JP4190648B2 - 二重鎧装海底ケーブル及びその布設方法 - Google Patents

二重鎧装海底ケーブル及びその布設方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、布設区間が長く、潮流が速い海域で布設するのに適した二重鎧装海底ケーブル及びその布設方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
二重鎧装海底ケーブルとしては、内側鎧装体と外側鎧装体とを共に複数本の鉄線を用いて二重に鎧装し、これら内側鎧装体と外側鎧装体と同じ撚りピッチ長さで、逆方向撚りで設ける構造が一般的である。
【0003】
しかしながら、これら内側鎧装体と外側鎧装体とを共に鉄線で鎧装した二重鎧装海底ケーブルでは、単位長さ当たりの重量が大きくなり過ぎてその布設設備が大掛かりとなって布設費用が嵩む問題点があり、また水深が深くなればなる程、その問題点が増長されて布設が困難になり、布設速度が低下して布設に時間が掛り、布設費用が嵩む問題点がある。
【0004】
このような問題点を解決するためには、内側鎧装体と外側鎧装体とを共にFRP線により同じ撚りピッチ長さで、逆方向撚りで設ける構造の二重鎧装海底ケーブルも考えられている。
【0005】
しかしながら、このように内側鎧装体と外側鎧装体とを共にFRP線により構成した二重鎧装海底ケーブルでは、単位長さ当たりの重量が軽過ぎて、波浪等により該二重鎧装海底ケーブルが海底で揺れ動き、鉄線に比べて耐摩耗性が低いFRP線では海底の岩や貝等との摩擦で早期に損傷を受け、外側鎧装体の機能が早期に低下若しくは失われてしまう問題点がある。
【0006】
また、内側鎧装体を鉄線により構成し、外側鎧装体をFRP線により構成した二重鎧装海底ケーブルが提案されている(実開昭60−73116号)。
【0007】
このような構造の二重鎧装海底ケーブルは、内側鎧装体が鉄線により構成されているので、単位長さ当たりの重量が増し、波浪等により該二重鎧装海底ケーブルが海底で揺れ動くのを二重FRP鎧装のものよりも抑制できる。また、鉄線により構成されている内側鎧装体を、FRP線により構成されている外側鎧装体によってある程度保護できる利点がある。
【0008】
しかしながら、実開昭60−73116号に開示された二重鎧装海底ケーブルでは、鎧装体の最外層がFRP線により構成されているので、波浪等により該二重鎧装海底ケーブルが海底で揺れ動いた場合、海底の岩や貝等との摩擦で各FRP線が早期に損傷を受け、FRP線により構成されている鎧装体の機能が早期に低下若しくは失われてしまう問題点がある。
【0009】
このような問題点を解決するために、内側鎧装体をFRP線により構成し、外側鎧装体を鉄線により構成した二重鎧装海底ケーブルも提案されている。このような構造の二重鎧装海底ケーブルによれば、外側鎧装体が鉄線により構成されているので、波浪等により該二重鎧装海底ケーブルが海底で揺れ動いても鎧装体の機能が早期に低下若しくは失われるのを防止することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、内側鎧装体をFRP線により構成し、外側鎧装体を鉄線により構成した従来の二重鎧装海底ケーブルでは、内側鎧装体と外側鎧装体とが共に同じ標準の撚りピッチで構成されているので、水深が深く、潮流が速い海域等で布設しようとすると、該二重鎧装海底ケーブルに作用する張力が変動し易く、布設中に該二重鎧装海底ケーブルにキンクが発生し易い問題点がある。また、海底に布設された後でも、潮流が速い場合や台風による波浪の影響を受けて該二重鎧装海底ケーブルが揺れ動き、該ケーブルに張力と弛緩が起きやすく、該二重鎧装海底ケーブルにキンクが発生し易い問題点がある。
【0011】
ところで、二重鎧装海底ケーブルを海底に布設する際には、布設船に艤装した水平向きのターンテーブル上の円筒容器または円筒枠内に、横方向から二重鎧装海底ケーブルを供給してターンテーブルの回転軸線のまわりに横向きに巻き取った二重鎧装海底ケーブルを、該ターンテーブルを回転させながら布設する方法(これをターンテーブル布設方式と称する。)と、布設船のフラットな巻き取りスペース上に上方から二重鎧装海底ケーブルをとぐろ状に落とし込んでとぐろ巻きした該二重鎧装海底ケーブルを、布設船に艤装した櫓形ケーブルガイドを経て海中に繰り出して海底に布設する方法(これを櫓布設方式と称する。)等がある。しかしながら、ターンテーブル布設方式では大重量の二重鎧装海底ケーブルを巻き取っているターンテーブルを回転させつつ該二重鎧装海底ケーブルを海中に繰り出す関係上、速い速度で該二重鎧装海底ケーブルを海中に繰り出すことが困難である。布設区間が長く、潮流が速い海域で布設するには、潮止まりの時期を中心として該二重鎧装海底ケーブルを一気に布設する必要があり、このためには布設速度を上げる必要があるが、ターンテーブル布設方式では布設速度が遅いため適当ではなく、櫓布設方式を採用する必要がある。櫓布設方式を採用するには、布設船に二重鎧装海底ケーブルをとぐろ巻きする必要があるが、一般に二重鎧装海底ケーブルでは内側鎧装体と外側鎧装体が逆撚りで構成されているので、これを布設船に巻き取ろうとすると、いずれかの層の鎧装体が締まることになって、ケーブル巻き取り半径が大きくなり、大型の布設船が必要になって布設コストが高くなる問題点がある。
【0012】
本発明の目的は、布設区間が長く、潮流が速い海域で布設するのに適した二重鎧装海底ケーブル及びその布設方法を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、キンクの発生を防止しつつ速く布設を行える二重鎧装海底ケーブルの布設方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ケーブル本体の外周が内側鎧装体と外側鎧装体とで二重に鎧装されている二重鎧装海底ケーブルを改良するものである。
【0015】
請求項1に記載の二重鎧装海底ケーブルにおいては、
前記内側鎧装体がFRP線により構成され、前記外側鎧装体が鉄線により構成され、
前記FRP線よりなる前記内側鎧装体と前記鉄線よりなる前記外側鎧装体は巻き付け方向を同じにした同方向撚りにより構成され、
前記内側鎧装体を構成する前記FRP線の撚りピッチは前記外側鎧装体を構成する前記鉄線の撚りピッチより長く、前記FRP線よりなる前記内側鎧装体の層心径の30倍以下に設定されていることを特徴とする。
【0016】
本発明で、層心径とは、対象とする鎧装体の周方向のある位置における層厚みの中心(またはその位置の鎧装線の中心)からケーブル本体の中心を通って反対側の該鎧装体の位置における層厚みの中心(またはその位置の鎧装線の中心)までの直径である。
【0017】
請求項2に記載の二重鎧装海底ケーブルの布設方法においては、
前記二重鎧装海底ケーブルとして、内側鎧装体がFRP線により構成され、外側鎧装体が鉄線により構成され、前記FRP線よりなる前記内側鎧装体と前記鉄線よりなる前記外側鎧装体は巻き付け方向を同じにした同方向撚りにより構成され、且つ前記内側鎧装体を構成する前記FRP線の撚りピッチは前記外側鎧装体を構成する前記鉄線の撚りピッチより長く、前記FRP線よりなる前記内側鎧装体の層心径の30倍以下に設定されている構造のものを用い、
前記二重鎧装海底ケーブルを前記布設船上に設けられたケーブル巻取りスペース(25)にとぐろ巻きして積載し、
前記布設船上には、前記二重鎧装海底ケーブルを前記ケーブル巻取りスペースの上方から斜め下方にガイドする櫓形ケーブルガイド(27)をその最上部が前記ケーブル巻取りスペース(25)上に存在するようにして艤装しておき、
前記とぐろ巻きされた前記二重鎧装海底ケーブル(1)を前記櫓形ケーブルガイド(27)に向けて上方に引き上げた後前記櫓形ケーブルガイド(27)を経て斜め下方にガイドして海中に繰り出して海底に布設することを特徴とする。
【0018】
請求項3に記載の二重鎧装海底ケーブルの布設方法は、請求項2において、前記二重鎧装海底ケーブルの前記布設船に対するコイル取りは、前記内側鎧装体と前記外側鎧装体の各撚りが共に緩む方向になるようにして行うことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る二重鎧装海底ケーブルにおける実施の形態の一例を示した横断面図である。
【0020】
本例の二重鎧装海底ケーブル1は、ケーブル本体2の外周が内側鎧装体3と外側鎧装体4とで二重に鎧装されている。
【0021】
ケーブル本体2は、3相の電力線5と光ファイバ通信線6とプラスチック紐よりなる介在7が共に撚り合わされ、電力線5間に形成された扇形溝に光ファイバ通信線6が収容されると共に、各扇形溝が介在7で埋められた後、その外周に押巻き層8が設けられた構造になっている。各電力線5は、水密導体9の外周に内部半導電層10,絶縁体11,外部半導電層12,鉛被13,ポリエチレン防蟻層14が順次設けられた層構造になっている。
【0022】
内側鎧装体3は、ケーブル本体2の押巻き層8の外周に設けられたプラスチック紐よりなる座床15を介して設けられている。内側鎧装体3は、多数本のFRP線16の螺旋巻きにより構成されている。各FRP線16の外周は、それぞれ高密度ポリエチレン17で被覆されている。
【0023】
外側鎧装体4は、内側鎧装体3の外周に設けられたプラスチック紐よりなる座床18を介して設けられている。外側鎧装体4は、多数本の亜鉛メッキ鉄線19の螺旋巻きにより構成されている。各亜鉛メッキ鉄線19の表面は、図示しないがコールタール等により防食処理が施されている。
【0024】
FRP線16よりなる内側鎧装体3と鉄線19よりなる外側鎧装体4は、巻き付け方向を同じにした同方向撚りにより構成されている。内側鎧装体3を構成するFRP線16の撚りピッチは、外側鎧装体4を構成する鉄線19の撚りピッチより長く、該FRP線16よりなる内側鎧装体3の層心径の30倍以下に設定されている。本例では、FRP線16の撚りピッチは該FRP線16よりなる内側鎧装体3の層心径の16〜25倍が好ましく、該層心径の20倍が最適である。鉄線19の撚りピッチは、標準の撚りピッチ、即ち鉄線19よりなる外側鎧装体4の層心径の10〜13倍に設定されている。従って、該FRP線16の撚りピッチは鉄線19の標準の撚りピッチより長く設定されることになる。また、FRP線16の撚りピッチの上限は布設船に二重鎧装海底ケーブル1をとぐろ巻きする際の現実的な巻取り限界から内側鎧装体3の層心径の30倍である。
【0025】
鉄線19よりなる外側鎧装体4の外周には、プラスチック紐よりなる外装20が設けられている。
【0026】
外側鎧装体4を構成する鉄線19の撚りピッチを前記標準の撚りピッチより小さくしたアイリッシュ鎧装とすることも考えられるが、このようにすると二重鎧装海底ケーブル1の可撓性が大きくなり、張力変動によりキンクを生じ易くなるので好ましくない。
【0027】
本例では、FRP線16の撚りピッチを、外側鎧装体4を構成する鉄線19の撚りピッチより長くしたので、FRP線16の反発力を利用して布設時及び布設後に二重鎧装海底ケーブル1にキンク(ケーブルの許容曲げ半径より小さい局部的環状捩れ曲り)が発生するのを防止することができる。即ち、二重鎧装海底ケーブル1の布設時に張力が作用すると、内側鎧装体3と外側鎧装体4は撚りが緩む方向に回転するが、潮流変動や波浪等の影響で該張力が急に低下すると、前記内外鎧装体の撚りが締まる方向に二重鎧装海底ケーブル1が捩じれて環が形成され、該二重鎧装海底ケーブル1に再び張力が付加されてその環が縮まり上記キンクが発生する。更に詳細に述べると、張力付与で緩んだ内外鎧装体を構成する各鎧装体3,4が、急激な張力開放により笑って外側に広がり、各鎧装体3,4の外径が大きくなるので、その外径を元の状態に縮径して各鎧装体3,4の笑を吸収しようとして、内外鎧装体の撚りが締まる方向に二重鎧装海底ケーブル1が捩じれてある大きさの環が形成され、再度二重鎧装海底ケーブル1に張力が作用したとき、その環が解けずに縮まることにより局部的な環、つまりキンクが生じる。上記鎧装体3,4の笑は、その撚りピッチが長くなるほど大きくなる。
【0028】
そこで本例では、内側鎧装体3を構成するFRP線16の撚りピッチを外側鎧装体4を構成する鉄線19の撚りピッチより長くしたので、FRP線16が大きく笑おうとするのを逆に鉄線19で抑制するように作用させると共に、FRP線16の外側に広がろうとする反発力を利用して、鉄線19の笑を急激になくそうとすること、つまり外側鎧装体4の撚りが締まる方向に二重鎧装海底ケーブル1が急激に捩じれようとするのを抑制(制動)し、布設時に二重鎧装海底ケーブル1にキンクが発生するのを防止することができる。特に、潮流が速い海域とか、水深が深いところに二重鎧装海底ケーブル1を布設する場合には、該二重鎧装海底ケーブル1に作用する張力に大きな変動を生じ易いので、キンク防止に有効である。また、前記二重鎧装海底ケーブル1が海底に布設された後においても、浅瀬や潮流が速い海域に布設されている場合とか、台風による波浪の影響を受けると、該二重鎧装海底ケーブル1が揺れ動き該二重鎧装海底ケーブル1に張力変動が生じるので、同様にキンクの発生を有効に防止することができる。
【0029】
上記構造の二重鎧装海底ケーブル1は、海底への布設時にキンクが発生し難く、且つ内側鎧装体3と外側鎧装体4は巻き付け方向を同じにした同方向撚りにより構成されているので、これを櫓布設方式により布設船上の櫓形ケーブルガイドを経て速い速度で海中に繰り出して海底に布設することが可能となり、布設区間が長く、潮流が速い海域での布設でも、潮止まりの時期を中心として一気に布設することができ、布設コストも下げることができる。また、布設船でのケーブル巻取り半径を比較的小さくすることができるので、大型の布設船を用いる必要がなく、更に布設コストを低減することができる。
【0030】
更にこの例では、FRP線16の撚りピッチを該FRP線16よりなる内側鎧装体3の層心径の30倍以下に設定しているので、布設船のケーブル巻取り直径が非現実的に大きくなるのを防止することができる。
【0031】
また、このような構造の二重鎧装海底ケーブル1では、内側鎧装体3をFRP線16により構成し、外側鎧装体4を鉄線19により構成しているので、浅海の部分で速い潮流により、または波浪等により該二重鎧装海底ケーブル1が海底で揺れ動いても、摩耗に強い鉄線19により構成している外側鎧装体4によって、内側鎧装体3を構成しているFRP線16を保護することもできる。
【0032】
図2(A)(B)は本発明に係る二重鎧装海底ケーブルの布設方法における実施の形態の一例を示したものである。
【0033】
本例では、海面21上に浮かぶ布設船22を曳綱23を介して曳船24で牽引することにより布設作業を行う。
【0034】
布設船22には、ケーブル巻取りスペース25を設ける。このケーブル巻取りスペース25には、二重鎧装海底ケーブル1をとぐろ巻きする内径と外径とを規制する多数本のポールよりなるケーブル巻取り径規制手段26を周方向に沿って立設する。布設すべき二重鎧装海底ケーブル1は、ケーブル巻取りスペース25上に上方から二重鎧装海底ケーブル1をケーブル巻取り径規制手段26に沿ってとぐろ状に落とし込んでとぐろ巻きすることにより積載しておく。二重鎧装海底ケーブル1としては、図1で説明した構造のものを用いる。この二重鎧装海底ケーブル1の布設船22に対するとぐろ巻き取りは、内側鎧装体3を構成するFRP線16と外側鎧装体4を構成する鉄線19との各撚りが、共に緩む方向になるようにして行うことが好ましい。
【0035】
図2に示されているように、布設船22には、ケーブル巻取りスペース25上に最上部が存在するようにして、二重鎧装海底ケーブル1をケーブル巻取りスペース25の上方から斜め下方にガイドする櫓形ケーブルガイド27を艤装する。この櫓形ケーブルガイド27の末端側には、海中に繰り出す二重鎧装海底ケーブル1にブレーキをかけるために、対形で外周に二重鎧装海底ケーブル1を挟持するV溝をそれぞれ有するエンドレスベルトよりなる自動ブレーキ28と、手動ブレーキ29と、ケーブルシューター30とを設ける。
【0036】
かかる状態で、布設船22を曳船24で布設ルートに沿って牽引しつつ、該布設船22にとぐろ巻きされた二重鎧装海底ケーブル1を、櫓形ケーブルガイド(27)に向けて上方に引き上げた後、該櫓形ケーブルガイド(27)を経て斜め下方にガイドして、櫓形ケーブルガイド27の末端側に設けられた自動ブレーキ28と手動ブレーキ29とケーブルシューター30とを経て海中に繰り出して海底31に布設する。
【0037】
このように本例の二重鎧装海底ケーブルの布設方法では、FRP線16の撚りピッチを鉄線19の撚りピッチより大きくとることにより、前述した通りFRP線16の反発力を利用して布設時のキンクの発生も防止することができる。
【0038】
また、上記布設に用いる二重鎧装海底ケーブルは、上記の通りキンクが発生し難く、且つ布設しようとする二重鎧装海底ケーブル1の内側鎧装体3と外側鎧装体4は巻き付け方向を同じにした同方向撚りにより構成されているので、これを櫓布設方式により布設船22上の櫓形ケーブルガイド27を経て速い速度で海中に繰り出して海底31に布設することが可能となり、従って布設区間が長く、潮流が速い海域での布設でも、潮止まりの時期を中心として一気に布設することができ、布設コストも下げることができる。また、布設船22でのケーブル巻取り半径を比較的小さくすることができ、このため大型の布設船22を用いる必要がなくなり、更に布設コストを低減することができる。
【0039】
また本例では、布設しようとする二重鎧装海底ケーブル1のFRP線16の撚りピッチをFRP線16よりなる内側鎧装体3の層心径の30倍以下に設定しているので、布設船22のケーブル巻取り直径が非現実的に大きくなるのを防止することができる。
【0040】
上記例では、布設船22を曳船24で牽引する例で説明したが、曳船24を用いずに布設船22はそれ自体が搭載している推進機構で自走する構造のものであってもよい。
【0041】
また上記例では、二重鎧装海底ケーブル1のケーブル本体2が光ファイバ通信線6を含む構造であったが、光ファイバ通信線6を含まない構造であってもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明に係る二重鎧装海底ケーブルでは、内側鎧装体を構成するFRP線の撚りピッチが、外側鎧装体を構成する鉄線の撚りピッチより長く、該FRP線よりなる内側鎧装体の層心径の30倍以下に設定されているので、該二重鎧装海底ケーブル布設時に該ケーブルに作用する張力変動により、FRP線が大きく笑おうとするのを逆に鉄線で抑制するように作用させると共に、FRP線の外側に広がろうとする反発力を利用して、鉄線の笑を急激になくそうとすること、つまり外側鎧装体の撚りが締まる方向に二重鎧装海底ケーブルが急激に捩じれようとするのを抑制し、布設時に二重鎧装海底ケーブルにキンクが発生するのを防止することができる。
【0043】
また、本発明に係る二重鎧装海底ケーブルは、上記の通り布設時に該二重鎧装海底ケーブルにキンクが発生し難く、且つ内側鎧装体と外側鎧装体は巻き付け方向を同じにした同方向撚りにより構成されているので、これを櫓布設方式により布設船上の櫓形ケーブルガイドを経て速い速度で海中に繰り出して海底に布設することが可能となり、従って布設区間が長く、潮流が速い海域での布設でも、潮止まりの時期を中心として一気に布設することができ、布設コストも下げることができる。
【0044】
また、海底に布設された後で潮流が速い場合や台風による波浪の影響を受けて二重鎧装海底ケーブルが揺れ動き、該二重鎧装海底ケーブルに張力変動と弛緩作用が繰り返し生じても、該二重鎧装海底ケーブルがキンクを起こし難いので、該二重鎧装海底ケーブルの長期の信頼性と安定性を確保することができる。
【0045】
また、本発明によれば、布設船でのケーブル巻取り半径を比較的小さくすることができるので、大型の布設船を用いる必要がなく、更に布設コストを低減することができる。
更に本発明では、FRP線の撚りピッチを30倍以下に設定しているので、布設船のケーブル巻取り直径が非現実的に大きくなるのを防止することができる。
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る二重鎧装海底ケーブルにおける実施の形態の一例を示した横断面図である。
【図2】 (A)(B)は本発明に係る二重鎧装海底ケーブルの布設方法における実施の形態の一例を示したもので、(A)は布設過程を示す平面図、(B)は布設過程を示す側面図である。
【符号の説明】
1 二重鎧装海底ケーブル
2 ケーブル本体
3 内側鎧装体
4 外側鎧装体
5 電力線
6 光ファイバ通信線
7 介在
8 押巻き層
9 水密導体
10 内部半導電層
11 絶縁体
12 外部半導電層
13 鉛被
14 ポリエチレン防蟻層
15 座床
16 FRP線
17 高密度ポリエチレン
18 座床
19 亜鉛メッキ鉄線
20 外装
21 海面
22 布設船
23 曳綱
24 曳船
25 ケーブル巻取りスペース
26 ケーブル巻取り径規制手段
27 櫓形ケーブルガイド
28 自動ブレーキ
29 手動ブレーキ
30 ケーブルシューター
31 海底

Claims (3)

  1. ケーブル本体の外周が内側鎧装体と外側鎧装体とで二重に鎧装されている二重鎧装海底ケーブルにおいて、
    前記内側鎧装体がFRP線により構成され、前記外側鎧装体が鉄線により構成され、
    前記FRP線よりなる前記内側鎧装体と前記鉄線よりなる前記外側鎧装体は巻き付け方向を同じにした同方向撚りにより構成され、
    前記内側鎧装体を構成する前記FRP線の撚りピッチは前記外側鎧装体を構成する前記鉄線の撚りピッチより長く、前記FRP線よりなる前記内側鎧装体の層心径の30倍以下に設定されていることを特徴とする二重鎧装海底ケーブル。
  2. 布設船(22)に積載した二重鎧装海底ケーブル(1)を該布設船から繰り出して海底に布設する二重鎧装海底ケーブルの布設方法において、
    前記二重鎧装海底ケーブル(1)として、内側鎧装体がFRP線により構成され、外側鎧装体が鉄線により構成され、前記FRP線よりなる前記内側鎧装体と前記鉄線よりなる前記外側鎧装体は巻き付け方向を同じにした同方向撚りにより構成され、且つ前記内側鎧装体を構成する前記FRP線の撚りピッチが前記外側鎧装体を構成する前記鉄線の撚りピッチより長く、前記FRP線よりなる前記内側鎧装体の層心径の30倍以下に設定されている構造のものを用い、
    前記二重鎧装海底ケーブル(1)を前記布設船上に設けられたケーブル巻取りスペース(25)にとぐろ巻きして積載し、
    前記布設船上には、前記二重鎧装海底ケーブルを前記ケーブル巻取りスペースの上方から斜め下方にガイドする櫓形ケーブルガイド(27)をその最上部が前記ケーブル巻取りスペース(25)上に存在するようにして艤装しておき、
    前記とぐろ巻きされた前記二重鎧装海底ケーブル(1)を前記櫓形ケーブルガイド(27)に向けて上方に引き上げた後前記櫓形ケーブルガイド(27)を経て斜め下方にガイドして海中に繰り出して海底に布設することを特徴とする二重鎧装海底ケーブルの布設方法。
  3. 前記二重鎧装海底ケーブルの前記布設船に対するとぐろ巻き取りは、前記内側鎧装体と前記外側鎧装体の各撚りが共に緩む方向になるようにして行うことを特徴とする請求項2に記載の二重鎧装海底ケーブルの布設方法。
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