JP4190116B2

JP4190116B2 - Airbag

Info

Publication number: JP4190116B2
Application number: JP34246699A
Authority: JP
Inventors: 正美殿岡
Original assignee: Nihon Plast Co Ltd
Current assignee: Nihon Plast Co Ltd
Priority date: 1999-12-01
Filing date: 1999-12-01
Publication date: 2008-12-03
Anticipated expiration: 2019-12-01
Also published as: JP2001158315A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、車両のステアリングホイールに備えられるエアバッグに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、例えば、自動車のステアリングホイールに備えられ、ガスの流入により袋状のエアバッグを膨出させ、乗員に加わる衝突の衝撃を緩和する運転席用のエアバッグ装置が用いられている。そして、このエアバッグ装置に用いられるエアバッグは、２枚の円形の織布である基布の外周同士を縫い合わせ、偏平な袋状に形成されている。また、このエアバッグは、車体側の基布にガス導入孔を形成し、このガス導入孔を介してインフレータからガスが導入されるとともに、このガス導入孔の周囲がステアリングホイール本体に固定され、小さく折り畳まれてカバー体に収納されている。そして、インフレータの作動時には、このエアバッグは、インフレータから噴射されたガスの圧力によりカバー体を破断して乗員側へ膨出し、前方に投げ出された乗員を受け止めて拘束し、衝撃を緩和する。また、エアバッグを展開させたガスは、ベントホール（排気口）から外部に排出されるようになっている。
【０００３】
また、エアバッグは、突出寸法を抑制し、偏平に広く展開することが求められ、例えば、乗員側の基布と車体側の基布とをテザーベルトで連結する構成が知られている。しかしながら、このテザーベルトは、エアバッグの内側に設けられるため、縫製などの作業が煩雑で、また、取り付け構造が複雑になり、製造コストの低減が困難になる問題を有している。
【０００４】
この点、例えば、特開平７−２３２６０７号公報に記載された構成が知られている。この構成では、乗員側の基布と車体側の基布との外周の縁部同士を接合し、袋状のエアバッグを形成するとともに、車体側の基布に設けられたガス導入孔を覆う中間基布を備えている。そして、この中間基布は、外周の縁部が、車体側の基布の外周部より内周側に位置して部分的に接合されるとともに、中央部が、乗員側の基布の中央部に接合されており、エアバッグの作動時に、乗員側の基布が乗員側へ展開することの規制を図っている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
さらに、今日においては、通常の乗車姿勢をとる運転者に対して十分な衝撃吸収力があり、しかも、運転者が極端に座席の前側（ハンドル側）へ乗車した姿勢（Out of position 、ＯＯＰと略記）の場合にも、適正な衝撃吸収力があるとともに、エアバッグの展開時に運転者などの乗員が感じる不快感である不快問題を抑制することが求められ、ベントホールの配設位置の設定が重要になっている。
【０００６】
この点、特開平７−２３２６０７号公報記載の構成では、排気穴がインフレータが挿入される開口部の外周側に位置して形成された旨の記載はあるものの、近接展開時の運転者への不快問題については触れられていない。
【０００７】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、十分な衝撃吸収特性を有するとともに、被保護物に与える影響を抑制可能なエアバッグを提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載のエアバッグは、ガス導入部を設けた第１の基布部と、この第１の基布部の被保護物側に重ねられ外周部が前記第１の基布に連設されてこの第１の基布とともに袋体の外殻を構成する第２の基布部と、前記ガス導入部の被保護物側を覆って配置され、前記ガス導入部側から外周側に連通する連通部を介して設けられた複数の接合部により第１の基布部に接合された第３の基布部と、前記ガス導入部と連通部とを結ぶ直線上に位置して前記第１の基布部に設けられ、前記第１の基布部の反被保護物側に連通するとともに、前記連通部を構成する前記第３の基布部の外縁部に少なくとも一部が重なって配置されたベントホールとを具備したものである。
【０００９】
そして、この構成では、ガス導入部からガスが導入されると、このガスは、第３の基布部を被保護物側に膨出させるとともに、第１の基布部と第３の基布部との間に充たされる。さらに、ガスは連通部を介してエアバッグの外周側に供給され、第１の基布部と第２の基布部との間に充たされる。この時、連通部の開口面積は大きく確保されるとともに、展開初期においてはガスの流速は大きく、ベントホールから排気されるガス量は僅かとなり、エアバッグが効率良く十分に展開される。さらに、第１の基布部と第２の基布部との間がガスで充たされて展開した後、このガスは、ベントホールから自然排気されるとともに、被保護物を受け止めた状態でベントホールから排気され衝撃を吸収する。また、被保護物がエアバッグに極めて近接した状態で、ガス導入部からガスが導入されると、このガスは、第３の基布部を被保護物側に膨出させるとともに第１の基布部と第３の基布部との間に充たされるが、被保護物により膨出が抑制された状態で、ガス導入部と連通部とを結ぶ直線上に位置するベントホールからガスが迅速に排気され、被保護物に対する圧力が適正に緩和される。さらに、この構成では、被保護物がエアバッグに極めて近接した状態で、ガス導入部からガスが導入され、第１の基布部と第３の基布部との間が十分に膨出せず、連通部の開口面積が十分に確保されない場合にも、被保護物により膨出が抑制された状態で、ベントホールからガスが迅速に排気され、被保護物に対する圧力が適正に緩和される。
【００１０】
請求項２記載のエアバッグは、請求項１記載のエアバッグにおいて、ガス導入部を構成する開口の縁部と、第１の基布部と第２の基布部とを接合した外周接合部とを結ぶ線分上で、前記開口から前記外周接合部までの長さ寸法を１とした場合、ベントホールは、前記線分上で前記開口から１／３以上、２／３以下の位置に少なくとも一部が重なって配置されたものである。
【００１１】
そして、この構成では、エアバッグの十分な展開特性と、被保護物がエアバッグに極めて近接した状態での被保護物に対する圧力の緩和とが両立される。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエアバッグの一実施の形態を図面を参照して説明する。
【００１３】
図１ないし図６において、１はエアバッグで、このエアバッグ１は、図示しないエアバッグ装置を構成し、このエアバッグ装置は、自動車のステアリングホイールの被取付部材としてのステアリングホイール本体に装着され、図５及び図６に示す被保護物である乗員Ａを衝突の衝撃から保護するようになっている。なお、ステアリングホイール本体は、通常、傾斜したステアリングシャフトに取り付けられ、傾斜した状態で用いられるものであるが、以下、エアバッグ装置が取り付けられた被保護物側を乗員側、上側、あるいは表側とし、反被保護物側すなわち乗員側の反対側を車体側、下側、底面側、あるいは裏側として説明する。
【００１４】
なお、ステアリングホイール本体は、グリップ部あるいはリング部とも呼ばれる把持部としての円環状をなすリム部と、このリム部の内側に位置するボス部と、これらリム部とボス部とを連結する例えば３本あるいは４本のスポーク部とを備えており、ボス部に備えたボスに、図示しないステアリングシャフトが嵌着して固定される。
【００１５】
また、エアバッグ装置は、支持部材を構成するベースプレートと、このベースプレートに取り付けられるエアバッグ１、図５及び図６に示すインフレータ12、リテーナ、およびカバー体となどから構成されている。そして、インフレータ12は、略円柱状をなす本体部12a を備え、この本体部12a の外周部からフランジ部12b が突設されているとともに、このフランジ部12b の上側に位置して、ガスを噴射するガス噴射口12c が外周側に向かって複数放射状に配置されている。また、フランジ部12b には、ベースプレートのボルト取付孔に連通するボルト取付孔が形成されている。
【００１６】
そして、エアバッグ１は、それぞれ円形状をなし車体側に位置する車体側基布である第１の基布部21及び乗員側に対向する乗員側基布である第２の基布部22と、これら基布部21，22の間に配置される小径の円形状をなした第３の基布部23とを備えている。そして、これら基布部21，22，23は、例えばナイロン製の織布で、プレート（下プレート部、上プレート部、中プレート部）あるいはパネル（裏パネル、表パネル、中央パネル）などとも呼ばれるもので、第１の基布部21と第２の基布部22とは、同一寸法の円形状で、外周部の周縁部を外周接合部24に沿って一体的に縫い合わされて連設され、これら第１の基布部21と第２の基布部22とにより、偏平な袋状の外殻が形成されている。
【００１７】
そして、下側に位置する第１の基布部21には、中央部に位置して、ガス導入部としてのインフレータ開口部であるガス導入口28が円孔状に開口形成されているとともに、このガス導入口28の周囲に位置し、バッグ固定用孔であるボルト取付孔29が形成され、これらボルト取付孔29を含み、ガス導入口28を囲む円環状の取付部30が構成されている。
【００１８】
さらに、この第１の基布部21には、１カ所あるいは複数カ所の所定位置に、排気部であるベントホール31が円孔状に形成されている。
【００１９】
また、第３の基布部23は、中間基布とも呼び得るもので、第１及び第２の基布部21，22より径寸法が小さい円形で、例えば、第１及び第２の基布部21，22の半径寸法の１／２程度の半径寸法を有し、第１及び第２の基布部21，22と同心状をなし、ガス導入口28及びこのガス導入口28の周辺部を覆うように配置されている。
【００２０】
そして、この第３の基布部23は、第１の基布部21に重ね置かれた状態で、この第３の基布部23の外縁部32近傍の複数カ所、本実施の形態では４カ所で、接合部33により第１の基布部21に断続的に縫着などして接合されている。そして、本実施の形態では、図４に示すように、各接合部33は、外縁部32に沿った円弧状の円弧状部33aとこの円弧状部33aの両端部から外周側に向かう端辺部33bとが縫製により形成され、ガス導入口28を囲むようにして、ほぼ等間隔でいわば放射状に配置されている。
【００２１】
そこで、これら接合部33同士の間の部分の縫い付けられていない部分である、第１の基布部21と第３の基布部23との間が、それぞれガス導入口28から導入されたガスが通過可能な連通部35となっている。
【００２２】
そして、これら連通部35の、第３の基布部23の外縁部32に重なる位置に合わせて、予め各ベントホール31が設けられている。
【００２３】
さらに、第３の基布部23の中央付近は、例えば円環状の縫合部である連結部37で、第２の基布部22と縫い合わされ連結されている。
【００２４】
そして、このエアバッグ１の製造工程は、まず、予め所定のガス導入口28及びベントホール31などを形成した第１の基布部21上に、位置合せして第３の基布部23を重ね置き、接合部33により逢着して接合する。次いで、第３の基布部23を縫い付けた第１の基布部21の、第３の基布部23とは反対側の面に、第２の基布部22を重ね、互いに外周部を外周接合部24で縫い付ける。そして、第１の基布部21のガス導入口28あるいはいずれかのベントホール31を介して、第２の基布部22及び第３の基布部23を引き出し裏返す。さらに、第２の基布部22及び第３の基布部23とを連結部37で縫い合わせ、エアバッグ１が構成される。
【００２５】
そして、エアバッグ装置の組み立ての際は、エアバッグ１の内側に環状のリテーナを挿入し、リテーナから突設した取付ボルトをエアバッグ１およびベースプレートのボルト取付孔29に挿入する。そして、エアバッグ１を花弁状など所定の形状に折り畳み、上側からカバー体を被せて嵌合する。さらに、ベースプレートのインフレータ取付孔およびエアバッグ１のガス導入口28を介して、インフレータ12の上側部をエアバッグ１の内側に下側から挿入するとともに、リテーナの取付ボルトをフランジ部12b のボルト取付孔に挿入し、下側からナットで締め付ける。この状態で、リテーナとインフレータ12との間にエアバッグ１とベースプレートとが共締めされ、エアバッグ装置２が組み立てられる。そして、このエアバッグ装置は、ベースプレートに設けた取付片部を、ボルトなどを用いてステアリングホイール本体のボス部の芯金に固定し、ステアリングホイールに装着される。
【００２６】
そして、このエアバッグ装置を備えた自動車に衝突の衝撃が加わると、図示しない制御ユニットにより、インフレータ12が起動され、インフレータ12のガス噴射口12c からエアバッグ１内に急速にガスが噴射される。すると、エアバッグ１は、カバー体をテアラインに沿って扉状に破断して突出口を形成し、この突出口を介して膨出し、乗員Ａの前方に所定の形状に膨出して、前方に投げ出されてくる乗員Ａを受け止めて拘束し、乗員Ａに加わる衝撃を緩和するようになっている。
【００２７】
次に、図５及び図６などを参照して、エアバッグ１が膨出する際の動作を詳細に説明する。
【００２８】
まず、エアバッグ１が展開する際に、運転者である乗員Ａが通常の着座姿勢であった場合、すなわち、乗員Ａとエアバッグ装置との間に所定の距離が確保されていた場合は、図５(ａ)に示すように、まず、インフレータ12から供給されるガスにより、第３の基布部23が乗員Ａ側に膨出し、この第３の基布部23と第１の基布部21とで形成される空間である第１室41にガスが充たされる。この状態では、第３の基布部23と第１の基布部21との間隔が十分に確保され、第３の基布部23と第１の基布部21とが接合されていない部分である各連通部35の断面積が大きく確保される。
【００２９】
次いで、図５(ｂ)に示すように、ガスは、これら大きく開いた各連通部35を通って、第１ないし第３の基布部21，22，23で形成される空間である第２室42に流れ込み、第２室42を充たす。また、ガスが第１室41から第２室42に流れる際は、各連通部35を通過するガスの流速は非常に速いため、これら連通部35に重なるように配置されたベントホール31から外部に排気されるガスの量は僅かである。
【００３０】
さらに、第２室42がガスで充たされ、すなわちエアバッグ１が展開した後は、図５(ｃ)及び図１に示すように、さらにインフレータ12から噴射されたガスは、連通部35にかかるように設けられたベントホール31から排気されるとともに、乗員Ａをこのエアバッグ１で受け止めた際に、衝撃を吸収するため、ベントホール31から排気される。また、乗員Ａを受け止めない場合にも、ガスはベントホール31から自然排気される。
【００３１】
一方、エアバッグ１が展開する際に、運転者である乗員Ａが極端に座席の前側（ステアリングホイール側）に位置する着座姿勢であった場合、すなわち、乗員Ａとエアバッグ装置との間に所定の距離が確保されていない場合は、図６(ａ)に示すように、まず、インフレータ12から供給されるガスにより、第３の基布部23が乗員Ａ側に膨出するものの、この第３の基布部23の膨出は、乗員Ａにより規制される。このとき、第３の基布部23と第１の基布部21との間の第１室41を、図５に示すように通常の乗車姿勢と同様に展開させると、第１室41内のガス圧が上昇し、乗員Ａ側へさらにエアバッグ１を膨出させることとなり、結果として乗員Ａに不快感を与えることとなる。この点、本実施の形態の構成では、近接展開時には、図６(ｂ)に示すように、乗員Ａによりエアバッグ１の乗員Ａ側への展開が規制され、第１室41が狭くなり、連通部35の断面積も十分には確保されない。このため、連通部35を介して第１室41から第２室42に流入するガス量よりも、この連通部35にかけて配置されたベントホール31から排気されるガス量が多くなり、第１室41内のガス圧が必要以上には上昇せず、図６(ｃ)に示すように、第１室41及び第２室42の展開が抑制されて、乗員Ａに対するエアバッグ１展開による不快感が抑制される。
【００３２】
このように、本実施の形態の車両用のエアバッグ１及びエアバッグ装置によれば、通常の乗車姿勢の乗員Ａに対しての衝撃吸収力を確保して乗員Ａを保護でき、さらに、乗員Ａが極端に座席の前側（ステアリングホイール側）に位置する着座姿勢であった場合についても、衝撃を吸収して乗員Ａを保護できるとともに、ガスはベントホール31から円滑に排気され、乗員Ａに対するエアバッグ１の展開による不快感を抑制できる。
【００３３】
なお、エアバッグ１の展開挙動は、インフレータ12の容量、エアバッグのサイズ、乗員Ａの乗車姿勢などにより異なる。一方において、ベントホール31を、ガス導入口28に近接して第１室41などに設けると、近接展開時の乗員Ａへの不快感の軽減は容易になるものの、エアバッグ１の展開初期にベントホール31から排気されるガスが増加し、エアバッグ１の展開特性の調整のために、インフレータの容量の増加などが必要になり、エアバッグ装置の大型化や製造コストの増加を招く。他方において、ベントホール31を、ガス導入口28及び連通部35から大きく離間して第２室42などに設けると、近接展開時の乗員Ａへの不快感の軽減が困難になる。さらに、通常の乗車姿勢においても、折り畳まれたエアバッグ１の展開挙動においては、ベントホール31の一部が塞がれ、ガスの排気が困難になり、エアバッグ１の内圧が上昇する可能性がある。
【００３４】
この点、エアバッグ１の展開挙動及びエアバッグ１と乗員との位置関係を種々検討した結果、第１の基布部21に設けるベントホール31の位置は、まず、ガス導入口28と、連通部35とを結ぶ直線上である放射状の範囲中に存在させることにより、すなわち、インフレータ12から供給されるガスの主流路上に設けることにより、所望のエアバッグ１の挙動が得られる。
【００３５】
さらに、好ましくは、エアバッグ１を平面上に広げた状態で、第３の基布部23の外縁部32で第１の基布部21に接合されていない連通部にかかる位置に設けることにより、所望のエアバッグ１の挙動が得られる。
【００３６】
さらに、好ましくは、図４に示すように、ガス導入口28の円孔の縁部から、エアバッグ１の外周縁部である第１の基布部21と第２の基布部22とを接合した外周接合部24までの線分Ｌの長さＬ１を１とした場合に、ベントホール31は、この線分Ｌ上で、ガス導入口28の円孔の縁部から、１／３以上、２／３以下の位置に少なくとも一部が重なるように、さらに好ましくは、１／３以上、２／３以下の位置にベントホール31を構成する円孔の中心が位置するように配置することにより、所望のエアバッグ１の挙動が得られる。
【００３７】
また、本実施の形態では、第３の基布部23によりガスをエアバッグ１の外周側に案内し、エアバッグ１の外周側を展開させて、エアバッグの展開特性を容易に良好にできる。
【００３８】
さらに、本実施の形態では、第２の基布部22と第３の基布部23との中心付近同士を連結部37で連結したため、乗員側に位置する第２の基布部22の突出寸法を、容易に、また、確実に規制できる。
【００３９】
さらに、本実施の形態では、各基布部21，22，23の形状も簡略で、製造も容易なため、製造コストを低減できる。
【００４０】
なお、ベントホールの寸法、形状、数などは、上記のように、エアバッグの大きさ、インフレータの容量などの特性などに応じて設定されるが、例えば、図７に示すように、ベントホール31をそれぞれ各連通部35に、合計４カ所に設けることもできる。
【００４１】
また、ベントホールは、開口とするほか、基布部の通気性を部分的に大きくして形成することもできる。
【００４２】
さらに、第３の基布部は、円形の他、楕円形、六角形あるいは八角形などの多角形状としても良い。また、第１ないし第３の基布部は、適宜一体に形成し、あるいはそれぞれ複数の基布を接合あるいは重ね合わせて形成しても良い。さらに、第２の基布部と第３の基布部との間などには、ベントホールを塞がない範囲で、補強布、防炎布などを設けることもできる。また、上記の実施の形態では、第１及び第２の基布部を接合して袋状とした後、袋を折り返して耳部を袋の内側に位置させたが、袋を折り返さずに耳部を露出した形状とし、あるいは、耳部の部分のみを折り返して縫い合わせることもできる。
【００４３】
また、第３の基布部を第２の基布部に連結する連結部は円環状に限られず他の形状でも良く、あるいは省略することもできる。
【００４４】
さらに、第３の基布部23の中央部などを、ベースプレート、インフレータ12、あるいはリテーナなど、車体側に対して固定的に設けられる部材に延設などして設けた連結支持部に連結して、第３の基布部23の突出寸法を規制することもできる。
【００４５】
また、エアバッグ装置は、ステアリングホイール本体に取り付けられる運転者用のほか、インストルメントパネルに設けられる助手席乗員用や、座席の側部に設けられる側部保護用、あるいは座席の後部に備えられる後部座席用のエアバッグ装置のエアバッグなどに適用でき、さらには、被保護物の衝撃を吸収するエアバッグ装置のエアバッグに広く適用できる。
【００４６】
【発明の効果】
請求項１記載のエアバッグによれば、ガス導入部からガスが導入されると、このガスは、第３の基布部を被保護物側に膨出させるとともに、第１の基布部と第３の基布部との間に充たされ、さらに、ガスは連通部を介してエアバッグの外周側に供給され、第１の基布部と第２の基布部との間に充たされるが、この時、連通部の開口面積は大きく確保されるとともに、展開初期においてはガスの流速は大きく、ベントホールから排気されるガス量は僅かとなり、エアバッグを効率良く十分に展開できる。さらに、第１の基布部と第２の基布部との間がガスで充たされて展開した後、このガスは、ベントホールから自然排気されるとともに、被保護物を受け止めた状態でベントホールから排気され衝撃を吸収できる。また、被保護物がエアバッグに極めて近接した状態で、ガス導入部からガスが導入されると、このガスは、第３の基布部を被保護物側に膨出させるとともに第１の基布部と第３の基布部との間に充たされるが、被保護物により膨出が抑制された状態で、ガス導入部と連通部とを結ぶ直線上に位置するベントホールからガスが迅速に排気され、被保護物に対する圧力を容易に適正に緩和できる。さらに、ベントホールは、連通部を構成する第３の基布部の外縁部に少なくとも一部が重なって配置されたため、被保護物がエアバッグに極めて近接した状態で、ガス導入部からガスが導入され、第１の基布部と第３の基布部との間が十分に膨出せず、連通部の開口面積が十分に確保されない場合にも、被保護物により膨出が抑制された状態で、ベントホールからガスが迅速に排気され、被保護物に対する圧力を容易に適正に緩和できる。
【００４７】
請求項２記載のエアバッグによれば、請求項１記載の効果に加え、ガス導入部を構成する開口の縁部と、第１の基布部と第２の基布部とを接合した外周接合部とを結ぶ線分上で、開口から外周接合部までの長さ寸法を１とした場合、ベントホールは、線分上で前記開口から１／３以上、２／３以下の位置に少なくとも一部を重ねて配置することにより、エアバッグの十分な展開特性と、被保護物がエアバッグに極めて近接した状態での被保護物に対する圧力の緩和とが両立される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のエアバッグの一実施の形態を示す展開動作の説明図である。
【図２】同上エアバッグの分解状態の斜視図である。
【図３】同上エアバッグを平面上に拡げた状態の断面図である。
【図４】同上エアバッグを平面上に展開し第２の基布部を省略した状態の平面図である。
【図５】同上エアバッグの通常乗車時での展開動作の説明図である。
【図６】同上エアバッグの被保護物が近接した近接展開状態での展開動作の説明図である。
【図７】本発明のエアバッグの他の実施の形態を示す平面上に展開し第２の基布部を省略した状態の平面図である。
【符号の説明】
１エアバッグ
21 第１の基布部
22 第２の基布部
23 第３の基布部
24 外周接合部
28 ガス導入部としてのガス導入口
31 ベントホール
32 外縁部
33 接合部
35 連通部
Ａ被保護物としての乗員
Ｌ線分[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an airbag provided in a steering wheel of a vehicle, for example.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, for example, an airbag device for a driver's seat that is provided on a steering wheel of an automobile and inflates a bag-like airbag by inflow of gas to reduce the impact of a collision applied to an occupant has been used. And the airbag used for this airbag apparatus is formed in the flat bag shape by sewing up the outer periphery of the base fabric which is two circular woven fabrics. Further, the airbag has a gas introduction hole formed in the base fabric on the vehicle body side, and gas is introduced from the inflator through the gas introduction hole, and the periphery of the gas introduction hole is fixed to the steering wheel body, Folded small and stored in the cover body. When the inflator is in operation, the airbag breaks the cover body by the pressure of the gas injected from the inflator and bulges toward the occupant, receives and restrains the occupant thrown forward, and alleviates the impact. Further, the gas in which the airbag is deployed is discharged to the outside through a vent hole (exhaust port).
[0003]
In addition, the airbag is required to be flat and widely deployed while suppressing the protruding dimension. For example, a configuration in which a base fabric on the occupant side and a base fabric on the vehicle body side are connected by a tether belt is known. However, since this tether belt is provided inside the airbag, there is a problem that operations such as sewing are complicated, the mounting structure is complicated, and it is difficult to reduce the manufacturing cost.
[0004]
In this regard, for example, a configuration described in JP-A-7-232607 is known. In this configuration, the outer peripheral edges of the occupant-side base fabric and the vehicle body-side base fabric are joined together to form a bag-like airbag and cover the gas introduction holes provided in the vehicle-body-side base fabric. An intermediate fabric is provided. The intermediate base fabric is partially joined with the outer peripheral edge located on the inner peripheral side of the outer peripheral portion of the vehicle body side base fabric, and the central portion is the central portion of the occupant side base fabric. The base fabric on the occupant side is deployed to the occupant side when the airbag is activated.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Furthermore, today, there is sufficient shock absorption for a driver who takes a normal riding posture, and the posture in which the driver gets on the front side (the steering wheel side) of the seat (Out of position, OOP). In the case of (abbreviation), there is a need to suppress the discomfort problem, which is the discomfort felt by the driver and other passengers when deploying the airbag, as well as having the appropriate shock absorption capability. Has become important.
[0006]
In this regard, in the configuration described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-232607, although there is a description that the exhaust hole is formed on the outer peripheral side of the opening into which the inflator is inserted, there is a description to the driver at the time of close deployment. No mention of discomfort.
[0007]
This invention is made | formed in view of such a point, and it aims at providing the airbag which can suppress the influence which it has on a to-be-protected object while it has sufficient shock absorption characteristics.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The airbag according to claim 1 is provided with a first base fabric portion provided with a gas introduction portion, and an outer peripheral portion of the first base fabric portion which is overlapped with the first base fabric and overlapped with the protected object side. And a second base fabric portion that constitutes an outer shell of the bag body together with the first base fabric, and is disposed so as to cover the protected material side of the gas introduction portion, and communicates from the gas introduction portion side to the outer peripheral side. The third base fabric portion joined to the first base fabric portion by a plurality of joint portions provided via the communicating portion, and the first base fabric portion located on a straight line connecting the gas introduction portion and the communication portion. The first base fabric portion is provided on the first base fabric portion and communicates with the object to be protected of the first base fabric portion, and at least partly overlaps the outer edge portion of the third base fabric portion constituting the communication portion. And a vent hole arranged .
[0009]
In this configuration, when gas is introduced from the gas introduction part, the gas causes the third base cloth part to bulge to the protected object side, and the first base cloth part and the third base cloth. Filled between departments. Further, the gas is supplied to the outer peripheral side of the airbag through the communication portion, and is filled between the first base fabric portion and the second base fabric portion. At this time, a large opening area of the communication portion is ensured, the gas flow rate is large at the initial stage of deployment, the amount of gas exhausted from the vent hole is small, and the airbag is efficiently and sufficiently deployed. Furthermore, after the space between the first base fabric portion and the second base fabric portion is filled with gas and developed, this gas is naturally exhausted from the vent hole and receives the object to be protected. It is exhausted from the vent hole and absorbs the impact. In addition, when gas is introduced from the gas introduction portion in a state where the protected object is extremely close to the airbag, the gas causes the third base fabric portion to bulge toward the protected object side and the first base. The gas is quickly filled from the vent hole located on the straight line connecting the gas introduction part and the communication part in a state where the swell is suppressed by the object to be protected, while being filled between the cloth part and the third base cloth part. The pressure on the object to be protected is moderated appropriately. Further, in this configuration, the gas is introduced from the gas introduction portion in a state where the object to be protected is very close to the airbag, and the space between the first base fabric portion and the third base fabric portion does not sufficiently bulge out. Even when the opening area of the communication portion is not sufficiently ensured, the gas is quickly exhausted from the vent hole in a state where the bulging is suppressed by the protected object, and the pressure on the protected object is moderated appropriately.
[0010]
Airbag according to claim 2, wherein, in the airbag according to claim 1 Symbol placement, the outer peripheral joint formed by bonding the edges of the opening which constitutes the gas inlet, the first base cloth portion and the second base cloth portion Metropolitan When the length dimension from the opening to the outer peripheral joint is 1 on the line segment connecting the part, the vent hole is located at a position of 1/3 or more and 2/3 or less from the opening on the line segment. Are arranged at least partially overlapping each other.
[0011]
And in this structure, sufficient deployment characteristic of an airbag and relaxation of the pressure with respect to a to-be-protected object in the state which a to-be-protected object is very near are compatible.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of an airbag according to the present invention will be described with reference to the drawings.
[0013]
1 to 6, reference numeral 1 denotes an airbag. The airbag 1 constitutes an airbag device (not shown), and this airbag device is attached to a steering wheel body as a member to be attached to a steering wheel of an automobile. The occupant A, which is the object to be protected shown in FIGS. 5 and 6, is protected from the impact of the collision. The steering wheel body is usually attached to an inclined steering shaft and used in an inclined state. Hereinafter, the protected object side to which the airbag device is attached is referred to as an occupant side, an upper side, or a front side. The opposite side of the object to be protected, that is, the side opposite to the occupant side will be described as the vehicle body side, the lower side, the bottom side, or the back side.
[0014]
The steering wheel body has an annular rim portion as a grip portion called a grip portion or a ring portion, a boss portion located inside the rim portion, and the rim portion and the boss portion, for example, 3 Or four spoke portions, and a steering shaft (not shown) is fitted and fixed to the boss provided on the boss portion.
[0015]
The airbag device includes a base plate constituting a support member, an airbag 1 attached to the base plate, an inflator 12 shown in FIGS. 5 and 6, a retainer, a cover body, and the like. The inflator 12 includes a substantially cylindrical main body 12a. A flange 12b projects from the outer periphery of the main body 12a, and is located above the flange 12b to inject gas. A plurality of gas injection ports 12c are arranged radially toward the outer peripheral side. The flange portion 12b is formed with a bolt mounting hole communicating with the bolt mounting hole of the base plate.
[0016]
The airbag 1 has a circular shape and a first base fabric portion 21 that is a vehicle body-side base fabric positioned on the vehicle body side, and a second base fabric portion 22 that is a passenger-side base fabric facing the passenger side. And a third base cloth part 23 having a small-diameter circular shape disposed between the base cloth parts 21 and 22. The base fabric portions 21, 22, and 23 are, for example, nylon woven fabrics, and are also called plates (lower plate portion, upper plate portion, middle plate portion) or panels (back panel, front panel, center panel), etc. Therefore, the first base fabric portion 21 and the second base fabric portion 22 have a circular shape with the same dimensions, and the peripheral portion of the outer peripheral portion is integrally sewn along the outer peripheral joint portion 24 so as to be continuously provided. The first base cloth part 21 and the second base cloth part 22 form a flat bag-like outer shell.
[0017]
And in the 1st base cloth part 21 located in the lower side, the gas introduction port 28 which is an inflator opening part as a gas introduction part is formed in the shape of a circular hole at the center part, Bolt mounting holes 29, which are bag fixing holes, are formed around the gas inlet 28, and an annular mounting portion 30 that includes these bolt mounting holes 29 and surrounds the gas inlet 28 is configured. .
[0018]
Further, the first base fabric portion 21 is formed with a vent hole 31 as an exhaust portion in a circular shape at one or a plurality of predetermined positions.
[0019]
The third base fabric portion 23 can also be called an intermediate base fabric. The third base fabric portion 23 has a circular shape whose diameter is smaller than those of the first and second base fabric portions 21 and 22, for example, the first and second base fabrics. The gas inlet port 28 and the peripheral portion of the gas inlet port 28 have a radial dimension that is about a half of the radial dimension of the parts 21 and 22 and are concentric with the first and second base fabric parts 21 and 22. It is arranged to cover.
[0020]
Then, the third base cloth portion 23 is placed on the first base cloth portion 21 so as to overlap with the plurality of locations in the vicinity of the outer edge portion 32 of the third base cloth portion 23, which is 4 in this embodiment. At the location, the joint portion 33 is joined to the first base fabric portion 21 by sewing or the like intermittently. And in this Embodiment, as shown in FIG. 4, each junction part 33 has the circular arc-shaped part 33a along the outer edge part 32, and the edge which goes to an outer peripheral side from the both ends of this circular arc-shaped part 33a. The portion 33b is formed by sewing, and is arranged radially so as to surround the gas introduction port 28 at almost equal intervals.
[0021]
Therefore, the portion between the first and second base fabric portions 21 and 23, which are unsewn portions between the joint portions 33, is introduced from the gas introduction port 28, respectively. It becomes the communication part 35 through which gas can pass.
[0022]
Each vent hole 31 is provided in advance in accordance with a position where these communication portions 35 overlap the outer edge portion 32 of the third base fabric portion 23.
[0023]
Further, the vicinity of the center of the third base fabric portion 23 is connected to the second base fabric portion 22 by sewing, for example, at a connection portion 37 that is an annular stitching portion.
[0024]
In the manufacturing process of the airbag 1, first, the third base fabric portion 23 is positioned on the first base fabric portion 21 in which the predetermined gas introduction port 28 and the vent hole 31 are previously formed. Overlay and adhere by joining 33 to join. Next, the second base fabric portion 22 is overlapped on the surface of the first base fabric portion 21 sewn with the third base fabric portion 23 on the side opposite to the third base fabric portion 23, and the outer peripheral portions are mutually connected. Is sewn at the outer joint 24. Then, the second base cloth part 22 and the third base cloth part 23 are pulled out and turned over through the gas inlet 28 of the first base cloth part 21 or one of the vent holes 31. Furthermore, the second base fabric portion 22 and the third base fabric portion 23 are stitched together at the connecting portion 37 to constitute the airbag 1.
[0025]
When assembling the airbag device, an annular retainer is inserted inside the airbag 1, and mounting bolts protruding from the retainer are inserted into the airbag 1 and the bolt mounting holes 29 of the base plate. Then, the airbag 1 is folded into a predetermined shape such as a petal shape, and is fitted with a cover body from above. Further, the upper portion of the inflator 12 is inserted into the airbag 1 from the lower side through the base plate inflator mounting hole and the gas inlet port 28 of the airbag 1, and the retainer mounting bolt is mounted to the flange portion 12b. Insert into hole and tighten with nut from below. In this state, the airbag 1 and the base plate are fastened together between the retainer and the inflator 12, and the airbag device 2 is assembled. And this airbag apparatus is attached to a steering wheel, fixing the attachment piece part provided in the base plate to the metal core of the boss | hub part of a steering wheel main body using a volt | bolt etc.
[0026]
When a collision impact is applied to the automobile equipped with the airbag device, the control unit (not shown) activates the inflator 12, and gas is rapidly injected into the airbag 1 from the gas injection port 12c of the inflator 12. . Then, the airbag 1 breaks the cover body into a door shape along the tear line to form a projecting port, bulges through the projecting port, bulges in a predetermined shape in front of the occupant A, and moves forward. The occupant A thrown out is received and restrained, and the impact applied to the occupant A is mitigated.
[0027]
Next, the operation when the airbag 1 is inflated will be described in detail with reference to FIGS.
[0028]
First, when the airbag 1 is deployed, when the occupant A who is the driver is in a normal sitting posture, that is, when a predetermined distance is secured between the occupant A and the airbag device, As shown in FIG. 5A, first, the third base fabric portion 23 bulges toward the occupant A by the gas supplied from the inflator 12, and the third base fabric portion 23 and the first base fabric are expanded. Gas is filled in the first chamber 41 which is a space formed by the portion 21. In this state, a sufficient space between the third base fabric portion 23 and the first base fabric portion 21 is ensured, and the third base fabric portion 23 and the first base fabric portion 21 are not joined. A large cross-sectional area of each communication portion 35 is ensured.
[0029]
Next, as shown in FIG. 5 (b), the gas passes through each of the widely opened communication portions 35 and is a second space that is formed by the first to third base fabric portions 21, 22, and 23. It flows into the chamber 42 and fills the second chamber 42. In addition, when the gas flows from the first chamber 41 to the second chamber 42, the flow velocity of the gas passing through each communication portion 35 is very high, so that the gas flows from the vent hole 31 arranged so as to overlap the communication portion 35 to the outside. The amount of gas exhausted is small.
[0030]
Further, after the second chamber 42 is filled with gas, that is, after the airbag 1 is deployed, the gas injected from the inflator 12 further flows into the communication portion 35 as shown in FIGS. In addition to being exhausted from the vent hole 31 provided as described above, when the occupant A is received by the airbag 1, it is exhausted from the vent hole 31 in order to absorb an impact. Even when the passenger A is not received, the gas is naturally exhausted from the vent hole 31.
[0031]
On the other hand, when the airbag 1 is deployed, when the occupant A who is the driver is in a sitting position extremely positioned on the front side (the steering wheel side) of the seat, that is, between the occupant A and the airbag device. When the predetermined distance is not secured, as shown in FIG. 6A, first, the third base fabric portion 23 bulges toward the occupant A by the gas supplied from the inflator 12, but this The bulging of the third base fabric portion 23 is restricted by the occupant A. At this time, if the first chamber 41 between the third base fabric portion 23 and the first base fabric portion 21 is deployed in the same manner as a normal riding posture as shown in FIG. As a result, the air bag 1 is further inflated toward the occupant A, resulting in discomfort to the occupant A. In this regard, in the configuration of the present embodiment, at the time of close deployment, as shown in FIG. 6B, the deployment of the airbag 1 to the occupant A side is restricted by the occupant A, and the first chamber 41 is narrowed. The cross-sectional area of the communication part 35 is not sufficiently ensured. For this reason, the amount of gas exhausted from the vent hole 31 arranged over the communication portion 35 is larger than the amount of gas flowing into the second chamber 42 from the first chamber 41 via the communication portion 35, and the first chamber The gas pressure in 41 does not rise more than necessary, and as shown in FIG. 6 (c), the deployment of the first chamber 41 and the second chamber 42 is suppressed, and the discomfort caused by the deployment of the airbag 1 to the passenger A Is suppressed.
[0032]
Thus, according to the airbag 1 and the airbag device for a vehicle of the present embodiment, it is possible to protect the occupant A by securing an impact absorbing force with respect to the occupant A in a normal riding posture. Even when A is in a sitting position extremely positioned on the front side of the seat (steering wheel side), the shock can be absorbed and the occupant A can be protected, and the gas can be smoothly exhausted from the vent hole 31 to the occupant A Discomfort due to the deployment of the airbag 1 can be suppressed.
[0033]
The deployment behavior of the airbag 1 varies depending on the capacity of the inflator 12, the size of the airbag, the riding posture of the occupant A, and the like. On the other hand, if the vent hole 31 is provided in the first chamber 41 or the like in the vicinity of the gas inlet 28, it is easy to reduce discomfort to the occupant A during close deployment, but at the initial deployment of the airbag 1. The amount of gas exhausted from the vent hole 31 increases, and in order to adjust the deployment characteristics of the airbag 1, it is necessary to increase the capacity of the inflator, which leads to an increase in the size of the airbag device and an increase in manufacturing costs. On the other hand, if the vent hole 31 is provided in the second chamber 42 or the like so as to be far away from the gas inlet 28 and the communication portion 35, it is difficult to reduce discomfort to the occupant A during close deployment. Further, even in a normal riding posture, in the deployment behavior of the folded airbag 1, a part of the vent hole 31 is blocked, making it difficult to exhaust gas, and the internal pressure of the airbag 1 may increase. There is.
[0034]
In this regard, as a result of various studies on the deployment behavior of the airbag 1 and the positional relationship between the airbag 1 and the occupant, the position of the vent hole 31 provided in the first base fabric portion 21 is first communicated with the gas inlet 28. The desired behavior of the airbag 1 can be obtained by being present in a radial range that is on a straight line connecting the portion 35, that is, by being provided on the main flow path of the gas supplied from the inflator 12.
[0035]
Furthermore, preferably, by providing the airbag 1 at a position over the communication portion that is not joined to the first base fabric portion 21 at the outer edge portion 32 of the third base fabric portion 23 in a state where the airbag 1 is spread on a plane. The desired behavior of the airbag 1 is obtained.
[0036]
Furthermore, preferably, as shown in FIG. 4, the first base fabric portion 21 and the second base fabric portion 22 that are the outer peripheral edge portion of the airbag 1 are connected from the edge of the circular hole of the gas inlet port 28. When the length L1 of the line segment L up to the joined outer peripheral joint 24 is 1, the vent hole 31 is 1/3 or more from the edge of the circular hole of the gas inlet 28 on this line L. The center of the circular hole constituting the vent hole 31 is preferably located at a position of 1/3 or more and 2/3 or less so that at least a part thereof overlaps with a position of 2/3 or less. Thus, the desired behavior of the airbag 1 is obtained.
[0037]
In the present embodiment, gas is guided to the outer peripheral side of the airbag 1 by the third base cloth portion 23, and the outer peripheral side of the airbag 1 is deployed, so that the deployment characteristics of the airbag can be easily improved. .
[0038]
Furthermore, in the present embodiment, since the vicinity of the centers of the second base cloth part 22 and the third base cloth part 23 are connected by the connecting part 37, the protrusion of the second base cloth part 22 positioned on the passenger side Dimensions can be easily and reliably regulated.
[0039]
Furthermore, in the present embodiment, the shape of each base fabric portion 21, 22, 23 is simple and easy to manufacture, so that the manufacturing cost can be reduced.
[0040]
The size, shape, number, etc. of the vent holes are set according to the characteristics such as the size of the airbag and the capacity of the inflator as described above. For example, as shown in FIG. 31 can be provided in each of the communication portions 35 in a total of four locations.
[0041]
Further, the vent hole can be formed by partially increasing the air permeability of the base fabric portion in addition to the opening.
[0042]
Furthermore, the third base fabric portion may be a polygonal shape such as an ellipse, a hexagon, or an octagon other than a circle. In addition, the first to third base cloth portions may be integrally formed as appropriate, or a plurality of base cloths may be joined or overlapped. Furthermore, a reinforcing cloth, a flameproof cloth, or the like can be provided between the second base cloth part and the third base cloth part as long as the vent hole is not blocked. In the above embodiment, the first and second base fabric portions are joined to form a bag, and then the bag is folded back so that the ear portion is positioned inside the bag. It is also possible to make the portion exposed, or to fold and sew only the ear portion.
[0043]
Moreover, the connection part which connects a 3rd base fabric part to a 2nd base fabric part is not restricted to an annular | circular shape, Other shapes may be sufficient, or it can also be abbreviate | omitted.
[0044]
Further, the central portion of the third base fabric portion 23 is connected to a connection support portion provided by extending a member fixed to the vehicle body side, such as a base plate, an inflator 12, or a retainer. The projecting dimension of the third base fabric portion 23 can also be restricted.
[0045]
The airbag device is provided not only for the driver attached to the steering wheel body but also for the passenger seat occupant provided on the instrument panel, for protecting the side provided on the side of the seat, or on the rear of the seat. The present invention can be applied to an airbag of an airbag device for a rear seat, and can be widely applied to an airbag of an airbag device that absorbs an impact of an object to be protected.
[0046]
【The invention's effect】
According to the airbag of the first aspect, when the gas is introduced from the gas introduction part, the gas causes the third base cloth part to bulge toward the protected object side, and the first base cloth part. Filled between the third base cloth part, and further, gas is supplied to the outer peripheral side of the airbag via the communication part, and filled between the first base cloth part and the second base cloth part. However, at this time, the opening area of the communication part is ensured large, the gas flow rate is large at the initial stage of deployment, the amount of gas exhausted from the vent hole is small, and the airbag can be deployed efficiently and sufficiently. Furthermore, after the space between the first base fabric portion and the second base fabric portion is filled with gas and developed, this gas is naturally exhausted from the vent hole and receives the object to be protected. It is exhausted from the vent hole and can absorb the impact. In addition, when gas is introduced from the gas introduction portion in a state where the protected object is extremely close to the airbag, the gas causes the third base fabric portion to bulge toward the protected object side and the first base. The gas is quickly filled from the vent hole located on the straight line connecting the gas introduction part and the communication part in a state where the swell is suppressed by the object to be protected, while being filled between the cloth part and the third base cloth part. The pressure on the object to be protected can be easily and appropriately relieved. Furthermore, since the vent hole is disposed so as to at least partially overlap the outer edge portion of the third base fabric portion constituting the communication portion, the gas is introduced from the gas introduction portion in a state where the protected object is extremely close to the airbag. Even when the first base fabric portion and the third base fabric portion are not sufficiently bulged and the opening area of the communication portion is not sufficiently secured, the bulging is suppressed by the protected object. In this state, the gas is quickly exhausted from the vent hole, and the pressure on the object to be protected can be easily relaxed appropriately.
[0047]
According to the air bag of claim 2 wherein, in addition to claim 1 Symbol placement effects were joined and the edge of the opening constituting the gas inlet, the first base cloth portion and the second base cloth portion Metropolitan When the length dimension from the opening to the outer peripheral joint is 1 on the line connecting the outer peripheral joint, the vent hole is at a position of 1/3 or more and 2/3 or less from the opening on the line. By disposing at least a part of the airbag, it is possible to achieve both sufficient deployment characteristics of the airbag and relief of pressure on the object to be protected when the object to be protected is very close to the airbag.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory view of a deployment operation showing an embodiment of an airbag of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of an exploded state of the airbag.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a state in which the airbag is expanded on a plane.
FIG. 4 is a plan view showing a state in which the airbag is deployed on a plane and a second base fabric portion is omitted.
FIG. 5 is an explanatory view of a deployment operation when the airbag is normally boarded.
FIG. 6 is an explanatory view of a deployment operation in a close deployment state in which the object to be protected of the airbag is close to the above.
FIG. 7 is a plan view of a state where the airbag according to another embodiment of the present invention is deployed on a plane and a second base fabric portion is omitted.
[Explanation of symbols]
1 Airbag
21 First base fabric
22 Second base fabric
23 Third base fabric
24 Outer joint
28 Gas inlet as a gas inlet
31 Bent hole
32 Outer edge
33 joints
35 Communication part A Crew as protected item L line segment

Claims

A first base fabric portion provided with a gas introduction portion;
A second base fabric portion that is overlapped with the first base fabric portion on the protected object side and has an outer peripheral portion that is connected to the first base fabric and constitutes an outer shell of the bag body together with the first base fabric. When,
The gas introduction part is arranged so as to cover the protected object side, and is joined to the first base cloth part by a plurality of joint parts provided via a communication part communicating from the gas introduction part side to the outer peripheral side. 3 base fabric parts,
Located on a straight line connecting the gas introduction part and the communication part, the first base cloth part is provided on the first base cloth part, communicates with the object to be protected of the first base cloth part, and constitutes the communication part vent hole at least part of which is arranged to overlap the outer edge of the third group cloth portion of the
Features and to Rue airbag by comprising a.

On the line segment connecting the edge of the opening constituting the gas introduction part and the outer peripheral joint part joining the first base cloth part and the second base cloth part, the length from the opening to the outer peripheral joint part When the dimension is 1,
Vent hole, said line segment on a third or more from the opening, 2/3 claim 1 Symbol placement airbag, characterized in that at least part of which is arranged to overlap at the following positions.