JP4178023B2 - Antireflection film, protective film for polarizing plate, polarizing plate, and image display device - Google Patents

Antireflection film, protective film for polarizing plate, polarizing plate, and image display device Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射防止フィルム、偏光板用保護フィルム、偏光板、及び、それらを用いた画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
反射防止フィルムは、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような様々な画像表示装置において、外光の反射や像の映り込みによるコントラスト低下を防止するために、ディスプレイの表面に配置される。そのため、反射防止フィルムには高い物理強度(耐擦傷性など)、耐薬品性、耐候性(耐湿熱性、耐光性)が要求される。
【0003】
反射防止フィルムに用いる反射防止層(高屈折率層、中屈折率層、低屈折率層など)としては、金属酸化物の透明薄膜を積層させた多層膜が従来から普通に用いられている。金属酸化物の透明薄膜は、化学蒸着(CVD)法や物理蒸着(PVD)法、特に物理蒸着法の一種である真空蒸着法により形成することが通常に行われてきた。
【0004】
しかし、蒸着による金属酸化物の透明薄膜の形成方法は生産性が低く大量生産に適しておらず、生産性が高い塗布により形成する方法が提案されている。
反射防止フィルムを塗布で作製する場合、高屈折率層は、高い屈折率を有する無機微粒子をより微細に分散し、皮膜の中に導入して作製することが好ましい。高い屈折率を有する無機微粒子を微細な分散状態を保ったまま、より多く皮膜中に導入することで、高い屈折率を有する透明な高屈折率層が形成される(例えば、特許文献1〜7参照)。
【0005】
しかし、無機微粒子の分散手段として通常用いられる界面活性剤や分散剤は、高屈折率層の形成段階において、無機微粒子の微細な分散状態を保ち、透明な高屈折率層を形成するのには効果があるが、その反面、得られた高屈折率層に高い物理強度(耐擦傷性などなど)、耐薬品性、耐候性(耐湿熱性、耐光性)を具備させることには多大の困難を伴なう。
従って、塗布により物理強度(耐擦傷性など)や耐薬品性、耐候性(耐湿熱性、耐光性)に優れた反射防止フィルムを作製することは望まれているが、未だに十分に要請を満たすことはできていない。
【0006】
一方、近年、液晶表示装置(LCD)は大画面化が進み、反射防止フィルムを配置した液晶表示装置が増大している。
液晶表示装置(LCD)において偏光板は不可欠な光学材料であり、一般に、偏光膜が2枚の保護フィルムによって保護されている構造をしている。
これらの保護フィルムに反射防止機能を付与することで大幅なコスト削減、表示装置の薄手化が可能となる。
偏光板に用いる保護フィルムは、偏光膜と貼り合わせるうえで十分な密着性を有していることが必要である。偏光膜との密着性を改良する手法として、保護フィルムを鹸化処理して保護フィルムの表面を親水化処理することが通常行われている。
鹸化処理は、保護フィルムの上に反射防止層を形成したあと実施することによって、さらにコストを削減できる。しかし、反射防止フィルムを鹸化処理して偏光板の保護フィルムにする場合、鹸化処理液が高屈折率層の物理強度(耐擦傷性など)、耐薬品性、耐候性(耐湿熱性、耐光性)をさらに悪化させる。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−110401号
【特許文献2】
特開平8−179123号
【特許文献3】
特開平11−153703号
【特許文献4】
特開2001−166104号
【特許文献5】
特開2001−188104号
【特許文献6】
特開2002−116323号
【特許文献7】
特開2002−156508号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の諸問題点の解決であって、その第一は、物理強度(耐擦傷性など)、耐薬品性、耐候性(耐湿熱性、耐光性)に優れた反射防止フィルム及び偏光板用保護フィルムを提供することである。
また、本発明の別の目的は、反射防止フィルム及び偏光板用保護フィルムを安価で大量に提供することである。
本発明のさらなる目的は、適切な手段により反射防止処理がされている偏光板及び画像表示装置を提供することでもある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記諸課題は、下記構成の反射防止フィルム、偏光板用保護フィルム、偏光板、及び画像表示装置により達成された。
(1)透明支持体上に、少なくともアニオン性基、及び架橋又は重合性官能基を有し、かつ該架橋又は重合性官能基を側鎖に有する分散剤を用いて分散した平均粒径1〜200nmの無機微粒子と、バインダーとを含有し、該バインダーが該分散剤と架橋又は重合している屈折率が1.55〜2.30である層を有することを特徴とする反射防止フィルム。
【0010】
(2)該分散剤の重量平均分子量(Mw)が1000以上であることを特徴とする(1)に記載の反射防止フィルム。
(3)該分散剤の架橋又は重合性官能基が(メタ)アクリロイル基又はアリル基であることを特徴とする(1)〜(2)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(4)該分散剤のアニオン性基が、カルボキシル基、スルホン酸基、又は、リン酸基であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
【0011】
(5)該分散剤1分子に含有されるアニオン性基の数が、2個以上であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(6)該分散剤1分子に含有される架橋又は重合性官能基の数が、2個以上であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(7)バインダーが、電離放射線硬化性化合物であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
【0012】
(8)該層が、下記一般式(1)で表される化合物及び/又はその誘導体化合物を含有することを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
一般式(1)
(R)m−Si(OR)n
(式中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、又は、アリール基を表す。Rは置換、又は、無置換のアルキル基、又は、アシル基を表す。mは0〜3の整数を表す。nは1〜4の整数を表す。mとnの合計は4である。)
【0013】
(9)該層のバインダーがさらに一般式(1)で表される化合物によりシラノール基が導入されていることを特徴とする(8)に記載の反射防止フィルム。
(10)該層のバインダーが、さらにアミノ基またはアンモニウム基を有することを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
【0014】
(11)該層のバインダーを形成する電離放射線硬化性化合物の架橋反応又は重合反応における開始剤として、光重合開始剤を用いることを特徴とする(7)〜(10)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(12)光重合開始剤として、光ラジカル重合開始剤を用いることを特徴とする(11)に記載の反射防止フィルム。
(13)無機微粒子が、1.80〜2.80の屈折率を有することを特徴とする(1)〜(12)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
【0015】
(14)無機微粒子が、二酸化チタン、酸化錫、酸化インジウム、酸化ジルコニウムを主成分とする無機微粒子であることを特徴とする(1)〜(13)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(15)該層が塗布・乾燥により形成された層であり、バインダーが層の塗布と同時または塗布後に、該分散剤と架橋又は重合反応を施されていることを特徴とする(1)〜(14)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(16)該層を有する側に、含フッ素化合物を主体とする最外層を有することを特徴とする(1)〜(15)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
【0016】
(17)含フッ素化合物を主体とする最外層に、無機微粒子を含有することを特徴とする(1)〜(16)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(18)含フッ素化合物を主体とする最外層に、(8)に記載の一般式(1)で表される化合物及び/又はその誘導体化合物を含有することを特徴とする(1)〜(17)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(19)一般式(1)で表される化合物のR1の置換基がアシルオキシ基、アシルアミノ基、エポキシ基のいずれかであることを特徴とする(1)〜(18)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
【0017】
(20)該一般式(1)で表される化合物が3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、又は、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランであることを特徴とする(1)〜(19)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(21)最外層の含フッ素化合物が含フッ素ポリマーであり、該含フッ素ポリマーが塗布と同時または塗布後に、架橋反応、又は、重合反応により形成された含フッ素ポリマーであることを特徴とする(1)〜(20)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(22)透明支持体と前記屈折率が1.55〜2.30である層との間に、ハードコート層を有することを特徴とする(1)〜(21)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
【0018】
(23)反射防止フィルムを構成する少なくとも1層が酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で形成されていることを特徴とする(1)〜(22)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(24)該酸素濃度が4体積%以下の雰囲気であることを特徴とする(23)に記載の反射防止フィルム。
(25)酸素濃度の雰囲気が、窒素パージ(本明細書では窒素ガス置換により他の気体を除去することを窒素パージと呼ぶ)により実現されたことを特徴とする(23)又は(24)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(26)透明支持体がトリアセチルセルロースフィルムであることを特徴とする(1)〜(25)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
【0019】
(27)透明支持体がトリアセチルセルロースを溶剤に溶解することで調整したトリアセチルセルロースドープを単層流延、複数層共流延の何れかの流延方法により作製したトリアセチルセルロースフィルムであることを特徴とする(1)〜(26)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(28)該トリアセチルセルロースドープが、トリアセチルセルロースを低温溶解法あるいは高温溶解法によってジクロロメタンを実質的に含まない溶剤に溶解することで調整したトリアセチルセルロースドープであることを特徴とする(1)〜(27)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
【0020】
(29)前記屈折率が1.55〜2.30である層を有する側の表面に凹凸を有し、該表面の平均表面粗さ(Ra)が0.01〜0.4μmであることを特徴とする(1)〜(28)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(30)表面の凹凸がエンボス加工により形成されていることを特徴とする(1)〜(29)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(31)前記屈折率が1.55〜2.30である層を有する側の表面の動摩擦係数が0.25以下であることを特徴とする(1)〜(30)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
(32)前記屈折率が1.55〜2.30である層を有する側の表面の水に対する接触角が90゜以上であることを特徴とする(1)〜(31)のいずれかに記載の反射防止フィルム。
【0021】
(33)透明支持体上に、少なくともアニオン性基、及び、架橋又は重合性官能基を有し、かつ該架橋又は重合性官能基を側鎖に有する分散剤を用いて分散した平均粒径1〜200nmの無機微粒子と、バインダーとを含有する塗布組成物を塗布・乾燥し、塗布・乾燥と同時又はその後に該分散剤と該バインダーを架橋又は重合させて屈折率が1.55〜2.30である層を形成することを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。
【0022】
(34)(1)〜(32)のいずれかに記載の反射防止フィルムを用い、該反射防止フィルムの前記屈折率が1.55〜2.30である層を有する側とは反対側の透明支持体の表面の水に対する接触角が40°以下であることを特徴とする偏光板用保護フィルム。
【0023】
(35)(1)〜(32)のいずれかに記載の反射防止フィルムを用い、前記屈折率が1.55〜2.30である層を有する側とは反対側の透明支持体の表面に鹸化処理を施して水に対する接触角を40°以下とすることを特徴とする偏光板用保護フィルムの製造方法。
(36) 該無機微粒子が、二酸化チタンを主成分とする無機微粒子であることを特徴とする(1)〜(32)のいずれかに記載の反射防止フイルム、(33)に記載の反射防止フイルムの製造方法、(34)に記載の偏光板用保護フイルム及び(35)に記載の偏光板用保護フイルムの製造方法。
【0024】
(37) 該二酸化チタンを主成分とする無機微粒子が、コバルトを含有することを特徴とする(1)〜(32)のいずれかに記載の反射防止フイルム、(33)に記載の反射防止フイルムの製造方法、(34)に記載の偏光板用保護フイルム、及び(35)に記載の偏光板用保護フイルムの製造方法。
(38) 該二酸化チタンを主成分とする無機微粒子が、該粒子の表面にアルミニウム、ジルコニウムを含有する無機化合物の少なくとも一方を有することを特徴とする(1)〜(32)のいずれかに記載の反射防止フイルム、(33)に記載の反射防止フイルムの製造方法、(34)に記載の偏光板用保護フイルム、及び(35)に記載の偏光板用保護フイルムの製造方法。
【0025】
(39) 上記(34)及び(36)〜(38)に記載の偏光板用保護フィルムを偏光膜の保護フィルムの少なくとも一方に有することを特徴とする偏光板。
(40) 上記(34)、(36)〜(38)に記載の偏光板用保護フィルムを偏光膜の保護フィルムの一方に、光学異方性のある光学補償フィルムを偏光膜の保護フィルムのもう一方に有することを特徴とする偏光板。
【0026】
(41) 該光学補償フィルムが、透明支持体の一方の面に光学異方層を含んでなる光学補償層を有し、該光学異方層がディスコティック構造単位を有する化合物からなる層であり、該ディスコティック構造単位の円盤面が透明支持体面に対して傾いており、且つ該ディスコティック構造単位の円盤面と透明支持体面とのなす角度が、光学異方層の深さ方向において変化していることを特徴とする上記(40)に記載の偏光板。
(42) 上記(1)〜(32)及び(36)〜(38)のいずれかに記載の反射防止フィルム、上記(34)及び(36)〜(41)のいずれかに記載の偏光板用保護フィルム、又は、偏光板の少なくともいずれかが画像表示面に配置されていることを特徴とする画像表示装置。
【0027】
(43) (39)〜(41)のいずれかに記載の偏光板を、液晶セルの両側に配置された2枚の偏光板のうち、表示側の偏光板として用い、且つ、(34)及び(36)〜(38)のいずれかに記載の偏光板用保護フィルムを液晶セルとは反対側へ向けて配置したことを特徴とする液晶表示装置。
(44)該液晶表示装置がTN,STN,IPS,VA,OCBのモードの透過型、反射型又は半透過型の液晶表示装置であることを特徴とする(43)に記載の液晶表示装置。
【0028】
【本発明の実施の形態】
以下に本発明の詳細を説明する。
[透明支持体]
透明支持体としては、プラスチックフイルムであることが好ましい。プラスチックフィルムとしてはセルロースエステル(例、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4'−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリスチレン(例、シンジオタクチックポリスチレン)、ポリオレフィン(例、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチルメタクリレートおよびポリエーテルケトンが含まれる。トリアセチルセルロース、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートが好ましく、特に、液晶表示装置に用いる場合、トリアセチルセルロースであることが好ましい。
【0029】
透明支持体がトリアセチルセルロースフィルムの場合、トリアセチルセルロースを溶剤に溶解することで調整したトリアセチルセルロースドープを単層流延、複数層共流延の何れかの流延方法により作製したトリアセチルセルロースフィルムが好ましい。
【0030】
特に、環境保全の観点から、トリアセチルセルロースを低温溶解法あるいは高温溶解法によってジクロロメタンを実質的に含まない溶剤に溶解することで調整したトリアセチルセルロースドープを用いて作製したトリアセチルセルロースフィルムが好ましい。
単層のトリアセチルセルロースフィルムは、公開特許公報の特開平7−11055等で開示されているドラム流延、あるいはバンド流延等により作製され、後者の複数の層からなるトリアセチルセルロースフィルムは、公開特許公報の特開昭61−94725、特公昭62−43846等で開示されている、いわゆる共流延法により作製される。
【0031】
例えば、原料フレークをハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン等)、アルコール類(メタノール、エタノール、ブタノール等)、エステル類(蟻酸メチル、酢酸メチル等)、エーテル類(ジオキサン、ジオキソラン、ジエチルエーテル等)等の溶剤にて溶解し、これに必要に応じて可塑剤、紫外線吸収剤、劣化防止剤、滑り剤、剥離促進剤等の各種の添加剤を加えた溶液(ドープと称する)を、水平式のエンドレスの金属ベルトまたは回転するドラムからなる支持体の上に、ドープ供給手段(ダイと称する)により流延する。
単層ならば単一のドープを単層流延し、複数の層ならば高濃度のセルロースエステルドープの両側に低濃度ドープを共流延し、支持体上である程度乾燥して剛性が付与されたフィルムを支持体から剥離し、次いで各種の搬送手段により乾燥部を通過させて溶剤を除去する。
【0032】
上記のような、トリアセチルセルロースを溶解するための溶剤としては、ジクロロメタンが代表的である。しかし、地球環境や作業環境の観点では、溶剤はジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素を実質的に含まないことが好ましい。「実質的に含まない」とは、有機溶剤中のハロゲン化炭化水素の割合が5質量%未満(好ましくは2質量%未満)であることを意味する。ジクロロメタン等を実質的に含まない溶剤を用いてトリアセチルセルロースのドープを調整する場合には、後述するような特殊な溶解法を用いることが好ましい。
【0033】
第一の方法は、冷却溶解法と称され、以下に説明する。まず室温付近の温度(−10〜40℃)で溶剤中にトリアセチルセルロースを撹拌しながら徐々に添加する。次に、混合物は−100〜−10℃(好ましくは−80〜−10℃、さらに好ましくは−50〜−20℃、最も好ましくは−50〜−30℃)に冷却する。冷却は、例えば、ドライアイス・メタノール浴(−75℃)や冷却したジエチレングリコール溶液(−30〜−20℃)中で実施できる。このように冷却すると、トリアセチルセルロースと溶剤の混合物は固化する。さらに、これを0〜200℃(好ましくは0〜150℃、さらに好ましくは0〜120℃、最も好ましくは0〜50℃)に加温すると、溶剤中にトリアセチルセルロースが流動する溶液となる。昇温は、室温中に放置するだけでもよいし、温浴中で加温してもよい。
【0034】
第二の方法は、高温溶解法と称され、以下に説明する。まず室温付近の温度(−10〜40℃)で溶剤中にトリアセチルセルロースを撹拌しながら徐々に添加する。本発明のトリアセチルセルロース溶液は、各種溶剤を含有する混合溶剤中にトリアセチルセルロースを添加し予め膨潤させることが好ましい。本法において、トリアセチルセルロースの溶解濃度は30質量%以下が好ましいが、フィルム製膜時の乾燥効率の点から、なるべく高濃度であることが好ましい。次に有機溶剤混合液は、0.2MPa〜30MPaの加圧下で70〜240℃に加熱される(好ましくは80〜220℃、更に好ましく100〜200℃、最も好ましくは100〜190℃)。次にこれらの加熱溶液はそのままでは塗布できないため、使用された溶剤の最も低い沸点以下に冷却する必要がある。その場合、−10〜50℃に冷却して常圧に戻すことが一般的である。冷却はトリアセチルセルロース溶液が内蔵されている高圧高温容器やラインを、室温に放置するだけでもよく、更に好ましくは冷却水などの冷媒を用いて該装置を冷却してもよい。
【0035】
上記の透明支持体の膜厚は特に限定されるものではないが、膜厚は1〜300μmがよく、好ましくは30〜150μm、特に好ましくは40〜120μmである。
透明支持体の光透過率は、80%以上であることが好ましく、86%以上であることがさらに好ましい。透明支持体のヘイズは、2.0%以下であることが好ましく、1.0%以下であることがさらに好ましい。透明支持体の屈折率は、1.4〜1.7であることが好ましい。透明支持体には、赤外線吸収剤あるいは紫外線吸収剤を添加してもよい。赤外線吸収剤の添加量は、透明支持体の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜10質量%であることがさらに好ましい。滑り剤として、不活性無機化合物の粒子を透明支持体に添加してもよい。無機化合物の例には、SiO 、TiO 、BaSO 、CaCO 、タルクおよびカオリンが含まれる。
【0036】
透明支持体は、表面処理を実施してもよい。表面処理の例には、薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線照射処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理およびオゾン酸化処理が含まれる。グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理および火焔処理が好ましく、グロー放電処理とコロナ放電処理が特に好ましい。
【0037】
[屈折率1.55〜2.30の層の無機微粒子]
本発明では、屈折率が1.55〜2.30の層(高屈折率層と呼ぶこともある)に平均粒径1〜200nmの無機微粒子を含有する。ここで、屈折率1.55〜2.30の層は、いわゆる高屈折率層あるいは中屈折率層といわれている層であるが、以下の本明細書では、この層を高屈折率層と総称して呼ぶことがある。本発明における屈折率が1.55〜2.30の層に用いる無機微粒子は、屈折率が1.80〜2.80であることが好ましく、1.90〜2.80であることがさらに好ましい。無機微粒子の一次粒子の重量平均径は、1〜150nmであることが好ましく、1〜100nmであることがさらに好ましく、1〜80nmであることが最も好ましい。
【0038】
無機微粒子の粒子径は、光散乱法や電子顕微鏡写真により測定できる。無機微粒子の比表面積は、10〜400m/gであることが好ましく、20〜200m/gであることがさらに好ましく、30〜150m/gであることが最も好ましい。無機微粒子は、金属の酸化物または硫化物を主成分とすることが好ましい。金属の酸化物または硫化物の例には、二酸化チタン(例、ルチル、ルチル/アナターゼの混晶、アナターゼ、アモルファスなど)、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムおよび硫化亜鉛が含まれる。酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化錫、および酸化インジウムが特に好ましい。
【0039】
屈折率が高い層を作製するには、二酸化チタンを主成分とする無機微粒子であることが最も好ましい。また、結晶構造としてルチル型であることが好ましい。
無機微粒子は、これらの金属の酸化物または硫化物を主成分とし、さらに他の元素を含むことができる。主成分とは、粒子を構成する成分の中で最も含有量(質量%)が多い成分を意味する。他の元素の例には、Ti、Zr、Sn、Co、Sb、Cu、Fe、Mn、Pb、Cd、As、Cr、Hg、Zn、Al、Mg、Si、PおよびSが含まれる。
【0040】
無機微粒子が二酸化チタンを主成分とする粒子である場合、二酸化チタンにCo(コバルト)が含有されていることが特に好ましい。Co(コバルト)を含有することで二酸化チタンが有する光触媒活性を抑えることができ、耐候性(耐湿熱性、耐光性)を改良することができる。
【0041】
Ti(チタン)に対する、Co(コバルト)の含有量は、Tiに対し0.05〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.2〜7質量%、特に好ましくは0.3〜5質量%、最も好ましくは0.5〜3質量%である。
Co(コバルト)は、二酸化チタンを主成分とする無機微粒子の内部、あるいはまた、表面に存在する。二酸化チタンを主成分とする無機微粒子の内部に存在することがより好ましく、内部と表面の両方に存在することが最も好ましい。
Co(コバルト)を二酸化チタンを主成分とする無機微粒子の内部に存在させる(例えば、ドープする)には、種々の手法がある。例えば、イオン注入法(Vol.18,No.5,pp.262-268,1998;青木 康)や、公開特許公報の特開平11−263620、特表平11−512336、ヨーロッパ公開特許第0335773号、特開平5−330825に記載の手法があげられる。
【0042】
二酸化チタンを主成分とする無機微粒子の粒子形成過程において、Co(コバルト)を導入する手法(例えば、特表平11−512336、ヨーロッパ公開特許第0335773号、特開平5−330825に記載)が特に好ましい。
Co(コバルト)は、酸化物として存在することも好ましい。
二酸化チタンを主成分とする無機微粒子には、目的により、さらに他の元素を含むこともできる。他の元素は、不純物として含んでいてもよい。他の元素の例には、Sn、Sb、Cu、Fe、Mn、Pb、Cd、As、Cr、Hg、Zn、Mg、Si、PおよびSが含まれる。
【0043】
無機微粒子を表面処理してもよい。表面処理は、無機化合物または有機化合物を用いて実施する。表面処理に用いる無機化合物の例には、アルミナ、シリカ、酸化ジルコニウムおよび酸化鉄が含まれる。アルミナおよびシリカが好ましい。表面処理に用いる有機化合物の例には、ポリオール、アルカノールアミン、ステアリン酸、シランカップリング剤およびチタネートカップリング剤が含まれる。シランカップリング剤が最も好ましい。
【0044】
無機微粒子が二酸化チタンを主成分とする粒子である場合、表面処理はコバルトを含有する無機化合物(CoO,Co,Coなど)、アルミニウムを含有する無機化合物(Al,Al(OH)など)、ジルコニウムを含有する無機化合物(ZrO,Zr(OH)など)、ケイ素を含有する無機化合物(SiOなど)、鉄を含有する無機化合物(Feなど)であることが好ましい。
好ましい表面処理は、コバルトを含有する無機化合物(CoO,Co,Coなど)、アルミニウムを含有する無機化合物(Al,Al(OH)など)、ジルコニウムを含有する無機化合物(ZrO,Zr(OH)など)であり、特に好ましい表面処理は、アルミニウムを含有する無機化合物(Al,Al(OH)など)、ジルコニウムを含有する無機化合物(ZrO,Zr(OH)など)である。
【0045】
これらの表面処理は、2種類以上を併用することもできる。アルミニウムを含有する無機化合物とジルコニウムを含有する無機化合物を併用することが、特に好ましい。
本発明の二酸化チタンを主成分とする無機微粒子は、表面処理により特開2001−166104号公報記載のごとく、コア/シェル構造を有していても良い。
【0046】
高屈折率層に含有される二酸化チタンを主成分とする無機微粒子の形状は、米粒状、球形状、立方体状、紡錘形状あるいは不定形状であることが好ましく、特に好ましくは不定形状、紡錘形状である。
【0047】
[分散剤]
高屈折率層に用いる無機微粒子の分散には、アニオン性基、及び架橋又は重合性官能基を有し、かつ該架橋又は重合性官能基を側鎖に有する分散剤を用いる。
分散剤の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが1000以上であることが好ましい。分散剤のより好ましい重量平均分子量(Mw)は2000〜1000000であり、さらに好ましくは5000〜200000、特に好ましくは10000〜100000である。
【0048】
アニオン性基としては、カルボキシル基、スルホン酸基(スルホ)、リン酸基(ホスホノ)、スルホンアミド基等の酸性プロトンを有する基、またはその塩が有効であり、特にカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基またはその塩が好ましく、カルボキシル基、リン酸基が特に好ましい。1分子当たりの分散剤に含有されるアニオン性基の数は、平均で2個以上であることが好ましく、より好ましくは5個以上、特に好ましくは10個以上である。また、分散剤に含有されるアニオン性基は、1分子中に複数種類が含有されていてもよい。
【0049】
本発明に用いる分散剤は、上記アニオン性基を側鎖又は末端に有する。本発明の分散剤において、側鎖にアニオン性基を導入する方法としては、例えばアニオン性基含有モノマー(例えば(メタ)アクリル酸、マレイン酸、部分エステル化マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、2−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、燐酸モノー2−(メタ)アクリロキシエチルエステル等を重合させる方法、水酸基、アミノ基等を有するポリマーに対して酸無水物を作用させる方法等の高分子反応の利用によって合成できる。
【0050】
側鎖にアニオン性基を有する分散剤において、アニオン性基含有重合単位の組成は、全重合単位のうちの10- 〜100mol%の範囲であり、好ましくは1〜50mol%、特に好ましくは5〜20mol%の場合である。
一方、本発明の分散剤において、末端にアニオン性基を導入する手法としては、アニオン性基含有連鎖移動剤(例えばチオグリコール酸等)の存在下で重合反応を行なう手法、アニオン性基含有重合開始剤(例えば和光純薬工業性V−501)を用いて重合反応を行なう手法等によって合成できる。
【0051】
特に好ましい本発明の分散剤は、側鎖にアニオン性基を有する分散剤である。
架橋又は重合性官能基としては、ラジカル種による付加反応・重合反応が可能なエチレン性不飽和基(例えば(メタ)アクリロイル基、アリル基、スチリル基、ビニルオキシ基等)、カチオン重合性基(エポキシ基、オキサタニル基、ビニルオキシ基等)、重縮合反応性基(加水分解性シリル基等、N−メチロール基)等が挙げられ、好ましくはエチレン性不飽和基を有する基である。
【0052】
1分子当たりの分散剤に含有される架橋又は重合性官能基の数は、平均で2個以上であることが好ましく、より好ましくは5個以上、特に好ましくは10個以上である。また、分散剤に含有される架橋又は重合性官能基は、1分子中に複数種類が含有されていてもよい。
【0053】
本発明に用いる分散剤において、側鎖にエチレン性不飽和基を有する重合単位の例としては、ポリ−1,2−ブタジエンおよびポリ−1,2−イソプレン構造あるいは、(メタ)アクリル酸のエステルまたはアミドの重合単位であって、それに特定の残基(−COORまたは−CONHRのR基)が結合しているものが利用できる。上記特定の残基(R基)の例としては、-(CH)n-CR=CRR 、-(CHO)n-CHCR=CRR 、-(CHCHO)n-CHCR=CRR、-(CH)n-NH-CO-O-CHCR=CRR、-(CH)n-O-CO-CR=CRRおよび-(CHCHO) -X(R〜Rはそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜20のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基であり、RとRまたはRは互いに結合して環を形成してもよく、nは1〜10の整数であり、そしてXはジシクロペンタジエニル残基である)を挙げることができる。エステル残基の具体例には、-CHCH=CH(特開昭64−17047号公報記載のアリル(メタ)アクリレートのポリマーに相当)、-CHCHO-CHCH=CH、-CHCHOCOCH=CH、-CHCHOCOC(CH)=CH、-CHC(CH)=CH、-CHCH=CH-CH、-CHCHOCOCH=CH-CH、-CHCH-NHCOO-CHCH=CHおよび- CHCHO-X(Xはジシクロペンタジエニル残基)が含まれる。アミド残基の具体例には、-CHCH=CH、-CHCH-Y (Yは1−シクロヘキセニル残基)および-CHCH-OCO-CH=CH、-CHCH-OCO-C(CH)=CHが含まれる。
【0054】
上記のエチレン性不飽和基を有する分散剤においては、その不飽和結合基にフリーラジカル(重合開始ラジカルまたは重合性化合物の重合過程の生長ラジカル)が付加し、分子間で直接、または重合性化合物の重合連鎖を介して付加重合して、分子間に架橋が形成されて硬化する。あるいは、分子中の原子(例えば不飽和結合基に隣接する炭素原子上の水素原子)がフリーラジカルにより引き抜かれてポリマーラジカルが生成し、それが互いに結合することによって、分子間に架橋が形成されて硬化する。
【0055】
本発明に用いる分散剤において、側鎖に架橋又は重合性官能基を導入する方法は、例えば特開平3−249653号公報等に記載のごとく架橋又は重合性官能基含有モノマー(例えばアリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、トリアルコキシシリルプロピルメタクリレート等)の共重合、ブタジエンあるいはイソプレンの共重合、3−クロロプロピオン酸エステル部位を有するビニルモノマーの共重合を行なった後に脱塩化水素を行なう方法、高分子反応による架橋又は重合性官能基の導入(例えばカルボキシル基含有ポリマーへのエポキシ基含有ビニルモノマーの高分子反応)等によって合成することができる。
【0056】
架橋又は重合性官能基の含有単位は、アニオン性基含有重合単位以外の全ての重合単位を構成していてもよいが、好ましくは全架橋又は重合単位のうちの5〜50mol%であり、特に好ましくは5〜30mol%である。
本発明に用いる分散剤は、架橋又は重合性官能基、アニオン性基を有するモノマー以外の適当なモノマーとの共重合体であっても良い。共重合成分に関しては特に限定はされないが、分散安定性、他のモノマー成分との相溶性、形成皮膜の強度等種々の観点から選択される。好ましい例としては、メチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、t‐ブチル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、スチレン等が挙げられる。
本発明に用いる分散剤の形態は特に制限はないが、ブロック共重合体またはランダム共重合体であることが好ましくコストおよび合成的な容易さからランダム共重合体であることが特に好ましい。
【0057】
以下に本発明に用いる好ましい分散剤の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。なお特に記載の無い場合はランダム共重合体を表わす。
【0058】
【化1】

Figure 0004178023
【0059】
【化2】
Figure 0004178023
【0060】
【化3】
Figure 0004178023
【0061】
【化4】
Figure 0004178023
【0062】
【化5】
Figure 0004178023
【0063】
【化6】
Figure 0004178023
【0064】
分散剤の無機微粒子に対する使用量は、1〜50質量%の範囲であることが好ましく、5〜30質量%の範囲であることがより好ましく、5〜20質量%であることが最も好ましい。また、分散剤は2種類以上を併用してもよい。
【0065】
[高屈折率層及びその形成法]
高屈折率層に用いる無機微粒子は、分散物の状態で高屈折率層の形成に使用する。
無機微粒子の分散において、前記の分散剤の存在下で、分散媒体中に分散する。
分散媒体は、沸点が60〜170℃の液体を用いることが好ましい。分散媒体の例には、水、アルコール(例、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル)、脂肪族炭化水素(例、ヘキサン、シクロヘキサン)、ハロゲン化炭化水素(例、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドン)、エーテル(例、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラハイドロフラン)、エーテルアルコール(例、1−メトキシ−2−プロパノール)が含まれる。トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンおよびブタノールが特に好ましい。
特に好ましい分散媒体は、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンである。
【0066】
無機微粒子は、分散機を用いて分散する。分散機の例には、サンドグラインダーミル(例、ピン付きビーズミル)、高速インペラーミル、ペッブルミル、ローラーミル、アトライターおよびコロイドミルが含まれる。サンドグラインダーミルおよび高速インペラーミルが特に好ましい。また、予備分散処理を実施してもよい。予備分散処理に用いる分散機の例には、ボールミル、三本ロールミル、ニーダーおよびエクストルーダーが含まれる。
無機微粒子は、分散媒体中でなるべく微細化されていることが好ましく、重量平均径は1〜200nmである。好ましくは5〜150nmであり、さらに好ましくは10〜100nm、特に好ましくは10〜80nmである。
無機微粒子を200nm以下に微細化することで透明性を損なわない高屈折率層を形成できる。
【0067】
本発明に用いる高屈折率層は、上記のようにして分散媒体中に無機微粒子を分散した分散液に、好ましくは、さらにマトリックス形成に必要なバインダー前駆体(例えば、後述する電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーなど)、光重合開始剤等を加えて高屈折率層用塗料とし、透明支持体上に高屈折率層用塗料を塗布して、電離放射線硬化性化合物(例えば、多官能モノマーや多官能オリゴマーなど)の架橋反応又は重合反応により硬化させて形成することが好ましい。
【0068】
さらに、高屈折率層のバインダーを層の塗布と同時または塗布後に、分散剤と架橋反応又は重合反応させることが好ましい。
このようにして作製した高屈折率層のバインダーは、例えば、上記の分散剤と電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーとが、架橋又は重合反応し、バインダーに分散剤のアニオン性基が取りこまれた形となる。さらに高屈折率層のバインダーは、アニオン性基が無機微粒子の分散状態を維持する機能を有し、架橋又は重合構造がバインダーに皮膜形成能を付与して、無機微粒子を含有する高屈折率層の物理強度(耐擦傷性など)、耐薬品性、耐候性(耐湿熱性、耐光性)を改良する。
【0069】
電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーの官能基としては、光、電子線、放射線重合性のものが好ましく、中でも光重合性官能基が好ましい。
光重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の不飽和の重合性官能基等が挙げられ、中でも、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
【0070】
光重合性官能基を有する光重合性多官能モノマーの具体例としては、
ネオペンチルグリコールアクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
【0071】
ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
2,2−ビス{4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル}プロパン、2−2−ビス{4−(アクリロキシ・ポリプロポキシ)フェニル}プロパン等のエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類;
等を挙げることができる。
【0072】
さらにはエポキシ(メタ)アクリレート類、ウレタン(メタ)アクリレート類、ポリエステル(メタ)アクリレート類も、光重合性多官能モノマーとして、好ましく用いられる。
【0073】
中でも、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル類が好ましい。さらに好ましくは、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能モノマーが好ましい。具体的には、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、1,2,4−シクロヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、(ジ)ペンタエリスリトールトリアクリレート、(ジ)ペンタエリスリトールペンタアクリレート、(ジ)ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、(ジ)ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールトリアクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサトリアクリレート等が挙げられる。
【0074】
多官能モノマーは、二種類以上を併用してもよい。
光重合性多官能モノマーの重合反応には、光重合開始剤を用いることが好ましい。光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤と光カチオン重合開始剤が好ましく、特に好ましいのは光ラジカル重合開始剤である。
光ラジカル重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーのベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイドおよびチオキサントン類等が挙げられる。
【0075】
市販の光ラジカル重合開始剤としては、日本化薬(株)製のKAYACURE(DETX-S,BP-100,BDMK,CTX,BMS,2-EAQ,ABQ,CPTX,EPD,ITX,QTX,BTC,MCAなど)、日本チバガイギー(株)製のイルガキュア(651,184,500,907,369,1173,2959,4265,4263など)、サートマー社製のEsacure(KIP100F,KB1,EB3,BP,X33,KT046,KT37,KIP150,TZT)等が挙げられる。
【0076】
特に、光開裂型の光ラジカル重合開始剤が好ましい。光開裂型の光ラジカル重合開始剤については、最新UV硬化技術(P.159,発行人;高薄一弘,発行所;(株)技術情報協会,1991年発行)に記載されている。
市販の光開裂型の光ラジカル重合開始剤としては、日本チバガイギー(株)製のイルガキュア(651,184,907)等が挙げられる。
【0077】
光重合開始剤は、多官能モノマー100質量部に対して、0.1〜15質量部の範囲で使用することが好ましく、より好ましくは1〜10質量部の範囲である。
光重合開始剤に加えて、光増感剤を用いてもよい。光増感剤の具体例として、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、ミヒラーのケトンおよびチオキサントンを挙げることができる。
市販の光増感剤としては、日本化薬(株)製のKAYACURE(DMBI,EPA)などが挙げられる。
光重合反応は、高屈折率層の塗布および乾燥後、紫外線照射により行うことが好ましい。
本発明に用いる高屈折率層は、下記一般式で表される化合物及び/又はその誘導体化合物を含有することが好ましい。
【0078】
一般式(1)
(R)m−Si(OR)n
一般式(1)式中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基もしくは、アリール基を表す。Rは置換もしくは無置換のアルキル基もしくはアシル基を表す。mは0〜3の整数を表す。nは1〜4の整数を表す。mとnの合計は4である。
一般式(1)においてRは置換もしくは無置換のアルキル基もしくはアリール基を表す。アルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ヘキシル、t−ブチル、sec−ブチル、ヘキシル、デシル、ヘキサデシル等が挙げられる。アルキル基として好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは1〜6のものである。アリール基としてはフェニル、ナフチル等が挙げられ、好ましくはフェニル基である。
【0079】
置換基としては特に制限はないが、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素等)、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基、アルキル基(メチル、エチル、i−プロピル、プロピル、t−ブチル等)、アリール基(フェニル、ナフチル等)、芳香族ヘテロ環基(フリル、ピラゾリル、ピリジル等)、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、i−プロポキシ、ヘキシルオキシ等)、アリールオキシ(フェノキシ等)、アルキルチオ基(メチルチオ、エチルチオ等)、アリールチオ基(フェニルチオ等)、アルケニル基(ビニル、1−プロペニル等)、アルコキシシリル基(トリメトキシシリル、トリエトキシシリル等)、アシルオキシ基(アセトキシ基、(メタ)アクリロイル基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(フェノキシカルボニル等)、カルバモイル基(カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N−メチル−N−オクチルカルバモイル等)、アシルアミノ基(アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、アクリルアミノ、メタクリルアミノ等)等が好ましい。
【0080】
これらのうちで更に好ましくは水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基、アルキル基、アルコキシシリル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基であり、特に好ましくはエポキシ基、重合性のアシルオキシ基((メタ)アクリロイル基)、重合性のアシルアミノ基(アクリルアミノ、メタクリルアミノ)である。またこれら置換基は更に置換されていても良い。
【0081】
は置換もしくは無置換のアルキル基もしくはアシル基を表す。アルキル基、アシル基ならびに置換基の説明はRと同じである。Rとして好ましくは無置換のアルキル基もしくは無置換のアシル基であり、特に好ましくは無置換のアルキル基である。
【0082】
mは0〜3の整数を表す。nは1〜4の整数を表す。mとnの合計は4である。RもしくはRが複数存在するとき、複数のRもしくはRはそれぞれ同じであっても異なっていても良い。mとして好ましくは0、1、2であり、特に好ましくは1である。
以下に一般式(1)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0083】
【化7】
Figure 0004178023
【0084】
【化8】
Figure 0004178023
【0085】
【化9】
Figure 0004178023
【0086】
【化10】
Figure 0004178023
【0087】
【化11】
Figure 0004178023
【0088】
【化12】
Figure 0004178023
【0089】
これらの具体例の中で、(1)、(12)、(18)、(19)等が特に好ましい。
一般式(1)の化合物の含有量は、高屈折率層の全固形分の1〜90質量%が好ましく、より好ましくは2〜80質量%、特に好ましくは5〜50質量%である。
【0090】
高屈折率層において分散剤と架橋又は重合しているバインダーは、さらにシラノール基を有することが好ましい。バインダーがさらにシラノール基を有することで、高屈折率層の物理強度(耐擦傷性など)、耐薬品性、耐候性(耐湿熱性、耐光性)がさらに改良される。
シラノール基は、例えば架橋又は重合性官能基を有する一般式(1)で表される化合物を上記の高屈折率層用の塗料に添加し、塗料を透明支持体上に塗布して上記の分散剤、多官能モノマーや多官能オリゴマー、一般式(1)で表される化合物を架橋反応、又は、重合反応させることによりバインダーに導入することができる。
【0091】
一般式(1)で表される化合物で特に好ましいのは、架橋又は重合性官能基として(メタ)アクリロイル基を有する化合物であり、例えば、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
【0092】
高屈折率層において分散剤と架橋又は重合しているバインダーは、アミノ基または四級アンモニウム基を有することも好ましい。
アミノ基または四級アンモニウム基を有する高屈折率層のバインダーは、例えば架橋又は重合性官能基とアミノ基または四級アンモニウム基を有するモノマーを上記の高屈折率層用の塗料に添加し、塗料を透明支持体上に塗布して上記の分散剤、多官能モノマーや多官能オリゴマーと架橋反応、又は、重合反応させることにより形成することができる。
【0093】
アミノ基または四級アンモニウム基を有するモノマーは、塗料中で無機微粒子の分散助剤として機能する。さらに、塗布後、分散剤、多官能モノマーや多官能オリゴマーと架橋反応、又は、重合反応させてバインダーとすることで高屈折率層における無機微粒子の良好な分散性を維持し、物理強度(耐擦傷性など)、耐薬品性、耐候性(耐湿熱性、耐光性)に優れた高屈折率層を作製することが出来る。
【0094】
アミノ基または四級アンモニウム基を有する好ましいモノマーとしては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルアンモニウムクロライドなどがあげられる。
アミノ基または四級アンモニウム基を有するモノマーの分散剤に対する使用量は、1〜40質量%であることが好ましく、さらに好ましくは3〜30質量%、特に好ましくは3〜20質量%である。高屈折率層の塗布と同時または塗布後に、架橋又は重合反応によってバインダーを形成すれば、高屈折率層の塗布前にこれらのモノマーを有効に機能させることができる。
【0095】
架橋又は重合しているバインダーは、ポリマーの主鎖が架橋又は重合している構造を有する。ポリマーの主鎖の例には、ポリオレフィン(飽和炭化水素)、ポリエーテル、ポリウレア、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミン、ポリアミドおよびメラミン樹脂が含まれる。ポリオレフィン主鎖、ポリエーテル主鎖およびポリウレア主鎖が好ましく、ポリオレフィン主鎖およびポリエーテル主鎖がさらに好ましく、ポリオレフィン主鎖が最も好ましい。
【0096】
ポリオレフィン主鎖は、飽和炭化水素からなる。ポリオレフィン主鎖は、例えば、不飽和重合性基の付加重合反応により得られる。ポリエーテル主鎖は、エーテル結合(−O−)によって繰り返し単位が結合している。ポリエーテル主鎖は、例えば、エポキシ基の開環重合反応により得られる。ポリウレア主鎖は、ウレア結合(−NH−CO−NH−)によって、繰り返し単位が結合している。ポリウレア主鎖は、例えば、イソシアネート基とアミノ基との縮重合反応により得られる。ポリウレタン主鎖は、ウレタン結合(−NH−CO−O−)によって、繰り返し単位が結合している。ポリウレタン主鎖は、例えば、イソシアネート基と、水酸基(N−メチロール基を含む)との縮重合反応により得られる。ポリエステル主鎖は、エステル結合(−CO−O−)によって、繰り返し単位が結合している。ポリエステル主鎖は、例えば、カルボキシル基(酸ハライド基を含む)と水酸基(N−メチロール基を含む)との縮重合反応により得られる。ポリアミン主鎖は、イミノ結合(−NH−)によって、繰り返し単位が結合している。ポリアミン主鎖は、例えば、エチレンイミン基の開環重合反応により得られる。ポリアミド主鎖は、アミド結合(−NH−CO−)によって、繰り返し単位が結合している。ポリアミド主鎖は、例えば、イソシアネート基とカルボキシル基(酸ハライド基を含む)との反応により得られる。メラミン樹脂主鎖は、例えば、トリアジン基(例、メラミン)とアルデヒド(例、ホルムアルデヒド)との縮重合反応により得られる。なお、メラミン樹脂は、主鎖そのものが架橋又は重合構造を有する。
【0097】
アニオン性基は、連結基を介してバインダーの側鎖として、主鎖に結合していることが好ましい。アニオン性基の例には、カルボキシル基、スルホン酸基(スルホ)およびリン酸基(ホスホノ)が含まれる。カルボキシル基およびリン酸基が好ましい。アニオン性基は、塩の状態であってもよい。アニオン性基と塩を形成するカチオンは、アルカリ金属イオンであることが好ましい。また、アニオン性基のプロトンは、解離していてもよい。アニオン性基とバインダーの主鎖とを結合する連結基は、−CO−、−O−、アルキレン基、アリーレン基、およびこれらの組み合わせから選ばれる二価の基であることが好ましい。架橋又は重合構造は、二以上の主鎖を化学的に結合(好ましくは共有結合)する。架橋又は重合構造は、三以上の主鎖を共有結合することが好ましい。架橋又は重合構造は、−CO−、−O−、−S−、窒素原子、リン原子、脂肪族残基、芳香族残基およびこれらの組み合わせから選ばれる二価以上の基からなることが好ましい。
【0098】
バインダーは、アニオン性基を有する繰り返し単位と、架橋又は重合構造を有する繰り返し単位とを有するコポリマーであることが好ましい。コポリマー中のアニオン性基を有する繰り返し単位の割合は、2〜96mol%であることが好ましく、4〜94mol%であることがさらに好ましく、6〜92mol%であることが最も好ましい。繰り返し単位は、二以上のアニオン性基を有していてもよい。コポリマー中の架橋又は重合構造を有する繰り返し単位の割合は、4〜98mol%であることが好ましく、6〜96mol%であることがさらに好ましく、8〜94mol%であることが最も好ましい。
【0099】
バインダーの繰り返し単位は、アニオン性基と架橋又は重合構造の双方を有していてもよい。バインダーには、その他の繰り返し単位(アニオン性基も架橋又は重合構造もない繰り返し単位)が含まれていてもよい。
その他の繰り返し単位としては、シラノール基、アミノ基または四級アンモニウム基を有する繰り返し単位が好ましい。
【0100】
シラノール基を有する繰り返し単位では、シラノール基は、バインダーの主鎖に直接結合させるか、あるいは連結基を介して主鎖に結合させる。シラノール基は、連結基を介して側鎖として、主鎖に結合させることが好ましい。シラノール基とバインダーの主鎖とを結合する連結基は、−CO−、−O−、アルキレン基、アリーレン基、およびこれらの組み合わせから選ばれる二価の基であることが好ましい。バインダーが、シラノール基を有する繰り返し単位を含む場合、その割合は、2〜98mol%であることが好ましく、4〜96mol%であることがさらに好ましく、6〜94mol%であることが最も好ましい。
【0101】
アミノ基または四級アンモニウム基を有する繰り返し単位では、アミノ基または四級アンモニウム基は、バインダーの主鎖に直接結合させるか、あるいは連結基を介して主鎖に結合させる。アミノ基または四級アンモニウム基は、連結基を介して側鎖として、主鎖に結合させることが好ましい。アミノ基または四級アンモニウム基は、二級アミノ基、三級アミノ基または四級アンモニウム基であることが好ましく、三級アミノ基または四級アンモニウム基であることがさらに好ましい。二級アミノ基、三級アミノ基または四級アンモニウム基の窒素原子に結合する基は、アルキル基であることが好ましく、炭素原子数が1〜12のアルキル基であることが好ましく、炭素原子数が1〜6のアルキル基であることがさらに好ましい。四級アンモニウム基の対イオンは、ハライドイオンであることが好ましい。アミノ基または四級アンモニウム基とバインダーの主鎖とを結合する連結基は、−CO−、−NH−、−O−、アルキレン基、アリーレン基、およびこれらの組み合わせから選ばれる二価の基であることが好ましい。バインダーが、アミノ基または四級アンモニウム基を有する繰り返し単位を含む場合、その割合は、0.1〜32mol%であることが好ましく、0.5〜30mol%であることがさらに好ましく、1〜28mol%であることが最も好ましい。
【0102】
なお、シラノール基、及び、アミノ基、四級アンモニウム基は、アニオン性基を有する繰り返し単位あるいは架橋又は重合構造を有する繰り返し単位に含まれていても、同様の効果が得られる。
架橋又は重合しているバインダーは、高屈折率層用の塗料を透明支持体上に塗布して、塗布と同時または塗布後に、架橋又は重合反応によって形成することが好ましい。
【0103】
無機微粒子は高屈折率層の屈折率を制御する効果と共に、硬化収縮を抑える機能がある。
高屈折率層の中において、無機微粒子はなるべく微細に分散されていることが好ましく、重量平均径は1〜200nmである。高屈折率層中の無機微粒子の重量平均径は、5〜150nmであることが好ましく、10〜100nmであることがさらに好ましく、10〜80nmであることが最も好ましい。
無機微粒子を200nm以下に微細化することで透明性を損なわない高屈折率層を形成できる。
【0104】
高屈折率層における無機微粒子の含有量は、高屈折率層の質量に対し10〜90質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜80質量%、特に好ましくは15〜75質量%である。無機微粒子は高屈折率層内で二種類以上を併用してもよい。
高屈折率層の上に低屈折率層を有する場合、高屈折率層の屈折率は透明支持体の屈折率より高いことが好ましい。
高屈折率層に、芳香環を含む電離放射線硬化性化合物、フッ素以外のハロゲン化元素(例えば、Br,I,Cl等)を含む電離放射線硬化性化合物、S,N,P等の原子を含む電離放射線硬化性化合物などの架橋又は重合反応で得られるバインダーも好ましく用いることができる。
高屈折率層の上に低屈折率層を構築して、反射防止フィルムを作製するためには、高屈折率層の屈折率は1.55〜2.30であることが好ましく、より好ましくは1.60〜2.20、特に好ましくは1.65〜2.10である。
【0105】
高屈折率層には、前記の成分(無機微粒子、重合開始剤、光増感剤など)以外に、樹脂、界面活性剤、帯電防止剤、カップリング剤、増粘剤、着色防止剤、着色剤(顔料、染料)、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、接着付与剤、重合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤、導電性の金属微粒子、などを添加することもできる。
また、高屈折率層は、後述する平均粒径0.2〜10μmの粒子を含有させて防眩機能を付与した防眩層を兼ねることもできる。
高屈折率層の膜厚は用途により適切に設計することができる。高屈折率層を後述する光学干渉層として用いる場合、30〜200nmが好ましく、より好ましくは50〜170nm、特に好ましくは60〜150nmである。高屈折率層がハードコート層を兼ねる場合、0.5〜10μmが好ましく、より好ましくは1〜7μm、特に好ましくは2〜5μmである。
【0106】
高屈折率層の形成において、電離放射線硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応は、酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で実施することが好ましい。
高屈折率層を酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で形成することにより、高屈折率層の物理強度(耐擦傷性など)、耐薬品性、耐候性(耐湿熱性、耐光性)、更には、高屈折率層と高屈折率層と隣接する層との接着性を改良することができる。
好ましくは酸素濃度が6体積%以下の雰囲気で電離放射線硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成することであり、更に好ましくは酸素濃度が4体積%以下、特に好ましくは酸素濃度が2体積%以下である。
【0107】
酸素濃度を10体積%以下にする手法としては、大気(窒素濃度約79体積%、酸素濃度約21体積%)を別の気体で置換することが好ましく、特に好ましくは窒素で置換(窒素パージ)することである。
高屈折率層の好ましい塗布溶媒としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンである。
塗布溶媒は、ケトン系溶媒以外の溶媒を含んでいてもよい。例えば、アルコール(例、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル)、脂肪族炭化水素(例、ヘキサン、シクロヘキサン)、ハロゲン化炭化水素(例、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドン)、エーテル(例、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラハイドロフラン)、エーテルアルコール(例、1−メトキシ−2−プロパノール)が含まれる。
【0108】
塗布溶媒には、ケトン系溶媒の含有量が塗料に含まれる全溶媒の10質量%以上含まれることが好ましい。好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上である。
高屈折率層の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。
また、JIS K5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
高屈折率層のヘイズは、防眩機能を付与する粒子を含有しない場合、5%以下であることが好ましく、さらに好ましくは3%以下、特に好ましくは1%以下である。
高屈折率層は、前記透明支持体上に直接、又は、他の層を介して構築することが好ましい。
【0109】
[最外層]
高屈折率層を有する側には、含フッ素化合物を主体とする最外層を構築することが好ましい。
含フッ素化合物を主体とする最外層は、低屈折率層、又は、防汚層として用いられる。
本発明において、「含フッ素化合物を主体とする」とは、最外層中に含まれる含フッ素化合物が最外層の全質量に対し、50質量%以上であることを意味し、60質量%以上含まれることがより好ましい。
含フッ素化合物の屈折率は1.35〜1.50であることが好ましい。より好ましくは1.36〜1.47、さらに好ましくは1.38〜1.45である。また、含フッ素化合物はフッ素原子を35〜80質量%の範囲で含むことが好ましく、45〜75質量%の範囲で含むことがさらに好ましい。
【0110】
含フッ素化合物には、含フッ素ポリマー、含フッ素シラン化合物、含フッ素界面活性剤、含フッ素エーテルなどが挙げられる。
含フッ素ポリマーとしては、フッ素原子を含むエチレン性不飽和モノマーの架橋反応、又は、重合反応により合成されたものが挙げられる。フッ素原子を含むエチレン性不飽和モノマーの例には、フルオロオレフィン(例、フルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)、フッ素化ビニルエーテルおよびフッ素置換アルコールとアクリル酸またはメタクリル酸とのエステルが含まれる。
【0111】
含フッ素ポリマーとしてフッ素原子を含む繰り返し構造単位とフッ素原子を含まない繰り返し構造単位からなる共重合体も用いることができる。
上記共重合体は、フッ素原子を含むエチレン性不飽和モノマーとフッ素原子を含まないエチレン性不飽和モノマーの重合反応により得ることができる。
フッ素原子を含まないエチレン性不飽和モノマーとしては、オレフィン(例、エチレン、プロピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等)、アクリル酸エステル(例、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等)、メタクリル酸エステル(例、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、エチレングリコールジメタクリレート等)、スチレンおよびその誘導体(例、スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等)、ビニルエーテル(例、メチルビニルエーテル等)、ビニルエステル(例、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル等)、アクリルアミド(例、N−tertブチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド等)、メタクリルアミドおよびアクリロニトリルが挙げられる。
【0112】
含フッ素シラン化合物としては、パーフルオロアルキル基を含むシラン化合物(例、(ヘプタデカフルオロ−1,2,2,2−テトラデシル)トリエトキシシラン等)が挙げられる。
含フッ素界面活性剤は、その親水性部分がアニオン性、カチオン性、ノニオン性および両性のいずれであってもよい。そして疎水性部分を構成する炭化水素の水素原子の一部または全部が、フッ素原子により置換されている。
【0113】
含フッ素エーテルは、一般に潤滑剤として使用されている化合物である。含フッ素エーテルとしては、パーフルオロポリエーテル等が挙げられる。
最外層には、架橋又は重合構造が導入された含フッ素ポリマーを用いることが特に好ましい。架橋又は重合構造が導入された含フッ素ポリマーは、架橋又は重合性基を有する含フッ素ポリマーを架橋又は重合させることにより得られる。
【0114】
架橋又は重合性基を有する含フッ素ポリマーは、架橋又は重合性基を有さない含フッ素ポリマーに架橋又は重合性基を側鎖として導入することにより得ることができる。架橋又は重合性基としては、光、好ましくは紫外線照射、電子ビーム(EB)照射あるいは加熱により反応して含フッ素ポリマーが架橋又は重合構造を有するようになる官能基であることが好ましい。架橋又は重合性基としては、アクリロイル、メタクリロイル、イソシアナート、エポキシ、アジリジン、オキサゾリン、アルデヒド、カルボニル、ヒドラジン、カルボキシル、メチロールおよび活性メチレン等の基が挙げられる。架橋又は重合性基を有する含フッ素ポリマーとして、市販品を用いてもよい。
架橋又は重合性基を有する含フッ素ポリマーの架橋又は重合反応は、最外層を形成するための塗料を塗布と同時または塗布後に光照射、電子線ビーム照射や加熱することにより実施することが好ましい。
【0115】
最外層は、含フッ素化合物以外に充填剤(例えば、無機微粒子や有機微粒子等)、シランカップリング剤、滑り剤(ジメチルシリコンなどのシリコン化合物等)、界面活性剤等を含有することができる。特に、無機微粒子、シランカップリング剤、滑り剤を含有することが好ましい。
【0116】
無機微粒子としては、二酸化珪素(シリカ)、含フッ素粒子(フッ化マグネシウム,フッ化カルシウム,フッ化バリウム)などが好ましい。特に好ましいには二酸化珪素(シリカ)である。無機微粒子の一次粒子の重量平均径は、1〜150nmであることが好ましく、1〜100nmであることがさらに好ましく、1〜80nmであることが最も好ましい。最外層において無機微粒子は、より微細に分散されていることが好ましい。無機微粒子の形状は米粒状、球形状、立方体状、紡錘形状、短繊維状、リング状、あるいは不定形状であることが好ましい。
【0117】
シランカップリング剤としては、前記一般式(1)で表される化合物、及び、又は、その誘導体化合物を用いることができる。好ましいのは、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基、アルキル基、アルコキシシリル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基を含有するシランカップリング剤であり、特に好ましいのはエポキシ基、重合性のアシルオキシ基((メタ)アクリロイル基)、重合性のアシルアミノ基(アクリルアミノ基、メタクリルアミノ基)を含有するシランカップリング剤である。
【0118】
一般式(1)で表される化合物で特に好ましいのは、架橋又は重合性官能基として(メタ)アクリロイル基を有する化合物であり、例えば、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
滑り剤としては、ジメチルシリコン、ポリシロキサンセグメントが導入された含フッ素化合物が好ましい。
【0119】
最外層は、含フッ素化合物、その他所望により含有される任意成分を溶解あるいは分散させた塗料を塗布と同時、または塗布後に光照射、電子線ビーム照射や加熱することによる架橋反応、又は、重合反応により形成することが好ましい。特に、最外層が電離放射線硬化性の化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成される場合、架橋反応、又は、重合反応は酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で実施することが好ましい。酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で形成することにより、物理強度(耐擦傷性など)、耐薬品性に優れた最外層を得ることができる。
好ましくは酸素濃度が6体積%以下であり、更に好ましくは酸素濃度が4体積%以下、特に好ましくは酸素濃度が2体積%以下、最も好ましくは酸素濃度が1体積%以下である。
【0120】
酸素濃度を10体積%以下にする手法としては、大気(窒素濃度約79体積%、酸素濃度約21体積%)を別の気体で置換することが好ましく、特に好ましくは窒素で置換(窒素パージ)することである。
最外層を低屈折率層として用いる場合、膜厚は30〜200nmが好ましく、より好ましくは50〜150nm、特に好ましくは60〜120nmである。最外層を防汚層として用いる場合、膜厚は3〜50nmが好ましく、より好ましくは5〜35nm、特に好ましくは7〜25nmである。
【0121】
最外層は反射防止フィルムの物理強度(耐擦傷性など)を改良するために、表面の動摩擦係数が0.25以下であることが好ましい。ここで記載した動摩擦係数は、直径5mmのステンレス剛球に0.98Nの荷重をかけ、速度60cm/分で表面を移動させたときの、表面と直径5mmのステンレス剛球の間の動摩擦係数をいう。好ましくは0.17以下であり、特に好ましくは0.15以下である。
また、反射防止フィルムの防汚性能を改良するために、表面の水に対する接触角が90゜以上であることが好ましい。更に好ましくは95゜以上であり、特に好ましくは100゜以上である。
【0122】
[低屈折率層]
低屈折率層は前記の最外層を兼ねてもよいし、最外層の下層に位置していてもよい。
低屈折率層が前記の最外層を兼ねる場合、最外層について既に述べたことを適用することができる。低屈折率層が最外層の下層に位置する場合、低屈折率層は、ケイ素化合物を含むことが好ましい。
また、低屈折率層の屈折率は1.20〜1.55である。好ましくは1.30〜1.50、好ましくは1.35〜1.48、特に好ましくは1.40〜1.48である。
低屈折率層が最外層の下層に位置する場合、低屈折率層は塗布法または気相法(真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法等)により形成することができる。安価に製造できる点で、塗布法が好ましい。
低屈折率層を塗布で作製する場合、下記一般式(2)で表される化合物、その加水分解物、および該加水分解物が縮合して生成した架橋ケイ素ポリマーからなる群から選ばれた化合物で作製することが好ましく、特に架橋ケイ素ポリマーで作製することが好ましい。
【0123】
(一般式2)
XaYbSiZ-a-b
【0124】
一般式(2)中:Xは、炭素数1〜12の有機基(例えばアルキル、アリール、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール、アルケニル、またはエポキシ基、(メタ)アクリロイル基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基等)を表す。Yは、炭素数1〜3の炭化水素基である。Zは、ハロゲン原子またはアルコキシ基(例えば、OCH、OC、OC等)を表す。aおよびbは、同一または異なって、0〜2の整数である。特に限定されないが、一般式(2)の具体例としてメチルシリケート、エチルシリケート等のテトラアルコキシシラン類、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(β−グリシドキシエトキシ)プロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、β−シアノエチルトリエトキシシランなどのトリアルコキシ又はトリアシルオキシシラン類、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシランなどのジアルコキシ又はジアシルオキシシラン類などがあげられる。
特に硬度を必要とする場合にはエポキシ基、(メタ)アクリロイル基を含むケイ素化合物が好ましい。これらのケイ素化合物は単独又は2種類以上組み合わせることができる。
【0125】
これらのケイ素化合物は各種硬化剤、触媒を用いて硬化することが好ましく、例えば、ルイス酸、ルイス塩基を含む各種酸・塩基、及びこれらから形成される中性又は塩基性塩、例えば有機カルボン酸、クロム酸、次亜塩素酸、ホウ酸、臭素酸、亜セレン酸、チオ硫酸、オルトケイ酸、チオシアン酸、亜硝酸、アルミン酸、炭酸の金属塩、特にアルカリ金属塩又はアンモニウム塩、更にアルミニウム、ジルコニウム、チタニウムのアルコキシド又はこれらの錯化合物などがあげられる。特に、好ましいのはアルミキレート化合物で、例えば、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビスエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスアセチルアセテートなどである。
【0126】
また、低屈折率層には、無機微粒子、例えばLiF、MgF、SiO等の微粒子を添加することが好ましく、なかでもSiOが特に好ましい。
低屈折率層の膜厚は、30〜200nmであることが好ましく、50〜150nmであることがさらに好ましく、60〜120nmであることが最も好ましい。
低屈折率層のヘイズは、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがさらに好ましく、1%以下であることが最も好ましい。
低屈折率層の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験でH以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。
また、JIS K5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
【0127】
[ハードコート層]
ハードコート層は、反射防止フィルム、偏光板用保護フィルム、及び、偏光板に物理強度(耐擦傷性など)を付与するために、透明支持体の表面に設ける。特に、透明支持体と前記高屈折率層の間に設けることが好ましい。
ハードコート層は、電離放射線硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成されることが好ましい。例えば、電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーを含む塗料を透明支持体上に塗布し、多官能モノマーや多官能オリゴマーを架橋反応、又は、重合反応させることにより形成することができる。
電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーの官能基としては、光、電子線、放射線重合性のものが好ましく、中でも光重合性官能基が好ましい。
光重合性官能基としては、アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の不飽和の重合性官能基等が挙げられ、中でも、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
【0128】
光重合性官能基を有する光重合性多官能モノマーの具体例としては、高屈折率層で例示したものが挙げられ、光重合開始剤、光増感剤を用いて重合することが好ましい。光重合反応は、ハードコート層の塗布および乾燥後、紫外線照射により行うことが好ましい。
ハードコート層は、一次粒子の平均粒径が200nm以下の無機微粒子を含有することが好ましい。ここでいう平均粒径は重量平均径である。一次粒子の平均粒径を200nm以下にすることで透明性を損なわないハードコート層を形成できる。
無機微粒子はハードコート層の硬度を高くすると共に、塗布層の硬化収縮を抑える機能がある。また、ハードコート層の屈折率を制御する目的にも添加される。
無機微粒子としては、高屈折率層で例示した無機微粒子に加え、二酸化珪素、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオリンおよび硫酸カルシウムなどの微粒子が挙げられる。好ましくは、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化錫、ITO、酸化亜鉛である。
【0129】
無機微粒子の一次粒子の好ましい平均粒径は5〜200nm、より好ましくは10〜150nmであり、さらに好ましくは20〜100nm、特に好ましくは20〜50nmである。
ハードコート層の中において、無機微粒子はなるべく微細に分散されていることが好ましい。
ハードコート層の中における無機微粒子の粒子サイズは、好ましくは平均粒径で5〜300nm、より好ましくは10〜200nmであり、さらに好ましくは20〜150nm、特に好ましくは20〜80nmである。
【0130】
ハードコート層における無機微粒子の含有量は、ハードコート層の全質量に対し10〜90質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜80質量%、特に好ましくは15〜75質量%である。
前記したように、高屈折率層はハードコート層を兼ねることができる。高屈折率層がハードコート層を兼ねる場合、高屈折率層で記載した手法を用いて高い屈折率を有する無機微粒子を微細に分散してハードコート層に含有させて形成することが好ましい。
【0131】
ハードコート層は、さらに後述する平均粒径0.2〜10μmの粒子を含有させて防眩機能を付与した防眩層を兼ねることもできる。
ハードコート層の膜厚は用途により適切に設計することができる。ハードコート層の膜厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜7μm、特に好ましくは0.7〜5μmである。
【0132】
ハードコート層の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。
また、JIS K5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
ハードコート層の形成において、電離放射線硬化性の化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成される場合、架橋反応、又は、重合反応は酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で実施することが好ましい。酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で形成することにより、物理強度(耐擦傷性など)や耐薬品性に優れたハードコート層を形成することができる。
好ましくは酸素濃度が6体積%以下の雰囲気で電離放射線硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成することであり、更に好ましくは酸素濃度が4体積%以下、特に好ましくは酸素濃度が2体積%以下、最も好ましくは酸素濃度が1体積%以下である。
【0133】
酸素濃度を10体積%以下にする手法としては、大気(窒素濃度約79体積%、酸素濃度約21体積%)を別の気体で置換することが好ましく、特に好ましくは窒素で置換(窒素パージ)することである。
ハードコート層は、透明支持体の表面に、ハードコート層用の塗料を塗布することで構築することが好ましい。
【0134】
溶媒としては、高屈折率層で例示したケトン系溶剤であることが好ましい。ケトン系溶剤を用いることで、透明支持体(特に、トリアセチルセルロース支持体)の表面とハードコート層との接着性がさらに改良する。
特に好ましい塗布溶媒としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンである。
塗布溶媒は、高屈折率層で例示したケトン系溶媒以外の溶媒を含んでいてもよい。
塗布溶媒には、ケトン系溶媒の含有量が塗料に含まれる全溶媒の10質量%以上含まれることが好ましい。好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上である。
【0135】
[反射防止フィルムの表面凹凸]
本発明に用いる反射防止フィルムは、高屈折率層を有する側の表面に凹凸を形成し、防眩性を付与することが好ましい。
防眩性は表面の平均表面粗さ(Ra)と対応している。表面の凹凸は100cmの面積の中からランダムに1mmを取り出し、取り出した表面の1mmの面積当たりに対し、平均表面粗さ(Ra)が0.01〜0.4μmであることが好ましく、より好ましくは0.03〜0.3μm、さらに好ましくは0.05〜0.25μm、特に好ましくは0.07〜0.2μmである。
平均表面粗さ(Ra)に関しては、テクノコンパクトシリーズ▲6▼(表面粗さの測定・評価法,著者;奈良次郎,発行所;(株)総合技術センター)に記載されている。
【0136】
本発明に用いる反射防止フィルムの表面の凹と凸の形状は、原子間力顕微鏡(AFM)により評価することが出来る。
表面の凹凸の形成法としては公知の手法が用いられる。本発明では、フィルムの表面に高い圧力で凹凸の形状を有する版を押し当てる(例えば、エンボス加工)ことにより形成する手法、また、反射防止フィルム上のいずれかの層に粒子を含有させて防眩層とし、反射防止フィルムの表面に凹凸を形成する手法が好ましい。
エンボス加工により表面に凹凸を形成する方法では、公知の手法が適用できるが、特開2000−329905号に記載されている手法により凹凸を形成することが特に好ましい。
【0137】
反射防止フィルムのいずれかの層に粒子を含有させて防眩層を形成する場合、防眩層に用いる粒子としては、平均粒径が0.2〜10μmの粒子が好ましい。ここでいう平均粒径は、二次粒子(粒子が凝集していない場合は一次粒子)の重量平均径である。
粒子としては、無機粒子と有機粒子が挙げられる。無機粒子の具体例としては、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化錫、ITO、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオリンおよび硫酸カルシウムなどの粒子が挙げられる。二酸化珪素、酸化アルミニウムが好ましい。
【0138】
有機粒子としては樹脂粒子が好ましい。樹脂粒子の具体例としては、シリコン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂から作製される粒子などが挙げられる。好ましくは、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂から作製される粒子であり、特に好ましくはポリメチルメタクリレート樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリスチレン樹脂から作製される粒子である。
【0139】
凹凸を形成するために防眩層に用いる粒子としては、樹脂粒子であるほうが好ましい。
粒子の平均粒径は、好ましくは0.5〜7.0μm、更に好ましくは1.0〜5.0μm、特に好ましくは1.5〜4.0μmである。
粒子の屈折率は1.35〜1.80であることが好ましく、より好ましくは1.40〜1.75、さらに好ましくは1.45〜1.75である。
粒子の粒径分布は狭いほど好ましい。粒子の粒径分布を示すS値は下記式で表され、2以下であることが好ましく、さらに好ましくは1.0以下、特に好ましくは0.7以下である。
【0140】
S=[D(0.9)−D(0.1)]/D(0.5)
D(0.1):体積換算粒径の積算値の10%値
D(0.5):体積換算粒径の積算値の50%値
D(0.9):体積換算粒径の積算値の90%値
また、粒子の屈折率は特に限定されないが、防眩層の屈折率とほぼ同じである(屈折率差で0.005以内)か、0.02以上異なっていることが好ましい。
【0141】
粒子の屈折率と、防眩層の屈折率をほぼ同じにすることで、反射防止フィルムを画像表示面に装着したときのコントラストが改良される。
粒子の屈折率と防眩層の屈折率の間に屈折率の差を付けることで、反射防止フィルムを液晶表示面に装着したときの視認性(ギラツキ故障、視野角特性など)が改良される。
粒子の屈折率と防眩層の屈折率の間に屈折率の差を付ける場合、0.03〜0.5であることが好ましく、より好ましくは0.03〜0.4、特に好ましくは0.05〜0.3である。
防眩性を付与する粒子は、反射防止フィルム上に構築されたいずれかの層に含有させることができ、好ましくはハードコート層、低屈折率層及び高屈折率層であり、特に好ましくはハードコート層及び高屈折率層である。
【0142】
[反射防止フィルムのその他の層]
より優れた反射防止性能を有する反射防止フィルムを作製するために、高屈折率層の屈折率と透明支持体の屈折率の間の屈折率を有する中屈折率層を設けることが好ましい。
中屈折率層は、本発明の高屈折率層において記載したのと同様に作製することが好ましく、屈折率の調整には塗膜中の無機微粒子の含有率を制御することで可能である。
反射防止フィルムには、以上に述べた以外の層を設けてもよい。例えば、接着層、シールド層、滑り層や帯電防止層を設けてもよい。シールド層は電磁波や赤外線を遮蔽するために設けられる。
【0143】
また、反射防止フィルムを液晶表示装置に適用する場合、視野角特性を改良する目的で、平均粒径が0.1〜10μmの粒子を添加したアンダーコート層を新たに塗設することができる。ここでいう平均粒径は、二次粒子(粒子が凝集していない場合は一次粒子)の重量平均径である。粒子の平均粒径は、好ましくは0.2〜5.0μm、更に好ましくは0.3〜4.0μm、特に好ましくは0.5〜3.5μmである。
【0144】
粒子の屈折率は1.35〜1.80であることが好ましく、より好ましくは1.40〜1.75、さらに好ましくは1.45〜1.75である。
粒子の粒径分布は狭いほど好ましい。粒子の粒径分布を示すS値は前記式で表され、1.5以下であることが好ましく、さらに好ましくは1.0以下、特に好ましくは0.7以下である。
【0145】
また、粒子の屈折率とアンダーコート層の屈折率との屈折率の差が0.02以上であることが好ましい。より好ましくは、屈折率の差が0.03〜0.5、さらに好ましくは屈折率の差が0.05〜0.4、特に好ましくは屈折率の差が0.07〜0.3である。
アンダーコート層に添加する粒子としては、防眩層で記載した無機粒子と有機粒子が挙げられる。
アンダーコート層は、ハードコート層と透明支持体の間に塗設することが好ましい。また、ハードコート層を兼ねることもできる。
アンダーコート層に平均粒径が0.1〜10μmの粒子を添加する場合、アンダーコート層のヘイズは、3〜60%であることが好ましい。より好ましくは、5〜50%であり、さらに好ましくは7〜45%、特に好ましくは10〜40%である。
【0146】
[反射防止フィルムの形成法等]
本発明において反射防止フィルムを構成する各層は、塗布法により作製したものが好ましい。塗布で形成する場合、各層はディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法やエクストルージョンコート法(米国特許2,681,294号明細書記載)により作製することができる。2層以上を同時に塗布してもよい。同時塗布の方法については、米国特許2,761,791号、同2,941,898号、同3,508,947号、同3,526,528号の各明細書および原崎勇次著、コーティング工学、253頁、朝倉書店(1973)に記載がある。、上記塗布方法の中でもワイヤーバーコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法が好ましい。
また、反射防止フィルムの各層には、前述した微粒子、重合開始剤、光増感剤の他に、樹脂、分散剤、界面活性剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、増粘剤、着色防止剤、着色剤(顔料、染料)、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、接着付与剤、重合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤、なども添加することができる。
【0147】
[反射防止フィルム]
本発明において反射防止フィルムは、物理強度(耐擦傷性など)を改良するために、高屈折層を有する側の表面の動摩擦係数は0.25以下であることが好ましい。ここで記載した動摩擦係数は、直径5mmのステンレス剛球に0.98Nの荷重をかけ、速度60cm/分で高屈折率層を有する側の表面を移動させたときの、高屈折率層を有する側の表面と直径5mmのステンレス剛球の間の動摩擦係数をいう。好ましくは0.17以下であり、特に好ましくは0.15以下である。
また、反射防止フィルムは、防汚性能を改良するために、高屈折率層を有する側の表面の水に対する接触角が90゜以上であることが好ましい。更に好ましくは95゜以上であり、特に好ましくは100゜以上である。
反射防止フイルムが防眩機能を持たない場合、ヘイズは低いほど好ましい。
反射防止フィルムが防眩機能を有する場合、ヘイズは、0.5〜50%であることが好ましく、1〜40%であることがさらに好ましく、1〜30%であることが最も好ましい。
【0148】
[反射防止フィルムの構成]
本発明の反射防止フィルムの構成例を図面を引用しながら説明する。
図1は、優れた反射防止性能を有する反射防止フィルムの層構成を模式的に示す断面図である。
図1(a)に示す態様は、透明支持体1、ハードコート層2、高屈折率層3、低屈折率層(最外層)4の順序の層構成を有する。透明支持体1と高屈折率層3と低屈折率層4は以下の関係を満足する屈折率を有する。
高屈折率層の屈折率>透明支持体の屈折率>低屈折率層の屈折率
【0149】
図1(a)のような層構成では、特開昭59−50401号公報に記載されているように、高屈折率層が下記数式(I)、低屈折率層が下記数式(II)をそれぞれ満足することがさらに優れた反射防止性能を有する反射防止フィルムを作製できる点で好ましい。
【0150】
(mλ/4)×0.7<n<(mλ/4)×1.3 数式(I)
数式(I)中、mは正の整数(一般に1、2または3)であり、nは高屈折率層の屈折率であり、そして、dは高屈折率層の層厚(nm)である。λは可視光線の波長であり、380〜680(nm)の範囲の値である。
【0151】
(nλ/4)×0.7<n<(nλ/4)×1.3 数式(II)
数式(II)中、nは正の奇数(一般に1)であり、nは低屈折率層の屈折率であり、そして、dは低屈折率層の層厚(nm)である。λは可視光線の波長であり、380〜680(nm)の範囲の値である。
なお、上記数式(I)および数式(II)を満たすとは、上記各波長の範囲において数式(I)を満たすm(正の整数、一般に1、2または3である)、及び、数式(II)を満たすn(正の奇数、一般に1である)が存在することを意味している。以下、数式(III)〜(VIII)についても同様である。
【0152】
図1(b)に示す態様は、透明支持体1、ハードコート層2、中屈折率層5、高屈折率層3、低屈折率層(最外層)4の順序の層構成を有する。透明支持体1、中屈折率層5、高屈折率層3および低屈折率層4は、以下の関係を満足する屈折率を有する。
高屈折率層の屈折率>中屈折率層の屈折率>透明支持体の屈折率>低屈折率層の屈折率
図1(b)のような層構成では、特開昭59−50401号公報に記載されているように、中屈折率層が下記数式(III)、高屈折率層が下記数式(IV)、低屈折率層が下記数式(V)をそれぞれ満足することがより優れた反射防止性能を有する反射防止フィルムを作製できる点で好ましい。
【0153】
(hλ/4)×0.7<n<(hλ/4)×1.3 数式(III)
数式(III)中、hは正の整数(一般に1、2または3)であり、nは中屈折率層の屈折率であり、そして、dは中屈折率層の層厚(nm)である。λは可視光線の波長であり、380〜680(nm)の範囲の値である。
(iλ/4)×0.7<n<(iλ/4)×1.3 数式(IV)
数式(IV)中、iは正の整数(一般に1、2または3)であり、nは高屈折率層の屈折率であり、そして、dは高屈折率層の層厚(nm)である。λは可視光線の波長であり、380〜680(nm)の範囲の値である。
【0154】
(jλ/4)×0.7<n<(jλ/4)×1.3 数式(V)
数式(V)中、jは正の奇数(一般に1)であり、nは低屈折率層の屈折率であり、そして、dは低屈折率層の層厚(nm)である。λは可視光線の波長であり、380〜680(nm)の範囲の値である。
【0155】
図1(b)のような層構成では、中屈折率層が下記数式(VI)、高屈折率層が下記数式(VII)、低屈折率層が下記数式(VIII)をそれぞれ満足することが、特に好ましい。
ここで、λは500nm、hは1、iは2、jは1である。
(hλ/4)×0.80<n<(hλ/4)×1.00 数式(VI)
(iλ/4)×0.75<n<(iλ/4)×0.95 数式(VII)
(jλ/4)×0.95<n<(jλ/4)×1.05 数式(VIII)
【0156】
なお、ここで記載した高屈折率、中屈折率、低屈折率とは層相互の相対的な屈折率の高低をいう。また、図1(a)〜(b)では、高屈折率層を光干渉層として用いており、極めて優れた反射防止性能を有する反射防止フィルムを作製できる。
ハードコート層、中屈折率層、高屈折率層に、平均粒径が0.2〜10μmの粒子を含有させて、防眩機能を有する反射防止フィルムを作製することも好ましい。
【0157】
図2(a)に示す態様は、透明支持体1、防眩層(高屈折率層)6、そして低屈折率層(最外層)4の順序の層構成を有する。防眩層に含まれる粒子7は、平均粒径が0.2〜10μmの粒子である。
図2(b)に示す態様は、透明支持体1、ハードコート層2、防眩層(高屈折率層)6、そして低屈折率層(最外層)4の順序の層構成を有する。防眩層6に含まれる粒子7は、平均粒径が0.2〜10μmの粒子である。
【0158】
図2(a)〜(b)に示す態様では透明支持体1、防眩層(高屈折率層)6、低屈折率層4は、以下の関係を満足する屈折率を有する。
防眩層の屈折率>透明支持体の屈折率>低屈折率層の屈折率
【0159】
図2(a)〜(b)のような層構成では、低屈折率層4が下記数式(IX)を満足することが優れた反射防止フィルムを作製できる点で好ましい。
(kλ/4)×0.7<n<(kλ/4)×1.3 数式(IX)
数式(IX)中、kは正の奇数(一般に1)であり、nは低屈折率層の屈折率であり、そして、dは低屈折率層の層厚(nm)である。また、λは可視光線の波長であり、380〜680(nm)の範囲の値である。
なお、上記数式(IX)を満たすとは、上記波長の範囲において数式(IX)を満たすk(正の奇数、一般に1)が存在することを意味している。
なお、図2(a)〜(b)では、高屈折率層にハードコート性を付与する場合に好ましく用いられ、極めて物理強度(耐擦傷性など)に優れた反射防止フィルムを作製できる。
【0160】
[偏光板用保護フィルム]
本発明の偏光板用保護フィルムは、高屈折率層を有する側とは反対側の透明支持体の表面、すなわち偏光膜と貼り合わせる側の表面の水に対する接触角が40°以下であることが好ましい。さらに好ましくは30°以下であり、特に好ましくは25°以下である。
接触角を40°以下にすることで、ポリビニルアルコールを主成分とする偏光膜との接着性を改良するのに有効である。
【0161】
透明支持体としては、トリアセチルセルロースフィルムを用いることが特に好ましい。
本発明における偏光板用保護フィルムを作製する手法としては、下記2つの手法が挙げられる。
(1)鹸化処理した透明支持体の一方の面に上記の各層(例、高屈折率層、ハードコート層、最外層など)を塗設する手法。
(2)透明支持体の一方の面に上記の各層(例、高屈折率層、ハードコート層、低屈折率層、最外層など)を塗設した後、偏光膜と貼り合わせる側を鹸化処理する手法。
【0162】
(1)において、透明支持体の一方の面のみが鹸化処理されている場合、各層は鹸化処理されていない側に塗設する。透明支持体の両方の面が鹸化処理されている場合、各層を塗設する側の鹸化処理した透明支持体の表面をコロナ放電処理、グロー放電処理、火焔処理などの手法により表面処理し、その後、各層を塗設することが好ましい。
(2)において、反射防止フィルム全体を鹸化液に浸せきすることが好ましい。この場合、反射防止フィルムは各層を有する側の表面を保護フィルムで保護して鹸化液に浸せきし、偏光膜と貼り合わせる側の透明支持体の表面を鹸化処理することもできる。
さらにまた、反射防止フィルムの偏光膜と貼り合わせる側の透明支持体の表面に鹸化処理液を塗布して、偏光膜と貼り合わせる側を鹸化処理することもできる。(2)の手法が、偏光板用保護フィルムを安価に製造できる点で好ましい。
【0163】
本発明の偏光板用保護フィルムは、光学性能(反射防止性能、防眩性能など)、物理性能(耐擦傷性など)、耐薬品性、防汚性能(耐汚染性など)、耐候性(耐湿熱性、耐光性)において、本発明の反射防止フィルムで記載した性能を満足することが好ましい。
従って、高屈折率層を有する側の表面の動摩擦係数は0.25以下であることが好ましい。好ましくは0.17以下であり、特に好ましくは0.15以下である。
また、高屈折率層を有する側の表面の水に対する接触角は90゜以上であることが好ましい。更に好ましくは95゜以上であり、特に好ましくは100゜以上である。
【0164】
[鹸化処理]
鹸化処理は、公知の手法、例えば、アルカリ液の中に透明支持体、又は、反射防止フィルムを適切な時間浸漬して実施することが好ましい。
アルカリ液は、水酸化ナトリウム水溶液であることが好ましい。好ましい濃度は0.5〜3規定であり、特に好ましくは1〜2規定である。好ましいアルカリ液の液温は30〜70℃、特に好ましくは40〜60℃である。
アルカリ液に浸漬した後は、フィルムの中にアルカリ成分が残留しないように、水で十分に水洗したり、希薄な酸に浸漬してアルカリ成分を中和することが好ましい。
【0165】
鹸化処理することにより、透明支持体の表面が親水化される。 偏光板用保護フィルムは、透明支持体の親水化された表面を偏光膜と接着させて使用する。
親水化された表面は、ポリビニルアルコールを主成分とする偏光膜との接着性を改良するのに有効である。
鹸化処理は、高屈折率層を有する側とは反対側の透明支持体の表面の水に対する接触角が40゜以下になるように実施することが好ましい。更に好ましくは30゜以下、特に好ましくは25゜以下である。
【0166】
[偏光板]
本発明の好ましい偏光板は、偏向膜の保護フイルム(偏光板用保護フイルム)の少なくとも一方に、本発明の偏光板用保護フイルムを有する。偏光板用保護フイルムは、上記のように、高屈折率層を有する側とは反対側の透明支持体の表面、すなわち偏光膜と貼り合わせる側の表面の水に対する接触角が40°以下であることが好ましい。
本発明の反射防止フイルムを偏光板用保護フイルムとして用いることにより、反射防止機能を有する偏光板が作製でき、大幅なコスト削減、表示装置の薄手化が可能となる。
また、本発明の偏光板用保護フイルムを偏光膜の保護フイルムの一方に、後述する光学異方性のある光学補償フィルムを偏光膜の保護フィルムのもう一方に用いた偏光板を作製することにより、さらに、液晶表示装置の明室でのコントラストを改良し、上下左右の視野角を非常に広げることができる偏光板を作製できる。
【0167】
[光学補償フィルム]
光学補償フィルム(位相差フィルム)は、液晶表示画面の視野角特性を改良することができる。
光学補償フィルムとしては、公知のものを用いることができるが、視野角を広げるという点では、特開2001−100042号に記載されているディスコティック構造単位を有する化合物からなる負の複屈折を有する層を有し、該ディスコティック化合物と支持体とのなす角度が層の深さ方向において変化していることを特徴とする光学補償フィルムが好ましい。
該角度は光学異方性層の支持体面側からの距離の増加とともに増加していることが好ましい。
光学補償フィルムを偏光膜の保護フィルムとして用いる場合、偏光膜と貼り合わせる側の表面が鹸化処理されていることが好ましく、前記の鹸化処理に従って実施することが好ましい。
【0168】
光学補償フィルム(位相差フィルム)は、液晶表示画面の視野角特性を改良することができる。
光学補償フィルムとしては、公知のものを用いることができるが、視野角を広げるという点では、特許2587396号、特許2565644号、特開2002−82226号等の光学補償シートが挙げられる。中でも、特開2001−100042号に記載されている透明支持体上にディスコティック構造単位を有する化合物から形成された光学異方性層を有し、該ディスコティック化合物の円盤面と支持体とのなす角度が透明支持体からの距離に伴って変化していることを特徴とする光学補償フィルムが好ましい。すなわち、ディスコティック構造単位を有する化合物の配向状態としては、例えば、ハイブリッド配向、ベント配向、ツイスト配向、ホモジニアス配向、ホメオトロピック配向等であっても良く、ハイブリッド配向であることが好ましい。
該角度は光学異方性層の支持体面側からの距離の増加とともに増加していることが好ましい。
光学補償フィルムを偏光膜の保護フィルムとして用いる場合、偏光膜と貼り合わせる側の表面が鹸化処理されていることが好ましく、前記の鹸化処理に従って実施することが好ましい。
【0169】
また、透明支持体がセルロースエステルである態様、光学異方性層と透明支持体との間に配向層が形成されている態様、透明支持体が、光学的に負の一軸性を有し、且つ該透明支持体面の法線方向に光軸を有する態様、光学的に二軸性を有する態様、更に下記の条件を満足する態様も好ましい。
20≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦400
式中、nxは面内の遅相軸方向の屈折率(面内の最大屈折率)であり、nyは面内の遅相軸に垂直な方向の屈折率、nzは面に垂直方向の屈折率である。また、dは光学補償層の厚さ(nm)である。
【0170】
[画像表示装置]
反射防止フィルムは、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置に適用することができる。反射防止フィルムは、反射防止フィルムの透明支持体側を画像表示装置の画像表示面に接着する。図3及び図4は本発明の反射防止フィルムを画像表示装置に適用する様々な態様を模式的に示す概略断面図である。
【0171】
図3(a)は、反射防止フィルムを画像表示装置、特に、PDP、ELD、CRTに適用する好ましい態様である。反射防止フィルムは、透明支持体(1)を粘着剤層(8)を介して画像表示装置の画像表示面に接着している。
【0172】
図3(b)と図4(c)及び(d)は、反射防止フィルム、又は、偏光板用保護フィルムをLCDに適用する好ましい態様である。図3(b)では、反射防止フィルムの透明支持体(1)が粘着剤層(8)を介して偏光膜の保護フィルム(9)に接着しており、もう一方の偏光膜の保護フィルム(10)が粘着剤層(8)を介して液晶表示装置の液晶表示面に接着している。
【0173】
図4(c)では、本発明の偏光板用保護フィルムの透明支持体(1)が粘着剤層(8)を介して偏光膜(11)に接着しており、偏光膜の保護フィルム(10)が粘着剤層(8)を介して液晶表示装置の液晶表示面に接着している。図4(d)では、本発明の偏光板用保護フィルムは透明支持体(1)が直接偏光膜(11)に接着しており、偏光膜の保護フィルム(10)が粘着剤層(8)を介して液晶表示装置の液晶表示面に接着している。粘着剤層(8)には、粒子,染料などの添加剤を添加してもよい。
【0174】
本発明に用いる反射防止フィルム、偏光板用保護フィルム及び偏光板は、 ツイステットネマチック(TN)、スーパーツイステットネマチック(STN)、バーティカルアライメント(VA)、インプレインスイッチング(IPS)、オプティカリーコンペンセイテットベンドセル(OCB)等のモードの透過型、反射型、または半透過型の液晶表示装置に好ましく用いることができる。
また、透過型または半透過型の液晶表示装置に用いる場合には、市販の輝度向上フィルム(偏光選択層を有する偏光分離フィルム、例えば住友3M(株)製のD−BEFなど)と併せて用いることにより、さらに視認性の高い表示装置を得ることができる。
また、λ/4板と組み合わせることで、反射型液晶用の偏光板や、有機ELディスプレイ用表面保護板として表面および内部からの反射光を低減するのに用いることができる。
【0175】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれによっていささかも限定して解釈されるものではない。
[実施例1−1]
(ハードコート層用塗布液の調製)
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)315.0gに、シリカ微粒子のメチルエチルケトン分散液(MEK−ST、固形分濃度30質量%、日産化学(株)製)450.0g、メチルエチルケトン15.0g、シクロヘキサノン220.0g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)16.0g、を添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過してハードコート層用の塗布液を調製した。
【0176】
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
二酸化チタン微粒子(TTO-55B、石原産業(株)製)250gに、下記分散剤37.5g、カチオン性モノマー(DMAEA、(株)興人製)2.5g、およびシクロヘキサノン710gを添加してダイノミルにより分散し、重量平均径65nmの二酸化チタン分散液を調製した。
【0177】
【化13】
Figure 0004178023
【0178】
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液155.2gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)89.5g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.68g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.56g、メチルエチルケトン770.4g、およびシクロヘキサノン2983.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用の塗布液を調製した。
【0179】
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液985.7gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、アクリル基含有シランカップリング剤33.5g(KBM−5103、信越化学工業(株)製)、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0180】
(低屈折率層用塗布液の調製)
屈折率1.42の熱架橋性含フッ素ポリマー(オプスターJN7228、固形分濃度6質量%、JSR(株)製)93.0gにシリカ微粒子のメチルエチルケトン分散液(MEK−ST、固形分濃度30質量%、日産化学(株)製)8.0g、アクリロイル基含有シランカップリング剤8.0g(KBM−5103、信越化学工業(株)製)、およびメチルエチルケトン100.0g、シクロヘキサノン5.0gを添加して攪拌した。孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して低屈折率層用の塗布液を調製した。
【0181】
(反射防止フィルムの作製)
膜厚80μmのトリアセチルセルロースフィルム(TD−80UF、富士写真フイルム(株)製)上に、ハードコート層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量300mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ3.5μmのハードコート層を形成した。
ハードコート層の上に、中屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率1.63、膜厚67nm)を形成した。
【0182】
中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.90、膜厚107nm)を形成した。
【0183】
高屈折率層の上に、低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
【0184】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、以下の項目の評価を行った。結果を表1に示す。
(1)スチールウール擦り耐性の評価
反射防止フィルムの高屈折率層を有する側の表面において、#0000のスチールウールに1.96N/cmの荷重をかけ、2往復したときの傷の状態を観察して、以下の3段階で評価した。
◎:傷が全く付かなかったもの
○:殆ど見えない傷が少し付いたもの
△:明確に見える傷が付いたもの
×:明確に見える傷が顕著に付いたもの
【0185】
(2)鉛筆硬度の評価
反射防止フィルムを温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した。反射防止フィルムの高屈折率層を有する側の表面において、JIS S6006が規定する試験用鉛筆を用いて、JIS K5400に規定される鉛筆硬度の評価方法に従い、鉛筆硬度を評価した。但し、荷重は4.9Nとした。
(3)動摩擦係数の評価
反射防止フィルムの高屈折率層を有する側の表面の滑り性の指標として動摩擦係数を評価した。動摩擦係数は試料を温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した後、動摩擦測定機(HEIDON−14)で、直径5mmのステンレス剛球を用い、荷重0.98N、速度60cm/分で測定した。
【0186】
(4)耐薬品性の評価
反射防止フィルムの高屈折率層を有する側の表面にメチルエチルケトンを滴下し、クリーニングクロスで拭き取った時の膜剥がれの状態を観察して、以下の2段階で評価した。
○:膜が全く剥がれなかったもの
×:膜が剥がれたもの
【0187】
(5)指紋拭き取り性の評価
反射防止フィルムの高屈折率層を有する側の表面に指紋を付着させて、それをクリーニングクロスで拭き取った時の状態を観察して、以下の3段階で評価した。
○:指紋が完全に拭き取れたもの
△:指紋の一部が拭き取れずに残ったもの
×:指紋のほとんどが拭き取れずに残ったもの
【0188】
(6)マジック拭き取り性の評価
反射防止フィルムの高屈折率層を有する側の表面に油性マジック(ZEBRAマッキー、赤)を付着させて1分経時させ、それをクリーニングクロスで拭き取った時の状態を観察して、以下の3段階で評価した。
○:マジックが完全に拭き取れたもの
△:マジックの一部が拭き取れずに残ったもの
×:マジックのほとんどが拭き取れずに残ったもの
【0189】
(7)接触角の評価
反射防止フィルムを温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した。反射防止フィルムの高屈折率層を有する側の表面の水に対する接触角を評価した。
【0190】
(8)碁盤目密着の評価
反射防止フィルムを温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した。反射防止フィルムの高屈折率層を有する側の表面において、カッターナイフで碁盤目状に縦11本、横11本の切り込みを入れて合計100個の正方形の升目を刻み、日東電工(株)製のポリエステル粘着テープ(NO.31B)における密着試験を同じ場所で繰り返し3回行った。剥がれの有無を目視で観察し、下記の4段階評価を行った。
◎:100個の升目のすべてに剥がれが全く認められなかったもの
○:100個の升目中、剥がれが認められたものが2升以内のもの
△:100個の升目中、剥がれが認められたものが10〜3升のもの
×:100個の升目中、剥がれが認められたものが10升をこえたもの
【0191】
(9)耐光性の評価
キセノンアークランプ式耐光性試験機(XF型)を用いて、温度63℃、相対湿度50%の雰囲気下で、石英フィルターの透過光における露光時間120時間、360時間において、耐光性試験を行った。
露光後の反射防止フィルムを温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した。
【0192】
反射防止フィルムの高屈折率層を有する側の表面において、カッターナイフで碁盤目状に縦11本、横11本の切り込みを入れて合計100個の正方形の升目を刻み、日東電工(株)製のポリエステル粘着テープ(NO.31B)における密着試験を同じ場所で繰り返し3回行った。剥がれの有無を目視で観察し、下記の4段階評価を行った。
◎:100個の升目のすべてに剥がれが全く認められなかったもの
○:100個の升目中、剥がれが認められたものが2升以内のもの
△:100個の升目中、剥がれが認められたものが10〜3升のもの
×:100個の升目中、剥がれが認められたものが10升をこえたもの
【0193】
【表1】
Figure 0004178023
【0194】
【表2】
Figure 0004178023
【0195】
[実施例1−2]
(低屈折率層用塗布液の調製)
屈折率1.42の熱架橋性含フッ素ポリマー(オプスターJN7228、固形分濃度6質量%、JSR(株)製)93.0gにシリカ微粒子のメチルエチルケトン分散液(MEK−ST、固形分濃度30質量%、日産化学(株)製)8.0g、およびメチルエチルケトン100.0g、シクロヘキサノン5.0gを添加して攪拌した。孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して低屈折率層用の塗布液を調製した。
【0196】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製した高屈折率層の上に、低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0197】
[実施例1−3]
(低屈折率層用塗布液の調製)
屈折率1.42の熱架橋性含フッ素ポリマー(オプスターJN7228、固形分濃度6質量%、JSR(株)製)130.0gに、メチルエチルケトン100.0g、シクロヘキサノン5.0gを添加して攪拌した。孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して低屈折率層用の塗布液を調製した。
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製した高屈折率層の上に、低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.42、膜厚88nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0198】
[実施例1−4]
(防汚層用塗布液の調製)
撥水性表面処理剤(KP801M、信越化学工業(株)製)、1.0gに、フッ素系溶媒(フロリナートFC−77、住友スリーエム(株)製)100.0gを添加して撹拌した。孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防汚層用の塗布液を調製した。
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製した高屈折率層の上に、SiOから成る低屈折率層(屈折率1.47、膜厚84nm)をスパッタ法により形成した。低屈折率層の上に、撥水性表面処理剤の塗布量が15mg/mになるように、防汚層用塗布液をバーコーターにより塗布した。120°で6時間加熱して、防汚層を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0199】
[実施例1−5]
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製した反射防止フィルムを、特開2000−329905号の実施例に記載されている手法によりエンボス加工を実施した。このようにして、防眩性を有する反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。さらに、平均表面粗さ(Ra)と防眩性を下記に従って評価した。結果を表1に示す。
(1)平均表面粗さ(Ra)の評価
原子間力顕微鏡(SPI-3800N AFM;セイコーインスツルメンツ(株)製)を用いて評価した。作製した反射防止フィルムの高屈折率層を有する側の表面において、100cmの面積の中から、ランダムに100μm×100μmの面積における測定を行い、合計100カ所(1mmの面積)における平均表面粗さ(Ra)の平均値を求めた。
【0200】
(2)防眩性の評価
反射防止フィルムにルーバーなしのむき出し蛍光灯(8000cd/cm)を映し、その反射像のボケの程度を以下の基準で評価した。
◎:蛍光灯の輪郭が全く〜ほとんどわからないもの
○:蛍光灯の輪郭がわずかにわかるもの
△:蛍光灯はぼけているが、輪郭は識別できるもの
×:蛍光灯がほとんどぼけないもの
【0201】
[実施例1−6]
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−2で作製した反射防止フィルムを、特開2000−329905号の実施例に記載されている手法によりエンボス加工を実施した。このようにして、防眩性を有する反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−5と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0202】
[実施例1−7]
(高屈折率層用塗布液の調製)
実施例1−1で作製した二酸化チタン分散液985.7gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0203】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製した中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.90、膜厚107nm)を形成した。
高屈折率層の上に、実施例1−1で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
【0204】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0205】
[実施例1−8]
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−7で作製した高屈折率層の上に、実施例1−2で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0206】
[実施例1−9]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
二酸化チタン微粒子(TTO-55B、石原産業(株)製)250gに、実施例1−1で用いた分散剤(化13)37.5g、およびシクロヘキサノン712.5gを添加して、ダイノミルにより分散し、重量平均径65nmの二酸化チタン分散液を調製した。
【0207】
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液155.2gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)89.5g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.68g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.56g、メチルエチルケトン770.4g、およびシクロヘキサノン2983.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用の塗布液を調製した。
【0208】
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液985.7gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、アクリロイル基含有シランカップリング剤33.5g(KBM−5103、信越化学工業(株)製)、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0209】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製したハードコート層の上に、中屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率1.63、膜厚67nm)を形成した。
中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.90、膜厚107nm)を形成した。
高屈折率層の上に、実施例1−1で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
【0210】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0211】
[実施例1−10]
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−9で作製した高屈折率層の上に、実施例1−2で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0212】
[実施例1−11]
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−9で作製した反射防止フィルムを、特開2000−329905号の実施例に記載されている手法によりエンボス加工を実施した。このようにして、防眩性を有する反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−5と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0213】
[実施例1−12]
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−10で作製した反射防止フィルムを、特開2000−329905号の実施例に記載されている手法によりエンボス加工を実施した。このようにして、防眩性を有する反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−5と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0214】
[実施例1−13]
(高屈折率層用塗布液の調製)
実施例1−9で調整した二酸化チタン分散液985.7gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0215】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−9で作製した中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm2、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.90、膜厚107nm)を形成した。
高屈折率層の上に、実施例1−1で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0216】
[実施例1−14]
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−13で作製した高屈折率層の上に、実施例1−2で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0217】
[実施例1−15]
(高屈折率層用塗布液の調製)
実施例1−9で調整した二酸化チタン分散液985.7gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、エポキシ基含有シランカップリング剤5.6g(KBM−403、信越化学工業(株)製)、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0218】
(低屈折率層用塗布液の調製)
屈折率1.42の熱架橋性含フッ素ポリマー(オプスターJN7228、固形分濃度6質量%、JSR(株)製)93.0gにシリカ微粒子のメチルエチルケトン分散液(MEK−ST、固形分濃度30質量%、日産化学(株)製)8.0g、アルキル基含有シランカップリング剤0.8g(KBM−3103C、信越化学工業(株)製)、およびメチルエチルケトン100.0g、シクロヘキサノン5.0gを添加して攪拌した。孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して低屈折率層用の塗布液を調製した。
【0219】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−9で作製した中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm2、照射量600mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.90、膜厚107nm)を形成した。
高屈折率層の上に、低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
【0220】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0221】
[実施例1−16]
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−15で作製した高屈折率層の上に、実施例1−2で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0222】
[実施例1−17]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
二酸化チタン微粒子(TTO-55B、石原産業(株)製)250gに、下記分散剤37.5g、およびシクロヘキサノン712.5gを添加して、ダイノミルにより分散し、重量平均径65nmの二酸化チタン分散液を調製した。
【0223】
【化14】
Figure 0004178023
【0224】
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液155.2gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)89.5g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.68g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.56g、メチルエチルケトン770.4g、およびシクロヘキサノン2983.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用の塗布液を調製した。
【0225】
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液985.7gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、アクリル基含有シランカップリング剤33.5g(KBM−5103、信越化学工業(株)製)、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0226】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製したハードコート層の上に、中屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率1.63、膜厚67nm)を形成した。
中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.90、膜厚107nm)を形成した。
高屈折率層の上に、実施例1−1で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
【0227】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0228】
[実施例1−18]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
二酸化チタン微粒子(TTO-55B、石原産業(株)製)250gに、下記分散剤37.5g、およびシクロヘキサノン712.5gを添加して、ダイノミルにより分散し、重量平均径65nmの二酸化チタン分散液を調製した。
【0229】
【化15】
Figure 0004178023
【0230】
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液155.2gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)89.5g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.68g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.56g、メチルエチルケトン770.4g、およびシクロヘキサノン2983.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用の塗布液を調製した。
【0231】
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液985.7gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0232】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製したハードコート層の上に、中屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率1.63、膜厚67nm)を形成した。
中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.90、膜厚107nm)を形成した。
高屈折率層の上に、実施例1−1で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
【0233】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0234】
[実施例1−19]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
二酸化チタン微粒子(TTO-55B、石原産業(株)製)250gに、下記分散剤37.5g、およびシクロヘキサノン712.5gを添加して、ダイノミルにより分散し、重量平均径65nmの二酸化チタン分散液を調製した。
【0235】
【化16】
Figure 0004178023
【0236】
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液155.2gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)89.5g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.68g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.56g、メチルエチルケトン770.4g、およびシクロヘキサノン2983.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用の塗布液を調製した。
【0237】
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液985.7gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0238】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製したハードコート層の上に、中屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率1.63、膜厚67nm)を形成した。
中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.90、膜厚107nm)を形成した。
高屈折率層の上に、実施例1−1で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
【0239】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0240】
[実施例1−20]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
二酸化チタン微粒子(TTO-55B、石原産業(株)製)250gに、下記分散剤37.5g、およびシクロヘキサノン712.5gを添加して、ダイノミルにより分散し、重量平均径65nmの二酸化チタン分散液を調製した。
【0241】
【化17】
Figure 0004178023
【0242】
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液155.2gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)89.5g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.68g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.56g、メチルエチルケトン770.4g、およびシクロヘキサノン2983.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用の塗布液を調製した。
【0243】
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液985.7gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0244】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製したハードコート層の上に、中屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率1.63、膜厚67nm)を形成した。
中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.90、膜厚107nm)を形成した。
高屈折率層の上に、実施例1−1で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
【0245】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0246】
[実施例1−21]
(ハードコート層用塗布液の調製)
ハードコート材料(デソライトZ7526、固形分濃度72質量%、JSR(株)製)625.0gに、メチルエチルケトン155.0g、シクロヘキサノン220.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過してハードコート層用の塗布液を調製した。
【0247】
(酸化ジルコニウム分散液の作製)
1次粒子の重量平均径が30nmである酸化ジルコニウムの粉末200.0gに、分散剤(化14)60.0g、およびシクロヘキサノン740gを添加して、ダイノミルにより分散し、重量平均径40nmの酸化ジルコニウム分散液を調製した。
【0248】
(防眩層用塗布液の調製)
平均粒径2μmの架橋ポリスチレン粒子(SX−200H、綜研化学(株)製)20.0gを80.0gのメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=54/46(質量比)の混合溶媒に添加し、高速ディスパーにて5000rpmで1時間攪拌し、架橋ポリスチレン粒子の分散液を調製した。
上記の酸化ジルコニウム分散液355.8g、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)104.0g、光重合開始剤(イルガキュア184、日本チバガイギー(株)製)12.0gを添加して攪拌した。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.61であった。
この溶液に、上記で調製した架橋ポリスチレン粒子の分散液29.0gを添加して攪拌した。孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用の塗布液を調製した。
【0249】
(反射防止フィルムの作製)
膜厚80μmのトリアセチルセルロースフィルム(TD−80UF、富士写真フイルム(株)製)上に、ハードコート層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量300mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ3.5μmのハードコート層を形成した。
【0250】
ハードコート層の上に、防眩層用塗布液をバーコーターを用いて塗布した。90℃で乾燥した後、酸素濃度が2体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ヘイズが17%の防眩層を形成した。
防眩層の上に、実施例1−1で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、さらに120℃で10分間加熱して、厚さ96nmの低屈折率層を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。防眩層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
【0251】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−5と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0252】
[実施例1−22]
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−21で作製した防眩層の上に、実施例1−2で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、さらに120℃で10分間加熱して、厚さ96nmの低屈折率層を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−5と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0253】
[実施例1−23]
(ATO分散液の作製)
ATO微粒子(SN−100P、石原産業(株)製)200.0gに、下記分散剤40.0g、カチオン性モノマー(DMAEA、(株)興人製)2.7g、およびシクロヘキサノン760gを添加して、ダイノミルにより分散し、重量平均径40nmのATO分散液を調製した。
【0254】
【化18】
Figure 0004178023
【0255】
(防眩層用塗布液の調製)
平均粒径3.5μmの架橋ポリスチレン粒子(SX−350H、綜研化学(株)製)200.0gをメチルイソブチルケトン800.0gに添加し、ポリトロン分散機にて10000rpmで1時間分散し、架橋ポリスチレン粒子の分散液Aを調製した。
平均粒径5.0μmの架橋ポリスチレン粒子(SX−500H、綜研化学(株)製)200.0gをメチルイソブチルケトン800.0gに添加し、ポリトロン分散機にて10000rpmで1時間分散し、架橋ポリスチレン粒子の分散液Bを調製した。
上記のATO分散液335.0gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)96.0g、光重合開始剤(イルガキュア184、日本チバガイギー(株)製)11.0g、アクリル基含有シランカップリング剤(KBM−5103、信越化学工業(株)製)19.6gを添加して攪拌した。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.57であった。
この溶液に、上記で調整した架橋ポリスチレン粒子の分散液Aを55.0g、架橋ポリスチレン粒子の分散液Bを72.3g添加して攪拌した。孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用塗布液を調製した。
【0256】
(反射防止フィルムの作製)
膜厚80μm製のトリアセチルセルロースフィルム(TD−80UF、富士写真フイルム(株)製)上に、防眩層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。90℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ヘイズが44.5%の防眩層を形成した。
防眩層の上に、実施例1−1で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、さらに120℃で10分間加熱して、厚さ96nmの低屈折率層を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。防眩層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
【0257】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−5と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0258】
[実施例1−24]
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−23で作製した防眩層の上に、実施例1−2で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、さらに120℃で10分間加熱して、厚さ96nmの低屈折率層を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−5と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0259】
[実施例1−25]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
二酸化チタン微粒子(MT−500HD、テイカ(株)製)257.1gに、実施例1−1で用いた分散剤(化13)38.6g、およびシクロヘキサノン704.3gを添加してダイノミルにより分散し、重量平均径75nmの二酸化チタン分散液を調製した。
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液151.1gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)89.5g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.68g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.56g、メチルエチルケトン770.4g、およびシクロヘキサノン2983.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用の塗布液を調製した。
【0260】
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液959.2gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0261】
(シラン化合物の調整)
攪拌機、還流冷却器を備えた反応器、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103、信越化学工業(株)製)161質量部、シュウ酸 123質量部、エタノール415質量部を加え混合したのち、70℃で4時間反応させた後、室温まで冷却し、硬化性組成物として透明なシラン化合物を得た。重量平均分子量は1600であり、オリゴマー成分以上の成分のうち、分子量が1000〜20000の成分は100%であった。また、ガスクロマトグラフィー分析から、原料の3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランは全く残存していなかった。
【0262】
(低屈折率層用塗布液の調製)
屈折率1.42の熱架橋性含フッ素ポリマー(オプスターJN7228、固形分濃度6質量%、JSR(株)製)を溶媒置換して、熱架橋性フッ素ポリマーの固形分濃度10質量%のメチルイソブチルケトン溶液を得た。上記、熱架橋性フッ素ポリマー溶液56.0gにシリカ微粒子のメチルエチルケトン分散液(MEK−ST、固形分濃度30質量%、日産化学(株)製)8.0g、上記シラン化合物を1.75g、およびメチルイソブチルケトン73.0g、シクロヘキサノン33.0gを添加して攪拌した。孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して低屈折率層用の塗布液を調製した。
【0263】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製したハードコート層の上に、中屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率1.63、膜厚67nm)を形成した。
【0264】
中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.90、膜厚107nm)を形成した。
【0265】
高屈折率層の上に、低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
【0266】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0267】
[実施例1−26]
(低屈折率層用塗布液の調製)
屈折率1.42の熱架橋性含フッ素ポリマー(オプスターJN7228、固形分濃度6質量%、JSR(株)製)を溶媒置換して、熱架橋性フッ素ポリマーの固形分濃度10質量%のメチルイソブチルケトン溶液を得た。上記、熱架橋性フッ素ポリマー溶液56.0gにシリカ微粒子のメチルエチルケトン分散液(MEK−ST、固形分濃度30質量%、日産化学(株)製)8.0g、およびメチルイソブチルケトン73.0g、シクロヘキサノン33.0gを添加して攪拌した。孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して低屈折率層用の塗布液を調製した。
【0268】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−25で作製した高屈折率層の上に、調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
【0269】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0270】
[実施例1−27]
(二酸化チタン粒子の作製)
二酸化チタン粒子の作製、及び、ドープ法において公知の手法(特開平5−330825)に基づき、鉄(Fe)をコバルトに変更した以外は同様にして、二酸化チタン粒子の中にコバルトをドープしたコバルト含有の二酸化チタン微粒子を作製した。
コバルトのドープ量は、Ti/Co(質量比)で、100/2となるようにした。
作製した二酸化チタン粒子は、ルチル型の結晶構造が認められ、1次粒子の平均粒子サイズが41nm、比表面積が45m/gであった。
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
上記の粒子257.1gに、実施例1−1で用いた分散剤(化13)38.6g、およびシクロヘキサノン704.3gを添加してダイノミルにより分散し、重量平均径70nmの二酸化チタン分散液を調製した。
【0271】
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液151.1gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)89.5g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.68g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.56g、メチルエチルケトン770.4g、およびシクロヘキサノン2983.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用の塗布液を調製した。
【0272】
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液959.2gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0273】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製したハードコート層の上に、中屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率1.63、膜厚67nm)を形成した。
【0274】
中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.91、膜厚107nm)を形成した。
【0275】
高屈折率層の上に、実施例1−25で調製した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
【0276】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0277】
[実施例1−28]
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−27で作製した高屈折率層の上に、実施例1−26で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0278】
[実施例1−29]
[実施例1−29]
(二酸化チタン粒子の作製)
二酸化チタン粒子の作製、及び、ドープ法において公知の手法(特開平5−330825)に基づき、鉄(Fe)をコバルトに変更した以外は同様にして、二酸化チタン粒子の中にコバルトをドープしたコバルト含有の二酸化チタン微粒子を作製した。
コバルトのドープ量は、Ti/Co(質量比)で、100/2となるようにした。
作製した二酸化チタン粒子は、ルチル型の結晶構造が認められ、1次粒子の平均粒子サイズが41nm、比表面積が45m/gであった。
さらに、作製した粒子の表面を表面処理剤(水酸化アルミニウム/水酸化ジルコニウム=6/1.5(質量比))で、二酸化チタン/表面処理剤=100/3.5(質量比)になるように表面処理した。
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
上記で作製した粒子を実施例1−27と全く同様に分散し、重量平均径70nmの二酸化チタン分散液を調製した。
【0279】
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液151.1gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)89.5g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.68g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.56g、メチルエチルケトン770.4g、およびシクロヘキサノン2983.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用の塗布液を調製した。
【0280】
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液959.2gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0281】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製したハードコート層の上に、中屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率1.64、膜厚67nm)を形成した。
【0282】
中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.90、膜厚107nm)を形成した。
【0283】
高屈折率層の上に、実施例1−25で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
【0284】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0285】
[実施例1−30]
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−29で作製した高屈折率層の上に、実施例1−26で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0286】
[実施例1−31]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
二酸化チタン微粒子(TTO−55B、石原産業(株)製)257.1gに、実施例1−1で用いた分散剤(化13)38.6g、およびシクロヘキサノン704.3gを添加してダイノミルにより分散し、重量平均径70nmの二酸化チタン分散液を調製した。
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液85.3gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)58.4g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)3.1g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.1g、メチルエチルケトン482.4g、およびシクロヘキサノン1869.8gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用の塗布液を調製した。
【0287】
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液563.2gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)47.9g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.0g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.3g、メチルエチルケトン455.8g、およびシクロヘキサノン1427.8gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0288】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製したハードコート層の上に、中屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率1.63、膜厚67nm)を形成した。
【0289】
中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.89、膜厚108nm)を形成した。
【0290】
高屈折率層の上に、実施例1−25で調整した低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射し、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
【0291】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0292】
[実施例1−32]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
実施例1−31の二酸化チタン微粒子をMT−500HD(テイカ(株)製)に変更した以外は、実施例1−31と全く同様にして、二酸化チタン分散液を調製した。
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液を用いた以外は実施例1−31と全く同様にして、中屈折率層用の塗布液を調製した。
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液を用いた以外は実施例1−31と全く同様にして、高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0293】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−31と全く同様にして反射防止フィルムを作製した。
中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0294】
[実施例1−33]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
実施例1−31の二酸化チタン微粒子を実施例1−27で作製した二酸化チタン微粒子に変更した以外は、実施例1−31と全く同様にして、二酸化チタン分散液を調製した。
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液を用いた以外は実施例1−31と全く同様にして、中屈折率層用の塗布液を調製した。
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液を用いた以外は実施例1−31と全く同様にして、高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0295】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−31と全く同様にして反射防止フィルムを作製した。
中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0296】
[実施例1−34]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
実施例1−31の二酸化チタン微粒子を実施例1−29で作製した二酸化チタン微粒子に変更した以外は、実施例1−31と全く同様にして、二酸化チタン分散液を調製した。
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液を用いた以外は実施例1−31と全く同様にして、中屈折率層用の塗布液を調製した。
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液を用いた以外は実施例1−31と全く同様にして、高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0297】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−31と全く同様にして反射防止フィルムを作製した。
中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0298】
[実施例1−35]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
実施例1−31の二酸化チタン微粒子をコバルトを含有する二酸化チタン微粒子(MPT−129、石原産業(株)製)に変更した以外は、実施例1−31と全く同様にして、二酸化チタン分散液を調製した。尚、MPT−129は、二酸化チタン微粒子の表面に表面処理(水酸化アルミニウムと水酸化ジルコニウムの表面処理)が施されている粒子である。
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液を用いた以外は実施例1−31と全く同様にして、中屈折率層用の塗布液を調製した。
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液を用いた以外は実施例1−31と全く同様にして、高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0299】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−31と全く同様にして反射防止フィルムを作製した。
中屈折率層及び高屈折率層は、上記の光照射によって分散剤がバインダーと架橋及び/又は重合している。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0300】
[比較例1−A]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
二酸化チタン微粒子(TTO-55B、石原産業(株)製)250gに、下記分散剤37.5g、およびシクロヘキサノン712.5gを添加して、ダイノミルにより分散し、重量平均径65nmの二酸化チタン分散液を調製した。
【0301】
【化19】
Figure 0004178023
【0302】
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液155.2gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)89.5g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.68g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.56g、メチルエチルケトン770.4g、およびシクロヘキサノン2983.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用の塗布液を調製した。
【0303】
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液985.7gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、アクリロイル基含有シランカップリング剤33.5g(KBM−5103、信越化学工業(株)製)、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0304】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製したハードコート層の上に、中屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率1.63、膜厚67nm)を形成した。
中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.90、膜厚107nm)を形成した。
高屈折率層の上に、実施例1−1と全く同様にして低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
【0305】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0306】
[比較例1−B]
(反射防止フィルムの作製)
比較例1−Aで作製した高屈折率層の上に、実施例1−2と全く同様にして低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0307】
[比較例1−C]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
二酸化チタン微粒子(TTO-55B、石原産業(株)製)250gに、下記分散剤37.5g、カチオン性モノマー(DMAEA、(株)興人製)2.5g、およびシクロヘキサノン712.5gを添加して、ダイノミルにより分散し、重量平均径65nmの二酸化チタン分散液を調製した。
【0308】
【化20】
Figure 0004178023
【0309】
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液155.2gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)89.5g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.68g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.56g、メチルエチルケトン770.4g、およびシクロヘキサノン2983.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用の塗布液を調製した。
【0310】
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液985.7gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0311】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製したハードコート層の上に、中屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率1.63、膜厚67nm)を形成した。
中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.90、膜厚107nm)を形成した。
高屈折率層の上に、実施例1−1と全く同様にして低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
【0312】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0313】
[比較例1−D]
(反射防止フィルムの作製)
比較例1−Cで作製した高屈折率層の上に、実施例1−2と全く同様にして低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0314】
[比較例1−E]
(反射防止フィルムの作製)
比較例1−Dで作製した反射防止フィルムを、特開2000−329905号の実施例に記載されている手法によりエンボス加工を実施した。このようにして、防眩性を有する反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−5と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0315】
[比較例1−F]
(低屈折率層用塗布液の調整)
モノメチルトリエトキシシラン180.0gに、エタノール280.0g、1−ブタノール440.0g、水110.0g、リン酸3.0gを添加して撹拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して低屈折率層用の塗布液を調製した。
(反射防止フィルムの作製)
比較例1−Cで作製した高屈折率層の上に、低屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、120℃で24時間加熱して、低屈折率層(屈折率1.46、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0316】
[比較例1−G]
(低屈折率層用塗布液の調整)
比較例1−Cで作製した高屈折率層の上に、市販の低屈折率層用塗布液(サイトップCTL−102AP、旭硝子(株)製)をグラビアコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、120℃で10分間加熱して、低屈折率層(膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0317】
[比較例1−H]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
二酸化チタン微粒子(TTO−55N、石原産業(株)製)250gに、比較例1−Cで用いた分散剤37.5g、カチオン性モノマー(DMAEA、(株)興人製)2.5g、およびシクロヘキサノン710gを添加して、ダイノミルにより分散し、重量平均径65nmの二酸化チタン分散液を調製した。
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液155.2gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)89.5g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.68g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.56g、メチルエチルケトン770.4g、およびシクロヘキサノン2983.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用の塗布液を調製した。
【0318】
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液985.7gに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)48.8g、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)4.03g、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.35g、メチルエチルケトン622.5g、およびシクロヘキサノン1865.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0319】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−1で作製したハードコート層の上に、中屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈折率1.64、膜厚67nm)を形成した。
中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度550mW/cm、照射量600mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、高屈折率層(屈折率1.91、膜厚107nm)を形成した。
高屈折率層の上に、実施例1−25と全く同様にして低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
【0320】
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0321】
[比較例1−I]
(反射防止フィルムの作製)
比較例1−Hで作製した高屈折率層の上に、実施例1−26と全く同様にして低屈折率層(屈折率1.43、膜厚86nm)を形成した。このようにして、反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0322】
[比較例1−J]
(二酸化チタン微粒子分散液の調製)
二酸化チタン微粒子(TTO−55N、石原産業(株)製)257.1gに、比較例1−Cで用いた分散剤38.6g、カチオン性モノマー(DMAEA、(株)興人製)2.6g、およびシクロヘキサノン701.7gを添加して、ダイノミルにより分散し、重量平均径70nmの二酸化チタン分散液を調製した。
(中屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液を用いた以外は実施例1−31と全く同様にして、中屈折率層用の塗布液を調製した。
(高屈折率層用塗布液の調製)
上記の二酸化チタン分散液を用いた以外は実施例1−31と全く同様にして、高屈折率層用の塗布液を調製した。
【0323】
(反射防止フィルムの作製)
実施例1−31と全く同様にして反射防止フィルムを作製した。
(反射防止フィルムの評価)
作製した反射防止フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0324】
[実施例2−1]
(鹸化処理した透明支持体の作製)
1.5Nの水酸化ナトリウム水溶液を調製し、50℃に保温した。0.01Nの希硫酸水溶液を調製した。
膜厚80μmのトリアセチルセルロースフィルム(TAC−TD80UF、富士写真フイルム(株)製)を上記の水酸化ナトリウム水溶液に2分間浸漬した後、水に浸漬し水酸化ナトリウム水溶液を十分に洗い流した。次いで、上記の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬して希硫酸水溶液を十分に洗い流し、100℃で十分に乾燥させた。
鹸化処理したトリアセチルセルロースフィルムの表面の水に対する接触角を評価したところ、両方の面ともに40度以下であった。
このようにして、鹸化処理した透明支持体を作製した。
【0325】
(偏光板用保護フィルムの作製)
鹸化処理した透明支持体の一方の面に、デンマーク・ベタフォン社製のコロナ放電処理機を用いて、コロナ放電処理を実施した。
次いで、コロナ放電処理した方の面に、実施例1−1と全く同様にしてハードコート層、中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を塗設して偏光板用保護フィルムを作製した。
【0326】
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0327】
[実施例2−2]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−1で作製した鹸化処理した透明支持体の一方の面に、デンマーク・ベタフォン社製のコロナ放電処理機を用いて、コロナ放電処理を実施した。
次いで、コロナ放電処理した方の面に、実施例1−2と全く同様にしてハードコート層、中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を塗設して偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0328】
[実施例2−3]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−1で作製した鹸化処理した透明支持体の一方の面に、デンマーク・ベタフォン社製のコロナ放電処理機を用いて、コロナ放電処理を実施した。
次いで、コロナ放電処理した方の面に、実施例1−13と全く同様にしてハードコート層、中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を塗設して偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0329】
[実施例2−4]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−1で作製した鹸化処理した透明支持体の一方の面に、デンマーク・ベタフォン社製のコロナ放電処理機を用いて、コロナ放電処理を実施した。
次いで、コロナ放電処理した方の面に、実施例1−14と全く同様にしてハードコート層、中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を塗設して偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例1−1と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0330】
[実施例2−5]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−1で作製した鹸化処理した透明支持体の一方の面に、デンマーク・ベタフォン社製のコロナ放電処理機を用いて、コロナ放電処理を実施した。
次いで、コロナ放電処理した方の面に、実施例1−21と全く同様にしてハードコート層、防眩層、低屈折率層を塗設して偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例1−5と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0331】
[実施例2−6]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−1で作製した鹸化処理した透明支持体の一方の面に、デンマーク・ベタフォン社製のコロナ放電処理機を用いて、コロナ放電処理を実施した。
次いで、コロナ放電処理した方の面に、実施例1−22と全く同様にしてハードコート層、防眩層、低屈折率層を塗設して偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例1−5と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0332】
[実施例2−7]
(偏光板用保護フィルムの作製)
1.5Nの水酸化ナトリウム水溶液を調製し、50℃に保温した。0.01Nの希硫酸水溶液を調製した。
実施例1−1で作製した反射防止フィルムを上記の水酸化ナトリウム水溶液に2分間浸漬した後、水に浸漬し水酸化ナトリウム水溶液を十分に洗い流した。次いで、上記の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬して希硫酸水溶液を十分に洗い流し、100℃で十分に乾燥させた。
鹸化処理した反射防止フィルムの高屈折率層を有する側とは反対側の透明支持体の表面の水に対する接触角を評価したところ、40度以下であった。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
【0333】
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、鹸化処理による膜の剥がれの評価を実施した。
さらに、偏光板用保護フィルムについて、実施例1−1と全く同様に評価を行った。結果を表2に示す。
(1)鹸化処理による膜の剥がれの評価
100枚の反射防止フィルムを鹸化処理した。鹸化処理後において、膜の剥がれの有無を目視で観察し、下記の3段階評価を行った。
〇:100枚全てにおいて剥がれが全く認められなかったもの
△:剥がれが認められたものが5枚以内のもの
×:剥がれが認められたものが5枚をこえたもの
【0334】
[実施例2−8]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−2で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0335】
[実施例2−9]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−5で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして鹸化処理による膜の剥がれの評価を実施した。さらに、作製した偏光板用保護フィルムについて実施例1−5と全く同様に評価した。結果を表2に示す。
【0336】
[実施例2−10]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−6で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−9と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0337】
[実施例2−11]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−7で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0338】
[実施例2−12]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−8で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0339】
[実施例2−13]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−9で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0340】
[実施例2−14]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−10で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0341】
[実施例2−15]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−11で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−9と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0342】
[実施例2−16]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−12で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−9と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0343】
[実施例2−17]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−13で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0344】
[実施例2−18]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−14で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0345】
[実施例2−19]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−15で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0346】
[実施例2−20]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−16で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0347】
[実施例2−21]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−17で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0348】
[実施例2−22]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−18で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0349】
[実施例2−23]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−19で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0350】
[実施例2−24]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−20で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0351】
[実施例2−25]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−21で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−9と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0352】
[実施例2−26]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−22で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−9と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0353】
[実施例2−27]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−23で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−9と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0354】
[実施例2−28]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−24で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−9と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0355】
[実施例2−29]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−25で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0356】
[実施例2−30]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−26で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0357】
[実施例2−31]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−27で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0358】
[実施例2−32]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−28で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0359】
[実施例2−33]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−29で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0360】
[実施例2−34]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−30で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0361】
[実施例2−35]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−31で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0362】
[実施例2−36]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−32で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0363】
[実施例2−37]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−33で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0364】
[実施例2−38]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−34で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0365】
[実施例2−39]
(偏光板用保護フィルムの作製)
実施例2−7と全く同様にして実施例1−35で作製した反射防止フィルムを鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0366】
[比較例2−A]
(偏光板用保護フィルムの作製)
比較例1−Aで作製した反射防止フィルムを実施例2−7と全く同様にして鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0367】
[比較例2−B]
(偏光板用保護フィルムの作製)
比較例1−Bで作製した反射防止フィルムを実施例2−7と全く同様にして鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0368】
[比較例2−C]
(偏光板用保護フィルムの作製)
比較例1−Cで作製した反射防止フィルムを実施例2−7と全く同様にして鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0369】
[比較例2−D]
(偏光板用保護フィルムの作製)
比較例1−Dで作製した反射防止フィルムを実施例2−7と全く同様にして鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0370】
[比較例2−E]
(偏光板用保護フィルムの作製)
比較例1−Eで作製した反射防止フィルムを実施例2−7と全く同様にして鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−9と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0371】
[比較例2−F]
(偏光板用保護フィルムの作製)
中屈折率層と高屈折率層の作製において、窒素パージしなかった以外は、比較例1−Dと全く同様にして反射防止フィルムを作製した。
作製した反射防止フィルムを、実施例2−7と全く同様にして鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0372】
[比較例2−G]
(偏光板用保護フィルムの作製)
比較例1−Hで作製した反射防止フィルムを実施例2−7と全く同様にして鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0373】
[比較例2−H]
(偏光板用保護フィルムの作製)
比較例1−Iで作製した反射防止フィルムを実施例2−7と全く同様にして鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0374】
[比較例2−I]
(偏光板用保護フィルムの作製)
比較例1−Jで作製した反射防止フィルムを実施例2−7と全く同様にして鹸化処理した。このようにして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7と全く同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
【0375】
【表3】
Figure 0004178023
【0376】
【表4】
Figure 0004178023
【0377】
[実施例3]
(偏光板用保護フィルムの作製)
1.5Nの水酸化ナトリウム水溶液を調製し、35℃に保温した。0.01Nの希硫酸水溶液を調製した。
水酸化ナトリウム水溶液に浸漬する時間を適宜調整し、高屈折率層を有する側とは反対側の透明支持体の表面の水に対する接触角が35度になるようにした。それ以外は、実施例2と全く同様にして、偏光板用保護フィルムを作製した。
(偏光板用保護フィルムの評価)
作製した偏光板用保護フィルムについて、実施例2−7、又は、2−9と全く同様にして評価を行った。結果を表3に示す。
【0378】
【表5】
Figure 0004178023
【0379】
【表6】
Figure 0004178023
【0380】
[実施例4]
(透明支持体の作製)
トリアセチルセルロース20質量部、酢酸メチル48質量部、シクロヘキサノン20質量部、メタノール5質量部、エタノール5質量部、トリフェニルフォスフェート/ビフェニルジフェニルフォスフェート(1/2)2質量部、シリカ(粒径20nm)0.1質量部、2、4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1、3、5−トリアジン0.2質量部を添加、攪拌して得られた不均一なゲル状溶液を、−70℃にて6時間冷却した後、50℃に加温し攪拌してトリアセチルセルロースドープAを調整した。
特開平7−11055に従い、上記トリアセチルセルロースドープAを単層ドラム流延し、厚み80μmのトリアセチルセルロースフィルムを作製した。このようにして、透明支持体を作製した。
(反射防止フィルムと偏光板用保護フィルムの作製及び評価)
作製した透明支持体を用いた以外は、前記実施例1〜3と全く同じ試験を行った。結果は、実施例1〜3と実質的に同じであった。
【0381】
[実施例5]
(透明支持体の作製)
実施例4のトリアセチルセルロースドープAを、ステンレス製密閉容器にて1MPa、180℃で5分間加熱した後、50℃の水浴中に容器ごと投入して冷却し、トリアセチルセルロースドープBを調整した。
特開平7−11055に従い、上記トリアセチルセルロースドープBを単層ドラム流延し、厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルムを作製した。このようにして、透明支持体を作製した。
(反射防止フィルムと偏光板用保護フィルムの作製及び評価)
作製した透明支持体を用いた以外は、前記実施例4と全く同じ試験を行った。結果は、実施例4と実質的に同じであった。
【0382】
[実施例6]
(偏光板の作製)
膜厚75μmのポリビニルアルコールフィルム((株)クラレ製)を水1000質量部、ヨウ素7質量部、ヨウ化カリウム105質量部からなる水溶液に5分間浸漬し、ヨウ素を吸着させた。次いで、このフィルムを4質量%ホウ酸水溶液中で、4.4倍に縦方向に1軸延伸をした後、緊張状態のまま乾燥して偏光膜を作製した。
接着剤としてポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の一方の面に本発明の実施例2〜5に記載の偏光板用保護フィルムの鹸化処理したトリアセチルセルロース面を貼り合わせた。さらに、偏光膜のもう片方の面には実施例2−1と同様にして鹸化処理したトリアセチルセルロースフィルムを同じポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り合わせた。このようにして、本発明の偏光板を作製した。
比較例として、鹸化処理の時間を適宜調整して偏光膜と貼り合わせる側の水に対する接触角が40度を超える偏光板用保護フィルムを作製した。この偏光板用保護フィルムを用いて、上記と同様にして偏光板を作製した。
【0383】
(偏光板の評価及び評価結果)
作製した偏光板について、以下の項目の評価を行った。
(1)打ち抜き試験
作製した偏光板をダンベルを用いて26インチのサイズに100枚打ち抜く、打ち抜き試験を行い、偏光膜と偏光板用保護フィルムの間の剥がれの有無を観察した。
(2)耐久性試験
打ち抜き試験で剥がれが認められなかった100枚の偏光板を、恒温恒湿槽にて70℃、93%RHの雰囲気と25℃、93%RHの雰囲気とに12時間ずつ交互に設定変更し、のべ1000時間放置して耐久性試験を行い、偏光膜と偏光板用保護フィルムの間の剥がれの有無を観察した。
偏光膜と貼り合わせる側の水に対する接触角が40度以下である本発明の偏光板用保護フィルムを用いて作製した偏光板は、打ち抜き試験と耐久性試験において、100枚全てにおいて偏光膜と偏光板用保護フィルムの間の剥がれが認められなかった。
一方、偏光膜と貼り合わせる側の水に対する接触角が40度を越える偏光板用保護フィルムは、打ち抜き試験と耐久性試験において、5枚以上の偏光板において偏光膜と偏光板用保護フィルムの間の剥がれが認められた。
【0384】
[実施例7]
ディスコティック構造単位の円盤面が透明支持体面に対して傾いており、且つ該ディスコティック構造単位の円盤面と透明支持体面とのなす角度が、光学異方層の深さ方向において変化している光学補償層を有する光学補償フィルム(ワイドビューフィルムSA−12B、富士写真フイルム(株)製)において、偏光膜と貼り合わせる側を実施例2−7と同様の条件で鹸化処理した。
実施例6で作製した偏光膜に、接着剤としてポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の一方の面に本発明の実施例2〜5に記載の偏光板用保護フィルムの鹸化処理したトリアセチルセルロース面を貼り合わせた。さらに、偏光膜のもう片方の面には鹸化処理した光学補償フィルムのトリアセチルセルロース面を同じポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り合わせた。このようにして作製した本発明の偏光板を装着したTN,STN,IPS,VA,OCBのモードの透過型、反射型、又は、半透過型の液晶表示装置は、光学補償フィルムを用いていない偏光板を装着した液晶表示装置よりも明室でのコントラストに優れ、且つ、上下左右の視野角が非常に広く、極めて視認性に優れ、表示品位が優れていた。
【0385】
【発明の効果】
本明細書中に詳記した分散剤とバインダーと無機微粒子からなる本発明の構成による高屈折率層を塗布法によって作製することにより、物理強度(耐擦傷性など)、耐薬品性、耐候性(耐湿熱性、耐光性)に優れた、反射防止フィルム、偏光板用保護フィルムを安価で大量に提供することができる。さらにこれらにより上記特徴を保持した偏光板、画像表示装置を提供するができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(b)いずれも反射防止性能に優れた反射防止フィルムの層構成を模式的に示す概略断面図である。
【図2】(a)〜(b)いずれもさらに防眩性能を有する反射防止フィルムの層構成を模式的に示す概略断面図である。
【図3】(a)〜(b)いずれも反射防止フィルム及び偏光板用保護フィルムを液晶表示装置に適用する態様を模式的に示す概略断面図である。
【図4】(c)〜(d)いずれも反射防止フィルム及び偏光板用保護フィルムを液晶表示装置に適用する態様を模式的に示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 透明支持体
2 ハードコート層
3 高屈折率層
4 低屈折率層(最外層)
5 中屈折率層
6 防眩層
7 屈折率1.40〜1.80で、平均粒径が0.5〜10μmの粒子
8 粘着剤層
9 偏光膜の保護フィルム
10 偏光膜の保護フィルム
11 偏光膜[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an antireflection film, a protective film for a polarizing plate, a polarizing plate, and an image display device using them.
[0002]
[Prior art]
Antireflection films are used in various image display devices such as liquid crystal display devices (LCD), plasma display panels (PDP), electroluminescence displays (ELD), and cathode ray tube display devices (CRT) to reflect external light and In order to prevent a decrease in contrast due to reflection, it is arranged on the surface of the display. Therefore, the antireflection film is required to have high physical strength (such as scratch resistance), chemical resistance, and weather resistance (moisture and heat resistance, light resistance).
[0003]
As an antireflection layer (a high refractive index layer, a medium refractive index layer, a low refractive index layer, etc.) used for an antireflection film, a multilayer film obtained by laminating a transparent thin film of metal oxide has been conventionally used. The metal oxide transparent thin film has been usually formed by a chemical vapor deposition (CVD) method or a physical vapor deposition (PVD) method, particularly a vacuum vapor deposition method which is a kind of physical vapor deposition method.
[0004]
However, a method for forming a transparent thin film of metal oxide by vapor deposition has low productivity and is not suitable for mass production, and a method of forming by high productivity is proposed.
When the antireflection film is produced by coating, the high refractive index layer is preferably produced by finely dispersing inorganic fine particles having a high refractive index and introducing them into the film. A transparent high refractive index layer having a high refractive index is formed by introducing more inorganic fine particles having a high refractive index into the film while maintaining a fine dispersion state (for example, Patent Documents 1 to 7). reference).
[0005]
However, surfactants and dispersants usually used as a means for dispersing inorganic fine particles are used to form a transparent high refractive index layer while maintaining a fine dispersion state of inorganic fine particles in the formation stage of the high refractive index layer. Although effective, on the other hand, it is very difficult to make the obtained high refractive index layer have high physical strength (such as scratch resistance), chemical resistance, and weather resistance (moisture and heat resistance, light resistance). Accompany.
Therefore, it is desired to produce an antireflection film excellent in physical strength (such as scratch resistance), chemical resistance, and weather resistance (moisture and heat resistance, light resistance) by coating, but it still satisfies the requirements sufficiently. Is not done.
[0006]
On the other hand, in recent years, liquid crystal display devices (LCD) have increased in screen size, and the number of liquid crystal display devices provided with an antireflection film has increased.
A polarizing plate is an indispensable optical material in a liquid crystal display (LCD), and generally has a structure in which a polarizing film is protected by two protective films.
By providing an antireflection function to these protective films, significant cost reduction and thinning of the display device can be achieved.
The protective film used for the polarizing plate needs to have sufficient adhesion to be bonded to the polarizing film. As a method for improving the adhesion to the polarizing film, it is a common practice to saponify the protective film to hydrophilize the surface of the protective film.
The cost can be further reduced by carrying out the saponification treatment after forming the antireflection layer on the protective film. However, when the antireflective film is saponified to form a protective film for the polarizing plate, the saponification solution is used for the physical strength (scratch resistance, etc.), chemical resistance, and weather resistance (moisture heat resistance, light resistance) of the high refractive index layer. Makes it worse.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-8-110401
[Patent Document 2]
JP-A-8-179123
[Patent Document 3]
JP-A-11-153703
[Patent Document 4]
JP 2001-166104 A
[Patent Document 5]
JP 2001-188104 A
[Patent Document 6]
JP 2002-116323 A
[Patent Document 7]
JP 2002-156508 A
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above-mentioned problems, the first of which is an antireflection film excellent in physical strength (such as scratch resistance), chemical resistance, and weather resistance (moisture and heat resistance, light resistance). And it is providing the protective film for polarizing plates.
Another object of the present invention is to provide a large amount of an antireflection film and a protective film for a polarizing plate at low cost.
It is a further object of the present invention to provide a polarizing plate and an image display device that have been subjected to antireflection treatment by appropriate means.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The above-mentioned problems of the present invention have been achieved by an antireflection film, a polarizing plate protective film, a polarizing plate, and an image display device having the following constitutions.
(1) Average particle diameter of 1 to 1 dispersed on a transparent support using a dispersant having at least an anionic group and a crosslinkable or polymerizable functional group and having the crosslinkable or polymerizable functional group in a side chain An antireflective film comprising a layer containing 200 nm inorganic fine particles and a binder, wherein the binder is crosslinked or polymerized with the dispersant and has a refractive index of 1.55 to 2.30.
[0010]
(2) The antireflection film as described in (1), wherein the dispersant has a weight average molecular weight (Mw) of 1000 or more.
(3) The antireflection film as described in any one of (1) to (2), wherein the crosslinking or polymerizable functional group of the dispersant is a (meth) acryloyl group or an allyl group.
(4) The antireflection film as described in any one of (1) to (3), wherein the anionic group of the dispersant is a carboxyl group, a sulfonic acid group, or a phosphoric acid group.
[0011]
(5) The antireflection film as described in any one of (1) to (4), wherein the number of anionic groups contained in one molecule of the dispersant is 2 or more.
(6) The antireflection film as described in any one of (1) to (5), wherein the number of crosslinkable or polymerizable functional groups contained in one molecule of the dispersant is 2 or more.
(7) The antireflection film as described in any one of (1) to (6), wherein the binder is an ionizing radiation curable compound.
[0012]
(8) The antireflection film as described in any one of (1) to (7), wherein the layer contains a compound represented by the following general formula (1) and / or a derivative compound thereof.
General formula (1)
(R1) M-Si (OR2) N
(Wherein R1Represents a substituted or unsubstituted alkyl group or an aryl group. R2Represents a substituted or unsubstituted alkyl group or an acyl group. m represents an integer of 0 to 3. n represents an integer of 1 to 4. The sum of m and n is 4. )
[0013]
(9) The antireflection film as described in (8), wherein a silanol group is further introduced into the binder of the layer by a compound represented by the general formula (1).
(10) The antireflection film as described in any one of (1) to (9), wherein the binder of the layer further has an amino group or an ammonium group.
[0014]
(11) The photopolymerization initiator is used as an initiator in a crosslinking reaction or a polymerization reaction of an ionizing radiation curable compound that forms the binder of the layer, according to any one of (7) to (10), Antireflection film.
(12) The antireflection film as described in (11), wherein a photoradical polymerization initiator is used as the photopolymerization initiator.
(13) The antireflection film as described in any one of (1) to (12), wherein the inorganic fine particles have a refractive index of 1.80 to 2.80.
[0015]
(14) The antireflection film as described in any one of (1) to (13), wherein the inorganic fine particles are inorganic fine particles mainly composed of titanium dioxide, tin oxide, indium oxide, and zirconium oxide.
(15) The layer is a layer formed by coating and drying, and the binder is subjected to crosslinking or polymerization reaction with the dispersant simultaneously with or after coating of the layer (1) to (14) The antireflection film as described in any one of (1).
(16) The antireflection film as described in any one of (1) to (15), which has an outermost layer mainly composed of a fluorine-containing compound on the side having the layer.
[0016]
(17) The antireflection film as described in any one of (1) to (16), wherein the outermost layer mainly composed of a fluorine-containing compound contains inorganic fine particles.
(18) The outermost layer mainly composed of a fluorine-containing compound contains the compound represented by the general formula (1) described in (8) and / or a derivative compound thereof (1) to (17) ). The antireflection film according to any one of
(19) R of the compound represented by the general formula (1)1The antireflection film as described in any one of (1) to (18), wherein the substituent is an acyloxy group, an acylamino group, or an epoxy group.
[0017]
(20) The compound represented by the general formula (1) is 3-acryloxypropyltrimethoxysilane or 3-methacryloxypropyltrimethoxysilane, any one of (1) to (19) An antireflection film according to claim 1.
(21) The fluorine-containing compound in the outermost layer is a fluorine-containing polymer, and the fluorine-containing polymer is a fluorine-containing polymer formed by a crosslinking reaction or a polymerization reaction simultaneously with or after coating ( The antireflection film according to any one of 1) to (20).
(22) The reflection according to any one of (1) to (21), wherein a hard coat layer is provided between the transparent support and the layer having a refractive index of 1.55 to 2.30. Prevention film.
[0018]
(23) The antireflection film as described in any one of (1) to (22), wherein at least one layer constituting the antireflection film is formed in an atmosphere having an oxygen concentration of 10% by volume or less.
(24) The antireflection film as described in (23), wherein the oxygen concentration is an atmosphere of 4% by volume or less.
(25) (23) or (24), wherein the oxygen concentration atmosphere is realized by nitrogen purge (removal of other gas by nitrogen gas replacement is referred to as nitrogen purge in this specification). The antireflection film according to any one of the above.
(26) The antireflection film as described in any one of (1) to (25), wherein the transparent support is a triacetylcellulose film.
[0019]
(27) A triacetyl cellulose film prepared by casting a triacetyl cellulose dope prepared by dissolving a triacetyl cellulose in a solvent by a single layer casting method or a multi-layer co-casting method. The antireflection film according to any one of (1) to (26), wherein
(28) The triacetyl cellulose dope is a triacetyl cellulose dope prepared by dissolving triacetyl cellulose in a solvent substantially free of dichloromethane by a low temperature dissolution method or a high temperature dissolution method (1). ) To (27).
[0020]
(29) The surface having the layer having a refractive index of 1.55 to 2.30 has irregularities, and the average surface roughness (Ra) of the surface is 0.01 to 0.4 μm. The antireflection film according to any one of (1) to (28), which is characterized in that
(30) The antireflection film as described in any one of (1) to (29), wherein unevenness on the surface is formed by embossing.
(31) The dynamic friction coefficient of the surface on the side having the layer having the refractive index of 1.55 to 2.30 is 0.25 or less, according to any one of (1) to (30), Antireflection film.
(32) The contact angle with respect to water of the surface having the layer having the refractive index of 1.55 to 2.30 is 90 ° or more, (1) to (31) Antireflection film.
[0021]
(33) Average particle diameter 1 dispersed on a transparent support using a dispersant having at least an anionic group and a crosslinkable or polymerizable functional group and having the crosslinkable or polymerizable functional group in a side chain A coating composition containing ~ 200 nm inorganic fine particles and a binder is applied and dried, and the dispersing agent and the binder are crosslinked or polymerized at the same time or after the application and drying, and the refractive index is 1.55 to 2. A method for producing an antireflection film, comprising forming a layer of 30.
[0022]
(34) The antireflection film according to any one of (1) to (32) is used, and the transparent side opposite to the side having the layer having the refractive index of 1.55 to 2.30 of the antireflection film is used. A protective film for a polarizing plate, wherein the contact angle of water on the surface of the support is 40 ° or less.
[0023]
(35) Using the antireflection film according to any one of (1) to (32), on the surface of the transparent support opposite to the side having the layer having a refractive index of 1.55 to 2.30. A method for producing a protective film for a polarizing plate, wherein a saponification treatment is carried out to make the contact angle with water 40 ° or less.
(36) The antireflective film according to any one of (1) to (32), wherein the inorganic fine particle is an inorganic fine particle mainly composed of titanium dioxide, and the antireflective film according to (33). The manufacturing method of this, the protective film for polarizing plates as described in (34), and the manufacturing method of the protective film for polarizing plates as described in (35).
[0024]
(37) The antireflective film according to any one of (1) to (32), wherein the inorganic fine particles mainly composed of titanium dioxide contain cobalt, and the antireflective film according to (33). The manufacturing method of this, the protective film for polarizing plates as described in (34), and the manufacturing method of the protective film for polarizing plates as described in (35).
(38) The inorganic fine particle mainly composed of titanium dioxide has at least one of an inorganic compound containing aluminum and zirconium on the surface of the particle, according to any one of (1) to (32) The antireflection film of (33), the manufacturing method of the antireflection film as described in (33), the protective film for polarizing plates as described in (34), and the manufacturing method of the protective film for polarizing plates as described in (35).
[0025]
(39) A polarizing plate comprising the polarizing plate protective film according to (34) and (36) to (38) above in at least one of the protective films of the polarizing film.
(40) The polarizing plate protective film according to the above (34), (36) to (38) is provided on one side of the polarizing film protective film, and the optically anisotropic optical compensation film is provided on the polarizing film protective film. A polarizing plate having one of them.
[0026]
(41) The optical compensation film has an optical compensation layer including an optical anisotropic layer on one surface of a transparent support, and the optical anisotropic layer is a layer made of a compound having a discotic structural unit. The disc surface of the discotic structural unit is inclined with respect to the transparent support surface, and the angle formed by the disc surface of the discotic structural unit and the transparent support surface varies in the depth direction of the optical anisotropic layer. The polarizing plate as described in (40) above, wherein
(42) The antireflection film according to any one of (1) to (32) and (36) to (38), and the polarizing plate according to any one of (34) and (36) to (41). An image display device, wherein at least one of a protective film and a polarizing plate is disposed on an image display surface.
[0027]
(43) The polarizing plate according to any one of (39) to (41) is used as a polarizing plate on the display side among the two polarizing plates disposed on both sides of the liquid crystal cell, and (34) and (36)-(38) The liquid crystal display device characterized by arrange | positioning the protective film for polarizing plates in any one toward the opposite side to a liquid crystal cell.
(44) The liquid crystal display device according to (43), wherein the liquid crystal display device is a TN, STN, IPS, VA, or OCB mode transmissive, reflective, or transflective liquid crystal display device.
[0028]
[Embodiments of the Invention]
Details of the present invention will be described below.
[Transparent support]
The transparent support is preferably a plastic film. As the plastic film, cellulose ester (eg, triacetyl cellulose, diacetyl cellulose, propionyl cellulose, butyryl cellulose, acetyl propionyl cellulose, nitrocellulose), polyamide, polycarbonate, polyester (eg, polyethylene terephthalate, polyethylene naphthalate, poly-1, 4-cyclohexanedimethylene terephthalate, polyethylene-1,2-diphenoxyethane-4,4′-dicarboxylate, polybutylene terephthalate), polystyrene (eg, syndiotactic polystyrene), polyolefin (eg, polypropylene, polyethylene, poly Methylpentene), polysulfone, polyethersulfone, polyarylate, polyetherimide, polymethylmethacrylate And polyether ketones. Triacetyl cellulose, polycarbonate, polyethylene terephthalate and polyethylene naphthalate are preferred, and triacetyl cellulose is particularly preferred when used in a liquid crystal display device.
[0029]
When the transparent support is a triacetyl cellulose film, a triacetyl cellulose dope prepared by dissolving triacetyl cellulose in a solvent is prepared by a single layer casting method or a multi-layer co-casting method. A cellulose film is preferred.
[0030]
In particular, from the viewpoint of environmental conservation, a triacetyl cellulose film prepared using a triacetyl cellulose dope prepared by dissolving triacetyl cellulose in a solvent substantially free of dichloromethane by a low temperature dissolution method or a high temperature dissolution method is preferable. .
A single-layer triacetyl cellulose film is produced by drum casting or band casting disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-11055, etc., and the latter triacetyl cellulose film consisting of a plurality of layers is It is produced by the so-called co-casting method disclosed in JP-A-61-94725 and JP-B-62-43846.
[0031]
For example, raw material flakes such as halogenated hydrocarbons (dichloromethane, etc.), alcohols (methanol, ethanol, butanol, etc.), esters (methyl formate, methyl acetate, etc.), ethers (dioxane, dioxolane, diethyl ether, etc.), etc. A horizontal endless solution (called a dope) dissolved in a solvent and added with various additives such as plasticizers, UV absorbers, deterioration inhibitors, slipping agents, peeling accelerators as necessary. A dope supply means (called a die) is cast on a support made of a metal belt or a rotating drum.
If a single layer is used, a single dope is cast as a single layer, and if multiple layers are used, a low concentration dope is co-cast on both sides of a high concentration cellulose ester dope. The film is peeled from the support, and then the solvent is removed by passing through the drying section by various conveying means.
[0032]
A typical solvent for dissolving triacetylcellulose as described above is dichloromethane. However, from the viewpoint of the global environment and working environment, the solvent preferably does not substantially contain a halogenated hydrocarbon such as dichloromethane. “Substantially free” means that the proportion of halogenated hydrocarbon in the organic solvent is less than 5% by mass (preferably less than 2% by mass). When adjusting the dope of triacetyl cellulose using a solvent substantially free of dichloromethane or the like, it is preferable to use a special dissolution method as described later.
[0033]
The first method is called a cooling dissolution method and will be described below. First, triacetyl cellulose is gradually added to a solvent at a temperature around room temperature (−10 to 40 ° C.) while stirring. The mixture is then cooled to -100 to -10 ° C (preferably -80 to -10 ° C, more preferably -50 to -20 ° C, most preferably -50 to -30 ° C). The cooling can be performed, for example, in a dry ice / methanol bath (−75 ° C.) or a cooled diethylene glycol solution (−30 to −20 ° C.). When cooled in this manner, the mixture of triacetyl cellulose and solvent solidifies. Furthermore, when this is heated to 0 to 200 ° C. (preferably 0 to 150 ° C., more preferably 0 to 120 ° C., most preferably 0 to 50 ° C.), a solution in which triacetyl cellulose flows in the solvent is obtained. The temperature may be increased by simply leaving it at room temperature or in a warm bath.
[0034]
The second method is called a high temperature melting method and will be described below. First, triacetyl cellulose is gradually added to a solvent at a temperature around room temperature (−10 to 40 ° C.) while stirring. The triacetyl cellulose solution of the present invention is preferably swollen beforehand by adding triacetyl cellulose to a mixed solvent containing various solvents. In this method, the dissolution concentration of triacetyl cellulose is preferably 30% by mass or less, but is preferably as high as possible from the viewpoint of drying efficiency during film formation. Next, the organic solvent mixed solution is heated to 70 to 240 ° C. under a pressure of 0.2 MPa to 30 MPa (preferably 80 to 220 ° C., more preferably 100 to 200 ° C., most preferably 100 to 190 ° C.). Next, since these heated solutions cannot be applied as they are, it is necessary to cool them below the lowest boiling point of the solvent used. In that case, it is common to cool to -10-50 degreeC and to return to a normal pressure. For cooling, the high-pressure and high-temperature vessel or line containing the triacetylcellulose solution may be left at room temperature, and more preferably, the apparatus may be cooled using a coolant such as cooling water.
[0035]
The film thickness of the transparent support is not particularly limited, but the film thickness is preferably 1 to 300 μm, preferably 30 to 150 μm, particularly preferably 40 to 120 μm.
The light transmittance of the transparent support is preferably 80% or more, and more preferably 86% or more. The haze of the transparent support is preferably 2.0% or less, and more preferably 1.0% or less. The refractive index of the transparent support is preferably 1.4 to 1.7. An infrared absorber or an ultraviolet absorber may be added to the transparent support. The addition amount of the infrared absorber is preferably 0.01 to 20% by mass of the transparent support, and more preferably 0.05 to 10% by mass. As a slip agent, particles of an inert inorganic compound may be added to the transparent support. Examples of inorganic compounds include SiO2 TiO2 , BaSO4 , CaCO3 , Talc and kaolin.
[0036]
The transparent support may be subjected to a surface treatment. Examples of the surface treatment include chemical treatment, mechanical treatment, corona discharge treatment, flame treatment, ultraviolet irradiation treatment, high frequency treatment, glow discharge treatment, active plasma treatment, laser treatment, mixed acid treatment and ozone oxidation treatment. Glow discharge treatment, ultraviolet irradiation treatment, corona discharge treatment and flame treatment are preferred, and glow discharge treatment and corona discharge treatment are particularly preferred.
[0037]
[Inorganic fine particles having a refractive index of 1.55 to 2.30]
In the present invention, inorganic fine particles having an average particle diameter of 1 to 200 nm are contained in a layer having a refractive index of 1.55 to 2.30 (sometimes referred to as a high refractive index layer). Here, the layer having a refractive index of 1.55 to 2.30 is a layer referred to as a so-called high refractive index layer or medium refractive index layer. In the present specification below, this layer is referred to as a high refractive index layer. Sometimes called generically. The inorganic fine particles used in the layer having a refractive index of 1.55 to 2.30 in the present invention preferably have a refractive index of 1.80 to 2.80, and more preferably 1.90 to 2.80. . The primary particles of the inorganic fine particles preferably have a weight average diameter of 1 to 150 nm, more preferably 1 to 100 nm, and most preferably 1 to 80 nm.
[0038]
The particle diameter of the inorganic fine particles can be measured by a light scattering method or an electron micrograph. The specific surface area of the inorganic fine particles is 10 to 400 m2/ G is preferred, 20 to 200 m2/ G is more preferable, 30 to 150 m2Most preferred is / g. The inorganic fine particles are preferably mainly composed of a metal oxide or sulfide. Examples of metal oxides or sulfides include titanium dioxide (eg, rutile, rutile / anatase mixed crystals, anatase, amorphous, etc.), tin oxide, indium oxide, zinc oxide, zirconium oxide and zinc sulfide. Titanium oxide, zirconium oxide, tin oxide, and indium oxide are particularly preferred.
[0039]
In order to produce a layer having a high refractive index, inorganic fine particles mainly composed of titanium dioxide are most preferable. The crystal structure is preferably a rutile type.
The inorganic fine particles are mainly composed of oxides or sulfides of these metals, and can further contain other elements. The main component means a component having the largest content (mass%) among the components constituting the particles. Examples of other elements include Ti, Zr, Sn, Co, Sb, Cu, Fe, Mn, Pb, Cd, As, Cr, Hg, Zn, Al, Mg, Si, P, and S.
[0040]
When the inorganic fine particles are particles mainly composed of titanium dioxide, it is particularly preferable that the titanium dioxide contains Co (cobalt). By containing Co (cobalt), the photocatalytic activity of titanium dioxide can be suppressed, and the weather resistance (wet heat resistance, light resistance) can be improved.
[0041]
The content of Co (cobalt) with respect to Ti (titanium) is preferably 0.05 to 30% by mass with respect to Ti, more preferably 0.1 to 10% by mass, and still more preferably 0.2 to 7%. % By mass, particularly preferably 0.3-5% by mass, most preferably 0.5-3% by mass.
Co (cobalt) is present in the inorganic fine particles mainly composed of titanium dioxide or on the surface thereof. It is more preferable that it exists inside the inorganic fine particles mainly composed of titanium dioxide, and most preferable that it exists both inside and on the surface.
There are various methods for causing Co (cobalt) to exist (for example, dope) in the inorganic fine particles mainly composed of titanium dioxide. For example, an ion implantation method (Vol.18, No.5, pp.262-268, 1998; Yasushi Aoki), Japanese Patent Laid-Open Nos. 11-263620, 11-512336, and European Published Patent No. 0335773 are disclosed. And a method described in JP-A-5-330825.
[0042]
In particular, a method of introducing Co (cobalt) in the particle formation process of inorganic fine particles mainly composed of titanium dioxide (for example, described in JP-A-11-512336, European Patent No. 0335773, JP-A-5-330825) preferable.
Co (cobalt) is also preferably present as an oxide.
The inorganic fine particles containing titanium dioxide as the main component can further contain other elements depending on the purpose. Other elements may be included as impurities. Examples of other elements include Sn, Sb, Cu, Fe, Mn, Pb, Cd, As, Cr, Hg, Zn, Mg, Si, P, and S.
[0043]
Inorganic fine particles may be surface-treated. The surface treatment is performed using an inorganic compound or an organic compound. Examples of inorganic compounds used for the surface treatment include alumina, silica, zirconium oxide and iron oxide. Alumina and silica are preferred. Examples of organic compounds used for the surface treatment include polyols, alkanolamines, stearic acid, silane coupling agents, and titanate coupling agents. Silane coupling agents are most preferred.
[0044]
When the inorganic fine particles are particles containing titanium dioxide as a main component, the surface treatment is an inorganic compound containing cobalt (CoO2, Co2O3, Co3O4Etc.), inorganic compounds containing aluminum (Al2O3, Al (OH)3Etc.), zirconium-containing inorganic compounds (ZrO2, Zr (OH)4Etc.), inorganic compounds containing silicon (SiO2Etc.), inorganic compounds containing iron (Fe2O3Etc.).
A preferred surface treatment is an inorganic compound containing cobalt (CoO2, Co2O3, Co3O4Etc.), inorganic compounds containing aluminum (Al2O3, Al (OH)3Etc.), zirconium-containing inorganic compounds (ZrO2, Zr (OH)4Particularly preferable surface treatment is an inorganic compound containing aluminum (Al2O3, Al (OH)3Etc.), zirconium-containing inorganic compounds (ZrO2, Zr (OH)4Etc.).
[0045]
Two or more kinds of these surface treatments can be used in combination. It is particularly preferable to use an inorganic compound containing aluminum and an inorganic compound containing zirconium in combination.
The inorganic fine particles mainly composed of titanium dioxide of the present invention may have a core / shell structure by surface treatment as described in JP-A No. 2001-166104.
[0046]
The shape of the inorganic fine particles mainly composed of titanium dioxide contained in the high refractive index layer is preferably a rice grain shape, a spherical shape, a cubic shape, a spindle shape or an indefinite shape, and particularly preferably an indefinite shape or a spindle shape. is there.
[0047]
[Dispersant]
For dispersion of the inorganic fine particles used in the high refractive index layer, a dispersant having an anionic group and a crosslinkable or polymerizable functional group and having the crosslinkable or polymerizable functional group in the side chain is used.
Although the weight average molecular weight (Mw) of a dispersing agent is not specifically limited, It is preferable that it is 1000 or more. The more preferred weight average molecular weight (Mw) of the dispersant is 2,000 to 1,000,000, more preferably 5,000 to 200,000, and particularly preferably 10,000 to 100,000.
[0048]
As the anionic group, a group having an acidic proton such as a carboxyl group, a sulfonic acid group (sulfo), a phosphoric acid group (phosphono), a sulfonamide group, or a salt thereof is effective, and in particular, a carboxyl group, a sulfonic acid group, A phosphoric acid group or a salt thereof is preferable, and a carboxyl group and a phosphoric acid group are particularly preferable. The average number of anionic groups contained in the dispersant per molecule is preferably 2 or more, more preferably 5 or more, and particularly preferably 10 or more. Moreover, the anionic group contained in a dispersing agent may contain multiple types in 1 molecule.
[0049]
The dispersant used in the present invention has the above anionic group in the side chain or terminal. In the dispersant of the present invention, examples of the method for introducing an anionic group into the side chain include an anionic group-containing monomer (for example, (meth) acrylic acid, maleic acid, partially esterified maleic acid, itaconic acid, crotonic acid, 2 -A method of polymerizing carboxyethyl (meth) acrylate, 2-sulfoethyl (meth) acrylate, phosphoric acid mono-2- (meth) acryloxyethyl ester, etc., and an acid anhydride acting on a polymer having a hydroxyl group, an amino group, etc. It can be synthesized by utilizing a polymer reaction such as method.
[0050]
In the dispersant having an anionic group in the side chain, the composition of the anionic group-containing polymer unit is 10% of the total polymer units.- 4The range is ˜100 mol%, preferably 1 to 50 mol%, particularly preferably 5 to 20 mol%.
On the other hand, in the dispersant of the present invention, as a method for introducing an anionic group at the terminal, a method of performing a polymerization reaction in the presence of an anionic group-containing chain transfer agent (eg, thioglycolic acid), an anionic group-containing polymerization It can synthesize | combine by the method of performing a polymerization reaction etc. using an initiator (for example, Wako Pure Chemical Industries V-501).
[0051]
Particularly preferred dispersants of the present invention are those having an anionic group in the side chain.
Crosslinkable or polymerizable functional groups include ethylenically unsaturated groups (for example, (meth) acryloyl groups, allyl groups, styryl groups, vinyloxy groups, etc.) that can undergo addition reactions and polymerization reactions with radical species, and cationic polymerizable groups (epoxies). Groups, oxatanyl groups, vinyloxy groups, etc.), polycondensation reactive groups (hydrolyzable silyl groups, etc., N-methylol groups), and the like. Preferred are groups having an ethylenically unsaturated group.
[0052]
The average number of cross-linkable or polymerizable functional groups contained in the dispersant per molecule is preferably 2 or more, more preferably 5 or more, and particularly preferably 10 or more. Moreover, the crosslinking or polymerizable functional group contained in the dispersant may contain a plurality of types in one molecule.
[0053]
Examples of polymerized units having an ethylenically unsaturated group in the side chain in the dispersant used in the present invention include poly-1,2-butadiene and poly-1,2-isoprene structures or esters of (meth) acrylic acid. Alternatively, an amide polymer unit having a specific residue (the R group of —COOR or —CONHR) bound thereto can be used. Examples of the specific residue (R group) include — (CH2) n-CR1= CR2R3 ,-(CH2O) n-CH2CR1= CR2R3 ,-(CH2CH2O) n-CH2CR1= CR2R3,-(CH2n-NH-CO-O-CH2CR1= CR2R3,-(CH2) n-O-CO-CR1= CR2R3And-(CH2CH2O) 2-X (R1~ R3Are a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group, an alkoxy group, an aryloxy group, and R1And R2Or R3May be bonded to each other to form a ring, n is an integer of 1 to 10, and X is a dicyclopentadienyl residue. Specific examples of ester residues include -CH2CH = CH2(Equivalent to an allyl (meth) acrylate polymer described in JP-A No. 64-17047), -CH2CH2O-CH2CH = CH2, -CH2CH2OCOCH = CH2, -CH2CH2OCOC (CH3) = CH2, -CH2C (CH3) = CH2, -CH2CH = CH-C6H5, -CH2CH2OCOCH = CH-C6H5, -CH2CH2-NHCOO-CH2CH = CH2And-CH2CH2O-X (X is a dicyclopentadienyl residue) is included. Specific examples of amide residues include -CH2CH = CH2, -CH2CH2-Y (Y is a 1-cyclohexenyl residue) and -CH2CH2-OCO-CH = CH2, -CH2CH2-OCO-C (CH3) = CH2Is included.
[0054]
In the dispersant having an ethylenically unsaturated group, a free radical (a polymerization initiation radical or a growth radical in the polymerization process of the polymerizable compound) is added to the unsaturated bond group, and the polymerizable compound directly or between the molecules. Addition polymerization is carried out through the polymerization chain, and a crosslink is formed between the molecules to cure. Alternatively, atoms in the molecule (for example, hydrogen atoms on carbon atoms adjacent to the unsaturated bond group) are extracted by free radicals to form polymer radicals that are bonded together to form a bridge between the molecules. Harden.
[0055]
In the dispersant used in the present invention, a method for introducing a crosslinking or polymerizable functional group into the side chain is, for example, a crosslinking or polymerizable functional group-containing monomer (for example, allyl (meth)) as described in JP-A-3-249653. Acrylate, glycidyl (meth) acrylate, trialkoxysilylpropyl methacrylate, etc.), butadiene or isoprene copolymerization, copolymerization of vinyl monomer having 3-chloropropionic acid ester moiety and dehydrochlorination The polymer can be synthesized by crosslinking by polymer reaction or introduction of a polymerizable functional group (for example, polymer reaction of an epoxy group-containing vinyl monomer to a carboxyl group-containing polymer).
[0056]
The cross-linked or polymerizable functional group-containing unit may constitute all polymer units other than the anionic group-containing polymer unit, preferably 5 to 50 mol% of the total cross-linked or polymerized unit, especially Preferably it is 5-30 mol%.
The dispersant used in the present invention may be a copolymer with an appropriate monomer other than a monomer having a crosslinkable or polymerizable functional group or an anionic group. Although it does not specifically limit regarding a copolymerization component, It selects from various viewpoints, such as dispersion stability, compatibility with another monomer component, and the intensity | strength of a formed film. Preferable examples include methyl (meth) acrylate, n-butyl (meth) acrylate, t-butyl (meth) acrylate, cyclohexyl (meth) acrylate, styrene and the like.
The form of the dispersant used in the present invention is not particularly limited, but is preferably a block copolymer or a random copolymer, and particularly preferably a random copolymer from the viewpoint of cost and synthetic ease.
[0057]
Although the specific example of the preferable dispersing agent used for this invention below is shown, it is not limited to these. Unless otherwise specified, a random copolymer is represented.
[0058]
[Chemical 1]
Figure 0004178023
[0059]
[Chemical 2]
Figure 0004178023
[0060]
[Chemical 3]
Figure 0004178023
[0061]
[Formula 4]
Figure 0004178023
[0062]
[Chemical formula 5]
Figure 0004178023
[0063]
[Chemical 6]
Figure 0004178023
[0064]
The amount of the dispersant used relative to the inorganic fine particles is preferably in the range of 1 to 50% by mass, more preferably in the range of 5 to 30% by mass, and most preferably 5 to 20% by mass. Two or more dispersants may be used in combination.
[0065]
[High refractive index layer and formation method thereof]
The inorganic fine particles used for the high refractive index layer are used for forming the high refractive index layer in the state of dispersion.
In the dispersion of the inorganic fine particles, it is dispersed in a dispersion medium in the presence of the dispersant.
As the dispersion medium, a liquid having a boiling point of 60 to 170 ° C. is preferably used. Examples of dispersion media include water, alcohol (eg, methanol, ethanol, isopropanol, butanol, benzyl alcohol), ketone (eg, acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, cyclohexanone), ester (eg, methyl acetate, ethyl acetate, Propyl acetate, butyl acetate, methyl formate, ethyl formate, propyl formate, butyl formate), aliphatic hydrocarbons (eg, hexane, cyclohexane), halogenated hydrocarbons (eg, methylene chloride, chloroform, carbon tetrachloride), aromatic Hydrocarbon (eg, benzene, toluene, xylene), amide (eg, dimethylformamide, dimethylacetamide, n-methylpyrrolidone), ether (eg, diethyl ether, dioxane, tetrahydrofuran), ether alcohol (eg, 1-methyl) Carboxymethyl-2-propanol) are included. Toluene, xylene, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, cyclohexanone and butanol are particularly preferred.
Particularly preferred dispersion media are methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, and cyclohexanone.
[0066]
The inorganic fine particles are dispersed using a disperser. Examples of dispersers include sand grinder mills (eg, pinned bead mills), high speed impeller mills, pebble mills, roller mills, attritors and colloid mills. A sand grinder mill and a high-speed impeller mill are particularly preferred. Further, preliminary dispersion processing may be performed. Examples of the disperser used for the preliminary dispersion treatment include a ball mill, a three-roll mill, a kneader, and an extruder.
The inorganic fine particles are preferably made as fine as possible in the dispersion medium, and the weight average diameter is 1 to 200 nm. Preferably it is 5-150 nm, More preferably, it is 10-100 nm, Most preferably, it is 10-80 nm.
By refining the inorganic fine particles to 200 nm or less, a high refractive index layer that does not impair the transparency can be formed.
[0067]
The high-refractive index layer used in the present invention is preferably added to a dispersion liquid in which inorganic fine particles are dispersed in a dispersion medium as described above, and preferably a binder precursor necessary for matrix formation (for example, ionizing radiation curable composition described later). A polyfunctional monomer, polyfunctional oligomer, etc.), a photopolymerization initiator, etc. to obtain a coating for a high refractive index layer, a coating for a high refractive index layer is applied on a transparent support, and an ionizing radiation curable compound (for example, It is preferably formed by curing by a crosslinking reaction or a polymerization reaction of a polyfunctional monomer or polyfunctional oligomer).
[0068]
Furthermore, it is preferable to cause the binder of the high refractive index layer to undergo a crosslinking reaction or a polymerization reaction with the dispersant simultaneously with or after the application of the layer.
The binder of the high refractive index layer produced in this way is, for example, the above-mentioned dispersant and an ionizing radiation-curable polyfunctional monomer or polyfunctional oligomer cross-linked or polymerized to form an anionic group of the dispersant in the binder. Will be incorporated. Furthermore, the binder of the high refractive index layer has a function in which the anionic group maintains the dispersed state of the inorganic fine particles, and the cross-linked or polymerized structure imparts a film forming ability to the binder to contain the inorganic fine particles. Improve physical strength (scratch resistance, etc.), chemical resistance, and weather resistance (wet heat resistance, light resistance).
[0069]
The functional group of the ionizing radiation curable polyfunctional monomer or polyfunctional oligomer is preferably a light, electron beam, or radiation polymerizable group, and among them, a photopolymerizable functional group is preferable.
Examples of the photopolymerizable functional group include unsaturated polymerizable functional groups such as a (meth) acryloyl group, a vinyl group, a styryl group, and an allyl group. Among them, a (meth) acryloyl group is preferable.
[0070]
As a specific example of a photopolymerizable polyfunctional monomer having a photopolymerizable functional group,
(Meth) acrylic acid diesters of alkylene glycol such as neopentyl glycol acrylate, 1,6-hexanediol (meth) acrylate, propylene glycol di (meth) acrylate;
(Meth) acrylic acid diesters of polyoxyalkylene glycols such as triethylene glycol di (meth) acrylate, dipropylene glycol di (meth) acrylate, polyethylene glycol di (meth) acrylate, polypropylene glycol di (meth) acrylate;
[0071]
(Meth) acrylic acid diesters of polyhydric alcohols such as pentaerythritol di (meth) acrylate;
(Meth) acrylic acid diesters of ethylene oxide or propylene oxide adducts such as 2,2-bis {4- (acryloxy-diethoxy) phenyl} propane, 2-2-2bis {4- (acryloxy-polypropoxy) phenyl} propane ;
Etc.
[0072]
Furthermore, epoxy (meth) acrylates, urethane (meth) acrylates, and polyester (meth) acrylates are also preferably used as the photopolymerizable polyfunctional monomer.
[0073]
Among these, esters of polyhydric alcohol and (meth) acrylic acid are preferable. More preferably, a polyfunctional monomer having 3 or more (meth) acryloyl groups in one molecule is preferable. Specifically, trimethylolpropane tri (meth) acrylate, trimethylolethane tri (meth) acrylate, 1,2,4-cyclohexanetetra (meth) acrylate, pentaglycerol triacrylate, pentaerythritol tetra (meth) acrylate, penta Erythritol tri (meth) acrylate, (di) pentaerythritol triacrylate, (di) pentaerythritol pentaacrylate, (di) pentaerythritol tetra (meth) acrylate, (di) pentaerythritol hexa (meth) acrylate, tripentaerythritol triacrylate , Tripentaerythritol hexatriacrylate and the like.
[0074]
Two or more polyfunctional monomers may be used in combination.
It is preferable to use a photopolymerization initiator for the polymerization reaction of the photopolymerizable polyfunctional monomer. As the photopolymerization initiator, a photoradical polymerization initiator and a photocationic polymerization initiator are preferable, and a photoradical polymerization initiator is particularly preferable.
Examples of the photo radical polymerization initiator include acetophenones, benzophenones, Michler's benzoylbenzoate, α-amyloxime ester, tetramethylthiuram monosulfide, and thioxanthones.
[0075]
As a commercially available photo radical polymerization initiator, Kayacure (DETX-S, BP-100, BDMK, CTX, BMS, 2-EAQ, ABQ, CPTX, EPD, ITX, QTX, BTC, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd. MCA, etc.), Irgacure (651, 184, 500, 907, 369, 1173, 2959, 4265, 4263, etc.) manufactured by Ciba Geigy Co., Ltd., Esacure (KIP100F, KB1, EB3, BP, X33, KT046) manufactured by Sartomer , KT37, KIP150, TZT) and the like.
[0076]
In particular, photocleavable photoradical polymerization initiators are preferred. The photocleavable photoradical polymerization initiator is described in the latest UV curing technology (P.159, issuer; Kazuhiro Takashiro, publisher; Technical Information Association, Inc., published in 1991).
Examples of commercially available photocleavable photoradical polymerization initiators include Irgacure (651, 184, 907) manufactured by Ciba Geigy Japan.
[0077]
It is preferable to use a photoinitiator in the range of 0.1-15 mass parts with respect to 100 mass parts of polyfunctional monomers, More preferably, it is the range of 1-10 mass parts.
In addition to the photopolymerization initiator, a photosensitizer may be used. Specific examples of the photosensitizer include n-butylamine, triethylamine, tri-n-butylphosphine, Michler's ketone and thioxanthone.
Examples of commercially available photosensitizers include Kayacure (DMBI, EPA) manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.
The photopolymerization reaction is preferably performed by ultraviolet irradiation after the high refractive index layer is applied and dried.
The high refractive index layer used in the present invention preferably contains a compound represented by the following general formula and / or a derivative compound thereof.
[0078]
General formula (1)
(R1) M-Si (OR2) N
In the general formula (1), R1Represents a substituted or unsubstituted alkyl group or an aryl group. R2Represents a substituted or unsubstituted alkyl group or acyl group. m represents an integer of 0 to 3. n represents an integer of 1 to 4. The sum of m and n is 4.
In the general formula (1), R1Represents a substituted or unsubstituted alkyl group or aryl group. Examples of the alkyl group include methyl, ethyl, propyl, isopropyl, hexyl, t-butyl, sec-butyl, hexyl, decyl, hexadecyl and the like. The alkyl group preferably has 1 to 30 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, and particularly preferably 1 to 6 carbon atoms. Examples of the aryl group include phenyl and naphthyl, and a phenyl group is preferable.
[0079]
The substituent is not particularly limited, but halogen (fluorine, chlorine, bromine, etc.), hydroxyl group, mercapto group, carboxyl group, epoxy group, alkyl group (methyl, ethyl, i-propyl, propyl, t-butyl etc.), Aryl group (phenyl, naphthyl, etc.), aromatic heterocyclic group (furyl, pyrazolyl, pyridyl, etc.), alkoxy group (methoxy, ethoxy, i-propoxy, hexyloxy, etc.), aryloxy (phenoxy, etc.), alkylthio group (methylthio) , Ethylthio etc.), arylthio group (phenylthio etc.), alkenyl group (vinyl, 1-propenyl etc.), alkoxysilyl group (trimethoxysilyl, triethoxysilyl etc.), acyloxy group (acetoxy group, (meth) acryloyl group etc.) , Alkoxycarbonyl group (methoxycarbonyl, ethoxy Carbonyl, etc.), aryloxycarbonyl groups (phenoxycarbonyl, etc.), carbamoyl groups (carbamoyl, N-methylcarbamoyl, N, N-dimethylcarbamoyl, N-methyl-N-octylcarbamoyl, etc.), acylamino groups (acetylamino, benzoylamino) , Acrylicamino, methacrylamino and the like).
[0080]
Of these, more preferred are a hydroxyl group, a mercapto group, a carboxyl group, an epoxy group, an alkyl group, an alkoxysilyl group, an acyloxy group, and an acylamino group, and particularly preferred are an epoxy group and a polymerizable acyloxy group ((meth) acryloyl group). ) And a polymerizable acylamino group (acrylamino, methacrylamino). These substituents may be further substituted.
[0081]
R2Represents a substituted or unsubstituted alkyl group or acyl group. Description of alkyl group, acyl group and substituent is R1Is the same. R2Is preferably an unsubstituted alkyl group or an unsubstituted acyl group, and particularly preferably an unsubstituted alkyl group.
[0082]
m represents an integer of 0 to 3. n represents an integer of 1 to 4. The sum of m and n is 4. R1Or R2When there are multiple, there are multiple R1Or R2May be the same or different. m is preferably 0, 1, 2 and particularly preferably 1.
Specific examples of the compound represented by the general formula (1) are shown below, but the present invention is not limited thereto.
[0083]
[Chemical 7]
Figure 0004178023
[0084]
[Chemical 8]
Figure 0004178023
[0085]
[Chemical 9]
Figure 0004178023
[0086]
[Chemical Formula 10]
Figure 0004178023
[0087]
Embedded image
Figure 0004178023
[0088]
Embedded image
Figure 0004178023
[0089]
Among these specific examples, (1), (12), (18), (19) and the like are particularly preferable.
As for content of the compound of General formula (1), 1-90 mass% of the total solid of a high refractive index layer is preferable, More preferably, it is 2-80 mass%, Most preferably, it is 5-50 mass%.
[0090]
The binder crosslinked or polymerized with the dispersant in the high refractive index layer preferably further has a silanol group. When the binder further has a silanol group, the physical strength (scratch resistance, etc.), chemical resistance, and weather resistance (wet heat resistance, light resistance) of the high refractive index layer are further improved.
For the silanol group, for example, a compound represented by the general formula (1) having a crosslinkable or polymerizable functional group is added to the coating material for the high refractive index layer, and the coating material is applied on a transparent support and dispersed. An agent, a polyfunctional monomer, a polyfunctional oligomer, or a compound represented by the general formula (1) can be introduced into the binder by a crosslinking reaction or a polymerization reaction.
[0091]
Particularly preferred among the compounds represented by the general formula (1) are compounds having a (meth) acryloyl group as a crosslinkable or polymerizable functional group, such as 3-acryloxypropyltrimethoxysilane, 3-methacryloxypropyl. Examples include trimethoxysilane.
[0092]
The binder crosslinked or polymerized with the dispersant in the high refractive index layer also preferably has an amino group or a quaternary ammonium group.
The binder of the high refractive index layer having an amino group or a quaternary ammonium group is obtained by adding, for example, a monomer having a crosslinkable or polymerizable functional group and an amino group or a quaternary ammonium group to the paint for the high refractive index layer. Can be formed on the transparent support by a crosslinking reaction or a polymerization reaction with the above-mentioned dispersant, polyfunctional monomer or polyfunctional oligomer.
[0093]
A monomer having an amino group or a quaternary ammonium group functions as a dispersion aid for inorganic fine particles in the coating material. Furthermore, after coating, a dispersant, a polyfunctional monomer or a polyfunctional oligomer is crosslinked or polymerized to form a binder, thereby maintaining good dispersibility of the inorganic fine particles in the high refractive index layer and improving the physical strength (resistance resistance). A high refractive index layer having excellent scratch resistance, chemical resistance, and weather resistance (moisture and heat resistance, light resistance) can be produced.
[0094]
Preferred monomers having an amino group or a quaternary ammonium group include N, N-dimethylaminoethyl (meth) acrylate, N, N-dimethylaminopropyl (meth) acrylate, (meth) acrylic acid hydroxypropyltrimethylammonium chloride, dimethyl And allyl ammonium chloride.
It is preferable that the usage-amount with respect to the dispersing agent of the monomer which has an amino group or a quaternary ammonium group is 1-40 mass%, More preferably, it is 3-30 mass%, Most preferably, it is 3-20 mass%. If the binder is formed by crosslinking or polymerization reaction simultaneously with or after the application of the high refractive index layer, these monomers can be effectively functioned before the application of the high refractive index layer.
[0095]
The crosslinked or polymerized binder has a structure in which the main chain of the polymer is crosslinked or polymerized. Examples of the polymer main chain include polyolefin (saturated hydrocarbon), polyether, polyurea, polyurethane, polyester, polyamine, polyamide and melamine resin. A polyolefin main chain, a polyether main chain and a polyurea main chain are preferable, a polyolefin main chain and a polyether main chain are more preferable, and a polyolefin main chain is most preferable.
[0096]
The polyolefin main chain is composed of a saturated hydrocarbon. The polyolefin main chain is obtained, for example, by an addition polymerization reaction of an unsaturated polymerizable group. The polyether main chain has repeating units bonded by an ether bond (—O—). The polyether main chain is obtained, for example, by a ring-opening polymerization reaction of an epoxy group. In the polyurea main chain, repeating units are bonded by a urea bond (—NH—CO—NH—). The polyurea main chain is obtained, for example, by a condensation polymerization reaction between an isocyanate group and an amino group. The polyurethane main chain has repeating units bonded by urethane bonds (—NH—CO—O—). The polyurethane main chain is obtained, for example, by a polycondensation reaction between an isocyanate group and a hydroxyl group (including an N-methylol group). The polyester main chain has repeating units bonded by an ester bond (—CO—O—). The polyester main chain is obtained, for example, by a polycondensation reaction between a carboxyl group (including an acid halide group) and a hydroxyl group (including an N-methylol group). In the polyamine main chain, repeating units are bonded by an imino bond (—NH—). The polyamine main chain is obtained, for example, by a ring-opening polymerization reaction of an ethyleneimine group. The polyamide main chain has repeating units bonded by an amide bond (—NH—CO—). The polyamide main chain is obtained, for example, by a reaction between an isocyanate group and a carboxyl group (including an acid halide group). The melamine resin main chain is obtained, for example, by a polycondensation reaction between a triazine group (eg, melamine) and an aldehyde (eg, formaldehyde). In the melamine resin, the main chain itself has a crosslinked or polymerized structure.
[0097]
The anionic group is preferably bonded to the main chain as a side chain of the binder via a linking group. Examples of the anionic group include a carboxyl group, a sulfonic acid group (sulfo), and a phosphoric acid group (phosphono). A carboxyl group and a phosphate group are preferred. The anionic group may be in a salt state. The cation that forms a salt with the anionic group is preferably an alkali metal ion. Moreover, the proton of the anionic group may be dissociated. The linking group that binds the anionic group and the main chain of the binder is preferably a divalent group selected from —CO—, —O—, an alkylene group, an arylene group, and combinations thereof. The crosslinked or polymerized structure chemically bonds (preferably covalently bonds) two or more main chains. In the crosslinked or polymerized structure, it is preferable to covalently bond three or more main chains. The crosslinked or polymerized structure is preferably composed of a divalent or higher valent group selected from —CO—, —O—, —S—, a nitrogen atom, a phosphorus atom, an aliphatic residue, an aromatic residue, and combinations thereof. .
[0098]
The binder is preferably a copolymer having a repeating unit having an anionic group and a repeating unit having a crosslinked or polymerized structure. The proportion of the repeating unit having an anionic group in the copolymer is preferably 2 to 96 mol%, more preferably 4 to 94 mol%, and most preferably 6 to 92 mol%. The repeating unit may have two or more anionic groups. The proportion of the repeating unit having a crosslinked or polymerized structure in the copolymer is preferably 4 to 98 mol%, more preferably 6 to 96 mol%, and most preferably 8 to 94 mol%.
[0099]
The repeating unit of the binder may have both an anionic group and a crosslinked or polymerized structure. The binder may contain other repeating units (repeating units having neither an anionic group nor a crosslinked or polymerized structure).
Other repeating units are preferably repeating units having a silanol group, an amino group or a quaternary ammonium group.
[0100]
In the repeating unit having a silanol group, the silanol group is directly bonded to the main chain of the binder or is bonded to the main chain via a linking group. The silanol group is preferably bonded to the main chain as a side chain via a linking group. The linking group that connects the silanol group and the main chain of the binder is preferably a divalent group selected from —CO—, —O—, an alkylene group, an arylene group, and combinations thereof. When the binder contains a repeating unit having a silanol group, the ratio is preferably 2 to 98 mol%, more preferably 4 to 96 mol%, and most preferably 6 to 94 mol%.
[0101]
In the repeating unit having an amino group or a quaternary ammonium group, the amino group or quaternary ammonium group is directly bonded to the main chain of the binder or bonded to the main chain through a linking group. The amino group or quaternary ammonium group is preferably bonded to the main chain as a side chain via a linking group. The amino group or quaternary ammonium group is preferably a secondary amino group, a tertiary amino group or a quaternary ammonium group, more preferably a tertiary amino group or a quaternary ammonium group. The group bonded to the nitrogen atom of the secondary amino group, tertiary amino group or quaternary ammonium group is preferably an alkyl group, preferably an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms, Is more preferably an alkyl group of 1 to 6. The counter ion of the quaternary ammonium group is preferably a halide ion. The linking group that binds the amino group or quaternary ammonium group to the main chain of the binder is a divalent group selected from —CO—, —NH—, —O—, an alkylene group, an arylene group, and combinations thereof. Preferably there is. When the binder includes a repeating unit having an amino group or a quaternary ammonium group, the ratio is preferably 0.1 to 32 mol%, more preferably 0.5 to 30 mol%, and more preferably 1 to 28 mol. % Is most preferred.
[0102]
In addition, even if the silanol group, the amino group, and the quaternary ammonium group are contained in the repeating unit having an anionic group or the repeating unit having a crosslinked or polymerized structure, the same effect can be obtained.
The crosslinked or polymerized binder is preferably formed by applying a coating for a high refractive index layer on a transparent support and performing a crosslinking or polymerization reaction simultaneously with or after the application.
[0103]
The inorganic fine particles have a function of suppressing curing shrinkage as well as an effect of controlling the refractive index of the high refractive index layer.
In the high refractive index layer, the inorganic fine particles are preferably dispersed as finely as possible, and the weight average diameter is 1 to 200 nm. The weight average diameter of the inorganic fine particles in the high refractive index layer is preferably 5 to 150 nm, more preferably 10 to 100 nm, and most preferably 10 to 80 nm.
By refining the inorganic fine particles to 200 nm or less, a high refractive index layer that does not impair the transparency can be formed.
[0104]
The content of the inorganic fine particles in the high refractive index layer is preferably 10 to 90% by mass, more preferably 15 to 80% by mass, and particularly preferably 15 to 75% by mass with respect to the mass of the high refractive index layer. . Two or more inorganic fine particles may be used in combination in the high refractive index layer.
When the low refractive index layer is provided on the high refractive index layer, the refractive index of the high refractive index layer is preferably higher than the refractive index of the transparent support.
The high refractive index layer contains an ionizing radiation curable compound containing an aromatic ring, an ionizing radiation curable compound containing a halogenated element other than fluorine (for example, Br, I, Cl, etc.), and atoms such as S, N, P, etc. A binder obtained by a crosslinking or polymerization reaction such as an ionizing radiation curable compound can also be preferably used.
In order to construct an antireflection film by constructing a low refractive index layer on a high refractive index layer, the refractive index of the high refractive index layer is preferably 1.55 to 2.30, more preferably 1.60 to 2.20, particularly preferably 1.65 to 2.10.
[0105]
In addition to the above components (inorganic fine particles, polymerization initiators, photosensitizers, etc.), the high refractive index layer includes resins, surfactants, antistatic agents, coupling agents, thickeners, anti-coloring agents, and coloring. Agents (pigments, dyes), antifoaming agents, leveling agents, flame retardants, ultraviolet absorbers, infrared absorbers, adhesion-imparting agents, polymerization inhibitors, antioxidants, surface modifiers, conductive metal particles, etc. It can also be added.
Moreover, a high refractive index layer can also serve as the glare-proof layer which contained the particle | grains of the average particle diameter of 0.2-10 micrometers mentioned later and provided the glare-proof function.
The film thickness of the high refractive index layer can be appropriately designed depending on the application. When using a high refractive index layer as an optical interference layer described later, the thickness is preferably 30 to 200 nm, more preferably 50 to 170 nm, and particularly preferably 60 to 150 nm. When the high refractive index layer also serves as the hard coat layer, the thickness is preferably 0.5 to 10 μm, more preferably 1 to 7 μm, and particularly preferably 2 to 5 μm.
[0106]
In the formation of the high refractive index layer, the crosslinking reaction or polymerization reaction of the ionizing radiation curable compound is preferably carried out in an atmosphere having an oxygen concentration of 10% by volume or less.
By forming the high refractive index layer in an atmosphere having an oxygen concentration of 10% by volume or less, the physical strength (scratch resistance, etc.), chemical resistance, weather resistance (moisture heat resistance, light resistance) of the high refractive index layer, The adhesion between the high refractive index layer and the layer adjacent to the high refractive index layer can be improved.
Preferably, it is formed by a crosslinking reaction or polymerization reaction of an ionizing radiation curable compound in an atmosphere having an oxygen concentration of 6% by volume or less, more preferably an oxygen concentration of 4% by volume or less, particularly preferably an oxygen concentration of 2 % By volume or less.
[0107]
As a method of reducing the oxygen concentration to 10% by volume or less, it is preferable to replace the atmosphere (nitrogen concentration of about 79% by volume, oxygen concentration of about 21% by volume) with another gas, particularly preferably replacement with nitrogen (nitrogen purge). It is to be.
Preferred coating solvents for the high refractive index layer are methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, and cyclohexanone.
The coating solvent may contain a solvent other than the ketone solvent. For example, alcohol (eg, methanol, ethanol, isopropanol, butanol, benzyl alcohol), ester (eg, methyl acetate, ethyl acetate, propyl acetate, butyl acetate, methyl formate, ethyl formate, propyl formate, butyl formate), aliphatic carbonization Hydrogen (eg, hexane, cyclohexane), halogenated hydrocarbon (eg, methylene chloride, chloroform, carbon tetrachloride), aromatic hydrocarbon (eg, benzene, toluene, xylene), amide (eg, dimethylformamide, dimethylacetamide, n-methylpyrrolidone), ether (eg, diethyl ether, dioxane, tetrahydrofuran), and ether alcohol (eg, 1-methoxy-2-propanol).
[0108]
The coating solvent preferably contains a ketone solvent content of 10% by mass or more of the total solvent contained in the paint. Preferably it is 30 mass% or more, More preferably, it is 60 mass% or more.
The strength of the high refractive index layer is preferably H or higher, more preferably 2H or higher, and most preferably 3H or higher in a pencil hardness test according to JIS K5400.
Further, in the Taber test according to JIS K5400, the smaller the wear amount of the test piece before and after the test, the better.
The haze of the high refractive index layer is preferably 5% or less, more preferably 3% or less, and particularly preferably 1% or less when it does not contain particles that impart an antiglare function.
The high refractive index layer is preferably constructed directly on the transparent support or via another layer.
[0109]
[Outermost layer]
It is preferable to construct an outermost layer mainly composed of a fluorine-containing compound on the side having the high refractive index layer.
The outermost layer mainly composed of a fluorine-containing compound is used as a low refractive index layer or an antifouling layer.
In the present invention, “mainly containing a fluorine-containing compound” means that the fluorine-containing compound contained in the outermost layer is 50% by mass or more with respect to the total mass of the outermost layer, and contains 60% by mass or more. More preferably.
The refractive index of the fluorine-containing compound is preferably 1.35 to 1.50. More preferably, it is 1.36-1.47, More preferably, it is 1.38-1.45. Moreover, it is preferable that a fluorine-containing compound contains a fluorine atom in 35-80 mass%, and it is still more preferable that it contains in 45-75 mass%.
[0110]
Examples of the fluorine-containing compound include a fluorine-containing polymer, a fluorine-containing silane compound, a fluorine-containing surfactant, and a fluorine-containing ether.
Examples of the fluorine-containing polymer include those synthesized by a crosslinking reaction or a polymerization reaction of an ethylenically unsaturated monomer containing a fluorine atom. Examples of ethylenically unsaturated monomers containing fluorine atoms include fluoroolefins (eg, fluoroethylene, vinylidene fluoride, tetrafluoroethylene, hexafluoropropylene, perfluoro-2,2-dimethyl-1,3-dioxole), Fluorinated vinyl ethers and esters of fluorine-substituted alcohols with acrylic acid or methacrylic acid are included.
[0111]
As the fluorine-containing polymer, a copolymer comprising a repeating structural unit containing a fluorine atom and a repeating structural unit not containing a fluorine atom can also be used.
The copolymer can be obtained by a polymerization reaction of an ethylenically unsaturated monomer containing a fluorine atom and an ethylenically unsaturated monomer not containing a fluorine atom.
Examples of ethylenically unsaturated monomers not containing fluorine atoms include olefins (eg, ethylene, propylene, isoprene, vinyl chloride, vinylidene chloride, etc.), acrylic esters (eg, methyl acrylate, ethyl acrylate, acrylic acid-2- Ethylhexyl, etc.), methacrylic acid esters (eg, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, butyl methacrylate, ethylene glycol dimethacrylate, etc.), styrene and its derivatives (eg, styrene, divinylbenzene, vinyltoluene, α-methylstyrene, etc.) , Vinyl ether (eg, methyl vinyl ether, etc.), vinyl ester (eg, vinyl acetate, vinyl propionate, vinyl cinnamate, etc.), acrylamide (eg, N-tertbutylacrylamide, N-cyclohexylacrylamide, etc.), methacrylate Amides and acrylonitrile.
[0112]
Examples of the fluorine-containing silane compound include silane compounds containing a perfluoroalkyl group (eg, (heptadecafluoro-1,2,2,2-tetradecyl) triethoxysilane).
The fluorine-containing surfactant may have an anionic, cationic, nonionic or amphoteric hydrophilic portion. Then, a part or all of the hydrocarbon hydrogen atoms constituting the hydrophobic portion are substituted with fluorine atoms.
[0113]
The fluorine-containing ether is a compound generally used as a lubricant. Examples of the fluorinated ether include perfluoropolyether.
As the outermost layer, it is particularly preferable to use a fluorine-containing polymer into which a crosslinked or polymerized structure is introduced. The fluorine-containing polymer into which a crosslinked or polymerized structure is introduced can be obtained by crosslinking or polymerizing a fluorine-containing polymer having a crosslinked or polymerizable group.
[0114]
The fluorine-containing polymer having a crosslinked or polymerizable group can be obtained by introducing a crosslinked or polymerizable group as a side chain into a fluorine-containing polymer having no crosslinked or polymerizable group. The crosslinkable or polymerizable group is preferably a functional group that reacts with light, preferably ultraviolet irradiation, electron beam (EB) irradiation or heating, so that the fluoropolymer has a crosslinked or polymerized structure. Examples of the crosslinking or polymerizable group include groups such as acryloyl, methacryloyl, isocyanate, epoxy, aziridine, oxazoline, aldehyde, carbonyl, hydrazine, carboxyl, methylol, and active methylene. A commercially available product may be used as the fluorine-containing polymer having a crosslinked or polymerizable group.
The crosslinking or polymerization reaction of the fluorine-containing polymer having a crosslinking or polymerizable group is preferably carried out by light irradiation, electron beam irradiation or heating at the same time as or after the coating for forming the outermost layer is applied.
[0115]
In addition to the fluorine-containing compound, the outermost layer can contain a filler (for example, inorganic fine particles and organic fine particles), a silane coupling agent, a slip agent (silicon compound such as dimethyl silicon), a surfactant, and the like. In particular, it is preferable to contain inorganic fine particles, a silane coupling agent, and a slip agent.
[0116]
As the inorganic fine particles, silicon dioxide (silica), fluorine-containing particles (magnesium fluoride, calcium fluoride, barium fluoride) and the like are preferable. Particularly preferred is silicon dioxide (silica). The primary particles of the inorganic fine particles preferably have a weight average diameter of 1 to 150 nm, more preferably 1 to 100 nm, and most preferably 1 to 80 nm. It is preferable that the inorganic fine particles are more finely dispersed in the outermost layer. The shape of the inorganic fine particles is preferably a rice grain shape, a spherical shape, a cubic shape, a spindle shape, a short fiber shape, a ring shape, or an indefinite shape.
[0117]
As the silane coupling agent, a compound represented by the general formula (1) and / or a derivative compound thereof can be used. Preferred are silane coupling agents containing a hydroxyl group, a mercapto group, a carboxyl group, an epoxy group, an alkyl group, an alkoxysilyl group, an acyloxy group, and an acylamino group, and particularly preferred are an epoxy group and a polymerizable acyloxy group ( (Meth) acryloyl group), a silane coupling agent containing a polymerizable acylamino group (acrylamino group, methacrylamino group).
[0118]
Particularly preferred among the compounds represented by the general formula (1) are compounds having a (meth) acryloyl group as a crosslinkable or polymerizable functional group, such as 3-acryloxypropyltrimethoxysilane, 3-methacryloxypropyl. Examples include trimethoxysilane.
As the slipping agent, a fluorinated compound into which dimethyl silicon or a polysiloxane segment is introduced is preferable.
[0119]
The outermost layer is a cross-linking reaction or a polymerization reaction by applying light irradiation, electron beam irradiation or heating at the same time as or after application of a coating material in which a fluorine-containing compound or other optional components contained therein is dissolved or dispersed. It is preferable to form by. In particular, when the outermost layer is formed by a crosslinking reaction or a polymerization reaction of an ionizing radiation curable compound, the crosslinking reaction or the polymerization reaction is preferably performed in an atmosphere having an oxygen concentration of 10% by volume or less. By forming in an atmosphere having an oxygen concentration of 10% by volume or less, an outermost layer excellent in physical strength (such as scratch resistance) and chemical resistance can be obtained.
The oxygen concentration is preferably 6% by volume or less, more preferably 4% by volume or less, particularly preferably 2% by volume or less, and most preferably 1% by volume or less.
[0120]
As a method of reducing the oxygen concentration to 10% by volume or less, it is preferable to replace the atmosphere (nitrogen concentration of about 79% by volume, oxygen concentration of about 21% by volume) with another gas, particularly preferably replacement with nitrogen (nitrogen purge). It is to be.
When the outermost layer is used as the low refractive index layer, the film thickness is preferably 30 to 200 nm, more preferably 50 to 150 nm, and particularly preferably 60 to 120 nm. When using the outermost layer as an antifouling layer, the film thickness is preferably 3 to 50 nm, more preferably 5 to 35 nm, and particularly preferably 7 to 25 nm.
[0121]
The outermost layer preferably has a surface dynamic friction coefficient of 0.25 or less in order to improve the physical strength (such as scratch resistance) of the antireflection film. The dynamic friction coefficient described here refers to a dynamic friction coefficient between a surface and a stainless steel hard sphere having a diameter of 5 mm when a load of 0.98 N is applied to a stainless steel hard sphere having a diameter of 5 mm and the surface is moved at a speed of 60 cm / min. Preferably it is 0.17 or less, Most preferably, it is 0.15 or less.
In order to improve the antifouling performance of the antireflection film, it is preferable that the contact angle of the surface with water is 90 ° or more. More preferably, it is 95 ° or more, and particularly preferably 100 ° or more.
[0122]
[Low refractive index layer]
The low refractive index layer may also serve as the outermost layer, or may be positioned below the outermost layer.
When the low refractive index layer also serves as the outermost layer, what has already been described for the outermost layer can be applied. When the low refractive index layer is located in the lower layer of the outermost layer, the low refractive index layer preferably contains a silicon compound.
The refractive index of the low refractive index layer is 1.20 to 1.55. It is preferably 1.30 to 1.50, preferably 1.35 to 1.48, particularly preferably 1.40 to 1.48.
When the low refractive index layer is located below the outermost layer, the low refractive index layer can be formed by a coating method or a vapor phase method (vacuum deposition method, sputtering method, ion plating method, plasma CVD method, etc.). The coating method is preferable because it can be manufactured at a low cost.
When the low refractive index layer is prepared by coating, a compound selected from the group consisting of a compound represented by the following general formula (2), a hydrolyzate thereof, and a crosslinked silicon polymer formed by condensation of the hydrolyzate It is preferable to make it with a crosslinked silicon polymer.
[0123]
(General formula 2)
XaYbSiZ4-a-b
[0124]
In the general formula (2): X is an organic group having 1 to 12 carbon atoms (for example, alkyl, aryl, halogenated alkyl, halogenated aryl, alkenyl, or epoxy group, (meth) acryloyl group, mercapto group, amino group, A cyano group and the like. Y is a hydrocarbon group having 1 to 3 carbon atoms. Z is a halogen atom or an alkoxy group (for example, OCH3, OC2H5, OC3H7Etc.). a and b are the same or different and are an integer of 0-2. Although not particularly limited, specific examples of the general formula (2) include tetraalkoxysilanes such as methyl silicate and ethyl silicate, methyltrimethoxysilane, methyltriethoxysilane, methyltrimethoxyethoxysilane, methyltriacetoxysilane, and methyltributoxy. Silane, ethyltrimethoxysilane, vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, vinyltriacetoxysilane, vinyltrimethoxyethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, phenyltriethoxysilane, phenyltriacetoxysilane, γ-chloropropyltrimethoxysilane , Γ-chloropropyltriethoxysilane, γ-chloropropyltriacetoxysilane, 3,3,3-trifluoropropyltrimethoxysilane, γ-glycidoxypropylto Methoxysilane, γ-glycidoxypropyltriethoxysilane, γ- (β-glycidoxyethoxy) propyltrimethoxysilane, β- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, β- (3,4- Epoxycyclohexyl) ethyltriethoxysilane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, γ-aminopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ-mercaptopropyltriethoxysilane, N Trialkoxy or triacyloxysilanes such as -β (aminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane, γ- (2-aminoethyl) aminopropyltrimethoxysilane, β-cyanoethyltriethoxysilane, dimethyldimeth Sisilane, dimethyldiethoxysilane, phenylmethyldimethoxysilane, phenylmethyldiethoxysilane, γ-glycidoxypropylmethyldimethoxysilane, γ-glycidoxypropylmethyldiethoxysilane, γ-glycidoxypropylphenyldimethoxysilane, γ -Glycidoxypropylphenyldiethoxysilane, γ-chloropropylmethyldimethoxysilane, γ-chloropropylmethyldiethoxysilane, dimethyldiacetoxysilane, γ-methacryloxypropylmethyldimethoxysilane, γ-methacryloxypropylmethyldiethoxysilane Γ-mercaptopropylmethyldimethoxysilane, γ-mercaptopropylmethyldiethoxysilane, γ-aminopropylmethyldimethoxysilane, γ-aminopropylmethyldie Examples include dialkoxy or diacyloxysilanes such as toxisilane, methylvinyldimethoxysilane, and methylvinyldiethoxysilane.
Particularly when hardness is required, a silicon compound containing an epoxy group or a (meth) acryloyl group is preferred. These silicon compounds can be used alone or in combination of two or more.
[0125]
These silicon compounds are preferably cured using various curing agents and catalysts. For example, Lewis acids, various acids and bases including Lewis bases, and neutral or basic salts formed therefrom, such as organic carboxylic acids , Chromic acid, hypochlorous acid, boric acid, bromic acid, selenious acid, thiosulfuric acid, orthosilicic acid, thiocyanic acid, nitrous acid, aluminate, carbonic acid metal salt, especially alkali metal salt or ammonium salt, further aluminum, Zirconium, titanium alkoxides, or complex compounds of these. Particularly preferred are aluminum chelate compounds such as ethyl acetoacetate aluminum diisopropylate, aluminum trisethyl acetoacetate, alkyl acetoacetate aluminum diisopropylate, aluminum monoacetylacetonate bisethylacetoacetate, aluminum trisacetylacetate and the like. is there.
[0126]
The low refractive index layer includes inorganic fine particles such as LiF and MgF.2, SiO2It is preferable to add fine particles such as SiO.2Is particularly preferred.
The film thickness of the low refractive index layer is preferably 30 to 200 nm, more preferably 50 to 150 nm, and most preferably 60 to 120 nm.
The haze of the low refractive index layer is preferably 5% or less, more preferably 3% or less, and most preferably 1% or less.
The strength of the low refractive index layer is preferably H or more, more preferably 2H or more, and most preferably 3H or more in a pencil hardness test according to JIS K5400.
Further, in the Taber test according to JIS K5400, the smaller the wear amount of the test piece before and after the test, the better.
[0127]
[Hard coat layer]
The hard coat layer is provided on the surface of the transparent support in order to impart physical strength (such as scratch resistance) to the antireflection film, the protective film for polarizing plate, and the polarizing plate. In particular, it is preferably provided between the transparent support and the high refractive index layer.
The hard coat layer is preferably formed by a crosslinking reaction or a polymerization reaction of an ionizing radiation curable compound. For example, it can be formed by applying a coating containing an ionizing radiation-curable polyfunctional monomer or polyfunctional oligomer on a transparent support and causing the polyfunctional monomer or polyfunctional oligomer to undergo a crosslinking reaction or a polymerization reaction.
The functional group of the ionizing radiation curable polyfunctional monomer or polyfunctional oligomer is preferably a light, electron beam, or radiation polymerizable group, and among them, a photopolymerizable functional group is preferable.
Examples of the photopolymerizable functional group include unsaturated polymerizable functional groups such as an acryloyloxy group, a (meth) acryloyl group, a vinyl group, a styryl group, and an allyl group, and among them, a (meth) acryloyl group is preferable.
[0128]
Specific examples of the photopolymerizable polyfunctional monomer having a photopolymerizable functional group include those exemplified for the high refractive index layer, and it is preferable to perform polymerization using a photopolymerization initiator and a photosensitizer. The photopolymerization reaction is preferably performed by ultraviolet irradiation after the hard coat layer is applied and dried.
The hard coat layer preferably contains inorganic fine particles having an average primary particle size of 200 nm or less. The average particle diameter here is a weight average diameter. By setting the average particle size of the primary particles to 200 nm or less, a hard coat layer that does not impair the transparency can be formed.
The inorganic fine particles have functions of increasing the hardness of the hard coat layer and suppressing curing shrinkage of the coating layer. It is also added for the purpose of controlling the refractive index of the hard coat layer.
Examples of the inorganic fine particles include fine particles such as silicon dioxide, aluminum oxide, calcium carbonate, barium sulfate, talc, kaolin and calcium sulfate in addition to the inorganic fine particles exemplified in the high refractive index layer. Preferred are silicon dioxide, titanium dioxide, zirconium oxide, aluminum oxide, tin oxide, ITO, and zinc oxide.
[0129]
The preferable average particle diameter of the primary particles of the inorganic fine particles is 5 to 200 nm, more preferably 10 to 150 nm, still more preferably 20 to 100 nm, and particularly preferably 20 to 50 nm.
In the hard coat layer, the inorganic fine particles are preferably dispersed as finely as possible.
The particle size of the inorganic fine particles in the hard coat layer is preferably 5 to 300 nm, more preferably 10 to 200 nm, more preferably 20 to 150 nm, and particularly preferably 20 to 80 nm in terms of average particle diameter.
[0130]
The content of the inorganic fine particles in the hard coat layer is preferably 10 to 90% by mass, more preferably 15 to 80% by mass, and particularly preferably 15 to 75% by mass with respect to the total mass of the hard coat layer.
As described above, the high refractive index layer can also serve as the hard coat layer. When the high refractive index layer also serves as the hard coat layer, it is preferably formed by finely dispersing inorganic fine particles having a high refractive index using the technique described for the high refractive index layer and incorporating the fine particles into the hard coat layer.
[0131]
The hard coat layer can also serve as an antiglare layer to which an antiglare function is imparted by containing particles having an average particle size of 0.2 to 10 μm, which will be described later.
The film thickness of the hard coat layer can be appropriately designed depending on the application. The film thickness of the hard coat layer is preferably 0.2 to 10 μm, more preferably 0.5 to 7 μm, and particularly preferably 0.7 to 5 μm.
[0132]
The strength of the hard coat layer is preferably H or higher, more preferably 2H or higher, and most preferably 3H or higher in a pencil hardness test according to JIS K5400.
Further, in the Taber test according to JIS K5400, the smaller the wear amount of the test piece before and after the test, the better.
In the formation of the hard coat layer, when formed by a crosslinking reaction or a polymerization reaction of an ionizing radiation curable compound, the crosslinking reaction or the polymerization reaction is preferably performed in an atmosphere having an oxygen concentration of 10% by volume or less. . By forming in an atmosphere having an oxygen concentration of 10% by volume or less, a hard coat layer excellent in physical strength (such as scratch resistance) and chemical resistance can be formed.
Preferably, it is formed by a crosslinking reaction or polymerization reaction of an ionizing radiation curable compound in an atmosphere having an oxygen concentration of 6% by volume or less, more preferably an oxygen concentration of 4% by volume or less, particularly preferably an oxygen concentration of 2 Volume% or less, most preferably oxygen concentration is 1 volume% or less.
[0133]
As a method of reducing the oxygen concentration to 10% by volume or less, it is preferable to replace the atmosphere (nitrogen concentration of about 79% by volume, oxygen concentration of about 21% by volume) with another gas, particularly preferably replacement with nitrogen (nitrogen purge). It is to be.
The hard coat layer is preferably constructed by applying a paint for the hard coat layer to the surface of the transparent support.
[0134]
The solvent is preferably a ketone solvent exemplified in the high refractive index layer. By using the ketone solvent, the adhesion between the surface of the transparent support (particularly, the triacetyl cellulose support) and the hard coat layer is further improved.
Particularly preferred coating solvents are methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, and cyclohexanone.
The coating solvent may contain a solvent other than the ketone solvent exemplified for the high refractive index layer.
The coating solvent preferably contains a ketone solvent content of 10% by mass or more of the total solvent contained in the paint. Preferably it is 30 mass% or more, More preferably, it is 60 mass% or more.
[0135]
[Surface unevenness of antireflection film]
The antireflection film used in the present invention preferably has an antiglare property by forming irregularities on the surface having the high refractive index layer.
The antiglare property corresponds to the average surface roughness (Ra) of the surface. The surface unevenness is 100cm21mm randomly from the area of21mm of the removed surface2The average surface roughness (Ra) is preferably from 0.01 to 0.4 μm, more preferably from 0.03 to 0.3 μm, still more preferably from 0.05 to 0.25 μm. Preferably it is 0.07-0.2 micrometer.
The average surface roughness (Ra) is described in Techno Compact Series (6) (Measurement / Evaluation Method of Surface Roughness, Author: Jiro Nara, Publisher: General Technology Center, Inc.).
[0136]
The concave and convex shapes on the surface of the antireflection film used in the present invention can be evaluated by an atomic force microscope (AFM).
A well-known method is used as a method of forming surface irregularities. In the present invention, a method of forming by pressing a plate having a concavo-convex shape with high pressure on the surface of the film (for example, embossing), or by adding particles to any layer on the antireflection film to prevent A technique for forming a glare layer and forming irregularities on the surface of the antireflection film is preferred.
In the method of forming irregularities on the surface by embossing, known methods can be applied, but it is particularly preferable to form irregularities by the method described in JP-A-2000-329905.
[0137]
When particles are contained in any layer of the antireflection film to form an antiglare layer, the particles used in the antiglare layer are preferably particles having an average particle size of 0.2 to 10 μm. The average particle diameter here is the weight average diameter of secondary particles (or primary particles when the particles are not aggregated).
Examples of the particles include inorganic particles and organic particles. Specific examples of the inorganic particles include particles such as silicon dioxide, titanium dioxide, zirconium oxide, aluminum oxide, tin oxide, ITO, zinc oxide, calcium carbonate, barium sulfate, talc, kaolin and calcium sulfate. Silicon dioxide and aluminum oxide are preferred.
[0138]
The organic particles are preferably resin particles. Specific examples of the resin particles include particles made from silicon resin, melamine resin, benzoguanamine resin, polymethyl methacrylate resin, polystyrene resin, and polyvinylidene fluoride resin. Preferred are particles made from melamine resin, benzoguanamine resin, polymethyl methacrylate resin, polystyrene resin, and particularly preferred are particles made from polymethyl methacrylate resin, benzoguanamine resin, polystyrene resin.
[0139]
As particles used for the antiglare layer in order to form unevenness, resin particles are preferable.
The average particle diameter of the particles is preferably 0.5 to 7.0 μm, more preferably 1.0 to 5.0 μm, and particularly preferably 1.5 to 4.0 μm.
The refractive index of the particles is preferably 1.35 to 1.80, more preferably 1.40 to 1.75, and still more preferably 1.45 to 1.75.
The narrower the particle size distribution, the better. The S value indicating the particle size distribution of the particles is represented by the following formula, preferably 2 or less, more preferably 1.0 or less, and particularly preferably 0.7 or less.
[0140]
S = [D (0.9) -D (0.1)] / D (0.5)
D (0.1): 10% of the integrated value of the volume-converted particle diameter
D (0.5): 50% of the integrated value of the volume-converted particle size
D (0.9): 90% of the integrated value of the volume-converted particle size
Further, the refractive index of the particles is not particularly limited, but is preferably substantially the same as the refractive index of the antiglare layer (with a difference in refractive index within 0.005) or 0.02 or more.
[0141]
By making the refractive index of the particles and the refractive index of the antiglare layer substantially the same, the contrast when the antireflection film is mounted on the image display surface is improved.
By adding a difference in refractive index between the refractive index of the particle and the refractive index of the antiglare layer, the visibility (glare failure, viewing angle characteristics, etc.) when the antireflection film is mounted on the liquid crystal display surface is improved. .
In the case of adding a difference in refractive index between the refractive index of the particles and the refractive index of the antiglare layer, it is preferably 0.03 to 0.5, more preferably 0.03 to 0.4, and particularly preferably 0. 0.05 to 0.3.
The particles imparting antiglare properties can be contained in any layer constructed on the antireflection film, preferably a hard coat layer, a low refractive index layer and a high refractive index layer, particularly preferably a hard coat layer. It is a coat layer and a high refractive index layer.
[0142]
[Other layers of antireflection film]
In order to produce an antireflection film having better antireflection performance, it is preferable to provide an intermediate refractive index layer having a refractive index between the refractive index of the high refractive index layer and the refractive index of the transparent support.
The medium refractive index layer is preferably produced in the same manner as described in the high refractive index layer of the present invention, and the refractive index can be adjusted by controlling the content of the inorganic fine particles in the coating film.
The antireflection film may be provided with layers other than those described above. For example, an adhesive layer, a shield layer, a sliding layer, or an antistatic layer may be provided. The shield layer is provided to shield electromagnetic waves and infrared rays.
[0143]
When the antireflection film is applied to a liquid crystal display device, an undercoat layer to which particles having an average particle diameter of 0.1 to 10 μm are added can be newly applied for the purpose of improving viewing angle characteristics. The average particle diameter here is the weight average diameter of secondary particles (or primary particles when the particles are not aggregated). The average particle diameter of the particles is preferably 0.2 to 5.0 μm, more preferably 0.3 to 4.0 μm, and particularly preferably 0.5 to 3.5 μm.
[0144]
The refractive index of the particles is preferably 1.35 to 1.80, more preferably 1.40 to 1.75, and still more preferably 1.45 to 1.75.
The narrower the particle size distribution, the better. The S value indicating the particle size distribution of the particles is represented by the above formula and is preferably 1.5 or less, more preferably 1.0 or less, and particularly preferably 0.7 or less.
[0145]
The difference in refractive index between the refractive index of the particles and the refractive index of the undercoat layer is preferably 0.02 or more. More preferably, the difference in refractive index is 0.03 to 0.5, more preferably the difference in refractive index is 0.05 to 0.4, and particularly preferably the difference in refractive index is 0.07 to 0.3. .
Examples of the particles added to the undercoat layer include inorganic particles and organic particles described in the antiglare layer.
The undercoat layer is preferably applied between the hard coat layer and the transparent support. It can also serve as a hard coat layer.
When particles having an average particle size of 0.1 to 10 μm are added to the undercoat layer, the haze of the undercoat layer is preferably 3 to 60%. More preferably, it is 5 to 50%, further preferably 7 to 45%, particularly preferably 10 to 40%.
[0146]
[Antireflection film formation method, etc.]
In the present invention, each layer constituting the antireflection film is preferably prepared by a coating method. When formed by coating, each layer is formed by dip coating, air knife coating, curtain coating, roller coating, wire bar coating, gravure coating, micro gravure coating or extrusion coating (US Pat. No. 2,681, 294 specification). Two or more layers may be applied simultaneously. For the method of simultaneous application, US Pat. Nos. 2,761,791, 2,941,898, 3,508,947, 3,526,528 and Yuji Harasaki, coating engineering Page 253, Asakura Shoten (1973). Of these coating methods, wire bar coating, gravure coating, and micro gravure coating are preferred.
In addition to the fine particles, polymerization initiator, and photosensitizer described above, each layer of the antireflection film includes a resin, a dispersant, a surfactant, an antistatic agent, a silane coupling agent, a thickener, and an anti-coloring agent. Agents, colorants (pigments, dyes), antifoaming agents, leveling agents, flame retardants, UV absorbers, adhesion-imparting agents, polymerization inhibitors, antioxidants, surface modifiers, and the like can also be added.
[0147]
[Antireflection film]
In the present invention, the antireflection film preferably has a coefficient of dynamic friction on the surface having the high refractive layer of 0.25 or less in order to improve physical strength (such as scratch resistance). The dynamic friction coefficient described here is the side having the high refractive index layer when a load of 0.98 N is applied to a stainless hard sphere having a diameter of 5 mm and the surface having the high refractive index layer is moved at a speed of 60 cm / min. The coefficient of dynamic friction between the surface of the stainless steel and a stainless hard sphere having a diameter of 5 mm. Preferably it is 0.17 or less, Most preferably, it is 0.15 or less.
The antireflection film preferably has a water contact angle of 90 ° or more on the surface having the high refractive index layer in order to improve the antifouling performance. More preferably, it is 95 ° or more, and particularly preferably 100 ° or more.
When the antireflection film does not have an antiglare function, the haze is preferably as low as possible.
When the antireflection film has an antiglare function, the haze is preferably 0.5 to 50%, more preferably 1 to 40%, and most preferably 1 to 30%.
[0148]
[Configuration of antireflection film]
A configuration example of the antireflection film of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a cross-sectional view schematically showing a layer structure of an antireflection film having excellent antireflection performance.
The embodiment shown in FIG. 1A has a layer structure in the order of a transparent support 1, a hard coat layer 2, a high refractive index layer 3, and a low refractive index layer (outermost layer) 4. The transparent support 1, the high refractive index layer 3, and the low refractive index layer 4 have a refractive index that satisfies the following relationship.
Refractive index of high refractive index layer> Refractive index of transparent support> Refractive index of low refractive index layer
[0149]
In the layer structure as shown in FIG. 1A, as described in JP-A-59-50401, the high refractive index layer has the following formula (I) and the low refractive index layer has the following formula (II). Satisfying each is preferable in that an antireflection film having further excellent antireflection performance can be produced.
[0150]
(Mλ / 4) × 0.7 <n1d1<(Mλ / 4) × 1.3 Formula (I)
In formula (I), m is a positive integer (generally 1, 2 or 3), and n1Is the refractive index of the high refractive index layer and d1Is the layer thickness (nm) of the high refractive index layer. λ is the wavelength of visible light, and is a value in the range of 380 to 680 (nm).
[0151]
(Nλ / 4) × 0.7 <n2d2<(Nλ / 4) × 1.3 Formula (II)
In the formula (II), n is a positive odd number (generally 1), and n2Is the refractive index of the low refractive index layer and d2Is the layer thickness (nm) of the low refractive index layer. λ is the wavelength of visible light, and is a value in the range of 380 to 680 (nm).
In addition, satisfy | filling said numerical formula (I) and numerical formula (II) means m (positive integer, generally 1, 2 or 3) which satisfy | fills numerical formula (I) in the range of each said wavelength, and numerical formula (II) ) Satisfying (a positive odd number, generally 1). The same applies to equations (III) to (VIII) below.
[0152]
The mode shown in FIG. 1B has a layer structure in the order of a transparent support 1, a hard coat layer 2, a medium refractive index layer 5, a high refractive index layer 3, and a low refractive index layer (outermost layer) 4. The transparent support 1, the medium refractive index layer 5, the high refractive index layer 3, and the low refractive index layer 4 have refractive indexes that satisfy the following relationship.
Refractive index of high refractive index layer> refractive index of medium refractive index layer> refractive index of transparent support> refractive index of low refractive index layer
In the layer structure as shown in FIG. 1B, as described in JP-A-59-50401, the medium refractive index layer is represented by the following mathematical formula (III), and the high refractive index layer is represented by the following mathematical formula (IV). The low refractive index layer preferably satisfies the following formula (V) in that an antireflection film having more excellent antireflection performance can be produced.
[0153]
(Hλ / 4) × 0.7 <n3d3<(Hλ / 4) × 1.3 Formula (III)
In the formula (III), h is a positive integer (generally 1, 2 or 3), and n3Is the refractive index of the medium refractive index layer and d3Is the layer thickness (nm) of the medium refractive index layer. λ is the wavelength of visible light, and is a value in the range of 380 to 680 (nm).
(Iλ / 4) × 0.7 <n4d4<(Iλ / 4) × 1.3 Formula (IV)
In formula (IV), i is a positive integer (generally 1, 2 or 3), and n4Is the refractive index of the high refractive index layer and d4Is the layer thickness (nm) of the high refractive index layer. λ is the wavelength of visible light, and is a value in the range of 380 to 680 (nm).
[0154]
(Jλ / 4) × 0.7 <n5d5<(Jλ / 4) × 1.3 Formula (V)
In formula (V), j is a positive odd number (generally 1), and n5Is the refractive index of the low refractive index layer and d5Is the layer thickness (nm) of the low refractive index layer. λ is the wavelength of visible light, and is a value in the range of 380 to 680 (nm).
[0155]
In the layer structure as shown in FIG. 1B, the medium refractive index layer satisfies the following formula (VI), the high refractive index layer satisfies the following formula (VII), and the low refractive index layer satisfies the following formula (VIII). Is particularly preferred.
Here, λ is 500 nm, h is 1, i is 2, and j is 1.
(Hλ / 4) × 0.80 <n3d3<(Hλ / 4) × 1.00 Formula (VI)
(Iλ / 4) × 0.75 <n4d4<(Iλ / 4) × 0.95 Formula (VII)
(Jλ / 4) × 0.95 <n5d5<(Jλ / 4) × 1.05 Formula (VIII)
[0156]
The high refractive index, medium refractive index, and low refractive index described here refer to the relative refractive index between layers. Moreover, in FIG. 1 (a)-(b), the high refractive index layer is used as a light interference layer, and the antireflection film which has the very outstanding antireflection performance can be produced.
It is also preferable to prepare an antireflection film having an antiglare function by incorporating particles having an average particle diameter of 0.2 to 10 μm into the hard coat layer, the medium refractive index layer, and the high refractive index layer.
[0157]
The embodiment shown in FIG. 2A has a layer structure in the order of the transparent support 1, the antiglare layer (high refractive index layer) 6, and the low refractive index layer (outermost layer) 4. The particles 7 included in the antiglare layer are particles having an average particle diameter of 0.2 to 10 μm.
The embodiment shown in FIG. 2B has a layer structure in the order of the transparent support 1, the hard coat layer 2, the antiglare layer (high refractive index layer) 6, and the low refractive index layer (outermost layer) 4. The particles 7 included in the antiglare layer 6 are particles having an average particle diameter of 0.2 to 10 μm.
[0158]
2A to 2B, the transparent support 1, the antiglare layer (high refractive index layer) 6, and the low refractive index layer 4 have a refractive index that satisfies the following relationship.
Refractive index of antiglare layer> Refractive index of transparent support> Refractive index of low refractive index layer
[0159]
The layer structure as shown in FIGS. 2A to 2B is preferable in that an antireflection film excellent in that the low refractive index layer 4 satisfies the following formula (IX) can be produced.
(Kλ / 4) × 0.7 <n6d6<(Kλ / 4) × 1.3 Formula (IX)
In formula (IX), k is a positive odd number (generally 1), and n6Is the refractive index of the low refractive index layer and d6Is the layer thickness (nm) of the low refractive index layer. Further, λ is the wavelength of visible light, and is a value in the range of 380 to 680 (nm).
Satisfying the above formula (IX) means that there exists k (a positive odd number, generally 1) that satisfies the formula (IX) in the above wavelength range.
In FIGS. 2A to 2B, an antireflection film that is preferably used for imparting hard coat properties to the high refractive index layer and that is extremely excellent in physical strength (such as scratch resistance) can be produced.
[0160]
[Protective film for polarizing plate]
The protective film for polarizing plate of the present invention has a contact angle with water of 40 ° or less on the surface of the transparent support opposite to the side having the high refractive index layer, that is, the surface to be bonded to the polarizing film. preferable. More preferably, it is 30 ° or less, and particularly preferably 25 ° or less.
By making the contact angle 40 ° or less, it is effective for improving the adhesion with a polarizing film containing polyvinyl alcohol as a main component.
[0161]
As the transparent support, it is particularly preferable to use a triacetyl cellulose film.
The following two methods are mentioned as a method of producing the protective film for polarizing plates in this invention.
(1) A method of coating each of the above layers (eg, high refractive index layer, hard coat layer, outermost layer, etc.) on one surface of a saponified transparent support.
(2) After coating each of the above layers (eg, high refractive index layer, hard coat layer, low refractive index layer, outermost layer, etc.) on one surface of the transparent support, the side to be bonded to the polarizing film is saponified Technique to do.
[0162]
In (1), when only one surface of the transparent support is saponified, each layer is coated on the non-saponified side. When both surfaces of the transparent support are saponified, the surface of the saponified transparent support on the side where each layer is applied is surface-treated by a technique such as corona discharge treatment, glow discharge treatment, flame treatment, etc. It is preferable to coat each layer.
In (2), it is preferable to immerse the entire antireflection film in a saponification solution. In this case, the antireflection film can also be saponified on the surface of the transparent support to be bonded to the polarizing film by protecting the surface having each layer with a protective film and immersing it in a saponification solution.
Furthermore, a saponification treatment solution can be applied to the surface of the transparent support on the side to be bonded to the polarizing film of the antireflection film, and the side to be bonded to the polarizing film can be saponified. The method (2) is preferable in that a polarizing plate protective film can be produced at low cost.
[0163]
The protective film for polarizing plate of the present invention has optical performance (antireflection performance, antiglare performance, etc.), physical performance (such as scratch resistance), chemical resistance, antifouling performance (contamination resistance, etc.), and weather resistance (moisture resistance). In terms of heat resistance and light resistance, it is preferable to satisfy the performance described in the antireflection film of the present invention.
Therefore, the dynamic friction coefficient of the surface having the high refractive index layer is preferably 0.25 or less. Preferably it is 0.17 or less, Most preferably, it is 0.15 or less.
Further, the contact angle with respect to water on the surface having the high refractive index layer is preferably 90 ° or more. More preferably, it is 95 ° or more, and particularly preferably 100 ° or more.
[0164]
[Saponification]
The saponification treatment is preferably carried out by a known method, for example, by immersing the transparent support or the antireflection film in an alkali solution for an appropriate time.
The alkaline liquid is preferably a sodium hydroxide aqueous solution. A preferred concentration is 0.5 to 3 N, particularly preferably 1 to 2 N. The liquid temperature of a preferable alkali liquid is 30-70 degreeC, Most preferably, it is 40-60 degreeC.
After being immersed in the alkaline solution, it is preferable to sufficiently wash with water or neutralize the alkaline component by immersing in a dilute acid so that the alkaline component does not remain in the film.
[0165]
By saponification treatment, the surface of the transparent support is hydrophilized. The protective film for polarizing plate is used by adhering the hydrophilic surface of the transparent support to the polarizing film.
The hydrophilized surface is effective for improving the adhesion with a polarizing film containing polyvinyl alcohol as a main component.
The saponification treatment is preferably carried out so that the contact angle of water on the surface of the transparent support opposite to the side having the high refractive index layer is 40 ° or less. More preferably, it is 30 ° or less, particularly preferably 25 ° or less.
[0166]
[Polarizer]
The preferable polarizing plate of this invention has the protective film for polarizing plates of this invention in at least one of the protective film (polarizing plate protective film) of a polarizing film. As described above, the polarizing plate protective film has a water contact angle of 40 ° or less on the surface of the transparent support opposite to the side having the high refractive index layer, that is, the surface to be bonded to the polarizing film. It is preferable.
By using the antireflection film of the present invention as a protective film for a polarizing plate, a polarizing plate having an antireflection function can be produced, and the cost can be greatly reduced and the display device can be thinned.
Further, by producing a polarizing plate using the protective film for polarizing plate of the present invention as one of the protective films of the polarizing film and an optical compensation film having optical anisotropy described later as the other of the protective films of the polarizing film. Furthermore, it is possible to produce a polarizing plate that can improve the contrast in the bright room of the liquid crystal display device and can greatly widen the vertical and horizontal viewing angles.
[0167]
[Optical compensation film]
The optical compensation film (retardation film) can improve the viewing angle characteristics of the liquid crystal display screen.
As the optical compensation film, a known film can be used, but in terms of widening the viewing angle, it has negative birefringence composed of a compound having a discotic structural unit described in JP-A-2001-100042. An optical compensation film having a layer, wherein the angle formed by the discotic compound and the support varies in the depth direction of the layer, is preferable.
The angle preferably increases as the distance from the support surface side of the optically anisotropic layer increases.
When the optical compensation film is used as a protective film for the polarizing film, the surface on the side to be bonded to the polarizing film is preferably saponified, and is preferably performed according to the saponifying process.
[0168]
The optical compensation film (retardation film) can improve the viewing angle characteristics of the liquid crystal display screen.
As the optical compensation film, a known film can be used. However, in terms of widening the viewing angle, optical compensation sheets such as Japanese Patent No. 2587396, Japanese Patent No. 2565644, and Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-82226 can be used. Among them, an optically anisotropic layer formed from a compound having a discotic structural unit on a transparent support described in JP-A No. 2001-100042 has a disc surface of the discotic compound and the support. The optical compensation film is characterized in that the angle formed varies with the distance from the transparent support. That is, the orientation state of the compound having a discotic structural unit may be, for example, a hybrid orientation, a bent orientation, a twist orientation, a homogeneous orientation, a homeotropic orientation, or the like, and is preferably a hybrid orientation.
The angle preferably increases as the distance from the support surface side of the optically anisotropic layer increases.
When the optical compensation film is used as a protective film for the polarizing film, the surface on the side to be bonded to the polarizing film is preferably saponified, and is preferably performed according to the saponifying process.
[0169]
In addition, an aspect in which the transparent support is a cellulose ester, an aspect in which an alignment layer is formed between the optically anisotropic layer and the transparent support, the transparent support has optically negative uniaxiality, In addition, an aspect having an optical axis in the normal direction of the transparent support surface, an optically biaxial aspect, and an aspect satisfying the following conditions are also preferable.
20 ≦ {(nx + ny) / 2−nz} × d ≦ 400
In the equation, nx is a refractive index in the slow axis direction in the plane (maximum refractive index in the plane), ny is a refractive index in the direction perpendicular to the slow axis in the plane, and nz is a refractive index in the direction perpendicular to the plane. Rate. D is the thickness (nm) of the optical compensation layer.
[0170]
[Image display device]
The antireflection film can be applied to an image display device such as a liquid crystal display device (LCD), a plasma display panel (PDP), an electroluminescence display (ELD), or a cathode ray tube display device (CRT). The antireflection film adheres the transparent support side of the antireflection film to the image display surface of the image display device. 3 and 4 are schematic cross-sectional views schematically showing various modes in which the antireflection film of the present invention is applied to an image display device.
[0171]
FIG. 3A is a preferred embodiment in which the antireflection film is applied to an image display device, particularly PDP, ELD, CRT. The antireflection film adheres the transparent support (1) to the image display surface of the image display device via the pressure-sensitive adhesive layer (8).
[0172]
FIGS. 3B, 4C, and 4D are preferable embodiments in which an antireflection film or a protective film for a polarizing plate is applied to an LCD. In FIG.3 (b), the transparent support body (1) of an antireflection film has adhere | attached on the protective film (9) of the polarizing film through the adhesive layer (8), and the protective film ( 10) is adhered to the liquid crystal display surface of the liquid crystal display device via the pressure-sensitive adhesive layer (8).
[0173]
In FIG.4 (c), the transparent support body (1) of the protective film for polarizing plates of this invention has adhere | attached on the polarizing film (11) through the adhesive layer (8), and the protective film (10 of a polarizing film) ) Is bonded to the liquid crystal display surface of the liquid crystal display device via the pressure-sensitive adhesive layer (8). In FIG.4 (d), as for the protective film for polarizing plates of this invention, the transparent support body (1) adhere | attached directly on the polarizing film (11), and the protective film (10) of a polarizing film is an adhesive layer (8). It adheres to the liquid crystal display surface of the liquid crystal display device via You may add additives, such as particle | grains and dye, to an adhesive layer (8).
[0174]
Antireflection film, protective film for polarizing plate and polarizing plate used in the present invention are twisted nematic (TN), super twisted nematic (STN), vertical alignment (VA), in-plane switching (IPS), optically compensatory. It can be preferably used for a transmissive, reflective, or transflective liquid crystal display device of a mode such as Tet Bend Cell (OCB).
When used in a transmissive or transflective liquid crystal display device, it is used in combination with a commercially available brightness enhancement film (a polarized light separation film having a polarization selective layer, such as D-BEF manufactured by Sumitomo 3M Co., Ltd.). Thus, a display device with higher visibility can be obtained.
Further, by combining with a λ / 4 plate, it can be used to reduce reflected light from the surface and the inside as a polarizing plate for reflective liquid crystal or a surface protective plate for organic EL display.
[0175]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the scope of the present invention should not be construed as being limited thereto.
[Example 1-1]
(Preparation of coating solution for hard coat layer)
A mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, Nippon Kayaku Co., Ltd.) (315.0 g), silica fine particle methyl ethyl ketone dispersion (MEK-ST, solid content concentration 30 mass%, Nissan Chemical ( 450.0 g, 15.0 g of methyl ethyl ketone, 220.0 g of cyclohexanone, and 16.0 g of a photopolymerization initiator (Irgacure 907, manufactured by Ciba Geigy Japan, Inc.) were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 0.4 μm to prepare a coating solution for a hard coat layer.
[0176]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
Dinomill is obtained by adding 37.5 g of the following dispersant, 2.5 g of cationic monomer (DMAEA, manufactured by Kojin Co., Ltd.), and 710 g of cyclohexanone to 250 g of titanium dioxide fine particles (TTO-55B, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.). To prepare a titanium dioxide dispersion having a weight average diameter of 65 nm.
[0177]
Embedded image
Figure 0004178023
[0178]
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
To 155.2 g of the above titanium dioxide dispersion, 89.5 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( 4.68 g manufactured by Co., Ltd., 1.56 g photosensitizer (Kayacure DETX, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 770.4 g methyl ethyl ketone, and 2983.0 g cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for the medium refractive index layer.
[0179]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
To 985.7 g of the above titanium dioxide dispersion, 48.8 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 33.5 g of an acrylic group-containing silane coupling agent ( KBM-5103, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, manufactured by Nippon Ciba Geigy Co., Ltd.) 4.03 g, photosensitizer (Kayacure-DETX, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1 .35 g, 622.5 g of methyl ethyl ketone, and 1865.0 g of cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0180]
(Preparation of coating solution for low refractive index layer)
Thermally crosslinkable fluorine-containing polymer with a refractive index of 1.42 (OPSTAR JN7228, solid content concentration 6% by mass, manufactured by JSR Corporation) 93.0 g of silica fine particle methyl ethyl ketone dispersion (MEK-ST, solid content concentration 30% by mass) 8.0 g, acryloyl group-containing silane coupling agent 8.0 g (KBM-5103, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), methyl ethyl ketone 100.0 g, cyclohexanone 5.0 g Stir. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 1 μm to prepare a coating solution for a low refractive index layer.
[0181]
(Preparation of antireflection film)
A hard coat layer coating solution was applied onto a triacetyl cellulose film (TD-80UF, manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) having a thickness of 80 μm using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an irradiance of 400 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 160 W / cm while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less.2, Irradiation amount 300mJ / cm2The coating layer was cured by irradiating the ultraviolet rays, and a hard coat layer having a thickness of 3.5 μm was formed.
On the hard coat layer, a medium refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a medium refractive index layer (refractive index 1.63, film thickness 67 nm).
[0182]
A coating solution for a high refractive index layer was applied on the middle refractive index layer using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.90, film thickness 107 nm).
[0183]
On the high refractive index layer, the low refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C. and using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less, the illuminance is 550 mW / cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were irradiated with ultraviolet rays and heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced. In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
[0184]
(Evaluation of antireflection film)
About the produced antireflection film, the following items were evaluated. The results are shown in Table 1.
(1) Evaluation of steel wool scuff resistance
On the surface of the antireflective film having the high refractive index layer, 1.96 N / cm on # 0000 steel wool2The damage was observed when the load was reciprocated twice, and the following three stages were evaluated.
◎: No scratches
○: Slightly invisible scratches
Δ: Scratch clearly visible
×: Clearly visible scratches
[0185]
(2) Evaluation of pencil hardness
The antireflection film was conditioned for 2 hours at a temperature of 25 ° C. and a relative humidity of 60%. On the surface of the antireflection film having the high refractive index layer, the pencil hardness was evaluated according to the pencil hardness evaluation method defined in JIS K5400 using a test pencil defined in JIS S6006. However, the load was 4.9N.
(3) Evaluation of dynamic friction coefficient
The coefficient of dynamic friction was evaluated as an index of the slipperiness of the surface of the antireflection film having the high refractive index layer. The dynamic friction coefficient was adjusted for 2 hours under conditions of a temperature of 25 ° C. and a relative humidity of 60%, and then a dynamic friction measuring machine (HEIDON-14) was used with a stainless hard ball having a diameter of 5 mm, a load of 0.98 N, and a speed of 60 cm / min. Measured with
[0186]
(4) Evaluation of chemical resistance
Methyl ethyl ketone was dropped onto the surface of the antireflective film having the high refractive index layer, and the state of film peeling when the film was wiped off with a cleaning cloth was observed and evaluated in the following two stages.
○: The film was not peeled off at all
×: The film is peeled off
[0187]
(5) Evaluation of fingerprint wiping property
A fingerprint was attached to the surface of the antireflection film on the side having the high refractive index layer, and the state when it was wiped off with a cleaning cloth was observed and evaluated in the following three stages.
○: Fingerprint completely wiped
Δ: A part of the fingerprint remains without being wiped off
X: Most of the fingerprint remained without being wiped off
[0188]
(6) Evaluation of magic wiping property
An oily magic (ZEBRA Mackey, red) is attached to the surface of the antireflective film having the high refractive index layer for 1 minute, and the state when it is wiped off with a cleaning cloth is observed. It was evaluated with.
○: Magic completely wiped off
△: A part of the magic remains without being wiped off
X: Most of the magic remains without being wiped off
[0189]
(7) Contact angle evaluation
The antireflection film was conditioned for 2 hours at a temperature of 25 ° C. and a relative humidity of 60%. The contact angle with respect to water of the surface having the high refractive index layer of the antireflection film was evaluated.
[0190]
(8) Evaluation of cross-cut adhesion
The antireflection film was conditioned for 2 hours at a temperature of 25 ° C. and a relative humidity of 60%. On the surface of the antireflective film on the side having the high refractive index layer, 11 squares and 11 horizontal cuts are made in a grid pattern with a cutter knife to make a total of 100 square squares. The adhesion test on the polyester adhesive tape (NO.31B) was repeated 3 times at the same place. The presence or absence of peeling was visually observed, and the following four-stage evaluation was performed.
A: No peeling was observed on all 100 squares
○: Out of 100 squares, peeling was recognized within 2 squares
Δ: Of 100 squares, 10 to 3 are peeled.
×: Out of 100 squares, the one where peeling was recognized exceeded 10 squares
[0191]
(9) Light resistance evaluation
Using a xenon arc lamp type light resistance tester (XF type), a light resistance test was performed at an exposure time of 120 hours and 360 hours in a light transmitted through a quartz filter in an atmosphere of a temperature of 63 ° C. and a relative humidity of 50%. .
The antireflection film after exposure was conditioned for 2 hours under conditions of a temperature of 25 ° C. and a relative humidity of 60%.
[0192]
On the surface of the antireflective film on the side having the high refractive index layer, 11 squares and 11 horizontal cuts are made in a grid pattern with a cutter knife to make a total of 100 square squares. The adhesion test on the polyester adhesive tape (NO.31B) was repeated 3 times at the same place. The presence or absence of peeling was visually observed, and the following four-stage evaluation was performed.
A: No peeling was observed on all 100 squares
○: Out of 100 squares, peeling was recognized within 2 squares
Δ: Of 100 squares, 10 to 3 are peeled.
×: Out of 100 squares, the one where peeling was recognized exceeded 10 squares
[0193]
[Table 1]
Figure 0004178023
[0194]
[Table 2]
Figure 0004178023
[0195]
[Example 1-2]
(Preparation of coating solution for low refractive index layer)
Thermally crosslinkable fluorine-containing polymer with a refractive index of 1.42 (OPSTAR JN7228, solid content concentration 6% by mass, manufactured by JSR Corporation) 93.0 g of silica fine particle methyl ethyl ketone dispersion (MEK-ST, solid content concentration 30% by mass) 8.0 g of Nissan Chemical Co., Ltd.), 100.0 g of methyl ethyl ketone, and 5.0 g of cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 1 μm to prepare a coating solution for a low refractive index layer.
[0196]
(Preparation of antireflection film)
On the high refractive index layer produced in Example 1-1, the coating liquid for low refractive index layers was apply | coated using the gravure coater. After drying at 80 ° C., the mixture was heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0197]
[Example 1-3]
(Preparation of coating solution for low refractive index layer)
100.0 g of methyl ethyl ketone and 5.0 g of cyclohexanone were added to 130.0 g of a heat-crosslinkable fluorine-containing polymer having a refractive index of 1.42 (OPSTAR JN7228, solid content concentration 6 mass%, manufactured by JSR Corporation) and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 1 μm to prepare a coating solution for a low refractive index layer.
(Preparation of antireflection film)
On the high refractive index layer produced in Example 1-1, the coating liquid for low refractive index layers was apply | coated using the gravure coater. After drying at 80 ° C., the mixture was heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.42, film thickness 88 nm). In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0198]
[Example 1-4]
(Preparation of coating solution for antifouling layer)
To 1.0 g of a water-repellent surface treatment agent (KP801M, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), 100.0 g of a fluorinated solvent (Fluorinert FC-77, manufactured by Sumitomo 3M Limited) was added and stirred. A coating solution for an antifouling layer was prepared by filtering through a polypropylene filter having a pore size of 1 μm.
(Preparation of antireflection film)
On the high refractive index layer produced in Example 1-1, SiO2A low refractive index layer (refractive index: 1.47, film thickness: 84 nm) made of was formed by sputtering. The coating amount of the water repellent surface treatment agent is 15 mg / m on the low refractive index layer.2The antifouling layer coating solution was applied with a bar coater. An antifouling layer was formed by heating at 120 ° for 6 hours. In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0199]
[Example 1-5]
(Preparation of antireflection film)
The antireflection film produced in Example 1-1 was embossed by the method described in Examples of JP-A-2000-329905. In this way, an antireflection film having antiglare properties was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. Furthermore, the average surface roughness (Ra) and antiglare property were evaluated according to the following. The results are shown in Table 1.
(1) Evaluation of average surface roughness (Ra)
Evaluation was performed using an atomic force microscope (SPI-3800N AFM; manufactured by Seiko Instruments Inc.). On the surface having the high refractive index layer of the produced antireflection film, 100 cm2Of the area of 100μm × 100μm at random, and a total of 100 places (1mm2The average value of the average surface roughness (Ra) was determined.
[0200]
(2) Evaluation of antiglare property
Bare fluorescent light (8000 cd / cm) without louver on antireflection film2) And the degree of blur of the reflected image was evaluated according to the following criteria.
A: The outline of the fluorescent lamp is completely unknown
○: Slightly understand fluorescent lamp outline
△: The fluorescent lamp is blurred, but the outline can be identified
X: Fluorescent lamp is hardly blurred
[0201]
[Example 1-6]
(Preparation of antireflection film)
The antireflection film produced in Example 1-2 was embossed by the method described in the example of JP-A-2000-329905. In this way, an antireflection film having antiglare properties was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-5. The results are shown in Table 1.
[0202]
[Example 1-7]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
A mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.) (48.8 g) was added to 985.7 g of the titanium dioxide dispersion prepared in Example 1-1, a photopolymerization initiator ( Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy Co., Ltd. (4.03 g), photosensitizer (Kayacure-DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.35 g, methyl ethyl ketone 622.5 g, and cyclohexanone 1865.0 g were added and stirred. did. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0203]
(Preparation of antireflection film)
On the medium refractive index layer produced in Example 1-1, a coating solution for a high refractive index layer was applied using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.90, film thickness 107 nm).
On the high refractive index layer, the coating solution for low refractive index layer prepared in Example 1-1 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less, the illuminance is 550 mW / cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were irradiated with ultraviolet rays and heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced. In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
[0204]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0205]
[Example 1-8]
(Preparation of antireflection film)
On the high refractive index layer produced in Example 1-7, the low refractive index layer coating solution prepared in Example 1-2 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., the mixture was heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0206]
[Example 1-9]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
To 250 g of titanium dioxide fine particles (TTO-55B, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.), 37.5 g of the dispersant (Chemical Formula 13) used in Example 1-1 and 712.5 g of cyclohexanone were added and dispersed by dynomill. A titanium dioxide dispersion having a weight average diameter of 65 nm was prepared.
[0207]
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
To 155.2 g of the above titanium dioxide dispersion, 89.5 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( 4.68 g manufactured by Co., Ltd., 1.56 g photosensitizer (Kayacure DETX, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 770.4 g methyl ethyl ketone, and 2983.0 g cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for the medium refractive index layer.
[0208]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
To 985.7 g of the above titanium dioxide dispersion, 48.8 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 33.5 g of an acryloyl group-containing silane coupling agent ( KBM-5103, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, manufactured by Nippon Ciba Geigy Co., Ltd.) 4.03 g, photosensitizer (Kayacure-DETX, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1 .35 g, 622.5 g of methyl ethyl ketone, and 1865.0 g of cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0209]
(Preparation of antireflection film)
On the hard coat layer produced in Example 1-1, a medium refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a medium refractive index layer (refractive index 1.63, film thickness 67 nm).
A coating solution for a high refractive index layer was applied on the middle refractive index layer using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.90, film thickness 107 nm).
On the high refractive index layer, the coating solution for low refractive index layer prepared in Example 1-1 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C. and using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less, the illuminance is 550 mW / cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were irradiated with ultraviolet rays and heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced. In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
[0210]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0211]
[Example 1-10]
(Preparation of antireflection film)
On the high refractive index layer produced in Example 1-9, the low refractive index layer coating solution prepared in Example 1-2 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., the mixture was heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0212]
[Example 1-11]
(Preparation of antireflection film)
The antireflection film produced in Example 1-9 was embossed by the technique described in Examples of Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-329905. In this way, an antireflection film having antiglare properties was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-5. The results are shown in Table 1.
[0213]
[Example 1-12]
(Preparation of antireflection film)
The antireflection film produced in Example 1-10 was embossed by the technique described in Examples of Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-329905. In this way, an antireflection film having antiglare properties was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-5. The results are shown in Table 1.
[0214]
[Example 1-13]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
A mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 48.8 g, was added to 985.7 g of the titanium dioxide dispersion prepared in Example 1-9. Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy Co., Ltd. (4.03 g), photosensitizer (Kayacure-DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.35 g, methyl ethyl ketone 622.5 g, and cyclohexanone 1865.0 g were added and stirred. did. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0215]
(Preparation of antireflection film)
On the middle refractive index layer produced in Example 1-9, the coating liquid for high refractive index layers was apply | coated using the gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.90, film thickness 107 nm).
On the high refractive index layer, the coating solution for low refractive index layer prepared in Example 1-1 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less, the illuminance is 550 mW / cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were irradiated with ultraviolet rays and heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced. In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0216]
[Example 1-14]
(Preparation of antireflection film)
On the high refractive index layer produced in Example 1-13, the coating liquid for low refractive index layers prepared in Example 1-2 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., the mixture was heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0217]
[Example 1-15]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
A mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.) 48.8 g, an epoxy group-containing silane cup, was added to 985.7 g of the titanium dioxide dispersion prepared in Example 1-9. Ring agent 5.6 g (KBM-403, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy Co., Ltd.) 4.03 g, photosensitizer (Kayacure-DETX, Nippon Kayaku) 1.35 g, 622.5 g of methyl ethyl ketone, and 1865.0 g of cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0218]
(Preparation of coating solution for low refractive index layer)
Thermally crosslinkable fluorine-containing polymer with a refractive index of 1.42 (OPSTAR JN7228, solid content concentration 6% by mass, manufactured by JSR Corporation) 93.0 g of silica fine particle methyl ethyl ketone dispersion (MEK-ST, solid content concentration 30% by mass) , Nissan Chemical Co., Ltd.) 8.0 g, alkyl group-containing silane coupling agent 0.8 g (KBM-3103C, Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), methyl ethyl ketone 100.0 g, cyclohexanone 5.0 g Stir. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 1 μm to prepare a coating solution for a low refractive index layer.
[0219]
(Preparation of antireflection film)
On the middle refractive index layer produced in Example 1-9, the coating liquid for high refractive index layers was apply | coated using the gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.90, film thickness 107 nm).
On the high refractive index layer, the low refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less, the illuminance is 550 mW / cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were irradiated with ultraviolet rays and heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced. In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
[0220]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0221]
[Example 1-16]
(Preparation of antireflection film)
On the high refractive index layer produced in Example 1-15, the coating liquid for low refractive index layers prepared in Example 1-2 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., the mixture was heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0222]
[Example 1-17]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
To 250 g of titanium dioxide fine particles (TTO-55B, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.), 37.5 g of the following dispersant and 712.5 g of cyclohexanone are added and dispersed by dynomill to obtain a titanium dioxide dispersion having a weight average diameter of 65 nm. Prepared.
[0223]
Embedded image
Figure 0004178023
[0224]
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
To 155.2 g of the above titanium dioxide dispersion, 89.5 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( 4.68 g manufactured by Co., Ltd., 1.56 g photosensitizer (Kayacure DETX, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 770.4 g methyl ethyl ketone, and 2983.0 g cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for the medium refractive index layer.
[0225]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
To 985.7 g of the above titanium dioxide dispersion, 48.8 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 33.5 g of an acrylic group-containing silane coupling agent ( KBM-5103, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, manufactured by Nippon Ciba Geigy Co., Ltd.) 4.03 g, photosensitizer (Kayacure-DETX, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1 .35 g, 622.5 g of methyl ethyl ketone, and 1865.0 g of cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0226]
(Preparation of antireflection film)
On the hard coat layer produced in Example 1-1, a medium refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a medium refractive index layer (refractive index 1.63, film thickness 67 nm).
A coating solution for a high refractive index layer was applied on the middle refractive index layer using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.90, film thickness 107 nm).
On the high refractive index layer, the coating solution for low refractive index layer prepared in Example 1-1 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less, the illuminance is 550 mW / cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were irradiated with ultraviolet rays and heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced. In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
[0227]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0228]
[Example 1-18]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
To 250 g of titanium dioxide fine particles (TTO-55B, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.), 37.5 g of the following dispersant and 712.5 g of cyclohexanone are added and dispersed by dynomill to obtain a titanium dioxide dispersion having a weight average diameter of 65 nm. Prepared.
[0229]
Embedded image
Figure 0004178023
[0230]
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
To 155.2 g of the above titanium dioxide dispersion, 89.5 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( 4.68 g manufactured by Co., Ltd., 1.56 g photosensitizer (Kayacure DETX, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 770.4 g methyl ethyl ketone, and 2983.0 g cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for the medium refractive index layer.
[0231]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
To 985.7 g of the above titanium dioxide dispersion, 48.8 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( Co., Ltd.) 4.03 g, photosensitizer (Kayacure-DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.35 g, methyl ethyl ketone 622.5 g, and cyclohexanone 1865.0 g were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0232]
(Preparation of antireflection film)
On the hard coat layer produced in Example 1-1, a medium refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a medium refractive index layer (refractive index 1.63, film thickness 67 nm).
A coating solution for a high refractive index layer was applied on the middle refractive index layer using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.90, film thickness 107 nm).
On the high refractive index layer, the coating solution for low refractive index layer prepared in Example 1-1 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less, the illuminance is 550 mW / cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were irradiated with ultraviolet rays and heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced. In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
[0233]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0234]
[Example 1-19]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
To 250 g of titanium dioxide fine particles (TTO-55B, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.), 37.5 g of the following dispersant and 712.5 g of cyclohexanone are added and dispersed by dynomill to obtain a titanium dioxide dispersion having a weight average diameter of 65 nm. Prepared.
[0235]
Embedded image
Figure 0004178023
[0236]
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
To 155.2 g of the above titanium dioxide dispersion, 89.5 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( 4.68 g manufactured by Co., Ltd., 1.56 g photosensitizer (Kayacure DETX, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 770.4 g methyl ethyl ketone, and 2983.0 g cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for the medium refractive index layer.
[0237]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
To 985.7 g of the above titanium dioxide dispersion, 48.8 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( Co., Ltd.) 4.03 g, photosensitizer (Kayacure-DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.35 g, methyl ethyl ketone 622.5 g, and cyclohexanone 1865.0 g were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0238]
(Preparation of antireflection film)
On the hard coat layer produced in Example 1-1, a medium refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a medium refractive index layer (refractive index 1.63, film thickness 67 nm).
A coating solution for a high refractive index layer was applied on the middle refractive index layer using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.90, film thickness 107 nm).
On the high refractive index layer, the coating solution for low refractive index layer prepared in Example 1-1 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less, the illuminance is 550 mW / cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were irradiated with ultraviolet rays and heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced. In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
[0239]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0240]
[Example 1-20]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
To 250 g of titanium dioxide fine particles (TTO-55B, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.), 37.5 g of the following dispersant and 712.5 g of cyclohexanone are added and dispersed by dynomill to obtain a titanium dioxide dispersion having a weight average diameter of 65 nm. Prepared.
[0241]
Embedded image
Figure 0004178023
[0242]
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
To 155.2 g of the above titanium dioxide dispersion, 89.5 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( 4.68 g manufactured by Co., Ltd., 1.56 g photosensitizer (Kayacure DETX, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 770.4 g methyl ethyl ketone, and 2983.0 g cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for the medium refractive index layer.
[0243]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
To 985.7 g of the above titanium dioxide dispersion, 48.8 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( Co., Ltd.) 4.03 g, photosensitizer (Kayacure-DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.35 g, methyl ethyl ketone 622.5 g, and cyclohexanone 1865.0 g were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0244]
(Preparation of antireflection film)
On the hard coat layer produced in Example 1-1, a medium refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a medium refractive index layer (refractive index 1.63, film thickness 67 nm).
A coating solution for a high refractive index layer was applied on the middle refractive index layer using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.90, film thickness 107 nm).
On the high refractive index layer, the coating solution for low refractive index layer prepared in Example 1-1 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less, the illuminance is 550 mW / cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were irradiated with ultraviolet rays and heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced. In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
[0245]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0246]
[Example 1-21]
(Preparation of coating solution for hard coat layer)
155.0 g of methyl ethyl ketone and 220.0 g of cyclohexanone were added to and stirred with 625.0 g of a hard coat material (Desolite Z7526, solid concentration 72 mass%, manufactured by JSR Corporation). The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 0.4 μm to prepare a coating solution for a hard coat layer.
[0247]
(Preparation of zirconium oxide dispersion)
To 200.0 g of zirconium oxide powder whose primary particles have a weight average diameter of 30 nm, 60.0 g of a dispersant (Chemical Formula 14) and 740 g of cyclohexanone are added and dispersed by dynomill, and zirconium oxide having a weight average diameter of 40 nm is obtained. A dispersion was prepared.
[0248]
(Preparation of coating solution for antiglare layer)
20.0 g of crosslinked polystyrene particles having an average particle diameter of 2 μm (SX-200H, manufactured by Soken Chemical Co., Ltd.) was added to 80.0 g of a mixed solvent of methyl ethyl ketone / cyclohexanone = 54/46 (mass ratio), and a high speed disper was used. The mixture was stirred for 1 hour at 5000 rpm to prepare a dispersion of crosslinked polystyrene particles.
355.8 g of the above zirconium oxide dispersion, 104.0 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 184, Nippon Ciba Geigy Co., Ltd.) 1) g was added and stirred. The refractive index of the coating film obtained by applying this solution and curing with ultraviolet rays was 1.61.
To this solution, 29.0 g of the dispersion of the crosslinked polystyrene particles prepared above was added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 30 μm to prepare a coating solution for an antiglare layer.
[0249]
(Preparation of antireflection film)
A hard coat layer coating solution was applied onto a triacetyl cellulose film (TD-80UF, manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) having a thickness of 80 μm using a gravure coater. After drying at 100 ° C., using a 160 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.), the illuminance is 400 mW / cm.2, Irradiation amount 300mJ / cm2The coating layer was cured by irradiating the ultraviolet rays, and a hard coat layer having a thickness of 3.5 μm was formed.
[0250]
On the hard coat layer, an anti-glare layer coating solution was applied using a bar coater. After drying at 90 ° C. and using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 2% by volume or less, the illuminance is 550 mW / cm.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer, and an antiglare layer having a haze of 17% was formed.
On the anti-glare layer, the low refractive index layer coating solution prepared in Example 1-1 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less, the illuminance is 550 mW / cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were then irradiated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer having a thickness of 96 nm. In this way, an antireflection film was produced. In the antiglare layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the light irradiation described above.
[0251]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-5. The results are shown in Table 1.
[0252]
[Example 1-22]
(Preparation of antireflection film)
On the anti-glare layer produced in Example 1-21, the coating liquid for low refractive index layers prepared in Example 1-2 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., the film was further heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer having a thickness of 96 nm. In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-5. The results are shown in Table 1.
[0253]
[Example 1-23]
(Preparation of ATO dispersion)
To 200.0 g of ATO fine particles (SN-100P, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.), 40.0 g of the following dispersant, 2.7 g of cationic monomer (DMAEA, manufactured by Kojin Co., Ltd.), and 760 g of cyclohexanone were added. Then, an ATO dispersion having a weight average diameter of 40 nm was prepared by dispersing with a dynomill.
[0254]
Embedded image
Figure 0004178023
[0255]
(Preparation of coating solution for antiglare layer)
200.0 g of crosslinked polystyrene particles having an average particle size of 3.5 μm (SX-350H, manufactured by Soken Chemical Co., Ltd.) was added to 800.0 g of methyl isobutyl ketone, and dispersed at 10,000 rpm for 1 hour with a polytron disperser, and crosslinked polystyrene. A dispersion A of particles was prepared.
200.0 g of crosslinked polystyrene particles having an average particle size of 5.0 μm (SX-500H, manufactured by Soken Chemical Co., Ltd.) was added to 800.0 g of methyl isobutyl ketone, and dispersed at 10,000 rpm for 1 hour with a Polytron disperser, and crosslinked polystyrene. A particle dispersion B was prepared.
A mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.) 96.0 g, a photopolymerization initiator (Irgacure 184, Nippon Ciba Geigy Co., Ltd.) ) 11.0 g, acrylic group-containing silane coupling agent (KBM-5103, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) 19.6 g was added and stirred. The refractive index of the coating film obtained by applying this solution and curing with ultraviolet rays was 1.57.
To this solution, 55.0 g of the dispersion A of crosslinked polystyrene particles prepared above and 72.3 g of the dispersion B of crosslinked polystyrene particles were added and stirred. An antiglare layer coating solution was prepared by filtering through a polypropylene filter having a pore size of 30 μm.
[0256]
(Preparation of antireflection film)
A coating solution for an antiglare layer was applied on a triacetyl cellulose film (TD-80UF, manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) having a thickness of 80 μm using a gravure coater. After drying at 90 ° C., using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) with an illuminance of 550 mW / h while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0% by volume or less. cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer, and an antiglare layer having a haze of 44.5% was formed.
On the anti-glare layer, the low refractive index layer coating solution prepared in Example 1-1 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less, the illuminance is 550 mW / cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were then irradiated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer having a thickness of 96 nm. In this way, an antireflection film was produced. In the antiglare layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the light irradiation described above.
[0257]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-5. The results are shown in Table 1.
[0258]
[Example 1-24]
(Preparation of antireflection film)
On the anti-glare layer produced in Example 1-23, the coating liquid for low refractive index layers prepared in Example 1-2 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., the film was further heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer having a thickness of 96 nm. In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-5. The results are shown in Table 1.
[0259]
[Example 1-25]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
To 257.1 g of titanium dioxide fine particles (MT-500HD, manufactured by Teika Co., Ltd.), 38.6 g of the dispersant (Chemical Formula 13) used in Example 1-1 and 704.3 g of cyclohexanone were added and dispersed by dynomill. A titanium dioxide dispersion having a weight average diameter of 75 nm was prepared.
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
To 151.1 g of the above titanium dioxide dispersion, 89.5 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), a photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( Co., Ltd.) 4.68 g, photosensitizer (Kayacure DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.56 g, methyl ethyl ketone 770.4 g, and cyclohexanone 2983.0 g were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for the medium refractive index layer.
[0260]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
To 959.2 g of the above titanium dioxide dispersion, 48.8 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( Co., Ltd.) 4.03 g, photosensitizer (Kayacure-DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.35 g, methyl ethyl ketone 622.5 g, and cyclohexanone 1865.0 g were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0261]
(Adjustment of silane compound)
A stirrer, a reactor equipped with a reflux condenser, 161 parts by mass of 3-acryloxypropyltrimethoxysilane (KBM-5103, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), 123 parts by mass of oxalic acid, and 415 parts by mass of ethanol were added and mixed. After reacting at 70 ° C. for 4 hours, the mixture was cooled to room temperature to obtain a transparent silane compound as a curable composition. The weight average molecular weight was 1600, and among the components higher than the oligomer component, the component having a molecular weight of 1000 to 20000 was 100%. Moreover, from the gas chromatography analysis, the raw material 3-acryloxypropyltrimethoxysilane did not remain at all.
[0262]
(Preparation of coating solution for low refractive index layer)
A heat-crosslinkable fluorine-containing polymer having a refractive index of 1.42 (OPSTAR JN7228, solid content concentration of 6% by mass, manufactured by JSR Corporation) is solvent-substituted, and the heat-crosslinkable fluoropolymer has a solid content concentration of 10% by mass of methyl isobutyl. A ketone solution was obtained. In the above heat-crosslinkable fluoropolymer solution 56.0 g, silica fine particle methyl ethyl ketone dispersion (MEK-ST, solid content concentration 30% by mass, manufactured by Nissan Chemical Co., Ltd.) 8.0 g, the silane compound 1.75 g, and 73.0 g of methyl isobutyl ketone and 33.0 g of cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 1 μm to prepare a coating solution for a low refractive index layer.
[0263]
(Preparation of antireflection film)
On the hard coat layer produced in Example 1-1, a medium refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a medium refractive index layer (refractive index 1.63, film thickness 67 nm).
[0264]
A coating solution for a high refractive index layer was applied on the middle refractive index layer using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.90, film thickness 107 nm).
[0265]
On the high refractive index layer, the low refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C. and using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less, the illuminance is 550 mW / cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were irradiated with ultraviolet rays and heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced. In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
[0266]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0267]
[Example 1-26]
(Preparation of coating solution for low refractive index layer)
A heat-crosslinkable fluorine-containing polymer having a refractive index of 1.42 (OPSTAR JN7228, solid content concentration of 6% by mass, manufactured by JSR Corporation) is solvent-substituted, and the heat-crosslinkable fluoropolymer has a solid content concentration of 10% by mass of methyl isobutyl. A ketone solution was obtained. In addition to 56.0 g of the above heat-crosslinkable fluoropolymer solution, 8.0 g of silica fine particle methyl ethyl ketone dispersion (MEK-ST, solid content concentration: 30% by mass, manufactured by Nissan Chemical Co., Ltd.), 73.0 g of methyl isobutyl ketone, cyclohexanone 33.0 g was added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 1 μm to prepare a coating solution for a low refractive index layer.
[0268]
(Preparation of antireflection film)
On the high refractive index layer produced in Example 1-25, the adjusted coating liquid for low refractive index layer was apply | coated using the gravure coater. After drying at 80 ° C., the mixture was heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced.
[0269]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0270]
[Example 1-27]
(Production of titanium dioxide particles)
Preparation of titanium dioxide particles and cobalt doped with cobalt in titanium dioxide particles in the same manner except that iron (Fe) was changed to cobalt based on a known method (Japanese Patent Laid-Open No. 5-330825). Containing titanium dioxide fine particles were prepared.
The doping amount of cobalt was Ti / Co (mass ratio), and was set to 100/2.
The produced titanium dioxide particles have a rutile crystal structure, the average primary particle size is 41 nm, and the specific surface area is 45 m.2/ G.
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
To 257.1 g of the above particles, 38.6 g of the dispersant (Chemical Formula 13) used in Example 1-1 and 704.3 g of cyclohexanone were added and dispersed by dynomill to obtain a titanium dioxide dispersion having a weight average diameter of 70 nm. Prepared.
[0271]
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
To 151.1 g of the above titanium dioxide dispersion, 89.5 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Ciba Geigy Japan ( Co., Ltd.) 4.68 g, photosensitizer (Kayacure DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.56 g, methyl ethyl ketone 770.4 g, and cyclohexanone 2983.0 g were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for the medium refractive index layer.
[0272]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
To 959.2 g of the above titanium dioxide dispersion, 48.8 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( Co., Ltd.) 4.03 g, photosensitizer (Kayacure-DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.35 g, methyl ethyl ketone 622.5 g, and cyclohexanone 1865.0 g were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0273]
(Preparation of antireflection film)
On the hard coat layer produced in Example 1-1, a medium refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a medium refractive index layer (refractive index 1.63, film thickness 67 nm).
[0274]
A coating solution for a high refractive index layer was applied on the middle refractive index layer using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.91, film thickness 107 nm).
[0275]
On the high refractive index layer, the coating solution for low refractive index layer prepared in Example 1-25 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less, an illuminance of 550 mW / Cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were irradiated with ultraviolet rays and heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced. In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
[0276]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0277]
[Example 1-28]
(Preparation of antireflection film)
On the high refractive index layer produced in Example 1-27, the coating liquid for low refractive index layers prepared in Example 1-26 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., the mixture was heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0278]
[Example 1-29]
[Example 1-29]
(Production of titanium dioxide particles)
Preparation of titanium dioxide particles and cobalt doped with cobalt in titanium dioxide particles in the same manner except that iron (Fe) was changed to cobalt based on a known method (Japanese Patent Laid-Open No. 5-330825). Containing titanium dioxide fine particles were prepared.
The doping amount of cobalt was Ti / Co (mass ratio), and was set to 100/2.
The produced titanium dioxide particles have a rutile crystal structure, the average primary particle size is 41 nm, and the specific surface area is 45 m.2/ G.
Furthermore, the surface of the produced particles is a surface treatment agent (aluminum hydroxide / zirconium hydroxide = 6 / 1.5 (mass ratio)), and titanium dioxide / surface treatment agent = 100 / 3.5 (mass ratio). Surface treatment was performed as follows.
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
The particles produced above were dispersed in the same manner as in Example 1-27 to prepare a titanium dioxide dispersion having a weight average diameter of 70 nm.
[0279]
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
To 151.1 g of the above titanium dioxide dispersion, 89.5 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), a photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( Co., Ltd.) 4.68 g, photosensitizer (Kayacure DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.56 g, methyl ethyl ketone 770.4 g, and cyclohexanone 2983.0 g were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for the medium refractive index layer.
[0280]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
To 959.2 g of the above titanium dioxide dispersion, 48.8 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( Co., Ltd.) 4.03 g, photosensitizer (Kayacure-DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.35 g, methyl ethyl ketone 622.5 g, and cyclohexanone 1865.0 g were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0281]
(Preparation of antireflection film)
On the hard coat layer produced in Example 1-1, a medium refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a medium refractive index layer (refractive index 1.64, film thickness 67 nm).
[0282]
A coating solution for a high refractive index layer was applied on the middle refractive index layer using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.90, film thickness 107 nm).
[0283]
On the high refractive index layer, the coating solution for low refractive index layer prepared in Example 1-25 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C. and using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less, the illuminance is 550 mW / cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were irradiated with ultraviolet rays and heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced. In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
[0284]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0285]
[Example 1-30]
(Preparation of antireflection film)
On the high refractive index layer produced in Example 1-29, the low refractive index layer coating solution prepared in Example 1-26 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., the mixture was heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0286]
[Example 1-31]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
To 257.1 g of titanium dioxide fine particles (TTO-55B, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.), 38.6 g of the dispersant (Chemical Formula 13) used in Example 1-1 and 704.3 g of cyclohexanone were added and dispersed by dynomill. Then, a titanium dioxide dispersion having a weight average diameter of 70 nm was prepared.
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
To 85.3 g of the above titanium dioxide dispersion, 58.4 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( Co., Ltd.) 3.1 g, photosensitizer (Kayacure DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.1 g, methyl ethyl ketone 482.4 g, and cyclohexanone 1869.8 g were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for the medium refractive index layer.
[0287]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
A mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.) 47.9 g, photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( 4.0 g), photosensitizer (Kayacure-DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.3 g, methyl ethyl ketone 455.8 g, and cyclohexanone 1427.8 g were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0288]
(Preparation of antireflection film)
On the hard coat layer produced in Example 1-1, a medium refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a medium refractive index layer (refractive index 1.63, film thickness 67 nm).
[0289]
A coating solution for a high refractive index layer was applied on the middle refractive index layer using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.89, film thickness 108 nm).
[0290]
On the high refractive index layer, the coating solution for low refractive index layer prepared in Example 1-25 was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., using a 240 W / cm air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) while purging with nitrogen so that the oxygen concentration becomes 1.0 vol% or less, the illuminance is 550 mW / cm2, Irradiation amount 600mJ / cm2Were irradiated with ultraviolet rays and heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced. In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
[0291]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0292]
[Example 1-32]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
A titanium dioxide dispersion was prepared in exactly the same manner as in Example 1-31, except that the titanium dioxide fine particles in Example 1-31 were changed to MT-500HD (manufactured by Teika).
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
A coating solution for the medium refractive index layer was prepared in exactly the same manner as in Example 1-31 except that the above titanium dioxide dispersion was used.
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
A coating solution for a high refractive index layer was prepared in the same manner as in Example 1-31 except that the above titanium dioxide dispersion was used.
[0293]
(Preparation of antireflection film)
An antireflection film was produced in exactly the same manner as in Example 1-31.
In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0294]
[Example 1-33]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
A titanium dioxide dispersion was prepared in exactly the same manner as in Example 1-31, except that the titanium dioxide fine particles of Example 1-31 were changed to the titanium dioxide fine particles produced in Example 1-27.
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
A coating solution for the medium refractive index layer was prepared in exactly the same manner as in Example 1-31 except that the above titanium dioxide dispersion was used.
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
A coating solution for a high refractive index layer was prepared in the same manner as in Example 1-31 except that the above titanium dioxide dispersion was used.
[0295]
(Preparation of antireflection film)
An antireflection film was produced in exactly the same manner as in Example 1-31.
In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0296]
[Example 1-34]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
A titanium dioxide dispersion was prepared in exactly the same manner as in Example 1-31, except that the titanium dioxide fine particles in Example 1-31 were changed to the titanium dioxide fine particles produced in Example 1-29.
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
A coating solution for the medium refractive index layer was prepared in exactly the same manner as in Example 1-31 except that the above titanium dioxide dispersion was used.
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
A coating solution for a high refractive index layer was prepared in the same manner as in Example 1-31 except that the above titanium dioxide dispersion was used.
[0297]
(Preparation of antireflection film)
An antireflection film was produced in exactly the same manner as in Example 1-31.
In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0298]
[Example 1-35]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
Except that the titanium dioxide fine particles of Example 1-31 were changed to titanium dioxide fine particles containing cobalt (MPT-129, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.), the titanium dioxide dispersion was exactly the same as Example 1-31. Was prepared. MPT-129 is a particle in which the surface of titanium dioxide fine particles is subjected to surface treatment (surface treatment of aluminum hydroxide and zirconium hydroxide).
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
A coating solution for the medium refractive index layer was prepared in exactly the same manner as in Example 1-31 except that the above titanium dioxide dispersion was used.
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
A coating solution for a high refractive index layer was prepared in the same manner as in Example 1-31 except that the above titanium dioxide dispersion was used.
[0299]
(Preparation of antireflection film)
An antireflection film was produced in exactly the same manner as in Example 1-31.
In the medium refractive index layer and the high refractive index layer, the dispersant is crosslinked and / or polymerized with the binder by the above-described light irradiation.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0300]
[Comparative Example 1-A]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
To 250 g of titanium dioxide fine particles (TTO-55B, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.), 37.5 g of the following dispersant and 712.5 g of cyclohexanone are added and dispersed by dynomill to obtain a titanium dioxide dispersion having a weight average diameter of 65 nm. Prepared.
[0301]
Embedded image
Figure 0004178023
[0302]
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
To 155.2 g of the above titanium dioxide dispersion, 89.5 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( 4.68 g manufactured by Co., Ltd., 1.56 g photosensitizer (Kayacure DETX, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 770.4 g methyl ethyl ketone, and 2983.0 g cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for the medium refractive index layer.
[0303]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
To 985.7 g of the above titanium dioxide dispersion, 48.8 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 33.5 g of an acryloyl group-containing silane coupling agent ( KBM-5103, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, manufactured by Nippon Ciba Geigy Co., Ltd.) 4.03 g, photosensitizer (Kayacure-DETX, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1 .35 g, 622.5 g of methyl ethyl ketone, and 1865.0 g of cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0304]
(Preparation of antireflection film)
On the hard coat layer produced in Example 1-1, a medium refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a medium refractive index layer (refractive index 1.63, film thickness 67 nm).
A coating solution for a high refractive index layer was applied on the middle refractive index layer using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.90, film thickness 107 nm).
A low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm) was formed on the high refractive index layer in exactly the same manner as in Example 1-1. In this way, an antireflection film was produced.
[0305]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0306]
[Comparative Example 1-B]
(Preparation of antireflection film)
On the high refractive index layer prepared in Comparative Example 1-A, a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm) was formed in the same manner as in Example 1-2. In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0307]
[Comparative Example 1-C]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
To 250 g of titanium dioxide fine particles (TTO-55B, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.), 37.5 g of the following dispersant, 2.5 g of cationic monomer (DMAEA, manufactured by Kojin Co., Ltd.), and 712.5 g of cyclohexanone were added. Then, a titanium dioxide dispersion having a weight average diameter of 65 nm was prepared by dispersing with a dynomill.
[0308]
Embedded image
Figure 0004178023
[0309]
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
To 155.2 g of the above titanium dioxide dispersion, 89.5 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( 4.68 g manufactured by Co., Ltd., 1.56 g photosensitizer (Kayacure DETX, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 770.4 g methyl ethyl ketone, and 2983.0 g cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for the medium refractive index layer.
[0310]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
To 985.7 g of the above titanium dioxide dispersion, 48.8 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( Co., Ltd.) 4.03 g, photosensitizer (Kayacure-DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.35 g, methyl ethyl ketone 622.5 g, and cyclohexanone 1865.0 g were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0311]
(Preparation of antireflection film)
On the hard coat layer produced in Example 1-1, a medium refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a medium refractive index layer (refractive index 1.63, film thickness 67 nm).
A coating solution for a high refractive index layer was applied on the middle refractive index layer using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.90, film thickness 107 nm).
A low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm) was formed on the high refractive index layer in exactly the same manner as in Example 1-1. In this way, an antireflection film was produced.
[0312]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0313]
[Comparative Example 1-D]
(Preparation of antireflection film)
On the high refractive index layer prepared in Comparative Example 1-C, a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm) was formed in the same manner as in Example 1-2. In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0314]
[Comparative Example 1-E]
(Preparation of antireflection film)
The antireflection film produced in Comparative Example 1-D was embossed by the method described in Examples of JP-A-2000-329905. In this way, an antireflection film having antiglare properties was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-5. The results are shown in Table 1.
[0315]
[Comparative Example 1-F]
(Adjustment of coating solution for low refractive index layer)
To 180.0 g of monomethyltriethoxysilane, 280.0 g of ethanol, 440.0 g of 1-butanol, 110.0 g of water and 3.0 g of phosphoric acid were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 0.4 μm to prepare a coating solution for a low refractive index layer.
(Preparation of antireflection film)
On the high refractive index layer produced in Comparative Example 1-C, a low refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., the mixture was heated at 120 ° C. for 24 hours to form a low refractive index layer (refractive index 1.46, film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0316]
[Comparative Example 1-G]
(Adjustment of coating solution for low refractive index layer)
On the high refractive index layer produced in Comparative Example 1-C, a commercially available coating solution for low refractive index layer (CYTOP CTL-102AP, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.) was applied using a gravure coater. After drying at 80 ° C., the mixture was heated at 120 ° C. for 10 minutes to form a low refractive index layer (film thickness 86 nm). In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0317]
[Comparative Example 1-H]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
250 g of titanium dioxide fine particles (TTO-55N, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.), 37.5 g of a dispersant used in Comparative Example 1-C, 2.5 g of a cationic monomer (DMAEA, manufactured by Kojin Co., Ltd.), and 710 g of cyclohexanone was added and dispersed by dynomill to prepare a titanium dioxide dispersion having a weight average diameter of 65 nm.
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
To 155.2 g of the above titanium dioxide dispersion, 89.5 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( 4.68 g manufactured by Co., Ltd., 1.56 g photosensitizer (Kayacure DETX, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 770.4 g methyl ethyl ketone, and 2983.0 g cyclohexanone were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for the medium refractive index layer.
[0318]
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
To 985.7 g of the above titanium dioxide dispersion, 48.8 g of a mixture of dipentaerythritol pentaacrylate and dipentaerythritol hexaacrylate (DPHA, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), photopolymerization initiator (Irgacure 907, Nippon Ciba Geigy ( Co., Ltd.) 4.03 g, photosensitizer (Kayacure-DETX, Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1.35 g, methyl ethyl ketone 622.5 g, and cyclohexanone 1865.0 g were added and stirred. The solution was filtered through a polypropylene filter having a pore diameter of 0.4 μm to prepare a coating solution for a high refractive index layer.
[0319]
(Preparation of antireflection film)
On the hard coat layer produced in Example 1-1, a medium refractive index layer coating solution was applied using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a medium refractive index layer (refractive index 1.64, film thickness 67 nm).
A coating solution for a high refractive index layer was applied on the middle refractive index layer using a gravure coater. After drying at 100 ° C., an illuminance of 550 mW / cm using an air-cooled metal halide lamp (manufactured by Eye Graphics Co., Ltd.) of 240 W / cm while purging with nitrogen so that the atmosphere has an oxygen concentration of 1.0% by volume or less.2, Irradiation amount 600mJ / cm2The ultraviolet ray was irradiated to cure the coating layer to form a high refractive index layer (refractive index 1.91, film thickness 107 nm).
A low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm) was formed on the high refractive index layer in exactly the same manner as in Example 1-25. In this way, an antireflection film was produced.
[0320]
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0321]
[Comparative Example 1-I]
(Preparation of antireflection film)
On the high refractive index layer prepared in Comparative Example 1-H, a low refractive index layer (refractive index 1.43, film thickness 86 nm) was formed in the same manner as in Example 1-26. In this way, an antireflection film was produced.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0322]
[Comparative Example 1-J]
(Preparation of titanium dioxide fine particle dispersion)
To 257.1 g of titanium dioxide fine particles (TTO-55N, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.), 38.6 g of the dispersant used in Comparative Example 1-C and 2.6 g of cationic monomer (DMAEA, manufactured by Kojin Co., Ltd.) And 701.7 g of cyclohexanone were added and dispersed by dynomill to prepare a titanium dioxide dispersion having a weight average diameter of 70 nm.
(Preparation of coating solution for medium refractive index layer)
A coating solution for the medium refractive index layer was prepared in exactly the same manner as in Example 1-31 except that the above titanium dioxide dispersion was used.
(Preparation of coating solution for high refractive index layer)
A coating solution for a high refractive index layer was prepared in the same manner as in Example 1-31 except that the above titanium dioxide dispersion was used.
[0323]
(Preparation of antireflection film)
An antireflection film was produced in exactly the same manner as in Example 1-31.
(Evaluation of antireflection film)
The produced antireflection film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 1.
[0324]
[Example 2-1]
(Preparation of saponified transparent support)
A 1.5N aqueous sodium hydroxide solution was prepared and kept at 50 ° C. A 0.01N dilute sulfuric acid aqueous solution was prepared.
A triacetyl cellulose film (TAC-TD80UF, manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) having a film thickness of 80 μm was immersed in the aqueous sodium hydroxide solution for 2 minutes, and then immersed in water to sufficiently wash away the aqueous sodium hydroxide solution. Subsequently, after being immersed in the above-mentioned dilute sulfuric acid aqueous solution for 1 minute, it was immersed in water to sufficiently wash away the dilute sulfuric acid aqueous solution and sufficiently dried at 100 ° C.
When the contact angle of water on the surface of the saponified triacetylcellulose film with respect to water was evaluated, both surfaces were 40 degrees or less.
In this way, a saponified transparent support was produced.
[0325]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
One side of the saponified transparent support was subjected to corona discharge treatment using a corona discharge treatment machine manufactured by Betafon, Denmark.
Next, a hard coat layer, a medium refractive index layer, a high refractive index layer, and a low refractive index layer are coated on the surface subjected to the corona discharge treatment in exactly the same manner as in Example 1-1 to form a polarizing plate protective film. Produced.
[0326]
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 2.
[0327]
[Example 2-2]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
One side of the saponified transparent support produced in Example 2-1 was subjected to corona discharge treatment using a corona discharge treatment machine manufactured by Betafon, Denmark.
Next, a hard coat layer, a medium refractive index layer, a high refractive index layer, and a low refractive index layer are coated on the surface subjected to the corona discharge treatment in exactly the same manner as in Example 1-2 to form a polarizing plate protective film. Produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 2.
[0328]
[Example 2-3]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
One side of the saponified transparent support produced in Example 2-1 was subjected to corona discharge treatment using a corona discharge treatment machine manufactured by Betafon, Denmark.
Next, a hard coat layer, a medium refractive index layer, a high refractive index layer, and a low refractive index layer were coated on the surface subjected to the corona discharge treatment in exactly the same manner as in Example 1-13 to obtain a protective film for polarizing plate. Produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 2.
[0329]
[Example 2-4]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
One side of the saponified transparent support produced in Example 2-1 was subjected to corona discharge treatment using a corona discharge treatment machine manufactured by Betafon, Denmark.
Next, a hard coat layer, a medium refractive index layer, a high refractive index layer, and a low refractive index layer were coated on the surface subjected to the corona discharge treatment in exactly the same manner as in Example 1-14 to obtain a protective film for polarizing plate. Produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 2.
[0330]
[Example 2-5]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
One side of the saponified transparent support produced in Example 2-1 was subjected to corona discharge treatment using a corona discharge treatment machine manufactured by Betafon, Denmark.
Next, a hard coat layer, an antiglare layer, and a low refractive index layer were coated on the surface subjected to the corona discharge treatment in exactly the same manner as in Example 1-21 to produce a polarizing plate protective film.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 1-5. The results are shown in Table 2.
[0331]
[Example 2-6]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
One side of the saponified transparent support produced in Example 2-1 was subjected to corona discharge treatment using a corona discharge treatment machine manufactured by Betafon, Denmark.
Subsequently, a hard coat layer, an antiglare layer, and a low refractive index layer were coated on the surface subjected to the corona discharge treatment in exactly the same manner as in Example 1-22 to prepare a protective film for a polarizing plate.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 1-5. The results are shown in Table 2.
[0332]
[Example 2-7]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
A 1.5N aqueous sodium hydroxide solution was prepared and kept at 50 ° C. A 0.01N dilute sulfuric acid aqueous solution was prepared.
The antireflection film produced in Example 1-1 was immersed in the aqueous sodium hydroxide solution for 2 minutes, and then immersed in water to sufficiently wash away the aqueous sodium hydroxide solution. Subsequently, after being immersed in the above-mentioned dilute sulfuric acid aqueous solution for 1 minute, it was immersed in water to sufficiently wash away the dilute sulfuric acid aqueous solution and sufficiently dried at 100 ° C.
When the contact angle to water of the surface of the transparent support opposite to the side having the high refractive index layer of the saponified antireflection film was evaluated, it was 40 degrees or less. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
[0333]
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
About the produced protective film for polarizing plates, peeling of the film | membrane by saponification process was evaluated.
Furthermore, the protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 1-1. The results are shown in Table 2.
(1) Evaluation of film peeling by saponification treatment
100 antireflection films were saponified. After the saponification treatment, the presence or absence of film peeling was visually observed, and the following three-level evaluation was performed.
◯: No peeling was observed on all 100 sheets
△: No more than 5 sheets with peeling
×: Exceeding 5 pieces with peeling
[0334]
[Example 2-8]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-2 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0335]
[Example 2-9]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-5 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
About the produced protective film for polarizing plates, peeling of the film | membrane by saponification process was implemented exactly like Example 2-7. Furthermore, the produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 1-5. The results are shown in Table 2.
[0336]
[Example 2-10]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-6 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-9. The results are shown in Table 2.
[0337]
[Example 2-11]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-7 was saponified in the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0338]
[Example 2-12]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-8 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0339]
[Example 2-13]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-9 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0340]
[Example 2-14]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-10 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0341]
[Example 2-15]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-11 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-9. The results are shown in Table 2.
[0342]
[Example 2-16]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-12 was saponified in the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-9. The results are shown in Table 2.
[0343]
[Example 2-17]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-13 was saponified in the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0344]
[Example 2-18]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-14 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0345]
[Example 2-19]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-15 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0346]
[Example 2-20]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-16 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0347]
[Example 2-21]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-17 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0348]
[Example 2-22]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-18 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0349]
[Example 2-23]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-19 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0350]
[Example 2-24]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-20 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0351]
[Example 2-25]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-21 was saponified in exactly the same manner as Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-9. The results are shown in Table 2.
[0352]
[Example 2-26]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-22 was saponified in exactly the same manner as Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-9. The results are shown in Table 2.
[0353]
[Example 2-27]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-23 was saponified in exactly the same manner as Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-9. The results are shown in Table 2.
[0354]
[Example 2-28]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-24 was saponified in exactly the same manner as Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-9. The results are shown in Table 2.
[0355]
[Example 2-29]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-25 was saponified in exactly the same manner as Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0356]
[Example 2-30]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-26 was saponified in the same manner as Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0357]
[Example 2-31]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-27 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0358]
[Example 2-32]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-28 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0359]
[Example 2-33]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-29 was saponified in exactly the same manner as Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0360]
[Example 2-34]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-30 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0361]
[Example 2-35]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-31 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0362]
[Example 2-36]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-32 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0363]
[Example 2-37]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-33 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0364]
[Example 2-38]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-34 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0365]
[Example 2-39]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Example 1-35 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0366]
[Comparative Example 2-A]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Comparative Example 1-A was saponified in the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0367]
[Comparative Example 2-B]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Comparative Example 1-B was saponified in the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0368]
[Comparative Example 2-C]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Comparative Example 1-C was saponified in the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0369]
[Comparative Example 2-D]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Comparative Example 1-D was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0370]
[Comparative Example 2-E]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Comparative Example 1-E was saponified in the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced protective film for polarizing plate was evaluated in the same manner as in Example 2-9. The results are shown in Table 2.
[0371]
[Comparative Example 2-F]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
An antireflection film was produced in exactly the same manner as in Comparative Example 1-D, except that no nitrogen purge was performed in the production of the medium refractive index layer and the high refractive index layer.
The produced antireflection film was saponified in the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0372]
[Comparative Example 2-G]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Comparative Example 1-H was saponified in the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0373]
[Comparative Example 2-H]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Comparative Example 1-1 was saponified in exactly the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0374]
[Comparative Example 2-I]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
The antireflection film produced in Comparative Example 1-J was saponified in the same manner as in Example 2-7. Thus, the protective film for polarizing plates was produced.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7. The results are shown in Table 2.
[0375]
[Table 3]
Figure 0004178023
[0376]
[Table 4]
Figure 0004178023
[0377]
[Example 3]
(Preparation of protective film for polarizing plate)
A 1.5N aqueous sodium hydroxide solution was prepared and kept at 35 ° C. A 0.01N dilute sulfuric acid aqueous solution was prepared.
The immersion time in the sodium hydroxide aqueous solution was adjusted as appropriate so that the contact angle with water on the surface of the transparent support opposite to the side having the high refractive index layer was 35 degrees. Other than that was carried out similarly to Example 2, and produced the protective film for polarizing plates.
(Evaluation of protective film for polarizing plate)
The produced polarizing plate protective film was evaluated in the same manner as in Example 2-7 or 2-9. The results are shown in Table 3.
[0378]
[Table 5]
Figure 0004178023
[0379]
[Table 6]
Figure 0004178023
[0380]
[Example 4]
(Preparation of transparent support)
20 parts by mass of triacetyl cellulose, 48 parts by mass of methyl acetate, 20 parts by mass of cyclohexanone, 5 parts by mass of methanol, 5 parts by mass of ethanol, 2 parts by mass of triphenyl phosphate / biphenyl diphenyl phosphate (1/2), silica (particle size 20 nm) 0.1 part by mass, 2,4-bis- (n-octylthio) -6- (4-hydroxy-3,5-di-tert-butylanilino) -1,3,5-triazine 0.2 part by mass After stirring the heterogeneous gel solution obtained by adding and stirring at −70 ° C. for 6 hours, the mixture was heated to 50 ° C. and stirred to prepare triacetylcellulose dope A.
According to Japanese Patent Laid-Open No. 7-11055, the triacetyl cellulose dope A was cast into a single layer drum to produce a 80 μm thick triacetyl cellulose film. In this way, a transparent support was produced.
(Production and evaluation of antireflection film and protective film for polarizing plate)
Except using the produced transparent support body, the exact same test as said Examples 1-3 was done. The result was substantially the same as Examples 1-3.
[0381]
[Example 5]
(Preparation of transparent support)
The triacetylcellulose dope A of Example 4 was heated in a sealed stainless steel container at 1 MPa and 180 ° C. for 5 minutes, and then poured into a 50 ° C. water bath and cooled to prepare triacetylcellulose dope B. .
According to JP-A-7-11055, the triacetylcellulose dope B was cast as a single layer drum to produce a triacetylcellulose film having a thickness of 40 μm. In this way, a transparent support was produced.
(Production and evaluation of antireflection film and protective film for polarizing plate)
Except for using the produced transparent support, the same test as in Example 4 was performed. The result was substantially the same as Example 4.
[0382]
[Example 6]
(Preparation of polarizing plate)
A polyvinyl alcohol film having a thickness of 75 μm (manufactured by Kuraray Co., Ltd.) was immersed in an aqueous solution consisting of 1000 parts by mass of water, 7 parts by mass of iodine, and 105 parts by mass of potassium iodide to adsorb iodine. Subsequently, this film was uniaxially stretched 4.4 times in the longitudinal direction in a 4% by mass boric acid aqueous solution, and then dried in a tension state to produce a polarizing film.
Using a polyvinyl alcohol-based adhesive as an adhesive, the saponified triacetylcellulose surface of the polarizing plate protective film described in Examples 2 to 5 of the present invention was bonded to one surface of the polarizing film. Further, a triacetyl cellulose film saponified in the same manner as in Example 2-1 was bonded to the other surface of the polarizing film using the same polyvinyl alcohol-based adhesive. Thus, the polarizing plate of this invention was produced.
As a comparative example, a polarizing plate protective film having a contact angle with water on the side to be bonded to the polarizing film of more than 40 ° was prepared by appropriately adjusting the saponification time. Using this protective film for polarizing plate, a polarizing plate was produced in the same manner as described above.
[0383]
(Evaluation of polarizing plate and evaluation results)
About the produced polarizing plate, the following items were evaluated.
(1) Punching test
100 sheets of the produced polarizing plate were punched into a 26-inch size using a dumbbell, a punching test was performed, and the presence or absence of peeling between the polarizing film and the polarizing plate protective film was observed.
(2) Durability test
100 polarizing plates that were not peeled off in the punching test were alternately set in a constant temperature and humidity chamber at 70 ° C., 93% RH atmosphere and 25 ° C., 93% RH atmosphere for 12 hours, The durability test was performed by leaving it for a total of 1000 hours, and the presence or absence of peeling between the polarizing film and the polarizing plate protective film was observed.
A polarizing plate prepared using the protective film for polarizing plate of the present invention having a contact angle with water of 40 ° or less on the side to be bonded to the polarizing film is a polarizing film and a polarizing plate in all 100 sheets in the punching test and the durability test. Peeling between the protective films for plates was not recognized.
On the other hand, the protective film for polarizing plate having a contact angle with water on the side to be bonded to the polarizing film of more than 40 degrees is between the polarizing film and the protective film for polarizing plate in five or more polarizing plates in the punching test and the durability test. Peeling was observed.
[0384]
[Example 7]
The disc surface of the discotic structural unit is inclined with respect to the transparent support surface, and the angle formed by the disc surface of the discotic structural unit and the transparent support surface changes in the depth direction of the optical anisotropic layer. In an optical compensation film having an optical compensation layer (wide view film SA-12B, manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.), the side to be bonded to the polarizing film was saponified under the same conditions as in Example 2-7.
To the polarizing film produced in Example 6, a polyvinyl alcohol-based adhesive was used as an adhesive, and the polarizing film was subjected to a saponification treatment of the polarizing plate protective film according to Examples 2 to 5 on one surface of the polarizing film. The acetylcellulose surface was bonded together. Further, the triacetyl cellulose surface of the saponified optical compensation film was bonded to the other surface of the polarizing film using the same polyvinyl alcohol adhesive. The TN, STN, IPS, VA, OCB mode transmissive, reflective, or transflective liquid crystal display device equipped with the polarizing plate of the present invention thus fabricated does not use an optical compensation film. Compared with a liquid crystal display device equipped with a polarizing plate, the contrast in the bright room was excellent, the viewing angles in the vertical and horizontal directions were very wide, the visibility was excellent, and the display quality was excellent.
[0385]
【The invention's effect】
By producing a high refractive index layer comprising the dispersant, binder and inorganic fine particles described in detail in the present specification by a coating method, physical strength (such as scratch resistance), chemical resistance, weather resistance An antireflection film and a polarizing plate protective film excellent in (moisture and heat resistance and light resistance) can be provided in a large amount at a low cost. Furthermore, a polarizing plate and an image display device having the above characteristics can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIGS. 1A and 1B are schematic cross-sectional views schematically showing a layer structure of an antireflection film excellent in antireflection performance.
FIGS. 2A and 2B are schematic cross-sectional views schematically showing a layer structure of an antireflection film further having an antiglare performance.
FIGS. 3A and 3B are schematic cross-sectional views schematically showing an embodiment in which an antireflection film and a polarizing plate protective film are applied to a liquid crystal display device.
4 (c) to (d) are schematic cross-sectional views schematically showing an aspect in which an antireflection film and a polarizing plate protective film are applied to a liquid crystal display device.
[Explanation of symbols]
1 Transparent support
2 Hard coat layer
3 High refractive index layer
4 Low refractive index layer (outermost layer)
5 Medium refractive index layer
6 Anti-glare layer
7 Particles having a refractive index of 1.40 to 1.80 and an average particle size of 0.5 to 10 μm
8 Adhesive layer
9 Protective film for polarizing film
10 Polarizing film protective film
11 Polarizing film

Claims (12)

透明支持体上に、少なくともアニオン性基、及びエチレン性不飽和基を有し、該エチレン性不飽和基を側鎖に有する分散剤であり、分散剤がアニオン性基を側鎖又は末端に有するアニオン性基含有重合単位と、側鎖にエチレン性不飽和基を有する重合単位とを有するブロック共重合体またはランダム共重合体であり、かつ分散剤の重量平均分子量が2000〜1000000であり、該分散剤を用いて分散した平均粒径1〜200nmの無機微粒子と、バインダーとを含有し、該バインダーが該分散剤と架橋又は重合している屈折率が1.55〜2.30である層を有することを特徴とする反射防止フィルム。It is a dispersant having at least an anionic group and an ethylenically unsaturated group on the transparent support and having the ethylenically unsaturated group in the side chain, and the dispersant has an anionic group in the side chain or at the end. A block copolymer or a random copolymer having an anionic group-containing polymer unit and a polymer unit having an ethylenically unsaturated group in the side chain, and the dispersant has a weight average molecular weight of 2,000 to 1,000,000, A layer containing inorganic fine particles having an average particle diameter of 1 to 200 nm dispersed using a dispersant and a binder, wherein the binder is crosslinked or polymerized with the dispersant and has a refractive index of 1.55 to 2.30. An antireflection film comprising: 透明支持体上に、少なくともアニオン性基、及びエチレン性不飽和基を有し、該エチレン性不飽和基を側鎖に有する分散剤であり、分散剤がアニオン性基を側鎖又は末端に有するアニオン性基含有重合単位と、側鎖にエチレン性不飽和基を有する重合単位とを有するブロック共重合体またはランダム共重合体であり、かつ分散剤の重量平均分子量が2000〜1000000であり、該分散剤を用いて分散した平均粒径1〜200nmの無機微粒子と、バインダーとを含有する塗布組成物を塗布・乾燥し、塗布・乾燥と同時又はその後に該分散剤と該バインダーを架橋又は重合させて屈折率が1.55〜2.30である層を形成することを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。It is a dispersant having at least an anionic group and an ethylenically unsaturated group on the transparent support and having the ethylenically unsaturated group in the side chain, and the dispersant has an anionic group in the side chain or at the end. A block copolymer or a random copolymer having an anionic group-containing polymer unit and a polymer unit having an ethylenically unsaturated group in the side chain, and the dispersant has a weight average molecular weight of 2,000 to 1,000,000, A coating composition containing inorganic fine particles having an average particle diameter of 1 to 200 nm dispersed with a dispersant and a binder is applied and dried, and the dispersant and the binder are crosslinked or polymerized simultaneously with or after the coating and drying. And forming a layer having a refractive index of 1.55 to 2.30. 透明支持体の一方の面上に、少なくともアニオン性基、及びエチレン性不飽和基を有し、該エチレン性不飽和基を側鎖に有する分散剤であり、分散剤がアニオン性基を側鎖又は末端に有するアニオン性基含有重合単位と、側鎖にエチレン性不飽和基を有する重合単位とを有するブロック共重合体またはランダム共重合体であり、かつ分散剤の重量平均分子量が2000〜1000000であり、該分散剤を用いて分散した平均粒径1〜200nmの無機微粒子と、バインダーとを含有し、該バインダーが該分散剤と架橋又は重合している屈折率が1.55〜2.30である層を有し、該層を有する側とは反対側の透明支持体の表面の水に対する接触角が40°以下であることを特徴とする偏光板用保護フィルム。A dispersant having at least an anionic group and an ethylenically unsaturated group on one side of the transparent support and having the ethylenically unsaturated group in a side chain, the dispersant having an anionic group in the side chain Or a block copolymer or random copolymer having an anionic group-containing polymer unit at the terminal and a polymer unit having an ethylenically unsaturated group in the side chain, and the weight average molecular weight of the dispersant is 2000 to 1000000. And containing a fine particle having an average particle diameter of 1 to 200 nm dispersed using the dispersant and a binder, the refractive index of the binder being crosslinked or polymerized with the dispersant is 1.55 to 2. A protective film for a polarizing plate, comprising a layer of 30 and having a contact angle with water on the surface of the transparent support opposite to the side having the layer of 40 ° or less. 透明支持体の一方の面上に、少なくともアニオン性基、及びエチレン性不飽和基を有し、該エチレン性不飽和基を側鎖に有する分散剤であり、分散剤がアニオン性基を側鎖又は末端に有するアニオン性基含有重合単位と、側鎖にエチレン性不飽和基を有する重合単位とを有するブロック共重合体またはランダム共重合体であり、かつ分散剤の重量平均分子量が2000〜1000000であり、該分散剤を用いて分散した平均粒径1〜200nmの無機微粒子と、バインダーとを含有する塗布組成物を塗布・乾燥し、塗布・乾燥と同時又はその後に該分散剤と該バインダーを架橋又は重合させて屈折率が1.55〜2.30である層を設け、該層を有する側とは反対側の透明支持体の表面に鹸化処理を施して水に対する接触角を40°以下とすることを特徴とする偏光板用保護フィルムの製造方法。A dispersant having at least an anionic group and an ethylenically unsaturated group on one side of the transparent support and having the ethylenically unsaturated group in a side chain, the dispersant having an anionic group in the side chain or an anionic group containing polymer unit having the terminal, a block copolymer or random copolymer having a polymerization unit having an ethylenically unsaturated group in a side chain, and a weight average molecular weight of the dispersant is 2,000 to 1,000,000 A coating composition containing inorganic fine particles having an average particle diameter of 1 to 200 nm dispersed using the dispersant and a binder is coated and dried, and the dispersant and the binder are simultaneously or after coating and drying. A layer having a refractive index of 1.55 to 2.30 is provided by crosslinking or polymerizing, and the surface of the transparent support opposite to the side having the layer is subjected to saponification treatment so that the contact angle with water is 40 °. And Method for manufacturing a polarizing plate protective film characterized Rukoto. 該無機微粒子が、金属酸化物を主成分とする無機微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フイルム。  2. The antireflection film according to claim 1, wherein the inorganic fine particles are inorganic fine particles mainly composed of a metal oxide. 該金属酸化物が、二酸化チタンである微粒子を特徴とする請求項5に記載の反射防止フイルム。  6. The antireflection film according to claim 5, wherein the metal oxide is fine particles of titanium dioxide. 該二酸化チタンを主成分とする無機微粒子が、コバルト、アルミニウム、又は、ジルコニウムを含有する無機化合物の少なくとも一種類を有することを特徴とする請求項6に記載の反射防止フイルム。  7. The antireflection film according to claim 6, wherein the inorganic fine particles mainly composed of titanium dioxide have at least one kind of an inorganic compound containing cobalt, aluminum, or zirconium. 請求項1、5、6、7のいずれかに記載の反射防止フィルムを偏光膜用保護フィルムとして少なくとも一方に用いたことを特徴とする偏光板。  A polarizing plate comprising the antireflection film according to any one of claims 1, 5, 6, and 7 as at least one of a protective film for a polarizing film. 請求項3に記載の偏光板用保護フィルムを偏光膜の保護フィルムの少なくとも一方に用いたことを特徴とする偏光板。  A polarizing plate comprising the polarizing plate protective film according to claim 3 as at least one of the polarizing film protective films. 請求項8または9に記載の偏光板において、偏光板用保護フイルムを偏光膜の保護フィルムの一方に、光学異方性のある光学補償フィルムを偏光膜の保護フィルムのもう一方に用いたことを特徴とする偏光板。  10. The polarizing plate according to claim 8, wherein the polarizing plate protective film is used for one of the polarizing film protective films, and the optically anisotropic optical compensation film is used for the other polarizing film protective film. A characteristic polarizing plate. 該光学補償フィルムが、透明支持体の一方の面に光学異方層を含んでなる光学補償層を有し、該光学異方層がディスコティック構造単位を有する化合物からなる層であり、該ディスコティック構造単位の円盤面が透明支持体面に対して傾いており、且つ該ディスコティック構造単位の円盤面と透明支持体面とのなす角度が、光学異方層の深さ方向において変化していることを特徴とする請求項10に記載の偏光板。  The optical compensation film has an optical compensation layer comprising an optical anisotropic layer on one surface of a transparent support, and the optical anisotropic layer is a layer made of a compound having a discotic structural unit. The disc surface of the tick structural unit is inclined with respect to the transparent support surface, and the angle formed by the disc surface of the discotic structural unit and the transparent support surface is changed in the depth direction of the optical anisotropic layer. The polarizing plate according to claim 10. 請求項1、5〜7のいずれかに記載の反射防止フィルム、または、請求項8〜11のいずれかに記載の偏光板が画像表示面に配置されていることを特徴とする画像表示装置。  An image display device, wherein the antireflection film according to claim 1 or 5 or the polarizing plate according to any one of claims 8 to 11 is disposed on an image display surface.
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