JP4183376B2 - Piezo actuator driving circuit and fuel injection device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はピエゾアクチュエータ駆動回路および燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ピエゾアクチュエータはPZT等の圧電材料の圧電作用を利用したもので、容量性素子であるピエゾスタックが充放電により伸長または縮小してピストン等を直線動する。例えば、内燃機関の燃料噴射装置において、燃料噴射用のインジェクタの開閉弁の切り替えをピエゾアクチュエータにより行うものが知られている。
【0003】
ピエゾアクチュエータの駆動用の、ピエゾアクチュエータ駆動回路は、例えば、ピエゾスタックに直流電源からインダクタを介して通電するピエゾスタックへの第1の通電経路と、前記インダクタと前記ピエゾスタックとダイオードとが直列に接続された第2の通電経路とを有しており、第1の通電経路には、その途中に設けられたオンオフを繰り返すスイッチング素子のオン期間に漸増する第1の充電電流が流れ、第2の通電経路には、前記スイッチング素子のオフ期間にフライホイール電流としての漸減する第2の充電電流が流れる。そしてオンオフ回数に応じてピエゾスタックの充電量が増加していき、ピエゾスタックの両端間電圧が上昇していく。これは複数スイッチング方式として知られている。
【0004】
図15はピエゾアクチュエータ駆動回路におけるピエゾスタックの充電制御の代表例を示すもので、スイッチング素子の制御回路はピエゾスタック電流が予め設定した電流値IpPEAK に達するとスイッチング素子をオフし、ピエゾスタック電流が0になるとスイッチング素子をオンする。しかして、充電期間の平均電流をI、充電期間の長さをtとして、充電電荷量Q=I×tとなる。ここで、平均電流Iは、充電電流の波形が略三角波となるので、前記電流値(以下、ピーク電流値という)IpPEAK を用いてIpPEAK /2と表せ、全体的に定電流で充電がなされる。また、ピエゾスタックの静電容量をCとして、ピエゾスタック両端間電圧V=Q/C、ピエゾスタックに供給されるエネルギーE=(1/2)CV2 (=(1/2)Q2 /C)であるから、ピエゾスタック両端間電圧Vは充電期間の長さtに比例して上昇し、ピエゾスタックに供給されるエネルギーEは二次曲線を描いて上昇する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、インジェクタの構成を、ノズル内のニードルにコモンレールから供給された燃料の圧力が閉弁方向に付勢し、ピエゾスタックがニードルを加圧室内の燃料圧を介して間接的に押圧駆動して開弁するようになっている燃料噴射装置においては、コモンレール内の燃料圧力が高いほどこれと対抗するピエゾスタックは大きな押圧力を出力する必要があるが、特公平6−12101号公報には、検出したコモンレール内燃料圧力に応じてピエゾスタックへの供給電荷量を制御し、ニードルへの押圧力の適正化を図ったものが提案されている。かかるコモンレール内燃料圧力を入力とするピエゾスタックへの供給電荷量の制御に用いられるピエゾアクチュエータ駆動回路には、より精密に充電を制御し得るものが必要となる。
【0006】
一般的にピエゾスタックを含め容量性素子は静電容量が温度の上昇で大きく増大する。例えば、−20〜160°Cの温度範囲で、インダクタ等ではインダクタンスが数%程度の変化に止まるのに対して、ピエゾスタックでは静電容量が前記温度範囲において数倍程度変化する大きな温度依存性を示す。このため、例えば、電荷量Qを正確に制御しても、前記のごとく、ピエゾスタックの両端間電圧Vや供給エネルギーEは静電容量Cをパラメータとして含むから、前記図13に示すように、ピエゾスタック両端間電圧V、供給エネルギーEが静電容量Cに反比例して大きく変化する。
【0007】
特開平11−31755号公報には、ピエゾスタックの両端間電圧や充電中のピエゾスタックの伸長量の挙動を監視してその結果をスイッチング素子の作動に反映せしめることで、ピエゾスタックの静電容量の温度依存性を吸収するようにしたものが記載されている。例えば、ピエゾスタック両端間電圧Vが所定値Vthに達するまでの時間tc1,tc2は、前記電荷Q、ピエゾスタック両端間電圧Vの各式から前記時間tc1の場合はV=I×tc1/C、前記時間tc2の場合はV=I×tc2/Cとなるから、これより、温度変動等に基因してピエゾスタックの静電容量Cが変動してもピーク電流値IpPEAK の設定値等にフィードバックして対応することができる。
【0008】
しかしながら、前記特開平11−31755号公報記載の技術では、演算負担が大きくコストアップする。
【0009】
本発明は前記実情に鑑みなされたもので、過重な演算負担を伴わずに高精度でピエゾスタックを制御することのできるピエゾアクチュエータ駆動回路および燃料噴射装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、ピエゾアクチュエータに設けられたピエゾスタックに直流電源からインダクタを介して通電する第1の通電経路を有し、該通電経路には、その途中に設けられてオンオフを繰り返すスイッチング素子のオン期間に漸増する第1の充電電流を流し、
前記インダクタと前記ピエゾスタックとダイオードとが直列に接続された第2の通電経路を有し、該通電経路には、前記スイッチング素子のオフ期間にフライホイール作用で漸減する充電電流を流し、
前記スイッチング素子をオンオフ制御してオンオフ回数に応じて前記ピエゾスタックの充電量を増加させる制御手段を有する複数スイッチング方式のピエゾアクチュエータ駆動回路において、
前記制御手段は、充電時における前記スイッチング素子のオン期間の長さを、所定のオン期間長さに設定するとともに、オフ期間は充電電流がゼロになったら終了として次のオン期間に入る設定とし、オンオフ1周期における充電電流のピーク値が時間経過に伴い漸次減少するように制御する。
【0011】
ピエゾスタックの充電が進むにつれてピエゾスタックの両端間電圧が上昇するので、スイッチング素子のオン期間にインダクタに印加される電圧は漸次低くなる。これにより、誘導起電力も漸次小さくなるから、オン期間におけるインダクタに流れる電流の勾配すなわちピエゾスタックへの充電電流の勾配もピエゾスタックの充電が進むにつれて小さくなる。本発明ではオン期間を一定とすることで、オンオフ1周期における充電電流のピーク値が充電が進むにつれて低下する。すなわち、ピエゾスタックの充電が進むにつれて、前記ピエゾスタック両端間電圧とは逆に充電電流が三角波形をとりながら全体的にみて減少する。
【0012】
ここで、ピエゾスタックの静電容量が増大したとすると、これはピエゾスタック両端間電圧の上昇速度を抑制する方向に作用する。このピエゾスタック両端間電圧の上昇速度に対する抑制方向の作用は、インダクタへの印加電圧の低下速度を抑制する方向に作用し、したがって、全体的にみた充電電流の減少速度を抑制する方向に作用する。これはピエゾスタックへの充電速度を増大する方向に作用するから、ピエゾスタックの静電容量が増大しても、ピエゾスタック両端間電圧の上昇速度はあまり抑制されない。
【0013】
これにより、全体的にみた充電電流についても、ピエゾスタックの静電容量が増大しても、減少速度はあまり抑制されない。
【0014】
しかも、ピエゾスタック両端間電圧の上昇速度の抑制作用は、ピエゾスタックへのエネルギー供給速度を減少する方向に作用し、充電電流の減少抑制作用は、ピエゾスタックへのエネルギー供給速度を増大する方向に作用するから、これらが相殺して、供給エネルギーの経時プロファイルはピエゾスタックの静電容量の変動によらず略一定となる。
【0015】
したがって、ピエゾスタックの静電容量の変化を検出して充電制御にフィードバックすることなく、ピエゾスタックへの供給エネルギーをオープンループにて好適に制御することができる。
【0016】
請求項2記載の発明では、請求項1の発明の構成において、前記スイッチング素子のオン期間からオフ期間に切り換わる時の充電電流を検出する電流検出手段を具備せしめ、
前記制御手段は、予め設定した所定の時期に行う前記ピエゾスタックの充電制御において、少なくとも1回目のオン期間は、検出された充電電流が予め設定した電流値になるまでとし、その時の前記スイッチング素子のオン期間の長さにより前記オン期間長さが再設定されるように設定する。
【0017】
インダクタのインダクタンスの大きさによってオン期間における充電電流の勾配が異なるが、1回目のオン期間の終期における充電電流すなわち前記充電電流のピーク値が前記予め設定した電流値となるようにオン期間の長さが設定されるので、全体的にみた充電電流の経時プロファイルがインダクタのインダクタンスによらず略一定となる。したがって、ピエゾスタックの両端間電圧やピエゾスタックへの供給エネルギーの経時プロファイルも略一定となる。これにより、インダクタの個体差に基因する充電特性を軽減することができる。
【0018】
請求項3記載の発明では、コモンレールから供給される高圧の燃料の噴射用のノズル部と、
燃料の噴射と停止とを切り換える弁体であって、その開閉作動用として前記高圧燃料の圧力が作用する弁体と、
前記高圧燃料圧力に抗して前記弁体を作動せしめる押圧力を出力するピエゾアクチュエータと、
前記ピエゾアクチュエータを駆動する請求項1または2いずれか記載のピエゾアクチュエータ駆動回路とを具備する構成とする。
【0019】
コモンレール式の燃料噴射装置を、ピエゾスタックに、燃料噴射/停止切り替え制御用のエネルギーを環境温度等の変化によらず高精度でかつ簡単なオープンループ制御で供給するように構築することができる。
【0020】
請求項4記載の発明では、請求項3の発明の構成において、前記コモンレール内の燃料圧力を検出する圧力検出手段を具備せしめ、
かつ、前記ピエゾアクチュエータ駆動回路を、前記ピエゾスタックの充電量を可変に構成し、
前記制御手段は、検出された前記コモンレール内燃料圧力が高いほど前記ピエゾスタックの充電量が多くなるように設定する。
【0021】
コモンレール内燃料圧力に抗して弁体を作動し得る押圧力を過不足のない適正な大きさに制御することができる。
【0022】
請求項5記載の発明では、請求項4の発明の構成において、前記直流電源を、出力電圧を可変に構成し、
前記制御手段は、前記直流電源を制御するとともに、検出された前記コモンレール内燃料圧力が高いほど前記直流電源の出力電圧が高くなるように設定する。
【0023】
直流電源の出力電圧が高いほど充電電流が大きく、ピエゾスタックの充電量が増大する。
【0024】
請求項6記載の発明では、請求項4の発明の構成において、前記制御手段は、検出された前記コモンレール内燃料圧力が高いほど前記スイッチング素子のオフ期間が短くなるように設定する。
【0025】
オフ期間において、その長さに応じて、充電電流が0まで減少した後に充電休止期間が設けられるので、オフ期間を短くしたときには平均の充電電流が多くなり、ピエゾスタックの充電量が増大する。
【0026】
請求項7記載の発明では、請求項4の発明の構成において、前記スイッチング素子のオン期間からオフ期間に切り換わる時の充電電流を検出する電流検出手段を具備せしめ、
前記制御手段は、前記ピエゾスタックの充電制御において、1回目のオン期間は、検出された充電電流が指令電流値になるまでとし、その時の前記スイッチング素子のオン期間の長さにより前記オン期間長さが再設定されるように、
かつ、検出された前記コモンレール内燃料圧力が高いほど前記指令電流値が大きくなるように設定する。
【0027】
平均の充電電流はオン期間長さが長いほど増大するから、ピエゾスタックの充電量が増大する。
【0028】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に本発明を適用したピエゾアクチュエータ駆動回路の構成を示す。ピエゾアクチュエータ駆動回路はコモンレール式の4気筒ディーゼルエンジンの燃料噴射装置に適用されたもので、燃料噴射装置の全体構成については後述する。ピエゾアクチュエータ駆動回路1は、車載のバッテリ111、バッテリ111から数十〜数百Vの直流電圧を発生するDC−DCコンバータ112、およびその出力端に並列に接続されたバッファコンデンサ113により直流電源11を構成し、ピエゾスタック2A,2B,2C,2Dの充電用の電圧を出力する。DC−DCコンバータ112はバッテリ111と直列にインダクタ1121とスイッチング素子1122が接続され、スイッチング素子1122のオン時にインダクタ1121に蓄積されたエネルギーが、スイッチング素子1122のオフ時に、前記エネルギーにより逆起電力を発生するインダクタ1121からダイオード1123を介してコンデンサ113に充電される。バッファコンデンサ113は比較的静電容量の大きなもので構成され、ピエゾスタック2A〜2Dへの充電作動時にも略一定の電圧値を保つようになっている。
【0029】
直流電源11のバッファコンデンサからピエゾスタック2A〜2Dにインダクタ13を介して通電する第1の通電経路12aが設けてあり、通電経路12aには、バッファコンデンサ113とインダクタ13間にこれらと直列に第1のスイッチング素子14が介設されている。第1のスイッチング素子14はMOSFETで構成され、その寄生ダイオード(以下、第1の寄生ダイオードという)141がバッファコンデンサ113の両端間電圧に対して逆バイアスとなるように接続される。また、インダクタ13とピエゾスタック2A〜2Dは第2の通電経路12bを形成しており、この通電経路12bは、インダクタ13と第1のスイッチング素子14の接続中点に接続される第2のスイッチング素子15を有し、インダクタ13、ピエゾスタック2A〜2D、第2のスイッチング素子15により閉回路を形成している。第2のスイッチング素子15もMOSFETで構成され、その寄生ダイオード(以下、第2の寄生ダイオードという)151がバッファコンデンサ113の両端間電圧に対して逆バイアスとなるように接続される。
【0030】
通電経路12a,12bはピエゾスタック2A〜2Dのそれぞれに共通であり、また、次のように駆動対象としてのピエゾスタック2A〜2Dが選択できる。すなわち、ピエゾスタック2A〜2Dのそれぞれには直列にスイッチング素子(以下、適宜、選択スイッチング素子という)16A,16B,16C,16Dが1対1に接続されて、噴射気筒のインジェクタのピエスタック2A〜2Dに対応する選択スイッチング素子16A〜16Dがオンされる。選択スイッチング素子16A〜16DはMOSFETが用いられており、その寄生ダイオード(以下、選択寄生ダイオードという)161A,161B,161C,161Dは、バッファコンデンサ113に対して逆バイアスとなるように接続されている。
【0031】
ピエゾスタック2A〜2Dは、後述するように、各気筒に設けられたインジェクタ4(図2、図3)の燃料噴射と停止の切り替え用としてインジェクタ4のそれぞれに搭載される。
【0032】
スイッチング素子14,15,16A〜16Dの各ゲートには制御回路18からそれぞれ制御信号が入力しており、前記のごとく選択スイッチング素子16A〜16Dのいずれかをオンして駆動対象のピエゾスタック2A〜2Dが選択されるとともに、スイッチング素子14,15のゲートにはパルス状の制御信号が入力してスイッチング素子14,15をオンオフし、ピエゾスタック2A〜2Dの充電制御および放電制御を行うようになっている。
【0033】
また、制御回路18には、後述する燃料噴射制御全体を司る後述するECUからの噴射信号が入力している。噴射信号は噴射期間に対応する「L」と「H」よりなる二値信号であり、制御回路18は噴射信号の立ち上がりでピエゾスタック2A〜2Dの充電を開始し、噴射信号の立ち下がりでピエゾスタック2A〜2Dを放電する。
【0034】
また、制御回路18にはピエゾスタック2A〜2Dに共通にこれらのそれぞれと直列に接された抵抗器17の両端間電圧が入力しており、ピエゾスタック2A〜2Dの充電電流、放電電流を検出するようになっている。
【0035】
図2にピエゾスタック2A〜2Dが搭載される燃料噴射用のインジェクタ4を有し構成されるディーゼルエンジンのコモンレール式の燃料噴射装置の構成を示し、図3にインジェクタ4の構造を示す。図例はピエゾスタック2Aが搭載されたものであるが、どのピエゾスタック2A〜2Dが搭載されるものも同じ構造である。ディーゼルエンジンの気筒数分のインジェクタ4が各気筒に対応して設けられ(図例ではインジェクタ4は1つのみ図示)、供給ライン55を介して連通する共通のコモンレール54から燃料の供給を受け、インジェクタ4から各気筒の燃焼室内に略コモンレール54内の燃料圧力(以下、コモンレール圧力)に等しい噴射圧力で燃料を噴射するようになっている。コモンレール54には燃料タンク51の燃料が高圧サプライポンプ53により圧送されて高圧で蓄えられる。
【0036】
また、コモンレール54からインジェクタ4に供給された燃料は、上記燃焼室への噴射用の他、インジェクタ4の制御油圧等としても用いられ、インジェクタ4から低圧のドレーンライン56を経て燃料タンク51に還流するようになっている。
【0037】
圧力センサ57はコモンレール54に設けられてコモンレール圧力を検出し、その検出結果に基づいてECU3が調量弁52を制御してコモンレール54への燃料の圧送量を調整し、コモンレール圧力を他のセンサ入力等により知られる運転条件に応じた適正な噴射圧となるように制御する。
【0038】
図3に示すごとく、インジェクタ4は棒状体で、図中下側部分がエンジンの図略の燃焼室壁を貫通して燃焼室内に突出するように取り付けられている。インジェクタ4は下側から順にノズル部4a、背圧制御部4b、ピエゾアクチュエータ4cとなっている。
【0039】
ノズル部4aの本体404内にニードル421がその後端部にて摺動自在に保持されており、ニードル421はノズル本体404の先端部に形成された環状シート4041に着座または離座する。ニードル421の先端部の外周空間405には高圧通路401を介してコモンレール54から高圧燃料が導入され、ニードル421の離座時に噴孔403から燃料が噴射される。ニードル421にはその環状段面4211に前記高圧通路401からの燃料圧がリフト方向(上向き)に作用している。
【0040】
ニードル421の後方には高圧通路401からインオリフィス407を介して制御油としての燃料が導入されており、ニードル421の背圧を発生する背圧室406が形成される。この背圧は、背圧室406に配設されたスプリング422とともにニードル421の後端面4212に着座方向(下向き)に作用する。
【0041】
前記背圧は背圧制御部4bで切り替えられ、背圧制御部4bは前記ピエゾスタック2Aを備えたピエゾアクチュエータ4cにより駆動される。なお、ピエゾスタック2B〜2Dを備えたインジェクタも同じ構造である。
【0042】
前記背圧室406はアウトオリフィス409を介して常時、背圧制御部4bの弁室410と連通している。弁室410は天井面4101が上向きの円錐状に形成されており、天井面4101の最上部で低圧室411とつながっている。低圧室411はドレーンライン56に通じる低圧通路402と連通している。
【0043】
弁室410の底面4102には高圧通路401から分岐する高圧制御通路408が開口している。
【0044】
弁室410内には、下側部分を水平にカットしたボール423が配設されている。ボール423は上下動可能な弁体であり、下降時には、上記カット面で弁座としての弁室底面(以下、高圧側シートという)4102に着座し弁室410を高圧制御通路408と遮断し、上昇時には弁座としての上記天井面(以下、低圧側シートという)4101に着座し弁室410を前記低圧室411から遮断する。これにより、ボール423下降時には背圧室410がアウトオリフィス409、弁室410を経て低圧室411と連通し、ニードル421の背圧が低下してニードル421が離座する。一方、ボール423の上昇時には背圧室406が低圧室411と遮断されて高圧通路401のみと連通し、ニードル421の背圧が上昇してニードル421が着座する。
【0045】
ボール423はピエゾアクチュエータ4cにより押圧駆動される。ピエゾアクチュエータ4cは、低圧室411の上方に上下方向に形成された縦穴412に径の異なる2つのピストン424,425が摺動自在に保持され、上側の大径のピストン425の上方にピエゾスタック2Aが上下方向を伸縮方向として配設されている。
【0046】
大径ピストン425はその下方に設けられたスプリング426によりピエゾスタック2Aと当接状態を維持しており、ピエゾスタック2Aの伸縮量と同じだけ上下方向に変位するようになっている。
【0047】
ボール423と対向する下側の小径ピストン424と大径ピストン425と縦穴412とで画された空間には燃料が充填されて変位拡大室413が形成されており、ピエゾスタック2Aの伸長で大径ピストン425が下方変位して変位拡大室413の燃料を押圧すると、その押圧力が変位拡大室413の燃料を介して小径ピストン424に伝えられる。ここで、小径ピストン424は大径ピストン425よりも小径としているので、ピエゾスタック2Aの伸長量が拡大されて小径ピストン424の変位に変換される。
【0048】
変位拡大室413は常時十分な燃料が満たされるように図示しないチェック弁を介して低圧通路402と通じている。チェック弁は低圧通路402から変位拡大室413に向かう方向を順方向として設けられており、ピエゾスタック2Aの伸長により大径ピストン425が押圧された時に閉じて燃料を変位拡大室413に閉じ込めるようになっている。
【0049】
燃料噴射時には、先ず、ピエゾスタック2Aが充電されてピエゾスタック2Aが伸長することにより、小径ピストン424が下降してボール423を押し下げる。これによりボール423が低圧側シート4101から離間するとともに高圧側シート4102に着座して背圧室406が低圧通路402と連通するので、背圧室406の燃料圧が低下する。これにより、ニードル421に離座方向に作用する力の方が着座方向に作用する力よりも優勢となって、ニードル421が離座して燃料噴射が開始される。
【0050】
噴射停止は反対にピエゾスタック2Aの放電によりピエゾスタック2Aを縮小してボール423への押し下げ力を解除する。この時、弁室410内は低圧となっており、またボール423の底面には高圧制御通路408から高圧の燃料圧力が作用しているから、ボール423には全体としては上向きの燃料圧が作用している。そして、前記ボール423への押し下げ力の解除により、ボール423が高圧側シート4102から離間するとともに再び低圧側シート4101に着座して弁室410の燃料圧力が上昇するため、ニードル421が着座し噴射が停止する。
【0051】
制御回路18の充電制御について説明する。制御回路18は第1のスイッチング素子14のオン期間とオフ期間とを次のように設定し、第1のスイッチング素子14の制御信号を出力する。すなわち、オン期間は一定とするとともに、オフ期間は充電電流が0になると第1のスイッチング素子14をオンして終了し次のオン期間に入るように設定してある。前記制御信号はタイマ制御にて予め設定された時間の間、出力され、該時間に応じた回数で第1のスイッチング素子14のオンオフが繰り返される。
【0052】
図4は、充電電流Ip の経時変化を示すもので、スイッチング素子14のオン期間には、第1の通電経路12aに、バッファコンデンサ113からインダクタ13を介してピエゾスタック2A〜2Dに漸増する充電電流が流れ、スイッチング素子14のオフ期間には、インダクタ13に発生する誘導起電力が第2の寄生ダイオード151に対し順バイアスとなり、第2の通電経路12bに、フライホイール作用により漸減する充電電流が流れる。ここで、第1のスイッチング素子14のオンオフ周波数に比してインダクタ13およびピエゾスタック2A〜2Dを含む回路の共振周波数は十分に高く、波形は三角形とみなせる。
【0053】
ここで、オンオフ1周期における充電電流のピーク値(ピーク電流)IpPEAK は、オン期間の終期における電流であり、直流電源11の出力電圧(以下、直流電源出力電圧という)すなわちバッファコンデンサ113の両端間電圧をVDC-DC 、ピエゾスタック電圧をVp 、オン期間の長さをTON、インダクタ13のインダクタンスをLとして、IpPEAK =(VDC-DC −Vp )×TON/Lとなる。式中、直流電源出力電圧VDC-DC は前記のごとく一定とみなせる。
【0054】
図5に示すように、ピエゾスタック電圧Vp は、ピエゾスタック2A〜2Dの充電を開始する時の初期値が0で、時間をおって漸増する経時プロファイルを示すから、スイッチング素子14のオン期間にインダクタ13に印加される電圧(VDC-DC −Vp )は、ピエゾスタック2A〜2Dの充電が進むにつれて漸次低くなる。これにより、インダクタ13の誘導起電力も漸次小さくなるから、オン期間における充電電流Ip の勾配もピエゾスタック2A〜2Dの充電が進むにつれて小さくなる。本発明ではオン期間を一定とすることで、充電電流は、三角波形をとりながら全体的にみてピエゾスタック電圧Vp とは逆に減少する経時プロファイルを示す。
【0055】
ここで、ピエゾスタック電圧Vp はピエゾスタック2A〜2Dの静電容量Cに反比例するから、静電容量Cが増大したとすると、これはピエゾスタック電圧Vp の上昇速度を抑制する方向に作用する。
【0056】
この、ピエゾスタック電圧Vp の上昇速度を抑制する方向の作用は、スイッチング素子14のオン期間におけるインダクタ13への印加電圧の低下が緩和する方向に作用し、全体的にみた充電電流Ip の減少速度を抑制する方向に作用する。これはピエゾスタック2A〜2Dへの電荷供給速度を上昇する方向、したがってピエゾスタック電圧Vp の上昇速度を増加する方向に作用するから、ピエゾスタック2A〜2Dの静電容量の増大によってはピエゾスタック電圧Vp の経時プロファイルはあまり変化しない。
【0057】
一方、ピエゾスタック電圧Vp がピエゾスタック2A〜2Dの静電容量の増大によって大きく変化しないことから、充電電流Ip の経時プロファイルも余り変化しないことになる。
【0058】
しかも、この、ピエゾスタック2A〜2Dの静電容量の増大によるピエゾスタック電圧Vp 、充電電流Ip への小さな影響は次の性質を有している。すなわち、ピエゾスタック2A〜2Dへの、充電による単位時間当たりのエネルギー供給量はピエゾスタック電圧Vp と充電電流Ip の積で表されるところ、ピエゾスタック電圧Vp の上昇速度を抑制する方向は、単位時間当たりのエネルギー供給量を減少する方向であり、充電電流Ip の減少を緩和する方向は、単位時間当たりのエネルギー供給量を増加する方向であるから、両者は互いに相殺する方向に作用している。したがって、単位時間当たりのエネルギー供給量が、環境温度の変動等に基因したピエゾスタック2A〜2Dの静電容量の変動に依存するのをさらに抑制することができる。
【0059】
図6(A)、図6(B)、図6(C)はそれぞれ、本燃料噴射装置において、ピエゾスタック2A〜2Dの静電容量Cを変えて、ピエゾスタック電流Ip 、ピエゾスタック電圧Vp 、蓄積エネルギーEの経時変化をみたものであり、前記のごとく、ピエゾスタック電圧Vp は漸増する経時プロファイルとなり、ピエゾスタック電流Ip は漸減する経時プロファイルとなる。そして、供給エネルギーEは略直線的に増大する経時プロファイルとなる。
【0060】
そして、図6(A)〜図6(C)を比較して知られるように、ピエゾスタック2A〜2Dの静電容量Cが増大してもピエゾスタック電圧Vp は僅かに上昇速度が減じられ、充電電流Ip は僅かに減少速度が減じられ、そして、供給エネルギーEは殆ど変化がない。
【0061】
したがって、ピエゾスタック2A〜2Dの充電時間を一定に制御するだけで、フォードバック制御を伴わずにピエゾスタック2A〜2Dの静電容量Cが変化してもピエゾスタック2A〜2Dへの供給エネルギーを一定値にすることができる。
【0062】
また、ピエゾスタック2A〜2Dの放電は、スイッチング素子15をオンオフすることで、オン期間にピエゾスタック2A〜2D〜インダクタ13〜第2のスイッチング素子15〜選択寄生ダイオード161という経路で放電電流が流れ、オフ期間に、ピエゾスタック2A〜2D〜インダクタ13〜第1の寄生ダイオード141〜バッファコンデンサ113という経路で放電電流が流れ、バッファコンデンサ113に電荷、したがってピエゾスタック2Aが保持していたエネルギーが回収される。
【0063】
(第2実施形態)
インダクタ13は前記のごとく温度の影響がピエゾスタック2A〜2Dよりも相対的に小さいが、個体差によって実際のインダクタンスがばらつくおそれがある。本実施形態はかかる点に鑑み、さらにピエゾスタック2A〜2Dへの供給エネルギー制御の高精度化を図ったもので、図7に本発明の第2実施形態になる燃料噴射装置のピエゾアクチエータ駆動回路の構成を示す。図中、第1実施形態と同じ番号を付した部分は第1実施形態と同じ作動をするので第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0064】
本実施形態は、ピエゾアクチュエータ駆動回路以外は第1実施形態の構成と同じであり、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0065】
ピエゾアクチエータ駆動回路1Aの制御回路18Aは、ピエゾスタック2A〜2Dの充電を開始する最初のオン期間については予め設定された長さで行うのではなく、抵抗器17により検出された充電電流Ip が予め設定された電流値になるとオフ期間に入るように設定されている。そして、スイッチング素子14をオンしてから前記予め設定された電流値に達するまでの時間を演算し、その時間を以降のオン期間の長さTONとする。
【0066】
これにより、インダクタ13のインダクタンスがばらついても、第1のスイッチング素子14のオン期間の長さに吸収されて、ピーク電流IpPEAK の初期値が前記予め設定された電流値に統一される。これにより、充電特性を実質的に揃えることができる。
【0067】
図8(A)、図8(B)、図8(C)にインダクタ13のインダクタンスLを振り、ピエゾスタック電流Ip 、ピエゾスタック電圧Vp 、ピエゾスタック2A〜2Dの供給エネルギーEの挙動を示すもので、インダクタンスLが大きいと、オン期間が長くなるが、ピエゾスタック電圧Vp 、充電電流Ip 、ピエゾスタック2A〜2Dへの供給エネルギーEとも、経時プロファイルは一定している。
【0068】
しかして、インダクタ13にインダクタンスLのばらつきがあっても、これを吸収することができ、高精度なピエゾスタック2A〜2Dの充電制御を行い得る。
【0069】
なお、本実施形態ではオン期間の長さTONをピエゾスタックの伸長時ごとに行うように設定したが、イグニッションスイッチのオン時のみ、バッテリ交換時のみ等、その時期は適宜設定し得る。
【0070】
(第3実施形態)
図9に本発明の第3実施形態になる燃料噴射装置のピエゾアクチュエータ駆動回路の構成を示す。第1実施形態の構成において、制御回路を別の構成に代えたものである。図中、第1実施形態と同じ番号を付した部分は第1実施形態と同じ作動をするので第1実施形態との相違点を中心に説明する。ピエゾアクチュエータ駆動回路1Bの制御回路18Bの基本的な設定は第1実施形態と同じで、スイッチング素子14のオン期間の長さを一定にすることで、ピエゾスタック2A〜2Dの静電容量が変化しても供給エネルギーの変動を抑えるようになっている。そして、制御回路18Bは、圧力検出手段である圧力センサ57(図2)により検出されたコモンレール圧力を入力として直流電源11の出力電圧を制御するようにしたもので、バッファコンデンサ113の充電においてスイッチング素子1122のオンオフ周波数に基づいて直流電源11の出力電圧を設定する。ここで、コモンレール圧力が高いほどスイッチング素子1122のオンオフ周波数を増やして直流電源11の出力電圧が高くなるようにする。
【0071】
前記のごとくIpPEAK =(VDC-DC −Vp )×TON/Lであるから、直流電源11の出力電圧VDC-DC を上げることで、ピーク電流IpPEAK が増大し、図10に示すように、ピエゾスタック2A〜2Dのエネルギーの上昇速度を上げることができる。これにより、コモンレール圧力に応じたエネルギーをピエゾスタック2A〜2Dに供給することができる。
【0072】
前記インジェクタ4において、ボール423をリフトする時、高圧制御通路408の燃料圧力がボール423を上方に押し上げる力に打ち勝つ押圧力が必要となる。したがって、コモンレール圧力が高ければピエゾスタック2A〜2Dは大きな押圧力を発生しなければならず、一方、コモンレール圧力が低ければ充電量によっては押圧力が過剰となる。また、コモンレール圧力によってボール423がリフトするのに必要な押圧力が変化するから、ピエゾスタック2A〜2Dの押圧力が必要な押圧力に達する時間がばらつき、ボール423がリフトを開始するタイミングが影響を受けて燃料の噴射時期や噴射量がばらつく原因となる。
【0073】
本燃料噴射装置によれば、コモンレール圧力が高いほどエネルギーが多く供給されるので、コモンレール圧力が高ければ十分なエネルギー供給によりボール423を安定してリフト状態とし得、異常噴射等を回避することができる。一方、コモンレール圧力が低ければそれに見合った適正なエネルギーを供給することができる。また、コモンレール圧力が高くボール423をリフトせしめるのに必要なピエゾスタック2A〜2Dの押圧力が大きくなれば供給エネルギーの上昇速度が上がり、コモンレール圧力によらず所定の時期にボール423のリフトが開始される。これにより、ボール423がリフトを開始するタイミングを揃えることができる。
【0074】
(第4実施形態)
図11に本発明の第4実施形態になる燃料噴射装置のピエゾアクチエータ駆動回路の構成を示す。第3実施形態の構成において、制御回路を別の構成に代えたものである。図中、第3実施形態と同じ番号を付した部分は第3実施形態と同じ作動をするので第3実施形態との相違点を中心に説明する。前記第3実施形態では、コモンレール圧力に応じた適正エネルギー量制御を直流電源11の出力電圧を変更することで行うが、本実施形態は適正エネルギー供給制御を別の方法で行う。制御回路18Cの基本的な設定は第1〜第3実施形態と同じで、スイッチング素子14のオン期間の長さを一定にすることで、ピエゾスタック2A〜2Dの静電容量Cが変化しても供給エネルギーの変動を抑えるようになっている。そして、制御回路18Cは、充電電流が0になった後のスイッチング素子14のオン作動にタイムディレイを設けて、フライホイール電流による充電終了からスイッチング素子14のオンまでの期間を、充電電流が流れない充電休止期間としている。ここで、コモンレール圧力が高いほどオフ期間の長さを短くして充電休止期間の長さを短くする。
【0075】
図12に示すように、充電休止期間の長さが長いほど全体的にみた充電電流が減じられることになって供給エネルギーの上昇速度が低くなる。これにより、第3実施形態と実質的に同等の効果を得ることができる。
【0076】
(第5実施形態)
図13に本発明の第5実施形態になる燃料噴射装置のピエゾアクチエータ駆動回路の構成を示す。第3実施形態の構成において、制御回路を別の構成に代えたものである。図中、第3実施形態と同じ番号を付した部分は第3実施形態と同じ作動をするので第3実施形態との相違点を中心に説明する。ピエゾアクチエータ駆動回路1Dの制御回路18Dは、第2実施形態の制御回路18Aと基本的に同じ構成を有し、スイッチ素子14の通電電流のピーク電流IpPEAK の初期値に達するまでの時間TONを以降も繰り返すように設定されており、さらに、ピーク電流IpPEAK の初期値が、検出されたコモンレール圧力に応じてセットされる。すなわち、ピーク電流IpPEAK の初期値をコモンレール圧力が高ければ大きく、コモンレール圧力が低ければ小さくというように、コモンレール圧力に応じて変化させるように設定され、これによっても、第3、第4実施形態の構成による適正エネルギー供給制御の効果と同じ効果を得ることができる
【0077】
図14にピーク電流IpPEAK の初期値に対するピエゾアクチュエータ2A〜2Dへの投入エネルギーの実験結果を示す。ピーク電流IpPEAK を増大させることで150μs後のピエゾアクチュエータ2A〜2Dのエネルギーが略直線的に増大している。これにより、コモンレール圧力に応じてIpPEAK の初期値をセットすればコモンレール圧力に見合った充電エネルギーを得ることができる。
【0078】
なお、ピエゾスタック2A〜2Dの供給エネルギーはコモンレール圧力に対して実質的に連続的に漸増せしめてもよいし、コモンレール圧力と充電時間を複数段階に分けて1対1に対応せしめてもよい。
【0079】
また、ピエゾスタックへの供給エネルギーをコモンレール圧力に応じて設定するには、ピエゾアクチュエータ駆動回路は、第3、第4実施形態の他、ピエゾスタックへの供給エネルギーを可変に構成されているのであれば用いられ得る。
【0080】
なお、前記各実施形態は、インジェクタは、背圧室の圧力を増減する背圧制御部を備え、そのボールを変位拡大室の油圧を介して押圧駆動する構成のものを示したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、本発明は、前記特公平6−12101号公報記載の、ピエゾスタックが油圧を介してニードルを駆動する構成のもの等にも適用することができる。
【0081】
また、本発明は、インジェクタの燃料噴射制御用のピエゾアクチュエータだけではなく、他の用途に用いられるピエゾアクチュエータの駆動用にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1のピエゾアクチュエータ駆動回路の回路図である。
【図2】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路により駆動されるピエゾアクチュエータが搭載された燃料噴射用のインジェクタを有する内燃機関の燃料噴射装置の構成図である。
【図3】前記インジェクタの断面図である。
【図4】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の充電電流の経時変化を示す図である。
【図5】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の各部の経時変化を示す図である。
【図6】(A),(B),(C)はそれぞれ前記ピエゾアクチュエータのピエゾスタックの静電容量が異なる前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の作動を示すグラフである。
【図7】本発明を適用した第2のピエゾアクチュエータ駆動回路の回路図である。
【図8】(A),(B),(C)はそれぞれ前記ピエゾアクチュエータ駆動回路を構成するインダクタのインダクタンスが異なる前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の作動を示すグラフである。
【図9】本発明を適用した第3のピエゾアクチュエータ駆動回路の回路図である。
【図10】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の各部の経時変化を示す図である。
【図11】本発明を適用した第4のピエゾアクチュエータ駆動回路の回路図である。
【図12】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の各部の経時変化を示す図である。
【図13】本発明を適用した第5のピエゾアクチュエータ駆動回路の回路図である。
【図14】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の作動を説明するグラフである。
【図15】従来のピエゾアクチュエータ駆動回路の代表例の作動を示す図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C,1D ピエゾアクチュエータ駆動回路
11 直流電源
111 バッテリ
112 DC−DCコンバータ
113 コンデンサ
12a,12b 通電経路
13 インダクタ
14 第1のスイッチング素子
141 寄生ダイオード
15 第2のスイッチング素子
151 寄生ダイオード
16A,16B,16C,16D 選択スイッチング素子
161A,161B,161C,161D 寄生ダイオード
17 抵抗器
2A,2B,2C,2D ピエゾスタック
3 ECU
18,18A,18B,18C,18D 制御回路(制御手段)
4 インジェクタ
4a ノズル部
4b 背圧制御部
4c ピエゾアクチュエータ
423 ボール(弁体)
54 コモンレール
57 圧力センサ(圧力検出手段)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a piezoelectric actuator drive circuit and a fuel injection device.
[0002]
[Prior art]
The piezo actuator uses a piezoelectric action of a piezoelectric material such as PZT, and a piezo stack, which is a capacitive element, expands or contracts due to charge / discharge, and linearly moves a piston or the like. For example, a fuel injection device for an internal combustion engine is known in which an on-off valve of a fuel injection injector is switched by a piezo actuator.
[0003]
A piezo actuator driving circuit for driving a piezo actuator includes, for example, a first energization path to a piezo stack that energizes the piezo stack via an inductor from a DC power source, the inductor, the piezo stack, and a diode in series. A first charging current that gradually increases during the ON period of the switching element that repeats ON / OFF provided in the middle flows through the first energizing path, and the second energizing path is connected to the second energizing path. A second charging current that gradually decreases as a flywheel current flows in the energization path of, while the switching element is off. The amount of charge in the piezo stack increases with the number of on / off cycles, and the voltage across the piezo stack increases. This is known as a multiple switching scheme.
[0004]
FIG. 15 shows a typical example of piezo stack charge control in a piezo actuator drive circuit. The switching element control circuit turns off the switching element when the piezo stack current reaches a preset current value IpPEAK, and the piezo stack current is When 0, the switching element is turned on. Therefore, assuming that the average current during the charging period is I and the length of the charging period is t, the charge amount Q = I × t. Here, since the waveform of the charging current is a substantially triangular wave, the average current I can be expressed as IpPEAK / 2 using the current value (hereinafter referred to as peak current value) IpPEAK, and charging is performed with a constant current as a whole. . Further, assuming that the electrostatic capacity of the piezo stack is C, the voltage across the piezo stack V = Q / C, and the energy E = (1/2) CV supplied to the piezo stack 2 (= (1/2) Q 2 / C), the voltage V across the piezo stack rises in proportion to the length t of the charging period, and the energy E supplied to the piezo stack rises in a quadratic curve.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the configuration of the injector is configured such that the pressure of the fuel supplied from the common rail to the needle in the nozzle is urged in the valve closing direction, and the piezo stack indirectly presses and drives the needle through the fuel pressure in the pressurizing chamber. In the fuel injection device that is designed to open, the higher the fuel pressure in the common rail, the more the piezo stack that opposes this needs to output a larger pressing force. However, in Japanese Patent Publication No. 6-12101, There has been proposed an apparatus in which the amount of charge supplied to the piezo stack is controlled in accordance with the detected fuel pressure in the common rail to optimize the pressing force on the needle. A piezo actuator drive circuit used for controlling the amount of charge supplied to the piezo stack using the fuel pressure in the common rail as an input is required to be able to control charging more precisely.
[0006]
In general, the capacitance of a capacitive element including a piezo stack greatly increases with an increase in temperature. For example, in the temperature range of -20 to 160 ° C., the inductance only changes by a few percent in an inductor or the like, whereas in a piezo stack, the capacitance changes by several times in the temperature range. Indicates. Therefore, for example, even if the charge amount Q is accurately controlled, as described above, the voltage V and the supply energy E across the piezo stack include the capacitance C as a parameter. The voltage V across the piezo stack and the supply energy E vary greatly in inverse proportion to the capacitance C.
[0007]
In JP-A-11-31755, the capacitance of a piezo stack is monitored by monitoring the behavior of the voltage across the piezo stack and the extension amount of the piezo stack during charging, and reflecting the result in the operation of the switching element. It is described that absorbs the temperature dependence of. For example, the times tc1 and tc2 until the voltage V across the piezo stack reaches a predetermined value Vth are V = I × tc1 / C in the case of the time tc1 from the respective expressions of the charge Q and the voltage V across the piezo stack. In the case of the time tc2, V = I × tc2 / C. Therefore, even if the capacitance C of the piezo stack fluctuates due to temperature fluctuations, it is fed back to the set value of the peak current value IpPEAK. Can respond.
[0008]
However, the technique described in Japanese Patent Laid-Open No. 11-31755 greatly increases the calculation burden and increases the cost.
[0009]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object thereof is to provide a piezo actuator driving circuit and a fuel injection device capable of controlling a piezo stack with high accuracy without an excessive calculation burden.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the present invention, the piezo stack provided in the piezo actuator has a first energization path for energizing from the DC power source through the inductor, and the energization path is provided in the middle and repeatedly turned on and off. A first charging current that gradually increases during the ON period of the switching element;
The inductor, the piezo stack, and a diode have a second energizing path connected in series, and a charging current that gradually decreases by a flywheel action during the off period of the switching element flows through the energizing path,
In a multi-switching type piezo actuator drive circuit having a control means for increasing the amount of charge of the piezo stack according to the number of on / off times by controlling on / off of the switching element,
The control means sets the length of the ON period of the switching element during charging to a predetermined ON period length. At the same time, the off period is set to end when the charging current becomes zero and to enter the next on period. Control is performed so that the peak value of the charging current in one cycle of on / off gradually decreases with time.
[0011]
As charging of the piezo stack proceeds, the voltage across the piezo stack increases, so that the voltage applied to the inductor gradually decreases during the ON period of the switching element. As a result, the induced electromotive force is also gradually reduced, so that the gradient of the current flowing through the inductor in the ON period, that is, the gradient of the charging current to the piezo stack is also reduced as the piezo stack is charged. In the present invention, by making the ON period constant, the peak value of the charging current in one ON / OFF cycle decreases as charging progresses. That is, as the charging of the piezo stack proceeds, the charging current generally decreases while taking a triangular waveform, contrary to the voltage across the piezo stack.
[0012]
Here, if the capacitance of the piezo stack increases, this acts in a direction to suppress the rate of increase of the voltage across the piezo stack. The effect of the suppression direction on the increase rate of the voltage across the piezo stack acts to suppress the decrease rate of the voltage applied to the inductor, and thus acts to suppress the overall decrease rate of the charging current. . Since this acts in the direction of increasing the charging speed of the piezo stack, even if the capacitance of the piezo stack increases, the rate of increase in the voltage across the piezo stack is not significantly suppressed.
[0013]
As a result, even with respect to the overall charging current, even if the capacitance of the piezo stack increases, the rate of decrease is not significantly suppressed.
[0014]
In addition, the suppression action of the voltage rise rate across the piezo stack acts in a direction to decrease the energy supply speed to the piezo stack, and the charge current reduction suppression action in a direction to increase the energy supply speed to the piezo stack. Since they act, they cancel out, and the time profile of the supplied energy becomes substantially constant regardless of the fluctuation of the capacitance of the piezo stack.
[0015]
Therefore, the supply energy to the piezo stack can be suitably controlled in an open loop without detecting a change in the capacitance of the piezo stack and feeding back to the charge control.
[0016]
According to the invention of claim 2, in the configuration of the invention of
In the charging control of the piezo stack performed at a predetermined time set in advance, the control means sets the detected charging current to a preset current value at least for the first ON period, and the switching element at that time The on-period length is reset according to the length of the on-period.
[0017]
The gradient of the charging current in the on period varies depending on the inductance of the inductor, but the length of the on period is such that the charging current at the end of the first on period, that is, the peak value of the charging current becomes the preset current value. Therefore, the overall charging current profile over time is substantially constant regardless of the inductance of the inductor. Therefore, the temporal profile of the voltage across the piezo stack and the energy supplied to the piezo stack is also substantially constant. Thereby, the charge characteristic resulting from the individual difference of an inductor can be reduced.
[0018]
In invention of
A valve body for switching between fuel injection and stop, and a valve body on which the pressure of the high-pressure fuel acts for opening / closing operation thereof;
A piezo actuator that outputs a pressing force that operates the valve body against the high-pressure fuel pressure;
The piezo actuator drive circuit according to
[0019]
A common rail type fuel injection device can be constructed to supply energy for fuel injection / stop switching control to the piezo stack with high accuracy and simple open loop control regardless of changes in the environmental temperature or the like.
[0020]
According to a fourth aspect of the invention, in the configuration of the third aspect of the invention, there is provided pressure detecting means for detecting the fuel pressure in the common rail,
And, the piezo actuator drive circuit, the charge amount of the piezo stack is configured to be variable,
The control means sets so that the amount of charge of the piezo stack increases as the detected fuel pressure in the common rail increases.
[0021]
The pressing force capable of operating the valve body against the fuel pressure in the common rail can be controlled to an appropriate level without excess or deficiency.
[0022]
According to a fifth aspect of the present invention, in the configuration of the fourth aspect of the present invention, the DC power supply is configured such that an output voltage is variable,
The control means controls the DC power supply and sets the output voltage of the DC power supply to be higher as the detected fuel pressure in the common rail is higher.
[0023]
The higher the output voltage of the DC power supply, the larger the charging current, and the amount of charge of the piezo stack increases.
[0024]
According to a sixth aspect of the present invention, in the configuration of the fourth aspect of the invention, the control means sets the switching element so that the OFF period of the switching element becomes shorter as the detected fuel pressure in the common rail is higher.
[0025]
In the off period, the charging suspension period is provided after the charging current is reduced to 0 according to the length of the off period. Therefore, when the off period is shortened, the average charging current increases and the amount of charge of the piezo stack increases.
[0026]
According to a seventh aspect of the present invention, in the configuration of the fourth aspect of the invention, there is provided a current detecting means for detecting a charging current when the switching element is switched from the on period to the off period.
In the charging control of the piezo stack, the control means is configured such that the detected charging current is a command current value during the first on period, and the on period length is determined according to the length of the on period of the switching element at that time. Will be reset
In addition, the command current value is set to be larger as the detected fuel pressure in the common rail is higher.
[0027]
Since the average charging current increases as the on-period length increases, the amount of charge in the piezo stack increases.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(First embodiment)
FIG. 1 shows a configuration of a piezo actuator drive circuit to which the present invention is applied. The piezo actuator drive circuit is applied to a fuel injection device of a common rail type four-cylinder diesel engine. The overall configuration of the fuel injection device will be described later. The piezo
[0029]
A
[0030]
The
[0031]
As will be described later, the
[0032]
Control signals are respectively input from the
[0033]
Further, an injection signal from an ECU (described later) that controls the entire fuel injection control (described later) is input to the
[0034]
Also, the voltage across the
[0035]
FIG. 2 shows the configuration of a common rail fuel injection device for a diesel engine having a
[0036]
The fuel supplied from the
[0037]
The
[0038]
As shown in FIG. 3, the
[0039]
A
[0040]
A fuel as control oil is introduced from the high-
[0041]
The back pressure is switched by a back
[0042]
The
[0043]
A high
[0044]
In the
[0045]
The
[0046]
The large-
[0047]
The space defined by the lower small-
[0048]
The
[0049]
At the time of fuel injection, first, the
[0050]
On the contrary, when the injection is stopped, the
[0051]
The charging control of the
[0052]
FIG. 4 shows the change with time of the charging current Ip. During the ON period of the switching
[0053]
Here, the peak value (peak current) IpPEAK of the charging current in one cycle of on / off is the current at the end of the on period, and is output voltage of the DC power supply 11 (hereinafter referred to as DC power supply output voltage), that is, between both ends of the
[0054]
As shown in FIG. 5, the piezo stack voltage Vp has an initial value of 0 when charging of the
[0055]
Here, since the piezo stack voltage Vp is inversely proportional to the capacitance C of the
[0056]
This action in the direction of suppressing the increase rate of the piezo stack voltage Vp acts in a direction in which the decrease in the voltage applied to the
[0057]
On the other hand, since the piezo stack voltage Vp does not change greatly due to the increase in capacitance of the
[0058]
Moreover, this small influence on the piezo stack voltage Vp and the charging current Ip due to the increase in the capacitance of the
[0059]
6 (A), 6 (B), and 6 (C), respectively, in the present fuel injection device, the piezo stack current Ip, the piezo stack voltage Vp, The change over time of the stored energy E is seen. As described above, the piezo stack voltage Vp has a gradually increasing time profile, and the piezo stack current Ip has a gradually decreasing time profile. The supply energy E has a time profile that increases substantially linearly.
[0060]
Then, as is known by comparing FIGS. 6 (A) to 6 (C), even if the capacitance C of the
[0061]
Therefore, by simply controlling the charging time of the
[0062]
Further, the discharge of the
[0063]
(Second Embodiment)
As described above, the temperature of the
[0064]
The present embodiment is the same as the configuration of the first embodiment except for the piezo actuator driving circuit, and the difference from the first embodiment will be mainly described.
[0065]
The
[0066]
Thereby, even if the inductance of the
[0067]
8A, 8B, and 8C show the behavior of the piezo stack current Ip, the piezo stack voltage Vp, and the supply energy E of the
[0068]
Thus, even if the
[0069]
In the present embodiment, the ON period length TON is set to be extended every time the piezo stack is extended. However, the timing can be set as appropriate only when the ignition switch is turned on or only when the battery is replaced.
[0070]
(Third embodiment)
FIG. 9 shows a configuration of a piezo actuator drive circuit of a fuel injection device according to a third embodiment of the present invention. In the configuration of the first embodiment, the control circuit is replaced with another configuration. In the figure, the same reference numerals as those in the first embodiment operate in the same manner as in the first embodiment, and therefore, differences from the first embodiment will be mainly described. The basic setting of the
[0071]
Since IpPEAK = (VDC-DC-Vp) .times.TON / L as described above, the peak current IpPEAK increases by increasing the output voltage VDC-DC of the
[0072]
In the
[0073]
According to the present fuel injection device, the higher the common rail pressure, the more energy is supplied. Therefore, if the common rail pressure is high, the
[0074]
(Fourth embodiment)
FIG. 11 shows the configuration of a piezo actuator drive circuit of a fuel injection device according to the fourth embodiment of the present invention. In the configuration of the third embodiment, the control circuit is replaced with another configuration. In the figure, since the same reference numerals as those in the third embodiment operate in the same manner as in the third embodiment, the differences from the third embodiment will be mainly described. In the third embodiment, the appropriate energy amount control corresponding to the common rail pressure is performed by changing the output voltage of the
[0075]
As shown in FIG. 12, as the length of the charging suspension period is longer, the overall charging current is reduced, and the rate of increase in the supply energy is reduced. Thereby, an effect substantially equivalent to 3rd Embodiment can be acquired.
[0076]
(Fifth embodiment)
FIG. 13 shows a configuration of a piezo actuator drive circuit of a fuel injection device according to a fifth embodiment of the present invention. In the configuration of the third embodiment, the control circuit is replaced with another configuration. In the figure, since the same reference numerals as those in the third embodiment operate in the same manner as in the third embodiment, the differences from the third embodiment will be mainly described. The
[0077]
FIG. 14 shows the experimental results of the input energy to the
[0078]
The supply energy of the
[0079]
Also, in order to set the energy supplied to the piezo stack according to the common rail pressure, the piezo actuator drive circuit may be configured so that the energy supplied to the piezo stack is variable in addition to the third and fourth embodiments. Can be used.
[0080]
In each of the above embodiments, the injector includes a back pressure control unit that increases or decreases the pressure in the back pressure chamber, and the ball is pressed and driven via the hydraulic pressure in the displacement expansion chamber. The present invention is not limited to this, and can also be applied to the structure described in Japanese Patent Publication No. 6-12101, in which the piezo stack is configured to drive the needle via hydraulic pressure.
[0081]
The present invention can be applied not only to a piezoelectric actuator for controlling fuel injection of an injector but also to driving a piezoelectric actuator used for other purposes.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a circuit diagram of a first piezo actuator drive circuit to which the present invention is applied.
FIG. 2 is a configuration diagram of a fuel injection device for an internal combustion engine having a fuel injection injector equipped with a piezoelectric actuator driven by the piezoelectric actuator drive circuit.
FIG. 3 is a cross-sectional view of the injector.
FIG. 4 is a diagram showing a change with time of a charging current of the piezoelectric actuator driving circuit.
FIG. 5 is a diagram showing a change with time of each part of the piezoelectric actuator driving circuit;
6A, 6B, and 6C are graphs showing the operation of the piezoelectric actuator drive circuit in which the capacitance of the piezoelectric stack of the piezoelectric actuator is different.
FIG. 7 is a circuit diagram of a second piezo actuator drive circuit to which the present invention is applied.
FIGS. 8A, 8B, and 8C are graphs showing operations of the piezo actuator drive circuit in which inductances of inductors constituting the piezo actuator drive circuit are different from each other. FIGS.
FIG. 9 is a circuit diagram of a third piezo actuator driving circuit to which the present invention is applied.
FIG. 10 is a diagram showing a change with time of each part of the piezo actuator driving circuit.
FIG. 11 is a circuit diagram of a fourth piezo actuator drive circuit to which the present invention is applied.
FIG. 12 is a diagram showing a change with time of each part of the piezo actuator driving circuit;
FIG. 13 is a circuit diagram of a fifth piezo actuator drive circuit to which the present invention is applied.
FIG. 14 is a graph illustrating the operation of the piezo actuator drive circuit.
FIG. 15 is a diagram illustrating the operation of a representative example of a conventional piezo actuator driving circuit.
[Explanation of symbols]
1,1A, 1B, 1C, 1D Piezo actuator drive circuit
11 DC power supply
111 battery
112 DC-DC converter
113 capacitor
12a, 12b energization route
13 Inductor
14 First switching element
141 Parasitic diode
15 Second switching element
151 Parasitic diode
16A, 16B, 16C, 16D Selective switching element
161A, 161B, 161C, 161D Parasitic diode
17 resistors
2A, 2B, 2C, 2D Piezo stack
3 ECU
18, 18A, 18B, 18C, 18D Control circuit (control means)
4 Injector
4a Nozzle part
4b Back pressure control unit
4c Piezo actuator
423 Ball (valve)
54 Common rail
57 Pressure sensor (pressure detection means)
Claims (7)
前記インダクタと前記ピエゾスタックとダイオードとが直列に接続された第2の通電経路を有し、該通電経路には、前記スイッチング素子のオフ期間にフライホイール作用で漸減する充電電流を流し、
前記スイッチング素子をオンオフ制御してオンオフ回数に応じて前記ピエゾスタックの充電量を増加させる制御手段を有する複数スイッチング方式のピエゾアクチュエータ駆動回路において、
前記制御手段は、充電時における前記スイッチング素子のオン期間の長さを、所定のオン期間長さに設定するとともに、オフ期間は充電電流がゼロになったら終了として次のオン期間に入る設定とし、オンオフ1周期における充電電流のピーク値が時間経過に伴い漸次減少するように制御することを特徴とするピエゾアクチュエータ駆動回路。A piezo stack provided in the piezo actuator has a first energization path for energizing from a DC power source through an inductor, and the energization path gradually increases during an ON period of a switching element that is provided in the middle and repeats ON / OFF. A first charging current is passed,
The inductor, the piezo stack, and a diode have a second energizing path connected in series, and a charging current that gradually decreases by a flywheel action during the off period of the switching element flows through the energizing path,
In a multi-switching type piezo actuator drive circuit having a control means for increasing the amount of charge of the piezo stack according to the number of on / off times by controlling on / off of the switching element,
The control means sets the length of the on-period of the switching element at the time of charging to a predetermined on-period length, and sets the off period to the next on-period as the end when the charging current becomes zero. A piezo actuator drive circuit characterized by controlling so that the peak value of the charging current in one cycle of on / off gradually decreases with time.
前記制御手段は、予め設定した所定の時期に行う前記ピエゾスタックの充電制御において、少なくとも1回目のオン期間は、検出された充電電流が予め設定した電流値になるまでとし、その時の前記スイッチング素子のオン期間の長さにより前記オン期間長さが再設定されるように設定したピエゾアクチュエータ駆動回路。The piezo actuator driving circuit according to claim 1, further comprising a current detection means for detecting a charging current when the switching element switches from an on period to an off period,
In the charging control of the piezo stack performed at a predetermined time set in advance, the control means sets the detected charging current to a preset current value at least for the first ON period, and the switching element at that time A piezoelectric actuator driving circuit set so that the on-period length is reset according to the length of the on-period.
燃料の噴射と停止とを切り換える弁体であって、その開閉作動用として前記高圧燃料の圧力が作用する弁体と、
前記高圧燃料圧力に抗して前記弁体を作動せしめる押圧力を出力するピエゾアクチュエータと、
前記ピエゾアクチュエータを駆動する請求項1または2いずれか記載のピエゾアクチュエータ駆動回路とを具備することを特徴とする燃料噴射装置。A nozzle for injecting high-pressure fuel supplied from a common rail;
A valve body for switching between fuel injection and stop, and a valve body on which the pressure of the high-pressure fuel acts for opening / closing operation thereof;
A piezo actuator that outputs a pressing force that operates the valve body against the high-pressure fuel pressure;
A fuel injection apparatus comprising: the piezoelectric actuator driving circuit according to claim 1 or 2 that drives the piezoelectric actuator.
かつ、前記ピエゾアクチュエータ駆動回路を、前記ピエゾスタックの充電量を可変に構成し、
前記制御手段は、検出された前記コモンレール内の燃料圧力が高いほど前記ピエゾスタックの充電量が多くなるように設定した燃料噴射装置。The fuel injection device according to claim 3, further comprising pressure detecting means for detecting fuel pressure in the common rail,
And, the piezo actuator drive circuit, the charge amount of the piezo stack is configured to be variable,
The fuel injection device, wherein the control means is set so that the charge amount of the piezo stack increases as the detected fuel pressure in the common rail increases.
前記制御手段は、前記直流電源を制御するとともに、検出された前記コモンレール内燃料圧力が高いほど前記直流電源の出力電圧が高くなるように設定した燃料噴射装置。The fuel injection device according to claim 4, wherein the DC power supply is configured such that an output voltage is variable.
The control means controls the DC power supply, and sets the output voltage of the DC power supply to be higher as the detected fuel pressure in the common rail is higher.
前記制御手段は、前記ピエゾスタックの充電制御において、1回目のオン期間は、検出された充電電流が指令電流値になるまでとし、その時の前記スイッチング素子のオン期間の長さにより前記オン期間長さが再設定されるように、
かつ、検出された前記コモンレール内燃料圧力が高いほど前記指令電流値が大きくなるように設定した燃料噴射装置。5. The fuel injection device according to claim 4, further comprising current detection means for detecting a charging current when the switching element is switched from an on period to an off period,
In the charging control of the piezo stack, the control means is configured such that the detected charging current is a command current value during the first on period, and the on period length is determined according to the length of the on period of the switching element at that time. Will be reset
The fuel injection device is set such that the command current value increases as the detected fuel pressure in the common rail increases.
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