JP4171134B2 - Continuous production method of epoxy resin sheet - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、光学特性に優れて液晶セル基板などに好適なエポキシ系樹脂シートの量産性に優れる連続製造法に関する。
【0002】
【発明の背景】
従来、樹脂塗工液をエンドレスベルトやロール等の流延支持体の上に直接展開してシートとする方法を、エポキシ系樹脂の塗工液に適用して硬化シートを形成した場合、その硬化シートが支持体に強く接着し、それを剥離回収する際に硬化シートに亀裂や残留歪み等の損傷が発生する問題点があり、特に厚さが500μm以下の光学用のシートを得ることが困難であった。
【0003】
【発明の技術的課題】
本発明は、厚さが500μm以下にても光学特性に優れるエポキシ系樹脂シートを効率よく得られる連続製造法の開発を課題とする。
【0004】
【課題の解決手段】
本発明は、支持体上にハードコート樹脂の塗工液をシート状に展開しその展開層を硬化処理してハードコート層を形成しつつ、そのハードコート層の上に直接又は別個の重畳層を介して熱硬化型のエポキシ系樹脂の塗工液をシート状に展開しその展開層を熱硬化処理して前記ハードコート層上に直接又は別個の重畳層を介して密着した硬化シートを形成し、その硬化シートを前記の熱硬化処理温度よりも10〜80℃低い温度に冷却して当該ハードコート層と共に支持体より剥離回収することを特徴とするエポキシ系樹脂シートの連続製造法を提供するものである。
【0005】
【発明の効果】
本発明によれば、樹脂シートと支持体との線膨張率差に基づいて冷却によりそれらの間に発生する応力が支持体よりの樹脂シートの剥離に有利に作用してエポキシ系樹脂の硬化シートをそれと良好に密着したハードコート層と共に支持体より容易に剥離できて亀裂や残留歪み等の発生を良好に防止しつつスムーズに回収でき、厚さが500μm以下の場合にも厚さ精度等の光学特性や耐熱性に優れ、支持体における鏡面や凹凸等の表面状態を良好に反映したエポキシ系樹脂シートを簡単な操作を介し連続して効率よく得ることができる。
【0006】
【発明の実施形態】
本発明による製造方法は、支持体上にハードコート樹脂の塗工液をシート状に展開しその展開層を硬化処理してハードコート層を形成しつつ、そのハードコート層の上に直接又は別個の重畳層を介して熱硬化型のエポキシ系樹脂の塗工液をシート状に展開しその展開層を熱硬化処理して前記ハードコート層上に直接又は別個の重畳層を介して密着した硬化シートを形成し、その硬化シートを前記の熱硬化処理温度よりも10〜80℃低い温度に冷却して当該ハードコート層と共に支持体より剥離回収してエポキシ系樹脂シートを連続に得るものである。
【0007】
本発明による方法は、ハードコート樹脂の塗工液と熱硬化型のエポキシ系樹脂の塗工液を少なくとも用いて、例えばロールコート法やワイヤバーコート法、エクストルージョンコート法やカーテンコート法、スプレコート法やドクターブレード法などの、エポキシ系樹脂塗工液等を流動展開させてシート状に成形しうる適宜な方式を適用して行うことができる。就中、塗布効率や製造効率などの点より流延法、特にダイを介してエポキシ系樹脂塗工液を流動展開させるエクストルージョンコート法が好ましく適用することができる。
【0008】
図1に前記のエクストルージョンコート法による連続製造方式の工程例を示した。この方法では先ず、エンドレスベルト4からなる支持体を駆動ドラム5と従動ドラム6を介し矢印方向に例えば0.1〜50m/分、就中0.2〜5m/分等の一定速度で回転走行させつつ、その上にダイ11を介しハードコート樹脂の塗工液を連続的にシート状に塗布し、その展開層12を乾燥、あるいは必要に応じ加熱又は光照射などにより硬化処理して皮膜からなるハードコート層1とする。なお図例では、紫外線照射装置13が配置されている。
【0009】
次に、前記により支持体上にハードコート層1を順次形成しつつそのハードコート層の上に、又はそのハードコート層に準じて必要に応じ別個に設けた重畳層2の上にダイ31を介し熱硬化型のエポキシ系樹脂の塗工液を順次塗布してシート状に展開し、その展開層32を適宜な加熱方式の硬化装置33を介し熱硬化処理して、前記のハードコート層1等と密着した硬化シート3を順次形成しつつ、その硬化シート3を前記の熱硬化処理温度よりも10〜80℃低い温度に冷却して当該ハードコート層1等と共に支持体4より回収して目的のエポキシ系樹脂シートが連続製造される。
【0010】
前記の方法によれば、エポキシ系樹脂シートを簡単な一連の操作を介し連続製造できて量産性に優れており、支持体4の上に最初に形成するハードコート層1が、得られたエポキシ系樹脂シートを支持体より容易に効率よく剥離回収することを可能にする。また支持体を介した展開層の移動速度の調節で量産速度を容易に制御でき、その移動速度や塗工液展開量の調節で得られるエポキシ系樹脂シートの厚さも容易に制御することができる。
【0011】
前記において支持体としては、エンドレスベルトの如きベルト状物や板状物、ドラムなどの、エポキシ系樹脂塗工液を順次連続的に展開でき、その展開層を支持してシート状に維持できる適宜なものを用いうる。支持体を形成する材質は、エポキシ系樹脂の熱硬化処理に耐えるものであればよく、従って例えばステンレスや銅やアルミニウムの如き金属、ガラス、プラスチックなどの適宜なものであってよい。就中、耐久性などの点よりステンレスが好ましい。
【0012】
また前記の方法によれば、支持体の表面形態を前記のハードコート層を介し良好に転写反映させることができる。従って支持体の表面は、形成目的のエポキシ系樹脂シートの表面形態に応じて例えば平滑面、あるいは微細プリズム状や微細レンズ状等の凹凸面などの適宜な形態とすることができる。一般には平滑面とされ、表面粗さRaが0.02μm以下の支持体を用いて表面が鏡面状のエポキシ系樹脂シートを得ることも可能である。
【0013】
支持体上に最初に設けるハードコート層は、得られるエポキシ系樹脂シートの表面をコートして傷付きにくくすることなどを目的とするが、その形成には支持体と接着しないか、接着してもその接着力が弱くて支持体より容易に剥離できるハードコート樹脂が好ましく用いられる。
【0014】
前記したハードコート樹脂の種類については特に限定はなく、適宜なものを用いうる。ちなみにその例としては、ウレタン系樹脂やアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂やポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体の如きポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂や塩化ビニリデン系樹脂、ポリアリレート系樹脂やスルホン系樹脂、アミド系樹脂やイミド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂やポリエーテルイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂やシリコーン系樹脂、フッ素系樹脂やポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂やビニルピロリドン系樹脂、セルロース系樹脂やアクリロニトリル系樹脂などがあげられる。ハードコート層の形成には、適宜なハードコート樹脂の2種以上のブレンド物なども用いうる。
【0015】
ハードコート層は、エポキシ系硬化シートと密着してそれと共に支持体より剥離回収されてエポキシ系樹脂シートの片側表面層を形成することより、光学用途では透明性等の光学特性に優れるものであることが好ましい。かかる光学特性及び易剥離性、特にステンレス系支持体に対する易剥離性などの点よりハードコート層の形成に好ましく用いうるものは、ウレタン系樹脂である。
【0016】
ハードコート層の形成は、例えばハードコート樹脂を必要に応じ有機溶媒や水等の適宜な溶媒にて溶液化して上記等の適宜な方式で支持体の所定面に塗布し、必要に応じそれを乾燥後、加熱処理や光照射等の樹脂に応じた方式にて硬化処理する方式などの適宜な方式にて皮膜化することにより行うことができる。塗工液の粘度は、適宜に決定しうるが、一般には塗工効率などの点より1〜100cPとされる。なおハードコート樹脂の塗工液には、支持体よりの剥離性の向上等を目的に直鎖飽和炭化水素等の適宜な透明添加剤を配合することができる。
【0017】
形成するハードコート層の厚さは、適宜に決定しうるが一般には易剥離性や剥離の際にヒビ割れの生じることを防止する点などより、1〜10μm、就中8μm以下、特に2〜5μmとすることが好ましい。なおウレタン系樹脂等の塗布層を光照射にて硬化処理する場合には、中心波長が365nmや254nmの高圧や低圧の紫外線ランプを用いることが処理効率などの点より好ましい。
【0018】
図1に仮装線で示した如くエポキシ系樹脂シートの形成に際しては、ハードコート層1の上に必要に応じ別個の重畳層2を設けてその上にエポキシ系樹脂の硬化シート3を設けることができる。図例では前記したハードコート層の形成に準じて、ダイ21を介し重畳用の塗工液をハードコート層上に順次シート状に展開し、その展開層22を硬化装置23を介し皮膜化して重畳層2を形成するようになっている。かかるハードコート層1とエポキシ系樹脂の硬化シート3の間に必要に応じて設ける重畳層は、例えば耐薬品性や光学的異方性、低吸水性や低透湿性、低酸素透過性等のガスバリア性などの適宜な機能付与を目的とするものであってよい。従って別個に設ける当該重畳層は、1層又は2層以上であってもよい。
【0019】
ちなみに液晶セルにおいては、水分や酸素がセル基板を透過してセル内に侵入すると液晶の変質や気泡の形成による外観不良、透明導電膜パターンの断線などを発生させるおそれがある。従って液晶セルの場合には、水蒸気や酸素ガスの透過阻止が重要となり、それらガスの透過を阻止しうるガスバリア層を設けたセル基板が好ましく用いられる。
【0020】
前記のガスバリア層を形成するための塗工液は、目的とするガスの透過を阻止しうる液体化が可能な適宜な材料を用いて調製することができる。一般には水蒸気や酸素ガス等の目的とするガスの透過阻止能に優れる、就中、酸素透過係数が小さい例えばポリビニルアルコールやその部分けん化物、エチレン・ビニルアルコール共重合体やポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデンなどのポリマー類が用いられる。特にガスバリア性や水分の拡散性ないし吸水度の均一性などの点よりビニルアルコール系ポリマーが好ましく用いうる。
【0021】
ハードコート層上に設けるガスバリア層等の重畳層を形成するための塗工液は、例えば1種又は2種以上の形成材料を必要に応じ溶媒を併用して、ポリマー溶液の如く流動展開しうる状態とすることにより調製することができる。形成するガスバリア層等の重畳層の厚さは、適宜に決定でき特に限定はない。一般には透明性や着色防止、ガスバリア性等の機能性や薄型化、得られるエポキシ系樹脂シートのフレキシビリティーなどの点より15μm以下、就中13μm以下、特に1〜10μmの厚さとすることが好ましい。
【0022】
ハードコート層又はその上の重畳層の上に展開するエポキシ系樹脂塗工液の調製には、エポキシ系樹脂シートの使用目的などに応じて適宜な熱硬化型のエポキシ系樹脂の1種又は2種以上を用いることができ、その種類について特に限定はない。
【0023】
ちなみに前記熱硬化型エポキシ系樹脂の例としては、ビスフェノールA型やビスフェノールF型、ビスフェノールS型やそれらの水添型の如きビスフェノール型、フェノールノボラック型やクレゾールノボラック型の如きノボラック型、トリグリシジルイソシアヌレート型やヒダントイン型の如き含窒素環型、脂環式型や脂肪族型、ナフタレン型の如き芳香族型やグリシジルエーテル型、ビフェニル型の如き低吸水率タイプやジシクロ型、エステル型やエーテルエステル型、それらの変性型などがあげられる。
【0024】
硬化変色を生じにくくて透明性等の光学特性などの点より好ましく用いうるエポキシ系樹脂は、ビスフェノールA型や脂環式型、トリグリシジルイソシアヌレート型のものなどである。またセル基板等として用いる場合における樹脂シートの剛性や強度等の物性などの点より好ましく用いうるエポキシ系樹脂は、エポキシ当量が100〜1000で、軟化点が120℃以下の硬化樹脂を形成するものである。
【0025】
さらに塗工性やシート状への展開性等に優れるエポキシ系樹脂塗工液を得る点などよりは、塗工時の温度以下、就中、常温において液体状態を示す二液混合型のものが好ましく用いうる。その場合、粘度調製や強度、耐熱性の向上等を目的に固形状のエポキシ系樹脂を併用することもできる。
【0026】
一方、エポキシ系樹脂塗工液には通例、硬化剤が配合される。用いる硬化剤については、特に限定はなく、併用の熱硬化型エポキシ系樹脂に応じた適宜な硬化剤を1種又は2種以上用いることができる。ちなみにその例としては、テトラヒドロフタル酸やメチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸やメチルヘキサヒドロフタル酸の如き有機酸系化合物類があげられる。
【0027】
またエチレンジアミンやプロピレンジアミン、ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミン、それらのアミンアダクトやメタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンやジアミノジフェニルスルホンの如きアミン系化合物類、ジシアンジアミドやポリアミドの如きアミド系化合物類、ジヒドラジットの如きヒドラジド系化合物類も前記硬化剤の例としてあげられる。
【0028】
さらにメチルイミダゾールや2−エチル−4−メチルイミダゾール、エチルイミダゾールやイソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾールやフェニルイミダゾール、ウンデシルイミダゾールやヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールの如きイミダゾール系化合物類も前記硬化剤の例としてあげられる。
【0029】
またさらにメチルイミダゾリンや2−エチル−4−メチルイミダゾリン、エチルイミダゾリンやイソプロピルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリンやフェニルイミダゾリン、ウンデシルイミダゾリンやヘプタデシルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリンの如きイミダゾリン系化合物類、その他、フェノール系化合物類やユリア系化合物類、ポリスルフィド系化合物類も前記硬化剤の例としてあげられる。
【0030】
加えて酸無水物系化合物類なども前記硬化剤の例としてあげられ、低刺激性による作業環境性や得られるエポキシ系樹脂シートの耐熱性向上による高温耐久性、変色防止性などの点よりは、かかる酸無水物系硬化剤が好ましく用いうる。その例としては無水フタル酸や無水マレイン酸、無水トリメリット酸や無水ピロメリット酸、無水ナジック酸や無水グルタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸やメチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸やメチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチル無水ナジック酸やドデセニル無水コハク酸、ジクロロ無水コハク酸やベンゾフェノン無水テトラカルボン酸や無水クロレンディック酸などがあげられる。
【0031】
就中、前記の変色防止性などの点より無水フタル酸やテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸やメチルヘキサヒドロ無水フタル酸の如く無色系ないし淡黄色系で、分子量が約140〜約200の酸無水物系硬化剤が好ましく用いうる。
【0032】
硬化剤の使用量は、その種類やエポキシ系樹脂のエポキシ当量などに応じて適宜に決定でき、通例のエポキシ系樹脂硬化の場合に準じうる。一般には、得られるエポキシ系樹脂シートの色相や耐湿性の低下防止などの点よりエポキシ基1当量に対し、0.5〜1.5当量、就中0.6〜1.4当量、特に0.7〜1.2当量の割合で硬化剤を使用することが好ましい。
【0033】
エポキシ系樹脂塗工液の調製に際しては、必要に応じて硬化促進剤やレベリング剤などの適宜な添加剤を配合することもできる。硬化促進剤は、硬化速度の促進による必要硬化処理時間の短縮を目的に配合され、その配合にて支持体の必要長を不配合の場合の数分の1程度に短縮することもできる。従って量産性の向上や連続製造設備の小型化などの点より硬化促進剤を配合することが好ましい。
【0034】
用いる硬化促進剤については特に限定はなく、エポキシ系樹脂や硬化剤の種類などに応じて例えば、第三級アミン類やイミダゾール類、第四級アンモニウム塩類や有機金属塩類、リン化合物類や尿素系化合物類の如き適宜なものを1種又は2種以上用いることができる。硬化促進剤の使用量は、促進効果などに応じて適宜に決定しうるが、一般には変色防止性などの点よりエポキシ系樹脂100重量部あたり、0.05〜7重量部、就中0.1〜5重量部、特に0.2〜3重量部が好ましい。
【0035】
一方、レベリング剤は、エポキシ系樹脂塗工液の展開層を空気との接触下に硬化処理する場合に、硬化剤等の飛散による表面張力のバラツキなどで梨地状の表面となることを防止して平滑な表面を形成することなどを目的に配合するものであり、例えばシリコーン系やアクリル系、フッ素系等の各種界面活性剤などの表面張力を低下させうる適宜なものを1種又は2種以上用いうる。
【0036】
また、例えばフェノール系やアミン系、有機硫黄系やホスフィン系等の老化防止剤、グリコール類やシリコーン類、アルコール類等の変性剤、発泡防止剤や水酸基含有化合物、染料や変色防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤も配合することができる。前記の発泡防止剤は、得られるエポキシ系樹脂シート中に光学特性の低下原因となる気泡が混入することの防止などを目的に添加され、グリセリン等の多価アルコールなどが好ましく用いうる。
【0037】
エポキシ系樹脂塗工液は、配合成分を必要に応じ溶媒を併用して流動展開しうる状態とすることにより調製することができる。塗工液の粘度は、適宜に決定しうるが、一般には厚さムラの抑制等による厚さ精度の向上や塗工効率などの点より100ポイズ以上、就中120〜500ポイズ、特に150〜300ポイズの粘度とすることが好ましい。なお厚さムラの抑制等の点よりエポキシ系樹脂塗工液の展開層を支持する支持体は、可及的に水平状態に維持することが好ましい。
【0038】
エポキシ系樹脂塗工液の展開層の硬化処理は、加熱による硬化方式にて行う。これにより耐熱性に優れる硬化シートを得ることができる。加熱手段には、例えば熱風や赤外線ヒータなどの適宜な手段を1種又は2種以上用いることができる。加熱温度としては250℃以下、就中220℃以下、特に120〜180℃とすることが、得られる硬化シートの耐熱性や光学特性等の点より好ましい。
【0039】
加熱時間は、5〜60分間、就中10〜40分間、特に15〜30分間などが一般的であるが、これに限定されない。光学特性の向上等の点よりは通例、例えば15〜30分間等の比較的短時間の加熱時間が好ましい。また厚さ精度の向上の点よりは、展開層の幅方向における温度のバラツキを可及的に防止することが好ましい。
【0040】
エポキシ系樹脂シートの厚さは、セル基板等の使用目的などに応じて適宜に決定することができる。一般には、曲げ強度等の剛直性ないし柔軟性や表面平滑性、低位相差性や薄型軽量性などの点より1mm以下、就中100〜800μm、特に200〜500μmの厚さとされる。また光学用途の場合、厚さ精度は、±20%以下、就中±15%以下、特に±10%以下であることが好ましい。
【0041】
本発明による連続製造法において、形成したエポキシ系樹脂シートの支持体よりの剥離回収は、エポキシ系樹脂塗工液の展開層を加熱処理して硬化シートとした際の処理温度よりも10〜80℃低い温度に冷却して行う。これにより割れや残留歪みの発生を防止しつつ支持体よりスムーズに剥離することができる。これは、冷却によりエポキシ系樹脂シートと支持体の界面に線膨張率差に基づく剥離に有利な応力が発生することによる。
【0042】
前記した剥離の際の冷却による熱硬化処理温度との温度差が10℃未満では塑性変形や残留歪み等の永久歪みが発生しやすくなり、80℃を超えると割れや亀裂等が発生しやすくなる。永久歪みや割れ等の発生を防止しうるバランスのとれた柔軟性と冷却による剥離に有利な応力の発生性などの点より好ましい前記温度は、15〜75℃、就中20〜70℃低い温度である。
【0043】
冷却処理は、図例の如くエポキシ系樹脂シートの支持体よりの剥離部ないしその近傍に施されるが、冷却手段については特に限定はなく、適宜な方式を採ることができる。ちなみにその例としては、図に仮装線で示した如く冷却ロール7による方式、冷却用のガスやエチルセロソルブの如き液状冷却剤を吹き付ける方式8などがあげられる。製造ラインの短縮化などの点よりは可及的に急速に硬化シートを冷却する急冷方式が好ましい。
【0044】
なお前記した支持体よりのエポキシ系樹脂シートの回収に際しては、必要に応じ剥離手段を用いることができる。ちなみに上記したハードコート層又は必要に応じての重畳層の形成後その端部等に耐熱テープを接着し、その上にエポキシ系樹脂の硬化シートを形成する方式などにより、その耐熱テープを把持持ち上げてエポキシ系樹脂シートを支持体より効率よく剥離回収することができる。
【0045】
形成されたエポキシ系樹脂シートの連続体は、必要に応じてレーザー光線や超音波カッター、ダイシングやウォータージェットなどの適宜な切断手段を介し適宜な寸法に切断して回収することもできる。
【0046】
本発明によるエポキシ系樹脂シートは、例えば液晶セル等の各種セルにおけるセル基板などに好ましく用いうる。特に耐熱性や光学特性、表面平滑性等に優れて高温処理に耐え曲げ強度等に優れて位相差が小さく軽量性に優れることなどが要求される液晶セル基板の如く、光学用途のセル基板に好ましく用いることができる。
【0047】
液晶セル基板としては、液晶セルの製造過程の高温雰囲気等に耐えるものとする点などよりガラス転移温度が120℃以上、就中130℃以上、特に140℃以上のエポキシ系樹脂シートであることが好ましい。なおガラス転移温度は、TMA(熱機械分析法)による引張モードにて昇温速度2℃/分の条件により測定することができる。
【0048】
本発明によるエポキシ系樹脂シートを用いた液晶セルの形成に際しては、従来に準じ必要に応じて透明導電膜や配向膜、偏光板や位相差板等の種々の機能層を重畳することもできる。また形成する液晶セルは、例えばTN型やSTN型、TFT型や強誘電性液晶型など任意である。
【0049】
【実施例】
実施例1
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート100部(重量部、以下同じ)、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物125部、テトラ−n−ブチルホスホニウムo,o−ジエチルホスホロジチオエート3.75部、グリセリン2.25部及びシリコーン系界面活性剤(レベリング剤、楠本化成社製、ディスパロンLS−009)0.07部を撹拌混合し、49℃にて90分間エージングして熱硬化型のエポキシ系樹脂塗工液を調製した。
【0050】
次に図1に例示の流延法にて、ウレタン系紫外線硬化型樹脂(新中村化学社製、NKオリゴUN−01)の17重量%トルエン溶液をダイより吐出させて0.2m/分の一定速度で回転走行するステンレス製エンドレスベルト上に流延塗布し、トルエンを揮発乾燥後、紫外線照射装置を介し硬化処理し(中心波長254nm、積算光量2000mJ/cm2)、幅500mm、厚さ2μmのハードコート層を形成した。
【0051】
ついで前記の操作を継続しつつ、硬化したハードコート層の上に上記のエポキシ樹脂塗工液をダイより100g/分の割合で連続に吐出させてシート状に流延展開し、その展開層を加熱装置を介し140℃で25分間熱硬化処理して硬化シートとした後、130℃に温調した従動ドラム上で図例の如くシートの上面に配置した80℃に温調の冷却ロール7を介しその剥離部を急冷させて、硬化シートをそれに密着したハードコート層と共にエンドレスベルトより剥離回収し、それを流れ方向に490mmの間隔で切断して幅450mm、平均厚さ400μm、厚さ精度±50μm以下で表面が平滑な光学特性の均一性に優れるエポキシ系樹脂シートを連続的に得た。
【0052】
実施例2
冷却ロールに代えて、シートの下側に配置したエアーナイフ8より30℃のエアーを剥離部に吹き付ける方式にて、その剥離部の温度が60℃以下にならないように吹き付け量を制御しながら急冷させたほかは実施例1に準じてエポキシ系樹脂シートを連続的に得た。
【0053】
実施例3
ハードコート層の上に展開したエポキシ樹脂塗工液の展開層を120℃で25分間熱硬化処理して硬化シートとした後、110℃に温調した従動ドラム上で図例の如くシートの下側に配置した吹き出し口8より100℃のエチルセロソルブを剥離部に吹き付けて急冷させたほかは実施例1に準じて、幅450mm、平均厚さ400μm、厚さ精度±50μm以下で表面が平滑な光学特性の均一性に優れるエポキシ系樹脂シートを連続的に得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造工程例の説明図
【符号の説明】
1:ハードコート層
2:重畳層(ガスバリア層)
3:エポキシ系樹脂の加熱硬化シート
11,21,31:ダイ
12,22,32:展開層
13,23,33:硬化装置
4:支持体(エンドレスベルト)
7:冷却ロール
8:冷却用のガス又は液状冷却剤の吹き出し装置[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a continuous production method having excellent optical properties and excellent mass productivity of an epoxy resin sheet suitable for a liquid crystal cell substrate and the like.
[0002]
BACKGROUND OF THE INVENTION
Conventionally, when a method of applying a resin coating solution directly on a casting support such as an endless belt or a roll to form a sheet is applied to an epoxy resin coating solution to form a cured sheet, the curing is performed. There is a problem that the sheet adheres strongly to the support, and when it is peeled and recovered, there is a problem that damage such as cracks and residual distortion occurs in the cured sheet, and it is particularly difficult to obtain an optical sheet having a thickness of 500 μm or less. Met.
[0003]
[Technical Problem of the Invention]
An object of the present invention is to develop a continuous production method capable of efficiently obtaining an epoxy resin sheet having excellent optical characteristics even when the thickness is 500 μm or less.
[0004]
[Means for solving problems]
In the present invention, a hard coat resin coating liquid is spread on a support in the form of a sheet, the spread layer is cured to form a hard coat layer, and the hard coat layer is formed directly or separately on the hard coat layer. The coating liquid of thermosetting epoxy resin is spread in a sheet form through the film, and the spread layer is heat-cured to form a cured sheet that adheres directly to the hard coat layer or through a separate superimposed layer And providing a continuous process for producing an epoxy resin sheet, wherein the cured sheet is cooled to a temperature 10 to 80 ° C. lower than the thermosetting temperature and peeled and recovered from the support together with the hard coat layer. To do.
[0005]
【The invention's effect】
According to the present invention, the stress generated between the resin sheet and the support based on the difference in linear expansion coefficient between the resin sheet and the support acts favorably on the release of the resin sheet from the support, and the cured sheet of epoxy resin. It can be easily peeled off from the support together with the hard coat layer that adheres well to it, and can be recovered smoothly while preventing the occurrence of cracks and residual strain, etc., even when the thickness is 500 μm or less An epoxy resin sheet that is excellent in optical properties and heat resistance, and that favorably reflects the surface state such as mirror surface and unevenness in the support can be obtained efficiently and continuously through a simple operation.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the production method according to the present invention, a hard coat resin coating liquid is spread on a support in the form of a sheet, the spread layer is cured to form a hard coat layer, and directly or separately on the hard coat layer. The thermosetting epoxy resin coating solution is spread in a sheet form through the superimposed layer of the resin, and the spread layer is cured by thermosetting and adhered to the hard coat layer directly or through a separate superimposed layer. A sheet is formed, the cured sheet is cooled to a temperature lower by 10 to 80 ° C. than the thermosetting temperature, and peeled and recovered from the support together with the hard coat layer to obtain an epoxy resin sheet continuously. .
[0007]
The method according to the present invention uses at least a hard coat resin coating solution and a thermosetting epoxy resin coating solution, for example, a roll coating method, a wire bar coating method, an extrusion coating method, a curtain coating method, a spray coating method. An appropriate method such as a coating method or a doctor blade method, which can be formed into a sheet shape by fluid development of an epoxy resin coating liquid or the like, can be applied. In particular, the casting method, particularly the extrusion coating method in which the epoxy resin coating solution is fluidly developed through a die, can be preferably applied from the viewpoint of coating efficiency and production efficiency.
[0008]
FIG. 1 shows a process example of a continuous production method by the extrusion coating method. In this method, first, a support body composed of an
[0009]
Next, a die 31 is formed on the hard coat layer while sequentially forming the
[0010]
According to the above method, the epoxy resin sheet can be continuously produced through a simple series of operations, and is excellent in mass productivity. The
[0011]
In the above, as the support, an epoxy resin coating liquid such as a belt-like material such as an endless belt, a plate-like material, or a drum can be successively and continuously developed, and the development layer can be supported and maintained in a sheet shape as appropriate. Anything can be used. The material for forming the support may be any material as long as it can withstand the thermosetting treatment of the epoxy resin, and may be an appropriate material such as a metal such as stainless steel, copper, or aluminum, glass, or plastic. In particular, stainless steel is preferable from the viewpoint of durability.
[0012]
Moreover, according to the said method, the surface form of a support body can be favorably transferred and reflected through the said hard-coat layer. Therefore, the surface of the support can be made into an appropriate form such as a smooth surface or an uneven surface such as a fine prism shape or a fine lens shape according to the surface form of the epoxy resin sheet to be formed. In general, it is possible to obtain an epoxy resin sheet having a smooth surface and a mirror surface using a support having a surface roughness Ra of 0.02 μm or less.
[0013]
The hard coat layer that is initially provided on the support is intended to coat the surface of the resulting epoxy resin sheet to make it less likely to be scratched. However, a hard coat resin which has a weak adhesive force and can be easily peeled off from the support is preferably used.
[0014]
There is no limitation in particular about the kind of above-mentioned hard coat resin, A suitable thing can be used. Examples include urethane resins, acrylic resins, polyester resins, polyvinyl alcohol, polyvinyl alcohol resins such as ethylene vinyl alcohol copolymers, vinyl chloride resins, vinylidene chloride resins, polyarylate resins and sulfones. Resin, amide resin, imide resin, polyethersulfone resin, polyetherimide resin, polycarbonate resin, silicone resin, fluorine resin, polyolefin resin, styrene resin, vinylpyrrolidone resin, cellulose Examples thereof include resins and acrylonitrile resins. For forming the hard coat layer, a suitable blend of two or more hard coat resins may be used.
[0015]
The hard coat layer is excellent in optical properties such as transparency in optical applications by being in close contact with the epoxy cured sheet and being peeled and recovered from the support together to form a one-side surface layer of the epoxy resin sheet. It is preferable. From the viewpoints of such optical properties and easy peelability, particularly easy peelability to a stainless steel support, those that can be preferably used for forming the hard coat layer are urethane resins.
[0016]
The hard coat layer is formed by, for example, dissolving the hard coat resin in an appropriate solvent such as an organic solvent or water as required, and applying the solution on the predetermined surface of the support by the appropriate method as described above, and applying it as necessary. After drying, the film can be formed into a film by an appropriate method such as a method of curing treatment by a method according to a resin such as heat treatment or light irradiation. The viscosity of the coating solution can be determined as appropriate, but is generally 1 to 100 cP from the viewpoint of coating efficiency. In addition, an appropriate transparent additive such as a linear saturated hydrocarbon can be blended in the coating liquid of the hard coat resin for the purpose of improving the peelability from the support.
[0017]
The thickness of the hard coat layer to be formed can be determined as appropriate, but is generally 1 to 10 μm, especially 8 μm or less, particularly 2 to 2 μm from the viewpoint of easy peelability and prevention of cracking during peeling. The thickness is preferably 5 μm. In the case where a coating layer of urethane resin or the like is cured by light irradiation, it is preferable from the viewpoint of processing efficiency to use a high-pressure or low-pressure ultraviolet lamp having a center wavelength of 365 nm or 254 nm.
[0018]
When forming an epoxy resin sheet as shown by temporary wire in FIG. 1, a
[0019]
Incidentally, in a liquid crystal cell, if moisture or oxygen permeates the cell substrate and enters the cell, there is a risk of deterioration of the liquid crystal, appearance failure due to bubble formation, disconnection of the transparent conductive film pattern, or the like. Therefore, in the case of a liquid crystal cell, it is important to prevent the permeation of water vapor and oxygen gas, and a cell substrate provided with a gas barrier layer capable of preventing the permeation of these gases is preferably used.
[0020]
The coating liquid for forming the gas barrier layer can be prepared using an appropriate material that can be liquefied and can prevent permeation of the target gas. In general, it has excellent permeation-preventing ability of target gases such as water vapor and oxygen gas, and in particular, has a small oxygen permeability coefficient such as polyvinyl alcohol and its partially saponified products, ethylene / vinyl alcohol copolymer, polyacrylonitrile, and polyvinylidene chloride. Polymers such as are used. In particular, vinyl alcohol polymers can be preferably used from the viewpoints of gas barrier properties, moisture diffusivity, and uniformity of water absorption.
[0021]
The coating liquid for forming a superimposed layer such as a gas barrier layer provided on the hard coat layer can be fluidly developed like a polymer solution, for example, using one or two or more forming materials in combination with a solvent as necessary. It can be prepared by making it into a state. The thickness of the overlapping layer such as a gas barrier layer to be formed can be determined as appropriate and is not particularly limited. In general, the thickness should be 15 μm or less, especially 13 μm or less, especially 1 to 10 μm, from the viewpoints of transparency, coloring prevention, functionality such as gas barrier properties, thinness, and flexibility of the resulting epoxy resin sheet. preferable.
[0022]
For the preparation of the epoxy resin coating liquid developed on the hard coat layer or the overlying layer thereon, one or two thermosetting epoxy resins appropriate for the purpose of use of the epoxy resin sheet or the like More than one species can be used, and there is no particular limitation on the type.
[0023]
Incidentally, examples of the thermosetting epoxy resin include bisphenol types such as bisphenol A type, bisphenol F type, bisphenol S type and hydrogenated types thereof, novolak types such as phenol novolak type and cresol novolak type, and triglycidyl isocyanate. Nitrogen-containing ring type such as nurate type and hydantoin type, alicyclic type, aliphatic type, aromatic type such as naphthalene type, low water absorption type such as glycidyl ether type, biphenyl type, dicyclo type, ester type and ether ester Molds, modified versions thereof, and the like.
[0024]
Epoxy resins that are less likely to cause curing discoloration and can be preferably used from the viewpoint of optical properties such as transparency include bisphenol A type, alicyclic type, and triglycidyl isocyanurate type. In addition, an epoxy resin that can be preferably used from the viewpoint of physical properties such as rigidity and strength of a resin sheet when used as a cell substrate or the like forms a cured resin having an epoxy equivalent of 100 to 1000 and a softening point of 120 ° C. or less. It is.
[0025]
Furthermore, from the point of obtaining an epoxy-based resin coating solution that is excellent in coating property and developability to a sheet shape, etc., a two-component mixed type that shows a liquid state at a temperature below the coating temperature, in particular, at room temperature. It can be preferably used. In that case, a solid epoxy resin can be used in combination for the purpose of improving viscosity, improving strength, heat resistance, and the like.
[0026]
On the other hand, a curing agent is usually blended in the epoxy resin coating liquid. The curing agent to be used is not particularly limited, and one or more suitable curing agents according to the combined thermosetting epoxy resin can be used. Incidentally, examples thereof include organic acid compounds such as tetrahydrophthalic acid, methyltetrahydrophthalic acid, hexahydrophthalic acid and methylhexahydrophthalic acid.
[0027]
Also, ethylenediamine, propylenediamine, diethylenetriamine, triethylenetetramine, their amine adducts, metaphenylenediamine, amine compounds such as diaminodiphenylmethane and diaminodiphenylsulfone, amide compounds such as dicyandiamide and polyamide, and hydrazide compounds such as dihydragit. Are also examples of the curing agent.
[0028]
Further imidazole compounds such as methylimidazole, 2-ethyl-4-methylimidazole, ethylimidazole, isopropylimidazole, 2,4-dimethylimidazole, phenylimidazole, undecylimidazole, heptadecylimidazole, 2-phenyl-4-methylimidazole. Are also examples of the curing agent.
[0029]
Furthermore, imidazolines such as methyl imidazoline, 2-ethyl-4-methyl imidazoline, ethyl imidazoline, isopropyl imidazoline, 2,4-dimethyl imidazoline, phenyl imidazoline, undecyl imidazoline, heptadecyl imidazoline, 2-phenyl-4-methyl imidazoline. Other examples of the curing agent include compounds, other phenolic compounds, urea compounds, and polysulfide compounds.
[0030]
In addition, acid anhydride compounds and the like are also examples of the curing agent. From the point of high temperature durability, discoloration prevention, etc. due to improved work environment due to low irritation and heat resistance improvement of the resulting epoxy resin sheet. Such an acid anhydride curing agent can be preferably used. Examples include phthalic anhydride, maleic anhydride, trimellitic anhydride, pyromellitic anhydride, nadic anhydride, glutaric anhydride, tetrahydrophthalic anhydride, methyltetrahydrophthalic anhydride, hexahydrophthalic anhydride, and methylhexahydroanhydride. Examples thereof include phthalic acid, methyl nadic anhydride, dodecenyl succinic anhydride, dichlorosuccinic anhydride, benzophenone tetracarboxylic anhydride, and chlorendic anhydride.
[0031]
In particular, in view of the above-mentioned discoloration prevention property, it is colorless or pale yellow like phthalic anhydride, tetrahydrophthalic anhydride, hexahydrophthalic anhydride or methylhexahydrophthalic anhydride, and has a molecular weight of about 140 to about 200. An acid anhydride curing agent can be preferably used.
[0032]
The amount of the curing agent used can be determined as appropriate according to the type of the curing agent and the epoxy equivalent of the epoxy resin, and can be based on the usual epoxy resin curing. Generally, 0.5 to 1.5 equivalents, especially 0.6 to 1.4 equivalents, especially 0 to 1.4 equivalents with respect to 1 equivalent of the epoxy group from the viewpoint of preventing the hue and moisture resistance of the resulting epoxy resin sheet from decreasing. It is preferable to use a curing agent in a ratio of 7 to 1.2 equivalents.
[0033]
In preparing the epoxy resin coating liquid, appropriate additives such as a curing accelerator and a leveling agent can be blended as necessary. The curing accelerator is blended for the purpose of shortening the necessary curing treatment time by promoting the curing rate, and the blending can shorten the required length of the support to about a fraction of that in the case of not blending. Accordingly, it is preferable to add a curing accelerator from the viewpoint of improving mass productivity and reducing the size of a continuous production facility.
[0034]
There is no particular limitation on the curing accelerator to be used, and for example, tertiary amines, imidazoles, quaternary ammonium salts, organometallic salts, phosphorus compounds, urea based on the type of epoxy resin or curing agent. One or more suitable compounds such as compounds can be used. The amount of the curing accelerator used can be appropriately determined according to the accelerating effect and the like, but generally 0.05 to 7 parts by weight per 100 parts by weight of the epoxy resin from the viewpoint of discoloration prevention, etc. 1 to 5 parts by weight, particularly 0.2 to 3 parts by weight is preferred.
[0035]
On the other hand, the leveling agent prevents the surface of the epoxy resin coating liquid from becoming a satin-like surface due to variations in surface tension due to scattering of the curing agent, etc., when it is cured in contact with air. For the purpose of forming a smooth and smooth surface, for example, one or two types of suitable ones that can reduce the surface tension of various surfactants such as silicone, acrylic and fluorine The above can be used.
[0036]
In addition, for example, phenol-based, amine-based, organic sulfur-based, phosphine-based anti-aging agents, glycols, silicones, alcohols and other modifiers, anti-foaming agents and hydroxyl group-containing compounds, dyes and discoloration inhibitors, UV absorption Additives such as agents can also be blended. The antifoaming agent is added for the purpose of preventing air bubbles that cause a decrease in optical properties from being mixed into the resulting epoxy resin sheet, and polyhydric alcohols such as glycerin can be preferably used.
[0037]
The epoxy resin coating liquid can be prepared by bringing the blending components into a state that can be fluidly developed by using a solvent together as necessary. The viscosity of the coating solution can be determined as appropriate, but is generally 100 poises or more, particularly 120 to 500 poises, particularly 150 to 150 poises from the viewpoints of improvement in thickness accuracy by suppressing thickness unevenness and coating efficiency. The viscosity is preferably 300 poise. In addition, it is preferable to maintain the support body which supports the expansion | deployment layer of an epoxy resin coating liquid as horizontal as possible from points, such as suppression of thickness nonuniformity.
[0038]
The curing process of the development layer of the epoxy resin coating liquid is performed by a curing method by heating. Thereby, the cured sheet excellent in heat resistance can be obtained. As the heating means, one or more appropriate means such as hot air or an infrared heater can be used. The heating temperature is preferably 250 ° C. or lower, more preferably 220 ° C. or lower, and particularly preferably 120 to 180 ° C. from the viewpoint of the heat resistance and optical characteristics of the resulting cured sheet.
[0039]
The heating time is generally 5 to 60 minutes, especially 10 to 40 minutes, particularly 15 to 30 minutes, but is not limited thereto. In general, a relatively short heating time such as 15 to 30 minutes is preferable from the viewpoint of improving optical characteristics. From the viewpoint of improving the thickness accuracy, it is preferable to prevent the temperature variation in the width direction of the development layer as much as possible.
[0040]
The thickness of the epoxy resin sheet can be appropriately determined according to the purpose of use of the cell substrate and the like. In general, the thickness is 1 mm or less, especially 100 to 800 μm, especially 200 to 500 μm, from the viewpoints of rigidity such as bending strength, flexibility, surface smoothness, low phase difference and thin and light weight. In the case of optical applications, the thickness accuracy is preferably ± 20% or less, more preferably ± 15% or less, and particularly preferably ± 10% or less.
[0041]
In the continuous production method according to the present invention, the separation and recovery of the formed epoxy resin sheet from the support is 10 to 80 than the processing temperature when the development layer of the epoxy resin coating liquid is heated to form a cured sheet. Cool to a lower temperature. Thereby, it can peel smoothly from a support body, preventing generation | occurrence | production of a crack and a residual distortion. This is because a stress that is advantageous for peeling based on the difference in linear expansion coefficient is generated at the interface between the epoxy resin sheet and the support due to cooling.
[0042]
When the temperature difference from the thermosetting temperature by cooling at the time of peeling described above is less than 10 ° C, permanent deformation such as plastic deformation and residual strain is likely to occur, and when it exceeds 80 ° C, cracks and cracks are likely to occur. . The temperature is preferably 15 to 75 ° C., and more preferably 20 to 70 ° C., lower than the points such as balanced flexibility capable of preventing the occurrence of permanent deformation and cracking, and the generation of stress advantageous for peeling by cooling. It is.
[0043]
Although the cooling treatment is performed on the peeling portion from the support of the epoxy resin sheet or in the vicinity thereof as shown in the figure, the cooling means is not particularly limited and an appropriate method can be adopted. As an example, there are a system using a cooling roll 7 as shown by a temporary wire in the figure, and a system 8 in which a liquid coolant such as a cooling gas or ethyl cellosolve is sprayed. A rapid cooling system that cools the cured sheet as quickly as possible is preferable from the viewpoint of shortening the production line.
[0044]
In collecting the epoxy resin sheet from the above support, a peeling means can be used as necessary. By the way, after forming the hard coat layer or the overlapping layer as necessary, heat-resistant tape is adhered to the edges, etc., and a cured sheet of epoxy resin is formed on it. Thus, the epoxy resin sheet can be efficiently peeled and recovered from the support.
[0045]
The formed epoxy resin sheet continuum can be recovered by cutting to an appropriate size via an appropriate cutting means such as a laser beam, an ultrasonic cutter, dicing, or a water jet, if necessary.
[0046]
The epoxy resin sheet according to the present invention can be preferably used for a cell substrate in various cells such as a liquid crystal cell. Especially for cell substrates for optical applications, such as liquid crystal cell substrates that are required to have excellent heat resistance, optical properties, surface smoothness, etc., withstand high-temperature processing, excellent bending strength, small phase difference, and excellent lightness. It can be preferably used.
[0047]
The liquid crystal cell substrate is an epoxy resin sheet having a glass transition temperature of 120 ° C. or higher, particularly 130 ° C. or higher, particularly 140 ° C. or higher, because it can withstand a high temperature atmosphere in the manufacturing process of the liquid crystal cell. preferable. The glass transition temperature can be measured in a tensile mode by TMA (thermomechanical analysis method) under conditions of a heating rate of 2 ° C./min.
[0048]
When forming a liquid crystal cell using the epoxy resin sheet according to the present invention, various functional layers such as a transparent conductive film, an alignment film, a polarizing plate and a retardation plate can be superposed as necessary in accordance with conventional methods. The liquid crystal cell to be formed is arbitrary, such as a TN type, STN type, TFT type, or ferroelectric liquid crystal type.
[0049]
【Example】
Example 1
3,4-epoxycyclohexylmethyl-3,4-epoxycyclohexanecarboxylate 100 parts (parts by weight, the same applies hereinafter), methylhexahydrophthalic anhydride 125 parts, tetra-n-butylphosphonium o, o-diethyl phosphorodithio 3.75 parts of ate, 2.25 parts of glycerin and 0.07 part of a silicone-based surfactant (leveling agent, manufactured by Enomoto Kasei Co., Ltd., Disparon LS-009) are mixed with stirring and aged at 49 ° C. for 90 minutes to heat. A curable epoxy resin coating solution was prepared.
[0050]
Next, a 17 wt% toluene solution of urethane-based ultraviolet curable resin (manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd., NK Oligo UN-01) is discharged from the die by the casting method illustrated in FIG. It is cast on a stainless steel endless belt that rotates at a constant speed. After toluene is evaporated and dried, it is cured through an ultraviolet irradiation device (center wavelength 254 nm, integrated light quantity 2000 mJ / cm 2 ), width 500 mm,
[0051]
Next, while continuing the above operation, the above epoxy resin coating solution was continuously discharged from the die at a rate of 100 g / min onto the hard coat layer which was hardened and cast and developed into a sheet shape. After a thermosetting treatment at 140 ° C. for 25 minutes through a heating device to obtain a cured sheet, a cooling roll 7 having a temperature controlled at 80 ° C. disposed on the upper surface of the sheet as shown in the figure on a driven drum temperature-controlled at 130 ° C. The peeled portion is rapidly cooled, and the cured sheet is peeled and collected from the endless belt together with the hard coat layer adhered thereto, and is cut at intervals of 490 mm in the flow direction to have a width of 450 mm, an average thickness of 400 μm, and a thickness accuracy of ± An epoxy resin sheet having a smooth surface and excellent optical property uniformity of 50 μm or less was continuously obtained.
[0052]
Example 2
Instead of the cooling roll, the air knife 8 disposed on the lower side of the sheet is blown with air at 30 ° C. to the peeling portion, and rapidly cooled while controlling the spraying amount so that the temperature of the peeling portion does not become 60 ° C. or less. An epoxy resin sheet was continuously obtained in the same manner as in Example 1 except for the above.
[0053]
Example 3
The development layer of the epoxy resin coating solution developed on the hard coat layer is thermally cured at 120 ° C. for 25 minutes to obtain a cured sheet, and then on the driven drum adjusted to 110 ° C. under the sheet as shown in the figure. The surface is smooth with a width of 450 mm, an average thickness of 400 μm, and a thickness accuracy of ± 50 μm or less in the same manner as in Example 1 except that 100 ° C. ethyl cellosolve was sprayed onto the peeled portion from the outlet 8 arranged on the side. An epoxy resin sheet having excellent optical property uniformity was obtained continuously.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram of a manufacturing process example.
1: Hard coat layer 2: Overlapping layer (gas barrier layer)
3: Heat-cured sheet of
7: Cooling roll 8: Blowing device for cooling gas or liquid coolant
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