JP4180631B2 - 経食道エコー探触子 - Google Patents
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Description
また、この発明は、患者に苦痛を生じさせないような超音波振動子を備えた探触子を食道内に挿入する経食道エコー探触子を提供することを目的とする。
探触子から突出して設けられる突出部は、柔軟で湾曲自在であればその素材は限定されない。例えば、軟質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。また、突出部の長さは限定されず、例えば2〜3cmである。さらに突出部を湾曲させるために、蛇腹部を形成してもよい。さらに、半球状の先端部の曲率は限定されない。
突出部の先端に設けられる照明部としては、例えば、発光ダイオードが用いられる。その発光ダイオードの数は限定されない。また、発光ダイオードの色も限定されない。または、照明部にハロゲン光源またはキセノン光源を使用して、その光源から出た光を、探触子の本体に配設されたライトガイドを通して、突出部の先端から発せられるようにしてもよい。探触子を食道の内部に挿入するときは白色光が好ましい。
突出部の先端に設けられるカメラ部としては、複数個の固体撮像素子が用いられる。例えば、CCD(Charge Coupled Device)が使用される。複数個の固体撮像素子を、受光面とした基板上に2次元アレイ配置する。その固体撮像素子のアレイ基板の大きさおよび画素数は限定されない。
さらに、探触子を食道内の通路に挿入するとき、探触子の先端が気管入口部に当たりやすく、気管内に誤挿入してしまうことがある。内壁部の衝突は、その食道を傷つけたりする。そこで、探触子の先端の形状を半球状にすることにより、食道の内壁部に傷をつけにくくすることができる。
上記突出部は、その断面が楕円形を有している。その楕円形の大きさは限定されない。
例えば、突出部内部の先端から操作部まで上下に2本のワイヤを配設し、一方のワイヤを引っ張り、他方のワイヤを緩めるように操作部において操作することができれば、突出部を容易に湾曲自在に設けることができる。ワイヤは、上下の2本に加えて、左右に2本設けてもよい。さらに、突出部の内部にコイルスプリングを設ければ、そのコイルスプリングの反発弾性により、突出部が自動的に湾曲前の状態に復帰しやすくすることができる。
肉厚(突出部の外周部分)の一部を他に比べ薄くするとは、例えば、突出部の断面を見たときに、チューブの上側部分および下側部分が、右側部分および左側部分に比べ肉厚が薄くなっている場合である。
または、略円筒形状を有する突出部内に、その突出部の中心から偏心した位置を中心とした略円柱状の空洞部を有するものである。突出部の断面を見たときに、上側部分が他の部分より突出部の肉厚が薄くなっている場合である。
カメラ部の周囲に設けられる照明部の個数は限定されない。
また、カメラ部の周囲には、そのカメラ部を取り囲むように照明部が設けられている。その照明部は発光ダイオードを用いて構成される。または、光源から出た光をライトガイドにより導き、探触子の本体の先端から光を発するようにしてもよい。これにより、照明部で食道の内部を明るくしてカメラで食道の内部を観察することができる。
最初に、図2を参照して、経食道エコー法で使用する超音波内視鏡21の全体構成について説明する。図2に示すように、本実施例に係る内視鏡21は、細くて長い管状体であって、食道の内部に挿入する挿入部15と、その基端側に設けられた操作部16と、操作部16に設けられ、内視鏡21の外部の画像処理装置19とを連結する配線ケーブル17とを備えている。挿入部15は、食道の内部に挿入できるような所定の長さを有している。挿入部15の径は、略10mm程度であり、小径ほど患者に苦痛を生じさせない大きさを有している。内視鏡21の使用時には、操作部16を手に持ち、操作部16に設けられた操作ノブにより、挿入部15を動かしながら、口から挿入部15を挿入する。そして、挿入部15の先端には本願発明に係る探触子10が設けられる。
また、図6に示すように、略円筒形状を有するチューブ11の内部に、そのチューブの中心O1から偏心した位置に中心O2を有する空洞部を有するものでもよい。その空洞部は、その断面が円形でも楕円形を有するものでもよい。図6に示すように、チューブ11の下側肉厚が上側に比べて薄くなっている。これにより、チューブ11を下側方向に湾曲しやすくなる。
さらに、図7に示すように、略円筒形状を有するチューブの11の肉厚部分またはその内壁面には、チューブ11の長さ方向に沿って長く形成された金属板30が配設される。図7に示すように、チューブ11の上側部分に金属板30を配設することにより、チューブ11は上側への湾曲が規制され曲がりにくくなる。
また、チューブ11の内部にはコイルスプリング29が設けられている。操作ノブを戻すと、そのコイルスプリング29の反発弾性により、チューブ11は自動的に湾曲前の状態に復帰する。
発光ダイオード23は、PN接合された半導体チップの表裏面に、正極および負極のリード線を介して外部リードを結線し、半導体チップとリード線とを樹脂で封止したものである。
または、上記発光ダイオードの代わりに、キセノン光源またはハロゲン光源を用いて、その光源から出た光を、ライトガイドを通して、チューブ11の先端側から発するようにしてもよい。
また、アレイ配置された複数個のCCD24で構成された受光面に対向して、チューブ11の先端の中心位置に対物レンズ25が設けられる。そして、対物レンズ25により受光した被写体の光学像を複数個のCCD24で構成された受光面で受光する。すなわち、このCCD24により、食道の内部の画像情報が取り込まれ、光電変換される。光電変換された画像情報は、クロック信号により順次読み出され、探触子10に設けられた配線ケーブル17を通して、外部画像処理装置19(ビデオプロセッサ)に転送される。
そして、図2に示すように、超音波振動子のトランスデューサ部12は、操作部16側に設けられた配線ケーブル17を介して、超音波観測装置18と接続される。
また、発光ダイオード23は、探触子10の本体の内部に設けられたリード線を通して、外部の電源装置などと接続される。
さらに、CCD24は、操作部16に設けられた配線ケーブル17を介して、外部画像処理装置19(ビデオプロセッサ)と接続されている。
図9に示すように、まず、超音波振動子を備えた探触子10を、口から挿入して食道の内部に挿入する。本体は、口から挿入するものである。口から挿入すると、舌の付け根の舌根という部分に内視鏡21が触れることにより嘔吐感を生じるので、経食道エコー法では探触子10をできるだけ口から滑らかに挿入する必要がある。
挿入時には、チューブ11の先端に設けられたCCD24により、食道の内部の画像をモニタ20に映し出すことができる。チューブ11の先端に設けられた照明部13によって光を放つともに、挿入するので、食道の内部の状態をより確認することができる。また、挿入時、モニタ20を見ながら探触子10を食道の内部に挿入するので、正しい方向に探触子10を挿入することができる。さらに、食道の内部に傷などがあるか否か、挿入の方向に腫瘍または潰瘍があるか否かを確認することができる。
また、チューブ11の先端が半球状に形成されているので、食道内部を傷をつけずに、探触子10を食道の内部に挿入することができる。
また、CCD24で取り込んだ食道内部の画像情報は、上記超音波振動子と同様に、操作部16から出た配線ケーブル17を通して、画像処理装置19(ビデオプロセッサ)に伝送される。CCD24で取り込んだ画像信号は、この画像処理装置19内に設けられた所定回路により画像信号に変換され、モニタ20上に映し出される。
なお、超音波のエコー信号を伝送する導線と、CCD24の画像処理信号を伝送する導線とを共通にしてもよいし、それぞれ別々にすることもできる。
そして、探触子10の操作部16に設けられたスイッチにより、超音波振動子の画像、CCD24で取り込んだモニタ20の画像を切り替えることができる。
11 チューブ(突出部)、
12 トランスデューサ部(超音波振動子)、
13 照明部、
14 カメラ部。
Claims (4)
- 食道に挿入可能な略円柱状の本体と、
その本体に設けられ、超音波を送信し、そのエコー信号を受信する複数個の超音波振動子とを有する経食道エコー探触子であって、
その径が上記本体の径より小さく、上記本体の先端から軸方向に所定長さを有して突出し、その先端が半球状を有する略円柱状の突出部を備え、
その突出部の先端には、上記食道内を照明する照明部と上記食道内を撮像するカメラ部とが配設されるとともに、
上記突出部は、上記食道に沿って湾曲可能な柔軟性を有する経食道エコー探触子。 - 上記突出部は、その軸と垂直な断面が略楕円形である請求項1に記載の経食道エコー探触子。
- 上記突出部は、略円筒形状を有し、その断面の肉厚の一部が他の部分に比べ薄くなった請求項1または請求項2に記載の経食道エコー探触子。
- 上記突出部の先端には、その中心位置に上記カメラ部が設けられ、そのカメラ部の周囲には上記照明部が複数個設けられた請求項1〜請求項3のうちいずれか1項に記載の経食道エコー探触子。
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