JP4163914B2 - 切り出し映像生成装置、切り出し映像生成方法及び切り出し映像生成プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影された映像から一部の領域を抽出して切り出し映像を生成する切り出し映像生成装置、切り出し映像生成方法及び切り出し映像生成プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一台のテレビカメラにより撮影された映像内容によって、他の複数のカメラを自動制御したり、複数のカメラからの映像出力を本線用に切り替えたりする技術が知られている(例えば、非特許文献1)。
【0003】
【非特許文献1】
井口ほか 「アクティブカメラの協調によるスポーツ映像撮影システム」 電子情報学会画像工学研究会技術研究報告 p37−44 2000年7月
【0004】
また、従来、撮影された映像から一部の映像を切り出して「切り出し映像」を生成する方法が知られている。この種の従来技術としては、本出願人により、特願2001−362908において、撮影された映像(以降、「撮影映像」という)から、一部の領域を抽出して切り出し映像を生成する「映像生成装置」が提案されている。この映像生成装置は、被写体の動き情報に基づいて撮影映像から映像を抽出する領域(以降、「切り出し領域」という)を設定して切り出し映像を生成するように構成されている。
【0005】
以下、特願2001−362908の映像生成装置における切り出し領域の設定方法について、図10及び図11を参照して説明する。参照する図面において、図10は、従来の切り出し領域の設定方法における動領域の設定方法を説明するための図である。また、図11は、従来の切り出し領域の設定方法における切り出し領域の設定方法を説明するための図である。
【0006】
切り出し領域を設定する際は、まず、撮影映像を「背景映像」と「この背景以外の映像(以降、『被写体映像』という)」とに分離する。次に、撮影映像を水平及び垂直方向にm×n画素(m,nは正の定数)の矩形領域に分割してマクロブロックを作成し、マクロブロック毎の「被写体の動きベクトル」と、「背景映像の動きベクトル」とを算出する。そして、マクロブロック毎に、被写体映像の動きベクトルと背景映像の動きベクトルとの差分ベクトルである「相対動きベクトル」を算出する。
【0007】
次に、相対動きベクトルの大きさが予め定められた閾値を超えるマクロブロックを「動マクロブロック」として判定し、この動マクロブロックを含んで構成される矩形領域を「動領域」として設定する。動領域は、図10に示すように、動領域を構成する動マクロブロックの水平及び垂直方向の座標が最小である座標A(Xmin,Ymin)と、最大である座標B(Xmax,Ymax)とで囲まれる矩形領域として設定される。
【0008】
そして、図11に示すように、動領域の水平方向に水平方向の幅がαである領域を左右対称に付け足し、動領域の垂直方向に垂直方向の高さがβである領域を上下対称に付け足して「切り出し領域」を設定する。切り出し領域は、切り出し領域を構成するマクロブロックの水平及び垂直方向の座標が最小である座標C(X´min,Y´min)と、最大である座標D(X´max,Y´max)とで囲まれる矩形領域として設定される。なお、X´min=Xmin−α、Y´min=Ymin−β、X´max=Xmax+α、Y´max=Ymax+βである。また、αとβは、被写体の動き情報である動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散と、切り出し映像を表示する際のアスペクト比に基づいて決定される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記映像生成装置における切り出し領域の設定方法では、動領域において被写体がどのように分布しているかを示す情報である「被写体の分布情報」については考慮していなかった。即ち、動領域における被写体の分布が均等な場合(図12(a)参照)と、不均等な場合(図12(b)参照)との区別をしていなかった。そのため、動領域における被写体の分布が不均等な場合(図12(b)参照)は、図13に示すように、切り出し領域には、その映像において被写体が多く分布している領域である「注目領域」(図中の破線で囲った部分)から外れた領域が多く含まれるため、切り出し映像の映像内容が冗長化するという問題があった。
【0010】
また、前記した切り出し領域の設定方法では、切り出し領域を設定する際に、その切り出し映像を表示する際のアスペクト比が必要であるため、前記アスペクト比が不明な場合は切り出し領域を設定することができないという問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、生成された切り出し映像の映像内容の冗長化を防止することができ、かつ、切り出し映像を表示する際のアスペクト比が不明な場合でも切り出し領域を設定することができる切り出し映像生成装置、切り出し映像生成方法及び切り出し映像生成プログラムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、以下のように構成した。
請求項1に記載の切り出し映像生成装置は、撮影された撮影映像から一部の領域を抽出して切り出し映像を生成する切り出し映像生成装置であって、前記撮影映像を背景映像とこの背景映像以外の映像である被写体映像とに分離し、前記撮影映像を水平及び垂直方向に所定の画素数の矩形領域に分割して作成したマクロブロック毎に、前記被写体映像の動きベクトルと前記背景映像の動きベクトルとの差分ベクトルである相対動きベクトルを算出する相対動きベクトル算出部と、前記相対動きベクトルの大きさが予め定められた閾値を超えるマクロブロックである動マクロブロックを含んで構成され、前記動マクロブロックの水平及び垂直方向の座標が最小である座標と、最大である座標とで囲まれる矩形領域を動領域として設定する動領域設定部と、前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散に基づいて前記動領域の上下にそれぞれ付け足す矩形領域の高さとして、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の高さの方が大きくなるように算出し、かつ、前記動領域の左右にそれぞれ付け足す矩形領域の幅として、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の幅の方が大きくなるように算出し、前記撮影映像から抽出する切り出し領域を、当該動領域の上下左右に前記算出された矩形領域をそれぞれ付け足すことで形成される矩形領域として設定する切り出し領域抽出部とを備えて構成されることを特徴とする。
【0013】
請求項1に記載の切り出し映像生成装置によれば、相対動きベクトル算出部では、まず、撮影された「撮影映像」を、「背景映像」とこの背景映像以外の映像である「被写体映像」とに分離する。次に、撮影映像を水平及び垂直方向に所定の画素数の矩形領域に分割してマクロブロックを作成し、マクロブロック毎の「被写体の動きベクトル」と、「背景映像の動きベクトル」とを算出する。そして、マクロブロック毎に、被写体映像の動きベクトルと背景映像の動きベクトルとの差分ベクトルである相対動きベクトルを算出することができる。
また、動領域設定部では、相対動きベクトル算出部で算出された相対動きベクトルの大きさが予め定められた閾値を超えるマクロブロックである動マクロブロックを含んで構成され、前記動マクロブロックの水平及び垂直方向の座標が最小である座標と、最大である座標とで囲まれる矩形領域を動領域として設定することができる。
また、切り出し領域設定部では、動領域設定部で設定された動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散を算出し、その算出結果に基づいて前記動領域の上下にそれぞれ付け足す矩形領域の高さとして、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の高さの方が大きくなるように算出し、かつ、前記動領域の左右にそれぞれ付け足す矩形領域の幅として、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の幅の方が大きくなるように算出し、撮影映像から抽出する切り出し領域を、当該動領域の上下左右に前記算出された矩形領域をそれぞれ付け足すことで形成される矩形領域として設定することができる。
そして、切り出し領域抽出部では、切り出し領域設定部で設定された切り出し領域を撮影映像から抽出して「切り出し映像」を生成することができる。
【0014】
以上のようにして、請求項1に記載の切り出し映像生成装置によれば、撮影映像から、被写体の動き情報である「動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散」に基づいて一部の領域を抽出して切り出し映像を生成することができる。したがって、切り出し映像を表示する際のアスペクト比が不明な場合でも切り出し領域を設定することができる。
【0015】
また、請求項2に記載の切り出し映像生成装置は、請求項1に記載の切り出し映像生成装置において、前記切り出し領域設定部は、前記動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する小領域作成部と、前記小領域毎に前記動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する動小領域設定部と、前記動小領域毎に動小領域の中心点及び面積を算出する動小領域中心点・面積算出部と、前記動小領域の中心点及び面積を用いて前記動領域の中心点を算出する動領域中心点算出部と、前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する相対動きベクトル平均値・分散算出部と、前記動領域の中心点と、前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、前記切り出し領域を設定するための座標を算出する切り出し領域座標算出部とを備えて構成されることを特徴とする。
【0016】
請求項2に記載の切り出し映像生成装置によれば、切り出し領域設定部では、以下のように動作する。
小領域作成部では、動領域設定部で設定された動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成することができる。また、動小領域設定部では、小領域作成部で作成された小領域毎に、動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定することができる。
動小領域中心点・面積算出部では、動小領域設定部で設定された動小領域毎に、動小領域の中心点及び面積を算出することができる。また、動領域中心点算出部では、動小領域中心点・面積算出部で算出された動小領域の中心点及び面積を用いて動領域の中心点を算出することができる。
そして、相対動きベクトル平均値・分散算出部では、相対動きベクトル算出部で算出された各マクロブロックの相対動きベクトルから、動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散を算出することができる。また、切り出し領域座標算出部では、動領域中心点算出部で算出された動領域の中心点と、相対動きベクトル平均値・分散算出部で算出された動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、切り出し領域を設定するための座標を算出することができる。
【0017】
以上のようにして、請求項2に記載の切り出し映像生成装置によれば、被写体の動き情報である「動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散」と、被写体の分布情報である「動領域の中心点」とに基づいて切り出し領域を設定することができる。したがって、動領域における被写体の分布が不均等な場合でも、被写体が多く分布している領域である「注目領域」を中心に切り出し領域を設定することができる。その結果、従来の切り出し領域設定方法に比べて、切り出し領域における注目領域から外れた領域を減少させることができるので、生成された切り出し映像の映像内容の冗長化を防止することができる。
【0018】
請求項3に記載の切り出し映像生成装置は、請求項1に記載の切り出し映像生成装置において、前記切り出し領域設定部は、前記動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する小領域作成部と、前記小領域毎に前記動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する動小領域設定部と、前記動小領域毎に動小領域の中心点及び面積を算出する動小領域中心点・面積算出部と、前記動小領域の中心点及び面積を用いて前記動領域の中心点を算出する動領域中心点算出部と、前記動領域における背景と隣接する小領域の前記相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する相対動きベクトル平均値・分散算出部と、前記動領域の中心点と、前記動領域における背景と隣接する小領域の前記相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、前記切り出し領域を設定するための座標を算出する切り出し領域座標算出部とを備えて構成されることを特徴とする。
【0019】
請求項3に記載の切り出し映像生成装置によれば、切り出し領域設定部では、以下のように動作する。
小領域作成部では、動領域設定部で設定された動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成することができる。また、動小領域設定部では、小領域作成部で作成された小領域毎に、動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定することができる。
動小領域中心点・面積算出部では、動小領域設定部で設定された動小領域毎に、動小領域の中心点及び面積を算出することができる。また、動領域中心点算出部では、動小領域中心点・面積算出部で算出された動小領域の中心点及び面積を用いて動領域の中心点を算出することができる。
そして、相対動きベクトル平均値・分散算出部では、相対動きベクトル算出部で算出された各マクロブロックの相対動きベクトルから、動領域における背景と隣接する小領域の相対動きベクトルの平均値及び分散を算出することができる。また、切り出し領域座標算出部では、動領域中心点算出部で算出された動領域の中心点と、相対動きベクトル平均値・分散算出部で算出された動領域における背景と隣接する小領域の相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、切り出し領域を設定するための座標を算出することができる。
【0020】
以上のようにして、請求項3に記載の切り出し映像生成装置によれば、被写体の動き情報である「動領域における背景と隣接する小領域の相対動きベクトルの平均値及び分散」と、被写体の分布情報である「動領域の中心点」とに基づいて切り出し領域を設定することができる。したがって、動領域における被写体の分布が不均等な場合でも、被写体が多く分布している領域である「注目領域」を中心に切り出し領域を設定することができる。その結果、従来の切り出し領域設定方法に比べて、切り出し領域における注目領域から外れた領域を減少させることができるので、生成された切り出し映像の映像内容の冗長化を防止することができる。
【0021】
請求項4に記載の切り出し映像生成方法は、撮影された撮影映像から一部の領域を抽出して切り出し映像を生成する切り出し映像生成方法であって、前記撮影映像を背景映像とこの背景映像以外の映像である被写体映像とに分離し、前記撮影映像を水平及び垂直方向に所定の画素数の矩形領域に分割して作成したマクロブロック毎に、前記被写体映像の動きベクトルと前記背景映像の動きベクトルとの差分ベクトルである相対動きベクトルを算出する相対動きベクトル算出ステップと、前記相対動きベクトルの大きさが予め定められた閾値を超えるマクロブロックである動マクロブロックを含んで構成され、前記動マクロブロックの水平及び垂直方向の座標が最小である座標と、最大である座標とで囲まれる矩形領域を動領域として設定する動領域設定ステップと、前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散に基づいて前記動領域の上下にそれぞれ付け足す矩形領域の高さとして、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の高さの方が大きくなるように算出し、かつ、前記動領域の左右にそれぞれ付け足す矩形領域の幅として、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の幅の方が大きくなるように算出し、前記撮影映像から抽出する切り出し領域を、当該動領域の上下左右に前記算出された矩形領域をそれぞれ付け足すことで形成される矩形領域として設定する切り出し領域設定ステップと、前記撮影映像から前記切り出し領域を抽出して切り出し映像を生成する切り出し領域抽出ステップとを含むことを特徴とする。
【0022】
請求項4に記載の切り出し映像生成方法によれば、まず、相対動きベクトル算出ステップでは、撮影された「撮影映像」を、「背景映像」とこの背景映像以外の映像である「被写体映像」とに分離し、撮影映像を水平及び垂直方向に所定の画素数の矩形領域に分割して作成したマクロブロック毎に、被写体映像の動きベクトルと背景映像の動きベクトルとの差分ベクトルである相対動きベクトルを算出する。
続いて、動領域設定ステップでは、相対動きベクトル算出ステップで算出された相対動きベクトルの大きさが予め定められた閾値を超えるマクロブロックである動マクロブロックを含んで構成され、前記動マクロブロックの水平及び垂直方向の座標が最小である座標と、最大である座標とで囲まれる矩形領域を動領域として設定する。
次に、切り出し領域設定ステップでは、動領域設定ステップで設定された動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散を算出し、その算出結果に基づいて前記動領域の上下にそれぞれ付け足す矩形領域の高さとして、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の高さの方が大きくなるように算出し、かつ、前記動領域の左右にそれぞれ付け足す矩形領域の幅として、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の幅の方が大きくなるように算出し、撮影映像から抽出する切り出し領域を、当該動領域の上下左右に前記算出された矩形領域をそれぞれ付け足すことで形成される矩形領域として設定する。
そして、切り出し領域抽出ステップでは、切り出し領域設定ステップで設定された切り出し領域を撮影映像から抽出して「切り出し映像」を生成する。
【0023】
以上のようにして、請求項4に記載の切り出し映像生成方法によれば、撮影映像から、被写体の動き情報である「動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散」に基づいて一部の領域を抽出して、切り出し映像を生成することができる。したがって、切り出し映像を表示する際のアスペクト比が不明な場合でも切り出し領域を設定することができる。
【0024】
また、請求項5に記載の切り出し映像生成方法は、請求項4に記載の切り出し映像生成方法において、前記切り出し領域設定ステップは、前記動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する小領域作成ステップと、前記小領域毎に前記動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する動小領域設定ステップと、前記動小領域毎に動小領域の中心点及び面積を算出する動小領域中心点・面積算出ステップと、前記動小領域の中心点及び面積を用いて前記動領域の中心点を算出する動領域中心点算出ステップと、前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する相対動きベクトル平均値・分散算出ステップと、前記動領域の中心点と、前記動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、前記切り出し領域を設定するための座標を算出する切り出し領域座標算出ステップとを含むことを特徴とする。
【0025】
請求項5に記載の切り出し映像生成方法によれば、切り出し領域設定部ステップでは、以下のように処理が進む。
まず、小領域作成ステップでは、動領域設定ステップで設定された動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する。そして、続く、動小領域設定ステップでは、小領域作成ステップで作成された小領域毎に、動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する。
続いて、動小領域中心点・面積算出ステップでは、動小領域設定ステップで設定された動小領域毎に、動小領域の中心点及び面積を算出する。そして、続く、動領域中心点算出ステップでは、動小領域中心点・面積算出ステップで算出された動小領域の中心点及び面積を用いて動領域の中心点を算出する。
次に、相対動きベクトル平均値・分散算出ステップでは、相対動きベクトル算出ステップで算出された各マクロブロックの相対動きベクトルから、動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する。そして、続く、切り出し領域座標算出ステップでは、動領域中心点算出ステップで算出された動領域の中心点と、相対動きベクトル平均値・分散算出ステップで算出された動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、切り出し領域を設定するための座標を算出する。
【0026】
以上のようにして、請求項5に記載の切り出し映像生成方法によれば、被写体の動き情報である「動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散」と、被写体の分布情報である「動領域の中心点」とに基づいて切り出し領域を設定することができる。したがって、動領域における被写体の分布が不均等な場合でも、被写体が多く分布している領域である「注目領域」を中心に切り出し領域を設定することができる。その結果、従来の切り出し領域設定方法に比べて、切り出し領域における注目領域から外れた領域を減少させることができるので、生成された切り出し映像の映像内容の冗長化を防止することができる。
【0027】
請求項6に記載の切り出し映像生成方法は、請求項4に記載の切り出し映像生成方法において、前記切り出し領域設定ステップは、前記動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する小領域作成ステップと、前記小領域毎に前記動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する動小領域設定ステップと、前記動小領域毎に動小領域の中心点及び面積を算出する動小領域中心点・面積算出ステップと、前記動小領域の中心点及び面積を用いて前記動領域の中心点を算出する動領域中心点算出ステップと、前記動領域における背景と隣接する小領域の前記相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する相対動きベクトル平均値・分散算出ステップと、前記動領域の中心点と、前記動領域における背景と隣接する小領域の前記相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、前記切り出し領域を設定するための座標を算出する切り出し領域座標算出ステップとを含むことを特徴とする。
【0028】
請求項6に記載の切り出し映像生成方法によれば、切り出し領域設定部ステップでは、次のように処理が進む。
まず、小領域作成ステップでは、動領域設定ステップで設定された動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する。そして、続く、動小領域設定ステップでは、小領域作成ステップで作成された小領域毎に、動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する。
続いて、動小領域中心点・面積算出ステップでは、動小領域設定ステップで設定された動小領域毎に、動小領域の中心点及び面積を算出する。そして、続く、動領域中心点算出ステップでは、動小領域中心点・面積算出ステップで算出された動小領域の中心点及び面積を用いて動領域の中心点を算出する。
次に、相対動きベクトル平均値・分散算出ステップでは、相対動きベクトル算出ステップで算出された各マクロブロックの相対動きベクトルから、動領域における背景と隣接する小領域の相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する。そして、続く、切り出し領域座標算出ステップでは、動領域中心点算出ステップで算出された動領域の中心点と、相対動きベクトル平均値・分散算出ステップで算出された動領域における背景と隣接する小領域の相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、切り出し領域を設定するための座標を算出する。
【0029】
以上のようにして、請求項6に記載の切り出し映像生成方法によれば、被写体の動き情報である「動領域における背景と隣接する小領域の相対動きベクトルの平均値及び分散」と、被写体の分布情報である「動領域の中心点」とに基づいて切り出し領域を設定することができる。したがって、動領域における被写体の分布が不均等な場合でも、被写体が多く分布している領域である「注目領域」を中心に切り出し領域を設定することができる。その結果、従来の切り出し領域設定方法に比べて、切り出し領域における注目領域から外れた領域を減少させることができるので、生成された切り出し映像の映像内容の冗長化を防止することができる。
【0030】
請求項7に記載の切り出し映像生成プログラムは、撮影された撮影映像から一部の領域を抽出して切り出し映像を生成する装置を、以下に示す手段として機能させることを特徴とする。当該装置を機能させる手段は、前記撮影映像を背景映像とこの背景映像以外の映像である被写体映像とに分離し、前記撮影映像を水平及び垂直方向に所定の画素数の矩形領域に分割して作成したマクロブロック毎に、前記被写体映像の動きベクトルと前記背景映像の動きベクトルとの差分ベクトルである相対動きベクトルを算出する相対動きベクトル算出手段、前記相対動きベクトルの大きさが予め定められた閾値を超えるマクロブロックである動マクロブロックを含んで構成され、前記動マクロブロックの水平及び垂直方向の座標が最小である座標と、最大である座標とで囲まれる矩形領域を動領域として設定する動領域設定手段、前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散に基づいて前記動領域の上下にそれぞれ付け足す矩形領域の高さとして、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の高さの方が大きくなるように算出し、かつ、前記動領域の左右にそれぞれ付け足す矩形領域の幅として、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の幅の方が大きくなるように算出し、前記撮影映像から抽出する切り出し領域を、当該動領域の上下左右に前記算出された矩形領域をそれぞれ付け足すことで形成される矩形領域として設定する切り出し領域設定手段、前記撮影映像から前記切り出し領域を抽出して切り出し映像を生成する切り出し領域抽出手段である。
【0031】
請求項7に記載の切り出し映像生成プログラムによれば、相対動きベクトル算出手段では、まず、撮影された「撮影映像」を、「背景映像」とこの背景映像以外の映像である「被写体映像」とに分離する。次に、撮影映像を水平及び垂直方向に所定の画素数の矩形領域に分割してマクロブロックを作成し、マクロブロック毎の「被写体の動きベクトル」と、「背景映像の動きベクトル」とを算出する。そして、マクロブロック毎に、被写体映像の動きベクトルと背景映像の動きベクトルとの差分ベクトルである相対動きベクトルを算出する。
また、動領域設定手段では、相対動きベクトル算出手段で算出された相対動きベクトル算出部で算出された相対動きベクトルの大きさが予め定められた閾値を超えるマクロブロックである動マクロブロックを含んで構成され、前記動マクロブロックの水平及び垂直方向の座標が最小である座標と、最大である座標とで囲まれる矩形領域を動領域として設定する。
また、切り出し領域設定手段では、動領域設定手段で設定された動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散を算出し、その算出結果に基づいて前記動領域の上下にそれぞれ付け足す矩形領域の高さとして、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の高さの方が大きくなるように算出し、かつ、前記動領域の左右にそれぞれ付け足す矩形領域の幅として、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の幅の方が大きくなるように算出し、撮影映像から抽出する切り出し領域を、当該動領域の上下左右に前記算出された矩形領域をそれぞれ付け足すことで形成される矩形領域として設定する。
そして、切り出し領域抽出手段では、切り出し領域設定手段で設定された切り出し領域を撮影映像から抽出して「切り出し映像」を生成する。
【0032】
以上のようにして、請求項7に記載の切り出し映像生成プログラムによれば、撮影映像から、被写体の動き情報である「動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散」に基づいて一部の領域を抽出して切り出し映像を生成することができる。したがって、切り出し映像を表示する際のアスペクト比が不明な場合でも切り出し領域を設定することができる。
【0033】
請求項8に記載の切り出し映像生成プログラムは、請求項7に記載の切り出し映像生成プログラムにおいて、前記切り出し領域設定手段は、前記動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する小領域作成手段と、前記小領域毎に前記動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する動小領域設定手段と、前記動小領域毎に動小領域の中心点及び面積を算出する動小領域中心点・面積算出手段と、前記動小領域の中心点及び面積を用いて前記動領域の中心点を算出する動領域中心点算出手段と、前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する相対動きベクトル平均値・分散算出手段と、前記動領域の中心点と、前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、前記切り出し領域を設定するための座標を算出する切り出し領域座標算出手段とを備えていることを特徴とする。
【0034】
請求項8に記載の切り出し映像生成プログラムによれば、切り出し領域設定手段は、以下のように機能する。
小領域作成手段では、動領域設定手段で設定された動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する。また、動小領域設定手段では、小領域作成手段で作成された小領域毎に、動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する。
動小領域中心点・面積算出手段では、動小領域設定手段で設定された動小領域毎に、動小領域の中心点及び面積を算出する。また、動領域中心点算出手段では、動小領域中心点・面積算出手段で算出された動小領域の中心点及び面積を用いて動領域の中心点を算出する。
そして、相対動きベクトル平均値・分散算出手段では、相対動きベクトル算出手段で算出された各マクロブロックの相対動きベクトルから、動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する。また、切り出し領域座標算出手段では、動領域中心点算出手段で算出された動領域の中心点と、相対動きベクトル平均値・分散算出手段で算出された動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、切り出し領域を設定するための座標を算出する。
【0035】
以上のようにして、請求項8に記載の切り出し映像生成プログラムによれば、被写体の動き情報である「動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散」と、被写体の分布情報である「動領域の中心点」とに基づいて切り出し領域を設定することができる。したがって、動領域における被写体の分布が不均等な場合でも、被写体が多く分布している領域である「注目領域」を中心に切り出し領域を設定することができる。その結果、従来の切り出し領域設定方法に比べて、切り出し領域における注目領域から外れた領域を減少させることができるので、生成された切り出し映像の映像内容の冗長化を防止することができる。
【0036】
請求項9に記載の切り出し映像生成プログラムは、請求項7に記載の切り出し映像生成プログラムにおいて、前記切り出し領域設定手段は、前記動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する小領域作成手段と、前記小領域毎に前記動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する動小領域設定手段と、前記動小領域毎に動小領域の中心点及び面積を算出する動小領域中心点・面積算出手段と、前記動小領域の中心点及び面積を用いて前記動領域の中心点を算出する動領域中心点算出手段と、前記動領域における背景と隣接する小領域の前記相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する相対動きベクトル平均値・分散算出手段と、前記動領域の中心点と、前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、前記切り出し領域を設定するための座標を算出する切り出し領域座標算出手段とを備えていることを特徴とする。
【0037】
請求項9に記載の切り出し映像生成プログラムによれば、切り出し領域設定手段は、以下のように機能する。
小領域作成手段では、動領域設定手段で設定された動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する。また、動小領域設定手段では、小領域作成手段で作成された小領域毎に、動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する。
動小領域中心点・面積算出手段では、動小領域設定手段で設定された動小領域毎に、動小領域の中心点及び面積を算出する。また、動領域中心点算出手段では、動小領域中心点・面積算出手段で算出された動小領域の中心点及び面積を用いて動領域の中心点を算出する。
そして、相対動きベクトル平均値・分散算出手段では、相対動きベクトル算出手段で算出された各マクロブロックの相対動きベクトルから、動領域における背景と隣接する小領域の相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する。また、切り出し領域座標算出手段では、動領域中心点算出手段で算出された動領域の中心点と、相対動きベクトル平均値・分散算出手段で算出された動領域における背景と隣接する小領域の相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、切り出し領域を設定するための座標を算出する。
【0038】
以上のようにして、請求項9に記載の切り出し映像生成プログラムによれば、被写体の動き情報である「動領域における背景と隣接する小領域の平均値及び分散」と、被写体の分布情報である「動領域の中心点」とに基づいて切り出し領域を設定することができる。したがって、動領域における被写体の分布が不均等な場合でも、被写体が多く分布している領域である「注目領域」を中心に切り出し領域を設定することができる。その結果、従来の切り出し領域設定方法に比べて、切り出し領域における注目領域から外れた領域を減少させることができるので、生成された切り出し映像の映像内容の冗長化を防止することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を、適宜図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明に係る切り出し映像生成装置、切り出し映像生成方法及び切り出し映像生成プログラムは、撮影された撮影映像から、被写体の動き情報である「動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散」と、被写体の分布情報である「動領域の中心点」とに基づいて一部の領域を抽出して切り出し映像を生成するものである。
【0040】
初めに、本発明における「切り出し領域の設定方法」の概略について簡単に説明する。図3は、本発明における切り出し領域の設定方法を説明するための図である。なお、本発明における切り出し領域の設定方法では、撮影映像を水平及び垂直方向にm×n画素(m,nは正の定数)の矩形領域に分割して作成された「マクロブロック」を最小単位として扱う。
【0041】
本発明における切り出し領域の設定方法を図3を参照して説明すると、まず、各マクロブロックを、相対動きベクトルの大きさによって「動マクロブロック」と「静マクロブロック」とに分けた後、動マクロブロックを含んで構成される矩形領域を「動領域」として設定する。次に、動領域を水平及び垂直方向に所定の数に分割して「小領域」を作成し、小領域毎に、動マクロブロックを含んで構成される矩形領域を「動小領域」として設定する。そして、「各動小領域の中心点及び面積」を基に「動領域の中心点」を求め、動領域の中心点と「動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散」とを用いて「切り出し領域」を設定する。
【0042】
(切り出し映像生成装置1の構成)
まず、切り出し映像生成装置1の構成を、主に図1を参照して説明する。参照する図面において、図1は、切り出し映像生成装置1の構成を示すブロック図である。
【0043】
図1に示すように、切り出し映像生成装置1は、相対動きベクトル算出部10、動領域設定部20、切り出し領域設定部30、信号遅延部40及び切り出し領域抽出部50を備えている。この切り出し映像生成装置1に入力された撮影映像(入力映像信号)は、2つに分岐されて相対動きベクトル算出部10と信号遅延部40とに入力される。以下、切り出し映像生成装置1の各部について詳細に説明する。
【0044】
相対動きベクトル算出部10は、撮影映像を背景映像とこの背景映像以外の映像である被写体映像とに分離し、撮影映像を水平及び垂直方向に所定の画素数の矩形領域に分割して作成したマクロブロック毎に、被写体映像の動きベクトルと背景映像の動きベクトルとの差分ベクトルである相対動きベクトルを算出する。
【0045】
詳しく説明すると、相対動きベクトル算出部10は、まず、各フレームについて、撮影映像を背景映像と被写体映像とに分離する。また、撮影映像を水平及び垂直方向にm×n画素(m,nは正の定数)の矩形領域に分割してマクロブロックを作成する。そして、マクロブロック毎に、被写体の動きベクトルを算出する。なお、動きベクトルとは、被写体の動きの大きさをベクトル量で表したものであり、例えば、フレーム間にブロックマッチング法を適用して算出することができる。
【0046】
次に、相対動きベクトル算出部10は、背景画像の動きベクトルを算出する。背景映像の動きベクトルは、例えば、文献(「動画像符号化におけるグローバル動き補償法」電子情報通信学会論文誌B‐I、Vol.J76‐B‐I、No.12、p.994−952、1993年12月,上倉一人 等)に開示されている方法や、文献(「A High‐Precision Camera Operation Parameter Measurement System and Its Application to Image Motion Inferring」IEEE Transacations on Broadcasting、Vol.47、No.1、p.46−55、March 2001,鄭文涛 等)に開示されている方法を用いて算出することができる。
【0047】
そして、相対動きベクトル算出部10は、マクロブロック毎に、被写体の動きベクトルと、背景映像の動きベクトルとの差分ベクトルである相対動きベクトルを算出する。なお、カメラが静止している場合は、背景映像の動きベクトルの大きさは一定となるので、被写体の動きベクトルがそのまま相対動きベクトルとなる。相対動きベクトル算出部10で算出された各マクロブロックの相対動きベクトルは、相対動きベクトル情報として動領域設定部20と切り出し領域設定部30とに入力される。
【0048】
動領域設定部20は、相対動きベクトル算出部10で算出された各マクロブロックの相対動きベクトルを基に、動領域を設定する。
【0049】
動領域の設定方法について詳しく説明すると、まず、相対動きベクトルの大きさが予め定められた閾値を超えるマクロブロックを「動マクロブロック」と判定し、この動マクロブロックを含んで構成される矩形領域を動領域として設定する。なお、動マクロブロック以外のマクロブロックは、「静マクロブロック」と判定される。
【0050】
そして、図11に示すように、動領域を構成する動マクロブロックの水平及び垂直方向の座標が最小である座標A(Xmin,Ymin)と、最大である座標B(Xmax,Ymax)を検出し、座標Aと座標Bとで囲まれる矩形領域を動領域として設定する。動領域設定部20で設定された動領域は、動領域情報として切り出し領域設定部30に入力される。
【0051】
切り出し領域設定部30は、動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散に基づいて、撮影映像から抽出する切り出し領域を設定する。図2は、切り出し映像生成装置1における切り出し領域設定部30の構成を示すブロック図である。
【0052】
図1及び図2に示すように、切り出し領域設定部30は、小領域作成部31、動小領域設定部32、動小領域中心点・面積算出部33、動領域中心点算出部34、相対動きベクトル平均値・分散算出部35及び切り出し領域座標算出部36を備えて構成されている。相対動きベクトル算出部10で算出された相対動きベクトル情報は、動小領域設定部32と相対動きベクトル平均値・分散算出部35とに入力される。また、動領域設定部20で設定された動領域情報は、小領域作成部31と相対動きベクトル平均値・分散算出部35とに入力される。
【0053】
小領域作成部31は、動領域設定部20で設定された動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する。図3の例では、動領域は水平及び分割方向にそれぞれ2分割されており、4つの小領域が作成されている。
【0054】
なお、動領域を分割する数は、動領域の画素数により決定される。例えば、動領域の水平及び垂直方向の画素数がそれぞれ256画素以上の場合は水平及び垂直方向にそれぞれ2分割、356画素以上の場合は水平及び垂直方向にそれぞれ3分割、512画素以上の場合は水平及び垂直方向にそれぞれ4分割というように、予め定めておくとよい。
【0055】
また、本実施の形態では、各小領域は、相対動きベクトル算出部10で作成されたマクロブロックを最小単位として構成されている。このように、各小領域を、相対動きベクトル算出部10で作成されたマクロブロックを最小単位として構成することにより、動小領域設定部32において動マクロブロックを判定する手間を省くことができる。
【0056】
動小領域設定部32は、小領域作成部31で作成された小領域毎に、動マクロブロックを含んで構成される矩形領域を動小領域として設定する。図4は、動小領域を設定する方法を説明するための図であり、(a)は一例を示し、(b)は他の例を示す。なお、図4(a),(b)の例では、小領域は、16個のマクロブロックMB1〜MB16から構成されている。
【0057】
図4(a)の例では、小領域を構成しているマクロブロックMB1〜MB16の内、マクロブロックMB1,MB2,MB3,MB5,MB6,MB9,MB10が動マクロブロックで、その他のマクロブロックMBが静マクロブロックである。そして、動マクロブロックMB1,MB2,MB3,MB5,MB6,MB9,MB10に、静マクロブロックMB7,MB11を加えた矩形領域が動小領域となる。
【0058】
また、図4(b)の例では、小領域を構成しているマクロブロックMB1〜MB16の内、マクロブロックMB1,MB2,MB3,MB4,MB7,MB8,MB9,MB10が動マクロブロックで、その他のマクロブロックMBが静マクロブロックである。そして、動マクロブロックMB1,MB2,MB3,MB4,MB7,MB8,MB9,MB10に、静マクロブロックMB5,MB6,MB11,MB12を加えた矩形領域が動小領域となる。
【0059】
動小領域中心点・面積算出部33は、動小領域設定部32で設定された動小領域毎に、動小領域の中心点及び面積を算出する。図5は、図4(a)で設定された動小領域の中心点及び面積を算出する方法を説明するための図である。なお、ここでは、図4(a)に示す小領域は、小領域SD1に該当するものとする。
【0060】
動小領域の中心点Msdを求める際は、図5に示すように、動小領域を構成するマクロブロックMBの水平及び垂直方向の座標が最小である座標a(xmin,ymin)と、最大である座標b(xmax,ymax)とを検出する。そして、座標aと座標bとの中点である((xmin+xmax)/2,(ymin+ymax)/2)が動小領域の中心点Msdとなる。
【0061】
また、動小領域の面積Sは、動小領域に含まれる動マクロブロックの数とする。図4(a)の例では、動小領域内には動マクロブロックが7つ含まれているので、動小領域の面積Sは「7」となる。また、図4(b)の例では、動小領域内には動マクロブロックが8つ含まれているので、動小領域の面積Sは「8」となる。
【0062】
動領域中心点算出部34は、動小領域中心点・面積算出部33で算出された動小領域の中心点Msd及び面積Sを用いて動領域の中心点Mmdを算出する。動領域の中心点Mmd(Xmid,Ymid)は、下記の式(1)によって算出される。
【0063】
【数1】
【0064】
図6は、動領域中心点算出部34で算出された動領域の中心点Mmdの一例を示す図である。図6に示すように、動領域中心点算出部34で算出された動領域の中心点Mmdの位置は、本来の動領域の中心M((Xmin+Xmax)/2,(Ymin+Ymax)/2)の位置とは異なっている。
【0065】
相対動きベクトル平均値・分散算出部35は、相対動きベクトル算出部10で算出された相対動きベクトル情報から、動領域における相対動きベクトルの平均値Avei(i=x,y)と、分散σi2(i=x,y)とを算出する。
【0066】
そして、切り出し領域座標算出部36は、動領域中心点算出部34で算出された動領域の中心点Mmdと、相対動きベクトル平均値・分散算出部35で算出された動領域における相対動きベクトルの平均値Aveiと分散σi2とを用いて、切り出し領域を設定するための座標を算出する。図7は、切り出し領域を設定する方法を説明するための図である。
【0067】
図7に示すように、動領域の水平方向に水平方向の幅がαである領域と水平方向の幅がβである領域を付け足し、動領域の垂直方向に垂直方向の高さがγである領域と垂直方向の高さがδである領域を付け足して切り出し領域を設定する。なお、水平方向の幅がαである領域は、水平方向における座標の小さい側に付け足され、水平方向の幅がβである領域は、水平方向における座標の大きい側に付け足される。また、垂直方向の高さがγである領域は、垂直方向における座標の小さい側に付け足され、垂直方向の高さがδである領域は、垂直方向における座標の大きい側に付け足される。
【0068】
この切り出し領域は、切り出し領域を構成するマクロブロックの水平及び垂直方向の座標が最小である座標C(X´min,Y´min)と、最大である座標D(X´max,Y´max)とで囲まれる矩形領域として設定される。なお、X´minはXmin−α、X´maxはXmax+β、Y´minはYmin−γ、Y´maxはYmax+δである。
【0069】
α、β、γ、δは、動領域中心点算出部34で算出された動領域の中心点Mmdと、相対動きベクトル平均値・分散算出部35で算出された動領域における相対動きベクトルの平均値Avei及び分散σi2とを用いて算出される。具体的には、下記の式(2)〜(5)によって算出される。なお、下記の式(2)〜(9)において、f(σi2)は図8に示す関数によって求められる。また、定数pは正の数とする。
【0070】
α、βは、下記の式(2)〜(5)によって算出される。
【0071】
Xmid≧(Xmin+Xmax)/2の場合
α=|Avex|×f(σx2)……(2)
β=|Avex|×f(σx2)+p×(Xmid−Xmin)/(Xmax−Xmid)……(3)
【0072】
Xmid<(Xmin+Xmax)/2の場合
α=|Avex|×f(σx2)+p×(Xmax−Xmid)/(Xmid−Xmin)……(4)
β=|Avex|×f(σx2)……(5)
【0073】
γ、δは、下記の式(6)〜(9)によって算出される。
【0074】
Ymid≧(Ymin+Ymax)/2の場合
γ=|Avey|×f(σy2)……(6)
δ=|Avey|×f(σy2)+p×(Ymid−Ymin)/(Ymax−Ymid)……(7)
【0075】
Ymid<(Ymin+Ymax)/2の場合
γ=|Avey|×f(σy2)+p×(Ymax−Ymid)/(Ymid−Ymin)……(8)
δ=|Avey|×f(σy2)……(9)
【0076】
また、特定のアスペクト比の切り出し映像を生成する場合は、α、β、γ、δは、下記の式(10)〜(17)によって算出される。なお、アスペクト比はa:bとする。また、下記の式(10)〜(25)において、f(σi2)は図8に示す関数によって求められる。また、定数pは正の数とする。
【0077】
(Ymax−Ymin)/(Xmax−Xmin)≧b/aの場合は、α、β、γ、δは、下記の式(10)〜(17)によって算出される。
【0078】
Xmid≧(Xmin+Xmax)/2の場合
α=|Avex|×f(σx2)……(10)
β=a/b(Ymax−Ymin+γ+δ)−(Xmax−Xmin+α)……(11)
【0079】
Xmid<(Xmin+Xmax)/2の場合
β=|Avex|×f(σx2)…(12)
α=a/b(Ymax−Ymin+γ+δ)−(Xmax−Xmin+β)……(13)
【0080】
Ymid≧(Ymin+Ymax)/2の場合
γ=|Avey|×f(σy2)……(14)
δ=b/a(Ymax−Ymin+α+β)−(Ymax−Ymin+γ)……(15)
【0081】
Ymid<(Ymin+Ymax)/2の場合
δ=|Avey|×f(σy2)……(16)
γ=b/a(Ymax−Ymin+α+β)−(Ymax−Ymin+δ)……(17)
【0082】
(Ymax−Ymin)/(Xmax−Xmin)<b/aの場合は、α、β、γ、δは、下記の式(18)〜(25)によって算出される。
【0083】
Xmid≧(Xmin+Xmax)/2の場合
α=|Avex|×f(σx2)……(18)
β=a/b(Ymax−Ymin+γ+δ)−(Xmax−Xmin+α)……(19)
【0084】
Xmid<(Xmin+Xmax)/2の場合
β=|Avex|×f(σx2)…(20)
α=a/b(Ymax−Ymin+γ+δ)−(Xmax−Xmin+β)……(21)
【0085】
Ymid≧(Ymin+Ymax)/2の場合
γ=|Avey|×f(σy2)……(22)
δ=b/a(Xmax−Xmin+α+β)−(Ymax−Ymin+γ)……(23)
【0086】
Ymid<(Ymin+Ymax)/2の場合
δ=|Avey|×f(σy2)……(24)
γ=b/a(Xmax−Xmin+α+β)−(Ymax−Ymin+δ)……(25)
【0087】
切り出し領域座標算出部36で算出された座標C(X´min,Y´min)と座標D(X´max,Y´max)は、切り出し座標情報として切り出し領域抽出部50に入力される。
【0088】
なお、必要があれば、伝送フォーマットにおける画素数やモニターの画素数等に合わせて、切り出し領域抽出部50で生成された切り出し映像の画素数を変換することもできる。画素数を変換する方法としては、例えば、標本化周波数変換手法を用いることができる。
【0089】
図1に戻って説明を続けると、信号遅延部40は、切り出し領域抽出部50に切り出し領域座標算出部36で算出された切り出し領域情報が入力されるまで、切り出し領域抽出部50に入力される入力映像信号を遅延させ、切り出し領域抽出部50における切り出し領域情報と入力映像信号との同時性を確保する。
【0090】
そして、切り出し領域抽出部50では、切り出し領域設定部30から入力された切り出し座標情報に基づいて、撮影映像から切り出し領域を抽出して切り出し映像を生成する。切り出し領域抽出部50で生成された切り出し映像は、出力映像信号として外部に出力される。
【0091】
(切り出し映像生成装置1の動作)
次に、図9に示す切り出し映像生成装置1の動作を示すフローチャートを参照して切り出し映像生成装置1の動作を説明する。
【0092】
まず、相対動きベクトル算出部10(図1参照)では、撮影映像を背景映像とこの背景映像以外の映像である被写体映像とに分離し、撮影映像を水平及び垂直方向に所定の画素数の矩形領域に分割して作成したマクロブロック毎に、被写体映像の動きベクトルと背景映像の動きベクトルとの差分ベクトルである相対動きベクトルを算出する(S1)。
【0093】
続いて、動領域設定部20(図1参照)では、相対動きベクトル算出部10で算出された各マクロブロックの相対動きベクトルを基に、動領域(図3参照)を設定する(S2)。
【0094】
次に、切り出し領域設定部30(図1参照)では、動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散に基づいて、撮影映像から抽出する切り出し領域(図7参照)を設定する(S3)。
【0095】
切り出し領域設定部30内での動作を詳しく説明すると、まず、小領域作成部31(図2参照)では、動領域設定部20で設定された動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域(図3参照)を作成する(S31)。
【0096】
次に、動小領域設定部32(図2参照)では、小領域作成部31で作成された小領域毎に、動マクロブロックを含んで構成される矩形領域を動小領域(図4(a),(b)参照)として設定する(S32)。
【0097】
動小領域中心点・面積算出部33(図2参照)では、動小領域設定部32で設定された動小領域毎に、動小領域の中心点Msd(図5参照)及び面積Sを算出する(S33)。
【0098】
動領域中心点算出部34(図2参照)では、動小領域中心点・面積算出部33で算出された動小領域の中心点Msd及び面積Sを用いて動領域の中心点Mmd(図6参照)を算出する(S34)。
【0099】
相対動きベクトル平均値・分散算出部35(図2参照)では、相対動きベクトル算出部10で算出された相対動きベクトル情報から、動領域における相対動きベクトルの平均値Avei(i=x,y)と、分散σi2(i=x,y)とを算出する(S35)。
【0100】
切り出し領域座標算出部36(図2参照)では、動領域中心点算出部34で算出された動領域の中心点Mmdと、相対動きベクトル平均値・分散算出部35で算出された動領域における相対動きベクトルの平均値Aveiと分散σi2とを用いて、切り出し領域を設定するための座標(図7参照)を算出する(S36)。
【0101】
そして、切り出し領域抽出部50では、切り出し領域設定部30から入力された切り出し領域情報に基づいて、撮影映像から切り出し領域を抽出して切り出し映像を生成する(S4)。
【0102】
以上のようにして、本発明に係る切り出し映像生成装置及び切り出し映像生成方法によれば、撮影映像から、被写体の動き情報である「動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散」と、被写体の分布情報である「動領域の中心点」とに基づいて一部の領域を抽出して切り出し映像を生成することができる。このようにして生成された切り出し映像は、被写体の分布情報に基づいて切り出し領域が設定されているので、映像内容は冗長にならない。また、本発明に係る切り出し映像生成装置及び切り出し映像生成方法では、切り出し領域をアスペクト比によって制約されることなく設定することができる。
【0103】
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれにのみ限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく限りにおいて、種々の変形が可能である。
【0104】
例えば、切り出し映像生成装置1の各構成を各過程(ステップ)と見なした、切り出し映像生成方法と捉えることも可能である。この場合、切り出し映像生成方法は、切り出し映像生成装置と同様の効果が得られる。また、切り出し映像生成装置1の各構成を一般的なコンピュータ言語で記述したプログラム(切り出し映像生成プログラム)と見なすことも可能である。この場合も、切り出し映像生成プログラムは、切り出し映像生成装置1と同様の効果が得られる。
【0105】
また、本実施の形態では、切り出し領域設定部30の切り出し領域座標算出部36において、切り出し領域を設定するための座標を算出する際は、動領域の中心点Mmdと、動領域における相対動きベクトルの平均値Avei及び分散σi2とを用いてα、β、γ、δを算出しているが、動領域における相対動きベクトルの平均値Avei及び分散σi2の代わりに、動領域内の背景と隣接する小領域における相対動きベクトルの平均値Avesji(i=x,y)及び分散σsji2(i=x,y)を用いてα、β、γ、δを算出することもできる。なお、sjは小領域の番号で、j=1〜m×nとする。
【0106】
具体的には、動領域の水平方向における座標が小さい側において、背景と隣接する小領域同士で相対動きベクトルの平均値Avesjxを比較し、平均値Avesjxの最小値「Min Avesjx」を求める。同様に、動領域の水平方向における座標が大きい側において、背景と隣接する小領域同士で相対動きベクトルの平均値Avesjxを比較し、平均値Avesjxの最大値「Max Avesjx」を求める。
【0107】
また、動領域の垂直方向における座標が小さい側において、背景と隣接する小領域同士で相対動きベクトルの平均値Avesjyを比較し、平均値Avesjyの最小値「Min Avesjy」を求める。同様に、動領域の垂直方向における座標が大きい側において、背景と隣接する小領域同士で相対動きベクトルの平均値Avesjyを比較し、平均値Avesjyの最大値「Max Avesjy」を求める。
【0108】
そして、α、β、γ、δは、下記の式(26)〜(33)によって算出される。なお、下記の式(26)〜(33)において、f(σsji2)は図8に示す関数によって求められる。また、定数pは1.0とする。
【0109】
α、βは、下記の式(26)〜(29)によって算出される。
【0110】
Xmid≧(Xmin+Xmax)/2の場合
α=|Min Avesjx|×f(σsjx2)……(26)
β=|Min Avesjx|×f(σx2)+p×(Xmid−Xmin)/(Xmax−Xmid)……(27)
【0111】
Xmid<(Xmin+Xmax)/2の場合
α=|Min Avesjx|×f(σsjx2)+p×(Xmax−Xmid)/(Xmid−Xmin)……(28)
β=|Min Avesjx|×f(σsjx2)……(29)
【0112】
γ、δは、下記の式(30)〜(33)によって算出される。
【0113】
Ymid≧(Ymin+Ymax)/2の場合
γ=|Min Avesjy|×f(σsjy2)……(30)
δ=|Min Avesjy|×f(σsjy2)+p×(Ymid−Ymin)/(Ymax−Ymid)……(31)
【0114】
Ymid<(Ymin+Ymax)/2の場合
γ=|Min Avesjy|×f(σsjy2)+p×(Ymax−Ymid)/(Ymid−Ymin)……(32)
δ=|Min Avesjy|×f(σsjy2)……(33)
【0115】
このようにα、β、γ、δを算出することで、本実施の形態と同様に、切り出し領域設定部30の切り出し領域座標算出部36において切り出し領域を設定することができる。
【0116】
【発明の効果】
請求項1、請求項4及び請求項7に記載の発明によれば、撮影映像から、被写体の動き情報である「動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散」に基づいて一部の領域を抽出して切り出し映像を生成することができる。したがって、切り出し領域をアスペクト比によって制約されることなく設定することができる。
【0117】
請求項2、請求項5及び請求項8に記載の発明によれば、被写体の動き情報である「動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散」と、被写体の分布情報である「動領域の中心点」とに基づいて切り出し領域を設定することができる。したがって、被写体の分布情報に基づいて切り出し領域を設定することができるので、生成された切り出し映像の映像内容の冗長化を防止することができる。また、切り出し領域をアスペクト比によって制約されることなく設定することができる。
【0118】
請求項3、請求項6及び請求項9に記載の発明によれば、被写体の動き情報である「動領域内における背景と隣接する小領域の相対動きベクトルの平均値及び分散」と、被写体の分布情報である「動領域の中心点」とに基づいて切り出し領域を設定することができる。したがって、被写体の分布情報に基づいて切り出し領域を設定することができるので、生成された切り出し映像の映像内容の冗長化を防止することができる。また、切り出し領域をアスペクト比によって制約されることなく設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る映像生成装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】切り出し映像生成装置1における切り出し領域設定部30の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明における切り出し領域の設定方法を説明するための図である。
【図4】動小領域を設定する方法を説明するための図であり、(a)は一例を示し、(b)は他の例を示す。
【図5】図4(a)で設定された動小領域の中心点及び面積を算出する方法を説明するための図である。
【図6】動領域中心点算出部34で算出された動領域の中心点Mmdの一例を示す図である。
【図7】撮影映像における切り出し領域を示す図である。
【図8】切り出し領域を設定するための座標を算出する際に用いる関数を示す図である。
【図9】切り出し映像生成装置1の動作を示すフローチャートである。
【図10】従来の切り出し領域の設定方法における動領域の設定方法を説明するための図である。
【図11】従来の切り出し領域の設定方法における切り出し領域の設定方法を説明するための図である。
【図12】動領域における被写体の分布を示す図であり、(a)は動領域における被写体の分布が均等な場合を示し、(b)は動領域における被写体の分布が不均等な場合を示す。
【図13】動領域における被写体の分布が不均等な場合の切り出し領域を示す図である。
【符号の説明】
1 切り出し映像生成装置
10 相対動きベクトル算出部
20 動領域設定部
30 切り出し領域設定部
31 小領域作成部
32 動小領域設定部
33 動小領域中心点・面積算出部
34 動領域中心点算出部
35 相対動きベクトル平均値・分散算出部
36 切り出し領域座標算出部
40 信号遅延部
50 切り出し領域抽出部
Claims (9)
- 撮影された撮影映像から一部の領域を抽出して切り出し映像を生成する切り出し映像生成装置であって、
前記撮影映像を背景映像とこの背景映像以外の映像である被写体映像とに分離し、前記撮影映像を水平及び垂直方向に所定の画素数の矩形領域に分割して作成したマクロブロック毎に、前記被写体映像の動きベクトルと前記背景映像の動きベクトルとの差分ベクトルである相対動きベクトルを算出する相対動きベクトル算出部と、
前記相対動きベクトルの大きさが予め定められた閾値を超えるマクロブロックである動マクロブロックを含んで構成され、前記動マクロブロックの水平及び垂直方向の座標が最小である座標と、最大である座標とで囲まれる矩形領域を動領域として設定する動領域設定部と、
前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散に基づいて前記動領域の上下にそれぞれ付け足す矩形領域の高さとして、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の高さの方が大きくなるように算出し、かつ、前記動領域の左右にそれぞれ付け足す矩形領域の幅として、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の幅の方が大きくなるように算出し、前記撮影映像から抽出する切り出し領域を、当該動領域の上下左右に前記算出された矩形領域をそれぞれ付け足すことで形成される矩形領域として設定する切り出し領域設定部と、
前記撮影映像から前記切り出し領域を抽出して切り出し映像を生成する切り出し領域抽出部と
を備えて構成されることを特徴とする切り出し映像生成装置。 - 前記切り出し領域設定部は、
前記動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する小領域作成部と、前記小領域毎に前記動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する動小領域設定部と、
前記動小領域毎に動小領域の中心点及び面積を算出する動小領域中心点・面積算出部と、
前記動小領域の中心点及び面積を用いて前記動領域の中心点を算出する動領域中心点算出部と、
前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する相対動きベクトル平均値・分散算出部と、
前記動領域の中心点と、前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、前記切り出し領域を設定するための座標を算出する切り出し領域座標算出部と
を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の切り出し映像生成装置。 - 前記切り出し領域設定部は、
前記動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する小領域作成部と、前記小領域毎に前記動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する動小領域設定部と、
前記動小領域毎に動小領域の中心点及び面積を算出する動小領域中心点・面積算出部と、
前記動小領域の中心点及び面積を用いて前記動領域の中心点を算出する動領域中心点算出部と、
前記動領域における背景と隣接する小領域の前記相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する相対動きベクトル平均値・分散算出部と、
前記動領域の中心点と、前記動領域における背景と隣接する小領域の前記相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、前記切り出し領域を設定するための座標を算出する切り出し領域座標算出部と
を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の切り出し映像生成装置。 - 撮影された撮影映像から一部の領域を抽出して切り出し映像を生成する切り出し映像生成方法であって、
前記撮影映像を背景映像とこの背景映像以外の映像である被写体映像とに分離し、前記撮影映像を水平及び垂直方向に所定の画素数の矩形領域に分割して作成したマクロブロック毎に、前記被写体映像の動きベクトルと前記背景映像の動きベクトルとの差分ベクトルである相対動きベクトルを算出する相対動きベクトル算出ステップと、
前記相対動きベクトルの大きさが予め定められた閾値を超えるマクロブロックである動マクロブロックを含んで構成され、前記動マクロブロックの水平及び垂直方向の座標が最小である座標と、最大である座標とで囲まれる矩形領域を動領域として設定する動領域設定ステップと、
前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散に基づいて前記動領域の上下にそれぞれ付け足す矩形領域の高さとして、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の高さの方が大きくなるように算出し、かつ、前記動領域の左右にそれぞれ付け足す矩形領域の幅として、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の幅の方が大きくなるように算出し、前記撮影映像から抽出する切り出し領域を、当該動領域の上下左右に前記算出された矩形領域をそれぞれ付け足すことで形成される矩形領域として設定する切り出し領域設定ステップと、
前記撮影映像から前記切り出し領域を抽出して切り出し映像を生成する切り出し領域抽出ステップと
を含むことを特徴とする切り出し映像生成方法。 - 前記切り出し領域設定ステップは、
前記動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する小領域作成ステップと、
前記小領域毎に前記動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する動小領域設定ステップと、
前記動小領域毎に動小領域の中心点及び面積を算出する動小領域中心点・面積算出ステップと、
前記動小領域の中心点及び面積を用いて前記動領域の中心点を算出する動領域中心点算出ステップと、
前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する相対動きベクトル平均値・分散算出ステップと、
前記動領域の中心点と、前記動領域における相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、前記切り出し領域を設定するための座標を算出する切り出し領域座標算出ステップと
を含むことを特徴とする請求項4に記載の切り出し映像生成方法。 - 前記切り出し領域設定ステップは、
前記動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する小領域作成ステップと、
前記小領域毎に前記動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する動小領域設定ステップと、
前記動小領域毎に動小領域の中心点及び面積を算出する動小領域中心点・面積算出ステップと、
前記動小領域の中心点及び面積を用いて前記動領域の中心点を算出する動領域中心点算出ステップと、
前記動領域における背景と隣接する小領域の前記相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する相対動きベクトル平均値・分散算出ステップと、
前記動領域の中心点と、前記動領域における背景と隣接する小領域の相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、前記切り出し領域を設定するための座標を算出する切り出し領域座標算出ステップと
を含むことを特徴とする請求項4に記載の切り出し映像生成方法。 - 撮影された撮影映像から一部の領域を抽出して切り出し映像を生成する装置を、
前記撮影映像を背景映像とこの背景映像以外の映像である被写体映像とに分離し、前記撮影映像を水平及び垂直方向に所定の画素数の矩形領域に分割して作成したマクロブロック毎に、前記被写体映像の動きベクトルと前記背景映像の動きベクトルとの差分ベクトルである相対動きベクトルを算出する相対動きベクトル算出手段、
前記相対動きベクトルの大きさが予め定められた閾値を超えるマクロブロックである動マクロブロックを含んで構成され、前記動マクロブロックの水平及び垂直方向の座標が最小である座標と、最大である座標とで囲まれる矩形領域を動領域として設定する動領域設定手段、
前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散に基づいて前記動領域の上下にそれぞれ付け足す矩形領域の高さとして、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の高さの方が大きくなるように算出し、かつ、前記動領域の左右にそれぞれ付け足す矩形領域の幅として、前記動マクロブロックが多く分布している方向に付け足す矩形領域の幅の方が大きくなるように算出し、前記撮影映像から抽出する切り出し領域を、当該動領域の上下左右に前記算出された矩形領域をそれぞれ付け足すことで形成される矩形領域として設定する切り出し領域設定手段、
前記撮影映像から前記切り出し領域を抽出して切り出し映像を生成する切り出し領域抽出手段
として機能させることを特徴とする切り出し映像生成プログラム。 - 前記切り出し領域設定手段は、
前記動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する小領域作成手段と、
前記小領域毎に前記動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する動小領域設定手段と、
前記動小領域毎に動小領域の中心点及び面積を算出する動小領域中心点・面積算出手段と、
前記動小領域の中心点及び面積を用いて前記動領域の中心点を算出する動領域中心点算出手段と、
前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する相対動きベクトル平均値・分散算出手段と、
前記動領域の中心点と、前記動領域における前記相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、前記切り出し領域を設定するための座標を算出する切り出し領域座標算出手段と
を備えていることを特徴とする請求項7に記載の切り出し映像生成プログラム。 - 前記切り出し領域設定部手段は、
前記動領域を水平及び垂直方向に分割して小領域を作成する小領域作成手段と、
前記小領域毎に前記動マクロブロックを含んで構成される領域を動小領域として設定する動小領域設定手段と、
前記動小領域毎に動小領域の中心点及び面積を算出する動小領域中心点・面積算出手段と、
前記動小領域の中心点及び面積を用いて前記動領域の中心点を算出する動領域中心点算出手段と、
前記動領域における背景と隣接する小領域の前記相対動きベクトルの平均値及び分散を算出する相対動きベクトル平均値・分散算出手段と、
前記動領域の中心点と、前記動領域における背景と隣接する小領域の前記相対動きベクトルの平均値及び分散とを用いて、前記切り出し領域を設定するための座標を算出する切り出し領域座標算出手段と
を備えていることを特徴とする請求項7に記載の切り出し映像生成プログラム。
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