JP4169352B2 - デジタル電気通信受信器の精密同期化方法及びデバイス - Google Patents

デジタル電気通信受信器の精密同期化方法及びデバイス Download PDF

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Description

本発明は、電気通信システムに関し、特に、デジタル電気通信受信器の精密同期化方法に関する。本発明はまた、CDMA(符号分割多元接続)システムにおいて使用するデジタル受信器に関する。
現在、CDMAアクセス技術は、他のアクセス技術よりもスペクトル効率が高いので、第三世代の移動体通信システム(例えばUMTS、CDMA2000)において幅広く使用されている。
CDMAシステムでは、データ系列は、より広いスペクトル幅をもった疑似雑音符号(以下「PN符号」という)により拡散される。これらのシステムの効率は、受信されたものとローカルで生成されたPN符号との間で正確な位相同期化を連続的に維持する受信器の能力に大きく依存する。
実際、受信されたものとローカルで生成された符号との間で正確な位相同期がないならば、受信器の性能損失は、チップ周期の半分のずれの場合でさえ数dBのオーダーとなる。
この位相同期化操作は、通常は2つのステップ、すなわち符号取得と符号トラッキングにて実行される。この符号取得は、ローカルで生成された符号の位相を入来する符号のチップ持続時間(T=1/F)内にする初期サーチ操作である。符号トラッキングは、入来する符号とローカルで生成された符号との間のチップ境界の精密な整列を達成し維持する操作である。
特に、本発明は、一般にレーキ受信器の形式で実現される受信装置の符号トラッキング部分に関する。
デジタル受信器において重要な構成要素は、アナログ-デジタル変換器(ADC)である。いずれにせよ、いくつかの用途においては、サンプリングクロック速度を入来信号と同期させることができない。例えば、これらの用途の一つとして挙げられるのが、互いに非同期ないくつかの信号の総和を受信し単一のアナログ-デジタル変換器でデジタル化するCDMA基地局受信器である。これらの場合には、サンプリングクロック位相を変更できないので、各ユーザーについての受信されたPN符号とローカルで生成されたPN符号との間の精密なタイミング同期(すなわち符号トラッキング)が、デジタル方法により達成されなければならない。
符号トラッキング操作は同期化ユニットにより実施される。いくつかのタイプの符号トラッキングループが、実際の用途に広く適用されてきており、最もよく知られた解決策は、いわゆるアーリーレイト(Early-Late)同期装置である。
図1に示すように、この同期化ユニットは、受信器のフロントエンドからベースバンド信号y(t)を入力として受信し、周波数f=N・Fにてチップ当たり少なくとも2サンプル(N≧2)でオーバーサンプリングされ、レーキ受信器のフィンガーにチップ当たり1サンプル(すなわち最適なサンプル)を与える。レーキ受信器の各フィンガーは、それ自身の同期化ユニットを必要とする。レーキ受信器の異なるフィンガーにより復調される異なるマルチパス成分のタイミングオフセット値は通常は同一でないからである。
正確な値を得るか、少なくとも最適なサンプリング時間toptに対応した受信信号を近似するために、受信サンプル間でなんらかの補間を実行することにより精密なタイミング同期が達成できる。この技術は周知であり、例えば非特許文献1に記載されている。
この最適なサンプリング時間topt(t)は、無線チャンネルの時間変化特性ゆえに時間と共に変化し、受信信号の振幅が最大でかつ同時にシンボル間干渉(ISI)が最小である時間に対応する。最適なサンプリング時間に対応して受信信号をサンプリングすることにより、信号対雑音比(SNR)を最大にでき、よって受信器の出力にてビット誤り率(BER)を最小にできる。図2に示すように、最適なサンプリング時間は、アイダイアグラム中で最大開口ポイントとして見出せる。
以下では、公知技術に基づいた同期化ユニットの原理を説明する。この説明は実数の信号y(t)の場合に基づいているが、複素数の信号y(t)への拡張は簡単であろう。
この従来技術に記載の同期化ユニット1のブロック図を図3に示す。この構成は、フィードバックループにより動作する。時間的に連続な信号y(t)が、アナログ−デジタル変換器2の入力で受信される。この信号y(t)は、周期Tを有しかつ例えば一対のルート・レイズド・コサイン(RRC)フィルターにより整形されたパルス系列である。

ここで、u={−1,+1}は伝送されるチップ系列であり、h(t)は等価レイズド・コサイン(RC)フィルターのインパルス応答であり次式で示される。

この信号y(t)の片側のバンド幅は

に等しく、ここでαはRRC整形フィルターのロールオフである。
ADC変換器2は、ADCサンプリング周波数f=1/tに対応する一様な間隔tにてy(t)のサンプルを取り込む。アナログのベースバンド信号のサンプリングは、様々なサンプリングレートで実行できる。しかしながら、ナイキスト基準は、最小のADCサンプリングレートが片側信号バンド幅の二倍であること、すなわちf≧2・Bを要求する。
ADC変換器2の出力での信号サンプルy(n・t)=y(n)は、間隔tで補間値y(m・t)=y(m)を計算する補間器4に与えられる。補間器の目的は、ADC変換後の時間分解能を上げることであり、その結果、補間器の出力でのサンプルの時間間隔tはADCの出力でのサンプルの時間間隔tより小さくなる。一般には、

となり、ここでKは1より大きい整数である。
ADCの出力にて最適な時間に対応してサンプルy(n)が取り込まれないので、同期化ユニットは、まず最適なサンプリング時間

を推定し、次にその時間に対応したy(t)の値を計算又は概算しなければならない。それから、この値

は、次の信号処理のために同期化ユニットの出力に与えられる。
デジタル補間によるタイミング同期の原理を、K=4の線形補間の場合について図4に示す。
図4の例では、最適なサンプリング時間toptに対応する信号y(t)は、補間値y(m+3)で近似される。
この補間値y(m+3)は次のように計算される。まず、ADCの出力での2つの連続したサンプルy(n)とy(n+1)との間の中間点y(m+2)を計算する。
同様に、他の2つの補間値y(m+1)及びy(m+3)を、1つのADCサンプルと前のステップで計算した補間値y(m+2)との平均として計算する。

もちろん、さらに複雑な補間方法(例えば放物線、3次式)を用いたり、又は補間器の分解能を上げる(すなわちKを大きくする)ことにより、最適なサンプリング時間に対応した受信信号の推定をさらに正確にすることもできる。
図3の同期化ユニットもまた、同期化操作に不可欠な他の要素を含む。データフィルター5は、補間されたサンプルを処理し、次の信号処理のために最適なサンプルを選択する。このデータフィルターはフィードバックループ中に示されているが、ループの外に配置することもできる。データフィルターが補間器よりも複雑でありかつ相対的に高いサンプリングレートが補間に用いられる場合には、後ろに配置するのが複雑さの観点から有利と
なり得る。
最適なサンプリング時間toptは、タイミング誤差検出器ブロック6により推定され、ループフィルター7によりフィルタリングされる。ループフィルターの目的は、最適なサンプリング時間の推定に影響を与え得る雑音の効果を排除することである。最後に、ループフィルターの出力がコントローラ3を駆動し、制御信号を補間器4に与える。
図3に示す同期化ユニットの一般的な構造から開始すると、デジタルCDMA受信器の特有の場合におけるその応用を分析できる。
CDMA受信器において符号トラッキング操作を実行する既知の解決策は、いわゆるアーリーレイト同期装置であり、これは例えば非特許文献2に記載されている。
CDMA受信器の同期化のために補間とアーリーレイトの概念を結合した応用は、非特許文献3に見出すことができる。
アーリーレイト同期装置は、受信器マッチドフィルターの出力での信号自己相関の対称性を利用する。
以下では、アーリーレイト同期装置の入力での信号がチップ当たり2サンプル(N=2)でサンプリングされることを仮定する。次に、アーリーレイト同期装置の入力での次の2つのサンプルが、T/2(ここでT=1/F=チップ周期)だけ時間分離される。
様々なレートの系列に対して適切な数学的表記を導入するために、チップ周期に関係する離散的な時間指数をkにより示し、e(k)=e(k・T)とする。また、拡散ファクターをSFで示す。拡散操作前の情報シンボルの周期は、T=SF・Tに等しく、このシンボル周期に関係した離散的な時間指数は、(k div SF)に等しく、ここでA div BはAとBの商の整数部分である。
受信チップの各々は、以下の通り定義されるアーリーサンプル、ミドルサンプル及びレイトサンプルにより特徴付けることができる。
アーリーサンプル:最適なサンプリング時間に先行するサンプルである。アーリーサンプルは、同位相及び直角位相の成分についてそれぞれe(k)及びe(k)で示される。
ミドルサンプル:タイミング誤差の不存在下において、最適サンプルに対応するサンプルか又は受信インパルスh(t)のピークに同等に対応するサンプルである。ミドルサンプルは、同位相及び直角位相の成分についてそれぞれm(k)及びm(k)で示される。
レイトサンプル:最適なサンプリング時間に対して遅延したサンプルである。レイトサンプルは、同位相及び直角位相の成分についてそれぞれl(k)及びl(k)で示される。所与のチップのレイトサンプルはまた、次のチップのアーリーサンプルである。
図5において、完全なタイミング同期の場合の同位相成分について、アーリーサンプル、ミドルサンプル及びレイトサンプルの定義を明確に示す。図5から、ミドルサンプルはより高いエネルギーと最小のISIをもったサンプルであることが分かる。したがって、これはデスクランブリング操作及び逆拡散操作のためにレーキフィンガーに与えられなければならない。
さらに、図5から、完全なシステムのインパルス応答が対称的でありかつシステムが完
全なタイミング同期を達成したならば、アーリーサンプルとレイトサンプルのエネルギーが同一であることが分かる。
完全なタイミング同期の2つの条件を次のように表すことができる。
完全なタイミング同期⇒ε=m (k)+m (k)=最大
完全なタイミング同期⇒ε=e (k)+e (k)=ε=l (k)+l (k)
ここで、ε、ε、εはそれぞれアーリーサンプル、ミドルサンプル及びレイトサンプルのエネルギーである。
雑音の存在下では、最大エネルギーをもったサンプルの識別は通常は難しい。ピークに対応した信号をサンプリングする代わりに、アーリーレイト同期装置は、第2の条件により最適なサンプリング時間を識別する。この第2の条件とは、アーリー及びレイトサンプルのエネルギーが等しくなければならないこと、換言すれば、2つのエネルギーの差を小さくしてゼロにしなければならないこと(ε=0)である。この条件が満たされるとき、アーリーとレイトとの間のサンプル(すなわちミドル)が、レーキフィンガーに与えるのに最適なサンプルである。
CDMAシステムではチャンネル上の信号対雑音比が非常に低いことを考慮すると、逆拡散及び積分の操作後にシンボルについて条件ε=0を検証しなければならない。SFサンプルの平均をとることにより、アーリーサンプルとレイトサンプルのエネルギーの平均値が得られ、雑音及び他のユーザーからの干渉に起因したエネルギー変動が小さくなる。
従来技術のアーリーレイト同期装置の簡略化したブロック図を、実数のPN(疑似雑音)符号c(k)の一般的な場合につき図6に示す。しかしながら、複素PN符号の場合にも、単に実数の乗算ユニットの各対を1つの複素乗算ユニットに置き換えることにより、同じ構成が有効である。
図6のアーリーレイト同期装置は2つの相関器を使用する。第1の相関器は、逆拡散及び積分及びダンプ操作をアーリーサンプルに対して実行し、第2の相関器は、同じ操作をレイトサンプルに対して実行する。次に、これら2つの相関器の出力は、逆拡散されたシンボルのエネルギーを得るために二乗され、データ系列の変調と伝搬チャンネルにより導入された位相回転とを除去する。最後に、2つの相関器出力の差をとることにより誤差信号ξを計算する。
同位相及び直角位相の成分についての逆拡散、積分、二乗及び総和の操作後、ある一定のタイミング誤差τ=1−toptでの誤差信号は、次式により与えられる。
ξ(k div SF)=E(k div SF)−L(k div SF)
図7に、アーリーレイト同期装置の特性を、タイミング誤差τの関数としての誤差信号ξにより示す。通常、アーリーレイト特性は、その特定の形状ゆえにS曲線と称される。
図7から分かるのは、タイミングオフセットが存在する場合(τ≠0)には、アーリーレイト同期装置の出力での誤差信号ξはゼロではないので、アーリー、ミドル及びレイトサンプルの時間位置を(誤差の符号に依存して)遅延させるか又は進ませて最適なサンプリング時間を得なければならないことである。
アーリー、ミドル及びレイトサンプルの時間位置を遅延又は進ませることなくそれらの時間位置を細密に調節する別の解決策は、タイミングオフセットτ=T/4の特定の場
合について図8及び9に示すように、3つのデジタル補間器を用いることにある。
これらの補間器のうちの2つは、アーリーサンプルEとレイトサンプルLを計算するのに用い、第3の補間器は、ミドルサンプルM(すなわち最大エネルギーを有する最適なサンプル)を計算するのに用いる。アーリーサンプルとレイトサンプルは、誤差信号ξの計算のために相関器に与えられ、ミドルサンプルは、次の信号処理(デスクランブリング、逆拡散、チャンネル評価及び補償、復号化など)のためにレーキフィンガーに与えられる。
図8のアーリーサンプルE、ミドルサンプルM及びレイトサンプルLを参照すれば、線形補間器により、次の2つの値、すなわちアーリーEとミドルM又はミドルMとレイトLの間のすべてのサンプルを一定の分解能にて生成できることが分かる。誤差信号がゼロより大きい場合には、最適なサンプリング時間はミドルサンプルMに対して遅延させ、よって、最適なサンプルの値は、ミドルサンプルMとレイトサンプルLの間の線形補間により計算できる。同様に、誤差信号がゼロより小さい場合にも、最適なサンプルは、アーリーサンプルEとミドルサンプルMの間の線形補間により計算される。
遅れた又は進んだバージョンのアーリーサンプルE及びレイトサンプルLを計算して、誤差信号を求めるためには、図9から分かるように、前のサンプルE-1とミドルサンプルMとの間のアーリーサンプルEを補間し、同様に、次のサンプルL+1とミドルサンプルMとの間のレイトサンプルLを補間する必要があり得る。したがって、アーリーレイト同期装置に基づいた同期化ユニットは、互いにT/2の間隔をあけた入来信号のうちの次の5つのサンプルE-1、E、M、L、L+1の知識を必要とする。
これら3つの補間器は、アーリー、レイト及びミドルサンプルの時間位置を精密に調整してそれぞれ相関器及びレーキフィンガーに与えるのに用いられる。これらの補間器は、アーリーレイト同期装置の誤差信号ξから導出されるデジタル信号により制御される。このループが負のフィードバックを得るように正しく構成されていれば、本システムは、誤差ゼロ条件に向かって収束することにより誤差信号を自動的に最小化する。最小誤差条件は、ミドルサンプルが最大エネルギーを有するものであること、よって最適なものであることに等しい。
補間された3つのサンプル(アーリー、ミドル及びレイト)の時間位置は、誤差信号が正又は負の場合に、それぞれ時間ファクターδだけ後方又は前方に移動させられる。このファクターδは、補間器の時間分解能を表し、通常はT/8に等しい。
無限の分解能を有する理想的な補間器に対してシステム性能の低下が無視し得る程度にするには、通常は、時間分解能がδ=T/8のミドルサンプルの補間で十分である。しかしながら分解能がT/8の補間器は、かなり複雑な回路であり、チップ上に必要なシリコン面積の点で悪い影響を与える。
アーリー及びレイトサンプルは、誤差信号ξを計算する相関器に供給する。アーリーサンプルとレイトサンプルとの間の時間距離Δは、アーリー-レイト間隔として定義される。従来の構成のアーリーレイト同期装置では、通常はチップ周期Tに等しい固定のアーリー-レイト間隔が用いられる。
出願人は、CDMAシステム中で使用するデジタル受信器内の同期化ユニットについての全体的な複雑さ及び必要なシリコンを低減させる問題に取り組んできた。
出願人は、デジタル受信器においては、分解能がδ=T/8の補間器はかなり複雑な
回路であることが分かった。その主な理由は、分解能δ=T/8で線形補間を実施するのに必要な数学的な操作は複雑な操作、すなわち総和や2による除算や3に等しい一定ファクターによる乗算だからである。1つの補間器のこの複雑さは、様々なユーザーの信号を処理するのにこれらの補間器の多くを必要とする基地局受信器の場合には特に、チップ面積の点で悪影響を与える。
実際、デジタル受信器の各レーキフィンガーは6つの補間器を必要とする。すなわち、両方の信号成分(I及びQ)に対してアーリー、ミドル及びレイトの6つである。また、各々がN=8フィンガーを有する64の異なるレーキ受信器を備えたUMTS基地局を例として考えると、これらの数から、複雑さの低減された補間器を使用することは顕著に有利であることが明らかである。
F.M.Gardner,「Interpolation in digital modems - Part I:Fundamentals」,IEEE Trans.Communications,vol.41,pp.502-508、1993年3月又はL.Erup,F.M.Gardner,「Interpolation in digital modems - Part II:Implementation and Performance」 John G.Proakis,「Digital Communications」,第3版,McGraw−Hill,ニューヨーク,1995年 R.De Gaudenzi,M.Luise,「A Digital Chip Timing Recovery Loop for Band-Limited Direct-Sequence Spread-Spectrum Signals」,IEEE Trans.On Communications,vol.41,No.11,1993年11月
上記のことから、本発明の目的は、複雑さが低減されたデジタル受信器の精密同期化方法及びデバイスを提供することである。低減された複雑さにより、システムが集積化されるシリコンチップの面積を小さくできる。
上記及びその他の目的は、特許請求の範囲に記載の本発明により実現される方法及びデバイスによって達成される。
本発明の概要
出願人は、アーリーサンプルとレイトサンプルの間の可変の時間距離を用いることにより、対応する補間器のアーキテクチャーを著しく簡単化できることが分かった。このために、本デバイスの補間構造は、可変のアーリー-レイト間隔をタイミング誤差τの関数として与える。
本発明による方法及びデバイスにより、各レーキフィンガーのアーリー及びレイトサンプルの補間器を簡単化することができ、よって、全体のシステムの複雑さを低減できる。
以下、FDDモード(周波数分割双方向)にて動作するUMTS(ユニバーサル移動体通信システム)受信器の特定の場合において、UMTSシステムを参照して本発明によるデバイスを詳細に説明する。
図10には、完全なアーリーレイト同期装置18を示し、このアーリーレイト同期装置18は、入力スペクトル拡散信号とローカルで生成された符号との間の精密な整列を維持
するためにデジタル通信受信器内で用いることができる。
デバイス18は、
- 入力スペクトル拡散信号のうち複数の連続したサンプルE-1,E,M,L,L+1を記憶するための遅延線56;
- 連続したサンプル間の補間により最適なサンプリング時間に先行する補間アーリーサンプル(e)を求めるための第1のデジタル制御補間器26;
- 連続したサンプル間の補間により最適なサンプリング時間に対応する補間ミドルサンプル(m)を求めるための第2のデジタル制御補間器24;
- 連続したサンプル間の補間により最適なサンプリング時間より遅延した補間レイトサンプル(l)を求めるための第3のデジタル制御補間器28;
- 前記補間アーリーサンプル(e)に逆拡散及び積分及びダンプ操作を行う第1の相関器32、及び前記補間レイトサンプル(l)に前記と同じ操作を行う第2の相関器30であって;これら2つの相関器の出力は、逆拡散されたシンボルのエネルギーを得かつ伝搬チャンネルにより導入されたデータ系列の変調及び位相回転を除去するために二乗され;最後に、誤差信号ξが、これら2つの相関器出力の差をとることにより計算される、前記第1及び第2の相関器;
- 一定数のシンボルについて誤差信号ξを平均するためのローパスフィルター22;
- 誤差信号ξの符号を抽出するための回路23;
- 内部レジスタ中に誤差信号ξの符号を累積し、制御信号S,S,Sを生成し、第1デジタル制御補間器26、第2デジタル制御補間器24及び第3デジタル制御補間器28の補間位相を制御するための制御信号発生器66、
を備える。
後に詳細に説明するように、補間されたアーリー(e)サンプルと補間されたレイト(l)サンプルの間の時間距離は、制御信号S,S,Sに関連して変化する。
アーリーレイト同期装置18は、閉ループ制御システムであり、そのバンド幅はチップレートFに比べて相対的に狭い。一定数のシンボルについて誤差信号ξを平均するのに用いるローパスフィルター22は、このループバンド幅を決める。正確な符号同期化を維持するためには、このループバンド幅は、相関関数の瞬時の遅延を追跡すべく十分広くしなければならないが、雑音の効果と干渉を排除すべく十分に狭くしなければならない。
したがって、本システムは、誤差ゼロ条件に向かって収束することにより誤差信号を自動的に最小化する。この最小誤差条件は、ミドルサンプルが最大エネルギーを有するもの、よって最適なものであることに等しい。
デジタル制御される補間器24、26、28の各々は、図11に示すようなデバイスであり、y、y、yにより示される3つの入力信号を受け取り、SELにより示される制御信号を受け取る。補間器の出力yOUTは、4つの入力の関数yOUT=f(y,y,y,SEL)である。
これらの入力y、y及びyは、補間されるべきデジタル信号y(t)の3つの連続したサンプル(遅延線56に記憶されたサンプル)を有し供給される。後に詳細に説明するように、補間されるサンプルの時間位置又は補間位相は、制御信号SELにより選択し得る。
ミドルサンプルは、更なるベースバンド処理のためにレーキフィンガーに与えられるが、ビット誤り率(BER)の点で受信器の性能を低下させないように十分な正確さをもって選択されなければならない。
本発明によると、第1のデジタル制御補間器26と第3のデジタル制御補間器28の時間分解能は、第2のデジタル制御補間器24の時間分解能よりも小さい。
特に、連続した入力サンプルE−1,E,M,L,L+1がT/(2・n)だけ時間間隔をあけている(ここで、Tは基本波形の周期であり、n=1,2,3,...は整数である)と仮定すると、補間により補間アーリー(e)サンプル及び補間レイト(l)サンプルを求めるのに用いられる時間分解能は、T/(4・n)であるが、ミドル補間サンプル(m)を求めるのに用いられる時間分解能は、T/(8・n)である。
図10に示した実施態様では、入力サンプルの時間間隔はT/2であるから、アーリー補間器26及びレイト補間器28はT/4の時間分解能を有し、ミドル補間器24はT/8の分解能を有する。
図12は、時間軸t上の時間間隔がT/2の5つの連続した受信信号サンプル56(E−1,E,M,L,L+1)と、9つの異なるタイミング誤差τ(τ=-T/2〜τ=T/2)に対応した9つの異なる補間パターンとを示す。図12では、補間されたアーリーサンプルは、四角のシンボル50により示され、補間されたミドルサンプルはひし形のシンボル54により示され、補間されたレイトサンプルは星型のシンボル52により示される。
図12から分かるように、アーリー-レイト間隔Δは可変であり、タイミング誤差τの関数として2つの値T又は3・T/4を二者択一的にとる。
特に、タイミング誤差τがゼロ又はT/8の偶数倍(制御信号Sの偶数値に対応)であるとき、アーリー-レイト間隔ΔはTに等しい。

また、タイミング誤差τがT/8の奇数倍(制御信号Sの奇数値に対応)であるとき、アーリー-レイト間隔Δは3・T/4に等しい。
誤差信号のバランスを保証するために、T/8の分解能で計算される補間ミドルサンプル54は、常に、アーリー50サンプルとレイト52サンプルの間の中間点としてとられる。
/8の時間分解能をもったデジタル制御補間器24の出力値yOUT=f(y,y,y,SEL)を、図13の表に挙げる。
図14の表は、時間分解能δ=T/4を有するデジタル制御補間器26、28の出力値yOUT=f(y,y,y,SEL)を示す。
図14に示されるように、分解能δ=T/4で線形補間を実施するのに必要な数学的な操作は、総和と2による除算(すなわち右シフト)だけなので、このような線形補間器のハードウエアの複雑さは、分解能δ=T/8の補間器よりも十分に小さい。
図15では、1つの信号成分に対するアーリー補間器、ミドル補間器、レイト補間器の完全な構造が示される。この構造は、該信号の同位相成分Iに対して示してあるが、同じ構造が直角位相Q成分に対しても有効である。
これら補間器への制御信号を生成するブロックを、図10及び図15中にブロック66として示す。
制御信号発生器66は、以下の規則に従って計算した誤差信号ξの符号を入力として受け取る。

また、制御信号発生器66は、アーリーサンプル、ミドルサンプル及びレイトサンプルの3つの補間器それぞれに対する制御信号S、S及びSを出力として与える。ブロック66により生成された制御信号S、S及びSは、同位相及び直角位相成分の補間器の両方に対して同じである。
図13の表に従って制御信号を生成するためには、ミドルサンプルに作用する補間器24に対する制御信号Sは、誤差信号の符号を累積することにより得られ、その際、4より大きい値、又は-4より小さい値は飽和している。信号Sの生成に用いられるアルゴリズムは次の通りである。
(−1)=0
(n)=S(n−1)+sign(ξ)
[S(n)>4]ならば、S(n)=4
[S(n)<−4]ならば、S(n)=−4
アーリー補間器及びレイト補間器に対するそれぞれの制御信号S及びSの値は、図11及び図14の表から、制御信号Sの関数として導出し得る。特に、タイミングオフセットτの関数としての制御信号S、S及びSの値は、図16の表に与えられる。
制御信号S及びSの表式は、信号Sの関数として次式の通り計算できる。

ここで関数

は、引数を最も近い下位整数に近似する。
補間アーリーサンプル及び補間レイトサンプルの計算のために単一の時間多重化補間器を用いることにより、上記複雑さをさらに低減することができる。この多重化は可能である。1つの相関器を用いて、アーリーサンプルとレイトサンプルを異なる時間間隔で計算すればよいからである。すなわち、アーリーサンプルは各DPCCHビットの前半中に計算し、レイトサンプルをその後半中に計算する。
上記説明したデバイスでは、入力スペクトル拡散信号とローカルで生成された符号との間の精密な整列を維持する方法によってデジタル電気通信受信器における精密同期化が可能となる。該方法は、以下のステップ、すなわち
- 入力スペクトル拡散信号における複数の連続したサンプルE−1,E,M,L,L+1を遅延線56に記憶するステップ;
- 第1のデジタル制御補間器26を用い、入力スペクトル拡散信号のうちの連続したサンプル間の補間により、最適なサンプリング時間に先行する補間アーリーサンプル(e)を求めるステップ;
- 第2のデジタル制御補間器24を用い、入力スペクトル拡散信号のうちの連続したサンプル間の補間により、最適なサンプリング時間に対応する補間ミドルサンプル(m)を求めるステップ;
- 第3のデジタル制御補間器28を用い、入力スペクトル拡散信号のうちの連続したサンプル間の補間により、最適なサンプリング時間より遅延した補間レイトサンプル(l)を求めるステップ;
- 前記補間アーリーサンプル(e)及び前記補間レイト(l)サンプルから計算されるシンボルのエネルギー差として誤差信号ξを計算するステップ;
- 誤差信号ξの符号を抽出するステップ;
- 誤差信号ξの符号を累積し、制御信号S、S、Sを生成し、補間アーリーサンプル(e)、補間ミドルサンプル(m)及び補間レイトサンプル(l)の計算に用いられるデジタル制御補間器の補間位相を求めるステップ、
を含む。この累積値は、正の飽和値+4と負の飽和値−4を有する。
図12に関して上記説明したように、アーリー及びレイト補間器26、28の位相又は時間位置は、補間されたアーリーサンプル(e)及びレイトサンプル(l)の間の時間距離が可変となるように、制御信号S及びSにより制御される。
特に、補間されたアーリーサンプル(e)及びレイトサンプル(l)の間の時間距離は、第1の制御信号(S)が偶数値である場合にはTの値を、第1の制御信号(S)が奇数値である場合には3・T/4の値を二者択一的にとる(ここで、Tは基本波形の周期である)。
アーリーサンプルとレイトサンプルとの間の可変の間隔のおかげで、それぞれの補間器26、28の時間分解能は、補間ミドルサンプル(m)を求めるのに使用される補間器24の時間分解能より小さくできる。
上述した実施態様では、補間器26、28の時間分解能は、補間器24の時間分解能の半分であり、特に補間器26、28の時間分解能はT/4であり、補間器24の時間分解能はT/8である。
入来するスペクトル拡散信号のサンプルがT/(2・n)の時間間隔をあけていると仮定すると(ただし、Tは基本波形の周期であり、nは整数である)、一般に、補間器の時間分解能間の関係は次の通りである。
- T/(4・n)が、補間器26、28の時間分解能であり、
- T/(8・n)が、補間器24の時間分解能である。
補間されたアーリーサンプル(e)及びレイトサンプル(l)の間の時間距離は、図12に従って制御信号S及びSの値に依存して二者択一的にTの値又は3・T/4の値となる。
レーキ受信器の従来技術のモジュールのブロック図である。 最適なサンプリング時間を示すアイダイアグラムの例である。 従来技術の同期化ユニットのブロック図である。 信号補間によるタイミング同期化を示すグラフである。 受信信号上のアーリー、ミドル及びレイトサンプルを示すグラフである。 アーリーレイト同期装置の簡単化されたブロック図である。 アーリーレイト同期装置中の誤差信号のグラフである。 補間を利用するデジタルアーリーレイト同期装置の公知の原理を示す。 補間を利用するデジタルアーリーレイト同期装置の公知の原理を示す。 フィードバックループを備えた本発明によるデジタルアーリーレイト同期装置の完全なブロック図である。 図10の同期装置中で用いられデジタル制御される補間器である。 本発明によるアーリー-レイト間隔をタイミング誤差τの関数として示す図である。 本発明による線形補間を実施するのに必要な数学的な操作を示す表である。 本発明による線形補間を実施するのに必要な数学的な操作を示す表である。 本発明による補間器の完全な構造のブロック図である。 図15の補間器の制御信号の値を示す表である。
符号の説明
18 アーリーレイト同期装置
22 ローパスフィルター
23 符号抽出回路
24 第2デジタル制御補間器
26 第1デジタル制御補間器
28 第3デジタル制御補間器
30 第2相関器
32 第1相関器
36 レーキフィンガー
56 遅延線
66 制御信号発生器

Claims (21)

  1. 入力スペクトル拡散信号とローカルで生成された符号との間の精密な整列を維持する符号トラッキング操作を含んだデジタル電気通信受信器の精密同期化方法であって、
    - 前記入力スペクトル拡散信号における複数の連続したサンプル(E−1,E,M,L,L+1)を遅延線(56)に記憶するステップ;
    - 第1のデジタル制御補間器(26)を用い、前記入力スペクトル拡散信号のうちの連続したサンプル間の補間により、最適なサンプリング時間に先行する補間アーリーサンプル(e)を求めるステップ;
    - 第2のデジタル制御補間器(24)を用い、前記入力スペクトル拡散信号のうちの連続したサンプル間の補間により、前記最適なサンプリング時間に対応する補間ミドルサンプル(m)を求めるステップ;
    - 第3のデジタル制御補間器(28)を用い、前記入力スペクトル拡散信号のうちの連続したサンプル間の補間により、前記最適なサンプリング時間より遅延した補間レイトサンプル(l)を求めるステップ;
    - 前記補間アーリーサンプル(e)及び前記補間レイトサンプル(l)から計算されるシンボルのエネルギー差として誤差信号(ξ)を計算するステップ;
    を含むことを特徴とし、さらに、
    - 前記誤差信号(ξ)の符号を抽出するステップ;
    - 前記誤差信号(ξ)の符号を累積し、制御信号(S,S,S)を生成し、前記デジタル制御補間器の補間位相を制御するステップ、
    を含み、前記補間アーリーサンプル(e)と前記補間レイトサンプル(l)の間の時間距離が、前記制御信号のうち第1の制御信号(S)に関連して変化し、前記補間アーリーサンプル(e)及び前記補間レイトサンプル(l)を補間により求めるのに用いられる時間分解能が、前記ミドル補間サンプル(m)を補間により求めるのに用いられる時間分解能より低い、前記方法。
  2. 前記誤差信号(ξ)の前記符号を累積する前記ステップにおいて、累積された値が正の飽和値+4と負の飽和値−4を有することが規定される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記補間アーリーサンプル(e)と前記補間レイトサンプル(l)との間の時間距離が、前記第1の制御信号(S)が偶数値のときはTの値を、前記第1の制御信号(S)が奇数値のときは3・T/4の値を二者択一的にとり、ここでTは基本波形の周期である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記第1のデジタル制御補間器(26)を制御するための第2の制御信号(S)が、次式
    に従って前記第1の制御信号(S)の関数として生成され、ここで関数
    は引数を最も近い下位整数に近似する、請求項2に記載の方法。
  5. 前記第3のデジタル制御補間器(28)を制御するための第3の制御信号(S)が、次式
    に従って前記第1の制御信号(S)の関数として生成され、ここで関数
    は引数を最も近い下位整数に近似する、請求項2に記載の方法。
  6. 前記補間アーリーサンプル(e)と前記補間レイトサンプル(l)を補間により求めるのに用いられる時間分解能が、前記ミドル補間サンプル(m)を補間により求めるのに用いられる時間分解能の半分である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記複数の連続したサンプル(E−1,E,M,L,L+1)がT/(2・n)の時間間隔をあけ、前記補間アーリーサンプル(e)と前記補間レイトサンプル(l)を補間により求めるのに用いられる時間分解能がT/(4・n)であり、前記補間ミドルサンプル(m)を補間により求めるのに用いられる時間分解能がT/(8・n)であり、ここでTは基本波形の周期であり、nは整数である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記複数の連続したサンプル(E−1,E,M,L,L+1)がT/2の時間間隔をあけ、前記補間アーリーサンプル(e)と前記補間レイトサンプル(l)を補間により求めるのに用いられる時間分解能がT/4であり、前記補間ミドルサンプル(m)を補間により求めるのに用いられる時間分解能がT/8であり、ここでTは基本波形の周期である、請求項6に記載の方法。
  9. 入力スペクトル拡散信号とローカルで生成された符号との間の精密な整列を維持するためのデバイスを備えたデジタル通信受信器であって、該デバイスは、
    - 前記入力スペクトル拡散信号のうち複数の連続したサンプル(E-1,E,M,L,L+1)を記憶するための遅延線(56);
    - 前記遅延線(56)に記憶された連続したサンプル間の補間により、最適なサンプリング時間に先行する補間アーリーサンプル(e)を求めるための第1のデジタル制御補間器(26);
    - 前記遅延線(56)に記憶された連続したサンプル間の補間により、前記最適なサンプリング時間に対応する補間ミドルサンプル(m)を求めるための第2のデジタル制御補間器(24);
    - 前記遅延線(56)に記憶された連続したサンプル間の補間により、前記最適なサンプリング時間より遅延した補間レイトサンプル(l)を求めるための第3のデジタル制御補間器(28);
    - 前記補間アーリーサンプル(e)と前記補間レイトサンプル(l)から計算されるシンボルのエネルギー差として誤差信号(ξ)を計算するための少なくとも1つの相関器(30、32、22);
    を備え、さらに前記デバイスが、
    - 前記誤差信号(ξ)の符号を抽出するための回路(23);
    - レジスタ中に前記誤差信号(ξ)の前記符号を累積して制御信号(S、S、S)を生成し、第1デジタル制御補間器(26)、第2デジタル制御補間器(24)及び第3デジタル制御補間器(28)の補間位相を制御するための制御信号発生器(66)、
    を備え、前記補間アーリーサンプル(e)と前記補間レイトサンプル(l)との間の時間距離が、前記制御信号のうちの第1の制御信号(S)に関連して変化し、前記第1のデ
    ジタル制御補間器(26)と前記第3のデジタル制御補間器(28)の時間分解能が、前記第2のデジタル制御補間器(24)の時間分解能よりも低いことを特徴とするデジタル通信受信器。
  10. 前記誤差信号の符号が累積される前記レジスタが、正の飽和値+4と負の飽和値−4を有する、請求項9に記載のデジタル通信受信器。
  11. 前記補間アーリーサンプル(e)と前記補間レイトサンプル(l)との間の時間距離が、前記第1の制御信号(S)が偶数値のときはTの値を、前記第1の制御信号(S)が奇数値のときは3・T/4の値を二者択一的にとり、ここでTは基本波形の周期である、請求項9又は10に記載のデジタル通信受信器。
  12. 前記第1のデジタル制御補間器(26)を制御するための第2の制御信号(S)が、次式、
    に従って前記第1の制御信号(S)の関数として生成され、ここで関数
    は引数を最も近い下位整数に近似する、請求項10に記載のデジタル通信受信器。
  13. 前記第3のデジタル制御補間器(28)を制御するための第3の制御信号(S)が、次式、
    に従って前記第1の制御信号(S)の関数として生成され、ここで関数
    は引数を最も近い下位整数に近似する、請求項10に記載のデジタル通信受信器。
  14. 前記補間アーリーサンプル(e)と前記補間レイトサンプル(l)を補間により求めるのに用いられる時間分解能が、前記補間ミドルサンプル(m)を補間により求めるのに用いられる時間分解能の半分である、請求項9に記載のデジタル通信受信器。
  15. 前記複数の連続したサンプル(E−1,E,M,L,L+1)がT/(2・n)の時間間隔をあけ、前記補間アーリーサンプル(e)と前記補間レイトサンプル(l)を補間により求めるのに用いられる時間分解能がT/(4・n)であり、前記補間ミドルサンプル(m)を補間により求めるのに用いられる時間分解能がT/(8・n)であり、ここでTは基本波形の周期であり、nは整数である、請求項14に記載のデジタル通信受信器。
  16. 前記複数の連続したサンプル(E−1,E,M,L,L+1)がT/2の時間間隔を
    あけ、前記補間アーリーサンプル(e)と前記補間レイトサンプル(l)を補間により求めるのに用いられる時間分解能がT/4であり、前記補間ミドルサンプル(m)を補間により求めるのに用いられる時間分解能がT/8であり、ここでTは基本波形の周期である、請求項14に記載のデジタル通信受信器。
  17. 前記遅延線(56)が前記入力スペクトル拡散信号の5つの連続したサンプル(E−1,E,M,L,L+1)を記憶する、請求項9又は10に記載のデジタル通信受信器。
  18. 前記第2の制御信号(S)により制御される前記第1のデジタル制御補間器(26)が、前記遅延線(56)に記憶された最初の3つのサンプル(E−1,E,M)を入力に受け取り、前記第2の制御信号(S)及び前記最初の3つのサンプル(E−1,E,M)の関数として前記補間アーリーサンプル(e)を生成する、請求項17に記載のデジタル通信受信器。
  19. 前記第1の制御信号(S)により制御される前記第2のデジタル制御補間器(24)が、前記遅延線(56)に記憶された中間の3つのサンプル(E,M,L)を入力に受け取り、前記第1の制御信号(S)及び前記中間の3つのサンプル(E,M,L)の関数として前記補間ミドルサンプル(m)を生成する、請求項17に記載のデジタル通信受信器。
  20. 前記第3の制御信号(S)により制御される前記第3のデジタル制御補間器(28)が、前記遅延線(56)に記憶された最後の3つのサンプル(M,L,L+1)を入力に受け取り、前記第3の制御信号(S)及び前記最後の3つのサンプル(M,L,L+1)の関数として前記補間レイトサンプル(l)を生成する、請求項17に記載のデジタル通信受信器。
  21. 前記第1のデジタル制御補間器(26)と前記第3のデジタル制御補間器(28)が、単一の時間多重化デジタル制御補間器として実現され、前記補間アーリーサンプル(e)と前記補間レイトサンプル(l)が異なる時間間隔で計算される、請求項9に記載のデジタル通信受信器。
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