JP4184695B2 - 給水ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は軸封部を有する給水ポンプに関し、特に軸封部の耐食・耐エロージョン性が改善された給水ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、原子炉給水ポンプは頑丈な円筒形のケーシングと円形フランジを持ったカバーの中に回転軸が収められており、主としてケーシング、ケーシングカバー、回転軸、軸受けおよび軸封部の5つの部分から構成されている。
【0003】
軸封部は、回転軸とこれに隣接して設けられるスロットルブッシュ、およびこれらを取り囲むケーシングから構成されている。スロットルブッシュはケーシング側に設けられており、スロットルブッシュと回転軸との間には狭い間隙が設けられており、この狭い間隙により軸封部の流れを制御している。さらに、このスロットルブッシュと回転軸との間隙には、ポンプ内部の高温水が外部に流出して蒸気となるのを防ぐため、注入口より冷却水を注水して流出を抑制している。この注水された冷却水は、中間抽出口や戻り口より全て回収され再び系統に戻されている。
【0004】
この場合、冷却水の一部がポンプ内部に入り込む場合があることから、冷却水は純粋である必要があり、復水が使用されている。この場合の復水の制御は、注入圧力を抽出圧力より2〜4kg/cm高く一定とする方式と復水回収温度を50〜60℃に保つ方式とがあり、後者の場合にも注入圧力はポンプ内部水と同等以上に昇圧し注入している。このように軸封部は高圧の純水に常に曝されており、腐食の問題があることから、Crメッキが施されている。
【0005】
しかしながら、この皮膜のピンホール等から腐食が生じるため、定期点検毎に再度メッキ処理を施さなければならなかった。また、上記構造に起因して高圧の純水流中に曝されることから、腐食剥離がさらに加速される可能性があった。
【0006】
このような腐食剥離の改善策として、粉体プラズマアーク法によりCo:45重量%以上、Mo:20〜42重量%、Cr:17〜25重量%、およびSi:12重量%以下の組成からなるCo−Mo−Cr−Siを肉盛する方法(特開昭60−206567号「耐食・耐磨耗性肉盛層の形成方法」)、一方の摺動面に物理蒸着によりTiN膜を形成し、他方にDLC膜、CrN、あるいはPEEK、PTFEのコーティングを施す方法(特開平10−184692号「水潤滑または水潤滑シール」)、母材にSi、Bのうち少なくとも一種を含有するNi−Cr−Mo合金を被覆した後、さらにWCあるいはCrを含有するNi−Cr−Mo合金を被覆する方法(特開2001−82479号「摺動部材とその製造方法」)等が検討されているが、未だ腐食剥離を十分に抑制するには到っていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記したような課題を解決するためになされたものであって、軸封部を有する給水ポンプにおいて、前記軸封部における腐食・磨耗・エロージョン等による被覆層の剥離が抑制された給水ポンプを提供することを目的としている。
【0008】
また、本発明では、原子炉給水ポンプとしての使用も鑑み、被爆低減および機器の劣化防止への配慮から、使用水質条件下における腐食速度が小さく、材料成分の溶出が少なく、特に材料成分中における放射化しやすいCoの量を低減させた被覆層を有する給水ポンプを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は軸封部を有する給水ポンプにおいて、軸封部における回転軸ならびにこの回転軸に隣接するスロットルブッシュおよびケーシングの少なくとも一つに、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)および鉄(Fe)を必須成分として含有する合金粉末、または前記合金粉末にタングステンカーバイド(WC)およびクロムカーバイド(Cr2C3)の一方あるいは両方が添加された混合粉末が高速フレーム溶射により被覆され、前記合金粉末が、クロム14〜30重量%、モリブデン15〜20重量%、タングステン0〜5重量%、アルミニウムおよびチタン0〜0.5重量%、炭素0.15重量%以下、および不可避的不純物を含有し、残部がニッケルおよび鉄からなるニッケル基または鉄基合金からなることを特徴とする。
【0010】
高速フレーム溶射による被覆は、フレーム速度が1000m/s〜3000m/sの範囲内で行うことが好ましく、また合金粉末または混合粉末からなる溶射粉末の粒子速度が500m/s〜2000m/sの範囲内となるように行うことが好ましい。
【0012】
さらに、合金粉末がNi基合金からなる場合には、Cr、Mo、W、FeおよびCの含有量を、Cr 15〜18重量%、Mo 15〜19重量%、W 4〜5重量%、Fe 5〜7重量%、C 0.15重量%以下とすることが好ましく、合金粉末がFe基合金からなる場合には、Cr、Ti、Al、CおよびNiの含有量を、Cr 18〜24重量%、Ti 0.5重量%以下、Al 0.5重量%以下、C 0.1重量%以下、Ni 30〜35重量%とすることが好ましい。
【0013】
また、合金粉末とWCとを混合して混合粉末として用いる場合には、混合粉末における合金粉末とWCとの割合を、合金粉末 15〜50重量%、残部WCとすることが好ましく、さらに合金粉末 25重量%、WC 75重量%とすればより好ましい。
【0014】
WCの代わりにCrを合金粉末と混合して混合粉末として用いる場合には、混合粉末における合金粉末とCrとの割合を、合金粉末 15〜50重量%、残部Crとすることが好ましく、さらに合金粉末 25重量%、Cr 75重量%とすればより好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る給水ポンプについて、図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の給水ポンプの一例である原子炉給水ポンプを示した断面図である。原子炉給水ポンプ1は、頑丈な円筒形のケーシング2と円形フランジを持ったカバー3の中に回転軸4が収められており、主としてケーシング2、ケーシングカバー3、回転軸4、軸受け5および軸封部6の5つの部分から構成されている。
【0017】
図2は、図1に示される原子炉給水ポンプ1の軸封部6の構造を拡大して示したものである。軸封部6は、回転軸4とこれに隣接して設けられるスロットルブッシュ7、さらにこれらを取り囲むようにして設けられるケーシング2とからなる。スロットルブッシュ7はケーシング2側に設けられており、スロットルブッシュ7と回転軸4との間には狭い間隙が設けられ、これらは摺動可能となっている。
【0018】
このスロットルブッシュ7と回転軸4との狭い間隙は軸封部6の流れを制御するものであり、給水ポンプ内部の高温水が外部に流出して蒸気となるのを防ぐため、注入口8を通して外部より冷却水をスロットルブッシュ7と回転軸4との狭い間隙に注水し、流出を抑制している。この注水した冷却水は全て中間抽出口9や戻り口10より回収され、再び系統に戻す構造となっている。
【0019】
本発明では、このような給水ポンプの軸封部6において、回転軸4ならびにこの回転軸4に隣接するスロットルブッシュ7およびケーシング2の少なくとも一つに、Ni、Crおよびeを必須成分として含有する合金粉末、またはこの合金粉末にWCおよびCrのうち少なくとも一方を添加した混合粉末を高速フレーム溶射により被覆したことを特徴としている。
【0020】
すなわち、給水ポンプのうち常に高圧の純水に曝されており、腐食剥離が発生しやすい軸封部6において、上記合金粉末あるいは混合粉末を高速フレーム溶射により被覆し、回転軸4の表面上に回転軸被覆層4a、またはこの回転軸4に隣接するスロットルブッシュ7あるいはケーシング2の表面上、特に回転軸4との対向面上にそれぞれスロットルブッシュ被覆層7a、ケーシング被覆層を設けることにより、被覆層の腐食剥離が有効に抑制された、信頼性の高い給水ポンプとすることができる。このため、従来のようなCrメッキを施したものに比べて、補修等の手間も大幅に省くことが可能となる。
【0021】
本発明では、特に回転軸4の表面上に高速フレーム溶射により被覆層が形成されていることが好ましい。通常、スロットルブッシュ7は回転軸4よりも磨耗しやすい材料を用いており、容易に交換可能な構造となっているが、回転軸4はスロットルブッシュ7のように容易に交換することが困難であり、回転軸4の損傷を抑制する必要性が大きいからである。一方、スロットルブッシュ7については、容易に交換可能であることから必ずしも高速フレーム溶射により被覆層を形成する必要はないが、スロットルブッシュ7やケーシング2についても、損傷を抑制し、交換時期を延ばすために、高速フレーム溶射により被覆層を形成しておくことが好ましい。
【0022】
本発明において上記したような高速フレーム溶射を用いることとしたのは、フレーム速度を速くすることによって、被覆層の気孔率を小さくし、被覆層を緻密にすることができ、これに伴い被覆層と基材との密着力も改善することができるからである。
【0023】
この高速フレーム溶射は、酸素と可燃ガスとの燃焼炎を用いて粉末状溶射材料を加熱し、溶融またはそれに近い状態にして素地に吹き付けて被膜を形成するフレーム溶射法のうち、燃焼室の圧力を高めることによって音速以上の高速フレームを発生させるものである。
【0024】
フレーム速度があまりに遅いと溶射ガン中に詰まりやすくなり、一方、フレーム速度がある値以上となると溶射粉末の付着量は多くなるが、フレームによるエロージョンにより削られ、実質的に溶射効率が低下してしまうことから、フレーム速度は1000m/s〜3000m/s、さらには2000m/s程度とすることが好ましい。また、このようなフレーム速度の場合、本発明に用いられる合金粉末あるいは混合粉末の粒子速度は500m/s〜2000m/sとなる。
【0025】
このような高速フレーム溶射により形成される被覆層の厚さは、100〜150μmとすることが好ましい。さらに好ましくは、130μm程度である。このような膜厚とするには、例えば高速フレーム溶射により150〜500μm程度の被覆層を形成した後、この被覆層を上記範囲となるように削ることにより達成できる。
【0026】
溶射、被覆に用いられる合金粉末は、Ni、Crおよびeを必須成分として含有するものであればよいが、Cr14〜30重量%、Mo15〜20重量%、W0〜5重量%、AlおよびTi0〜0.5重量%、C0.15重量%以下、および不可避的不純物を含有し、残部がNiおよびFeからなるNi基またはFe基合金からなる粉末であればより好ましい。
【0027】
上記Ni基合金からなる合金粉末の場合には、さらにCr、Mo、W、FeおよびCの含有量を、Cr 15〜18重量%、Mo 15〜19重量%、W 4〜5重量%、Fe 5〜7重量%、C 0.15重量%以下とすることが好ましい。
【0028】
また、上記Fe基合金からなる合金粉末の場合には、さらにCr、Ti、Al、CおよびNiの含有量を、Cr 18〜24重量%、Ti 0.5重量%以下、Al 0.5重量%以下、C 0.1重量%以下、Ni 30〜35重量%とすることが好ましい。
【0029】
本発明では、上記したような合金粉末を単独で用いてもよいし、またこれにWCおよびCrの一方あるいは両方を添加して混合粉末として用いてもよい。
【0030】
WCを添加する場合には、混合粉末における合金粉末とWCとの割合を、合金粉末 15〜50重量%、残部WC、さらには合金粉末 25重量%、WC 75重量%程度とすることが好ましい。
【0031】
Crを添加する場合には、混合粉末における合金粉末とCrとの割合を、合金粉末 15〜50重量%、残部Cr、さらには合金粉末 25重量%、Cr 75重量%程度とすることが好ましい。
【0032】
これらWC、Crは溶射条件、使用環境等により種類および割合を適宜選択することが好ましく、例えば溶射の温度が低い場合にはWCを用い、高い場合にはCrを用いることが好ましい。
【0033】
以上、本発明の給水ポンプについて、一例として原子炉給水ポンプを挙げて説明したが、本発明はこのような原子炉給水ポンプに限られるものではなく、軸封部を有する給水ポンプであれば種々のものに対して適用が可能であり、例えば復水ポンプや再循環ポンプ等にも適用することが可能である。また軸封部だけでなく、給水ポンプの羽根車等にも高速フレーム溶射により被覆層を形成しておけばより好ましい。
【0034】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって詳細に説明する。
まず、表1に記載された実施例1の組成の合金を用い、被覆方法を変えて被覆を行い、被覆方法の違いが気孔率および腐食量に及ぼす影響を調べた。図3は、被覆方法と被覆層の気孔率との関係を、図4は、13Cr鋼に各種被覆方法により被覆層を形成し、腐食試験を行ったときの結果を示したものである。
【0035】
なお、図3および図4における超高速フレーム溶射とは、フレーム溶射の際のフレーム速度を2000m/sとしたものであり、高速フレーム溶射とは、フレーム溶射の際のフレーム速度を1000m/sとしたものである。また、図4における腐食量は、超高速フレーム溶射により被覆した試料の腐食量を1として、これに対してメタライジング法、大気プラズマ溶射または高速フレーム溶射により被覆を行った試料の腐食量を相対的に示したものである。
【0036】
腐食試験は、JIS Z2371に規定された塩水噴霧試験方法のキャス試験で、10時間の加速評価試験を行った。他の施工法に比較して、高速フレーム溶射、超高速フレーム溶射により被覆を行ったものは、気孔率が低く、耐食性にも優れていることが認められた。
【0037】
次に、表1に示されるような各種合金粉末または混合粉末を用いて、高速フレーム溶射または超高速フレーム溶射により13Cr鋼に被覆を行い本発明の実施例の試料を作製した。なお、表1における超高速フレーム溶射とは、フレーム溶射の際のフレーム速度を2000m/sとしたものであり、高速フレーム溶射とは、フレーム溶射の際のフレーム速度を1000m/sとしたものである。実施例1〜3、8〜12は、実質的にWCおよびCrを含まないものであり、実施例4〜7、13および14は、実施例1または3で用いた合金と、WCまたはCrとを混合したものである。
【0038】
これら実施例1〜14について、ビッカース硬さ、耐食性、耐磨耗性および耐キャビテーション性の評価試験を行った。
【0039】
なお、耐食性評価の為の腐食試験は、上記キャス試験と同じく10時間の試験結果をもって評価した。耐磨耗性は、往復摺動試験にて、面圧100kg/mm、速度6m/min、ストローク75mm、空気中、無潤滑で10時間行った。また、キャビテーション試験は、ASTM G32−77に従い、磁歪振動法にて18.5kHz、振幅45μm、水温25℃で2時間行った。
【0040】
結果を表1に示す。また、図5にビッカース硬さの測定結果を、図6に耐食性、耐磨耗性および耐キャビテーション性の測定結果をグラフにして示す。なお、耐食性、耐磨耗性および耐キャビテーション性の評価結果は、本発明の実施例1の評価結果を1として、他の実施例の評価結果を相対的に示したものである。
【0041】
また、比較のためにフレーム溶射を行わないもの、すなわち基材である13Cr鋼のみのもの(比較例1)、同鋼にCrメッキを施したもの(比較例2)、メタライジング法により被覆を行ったもの(比較例3)、大気プラズマ法により被覆を行ったもの(比較例4)について、それぞれビッカース硬さ、耐食性、耐磨耗性および耐キャビテーション性の評価試験を行った。結果を表1、図5および図6にあわせて示す。
【0042】
【表1】
Figure 0004184695
【0043】
実施例1、2および3は、超高速フレーム溶射あるいは高速フレーム溶射機で被覆することにより緻密で気孔率の低い被覆層を形成することができ、被覆されていない比較例1および従来法であるCrメッキを施した比較例2と比較しても優れた耐食性、耐磨耗性および耐キャビテーション性を示した。また、低Crの実施例8は耐食性が、高Crの実施例9は脆性になり耐キャビテーション性が、また、低Moのものは、耐磨耗性と耐キャビテーション性の低下が認められた。
【0044】
また、実施例1または3の合金粉末にWCあるいはCrを添加した混合粉末を用いた実施例4〜7では、ビッカース硬さで1200を超える硬さが得られており、超高速フレーム溶射にて被覆することにより緻密で気孔率の低い被覆層も得られており、耐食性、耐キャビテーション性、特に耐磨耗性に優れた被覆層を得ることができた。
【0045】
しかし、このWCの添加も15重量%以下では実施例1とほぼ同等の特性しか得られず、添加の効果は認められず、また、過度の添加は、逆に粒子の密着度を低下させ、耐キャビテーション性の極端な低下を来した。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、軸封部における回転軸ならびにこの回転軸に隣接するスロットルブッシュおよびケーシングの少なくとも一つに耐食性、耐磨耗性および耐キャビテーション性に優れた緻密で気孔率の高い被覆層を形成することが可能となり、定期点検毎に軸封部の再被覆の必要のない給水ポンプを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の給水ポンプの一例である原子炉給水ポンプを示した断面図
【図2】軸封部を拡大して示した断面図
【図3】被覆方法と気孔率との関係を示したグラフ
【図4】被覆方法と耐食性との関係を示したグラフ
【図5】実施例および比較例のビッカース硬さを示したグラフ
【図6】実施例および比較例の耐食性、耐磨耗性および耐キャビテーション性を示したグラフ
【符号の説明】
1…原子炉給水ポンプ 2…ケーシング 3…ケーシングカバー 4…回転軸(4a…回転軸被覆層) 5…軸受け部 6…軸封部 7…スロットルブッシュ(7a…スロットルブッシュ被覆層)

Claims (9)

  1. 軸封部を有する給水ポンプにおいて、前記軸封部における回転軸ならびにこの回転軸に隣接するスロットルブッシュおよびケーシングの少なくとも一つに、ニッケル、クロムおよび鉄を必須成分として含有する合金粉末、または前記合金粉末にタングステンカーバイドおよびクロムカーバイドの一方あるいは両方が添加された混合粉末が高速フレーム溶射により被覆され、前記合金粉末が、クロム14〜30重量%、モリブデン15〜20重量%、タングステン0〜5重量%、アルミニウムおよびチタン0〜0.5重量%、炭素0.15重量%以下、および不可避的不純物を含有し、残部がニッケルおよび鉄からなるニッケル基または鉄基合金からなることを特徴とする給水ポンプ。
  2. 前記高速フレーム溶射による被覆において、フレーム速度を1000m/s〜3000m/sとして、溶射、被覆を行うことを特徴とする請求項1記載の給水ポンプ。
  3. 前記高速フレーム溶射による被覆において、前記合金粉末または混合粉末からなる溶射粉末の粒子速度を500m/s〜2000m/sとして、溶射、被覆を行うことを特徴とする請求項1または2記載の給水ポンプ。
  4. 前記ニッケル基合金からなる合金粉末において、前記クロム、モリブデン、タングステン、鉄および炭素の含有量を、クロム15〜18重量%、モリブデン15〜19重量%、タングステン4〜5重量%、鉄5〜7重量%、炭素0.15重量%以下としたことを特徴とする請求項記載の給水ポンプ。
  5. 前記鉄基合金からなる合金粉末において、前記クロム、チタン、アルミニウム、炭素およびニッケルの含有量を、クロム18〜24重量%、チタン0.5重量%以下、アルミニウム0.5重量%以下、炭素0.1重量%以下、ニッケル30〜35重量%としたことを特徴とする請求項記載の給水ポンプ。
  6. 前記混合粉末における合金粉末とタングステンカーバイドとの割合を、合金粉末15〜50重量%、残部をタングステンカーバイドとしたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の給水ポンプ。
  7. 前記混合粉末における合金粉末とタングステンカーバイドとの割合を、合金粉末25重量%、タングステンカーバイド75重量%としたことを特徴とする請求項記載の給水ポンプ。
  8. 前記混合粉末における合金粉末とクロムカーバイドとの割合を、合金粉末15〜50重量%、残部をクロムカーバイドとしたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の給水ポンプ。
  9. 前記混合粉末における合金粉末とクロムカーバイドとの割合を、合金粉末25重量%、クロムカーバイド 75重量%としたことを特徴とする請求項記載の給水ポンプ。
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