JP3864238B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料噴射装置に関する。さらに詳しくは、ガスタービンエンジン、特にステージング燃焼方式のガスタービンエンジンの燃焼器に適用される、未燃炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物といった公害物質の排出をより効果的に抑制するようにされた燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
環境問題の社会的関心の高まりに伴い、ガスタービンエンジン(以下、単にガスタービンという)においても排ガス中の未燃炭化水素(THC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)といった公害物質についての厳しい規制が行われるようになってきている。
【0003】
一般に、これら公害物質の中で未燃炭化水素や一酸化炭素は燃焼領域ガス温度が低いときに多く排出され、窒素酸化物は燃焼領域ガス温度が高いときに多く排出されるといった関係がある。このため、両者を同時に低減するのには困難を伴う。
【0004】
すなわち、高負荷時(高温燃焼時)に窒素酸化物の排出量を抑制するよう燃焼温度を低めに設定すると、低負荷時にはガス温度が低くなりすぎて未燃炭化水素および一酸化炭素の排出量が増大し、かつ燃焼も不安定となる。これを避けるために低負荷時のガス温度を高めに設定すると、高負荷時のガス温度が高くなりすぎて窒素酸化物の排出を抑制することができなくなる。
【0005】
そこで、従来よりこのような不都合を解消するため、ステージング燃焼方式によるガスタービンが提案され実用化されている。このステージング燃焼方式では、燃料流量のみならず燃料噴射位置とその個数を負荷に応じて調整するようにして、燃焼領域の大きさを公害物質の排出を抑制するのに最適なものに調整し、これにより燃焼ガス温度を最適なものに維持するものとされる。
【0006】
図4に、ステージング燃焼方式によるガスタービン燃焼器の一例を示す。この燃焼器100は、ダブルアニュラ型燃焼器とされ、外側および内側の環状ライナ101,102により囲まれた燃焼領域103の外側部分103aに燃料を噴射する燃料噴射装置(以下、外側噴射装置という)104と、燃焼領域103の内側部分103bに燃料を噴射する燃料噴射装置(以下、内側噴射装置という)105とを備え、低負荷時には外側噴射装置104のみが燃料を噴射し燃焼領域103の外側部分103aのみにおいて燃焼を行うとともに、高負荷時には両方の噴射装置104、105が燃料を噴射し燃焼領域103の全域で燃焼を行う。
【0007】
この構成により、低負荷時および高負荷時の両方において燃焼領域の大きさを公害物質の排出を抑制するのに最適なものに調整し、これにより燃焼ガス温度を最適なものに維持するよう調整することが可能となる。
【0008】
ところが、この燃焼器100は低負荷時に燃焼領域103の外側部分103aのみにおいて燃焼が行われるため、燃焼器出口106の径方向にガス温度のムラが生じ、タービン(不図示である)寿命を短くするおそれがあるといった問題がある。
【0009】
この問題に対処すべく、図5に示すように、単一の燃料噴射装置201によりステージング燃焼を実施するようにした燃焼器200が提案されている(米国特許第6272840号参照)。この燃焼器200は、燃料噴射装置201の中心側に常時燃料を噴射する燃料噴射部(以下、パイロット噴射部という)202を設けるとともに、その周囲に高負荷時にのみ燃料を噴射する燃料噴射部(メイン噴射部)203を設けるようにして、燃焼器出口におけるガス温度のムラを抑えるようにされている。
【0010】
ところが、前掲提案の燃焼器200においては、低負荷時に中心側のパイロット噴射部202から噴射される燃料微粒204が、メイン噴射部203からの流入空気の壁により例えば位置205に設けられる点火栓の点火範囲に到達し難く、着火が極めて困難になるといった問題がある。すなわち、実用化が困難であるといった問題がある。
【0011】
また、単一の噴射装置によるステージング燃焼方式の別の例としては、図6に示すように、米国特許第6389815号の燃料ノズル構造がある。このノズル構造300は、前掲提案の燃焼器200と同様に、噴射装置301の中心側に第1ステージの燃焼領域に燃料を噴射する第1噴射部302を設け、その周囲に第2ステージの燃焼領域に燃料を噴射する第2噴射部303を設け、ステージング燃焼方式を実施するものとされる。
【0012】
この燃料ノズル構造300においては、十分とはいえないが第1噴射部302の形状に改良が加えられ、低負荷時における着火が実用化が可能な程度まで容易とされている。ところが、この燃料ノズル構造300においては、第2噴射部303が周方向に離散的に設けられる燃料噴出孔304を介して燃料を空気流路305に噴出するものとされるので、第2ステージの燃焼領域において周方向に燃料濃度の濃淡が生じ、濃い部分ではNOxの生成量が増大するとともに薄い部分ではTHCおよびCOの生成量が増大するといった問題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、ガスタービンエンジンの耐久性の悪化を防止しながら、公害物質の生成をより効果的に抑制する燃料噴射装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃料噴射装置は、パイロット燃料噴射部とメイン燃料噴射部とを備える燃料噴射装置であって、前記パイロット燃料噴射部は、インナ燃料チャンバ形成体と、該インナ燃料チャンバ形成体を囲んで配設されるインナ油膜形成体と、インナ空気流路と、前記インナ油膜形成体を囲んでインナ空気流路の外周を形成するインナウォールとを有し、前記インナ燃料チャンバ形成体は、丸棒状とされその先端部が延伸されて空気流路の断面積を調整する断面積調整部とされ、前記インナ油膜形成体は、内面に付着した燃料が周方向に均一な油膜を形成するに足る長さとされ、かつ、下流側先端部が端面に向かって径が絞られ、前記断面積調整部は、前記インナ油膜形成体の下流側先端対応位置まで一定の断面積とされ、かつその位置から断面積を減少させつつ途切れるように丸みを帯びた先端形状とされ、前記インナ燃料チャンバ形成体のインナ燃料チャンバから前記インナ油膜形成体内面に垂直に衝突させるよう噴射された燃料が、同インナ油膜形成体内面上を油膜とされて下流側に送られてその下流側先端からフィルム状で放出され、このフィルム状で放出された燃料がインナ空気流路の空気流により微粒化されて燃焼領域に送気されることを特徴とする。
【0015】
本発明の燃料噴射装置においては、燃料が同インナ油膜形成体内面上を旋回させられながら下流側に送られるようにされてなるのが好ましい。
【0016】
また、本発明の燃料噴射装置においては、インナ空気流路の空気取入れ口部にスワーラベーンが配設されてなるのが好ましい。
【0018】
さらに、本発明の燃料噴射装置においては、インナウォールがベンチュリーノズル状とされ、そののど部がインナ油膜形成体の下流側先端に位置させられてなるのが好ましい。
【0020】
さらに、本発明の燃料噴射装置においては、メイン燃料噴射部が、パイロット燃料噴射部を囲んで配設される噴射部本体を備え、前記噴射部本体が、アウタ燃料チャンバと、該アウタアウタ燃料チャンバの外周に配設される空気流路と、該アウタ空気流路に配設されるアウタ油膜形成体とを有し、前記アウタ燃料チャンバから前記アウタ油膜形成体内面に噴射された燃料が、同アウタ油膜形成体内面上を油膜とされて下流側に送られてその下流側先端からフィルム状で放出され、このフィルム状で放出された燃料がアウタ空気流路の空気流により微粒化されて燃焼領域に送気されるのが好ましい。
【0021】
さらに、本発明の燃料噴射装置においては、燃料が同アウタ油膜形成体内面上を旋回させられながら下流側に送られるようにされてなるのが好ましい。
【0022】
さらに、本発明の燃料噴射装置においては、アウタ空気流路の空気取入れ口部にスワーラベーンが配設されてなるのが好ましい。
【0023】
さらに、本発明の燃料噴射装置においては、アウタ空気流路の空気噴出端部がラッパ状とされてなるのが好ましい。
【0024】
さらに、本発明の燃料噴射装置においては、アウタ油膜形成体の下流側先端部内面にテーパが形成されてなるのが好ましい。
【0025】
さらに、本発明の燃料噴射装置においては、噴射部本体内周面内側に冷却空気流路が形成されてなるのが好ましい。
【0026】
しかして、本発明の燃料噴射装置は燃焼器に備えられ、またその燃焼器はガスタービンに備えられる。
【0027】
【作用】
本発明の燃料噴射装置は、前記の如く構成されているので、負荷の全域にわたって所望の混合気を均一に燃焼領域に送気でき、均一かつ安定した燃焼が確保されて大気汚染物質の排出が抑制される。また、均一かつ安定した燃焼が図られるので、斑燃焼によるタービンの損傷を防止できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではない。
【0029】
図1に、本発明の一実施形態に係る燃料噴射装置を示す。同図に示すように、燃料噴射装置(以下、噴射装置と略称する)Kは、全体は図示しないガスタービンエンジン(以下、ガスタービンという)の燃焼器1に適用される燃料噴射装置とされる。
【0030】
燃焼器1は、概略円筒体形状の小径の内側ケース2および大径の外側ケース3により環状体が形成され、その環状体内に配設された内側環状ライナ4および外側環状ライナ5により燃焼領域Rや混合・冷却領域および燃焼ガス流路を囲む内筒が形成されたアニュラ型燃焼器とされる。そして、この内筒の頭部(圧縮機出口1a側)に所要数の噴射装置Kが所定間隔で配設される。
【0031】
しかして、燃焼器1は、上流側の圧縮機(不図示である)出口1aから流入される圧縮空気を、噴射装置Kの中心に位置するインナ空気取入れ口A1および周囲に位置するアウタ空気取入れ口A2から燃焼領域Rに取入れ、燃焼領域Rにおける燃料の燃焼により発生する高温、高圧のガスを、環状ライナ4、5の下流側端部に形成される燃焼器出口1bからタービン(不図示である)に送るようにしてタービンを駆動する。また、例えば外側環状ライナ5の燃焼領域Rの対応位置には点火栓6が設けられる。
【0032】
図2および図3に、噴射装置Kの詳細を示す。図2に示すように、噴射装置Kは、燃料噴射装置自体によりステージング燃焼方式を実施するように、2系統の燃料噴射部、すなわち噴射装置Kの中心に配される円筒状のパイロット燃料噴射部10と、これと同軸にその周囲に配される環状のメイン燃料噴射部20とを有し、燃料ポンプ7から各燃料噴射部10、20に燃料供給管P1,P2を介して送給される燃料量を、コントローラ8により制御される燃料供給管P1,P2に介装された制御弁9(9A、9B)により調整する。
【0033】
コントローラ8は、例えば最高出力の60%までの低負荷時にはパイロット燃料噴射部10のみを作動させ、60%から100%までの高負荷時にはパイロット燃料噴射部10およびメイン燃料噴射部20を共に作動させるように制御弁9(9A、9B)を制御する。
【0034】
また、パイロット燃料噴射部10においては、ガスタービン作動中はTHCおよびCOの発生を抑えるよう常時比較的燃料濃度の濃い条件で燃料供給がなされる。これにより安定した火炎を保つことも容易となる。一方、メイン燃料噴射部20は、高負荷時にNOxの発生を抑えるよう燃料濃度の薄い条件で燃料を供給しつつ、比較的低温度の燃焼で所望出力を得るようにパイロット燃料噴射部10とともに作動するものとされる。
【0035】
以下、図3をも参照しながら、噴射装置Kの具体的構造を説明する。
【0036】
噴射装置Kのパイロット燃料噴射部10は、制御弁9Aが介装された燃料供給管P1(以下、第1燃料配管という)と接続され噴射装置Kの中心に配設される所定長さのインナ燃料チャンバ11aを有する、丸棒状のインナ燃料チャンバ形成体11と、インナ燃料チャンバ形成体11を囲むよう同軸に配設される円筒状のインナ油膜形成体(インナフィルムリップ)12と、インナ燃料チャンバ形成体11およびインナ油膜形成体12を囲むよう同軸に設けられる、インナ空気流路13の外周を形成する噴射部本体15内周面を所定形状としてなるインナウォール14とから構成される。
【0037】
インナ燃料チャンバ形成体11は、インナ燃料チャンバ11aの燃料をインナ油膜形成体12内周面に垂直に衝突させるように噴出させる所要数の細孔(燃料噴射孔)11b、11b、…が、インナ燃料チャンバ11a先端部において後掲のスワーラベーン51の出口近傍に所定ピッチで設けられてなるものとされる。また、インナ燃料チャンバ形成体11は、その先端部が延伸されて空気流路断面積を調整するための断面積調整部11cとされている。ここで、細孔11bの個数、すなわち周方向間隔は、燃料供給量や燃料噴射装置Kの大きさ、すなわちガスタービンの大きさに応じて適宜調整されるが、後掲するようにインナ油膜形成体12の先端12aで周方向に均一な液膜を形成するのに適当な間隔とされる。
【0038】
インナ油膜形成体12は、一端(基端)12bがインナ空気取入れ口A1と一致するよう配され、内周面に付着しインナ空気取入れ口A1からの空気流により面上を下流側に送られる燃料を、他端(以下、下流側先端と称する)12aで微粒化し空気中に飛散させるように機能するものとされる。このため、インナ油膜形成体12の全長は、後掲するように内周面に付着した燃料が周方向に均一な液膜を形成するのに十分な所定長さとされる。また、インナ油膜形成体12は、図3に示すように、均一な液膜が形成されやすいように下流側先端部分において端面に向って径が絞られるように形成されている。
【0039】
インナ空気流路13は、インナ空気取入れ口A1から取入れられた空気を燃焼領域Rに向って流す空気流路とされ、インナ空気取入れ口部13aのインナ燃料チャンバ形成体11外周面とインナ油膜形成体12内周面との間、およびインナ油膜形成体12外周面とインナウォール14との間にそれぞれスワーラベーン(渦巻羽根、以下インナスワーラベーンという)51、52が配され、これによりインナ空気取入れ口部13aには螺旋状の空気流路が形成される。ここで、インナ空気取入れ口部13aの開口端13bがインナ空気取入れ口A1とされる。
【0040】
インナウォール14は、インナ油膜形成体12の下流側先端12a対応位置において、断面積が最小となるようにインナ空気流路13を絞り、かつインナ油膜形成体12の下流側先端12a対応位置からインナ空気流路13の下流側端面13cに向ってインナ空気流路13の断面積を末広がりに大きくするように表面形状が形成されている。つまり、インナウォール14は、のど部14aが下流側先端12a対応位置とされたベンチュリーノズル状に形成されている。
【0041】
パイロット燃料噴射部10がかかる構成とされていることにより、第1燃料配管P1からインナ燃料チャンバ11aに供給された燃料は、微粒化され空気と混合しながら燃焼領域Rに送気される。
【0042】
すなわち、第1燃料配管P1からインナ燃料チャンバ11aに供給され燃料噴射孔11b、11b、…からインナ油膜形成体12内面に衝突するように噴射された燃料は、インナ空気取入れ口A1から取入れられ内側インナスワーラベーン51を通過した空気流により旋回させられながら、インナ油膜形成体12内周面上を下流側先端12aまで送られ均一な液膜とされてインナ油膜形成体12の下流側先端12aからフィルム状で放出される。このフィルム状で放出された燃料は、インナ空気取入れ口A1から取入られ外側インナスワーラベーン52を通過し、インナ油膜形成体12の下流側先端12a対応位置に至るまで加速されて最速となった空気流からの剪断力を受け微粒化され、周方向に均一な状態で空気流中に拡がる。燃料に剪断力を付与した空気流は、その位置から直ちに減速され静圧回復がなされて微粒化された燃料と混合し、その混合気が外径方向に拡がりながら燃焼領域Rに流入する。このようにしてインナ空気流路13から燃焼領域Rに流入した混合気は、外側環状ライナ5に設けられた点火栓6の点火範囲に容易に到達でき安定した着火が可能となる。
【0043】
また、このことに関連して、断面積調整部11cはインナ油膜形成体12の下流側先端12a対応位置でインナ空気流路13の断面積が最小となるように、インナ油膜形成体12の下流側先端12a対応位置まではその断面積を少なくとも保つように形成され、かつその位置から断面積を減少させつつ途切れるように丸みを帯びた先端形状とされている。これにより、断面積調整部11cは特段の冷却をなすことなくその焼損が防止される。
【0044】
メイン燃料噴射部20は、環状の噴射部本体15に形成される環状のアウタ燃料チャンバ21とこのアウタ燃料チャンバ21の外周に配設される環状のアウタ空気流路22と、アウタ空気流路22に配されるアウタ油膜形成体(アウタフィルムリップ)23とを備えてなるものとされる。また、環状の噴射部本体15内周内側には、環状の冷却空気流路16が形成されている。なお、かかる構成とされたメイン燃料噴射部20は、例えば精密鋳造により製作される。
【0045】
噴射部本体15は、図3に示すように、上流側の基端部15aが小径とされ、中間部15bが大径とされ、下流側の先端部15cが中径とされた段付円筒状体とされる。
【0046】
アウタ燃料チャンバ21は、基端部15a外周内側から中間部15b前部(空気出口側)外周内側まで延伸形成された環状中空体とされ、その基端部15a側には燃料供給管P2(第2燃料配管)に接続されアウタ燃料チャンバ21内に連通する燃料供給ノズル15dが設けられ、その中間部15b前部側にはアウタ燃料チャンバ21内の燃料をアウタ油膜形成体23内周面に衝突させるように噴出させる所要数の細孔(燃料噴射孔)15e、15e、・・・が所定ピッチで設けられている。ここで、細孔15eの個数、すなわち周方向間隔は、燃料供給量や燃料噴射装置Kの大きさ、すなわちガスタービンの大きさに応じて適宜調整されるが、後掲するようにアウタ油膜形成体23の先端で周方向に均一な液膜を形成するのに適当な間隔とされる。
【0047】
アウタ空気流路22は、一端が中間部15b側面に空気取り入れ口A2として開口し、他端が先端部15c端面に空気噴出口22aとして開口するものとされる。このアウタ空気流路22のアウタウォール22b先端部は、燃焼領域Rに燃料と空気の混合気が末広がりとなるようラッパ状とされている。
【0048】
また、アウタ空気流路22は空気噴出口22a(その開口面はインナ空気流路13の下流側開口面13cと一致する)が、インナ空気流路13の下流側開口と余に近距離で隣接しないようにアウタ空気流路22のインナウォール22cの位置Lが設定されている。すなわち、アウタ空気流路22の空気噴出口22aとインナ空気流路13の下流側開口とが近すぎると、パイロット燃料噴射部10のみの作動時にアウタ空気流路22からの空気流によってその燃焼が妨害される。したがって、アウタ空気流量とインナ空気流量との流量配分、インナ燃料流量ならびにスワラベーンへの旋回角度に応じて適宜選定されるが、パイロット燃料噴射部10のみの作動時に燃焼を妨害しない位置Lにアウタウォール22b端が設定される。
【0049】
アウタ油膜形成体23は、環状とされた形成体本体23aと、この形成体本体23a基端に形成された鍔部23bとからなるものとされて、前記アウタ空気流路22内に鍔部22b外周面を空気取り入れ口A2に一致させるとともに、形成体本体23a先端を前記空気噴出口22aの若干手前に位置させて配される。また、アウタ空気流路22内の前記鍔部23bが配設された個所には、鍔部23bを間に挟むようにして一対のスワーラベーン(渦巻羽根、以下アウタスワーラベーン)53、54が配され、これにより空気取入れ口部には鍔部23bの両側に螺旋状の空気流路が形成される。
【0050】
形成体本体22a基端は、前記燃料噴射孔15eの若干上流に位置させられて、同燃料噴射孔15eから噴射された燃料が形成体本体22a内周面に衝突するようにされている。形成体本体22aの全長は、内周面に付着しアウタ空気取入れ口A2からの空気流により面上を下流側に送られる燃料が他端(以下、下流側先端と称する)に到達するまでに周方向に均一な液膜を形成するのに十分な長さとされている。形成体本体22a内面先端部には、油膜を末広がりに噴出させるようにテーパが形成されている。
【0051】
冷却空気流路16は、図3に示すように、噴射部本体15内周外側に先端部がラッパ状とされた環状冷却空気流路本体16aと、基端部15a端面に前記冷却空気流路本体16aに対応させて同心円状に配設された所要数の冷却空気供給孔16bと、先端部15c端面に前記環状冷却空気流路本体16aのラッパ状先端に対応させて同心円状に配設された所要数の冷却空気排気孔16cとを備えてなるものとされる。
【0052】
メイン燃料噴射部20がかかる構成とされていることにより、第2燃料配管P2からアウタ燃料チャンバ21に供給された燃料は、微粒化され空気と混合しながら燃焼領域Rに送気される。
【0053】
すなわち、内側アウタスワーラベーン53を通過した空気流により旋回させられながら本体22a内周面上を下流側先端22cまで送られ均一な液膜とされた燃料は、本体22a先端部のテーパにより末広がりのフィルム状に噴出され本体22a先端でアウタスワーラベーン53、54、特に外側アウタスワーラベーン54を通過した空気流から剪断力を受け微粒化されて周方向に均一な状態で空気中に広がる。一方、アウタ油膜形成体22先端で燃料を微粒化した空気は減速され静圧回復がなされて燃料と混合し、外径方向に拡がりながら燃焼領域Rに流入する。したがって、燃焼領域Rに流入した混合気の安定した着火が可能となる。
【0054】
このように、噴射装置Kにおいてはパイロット燃料噴射部10およびメイン燃料噴射部20といった2系統の燃料噴射部が同軸状に設けられ、各燃料噴射部10、20において油膜形成体(フィルムリップ)12、23の内周面上で、周方向に均一な液膜を形成するよう旋回空気流により拡げられた燃料がフィルムリップ12、23の先端で微粒化され空気と混合されるので、周方向に均一な燃料濃度分布を達成することが可能となり、燃焼領域Rの全域において燃焼ガス温度を均一化することが可能となる。
【0055】
これにより、局所的な高温領域および低温領域の発生を抑え、高温領域で生成されるNOxおよび低温領域で生成されるTHCおよびCOの発生量を低減することが可能となる。
【0056】
また、高負荷時の燃焼ガス温度をNOx発生量を抑える比較的低温度に保ったまま、低負荷時にはパイロット燃料噴射部10のみを作動させ燃焼領域を狭くすることで燃焼ガス温度を比較的高温に保つことができ、THCおよびCOの排出量増加を抑えるとともに、火炎の不安定化を抑えることが可能となる。
【0057】
また、燃料が空気流から剪断力を受けて微粒化されるときの空気流速が最速となるようにインナ空気流路13を絞り、かつその位置から下流側にインナ空気流路13の断面積が末広がりに大きくなるように、インナウォール14の表面形状および断面積調整部材11bの断面形状が設定されているので、従来、着火が容易ではなかった中心側のパイロット燃料噴射部10の着火性を顕著に向上させることができる。
【0058】
なお、前掲米国特許6389815号の従来技術においては、インナ空気流路の断面積を燃料の微粒化位置において最小とするように各部材の形状(特にプライマリー・フューエル・インジェクタ122の形状)が調整されていないので着火性が低下する。
【0059】
以上、本発明を実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は種々改変が可能である。例えば、実施形態ではアウタ側の空気取入れ口をラジアル方向に開口させる構成としているが、これをインナ側と同様にアキシャル方向に開口させることももちろん可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の燃料噴射装置によれば、負荷の全域にわたって所望の混合気を均一に燃焼領域に送気でき、均一かつ安定した燃焼が確保されるて大気汚染物質の排出が抑制されるという優れた効果が得られる。また、均一かつ安定した燃焼が図られるので、斑燃焼によるタービンの損傷を防止できるという優れた効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る燃料噴射装置を備えた燃焼器の概略図である。
【図2】同燃料噴射装置の概略燃料系統図である。
【図3】同燃料噴射装置の断面図である。
【図4】ダブルアニュラ型燃焼器の概略図である。
【図5】米国特許第6272840号の提案に係る燃料噴射装置の断面図である。
【図6】米国特許第6389815号の提案に係る燃料ノズル機構の断面図である。
【符号の説明】
1 燃焼器
2 内側ケース
3 外側ケース
4 内側環状ライナ
5 外側環状ライナ
6 点火栓
7 燃料ポンプ
8 コントローラ
9 制御弁
10 パイロット燃料噴射部
11 インナ燃料チャンバ形成体
11a インナ燃料チャンバ
12 インナ油膜形成体(インナフィルムリップ)
13 インナ空気流路
14 インナウォール
15 メイン燃料噴射部本体
20 メイン燃料噴射部
21 アウタ燃料チャンバ
22 アウタ空気流路
23 アウタ油膜形成体(アウタフィルムリップ)
51,52 インナスワーラベーン
53,54 アウタスワーラベーン
K 燃料噴射装置
A1 インナ空気取入れ口
A2 アウタ空気取入れ口
P 燃料供給管
P1 第1燃料配管
P2 第2燃料配管
Claims (12)
- パイロット燃料噴射部とメイン燃料噴射部とを備える燃料噴射装置であって、
前記パイロット燃料噴射部は、インナ燃料チャンバ形成体と、該インナ燃料チャンバ形成体を囲んで配設されるインナ油膜形成体と、インナ空気流路と、前記インナ油膜形成体を囲んでインナ空気流路の外周を形成するインナウォールとを有し、
前記インナ燃料チャンバ形成体は、丸棒状とされその先端部が延伸されて空気流路の断面積を調整する断面積調整部とされ、
前記インナ油膜形成体は、内面に付着した燃料が周方向に均一な油膜を形成するに足る長さとされ、かつ、下流側先端部が端面に向かって径が絞られ、
前記断面積調整部は、前記インナ油膜形成体の下流側先端対応位置まで一定の断面積とされ、かつその位置から断面積を減少させつつ途切れるように丸みを帯びた先端形状とされ、
前記インナ燃料チャンバ形成体のインナ燃料チャンバから前記インナ油膜形成体内面に垂直に衝突させるよう噴射された燃料が、同インナ油膜形成体内面上を油膜とされて下流側に送られてその下流側先端からフィルム状で放出され、このフィルム状で放出された燃料がインナ空気流路の空気流により微粒化されて燃焼領域に送気される
ことを特徴とする燃料噴射装置。 - 燃料が同インナ油膜形成体内面上を旋回させられながら下流側に送られるようにされてなることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。
- インナ空気流路の空気取入れ口部にスワーラベーンが配設されてなることを特徴とする請求項2記載の燃料噴射装置。
- インナウォールがベンチュリーノズル状とされ、そののど部がインナ油膜形成体の下流側先端に位置させられてなることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。
- メイン燃料噴射部が、パイロット燃料噴射部を囲んで配設される噴射部本体を備え、
前記噴射部本体が、アウタ燃料チャンバと、該アウタアウタ燃料チャンバの外周に配設される空気流路と、該アウタ空気流路に配設されるアウタ油膜形成体とを有し、
前記アウタ燃料チャンバから前記アウタ油膜形成体内面に噴射された燃料が、同アウタ油膜形成体内面上を油膜とされて下流側に送られてその下流側先端からフィルム状で放出され、このフィルム状で放出された燃料がアウタ空気流路の空気流により微粒化されて燃焼領域に送気される
ことを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。 - 燃料が同アウタ油膜形成体内面上を旋回させられながら下流側に送られるようにされてなることを特徴とする請求項5記載の燃料噴射装置。
- アウタ空気流路の空気取入れ口部にスワーラベーンが配設されてなることを特徴とする請求項6記載の燃料噴射装置。
- アウタ空気流路の空気噴出端部がラッパ状とされてなることを特徴とする請求項5記載の燃料噴射装置。
- アウタ油膜形成体の下流側先端部内面にテーパが形成されてなることを特徴とする請求項5記載の燃料噴射装置。
- 噴射部本体内周面内側に冷却空気流路が形成されてなることを特徴とする請求項5記載の燃料噴射装置。
- 請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の燃料噴射装置を備えてなることを特徴とする燃焼器。
- 請求項11記載の燃焼器を備えてなることを特徴とするガスタービン。
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