JP4172674B2 - 燃料ステージングバーナおよび燃料噴射ノズル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液体あるいはガス燃料等を使用するガスタ−ビン燃焼器などの連続燃焼装置のバーナおよびノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃焼装置の時間当たりの発熱量は燃料流量を制御することによって制御される。予混合気の場合には、燃料と空気の比率がある範囲においてのみ燃焼が可能であり、完全燃焼の範囲はさらに狭い(図4参照)。燃料と空気が予混合されない場合においても、燃料に対して空気が不足すると不完全燃焼となるが、過剰にあっても火炎が不安定になったり未燃焼部分の排出が増える。いずれにしても、燃焼を最適に行わせるには、燃焼器に供給される空気流量を燃料流量に応じて増減し、燃料と空気の比率が過度に大きくならないように、また小さくならないように制御することが重要である。
【0003】
調理用ガスコンロでは、燃料コックの開度だけで火力調節が可能になっている。しかし、実際には、燃料流量を増加させるとその運動量が増加するために大気から誘引される空気量も増え、結果として、燃料と空気との比率の変化がある範囲にとどまるようになっている。一方自動車用エンジンでは吸気ポートに設けられた気化器を流れる空気流量、即ち空気流速が増加すると負圧が大きくなり、燃料タンクから吸い上げられ、霧化される燃料が増加する。このようにして、燃料と空気の比率が燃焼可能な範囲に維持される。ガス給湯器では、かつては上記調理用コンロと同じような方法が採られてきたが、最近ではモータ駆動ファンで強制的に空気を供給する方式が一般的になり、インバータによりファンの回転数が制御される。さらに、複数のバーナのオン・オフ制御とも組み合わせることによって作動しているバーナの空気・燃料比はある範囲を抑えながらも、装置としては非常に広い範囲で発熱量を変化させることができ、しかも完全燃焼と低公害を実現している。
【0004】
しかしながら、燃焼装置の中には上記のような方法が採れないものがある。例えば、発電用ガスタービンのように一定回転数で運転され、空気流量がほぼ一定の状態で燃料流量の制御によって出力を変えなければならないような機器である。図7は従来からあるガスタービンの燃焼器の概略構成図である。燃焼器のフレームチューブ101の壁面には軸方向に空気が流入する穴102が適当に配列されていて、燃料が少ない時は上流側からの空気だけが燃焼に使用されるが、ノズル107から噴射される燃料流量が増加するにつれて火炎が延び、次第に下流から流入する空気が燃焼に使用されるようになっている。この方法によって、空気流量を可変にする機構なしに比較的広い範囲で燃焼が維持できるようになっている。しかしながら、この方法では、燃料流量が多いときには上流部は燃料過剰であり、どこかに高温領域が形成されやすく、NOxが大量に生成されやすいという問題がある。この燃料過剰域で生成された煤が下流で完全に酸化されないとスモークの排出が問題になる。逆に燃料流量が少ないときには下流側で流入する大量の空気によって燃焼ガスが冷却されすぎ、その結果、未燃焼成分の排出が高いということになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
有害成分の排出規制が強まるとともに、燃焼に直接関係する空気(燃焼用空気と呼ぶ)の量を燃料流量に対応させて流量制御弁を用いて積極的に制御する方式(図8参照)も実用化されている。
図8のバーナ装置は、先端部がテーパー状に窄まった略円筒状をし、かつ周囲に新気を供給する孔102を複数有するダクト101を備えている。前記孔102への新気流入通路103およびダクト101の中心部に新気を供給するための流路105には、図示せぬアクチュエータによって作動する流量制御弁104、106が配置され、燃料噴射ノズル107からの燃料に対して供給空気量を制御するようにしている。しかしこの方法では、空気流量は燃料の流量に比べて非常(通常15〜30倍)に大きいために装置が大型になり、コストが増大したり、圧力損失による出力や効率の低下という問題がある。さらに負荷の増加(空気流量、燃料流量の増加)に対応して混合気流速が速くなるが、燃焼速度は変わらないので、火炎の安定性が劣化しやすいという問題がある。
【0006】
また、単一バーナの燃焼器では、小さな複数のバーナで置き換え、作動するバーナの数の増減によりそれぞれのバーナの作動範囲を適切な範囲に収める方法も実用化されている(図9のマルチバーナ)。
図9のマルチバーナはダクト101の一端に多数の燃料噴射ノズル107を配置し、多数の燃料噴射ノズル107の内の必要とするノズルから所定量の燃料を供給しダクト101内での燃焼領域を制御する方式である。この方式はもともと多数のバーナを備えている大型航空用ガスタービン用燃焼器などでは燃料供給系の改修によって比較的容易に適用できる。
ところが小型エンジンの燃焼器では、バーナは1本のものも多く、既存のものに複数のバーナを取り付けることが物理的に困難であり、新規の場合でもコスト高となり受け入れられないことが多い。
【0007】
そこで本発明は、単一バーナの燃料ノズル中に燃料供給孔の切り替え機構を備え、要求出力に対応して燃料噴射孔の個数を増減するとともに、燃料の噴射空間を周方向あるいは(及び)半径方向に拡大・縮小することにより燃焼空気比を広い出力範囲で制御できる燃料ステージングバーナおよび燃料噴射ノズルを提供し、上記種々の問題点を解決することを目的とする。
本発明は、コンパクトで既存の装置にもわずかな改修で取り付けることができ、さらに、燃焼器の出力に対応した流量の燃料を空間的に分散して空気と混合できるため、局所的な燃料空気比に一様化を促進でき、燃焼器の広い作動範囲に亘って低NOxと未燃焼成分の排出とを制御することができる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明が採用した課題解決手段は、
燃焼ダクト内に配置された円管状のノズルと、該ノズルの周壁の軸方向に離れて形成した複数の燃料噴射孔列と、前記ノズルに対して軸方向に移動し前記噴射孔を開閉する切換弁と、前記噴射孔から噴射された燃料を微粒化するためにその内外周面に沿って気流が流れるようにする液膜形成手段を備えており、さらに前記切換弁によって開閉される前記複数の燃料噴射孔列のノズルの噴射孔は、ノズル先端から後方側に配置した噴射孔列の噴射孔の方がノズル先端側に配置した噴射孔列の噴射孔よりも円周方向でみて角度が開いた位置に形成するか、またはノズル先端から後方側に配置した噴射孔列の噴射孔がノズル先端側に配置した噴射孔列の噴射孔の間に位置するように形成してなることを特徴とする燃料ステージングバーナである。
また、前記ノズルと同軸に新気を供給する環状空気通路を形成したことを特徴とする燃料ステ−ジングバーナである。
また、前記液膜形成手段は、ノズルと同軸にノズルの周囲に配置された1層の円筒で構成してなることを特徴とする燃料ステージングバーナである。
また、前記液膜形成手段は、ノズルと同軸にノズル周囲に配置され、ノズルの軸方向の噴射孔列の数と同数で、かつ前記軸方向に異なる燃料噴射孔から噴射される燃料の半径方向の飛距離を軸方向の噴射孔列ごとに異なるものとする円筒で構成したことを特徴とする燃料ステージングバーナである。
また、前記液膜形成手段は、燃料がガスの場合には貫通距離制約手段であることを特徴とする燃料ステージングバーナである。
また、前記環状空気通路あるいはその上流部に空気を旋回させるためのスワ−ラを配置したことを特徴とする燃料ステ−ジングバーナである。
【0009】
【実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明すると、図1(イ)、(ロ)、(ハ)は第1実施形態に係る周方向燃料ステ−ジング形態バーナの構造であり、3段階に燃料が供給される状態を示している。図中、(ロ)、(ハ)はノズル部のみの構成を示している。
図において1は燃料噴射用のノズルを兼ねたシリンダであり、このシリンダ1は先端端部が閉じられた円管状をしており、先端周囲には、図示のように上下に対称に4個の孔からなる第1噴射孔列5aが、さらに円周方向でみて第1噴射孔5aよりも角度の開いた位置で、かつ孔5aよりも図中左方軸方向に所定の距離離れた位置に4個の孔からなる第2噴射孔列5bが、さらに円周方向でみて第2噴射孔5bよりもさらに角度が開いた位置で、かつ孔5bよりも図中左方軸方向の所定の距離離れた位置に4個の孔からなる第3噴射孔列5cが形成されている。各噴射孔5a、5b、5cは、図からも明らかなようにシリンダ1の端面正面からみて、周方向に略等間隔となるように配置されている。
【0010】
なお、図1に示すシリンダ1では第1〜第3噴射孔列はそれぞれ4個の孔からなり、後述する切換弁を切り換えてゆくと、図中(ロ)の状態では合計8個の孔から、また、図中(ハ)の状態では合計12個の全ての孔からダクト内に燃料が噴射されることになる。前記孔の数、軸方向列の数(燃料ステージングの段数)は当然のことながら必要に応じて増減することができ、また、各噴射孔の数、孔の列数も設計段階で自由に選択することができる。
【0011】
前記シリンダ1内には液密にかつ摺動自在に設けられた切換弁2が設けられており、この切換弁2には燃料供給用の管3が接続され、燃料供給管3から切換弁の先端に形成した開口(不図示)を介してシリンダ1内先端部に燃料4を供給できるようになっている。切換弁3は図示せぬ駆動手段によりシリンダ1内を図中左右方向に移動できる構成となっている。また、シリンダ1には後述するダクト7の周囲を囲むようにケーシング10が取付けられている。
【0012】
前記シリンダ1とダクト7との間には新気を供給する環状通路9が形成され、その環状通路9内の前記シリンダ1に形成した噴射孔5a、5b、5cに対応する外周には、燃料の液膜形成円筒6が配置され、環状通路9が2つの環状通路8に分割されている。前記ダクト7は環状通路9の最外側の壁面に連接して設けられており、下流に向かって開いた円筒状のダクトとして形成されている。なお、前記液膜形成円筒6は燃料がガスの場合にはガス燃料の噴出距離(貫通距離)を制約する貫通距離制約手段としての機能を果たす。
【0013】
上記構成からなる燃焼器では、燃料4が燃料供給管3から切換弁3の先端開口に供給されると、切換弁2が図(イ)に示す第1位置の時は、燃料は第1噴射孔列5aからだけ噴出し、液膜形成円筒(貫通距離制約手段)6に衝突し、その先端部で微粒化され、外側環状通路8の空気と混合し、燃料供給管の上下の範囲に燃焼領域を形成する。また、切換弁が図(ロ)に示す第2位置に移動すると、第2噴射孔列5bからも燃料が噴射され、液膜形成円筒(貫通距離制約手段)6に衝突して微粒化され、燃料が噴射される扇形の部分が拡大する。さらに切換弁が図(ハ)に示す第3位置に移動すると第3噴射孔列5cからも燃料が噴射され、液膜形成円筒(貫通距離制約手段)6に衝突して微粒化され、環状部全域に燃料が供給される。
このように周方向のステ−ジング(燃料領域)では、要求出力に対応して燃料噴射孔の個数を増減するとともに、燃料の噴射空間を周方向に拡大・縮小することにより燃料ステージングの段数を変え燃焼空気比を広い出力範囲で制御することができる。
【0014】
つづいて第2実施形態の説明をすると、図2は半径方向燃料ステ−ジング形態のバーナの構造で、3段階で燃料が供給される状態を示している。図中、(ロ)、(ハ)はノズル部のみの構成を示している。
第1実施形態と同様の形状をしたシリンダ21の先端周囲には、周囲に等間隔に6個の第1噴射孔列25aが、さらに第1噴射孔列25aから軸方向に所定距離離れた位置に第1噴射孔列25aの孔の間に位置するように6個の孔からなる第2噴射孔列25bが、さらに第2噴射孔列25bより軸方向に所定距離離れた位置で、かつ周方向において第1噴射孔、第2噴射孔の間に配置された12個の孔からなる第3噴射孔列25cが形成されており、前記各噴射孔25a、25b、25cは、図3(イ)(ロ)(ハ)に示すようにシリンダの端面正面からみて、周方向に略等間隔となるように配置されている。なお、図2では第1、第2噴射孔列はそれぞれ6個ずつの孔から、また第3噴射孔列は12個の孔から形成され、シリンダ21は合計で24個の孔を備えているが、孔の数、軸方向の列の数(ステージングの段数)は当然のことながら必要に応じて増減することができ、また、各噴射孔の数も設計段階で自由に選択することができる。
【0015】
図2において、前記シリンダ−21内には切換弁22が液密で、かつ摺動状態に設けられ、この切換弁22には燃料供給用の管23が接続され、燃料供給管23から切換弁22の先端に形成した開口(不図示)を介してシリンダ21内に燃料24を供給できるようになっている。切換弁22は図示せぬ駆動手段によりシリンダ21内を図中左右方向に移動できる構成となっている。
前記シリンダ21とダクト27との間には新気を供給する環状通路が形成され、その環状通路内において、前記シリンダに形成した孔の外周には、シリンダ21と同軸に第1〜第3液膜形成円筒26a、26b、26cが配置され、環状通路を三つの環状通路28a、28b、28cに分割している。また、第1液膜形成円筒26aには、第2噴射孔25b、第3噴射孔25cに対応する位置に燃料通過孔30、31が形成され、さらに第2液膜形成円筒26bには、第3噴射孔25cに対応する位置に燃料通過孔32が形成されている。
第2実施形態の場合も前記液膜形成円筒26は燃料がガスの場合には、ガス燃料の噴出距離(貫通距離)を制約する貫通距離制約手段としての機能を果たす。
【0016】
図2(ハ)に示された切換弁の位置では燃料は第1噴射孔列25aからだけ噴出し図2(イ)に示すように第1液膜形成円筒(貫通距離制約手段)26aに衝突し、その先端部で微粒化され、主として第1環状通路28a、28bの空気と混合する。切換弁22が左側に移動すると図2(ロ)に示すように第2噴射孔列25bからも燃料が噴射され、それぞれ液膜形成円筒(貫通距離制約手段)26a、26bに衝突し、その先端で微粒化され、主として、それらを挟む環状通路からの空気と混合する。さらに、切換弁22がさらに左側に移動すると図2(イ)に示すように第3噴射孔列25cからも燃料が噴射され、それぞれ液膜形成円筒26a、26b、26cに衝突し、その先端で微粒化され、主として、それらを挟む環状通路からの空気と混合する。
【0017】
上記半径方向燃料ステ−ジングでは、燃料が噴射される環状部分の数を増減し、また液膜形成円筒あるいは貫通距離制約手段によって燃料の半径方向の供給位置を制御することによって、言い換えると燃料噴流が噴射される環状通路の数を段階的に増減し、燃料ステージングを行いながらそれぞれの部分の燃料空気比をある範囲に維持できる。
【0018】
上記夫々の実施形態は独立した複数のバーナを用いた場合に比べ、燃焼ゾ−ンが相互に連続しているので火移りが確実になるだけでなく、バーナ間の切り替え時の未燃焼成分の発生の問題を著しく軽減できるという利点がある。図3に燃焼領域を制御した場合と、そうでない場合の比較図を示しており、この図からも明らかなように燃料ステージングを採用することによりNOxが減少している。
【0019】
次に図5(イ)〜(ニ)を参照して第3実施形態を説明をする。この第3実施形態は回転方式の切換弁を備えた周方向燃料ステージング形態のバーナの構造に特徴があり、図では4段階で燃料が噴射される状態を示している。
シリンダー41には同一円周上に8個の燃料噴射孔42が等間隔に形成されている。シリンダー41内に液密で、かつ摺動自在に設けられている切換弁43が配置され、この切換弁43には燃料供給管45が接続されている。切換弁の円筒壁面には、燃料噴射孔42に対応する周上に、周方向の長さが順次短くなるように燃料供給管45と連通する4個の燃料供給口としての開口列44が2回繰り返して形成されている。
【0020】
切換弁43と噴射孔42との周方向の位置関係が(イ)の場合にはシリンダー41の8個の孔42は全て開口列44とつながり、全ての孔から燃料が噴射される。(ロ)の位置では対向する2個の噴射孔は閉じられ、残りの6個の噴射孔から燃料が噴射される。さらに同方向に切換弁43が回転するにつれて、噴出可能な燃料孔の数は4個、2個、さらには0個と減少する。より一般的には、噴射孔数をM×N個とし、m個の周方向の長さが順次短くなる開口列をn回繰り返して配置すれば、m段階にステージングを行うことができ、各段階でn個ずつ噴射可能な孔数が減少する。これらの列では開口44をその大きさ順に並べているが、順番を変えればそれに応じて閉じる孔の順序を変えることができる。
【0021】
この実施例では、切換弁43の回転によって実施例1と同じように燃料の噴射される空間を周方向に変化させることができ、局所的な空気と燃料との割合をある範囲に維持しながら全燃料と空気の比率を広い範囲で可変することができる。また、この回転方式切換弁43を備えたシリンダー41を第2実施形態に使用すれば、同様に半径方向の燃料ステージングが行えることは説明するまでもない。
【0022】
次に第4実施形態を図6を参照して説明すると、第4実施形態は第3実施形態とは異なる回転方式の切換弁を備えた周方向燃料ステージング形態のバーナに特徴がある。
シリンダ51の先端部に複数の燃料噴射孔52とそれにつながる通路が穿たれていて、それらの通路52への燃料の切り替えを、それらの通路入口に対応した箇所に周方向長さが順次変化する燃料供給口54を配置した回転円盤53によって行うようにしている。回転円盤53は燃料噴射孔52を開閉する切換弁であり、切換弁の中心部には燃料供給管55が接続され、燃料供給管55の途中にはシリンダ51内に燃料を噴射する孔56が形成されていて、回転円盤53は図示せぬアクチュエータによって回転できるように構成されている。この形態は第3実施形態と同様、切換弁53の回転によって、噴出可能な燃料噴射孔52の数を変化させることができ、第1実施形態あるいは第2実施形態の液膜形成円筒と組み合わせることによって、燃料の噴射される空間を周方向、半径方向に、燃料の流量に応じて増減できる。
【0023】
なお、上記第1、第2実施形態では、ダクトの中心部に燃料噴射孔を有するシリンダを配置しているが、ダクトの外側の同軸上にシリンダを配置し、シリンダとダクトの間を燃料供給路とし、ダクト側に燃料供給孔を構成し、その供給孔を切換弁によって開閉することにより、燃焼領域を周方向あるいは半径方向で制御することも可能である。また、上記各実施形態では、シリンダ内を液密状態で切換弁が移動する構成を採用しているが、シリンダ自身を液体供給通路とし、シリンダの外周に摺動自在に切換弁を配置し、シリンダに形成した燃料噴射孔の開閉を行い、上記各実施形態と同様に燃焼領域を周方向あるいは半径方向で制御することも可能である。さらに、必要に応じて第1実施形態〜第4実施形態の噴射形態を組み合わせることも可能である。また新気を供給する環状通路には必要に応じてスワーラを設けることも可能である。
【0024】
また上記バーナでは燃料には各種液体燃料(ガソリン、灯油等)あるいはガス燃料(天然ガス、プロパンガス等)を使用することもできる。さらに燃料噴射孔の配置、液膜形成円筒の配置等は必要に応じて自由に選択することが可能である。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内で種々の形態を実施することが可能である。
【0025】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明によれば、装置の出力に対応した流量の空間的に分散して空気と混合できるので局所的な燃料空気比の一様化を促進することが出来、装置の出力の広い範囲にわたりNOxと未燃焼成分の排出低減とを両立できる燃焼装置を提供することが出来る。また、燃料流量に応じて噴射孔数を増減する方式であるので、高い吐出圧の燃料噴射ポンプを必要としないなど、コスト低減の利点もある、等々の優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる燃料ステージングバーナの概略構成図であり、(イ)は第1噴射孔列から燃料が噴射されている状態を、(ロ)は第1、第2噴射孔列から燃料が噴射されている状態を、(ハ)は第1、第2、第3噴射孔列から燃料が噴射されている状態を示している。
【図2】本発明の第2実施形態に係わる燃料ステージングバーナの概略構成図であり、(イ)は第1、第2、第3噴射孔列から燃料が噴射されている状態を、(ロ)は第1、第2噴射孔列から燃料が噴射されている状態を、(ハ)は第1噴射孔列から燃料が噴射されている状態を示している。
【図3】燃料ステージングによるNOx削減の状態を説明するグラフである。
【図4】NOx、CO、HCの排出と当量比との関係図である。

【図5】第3実施形態に係る燃料ステージングバーナの概略構成図である。
【図6】第4実施形態に係る燃料ステージングバーナの概略構成図である。
【図7】従来公知の燃料流量のみ制御する燃焼器の概略構成図である。
【図8】従来公知の空気配分可変の燃焼器の概略構成図である。
【図9】従来公知のマルチバーナ燃焼器の概略構成図である。
【符号の説明】
1、21 シリンダ
2、22 切換弁
3a、23a 開口
3、23 燃料供給管
4、24 燃料
5a、25a 第1噴射孔列
5b、25b 第2噴射孔列
5c、25c 第3噴射孔列
6 液膜形成円筒
26a 第1液膜形成円筒
26b 第2液膜形成円筒
26c 第3液膜形成円筒
7、27 ダクト
8、 環状通路
28a 第1環状通路
28b 第2環状通路
28c 第3環状通路
9 環状通路
30、31、32 燃料通過孔
41、51 シリンダ
42、52 燃料噴射孔
43 切換弁
44、54 燃料供給口
45、55 燃料供給管
53 回転円盤(切換弁)
56 孔

Claims (6)

  1. 燃焼ダクト内に配置された円管状のノズルと、該ノズルの周壁の軸方向に離れて形成した複数の燃料噴射孔列と、前記ノズルに対して軸方向に移動し前記噴射孔を開閉する切換弁と、前記噴射孔から噴射された燃料を微粒化するためにその内外周面に沿って気流が流れるようにする液膜形成手段を備えており、さらに前記切換弁によって開閉される前記複数の燃料噴射孔列のノズルの噴射孔は、ノズル先端から後方側に配置した噴射孔列の噴射孔の方がノズル先端側に配置した噴射孔列の噴射孔よりも円周方向でみて角度が開いた位置に形成するか、またはノズル先端から後方側に配置した噴射孔列の噴射孔がノズル先端側に配置した噴射孔列の噴射孔の間に位置するように形成してなることを特徴とする燃料ステージングバーナ。
  2. 前記ノズルと同軸に新気を供給する環状空気通路を形成したことを特徴とする請求項1に記載の燃料ステ−ジングバーナ。
  3. 前記液膜形成手段は、ノズルと同軸にノズルの周囲に配置された1層の円筒で構成してなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料ステージングバーナ。
  4. 前記液膜形成手段は、ノズルと同軸にノズル周囲に配置され、ノズルの軸方向の噴射孔列の数と同数で、かつ前記軸方向に異なる燃料噴射孔から噴射される燃料の半径方向の飛距離を軸方向の噴射孔列ごとに異なるものとする円筒で構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料ステージングバーナ。
  5. 前記液膜形成手段は、燃料がガスの場合には貫通距離制約手段であることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の燃料ステージングバーナ。
  6. 前記環状空気通路あるいはその上流部に空気を旋回させるためのスワ−ラを配置したことを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の燃料ステ−ジングバーナ。
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