JP4177973B2 - 発光体及び光学媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明器具用の発光体及びこの発光体に用いる光学媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は、従来技術において、レンズ101を用いて、LEDからの光を平行光線とする場合の光路を示す模式的な断面図である。単純に考えると、図2に示すような光学系を用いれば、LEDからの光を所定のビーム径にして平行光線とすることが可能なように思われる。が、現実には、小さなLEDチップの像の影響が出るため、明るく且つ太いビームにするのは困難である。つまり、ビームを拡大しても、照度はその分小さくなり、照明器具としての実用には適さない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記課題を解決するためになされたものである。したがって、本発明の目的は、単一の光ファイバー又は、光ファイバー束の端部を用いることが可能で、所望の照度を得ることが可能な発光体及びこの発光体に用いる光学媒体を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の特徴は、第1の屈折率のクラッド部を有する単一の光ファイバーと、この光ファイバーの端面とこの端面に連続する側壁部の一部を、第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する流体を介して収納する収納部を有し、固有且つ、実質的に単一の光軸を有する孤立、第2の屈折率とは異なる第3の屈折率を有する光学媒体とから構成される発光体であることを要旨とする。ここで、光学媒体の収納部は、第1の湾曲面からなり光ファイバーの端部から出射した光軸方向の光を入射する入射面と、入射面を底部としこの底部に連続して形成され、光が収納部の内部で多重反射してなる迷光成分を入射する光軸方向と平行方向の面からなる内側壁部とから構成されている。更に、光学媒体は、光軸方向において、第1の湾曲面に対向し、入射面及び内側壁部から入射した光を出射する第2の湾曲面からなる出射面と、入射面と出射面と連続して形成される光伝送部と、出射面とは異なる一定の曲率を有し、光伝送部を画定すべく、出射面に連続し、内側壁部と平行方向の面からなる外側壁部とを少なくとも有する。「透明の固体」としては、アクリル樹脂等の透明樹脂、石英ガラス、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、鉛ガラス等の種々のガラス材料、透明プラスチック材料等が使用可能である。或いは、酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)、炭化珪素(SiC)等の結晶性材料を用いてもかまわない。
【0005】
本発明の第1の特徴に係る発光体によれば、従来公知の光学系では達成不可能な照度を簡単に得ることが可能である。この照度は、従来の技術常識では予測出来ない十分な明るさである。また、本発明の第1の特徴に係る発光体においては、発光に際して発熱作用が少ない光ファイバーの端部を用いているので、光学媒体の凹部(収納部)の内部に、光源を収納した場合においても、その発熱作用によって、光学媒体に熱的影響を与えることがなく、長期動作においても、信頼性と安定性を維持出来る。
【0006】
特に、内側壁部と外側壁部の間の光学媒体の厚さが、内側壁部から入射した迷光成分が最終的に出射面から出射するように選定され、且つ 第1及び第2の湾曲面のそれぞれの曲率半径が、所望の光学的収束・発散特性が得られるように選定されていることが好ましい。
【0007】
なお、第1及び第2の湾曲面の曲率が、互いに反対方向でも同一方向でも構わない。内側壁部と光ファイバーの端部との間隔は、0.25乃至0.5mm、若しくはこれに実質的に等価な間隔に選定すれば良い。
【0008】
本発明の第1の特徴に係る「光ファイバーの端部」は、所定の形状・発散角で特定方向に光を発する光源であることが好ましい。特定方向に光を発する発散角が既知であれば、集光や分散等の光学的設計が容易になり、第1及び第2の湾曲面の曲率半径等の選定が簡単に出来るからである。なお、第1及び第2の湾曲面のいずれか一方は、曲率半径無限大、若しくは無限大に近い平坦な面を含み得ることに留意すべきである。第1及び第2の湾曲面のいずれか一方が、無限大ではない所定の(有限の)曲率半径を有していれば、光の収束、発散が制御可能であるからである。また、「所定の形状・発散角」は0°、即ち平行光線をも含み得るということに留意すべきである。また、発散角が90°であっても、収納部が光ファイバーの端部をほぼ完全に光学的に覆っているため、有効にその光を集光することが可能である。これは、従来のレンズ等の光学系では不可能な作用である。即ち、第1の湾曲面からなる入射面(底部)以外の収納部の内壁部も、有効な光の入射部として機能し得る。
【0009】
具体的には、本発明の第1の特徴に係る収納部は、第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する流体若しくは流動体を介して光ファイバーの端部を収納するようにすれば良い。ここで、「流体」とは、光ファイバーの端部から発せられる光の波長に対して透明な気体若しくは液体の意であり、最も簡便には空気が使用出来る。「流動体」とはゾル状、コロイド状若しくはゲル状の光の波長に対して透明の物質をいう。或いは、本発明の第1の特徴に係る発光体において、光ファイバーの端部は、所定の光源に光学的に接続され、第1の屈折率を有した透明材料からなる伝送部を有する光ファイバーの端部であり、収納部は、第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する流体若しくは流動体を介して光ファイバーの端部を収納するようにしてもい。白熱球からの光であっても、光学媒体の凹部(収納部)の内部に収納される光ファイバーの端部は低温に維持出来るからである。
【0010】
本発明の第2の特徴は、第1の屈折率のクラッド部を有する複数の光ファイバーからなる光ファイバー束と、光ファイバー束の端面とこの端面に連続する側壁部の一部を、第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する流体を介して収納する収納部を有し、固有且つ、実質的に単一の光軸を有する孤立し、第2の屈折率とは異なる第3の屈折率を有する光学媒体とから構成される発光体であることを要旨とする。ここで、光学媒体の収納部は、第1の湾曲面からなり光ファイバー束の端部から出射した光軸方向の光を入射する入射面と、入射面を底部としこの底部に連続して形成され、光が収納部の内部で多重反射してなる迷光成分を入射する光軸方向と平行方向の面からなる内側壁部とから構成されている。更に、光学媒体は、光軸方向において、第1の湾曲面に対向し、入射面及び内側壁部から入射した光を出射する第2の湾曲面からなる出射面と、入射面と出射面と連続して形成される光伝送部と、出射面とは異なる一定の曲率を有し、光伝送部を画定すべく、出射面に連続し、内側壁部と平行方向の面からなる外側壁部とを少なくとも有する。「透明の固体」としては、アクリル樹脂等の透明樹脂、石英ガラス、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、鉛ガラス等の種々のガラス材料、透明プラスチック材料等が使用可能である。或いは、酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)、炭化珪素(SiC)等の結晶性材料を用いてもかまわない。
【0011】
本発明の第2の特徴に係る発光体によれば、少ない数の光ファイバーで、所望の照度を簡単に得ることが出来る。この照度は従来公知の光学系では達成不可能な照度で、従来の技術常識では予測出来ない十分な明るさである。また、本発明の第2の特徴に係る発光体においては、発光に際して発熱作用が少ない光ファイバー束の端部を用いているので、光学媒体の凹部(収納部)の内部に、光源を収納した場合においても、その発熱作用によって、光学媒体に熱的影響を与えることがなく、長期動作においても、信頼性と安定性を維持出来る。
【0012】
特に、内側壁部と外側壁部の間の光学媒体の厚さが、内側壁部から入射した迷光成分が最終的に出射面から出射するように選定され、且つ 第1及び第2の湾曲面のそれぞれの曲率半径が、所望の光学的収束・発散特性が得られるように選定されていることが好ましい。
【0013】
なお、第1及び第2の湾曲面の曲率が、互いに反対方向でも同一方向でも構わない。内側壁部と光ファイバー束の端部との間隔は、0.25乃至0.5mm、若しくはこれに実質的に等価な間隔に選定すれば良い。
【0014】
本発明の第2の特徴に係る「光ファイバー束の端部」は、所定の形状・発散角で特定方向に光を発する光源であることが好ましい。特定方向に光を発する発散角が既知であれば、集光や分散等の光学的設計が容易になり、第1及び第2の湾曲面の曲率半径等の選定が簡単に出来るからである。なお、第1及び第2の湾曲面のいずれか一方は、曲率半径無限大、若しくは無限大に近い平坦な面を含み得ることに留意すべきである。第1及び第2の湾曲面のいずれか一方が、無限大ではない所定の(有限の)曲率半径を有していれば、光の収束、発散が制御可能であるからである。また、「所定の形状・発散角」は0°、即ち平行光線をも含み得るということに留意すべきである。また、発散角が90°であっても、収納部が光ファイバー束の端部をほぼ完全に光学的に覆っているため、有効にその光を集光することが可能である。これは、従来のレンズ等の光学系では不可能な作用である。即ち、第1の湾曲面からなる入射面(底部)以外の収納部の内壁部も、有効な光の入射部として機能し得る。
【0015】
具体的には、本発明の第2の特徴に係る収納部は、第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する流体若しくは流動体を介して光ファイバー束の端部を収納するようにすれば良い。ここで、「流体」とは、光ファイバー束の端部から発せられる光の波長に対して透明な気体若しくは液体の意であり、最も簡便には空気が使用出来る。「流動体」とはゾル状、コロイド状若しくはゲル状の光の波長に対して透明の物質をいう。或いは、本発明の第2の特徴に係る発光体において、光ファイバー束の端部は、所定の光源に光学的に接続され、第1の屈折率を有した透明材料からなる伝送部を有する光ファイバー束の端部であり、収納部は、第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する流体若しくは流動体を介して光ファイバー束の端部を収納するようにしてもい。白熱球からの光であっても、光学媒体の凹部(収納部)の内部に収納される光ファイバー束の端部は低温に維持出来るからである。
【0016】
本発明の第3の特徴は、第1の屈折率のクラッド部を有する光ファイバーが、この光ファイバーの端面とこの端面に連続する側壁部の一部を、第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する流体を介して収納される収納部を有し、固有且つ、実質的に単一の光軸を有する孤立し、第2の屈折率とは異なる第3の屈折率を有する光学媒体であることを要旨とする。ここで、収納部は、第1の湾曲面からなり光ファイバーの端部から出射した光軸方向の光を入射する入射面と、入射面を底部としこの底部に連続して形成され、光が収納部の内部で多重反射してなる迷光成分を入射する光軸方向と平行方向の面からなる内側壁部とから構成される。又、光学媒体は、光軸方向において、第1の湾曲面に対向し、入射面及び内側壁部から入射した光を出射する第2の湾曲面からなる出射面と、入射面と出射面と連続して形成される光伝送部と、出射面とは異なる一定の曲率を有し、光伝送部を画定すべく、出射面に連続し、内側壁部と平行方向の面からなる外側壁部とを少なくとも有する。
【0017】
本発明の第4の特徴は、第1の屈折率のクラッド部を有する複数の光ファイバーからなる光ファイバー束が、光ファイバー束の端面とこの端面に連続する側壁部の一部を、第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する流体を介して収納される収納部を有し、固有且つ、実質的に単一の光軸を有する孤立し、第2の屈折率とは異なる第3の屈折率を有する光学媒体であることを要旨とする。ここで、収納部は、第1の湾曲面からなり光ファイバー束の端部から出射した光軸方向の光を入射する入射面と、入射面を底部としこの底部に連続して形成され、光が収納部の内部で多重反射してなる迷光成分を入射する光軸方向と平行方向の面からなる内側壁部とから構成される。又、光学媒体は、光軸方向において、第1の湾曲面に対向し、入射面及び内側壁部から入射した光を出射する第2の湾曲面からなる出射面と、入射面と出射面と連続して形成される光伝送部と、出射面とは異なる一定の曲率を有し、光伝送部を画定すべく、出射面に連続し、内側壁部と平行方向の面からなる外側壁部とを少なくとも有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0019】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る発光体及びこの発光体に用いる光学媒体を示す模式的な断面図である。図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る発光体は、所定の波長の光を発する光ファイバー束23の端部と、この光ファイバー束23の端部をほぼ完全に覆う光学媒体24とから少なくとも構成されている。そして、この光学媒体24は、第1の湾曲面からなる入射面と、光ファイバー束23の端部を収納するための凹部であって、第1の湾曲面からなる底部と、この凹部を構成すべくこの底部に連続して形成された側壁部とから構成された収納部と、入射面から入射した光を出射する第2の湾曲面からなる出射面と、入射面と出射面とを接続し、光ファイバー束23の端部から発せられた光の波長に対して透明の固体からなる光伝送部とを少なくとも有する。
【0020】
図1に示す光ファイバー束23は、複数の光ファイバー23a,23b,23c,・・・・・の集合から構成されている。複数の光ファイバー23a,23b,23c,・・・・・からの光は、所定の発散角で図1の右方向に出力する。光ファイバー束23を構成する複数の光ファイバー23a,23b,23c,・・・・・はストレート形状でも、撚りが加えられた形状でも良い。また、光ファイバー束23ではなく、単一の光ファイバーでも良いことは勿論である。
【0021】
光ファイバー束23は、例えば、直径(外径)4〜5mmφの円柱形状である。光学媒体24の収納部の側壁部は、光ファイバー束23の端部を収納出来るように、直径(内径)4.5〜6mmφの円筒形状となっている。図示を省略しているが、光ファイバー束23の端部と光学媒体24とを固定するために、光ファイバー束23と光学媒体24の収納部との間には、厚さ0.25〜0.5mm程度のスペーサが挿入されている。光学媒体24は、凸形状の第2の湾曲面からなる出射面となる頂部を除けば、円柱形状である。この光学媒体24の円柱形状部分の直径(外径)は、10〜30mmφである。光学媒体24の直径(外径)は、本発明の第1の実施の形態に係る発光体の使用目的に応じて選択出来る。したがって、10mmφ以下でも、30mmφ以上でも構わない。
【0022】
本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバー束23は、第1の屈折率nを有するクラッド部を有する複数の光ファイバー23a,23b,23c,・・・・・の集合から構成されている。そして、光学媒体24は、第1の屈折率nとは異なる第2の屈折率nを有する空気を介して光ファイバー束23の端部を収納している。空気以外の流体若しくは流動体を介して光ファイバー束23の端部を収納部に収納しても良い。また、光学媒体24は、第2の屈折率nとは異なる第3の屈折率nを有するようにすれば良い。第1の屈折率n、第2の屈折率n、及び第3の屈折率nを、それぞれ最適な値に選定することにより、光ファイバー束23の端部からの光を収束させることも分散させることも可能である。また、光学媒体24の有する第3の屈折率nを次第に大きく、若しくは、次第に小さくするようにして光路設計をしても良い。
【0023】
本発明の第1の実施の形態において、光ファイバー束23の端部と光学媒体24の収納部との間にはそれぞれの界面で反射した光の成分が多重反射し、迷光成分となる。従来公知のレンズ等の光学系では、これらの迷光成分は、照明に寄与出来るように取り出すことは出来ない。しかし、これらの迷光成分も、本発明の第1の実施の形態においては、収納部の内部に閉じこめられているので、最終的には、照明に寄与出来る成分となり得る。
【0024】
このようにして、本発明の第1の実施の形態に係る発光体によれば、光ファイバー束23を構成する光ファイバーの数を多数必要とすることなく、照明に寄与する光ビームとして所望の照射面積の光束を確保し、且つ所望の照度を簡単に得ることが出来る。この照度は従来公知のレンズ等の光学系では達成不可能な照度である。このように、本発明の第1の実施の形態に係る発光体によれば、従来の技術常識では全く予測出来ない照度を、図1に示すような簡単な構造で、実現出来る。
【0025】
ここで、従来の光学系として示した図2と図1とを比較してみる。図1と図2において、光軸方向は同一の距離であるが、図1に示す本発明の第1の実施の形態に係る光学媒体24の方が遙かに、光のビーム径を広く出来ることが分かる。また、図2に示した従来の光学系では、図示した器具以外に、レンズホルダ等や駆動装置等の付加的な器具が必要で、調整が煩雑であるが、図1に示す本発明の第1の実施の形態に係る光学媒体24では、簡単な構成で光路の拡大、収束等が実現出来る。
【0026】
本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバー束23の他方の端部から所定の光を入力するための光源は必ずしも、半導体発光素子に限られない。なぜなら、白熱球からの光であっても、光学媒体24の収納部の内部に収納される光ファイバー束23の端部は低温に維持出来るからである。したがって、半導体発光素子以外の光源を用いれば、本発明の第1の実施の形態に係る発光体の場合のように、光ファイバー束23の端部の出力で規定される光束の制限を解除出来るので、極めて明るい照明系を実現出来る。
【0027】
本発明の第1の実施の形態に係る発光体に用いる光学媒体24としては、アクリル樹脂等の透明樹脂、石英ガラス、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、鉛ガラス等の種々のガラス材料、透明プラスチック材料等が使用可能である。或いは、酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)、炭化珪素(SiC)等の結晶性材料を用いてもかまわない。この内、アクリル樹脂等の透明樹脂や透明プラスチック材料等は、光学媒体24を大量生産するのに好適な材料である。即ち、一度金型を作り、この金型により成形加工すれば光学媒体24が簡単に大量生産出来る。
【0028】
なお、光ファイバー束23の端部の形状は、図示のものに限られないことは勿論である。
【0029】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0030】
第1の実施の形態では、複数の光ファイバー23a,23b,23c,・・・・・の集合から構成された光ファイバー束23を用いた例を示した。しかし、光ファイバー束23ではなく、単一の光ファイバーでも良いことは勿論である。
【0031】
また、図1において、光学媒体24は、凹形状の第1の湾曲面からなる収納部、及び凸形状の第2の湾曲面からなる出射面を有していた。しかし、図1は例示であり、第1の湾曲面や第2の湾曲面は、目的に応じて、種々の形状が採用可能である。例えば、凹形状の第2の湾曲面からなる出射面を有す光学媒体24としても良い。凹形状の第2の湾曲面を用いると、光は分散する傾向になるので、バックライト(間接照明系)には好適な均一性を得ることが出来る。
【0032】
また、第1の実施の形態に係る発光体を複数個配列して照明器具等を構成しても良い。この場合は、1次元的、2次元的、或いは3次元的な配列が可能である。
【0033】
また、上記の第1の実施の形態の説明においては、光ファイバー束23の端部と光学媒体の収納部との間にスペーサを挿入して、光ファイバー束23の端部を光学媒体に固定する場合について説明したが、接着剤、ネジやクランプ機構等の他の手段を用いて固定しても良いことは勿論である。
【0034】
更に、光学媒体24等の外側形状は、必ずしも光学的に平坦である必要はなく、クリスタルグラスのように、細かい凹凸を設けたものでも構わない。細かい凹凸を設ければ、出力光は四方八方に発散するので、バックライト照明や間接照明の場合には、好都合である。
【0035】
更に、図1に示した光学媒体24の外側に、この光学媒体24を収納する他の光伝送部を有する光学媒体を設けても良いことは、勿論である。
【0036】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0037】
【発明の効果】
また、本発明によれば、単一の光ファイバー若しくは光ファイバー束の端部からの潜在的な光エネルギーを効率良く引き出し、従来公知のレンズ等の光学系では達成不可能な照度を実現出来る発光体及びこの発光体に用いる光学媒体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る発光体及びこの発光体に用いる光学媒体を示す模式的な断面図である。
【図2】 従来技術において、発光ダイオードからの光を集光する場合の模式的な断面図である。
【符号の説明】
24 光学媒体
23 光ファイバー束
23a,23b,23c 光ファイバー

Claims (8)

  1. 第1の屈折率のクラッド部を有する光ファイバーと、該光ファイバーの端面と該端面に連続する側壁部の一部を、前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する流体を介して収納する収納部を有し、固有且つ、実質的に単一の光軸を有する孤立し、前記第2の屈折率とは異なる第3の屈折率を有する光学媒体とから構成される発光体であって、
    前記収納部は、第1の湾曲面からなり前記光ファイバーの端部から出射した前記光軸方向の光を入射する入射面と、前記入射面を底部とし該底部に連続して形成され、前記光が前記収納部の内部で多重反射してなる迷光成分を入射する前記光軸方向と平行方向の面からなる内側壁部とから構成され、
    前記光学媒体は、前記光軸方向において、前記第1の湾曲面に対向し、前記入射面及び前記内側壁部から入射した光を出射する第2の湾曲面からなる出射面と、前記入射面と前記出射面と連続して形成される光伝送部と、前記出射面とは異なる一定の曲率を有し、前記光伝送部を画定すべく、前記出射面に連続し、前記内側壁部と平行方向の面からなる外側壁部とを少なくとも有することを特徴とする発光体。
  2. 第1の屈折率のクラッド部を有する複数の光ファイバーからなる光ファイバー束と、前記光ファイバー束の端面と該端面に連続する側壁部の一部を、前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する流体を介して収納する収納部を有し、固有且つ、実質的に単一の光軸を有する孤立し、前記第2の屈折率とは異なる第3の屈折率を有する光学媒体とから構成される発光体であって、
    前記収納部は、第1の湾曲面からなり前記光ファイバー束の端部から出射した前記光軸方向の光を入射する入射面と、前記入射面を底部とし該底部に連続して形成され、前記光が前記収納部の内部で多重反射してなる迷光成分を入射する前記光軸方向と平行方向の面からなる内側壁部とから構成され、
    前記光学媒体は、前記光軸方向において、前記第1の湾曲面に対向し、前記入射面及び前記内側壁部から入射した光を出射する第2の湾曲面からなる出射面と、前記入射面と前記出射面と連続して形成される光伝送部と、前記出射面とは異なる一定の曲率を有し、前記光伝送部を画定すべく、前記出射面に連続し、前記内側壁部と平行方向の面からなる外側壁部とを少なくとも有することを特徴とする発光体。
  3. 前記内側壁部と前記外側壁部の間の前記光学媒体の厚さが、前記内側壁部から入射した前記迷光成分が最終的に前記出射面から出射するように選定され、且つ 前記第1及び第2の湾曲面のそれぞれの曲率半径が、所望の光学的収束・発散特性が得られるように選定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の発光体。
  4. 前記内側壁部は円筒形状であり、前記外側壁部は円柱形状であることを特徴とする請求項3記載の発光体。
  5. 第1の屈折率のクラッド部を有する光ファイバーが、該光ファイバーの端面と該端面に連続する側壁部の一部を、前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する流体を介して収納される収納部を有し、固有且つ、実質的に単一の光軸を有する孤立し、前記第2の屈折率とは異なる第3の屈折率を有する光学媒体であって、
    前記収納部は、第1の湾曲面からなり前記光ファイバーの端部から出射した前記光軸方向の光を入射する入射面と、前記入射面を底部とし該底部に連続して形成され、前記光が前記収納部の内部で多重反射してなる迷光成分を入射する前記光軸方向と平行方向の面からなる内側壁部とから構成され、
    前記光学媒体は、前記光軸方向において、前記第1の湾曲面に対向し、前記入射面及び前記内側壁部から入射した光を出射する第2の湾曲面からなる出射面と、前記入射面と前記出射面と連続して形成される光伝送部と、前記出射面とは異なる一定の曲率を有し、前記光伝送部を画定すべく、前記出射面に連続し、前記内側壁部と平行方向の面からなる外側壁部とを少なくとも有することを特徴とする光学媒体。
  6. 第1の屈折率のクラッド部を有する複数の光ファイバーからなる光ファイバー束が、前記光ファイバー束の端面と該端面に連続する側壁部の一部を、前記第1の屈折率とは異なる第2の屈折率を有する流体を介して収納される収納部を有し、固有且つ、実質的に単一の光軸を有する孤立し、前記第2の屈折率とは異なる第3の屈折率を有する光学媒体であって、
    前記収納部は、第1の湾曲面からなり前記光ファイバー束の端部から出射した前記光軸方向の光を入射する入射面と、前記入射面を底部とし該底部に連続して形成され、前記光が前記収納部の内部で多重反射してなる迷光成分を入射する前記光軸方向と平行方向の面からなる内側壁部とから構成され、
    前記光学媒体は、前記光軸方向において、前記第1の湾曲面に対向し、前記入射面及び前記内側壁部から入射した光を出射する第2の湾曲面からなる出射面と、前記入射面と前記出射面と連続して形成される光伝送部と、前記出射面とは異なる一定の曲率を有し、前記光伝送部を画定すべく、前記出射面に連続し、前記内側壁部と平行方向の面からなる外側壁部とを少なくとも有することを特徴とする光学媒体。
  7. 前記内側壁部と前記外側壁部の間の前記光学媒体の厚さが、前記内側壁部から入射した前記迷光成分が最終的に前記出射面から出射するように選定され、且つ 前記第1及び第2の湾曲面のそれぞれの曲率半径が、所望の光学的収束・発散特性が得られるように選定されていることを特徴とする請求項5又は6記載の光学媒体。
  8. 前記内側壁部は円筒形状であり、前記外側壁部は円柱形状であることを特徴とする請求項7記載の光学媒体。
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