の施工方法の実施の形態(2)の根切溝に設置する支柱部材を変更したものである。その他は実施の形態(2)と同様である。
【0048】
この支柱部材2は、第1の支柱部材25の後方に、脚部材5に固定された第2の支柱部材26を備えている。また、この第2の支柱部材26の下端部には補強部材23が取付けられている。また、第1の支柱部材25と第2の支柱部材26の上端部には、幅止め部材27が設けられ、ジャッキ6による押し込み力が有効に前側の第1の支柱部材25に伝達されるようにしている。
【0049】
ジャッキ6により第1の支柱部材25が第2の支柱部材26を伴って勾配面3に押し込まれた後、隣接した根切溝の勾配面に押し込まれた支柱部材25との間の地山が掘削され、パネル部材4が第1の支柱部材25及び第2の支柱部材26に取付けられる。
【0050】
すなわち、隣接する第2の支柱部材26の間にもパネル部材4が取付けられ、第1の支柱部材25に取付けたパネル部材4と第2の支柱部材26に取付けたパネル部材4とで基礎用型枠14が形成される。なお、この実施の形態のパネル部材4は、山留め方法及び基礎の施工方法の実施の形態(2)で示したパネル部材4を第1の支柱部材25及び第2の支柱部材26に取付けている。
【0051】
この実施の形態によれば、山留め方法及び基礎の施工方法の実施の形態(2)と同様の作用、効果が奏されることに加え、第1の支柱部材25の後方に第2の支柱部材26が設けられて根切溝1に設置され、2つの支柱部材25、26にそれぞれパネル部材4が取付けられるようにしたので、山留めと同時に基礎用型枠14の設置が可能になり、大幅に基礎用型枠設置の手間が低減される。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項に係る基礎の施工方法は、幅狭の根切溝への支柱部材の設置、地山の根切溝と同じ深さの掘削、第1の支柱部材の間へのパネル部材を取付けによる山留め壁の形成、第2の支柱部材へのパネル部材の取付け、これら支柱部材とパネル部材を埋め込み可能な鋼材とし、パネル部材で仕切られた山側の根切溝を掘削土の一部での埋め戻しと、これらを繰り返すことで連続する山留め壁と第2の支持部材とのよる基礎用型枠を形成することができ、山留めと同時に基礎用型枠の設置が可能となり、大幅に基礎用型枠設置の手間が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る山留め方法の実施の形態(1)を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る山留め方法の実施の形態(1)の過程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面断面図である。
【図3】本発明に係る山留め方法の実施の形態(1)の過程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は拡大した正面断面図である。
【図4】本発明に係る山留め方法の実施の形態(1)の過程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は拡大した正面断面図である。
【図5】本発明に係る山留め方法の実施の形態(1)の過程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)の拡大したY−Y線断面図である。
【図6】本発明に係る山留め方法の実施の形態(1)の過程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は拡大した正面断面図である。
【図7】本発明に係る山留め方法の実施の形態(1)の過程を示す平面図である。
【図8】本発明に係る山留め方法の実施の形態(1)の過程を示す平面図である。
【図9】本発明に係る山留め方法の実施の形態(1)の過程を示す平面図である。
【図10】本発明に係る山留め方法の実施の形態(2)を示す斜視図である。
【図11】本発明に係る山留め方法の実施の形態(2)の過程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は拡大した正面断面図である。
【図12】本発明に係る山留め方法の実施の形態(2)の過程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は拡大した正面断面図である。
【図13】本発明に係る山留め方法の実施の形態(2)の過程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は拡大した正面断面図である。
【図14】本発明に係る山留め方法の実施の形態(2)の過程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)の拡大したZ−Z線断面図である。
【図15】本発明に係る山留め方法の実施の形態(2)の過程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は拡大した正面断面図である。
【図16】本発明に係る山留め方法の実施の形態(2)の過程を示す平面図である。
【図17】本発明に係る山留め方法の実施の形態(2)の過程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は拡大した正面断面図である。
【図18】本発明に係る山留め方法の実施の形態(2)の過程を示す図であり、(a)は平面図、(b)は拡大した正面断面図である。
【図19】本発明に係る山留め方法の実施の形態(2)を示す要部の拡大平面図である。
【図20】本発明に係る山留め方法の実施の形態(2)を示す側面図である。
【図21】本発明に係る山留め方法の実施の形態(3)を示す正面断面図である。
【図22】本発明に係る山留め方法の実施の形態(3)を示す平面図である。
【図23】従来例の山留め方法を示し、(a)は平面図、(b)はX−X線断面図である。
【符号の説明】
1 根切溝
2 支柱部材
3 勾配面
4 パネル部材
5 脚部材
6 ジャッキ
7 水平出し部材(コロ部材)
9 地山
10 重機
11 底面
12 地山
13 地中梁
14 基礎用型枠
16 フーチング
17 山留め壁
18 型枠部材
20 基礎用型枠
22 補強部材
23 補強部材
25 第1の支柱部材
26 第2の支柱部材
27 幅止め部材
41 プレート
42 パイプ材
43 パイプ材
61 ジャッキ本体部

Claims (3)

  1. 所定の間隔で間に地山を残して幅狭の根切溝を複数掘削した後、山留めと一方の型枠部材を兼用するための脚部材を有する第1の支柱部材及び他方の型枠部材を形成するための第2の支柱部材を上記根切溝に設置し、上記根切溝の間の地山を根切溝と同じ深さに掘削して、隣接する根切溝に設置した第1の支柱部材の間にパネル部材を取付けて山留壁を一箇所形成するとともに第2の支持部材の間にパネル部材を取付け、これら支柱部材とパネル部材を埋め込み可能な鋼材とし、第1の支持部材の間のパネル部材で仕切られた山側の根切溝を掘削土の一部で埋め戻し、上記した根切溝の掘削、第1と第2の支柱部材の設置、パネル部材の取付け、パネル部材への掘削土の一部の埋め戻しという工程を繰り返して基礎用型枠を形成する基礎の施工方法。
  2. 請求項記載の基礎の施工方法において、第1の支柱部材は、その下部が水平に置かれた脚部材に固定されて支持され、脚部材の下部に水平出し部材を置き、支柱部材を上記根切溝の勾配面に押し込むことを特徴とする基礎の施工方法。
  3. 請求項1又は2記載の基礎の施工方法において、第1と第2の支柱部材はH形鋼であり、H形鋼の溝部に鋼製のパネル部材を差し込んで取付けることを特徴とする基礎の施工方法。
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