JP4174279B2 - 映像オブジェクト識別・追跡装置、その方法及びそのプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像信号のフレーム内に登場する映像オブジェクトを追跡しながら、その映像オブジェクトの識別情報を出力する映像オブジェクト識別・追跡装置、その方法及びそのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、映像信号のフレーム内に登場する映像オブジェクトを識別する手法としては、映像オブジェクトが人間である場合に、その人間を認識するための顔認識技術や、映像オブジェクトが自動車である場合に、その自動車を認識するためのナンバープレート認識技術等を用いた手法が存在している。
また、映像オブジェクトを追跡する手法としては、映像オブジェクトの映像特徴量に基づいて、時系列で入力されるフレーム毎に映像オブジェクトの位置を推定することで、追跡精度を高めた手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特願2001−166525号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来の技術における映像オブジェクトを識別する手法は、1つのフレーム内の映像オブジェクトを認識する技術であって、時間と共に変化する映像オブジェクト間の関連性を有効に活用することができない。また、その識別手法そのものが複雑な認識処理を行うものであるため、映像オブジェクトを映像信号の中で時間軸方向に追跡する手法には適していない。
また、前記従来の技術における映像オブジェクトを追跡する手法は、映像オブジェクトを精度良く認識して追跡を行うことができるが、その映像オブジェクトが何であるか、あるいは誰であるかといった、映像オブジェクトそのものの内容を識別することができないといった問題があった。
【0005】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、映像信号から映像オブジェクトを検出して、その映像オブジェクトを追跡する際に、映像オブジェクトの位置情報のみならず、その映像オブジェクトの内容を識別する識別情報をも出力することを可能にした映像オブジェクト識別・追跡装置、その方法及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために創案されたものであり、まず、請求項1に記載の映像オブジェクト識別・追跡装置は、映像信号から映像オブジェクトを検出し、その映像オブジェクトを追跡するとともに、その映像オブジェクトを識別する識別情報を出力する映像オブジェクト識別・追跡装置であって、前記映像信号から、動き又は色情報の少なくとも一方に基づいて前記映像オブジェクトを検出する映像オブジェクト検出手段と、この映像オブジェクト検出手段で検出した映像オブジェクトに、前記映像信号中の時間軸方向に対応した仮の識別子である仮識別子を付与する仮識別子付与手段と、前記映像オブジェクト検出手段で検出した映像オブジェクトの動きを追跡して、その映像オブジェクトの位置情報を前記仮識別子と対応付けて生成する位置情報生成手段と、前記映像オブジェクトを識別するための予め定めた固有の情報である識別情報と前記映像オブジェクトを特徴付ける映像特徴量とを対応付けて記憶した映像オブジェクトデータベースと、この映像オブジェクトデータベースに記憶されている映像特徴量と、前記位置情報で示される位置に存在する前記映像オブジェクトの映像特徴量とを照合して、前記映像オブジェクトの候補を識別する映像オブジェクト照合手段と、この映像オブジェクト照合手段における識別結果に基づいて、前記位置情報に対応する仮識別子と、識別に成功した映像オブジェクトの候補の識別情報とを対応付けて識別情報記憶手段に記憶する記憶制御手段と、前記識別情報記憶手段から、前記識別に成功した映像オブジェクトの候補として前記仮識別子に対応付けられている識別情報を読み出して、前記映像オブジェクトの正式な識別情報として出力する識別情報選択手段と、を備える構成とした。
【0007】
かかる構成によれば、映像オブジェクト識別・追跡装置は、映像オブジェクト検出手段によって、映像信号から動きベクトルや背景色との差分等により映像オブジェクトを検出し、仮識別子付与手段によって、その映像オブジェクトが新規に映像信号のフレーム上に登場したものかどうかを判定し、新規の映像オブジェクトである場合は、その映像オブジェクトに対して、例えば、1から始まる自然数の連番である仮の識別子(仮識別子)を付与する。そして、位置情報生成手段によって、映像オブジェクトの動きを追跡して、その映像オブジェクトの位置情報を生成し出力する。この映像オブジェクトの動きの追跡は、例えば、映像オブジェクトの画像データ、形状データ、色の平均及び共分散等の映像特徴量に基づいて行う。
【0008】
そして、映像オブジェクト識別・追跡装置は、映像オブジェクト照合手段によって、予め映像オブジェクトを特徴付ける映像特徴量と、その映像オブジェクトの識別情報(例えばオブジェクト名)とを対応付けて記憶した映像オブジェクトデータベースの個々の映像特徴量と、追跡中の映像オブジェクトの映像特徴量とを照合して、追跡中の映像オブジェクトを識別する。
【0009】
ここで、識別に成功した場合は、その識別情報が映像オブジェクトの仮識別子に対応付けられて、識別情報記憶手段に記憶される。なお、識別に失敗した場合は、識別情報記憶手段への記憶を行わないため、以前識別に成功した仮識別子と識別情報との組がそのまま保持されていることになる。
【0010】
そして、映像オブジェクト識別・追跡装置は、識別情報選択手段によって、識別情報記憶手段に記憶されている仮識別子に対応する識別情報を読み出して出力する。これによって、映像オブジェクト識別・追跡装置は、映像信号中の映像オブジェクトの追跡及び識別を行い、時々刻々と変化する映像オブジェクトの位置情報(座標値)と、その映像オブジェクトの識別情報(オブジェクト名)とを出力する。
【0011】
また、請求項2に記載の映像オブジェクト識別・追跡装置は、請求項1に記載の映像オブジェクト識別・追跡装置において、前記記憶制御手段が、前記映像オブジェクト照合手段による識別結果が成功した回数を頻度情報として、前記仮識別子及び前記識別情報に対応付けて前記識別情報記憶手段に記憶し、前記識別情報選択手段が、前記頻度情報に基づいて、前記仮識別子毎に前記識別情報を選択して読み出すことを特徴とする。
【0012】
かかる構成によれば、映像オブジェクト識別・追跡装置は、映像オブジェクト照合手段がフレーム毎に映像オブジェクトの照合を行ない、識別に成功したときの識別情報とその識別に成功した回数である頻度情報とを仮識別子に対応付けて識別情報記憶手段に記憶する。これにより、識別情報記憶手段には、1つの仮識別子に対して複数の識別情報及び頻度情報が記憶されることになる。そして、識別情報選択手段が、映像オブジェクトの仮識別子毎に最も頻度の高い識別情報(オブジェクト名)を、その映像オブジェクトの識別情報として特定(選択)し出力する。
【0013】
さらに、請求項3に記載の映像オブジェクト識別・追跡装置は、請求項1に記載の映像オブジェクト識別・追跡装置において、前記記憶制御手段が、前記映像オブジェクト照合手段による識別結果が成功した時刻を時間情報として、前記仮識別子及び前記識別情報に対応付けて前記識別情報記憶手段に記憶し、前記識別情報選択手段が、前記時間情報に基づいて、前記仮識別子毎に前記識別情報を選択して読み出すことを特徴とする。
【0014】
かかる構成によれば、映像オブジェクト識別・追跡装置は、映像オブジェクト照合手段がフレーム毎に映像オブジェクトの照合を行ない、識別に成功したときの識別情報とその識別に成功した時刻(時間情報)とを仮識別子に対応付けて識別情報記憶手段に記憶する。これにより、識別情報記憶手段には、1つの仮識別子に対して時系列に複数の識別情報及び時間情報が記憶されることになる。そして、識別情報選択手段が、映像オブジェクトの仮識別子毎の時間情報に基づいて、その映像オブジェクトの識別情報を特定(選択)し出力する。例えば、識別に成功した最新の時刻の識別情報を選択したり、最新の時刻から特定の時刻まで遡って、最も多く識別された識別情報を選択することとしてもよい。
【0015】
また、請求項4に記載の映像オブジェクト識別・追跡装置は、請求項3に記載の映像オブジェクト識別・追跡装置において、前記識別情報選択手段が、前記仮識別子及び前記識別情報に対して前記時間情報に基づいて重み付けを行い、その重み付けされた結果に基づいて、前記仮識別子毎に前記識別情報を選択して読み出すことを特徴とする。
【0016】
かかる構成によれば、映像オブジェクト識別・追跡装置は、識別情報選択手段によって、識別情報記憶手段に記憶されている仮識別子に対する識別情報及び時間情報の重み付けを行い、映像オブジェクトの識別情報を特定(選択)し出力する。例えば、識別に成功した時刻が新しいものほど重みを多く付けることで、映像オブジェクトに対する識別情報(オブジェクト名)の精度を高めることが可能になる。
【0017】
さらに、請求項5に記載の映像オブジェクト識別・追跡装置は、請求項1に記載の映像オブジェクト識別・追跡装置において、前記映像オブジェクト照合手段が、前記映像オブジェクトを識別したときの信頼の度合いを示す信頼度を前記識別結果として生成し、前記記憶制御手段が、その信頼度を前記仮識別子及び前記識別情報に対応付けて前記識別情報記憶手段に記憶し、前記識別情報選択手段が、前記信頼度に基づいて、前記仮識別子毎に前記識別情報を選択して読み出すことを特徴とする。
【0018】
かかる構成によれば、映像オブジェクト識別・追跡装置は、映像オブジェクト照合手段によって、映像オブジェクトを識別したときの信頼度を生成する。この信頼度は、仮識別子と識別情報とともに識別情報記憶手段に記憶される。そして、識別情報選択手段によって、識別情報記憶手段に記憶されている仮識別子に対する識別情報の中で信頼度の最も高いものを、映像オブジェクトの識別情報として特定(選択)し出力する。ここで、信頼度としては、例えば、映像オブジェクト照合手段で映像オブジェクト毎に照合する映像特徴量の相互相関の値を用いることができる。
【0019】
また、請求項6に記載の映像オブジェクト識別・追跡方法は、映像信号から映像オブジェクトを検出し、その映像オブジェクトを追跡するとともに、その映像オブジェクトを識別する識別情報を出力するための映像オブジェクト識別・追跡方法であって、前記映像信号から、動き又は色情報の少なくとも一方に基づいて前記映像オブジェクトを検出する映像オブジェクト検出ステップと、この映像オブジェクト検出ステップで検出した映像オブジェクトに、前記映像信号中の時間軸方向に対応した仮の識別子である仮識別子を付与する仮識別子付与ステップと、前記映像オブジェクト検出ステップで検出した映像オブジェクトの動きを追跡して、その映像オブジェクトの位置情報を前記仮識別子と対応付けて生成する位置情報生成ステップと、前記映像オブジェクトを識別するための予め定めた固有の情報である識別情報と前記映像オブジェクトを特徴付ける映像特徴量とを対応付けて記憶した映像オブジェクトデータベースに基づいて、前記映像特徴量と前記位置情報で示される位置に存在する映像オブジェクトの映像特徴量とを照合して、前記映像オブジェクトの候補を識別する映像オブジェクト照合ステップと、この映像オブジェクト照合ステップにおける識別結果に基づいて、前記位置情報に対応する仮識別子と、識別に成功した映像オブジェクトの候補の識別情報とを対応付けて記憶手段に記憶する識別情報記憶ステップと、前記記憶手段から、前記識別に成功した映像オブジェクトの候補として前記仮識別子に対応付けられている識別情報を読み出して、前記映像オブジェクトの正式な識別情報として出力する識別情報選択ステップと、を含むことを特徴とする。
【0020】
この方法によれば、映像オブジェクト識別・追跡方法は、映像オブジェクト検出ステップで、映像信号から動きベクトルや背景色との差分等により映像オブジェクトを検出し、仮識別子付与ステップで、その映像オブジェクトが新規に映像信号のフレーム上に登場したものかどうかを判定し、新規の映像オブジェクトである場合は、その映像オブジェクトに対して、仮の識別子(仮識別子)を付与する。そして、位置情報生成ステップで、映像オブジェクトの動きを追跡して、その映像オブジェクトの位置情報を生成し出力する。
【0021】
次に、映像オブジェクト照合ステップで、映像オブジェクトを識別するための識別情報と映像オブジェクトを特徴付ける映像特徴量とを対応付けて記憶した映像オブジェクトデータベースに基づいて、個々の映像特徴量と、追跡中の映像オブジェクトの映像特徴量とを照合して、追跡中の映像オブジェクトを識別する。そして、この映像オブジェクト照合ステップにおいて識別に成功した場合は、識別情報記憶ステップで、映像オブジェクトの仮識別子に対応付けて識別情報を記憶手段に記憶し、識別に失敗した場合は、識別情報の記憶を行わない。
そして、識別情報選択ステップで記憶手段に記憶されている仮識別子に対応する識別情報を読み出して出力する。
【0022】
さらに、請求項7に記載の映像オブジェクト識別・追跡プログラムは、映像信号から映像オブジェクトを検出し、その映像オブジェクトを追跡するとともに、その映像オブジェクトを識別する識別情報を出力するために、コンピュータを、以下の手段によって機能させる構成とした。
【0023】
すなわち、前記映像信号から、動き又は色情報の少なくとも一方に基づいて前記映像オブジェクトを検出する映像オブジェクト検出手段、この映像オブジェクト検出手段で検出した映像オブジェクトに、前記映像信号中の時間軸方向に対応した仮の識別子である仮識別子を付与する仮識別子付与手段、前記映像オブジェクト検出手段で検出した映像オブジェクトの動きを追跡して、その映像オブジェクトの位置情報を前記仮識別子と対応付けて生成する位置情報生成手段、前記映像オブジェクトを識別するための予め定めた固有の情報である識別情報と前記映像オブジェクトを特徴付ける映像特徴量とを対応付けて記憶した映像オブジェクトデータベースに基づいて、前記映像特徴量と前記位置情報で示される位置に存在する映像オブジェクトの映像特徴量とを照合して、前記映像オブジェクトの候補を識別する映像オブジェクト照合手段、この映像オブジェクト照合手段による前記映像オブジェクトにおける識別結果に基づいて、前記位置情報に対応する仮識別子と、識別に成功した映像オブジェクトの候補の識別情報とを対応付けて識別情報記憶手段に記憶する記憶制御手段、前記識別情報記憶手段から、前記識別に成功した映像オブジェクトの候補として前記仮識別子に対応付けられている識別情報を読み出して、前記映像オブジェクトの正式な識別情報として出力する識別情報選択手段、とした。
【0024】
かかる構成によれば、映像オブジェクト識別・追跡プログラムは、映像オブジェクト検出手段によって、映像信号から動きベクトルや背景色との差分等により映像オブジェクトを検出し、仮識別子付与手段によって、その映像オブジェクトが新規に映像信号のフレーム上に登場したものかどうかを判定し、新規の映像オブジェクトである場合は、その映像オブジェクトに対して、仮の識別子(仮識別子)を付与する。そして、位置情報生成手段によって、映像オブジェクトの動きを追跡して、その映像オブジェクトの位置情報を生成し出力する。
【0025】
そして、映像オブジェクト識別・追跡プログラムは、映像オブジェクト照合手段によって、予め映像オブジェクトを特徴付ける映像特徴量と、その映像オブジェクトの識別情報(例えばオブジェクト名)とを対応付けて記憶した映像オブジェクトデータベースの個々の映像特徴量と、追跡中の映像オブジェクトの映像特徴量とを照合して、追跡中の映像オブジェクトを識別する。
そして、映像オブジェクト識別・追跡プログラムは、映像オブジェクト照合手段で識別が成功した場合は、記憶制御手段によって、映像オブジェクトの仮識別子に対応付けて、その識別情報を記憶手段に記憶し、識別情報選択手段によって、記憶手段に記憶されている仮識別子に対応する識別情報を読み出して出力する。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第一の実施の形態)
図1は、本発明における第一の実施の形態である映像オブジェクト識別・追跡装置1の構成を示したブロック図である。図1に示すように映像オブジェクト識別・追跡装置1は、入力された映像信号aから、人物等の映像オブジェクトを検出し、追跡するとともに、その映像オブジェクトを識別する識別情報(オブジェクト名f)と位置情報(座標値b)とを出力するものである。
【0027】
この映像オブジェクト識別・追跡装置1は、映像オブジェクト追跡手段10と、映像オブジェクト識別手段20と、識別子変換手段30とを備える構成とした。図2は映像オブジェクト追跡手段10の詳細な構成を示したブロック図であり、図3は映像オブジェクト識別手段20の詳細な構成を示したブロック図である。
【0028】
まず、図2を参照して、映像オブジェクト追跡手段10の構成について説明する。
映像オブジェクト追跡手段10は、外部から入力される映像信号aのフレームから、映像オブジェクトを検出して、その映像オブジェクトを識別するための仮の識別子(仮識別子c)を付与するとともに、その映像オブジェクトの動きを追跡して、フレーム上の位置情報(座標値b)を出力するものである。なお、この映像オブジェクト追跡手段10は、本願出願人において「映像オブジェクト検出・追跡装置(特願2001−166525号)」として開示されている技術を用いて実現することができる。ここでは、映像オブジェクト追跡手段10を、映像オブジェクト検出手段11と、仮識別子付与手段12と、位置情報生成手段13とで構成した。
【0029】
映像オブジェクト検出手段11は、映像信号aのフレームから、映像オブジェクトを検出して、その映像オブジェクトを特徴付ける映像特徴量hを抽出するものである。この映像特徴量hは位置情報生成手段13へ出力される。
【0030】
この映像オブジェクト検出手段11では、背景映像の色や動きベクトルに基づいて抽出する映像オブジェクトの領域形状や、8近傍ラプラシアンによるエッジ抽出により映像オブジェクトの特徴を抽出した信号や、平滑化処理、離散フーリエ変換、離散コサイン変換、色空間変換、2値化処理、モルフォロジ処理をはじめとする各種変換処理や、それらを組み合わせた情報を、映像オブジェクトの映像特徴量hとする。なお、この映像特徴量hは、映像オブジェクトの位置情報を含むものとする。
また、映像特徴量hの中で特に映像オブジェクトの領域の形状を示す領域形状gは仮識別子付与手段12へ出力される。
【0031】
仮識別子付与手段12は、映像オブジェクト検出手段11から入力される領域形状gと、後記する位置情報生成手段13の位置・形状推定手段13cから入力される推定位置・形状情報pで示される映像オブジェクトの存在領域とを比較し、新規の映像オブジェクトに対して、仮識別子cを付与するものである。
ここで新規の映像オブジェクトを認識した仮識別子付与手段12は、新規の映像オブジェクトに対する仮識別子cを、新規の映像オブジェクトを特定する位置情報等とともに登録情報nとして、特徴情報データベース13aに登録する旨をデータベース更新手段13dへ通知する。
【0032】
なお、この仮識別子cは、映像信号a中の映像オブジェクトを時間軸方向に対応付けるために仮に付与される識別子であり、例えば、1から始まる自然数を連番で付与する。ここで仮としているのは、映像オブジェクトの重なり等によって、同一の映像オブジェクトであっても異なる識別子が付与される可能性があるためである。
【0033】
位置情報生成手段13は、映像オブジェクト検出手段11で検出した映像オブジェクトの動きを追跡して、その映像オブジェクトの位置情報である座標値bと、その映像オブジェクトに仮に付与した仮識別子cとを出力するものであり、特徴情報データベース13aと、映像特徴量照合手段13bと、位置・形状推定手段13cと、データベース更新手段13dとで構成されている。
【0034】
特徴情報データベース13aは、映像オブジェクト毎(仮識別子c毎)に映像特徴量hから抽出した特徴情報iを登録しておくものである。例えば、映像オブジェクトの画像データ、形状データ、色の平均及び共分散等を特徴情報iとする。なお、この特徴情報iは、データベース更新手段13dによって特徴情報データベース13aに登録(更新)される。
【0035】
映像特徴量照合手段13bは、映像オブジェクト検出手段11で抽出された映像特徴量hと、特徴情報データベース13aに登録されている特徴情報iとを照合して、その特徴情報iに対応する映像オブジェクトを特定し、その映像オブジェクトに該当する仮識別子cと、映像オブジェクトの位置や大きさを示す領域情報jと、照合の信頼の度合いを示す信頼度kとを出力するものである。
【0036】
この信頼度kの算出には、種々の評価関数を用いることが可能であるが、ここでは、ブロックマッチング法によって領域の照合を行うときのブロックの差の絶対値和として算出する。この絶対値和の値が小さいほど信頼度が高いと言える。
また、映像特徴量照合手段13bは、位置・形状推定手段13cから出力される推定位置・形状情報pを参考にして照合領域を絞り込むこともできる。
【0037】
位置・形状推定手段13cは、映像特徴量照合手段13bから生成される映像オブジェクトの領域情報jと信頼度kとから、現時点における各映像オブジェクトの存在位置及び形状を推定し、推定位置・形状情報pとして出力するものである。なお、映像オブジェクトの存在位置は座標値bとしても出力される。
【0038】
この位置・形状推定手段13cは、例えば、仮識別子cの映像オブジェクトに関して、領域情報j及び信頼度kが入力されたとき、信頼度kの値が高い場合には領域情報jをそのまま推定位置・形状情報p(及び座標値b)として出力し、信頼度kの値が低い場合には前時点の推定位置・形状情報p(及び座標値b)を出力する。
【0039】
データベース更新手段13dは、特徴情報データベース13aの管理を行うもので、新規映像オブジェクトに関するレコードの追加、消滅又はフレームアウトした映像オブジェクトに関するレコードの削除及びレコード内容の更新を行うものである。なお、これらの追加、削除及び更新の指示は、データベース更新情報mとして特徴情報データベース13aへ通知される。
【0040】
このデータベース更新手段13dは、仮識別子付与手段12から登録情報nが入力されたとき、登録情報n及び映像特徴量hに基づいて新たなレコード(画像データ、形状データ等)を特徴情報データベース13a内に作成(追加)する。また、データベース更新手段13dは、推定位置・形状情報pにより各仮識別子cの映像オブジェクトの消滅又はフレームアウトを検出したとき、特徴情報データベース13a内の仮識別子cの特徴情報iを削除する。さらに、データベース更新手段13dは、信頼度kが予め定められた許容範囲を超えたとき、直前の推定位置・形状情報pと直前の映像特徴量hとに基づいて、特徴情報データベース13a内の特徴情報iを更新する。
【0041】
以上説明した、映像オブジェクト追跡手段10から出力されるある時刻における仮識別子c及び座標値bの出力例を図4に示す。図4に示した例では、4つの映像オブジェクト(第1〜第4の映像オブジェクト)に関する情報が多重化されており、それらの仮識別子cが1、2、3及び5であることを示し、座標値bが(12,35)、(20,21)、(30,20)及び(13,30)であることを示している。
【0042】
次に、図3を参照(適宜図1参照)して、映像オブジェクト識別手段20の構成について説明する。
映像オブジェクト識別手段20は、外部から入力される映像信号aと、映像オブジェクト追跡手段10で追跡された映像オブジェクトの座標値bとに基づいて、映像信号aの座標値bに位置する映像オブジェクトを識別し、その映像オブジェクトのオブジェクト名の候補(オブジェクト名候補d)と、映像オブジェクトの識別の成功又は失敗を示す識別結果eとを出力するものである。ここでは、映像オブジェクト識別手段20を、映像特徴量抽出手段21と、映像オブジェクトデータベース22と、映像オブジェクト照合手段23とで構成した。
【0043】
映像特徴量抽出手段21は、座標値bにより指定される映像信号aの中の部分領域から映像特徴量qを抽出するものである。この映像特徴量qは映像オブジェクト照合手段23へ出力される。例えば、座標値bとして映像オブジェクトの重心の画像座標を用い、映像信号aから座標値bを中心とする一定範囲の部分領域を切り出し、その切り出した部分領域に関して映像特徴量qを求めて出力する。
【0044】
なお、この映像特徴量qは、映像オブジェクトを特徴付ける映像の幾何学的あるいは統計学的な数量で、例えば、平均色ベクトル、輝度値のパターン、エッジのパターン、輝度値パターンの離散コサイン変換(DCT)係数、Karhunen−Loeve変換(KLT)係数、ウェーブレット変換係数等の数量とすることができる。
例えば、映像信号aから座標値bを中心とする半径r以内の範囲を切り出した部分領域の輝度値パターンである映像特徴量qは、(1)式で表すことができる。なお、ここでは、座標値b及び部分領域の座標xは2次元の画像座標を表すベクトルとする。
【0045】
【数1】
【0046】
映像オブジェクトデータベース22は、映像オブジェクトのオブジェクト名rとその映像オブジェクトに関する映像特徴量sとの組を蓄積しておくものである。このオブジェクト名rは、例えば、人物の氏名や従業員番号、スポーツ選手の背番号、自動車の登録番号等の意味を持った識別子(識別情報)である。また、映像特徴量sは、映像特徴量抽出手段21で抽出される映像特徴量qと同様、映像オブジェクトを特徴付ける映像の幾何学的あるいは統計学的な数量である。
【0047】
映像オブジェクト照合手段23は、映像特徴量抽出手段21で抽出された映像特徴量qと、映像オブジェクトデータベース22の映像特徴量sとを照合し、映像特徴量qと類似する映像特徴量sの組となるオブジェクト名rを検索するものである。
【0048】
ここで、オブジェクト名rを発見(検索)することができた場合(識別成功時)は、そのオブジェクト名rを映像オブジェクトのオブジェクト名の候補(オブジェクト名候補d)として出力するとともに、「真」の値を有する識別結果eを出力する。また、映像特徴量qと類似する映像特徴量sの組となるオブジェクト名rを発見(検索)することができなかった場合(識別失敗時)は、「偽」の値を有する識別結果eを出力する。なお、このときのオブジェクト名候補dは任意(意味を持たない)とする。この「真」及び「偽」の各状態は、例えば、TTLレベルの+5V及び0Vといった電位の違いや、ソフトウェア処理における論理の真理値によって表現することができる。
【0049】
この映像オブジェクト照合手段23は、既存の光学文字認識(OCR:Optical Character Recognition)技術や、顔認識技術、車両登録番号(ナンバープレート)認識システム等を利用することにより実現できる。
【0050】
例えば、映像オブジェクトのオブジェクト名を変数y、その変数yに対応する映像オブジェクトの映像特徴量である水平W画素、垂直H画素の領域の輝度値をテンプレートTyとして、映像オブジェクトデータベース22に登録し、このテンプレートTyの座標xにおける輝度値をTy(x)とする。なお、座標xは2次元の画像座標を表すベクトルとする。
【0051】
このとき、映像オブジェクト照合手段23は、各オブジェクト名(変数y)に対応するテンプレートTyと映像特徴量qの相互相関を最大化するオブジェクト名を(2)式により求め(探索し)、そのオブジェクト名をオブジェクト名候補dとして出力する。なお、映像特徴量qは、映像信号aから座標値bを中心とする半径r以内の範囲を切り出した部分領域の輝度値パターン(前記(1)式のq(x))とする。
【0052】
【数2】
【0053】
さらに、映像オブジェクト照合手段23は、各オブジェクト名(変数y)に対応するテンプレートTyと映像特徴量q(輝度値パターンq(x))の相互相関を(3)式で計算し、その相互相関の最大値Rに基づいて、識別結果eを設定する。
【0054】
【数3】
【0055】
例えば、前記(3)式の相互相関の最大値Rが、ある閾値θを超えたときには識別結果eを「真」とし、閾値θ以下の場合は識別結果eを「偽」とする。
以上説明した、映像オブジェクト識別手段20から出力されるある時刻におけるオブジェクト名候補d及び識別結果eの出力例を図5に示す。図5に示した例では、図4で示したものと同じ4つの映像オブジェクト(第1〜第4の映像オブジェクト)に関して識別を行った結果、第1及び第3の映像オブジェクトの識別には成功し(識別結果e=「真」)、オブジェクト名候補dはそれぞれ「一郎」及び「次郎」であることを表している。一方、第2及び第4の映像オブジェクトの識別には失敗している(識別結果e=「偽」)。このときのオブジェクト名候補dは、該当無し(N/A:Not Applicable)とする。
【0056】
次に、図1を参照して、識別子変換手段30の構成について説明する。
識別子変換手段30は、映像オブジェクト追跡手段10から出力される仮識別子cと、映像オブジェクト識別手段20から出力されるオブジェクト名候補d及び識別結果eとに基づいて、仮識別子cに対応するオブジェクト名fを出力するものである。ここでは、識別子変換手段30を、記憶制御手段31と、識別情報記憶手段32と、識別情報選択手段33とで構成した。
【0057】
記憶制御手段31は、映像オブジェクト追跡手段10から出力される仮識別子cと、映像オブジェクト識別手段20から出力されるオブジェクト名候補d及び識別結果eとに基づいて、識別結果eが「真」のとき(識別成功時)に、仮識別子cとオブジェクト名候補dとを対応付けて識別情報記憶手段32に記憶するものである。
【0058】
識別情報記憶手段32は、一般的なメモリ等で構成され、記憶制御手段31によって、仮識別子cとオブジェクト名候補dとを対応付けて記憶される記憶媒体である。例えば、識別情報記憶手段32は、記憶制御手段31によって、図6に示したように仮識別子c毎に、オブジェクト名候補dを対応付けて記憶される。
【0059】
識別情報選択手段33は、映像オブジェクト追跡手段10から入力される仮識別子cに対応するオブジェクト名候補dを、識別情報記憶手段32から読み出して、正式なオブジェクト名(オブジェクト名f)として出力するものである。
【0060】
以上、映像オブジェクト識別・追跡装置1の構成について説明したが、映像オブジェクト識別・追跡装置1は、コンピュータにおいて各手段を各機能プログラムとして実現することも可能であり、各機能プログラムを結合して映像オブジェクト識別・追跡プログラムとして動作させることも可能である。
【0061】
(映像オブジェクト識別・追跡装置1の動作)
次に、図1乃至図3及び図7を参照して、映像オブジェクト識別・追跡装置1の動作について説明する。図7は、映像オブジェクト識別・追跡装置1の動作を示すフローチャートである。
【0062】
[映像オブジェクト検出ステップ]
まず、映像オブジェクト識別・追跡装置1は、映像オブジェクト追跡手段10の映像オブジェクト検出手段11によって、入力された映像信号aのフレーム内から映像オブジェクトを検出する(ステップS1)。
【0063】
[仮識別子付与ステップ]
次に、映像オブジェクト識別・追跡装置1は、仮識別子付与手段12によって、ステップS1で検出された映像オブジェクトが、新規にフレーム上に出現した映像オブジェクトかどうかを判定し(ステップS2)、新規の映像オブジェクトである場合(Yes)は、その映像オブジェクトに対して仮の識別子(仮識別子c)を付与して(ステップS3)、ステップS4へ進む。一方、新規の映像オブジェクトが存在しない場合(No)は、そのままステップ4へ進む。
【0064】
[位置情報生成ステップ]
そして、映像オブジェクト識別・追跡装置1は、位置情報生成手段13によって、映像オブジェクト検出手段11で検出した映像オブジェクトの動きを追跡して、フレーム内の映像オブジェクトの位置情報である座標値bを生成する(ステップS4)。
【0065】
[映像オブジェクト照合ステップ]
このステップS4で生成された映像オブジェクトの座標値bに基づいて、映像オブジェクト識別手段20の映像特徴量抽出手段21が、映像信号aのフレーム中の部分領域から映像特徴量qを抽出する(ステップS5)。そして、映像オブジェクト照合手段23が、映像特徴量qと、映像オブジェクトデータベース22に登録されている映像特徴量sとを照合し(ステップS6)、類似性の高い映像特徴量sに対応するオブジェクト名rをオブジェクト名候補dとして検索するとともに、その照合結果(識別結果e)を生成する(ステップS7)。
【0066】
[識別情報記憶ステップ]
そして、識別子変換手段30の記憶制御手段31が、ステップ7で生成された識別結果eを判定し(ステップS8)、識別結果eが「真」である場合は、仮識別子cとオブジェクト名候補dとを対応付けて識別情報記憶手段32に記憶(上書き)して(ステップS9)、ステップS10へ進む。一方、識別結果eが「偽」である場合は、そのままステップS10へ進む。
【0067】
[識別情報選択ステップ]
そして、識別情報選択手段33が、識別情報記憶手段32に記憶されている仮識別子cに対応するオブジェクト名候補dを正式なオブジェクト名(オブジェクト名f)として出力する(ステップS10)。そして、映像信号の入力が終了したかどうかを判定し(ステップS11)、映像信号の入力が終了していない場合(No)は、ステップS1に戻って動作を続ける、映像信号の入力が終了した場合(Yes)は、動作を終了する。
【0068】
以上の各ステップを動作させることで、映像信号aに含まれる映像オブジェクトの位置情報(座標値b)と、その映像オブジェクトに対応するオブジェクト名fとを精度良く対応付けて出力することができる。
なお、ここでは、映像信号aのフレーム内に存在する複数の映像オブジェクトの中の1つについて識別・追跡を行う動作を示しているが、1フレーム内に複数の映像オブジェクトが存在する場合は、この各ステップを映像オブジェクト数分繰り返す。
【0069】
(識別子変換手段30の動作例)
ここで、図8を参照(適宜図1参照)して、識別子変換手段30の動作について、具体例を示しながら詳細に説明する。図8は、識別子変換手段30に入力される情報(仮識別子c、オブジェクト名候補d及び識別結果e)と、その情報に基づいて更新される識別情報記憶手段32の記憶情報を示した図である。
【0070】
図8の(a−1)、(b−1)及び(c−1)は、それぞれ映像信号aのフレームの順番(第1乃至第3フレ−ム)で識別子変換手段30に入力される情報(仮識別子c、オブジェクト候補名d及び識別結果e)を示したものである。また、図8の(a−2)、(b−2)及び(c−2)は、図8の(a−1)、(b−1)及び(c−1)に対応して、識別情報記憶手段32に記憶される情報を示している。なお、識別情報記憶手段32は、初期状態では何も記憶されていないものとする。
【0071】
まず、図8(a−1)に示すように、映像信号aの第1フレームから、映像オブジェクト追跡手段10によって、第1乃至第5の映像オブジェクトが検出され、その仮識別子cが1乃至5であったとする。また、映像オブジェクト識別手段20による識別の結果、仮識別子cが4及び5の映像オブジェクトの識別に成功し(識別結果e=「真」)、それぞれのオブジェクト名(オブジェクト名候補d)が「花子」及び「三郎」であったとする。
【0072】
この段階で、識別子変換手段30は、記憶制御手段31によって、識別結果eが「真」である仮識別子c(4及び5)と、それに対応するオブジェクト名候補d(「花子」及び「三郎」)とを対応付けて、識別情報記憶手段32へ記憶する。すなわち、図8(a−2)の内容が識別情報記憶手段32に記憶される。そして、ここで記憶されたオブジェクト名候補dが、識別情報選択手段33によって、オブジェクト名fとして出力される。
【0073】
次に、図8(b−1)に示すように、映像信号aの第2フレームから、映像オブジェクト追跡手段10によって、仮識別子cが1、2、3及び5の映像オブジェクトが追跡できたとする。また、映像オブジェクト識別手段20による識別の結果、仮識別子cが1及び2の映像オブジェクトの識別に成功し(識別結果e=「真」)、それぞれのオブジェクト名(オブジェクト名候補d)が「一郎」及び「太郎」であったとする。
【0074】
この段階で、識別子変換手段30は、記憶制御手段31によって、識別結果eが「真」である仮識別子c(1及び2)と、それに対応するオブジェクト名候補d(「一郎」及び「太郎」)とを対応付けて、新たに識別情報記憶手段32へ記憶する。すなわち、図8(b−2)の内容が識別情報記憶手段32に記憶される。そして、ここで記憶されたオブジェクト名候補dが、識別情報選択手段33によって、オブジェクト名fとして出力される。
【0075】
そして、図8(c−1)に示すように、映像信号aの第3フレームから、映像オブジェクト追跡手段10によって、仮識別子cが1、2、3及び5の映像オブジェクトが追跡できたとする。また、映像オブジェクト識別手段20による識別の結果、仮識別子cが1及び3の映像オブジェクトの識別に成功し(識別結果e=「真」)、それぞれのオブジェクト名(オブジェクト名候補d)が「一郎」及び「次郎」であったとする。
【0076】
この段階で、識別子変換手段30は、記憶制御手段31によって、識別結果eが「真」である仮識別子c(1及び3)と、それに対応するオブジェクト名候補d(「一郎」及び「次郎」)とを対応付けて、新たに識別情報記憶手段32へ記憶する。すなわち、図8(c−2)の内容が識別情報記憶手段32に記憶される。そして、ここで記憶されたオブジェクト名候補dが、識別情報選択手段33によって、オブジェクト名fとして出力される。
【0077】
なお、仮識別子cが1の映像オブジェクト(第1の映像オブジェクト)は、図8(b−1)に示した第2フレームで「一郎」というオブジェクト名候補dで識別され、さらに、図8(c−1)に示した第3フレームにおいても「一郎」というオブジェクト名候補dで識別されている。このような場合、例えば、最新の識別結果eを優先することで、識別情報記憶手段32を更新する。
このように、識別子変換手段30は、映像オブジェクト追跡手段10で検出、追跡された映像オブジェクト毎に、映像オブジェクト識別手段20が行う識別の結果に基づいてオブジェクト名を特定し出力する。
【0078】
(第二の実施の形態)
次に、図9を参照して、本発明における第二の実施の形態である映像オブジェクト識別・追跡装置1Bについて説明する。図9は、映像オブジェクト識別・追跡装置1Bの構成を示したブロック図である。
【0079】
この映像オブジェクト識別・追跡装置1Bは、映像オブジェクト識別・追跡装置1(図1)と同様、入力された映像信号aから、映像オブジェクトを検出し、追跡するとともに、その映像オブジェクトを識別した頻度に基づいて、映像オブジェクトのオブジェクト名を特定するものである。図9に示したように映像オブジェクト識別・追跡装置1Bは、映像オブジェクト識別・追跡装置1に頻度情報付加手段31Baを付加して構成した。
【0080】
映像オブジェクト識別・追跡装置1Bの識別子変換手段30B以外の構成は、図1に示したものと同一であるので、同一の符号を付し、説明を省略する。
ここでは、識別子変換手段30Bを、頻度情報付加手段31Baを付加した記憶制御手段31Bと、識別情報記憶手段32Bと、識別情報選択手段33Bとで構成した。
【0081】
記憶制御手段31Bは、頻度情報付加手段31Baを備え、映像オブジェクト追跡手段10から出力される仮識別子cと、映像オブジェクト識別手段20から出力されるオブジェクト名候補d及び識別結果eとに基づいて、識別結果eが「真」のとき(識別成功時)に、仮識別子cとオブジェクト名候補dとを対応付けて識別情報記憶手段32Bに記憶するとともに、オブジェクト名候補dの頻度を識別情報記憶手段32Bに記憶するものである。
【0082】
頻度情報付加手段31Baは、映像オブジェクト識別手段20からオブジェクト名候補dを通知されたときに、識別情報記憶手段32Bに記憶されている仮識別子cに対応するオブジェクト名候補dの頻度を1加算するものである。
【0083】
識別情報記憶手段32Bは、一般的なメモリ等で構成され、記憶制御手段31Bによって、仮識別子c、オブジェクト名候補d及びオブジェクト名候補dの頻度を対応付けて記憶される記憶媒体である。例えば、識別情報記憶手段32Bには、記憶制御手段31Bによって、図10に示したように仮識別子c毎に、識別が成功した複数のオブジェクト名候補dと、フレーム単位でオブジェクト名候補dが通知された頻度uとが対応付けて記憶される。
【0084】
識別情報選択手段33Bは、映像オブジェクト追跡手段10から入力される仮識別子cに対応するオブジェクト名候補dを、識別情報記憶手段32Bから読み出して、正式なオブジェクト名(オブジェクト名f)として出力するものである。このとき、識別情報選択手段33Bは、仮識別子cに対応するオブジェクト名候補dが複数存在する場合は、その頻度u(図10)を参照し、最も頻度の高いオブジェクト名候補dを選択する。
なお、この識別子変換手段30Bは、コンピュータにおいてプログラムとして動作させることも可能である。
【0085】
(映像オブジェクト識別・追跡装置1Bの動作)
次に、図9及び図11を参照して、映像オブジェクト識別・追跡装置1Bの動作について説明する。なお、ここでは映像オブジェクト識別・追跡装置1(図1)とは異なる識別子変換手段30Bの動作を中心に説明する。図11は、映像オブジェクト識別・追跡装置1Bの識別子変換手段30Bの動作を示すフローチャートである。
【0086】
[識別情報記憶ステップB]
識別子変換手段30Bは、映像信号aのフレーム内における複数の映像オブジェクトの1つである映像オブジェクトについて、映像オブジェクト追跡手段10から出力される仮識別子cと、映像オブジェクト識別手段20から出力されるオブジェクト名候補d及び識別結果eとを入力する(ステップS21)。
【0087】
そして、記憶制御手段31Bが、識別結果eを判定し(ステップS22)、識別結果eが「偽」である場合は、ステップS26へ進み、識別結果eが「真」である場合は、仮識別子cとオブジェクト名候補dとの組み合せが既に識別情報記憶手段32Bに記憶されているかどうかを判定する(ステップS23)。
【0088】
ここで、既に仮識別子cとオブジェクト名候補dとの組み合せが記憶されている場合(Yes)は、頻度情報付加手段31Baによって、仮識別子cのオブジェクト名候補dの頻度を1加算して(ステップS24)、ステップS26へ進む。一方、仮識別子cとオブジェクト名候補dとの組み合せが記憶されていない場合(No)は、頻度情報付加手段31Baによって、仮識別子cとオブジェクト名候補dとの組み合せを識別情報記憶手段32Bに記憶するとともに、その頻度を1として記憶し(ステップS25)、ステップS26へ進む。
【0089】
[識別情報選択ステップB]
そして、識別情報選択手段33Bが、識別情報記憶手段32Bに記憶されている仮識別子cに対応するオブジェクト名候補dの中で、最も頻度の高いものを正式なオブジェクト名(オブジェクト名f)として出力する(ステップS26)。例えば、図10において、仮識別子cが5の場合は、頻度uが最も高いオブジェクト名候補dである「三郎」が、オブジェクト名fとして選択される。
【0090】
以上の各ステップをフレーム内の全映像オブジェクトに対して実行する。
このように、映像オブジェクト識別・追跡装置1Bは、映像オブジェクトを識別できた頻度に基づいて、オブジェクト名を確定するため、映像オブジェクトの識別及び追跡を精度良く行うことができる。
【0091】
(第三の実施の形態)
次に、図12を参照して、本発明における第三の実施の形態である映像オブジェクト識別・追跡装置1Cについて説明する。図12は、映像オブジェクト識別・追跡装置1Cの構成を示したブロック図である。
【0092】
この映像オブジェクト識別・追跡装置1Cは、映像オブジェクト識別・追跡装置1(図1)と同様、入力された映像信号aから、映像オブジェクトを検出し、追跡するとともに、その映像オブジェクトの出現時刻に基づいて、映像オブジェクトのオブジェクト名を特定するものである。図12に示したように映像オブジェクト識別・追跡装置1Cは、映像オブジェクト識別・追跡装置1に時間情報付加手段31Caを付加して構成した。
【0093】
映像オブジェクト識別・追跡装置1Cの識別子変換手段30C以外の構成は、図1に示したものと同一であるので、同一の符号を付し、説明を省略する。
ここでは、識別子変換手段30Cを、時間情報付加手段31Caを付加した記憶制御手段31Cと、識別情報記憶手段32Cと、識別情報選択手段33Cとで構成した。
【0094】
記憶制御手段31Cは、時間情報付加手段31Caを備え、映像オブジェクト追跡手段10から出力される仮識別子cと、映像オブジェクト識別手段20から出力されるオブジェクト名候補d及び識別結果eとに基づいて、識別結果eが「真」のとき(識別成功時)に、仮識別子cとオブジェクト名候補dとを対応付けて識別情報記憶手段32Cに記憶するとともに、オブジェクト名候補dの出現する時刻情報であるタイムスタンプを識別情報記憶手段32Cに記憶するものである。
【0095】
時間情報付加手段31Caは、一般的なタイマを含んで構成され、映像オブジェクト識別手段20からオブジェクト名候補dを通知された時刻(タイムスタンプ)を、仮識別子cと、その仮識別子cに対応するオブジェクト名候補dとともに識別情報記憶手段32Cに記憶するものである。
【0096】
識別情報記憶手段32Cは、一般的なメモリ等で構成され、記憶制御手段31Cによって、仮識別子c、オブジェクト名候補d及びタイムスタンプを対応付けて記憶される記憶媒体である。例えば、識別情報記憶手段32Cには、記憶制御手段31Cによって、図13に示したように仮識別子c毎に、識別が成功した複数のオブジェクト名候補dと、フレーム単位でオブジェクト名候補dが通知されたタイムスタンプtとが対応付けて記憶される。
【0097】
識別情報選択手段33Cは、映像オブジェクト追跡手段10から入力される仮識別子cに対応するオブジェクト名候補dを、識別情報記憶手段32Cから読み出して、正式なオブジェクト名(オブジェクト名f)として出力するものである。このとき、識別情報選択手段33Cは、識別情報記憶手段32Cに記憶されているタイムスタンプに基づいて、仮識別子cに対するオブジェクト名候補dの重みを算出し、その重みが最も大きいものをオブジェクト名fとして選択する。この重みの算出については後で説明する。
なお、この識別子変換手段30Cは、コンピュータにおいてプログラムとして動作させることも可能である。
【0098】
(映像オブジェクト識別・追跡装置1Cの動作)
次に、図12及び図14を参照して、映像オブジェクト識別・追跡装置1Cの動作について説明する。なお、ここでは映像オブジェクト識別・追跡装置1とは異なる識別子変換手段30Cの動作を中心に説明する。図14は、映像オブジェクト識別・追跡装置1Cの識別子変換手段30Cの動作を示すフローチャートである。
【0099】
[識別情報記憶ステップC]
識別子変換手段30Cは、映像信号aのフレーム内における複数の映像オブジェクトの1つである映像オブジェクトについて、映像オブジェクト追跡手段10から出力される仮識別子cと、映像オブジェクト識別手段20から出力されるオブジェクト名候補d及び識別結果eとを入力する(ステップS31)。
【0100】
そして、記憶制御手段31Cが、識別結果eを判定し(ステップS32)、識別結果eが「偽」である場合は、ステップS34へ進み、識別結果eが「真」である場合は、時間情報付加手段31Caによって、仮識別子cに対するオブジェクト名候補dに対応付けて、タイムスタンプを識別情報記憶手段32Cに記憶し(ステップS33)、ステップS34へ進む。
【0101】
[識別情報選択ステップC]
そして、識別情報選択手段33Cが、識別情報記憶手段32Cに記憶されている仮識別子cに対応するオブジェクト名候補dのタイムスタンプを読み出して、現在の時刻及びタイムスタンプで重みを算出し(ステップS34)、その重みが最も大きくなるオブジェクト名候補dを正式なオブジェクト名(オブジェクト名f)として出力する(ステップS35)。
以上の各ステップをフレーム内の全映像オブジェクトに対して実行する。
【0102】
(オブジェクト名候補の重み付けについて)
ここで、識別子変換手段30C(識別情報選択ステップC)において、タイムスタンプによってオブジェクト名候補の重み付けを行う(重みの算出)処理について説明する。
【0103】
例えば、ある仮識別子に対応するオブジェクト名候補がK個存在し、第k番目のオブジェクト名候補をxk、タイムスタンプをtk、現在時刻をTとする。そして、識別情報記憶手段32Cから読み出されるオブジェクト名候補に対する重みw(T,tk)を(4)式の指数関数で定義する。なお、rは0以上1以下の実数とし、0の0乗は1と定義する。
【0104】
【数4】
【0105】
この(4)式によって、タイムスタンプが古い(過去の)情報ほど重みを小さくすることができる。
そして、K個のオブジェクト名候補のうち、オブジェクト名がξであるkの集合を(5)式よって抽出する。
【0106】
【数5】
【0107】
この(5)式で抽出したオブジェクト名が、ξとなるすべてのkに関して、(4)式で重みを計算し、その重みの総和W(ξ)を(6)式によって求める。
【0108】
【数6】
【0109】
この(6)式で求められた重みの総和(ξ)が最大となるξを(7)式で求めることで、出力すべきオブジェクト名fが決定される。
【0110】
【数7】
【0111】
なお、(4)式におけるrが0のときは、タイムスタンプと現在時刻が一致するオブジェクト名候補を、正式なオブジェクト名fとして出力することになる。また、0<r≦0.5のときは、タイムスタンプが最新のオブジェクト名候補を、正式なオブジェクト名fとして出力することになる。この場合、識別子変換手段30Cから出力されるオブジェクト名fは、識別子変換手段30(図1)から出力されるオブジェクト名fと同じものとなる。
【0112】
また、0.5<r<1のときは、タイムスタンプの新旧に応じて算出される重みを加算した結果(重み付けの多数決)で、オブジェクト名fが決定される。また、r=1のときは、オブジェクト候補の中で最も多いもの(多数決)がオブジェクト名fとして決定される。この場合、識別子変換手段30Cから出力されるオブジェクト名fは、識別子変換手段30B(図2)でオブジェクト候補名の頻度に基づいて決定されるオブジェクト名fと同じものとなる。
【0113】
ここで、図13を参照(適宜図1参照)して、タイムスタンプによって、オブジェクト名を決定する具体例について説明する。図13は、仮識別子c毎に1以上のオブジェクト名候補dとタイムスタンプtとを対応付けた識別情報記憶手段32Cの記憶内容を示したものである。このタイムスタンプtは、時刻を「時:分:秒:フレーム」の形式により表現している。なお、ここでは前記(4)式においてr=0.7で重みw(T,tk)を算出するものとする。
【0114】
例えば、現在時刻T(「時:分:秒:フレーム」)が「00:00:00:29」のときに仮識別子cとして1が識別子変換手段30Cに入力されたとする。この仮識別子c=1に対応するオブジェクト名候補dは「一郎」及び「John」の2者である。
【0115】
まず、「一郎」について重みを算出する。ξ=(一郎)となるkを前記(5)式により求めると、{1,3,4}の集合が得られる。このk∈{1,3,4}におけるそれぞれのタイムスタンプから、前記(4)式よって、重みw(T,tk)を求めると、w(T,t1)=0.343、w(T,t3)=0.7、w(T,t4)=1が得られる。そして、前記(6)式によって、重みの総和W(一郎)=2.043が得られる。また、「John」についても、同様に計算を行うことで、重みの総和W(John)=0.49が得られる。
そして、前記(7)式に基づいて、重みの総和W(ξ)が最大となるξを求めることで、出力すべきオブジェクト名fが「一郎」であると決定される。
【0116】
(第四の実施の形態)
次に、図15を参照して、本発明における第四の実施の形態である映像オブジェクト識別・追跡装置1Dについて説明する。図15は、映像オブジェクト識別・追跡装置1Dの構成を示したブロック図である。
【0117】
図15に示したように映像オブジェクト識別・追跡装置1Dは、映像オブジェクト識別・追跡装置1(図1)の映像オブジェクト識別手段20から出力されるオブジェクト名候補dの識別結果e(「真」又は「偽」)の代わりに、成功・失敗の度合いを示す信頼度vとして出力する映像オブジェクト識別手段20Bを備え、その信頼度vに基づいてオブジェクト名fを特定する識別子変換手段30Dを備えて構成した。映像オブジェクト追跡手段10は、映像オブジェクト識別・追跡装置1(図1)と同一のものであるため説明を省略する。
【0118】
映像オブジェクト識別手段20Bは、外部から入力される映像信号aと、映像オブジェクト追跡手段10で追跡された映像オブジェクトの座標値bとに基づいて、映像信号aの座標値bに位置する映像オブジェクトを識別し、その映像オブジェクトのオブジェクト名の候補(オブジェクト候補名d)と、映像オブジェクトの識別結果である成功・失敗の度合いを示す信頼度vとを出力するものである。
【0119】
映像オブジェクト照合手段23Bは、映像特徴量抽出手段21で抽出された映像特徴量と、映像オブジェクトデータベース22に登録されている映像特徴量とを照合(識別)し、類似性の高い映像特徴量の組となるオブジェクト名を検索し、オブジェクト名候補dとして出力するものである。このとき、映像オブジェクト照合手段23Bは、識別結果として類似性の判定値を信頼度vとして出力する。例えば、前記(3)式に示した相互相関の最大値Rをそのまま信頼度vとして利用することができる。
識別子変換手段30Dは、信頼度付加手段31Daを付加した記憶制御手段31Dと、識別情報記憶手段32Dと、識別情報選択手段33Dとで構成した。
【0120】
記憶制御手段31Dは、信頼度付加手段31Daを備え、映像オブジェクト追跡手段10から入力される仮識別子cと、映像オブジェクト識別手段20Bから入力されるオブジェクト名候補d及び信頼度vとを対応付けて、メモリ等の識別情報記憶手段32Dに記憶するものである。
【0121】
識別情報選択手段33Dは、映像オブジェクト追跡手段10から入力される仮識別子cに対応するオブジェクト名候補dを、識別情報記憶手段32Dから読み出して、そのオブジェクト名候補dの中で最も信頼度vの高いものを、正式なオブジェクト名(オブジェクト名f)として出力するものである。
【0122】
このように、映像オブジェクト識別・追跡装置1Dは、映像オブジェクト追跡手段10で追跡した映像オブジェクトを映像オブジェクト識別手段20Bで識別し、その映像オブジェクトのオブジェクト名候補fを識別結果である信頼度vとともに生成する。そして、識別子変換手段30Dが、フレーム毎に逐次記憶した仮識別子cに対応するオブジェクト名候補dの中で、最も信頼度vの高いオブジェクト名を正式なオブジェクト名fとして出力する。
【0123】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明に係る映像オブジェクト識別・追跡装置、その方法及びそのプログラムでは、以下に示す優れた効果を奏する。
【0124】
請求項1、請求項6又は請求項7に記載の発明によれば、入力された映像信号から、映像オブジェクトを検出し、その識別情報であるオブジェクト名と位置情報である座標値とを出力することができる。従来であれば、フレーム毎に映像オブジェクトの識別を行う必要があったところを、本発明においては、仮識別子毎にオブジェクト名が記憶されているため、間欠的に映像オブジェクトの識別を行うことが可能になる。これにより、映像オブジェクトを識別するための負荷を軽減することができ、動作を高速化することができる。
さらに、従来であれば、フレーム内で映像オブジェクトの識別に失敗した場合、オブジェクト名を取得することができないところを、本発明においては、仮識別子毎に記憶されているオブジェクト名によって補完することが可能になる。
【0125】
請求項2に記載の発明によれば、映像オブジェクト識別・追跡装置は、映像オブジェクトの識別に成功したときの頻度(頻度情報)を、オブジェクト名に対応付けて記憶しておくため、頻度が高いオブジェクト名をその映像オブジェクトのオブジェクト名として特定することができる。これは、頻度、すなわち多数決によってオブジェクト名を特定することになり、その映像オブジェクトに対するオブジェクト名の識別精度を向上させることができる。
【0126】
請求項3に記載の発明によれば、映像オブジェクト識別・追跡装置は、映像オブジェクトの識別に成功したときの時刻(タイムスタンプ)を、オブジェクト名に対応付けて時系列に記憶しておくため、映像シーンの変化等によって、バースト的に発生する映像オブジェクトの識別の失敗を忘却することができ、映像オブジェクトに対するオブジェクト名の識別精度を向上させることができる。
【0127】
請求項4に記載の発明によれば、映像オブジェクト識別・追跡装置は、映像オブジェクトの識別に成功したときの時刻(タイムスタンプ)を、オブジェクト名に対応付けて時系列に記憶しておき、現在時刻とそのタイムスタンプとに基づいて、オブジェクト名の重みを算出するため、過去に識別した結果を軽視しつつ、多数決によってオブジェクト名を特定することが可能になる。これにより、映像オブジェクトに対するオブジェクト名を精度良く特定することが可能になる。
【0128】
請求項5に記載の発明によれば、映像オブジェクト識別・追跡装置は、映像オブジェクトを識別したときの信頼の度合いを示す信頼度を、オブジェクト名に対応付けて記憶しておき、その信頼度に基づいてオブジェクト名を特定するため、出力されるオブジェクト名の精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る映像オブジェクト識別・追跡装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態に係る映像オブジェクト識別・追跡装置の映像オブジェクト追跡手段の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第一の実施の形態に係る映像オブジェクト識別・追跡装置の映像オブジェクト識別手段の構成例を示すブロック図である。
【図4】映像オブジェクト追跡手段から出力されるある時刻における仮識別子及び座標値の出力例を説明するための説明図である。
【図5】映像オブジェクト識別手段から出力されるある時刻におけるオブジェクト名候補及び識別結果の出力例を説明するための説明図である。
【図6】識別情報記憶手段に記憶される仮識別子とオブジェクト名候補との対応を示すデータ構成図である。
【図7】本発明の第一の実施の形態に係る映像オブジェクト識別・追跡装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】識別子変換手段に入力される情報(仮識別子、オブジェクト候補名及び識別結果)と、その情報に基づいて更新される識別情報記憶手段の記憶情報を説明するための説明図である。
【図9】本発明の第二の実施の形態に係る映像オブジェクト識別・追跡装置の全体構成を示すブロック図である。
【図10】識別情報記憶手段に記憶されるオブジェクト名候補とオブジェクト名候補との対応を示すデータ構成図である。
【図11】本発明の第二の実施の形態に係る映像オブジェクト識別・追跡装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第三の実施の形態に係る映像オブジェクト識別・追跡装置の全体構成を示すブロック図である。
【図13】識別情報記憶手段に記憶されるオブジェクト名候補とタイムスタンプとの対応を示すデータ構成図である。
【図14】本発明の第三の実施の形態に係る映像オブジェクト識別・追跡装置の動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第四の実施の形態に係る映像オブジェクト識別・追跡装置の全体構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、1B、1C、1D……映像オブジェクト識別・追跡装置
10……映像オブジェクト追跡手段
11……映像オブジェクト検出手段
12……仮識別子付与手段
13……位置情報生成手段
20……映像オブジェクト識別手段
21……映像特徴量抽出手段
22……映像オブジェクトデータベース
23……映像オブジェクト照合手段
30……識別子変換手段
31……記憶制御手段
32……識別情報記憶手段
33……識別情報選択手段
Claims (7)
- 映像信号から映像オブジェクトを検出し、その映像オブジェクトを追跡するとともに、その映像オブジェクトを識別する識別情報を出力する映像オブジェクト識別・追跡装置であって、
前記映像信号から、動き又は色情報の少なくとも一方に基づいて前記映像オブジェクトを検出する映像オブジェクト検出手段と、
この映像オブジェクト検出手段で検出した映像オブジェクトに、前記映像信号中の時間軸方向に対応した仮の識別子である仮識別子を付与する仮識別子付与手段と、
前記映像オブジェクト検出手段で検出した映像オブジェクトの動きを追跡して、その映像オブジェクトの位置情報を前記仮識別子と対応付けて生成する位置情報生成手段と、
前記映像オブジェクトを識別するための予め定めた固有の情報である識別情報と前記映像オブジェクトを特徴付ける映像特徴量とを対応付けて記憶した映像オブジェクトデータベースと、
この映像オブジェクトデータベースに記憶されている映像特徴量と、前記位置情報で示される位置に存在する前記映像オブジェクトの映像特徴量とを照合して、前記映像オブジェクトの候補を識別する映像オブジェクト照合手段と、
この映像オブジェクト照合手段における識別結果に基づいて、前記位置情報に対応する仮識別子と、識別に成功した映像オブジェクトの候補の識別情報とを対応付けて識別情報記憶手段に記憶する記憶制御手段と、
前記識別情報記憶手段から、前記識別に成功した映像オブジェクトの候補として前記仮識別子に対応付けられている識別情報を読み出して、前記映像オブジェクトの正式な識別情報として出力する識別情報選択手段と、
を備えていることを特徴とする映像オブジェクト識別・追跡装置。 - 前記記憶制御手段が、前記映像オブジェクト照合手段による識別結果が成功した回数を頻度情報として、前記仮識別子及び前記識別情報に対応付けて前記識別情報記憶手段に記憶し、
前記識別情報選択手段が、前記頻度情報に基づいて、前記仮識別子毎に前記識別情報を選択して読み出すことを特徴とする請求項1に記載の映像オブジェクト識別・追跡装置。 - 前記記憶制御手段が、前記映像オブジェクト照合手段による識別結果が成功した時刻を時間情報として、前記仮識別子及び前記識別情報に対応付けて前記識別情報記憶手段に記憶し、
前記識別情報選択手段が、前記時間情報に基づいて、前記仮識別子毎に前記識別情報を選択して読み出すことを特徴とする請求項1に記載の映像オブジェクト識別・追跡装置。 - 前記識別情報選択手段が、前記仮識別子及び前記識別情報に対して前記時間情報に基づいて重み付けを行い、その重み付けされた結果に基づいて、前記仮識別子毎に前記識別情報を選択して読み出すことを特徴とする請求項3に記載の映像オブジェクト識別・追跡装置。
- 前記映像オブジェクト照合手段が、前記映像オブジェクトを識別したときの信頼の度合いを示す信頼度を前記識別結果として生成し、
前記記憶制御手段が、その信頼度を前記仮識別子及び前記識別情報に対応付けて前記識別情報記憶手段に記憶し、
前記識別情報選択手段が、前記信頼度に基づいて、前記仮識別子毎に前記識別情報を選択して読み出すことを特徴とする請求項1に記載の映像オブジェクト識別・追跡装置。 - 映像信号から映像オブジェクトを検出し、その映像オブジェクトを追跡するとともに、その映像オブジェクトを識別する識別情報を出力するための映像オブジェクト識別・追跡方法であって、
前記映像信号から、動き又は色情報の少なくとも一方に基づいて前記映像オブジェクトを検出する映像オブジェクト検出ステップと、
この映像オブジェクト検出ステップで検出した映像オブジェクトに、前記映像信号中の時間軸方向に対応した仮の識別子である仮識別子を付与する仮識別子付与ステップと、
前記映像オブジェクト検出ステップで検出した映像オブジェクトの動きを追跡して、その映像オブジェクトの位置情報を前記仮識別子と対応付けて生成する位置情報生成ステップと、
前記映像オブジェクトを識別するための予め定めた固有の情報である識別情報と前記映像オブジェクトを特徴付ける映像特徴量とを対応付けて記憶した映像オブジェクトデータベースに基づいて、前記映像特徴量と前記位置情報で示される位置に存在する映像オブジェクトの映像特徴量とを照合して、前記映像オブジェクトの候補を識別する映像オブジェクト照合ステップと、
この映像オブジェクト照合ステップにおける識別結果に基づいて、前記位置情報に対応する仮識別子と、識別に成功した映像オブジェクトの候補の識別情報とを対応付けて記憶手段に記憶する識別情報記憶ステップと、
前記記憶手段から、前記識別に成功した映像オブジェクトの候補として前記仮識別子に対応付けられている識別情報を読み出して、前記映像オブジェクトの正式な識別情報として出力する識別情報選択ステップと、
を含んでいることを特徴とする映像オブジェクト識別・追跡方法。 - 映像信号から映像オブジェクトを検出し、その映像オブジェクトを追跡するとともに、その映像オブジェクトを識別する識別情報を出力するために、コンピュータを、
前記映像信号から、動き又は色情報の少なくとも一方に基づいて前記映像オブジェクトを検出する映像オブジェクト検出手段、
この映像オブジェクト検出手段で検出した映像オブジェクトに、前記映像信号中の時間軸方向に対応した仮の識別子である仮識別子を付与する仮識別子付与手段、
前記映像オブジェクト検出手段で検出した映像オブジェクトの動きを追跡して、その映像オブジェクトの位置情報を前記仮識別子と対応付けて生成する位置情報生成手段、
前記映像オブジェクトを識別するための予め定めた固有の情報である識別情報と前記映像オブジェクトを特徴付ける映像特徴量とを対応付けて記憶した映像オブジェクトデータベースに基づいて、前記映像特徴量と前記位置情報で示される位置に存在する映像オブジェクトの映像特徴量とを照合して、前記映像オブジェクトの候補を識別する映像オブジェクト照合手段、
この映像オブジェクト照合手段における識別結果に基づいて、前記位置情報に対応する仮識別子と、識別に成功した映像オブジェクトの候補の識別情報とを対応付けて識別情報記憶手段に記憶する記憶制御手段、
前記識別情報記憶手段から、前記識別に成功した映像オブジェクトの候補として前記仮識別子に対応付けられている識別情報を読み出して、前記映像オブジェクトの正式な識別情報として出力する識別情報選択手段、
として機能させることを特徴とする映像オブジェクト識別・追跡プログラム。
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