JP4165794B2 - shot - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム合金、亜鉛合金、又はマグネシウム合金からなる軽合金製品のバリ、カエリ等の除去、スケールや砂落とし、鋳肌の改良、コーキングなどの表面処理などに投射材として使用されるショットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば自動車部品等に使用されるアルミニウム合金、亜鉛合金、マグネシウム合金製のダイカスト等の軽合金製品のバリ、カエリ等の除去、スケールや砂落とし、鋳肌の改良、コーキングなどの表面処理に対しては、被処理品にショットを高速で投射するショットブラスト法が広く採用されている。このショットブラストに使用される投射材として、アルミニウム、スチール、ステンレス鋼等のショットが使用されているが、アルミニウムショットは軟質で研掃効果が小さいうえに磨耗により発生した粉塵が爆発を起こす危険性があり、スチールショット、ステンレス鋼ショットにおいては、ショットの硬さが硬すぎるために被処理品の表面を荒らしてしまううえにやはり発生した粉塵が爆発を起こす危険性があるという問題があった。
【0003】
アルミニウム、スチール、ステンレス鋼などのショットに比べて亜鉛製のショットは爆発感度が低く粉塵爆発の危険性が極めて低いのでショットとして好適であるが、ショットブラストを施した時に被処理品の表面の色が損なわれて全体的に灰色状に黒ずんだ色となってしまい、この黒ずみは洗浄などで除去することができず商品価値を下落させてしまうものであった。また、硬さがビッカース表示でHv40〜50であって柔らかく、研掃効果が小さいために処理時間が長くなって生産性が劣るという問題があった。
【0004】
上記した従来の亜鉛製ショットの問題点を解決するために、発明者らは、特開平9−70758号公報に開示されているごとく、亜鉛に銅を0.05〜2.00%含有させて硬さをHv50〜60とした平均粒径0.4〜2.0mmの亜鉛合金製ショットを先に発明した。しかしながら、このような亜鉛合金製ショットにおいてはショットブラスト処理後の被処理品の表面の灰色状の黒ずみは薄くなってかなり改善されてはいるものの、完全な銀白色とは言いがたく、なお不満の残るものであった。また、硬さをHv50〜60と高くしたにも係わらず研掃効果がなお十分でなく、ショットブラスト処理に時間を要するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来の問題点を解決し、粉塵爆発の危険がなくて研掃効果が高いうえに、ショットブラスト処理後の被処理品の表面肌の色を完全な銀白色とすることのできるショットを提供するためになされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、
アルミニウム合金、亜鉛合金、又はマグネシウム合金からなる軽合金製品の表面処理に用いられるショットであって、
1.8〜13.0質量%の銅と、残部が亜鉛及び不可避的不純物からなる亜鉛−銅二元合金によって構成され、
この亜鉛−銅二元合金の溶湯を分散流下させて冷却、凝固して得られた粒状体であり、
その金属組織は、溶湯が冷却される際に生じる包晶反応を利用して、硬質なε相の周囲をこれよりも軟質のη相で包囲させた包晶組織であり、
硬さがHv60超〜150、平均粒径が0.1〜3.5mmであって、
硬質なε相によりショットとしての研掃効果と寿命を向上させ、かつ軟質なη相により被処理品の表面肌を荒らすことなく、表面肌の色調を完全な銀白色とすることができるものであることを特徴とするものである。
なお、請求項2の発明では平均粒径が0.6〜1.2mmであり、請求項3の発明では平均粒径が0.1〜0.6mm未満であり、請求項4の発明では平均粒径が1.2超〜3.5mmである。
【0007】
本発明のショットは銅が添加された亜鉛合金溶湯が冷却される際に起こる包晶反応を利用して、硬質なε相の周囲を軟質なη固溶体相で包囲して、硬質なε相により研掃効果を高めるとともに、軟質なη固溶体相がクッションの役目を果して被処理品の表面を荒らすことなく表面の色を完全な銀白色とすることを可能としたものであって、以下に本発明を詳細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のショットは銅を含有する亜鉛合金であり、以下に示すように1.8〜13.0質量%の銅と残部が亜鉛及び不可避的不純物からなる亜鉛−銅二元合金によって構成される。図1は金属亜鉛の寿命を100%として、寿命に及ぼす合金元素の影響を示したものであるが、Mn、Niなどの合金元素を亜鉛に添加した場合には銅よりも割れやすく硬さの増加とともに寿命が短くなる。これに対して亜鉛に銅を添加した場合には硬さの増加とともに寿命は長くなることが判る。なお、亜鉛および銅の純度は一般の工業用材料として流通しているものでよいが、亜鉛中の銅の含有量は1.8〜13.0%とする。亜鉛−銅二元合金の亜鉛側の平衡状態図の一部を図2に示すが、図に示した濃度域において亜鉛と銅は約424℃で包晶反応を起こす。従って、例えば300℃において2%弱のCuまではη相を形成し、13%まではη+εの包晶組織、それ以上ではε単相の組織となる。包晶組織の一例を図3に示すが、この組織は比較的硬質なε相を軟質なη相が包み込んだ組織となっている。従って、組織をこのような包晶組織とすることにより、硬質なε相がバリ取りなどに際して研掃効果を発揮し、一方、軟質なη相がショットブラストに際してクッションの作用を果たすために被処理品の表面を荒らすことがないという利点がある。
【0009】
しかしながら、亜鉛中の銅の含有量が1.8%未満では金属組織中のη相の割合が多くε相が少なくて硬さが不足して十分な研掃効果を発揮することができない。一方、亜鉛中の銅の含有量が13.0%を超えると組織がε相主体となってショットが硬くなりすぎ靱性が不足してショットが割れたりして寿命が短くなる。また、表面の肌荒れを起こしたりする。従って、亜鉛中の銅の含有量は1.8〜13.0%、特に好ましくは2.0〜13.0%とする。
【0010】
また、ショットの硬さをHv60超〜150とする理由は、硬さがHv60以下では研掃効果が劣るとともに被処理品の表面肌が黒ずんで完全な銀白色とすることができないからであり、硬さがHv150を超えるとショットが割れたりして寿命の低下を招いたり表面の肌荒れを起こしたりするからである。なお、ショットの硬さをHv60超〜125とするのが望ましい。ショットの硬さをHv60超〜125とすることにより良好な研掃効果と長寿命が得られ、且つ、処理後のアルミニウム合金、亜鉛合金、マグネシウム合金からなる軽合金製品の表面肌を銀白色の美麗なものとすることができる。
【0011】
また、ショットの平均粒径は0.1〜3.5mmとする。ショットの平均粒径が0.1mm未満では衝突力が小さく大きな研掃効果を得ることができないからであり、3.5mmを超えると逆に衝突力が大きくなって表面の肌荒れが大きくなるからである。なお、ショットの平均粒径を0.1〜0.6mm未満とした場合には、若干研掃効果は低下するが肌荒れの少ない美麗な表面肌を得ることができ、このような平均粒径の小さいショットは小物の部品の処理に適する。ショットの平均粒径を1.2超〜3.5mmとした場合には、若干表面性状は劣るものの高い研掃効果を発揮して短時間に被処理品にバリ取り等の表面処理を行うことができ、このような平均粒径の大きいショットは塗装ハンガー等の塗装落としに適する。そして、ショットの平均粒径を0.6〜1.2mmとすることにより高い研掃効果と良好な表面性状の両立したブラスト加工を行うことができる。即ち、高い研掃効果により短時間で被処理品に処理を施すことができて、且つ、被処理品の表面の肌荒れを引き起こすことなく銀白色の美麗な肌を被処理品に形成することができる。
【0012】
ショットの製造に当たっては、先ず亜鉛中に銅を所定量配合して得られる亜鉛−銅二元合金の溶湯を非酸化性雰囲気の下にて分散流下させて冷却、凝固して粒状体とする。この粒状体を回収して篩分け等により分級、形選して粒度別に区分することによって、所定の銅含有量で粒径の揃ったショットを得ることができる。
【0013】
【実施例】
以下に実施例に従い本発明をさらに詳細に説明する。
表1に示すような種々の組成、硬さ、粒径の亜鉛合金製ショットを製造した。製造方法は上記した亜鉛−銅二元合金の溶湯を非酸化性雰囲気の下にて分散流下させて冷却、凝固させる方法とした。製造したショット75kgを5HPの遠心投射機により投射速度60m/secでアルミニウム合金製ダイカストに投射してショットの性能を試験調査した。その結果を表1に示す。
【0014】
表1において、ブラスト時間が30秒でバリ取りを行うことができて結果が極めて良好なものをブラスト時間◎、バリ取り効率◎、60秒でバリ取りを行うことができ良好なものをブラスト時間○、バリ取り効率○、90秒でバリ取りを行うことができやや不良なものをブラスト時間△、バリ取り効率△、90秒ブラストしてもバリを取ることができず不良なものをブラスト時間×、バリ取り効率×と判定した。また15時間ショットをブラストして微粉となって消耗される量の極めて少なかったものを◎、少なかったものを○、やや多かったものを△、多かったものを×とした。また、処理後の表面肌が黒ずんでいたものを×、少し黒ずんでいたものを○、銀白色に輝いていたものを◎とし、以上のブラスト時間、バリ取り効率、ショットの寿命、表面肌の色調を総合的に加味して判定し、総合評価が極めて良好なものを◎、良好なものを○、やや不良なものを△、不良であるものを×として判定した。
【0015】
【表1】
【0016】
表1において、No.1のショットは銅が添加されていない亜鉛製ショットであって、そのため硬さが低くブラスト時間を長くしてもバリを効果的に除去することができなかったばかりか、ショットの磨耗も大きくその寿命が短いものであった。また、処理後の表面肌の色調も光沢のない黒ずんだものとなってしまい、総合評価も不良であった。また、No.2、4、5のショットは何れも銅の含有量が本発明の範囲より低く、硬さも本発明の範囲より低い比較例である。このためブラスト時間、バリ取り効率、ショットの寿命、表面肌の色調の何れにおいても結果は○ないし△であって、従って、総合評価も○ないし△に留まってしまった。以上の比較例に対し、No.3および6〜10の本発明の実施例であるショットは銅の濃度、硬さ何れも本発明の範囲内であってすべての項目に渡って極めて良好で総合的にも極めて良好なショットであった。
【0017】
さらに、表1に示したショットのバリ取り性能を詳細に試験調査した。表2、はショットの投射速度が45m/secの場合のアルミニウムダイカストのバリ厚みとバリ取り時間との関係を調査した試験結果、表3はショットの投射速度が60m/secの場合のバリ厚みとバリ取り時間との関係を調査した試験結果であって、ブラスト時間30秒でバリ取りを行うことができものを◎、60秒でバリ取りを行うことができたものを○、90秒でバリ取りを行うことができたものを△、90秒ブラストしてもバリを取ることができなかったものを×と判定した。
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
表2、表3より本発明の実施例であるNo.3および6〜10のショットは比較例であるNo.1、2、4、5のショットよりバリ取り効果が格段に優れていることが判る。
【0021】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のショットは、1.8〜13.0質量%の銅と残部が亜鉛及び不可避的不純物からなる亜鉛−銅二元合金の溶湯が凝固する際に起こる包晶反応を利用して、金属組織を硬質なε相の周囲を軟質なη相が包囲したものとすることによって、硬質なε相により研掃効果を高めて従来よりも短時間でバリを除去することができるうえショットの消耗による寿命の低下を防止して寿命を延長することができる。また、軟質なη相がクッションの役目を果して被処理品の表面を荒らすことがなく、表面肌の色調を完全な銀白色のものとすることができる。従って、本発明のショットは、粉塵爆発の危険がなくて研掃効果が高く寿命が長いうえに、処理後の表面肌の色調を完全な銀白色とすることのできるものとして工業的価値大なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ショットの硬さと寿命比との関係図である。
【図2】 亜鉛−銅二元系平衡状態図の一部を示す説明図である。
【図3】 包晶組織の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ε相
2 η相[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is a shot used as a blasting material for the removal of burrs, burrs, etc. of light alloy products made of aluminum alloy, zinc alloy or magnesium alloy , scale and sand removal, improvement of casting surface, caulking and other surface treatments. It is about.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, for surface treatment such as burrs and burrs of light alloy products such as die casting made of aluminum alloy, zinc alloy and magnesium alloy used for automobile parts, scale removal, sand removal, improvement of casting surface, coking, etc. On the other hand, a shot blast method in which a shot is projected onto a product to be processed at a high speed is widely adopted. The shot material used for this shot blasting is shot with aluminum, steel, stainless steel, etc., but aluminum shot is soft and has a small cleaning effect, and there is a risk of explosion of dust generated by wear. In steel shots and stainless steel shots, there is a problem that the surface of the article to be processed is roughened because the shot is too hard, and the generated dust may also explode.
[0003]
Zinc shots are preferred as shots because they are less sensitive to explosion and less dangerous for dust explosions than aluminum, steel, and stainless steel shots. As a result, the color becomes dark and grayish, and this darkness cannot be removed by washing or the like, resulting in a drop in commercial value. Further, there is a problem that the hardness is
[0004]
In order to solve the problems of the conventional zinc shot described above, the inventors have made zinc contain 0.05 to 2.00% of copper as disclosed in JP-A-9-70758. A zinc alloy shot having an average particle size of 0.4 to 2.0 mm with a hardness of Hv 50 to 60 was first invented. However, in such a shot made of a zinc alloy, although the grayish darkening on the surface of the treated product after the shot blasting process is thin and considerably improved, it is difficult to say that it is completely silver white, and is still unsatisfactory. It was what remained. Further, although the hardness is increased to Hv 50 to 60, there is a problem that the blasting effect is still insufficient and the shot blasting process takes time.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the above-mentioned conventional problems, has no risk of dust explosion, has a high scouring effect, and makes the surface skin color of the treated product after the shot blasting treatment completely silver white. It was made to provide a possible shot.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention made to solve the above problems
A shot used for surface treatment of a light alloy product made of an aluminum alloy, a zinc alloy, or a magnesium alloy,
1.8 to 13.0% by mass of copper, and the balance is composed of a zinc-copper binary alloy consisting of zinc and inevitable impurities,
This zinc-copper binary alloy is a granular material obtained by dispersing and cooling the molten metal and cooling and solidifying it,
The metal structure is a peritectic structure in which the periphery of a hard ε phase is surrounded by a softer η phase using a peritectic reaction that occurs when the molten metal is cooled,
The hardness is over Hv60 to 150, the average particle size is 0.1 to 3.5 mm,
The hard epsilon phase improves the blasting effect and life of the shot, and the soft η phase makes the surface skin tone completely silver-white without roughening the surface skin of the product. It is characterized by being.
In the invention of
[0007]
The shot of the present invention uses a peritectic reaction that occurs when the molten zinc alloy to which copper is added is cooled , and surrounds the hard ε phase with a soft η solid solution phase. In addition to enhancing the scouring effect, the soft η solid solution phase can act as a cushion and make the surface color completely silver white without roughening the surface of the workpiece. The invention will be described in detail.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The shot of the present invention is a zinc alloy containing copper, and is composed of 1.8 to 13.0% by mass of copper and the zinc-copper binary alloy consisting of zinc and inevitable impurities as shown below. . FIG. 1 shows the influence of alloying elements on the lifetime, assuming that the lifetime of metallic zinc is 100%. However, when alloying elements such as Mn and Ni are added to zinc, they are easier to crack than copper Life increases with increasing time. On the other hand, when copper is added to zinc, it can be seen that the lifetime increases as the hardness increases. In addition, although the purity of zinc and copper may be distribute | circulating as a general industrial material, content of copper in zinc shall be 1.8 to 13.0%. A part of the equilibrium diagram on the zinc side of the zinc-copper binary alloy is shown in FIG. 2. Zinc and copper undergo peritectic reaction at about 424 ° C. in the concentration range shown in the figure. Therefore, for example, at 300 ° C., a η phase is formed up to less than 2% of Cu, a peritectic structure of η + ε is formed up to 13%, and a ε single phase structure is formed above that. An example of the peritectic structure is shown in FIG. 3, which is a structure in which a relatively hard ε phase is wrapped with a soft η phase. Therefore, by using such a peritectic structure as the structure, the hard ε phase exhibits a sharpening effect when deburring and the like, while the soft η phase functions as a cushion during shot blasting. There is an advantage that the surface of the product is not roughened.
[0009]
However, if the content of copper in zinc is less than 1.8%, the proportion of η phase in the metal structure is large, the ε phase is small, the hardness is insufficient, and a sufficient blasting effect cannot be exhibited. On the other hand, when the content of copper in zinc exceeds 13.0%, the structure becomes the main component of the ε phase, the shot becomes too hard, the toughness is insufficient, the shot is cracked, and the life is shortened. Also, it may cause rough skin. Therefore, the copper content in zinc is 1.8 to 13.0%, particularly preferably 2.0 to 13.0%.
[0010]
Moreover, the reason why the hardness of the shot is over Hv60 to 150 is that when the hardness is Hv60 or less, the scouring effect is inferior and the surface skin of the product to be treated is darkened and cannot be made completely silver white. This is because if the hardness exceeds Hv150, the shot may be broken, leading to a decrease in life or roughening of the surface. In addition, it is desirable that the hardness of the shot is Hv60 over 125. When the hardness of the shot is Hv60 over 125, a good scouring effect and a long life can be obtained, and the surface skin of a light alloy product made of an aluminum alloy, a zinc alloy or a magnesium alloy after processing is silver white. It can be beautiful.
[0011]
The average particle size of the shot is 0.1 to 3.5 mm. This is because if the average particle size of the shot is less than 0.1 mm, the impact force is small and a large scouring effect cannot be obtained. If it exceeds 3.5 mm, the impact force increases and the surface becomes rough. is there. In addition, when the average particle diameter of the shot is less than 0.1 to 0.6 mm, it is possible to obtain a beautiful surface skin with little roughening of the skin, although the scouring effect is slightly reduced. Small shots are suitable for handling small parts. When the average particle size of the shot is more than 1.2 to 3.5 mm, surface treatment such as deburring is performed on the workpiece in a short time by exhibiting a high polishing effect although the surface properties are slightly inferior. Such a shot having a large average particle size is suitable for removing paint such as a paint hanger. Then, by setting the average particle size of the shot to 0.6 to 1.2 mm, it is possible to perform blasting that achieves both a high scouring effect and good surface properties. That is, the processed product can be processed in a short time due to a high scouring effect, and beautiful silver-white skin can be formed on the processed product without causing rough skin on the surface of the processed product. it can.
[0012]
In manufacturing the shot, first, a molten zinc-copper alloy obtained by blending a predetermined amount of copper into zinc is dispersed and flowed under a non-oxidizing atmosphere, and then cooled and solidified to obtain a granular material. By collecting and classifying the granular material by sieving or the like and sorting it by particle size, it is possible to obtain a shot having a predetermined copper content and a uniform particle size .
[0013]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples.
Zinc alloy shots having various compositions, hardnesses, and particle sizes as shown in Table 1 were produced. The manufacturing method was a method of cooling and solidifying the molten zinc-copper alloy described above by dispersing it in a non-oxidizing atmosphere. 75 kg of the manufactured shot was projected onto an aluminum alloy die cast at a projection speed of 60 m / sec using a 5 HP centrifugal projector, and the shot performance was examined. The results are shown in Table 1.
[0014]
In Table 1, blasting time ◎ can be performed with a blasting time of 30 seconds and results are very good. Blasting time ◎, deburring efficiency ◎, burring can be performed with 60 seconds and good blasting time. ○, Deburring efficiency ○, Deburring can be done in 90 seconds Blasting time for slightly defective △, Deburring efficiency Δ, Blasting cannot be deburred even after blasting for 90 seconds Blasting time ×, deburring efficiency ×. Also, ◎ shots that were blasted for 15 hours and consumed as a fine powder were marked with ◎, those with little were marked with ◯, those with little amount were marked with △, and those with much amount were marked with ×. In addition, the surface skin after treatment was black, the one that was slightly dark was ○, the one that was shining silver white was ◎, the above blast time, deburring efficiency, shot life, surface skin Judgment was made by comprehensively considering the color tone, and ◎ was judged as being excellent in overall evaluation, ○ as being good, △ as being poor, and × as being poor.
[0015]
[Table 1]
[0016]
In Table 1, no. No. 1 shot is made of zinc to which copper is not added. Therefore, not only the burrs were effectively removed even if the blasting time was low, but also the wear of the shot was large and its life was long Was short. Moreover, the color tone of the surface skin after a process also became a dull and dark thing, and the comprehensive evaluation was also unsatisfactory. No. The
[0017]
Further, the shot deburring performance shown in Table 1 was examined in detail. Table 2 shows the test results of investigating the relationship between the burr thickness of the aluminum die casting and the deburring time when the shot projection speed is 45 m / sec, and Table 3 shows the burr thickness when the shot projection speed is 60 m / sec. The test results of investigating the relationship with the deburring time, ◎ that can be deburred with a blast time of 30 seconds, ○ that can be deburred in 60 seconds, ○, 90 seconds The ones that could be removed were judged as Δ, and the ones that could not be deburred even after blasting for 90 seconds were judged as ×.
[0018]
[Table 2]
[0019]
[Table 3]
[0020]
From Tables 2 and 3, No. 1 is an example of the present invention. The shots Nos. 3 and 6 to 10 are comparative examples. It can be seen that the deburring effect is remarkably superior to the shots of 1, 2, 4, and 5.
[0021]
【The invention's effect】
As described above, the shot of the present invention is a peritectic crystal that occurs when a melt of 1.8 to 13.0% by mass of copper and the balance of zinc-copper binary alloy consisting of zinc and inevitable impurities solidifies. By utilizing a reaction to make the metal structure surrounded by a soft η phase around a hard ε phase, the hard ε phase enhances the blasting effect and removes burrs in a shorter time than before. In addition, it is possible to extend the life by preventing a decrease in the life due to wear of the shot. In addition, the soft η phase plays the role of a cushion and does not rough the surface of the article to be treated, and the surface tone can be made completely silver white. Therefore, the shot of the present invention has a great industrial value as it has no danger of dust explosion, has a high scouring effect and has a long life, and the surface tone after treatment can be completely silver white. Is.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a relationship diagram between shot hardness and life ratio.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing a part of a zinc-copper binary equilibrium diagram.
FIG. 3 is a schematic diagram showing an example of a peritectic structure.
[Explanation of symbols]
1 ε
Claims (4)
1.8〜13.0質量%の銅と、残部が亜鉛及び不可避的不純物からなる亜鉛−銅二元合金によって構成され、
この亜鉛−銅二元合金の溶湯を分散流下させて冷却、凝固して得られた粒状体であり、
その金属組織は、溶湯が冷却される際に生じる包晶反応を利用して、硬質なε相の周囲をこれよりも軟質のη相で包囲させた包晶組織であり、
硬さがHv60超〜150、平均粒径が0.1〜3.5mmであって、
硬質なε相によりショットとしての研掃効果と寿命を向上させ、かつ軟質なη相により被処理品の表面肌を荒らすことなく、表面肌の色調を完全な銀白色とすることができるものであることを特徴とするショット。 A shot used for surface treatment of a light alloy product made of an aluminum alloy, a zinc alloy, or a magnesium alloy,
1.8 to 13.0% by mass of copper, and the balance is composed of a zinc-copper binary alloy consisting of zinc and inevitable impurities,
This zinc-copper binary alloy is a granular material obtained by dispersing and cooling the molten metal and cooling and solidifying it,
The metal structure is a peritectic structure in which the periphery of a hard ε phase is surrounded by a softer η phase using a peritectic reaction that occurs when the molten metal is cooled,
The hardness is over Hv60 to 150, the average particle size is 0.1 to 3.5 mm,
The hard epsilon phase improves the blasting effect and life of the shot, and the soft η phase makes the surface skin tone completely silver-white without roughening the surface skin of the product. A shot characterized by being.
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