JP4194576B2 - ノズル詰まりの軽減されたインクジェット印刷システム - Google Patents

ノズル詰まりの軽減されたインクジェット印刷システム Download PDF

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Description

本発明は、概して、インクジェット画像形成に関する。より詳細には、本発明は、相互混入(cross−contamination)に起因するノズル詰まりが軽減されるインクジェットインク及び定着剤組成物を利用したインクジェット画像形成に関する。
ブリード、フェザリング、耐水性、及び全般的な画像品質を改善するために、インクジェットインク組成物と定着剤組成物とを含むインクジェットインク印刷システムが構築されてきた。これらのシステムでは、定着剤とインクとが共に機能することで画像形成結果を改善することができるが、幾つかのメカニズムによって、望ましくない相互混入が起こる場合がある。通常、インクジェットペンから射出された定着剤組成物からのエーロゾル滴が移動することによって、インクジェットペンのノズル位置で相互混入が起こり得る。この望ましくないエーロゾルは、典型的に、射出された液滴が壊れて1つ又は2つの一次的な小滴へとなる際に、且つ/又は射出された液滴の尾部が分離して生じるもののような比較的小さい付随滴へとなる際に、形成される。射出された定着剤組成物に由来する、この望ましくないエーロゾルの一部は、インクジェットペンのノズルプレート上に付着し得る。インクジェットペンのノズルプレート上に付着すると、定着剤組成物は、残留インクジェットインクと反応するか、又は背圧の力によって空きノズルを通ってペン内部に引き込まれることがある。このようにして、定着剤組成物中のカチオン性沈殿剤は、ノズルプレート上で又はペンの細管内部において、インクジェットインクのアニオン性染料と反応、即ち、沈殿形成し得る。時間が経過すると、沈殿物粒子からなる密でない凝集体が凝縮して、より大きい、より密集した粒子へと変化し、これが、インクジェット印刷ヘッド内のノズル及びインクチャネルを遮断する場合がある。密でない凝集体のこの凝縮は、サーマル印刷ヘッドが通常置かれる高温下において、一層悪化し得る。あるいは、相互混入は、機械的洗浄又はワイピング機構に起因して生じたり、又はインクジェットノズルと定着剤組成物印刷ノズルの両方が配置されている共通のノズルプレートに沿って定着剤組成物が移動することによって生じる場合がある。従って、相互混入に起因するノズル詰まりを軽減させ得る溶液を提供することが有用である。
インクジェット印刷システムにおいて、相互混入に起因して起こり得るノズル詰まりの可能性を低減させると共に、耐久性、ブリード及びフェザリングの低減、並びに耐水性に関して有効である、定着剤及びインクを印刷するシステムを提供することが望まれている。
詳細には、本発明のインクジェット印刷用の流体分配システムは、アニオン性染料着色剤と0.05wt%〜1.0wt%のアニオン性分散剤ポリマーとを含有するインクジェットインクと、当該インクジェットインクの或る成分に反応性を示すカチオン性沈殿剤を含有する定着剤組成物とから構成することができる。定着剤組成物は、インクジェットインクとは別個に貯蔵することができ、当該流体分配システムは、インクジェットインクに対して定着剤組成物を上刷り又は下刷りできるよう構成することができる。
別の実施形態では、本発明のインクジェット画像形成法は、インクジェット印刷用ノズルからインクジェットインクを噴射するステップと、定着剤印刷用ノズルから定着剤組成物を噴射するステップとを含むことができる。当該定着剤組成物は、インクジェットインクに対して上刷り又は下刷りすることができる。さらに、当該インクジェットインクは、アニオン性染料着色剤と0.05wt%〜1.0wt%のアニオン性分散剤ポリマーとを含有し得、また、定着剤組成物は、インクジェットインクの或る成分に反応性を示すカチオン性沈殿剤を含有することができる。
本発明によれば、相互混入に起因して起こり得るノズル詰まりの可能性を低減させると共に、耐久性、ブリード及びフェザリングの低減、並びに耐水性に関して有効である、定着剤及びインクを印刷するシステムを提供することができる。本発明のその他の特長並びに利点は、例示目的で本発明の諸特長を示す以下の詳細な説明を参照することにより明らかとなろう。
本発明を開示、説明するにあたって、本発明はここに開示する特定のプロセス並びに材料に限定されるものではないことを理解されたい。何故なら、それらはある程度変更し得るためである。また、本明細書で用いる用語は、特定の実施形態を専ら記述するだけの目的で用いるものであって、本発明の範囲を限定する意のないことを理解されたい。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその等価物によってのみ限定される。
本発明を説明し、範囲請求する際には、以下の用語を用いることとする。
単数形は、その内容が別途明確に指示されない限り、複数形の意味を包含する。従って、例えば、「染料」は、1つ又は複数の当該材料、即ち染料を意味する。
本明細書において用いるとき、「液体ビヒクル」とは、着色剤又は沈殿剤を基材へと運ぶのに用いることのできる流体組成物を包含するものと定義する。液体ビヒクルは当分野で周知であり、本発明の実施形態に従って広範なインクビヒクルを使用することができる。当該インクビヒクルには、限定はしないが、界面活性剤、溶媒、共溶媒、緩衝剤、殺生物剤、粘度修正剤、金属イオン封止剤、安定化剤、及び水をはじめとする、種々の薬剤からなる混合物を含むことができる。液体ビヒクルはまた、ラテックス微粒子、ポリマー、等のようなその他の添加物を保持することもできる。
「インク」又は「インクジェットインク」とは、液体ビヒクル及び着色剤から構成することのできる流体組成物を意味する。液体ビヒクルは、広範な溶液特性及び/又は分散物特性にわたって着色剤に対して安定であるよう構成することができ、且つインクジェット印刷に向くよう構成することができる。本発明の実施形態によれば、当該着色剤には、アニオン性染料を用いることができ、且つ、主として、インクジェットインクに色を付与するために存在する。さらに、アニオン性分散剤ポリマーもまた、インクジェットインク中に含有させることができる。
「定着剤液」又は「定着剤組成物」とは、液体ビヒクル及び「沈殿剤(crashing agent)」から構成される流体組成物を意味する。沈殿剤と組み合わされる液体ビヒクルは、化学的に安定であるよう構成でき、且つインクジェット印刷に向くよう構成することができる。当該沈殿剤は、カチオンポリマー、多価金属イオンあるいはイオン基、及び/又は酸とし得る。当該沈殿剤は、典型的に、(それと共に基材上に上刷り又は下刷りされる)関連するインクジェットインクの少なくとも1つの構成成分との間で沈殿を形成するよう構成されている。沈殿剤と沈殿を形成する構成成分は、例えば、アニオン性染料又は界面活性剤とし得る。
用語「沈殿剤」とは、インクジェットインク中の1つ又は複数の成分を不溶化、即ち沈殿させるのを助長し得る、定着剤組成物中の任意の単一の薬剤又は薬剤の組合せを意味する。アニオン性染料の沈殿は、インクジェット画像の耐水性に影響し得る。アニオン界面活性剤などの非着色剤の沈殿は、ブリードの抑制において利点をもたらし得る。不溶化は、着色剤及び/又は他のインクジェットインク成分と沈殿剤との衝突又は接近に由来するプロトン移動によって起こり得、又は、不溶化は、沈殿剤の作用によって起こる成分の会合、及び/又は沈殿剤との間で生じる成分の会合によって起こり得る。その他の沈殿又は反応メカニズムも起こり得る。
用語「上刷り」及び「下刷り」とは、第1印刷溶液を基材上に印刷し、次いで、印刷された第1溶液の上に第2印刷溶液を印刷するような印刷プロセスを意味する。この場合、第1印刷溶液は、第2印刷溶液に関して下刷りされるということもできる。また、第2印刷溶液が、第1印刷溶液に関して上刷りされるともいえる。例えば、幾つかの実施形態では、インクを媒体基材上に印刷し、次いで、定着液を前記インクの上に印刷することができる。この例では、定着液は、インクに関して上刷りされている。あるいはまた、定着液を媒体基材上に印刷し、次いで、インクを前記定着液の上に印刷することができる。この後者の例では、定着液は、インクに関して下刷りされている。あるいはまた、2液を同時に印刷する場合も、噴射時に同時に適用される多数の液滴は、お互いに上刷り及び下刷りの両方をもたらすため、上刷り及び/又は下刷りの定義の範囲内である。
インクジェットインクあるいは定着液を媒体基材の「上に」又は「上へ」印刷、即ち噴射すると言う場合は、媒体基材の「上に」印刷されたインク又は流体に関して下刷りする実施形態及び上刷りする実施形態の両方が包含されることを理解されたい。例えば、インクジェットインクが媒体基材の「上に」印刷するのに向くよう構成され、且つ定着液が前記インクジェットインクに関して下刷りされるよう構成されるという場合は、技術的に言えば、インクジェットインクは、(媒体基材上に印刷された)定着液の上に印刷される。この例では、インクジェットインクは、やはり、媒体基材上に印刷できるよう構成されていると定義されるであろう。換言すれば、インクジェットインクと多孔質媒体基材間に介在する下刷り層の存在は、インクジェットインクが媒体基材の上に印刷されるよう構成されるという事実を妨げるものではない。同じ特徴が、関連する方法に関しても当てはまる。例えば、インクジェットインクと定着液を媒体基材上に印刷すると記載した場合、その1つを他に関して上刷り又は下刷りすることができないことを意味するわけではない。
用語「ノズル」とは、流体(例えば、インクジェットインク又は定着剤組成物)を噴射するために用いられる、単一のノズル開口又は複数のノズル開口を意味し得る。例えば、ノズル詰まりと言う場合には、単一のノズルの詰まり、幾つかのノズルの詰まり、又は全てのノズルの詰まりが包含される。典型的に、流体を噴射する印刷ヘッドは多数の個別のノズルを備えており、そのうち少数のノズルが詰まる場合においても印刷ヘッドの性能は低下し得る。
用語「ブリード」とは、インクが、隣接して印刷されたインク中に流入し、それと混じり合う現象を意味する。ブリードは、典型的に、基材上に隣接して印刷されたインクが十分乾燥する前に起こり得る。ブリードの程度は、特に、インクの乾燥速度、インクの化学性質、即ち、反応性又は非反応性ブリード抑制メカニズムの存在、及び基材の種類などの、様々な因子に依存する。例えば、コーテッドオフセット媒体あるいはその他の平滑表面媒体上に印刷する場合には、これらの種類の媒体は典型的なインクジェットインクの急速浸透に配慮したものではないため、任意選択的に、定着剤組成物を用いてブリード及び/又はコアレッセンスを防ぐことができる。また、用語「フェザリング(Feathering)」とは、印刷画像と基材の未印刷領域との界面で生じ得る、毛羽状の波形の境界を意味する。これらの特性は両方とも、典型的には、好ましくないものである。
本明細書で用いるとき、「耐水性」とは、基材上に印刷された後のインクが呈する、水に対する耐性を意味する。典型的に、この性質は、インク乾燥後に測定され、湿分存在下におけるインクのスミア(擦り汚れ)、即ち変位のしやすさの指標となる。
他の用語と共に用いるとき、用語「実質的に」とは、ほぼ及び完全にを包含するものとする。
本明細書では、比率、濃度、量、分子サイズ、及びその他の数値データを範囲形式で提示する場合がある。そのような範囲形式は、単に便利且つ簡潔のために用いるものであって、範囲の限界値として明記された数値を含むだけでなく、各数値及び副範囲があたかも明記されているように、その範囲内に包含される個別の数値又は副範囲を全て包含するものと柔軟に解釈すべきことを理解されたい。例えば、約1wt%〜約20wt%という重量範囲は、1wt%、約20wt%という明記された濃度限界値を含むだけではなくて、2wt%、3wt%、4wt%のような個別の濃度及び5wt%〜15wt%、10wt%〜20wt%等のような副範囲も含むものと解釈すべきである。
本発明によれば、インクジェット印刷用の流体分配システムは、アニオン性染料着色剤及び0.05wt%〜1.0wt%のアニオン性分散剤ポリマーを含有するインクジェットインクと、インクジェットインクの或る成分(例えば、アニオン性染料又は界面活性剤等)に反応性を示すカチオン性沈殿剤を含有する定着剤組成物とを含むことができる。さらに、定着剤組成物は、インクジェットインクとは別個に貯蔵することができ、当該流体分配システムは、インクジェットインクに対して定着剤組成物を上刷り又は下刷りできるよう構成することができる。一実施形態では、当該分配システムは、インクジェットインク印刷用ノズル及び定着剤印刷用ノズルをさらに具備することができ、この場合、インクジェットインク印刷用ノズルは、定着剤組成物による相互混入を受けやすい。インクジェットインク印刷用ノズルの位置で沈殿が生じるのを阻止する量にてアニオン性分散剤ポリマーが存在するという条件付で、この相互混入の影響は、アニオン性分散剤ポリマーの存在によって軽減させることができる。
代替実施形態では、インクジェット画像形成法は、インクジェット印刷用ノズルからインクジェットインクを噴射するステップと、定着剤印刷用ノズルから定着剤組成物を噴射するステップとを含むことができ、この場合、当該定着剤組成物は、噴射後のインクジェットインクに対して上刷り又は下刷りされる。当該インクジェットインクは、アニオン性染料着色剤及び0.05wt%〜1.0wt%のアニオン性分散剤ポリマーを含有することができ、定着剤組成物は、インクジェットインクの或る成分(例えば、アニオン性染料、界面活性剤等)に反応性を示すカチオン性沈殿剤を含有することができる。一実施形態では、インクジェットインク印刷用ノズルは、定着剤組成物による相互混入を受けやすくし得、インクジェットインク印刷用ノズルの位置で沈殿が生じるのを阻止する量にてインクジェットインク中にアニオン性分散剤を含有させることができる。
本明細書に記載するシステム及び方法の両方に関して、インクジェットインクと定着剤組成物は、2つの別々のインクジェットペンに存在するか、又は、同じインクジェットペンの2つの別々の貯蔵容器内に存在し得る。これらの実施形態では、インクジェットインク印刷用ノズルと定着剤組成物との間の相互混入の生じ方は色々ある。例えば、インクジェット印刷用ノズルと定着剤印刷用ノズルは、同じノズルプレート上に存在し得、その結果、インクジェット印刷用ノズルは、ノズルプレート表面に沿った流体移動に起因して定着剤組成物による相互混入を受ける。あるいはまた、インクジェット印刷用ノズルと定着剤印刷用ノズルを近接して構成し得、その結果、噴射時に、定着剤印刷用ノズルから噴射された少量の定着剤組成物エーロゾルがインクジェットインク印刷用ノズルに接触することで、インクジェットインク印刷用ノズルは定着剤組成物による相互混入を受ける。他の構成では、インクジェット印刷用ノズルと定着剤印刷用ノズルが同じワイパーで保守され、その結果、インクジェットインク印刷用ノズルは定着剤組成物による相互混入を受ける。
インクジェットインク組成物
前述のように、本発明のインクジェットインク組成物は、アニオン性分散剤ポリマー、アニオン性染料、及び液体ビヒクルを含むことができる。当該インクジェットインクは、カチオン性沈殿剤を含有する定着剤組成物を利用するシステムにおいて起こり得るノズル詰まりを軽減させることにおいて、よく機能する。
特にアニオン性分散剤ポリマーに関しては、定着剤組成物(カチオン性沈殿剤を含有)とインクジェットインク(アニオン性染料を含有)との間で相互混入が生じるシステムにおいて、ノズル詰まりの軽減を達成し得ることが立証された。特定の理論に束縛されるわけではないが、インクジェットインク中のアニオン性分散剤ポリマーは、アニオン性分散剤ポリマーとカチオンポリマーとの間のクーロン相互作用からなる結合を介して、望ましくないアニオン性染料/カチオン性沈殿剤の沈殿物に結合し得るものと考えられる。アニオン性分散剤ポリマーが疎水性基も備える場合は、沈殿物の疎水性部分と分散剤の疎水性部分との間の疎水性相互作用もまた、ノズル詰まりを軽減することにおいて同様に機能し得るものと考えられる。このように、いずれの実施形態においても、アニオン性染料を含有するインクジェットインクにアニオン性分散剤ポリマーを付加することにより、インクジェットインク全体にわたって、より大量の、より十分に分散している複数の負電荷が存在することとなる。
この解法は、典型的に極めて少量のカチオン性沈殿剤だけがインクジェット印刷用ノズル位置において相互混入状態となるため、実用的である。即ち、インクジェットインク中の非常に多くの、より十分に分散している負電荷は、より空間的に分散している負電荷をもたらすと共に、インクジェット印刷用ノズル位置において正電荷に対してより有利な比率の負電荷をもたらすことができる。沈殿物は、より分散した状態となるため、インクジェットインクのノズルをほとんど詰まらせそうにもなく、且つさらに他の問題を引き起こすことなく噴射させることができる。相互混入をもたらすメカニズムがどうであれ、インクジェットインクにアニオン性分散剤ポリマーを付加することで、インクジェットインク印刷用ノズル位置で生じ得る詰まりの程度が軽減し得る。
一実施形態では、インクジェットインクのアニオン性染料と(インクジェットインク印刷用ノズル位置において既に相互混入した)定着剤組成物の沈殿剤との間で生じ得る沈殿物に結合されない余分の電荷を有するのに十分な分子量のアニオン性分散剤ポリマーを用いることができる。そのような比較的大きい分子量のアニオン性分散剤ポリマーは、沈殿物が凝縮して、インクジェットペンのノズルをさらに遮断するであろうところの、より密な沈殿物になるのを防ぐのに役立つ。用い得る典型的な分子量は、4,000Mw〜50,000Mwである。
有用なアニオン性分散剤ポリマーの例示的実施形態として、無水マレイン酸と1−オクタデセンとのランダムコポリマーを示すことができる。一実施形態では、無水マレイン酸/1−オクタデセンのコポリマーは、分子量範囲10,000〜20,000において約1:1のモル比を有し得る。疎水基及びアニオン基の両方を備える他のコポリマーを用いることもできる。一実施形態では、2つの共重合化モノマーを含むコポリマーを用いる場合、そのモル比は、1:2〜2:1とし得る。アニオン電荷をもたらす典型的なモノマーとして、無水マレイン酸、アクリル酸、ビニルスルホン酸及びスチレンスルホン酸が挙げられる。疎水性相互作用に寄与するモノマーには、スチレン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、及びラウリン酸ビニルが含まれる。親水特性をもたらすモノマーを用いる場合、典型的なモノマーとして、エチレングリコール及びビニルアルコールが挙げられる。親水性モノマーを組み入れる場合には、親水性モノマーは、ポリマー中に存在することで、比較的低い溶解度を有する疎水基とのバランスをとる必要がある場合に、水溶解度を高めることができる。その機構はよく分からないが、親水基は、アニオンモノマーによってもたらされる溶解度の向上以上に、サーマルインクジェットペンにおけるインク液滴の射出信頼性を改善することができる。
用い得るアニオン性分散剤ポリマーの市販品の例として、Acusol 460N、Acusol 445、Acusol 586が挙げられる(全て、ローム アンド ハース社から市販)。Acusol 460Nに関しては、オレフィン対マレイン酸のモル比は1:1であり、且つ重量平均分子量(MW)は15,000である。Acusol 445は、鎖の一方の端部にSO基を有するアクリル酸ホモポリマーであり、約4,500Mwの分子量を有する。Acusol 586は、分子量約4,500のアクリル酸/スルホン酸コポリマーである。
本発明の実施形態に従ってランダムポリマーを分散剤として用いることができるが、代替的に、ブロックコポリマーをアニオン性分散剤ポリマーに用いることもできる。その場合、1つのブロックが、相互混入位置(即ち、ノズル)での沈殿反応によって形成される固形物と相互作用するよう機能し、そして他のブロックが、沈殿物に溶解性あるいは分散性を付与するよう機能する。
前述のように、アニオン性分散剤ポリマー添加剤をサーマルインクジェットインク中に調合して、沈殿物及び凝集物を分散させることによって、ノズルプレート上での詰まり又は堆積を起こすことなく、ノズルからそれらを吐出させることができるようになる。換言すれば、アニオン性分散剤ポリマーを存在させることによって、インクジェットペンの定着剤汚染(混入)に対する許容範囲が増し、ノズル詰まりを起こし得る密な沈殿物の生成を防止することができる。
本発明のために用い得るアニオン性染料に関していえば、好ましくは、当該アニオン性染料として、ペンダントアニオン基を有する発色団を挙げることができる。任意の有効量の染料を用いることができるが、好ましくは、アニオン性染料は、インク組成物中に0.1wt%〜6wt%にて存在させ得る。適切なアニオン性染料の例には、多数の水溶性の酸性染料及び直接染料が含まれる。アニオン性染料の具体例として、アビシア社から入手可能なPro−Jetシリーズ染料(Pro−Jet Yellow I、Pro−Jet Magenta I、Pro−Jet Cyan I、Pro−Jet Black I、及びPro−Jet Yellow 1);Aminyl Brilliant Red F−B(住友化学社);ヘキスト社から入手可能なDuasyn系列の「塩を含まない」染料(Duasyn Direct Black HEF−SF、Duasyn Black RL−SF、Duasyn Direct Yellow 6G−SF VP216、Duasyn Brilliant Yellow GL−SF VP220、Duasyn Acid Yellow XX−SF VP413、Duasyn Brilliant Red F3B−SF VP218、Duasyn Rhodamine B−SF VP353、Duasyn Direct Turquoise Blue FRL−SF VP368、及びDuasyn Acid Blue AE−SF VP344(Acid Blue 9);及びそれらの混合物等が挙げられる。さらに他の例として、Tricon Acid Red 52、Tricon Direct Red 227、及びTricon Acid Yellow 17(トリコンカラーズ社)、Bernacid Red 2BMN、Pontamine Brilliant Bond Blue A、BASF X−34、Pontamine Food Black 2、Catodirect Turquoise FBL Supra Conc.(キャロライナ カラー アンド ケミカル(Carolina Color and Chemical)社)、Special Fast Turquoise 8GL Liquid(モバイケミカル社)、Intrabond Liquid Turquoise GLL(クロンプトン アンド ノールズ社)、Cibracron Brilliant Red 38−A(アルドリッチケミカル社)、Drimarene Brilliant Red X−2B(パイラム社)、Levafix Brilliant Red E−4B(モバイケミカル社)、Levafix Brilliant Red E−6BA(モバイケミカル社)、Pylam Certified D&C Red#28(パイラム社)、Direct Brill Pink B Ground Crude(クロンプトン アンド ノールズ社)、Cartasol Yellow GTF Presscake(サンド社)、Tartrazine Extra Conc.(FD&C Yellow#5、Acid Yellow 23、サンド社)、Catodirect Yellow RL(キャロライナ カラー アンド ケミカル社)、Cartasol Yellow GTF Liquid Special 110(サンド社)、D&C Yellow #10(Yellow 3、トリコンカラーズ社)、Yellow Shade 16948(トリコンカラーズ社)、Basacid Black X34(バスフ社)、Carta Black 2GT(サンド社)、Neozapon Red 492(バスフ社)、Orasol Red G(チバガイギー社)、Direct Brilliant Pink B(クロンプトン アンド ノールズ社)、Aizen Spilon Red C−BH(保土ヶ谷化学社)、Kayanol Red 3BL(日本化薬社)、Levanol Brilliant Red 3BW(モバイケミカル社)、Levaderm Lemon Yellow(モバイケミカル社)、Aizen Spilon Yellow C−GNH(保土ヶ谷化学社)、Spirit Fast Yellow 3G、Sirius Supra Yellow GD 167、Cartasol Brilliant Yellow 4GF(サンド社)、Pergasol Yellow CGP(チバガイギー社)、Orasol Black RL(チバガイギー社)、Orasol Black RLP(チバガイギー社)、Savinyl Black RLS(サンド社)、Dermacarbon 2GT(サンド社)、Pyrazol Black BG(アイシーアイ アメリカ社)、Morfast Black Conc A(モートン チオコール(Morton−Thiokol)社)、Diazol Black RN Quad(アイシーアイ アメリカ社)、Orasol Blue GN(チバガイギー社)、Savinyl Blue GLS(サンド社)、Luxol Blue MBSN(モートン チオコール社)、Sevron Blue 5GMF(アイシーアイ アメリカ社)、及びBasacid Blue 750(バスフ社);全てバイエル社から入手し得る、Levafix Brilliant Yellow E−GA、Levafix Yellow E2RA、Levafix Black EB、Levafix Black E−2G、Levafix Black P−36A、Levafix Black PN−L、Levafix Brilliant Red E6BA、及びLevafix Brilliant Blue EFFA;全てアイシーアイ アメリカ社から入手可能な、Procion Turquoise PA、Procion Turquoise HA、Procion Turquoise Ho5G、Procion Turquoise H−7G、Procion Red MX−5B、Procion Red H8B(Reactive Red 31)、Procion Red MX 8B GNS、Procion Red G、Procion Yellow MX−8G、Procion Black H−EXL、Procion Black P−N、Procion Blue MX−R、Procion Blue MX−4GD、Procion Blue MX−G、及びProcion Blue MX−2GN;全てチバガイギー社から入手し得る、Cibacron Red F−B、Cibacron Black BG、Lanasol Black B、Lanasol Red 5B、Lanasol Red B、及びLanasol Yellow 46;全てバスフ社から入手し得る、Baslien Black P−BR、Baslien Yellow EG、Baslien Brilliant Yellow P−3GN、Baslien Yellow M−6GD、Baslien Brilliant Red P−3B、Baslien Scarlet E−2G、Baslien Red E−B、Baslien Red E−7B、Baslien Red M−5B、Baslien Blue E−R、Baslien Brilliant Blue P−3R、Baslien Black P−BR、Baslien Turquoise Blue P−GR、Baslien Turquoise M−2G、Baslien Turquoise E−G、及びBaslien Green E−6B;全て住友化学社から入手し得る、Sumifix Turquoise Blue G、Sumifix Turquoise Blue H−GF、Sumifix Black B、Sumifix Black H−BG、Sumifix Yellow 2GC、Sumifix Supra Scarlet 2GF、及びSumifix Brilliant Red 5BF;全てクロンプトン アンド ノールズ社の染料・化成品部門から入手し得る、Intracron Yellow C−8G、Intracron Red C−8B、Intracron Turquoise Blue GE、Intracron Turquoise HA、及びIntracron Black RL;並びに、それらの混合物等が挙げられる。上記リストは、単なる例示であって、本発明の範囲を限定する意はない。
定着剤組成物
上述のように、定着剤組成物は、インクジェットインクの噴射の前、後、又は同時に、インクジェットインクに関して上刷り又は下刷りするなどして基材上に噴射できるよう構成することができる。典型的には、定着剤組成物は、インクジェットインクに対して、別のペンから、又は同一のペンの別の噴射ノズルから噴射させることができる。
定着剤組成物は、液体ビヒクルと沈殿剤とから構成することができ、且つその組合せは、インク噴射できるよう構成することができる。定着液中に着色剤を含有させることもできるが、実質的に無色の定着液を用いて代表的実施形態を例示することとする。沈殿剤には、1つ又は複数のインクジェットインク成分を沈殿させるべく作用し、且つ媒体基材上に印刷されたインクジェットインク画像の耐久性並びに耐水性を改善させ得る、任意の沈殿剤を用いることができる。任意の機能量の沈殿剤を定着液中に含有させ得るが、約1wt%〜5wt%にて含有させ得る。
当該沈殿剤は、例えば、カチオンポリマー、多価イオンあるいはイオン基、又は酸とし得る。これらの範疇に入る多くの沈殿剤あるいはその他のものを、インクジェットインクの1つ又は複数の成分を沈殿させるために使用することができる。例えば、沈殿剤にカチオンポリマーを用いる場合、それには、ポリビニルピリジン、ポリアルキルアミノエチルアクリレート、ポリアルキルアミノエチルメタクリレート、ポリ(ビニルイミダゾール)、ポリエチレンイミン、ポリビグアニド、ポリグアニド、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリアクリルアミン、ポリアクリルアミド、ポリ第四アミン、カチオン性ポリウレタン、アミンセルロース、及び/又はポリサッカリドアミンのうち1つ又は複数を用いることができる。
沈殿剤が、多価イオンあるいはイオン基を含む場合、それは、多価金属硝酸塩(硝酸アルミニウム、硝酸カルシウム及び硝酸マグネシムなど)、EDTA塩、ホスホニウムハロゲン化物塩、有機酸、及び/又は塩化物塩のうち1つ又は複数によってもたらされ得る。塩化物塩には、例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、又は塩化アルミニウムを用いることができる。
沈殿剤が酸である場合、それは、コハク酸、グリコール酸、クエン酸、硝酸、塩酸、リン酸、硫酸、ポリアクリル酸、酢酸、マロン酸、マレイン酸、アスコルビン酸、グルタル酸、フマル酸、酒石酸、乳酸、亜硝酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸などのカルボン酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、フルオロ酢酸、トリメチル酢酸、メトキシ酢酸、メルカプト酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、シクロヘキサンカルボン酸、フェニル酢酸、安息香酸、o−トルイル酸、m−トルイル酸、p−トルイル酸、o−クロロ安息香酸、m−クロロ安息香酸、p−クロロ安息香酸、o−ブロモ安息香酸、m−ブロモ安息香酸、p−ブロモ安息香酸、o−ニトロ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、シュウ酸、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、サリチル酸、p−ヒドロ安息香酸、アントラニル酸、m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、ベンゼンスルホン酸、メチルベンゼンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、5−スルホサリチル酸、1−スルホフタレン、ヘキサンスルホン酸、オクタンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、グリシン、アラニン、バリン、α−アミノ酪酸、α−アラニン、タウリン、セリン、α−アミノ−n−カプロン酸、ロイシン、ノルロイシン、フェニルアラニンなどのアミノ酸のうち1つ又は複数によってもたらすことができる。
用い得る多数の沈殿剤を列挙したが、本開示を検討した後に当業者には理解されるであろうように、ある種の沈殿剤は、特定の用途における使用に多少なりとも好ましい場合がある。例えば、硝酸カルシウムや硝酸マグネシウムは、現在の技術水準のインクジェットペンに使用することができる。前述の組成物とペンの組合せが機能的であるとはいえ、これらの組成物は、時間が経つとこれらのインクジェットペンを損傷させると共に、その他の好ましくない特性をもたらすこともある。それ程好ましくはないが、前述の酸性の薬剤も、やはり、本発明の範囲内である。別の例を挙げれば、適切な沈殿剤を選択する際、インクジェットインク組成物中に存在する染料を考慮することができる。本開示を検討した後に当業者には明らかとなるように、ある種の沈殿剤が、特定の染料と共に良好に機能するであろう。
当該定着剤組成物は、典型的に、画像品質及び耐久性を改善するために用いられる。例えば、定着剤組成物は、ブリード及びフェザリングを軽減させると共に、耐水性を改善することができる。耐水性を改善するのに使用される定着剤組成物の量は、沈殿反応の化学量論に依存し得、経験的には、インク1滴当たり1滴の定着剤を用いることができる。加えて、プリンタから噴射される最小の着色剤液滴とほぼ同じサイズの定着剤液滴サイズを有することが有利な場合がある。
インクジェットインクに対する定着剤組成物の化学量論比は、媒体基材上に印刷された際の性能を満たすものでなければならない。一方、相互混入は、典型的に、基材上に印刷された比と同じ比率では起こらない。例えば、インクジェットインク印刷用ノズルにおいて定着剤組成物による相互混入が起こる場合、典型的には、インクジェットインク印刷用ノズル位置では、インクジェットインクに較べて極めて少量の定着剤組成物のみが存在する。しかしながら、この少量の定着剤組成物によって、インクジェットペンのノズルを詰まらせる沈殿物が形成され得る。
液体ビヒクル
以下に記載する液体ビヒクル及びその諸成分は、インクジェットインク及び定着剤組成物に適用することができる。これらの成分は、単なる例示であり、用い得るビヒクル成分の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本発明の幾つかの実施形態では、液体ビヒクルは、水溶性有機溶媒、共溶媒、及びその他の添加物を液体媒体として含むことが好ましい。どの実施形態においても、調合物の残部は、水、又は当分野で周知のその他のビヒクル成分とし得る。
前述のように、本発明のインクジェット組成物中に共溶媒を含有させることができる。本発明で用いるのに適する共溶媒としては水溶性有機共溶媒が挙げられ、それには、限定はしないが、脂肪族アルコール、芳香族アルコール、ジオール、グリコールエーテル、ポリ(グリコール)エーテル、ラクタム、ホルムアミド、アセトアミド、長鎖アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、グリコールブチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アミド、エーテル、カルボン酸、エステル、有機硫化物、有機スルホキシド、スルホン、アルコール誘導体、カルビトール、ブチルカルビトール、セロソルブ、エーテル誘導体、アミノアルコール、及びケトンが含まれる。例えば、共溶媒として、炭素数30以下の第1脂肪族アルコール、炭素数30以下の第1芳香族アルコール、炭素数30以下の第2脂肪族アルコール、炭素数30以下の第2芳香族アルコール、炭素数30以下の1,2−ジオール、炭素数30以下の1,3−ジオール、炭素数30以下の1,5−ジオール、エチレングリコールアルキルエーテル、プロピレングリコールアルキルエーテル、ポリ(エチレングリコール)アルキルエーテル、ポリ(エチレングリコール)アルキルエーテルの高次の同族体、ポリ(プロピレングリコール)アルキルエーテル、ポリ(プロピレングリコール)アルキルエーテルの高次の同族体、ラクタム、置換ホルムアミド、未置換ホルムアミド、置換アセトアミド、及び未置換アセトアミドを挙げることができる。本発明の実施に際して好ましく用いられる共溶媒の具体例として、限定はしないが、1,5−ペンタンジオール、2−ピロリドン、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、3−メトキシブタノール、及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが挙げられる。共溶媒を添加することで、インクジェット流体中の水の蒸発速度を低下させたり、詰まりを最小限としたり、粘度、pH、表面張力、光学濃度、及び印刷品質などのインクの他の諸性質を変化させることができる。共溶媒の濃度は、約5wt%〜約50wt%の範囲とし得、一実施形態では、約14wt%〜約16wt%である。当分野で周知のように、複数の共溶媒を用いることもできる。
液体ビヒクルはまた、粘度修正剤、pH調節剤、防腐剤、各種界面活性剤、酸化防止剤、及び蒸発加速剤などの、溶液特性修正剤を含有することもできる。用い得る界面活性剤の例として、ラウリルアミン、ココナツ油アミン、ステアリルアミン、ロジンアミンの塩酸塩、酢酸塩などの第1、第2、及び第3アミン塩化合物;ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンズアルコニウムクロリド等のような第4アンモニウム塩タイプの化合物;セチルピリジニウムクロリド、セチルピリジニウムブロミド等のようなピリジニウム塩タイプの化合物;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、アセチレンアルコール、アセチレングリコールなどの非イオン性界面活性剤;及び2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、ステアリルジメチルベタイン、及びラウリルジヒドロキシエチルベタインなどのその他の界面活性剤;及びそれらの組合せが挙げられる。
用い得るpH調節剤として、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、アンモニア、酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、モルホリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチルモノエタノールアミン、n−ブチルジエタノールアミン、ジ−n−ブチルエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等、及びそれらの組合せが挙げられる。さらに、pH調節剤には、酸性沈殿剤の上記リストから選択し得る酸性剤が含まれ得る。
本発明の調合に矛盾することなく、その他の各種添加剤を用いて特定用途に使えるようインク組成物の諸性質を最適化することができる。これらの添加剤の例は、有害微生物の成長を阻害するのに添加されるものである。これらの添加剤は、液体ビヒクルの調合に通常用いられている、殺生物剤、殺菌剤、及びその他の微生物剤とし得る。適切な微生物剤の例として、限定はしないが、Nuosept(ヌデックス社)、Ucarcide(ユニオンカーバイド社)、Vancide(R.T.ヴァンダービルト社)、Proxel(アイシーアイ アメリカ社)、及びそれらの組合せが挙げられる。重金属不純物の有害な影響を排除するために、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)等のような、金属イオン封鎖剤を含有させることもできる。
本発明の別の態様では、着色剤を基材上に固定化する働きのあるバインダーを含有させることができる。本発明における使用に適するバインダーは、典型的に、約4,000Mw〜約18,000Mwの分子量を有するものである。例としては、限定はしないが、ポリエステル、ポリエステル−メラニン、スチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリル酸−アルキルアクリレートコポリマー、スチレン−マレイン酸コポリマー、スチレン−マレイン酸−アルキルアクリレートコポリマー、スチレン−メタクリル酸コポリマー、スチレン−メタクリル酸−アルキルアクリレートコポリマー、スチレン−マレイン酸半エステルコポリマー、ビニルナフタレン−アクリル酸コポリマー、ビニルナフタレン−マレイン酸コポリマー、及びそれらの塩がある。
インクジェットインク組成物及び定着剤組成物のための液体ビヒクルに関して、共通する原理を説明してきたが、同一システムにおいて、インク組成物及び定着剤組成物のそれぞれについて、異なる液体ビヒクルを調合することもできる。例えば、アニオン性顔料を含有するインクジェットインクを調製する場合、アニオン性又は非イオン性界面活性剤を用いて、顔料の沈殿を防止することができる。あるいはまた、カチオン性沈殿剤を含有する定着剤組成物を調製する場合、カチオン性又は非イオン性界面活性剤を定着液に使用することができる。換言すれば、本発明の原理に従って使用される液体ビヒクルを調製する際は、当業者には既知であろうような配慮を払うことができる。
実施例
以下の実施例において、現在、最もよく知られている本発明の実施形態を説明する。以下の説明は、本発明の原理の応用を単に例示もしくは説明するものに過ぎないことを理解されたい。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多数の修正及び代替の組成物、方法、及びシステムを、当業者は案出することができる。添付の特許請求の範囲は、そのような修正並びに変更を網羅するよう意図されている。従って、これまで特定のものに関して本発明を説明してきたが、以下の実施例は、現時点で最も実用的であり且つ好ましい本発明の実施形態であると考えられるものに関し、さらに詳述するものである。先述のように、インクジェットインク中にアニオン性分散剤ポリマーを添加することで、詰まりの問題を軽減させ得る。
オレフィン:マレイン酸のモル比が1:1であり且つ重量平均分子量が15,000Mwである、約0.6wt%のアニオン性ポリアクリレートポリマーを、アニオン性染料を含有するマゼンタインクジェットインクに付加した。少量(約1wt%)のカチオンポリマーを含有する定着剤溶液を、前記マゼンタインクジェットインク試料に付加(又は「スパイク」)し、次いで、当該インクジェットインク試料を70℃にて16時間静置し、定着剤組成物が印刷される直前又は直後にインクジェットインクを印刷する際にしばしば生じるエーロゾル又はノズルプレートでの相互混入をシミュレートした。定着剤組成物に存在するであろうカチオンポリマーに較べて、過剰量のアニオン性分散剤ポリマーが存在した。余分に存在するアニオン性分散剤ポリマーによって、定着剤の存在下におけるインクジェットインクのアグロメレーションが防止されることが確認され、生じた沈殿物は極めて少量であった。生じた少量の沈殿物は、インクジェットノズルから容易に射出されるであろうような緩く凝集した綿状のものであった。対照的に、アニオン性分散剤ポリマーが存在しない以外は同じであるインクジェットインクに定着剤組成物を付加すると、70℃に加熱した後に、凝縮した固形物が生成した。
アニオン性マゼンタ染料、Crodafos N−3 Acid(三価金属塩と沈殿を形成しやすい)として知られるリン酸塩界面活性剤、及び鎖の一方の端部にSO基を有し且つ重量平均分子量が約4,500Mwである約0.1wt%のアニオン性アクリル酸ホモポリマーを含有するマゼンタインクジェットインクを調製した。当該インクジェットインクに硝酸アルミニウム塩水溶液を付加して、インク中のアルミニウム濃度を32ppm(0.0032wt%)とした。このようなインク中濃度のアルミニウムイオンは、典型的に、リン酸塩界面活性剤との間で沈殿物を形成するであろう。しかしながら、アニオン性ポリマーの存在によって、0.25ミクロンフィルターによるインクジェットインクのろ過性(filterability)が大幅に改善され、極めて少量のろ液が残った。対照的に、アニオン性分散剤ポリマーが存在しない以外は同様のインクジェットインクに硝酸アルミニウム塩溶液を付加すると、0.25ミクロンフィルターによっては実質的にろ過できない沈殿物が生成した。
アニオンマゼンタ染料、Crodafos N−3 Acid(三価金属塩と沈殿を形成しやすい)として知られるリン酸塩界面活性剤、及び約4,500Mwの重量平均分子量を有する約0.1wt%のアニオン性アクリル酸/スルホン酸コポリマーを含有するマゼンタインクジェットインクを調製した。当該インクジェットインクに硝酸アルミニウム塩水溶液を付加して、インク中のアルミニウム濃度を32ppm(0.0032wt%)とした。このようなインク中濃度のアルミニウムイオンは、典型的に、リン酸塩界面活性剤と沈殿物を形成するであろう。しかしながら、アニオン性ポリマーの存在によって、0.25ミクロンフィルターによるインクジェットインクのろ過性が大幅に改善され、極めて少量のろ液が残った。対照的に、アニオン性分散剤ポリマーが存在しない以外は同様のインクジェットインクに硝酸アルミニウム塩溶液を付加すると、0.25ミクロンフィルターによっては実質的にろ過できない沈殿物が生成した。
カチオン性定着剤を収容するペンの近くにあるペンに、アニオン性分散剤ポリマーを含有するマゼンタインクジェットインクを収容して、印刷試験をおこなった。マゼンタインクジェットインクを収容するペンは、カチオン性定着剤を収容するペンに近接していてもノズル詰まりは起こさなかった。比較目的で、アニオン性分散剤ポリマーを含まないマゼンタインクで満たした同様のペンもまたカチオン性定着剤を収容するペンに近接させて、印刷試験をおこなった。この後者の試験では、幾つかのノズルに関してノズル詰まりが生じた。
様々な量のアニオン性分散剤ポリマーを含有する幾つかのマゼンタインクジェットインクを調製した。用いたアニオン性分散剤ポリマーは、オレフィン:マレイン酸のモル比が1:1であり且つ重量平均分子量が15,000Mwであるアニオン性ポリアクリレートポリマーであった。当該アニオン性ポリマー分散剤の量は、0wt%〜6.4wt%とした。定着剤組成物と共に印刷されたマゼンタインクジェットインクは、この分散剤の濃度範囲内では、耐水性の損失は全くなく且つ光学濃度の損失もほとんど又は全くなかった。しかしながら、アニオン性分散剤ポリマーの量によって、インクジェットインクのアグロメレーション挙動とデキャップ特性が変化した。良好なデキャップ結果は、0.05wt%〜1.0wt%にてアニオン性分散剤ポリマーを含有させた場合に得られ、最良の結果は、0.2wt%〜0.4wt%にて含有させた場合に達成された。

Claims (12)

  1. インクジェット印刷用の流体分配システムであって、
    (a)アニオン性染料着色剤及び0.05wt%〜0.5wt%のアニオン性分散剤ポリマーを含有するインクジェットインクと、
    (b)前記インクジェットインクの或る成分に反応性を示すカチオン性沈殿剤を含有し、前記インクジェットインクとは別個に収容されている定着剤組成物と、
    を含んで成り、前記流体分配システムが、前記定着剤組成物を前記インクジェットインクに関して上刷り又は下刷りできるよう構成されており、
    前記流体分配システムが、前記インクジェットインクを印刷するためのインクジェットインク印刷用ノズルと、前記定着剤組成物を印刷するための定着剤組成物印刷用ノズルとをさらに具備し、前記インクジェット印刷用ノズルが前記定着剤組成物によって相互混入(cross−contamination)を受けやすいものであり、且つ前記アニオン性分散剤ポリマーが前記インクジェットインク印刷用ノズルの位置で沈殿が生じるのを阻止する量にて前記インクジェットインク中に存在する、流体分配システム。
  2. 前記インクジェットインク印刷用ノズルと前記定着剤組成物印刷用ノズルが、同じノズルプレート上に存在し、それによって、前記インクジェットインク印刷用ノズルが前記定着剤組成物による相互混入を受けやすい、請求項に記載の流体分配システム。
  3. 噴射される際、前記定着剤印刷用ノズルから噴射された少量の前記定着剤組成物のエーロゾルが前記インクジェットインク印刷用ノズルと接触するように、前記インクジェットインク印刷用ノズルと前記定着剤組成物印刷用ノズルが近接して構成されており、それによって、前記インクジェットインク印刷用ノズルが前記定着剤組成物による相互混入を受けやすい、請求項に記載の流体分配システム。
  4. 前記インクジェットインク印刷用ノズルと前記定着剤組成物印刷用ノズルが、同じワイパーにより保守され、それによって、前記インクジェットインク印刷用ノズルが前記定着剤組成物による相互混入を受けやすい、請求項に記載の流体分配システム。
  5. 前記アニオン性染料が、0.1wt%〜6wt%にて前記インクジェットインク中に存在し、且つ前記カチオン性沈殿剤が、1wt%〜5wt%にて前記定着剤組成物中に存在する、請求項1に記載の流体分配システム。
  6. 前記アニオン性分散剤ポリマーが、疎水性基とアニオン基の両方を備えるコポリマーである、請求項1に記載の流体分配システム。
  7. 前記カチオン性沈殿剤が、カチオンポリマー、多価金属イオンあるいはイオン基、酸、及びそれらの組合せから成る群から選択される、請求項1に記載の流体分配システム。
  8. (a)アニオン性染料着色剤及び0.05wt%〜0.5wt%のアニオン性分散剤ポリマーを含有するインクジェットインクを、インクジェットインク印刷用ノズルから噴射するステップと、
    (b)前記インクジェットインクの或る成分に反応性を示すカチオン性沈殿剤を含有する定着剤組成物を、定着剤組成物印刷用ノズルから噴射するステップと、
    を包含し、前記定着剤組成物が前記インクジェットインクに関して上刷り又は下刷りされ、且つ
    前記インクジェットインク印刷用ノズルが、前記定着剤組成物による相互混入を受けやすく、且つ前記アニオン性分散剤ポリマーが、前記インクジェットインク印刷用ノズルの位置で沈殿が生じるのを阻止する量にて前記インクジェットインク中に存在する、インクジェット画像形成方法。
  9. 前記アニオン性分散剤ポリマーが、疎水性基とアニオン基の両方を備えるコポリマーである、請求項に記載の方法。
  10. 前記コポリマーが、親水基をさらに備える、請求項に記載の方法。
  11. 前記アニオン性分散剤ポリマーの重量平均分子量が、4,000〜50,000Mwである、請求項に記載の方法。
  12. 前記カチオン性沈殿剤が、カチオンポリマー、多価金属イオンあるいはイオン基、酸、及びそれらの組合せから成る群から選択される、請求項に記載の方法。
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