JP4193572B2

JP4193572B2 - Cam follower roller

Info

Publication number: JP4193572B2
Application number: JP2003132949A
Authority: JP
Inventors: 正博野口; 義孝早稲田
Original assignee: JTEKT Corp
Current assignee: JTEKT Corp
Priority date: 2003-05-12
Filing date: 2003-05-12
Publication date: 2008-12-10
Anticipated expiration: 2023-05-12
Also published as: JP2004332896A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロッカアーム等のカムフォロアに使用されるローラに関する。
【０００２】
【従来の技術】
自動車エンジンの動弁機構にはロッカアームが付設され、このロッカアームの揺動動作によってバルブが開閉される（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
この種のロッカアームでは、本体の長手方向略中心に、支軸が本体の側壁間に渡すように設けられ、この支軸に複数個の針状ころを介してローラが回転自在に外装されている。
【０００４】
そして、所定位置に設けられたカムが軸心周りに回転してローラに転接することで、本体がピボット軸を中心に支軸周りに揺動し、これに連動してバルブステムが上下動することでバルブが開閉する。
【０００５】
【特許文献１】
特開平７−１５０９０９号（第３頁，第１図）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のロッカアームは過酷環境下で使用されるため、ローラに対してショットブラストやショットピーニングを実施し、これによってローラの疲労強度向上を図る場合がある。
【０００７】
このショットブラストやショットピーニングは、ドラム式の処理装置で実施している。このため、ローラの表面である外周面および端面の双方にショット粒が当たり、くぼみ（ディンプル）が形成される。
【０００８】
しかしローラの端面は、ロッカアーム本体の側壁にすべり接触するため、端面にくぼみが形成されることに伴なって生じる表面粗さによっては、ロッカアーム使用時のトルクが大きくなってしまう。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明のカムフォロア用ローラは、端面に、ローラの回転方向を横切る多数の筋状凹部が形成され、前記筋状凹部が形成された前記端面および外周面にショット粒を投射することで表面に残留圧縮応力が付与されるとともに多数の小さなくぼみが形成されており、前記外周面の表面粗さに比べて前記端面の表面粗さが滑らかに形成され、カムが外周面に転接することで、カムフォロアの壁面に端面がすべり接触可能に軸心周りに回転するものである。
【００１０】
特に、前記外周面の表面粗さは中心線平均粗さＲａ：０．１〜０．６の範囲とし、かつ前記端面の表面粗さは中心線平均粗さＲａ：０．１以下の値とすることが好ましく、このようなカムフォロアにおいて、ローラの端面がカムフォロアの壁面にすべり接触する際の摺動トルクが小さく抑えられる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態を、ロッカアームを例に図面に基づいて説明する。図１はロッカアームの側面断面図、図２はロッカアームの長手方向中心部における正面断面図、図３はロッカアームの使用状態の正面断面図、図４はローラの製造途中を示す断面図、図５はローラの単体側面図、図６はローラの回転速度と摺動トルクの関係を表すグラフ図である。
【００１２】
図１において、符号１はカム、２はカムフォロアとしてのロッカアームをそれぞれ示す。カム１は動弁機構の所定の場所に配置され、かつカム軸１ａ周りに回転可能に設けられている。
【００１３】
図２に示すように、ロッカアーム２は、一対の対向する側壁３ａ，３ｂを有する胴体３と、一対の側壁３ａ，３ｂ間に架渡された状態で取付けられる支軸４と、支軸４において一対の側壁３ａ，３ｂ間の領域に回転自在に外装されるローラ５とを含む。
【００１４】
胴体３の長手方向一方側で両側壁３ａ，３ｂ間に、ピボット取付部７が一体に形成されている。このピボット取付部７にピボット軸８が螺合されている。ロッカアーム本体２の長手方向他方側で両側壁３ａ，３ｂ間にバルブ嵌合部９が形成されている。このバルブ嵌合部９にバルブステム１０の先端部が摺動自在に嵌合している。このような胴体３は、一枚の金属板をプレス加工することで製造され、両側壁３ａ，３ｂ、ピボット取付部７およびバルブ嵌合部９を一体に有している。
【００１５】
ローラ５は、支軸４および針状ころ６を挿入する中心穴５ｃを有し、ローラ５は支軸４に針状ころ６を介して回転自在に外装される。ローラ５は、両側壁３ａ，３ｂ間に、軸方向所定距離を有する隙間δを介して配置されている。
【００１６】
ローラ５の外周面５ｅには、カム１が転接する。ローラ５の端面５ａ，５ｂは側壁３ａ，３ｂにすべり接触可能とされている。ローラ５の外周面５ｅの表面粗さは、中心線平均粗さＲａ：0.1〜0.6の範囲に設定されている。ローラ５の端面５ａ，５ｂの表面粗さは、中心線平均粗さＲａ：0.1以下の値、好ましくはＲａ：0.05〜0.10の範囲に設定されている。
【００１７】
次に、ローラ５の製造方法を説明する。まず、円柱形の引抜き材を基材とし、その中心に複数回の鍛造加工を実施して中心穴５ｃを形成することで、ローラ本体５Ａを形成する。続いて図４に示すように、ローラ本体５Ａに対して金型７Ａ，７Ｂを用いて両端面５ａ，５ｂを面押し加工する。
【００１８】
この面押し加工によって、図５に示すように、ローラ本体５Ａの回転方向に対して多方向に横切る多数の筋状凹部５ｄが金型７Ａ，７Ｂの表面から転写形成される。なお図５における拡大部分は、端面５ａ，５ｂの顕微鏡写真に基づいて模式的に記載した図である。
【００１９】
これら筋状凹部５ｄを有するローラ５の両端面５ａ，５ｂの表面粗さは、例えば中心線平均粗さＲａ：0.4以下に形成される。また筋状凹部５ｄの幅は２〜６μｍ、筋状凹部５ｄ間の離隔間隔は、５〜３０μｍに形成されている。
【００２０】
なお面押し加工時の加圧力や、面押し加工に用いる金型７Ａ，７Ｂの押圧面の状態などを調整することにより、ローラ５の両端面５ａ，５ｂに形成する筋状凹部５ｄの状態を管理することが可能である。
【００２１】
その後、ローラ本体５Ａに対してショットピーニング加工あるいはショットブラスト加工を実施する。例えばショットピーニング加工によれば、ショットピーニング用装置内でショット粒がローラ本体５Ａに向けて投射される。
【００２２】
これにより、ローラ本体５Ａの表面である外周面５ｅ、端面５ａ，５ｂの双方に多数の小さなくぼみ（ディンプル）が形成され、ローラ５の外面に残留圧縮応力が付与される。
【００２３】
残留圧縮応力が付与されることにより、ロッカアーム１に使用するローラ５として必要な疲労強度を確保することができる。またこれらくぼみは、ロッカアーム１の使用時に油溜まりとしての機能を有し、カム１の転接に伴なう過熱を防止する。
【００２４】
ショットピーニング加工を実施して粗さが粗くなったローラ本体５Ａの表面粗さを所定値とするために、ローラ本体５Ａの外周面５ｅおよび端面５ａ，５ｂにバフ研磨を実施する。なおバフ研磨は、麻や綿の被覆層を表面に設けた回転研磨ロールに♯600，♯700，♯800などの所定の粗さの砥粒を添加して研磨する方法をいう。
【００２５】
ローラ本体５Ａの外周面５ｅおよび端面５ａ，５ｂに対し、所定の粗さの砥粒を用いてバフ研磨を実施することで、ローラ５が製造される。このとき、ローラ５の外周面５ｅの表面粗さは中心線平均粗さＲａ：0.1〜0.6の範囲となるよう、かつ端面５ａ，５ｂの表面粗さは中心線平均粗さＲａ：0.1以下の値となるよう、バフ研磨を行う。
【００２６】
なお、ショットピーニング加工によってローラ５の外周面５ｅに生じる表面粗さは、一般的にはローラ５の径によって異なり、その径に応じた範囲は中心線平均粗さＲａ：0.1〜0.6となる。従って、ショットピーニング加工によってこの範囲の粗さが形成された場合には、ローラ本体５Ａの外周面５ｅにバフ研磨を実施しない。また、ローラ５の外周面５ｅに転接するカム１の表面粗さ、ローラ５の端面５ａ，５ｂがすべり接触する胴体３の側壁３ａ，３ｂの表面粗さは、従来と同様である。
【００２７】
このようにして製造したローラ５の中心穴５ｃ内周面に針状ころ６を組込むことでローラ５と針状ころ６の組品とする。次に、この組品を側壁３ａ，３ｂ間に配置した状態で、予め側壁３ａ，３ｂに形成してある挿通穴１０ａ，１０ｂに渡すように、針状ころ６の径方向内方に支軸４を挿通する。
【００２８】
そして、支軸４の両端面５ａ，５ｂそれぞれの外周部を径方向外方に拡径するようにして、支軸４の両端面５ａ，５ｂを挿通穴１０ａ，１０ｂの周壁面に対してかしめ、これによって支軸４を側壁３ａ，３ｂに非回転に組付けることでロッカアーム２を製造する。
【００２９】
そしてロッカアーム２の使用に際して、ロッカアーム２の支軸４とカム１のカム軸１ａの平行度を確保して、それぞれを動弁機構の所定の場所に配置するとともに、カム１の外周面がローラ５の外周面５ｅに転接可能に設置する。カム１がローラ５の外周面５ｅに当接して転接を繰返すと、ロッカアーム本体２はピボット軸８を中心に揺動を繰返し、バルブステム１０が上下動を繰返してバルブが開閉する。
【００３０】
図６は、横軸をローラ５の回転速度（r/min）とし、縦軸をローラ５の摺動トルクとしたグラフである。図において、符号１５（△印）は従来品のローラのデータを示し、符号１６（●印）は、本発明のローラ５（ロッカアーム１）におけるデータを示す。このグラフから、ローラ５の回転時は従来品に比べて本発明のローラ５を用いたロッカアーム１の方が、摺動トルクが小さくなっていることがわかる。
【００３１】
従来、ショット粒の投射によってローラ５の端面５ａ，５ｂに形成された多数のくぼみの存在のために、カム１がローラ５に転接してローラ５が回転する際、ローラ５の端面５ａ，５ｂがロッカアーム本体２の側壁３にすべり接触すると、側壁３との摩擦に伴なって発生する摩擦力が大きくなり、ローラ５の摺動トルクが大きくなっていた。
【００３２】
しかし本発明の実施形態によれば、ローラ５の外周面５ｅの表面粗さを中心線平均粗さＲａ：0.1〜0.6の範囲となるよう、かつ端面５ａ，５ｂの表面粗さを中心線平均粗さＲａ：0.1以下の値となるよう、ローラ５の外周面５ｅの表面粗さに比べてローラ５の端面５ａ，５ｂの表面粗さを低く設定した。このことにより、ローラ５の摺動トルクを従来のロッカアームに比べて低くすることができ、すべり接触面の焼付きを防止することができた。
【００３３】
これは、ローラ５の端面５ａ，５ｂの表面粗さを中心線平均粗さＲａ：0.1以下の値となるよう設定したことで端面５ａ，５ｂの凹凸が極めて少なくなり、かつバフ研磨を実施してなお残留している微小なくぼみの存在により、ローラ５の回転時に動圧が発生するからであると考えられる。従って、特にローラ５が高速回転する際に摺動トルクの低下が著しくなっている。
【００３４】
しかも、ローラ５の端面５ａ，５ｂに形成された多数の筋状凹部５ｄは、ローラ５の回転方向に対して多方向に横切るものである。従って、周方向に連続する旋削目とは異なり、すべり接触部分において潤滑油が筋状凹部５ｄによって作られる非接触部分内から流出しにくく閉じ込められることになる。このため、すべり接触部分に潤滑油が残存しやすくなり、すべり接触部分の摩擦抵抗を軽減できるとともに、過熱を防止できる。これによって、ロッカアーム２の設置場所が潤滑油の少ない貧潤滑な環境であってもローラ５の回転動作が円滑になり、ローラ５の焼付きをいっそう確実に防止できる。
【００３５】
次に、図４および図７に基づいて別の実施形態を説明する。この実施形態に係るローラ５の外周面５ｅの表面粗さは、中心線平均粗さＲａ：0.1〜0.6の範囲に設定されている。ローラ５の端面５ａ，５ｂの表面粗さは、中心線平均粗さＲａ：0.1以下の値、好ましくは中心線平均粗さＲａ：0.05〜0.10の範囲に設定されている点については、上記実施形態と同様である。
【００３６】
この実施形態におけるローラ５の製造方法は、上記実施形態と同様に円柱形の引抜き材を基材とし、その中心に複数回の鍛造加工で中心穴５ｃを形成することで、ローラ本体５Ａを形成する。続いて図４に示すように、ローラ本体５Ａに対して金型７Ａ，７Ｂを用いて両端面５ａ，５ｂを面押し加工する。
【００３７】
上記実施形態では、この面押し加工によってローラ本体５Ａの両端面５ａ，５ｂの表面粗さを中心線平均粗さＲａ：0.4以下に形成した。しかしこの実施形態では、面押し加工によってローラ本体５Ａの両端面５ａ，５ｂの表面粗さを中心線平均粗さＲａ：0.1以下に形成する。
【００３８】
続いて図７に示すように、複数個（図では５個）のローラ本体５Ａからなるローラ本体群２５を、各ローラ本体５Ａの端面５ａ，５ｂをマスキングした状態でショットピーニング用装置１８内に搬入する。
【００３９】
この実施形態では、ローラ本体５Ａのマスキング方法として、ローラ本体５Ａの端面５ａ，５ｂどうしを合わせ、適宜の手段でローラ本体５Ａの端面５ａ，５ｂどうしを合わせた状態とした。このようにすることによって、ショットピーニング用装置１８内で鋼球製のショット粒１７が投射されても端面５ａ，５ｂに当たらない。
【００４０】
なお、両端側に配置したローラ本体５Ａａ，５Ａｂの端面５ａ，５ｂについては、例えば適宜のマスキング剤を塗布することで、ショット粒１７が当たってもくぼみが形成され難い状態としてもよい。
【００４１】
ショット粒１７の投射については従来から用いられているものを用いてもよい。あるいは、図７に示すような装置を用いてもよい。同図に示す装置は、鋼球製のショット粒１７を径方向外方から単一方向（図では上方から下方）に投射するための投射部２０を設けたものである。
【００４２】
同図に示す装置では、先端側のローラ本体５Ａａの外周面５ｅが投射部２０の下方に正対するよう、ローラ本体群２５をショットピーニング用装置１８内に搬入する。
【００４３】
続いて、投射部２０からショット粒１７を連続的に投射しながら、かつローラ本体群２５を軸心周りに所定回数だけ、所定の回転速度でもって回転させるとともに、例えばローラ本体群２５が一回転する時間に、一個のローラ本体５Ａの幅Ｂ分だけローラ本体群２５が軸方向２２に進むよう、ローラ本体群２５を連続的に搬送する。
【００４４】
後端側のローラ本体５Ａｂが投射部２０から外れた時点で、各ローラ本体５Ａの外周面５ｅにくぼみが或る規則性をもって形成される。これにより、製造された各ローラ５毎の疲労強度を安定させることができる。
【００４５】
このように、ローラ本体５Ａの端面５ａ，５ｂにマスキングを実施してローラ本体５Ａの外周面５ｅにのみショット粒１７が投射されるようにすることにより、ローラ本体５Ａの端面５ａ，５ｂの粗さを中心線平均粗さＲａ：0.1以下に保持したままでローラ５を製造することができる。
【００４６】
なお、この実施形態ではローラ本体５Ａの端面５ａ，５ｂのマスキング方法として、ローラ本体５Ａの端面５ａ，５ｂどうしを合わせたがこれに限定されるものではない。例えば、ローラ本体５Ａの両端面５ａ，５ｂの表面粗さを中心線平均粗さＲａ：0.1以下に形成した後に、ローラ本体５Ａそれぞれの端面５ａ，５ｂにマスキング剤を塗布するような方法を用いてもよい。
【００４７】
ローラ本体５Ａそれぞれの端面５ａ，５ｂにマスキング剤を塗布する場合は、従来から用いられているショットピーニング用装置を用いた加工方法であってもローラ本体５Ａそれぞれの端面５ａ，５ｂの粗さを粗くさせることなく外周面５ｅにくぼみを形成してローラ５に所定の疲労強度を付与することができる。
【００４８】
そして、ローラ５の外周面５ｅの表面粗さを中心線平均粗さＲａ：0.1〜0.6の範囲に、かつローラ５の端面５ａ，５ｂの表面粗さを中心線平均粗さＲａ：0.1以下の値に設定するよう、ローラ５の外周面５ｅの表面粗さに比べて端面５ａ，５ｂの表面粗さを低く設定する。
【００４９】
これによって、上記各実施形態と同様に、ローラ５の摺動トルクを従来のロッカアームに比べて低くすることができるとともに、すべり接触面の過熱および焼付きを確実に防止することができ、また、ロッカアーム２全体として回転トルクを小さくすることができる。
【００５０】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明のローラによれば、その端面がカムフォロアの側壁とすべり接触する場合の回転動作が円滑になり、装置全体の回転トルクの上昇やカムフォロアとの焼付きといった現象を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態を示すロッカアームの側面断面図である。
【図２】同じくロッカアームの長手方向中心部における正面断面図である。
【図３】同じくロッカアームの使用状態の正面断面図である。
【図４】同じくローラの製造途中を示す断面図である。
【図５】同じくローラの単体側面図である。
【図６】同じくローラの回転速度と摺動トルクの関係を表すグラフ図である。
【図７】本発明の別の実施形態を示すロッカアーム用ローラの製造途中を示す概略図である。
【符号の説明】
１カム
２ロッカアーム
３胴体
３ａ，３ｂ側壁
４支軸
５ローラ
５ａ，５ｂローラの端面
５ｃローラの中心穴
５ｄ筋状凹部
５ｅローラの外周面
５Ａローラ本体
６針状ころ
δ 隙間[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a roller used for a cam follower such as a rocker arm.
[0002]
[Prior art]
A rocker arm is attached to the valve mechanism of the automobile engine, and the valve is opened and closed by the rocking motion of the rocker arm (see, for example, Patent Document 1).
[0003]
In this type of rocker arm, a support shaft is provided at approximately the center in the longitudinal direction of the main body so as to pass between the side walls of the main body, and a roller is rotatably mounted on the support shaft via a plurality of needle rollers. .
[0004]
Then, the cam provided at a predetermined position rotates around the axis and rolls into contact with the roller, so that the main body swings around the pivot shaft around the pivot shaft, and the valve stem moves up and down in conjunction with this. This opens and closes the valve.
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 7-150909 (page 3, FIG. 1)
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Since the conventional rocker arm is used in a harsh environment, shot blasting or shot peening may be performed on the roller, thereby improving the fatigue strength of the roller.
[0007]
The shot blasting and shot peening are performed by a drum type processing apparatus. For this reason, shot grains hit both the outer peripheral surface and the end surface, which are the surfaces of the rollers, and dimples are formed.
[0008]
However, since the end surface of the roller is in sliding contact with the side wall of the rocker arm body, the torque when the rocker arm is used increases depending on the surface roughness caused by the formation of the recess in the end surface.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The cam follower roller according to the present invention has a plurality of streak-like recesses that cross the rotation direction of the roller on the end surface, and the shot particles are projected onto the end surface and the outer peripheral surface where the streak-like recesses are formed. A large number of small depressions are formed while compressive stress is applied, the surface roughness of the end face is formed more smoothly than the surface roughness of the outer peripheral face, and the cam is in rolling contact with the outer peripheral face. The end face rotates around the axial center so that the end face can be brought into sliding contact with the wall surface.
[0010]
In particular, prior to the surface roughness of the Kigaishu surface center line average roughness Ra: the range of 0.1 to 0.6, and the surface roughness of the end surface center line average roughness Ra: 0.1 The following In such a cam follower, the sliding torque when the end surface of the roller is in sliding contact with the wall surface of the cam follower is suppressed to a small value.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings, taking a rocker arm as an example. 1 is a side cross-sectional view of the rocker arm, FIG. 2 is a front cross-sectional view at the center in the longitudinal direction of the rocker arm, FIG. 3 is a front cross-sectional view of the rocker arm in use, FIG. FIG. 6 is a graph showing the relationship between the rotational speed of the roller and the sliding torque.
[0012]
In FIG. 1, reference numeral 1 denotes a cam, and 2 denotes a rocker arm as a cam follower. The cam 1 is disposed at a predetermined position of the valve mechanism and is provided to be rotatable around the cam shaft 1a.
[0013]
As shown in FIG. 2, the rocker arm 2 includes a body 3 having a pair of opposite side walls 3 a and 3 b, a support shaft 4 attached between the pair of side walls 3 a and 3 b, and a support shaft 4. And a roller 5 rotatably mounted in a region between the pair of side walls 3a and 3b.
[0014]
A pivot mounting portion 7 is integrally formed between the side walls 3a and 3b on one side in the longitudinal direction of the body 3. A pivot shaft 8 is screwed to the pivot mounting portion 7. A valve fitting portion 9 is formed between the side walls 3a and 3b on the other side in the longitudinal direction of the rocker arm body 2. A tip end portion of the valve stem 10 is slidably fitted to the valve fitting portion 9. Such a body 3 is manufactured by pressing a single metal plate, and integrally includes both side walls 3a and 3b, a pivot mounting portion 7 and a valve fitting portion 9.
[0015]
The roller 5 has a center hole 5 c into which the support shaft 4 and the needle rollers 6 are inserted, and the roller 5 is rotatably mounted on the support shaft 4 via the needle rollers 6. The roller 5 is disposed between both side walls 3a and 3b via a gap δ having a predetermined axial distance.
[0016]
The cam 1 is in rolling contact with the outer peripheral surface 5 e of the roller 5. The end surfaces 5a and 5b of the roller 5 can be brought into sliding contact with the side walls 3a and 3b. The surface roughness of the outer peripheral surface 5e of the roller 5 is set in the range of the center line average roughness Ra: 0.1 to 0.6. The surface roughness of the end faces 5a and 5b of the roller 5 is set to a value of the center line average roughness Ra: 0.1 or less, preferably Ra: 0.05 to 0.10.
[0017]
Next, a method for manufacturing the roller 5 will be described. First, a roller body 5A is formed by forming a center hole 5c by using a cylindrical drawing material as a base material and performing a forging process a plurality of times at the center thereof. Subsequently, as shown in FIG. 4, both end surfaces 5a and 5b are pressed into the roller body 5A using the molds 7A and 7B.
[0018]
By this surface pressing process, as shown in FIG. 5, a large number of streak-like recesses 5d crossing in multiple directions with respect to the rotation direction of the roller body 5A are transferred and formed from the surfaces of the molds 7A and 7B. In addition, the enlarged part in FIG. 5 is the figure typically described based on the microscope picture of end surface 5a, 5b.
[0019]
The surface roughness of both end faces 5a, 5b of the roller 5 having the streak-like recesses 5d is, for example, a center line average roughness Ra: 0.4 or less. The width of the streak-shaped recess 5d is 2 to 6 μm, and the separation interval between the streak-shaped recesses 5d is 5 to 30 μm.
[0020]
The state of the streak-like recesses 5d formed on both end surfaces 5a and 5b of the roller 5 is adjusted by adjusting the pressure applied during the surface pressing process, the state of the pressing surfaces of the dies 7A and 7B used for the surface pressing process, and the like. It is possible to manage.
[0021]
Thereafter, shot peening or shot blasting is performed on the roller body 5A. For example, according to shot peening, shot grains are projected toward the roller body 5A in the shot peening apparatus.
[0022]
Thereby, a large number of small indentations (dimples) are formed on both the outer peripheral surface 5e and the end surfaces 5a and 5b, which are the surfaces of the roller body 5A, and a residual compressive stress is applied to the outer surface of the roller 5.
[0023]
By applying the residual compressive stress, the fatigue strength necessary for the roller 5 used in the rocker arm 1 can be ensured. These recesses function as an oil reservoir when the rocker arm 1 is used, and prevent overheating accompanying the rolling of the cam 1.
[0024]
In order to set the surface roughness of the roller body 5A, which has been roughened by shot peening, to a predetermined value, buffing is performed on the outer peripheral surface 5e and the end surfaces 5a, 5b of the roller body 5A. Buffing refers to a method of polishing by adding abrasive grains of a predetermined roughness such as # 600, # 700, # 800 to a rotating polishing roll provided with a coating layer of hemp or cotton on the surface.
[0025]
The roller 5 is manufactured by buffing the outer peripheral surface 5e and the end surfaces 5a and 5b of the roller body 5A using abrasive grains having a predetermined roughness. At this time, the surface roughness of the outer peripheral surface 5e of the roller 5 is in the range of the centerline average roughness Ra: 0.1 to 0.6, and the surface roughness of the end faces 5a and 5b is the centerline average roughness Ra: 0.1 or less. Buffing is performed to obtain a value.
[0026]
The surface roughness generated on the outer peripheral surface 5e of the roller 5 by shot peening generally varies depending on the diameter of the roller 5, and the range corresponding to the diameter is centerline average roughness Ra: 0.1 to 0.6. Therefore, when the roughness in this range is formed by shot peening, the outer peripheral surface 5e of the roller body 5A is not buffed. Further, the surface roughness of the cam 1 which is in rolling contact with the outer peripheral surface 5e of the roller 5 and the surface roughness of the side walls 3a and 3b of the body 3 where the end surfaces 5a and 5b of the roller 5 are in sliding contact are the same as in the prior art.
[0027]
The roller 5 and the needle roller 6 are assembled by assembling the needle roller 6 into the inner peripheral surface of the center hole 5c of the roller 5 thus manufactured. Next, in a state where this assembly is disposed between the side walls 3a and 3b, a support shaft is provided inward in the radial direction of the needle roller 6 so as to be passed to the insertion holes 10a and 10b formed in the side walls 3a and 3b in advance. 4 is inserted.
[0028]
Then, the outer peripheral portions of both end surfaces 5a and 5b of the support shaft 4 are radially expanded outwardly, and the both end surfaces 5a and 5b of the support shaft 4 are caulked against the peripheral wall surfaces of the insertion holes 10a and 10b. Thus, the rocker arm 2 is manufactured by assembling the support shaft 4 to the side walls 3a and 3b in a non-rotating manner.
[0029]
When using the rocker arm 2, the parallelism between the support shaft 4 of the rocker arm 2 and the cam shaft 1 a of the cam 1 is ensured, and each of them is arranged at a predetermined position of the valve operating mechanism. The outer peripheral surface 5e is installed so as to be capable of rolling contact. When the cam 1 contacts the outer peripheral surface 5e of the roller 5 and repeats rolling, the rocker arm body 2 repeats swinging around the pivot shaft 8, and the valve stem 10 repeatedly moves up and down to open and close the valve.
[0030]
FIG. 6 is a graph in which the horizontal axis represents the rotational speed (r / min) of the roller 5 and the vertical axis represents the sliding torque of the roller 5. In the figure, reference numeral 15 (Δ mark) indicates data of a conventional roller, and reference numeral 16 (● mark) indicates data in the roller 5 (rocker arm 1) of the present invention. From this graph, it can be seen that when the roller 5 rotates, the rocker arm 1 using the roller 5 of the present invention has a smaller sliding torque than the conventional product.
[0031]
Conventionally, due to the presence of many depressions formed on the end surfaces 5a and 5b of the roller 5 by the shot grain projection, when the cam 1 is brought into contact with the roller 5 and the roller 5 rotates, the end surfaces 5a and 5b of the roller 5 are rotated. Slidably contacted with the side wall 3 of the rocker arm body 2, the frictional force generated along with the friction with the side wall 3 increased, and the sliding torque of the roller 5 increased.
[0032]
However, according to the embodiment of the present invention, the surface roughness of the outer peripheral surface 5e of the roller 5 is in the range of the center line average roughness Ra: 0.1 to 0.6, and the surface roughness of the end faces 5a and 5b is the center line average. Roughness Ra: The surface roughness of the end surfaces 5a and 5b of the roller 5 was set to be lower than the surface roughness of the outer peripheral surface 5e of the roller 5 so as to be a value of 0.1 or less. As a result, the sliding torque of the roller 5 can be made lower than that of the conventional rocker arm, and seizure of the sliding contact surface can be prevented.
[0033]
This is because the surface roughness of the end faces 5a and 5b of the roller 5 is set to be a value equal to or less than the centerline average roughness Ra: 0.1 or less, so that the unevenness of the end faces 5a and 5b is extremely reduced and buffing is performed. This is presumably because dynamic pressure is generated when the roller 5 rotates due to the presence of the minute dents remaining. Therefore, especially when the roller 5 rotates at a high speed, the sliding torque is remarkably reduced.
[0034]
In addition, a large number of streak-like concave portions 5 d formed on the end surfaces 5 a and 5 b of the roller 5 cross in multiple directions with respect to the rotation direction of the roller 5. Therefore, unlike the turning stitch that is continuous in the circumferential direction, the lubricating oil is confined in the sliding contact portion so that it is difficult for the lubricating oil to flow out from the non-contact portion formed by the streak-shaped recess 5d. For this reason, the lubricating oil tends to remain in the sliding contact portion, the frictional resistance of the sliding contact portion can be reduced, and overheating can be prevented. Thereby, even when the rocker arm 2 is installed in a poorly lubricated environment with a small amount of lubricating oil, the rotation operation of the roller 5 becomes smooth, and the seizure of the roller 5 can be prevented more reliably.
[0035]
Next, another embodiment will be described based on FIGS. 4 and 7. The surface roughness of the outer peripheral surface 5e of the roller 5 according to this embodiment is set in the range of the center line average roughness Ra: 0.1 to 0.6. The surface roughness of the end faces 5a and 5b of the roller 5 is such that the center line average roughness Ra is set to a value of 0.1 or less, preferably the center line average roughness Ra: 0.05 to 0.10. It is the same as the form.
[0036]
The manufacturing method of the roller 5 in this embodiment forms a roller main body 5A by forming a center hole 5c by a plurality of forgings at the center using a cylindrical drawing material as a base material as in the above embodiment. To do. Subsequently, as shown in FIG. 4, both end surfaces 5a and 5b are pressed into the roller body 5A using the molds 7A and 7B.
[0037]
In the above embodiment, the surface roughness of the both end faces 5a, 5b of the roller body 5A is formed to the center line average roughness Ra: 0.4 or less by this surface pressing. However, in this embodiment, the surface roughness of the both end faces 5a, 5b of the roller body 5A is formed to a center line average roughness Ra: 0.1 or less by surface pressing.
[0038]
Subsequently, as shown in FIG. 7, a roller body group 25 consisting of a plurality (five in the figure) of roller bodies 5A is placed in the shot peening apparatus 18 with the end faces 5a and 5b of each roller body 5A masked. Carry in.
[0039]
In this embodiment, as a masking method for the roller main body 5A, the end surfaces 5a and 5b of the roller main body 5A are aligned with each other, and the end surfaces 5a and 5b of the roller main body 5A are aligned with each other by an appropriate means. By doing in this way, even if the shot grain 17 made of a steel ball is projected in the shot peening apparatus 18, it does not hit the end faces 5a and 5b.
[0040]
In addition, about end surface 5a, 5b of roller main body 5Aa and 5Ab arrange | positioned at both ends, it is good also as a state in which a hollow is hard to be formed even if it hits the shot grain 17 by apply | coating an appropriate masking agent, for example.
[0041]
As for the projection of the shot grain 17, a conventionally used one may be used. Alternatively, an apparatus as shown in FIG. 7 may be used. The apparatus shown in the figure is provided with a projection unit 20 for projecting steel ball shot grains 17 from the outside in the radial direction to a single direction (from the top to the bottom in the figure).
[0042]
In the apparatus shown in the figure, the roller body group 25 is carried into the shot peening apparatus 18 so that the outer peripheral surface 5e of the roller body 5Aa at the front end faces directly below the projection unit 20.
[0043]
Subsequently, while continuously projecting the shot particles 17 from the projection unit 20 and rotating the roller body group 25 around the axis a predetermined number of times at a predetermined rotation speed, for example, the roller body group 25 rotates once. During this time, the roller body group 25 is continuously conveyed so that the roller body group 25 advances in the axial direction 22 by the width B of one roller body 5A.
[0044]
When the roller body 5Ab on the rear end side is detached from the projection unit 20, the recesses are formed with a certain regularity on the outer peripheral surface 5e of each roller body 5A. Thereby, the fatigue strength for each manufactured roller 5 can be stabilized.
[0045]
As described above, the end surfaces 5a and 5b of the roller main body 5A are masked so that the shot grains 17 are projected only on the outer peripheral surface 5e of the roller main body 5A, thereby roughening the end surfaces 5a and 5b of the roller main body 5A. The roller 5 can be manufactured while maintaining the centerline average roughness Ra: 0.1 or less.
[0046]
In this embodiment, the end surfaces 5a and 5b of the roller body 5A are combined as a masking method for the end surfaces 5a and 5b of the roller body 5A. However, the present invention is not limited to this. For example, after forming the surface roughness of both end faces 5a and 5b of the roller body 5A to be equal to or less than the center line average roughness Ra: 0.1, a method of applying a masking agent to each end face 5a and 5b of the roller body 5A is used. May be.
[0047]
When applying a masking agent to the end surfaces 5a and 5b of the roller main body 5A, the roughness of the end surfaces 5a and 5b of the roller main body 5A is reduced even by a processing method using a conventionally used shot peening apparatus. A predetermined fatigue strength can be imparted to the roller 5 by forming a recess in the outer peripheral surface 5e without roughening.
[0048]
And the surface roughness of the outer peripheral surface 5e of the roller 5 is in the range of the center line average roughness Ra: 0.1 to 0.6, and the surface roughness of the end surfaces 5a and 5b of the roller 5 is the center line average roughness Ra: 0.1 or less. The surface roughness of the end surfaces 5a and 5b is set to be lower than the surface roughness of the outer peripheral surface 5e of the roller 5 so as to set the value.
[0049]
As a result, similar to the above embodiments, the sliding torque of the roller 5 can be made lower than that of the conventional rocker arm, and overheating and seizure of the sliding contact surface can be surely prevented, The rotation torque of the rocker arm 2 as a whole can be reduced.
[0050]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, according to the roller of the present invention, the rotation operation is smooth when the end surface of the roller is in sliding contact with the side wall of the cam follower, and a phenomenon such as an increase in the rotational torque of the entire apparatus or seizure with the cam follower. Can be reliably prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side sectional view of a rocker arm showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a front cross-sectional view of the same rocker arm in the longitudinal center.
FIG. 3 is a front sectional view of the same rocker arm in use.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing the middle of manufacturing the roller.
FIG. 5 is a single side view of the roller.
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the rotational speed of the roller and the sliding torque.
FIG. 7 is a schematic view showing the process of manufacturing a rocker arm roller according to another embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Cam 2 Rocker arm 3 Body 3a, 3b Side wall 4 Support shaft 5 Roller 5a, 5b End surface 5c of roller 5d Center hole of roller 5d Streaky recessed part 5e Outer peripheral surface of roller 5A Roller body 6 Needle roller δ Gap

Claims

A cam follower roller that rotates around an axis so that the end surface of the cam follower can come into sliding contact with the wall surface of the cam follower when the cam is in rolling contact with the outer peripheral surface,
A number of streak-like recesses that cross the rotational direction of the roller are formed on the end face,
Residual compressive stress is applied to the surface by projecting shot grains on the end surface and the outer peripheral surface where the streak-shaped recess is formed, and a number of small depressions are formed,
A cam follower roller, wherein the end surface has a surface roughness that is smoother than a surface roughness of the outer peripheral surface.

The roller for a cam follower according to claim 1 ,
The surface roughness of the outer peripheral surface is in the range of the center line average roughness Ra: 0.1 to 0.6, and the surface roughness of the end surface is the value of the center line average roughness Ra: 0.1 or less. A cam follower roller characterized by the above.