JP4189536B2 - Polishing monofilament - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属板の製造工程において、ステンレス鋼板などの表面を研磨するために用いる研磨用モノフィラメントの改良に関し、さらに詳しくは、ステンレス鋼板などの酸液洗浄研磨加工に好ましく用いられる研磨用モノフィラメントであって、耐酸性に優れるばかりか、耐湿熱性にも優れた特性を有する研磨用モノフィラメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、金属板の製造工程、特に鉄板やステンレス鋼板などの表面研磨加工工程において用いる研磨用モノフィラメントとしては、研磨砥材粒子を含有する合成樹脂からなるモノフィラメントが知られており、例えばこの研磨砥材粒子含有モノフィラメントを毛材として植毛したディスクロールブラシやチャンネルロールブラシなどを被処理物である鉄板やステンレス鋼板などの表面に押圧し、回転を付与することによって、被処理物の表面研磨加工が行われている。
【0003】
このために、研磨砥材粒子を含有するモノフィラメントからなる研磨ブラシ用毛材には、優れた研磨力が要求されており、モノフィラメントの素材として、ナイロン6、ナイロン66,ナイロン6/66共重合体、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン12などのポリアミド系樹脂、およびポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂などから選ばれた合成樹脂を選択することにより対応が図られている。
【0004】
また、これらの合成樹脂に添加せしめる研磨砥材粒子として、コークス粉、ボーキサイト、酸化アルミナなどに代表されるアルミナ系砥材粒子、白ケイ石、砥粉などの炭化ケイ素系砥材粒子および人工ダイヤモンド砥材粒子などをそれぞれ使用して、これらからなる組成物を溶融紡糸したものからなるモノフィラメントが、研磨用モノフィラメントとして従来から広く使用されてきた。
【0005】
ところで、上記合成樹脂製研磨用モノフィラメントを実用するに際しては、主として鉄板やステンレス板などの金属鋼板に、水、アルカリ液および酸液などの冷却液または洗浄液を散布して研磨加工が行なわれるが、特にステンレス板の酸液洗浄工程においては、耐酸性に優れる研磨用モノフィラメント、例えば、ポリブチレンテレフタレート/研磨砥材粒子からなる研磨用モノフィラメント(例えば、特許文献1参照)またはポリブチレンテレフタレート/ポリエステルエラストマー/研磨砥材粒子からなる研磨用モノフィラメント(例えば、特許文献2参照)が好ましく用いられていた。
【0006】
しかし、近年においては、ステンレス鋼板などの加工の高速化などにより、ブラシロールに植毛された研磨用モノフィラメント毛材同士の摩擦熱および毛材の根元部の屈曲発熱が増大しており、これにしたがって研磨用モノフィラメント毛材に付着する酸液も高温になってきていることから、研磨用モノフィラメント毛材はより一層の高温、高湿熱下の条件に置かれるため、上記特許文献1および2に記載の研磨用モノフィラメントであっても、熱劣化が促進されてモノフィラメントの毛折れなどの問題がたびたび発生するという問題が顕在化しておりし、その改善が強く要望されているのが実情である。
【0007】
【特許文献1】
特開昭59−14471号公報
【特許文献2】
特開昭60ー252715号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果、達成されたものである。
【0009】
したがって、本発明の目的は、耐酸性に優れるばかりか、耐湿熱性にも優れるという特性を有し、特にステンレス鋼板などの酸液洗浄研磨加工に対し好適に適用される研磨用モノフィラメントを提供することにある。
【0010】
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、ポリエステルエラストマーとポリエステルエラストマー以外のポリエステル系樹脂とからなる混合物に研磨砥材粒子およびポリカルボジイミドを特定量含有せしめたモノフィラメントが、ステンレス鋼板などの酸液洗浄研磨加工において、耐酸性および耐湿熱性が共に優れた耐久性能を発揮することを見いだし、本発明に到達した。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の研磨用モノフィラメントは、ポリエステルエラストマーとポリエステルエラストマー以外のポリエステル系樹脂とからなる混合物に対して、研磨砥材粒子を5〜40重量%およびポリカルボジイミドを0.3〜5重量%含有せしめた組成物を溶融紡糸したモノフィラメントからなることを特徴とする。
【0012】
そして、本発明の研磨用モノフィラメントにおいては、ポリエステルエラストマー以外のポリエステル系樹脂として特にポリブチレンテレフタレートを用いることが、研磨加工における毛材の靱性が優れ、耐へたり性も良好であることから好ましい条件であるといえる。
【0013】
また、本発明の研磨用モノフィラメントにおいては、研磨砥材粒子の番手が#36〜#3000の範囲であること、モノフィラメントの糸径が0.2〜3.5mmの範囲であること、およびステンレス鋼板などの酸液洗浄研磨加工に用いられることが、いずれも好ましい条件であり、これらの条件を適用することにより、より優れた効果を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の研磨ブラシ用モノフィラメントについて詳述する。
【0015】
本発明で使用するポリエステルエラストマー以外のポリエステル系樹脂(以下、単にポリエステル系樹脂と言う)の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリメチレンナフタレート、ポリテトラメチレンナフタレート、ポリプロピレンナフタレート、これらを主成分とする共重合ポリエステル、あるいはこれらにポリエステルエラストマーを混合したものなどが挙げられるが、特にポリブチレンテレフタレートが、靱性に優れ、耐へたり性も良好であることから好ましく使用することができる。
【0016】
本発明で使用する上記ポリブチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレートとポリエステルエラストマーとの混合物の固有粘度は、98.5%オルトクロロフェノール25ml中に0.125gのポリマーを溶解し、オストワルド粘度管(純水40±5秒の落下速度)、25℃の条件で測定した値が0.6以上であることが好ましく、0.6未満では溶融紡糸の安定性および耐屈曲疲労による折損耐久性の低下という好ましくない傾向を生じることがある。
【0017】
なお、上記ポリブチレンテレフタレートとポリエステルエラストマーとの混合物におけるポリブチレンテレフタレートとポリエステルエラストマーとの混合比率については特に限定されないが、ポリエステルエラストマーの混合率が多すぎるとモノフィラメントの毛腰が低下して研磨力が低下する傾向となることから、ポリエステルエラストマーの混合率を70重量%以下にすることが望ましい。
【0018】
また、本発明で使用するカルボジイミド化合物の具体例としては、ラインケミー社製「スタバクゾールI」(モノカルボジイミド…N,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド)および同社製「スタバクゾールP100」(ポリカルボジイミド)などが挙げられるが、予めポリカルボジイミドを含有させたポリブチレンテレフタレートペレット(例えばラインケミー社製「スタバクゾールKE9193」)も市販されているので、それを購入して使用することもできる。
【0019】
ポリエステルエラストマーとポリエステル系樹脂とからなる混合物に対するポリカルボジイミドの配合量は、0.3〜5重量%、特に0.8〜3重量%の範囲が好ましく、上記の範囲未満では、酸液洗浄研磨加工工程の高温高湿状態下における耐湿熱性の改善効果が低く、また上記の範囲を越えると、溶融紡糸が不安定となって糸切れなどの支障をきたすばかりか、モノフィラメントの強度が低下し、折損耐久性が損なわれる傾向となるため好ましくない。
【0020】
本発明で使用する研磨砥材粒子としては、酸化アルミナ、炭化ケイ素および人工ダイヤモンドなどが挙げられるが、それらの番手は、研磨材粒度JISR6001(1973)に規定される#36〜#3000、特に#60〜#1000の範囲にあることが好ましい。
【0021】
ポリエステルエラストマーとポリエステル系樹脂とからなる混合物に対する研磨砥材粒子の配合量は、5〜40重量%、特に10〜30重量%の範囲にあることが好ましい。研磨砥材粒子の添加量が上記の範囲未満では研磨力が不十分となり、また上記の範囲を超えると溶融紡糸したモノフィラメントの強度が低下し、折損耐久性が損なわれる傾向となるため好ましくない。
【0022】
本発明の研磨用モノフィラメントは、上記ポリエステル系樹脂とポリエステルエラストマーとの混合物に対し、必要量のポリカルボジイミドを混合し、さらに必要量の研磨砥材粒子を加えて混合してから、これを溶融紡糸機に供し、溶融紡出せしめた後冷却し、さらに必要に応じ延伸することによって得られる。
【0023】
また、上記ポリカルボジイミドは、そのままの成分で溶融紡糸機に供することもできるが、ポリカルボジイミドをあらかじめポリブチレンテレフタレートなどに適当量含有せしめてペレタイズ加工したものを供することも可能である。
【0024】
モノフィラメントの平均直径は、0.2〜3.5mm、特に0.4〜3.0mmの範囲が好適である。ここで、モノフィラメントの直径が上記の範囲未満では、毛腰が弱すぎて研磨効果が小さくなり、また上記の範囲を超えると、毛腰が強すぎて硬く曲げにくくなり、例えはディスク板などに対する折曲げ植毛が困難になるため好ましくない。
【0025】
かくしてなる本発明の研磨用モノフィラメントは、特にステンレス鋼板などの酸液洗浄研磨加工に使用した場合に、耐酸性と耐湿熱性が従来のものよりもはるかに優れるという好ましい性能を発揮する。
【0026】
したがって、本発明の研磨用モノフィラメントは、これを所定の長さに切り揃えてチャンネルブラシおよびディスクロールブラシなどに植毛した工業用ブラシとなし、特に耐湿熱性が要求される高温、高湿条件下での酸液洗浄研磨加工において使用する用途に有効に利用することができる。
【0027】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて、本発明の構成および効果をさらに説明する。
【0028】
なお、実施例における耐湿熱性および耐酸性の試験・評価は次の方法により行なった
[耐湿熱性の試験方法]
強制試験として加圧釜にモノフィラメントを投入し、加熱蒸気を送り込んで121℃の温度に保ち2、4、6日間湿熱処理を行った。
[耐酸性の試験方法]
硝酸とフッ酸とを1:1の重量比で混合したものを水で希釈して15%濃度に調合した硝・フッ酸液にモノフィラメントを浸漬し、80℃に加熱して4日間処理した。
[耐湿熱性、耐酸性の評価方法:折損耐久性]
上記湿熱処理または酸液処理を行った各モノフィラメントを、下記の自社強制テスト方法により評価した。
【0029】
すなわち、JIS P8115記載のMIT試験機を用い、荷重15.7N(1.5kgf)、毎分175±10回の速度で、モノフィラメントを270°折り曲げ、モノフィラメントが切断するまでの往復折り曲げ回数、つまり屈曲疲労性を5回測定し、その平均値を求めた。
【0030】
そして、未処理のモノフィラメントの試験片について、上記と同様にして各耐屈曲疲労性を測定し、折損耐久率を次式によって算出した。
【0031】
折損耐久率(%)=A/B×100
ここで、A:湿熱処理または酸液処理後のモノフィラメント耐屈曲疲労性
B:湿熱処理または酸液処理しない未処理のモノフィラメント耐屈曲 疲労性
[実施例1]
固有粘度が1.5のポリブチレンテレフタレート樹脂(東レ(株)製:1500S)とポリエステルエラストマー(ポリエステルポリエーテルブロックコポリマ:東レ・デュポン(株)製、商品名ハイトレル7247)とを75/25(重量比)の割合で混合した樹脂に対し、ポリカルボジイミドを15重量%含有したポリブチレンテレフタレートペレット(ラインケミー社製:スタバクゾールKE9193)を8重量%(ポリカルボジイミド1.2重量%相当)加え、ブレンドした組成物に対し、シランカップリング剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製:品名SH6020)を0.3重量%被覆処理した粒度番手#240の炭化ケイ素砥材粒子(昭和電工(株)製)を23重量%添加した組成物を二軸押出紡糸機に供し、孔径3.0mmの紡糸ノズルから270℃で溶融紡糸した後、190℃で3.5倍に延伸することにより、直径が1.2mmのモノフィラメントを製造した。
[実施例2]
上記ポリブチレンテレフタレートとポリエステルエラストマーとを、50/50(重量比)の割合で混合した樹脂を用いた以外は、実施例1と同様な条件で、直径が1.2mmのモノフィラメントを製造した。
[実施例3]
上記ポリブチレンテレフタレートとポリエステルエラストマーとを75/25(重量比)の割合で混合した樹脂に、上記ポリカルボジイミド入りポリブチレンテレフタレートペレットを5重量%(ポリカルボジイミド0.75重量%相当)加えた以外は、実施例1と同様な条件で、直径が1.2mmのモノフィラメントを製造した。
[実施例4]
上記ポリブチレンテレフタレートとポリエステルエラストマーとを75/25(重量比)の割合で混合した樹脂に、上記ポリカルボジイミド入りポリブチレンテレフタレートペレットを16重量%(ポリカルボジイミド2.4重量%相当)加えた以外は、実施例1と同様な条件で、直径が1.2mmのモノフィラメントを製造した。
[実施例5]
上記ポリブチレンテレフタレートとポリエステルエラストマーとを75/25(重量比)の割合で混合した樹脂に、上記ポリカルボジイミド入りポリブチレンテレフタレートペレットを3.3重量%(ポリカルボジイミド0.5重量%相当)加えた以外は、実施例1と同様な条件で、直径が1.2mmのモノフィラメントを製造した。
[比較例1]
上記ポリエステルエラストマーとポリカルボジイミド入りポリブチレンテレフタレートペレットの添加を省略した以外は、実施例1と同様な条件で、直径1.2mmのモノフィラメントを製造した。
[比較例2]
上記ポリカルボジイミド入りポリブチレンテレフタレートペレットの添加を省略した以外は、実施例1と同様な条件で、直径が1.2mmのモノフィラメントを製造した。
[比較例3]
ナイロン6に対し、炭化ケイ素(番手#240)を23重量%含有させて溶融紡糸した従来の研磨用モノフィラメント(直径1.2mm)を準備した。
【0032】
上記、実施例1〜6および比較例1〜3のモノフィラメントについて、耐湿熱性および耐酸性を評価した結果を表1に示す。
【0033】
なお、表1におけるPBTはポリブチレンテレフタレートを、PEEはポリエステルエラストマーを、それぞれ意味する。
【0034】
【表1】
【0035】
表1の結果から明らかなように、本発明の研磨用モノフィラメントは(実施例1〜6)は、耐湿熱性および耐酸性が均衡して優れており、従来にない新規な性能を有している。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の研磨用モノフィラメントは、従来の研磨用モノフィラメントと比較して、耐酸性に優れるばかりか、耐湿熱性にも優れた特性を有するものであり、特にステンレス鋼板などの高温、高湿下における酸液洗浄研磨加工において好ましく使用することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an improvement of a polishing monofilament used for polishing a surface of a stainless steel plate or the like in a manufacturing process of a metal plate, and more specifically, a polishing monofilament preferably used for acid solution cleaning polishing processing of a stainless steel plate or the like. Thus, the present invention relates to a polishing monofilament having not only excellent acid resistance but also excellent heat and heat resistance.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a monofilament for polishing used in a metal plate manufacturing process, particularly in a surface polishing process such as an iron plate or a stainless steel plate, a monofilament made of a synthetic resin containing abrasive particles is known. Surface polishing of the object to be processed can be performed by pressing a disk roll brush or channel roll brush in which the monofilament containing material particles is used as a hair material against the surface of the object to be processed, such as an iron plate or a stainless steel plate, and applying rotation. Has been done.
[0003]
For this reason, the polishing brush bristle material composed of monofilaments containing abrasive abrasive particles is required to have excellent polishing power. Nylon 6, nylon 66, nylon 6/66 copolymers are used as monofilament materials. This is achieved by selecting a synthetic resin selected from polyamide resins such as nylon 610, nylon 612, and nylon 12 and polyester resins such as polybutylene terephthalate.
[0004]
In addition, as abrasive abrasive particles to be added to these synthetic resins, alumina-based abrasive particles such as coke powder, bauxite, and alumina oxide, silicon carbide-based abrasive particles such as white silica and abrasive powder, and artificial diamond abrasives Monofilaments made of melt-spun compositions composed of these materials using respective material particles have been widely used as polishing monofilaments.
[0005]
By the way, when the synthetic resin polishing monofilament is put into practical use, a polishing process is performed mainly by spraying a cooling liquid or a cleaning liquid such as water, an alkali liquid and an acid liquid on a metal steel plate such as an iron plate or a stainless steel plate. In particular, in the acid solution cleaning process for a stainless steel plate, a polishing monofilament excellent in acid resistance, for example, a polishing monofilament made of polybutylene terephthalate / abrasive abrasive particles (for example, see Patent Document 1) or polybutylene terephthalate / polyester elastomer / A polishing monofilament (for example, see Patent Document 2) made of abrasive particles was preferably used.
[0006]
However, in recent years, friction heat between polishing monofilament hair materials planted on brush rolls and bending heat generation at the root portion of the hair materials have increased due to the speeding up of processing of stainless steel plates and the like. Since the acid solution adhering to the monofilament hair material for polishing is also at a high temperature, the monofilament hair material for polishing is placed under conditions of higher temperature and high humidity and heat. Even in the case of polishing monofilaments, problems such as frequent occurrence of problems such as breakage of monofilaments due to accelerated thermal degradation have become apparent, and there is a strong demand for improvement.
[0007]
[Patent Document 1]
JP 59-14471 A [Patent Document 2]
JP 60-252715 A [0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been achieved as a result of examining the solution of the problems in the above-described prior art as an object.
[0009]
Therefore, an object of the present invention is to provide a monofilament for polishing which has not only excellent acid resistance but also excellent heat and heat resistance, and is particularly suitable for acid solution cleaning polishing processing such as a stainless steel plate. It is in.
[0010]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have found that a monofilament in which a specific amount of abrasive abrasive particles and polycarbodiimide is contained in a mixture composed of a polyester elastomer other than a polyester elastomer and a polyester elastomer, The inventors have found that the acid solution cleaning and polishing of stainless steel sheet and the like exhibits excellent durability performance in both acid resistance and moist heat resistance, and have reached the present invention.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the polishing monofilament of the present invention comprises 5 to 40% by weight of abrasive particles and 0% of polycarbodiimide with respect to a mixture composed of a polyester elastomer and a polyester resin other than the polyester elastomer. It is characterized by comprising monofilaments obtained by melt spinning the composition containing 3 to 5% by weight.
[0012]
Then, in the polishing monofilament of the present invention, since it is possible to use in particular polybutylene terephthalate as the polyester-based resin other than the polyester elastomer, excellent toughness of the hair material in polishing, sag resistance is also good It can be said that this is a preferable condition.
[0013]
In the monofilament for polishing of the present invention, the count of the abrasive abrasive particles is in the range of # 36 to # 3000, the yarn diameter of the monofilament is in the range of 0.2 to 3.5 mm, and the stainless steel plate. It is preferable that all of them are used for acid solution cleaning and polishing, and more excellent effects can be obtained by applying these conditions.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the monofilament for polishing brush of the present invention will be described in detail.
[0015]
Specific examples of polyester resins other than the polyester elastomer used in the present invention (hereinafter simply referred to as polyester resins) include polyethylene terephthalate, polymethylene terephthalate, polytetramethylene terephthalate, polypropylene terephthalate, polyethylene naphthalate, polymethylene naphthalate. phthalate, polytetramethylene naphthalate, polypropylene naphthalate, these are mainly copolymerized polyester, or it is like these a mixture of polyester elastomers include, in particular polybutylene terephthalate, excellent toughness, resistance to Since the sagging property is also good, it can be preferably used.
[0016]
The intrinsic viscosity of the polybutylene terephthalate and the mixture of polybutylene terephthalate and polyester elastomer used in the present invention was obtained by dissolving 0.125 g of polymer in 25 ml of 98.5% orthochlorophenol, and forming an Ostwald viscosity tube (pure water 40 The value measured at 25 ° C. is preferably 0.6 or more, and if it is less than 0.6, the melt spinning stability and the bending durability due to bending fatigue are not preferred. May cause a trend.
[0017]
The mixing ratio of the polybutylene terephthalate and the polyester elastomer in the mixture of the polybutylene terephthalate and the polyester elastomer is not particularly limited. Since it tends to decrease, the mixing ratio of the polyester elastomer is preferably 70% by weight or less.
[0018]
Further, specific examples of the carbodiimide compound used in the present invention include “STABAXOL I” (monocarbodiimide ... N, N′-di-2,6-diisopropylphenylcarbodiimide) manufactured by Rhein Chemie and “STABAKZOL P100” (polypoly). Carbodiimide) and the like, but polybutylene terephthalate pellets containing polycarbodiimide in advance (for example, “STABAXOL KE9193” manufactured by Rhein Chemie) are also commercially available, and can be purchased and used.
[0019]
The blending amount of polycarbodiimide with respect to the mixture composed of the polyester elastomer and the polyester resin is preferably 0.3 to 5% by weight, particularly preferably 0.8 to 3% by weight. The effect of improving heat and humidity resistance under high temperature and high humidity conditions in the process is low, and if the above range is exceeded, melt spinning becomes unstable and troubles such as yarn breakage occur, and the strength of the monofilament decreases and breakage occurs. Since durability tends to be impaired, it is not preferable.
[0020]
Abrasive abrasive particles used in the present invention include alumina oxide, silicon carbide, artificial diamond, and the like, but their counts are # 36 to # 3000, especially ## defined by the abrasive grain size JIS R6001 (1973). It is preferable to be in the range of 60 to # 1000.
[0021]
The blending amount of the abrasive abrasive particles with respect to the mixture composed of the polyester elastomer and the polyester resin is preferably 5 to 40% by weight, particularly preferably 10 to 30% by weight. If the amount of abrasive abrasive particles added is less than the above range, the polishing power will be insufficient, and if it exceeds the above range, the strength of the melt-spun monofilament will be reduced and the breakage durability will tend to be impaired.
[0022]
The monofilament for polishing of the present invention is prepared by mixing a necessary amount of polycarbodiimide with a mixture of the polyester resin and the polyester elastomer, adding a necessary amount of abrasive abrasive particles, and mixing the mixture. It is obtained by subjecting to a machine, melt spinning, cooling, and further stretching as necessary.
[0023]
The polycarbodiimide can be used as it is in a melt spinning machine, but it is also possible to use a polycarbodiimide that has been pelletized by previously containing an appropriate amount of polycarbodiimide in polybutylene terephthalate or the like.
[0024]
The average diameter of the monofilament is preferably 0.2 to 3.5 mm, particularly preferably 0.4 to 3.0 mm. Here, if the diameter of the monofilament is less than the above range, the bristles are too weak and the polishing effect becomes small, and if it exceeds the above range, the bristles are too strong and hard and difficult to bend. Since it is difficult to bend and transplant, it is not preferable.
[0025]
The thus-obtained monofilament for polishing according to the present invention exhibits a preferable performance that the acid resistance and heat-and-moisture resistance are far superior to those of conventional ones, particularly when used for acid solution cleaning and polishing of a stainless steel plate or the like.
[0026]
Therefore, the monofilament for polishing of the present invention is an industrial brush obtained by trimming this to a predetermined length and planting it in a channel brush, a disc roll brush, etc., particularly under high temperature and high humidity conditions where moisture and heat resistance is required. It can be effectively used for applications used in the acid cleaning and polishing process.
[0027]
【Example】
The configuration and effects of the present invention will be further described below with reference to examples.
[0028]
In addition, the test / evaluation of the heat and moisture resistance and acid resistance in the examples was carried out by the following method [Test method for wet heat resistance]
As a compulsory test, the monofilament was put into a pressure kettle, heated steam was sent in, kept at a temperature of 121 ° C., and subjected to wet heat treatment for 2, 4 and 6 days.
[Acid resistance test method]
A mixture of nitric acid and hydrofluoric acid in a weight ratio of 1: 1 was diluted with water and the monofilament was immersed in a glass / hydrofluoric acid solution prepared to a concentration of 15%, heated to 80 ° C., and treated for 4 days.
[Evaluation method of heat and humidity resistance and acid resistance: durability against breakage]
Each monofilament subjected to the wet heat treatment or acid solution treatment was evaluated by the following in-house forced test method.
[0029]
That is, using a MIT testing machine described in JIS P8115, the monofilament was bent at 270 ° at a load of 15.7 N (1.5 kgf) and a speed of 175 ± 10 times per minute. The fatigue was measured 5 times, and the average value was obtained.
[0030]
And about the untreated monofilament test piece, each bending fatigue resistance was measured similarly to the above, and the fracture durability was calculated by the following equation.
[0031]
Breakage durability (%) = A / B × 100
Where A: monofilament bending fatigue resistance after wet heat treatment or acid solution treatment
B: Untreated monofilament bending fatigue resistance without wet heat treatment or acid solution treatment [Example 1]
Polybutylene terephthalate resin having an intrinsic viscosity of 1.5 (Toray Industries, Inc .: 1500S) and polyester elastomer (Polyester polyether block copolymer: Toray DuPont, trade name Hytrel 7247) are 75/25 (weight) Ratio), 8% by weight (equivalent to 1.2% by weight of polycarbodiimide) of 8% by weight of polybutylene terephthalate pellets (manufactured by Rhein Chemie: Stavaxol KE9193) containing 15% by weight of polycarbodiimide was blended. Silicon carbide abrasive particles of particle size # 240 (manufactured by Showa Denko Co., Ltd.) coated with 0.3% by weight of a silane coupling agent (manufactured by Dow Corning Silicone Co., Ltd .: product name SH6020) Was added to a twin-screw extrusion spinning machine, and the pore size was After melt-spun at 270 ° C. from a spinning nozzle of .0Mm, by stretching to 3.5 times at 190 ° C., diameter to produce a 1.2mm monofilament.
[ Example 2 ]
A monofilament having a diameter of 1.2 mm was manufactured under the same conditions as in Example 1 except that a resin in which the polybutylene terephthalate and the polyester elastomer were mixed at a ratio of 50/50 (weight ratio) was used.
[Example 3 ]
Except for adding 5% by weight of polybutylene terephthalate pellets containing polycarbodiimide (equivalent to 0.75% by weight of polycarbodiimide) to a resin in which the polybutylene terephthalate and polyester elastomer are mixed at a ratio of 75/25 (weight ratio). A monofilament having a diameter of 1.2 mm was manufactured under the same conditions as in Example 1.
[Example 4 ]
Except for adding 16% by weight of polybutylene terephthalate pellets containing polycarbodiimide (equivalent to 2.4% by weight of polycarbodiimide) to a resin in which the polybutylene terephthalate and polyester elastomer are mixed at a ratio of 75/25 (weight ratio). A monofilament having a diameter of 1.2 mm was manufactured under the same conditions as in Example 1.
[Example 5 ]
To the resin in which the polybutylene terephthalate and the polyester elastomer were mixed at a ratio of 75/25 (weight ratio), 3.3% by weight of the polybutylene terephthalate pellets containing polycarbodiimide (equivalent to 0.5% by weight of polycarbodiimide) was added. A monofilament having a diameter of 1.2 mm was manufactured under the same conditions as in Example 1 except for the above.
[Comparative Example 1]
A monofilament having a diameter of 1.2 mm was produced under the same conditions as in Example 1 except that the addition of the polyester elastomer and polybutylene terephthalate pellets containing polycarbodiimide was omitted.
[Comparative Example 2]
A monofilament having a diameter of 1.2 mm was manufactured under the same conditions as in Example 1 except that the addition of the polybutylene terephthalate pellets containing the polycarbodiimide was omitted.
[Comparative Example 3]
A conventional polishing monofilament (diameter: 1.2 mm) prepared by melt-spinning nylon 6 with 23% by weight of silicon carbide (count # 240) was prepared.
[0032]
Table 1 shows the results of evaluating the heat and moisture resistance and acid resistance of the monofilaments of Examples 1 to 6 and Comparative Examples 1 to 3.
[0033]
In Table 1, PBT means polybutylene terephthalate, and PEE means polyester elastomer.
[0034]
[Table 1]
[0035]
As is clear from the results in Table 1, the monofilaments for polishing of the present invention (Examples 1 to 6) are excellent in balance of heat and moisture resistance and acid resistance, and have novel performance that has never been seen before. .
[0036]
【The invention's effect】
As described above, the polishing monofilament of the present invention is superior not only in acid resistance but also in heat and moisture resistance as compared with conventional polishing monofilaments. It can be preferably used in an acid solution cleaning polishing process under high humidity.
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