JP4177647B2 - 無線通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、無線通信端末装置に関し、特に、1つの端末装置で複数の異なる無線通信システムを通じて通信を行うための無線通信資源の割り当て方法およびそれを用いた無線通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の無線通信の発展に伴い、携帯電話、PHS、無線LANなどのさまざまな無線通信システムが開発され、運用されている。例えば、大きな枠組みで考えただけで、ラジオ放送に始まりテレビ放送、移動通信、衛星通信などのサービスがあり、各サービスについても様々なシステムが混在する。ラジオ放送はAM放送、FM放送の他に短波放送などもあるし、テレビ放送では従来のVHF帯やUHF帯での放送の他に、衛星放送(BS)や近年注目を浴びているディジタル放送があるし、移動通信に至っては周波数帯が800MHz帯、1.5GHz帯、2GHz帯など周波数帯が異なるシステムが混載し、しかも各々で変調方式やアクセス方式の異なるシステムが運用されていたりする。
【0003】
現状では、これらのサービスを運用するために、当然各々の無線通信システム毎に周波数の割り付けが必要になる。同一の周波数帯を複数の業務種別に割り当て、共用を図る方法(第一次業務、第二次業務などの割付を含む)は実施されているが、干渉や、混信について、許諾を認める上での割り当てであり、何ら積極的、しかも合理的にこれらの周波数帯域の空間的な能率的運用を考えたものではない。
【0004】
一般に周波数の割付は長い期間にわたる既得権と考えられ、いったんあるサービスにある周波数が割り付けられると、その変更は技術的、経済的、政治的に容易ではないのが現状である。しかし、この周波数帯の固定的割付は、近年の情報通信の高度マルチメディア化に伴い、大きな問題をはらむ方式である。インターネットの進歩は目覚しいものがあるが、この原動力は光ファイバーの波長多重化技術である。この技術により帯域あたりのコストが著しく低下し、過去においては高速度で実現不可能であったサービスが現実のものとなっている。すなわち、有線系でのサービスに対する需要の急増が、無線系にも波及し、これらの魅力あるサービスを「いつでも」、「どこでも」受けたいという欲求が高まってきている。ところが無線方式は、周波数スペクトルの物理的な制限であり、有線系の加速度的進歩に比べて将来の帯域の確保が出来なくなることが大きな問題となっている。
【0005】
適用可能な技術が許すなら、周波数というものは誰かが独占使用すべきものではなく、必要なときに割り付け、必要でなくなれば開放するのが電波資源を最も有効に活用する方法である。ところが従来の技術では、この適応的割付が実現できなかった。その理由を以下に述べる。
【0006】
現在の装置の多くはコンピュータやCPUが内蔵され、これらの制御下で運転されている。また、コンピュータやCPUにはそのメモリ資源やプロセスやスレッドなどのタスクを管理し、基本的なコンピュータリソースを管理するためにオペレーティングシステムが動作し、そのオペレーティングシステムの管理下で装置が動作している場合が多い。
【0007】
一方で、オペレーティングシステムにおいては、コンピュータ内部のメモリなどの資源の管理を受け持つが、外部と通信をする通信デバイスに対してその管理を丸投げし、直接その管理を行おうとはしていなかった。それは、OSIの10層もモデルに代表されるよう、レイヤー毎の閉じた管理を理想としていたからである。
【0008】
ところで、コンピュータ内部のリソースは半導体の進歩に支えられて急速な進歩をとげており、コンピュータ内部でのリソースは増加するという前提に立つ構成のオペレーティングシステムが一般的である。ところが、このようなリソースの拡大とはまったく異なる傾向をもつのが、無線における周波数資源である。
【0009】
これらに加えて、従来の無線周波数の管理はシステムごとに周波数を割り付けるという方針のもとになされてきた。このため、周波数資源の空間的管理、特に複数の無線システムにまたがる周波数資源の適応的かつ空間的管理は全く行われていなかった。その大きな理由は周波数が固定的に割り付けられてきた歴史的背景にもよる。このため、これを排除し空間的にしかも適応的に周波数資源を管理し有効活用しようとする発想はこれまでなかった。また、そのような技術が発表されたこともなかった。
【0010】
この問題を解決するための一つの切り口(解決方法ではない)としてソフトウェア無線技術があげられる。ソフトウェア無線機では、従来、アナログ信号の領域で専用のデバイスで実現していた無線機の制御や処理を、ディジタル信号の領域でソフトウェアにより実現するものである。これは、近年のディジタル信号処理プロセッサーやA/D変換器などの技術の進歩が貢献しており、ソフトウェア無線機の実用化はすぐ近いところまで来ていると言える。このソフトウェア無線技術により、無線通信システムが複数存在していたとしてもただ一つの無線機により柔軟に対応でき、無線機を統合することが可能であると言える。
【0011】
しかし、ソフトウェア無線の技術が進んだといっても、周波数スペクトルの有効利用は、まだ十分ではない。特に、異なる複数の無線システム間で無線周波数を共有することはまだ難しく、固定的に周波数を割り付けるという方法をとらざるを得ないことも事実である。その大きな理由にアンテナシステムと周波数の空間割り付けという概念の協調がなされていなかったことに原因がある。
【0012】
アンテナは、電波の空間に対する放射制御できる唯一の装置であり、電波の空間的分布を物理的に変更できる素子である。
【0013】
例えば、移動通信用の基地局アンテナとして、セクタービームを形成するアンテナの場合、セクタービームのビーム幅を各セクタの収容する通信量(通信端末数)を均一化するように、各セクタービームのビーム幅とビーム方向を適応制御するアダプティブアレイアンテナがある(例えば、特許文献1参照)。アンテナシステム以外のいかなる部分も空間に放射する電波の分布を制御することは出来ないが、従来の技術ではアンテナシステムの制御は空間的周波数割付の制御とアプリケーションからの要求により適応的な制御がなされてはいなかった。よって、従来の方法では、空間的な周波数利用効率を高め、しかもアプリケーションの要求を割り付けの判断基準に用いた統合的な周波数資源の空間的高効率利用の実現が困難であり、将来のワイヤレス高速通信の大きな障害になると予想される。
【0014】
【特許文献1】
特開平10−126139号公報(第1頁−第9頁、図1−図9)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来は、音声通話、動画伝送、データ伝送などの、特性の異なる複数のアプリケーションに対し、各アプリケーションの特性などに応じて1つの通信システムに限定されず、しかも複数の通信システムにまたがって周波数帯や電波空間や時間といった無線通信資源を動的に割り当てることができなかった。そのため、無線通信資源を有効に利用することができないという問題点があった。
【0016】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、アプリケーションの特性などに応じて、1つの通信システムの枠にはまらずに、無線通信に必要な、周波数帯や電波空間や時間といった無線通信資源を有効に利用することのできる無線通信装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、異なる特性をもつ複数のアプリケーションソフトウェアを異なる複数の無線通信システムのうちの少なくとも1つを用いて実行する無線通信装置であって、少なくとも前記複数のアプリケーションソフトウェアの要求特性または推奨特性に基づき、当該複数のアプリケーションソフトウェアのそれぞれに対し前記複数の無線通信システムのうちの少なくとも1つを選択すると共に、少なくとも当該選択された無線通信システムで無線通信を行う際に無線リソース割り当ておよび物理層パラメータを決定する決定手段と、前記複数のアプリケーションソフトウェアのそれぞれの前記要求特性もしくは前記推奨特性に基づき、各アプリケーションソフトウェアの実行のための制御を行い、この制御に従って前記複数のアプリケーションソフトウェアのそれぞれに対し決定した無線通信システムの無線リソース割り当ておよび物理層パラメータの設定を行い、前記アプリケーションソフトウェアを実行する実行手段とを具備することにより、アプリケーションの特性などに応じて、1つの通信システムの枠にはまらずに、無線通信に必要な、周波数帯や電波空間や時間といった無線通信資源を有効に利用することができる。
【0018】
本発明は、異なる複数の無線通信システムのうちのいずれかを用いて、(例えば、音声通話と動画伝送とデータ伝送といった)異なる特性をもつ複数のアプリケーションソフトウェアを実行する無線通信装置であって、少なくとも前記複数のアプリケーションソフトウェアの特性に基づき、当該複数のアプリケーションソフトウェアのそれぞれに対し前記複数の無線通信システムのうちの1つを選択するとともに、少なくとも当該選択された無線通信システムで無線通信を行う際に使用する電波の周波数帯と、当該電波の指向性パターンを定める手段と、前記複数のアプリケーションソフトウェアのそれぞれの特性に基づき、各アプリケーションソフトウェアの実行の時間配分を行い、この時間配分に従って、前記複数のアプリケーションソフトウェアのそれぞれに対し定めた無線通信システムと周波数帯と指向性パターンを切り替えて、各アプリケーションソフトウェアを実行する手段とを具備したことにより、アプリケーションの特性などに応じて、1つの通信システムの枠にはまらずに、無線通信に必要な、周波数帯や電波空間や時間といった無線通信資源を有効に利用することができる。
【0019】
上記課題を解決するため、本発明では、無線通信システムに対して送受信もしくは送信または受信のどちらか一方を行うためのアンテナと無線周波数受信装置、あるいは無線周波数送信装置を、前記無線通信システムの送信と受信毎に使用電波の周波数、およびそれらの空間的な分布を制御する周波数ビーム空間割付制御機能、および、それらの空間的、時間的、および優先順序を管理するソフトウェアをもつ統合周波数資源空間割り当てオペレーティングシステム装置であり、送受信される無線周波数資源の分配管理をアプリケーションによる要求条件を参照するしその周波数資源の空間割り当てをおこない、アプリケーションの要求に応じた割付をオペレーティングシステムの下に行うことが出来る。
【0020】
また、本発明では、複数の異なる無線通信システム方式に対して送受信もしくは送信または受信のどちらか一方を行うためのアンテナと増幅器と周波数変換器を、前記無線通信システム毎もしくは送信と受信毎に使用電波の周波数、およびそれらの空間的な分布を制御する適応的周波数ビーム空間割付制御機能、および、それらの空間的、時間的、および優先順序を管理するソフトウェアをもつ統合周波数資源空間割り当てオペレーティングシステム装置であり、前記無線通信システム毎に送受信される信号を自局以外の無線通信システムを管理するオペレーティングシステムに対してデータを合成もしくは分配して無線周波数資源の分配管理を行うことにより自局を取り巻く複数の無線装置間において協調的、包括的な周波数資源の割り当てを実現できる。
【0021】
また、本発明では、前記統合周波数資源空間割り当てオペレーティングシステム装置と、外部装置からのインターネットプロトコルによる通信路を別個に設けることにより専用線を用いずに、無線基地局間のハンドオフ、ソフトハンドオフを汎用のインターネット網で構築できる。
【0022】
また、本発明では、前記統合周波数資源空間割り当てオペレーティングシステム装置と、前記外部装置にインターネットプロトコルによる通信路を介して、ビーム形成回路を遠隔的に制御することにより自局に設けられた、アンテナ装置以外にビーム形成の自由度を増やすことが可能となり柔軟性の高い周波数資源空間割り当てオペレーティングシステム装置を提供できる。
【0023】
また、本発明では、前記適応的周波数ビーム空間割付制御機能は、別の設備として複数設けられた少なくとも二つ以上の前記統合周波数資源空間割り当てオペレーティングシステム装置と協調して無線周波数資源を空間的に管理することによりより複数の無線周波数資源を包括的に管理できる統合周波数資源空間割り当てオペレーティングシステム装置を実現できる。
【0024】
また、本発明では、前記無線通信システム毎の受信信号は、A/D変換器によりディジタル信号に変換された後に前記外部装置にインターネットプロトコルによる通信路を介して送出され結合器により合成され出力されることにより判定前の波形レベル波形を中継できることになりよりダイバーシチ効果の高い統合周波数資源空間割り当てオペレーティングシステム装置を実現できる。
【0025】
また、本発明では、前記無線通信システム毎の送信信号は、ディジタル信号の状態で合成されたもの入力し、これをインターネットプロトコルによる分配器により分配し、その後D/A変換器によりアナログ信号に変換されることにより複数局からの送信を有効にスケジューリングできる統合周波数資源空間割り当てオペレーティングシステム装置を実現できる。
【0026】
また、本発明では、前記ビーム形成回路、前記増幅器、前記周波数変換器、使用周波数、周波数の空間的専有領域、周波数の時間的占有範囲、の少なくとも一つをアプリケーションによる要求に基づき制御する判定装置内蔵することによりアプリケーション毎の伝送特性の必要性を鑑みて周波数資源空間割り当てを行えるオペレーティングシステム装置を提供できる。
【0027】
また、本発明では、前記判定装置には、アプリケーションによる通信路の要求品質が記録できる記憶装置が接続されていることによりアプリケーションごとの適切な伝送品質を目標としながら統合周波数資源空間割り当てをおこなうオペレーティングシステム装置が実現できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0029】
図1は本実施形態にかかる無線通信端末装置の構成例を示したもので、大きく分けて、アプリケーション実行部100と、制御システム101と、アンテナサブシステム105とから構成されている。
【0030】
図1において、アプリケーション実行部100は、例えば、音声通話、動画伝送、データ伝送などの異なる特性をもつ複数種類のアプリケーションプログラムを実行するものである。例えば、図1では、音声通話を行うアプリケーションプログラム100aと、動画伝送を行うアプリケーションプリグラム100bと、データ伝送を行うアプリケーションプログラム100cなどを実行するようになっている。なお、上記各アプリケーションは、それぞれ、無線LAN(例えば、IEEE802.11に規定されている無線LANなど)、携帯電話、PHS、放送などの無線通信システムのうちのいずれかを動作させて、無線通信を行うものである。
【0031】
制御システム101は、異なる複数の無線通信システム(以下、簡単に通信システム)のうちのいずれかを用いて通信を行うための各種制御を行うものである。
【0032】
一台で複数の通信システムを利用可能な無線端末装置自体は、既に実用化されて、公知の技術とはなっている。しかし、本実施形態に係る制御システム101は、公知技術としての基本的な構成の他に、さらに、アプリケーション実行部100で実行される各アプリケーションの特性に応じて、各アプリケーションに、無線通信の際に使用される電波の周波数帯の割り当てや、当該電波の指向性パターンを定めたり等、複数の通信システムにまたがった無線周波数資源を割り当てる機能が含まれている。図1に示すように、制御システム101は、判定部102と無線制御部103とADSFA部104とから構成されている。
【0033】
判定部102は、上記各アプリケーションを実行して無線通信を行う際に、当該アプリケーションが当該無線通信に要求する特性を判定する。例えば、通信時の許容遅延量、パケットの頻度、パケットの総量、パケットやビット単位での許容誤り率、通信継続時間などである。
【0034】
ここで判定された特性は無線制御部103とADSFA(Adaptive and Dynamic Spatial Frequency Allocation)部104に転送される。
【0035】
無線制御部103では、例えば、上記アプリケーションの特性に応じて、当該アプリケーションで用いる通信システムとして、例えば、無線LAN、携帯電話、PHS、放送などの通信システムの中から、いずれか1つを選択したり、ある1つの通信システムから他の通信システムへ切り替えるための要求を出したり、その切り替えのための条件(例えば、スケジューリング、タイミング設定、優先順位付けなど)などの設定を行う。
【0036】
なお、上記通信システムにおいて使用する周波数帯が予め定められていれば、当該通信システムを選択すること自体、当該通信システムで予め定められた周波数帯も含めて選択するということである。同様に、上記通信システムにおいて多重化方式や変調方式などが予め定められていれば、当該通信システムを選択すること自体、当該通信システムで予め定められた多重化方式や変調方式を選択するということである。
【0037】
無線制御部103は、複数のアプリケーションのそれぞれについて、各アプリケーションの特性に応じた通信システムを選択する。また、各アプリケーションの特性などに応じて、各アプリケーションに対し選択された各通信システムについて通信の時間配分を行っている。例えば、音声通話のアプリケーションに対しては、一定周期毎に通信可能なように、当該一定周期毎に当該音声通話のアプリケーションに対して選択された通信システムへの切り替え指示をADSFA部104に出す。無線制御部103は、周期的な音声通話の通信の合間に、リアルタイム性の要請のないデータ伝送のための通信に時間を配分するので、周期的な音声通話の通信の合間には、データ伝送のアプリケーションに対して選択された通信システムへの切り替え指示をADSFA部104に出す。
【0038】
このように、無線制御部103は、無線通信端末装置が実行すべき、各アプリケーションの特性に応じて通信システムを選択するとともに、選択された各通信システムへの時間配分といったスケジューリングを行う。
【0039】
ADSFA部104では、無線制御部103からの上記切り替え指示を受けると、無線制御部103で選択された通信システムや、スケジューリング等の条件や、判定部102から渡された、アプリケーション毎の特性などに基づいて、当該切り替え指示のあった通信システムに対応するよう、ADSFA部104内の各部のパラメータの決定および決定されたパラメータに基づく設定と、アンテナサブシステム105の設定を行う。言い換えれば、切り替え指示のあった通信システム上における、空間・時間・周波数・符号軸での無線資源(無線リソース)の割り当てなどの無線制御(物理層でのパラメータ設定なども含む)を行う。更に具体的に無線リソースを説明すると、例えば、FDMA(Frequency Division Multiple Access)方式における周波数チャネル、TDMA(Time Division Multiple Access)方式における時間軸上でのチャネル(タイムスロットなど)、CDMA(Code Division Multiple Access)方式における符号チャネル(拡散符号系列など)、SDMA(Space Division Multiple Access)方式における割り当てビームなどである。これらの無線リソースは単独で割り当てる場合もあるし、幾つかを統合的に割り当てる場合もある。無線制御での物理層パラメータとしては、もちろん前述の無線リソースとしての周波数、時間、符号、ビームチャネルに関わる詳細なパラメータを意味する。例えば、ビーム形成のためのアレイアンテナ励振条件などの計算や周波数設定(チャネル割り当て)、時間設定や変調方式の変更(多値変調の場合の変調多値数の変更や、CDMA方式の場合の拡散符号長などの変更なども含む)も含み、それらの設定のための事前手続きをADFSA部で行う。例えば、高速度のストリーミングデータを送る場合、若干の遅延は許容されるが、一方で、高速データを発射すると干渉を周囲の局に与える可能性がある。無線制御部103は、周囲のトラフィックをモニターし、周期的に割り付けられている音声系リアルタイムサービスを行う通信システムを避けて、高速データ送信に適した他の通信システムを選択する。従って、ADSF部104では、この選択された通信システム上で、高速のデータ伝送に適するように、アンテナ指向性を制御する。例えば、アンテナ指向性の自由度の割合を定めたり、音声系のサービスの方向に対する放射を抑圧したビームを使うように、アンテナ指向性を制御する。
【0040】
通信システム毎に予め定められたパラメータの設定以外にも、本実施形態では、さらに、アプリケーションの特性として許容誤り率、あるいは、許容誤り率のレベルが指定されているときは、誤り制御部104fにおいて、当該指定されたレベルに対応する誤り制御を行うための設定を行う。
【0041】
選択された通信システムに、周波数帯や多重化方式、変調方式などが予め定められているならば、当該定められている内容に従って、例えば、周波数割当部104b、多重化方式制御部104e、変調方式制御部104dの各パラメータを決定し、これら各部の設定を行う。周波数帯や多重化方式、変調方式などが予め定められていないときは、アプリケーションの特性などに基づき、上記各パラメータを決定するとともに、当該決定されたパラメータに基づき上記各部を設定する。
【0042】
アンテナサブシステム105では、ADSFA部104で設定されたパラメータ(条件)に従って、空間・時間・周波数軸での無線制御を実際に行い、無線通信を行う。アンテナサブシステム105として、単一のアンテナおよび無線機で構成しても良いが、アレイアンテナ、スマートアンテナに代表されるようなビーム方向、ビーム形状の適応的な変更を行える機能をもつことにより、特に空間的なビーム制御に基づく無線リソースの効率的な割り当てが行える。また、高速のデータを伝送し、隣接局が干渉を受けると予想される場合、周囲の局に対して、予め、その発射予定の時間や、周波数、帯域、期間、総データ量、受信局の位置や方位などを報知することにより、無線制御部103は、実際に高速データ伝送を行う時刻において、もっとも有効な干渉防御体制をとることが可能となる。
【0043】
以上、本発明の実施形態において、無線制御部103がADSFA部104と協調動作することにより、アプリケーションの種類に応じて、異なる要求項目、例えば、許容遅延、パケットの頻度、パケットの総量、通信継続時間などを満足するように最適な無線リソース割り付けを行うことが可能になる。例えば、以下のような利用形態が考えられる。
【0044】
(1)通信アプリケーションにより、通信相手が1ユーザの場合には、そのユーザの方向にビームを向けて通信する(高利得のビームを向ける)ことにより、他ユーザとの電波干渉を低減したり、送信電力をセーブしたり、無線到達距離を伸ばしたりできる。無線制御部103は、無線LAN、携帯電話、PHS、放送などの通信システムのリソースを管理しているので、特定の条件でこれら通信システムのいずれかを用いる場合の消費電力などを定量的に知ることができる。干渉が多いときに通信するには一般的に大きな送信電力が必要になるわけで、消費電力を重視して通信する(消費電力をできるだけ少なくして通信相手と通信する)に、例えば、他の無線局からの放射がない周波数、タイミングを定めることができる。また、さらに、あるいは、上記のような周波数やタイミングを定めることができない場合には、直接当該通信相手ではなく、消費電力ができるだけすくなくなるように、通信経路を選択するようにしてもよい。例えば、近接した別の基地局まで伝送し、そこから中継する方法、あるいは、有線系の接続を持つ無線基地局ノードが少ない電力で通信できる範囲にあるならばこれを利用し、いったん有線系に上げた後IPレベルで中継する。などが考えられる。これも、ADSFA部104の制御ポリシーとして利用できる。
【0045】
(2)通信相手が複数の場合には、アプリケーション形態によりユーザの存在する最適なエリアをカバーするようにビームパターンを制御する。上記と同様に、効果的な電波の放射が行える。
【0046】
(3)複数の通信システムがスケジューリングされ、そのタイミング毎に最適なビーム形成や無線パラメータ設定が行える。これを図8を用いて説明する。図8において、無線端末A〜Dは、それぞれ図1に示したような構成を有し、無線LAN、携帯電話、PHS、放送などの通信システムのうちのいずれかを用いて、1対1通信を行う場合の通信形態のパターンを示したものである。例えば、ここでは、無線端末A〜Dのうちの1つが他の1つとの間で、上記通信システムのうちのいずれか1つである第1の通信システムを用いて通信を行い、無線端末A〜Dのうちのさらに他の1と、残りの1つとが上記通信システムのうちの他の1つである第2の通信システムを用いて通信を行う場合の通信パターンを示している。
【0047】
図8に示すように、4つの無線端末A〜Dによる2種類の通信システムによる通信方向は、図8(1)に示す第1のパターンや図8(3)に示す第3のパターンのように互いに平行である場合と、図8(2)に示す第2のパターンのように、互いに交差する場合とが考えられる。これらの他に、これらを組み合わせるパターンや一部を組み合わせるパターンがある。いずれにしろ、同時に使用する複数のビームの干渉を考慮し、あらかじめ要求されうる干渉比を実現できる範囲で複数のビームが割り付けられるよう無線制御部103は、アンテナのビーム割付のスケジュールをおこなう。たとえば図8(4)に示す第4のパターンでは、互いに逆方向に伝送しているので、第1のパターンよりも干渉が少ないと考えられる。あるいは、メインビームとサイドローブの間のヌルの方向などが対象方向に形成できる場合には、無線制御部103は、第2のパターンのような交差ビームをスケジューリングすることも出来る。本実施形態においては、遅延が許せるならば、中継を積極的に利用し、ある決められた時間でどれだけの要求データを目的局に伝送できるかを評価指数として、スケジューリングを行うことが出来るのが大きな特徴である。この方針は、複数の近接してある無線局が協調して、無線制御部103の基で動作する場合も同様である。このことはADSFA部104の制御ポリシーとして使われる。
【0048】
(4)セキュリティなど無線アプリケーションや実際の使用状況に応じて要求される信頼性が異なる場合に、変調方式を適応的に変更したり、誤り訂正を適時設定したりすることが可能となり、必要に応じて安全性や信頼性の高い無線回線を実現出来る。例えば、相手局に対して暗号に関連する情報を送信する場合、鋭い指向性を選択し、物理的に傍受のリスクを低下させることが可能である。また、特別な場合には、おとりの暗号コードをわざと全方向性、あるいは特定の傍受者の方向に伝送することも可能である。これは、制御システム101がアプリケーションの内容、性質などの特性を知り得るからこそ初めて可能となる方式である。すなわち、アンテナの指向性をも含めて、無線リソース管理をするだけでなく、より高度なセキュリティ機能を付加することが可能となる。この方針はADSFA部104の機能の制御ポリシーとして利用されるものである。
【0049】
(5)複数のアプリケーションについて最適なスケジューリング、無線制御を設定でき、ユーザ側では実質的に同時に通信しているように使用できる。
【0050】
以上のように、周波数資源の有効活用の効果があるだけでなく、無線通信の信頼性、安全性、高速性などの点でも効果が大きく、ユーザに対して快適な無線通信環境を提供することができる。
【0051】
なお、制御システム101は、判定部102、無線制御部102、ADSFA部104を、1つの無線オペレーティングシステム(以下、無線OS、と呼ぶ)としてまとめ、統合的なソフトで構成することも可能である。上記各部に対応するソフト間の信号のやり取りは、基本的にはIP(Internet Protocol)が動作する第3層(インターネット層、ネットワーク層)で動作する場合を例として考えるが、場合によっては、MAC(Media Access Control)層など下層レイヤーで実現しても同様の効果が得られる。それは、無線OS(すなわち、制御システム101)と外の信号のやり取りについても同様である。特に、アンテナサブシステム105を無線端末本体と切り離して、アンテナサブシステム105が無線端末本体とは距離的に離れた場所に設置するという実施形態は考えられるが、この場合、アンテナサブシステム105と制御システム101の間の信号やり取りを無線通信で行うこともできる。そして、この場合にはIPでの動作を行う方が既存の無線システムとの整合性が良い。
【0052】
図2は、本実施形態に係る無線通信端末装置の他の構成例を示したものである。なお、図2において、図1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。すなわち、図2では、アンテナサブシステム105の例えば、受信機105cで検知された情報を判定部102へ通知するための信号線が新たに追加されている。このような構成により、特にアンテナおよび受信機105cで受信した無線信号の状態により最適な無線制御が行える。つまり、電波伝搬環境に応じた最適なスケジューリング等の無線制御が行える。ここで電波伝搬環境とは、受信電力や受信信号品質(S/Nなど)、ユーザ数や密度、通信混雑度、フェージングやドップラーシフトなどの電波伝搬パラメータなどである。
【0053】
次に、制御システム101について、図3に示すフローチャートを参照して、より具体的に説明する。
【0054】
アプリケーション実行部100において、音声通話、動画伝送、データ伝送などを行うアプリケーションプログラムが実行されると、それに伴い、これら各アプリケーションプログラムの識別子を制御システム101へ送る。ここでの識別子とは、アプリケーションプログラムが実行されることにより行われる通信の種類であって、例えば音声通話や動画伝送、データ伝送などの通信の種類を識別する事のできる識別子である。この識別子は、上記のような通信の種類が識別できれば何でもよい。
【0055】
制御システム101の判定部102は、例えば、図4に示すようなテーブルを予め記憶している。図4に示したテーブルは、上記のような通信の種類に対応して、その通信の特性を登録したものである。ここで、特性とは、送信側がデータを送信してから受信側が完全に受け取るまでの時間差に対応する伝送遅延時間(遅延時間)あるいは、リアルタイム性の有無、伝送するデータの量(伝送量)、許容される誤り率(許容誤り率)である。
【0056】
図4には、上記各通信の種類に対応させて、次のような内容が特定として予め登録されている。例えば、音声通話であれば、その特性としては、遅延時間は小さいことが要求され、所定時間当たりの伝送量は小さいし(動画やデータの伝送に比べ低速である)、誤り率は高くともそれ程問題とはならない。すなわち、遅延時間が「大」「中」「小」と分類されている場合、「小」であり、伝送量が「大」「中」「小」と分類されている場合、「小」であり、許容誤り率が「緩い」「やや厳しい」「厳しい」と分類されている場合、「緩い」である。同様にして、動画伝送の特性は、遅延時間は「中」であり、伝送量は「大」であり、許容誤り率は「厳しい」となっている。データ伝送の特性は、遅延時間は「大」であり、伝送量は「中」であり、許容誤り率は「やや厳しい」となっている。
【0057】
制御システム101では、アプリケーション実行部100から、実行中のアプリケーションの識別子を受け取ると(ステップS1)、まず、判定部102において、図4に示したようなテーブルから、当該受け取った識別子に対応する特性を求める。なお、図2に示すような構成であれば、判定部102は、アンテナサブシステム105からは、無線LAN、携帯電話、PHS、放送などの通信システムのそれぞれに対応する受信電力などの現在の電波の伝搬状態などを知ることができる。このような情報も、無線制御部103へ通知する。
【0058】
次に、無線制御部103では、無線LAN、携帯電話、PHS、放送などの通信システムの中から、これら各通信システムの特徴と、上記テーブルから取得したアプリケーションの特性と、さらに、現在の電波の伝搬状況(たとえば、各通信システム毎の受信電力の強度など)を基に、最適な通信システムを選択する(ステップS3)。
【0059】
各通信システムの特徴としては、例えば、無線LANの場合には、高速に大量のデータを送受信することができるが、送受信にかかる消費電力が大きい、などといったようなことである。また、コストなども挙げられる。
【0060】
例えば、PHSの受信電力(RSSI)が非常に小さい場合には、許容誤り率が「やや厳しい」あるいは「厳しい」となっているアプリケーションには適用しないようにする。この場合には、例えば、携帯電話システムを選択する。また、通信システムの使用コストを基準にして、各アプリケーションに対応する通信システムを選択してもよい。例えば、伝送量が「大」の場合には、できるだけコストを抑えるために、例えばPHSを選択するようにしてもよい。また、伝送量が「大」である場合には、単純に、最も高速な通信システムを選択するようにしてもよい。
【0061】
次に、ADSFA部104では、無線制御部103で選択された通信システム上において、判定部102で得た当該アプリケーションの特性に適した無線制御のためのパラメータを設定する(ステップS4)。
【0062】
例えば、音声通話を行うアプリケーションの特性としては、遅延時間は「大」、伝送量は「小」、許容誤り率は「緩い」であるから、このような特性に合うように、例えば、ビーム制御のためのパラメータや、変調方式の種類、誤り訂正制御の種類などのパラメータを決定する。音声通話の上記特性のそれぞれから、あるいは、上記特性の組合せから、例えば、図5に示したように、ビーム制御部104aでは、通信速度は比較的低速ではあるが、広範囲に電波を放射することができる、広角指向性ビームを生成するためにアンテナサブシステム105を設定するためのパラメータを決定し、また、変調方式制御部104dでは、変調方式としては、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)のような狭帯域化を可能にする変調方式を選択し、誤り制御部104fでは、誤り訂正制御は何もしないことを決定する。
【0063】
同様にして、動画伝送を行うアプリケーションの特性としては、遅延時間は「中」、伝送量は「大」、許容誤り率は「厳しい」であるから、このような特性に合うように、例えば、図5に示したように、ビーム制御部104aでは、高速ではあるが比較的狭い範囲でしか電波を放射するができない、高利得ビームを生成するためにアンテナサブシステム105を設定するためのパラメータを決定し、また、変調方式制御部104dでは、変調方式としては、QPSKよりも多値の例えば8値などの多値変調方式を選択し、誤り制御部104fでは、例えば畳込み符号などのような誤り訂正符号を用いた強力な誤り制御を行うことを決定する。
【0064】
また、データ伝送を行うアプリケーションの特性としては、遅延時間は「中」、伝送量は「大」、許容誤り率は「厳しい」であるから、このような特性に合うように、例えば、図5に示したように、ビーム制御部104aでは、やや高速で、やや広めの範囲に電波を放射する、広角指向性ビームと高利得ビームの中間に位置する、中利得ビームを生成するためにアンテナサブシステム105を設定するためのパラメータを決定し、また、変調方式制御部104dでは、変調方式としては、多値変調方式を選択し、誤り訂正部104fでは、再送のみを行うことを決定する。
【0065】
また、音声通話、動画伝送、データ伝送のうちの少なくも2つの通信を行う場合、無線制御部103は、例えば、それらの特性のうちの遅延時間の許容量に対応するリアルタイム性の有無などから、当該少なくとも2つの通信のそれぞれに対し優先順位を定め、ADSFA部104のタイミング制御部104cでは、当該優先順位に基づき、パケットの送信タイミングや送信間隔を定めたり、タイムスロットの割り当てなど、当該少なくとも2つの通信のそれぞれに対し、時間配分(時間的な無線資源の割り当て)を行う。例えば、音声通話、動画伝送、データ伝送のそれぞれに、無線制御部103にて異なる通信システムが割り当てられると、各通信システムを用いた通信の時間配分を行うのが、例えばタイミング制御部104cである。ある通信システムを用いた通信の時間帯と他の通信システムを用いた通信の時間帯との切り替わり時点では、アンテナサブシステム105の設定や、ADSFA部104の設定の切り替える場合もあるであろう。このような制御も、例えばタイミング制御部104cで行われる。
【0066】
このようにして、ADSFA部104により、ADSFA部104内部はもとより、アンテナサブシステム105の送信機105b、受信機105c、ビーム設定部105aに対する設定が行われる。
【0067】
アンテナサブシステム105のビーム設定部105aには、ビーム制御部104aにより決定されたビーム生成のためのパラメータが設定される。
【0068】
ADSFA部104の誤り訂正部104fは、例えば、図6に示すように、例えば畳込み符号などの誤り訂正符号を生成する符号化部301と、誤り訂正符号を復号して誤り訂正を行う誤り訂正部302と、上記のような誤り訂正制御ではなく再送制御を行うための再送制御部303を接続している。図3のステップS4において決定した誤り制御の方法(例えば、誤り訂正符号を用いた誤り訂正制御と、再送と、何もしない、のうちのいずれか)に応じて、上記各部301〜303のいずれかを起動させる。また、これら各部301〜303の使用の条件を時間的なスケジューリングとして統括している。
【0069】
ADSFA部104のビーム制御部104aは、前述したように、アンテナサブシステム105の、特に、ビーム設定部105aに含まれるビーム形成回路を制御する。従って、ADSFA部104では、誤り制御部104fとビーム制御部104aとを用いることにより、空間的な視点からも誤り制御を、電磁波の放射の空間制御にあわせて行うことができる。例えば、ビーム制御部104aは、所定の励振条件を設定することにより、所望のビームパターンが各通信システムの受信系毎、送信系毎に形成できる。そのときに必要になる誤り訂正を誤り制御部104fが管理する。
【0070】
図7は、無線通信端末装置の他の構成例を示したものである。なお、図7において、図1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。すなわち、図7では、ADSFA部104に記憶部109が接続されている。
【0071】
記憶部109には、例えば、ビーム制御等に必要な情報が予め記憶されている。例えば、外部からの制御信号として、ある方向へビームを向けるような指示があった場合に、例えば、ビーム制御部104aは、その方向にビームを向けるために必要なアンテナ素子毎の重み付け係数(励振条件)を記憶部109の中から探し出し、それを基に、アンテナサブシステム105のビーム設定部105aに含まれるビーム形成回路を設定する。このとき伝送距離や干渉量、雑音などの条件により、どのような誤り対策処置を組み合わせるかを、誤り制御部104fは行う。例えば、高速伝送を短時間で行う場合の指向性と共存できる、低速の一定間隔で割り当てを要求される音声系のアプリケーションが必要な場合は、両者の指向性制御と誤り訂正の強度を調整し、送信電力制御により、送信相手の距離が近い場合には送信電力を下げ、遠い場合には送信電力を大きくして、他のユーザや基地局に与える与干渉を低減できる効果を得ることもできる。なお、これらの処理が割り込みという偶発的処理ではなく、オペレーティングシステムの統括的管理のもとに行われるがゆえに、効率的な周波数の空間割付が実現できる。
【0072】
上記実施形態の無線通信端末装置の効果をまとめると以下のようになる。
【0073】
(1)複数の無線システムのそれぞれにおいて、周波数の割付をアプリケーションの要求品質をもとにスケジューリングすることができ、空間的な周波数の有効利用上で都合が良い。更に、以上の点から、コスト的にも有効である。
【0074】
(2)1つの無線通信端末装置で、異なる複数の通信システムを統合しているので、制御システム101から見ると周囲の空間を含めた周波数資源の割付をアンテナを含めて統合的に管理できるので、周波数割付上の柔軟性が高いと言える。例えば、パケットの遅延を限られた範囲におさえ、しかも定期的にスケジューリングしなくてはならない電話などの音声系のアプリケーションに対しては、伝送路の帯域が広くなくても確実に一定時間ごとに無線資源を割り当てる。一方、遅延がある程度許される蓄積型の通信サービスにあっては、高速度で送れるタイミングをスケジューリングし両者の競合を避ける形で、空間的な広がりのある領域において統括的に、無線システムの種別に限定されずに用いることができる。複数のシステムにまたがり、周波数の有効利用を図ることができ、このため、ユーザへ提供できる通信サービスの価格を抑えることができ有効である。
【0075】
なお、上記実施形態において、以下のような変更、追加等を行っても、本発明の効果は同様である。
【0076】
図1では、上記のような効果を奏するための基本的な構成を示しているが、無線資源を、制御システム101が、アプリケーションの要求条件に基づき管理統括するという基本構成が成り立っていれば、制御システム101に他のソフトウェア機能等を追加しても構わない。
【0077】
図1に示した構成では、アンテナサブシステム105を1つのオペレーティングシステムに対応する無線制御部103が使用する例を示したが、1つのアンテナサブシステム105を複数のオペレーティングシステム、すなわち、複数の無線制御部103で用いるように構成することができる。この場合には、図1において、ADSFA部104に、複数の無線制御部103が並列に接続し、ADSFA部104の機能の一部を、無線LAN、携帯電話、PHS、放送などの通信システム用に二分するか、時分割的に分離し、各々の通信システム対応の送信信号毎に周波数変換、増幅を行いアンテナより送信信号を電波にして放射する。
【0078】
アンテナサブシステム105にソフトウェア無線機が接続されていてもよいし、特定のハードウェアで構成する無線機を接続してもかまわない。
【0079】
なお、図1では、無線通信端末装置の例を示したが、この場合に限らず、図1に示した構成を基地局が有していてもよく、この場合においても、上記同様の効果が期待できる。
【0080】
図9には、複数の図1に示した無線通信端末装置から構成される無線通信システムを模式的に示したものである。図9における無線局211〜214は各々前述した、図1に示した構成を有する。各無線局間は無線での信号伝達がなされているものとする。このような構成にすることにより、以下のような複数の制御システム101間の協調動作と効果が期待できる。
【0081】
各無線局の制御システム101間で互いに通信を行うことにより、システム全体として最適化された無線制御、無線リソースの割り当てが可能となる。例えば、特定の通信路の通信量が大きくなったり、優先順位が高いときには他の通信路は通信を止めたり、外部からの無線通信による情報量を個々の無線局で分担して通信したりできる。
【0082】
各無線局は、中継装置として機能することができる。例えば、無線局211から無線局214へ信号伝送する場合に、通信路状況(電波伝搬環境など)により直接通信することができない場合に、無線局211から無線局212を経由してから無線局214に至る通信経路を選択することにより、最適な無線伝送路をつくり通信することができる。この場合、無線局212が中継装置としての役割を果たす。
【0083】
以上の例の更なる拡張を説明する。一般に受信側では所望の信号を最適受信するだけでなく、所望局以外からの干渉波をあわせて復調することも可能である。制御システム101において、復調に関わるリソースを所望信号以外に割り当てられるならば、それを行う。その信号を本来その信号を受信すべき局に対して再分配することにより、サイトダイバーシチの効果を得ることが可能となる。このとき判定前の受信した生の信号波形に対応したデータを分配することにより、これを受け取った側では、ソフトハンドオフに対応する高度な復調処理を行うことが可能となる。
【0084】
ない、図9において、各無線局が図1に示しような構成を有しているとして説明したが、この場合に限らず、特定の1つの無線局のみが図1に示すような構成を有していてよい。
【0085】
また、図10に示すように各無線局の無線制御部103を、インターネットなど有線によるネットワーク網215をバックボーンとして接続することにより、上記のような協調動作のための通信を行うようにしてもよい。有線系の伝送帯域は十分大きいと予想され、移動できないという設置スペースに制限があるが、大容量をサポートできる構成として有効である。この場合、一般に有線ネットワークシステムの容量は無線系に比べて十分大きいと予想され、制御システム101は、有線系で中継、転送可能なデータに関しては、有線ネットワークシステムを第1位の優先順位で割り付ける。特に、データの合成、配分については、有線ネットワークシステムが使用可能であれば、これを最優先で使用する。
【0086】
また、同様に、図11に示すように、各無線局の無線制御部103を、アドホックネットワーク216に接続して上記のような協調動作のための通信を行うようにしてもよい。この場合、上記協調動作のための伝送路が無線になるため、無線局位置の柔軟性が増える利点がある。制御システム101の優れている点は、従来の方法では自律分散的に無線局を追加してゆく場合、無線局での指向性に対する制御を考慮してはおらず、サービス範囲や、協調して動作すべき無線局の範囲が固定的で与えられるものであった。これに対して、制御システム101の基で自律分散的に無線局を登録してゆく過程で、アンテナビームを考慮し、伝送速度、伝送データの総量、無線局間の距離を総合的に配慮して、協調して動作すべき無線局を決定することができる。例えば、電話のような音声系のリアルタイムデータであれば、若干のパケットロスを許しても、一基地局あたりのサービスエリアを広げて追尾することもできる。一方で、CDMAの場合で、高速系のデータ送信は近接する無線局に対し遠近問題を発生させるため、出来るだけ近距離の基地局を積極的に利用するリソース割り当てやスケジューリングがこのましい。また、この遠近問題を考えるとき、協調基地局のなかで、複数のデータを同時に伝送する場合、配信の時間的割付と、ここの伝送ルートの干渉が少なくなる組み合わせをスケジューリングし伝送することにより、高速度での遠近問題を軽減できる効果も得ることができる。
【0087】
また、アンテナサブシステム105は、アドホックネットワークで接続された複数の制御システム101を共有し、ストリーミングなどあらかじめ転送するデータを選択的に制御し、トラフィックが集中する空間領域の周波数資源を回避し、無線リソースを開放するようアンテナサブシステムを制御するが、特にそのアルゴリズムにはこだわらなくても良い。
【0088】
また、複数の基地局を統合する形でルートダイバーシチによるデータの伝送を行うような構成であってもよい。高速の閉ループによる通信品質の監視を複数の基地局装置と目的の無線装置のあいだで実現し、アプリケーションの要求に基づき、通信路をワイヤレス指向オペレーティングシステムの管理下においてコントロールする。
【0089】
以上説明したように、本発明の無線通信装置は、アプリケーションの要求する通信パケットの頻度、速さ、総パケット数、許容遅延量、などに基づき、無線系で使用される周波数の空間的、時間的スケジューリングをオペレーティングシステムが管理し、それをアンテナサブシステムを統合して一元的に構成することにより、広がりをもった管理領域内におけるアンテナ装置自体のコストを低減できるばかりでなく、移動体への設置コストも下げられる。更に、利得や干渉波抑圧などアンテナ単体としての特性が向上することにより、通信品質の向上、与干渉の低減や、更には周波数資源の有効活用などの点でも効果がある。
【0090】
なお、本発明の上記実施形態の説明において、周波数の時間軸と空間軸の割付と制御を例に説明を加えたが、CDMAなどの符号多重方式においては、符号軸をこれらの制御において加える構成でも、同様の機能をみたすことができ、符号軸を加えた制御、割付制御を行う場合も、本発明の趣旨をなんら損なうものではない。
【0091】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明は含まれており、開示される複数の構成用件における適宜な組み合わせにより、種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題(の少なくとも1つ)が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果(の少なくとも1つ)が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0092】
【発明の効果】
アプリケーションの特性などに応じて、1つの通信システムの枠にはまらずに、無線通信に必要な、周波数帯や電波空間や時間といった無線通信資源を有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる無線通信端末装置の構成例を概略的に示した図。
【図2】本発明の実施形態にかかる無線通信端末装置の他の構成例を概略的に示した図。
【図3】制御システム101の概略的な動作を説明するためのフローチャート。
【図4】アプリケーションの特性を登録したテーブルの一例を示した図。
【図5】アプリケーションの特性などを基に決定される、当該アプリケーションに対応する無線制御の一例を示した図。
【図6】ADSFA部における誤り制御のための構成例を示した図。
【図7】本発明の実施形態にかかる無線通信端末装置の他の構成例を概略的に示した図。
【図8】図1に示した構成をもつ、複数(例えばここでは4つ)の無線通信端末装置の間で、無線LAN、携帯電話、PHS、放送などの通信システムのうちのいずれかを用いて、1対1通信を行う場合の通信形態のパターンを示した図。
【図9】図1に示した構成をもつ、複数の無線通信端末装置(無線局)間の協調動作を説明するための図。
【図10】図1に示した構成をもつ、複数の無線通信端末装置(無線局)間の協調動作を説明するための図。
【図11】図1に示した構成をもつ、複数の無線通信端末装置(無線局)間の協調動作を説明するための図。
【符号の説明】
100…アプリケーション実行部
101…制御システム
102…判定部
103…無線制御部
104…ADSFA(Adaptive and Dynamic Spatial Frequency Allocation)部
104a…ビーム制御部
104b…周波数割当部
104c…タイミング制御部
104d…変調方式制御部
104e…多重化方式制御部
104f…誤り制御部
105…アンテナサブシステム
105a…ビーム設定部
105b…送信機
105c…受信機
Claims (5)
- 異なる複数の無線通信システムのうちの少なくとも1つを用いて通信を行う無線通信装置であって、
各無線通信システムの電波伝搬状態を検知する検知手段と、
許容遅延時間、データ量、及び許容誤り率を含む複数の無線通信の特性に関し、異なる要求特性または推奨特性をもつ音声通信、動画伝送、及びデータ伝送のうちの少なくとも1つをそれぞれ行う複数のアプリケーションソフトウェアのうち実行される各アプリケーションソフトウェアに対し、前記複数の無線通信システムのなかから、または実行されるアプリケーションソフトウェアが動画/データ伝送を行うアプリケーションソフトウェアの場合には、前記複数の無線通信システムのうち前記検知手段で検知された現在の電波伝搬状態が最も悪い無線通信システム以外の無線通信システムのなかから、通信速度が該プリケーションソフトウェアの前記要求特性または推奨特性であるデータ量に最適な無線通信システムを選択する選択手段と、
選択された無線通信システムのビーム制御のパラメータを、(a)前記実行されるアプリケーションソフトウェアが前記音声通話を行う場合には、広角指向性ビームと決定し、(b)前記実行されるアプリケーションソフトウェアが前記動画伝送を行う場合には、前記広角指向性ビームよりも高速通信が可能で且つ電波を放射する範囲が前記広角指向性ビームよりも狭い高利得ビームと決定し、(c)前記実行されるアプリケーションソフトウェアが前記データ伝送を行う場合には、前記広角指向性ビームよりも高速で前記高利得ビームよりも低速の通信が可能で且つ電波を放射する範囲は前記広角指向性ビームよりも狭く前記高利得ビームよりも広い中利得ビームと決定するパラメータ決定手段と、
前記実行されるアプリケーションソフトウェアに対し選択された通信システムと、決定されたパラメータとを用いて、当該アプリケーションソフトウェアの無線通信を行う無線通信手段と、
を具備したことを特徴とする無線通信装置。 - 前記パラメータ決定手段は、
前記実行される各アプリケーションソフトウェアの要求特性または推奨特性である前記許容遅延時間に基づき、当該アプリケーションソフトウェアに対し通信時間帯を割り当て、
前記無線通信手段は、各アプリケーションに対し割り当てられた通信時間帯に、前記選択された通信システムと、前記決定されたパラメータとを用いて、当該アプリケーションソフトウェアの無線通信を行うことを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。 - 前記パラメータ決定手段は、さらに、
前記選択された無線通信システムの変調方式の種類のパラメータを、(a)前記実行されるアプリケーションソフトウェアが前記音声通話を行う場合には、狭帯域化を可能にする変調方式と決定し、(b)前記実行されるアプリケーションソフトウェアが前記動画伝送を行う場合には、前記音声通話を行う場合の変調方式よりも多値の変調方式と決定し、(c)前記実行されるアプリケーションソフトウェアが前記データ伝送を行う場合には、前記多値の変調方式と決定することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。 - 前記パラメータ決定手段は、前記実行される各アプリケーションソフトウェアの要求特性または推奨特性である前記許容遅延時間に基づき、各アプリケーションソフトウェアに対し優先順位を定め、該優先順位に基づき通信時間帯を割り当てることを特徴とする請求項2記載の無線通信装置。
- 前記パラメータ決定手段は、さらに、
前記選択された無線通信システムの誤り訂正制御のパラメータを、(a)前記実行され るアプリケーションソフトウェアが前記音声通話を行う場合には、誤り訂正制御なしと決定し、(b)前記実行されるアプリケーションソフトウェアが前記動画伝送を行う場合には、強力な誤り訂正制御と決定し、(c)前記実行されるアプリケーションソフトウェアが前記データ伝送を行う場合には、再送と決定することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
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