以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の各実施形態の構成を説明する前に、本発明の各実施形態を適用する画像処理装置について説明する。
まず、本発明の画像処理装置に好適なレーザビームプリンタの構成について、図1を参照しながら説明する。
なお、本発明が適用可能な画像処理装置は、レーザビームプリンタやLED(発光ダイオード)プリンタ等の電子写真方式のプリンタに限られるものではなく、インクジェットプリンタや熱転写プリンタ等の他のプリント方式のプリンタでも良いことは言うまでもない。
図1は後述の本発明の各実施形態で適用可能な画像処理装置の内部構造例を示し、一例としてレーザビームプリンタ(LBP)の場合を示す。
図1において、1000はLBP本体であり、ネットワークボード1017を介してローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているホストコンピュータ(図2を参照)から供給される印刷情報(文字コード等)やフォーム情報あるいはマクロ命令等を入力して記憶するとともに、それらの情報に従って対応する文字パターンやフォームパターン等を作成し、記録紙等の記録材に像を形成する。1012は操作のためのスイッチおよびLED表示器等が配されている操作パネル、1001はLBP本体1000全体の制御およびホストコンピュータから供給される文字情報等を解析するプリンタ制御ユニットである。
このプリンタ制御ユニット1001は、主に文字情報を対応する文字パターンのビデオ信号に変換してレーザドライバ1002に出力する。レーザドライバ1002は半導体レーザ1003を駆動するための回路であり、入力されたビデオ信号に応じて半導体レーザ1003から発射されるレーザ光1004をオン・オフ切り換えする。
レーザ光1004は回転多面鏡1005で左右方向に振らされて静電ドラム1006上を走査露光する。これにより、静電ドラム1006上には文字パターンの静電潜像が形成されることになる。この潜像は、静電ドラム1006周囲に配設された現像ユニット1007により現像された後、記録紙に転写され、転写されたトナー画像が定着装置1013で加熱・加圧により定着された後に、記録紙は排紙ローラ1014により排紙トレイ1015上に排出される。排紙トレイ1015は複数装備されることもあり、代わりにソート、ステイプル、パンチ等の機能を持つフニッシャー(図示しない)が装備される場合もある。
この記録紙には通常カットシートを用いる。カットシート記録紙はLBP1000に装着した用紙カセット1008に収納され、給紙ローラ1009および搬送ローラ1010、搬送ローラ1011とにより、装置内に取り込まれて、静電ドラム1006に供給される。用紙カセット1008は、用紙サイズ、紙種または用途別に複数装備される場合もある。また記録媒体の保持手段である用紙カセット1008に記録媒体が残りどのくらいあるかをセンサーで検知する検知手段1016がある。また、LBP本体1000には、両面印刷ユニット(図示しない)が含まれる場合もある。
また、本発明の画像処理装置に好適な複合機の構成について、図23を参照しながら説明する。
図23は、この種の画像処理装置の構成を説明する概略ブロック図であり、該画像処理装置はリーダ部2310およびプリンタ部2321とから構成されている。以下、構成および動作について説明する。
リーダ部2310の原稿給送装置2301は原稿を最終頁から順に1枚ずつプラテンガラス2302上へ給送し、原稿の読取り動作終了後、プラテンガラス2302上の原稿を元の原稿給送装置2301の原稿の上に排出するも自動原稿読み取り機能がついている。また、原稿を空読みすることにより原稿枚数を検知することができる。原稿がプラテンガラス2302上に搬送されると、ランプ2303を点灯し、そしてスキャナユニット2304の移動を開始させて、原稿を露光走査する。この時の原稿からの反射光は、ミラー2305,2306,2307およびレンズ2308によってCCDイメージセンサ(以下、CCDという)2309へ導かれる。
このように走査された原稿の画像はCCD2309によって読取られる。CCD2309から出力される画像データは、所定の処理が施された後、プリンタ部2321へ転送される。プリンタ部2321のレーザドライバ2323はレーザ発光部2311を駆動するものであり、リーダ部2310から出力された画像データに応じたレーザ光をレーザ発光部2311に発光させる。
このレーザ光は感光ドラム2312に照射され、感光ドラム2312にはレーザ光に応じた潜像が形成される。この感光ドラム2312の潜像の部分には現像器2313によって現像剤が付着される。そして、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで、カセット2314およびカセット2315のいずれかから記録紙を給紙して転写部2316へ搬送し、感光ドラム2312に付着された現像剤を記録紙に転写する。現像剤の乗った記録紙は定着部2317に搬送され、定着部2317の熱と圧力により現像剤は記録紙に定着される。定着部2317を通過した記録紙は排出ローラ2318によって排出され、ソータ2322は排出された記録紙をそれぞれのビンに収納して記録紙の仕分けを行う。
なお、ソータ2322は仕分けが設定されていない場合は最上ビンに記録紙を収納する。また、両面記録が設定されている場合は、排出ローラ2318の所まで記録紙を搬送した後、排出ローラ2318の回転方向を逆転させ、フラッパ2319によって再給紙搬送路へ導く。多重記録が設定されている場合は、記録紙を排出ローラ2318まで搬送しないようにフラッパ2319によって再給紙搬送路へ運ぶ。再給紙搬送路へ導かれた記録紙は上述したタイミングで転写部2316へ給紙される。
また、再給紙搬送路上に中間トレイ2320を設け、片面の印刷が終了した記録媒体(記録紙)を順次中間トレイ2320に格納し、片面の印刷がすべて終了した後、中間トレイに格納されている複数の記録媒体を中間トレイに格納された順序とは逆順で再給紙し、残りの面の印刷を行いソータ2322に排出される。
このように複合機の片面、両面の印刷処理は行われる。また、図23に示す複合機は、拡張ボード2324が装着されており、該拡張ボードはプリンタボードとFAXボードの機能を有しているため、本複合機をプリンタやFAXとして使用することもできる。
拡張ボード2324のプリンタボード機能は、ネットワークを介してホストコンピュータから受信した印刷データを解析し、ビットマップ展開を行う。拡張ボード2324は、ビットマップ展開された出力イメージをレーザドライバ2323に渡し、レーザドライバ2323が該出力イメージに応じたレーザ光をレーザ発光部2311に発光させて上記と同じ印刷処理をする。
また、拡張ボード2324のFAX機能は、ネットワークを介してホストコンピュータと通信可能であり、更に公衆回線に接続され、FAXデータの送受信を行うことができる。FAX機能としては、リーダ部2310で読み取ったイメージもしくはホストコンピュータから送信及び処理されたデータを所定の圧縮方法で圧縮し、公衆回線でFAX送信する機能、公衆回線からFAX受信したデータを印刷処理もしくは所定のホストコンピュータに送信する機能がある。
更に、拡張ボード2324は、ホストコンピュータからの制御コードを受信し、その制御コードに基づいて、リーダ部2310で読み取った画像イメージを印刷処理したり、所定のホストコンピュータに出力したりする機能や、本画像処理装置の図示省略した操作パネルからの指示により、リーダ部2310で読み取った画像イメージを印刷処理したり、指定されたホストコンピュータに出力したり、公衆回線を用いて指定された場所にFAX送信したりする機能を有している。
図2は本発明の各実施形態で用いるプリンタ制御システムのハード構成を示す。ここでは、レーザビームプリンタ(図1)を例にして説明する。なお、本発明の機能が実行されるのであれば、単体の機器であっても、複数の機器からなるシステムであっても、LAN(ローカルエリアネットワーク)等のネットワークを介して処理が行われるシステムであっても本発明を適用できることは言うまでもない。また、図2のハード構成は、図23に示す複合機についても同様である。
図2において、3000はホストコンピュータであって、ROM(リードオンリメモリ)3内のプログラム用ROM(プログラム記憶領域ともいう)に記憶された文書処理プログラム等に基づいて図形、イメージ、文字、表(表計算等を含む)等が混在した文書処理を実行するCPU(中央演算処理ユニット)1を備え、システムデバイス4に接続される各デバイスをCPU1が総括的に制御する構成となっている。またCPU1は、外部メモリ11に記憶された制御プログラム(印刷制御プログラム、送信制御プログラム、読み取り制御プログラム等)に基づいて印刷データの生成を行う。
また、このROM3のプログラム用ROMには、CPU1の制御プログラム等を記憶し、ROM3のフォント用ROM(フォント記憶領域ともいう)には上記文書処理の際に使用するフォントデータ等を記憶する。
2はRAM(リードオンリメモリ)であって、CPU1の主メモリ、ワークエリア等として機能する。5はキーボードコントローラ(KBC)であって、キーボード9やポインティングデバイス(図示しない)からのキー入力を制御する。
6はCRTコントローラ(CRTC)であって、CRTディスプレイ(CRT)10の表示を制御する。7はメモリコントローラ(MC)であって、本発明の印刷制御プログラム、ブートプログラム、種々のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル等を記憶するハードディスク(HD)、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等の外部メモリ11とのアクセスを制御する。8はプリンタコントローラ(PRTC)であって、所定の双方向通信可能な媒体22を介してプリンタ1000に接続されて、画像処理装置であるプリンタ1000との通信制御処理を実行する。双方向通信可能な媒体としては、IEEE1284.4を用いてもよいし、また、ネットワークを介して接続されることも考えられる。本発明では、画像処理装置1000は複数のユーザにより共有されることを考えているので、22はローカルエリアネットワーク(LAN)であることが望ましい。
なお、CPU1は、例えばRAM2上に設定された表示情報RAMへのアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行し、CRT10上でのWYSIWYG(画面表示のままの出力)を可能としている。また、CPU1は、CRT10上のマウスカーソル(図示しない)等で指示されたコマンドに基づいて登録された種々のウインドウを開き、種々のデータ処理を実行する。
次に、プリンタ1000の制御系の構成を説明する。プリンタ1000において、12はプリンタCPUであって、ROM13内のプログラム用ROMに記憶された本発明の制御プログラム等、あるいは外部メモリ14に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス15に接続される各種のデバイスとのアクセスを総括的に制御し、印刷部インタフェース16を介して接続される印刷部(プリンタエンジン)17に出力情報としての画像信号を出力する。
また、このROM13のプログラムROMには、後述の図3、図7のフローチャートで示されるようなCPU12の制御プログラム等を記憶する。ROM13のフォント用ROMには上記出力情報を生成する際に使用するフォントデータ等を記憶し、ROM13のデータ用ROMにはハードディスク等の外部メモリ14が無いプリンタの場合には、ホストコンピュータ上で利用される情報等を記憶している。
CPU12は入力部18を介してホストコンピュータ3000との通信処理が可能となっており、プリンタ内の情報等をホストコンピュータ3000に通知可能に構成されている。19はCPU12の主メモリ、ワークエリア等として機能するRAMであって、増設ポートに接続されるオプションRAM(図示しない)によりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。また、RAM19は、出力情報展開領域、環境データ格納領域、NVRAM(不揮発性RAM)等に用いられる。
ハードディスク(HD)、ICカード等の外部メモリ14は、メモリコントローラ(MC)20によりアクセスを制御される。外部メモリ14は、オプションとして接続され、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する。また、外部メモリ14は1個に限らず、少なくとも1個以上備え、内蔵フォントに加えてオプションフォントカード、言語系の異なるプリンタ制御言語を解釈するプログラムを格納した外部メモリを複数接続できるように構成されていても良い。外部メモリ14はさらに、NVRAM(図示しない)を有し、操作パネル1012からのプリンタモード設定情報を記憶するようにしてもよい。
21は内蔵時計であり、制御プログラムの実行の際に、現在時刻の参照に用いられる。操作パネル(操作部)1012は図1で前述したものであって、操作のためのスイッチおよびLED表示器等が配されており、システムバス15を介してCPU12と接続している。
このように構成されたプリンタ制御システムにおいて、以下に述べる本発明の実施形態では、このプリンタ制御システムが複数のユーザによって共有される場合に、特定のユーザによるプリンタの時間予約を可能とし、予約時間帯において非予約者のプリントジョブの処理を制限し、予約者のプリントジョブを優先的に処理する制御を実行する。
以下、本発明の実施形態を詳述する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態においては、予約時間帯では予約者以外のジョブを拒否するとともに、予約時間以前においてもジョブの所用時間を予想し、処理が予約時間までに終了しないジョブについては処理を拒否することにより、予約時間帯では予約者のプリントジョブのみを迅速に処理する場合について説明する。
なお、ホストコンピュータ3000で生成される、画像処理装置であるプリンタ1000で印刷処理するための印刷データを「プリントジョブ」とする。画像処理装置1000(図23)が複合機である場合は、画像処理装置1000の入力部18(操作パネル)においてコピー指示された場合の処理を「コピージョブ」、入力部(リーダ部2324)において原稿画像を読み取って外部メモリ14に保持するようスキャン指示された場合の処理を「スキャンジョブ」、読み取った画像イメージを公衆回線によりFAX送信するよう指示された場合の処理を「FAX送信ジョブ」、読み取った画像イメージをホストコンピュータ3000にネットワーク22を介して送信するよう指示された場合の処理を「プッシュスキャンジョブ」、公衆回線によりFAX受信したデータの印刷処理を「FAX受信ジョブ」、公衆回線によりFAX受信したデータをホストコンピュータ3000に出力する処理を「FAXアップジョブ」という。またホストコンピュータ3000からの画像読み取り指示により、画像処理装置1000で原稿画像をスキャンして印刷部17で印刷する処理を「リモートコピージョブ」、読み取った画像イメージを画像処理装置の外部メモリ14に保持する処理を「リモートスキャンジョブ」、読み取った画像イメージを画像読み取り指示を出したホストコンピュータ3000に送信する処理を「プルスキャンジョブ」という。また、ホストコンピュータでデータを生成し、公衆回線によりFAX送信する処理を「リモートFAX送信ジョブ」という。本画像処理装置は、以上のような11種類のジョブを制御することができる。
<予約設定処理>
図6は、本実施形態で時間予約を行なう際に、ホスト側のCRT10に表示される時間予約ダイアログの一例を示す。
601及び602には予約時間帯の開始時刻を入力する。603及び604には予約時間帯の終了時刻を入力する。605の[OK]ボタンを押すことによって、画像処理装置にこの予約時刻が送信される。この予約時刻は図5のタイムテーブル501に記憶される。なお、ここで設定した予約時間が、すでに他のユーザによって予約済みの際には、改めて設定し直す必要がある。
また、この設定はホストコンピュータ3000からリモートで設定できるだけでなく、画像処理装置1000の操作パネル1012を用いて、直接設定することも可能である。
<処理ブロック図>
図5は本実施形態の画像処理装置での内部処理を概念的に示すブロック図である。501は予約時間を記憶しておくタイムテーブルであり、図2のRAM19などに領域として確保され、予約時刻情報と予約者を識別する情報を記憶する。503はジョブコントローラ(ジョブ制御部)であり、新しいジョブが入ってきたときに、タイムテーブル501と時計502(図2の時計21に対応する)を参照し、図3のフローチャートに示す手順に従って、そのジョブの扱いを決める。
処理されるべきジョブは、ジョブコントローラ503の制御により、プリントキュー504に入れられ、エンジン505(図2の印刷部17に対応する)からプリントアウトされる。
506は通信媒体(図2の入力部18に対応する)であり、ネットワーク等(図2の双方向通信媒体22に対応する)を介してホストコンピュータ3000に接続され、ジョブデータの受け渡し、予約時間・ジョブ制御方法の設定、ジョブ処理結果の通知が行われる。
<予約時間移行処理>
図7は、本実施形態において予約時間中の制御への移行処理を説明するためのフローチャートである。図において、特に、画像処理装置1000から予約者への予約時間開始の通知と、ウォームアップ開始の処理手順を示す。なお、S701〜S705は処理ステップを表わす。
まず、S701において、画像処理装置1000のCPU12は、時計21から現在時刻を取得し、現在の時刻が予約時間帯であるか否かを判断する。現在時刻が予約時間帯であると判断されたならば、S705において、CPU12は図6に示したように予約時間の設定を行ったユーザを判断し、該ユーザへの予約時間の通知を行う。予約を行ったユーザがホストコンピュータ3000からリモートで予約時間設定を行ったユーザであると判断された場合は、CPU12は予約時間通知情報を生成し、該ユーザの使用するホストコンピュータ3000に予約時間通知情報をネットワーク(双方向通信媒体22)を介して出力する。ホストコンピュータ3000は予約時間通知情報をネットワーク(双方向通信媒体22)を介して受信すると、CPU1は予約時間通知情報に基づいて図8に示すダイアログを生成し、該ダイアログをCRT10の画面に表示して、予約者の予約時間帯とその残り時間を通知する。また、予約を行ったユーザが操作パネル1012から予約時間設定を行ったユーザであると判断された場合は、CPU12は図8に示すダイアログを生成し、操作パネル1012の表示部に表示する。なお、このときに表示されるダイアログには「ユーザ名XXXの予約時間です」と表示するようにする。
また、S701において、現在時刻が予約時間帯でないと判断された場合は、S702において、次の予約時間までの時間が所定時間よりも小さいかを判断する。次の予約時間が間近に迫っていると判断された場合は、703において、CPU12は画像処理装置が節電状態であるか否かを判断する。画像処理装置装置1000が節電状態であると判断された場合には、S704においてCPU12は画像処理装置1000のウォームアップを行ない、予約時間帯のプリントアウトに備える。
ただし、S701、S702において、現在は予約時間帯でなく、また次の予約時間も間近に迫っていないと判断された場合、あるいはS702、S703において、次の予約時間は間近に迫っているが、画像処理装置は節電状態ではないと判断された場合は、それぞれ何もせずにS701に戻る。
<画像処理装置における予約時間中の処理>
図3は前述の画像処理装置1000のCPU12で実行される本実施形態におけるジョブ制御の処理手順を示す。なお、S301〜S307は各処理ステップをあらわす。この各処理ステップは、ホストコンピュータ3000における外部メモリに保持されている印刷制御プログラムが印刷データを生成し、該印刷データを画像処理装置1000に送信する(プリントジョブ)こと、もしくはホストコンピュータ3000から画像読み取り指示等の制御データが送信されること(リモートコピージョブ、リモートスキャンジョブ、プルスキャンジョブ)、もしくは入力部18である操作パネルからの指示がなされること(コピージョブ、スキャンジョブ、プッシュスキャンジョブ)、もしくは公衆回線によりFAXデータが受信される(FAX受信ジョブ、FAXアップジョブ)ことにより実行される。
まず、S301において、CPU12は、印刷にかかわる新しいジョブがあるか否かを判断する。つまり、「プリントジョブ」「コピージョブ」「リモートコピージョブ」「FAX受信ジョブ」があるかを判断している。印刷にかかわらないジョブ、例えば、「リモートスキャンジョブ」「プルスキャンジョブ」「スキャンジョブ」「プッシュスキャンジョブ」「FAXアップジョブ」などは、印刷にかかわらないので、印刷にかかわる新しいジョブはないと判断し、そのジョブの制御を行い、ステップS301に処理を戻す。印刷にかかわる新しいジョブが確認されたならば、S302において、このジョブ処理の所用時間を予測する。このジョブが「プリントジョブ」の場合は、用紙サイズ、プリント必要枚数、プリントデータ量等を基に処理時間を予測する。また、このジョブが「コピージョブ」もしくは「リモートコピージョブ」の場合は原稿画像のサイズを検知し、原稿画像の枚数をカウントし、画像処理装置1000の画像読み取り速度と印刷速度(ppm)を基に処理時間を予測する。また、このジョブが「FAX受信ジョブ」である場合は、公衆回線を用いて通信することにより原稿画像のサイズと原稿画像の枚数の情報を受信し、該情報と画像読み取り速度とを基に処理時間を予測する。
次にS303において、PCU12は、その予測した所用時間を基にこのジョブが、次の予約時間までに終了できるか否かを判断する。このジョブが次の予約時間までに終了すると判断した場合は、S304において、現在の時刻が予約時間帯であるか否かを判断する。
現在の時刻が予約時間帯でなかった場合には、S306において、CPU12は、このジョブを処理するためにプリントキューに入れる。
現在の時刻が予約時間帯である場合は、S305において、このジョブがこの時間帯を予約した予約者自身のものか否かを判断する。このジョブが「コピージョブ」である場合は、画像処理装置1000を使用する際に入力される「ユーザ名」と「パスワード」に基づいて予約者の指示であるかを判断する。また、このジョブが「プリントジョブ」である場合は、該プリントジョブのデータを解析し、このジョブを送信したホストコンピュータの「ユーザ名」及び「ログイン名」を取得することにより判断する。また、このジョブが「FAX受信ジョブ」である場合は、相手の電話番号を取得し、この電話番号が予約者の電話番号であるかを判断する。
このジョブが予約者自身のジョブである場合は、S306においてこのジョブをプリントキューに入れ、順次印刷処理を行う。
予約者以外のジョブであると判断された場合は、S307でCPU12はこのジョブの受け付けを拒否する。また、上記S303において、当該ジョブが次の予約時間までに終了しないと判断された場合も、S307において、CPU12はこのジョブの受け付けを拒否する。
S307では、CPU12は更に、拒否されたジョブの破棄を行なうとともに、ジョブの指示元に対してジョブの拒否を通知する。このジョブが「プリントジョブ」の場合は、ジョブ生成元のホストコンピュータ3000に対してジョブの拒否を行う。そして、ジョブ生成元ホストは画像処理装置1000からジョブの拒否が通知された場合に、外部メモリ11にある印刷制御プログラムは、当該ジョブは他のジョブの予約時間帯のために拒否された旨の、図4に示すようなダイアログを生成し、CRT10の画面上に表示するよう制御する。また、このジョブが「コピージョブ」の場合は、操作パネル1012の表示部に図4に示す表示を行う。また、このジョブが「FAX受信ジョブ」である場合は、図4に示す内容のFAXデータを生成し、公衆回線を介して送信元の電話番号のFAXにFAX送信する。
<詳細な予約設定処理>
図19は、本実施形態で時間予約を行なう際に、予約設定ユーティリティによりホスト側のCRT10に表示される時間予約ダイアログの一例を示す。簡単な予約設定処理について説明した図6との相違点を以下に説明する。また、この予約時間設定ユーティリティの提供するユーザインタフェースを画像処理装置1000の操作パネル1012に表示してユーザに操作パネル1012から設定させることもできる。
1901から1904は図6の601から604と同じで、これらには予約時間帯の開始時刻と終了時刻を入力する。
1905および1906は、二者択一のラジオボタンである。1905のボタンを選択すると、画像処理装置1000は、図6の605の[OK]ボタンを選択した場合と同一のジョブ制御を行なう。つまり、他のユーザからのジョブはすべて破棄し、破棄されたことを通知し、特定のユーザからのジョブについてのみ印刷処理を行うよう制御するための指定手段である。一方、1906のボタンを選択すると、予約時間帯であっても予約者のジョブの処理を行なっていなければ、予約者以外のジョブも処理可能となる。つまり、予約したユーザのジョブを優先的に処理させるための指定手段である。
以下に、予約者以外のジョブを処理する際の例外設定を説明する。
1907は、処理可能とするジョブの最大所用時間を設定するための指定手段である。ここで設定された所要時間を超えないジョブは、直ちに図5のプリントキュー504に入れられる。1907で設定された所用時間を超えるジョブの処理については、1908よび1909の二者択一ボタンの設定に従う。
1908のボタンは、1901〜1904で指定された予約時間中には、ジョブは受け付けるが印刷処理させないことを指定する手段である。1908のボタンが選択されている場合には、予約時間そのジョブ(予約者以外のジョブ)は予約時間終了後まで印刷処理されず、待機状態となる。ただし、本画像処理装置1000がHD(ハードディスク等の大容量メモリを有している場合は、受け付けたプリントジョブを解析し、ビットマップ展開処理を行いHDに保持しておくことができる。このようにすることにより、予約時間終了後にすぐに印刷処理ができるという効果が得られる。よって、画像処理装置1000は、1908のボタンが選択されている場合は、本画像処理装置1000に大容量メモリが装着されているか否かを判断し、装着されていると判断された場合は、ホストコンピュータから受信したプリントジョブを解析して展開処理し、画像イメージを大容量メモリに保持する。大容量メモリが装着されていないと判断された場合は、ホストコンピュータから受信したプリントジョブをプリンタ言語のままRAM19に保持しておく。
1909は予約時間に予約者以外のジョブを分割して処理することを指定するためのボタンである。また、1910は、分割して処理する際にジョブをどのように分割するかを指定するための手段である。1909のボタンが選択されている場合には、そのジョブは1910に設定された処理所用時間以内の大きさのジョブに分割され、分割された各ジョブは図5のプリントキュー504に入れられる。これにより、予約者のジョブが入力された場合でも、予約者以外のジョブ処理のために、予約者のジョブ処理がいたずらに遅れることを防ぐことができる。
なお、予約時間帯に予約者以外のジョブを処理する際には、画像処理装置1000は予約時間処理情報を生成し、予約者のユーザに相当するホストコンピュータ3000に該予約時間処理情報出力する。また、予約者以外のジョブを実行する場合には、画像処理装置1000はジョブ受け付け情報を生成し、当該ジョブを指示したユーザに相当するホストコンピュータ3000に該ジョブ受け付け情報を出力する。予約者のホストコンピュータ3000は予約時間処理情報を画像処理装置1000から受信し、該予約時間処理情報に基づいて図20に一例を示すダイアログを生成し、該ダイアログを予約者ホストのCRT10の画面(リモート設定時)の表示部に表示して、他のユーザのジョブを処理している旨の通知を行なう。また、予約設定処理が画像処理装置1000の操作パネル1012上で設定された場合は、操作画像処理装置1000の操作パネル1012(操作パネルからのローカル設定時)に同様のメッセージを表示する。
このとき、非予約者のジョブ生成者のホストコンピュータはジョブ受け付け情報を画像処理装置1000から受信し、該ジョブ受け付け情報に基づいて図21に一例を示すダイアログを生成し、非予約者であるジョブ生成者のホストのCRT10に表示し、ユーザに対して、ジョブの受付の通知と、そのジョブがどのように分割処理されるか等の詳細の通知をする。
1911、1912、1913には、予約者のジョブ処理を確実に行なうために、予約者があらかじめ確保する資源の設定をおこなうための指定手段である。すなわち、1911は予約者のジョブのプリントに使用する用紙の種類(図9では一例としてA4サイズを設定する場合を示す)であり、1912は用紙のプリント枚数である。
ここで設定された用紙は、図1には図示されていない、画像処理装置内の用紙確保装置に蓄えられる。この用紙確保装置は、画像処理装置1000の両面印刷ユ二ット(中間トレイ2320)を一時的に使用することによっても実現可能である。ここに確保された用紙は、予約者が予約時間帯に行なうプリントジョブだけに使用されるが、予約時間終了後に資源は開放され、給紙装置内の用紙と同等に扱われ、他のジョブから使用される。また確保されているメモリ容量も同様に、予約時間帯をすぎた場合は、メモリが開放され、他のジョブに使用する。
1913には、予約者があらかじめ確保する図5のプリントキュー504内のメモリの総量を指定する。ここで指定されたメモリは、予約者が予約時間帯に行なうプリントジョブだけに使用されるが、予約時間終了後には解放される。
1914は[OK]ボタン、1915はキャンセルボタンである。OKボタン1914をユーザが押下することにより、ホストコンピュータ3000は予約設定ユーティリティのユーザインタフェース1900により設定された情報に基づいて予約設定情報を生成し、該予約設定情報を双方向通信媒体22(ネットワーク)を介して画像処理装置1000に送信する。画像処理装置1000は、予約設定情報をホストコンピュータ3000から受信すると、CPU12はその情報を解析し、指定された時間帯が他のユーザからの予約時間帯であるか否かを判断する。他のユーザからの予約が入っていないと判断された場合は、その予約設定を行い、その情報を外部メモリ14に記憶する。他のユーザからの予約が入っている場合は、予約を受け付けず、その旨を予約設定情報を送信したホストコンピュータ3000に通知する。画像処理装置1000は、予約設定情報に基づいて予約設定を行うと、予約設定情報に含まれる資源予約情報を解析し、資源を確保する。具体的には、確保する用紙サイズ情報と用紙枚数情報とに基づいて、給紙部(用紙カセット2314、2315)から適するサイズの記録材を給紙し、記録材を搬送させて転写処理を行わずに排出ローラ2318の手前まで記録材を搬送した後、フラッパ2319によって再給紙搬送路へ導き、中間トレイ2320に指定枚数分の記録材を確保して待機する。予約時間中に予約者ユーザからのジョブが入力されると、中間トレイ2320から記録材が停車部2316へ給紙され、転写が始められて印刷処理が行われる。また、確保指定されたメモリ容量情報に基づいて、RAM19のワークメモリを確保しておき、予約時間中の他のジョブで使用させないようにする。つまり、予約時間中に非予約者ユーザのジョブを処理する場合には、確保されたメモリ分のワークメモリは使用できないため、処理速度が多少遅くなることがある。
また、本第1の実施形態では、ホストコンピュータ3000により生成された予約設定情報は、プリントジョブとは独立して画像処理装置に送られてくるものであり、予約の対象は指定されたユーザである。
このように、本実施の形態では、ホストコンピュータ3000からリモートで、もしくは画像処理装置1000の操作パネルからローカルで予約設定を行うことができるため、操作性が向上する。
また、時間予約だけでなく、資源も予約することができるため、予約されたユーザのジョブを確実に処理できる。
また、予約指定された時間帯に特定のユーザだけに使用させることができるため、他のユーザのジョブを排除した独占画像処理装置として使用することができる。
また、予約指定された時間帯に非予約者のユーザのジョブは制限を設けることができるため特定のユーザのジョブを優先的に処理できる。
(第2の実施形態)
本発明の第1の実施形態では、予約時間帯での予約者自身のジョブを優先的、かつ確実に処理するために、資源予約を行なうことを可能にしている。そこで、本発明の第2の実施形態では、ジョブに対して予約時間帯を設定/変更する場合、更には印刷対象のファイルに対して予約時間帯を設定する場合について説明する。
図9は、本発明において、プリントジョブの処理をブロック図を用いて表現したものである。
コマンド解析部901は、入力部18で受信したデータ、即ち後述の図12で示されるプリントジョブの各コマンドを順次解析する。解析された情報のうち、ジョブとして管理すべき情報は、RAM19内に生成される後述の図17のジョブテーブルに格納される。
管理すべき情報とは受信した順番(ジョブ番号等)、ユーザ名、ファイル名、処理状態、予約時間、予約資源情報等である。
受信バッファ902は、コマンド解析部901で解析された情報のうち、実際の出力データを、RAM19に一時的に保存処理する。
PDL印刷処理部903は、受信バッファ902に蓄積された実際に出力されるべき印刷情報(PDL)を印刷可能なイメージデータに展開処理する。
キュー904は、後述の出力部905に渡される情報をRAM19に順次蓄積処理する。
出力部(エンジン)905は、実際の印刷処理、即ち、RAM19に順次蓄積されたプリントジョブを印刷用紙への転写処理を行う。
<印刷データの生成>
プリントジョブデータの生成はホストコンピュータ3000で行われる。ホストコンピュータ3000は本実施形態においては、データ生成手段として機能する。
プリントジョブデータは主に、1)プリントジョブを管理するためのデータ、2)印刷処理されるための文書データ、3)印刷制御のためのデータ、という3種類の属性に分類でき、それぞれはコマンド情報により記述される。夫々のコマンド情報には、個々に対応したヘッダ情報が付加され、ヘッダ情報と、コマンド情報とが一対となる。プリントジョブデータはヘッダ情報と、コマンド情報の一対が一つあるいは複数の組合わせにより記述されるデータである。
図12は、ホストコンピュータ3000から受信された印刷データの構成図である。
1201は、1つの印刷処理にかかる一連のコマンド、即ち、ジョブコマンドを表したものである。
1202は、後述のコマンド1203のパケットヘッダーであり、本ヘッダーにはコマンド1203のデータサイズが格納されている。
1203はジョブの開始を示すコマンドであり、本コマンドから後述のジョブの終了コマンド1209までが1つのジョブとして管理されるべきデータある。
1204は後述のコマンド1205のパケットヘッダーであり、本ヘッダーにはコマンド1205のデータサイズが格納されている。
1205はパラメータの設定コマンド、及び設定データである。この設定データには、プリントジョブの用紙サイズ情報、印刷枚数情報などが含まれている。画像処理装置1000は、この設定データに基づいて所要時間の算出を行うことができる。
1206は後述のコマンド1207のパケットヘッダーであり、本ヘッダーには印刷データ1207のデータサイズが格納されている。
1207は実際に印刷されるべき印刷データ(PDLデータ)である。
1208は後述のコマンド1209のパケットヘッダーであり、本ヘッダーにはコマンド1209のデータサイズが格納されている。
1209はジョブの終了コマンドであり、ジョブ開始コマンド1203と対になりジョブの情報を識別するものである。
なお、前記1202,1204,1206,1208の各パケットヘッダーには続くコマンドのサイズ以外の情報即ち、パケット識別データが格納されていても良く、続くコマンドのデータサイズ以外の情報に関しては特に制限するものではない。
パケットヘッダ情報は単一の情報に限定されず、複数種の情報を並記することも可能である。例えば、データ容量と、そのデータが制御データであるか、印刷される文書データのいずれかであるかの識別データとの並記である。
プリントジョブ1201は、パケットヘッダとパラメータとを1つのデータの塊としてパケット単位で送受信が行われる。ここでいうパケットとは、ネットワークにおけるデータ通信でのパケットという下層のパケットではなく、データの塊という上位概念である。
印刷開始命令1203と印刷終了命令1209で囲まれている情報は、一プリントジョブ単位として扱われる。
また、プリントジョブだけでなく、リモートコピージョブやプルスキャンジョブ等もこのようなパケット形式のコマンドとして送信される。その場合は、1207に相当する印刷データのパケットが省かれ、1203に相当する部分に読み取り開始命令(もしくはコピー開始命令)が、1209に相当する部分には読み取り終了命令(もしくはコピー終了命令)が替わりに送られる。
図11は、本発明の第2の実施の形態に係る印刷システムの模式的構成を示すブロック図である。本発明の第2の実施の形態に係る印刷システムは、ホストコンピュータ3000と、画像処理装置1000とをローカルエリアネットワーク(双方向通信媒体)22を介して接続した構成となっている。本発明の第2の実施の形態では、双方向通信媒体22として例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers:米国電気電子技術者協会)1284で規定されたローカルインタフェイスを使用した場合を例に上げ説明するが、第1の実施の形態のようにネットワークであってもよい。
本発明の第2の実施の形態に係る印刷システムを構成するホストコンピュータ3000は、アプリケーション部1101と、プリンタドライバ部1102と、送信バッファ1103と、I/Fドライバ部1104と、ユーティリティ部1105と、論理チャネル制御部1106と、ジョブパケット生成部1107とを備える構成となっている。
上記各部の機能を詳述すると、アプリケーション部1101は、ユーザにグラフィックユーザインタフェイスを提供し、ユーザの目的に適った画像データを生成する。プリンタドライバ部1102は、アプリケーション部1101が生成した画像データを画像処理装置1000で印刷可能なページ記述言語(PDL)データに変換する。送信バッファ1103は、プリンタドライバ部1102が生成したPDLデータを一時的に格納しておく。ジョブパケット生成部1107は、送信バッファ1103に蓄えられたPDLデータからジョブパケットデータを生成する。
ユーティリティ部1105は、画像処理装置1000の情報を獲得してグラフィックユーザインタフェイスに提供したり、ユーザの要望に従って画像処理装置110の環境設定を変更する。論理チャネル制御部1106は、ジョブパケット生成部1107から送られるジョブパケットデータをデータチャネルとし、ユーティリティ部1105から送受信される状態取得、環境設定を管理チャネルとして、2つの論理チャネルから送られるデータをパケット化して1つの物理チャネルに変換する。つまり、双方向インタフェース22は、物理的には1つの双方向インタフェース(本実施例ではIEEE1284インタフェース)であるため、2つの異なる種類のデータを1つのインタフェースで送受信するため、論理チャネル制御部1106が存在する。
ここで、本実施例の論理チャネル制御部1106は、IEEE1284.4の通信方式を用いて、マルチチャネル通信を行うよう制御している。IEEE1284.4は、データをクレジットという単位で送受信し、送受信ためにまずクレジット要求を出し、その要求に対応したクレジットをもらうことにより通信を行う。ここで、データ送受信用とは別に、常に管理用のクレジットを2つ用意しているので、例えば画像処理装置において印刷データを受信中にも、管理チャネル(管理用クレジット)から制御コマンドを受信できるようになっている。
I/Fドライバ部1104は、送信バッファ1103に蓄えられたPDLデータを画像処理装置1000に送信、及び画像処理装置1000の情報の送受信を行う。
ここで、プリントジョブは上記のように生成されるが、プリンタドライバ部1102の替わりに画像処理装置1000全体を制御可能なデバイスドライバ部を設けることにより、リモートコピージョブやリモートスキャンジョブを生成することができる。
他方、本発明の第2の実施の形態に係る印刷システムを構成する画像処理装置1000は、論理チャネル制御部1108と、機器データベース部1109と、ジョブプリプロセッサ部1110と、受信バッファ1111と、PDLトランスレータ部1112と、描画バッファ1113と、描画部1114と、プリンタエンジン部1115と、I/Fドライバ部1116と、情報管理部1117とを備える構成となっている。
上記各部の機能を詳述すると、I/Fドライバ部1116は、ホストコンピュータ3000から送信されたPDLデータの受信、画像処理装置1000の情報の送信、環境設定の受信を行う。
論理チャネル制御部1108は、I/Fドライバ部1116で受信したパケットデータをデータチャネル、管理チャネルの2つの論理チャネルに変換して後段に渡す。これは、ホストコンピュータ3000から受信したパケットデータがプリントジョブであればジョブプリプロセッサ部1110に渡し、ジョブの制御に使用するジョブ管理コマンドのパケットデータであれば情報管理部1117に渡すのである。
本発明の付加情報解析手段に対応するジョブプリプロセッサ部1110は、論理チャネル制御部1108からデータチャネルのデータを受取り、受信バッファ1111にPDLデータを転送、或いは機器データベース部1109に情報を設定する。図13で後述するが、ジョブパケットがジョブ開始コマンドであれば、ジョブ番号を割り付けて機器データベース部1109のジョブ管理テーブルにジョブ番号を設定し、そのジョブ番号に対応するジョブ状態情報1707を「受信中」に設定する。また、ジョブパケットがPDLのデータコマンドであれば、受信バッファ1111にPDLデータとジョブ番号を転送する。また、ジョブ属性パケットであれば、パラメータの内容を機器データベース部1109のジョブ管理テーブルに設定する。ジョブプリプロセッサ部1110は、あるジョブ番号のすべてのPDLデータを受信バッファ1111に格納すると、機器データベース部1109のジョブ管理テーブルのジョブ状態情報1707を「印刷待ち」に更新する。
受信バッファ1111は、ジョブ番号が割り付けられたPDLデータを一時的に保有し、後段の処理の遅延の緩衝材となる。機器データベース部1109は、画像処理装置1000の機器のデータベース、及びプリントジョブを描画するためのジョブ情報を格納しておく。機器データベース部1109のジョブ管理テーブルは図17で後述する。
情報管理部1117は、管理チャネルに送られた管理パケットを受取り、管理パケットに書かれているオペレーションコードとデータに応じて機器データベース部1109の情報の書き換えや、管理パケットのデータに応じてジョブを制御する。ジョブ制御については、図15で後述する。
PDLトランスレータ部1112は、PDLデータの翻訳処理を行い、描画に適した描画オブジェクトの中間データに変換を行い、描画バッファ1113に格納する。なお、PDLトランスレータ部1112は、受信バッファ1111から新たなジョブ番号が割り付けられたジョブの解析が始まることを認識すると、機器データベース部1109のジョブ管理テーブルのジョブ状態情報1707を「解析中」に更新する。
描画バッファ1113は、描画オブジェクトを実際に印刷を行うまで一時的に格納しておくものであり、1ページ分の中間データが格納されると描画部1114により印刷処理が開始される。
描画部1114は、描画バッファ1113に一時格納された描画オブジェクトを実際に描画を行ってビットマップ画像を生成し、ビットマップ画像をプリンタエンジン部1115に送信する。描画部1114は、新しいジョブ番号のビットマップ画像の生成が始まると、機器データベース部1109のジョブ管理テーブルのジョブ状態情報1707を「印刷中」に更新する。
プリンタエンジン部1115は、描画部1114が生成したビットマップ画像を受取り、既知の印刷技術により用紙等のメディアに印刷を行う。
図10を用いて、ホストコンピュータ3000のジョブパケット生成部1107におけるジョブパケット作成処理の制御の一例を説明する。
ホストコンピュータ3000によって送信するジョブパケットからなる印刷データの基になるデータを、ユーザがホストコンピュータ3000上のアプリケーション1101を用いて作成するまでの処理はここでは省略する。
アプリケーションが生成したデータがGDI(Graphical Device Interface)等を通じてプリンタドライバ1102に送信されると、プリンタドライバ1102は、GDIから入力されたデータに基づいてPDLデータを生成し、送信バッファ1103に格納する。送信バッファ1103にPDLデータが順次生成されると、ジョブパケット生成部1107がジョブパケットの生成処理を開始する。この際、プリンタドライバは時刻予約ダイアログ(図6、19、22)をホストコンピュータ3000に接続されたCRT10に表示し、ユーザに予約時刻の指定を促す。ここで何も入力がなされない場合には、予約ジョブではないとみなされる。
ステップS1001において、ジョブパケット生成部1107は、ジョブ開始パケットを生成し、論理チャネル制御部1106に送信する。ジョブ開始パケットは、図12におけるパケットヘッダ1202と印刷開始命令1203からなる。
ステップS1002において、ジョブパケット生成部1107は、ジョブ属性パケットを生成し、論理チャネル制御部1107に送信する。ジョブ属性パケットは、図12におけるパケットヘッダ1204とパラメータ情報1205からなる。ジョブ属性には、前述したように、ジョブ名、ジョブオーナ名、ジョブサイズ、ジョブ処理予約時刻、ジョブページ数、ページサイズ・給紙段や排紙ビン等の占有予定デバイス名、などの属性が入る。ジョブ名・ジョブページ数・ページサイズ・給紙段や排紙ビン等の占有予定デバイス名は、GDIからプリンタドライバ部1102が取得でき、またジョブオーナ名は、OSに付属されている関数からユーザのログオン時のユーザ名を取得でき、ジョブサイズは、プリンタドライバ1102が生成するPDLを内部計算により求めることができる。
ジョブ処理予定時刻は、第1の実施の形態で前述した予約設定ダイアログ1900のテキストボックス1901〜1904から入力された日時を用いる。これにより、ユーザは、このジョブを任意の時刻での印刷予約が可能になる。また予約設定ダイアログ1900上のオプションメニュー1906〜1909から手動で、予約すべきリソースを予約することが出来る。
ステップS1003において、ジョブパケット生成部1107は、送信可能なデータの最大サイズNを取得する。上記説明したように、本システムでのジョブパケットの最大サイズは、64Kbyteである。
次にステップS1004において、ジョブパケット生成部1107は、送信すべきデータのサイズを取得する。これは送信バッファ1103に格納されているPDLデータのサイズを取得するのである。ステップS1005では、ステップS1004で取得した送信データ(PDLデータ)のサイズが最大サイズNよりも大きいか否かをジョブパケット生成部1107が判別する。もし送信データのサイズが最大サイズNよりも大きいと判断された場合は、ステップS1006に処理が進み、ジョブパケット生成部1107は、送信データであるPDLをサイズN(ここでは64Kbyte)の部分とそれ以外の部分(残りの部分)に分割する。
ステップS1007において、ジョブパケット生成部1107は、分割されたデータのうちサイズがNの部分のパケットヘッダ情報を作成する。また、このときパケットヘッダの継続フラグを「1」に立てる。
そしてステップS1008で、ジョブパケット生成部1107は、パケットヘッダ情報と送信データ(PDL)とをつなげて、送信データパケットであるジョブパケットを作成する。ジョブパケットのデータ部には、PDLデータがそのまま入る。
ステップS1009では、ジョブパケット生成部1107は、作成したジョブパケットを論理チャネル制御部1106に送信する。
続いてステップS1010において、ジョブパケット生成部1107は、送信していない部分(分割された残りの部分)のPDLデータのサイズを取得し、ステップ1005の処理に戻る。
また、ステップS1005において、送信データのサイズが最大サイズN未満であると判断された場合は、ステップS1011に処理が進み、ジョブパケット生成部1107は、送信データに対するパケットヘッダ情報を作成する。また、このときパケットヘッダの継続フラグは「0」にしておく。
そしてステップS1012で、ジョブパケット生成部1107は、パケットヘッダ情報と送信データ(PDL)とをつなげて、送信パケットであるジョブパケットを作成する。
ステップS1013では、ジョブパケット生成部1107は、作成したパケットを論理チャネル制御部1106に送信し、処理を終了する。
ステップS1014では、ジョブパケット生成部1107は、ジョブ終了パケットを生成し、論理チャネル制御部1106に送信する。ジョブ終了パケットは、図12におけるパケットヘッダ1208と印刷終了命令1209からなる。
このようにして、パケット形式で予約プリントジョブが生成され、論理チャネル制御部1106を介してホストコンピュータ3000から画像処理装置1000に送信される。
<プリントジョブデータの処理・実行>
図13のフローチャートは、画像処理装置1000における入力データの処理を示すものである。入力データは主に、1)プリントジョブを管理するためのデータ、2)印刷処理されるための文書データ、3)印刷制御のためのデータ、という3種類の属性に分類できる。コマンド解析部901はこの観点から入力されたデータを解析する。
ホストコンピュータ3000からなにかしらのデータを入力部18であるI/Fドライバ部1116が受信すると(S1301)、ステップS1302において、論理チャネル制御部1108とジョブプリプロセッサ部1110は、I/Fドライバ部1116で受信したコマンドを順次解析する。
ステップS1303では、論理チャネル制御部1108は、解析されたコマンドがジョブ終了パケットかチェックし、ジョブ終了パケットである場合はステップS1304に遷移する。
ジョブ終了パケットでない場合は、ステップS1305において、論理チャネル制御部1108は、解析されたコマンドがジョブ開始パケットかチェックし、ジョブの開始コマンドである場合はステップS1315に遷移し、ジョブ管理テーブルにこのジョブを追加する。
ジョブ開始パケットでない場合は、ステップS1306において、論理チャネル制御部1108は、解析されたコマンドがパラメータの設定コマンドであるジョブ属性パケットかチェックし、ジョブ属性パケットである場合はステップS1316に遷移して、ジョブ管理テーブルのパラメータリストを追加する。
ジョブ属性パケットでない場合は、ステップS1307において、論理チャネル制御部1108は、解析されたコマンドがデータコマンドである送信データパケットかチェックし、送信データパケットである場合はステップS1317に遷移して、受信バッファに印刷データを蓄積する。
送信データパケットでない場合は、ステップS1308において、論理チャネル制御部1108は、解析されたコマンドがジョブの制御コマンドかチェックし、ジョブの制御コマンドである場合はステップS1318に遷移して、ジョブ制御を行う。このジョブ制御については図15で後述する。ジョブの制御コマンドでない場合は、予想されないデータが入力されたことになるので処理をステップS1301に戻す。
ステップS1304では、論理チャネル制御部1108は、後述のステップS1316において追加された機器データベース部1109内のジョブ管理テーブルを解析し、パラメータリスト内の印刷リソース情報を読み出す。この印刷リソース情報とは、ステップS1002で設定されたジョブページ数・ページサイズ・給紙段や排紙ビン等の占有予定デバイス名などである。ここで、ジョブが時間予約されたものであった場合は、機器データベース部1109に対し、必要なリソースの予約を行なう。ここで予約された印刷リソースは、以後、他のジョブから使用することは出来ない。
また、時間予約されたジョブであり、かつ、ジョブ管理テーブル内のファイル名1704に同一ファイル名のジョブが存在する場合には、予約ジョブの上書きであるとみなし、同一名のジョブ管理テーブルを更新する。図18は、リソース名と、そのリソースを予約しているジョブ番号とを示す管理テーブルである。この管理テーブルに示すように、例えば、「A4給紙トレイ」というリソース名の給紙トレイ(用紙カセット)は、ジョブ番号5番のジョブに予約されている。
ステップS1309では、論理チャネル制御部1108は、ジョブ終了コマンドを受け、受信したジョブを実行するのに十分な印刷リソースが残っているかをチェックする。印刷リソースが不足する場合にはステップS1313にて、ジョブ受付拒否をホストコンピュータ3000に通知した後、図17のジョブ管理テーブルにジョブ番号1701を機器データベース部1109内のジョブ管理テーブルから削除する。
ステップS1310では、論理チャネル制御部1108は、すでに受信している一連のプリントジョブデータをジョブプリプロセッサ部1110に転送する。なお、論理チャネル制御部1108からジョブプリプロセッサ部1110にデータ転送するタイミングは、本実施例のごとく全てのデータが揃ってから行われる必要はなく、特定のサイズ毎に順次転送されても良く、特に限定するものではない。例えば、後述するステップS1315の次に続く処理であってもよい。
続いてステップS1311では、ジョブプリプロセッサ部1110で解析されたデータを受信バッファ1111に蓄積するステップである。なお、ジョブプリプロセッサ部1110から受信バッファ1111にデータ転送するタイミングも特に限定するものではない。
ステップS1312では、ジョブプリプロセッサ部1110は、受信バッファ1111にデータを蓄積終了後、図17のキュー番号1702に適当な番号を機器データベース部1109内のジョブ管理テーブルに書き込む。
ステップS1311では、ジョブプリプロセッサ部1110は、論理チャネル制御部1108からジョブ開始パケットを受け、図17のジョブ管理テーブルにジョブ番号1701を機器データベース部1109内のジョブ管理テーブルに書き込み、続く一連のコマンド受信の準備を行う。
ステップS1312では、ジョブプリプロセッサ部1110は、論理チャネル制御部1108からジョブ属性パケットを受け、図17の1704〜1706に所望のデータを機器データベース部1109内のジョブ管理テーブルに追加するステップである。
ステップS1313では、このジョブを処理するのに必要なリソースが不足すると判断されたため、論理チャネル制御部1108は、ジョブの受け付けを拒否することをジョブプリプロセッサ1110に通知し、かつ、そのジョブの送信元であるホストコンピュータ3000に対して、ジョブの受け付けを拒否した旨の制御パケットを生成し、I/Fドライバ部1116からIEEE1282(双方向通信媒体22)を介して該制御パケットを出力する。
そしてステップS1314では、受け付けを拒否したジョブをジョブ管理テーブルから削除する。
このようにして画像処理装置1000は入力データの処理を行う。また、双方向性インタフェース22は前述したようにマルチチャネルの通信が行えるため、印刷データのジョブパケットを受信中にも、ジョブ制御コマンドのジョブパケットを受信することが可能であり、例えば図15で後述するようなキャンセル制御を受信中のジョブに対して行うことができるという効果が得られる。
図14は、本発明の画像処理装置においてプリントジョブを実行する印刷処理時の概略フローである。
ステップS1401において、情報管理部1117は、機器データベース部1109のジョブ管理テーブル内のジョブ状態情報1707をすべてチェックし、「終了」となっているジョブの有無をしらべる。
「終了」となっているジョブが無い場合にはステップS1405に遷移する。「終了」となっているジョブが有った場合には、ステップS1402において、情報管理部1117は、印刷処理を行ったプリントジョブのジョブ情報を機器データベース部1109内のジョブ管理テーブルから削除する。その後ステップS1412で得たデータ領域の解放を行う。ここでいうデータ領域とは、受信バッファ1111、描画バッファ1113における該当プリントジョブのデータ(PDLデータと中間データ)の占める領域である。
ステップS1402において、情報管理部1117は、機器データベース部1109のジョブ管理テーブル内のジョブ状態情報1707をすべてチェックし、「一時停止」となっているジョブの有無をしらべる。一時停止中のジョブがある場合はステップS1404において、該当ジョブを再開すると共に、ジョブ状態情報1707を一時停止する前の状態の「解析中」または「印刷中」に変更する。
ステップS1405において、情報管理部1117は、機器データベース部1109内のジョブ管理テーブルのキュー番号1702に有効なデータがあるかチェックし、有効なデータが存在する場合は、印刷に必要なデータが図17ジョブ管理テーブル内に揃っていると認識しステップS1406に遷移する。キュー番号がついているジョブは、前述したようにジョブの認識が終わっているものであり、印刷処理を始めることが可能であることを示している。
ステップS1406では、キュー番号により認識できる最初に処理すべきジョブデータを処理の対象とし、このパラメータリスト1706調べ、予約ジョブであるかをチェックする。予約ジョブでない場合にはステップS1407に遷移する。予約ジョブである場合にはステップS1408に遷移する。
ステップS1407では、既に処理を行なっているジョブの有無をチェックする。ジョブ管理テーブル内のジョブ状態情報1707が「解析中」または「印刷中」であるジョブが存在しない場合は、ステップS1412に遷移する。「解析中」または「印刷中」であるジョブが存在する場合には、ステップS1401に戻ることにより、処理終了を待つ。
ステップS1408では、パラメータリスト1706の情報から予約時刻を調べ、これを時計21の時刻と比較することにより、ジョブ開始を決定する。ジョブ開始が決定された場合には、ステップS1409に遷移する。ジョブを開始すべき時刻でない場合は、ステップS1410に遷移する。ステップS1410では、開始すべき時刻でないと判断されたジョブのジョブ管理情報内のジョブキュー番号1702を変更することにより、キュー内の一つ後方へ移動させる。
ステップS1409では、既に処理を行なっているジョブの有無をチェックする。ジョブ管理テーブル内のジョブ状態情報1707が「解析中」または「印刷中」であるジョブが存在しない場合は、ステップS1412に遷移する。「解析中」または「印刷中」であるジョブが存在する場合には、ステップS1411で、「解析中」または「印刷中」であるジョブを停止し、処理途中のジョブの状態とデータをすべてRAM19に記憶し、ジョブ状態情報1707を「一時停止」に変更する。その後ステップS1412に遷移する。
ステップS1412に遷移した時点では、PDL解析部903において処理中のジョブは無い、もしくは一時停止となっている。ここで、キュー番号1702において先頭と認識されるジョブの処理を開始する。具体的には、情報管理部1117がPDLトランスレータ部1112に対して、印刷すべきジョブのジョブ番号と開始命令を送信する。これに伴い、情報管理部1117もしくはPDLトランスレータ部1112は、機器データベース部1109のジョブ管理テーブルの該当するジョブ番号に対応するジョブ状態情報1707を「印刷待ち」から「解析中」に更新する。
PDLトランスレータ部1112は、ステップS1412において指示されたジョブ番号のPDLデータを受信バッファ1111から取得し、PDL解析を行い中間データに変換し描画バッファ1113に格納する。描画バッファ1113に1ページ分の中間データが溜まった後、描画部1114は一連の印刷処理を開始する。つまり、描画バッファ1113に格納された中間データを取得し、ラスタライズ処理を行いビットマップデータを生成し、プリンタエンジン部1115に出力する。一連の印刷処理の開始時に、情報管理部1117もしくは描画部1114は、機器データベース部1109のジョブ管理テーブルの該当するジョブ番号に対応するジョブ状態情報1707を「解析中」から「印刷中」に更新する。また、1ページの印刷が終了したときに、情報管理部1117もしくは描画部1114は、機器データベース部1109のジョブ管理テーブルの該当するジョブ番号に対応する残りページ数情報(図示省略)を1つ少なくする。このようにして1ページ分の印刷処理が行われる。この後、情報管理部1117は、プリントジョブの全ページの印刷が終了したかチェックする。終了していない場合は、続くページの印刷処理を継続して行う。全ページの印刷処理が終了したら、情報管理部1117は、印刷処理を行ったプリントジョブの状態情報を「終了」に変更する。
図15は、本発明の印刷制御装置の一例である画像処理装置におけるジョブ制御を示すフローチャートである。図13のステップS1318の処理を詳細に説明したものである。この処理は、ステップS1308において論理チャネル制御部1108がジョブ制御コマンドを受信した際に、ジョブ制御コマンドを情報管理部1117に渡すことにより行われる。
ジョブ制御コマンドは、ホストコンピュータ3000のユーティリティ部1105において生成される。ジョブ制御コマンドには、画像処理装置内のジョブリストを要求するステータス取得要求コマンド、プリントジョブの中止を要求するジョブキャンセルコマンド、プリントジョブの一時中断を要求するジョブ中断コマンド、中断されているプリントジョブの再開を要求するジョブ再開コマンド、プリントジョブのパラメータの変更を要求するパラメータ設定変更コマンド等がある。それぞれのジョブ制御コマンドもまた、ジョブパケット形式になっており、種類により属性が異なっている。
ただし、ジョブ制御機能は、論理チャネル制御部1108を経由したジョブ制御コマンドのみによって提供されるだけではなく、画像処理装置上の操作パネル1012からも同様のコマンドを情報管理部1117に発行することが可能である。
ステップS1501において、情報管理部1117は、受信したジョブ制御コマンドがステータス取得要求コマンドであるかをジョブパケット内の属性により判断する。ステータス取得要求であると判断された場合は、ステップS1502に処理を進める。
ステップS1502では、情報管理部1117は、機器データベース部1109に格納されているジョブ管理テーブルを取得する。続いてステップS1503では、取得したジョブ管理テーブルのそれぞれのジョブの情報を論理チャネル制御部1108経由でI/Fドライバ部1116に渡す。I/Fドライバ部1116は、受け取った情報をパケット方式に変換し、IEEE1284からなる通信媒体1118を介してホストコンピュータ3000に返送する。この返送により、ホストコンピュータ3000は、画像処理装置1000内でユニークに割り付けられたジョブ番号を認識することができる。
図16にホストコンピュータ3000の図示省略した表示部に表示される画像処理装置1000のステータスモニタの一例を示す。「プリンタJOB内リスト」で示されるジョブが、現在画像処理装置1000内で処理されているジョブである。従来は、PDL解析が終了したジョブしか見ることができなかったが、本実施例では受信中のジョブのステータスモニタも認識することができる。
図16のユーティリティー画面において、ユーザがあるジョブに対しジョブ制御(キャンセル、中断、再開、設定変更等)を行う場合は、ユーティリティー画面上で図示省略したマウスなどのポインティングデバイスでドキュメントを選択することにより、所望のジョブ制御を選択することができる。ここで選択されたジョブ制御に対応するジョブ制御コマンドがユーティリティ部1105により生成され、指定されたジョブ番号とともに論理チャネル制御部1106でジョブパケット化されて画像処理装置1000に送信されるのである。画像処理装置1000内でユニークに割り付けられたジョブ番号は、ステータス要求の返送により取得できるので、ジョブ制御が可能となるのである。
ステップS1501で、ステータス取得要求でないと判断された場合は、ステップS1504に処理を進める。ステップS1504では、情報管理部1117は、ジョブ制御コマンドがジョブキャンセルコマンドであるかをジョブパケット内の属性により判断する。ジョブキャンセルコマンドであると判断された場合は、ステップS1505に処理を進める。
ステップS1505では、情報管理部1117は、ジョブのキャンセル権限があるかを判断し、その後ジョブのキャンセルを行う。まず情報管理部1117は、ホストコンピュータ3000から送信されたジョブキャンセル要求であるジョブパケット内のジョブ番号を取得し、そのジョブ番号のユーザ名と、ジョブキャンセルコマンドを送信したユーザ名をジョブパケットの属性IDからして同一であるか判断する。同一でない場合は、キャンセル権限がないので、キャンセルせずにステップS1502〜1503の処理を飛ばす。同一である場合は、キャンセル権限があるので、そのジョブに対応する機器データベース部1109内のジョブ管理テーブルにおけるジョブ状態情報を取得する。情報管理部1117は、ジョブ状態情報に基づいてジョブキャンセルを制御する。つまり、ジョブ状態情報1707が「印刷中」である場合は、ジョブプリプロセッサ4個所のジョブキャンセルを行う。
まず、ジョブプリプロセッサ部1110に対し、ジョブ番号とジョブキャンセル指示を出す。ジョブプリプロセッサ部1110は、指示されたジョブ番号のジョブパケットを以後は受信しても受信バッファ1111には送信せずに破棄する。次に、情報管理部1117は、受信バッファ1111内の該当するプリントジョブを無効にするよう制御する。受信バッファ1111では、それぞれのPDLデータとともにジョブプリプロセッサ1110で割り付けられたジョブ番号を管理しており、どのPDLデータがどのジョブ番号なのか常に把握できるようになっており、情報管理部1117が容易にキャンセルが必要なジョブがどれであるは認識できるようになっている。次に、情報管理部1117は、PDLトランスレータ部1112にジョブ番号とキャンセル命令とを送信する。PDLトランスレータ部1112は、受け取ったジョブ番号に対応するジョブを解析中であれば、キャンセル命令に従ってPDL解析を中止する。受け取ったジョブ番号と異なるジョブを解析しているのであれば命令を無視する。次に、情報管理部1117は、描画部1114にジョブ番号とキャンセル命令とを送信する。描画部1114は、受け取ったジョブ番号に対応するジョブを描画中であれば、キャンセル命令に従って中間データの展開処理を中止する。受け取ったジョブ番号と異なる中間データを展開中は、指定されたジョブ番号の中間データを受け取るまで処理を続ける。
ジョブ状態情報が「処理中」であれば、情報管理部1117は、ジョブキャンセル命令をPDLトランスレータ部1112に送った後はステップS1506に移る。ジョブ状態情報が「印刷待ち」であれば、情報管理部1117は、受信バッファ1111におけるジョブキャンセル処理を終えた後はステップS1506に移る。
このようにして、ジョブの状態に応じて画像処理装置1000内のジョブキャンセル制御が行われる。また、ジョブのキャンセルは、ジョブが入力されるI/Fドライバ部1116に近い方、つまりデータの流れとして上流の方から止めていく。これは、プリンタエンジン部に近い方からキャンセルすると、キャンセルが移る時にデータが流れてしまい削除しきれないデータができてしまうからである。上流から削除することにより完全な制御が可能となる。
キャンセルしたジョブが、予約ジョブであった場合には、ステップS1506において、予約されているリソースの解放を行なう。リソーステーブル1800内にキャンセルされたジョブ番号による予約がある場合には、ジョブ番号を削除する。
続いて、ステップS1507では、情報管理部1117は、機器データベース部1109内のジョブ管理テーブルにおけるキャンセルしたプリントジョブの情報すべてを削除する。
ステップS1504で、ジョブキャンセルでないと判断された場合は、ステップS1508に処理を進める。ステップS1508では、情報管理部1117は、ジョブ制御コマンドがジョブ中断コマンドであるかをジョブパケット内の属性により判断する。ジョブ中断コマンドであると判断された場合は、ステップS1509に処理を進める。
ステップS1509では、情報管理部1117は、ジョブ中断制御を行う。ジョブの中断制御と権限判断は、前述したジョブキャンセル制御と流れは同じであり、キャンセル(削除)の替わりに一時待避を行う。このとき待避するデータは、受信バッファ1111に存在するPDLデータだけであり、中間データは削除する。
続いて、ステップS1510では、情報管理部1117は、機器データベース部1109内のジョブ管理テーブルにおける中断したプリントジョブの状態情報1707を「中断」に更新する。
ステップS1508で、ジョブ中断でないと判断された場合は、ステップS1511に処理を進める。ステップS1511では、情報管理部1117は、ジョブ制御コマンドがジョブ再開コマンドであるかをジョブパケット内の属性により判断する。ジョブ再開コマンドであると判断された場合は、ステップS1512に処理を進める。
ステップS1512では、情報管理部1117は、ジョブ再開の権限判断とジョブ再開制御を行う。ジョブ再開の権限判断は、前述したジョブキャンセル判断と同じようにジョブ番号に対応したジョブ管理テーブルのユーザ名とジョブ再開のジョブパケットの属性IDにより示されるユーザ名とを比較することにより判断する。ジョブの再開制御は、前述したジョブ中断制御により中断されているジョブを通常の印刷ルーチンに戻すことにより行う。つまりハードディスク等の不揮発性記憶媒体に一時待避されたプリントジョブのPDLデータを受信バッファ1111にジョブ番号とともに戻すだけである。これによりプリントジョブの再開を行うことができる。
続いて、ステップS1513では、情報管理部1117は、機器データベース部1109内のジョブ管理テーブルにおける再開したプリントジョブの状態情報1707を「印刷待ち」に更新する。
ステップS1511で、ジョブ再開でないと判断された場合は、ステップS1514に処理を進める。ステップS1514では、情報管理部1117は、ジョブ制御コマンドがパラメータ設定変更コマンドであるかをジョブパケット内の属性により判断する。パラメータ設定変更コマンドであると判断された場合は、ステップS1515に処理を進める。
ステップS1515では、情報管理部1117は、パラメータ設定変更の権限確認とパラメータ設定変更制御を行う。パラメータ設定変更の権限確認もジョブ再開時の権限確認と同様に行う。情報管理部1118は、取得したパラメータ設定変更コマンドに基づいて、機器データベース部1110内のジョブ管理テーブルのパラメータリストハンドル1706を変更する。パラメータリストハンドル1706は、印刷部数、カラーモード、予約時間帯、などである。この値を変更することにより、実際の印刷形態や枚数、ジョブ予約時間帯が変更される。
上記の第2の実施形態では、プリントジョブに予約時間等のジョブ属性を付加して生成し、ホスト3000から画像処理装置1000に送信される例を示したが、次に第1の実施形態と同じようにプリントジョブを発行する前に画像処理装置1000に対して予約設定をする場合について説明する。ただし、本第2の実施の形態では、予約対象はユーザではなく、ジョブ、つまりプリントジョブのファイルに対して予約を行うものである。
図22は、本実施形態において、ファイル名を指定して時間予約を行なう際に、ホストコンピュータ3000の予約設定ユーティリティによりホスト側のCRT10に表示される時間予約ダイアログの一例を示す。なお、この予約設定ユーティリティの予約ダイアログは、ホストコンピュータからでなく、操作パネル1012から設定することも可能である。
2201から2204は、予約時間帯の開始日時時刻を入力するための指定手段である。
2205は、印刷対象となるファイル名を表示している。
2206および2207は、二者択一のラジオボタンである。2206のボタンを選択すると、リソースの予約は行われない。予約時刻になると画像処理装置1000はジョブ処理を始めるが、リソースが不足する場合には、出力は保証されない。一方、2207のボタンを選択すると、予約時間帯での出力は保証される。ただし、予約されたリソースは他のジョブからは使用できなくなる。2207が選択され、リソース(資源)の予約をする指定がなされた場合は、2208、2209、2212、2213が設定可能になる。2208は、用紙を確保するための給紙トレイを指示するための指示手段である。2212は用紙サイズを、2213は確保すべき記録材の枚数を指定するための指示手段である。2209は、予約ジョブの排紙トレイを設定するための指示手段であり、指定された排紙トレイが満載にならないように画像処理装置1000では、ジョブ制御が行われる。2210はOKボタンであり、2211はキャンセルボタンである。
OKボタン2210が押下されると、ホストコンピュータ3000は予約設定ユーティリティのユーザインタフェース1900により設定された情報に基づいて予約設定情報を生成し、該予約設定情報を双方向通信媒体22(ネットワーク)を介して画像処理装置1000に送信する。画像処理装置1000は、予約設定情報をホストコンピュータ3000から受信すると、CPU12はその情報を解析し、指定された時間帯が他のユーザからの予約時間帯であるか否かを判断する。他のユーザからの予約が入っていないと判断された場合は、その予約設定を行い、その情報を外部メモリ14に記憶する。他のユーザからの予約が入っている場合は、予約を受け付けず、その旨を予約設定情報を送信したホストコンピュータ3000に通知する。画像処理装置1000は、予約設定情報に基づいて予約設定を行うと、予約設定情報に含まれる資源予約情報を解析し、資源を確保する。
画像処理装置1000の給紙トレイ1008に、用紙残数をカウントする枚数検知センサー1016がある場合には、リソース予約は予約ジョブの指定枚数出力を保証する機能をもつことが出来る。予約をした時点で、ジョブデータが未完成であり、予約時刻までに出力枚数の変更が起こり得る状況に置いては、予約設定ダイアログ2200の用紙サイズ指定手段2212(または図19の1911)及び用紙枚数指定手段2213(または図19の1912)から、用紙予約サイズと用紙予約枚数を指定可能となる。
この際、プリンタ1000は、給紙トレイ1008内の用紙残数が予約枚数を下回ることが無い様、他のジョブ制御を行なう。詳細には、画像処理装置1000は、予約設定情報を受信すると指定された給紙トレイの用紙枚数を枚数検知センサー1016により検出し、その残り枚数と、予約設定情報で指定された確保すべき用紙枚数を比較する。確保すべき用紙枚数の方が多い場合は、予約設定情報を送信してきたホスト3000に対してリソース不足である旨を通知する。また、残り枚数の方が多い場合には、画像処理装置1000は、予約設定情報を送信してきたホスト3000に対して予約を受け付けた旨を通知する。更に、残り枚数から確保すべき枚数分を引いた差をとり、ファイル名指定手段2205により指定されたファイルのジョブが終了するまで、その差分の枚数以上のジョブは受け付けないか、受け付けても処理しない。
もしくは、図1には図示されていない、画像処理装置内の用紙確保装置(図23の中間トレイ2320に相当する)がある場合には、ここで設定された用紙枚数は、用紙確保装置に蓄えられる。この用紙確保装置は、既存の画像処理装置の両面印刷ユ二ットを一時的に使用することによっても実現可能である。ここに確保された用紙は、予約されたプリントジョブに使用されるが、予約時間終了後、もしくは指定されたジョブの終了後には予約扱いから開放され、給紙装置内の用紙と同等に扱われ、他のジョブから使用される。また、メモリ容量も同様に開放され、他のジョブに使用することができる。
そして第2の実施形態の画像処理装置1000の制御は、図3のS305において、予約者のジョブであるかの判断の替わりに、CPU12は、予約されたファイル名のプリントジョブであるかを判断する。指定されたファイル名のジョブである場合は、S306に処理を進め、印刷処理時には、画像処理装置1000は確保していた記録材及びメモリを使用して画像処理を行う。
このように、本第2の実施の形態では、ファイル名を指定し、そのファイルに対してリソースの予約をプリントジョブの発行前に画像処理装置に指示することができるので、プリントジョブを発行するときにリソースが不足してジョブ制御ができなくなることがなくなる。
また、指定されたファイル名のジョブに対してのみ予約されているため、特定のユーザに対してある時間帯全部予約をさせることがないため、他のユーザにとって不便と感じることが減り、かつ効率的に複数のユーザにより要求される画像処理装置を運用することができる。
(他の実施形態)
なお、本発明は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インターフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施の形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記録媒体(記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し、実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
そのプログラムコードを記録し、またテーブル等の変数データを記録する記録媒体としては、例えばフロッピディスク(FD)、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード(ICメモリカード)、ROMなどを用いことができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述の実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づいて、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。このコンピュータプログラムの供給方法としては、上述したように、FDやCD−ROMに記憶させて、コンピュータに読み取らせて該コンピュータ内にインストールされる場合に限らず、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明のクレームに含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してFD等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
以上説明したように、本実施例によれば、複数ユーザによって共有される画像処理装置は、特定のユーザが未来の使用予定時間を予約することで、その予約時間帯は他のユーザに優先してプリンタを使用できる。
また、本発明によれば、予約者は予約時間帯でのジョブ制御内容の設定を行うことで、予約者以外のジョブはすべて拒否するモードと、予約者のジョブを最優先で処理するが予約者以外のジョブも処理するモードとのいずれかを選択可能になる。
また、本発明によれば、予約者に予約時間の開始・終了および残り時間の通知を行なうこと、予約時間帯に予約者以外のジョブを処理する際には予約者とジョブ生成者とに処理の通知を行うこと、および予約時間帯に予約者以外のジョブを拒否する際にはジョブ生成者に処理を行なわないことを通知することが可能になる。
また、本発明によれば、予約時間帯に予約者以外のジョブも処理するモードの際に、予約者以外のジョブで、プリント所要時間がある一定の長さを超えるものは拒否可能とする例外設定と、予約者以外のジョブで、プリント所要時間がある一定の長さを超えるものは任意の大きさのジョブに分割して処理することを可能にするジョブ制御設定とが可能になる。
また、本発明によれば、予約時間の前に処理するジョブについて必要な時間を予測し、予約時間までに完了できないジョブに対しては、予約時間帯でのジョブ制御を適用することが可能になる。
また、本発明によれば、設定された予約時刻において、処理中の予約外のジョブを一時停止し、予約ジョブを割り込み処理することが可能になる。
また、本発明によれば、予約者に、予約していたジョブの開始・終了の通知を行なうことと、予約時間帯に処理中であった予約者以外のジョブを一時停止する際には、ジョブ生成者に処理を一時停止することを通知することと、予約時間帯に予約者以外のジョブを受け付ける際には、ジョブ生成者に予約ジョブの処理中であることの通知を行うことが可能になる。
また、本発明によれば、予約されたジョブを事前に解析することにより、ジョブ処理の所用時間を推定し、予約時間帯終了にあわせて予約ジョブのプリントを完了することが可能になる。
また、本発明によれば、予約時間が近づいた際に画像処理装置が節電状態である場合には、予約時間帯に直ちにプリント可能な状態にするために画像処理装置に自動的にウォームアップ動作を行なわせることが可能になる。
また、本発明によれば、予約時間に予約者のジョブで使用する予定の資源を、あらかじめ確保することと、予約者が確保する資源の総量の設定を行なうことと、予約時間が終了した後、確保されていたが使用されなかった資源を他のジョブから使用することをそれぞれ可能にする。
また、本発明によれば、確保すべき資源に関する設定を、ジョブデータ本体に添付された形で受信することにより、プリンタ本体側でジョブデータ解析をすること無く、資源予約を可能にすることがかのうになる。
また、本発明によれば、予約ジョブが確保すべき資源に関する設定を、ジョブデータを用いて自動的に生成することが可能になる。
また、本発明によれば、予約ジョブが確保すべき資源に関する設定を、ジョブデータとは関係なく自由に設定することが可能になる。
また、本発明によれば、予約ジョブが確保すべき資源に関する設定がジョブデータに添付されていない場合に、ジョブデータを解析することによって自動的に生成することが可能になる。
また、本発明によれば、予約時間帯が訪れるまでは、予約ジョブおよび予約に関する諸設定の上書き、再設定が可能になる。